JP2023051725A - 吸引機能付き根管洗浄装置 - Google Patents

Abstract

【課題】先端圧力なしで洗浄液を連続的に輸送すると同時に、負圧によってそれを安全に抽出することができるより安全で、コストが低く、効果的な方法を提供する。【解決手段】吸引機能付きの根管洗浄装置であって、着脱可能に取り付けられた根管洗浄ヘッド１と吸引針管２とを含み、根管洗浄ヘッドはロード状本体４を含み、その長手方向に沿って洗浄流路が開設され、流路前端は洗浄口であり、流路後端は歯科用洗浄装置と連通し、吸引針管は針頭部５と管本体部８を含み、針頭部の下端は液吸入端であり、歯の根管に突入し、管本体部の後端は歯科用吸引設備と連通し、根管洗浄ヘッドの前端は上へ曲げられ、針頭部を構成する下端は前へ傾斜し、且つ針頭部の長手方向の中央線とロード状本体の長手方向の中央線は夾角αを形成し、洗浄流路前端の洗浄口は下へ曲げられ、洗浄口の横断面を構成する中央線と針頭部の長手方向の中央線は夾角βを形成する。【選択図】図１

Description

本発明は歯科医療機器に関し、具体的には歯髄治療時に歯根管を清潔化するための吸引機能付きの根管洗浄装置に関する。

歯髄治療は機械的、化学的方式によって根管中の微生物を除去し、それらの副産物を不活性化させ、将来の根管空間が再汚染されることを防止するために根管空間を完全に密封することを目的とする。洗浄方式のみを使用して根管を徹底的に清潔化して、その後効果的に密封すれば、機械類の機器は必要ない。

大部分の歯髄組織、壊死した破片、細菌バイオフィルム又は以前の歯根の充填材を除去するために、根管の初期清潔化は一般的に機械類の機器によって行われる。上記歯根中の元の物質を除去しないと、さらなる清潔化はできない。機械類の機器は、ステンレス鋼のハンドファイル又はモーター駆動のニッケルチタン（ＮｉＴｉ）製回転式及び／又は往復式ファイルを使用する。この２種類の根管ファイルは根管を完全に清潔化することができないが、使用後に洗浄液を注入できる「空間」を作り、清潔化の役割を果たす。根管壁の大部分は機器を介して直接作用することができず、洗浄は根管システム領域を清潔化し、消毒する主要な方法と見なされている。しかしながら、周知のように、根管が適切に拡大しない限り、洗浄液（即ち、次亜塩素酸ナトリウム）を効果的に使用して根管底部の先端部分を清潔化し、消毒することはできない。各種の洗浄剤、技術及び設備は機械類の機器と一緒に使用しないと、根管システムの清潔化と消毒とを改善することができない。

通常、根管洗浄用装置は、従来の歯髄注射器と、根管洗浄用の末端が開けられ又は閉鎖された挿管と、を含む。このような従来技術は、いずれの特別な設備も必要とせず、挿管の深さと輸送される洗浄液の量を合理的に制御することができるため、最も広く応用されている。

洗浄は根管治療の重要な構成部分である。機器の洗浄が不十分な領域のデブリードマンと消毒を強化できるからである。洗浄は主に注射器と針頭（又は挿管）によって行われるが、この簡単な方法では根管システムの遠位端領域を清潔化することができない。主要な根管においても、機器は根管壁の全ての領域に到達できない。このような状況が発生したのは、機器の特徴及び／又は根管解剖構造に関連する要素のためである。例えば、根管予備時に最終機器が初期根管直径より小さいサイズを使用すると、より多くの未接触領域が残る見込みがある。解剖学的構造に関しては、機器の曲げ根管に沿った切断動作は他の根管壁ではなく、いくつかの根管壁に集中しているため、曲げは機器に複雑性をもたらす可能性がある。そのため、一部の領域は機器の影響を受けない可能性がある。また、Ｃ形と楕円形／扁平な根管は不規則な形態を有する。これは回転機器システムが提供する円形予備方式と一致しない。そのため、予測通り、これらの形態を有する根管は、機器が全ての根管の遠位端に到達できない可能性があるため、予備後に機器を使用していない領域が多く現れる。

細菌が持続的に存在する主な原因は、現在の技術と薬物が根管システム全体を消毒できないことである。機器を使用できない領域と触れていない根管の遠位端には細菌バイオフィルムの残留物がある可能性がある。機器が全ての根管壁に到達できなくても、これらの領域は洗浄用のＮａＯＣｌ溶液で浸透され、壊死した組織の残留物を溶解し、残留した細菌を殺すことができると考えられるかもしれない。この場合、洗浄液は、有効な濃度と流量で機器の未使用領域に到達し、その中で有効になるのに十分な時間、留まる必要がある。現在の機器システムは、全ての根管壁に予測可能に接触し、主要な根管から離れたこれらの領域に到達することができない。そのため、主要な根管腔と根管システム全体の感染制御を改善するための戦略を立てる差し迫った必要がある。

そのため、上記従来技術に存在する不足をどのように解決するかは、本発明が解決しようとする課題となる。

本発明の目的は吸引機能付きの根管洗浄装置を提供することである。

上記目的を達するために、本発明が採用する技術的解決手段は以下のとおりである。
吸引機能付きの根管洗浄装置であって、前端に取付口が設けられた根管洗浄ヘッドと、前記根管洗浄ヘッド前端の前記取付口に着脱可能に取り付けられた吸引針管と、を含み、前記根管洗浄ヘッドは、後端が歯科用洗浄装置に接続されるロード状本体を含み、前記ロード状本体にはその長手方向に沿って洗浄流路が開設され、当該洗浄流路の前端は洗浄口として前記ロード状本体の前端に開設され、且つ当該洗浄口は前記取付口の後側に位置し、洗浄流路の後端は前記歯科用洗浄装置における液排出口と連通し、前記吸引針管は下端に位置する針頭部と上端に位置する管本体部を含み、両者の内部流路は互いに連通し、前記針頭部の下端は液吸入端であり、歯の根管に突入し、前記管本体部の後端は歯科用吸引設備と連通するように設置され、前記根管洗浄ヘッドの前端は上へ曲げられ、前記針頭部を構成する下端は前へ傾斜し、且つ前記針頭部の長手方向の中央線と前記ロード状本体の長手方向の中央線は夾角αを形成し、前記洗浄流路前端の洗浄口は下へ曲げられ、前記洗浄口の横断面を構成する中央線と前記針頭部の長手方向の中央線は夾角βを形成する。

上記技術的解決手段の関連内容は以下のように解釈する。
１．上記解決手段において、前記夾角αは２０～９０°、前記夾角βは２０～９０°、夾角α＋夾角β≧９０°であり、洗浄液の洗浄圧力範囲は５０００～４００００ｐｓｉ、前記吸引針管の吸引圧力範囲は５００～２００００ｐｓｉであり、前記洗浄口の直径は５０～８００ミクロンである。

上記角度と洗浄圧力の設計により、洗浄液を噴射して有効な圧力範囲と噴流直径を形成させ、歯髄腔を十分に洗浄し、且つ液体流の損傷や歯髄腔内部の侵食を避けることができ、上記洗浄圧力と吸引圧力の設定により、洗浄液を効果的に噴射して根管の歯髄腔に誘導して清潔を行うことができ、安定且つ持続可能な液体還流経路を形成するのに役立ち、清潔効果を保証することができ、傷つけることを避けることもできる。

２．上記解決手段において、前記歯科用洗浄装置は超音波又は音波スケーラーであり、前記根管洗浄ヘッドは振動を前記吸引針管に伝達して根管に対する超音波洗浄を行う。

３．上記解決手段において、前記吸引針管の針頭部の上端はクラウンヘッドを有し、前記管本体部は前記針頭部のクラウンヘッドに着脱可能に連設される。

４．上記解決手段において、前記針頭部のクラウンヘッドは後へ折り曲げて設置される。

５．上記解決手段において、前記吸引針管の針頭部は一体形成され、針頭部の遠位端針頭には開口を有し、前記針頭部は、近位端から遠位端までの長手方向に沿ってテーパーを有し、針頭部の近位端に漏斗状の構造を形成する。

６．上記解決手段において、前記開口は前記針頭の先端に位置し、又は前記針頭の横側部に位置する。

７．上記解決手段において、前記吸引針管の針頭部は組合せ部品であり、遠位端に位置するポリマー挿管と近位端に位置する第２ポリマー部材を接続して構成され、前記ポリマー挿管の直径は前記第２ポリマー部材の直径より小さい。

８．上記解決手段において、前記第２ポリマー部材の遠位端部は円錐形を呈し、且つ近位端部は漏斗形の構造を有する。

９．上記解決手段において、前記吸引針管のピンヘッド部の上端は２つ側方向の翼状突起を有する。

本発明の動作原理と利点は以下の通りである。
本発明の吸引機能付きの根管洗浄装置であって、着脱可能に取り付けられた根管洗浄ヘッドと吸引針管とを含み、根管洗浄ヘッドはロード状本体を含み、その長手方向に沿って洗浄流路が開設され、流路前端は洗浄口であり、流路後端は歯科用洗浄装置と連通し、吸引針管は針頭部と管本体部を含み、針頭部の下端は液吸入端であり、歯の根管に突入し、管本体部の後端は歯科用吸引設備と連通し、根管洗浄ヘッドの前端は上へ曲げられ、針頭部を構成する下端は前へ傾斜し、且つ針頭部の長手方向の中央線とロード状本体の長手方向の中央線は夾角αを形成し、洗浄流路前端の洗浄口は下へ曲げられ、洗浄口の横断面を構成する中央線と針頭部の長手方向の中央線は夾角βを形成する。

従来技術に比べて、本発明は洗浄と根管内容物の抽出に伴い、洗浄液の活性化をさらに実現することができる。従来技術に存在する問題、即ち、洗浄液の根管の３分の１への輸送と活性化が不足し、清潔が不完全になり、洗浄液が小さい孔を通じて根尖周囲組織に浸透し、治療の合併症を招くという問題を解決した。

本発明は先端圧力なしで洗浄液を連続的に輸送すると同時に、洗浄液を活性化し、負圧によってそれを安全に抽出することができる、より安全で、コストが低く、効果的な方法を提供する。

本発明の針頭部は一方向の連続真空引き経路を有し、洗浄液が押し出されずに根管の３分の１の根尖に流れるように負圧を生成することができる。

針頭部に超音波振動とエネルギーを加えることにより、洗浄液に適切な活性化を提供する。超音波エネルギーの使用により、洗浄液を低流速で根管に輸送することができる。当業者が理解するように、洗浄液に転移されるエネルギー、特に次亜塩素酸ナトリウムとＥＤＴＡは、根管内に存在する微生物環境を破壊し、有機組織と影響を受ける領域からの他の破片を溶解することができ、これにより、より効果的な根管治療を実現する。

根管洗浄ヘッドは注射器や洗浄ポンプを使用して二次組立を行う必要なく、連続的な洗浄液の流れを自動的に提供する。吸引針管の針頭部は使い捨てで、清潔、消毒の問題を解決し、交差感染を避ける。

本発明の実施例における構造図（その１）である。 本発明の実施例における構造図（その２）である。 本発明の実施例における洗浄液の流れを示す図である。 本発明の実施例における構造図（その３）である（管本体部無し）。 本発明の実施例における動作原理図である。 本発明の実施例におけるクラウンヘッド折り曲げの構造図である。 本発明の実施例における一体式針頭部の構造図である。 本発明の実施例における組合せ式針頭部の構造図である。 図８の横断面を示す図である。 本発明の実施例における他の組合せ式針頭部の構造図である。 図１０におけるＡ箇所の拡大図である。 本発明の実施例における組合せ式針頭部の構造図である。 図１２におけるＢ箇所の拡大図である。 本発明の実施例における取付口がねじ山口である構造図である。 本発明の実施例における根管洗浄ヘッドの前部が柔軟部分である構造図である。

下記は図面及び実施例を結合して本発明に対してさらに記述する。

実施例：
以下、図面と詳細な記述で本願を明確に説明し、いかなる当業者も本願の実施例を理解した後、本願で教示された技術によって、変更と修飾を加えることができ、本願の精神と範囲から逸脱することはない。

本明細書の用語は特定の実施例を記述するのみであり、本願の制限ではない。単数形は「一」、「この」、「これ」、「本」及び「当該」のように、本明細書で使用するように、同様に複数形も含まれている。

本明細書で使用される「接続」又は「位置決め」については、何れも２つ以上のコンポーネント又は装置が互いに直接実体接触として、又は互いに間接的に実体接触として、又は２つ以上のコンポーネント又は装置が互いに操作し又は動作していることを指すことができる。

本明細書で使用される「含む」、「含まれる」、「有する」等については、何れも開放的な用語であり、即ち含むことを指すが、これに限定されない。

本明細書で使用される用語（ｔｅｒｍｓ）は、特に明記されている以外に、通常、各用語がこの分野で使用され、本明細書の内容と特殊な内容で使用される通常の意味を持っている。本願を記述するために使用されるいくつかの用語は、本願の記述に関する当業者の追加のガイドを提供するために、以下又は本明細書の他の場所で議論される。

本明細書で使用する「上」、「下」は方向性用語であり、本願では各構造間の位置関係を説明するのみであり、本願の保護案及び実際の実施時の具体的な方向を限定するものではない。

図１～４に示すように、吸引機能付きの根管洗浄装置であって、前端に取付口３が設けられた根管洗浄ヘッド１と、前記根管洗浄ヘッド１前端の前記取付口３に着脱可能に取り付けられた吸引針管２と、を含む。

前記根管洗浄ヘッド１は、後端が歯科用洗浄装置に着脱可能に接続されるロード状本体４を含み、前記ロード状本体４にはその長手方向に沿って洗浄流路６が開設され、当該洗浄流路６の前端は洗浄口７として前記ロード状本体４の前端に開設され、且つ当該洗浄口７は前記取付口３の後側に位置し、洗浄流路６の後端は前記歯科用洗浄装置における液排出口と連通する。

前記吸引針管２は下端に位置する針頭部５と上端に位置する管本体部８を含み、且つ両者の内部流路９は互いに連通し、前記針頭部５の下端は液吸入端であり、歯の根管１０に突入し、前記管本体部８の後端は歯科用吸引設備と連通するように設置される。歯科用吸引設備は負圧を生成するのに用いられ、さらに吸引力を生成させ、吸引針管２が根管１０における内容物（液体、屑等）を吸引するのに便利である。

前記内部流路９は、根管１０の内容物の吸引に単一の連続的で途切れない流動経路を提供する。

ここで、前記根管洗浄ヘッド１の前端は上へ曲げられ、前記針頭部５を構成する下端は前へ傾斜し、且つ前記針頭部５の長手方向の中央線と前記ロード状本体４の長手方向の中央線は夾角αを形成する。

ここで、前記洗浄流路６前端の洗浄口７は下へ曲げられ、前記洗浄口７の横断面を構成する中央線と前記針頭部５の長手方向の中央線は夾角βを形成する。

図５に示すように、根管洗浄ヘッド１の洗浄流路６は正圧下で液体を排出し、洗浄液は根管１０に入った後、根管１０を洗浄するとともに、吸引針管２の針頭部５は根管１０に深く入り込んで負圧下で吸引し、一方向の洗浄回路を形成する。洗浄液は、根管１０の上部の歯髄腔から下部の根尖まで動的な一方向運動を行う。根尖は根管１０の下部３分の１長さの部分を指す。動的な一方向運動とは、洗浄液が根管口から歯髄腔に流れて根尖に達した後、負圧で吸引針管２に吸引する一方向経路を指し、負圧で液体を吸引することは吸引針管２の針頭部５の末端を根管１０の下方の根尖部に対して液体を空にすることができ、洗浄液を根管１０の上方から下方に流すように誘導することに役立ち、清潔効果を高め、洗浄液が根尖の最底端に到達することもなく、小さい孔を介して根尖周囲組織１１に浸透し、治療の合併症につながることを避ける。このように、洗浄と吸引の効果を保証すると同時に、根尖と歯齦に与える損傷を避ける。

好ましくは、前記夾角αは２０～９０°、前記夾角βは２０～９０°、夾角α＋夾角β≧９０°であり、洗浄液の洗浄圧力範囲は５０００～４００００ｐｓｉ、前記吸引針管の吸引圧力範囲は５００～２００００ｐｓｉであり、前記洗浄口の直径は５０～８００ミクロンである。

上記角度と洗浄圧力の設計により、洗浄液を噴射して有効な圧力範囲と噴流直径を形成させ、歯髄腔を十分に洗浄し、且つ液体流の損傷や歯髄腔内部の侵食を避けることができ、上記洗浄圧力と吸引圧力の設定により、洗浄液を効果的に噴射して根管の歯髄腔に誘導して清潔化を行うことができ、安定且つ持続可能な液体還流経路を形成するのに役立ち、清潔化効果を保証することができ、傷つけることも避けることができる。

好ましくは、前記歯科用洗浄装置は超音波又は音波スケーラーであり、前記根管洗浄ヘッド１は振動を前記吸引針管２に伝達して根管１０に対する超音波洗浄を行う。超音波又は音波スケーラーが生成したエネルギーを根管洗浄装置の振動に転換し、これによって吸引針管２を介して根管１０に対して最適な清潔を行う。針頭部５は根管１０内に振動すると同時に、根管洗浄ヘッド１が根管１０に対して洗浄液を連続的に輸送し、これによって洗浄液を活性化させる。

根管１０の治療と洗浄中に洗浄液に対して機械的、音波又は超音波の活性化を行い、消毒を強化するのに優れた効果を示し、根管１０治療後に機器を使用できない領域の組織残留物及び細菌バイオフィルムを効果的に除去することができる。

図４に示すように、前記吸引針管２の針頭部５の上端はクラウンヘッド１２を有し、前記管本体部８は前記針頭部５のクラウンヘッド１２に着脱可能に連設される。この設計により、針頭部５の１回限りの使用を実現することができ、且つ交換が便利になる。交換時、まず管本体部８を取り外し、次に針頭部５を取り外して交換し、衛生的であり、全体の交換コストも削減できる。

好ましくは、図６に示すように、前記針頭部５のクラウンヘッド１２は後へ折り曲げられるように設置され、管本体部８とその組合せを後へ延伸するように構成され、根管１０の洗浄時に干渉の発生を避けることができる。又は、前記吸引針管２の管本体部８を直接後へ曲げて曲がり管となることができ、根管１０の洗浄時に干渉の発生を避けることができる。

図７に示すように、前記吸引針管２の針頭部５は一体形成され、針頭部５の遠位端針頭には開口１３を有し、前記針頭部５は、近位端から遠位端までの長手方向に沿ってテーパーを有し、針頭部５を円柱状に近似する管状構造に構成され、針頭部５の近位端に漏斗形構造１５を形成する。

前記針頭部分の直径は０．３５±０．２５ｍｍである。

好ましくは、前記針頭部５の上端は２つの側方向の翼状突起１４を有する。針頭部５の近位端に合わせる漏斗状の設計は吸引針管２が前記根管洗浄ヘッド１の取付口３に取り付けることに有利である。

図８、９に示すように、一部の実施例において、前記吸引針管２の針頭部５は組合せ部品であり、遠位端に位置するポリマー挿管５ａと近位端に位置する第２ポリマー部材５ｂを接続して構成され、ここで、前記ポリマー挿管５ａの直径は前記第２ポリマー部材５ｂの直径より小さい。接続方式は化学的接着、医療レベルの接着又は被覆成形を含む。

ここで、図１０、１１に示すように、前記第２ポリマー部材５ｂの遠位端部は円錐形を呈し、且つ近位端部には漏斗形構造１５を有することができる。

図７に示すように、前記針頭部５の開口１３は前記針頭の先端に位置し、又は図１２、１３に示すように、前記針頭の横側部に位置することができる。開口１３は根管１０内の屑と不純物を除去することができ、且つ開口１３が側部に設けられた場合、周方向に１つ又は間隔を開けて複数設置されることができる。

図１４に示すように、一部の実施例において、前記針頭部５は前記根管洗浄ヘッド１の取付口３にねじ込んでフィットされることができる。

図１５に示すように、一部の実施例において、前記根管洗浄ヘッド１の前部が柔軟部分１ａに設置されることもできる。針頭部５と根管洗浄ヘッド１の振動伝達を弱めるように、既知のポリマー材質により柔軟性を実現することができ、針頭部５を超音波又は音波設備でアクティブされず、正常の負圧で液体を吸引する機能に影響を与えない。

好ましくは、吸引針管２の針頭部５はポリマーにより作製することができ、当該ポリマーはポリプロピレンポリマー、ポリエチレンポリマー、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカルボン酸塩、アモルファス熱可塑性ポリエーテルイミドの何れかから選択され、また、ポリマーアロイ又はポリカーボネートとポリブチレンテレフタレートの複合材料Ｘｅｎｏｙ樹脂、ポリカーボネートとイソフタレートイソフタレートテレフタレートジフェノール樹脂の共重合体Ｌｅｘａｎプラスチック、液晶ポリマー又は任意の他の適切な樹脂プラスチック又はより小さい直径で十分な強度を有する複合材料を何れも使用することができる。

本発明の針頭部５は一方向の連続真空引き経路（即ち内部流路９）を有し、洗浄液が押し出されずに根管１０の３分の１の根尖に流れるように負圧を生成することができる。

針頭部５に超音波振動とエネルギーを加えることにより、洗浄液に適切な活性化を提供する。超音波エネルギーの使用により、洗浄液を低流速で根管１０に輸送することができる。当業者が理解するように、洗浄液に転移されるエネルギー、特に次亜塩素酸ナトリウムとＥＤＴＡは、根管１０内に存在する微生物環境を破壊し、有機組織と影響を受ける領域からの他の破片を溶解することができ、これにより、より効果的な根管治療を実現する。

また、根管洗浄ヘッド１は注射器や洗浄ポンプを使用して二次組立を行う必要なく、連続的な洗浄液の流れを自動的に提供する。吸引針管２の針頭部５は使い捨てであり、清潔、消毒の問題を解決し、交差感染を避ける。

上記実施例は本発明の技術構想及び特徴を説明するのみであり、その目的としては当該技術が熟知する技術者は本発明の内容を了解させてこれを根拠として実施させることであり、本発明の保護範囲を制限することができない。本発明の精神実質に従って等価変化又は修飾は、何れも本発明の保護範囲に含まれるべきである。

１ 根管洗浄ヘッド
２ 吸引針管
３ 取付口
４ ロード状本体
５ 針頭部
５ａ ポリマー挿管
５ｂ 第２ポリマー部材
６ 洗浄流路
７ 洗浄口
８ 管本体部
９ 内部流路
１０ 根管
１１ 根尖周囲組織
１２ クラウンヘッド
１３ 開口
１４ 翼状突起
１５ 漏斗形構造
１ａ 柔軟部分

Claims (10)

1. 吸引機能付きの根管洗浄装置であって、
   前端に取付口が設けられた根管洗浄ヘッドと、
   前記根管洗浄ヘッド前端の前記取付口に着脱可能に取り付けられた吸引針管と、
   を含み、
   前記根管洗浄ヘッドは、後端が歯科用洗浄装置に接続されるロード状本体を含み、前記ロード状本体にはその長手方向に沿って洗浄流路が開設され、当該洗浄流路の前端は洗浄口として前記ロード状本体の前端に開設され、且つ当該洗浄口は前記取付口の後側に位置し、洗浄流路の後端は前記歯科用洗浄装置における液排出口と連通し、
   前記吸引針管は下端に位置する針頭部と上端に位置する管本体部を含み、且つ両者の内部流路は互いに連通し、前記針頭部の下端は液吸入端であり、歯の根管に突入し、前記管本体部の後端は歯科用吸引設備と連通するように設置され、
   前記根管洗浄ヘッドの前端は上へ曲げられ、前記針頭部を構成する下端は前へ傾斜し、且つ前記針頭部の長手方向の中央線と前記ロード状本体の長手方向の中央線は夾角αを形成し、
   前記洗浄流路前端の洗浄口は下へ曲げられ、前記洗浄口の横断面を構成する中央線と前記針頭部の長手方向の中央線は夾角βを形成する、ことを特徴とする吸引機能付きの根管洗浄装置。
2. 前記夾角αは２０～９０°、前記夾角βは２０～９０°、夾角α＋夾角β≧９０°であり、
   洗浄液の洗浄圧力範囲は５０００～４００００ｐｓｉ、前記吸引針管の吸引圧力範囲は５００～２００００ｐｓｉであり、前記洗浄口の直径は５０～８００ミクロンである、ことを特徴とする請求項１に記載の吸引機能付きの根管洗浄装置。
3. 前記歯科用洗浄装置は超音波又は音波スケーラーであり、前記根管洗浄ヘッドは振動を前記吸引針管に伝達して根管に対する超音波洗浄を行う、ことを特徴とする請求項１に記載の吸引機能付きの根管洗浄装置。
4. 前記吸引針管の針頭部の上端にはクラウンヘッドを有し、前記管本体部は前記針頭部のクラウンヘッドに着脱可能に連設される、ことを特徴とする請求項１に記載の吸引機能付きの根管洗浄装置。
5. 前記針頭部のクラウンヘッドは後へ折り曲げて設置される、ことを特徴とする請求項４に記載の吸引機能付きの根管洗浄装置。
6. 前記吸引針管の針頭部は一体形成部品であり、針頭部の遠位端針頭には開口を有し、
   前記針頭部は、近位端から遠位端までの長手方向に沿ってテーパーを有し、針頭部の近位端に漏斗状の構造を形成する、ことを特徴とする請求項１に記載の吸引機能付きの根管洗浄装置。
7. 前記開口は前記針頭部の先端に位置し、又は前記針頭部の横側部に位置する、ことを特徴とする請求項６に記載の吸引機能付きの根管洗浄装置。
8. 前記吸引針管の針頭部は組合せ部品であり、遠位端に位置するポリマー挿管と近位端に位置する第２ポリマー部材を接続して構成され、前記ポリマー挿管の直径は前記第２ポリマー部材の直径より小さい、ことを特徴とする請求項１に記載の吸引機能付きの根管洗浄装置。
9. 前記第２ポリマー部材の遠位端部は円錐形を呈し、且つ近位端部には漏斗形の構造を有する、ことを特徴とする請求項８に記載の吸引機能付きの根管洗浄装置。
10. 前記吸引針管の針頭部の上端には２つの側方向の翼状突起を有する、ことを特徴とする請求項１に記載の吸引機能付きの根管洗浄装置。

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