JP2023050445A - ピッキング補助システム - Google Patents

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太郎 井川
Taro Igawa
裕之 深瀬
Hiroyuki FUKASE
誠人 大西
Masato Onishi
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Abstract

Figure 2023050445000001
【課題】作業者が物品のピッキングを効率的に行えるように補助可能なピッキング補助システムを提供する。
【解決手段】ピッキング補助システム1は、管理サーバ10と、ピッキング補助ロボット100と、ゲート180と、を備える。ピッキングの対象の物品40に付されたRFIDタグ41には、種類を特定する特定情報と、種類以外の固有情報とが書き込まれている。ピッキング補助ロボット100が有するRFIDリーダ140は、物品40のRFIDタグ41から特定情報を読み取り、管理サーバ10に送信する。ゲート180に設けられるRFIDリーダ181は、RFIDタグ41から特定情報及び固有情報を読み取り、管理サーバ10に送信する。管理サーバ10は、ピッキング補助ロボット100から受信した特定情報と、ゲート180から受信した特定情報及び固有情報に基づきピッキングの対象の物品40の管理を行う。
【選択図】図2

Description

本開示は、ピッキング補助システムに関する。
従来、物流センタ等に保管されている物品を注文に応じて出荷する際に、人が物流センタ等内の物品の中から出荷する物品を選んで取り出すピッキング作業が知られている。例えば、特許文献1には、作業者が、ピッキング台車に備えられた表示器に表示されるピッキングオーダーを見てピッキングすることが記載されている。
実開平7-15622号公報
しかしながら、従来のピッキング台車は自走式ではないため、作業を行いたい場所に作業者がピッキング台車を移動させる必要があり、作業者が作業を効率的に行うことができない。
そこで、本発明の一実施形態では、作業者が物品のピッキングを効率的に行えるように補助可能なピッキング補助システムを提供することを目的とする。
本発明の実施形態の一観点に係るピッキング補助システムは、管理サーバと、ピッキング補助ロボットと、を備え、前記ピッキング補助ロボットは、RFIDタグが付された物品を収容する収容部と、前記物品が前記収容部に収容される際に前記RFIDタグを読み取り可能な位置に設けられたアンテナを有する第1のRFIDリーダと、ピッキングの指示を前記管理サーバから受信する端末機と、前記収容部及び前記第1のRFIDリーダが搭載され、前記ピッキングの指示に含まれる物品の位置に関する情報に基づき、前記物品が配置される位置に移動する移動体と、を有し、前記物品に付された前記RFIDタグには、当該物品に関する情報が書き込まれており、前記第1のRFIDリーダは、前記物品が前記収容部に収容される際に前記RFIDタグから前記情報を読み取り、前記ピッキング補助ロボットは、前記第1のRFIDリーダにより読み取った前記情報を前記管理サーバに送信し、当該ピッキング補助システムは、前記ピッキング補助ロボットとは別の位置に設置され、前記収容部に収容された後の前記物品に付された前記RFIDタグを読み取り可能な第2のRFIDリーダを有する読取部をさらに備え、前記第2のRFIDリーダは、前記RFIDタグから前記情報を読み取り、前記読取部は、前記第2のRFIDリーダにより読み取った前記情報を前記管理サーバに送信し、前記管理サーバは、前記ピッキング補助ロボットから受信した前記情報と、前記読取部から受信した前記情報に基づき前記ピッキングの対象の物品の管理を行う。
この態様によれば、作業者は、ピッキング補助ロボットが待機している場所に歩いて行き、端末機に表示されるピッキングの指示を見ながら物品を収容部に入れることで、そのピッキング場所におけるピッキング作業を完了することができるので、作業者に物品のピッキングを効率的に行わせることが可能となる。また、RFIDタグから情報を読み取るために、ピッキング補助ロボットが有する第1のRFIDリーダと、ピッキング補助ロボットとは他の位置に設置される読取部が有する第2のRFIDリーダの2つのRFIDリーダが設けられる。これにより、ピッキング作業中と、ピッキング作業後の2段階で同一のRFIDタグの読み取りが行われ、これらの2つの情報を用いることができるので、確度の高い情報を取得することが可能となり、高精度な物品の管理が可能となる。したがって、この態様によれば、作業者が物品のピッキングを効率的に行えるように補助可能なピッキング補助システムを提供できる。
本発明の実施形態の他の観点に係るピッキング補助システムは、前記収容部に収容された後の前記物品を搬送する搬送部を備え、前記読取部は、前記搬送部を搬送する前記物品から前記RFIDタグを読み取り可能な位置に設けられてもよい。
この態様によれば、ピッキング作業が完了した後に、ピッキング対象の物品群から確実にRFIDタグから物品に関する情報を読み取ることができる。
本発明の実施形態の他の観点に係るピッキング補助システムでは、前記物品に関する情報は、前記物品の種類を特定するための特定情報を含み、前記管理サーバは、前記ピッキング補助ロボットから受信した前記第1のRFIDリーダにより読み取られた前記特定情報に基づきカウントされた前記物品の第1の個数情報と、前記読取部から受信した前記第2のRFIDリーダにより読み取られた前記特定情報に基づきカウントされた前記物品の第2の個数情報と、を比較して、前記第1の個数情報と前記第2の個数情報との間に差異がある場合には誤検知と判定してもよい。
この態様によれば、ピッキング対象の物品をピッキング補助ロボットの収容部に収容するピッキング作業の際に、第1の個数情報に基づき収容部に収容されている物品の個数の検証を行うと共に、ピッキング完了後の搬送部の搬送中においても、第2の個数情報に基づき収容部に収容されている物品の個数の検証を行うことが可能となる。これにより、ピッキング対象の物品の個数の検証を二重に行うことが可能となり、より信頼性の高いピッキング作業を行うことが可能となる。
本発明の実施形態の他の観点に係るピッキング補助システムでは、前記物品に関する情報は、前記物品の種類を特定するための特定情報と、前記物品に係る前記種類以外の情報を含む固有情報とを含み、前記第1のRFIDリーダは、前記物品が前記収容部に収容される際に前記RFIDタグから前記特定情報を読み取り、前記ピッキング補助ロボットは、前記第1のRFIDリーダにより読み取った前記特定情報を前記管理サーバに送信し、前記第2のRFIDリーダは、前記RFIDタグから前記特定情報及び前記固有情報を読み取り、前記読取部は、前記第2のRFIDリーダにより読み取った前記特定情報及び前記固有情報を前記管理サーバに送信し、前記管理サーバは、前記ピッキング補助ロボットから受信した前記特定情報と、前記読取部から受信した前記特定情報及び前記固有情報に基づき前記ピッキングの対象の物品の管理を行う。
この態様によれば、ピッキングの対象の物品に付されたRFIDタグには、当該物品の種類を特定するための「特定情報」に加えて、当該物品に係る種類以外の情報を含む「固有情報」が書き込まれており、ピッキングの際にはこの固有情報も管理サーバに提供される。これにより、上位の管理サーバ側において、ピッキングの対象の物品の固有情報を利用して、例えばより適切な物品の取り直し指示や、不良品の判別や廃棄指示など、よりきめ細かな管理を行うことが可能となり、ピッキング作業をより効率的にできる。さらに、この態様によれば、RFIDタグから固有情報を読み取るための第2のRFIDリーダは、ピッキング補助ロボットとは別の位置に設置される読取部に設けられる。つまり、ピッキング補助ロボットに設けられる第1のRFIDリーダは、RFIDタグから特定情報のみを読み取り可能であればよく、取り扱う情報の桁数が相対的に少ないものでよい。このため、例えばJANコード(Japanese Article Number)やEANコード(European Article Number)などの既存のバーコードベースのシステムを流用でき、物品の固有情報を用いる構成を低コストで既存のシステムに導入でき、汎用性を高くできる。
本発明の実施形態の他の観点に係るピッキング補助システムでは、前記管理サーバは、前記特定情報により特定される前記ピッキングの対象の物品群の中から、前記固有情報に基づきピッキングすべき物品を限定してもよい。
この態様によれば、作業者により適切な物品をピッキングするよう誘導することが容易となり、ピッキング作業をより効率的にできる。
本発明の実施形態の他の観点に係るピッキング補助システムでは、前記物品には消費期限が設定され、前記固有情報は前記物品の消費期限に関する情報を含み、前記管理サーバは、前記固有情報に基づき、前記ピッキングの対象の物品群の中でピッキングされた物品の他に消費期限が近いものがある場合に、前記物品を前記消費期限が近いものに取り直す旨の判定を行ってもよい。
この態様によれば、ピッキングの対象の物品群の中から消費期限が近いものを優先的にピッキングさせることが可能となり、ピッキングの効率化に加えて、食品ロスなどの物品の無駄の低減にも貢献できる。
本発明の実施形態の他の観点に係るピッキング補助システムでは、前記固有情報は販売促進のキャンペーンに関する情報を含み、前記管理サーバは、前記固有情報に基づき、前記ピッキングの対象の物品群の中でピッキングされた物品の他に前記キャンペーンの対象のものがある場合に、前記物品を前記キャンペーンの対象のものに取り直す旨の判定を行ってもよい。
この態様によれば、ピッキングの対象の物品群が販売促進のキャンペーンの期間中の場合に、キャンペーン対象商品を優先的にピッキングさせることが可能となり、ピッキングの効率化に加えて、販売促進のキャンペーンをより効果的に行うことが可能となる。
本発明の実施形態の他の観点に係るピッキング補助システムでは、前記固有情報は、前記物品の生産地または生産時期に関する情報を含み、前記管理サーバは、前記物品の不良品発生の情報を取得すると、前記固有情報に基づき前記ピッキングの対象の物品群の中に前記不良品と同一の前記生産地または前記生産時期のものがある場合に、前記物品群の中に前記不良品があると判定してもよい。
この態様によれば、物品の不良品発生の情報を取得した場合に、棚等に保管されている物品群の中の不良品の有無を迅速に判定でき、また、不良品が有る場合には迅速に除外できるので、不良品の廃棄処理を効率よく行うことができる。
本開示によれば、作業者が物品のピッキングを効率的に行えるように補助可能なピッキング補助システムを提供することができる。
実施形態のピッキング補助ロボットを示す側面図である。 実施形態のピッキング補助システムの全体の構成図である。 実施形態のピッキング補助システムが実施するピッキング補助制御を示すシーケンス図である。 管理サーバの機能ブロック図である。 実施形態の表示される画面の一例である。 タブレットコンピュータの表示画面の一例である。 実施形態の表示される画面の一例である。 実施形態のピッキング補助システムが実施するピッキング検証制御を示すシーケンス図である。 物品管理部が実施する物品取り直し処理の第1の例を示すフローチャートである。 物品管理部が実施する物品取り直し処理の第2の例を示すフローチャートである。 物品管理部が実施する不良品廃棄処理の例を示すフローチャートである。 実施形態の管理サーバ、タブレットコンピュータのハードウェア構成図である。 他の実施形態に係るピッキング補助システムの機能ブロック図である。 RFIDリーダの本体部が実行する切替処理を表すフローチャートの一例を示す図である。 RFIDリーダの本体部が実行する読み取り処理を表すフローチャートの一例を示す図である。 RFIDリーダの本体部が実行する読み取り処理を表すフローチャートの一例を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
[ピッキング補助ロボット]
図1は、実施形態のピッキング補助ロボット100を示す側面図である。ピッキング補助ロボット100は、搬送車110、フレーム120、ボックス130A、130B、RFID(Radio Frequency Identifier)リーダ140、タブレットコンピュータ150、顔認証部160、及び遮蔽部170を含む。
ピッキング補助ロボット100は、一例として、店舗、物流センタ、倉庫等の建物内で用いられ、自走式の搬送車110で自動的に走行しながら、作業者が物品のピッキング(物品を選んで取り出すこと)を行う作業を補助するロボット(装置)である。図1において矢印で示す左方がピッキング補助ロボット100の前方であり、図1における右方はピッキング補助ロボット100の後方である。以下では、ピッキング補助ロボット100の進行方向における前方及び後方を用いて前後方向と称す。搬送車110は、前方、右前方、及び左前方に走行可能である。
ここで、物品とは、店舗、物流センタ、倉庫等の建物内の棚等に配置される様々な商品等であり、例えば、洋服や日用品等の様々な商品等であってよい。また、物品は、飲み薬、注射薬、又は外用治療薬等の医薬品、マスク、又はその他の医療用の衣服や器具等であってもよい。
搬送車110は、移動体の一例であり、一例として所謂AGV(Automatic Guided Vehicle)で実現される。搬送車110は、コンピュータで構成される制御部を有する。搬送車110の制御部は、タブレットコンピュータ150と有線通信又は無線通信でデータ通信可能である。搬送車110の制御部は、建物内に配置された棚等の間の通路等について作成された電子マップに従って、タブレットコンピュータ150から伝送される位置情報が表す所定の位置に搬送車110を移動させる。搬送車110の制御部(図13の制御装置111)は、位置情報が表す所定の位置への移動が完了すると、所定の位置に到着したことを表す到着通知をタブレットコンピュータ150に伝送する。なお、ここでは、タブレットコンピュータ150が管理サーバ10から受信するピッキングの指示に含まれる位置情報を用いて搬送車110が移動する形態について説明するが、搬送車110が管理サーバと直接的に無線通信可能な無線通信機能を有していて、管理サーバから直接的に位置情報を無線通信で入手してもよい。
フレーム120は、搬送車110に取り付けられ、ボックス130A、130B、RFIDリーダ140、タブレットコンピュータ150、及び顔認証部160を保持する。フレーム120は、フレーム本体121とステー122A、122Bとを有する。フレーム本体121は、一例としてアルミニウム製の棒状の部材であり、一例として鉄製のステー122A、122Bが取り付けられている。
ステー122Aは、フレーム本体121の上端に取り付けられて後方に延在しており、RFIDリーダ140の本体部141及びアンテナ142Aと、タブレットコンピュータ150と、顔認証部160とを保持している。より具体的には、RFIDリーダ140の本体部141は、ステー122Aの前端の上面に取り付けられており、アンテナ142は、ステー122Aの前後方向における中央の下面に取り付けられており、タブレットコンピュータ150と顔認証部160は、ステー122Aの後端に取り付けられている。タブレットコンピュータ150と顔認証部160は、後方に向けて取り付けられている。ピッキング補助ロボット100は、後方には走行しないため、ピッキング補助ロボット100を利用する作業者の安全性を確保するためである。なお、作業者の安全性が確実に確認できる場合は、自動または手動で後方に走行可能としてよい。
ステー122Bは、フレーム本体121の上下方向の中間付近に取り付けられている。このため、ステー122Bは、ステー122Aよりも下側に位置する。ステー122Bの上面にはボックス130Aが取り付けられ、ステー122Bの下面にはRFIDリーダ140のアンテナ142Bが取り付けられる。
ボックス130A、130Bは、収容部の一例であり、作業者によってピッキングされた物品が収容される。ボックス130A、130Bは、一例として直方体状の箱であり、上面が開口された入口131A、131Bを有する。入口131A、131Bは、ボックス130A、130B内に物品を入れる際に、物品が必ず通るところである。ここでは、ボックス130A、130Bから物品を取り出す際にも作業者が入口131A、131Bを通じて取り出す形態について説明する。このため、入口131A、131Bは出入り口として用いられる開口部である。しかしながら、ボックス130A、130Bは、取り出すときにのみ利用する専用の取り出し口を有していてもよい。
ボックス130Aは、上述のようにステー122Bの上面に取り付けられ、ボックス130Bは、搬送車110の上面に取り付けられる。ボックス130Aは上段に位置し、ボックス130Bは下段に位置する。ここではボックス130Aがステー122Aでフレーム本体121に取り付けられて、ボックス130Bが搬送車110の上面に取り付けられる形態について説明する。しかしながら、ボックス130Aがボックス130Bよりも上に位置していればよく、ボックス130A、130Bの取り付け方は、どのような形態であってもよい。また、ここでは、ピッキング補助ロボット100が2つのボックス130A、130Bを含む形態について説明するが、ボックスの数が1つであってもよく、3つ以上であってもよい。
RFIDリーダ140(第1のRFIDリーダ)は、本体部141及びアンテナ142A、142Bを有する。アンテナ142A、142Bは、下向きの指向性を有する。本体部141は、アンテナ142A、142Bに接続されており、アンテナ142A、142BからRFIDタグの読み取り用の周波数の電波を放射し、RFIDタグが送り返す電波を受信する。RFIDタグは、一例としてパッシブ型であり、バッテリを持たない。各RFIDタグのIC(Integrated Circuit)のメモリには固有の物品ID(Identifier)が格納されており、各RFIDタグは、RFIDリーダ140から電波を受信すると、受信した電波の電力で起動して固有の物品IDを含む信号を放射する。本体部141は、アンテナ142A、142Bが受信した電波に含まれる物品IDを読み取り、各RFIDタグを識別する。
アンテナ142Aは、ボックス130Aの入口131Aの真上に位置し、入口131Aを通ってボックス130A内に収容される物品に付されるRFIDタグを確実に読み取ることができる位置に配置されている。また、アンテナ142Bは、ボックス130Bの入口131Bの真上に位置し、入口131Bを通ってボックス130B内に収容される物品に付されるRFIDタグを確実に読み取ることができる位置に配置されている。このようにアンテナ142A、142Bを配置することにより、作業者が棚等からピッキングしてボックス130A、130Bに収容する物品に付されたRFIDタグを確実に読み取ることができ、読み取り漏れ(読み抜け)を抑制することができる。このため、所望の物品を所望の個数だけ正確にピッキングすることができる。
また、例えば物品にバーコードを付してバーコードリーダで読み取る場合は、バーコードを1つずつ読み取ることになり、複数のバーコードを同時に読み取ることはできない。これに対して、物品にRFIDタグを付している場合には複数のRFIDタグを同時に読み取ることができるため、アンテナ142A、142Bの各々で複数の物品にそれぞれ付された複数のRFIDタグを一括的に読み取ることができ、作業者はピッキング作業を効率的に、かつ、素早く短時間で行うことができる。
また、アンテナ142A、142Bがボックス130A、130Bの下側に設けられていると、物品がアルミニウム製のフィルム等のように金属製の包装を有する場合に、既にボックス130A、130Bに収容されている物品の金属製の包装等によってアンテナ142A、142Bが放射する読み取り用の電波が遮られてしまい、ボックス130A、130Bの入口131A、131Bを通過する物品のRFIDタグを読み取れないおそれがある。また、物体が液体を含む場合に、アンテナ142A、142Bがボックス130A、130Bの下側に設けられていると、既にボックス130A、130Bに収容されている物品の液体によってアンテナ142A、142Bが放射する読み取り用の電波の放射分布が変化して、ボックス130A、130Bの入口131A、131Bを通過する物品のRFIDタグを読み取れないおそれがある。
これに対して、本実施形態では、ボックス130A、130Bの真上にアンテナ142A、142Bをそれぞれ配置しているので、既にボックス130A、130B内に金属製の包装等を有する物品や液体を含む物品が収容されていても、アンテナ142A、142Bで入口131A、131Bを通ってボックス130A、130Bに収容される物品のRFIDタグを確実に読み取ることができる。また、読み取り漏れの発生を抑制することができる。
タブレットコンピュータ150は、ディスプレイとタッチパネルを有し、ディスプレイに表示されるGUI(Graphic User Interface)等の画像に触れることで操作可能な端末機である。タブレットコンピュータ150は、ピッキングの指示及びピッキングの状況を管理サーバから受信してディスプレイに表示するとともに、ピッキングの指示に含まれる物品の位置情報を搬送車110の制御部に伝送する。例えば、タブレットコンピュータ150は、アプリケーションソフトウェアを用いて、ピッキングの指示を表示し、位置情報を搬送車110の制御部に伝送することができる。
また、タブレットコンピュータ150は、RFIDリーダ140から、RFIDリーダ140がRFIDタグから読み取った特定情報を受信する。タブレットコンピュータ150は、RFIDリーダ140から受信した特定情報を管理サーバへ送信する。また、タブレットコンピュータ150は、顔認証部160によって取得された作業者を特定する情報をボックス130A、130Bに収容された物品に付されたRFIDタグから読み取った特定情報と関連付けて管理サーバに送信する。どの作業者がどの物品を収容したかを管理サーバで管理可能にすることにより、各作業者の仕事効率を把握するためである。
なお、ここでは、ピッキング補助ロボット100がタブレットコンピュータ150を含む形態について説明するが、スマートフォンやノート型パーソナルコンピュータ等の任意のコンピュータ端末を用いることができる。
顔認証部160は、作業者の顔認証を行うことによって、作業者を特定する作業者ID情報を取得する。一例として各作業者の作業効率を管理サーバで把握するためにピッキング補助ロボット100が顔認証部160を含む形態について説明するが、顔認証部160の代わりに、その他の手法によって作業者の生体を識別する認証部を用いてもよいし、各作業者に割り当てたIDカード等を読み取る読み取り装置を用いてもよい。また、作業効率等の管理を特に行わない場合には、ピッキング補助ロボット100は顔認証部160等のような作業者を識別する認証部を含まなくてもよい。また、ボックス130A、130Bに収容された物品に付されたRFIDタグから読み取った特定情報と関連付けることなく、例えば、ピッキング補助ロボットに触れた場合だけでも、顔認証部160によって取得された作業者を特定する情報をサーバで管理可能としてもよい。
遮蔽部170は、導体製で電波を遮蔽する部材である。遮蔽部170は、ボックス130Aとアンテナ142Bとの間に設けられており、アンテナ142Aがボックス130Bに収容される物品に付されたRFIDタグを読み取らないようにする。なお、アンテナ142Bが上方向にも指向性を有する場合には、遮蔽部170でアンテナ142Bが上側に位置するRFIDタグを読み取らないように遮蔽すればよい。
[ピッキング補助システム]
図2は、実施形態のピッキング補助システム1の全体の構成図である。図2に示されるように、ピッキング補助システム1は、管理サーバ10と、ピッキング補助ロボット100とを含む。図2では、ピッキング補助ロボット100については主な構成要素のみを示し、タブレットコンピュータ150を拡大して制御部151を示す。制御部151は、タブレットコンピュータ150の動作に関するすべての制御を行う制御部であり、CPU(Central Processing Unit)やメモリ等を含む。
ピッキング作業を実施する作業者は、一例として、店舗、物流センタ、倉庫等の建物内において、ピッキング補助ロボット100の前にある棚等に配置されている物品40をボックス130A又は130Bに入れる。各物品40にはRFIDタグ41が1つずつ付されているため、ボックス130A、130Bに物品40が入れられる際に、アンテナ142A、142Bによって物品40に付されたRFIDタグ41の物品IDが読み取られる。
管理サーバ10は、ピッキングの指示をタブレットコンピュータ150へ送信する。ピッキングの指示は、ピッキング補助ロボット100が移動すべき位置と、作業者がボックス130A又は130Bに入れるべき物品40と、作業者がボックス130A又は130Bに入れるべき物品40の個数との情報を含みうる。ピッキング補助ロボット100が移動すべき位置は、物品40が配置又は保管等されている位置である。また、管理サーバ10は、ピッキングの状況をタブレットコンピュータ150へ送信する。ピッキングの状況は、既にボックス130A又は130Bに入れられている各物品40の個数の情報を含みうる。具体的には、管理サーバ10は、RFIDリーダ140がRFIDタグ41から読み取った特定情報に基づいて、ボックス130A又は130Bに入れられている各物品40の個数をカウントする。
管理サーバ10は、1つまたは複数のコンピュータで構成される。また、管理サーバ10は、任意のネットワーク50を介して、タブレットコンピュータ150とデータを送受信することができる。管理サーバ10の詳細については後述する。
タブレットコンピュータ150は、ピッキングの指示およびピッキングの状況を管理サーバ10から受信してディスプレイ上に表示するとともに、ピッキングの指示に含まれる位置情報を搬送車110の制御部に伝送する。搬送車110は、位置情報が表す位置に移動する。例えば、タブレットコンピュータ150は、アプリケーションソフトウェアを用いて、ピッキングの指示を表示するとともに、ピッキングの指示に含まれる位置情報を搬送車110の制御部に伝送することができる。作業者は、ピッキング補助ロボット100がいる位置に歩いて行き、タブレットコンピュータ150に表示されている物品40の種類と棚等の位置とを確認し、物品40をピッキングしてボックス130A、130Bに入れる。
ピッキング補助ロボット100に設けられるRFIDリーダ140は、RFIDタグ41に書き込まれている特定情報を読み取る。特定情報とは、RFIDタグ41が付されている物品の種類を特定するための情報である。特定情報としては、例えば既存のバーコードベースのシステムで用いられるGTIN(Global Trade Item Number)などのGS1標準の商品識別コードを用いることができる。GTINは、例えばGS1事業者コードや、商品アイテムコードなどの情報が含まれる。GTINは、JANコード(Japanese Article Number)やEANコード(European Article Number)とも呼ばれる場合がある。RFIDリーダ140は、RFIDタグ41から読み取った特定情報をタブレットコンピュータ150へ伝送する。
また、タブレットコンピュータ150は、特定情報をRFIDリーダ140から受け取る。タブレットコンピュータ150は、RFIDリーダ140から受信した特定情報を管理サーバ10へ送信する。また、タブレットコンピュータ150は、物品特定情報を受け取り、ピッキングの指示の通りの正しい物品40であると判定すると、正しい物品40であることを表す応答音を出力する。一方。タブレットコンピュータ150は、特定情報を受け取り、ピッキングの指示の通りの正しい物品40ではないと判定すると、正しい物品40ではないことを表す応答音を出力する。作業者は、自分の行っているピッキング作業が正しいかどうかを応答音で確認することができる。なお、タブレットコンピュータ150は、応答音の代わりに、又は、応答音に加えて、正しい物品40であること、又は、正しい物品40ではないことを表す応答表示をディスプレイに表示してもよい。
ピッキング補助ロボット100は、タブレットコンピュータ150と、RFIDリーダ140とを含む。ここでは一例としてピッキング補助ロボット100が2つのボックス130A、130Bを含み、RFIDリーダ140が2つのアンテナ142A、142Bを有し、ボックス130A、130Bにそれぞれアンテナ142A、142Bが配置される形態について説明する。作業者は、ピッキングした物品40を2つのボックス130A、130Bのいずれに入れてもよいが、例えば、発送先等に応じて2つのボックス130A、130Bのいずれに入れるようにしてもよい。また、発送先等が2つある場合に、2つのボックス130A、130Bを2つの発送先に分けて利用してもよい。
物品40は、上述したように、店舗、物流センタ、倉庫等の建物内の棚等に配置される様々な商品等である。物品40には、RFIDタグ41が付されている。RFIDタグ41は、特定情報及び固有情報が書き込まれているメモリを内蔵するICチップを有する。RFIDタグ41は、各物品40に1つずつ付されている。RFIDタグ41を物品40に付すとは、RFIDタグ41を物品40に取り付けることをいい、具体的には、例えば、RFIDタグ41を物品40に貼り付ける、縫い付ける、又は、ストラップ等で固定すること等を意味する。
ここで、「特定情報」とは、上述のように、RFIDタグ41が付されている物品の種類を特定するための情報である。「固有情報」とは、RFIDタグ41が付されている物品に関し、種類以外の当該物品に固有の情報である。固有情報の具体例としては、例えば、当該物品の生産地、生産時期、販売促進のキャンペーンに関する情報(キャンペーン開催中、キャンペーン用包装の有無など)などが含まれる。また、当該物品が食品の場合には、固有情報には食品の消費期限に関する情報も含めることができる。
RFIDタグ41に書き込まれる情報として、EPC(Electronic Product Code)を用いてもよい。EPCの一例としては、SGTIN(Serialized Global Trade Item Number)が挙げられる。SGTINは、商品識別コードであるGTINにシリアル番号(連続番号)を付加したものであり、GTINが同じ商品でもそれぞれ一つ一つ個別に識別することが可能である。RFIDタグ41の登録情報をEPCとする場合には、上記の特定情報と固有情報との両方をEPCに含めることができる。なお、SGTNIにおいて、GTIN(特定情報に対応)に付加されるシリアル番号の部分(固有情報に対応)について、任意のデータに変更しても良い。又は、シリアル番号から管理サーバ10の登録情報の消費期限等を特定して、タブレットコンピュータ150に返す構成でもよい。
管理サーバ10は、物品40が物流センタ等に入荷すると、RFIDタグ41に書き込まれている特定情報及び固有情報と、そのRFIDタグ41が付されている物品40の情報とを紐付けて管理する。また、管理サーバ10は、RFIDリーダ140がピッキング補助ロボット100のボックス130A、130Bのどちらに収容されているかを表す情報を管理する。
また、図2に示すように、ピッキング補助システム1は、ゲート180(読取部)と、コンベヤ190(搬送部)と、をさらに備える。
コンベヤ190は、ボックス130A、130B(以下では纏めて「ボックス130」とも表記する場合がある)に収容された後の物品40を所定の位置まで搬送する装置である。図2の例では、コンベヤ190の一例としてベルトコンベヤを図示しており、無端状のコンベヤベルトの上に載置されたボックス130をプーリの回転によって搬送する。なおコンベヤ190は、駆動ローラコンベヤ、チェーンコンベヤなどの他の種類のコンベヤを適用してもよい。また、物品40を所定の位置まで搬送することができればコンベヤ以外の装置を適用してもよい。
また、図2の例では、物品40がボックス130に収容された状態でコンベヤ190上を搬送する構成を例示しているが、ボックス130から物品40を取り出して、物品40のみをコンベヤ190上に載置して搬送する構成でもよい。
ゲート180は、ボックス130に収容された後の物品40に付されたRFIDタグ41から情報を読み取る。図2の例では、ゲート180は、コンベヤ190を包囲するよう形成され、コンベヤ190上を搬送される物品が内部を通過する位置に設置される。ゲート180は、上述のピッキング補助ロボット100に設けられるRFIDリーダ140とは別要素としてのRFIDリーダ181(第2のRFIDリーダ)を有し、RFIDリーダ181によってゲート180を通過する物品40のRFIDタグ41から情報を読み取ることができる。
RFIDリーダ181は、本体部182及びアンテナ183を有する。本体部182及びアンテナ183の基本構成は、RFIDリーダ140の本体部141及びアンテナ142A、142Bと同様である。アンテナ183は、例えばゲート180を通過するボックス130の真上の位置など、ゲート180を通過するボックス130内に収容される物品40に付されるRFIDタグ41を確実に読み取ることができる位置に配置されている。
ゲート180に設けられるRFIDリーダ181は、RFIDタグ41に書き込まれている特定情報に加えて、固有情報をさらに読み取ることができる。RFIDリーダ181は、RFIDタグ41から読み取った特定情報及び固有情報を、任意のネットワーク50を介して管理サーバ10へ送信する。
コンベヤ190及びRFIDリーダ181の動作は、例えば管理サーバ10により制御される。管理サーバ10は、ゲート180のRFIDリーダ181から受信したRFIDタグ41の特定情報及び固有情報に基づき、物品の管理を行う。
なお、図2の例では、RFIDリーダ181を備えるゲート180は、コンベヤ190の搬送経路上に設置される構成を例示しているが、設置位置はこれに限られない。要は、ピッキング補助ロボット100を用いたピッキング作業の後工程の位置に設置されていればよい。例えばピッキング補助ロボット100がボックス130に物品40を収容した後にコンベヤ190へ移動する経路上にゲート180と同様の読取部を設置して、ピッキング補助ロボット100が読取部を通過したときに、ピッキング補助ロボット100内のボックス130に収容される物品40のRFIDタグ41から情報を読み取る構成としてもよい。また、ゲート180自体が移動可能であり、ピッキング補助ロボット100の移動経路やコンベヤ190の搬送経路の任意の位置に移動して、RFIDタグ41から情報を読み取る構成としてもよい。
[ピッキング補助制御]
図3は、実施形態のピッキング補助システム1が実施するピッキング補助制御を示すシーケンス図である。
管理サーバ10は、ピッキング補助ロボット100を誘導するためのマップを作成する(ステップS1)。
管理サーバ10は、ピッキングの指示のデータをタブレットコンピュータ150へ送信する(ステップS2)。上述したとおり、ピッキングの指示は、ピッキング補助ロボット100が移動すべき位置(物品40が保管されている位置)と、作業者がその位置でボックス130A又は130Bに入れるべき物品40と、作業者がボックス130A又は130Bに入れるべき物品40の個数との情報を含みうる。
タブレットコンピュータ150は、管理サーバ10から受信したピッキングの指示に含まれる位置情報を搬送車110の制御部に伝送する(ステップS2A)。
搬送車110は、ピッキングの指示に含まれる所定の位置に移動する(ステップS2B)。所定の位置は、ピッキングの指示に含まれる物品40が配置されている棚等がある位置を表す。ステップS2Bの処理により、ピッキング補助ロボット100は、ピッキングの指示に含まれる物品40が配置されている棚等の前に移動する。
搬送車110の制御部は、ピッキングの指示に含まれる所定の位置への移動が完了すると、所定の位置に到着したことをタブレットコンピュータ150に通知する(ステップS2C)。ピッキング補助ロボット100は、次の移動の指示を受けるまで、所定の位置で待機する。すなわち、ピッキング補助ロボット100は、作業者のピッキング作業が完了するまでピッキングの指示に含まれる物品40がある棚等の前で待機することになる。作業者は、自分の周囲でピッキング補助ロボット100が待機している場所は、行うべきピッキング作業がある場所であることを認識することができる。
タブレットコンピュータ150は、ステップS2Cで搬送車110の制御部から所定の位置に到着したことを表す通知を受けると、ステップS2で管理サーバ10から受信したピッキングの指示をディスプレイ上に表示する(ステップS3)。作業者は、ピッキング補助ロボット100が待機している場所に歩いて行き、ピッキング補助ロボット100のタブレットコンピュータ150に表示されているピッキングの指示を見ながら、ピッキング作業を実施することができる。
RFIDリーダ140は、作業者がボックス130A又は130Bに入れた各物品40に付されているRFIDタグ41に書き込まれている特定情報を読み取る(ステップS4)。RFIDリーダ140は、アンテナ142A、142Bでボックス130A、130Bの入口131A、131Bを通過する物品40に付されたRFIDタグ41を読み取る。ステップS4の処理により、作業者によってボックス130A、130Bに入れられた物品40に付されたRFIDタグ41の特定情報を取得することができる。
RFIDリーダ140は、ステップS4で読み取った特定情報、RFIDリーダ140を識別するための情報をタブレットコンピュータ150へ送信する(ステップS5)。
タブレットコンピュータ150は、ステップS5で受信した特定情報、RFIDリーダ140を識別するための情報を管理サーバ10へ送信する(ステップS6)。
管理サーバ10は、ステップS6で受信した特定情報に基づいて、ボックス130A又は130Bに入れられている各物品40の個数をカウントする(ステップS7)。
管理サーバ10は、ステップS7でカウントした各物品40の個数に基づいて、ピッキングの状況のデータをタブレットコンピュータ150へ送信する(ステップS8)。上述したとおり、ピッキングの状況は、既にボックス130A又は130Bに入れられている各物品40の個数の情報を含みうる。
タブレットコンピュータ150は、ステップS8で受信したピッキングの状況をディスプレイ上に表示する(ステップS9)。作業者は、このようなピッキングの状況を見ながら、物品40をボックス130A、130Bにさらに入れるべきか否かを判断することができる。
管理サーバ10は、ステップS6で受信した特定情報を用いてステップS7にてカウントした各物品40の個数の情報を保存する(ステップS10)。例えば、個数情報は、管理サーバ10が有するデータベースなどに記憶される。
<機能ブロック>
図4は、管理サーバ10の機能ブロック図である。図4に示されるように、管理サーバ10は、ピッキング指示管理部101、ピッキング指示格納部102、マップ作成部103、情報受信部104、カウント部105、ピッキング状況管理部106、物品管理部107を備えることができる。また、管理サーバ10は、プログラムを実行することで、ピッキング指示管理部101、マップ作成部103、情報受信部104、カウント部105、ピッキング状況管理部106、物品管理部107として機能することができる。以下、それぞれについて説明する。
なお、タブレットコンピュータ150が、管理サーバ10の一部または全部の機能を有するようにしてもよい。例えば、タブレットコンピュータ150は、ピッキングの指示を受信する手段(ピッキング指示受信部ともいう)と、情報受信部104と、カウント部105と、ピッキング状況管理部106とを備えることができる。
ピッキング指示管理部101は、ピッキングの指示のデータをタブレットコンピュータ150へ送信する。例えば、作業者がタブレットコンピュータ150に表示されるピッキング作業を開始するための画面をタップすることに応じて、ピッキング指示管理部101は、ピッキングの指示のデータの送信を開始する。上述したとおり、ピッキングの指示は、ピッキング補助ロボット100が移動すべき位置(物品40が保管されている棚等の位置)と、作業者がその位置でボックス130A又は130Bに入れるべき物品40と、作業者がボックス130A又は130Bに入れるべき物品40の個数との情報を含みうる。また、ピッキング指示管理部101は、ピッキングの指示のデータをピッキング指示格納部102に格納する。
ピッキング指示格納部102には、タブレットコンピュータ150へ送信されたピッキングの指示のデータが格納されている。
以下、図5を参照しながら、タブレットコンピュータ150に表示されるピッキングの指示を示す画面について説明する。
図5は、実施形態の表示される画面の一例である。図5に示す画面では、ボックス130A、130BをA、Bとして示す。図5に示されるように、ピッキング補助ロボット100が移動すべき位置(物品40が保管されている棚等の位置、「ピッキング場所」とも呼ぶ)が表示されうる。また、図5に示されるように、ピッキングの指示として、作業者がその場所でボックス130A又は130Bに入れるべき物品40(ピッキング対象)の品名や物品40の画像(例えば、物流センタ等で保管されているときの物品40の画像)が表示されうる。また、図5に示されるように、ピッキングの指示として、作業者がボックス130A又は130Bに入れるべきその物品40の個数(図5の例では、ボックス130A、130Bに入れるべき個数)が表示されうる。また、図5に示されるように、ピッキング作業を実施している日(作業日)、作業者の識別子(作業者ID)、作業者の氏名(作業者名)、ピッキングすべき物品40の総数のうちピッキングが完了した個数(完了数/総アイテム数)、ピッキングを完了するまでの目標の時間のうち経過した時間(経過時間/目標時間)などが表示されてもよい。作業者は、図5のような画面を見て、どの場所でどの物品40を何個ずつピッキングすべきかを知ることができる。なお、物品40によってボックス130A、130Bのどちらに入れるかが指定されている場合には、作業者は、図5のような画面を見て、指示とは異なるボックス130A、130Bへの入れ間違いを直ちに知ることができる。
なお、ボックス130A、130Bごとに、作業者がボックス130A、130Bに入れるべき1つまたは複数の物品40、作業者がボックス130A、130Bに入れるべき各物品40の個数を示すリストを表示してもよい。以下、図6を参照しながら、タブレットコンピュータ150に表示されるボックス130A、130Bごとのピッキングの指示を示す画面について説明する。
図6は、タブレットコンピュータ150の表示画面の一例である。図6には、一例として、ボックス130Aに入れるべき物品40に関する表示内容を示す。例えば、図5の画面がタップされると、図6の画面へ遷移しうる。図6に示されるように、作業者がボックス130Aに入れるべき1つまたは複数の物品40が表示されうる。また、図6に示されるように、作業者がボックス130Aに入れるべき各物品40の個数が表示されうる。また、図6に示されるように、物品40が発送される先(行先)、ボックス130Aに入れるべき物品40の総数(アイテム数)、出荷日などが表示されてもよい。作業者は、図6のような画面を見て、ボックス130A、130Bごとに、どの物品40を何個ずつピッキングすべきかを知ることができる。
図4に戻る。情報受信部104は、タブレットコンピュータ150から、RFIDリーダ140がRFIDタグ41から読み取った特定情報、RFIDリーダ140を識別するための情報を受信する。情報受信部104は、特定情報、RFIDリーダ140を識別するための情報を受信すると、マップ作成部103およびカウント部105に通知する。
マップ作成部103は、マップ作成処理を行う。具体的には、マップ作成部103は、ピッキング補助ロボット100を誘導するためのマップを作成する。以下、ピッキングの実施を開始する時のマップ作成と、ピッキングの実施中のマップ作成とに分けて説明する。
<ピッキング実施開始時>
マップ作成部103は、ボックス130A又は130Bに入れるよう作業者へ指示される物品40が保管されている全ての場所を経由する最短距離のルート(経路)を生成する。マップ作成部103は、物流センタ等内の各棚の配置図上に、生成したルートと、次のピッキング場所(つまり、ピッキング補助ロボット100が次に向かうべきピッキング場所)と、全てのピッキング場所と、を明示したマップを作成する。ピッキング補助ロボット100は、タブレットコンピュータ150が管理サーバ10から受信するピッキングの指示に含まれる位置情報と、マップ作成部103によって作成されたマップとに従って、各ピッキング場所に移動する。
<ピッキング実施中>
マップ作成部103は、物流センタ等内の各棚の配置図上に、ピッキング実施開始時に生成したルートと、次のピッキング場所(つまり、ピッキングが完了したピッキング場所の次のピッキング場所)と、全てのピッキング場所と、を明示したマップを作成する。なお、マップ作成部103は、ピッキング実施開始時に生成したルートを用いず、新たにルートを生成し直すこともできる。
ピッキング補助ロボット100が複数ある場合には、ピッキング実施開始時、及び、ピッキング実施中のいずれにおいても、マップ作成部103は、複数のピッキング補助ロボット100のピッキングの状況に基づいて、複数のピッキング補助ロボット100が衝突しない(例えば、複数のピッキング補助ロボット100が、同一の通路を同一方向または逆方向に同時にまたは所定の時間内に通らない)ようにルートを生成すればよい。また、複数のピッキング補助ロボット100の現在地やルート(経路)が、マップに明示されてもよい。マップ作成部103は、他のピッキング補助ロボット100によって混んでいる棚を避けるルート(経路)を生成することができる。
以下、図7を参照しながら、タブレットコンピュータ150に表示されるマップを示す画面について説明する。
図7は、実施形態の表示される画面の一例である。例えば、図5の画面がタップされると図7の画面へ遷移しうる。図7に示されるように、物流センタ等内の各棚の配置図上に、ルートと、次のピッキング場所と、全てのピッキング場所と、が明示されたマップが表示されうる。
図4に戻る。カウント部105は、ピッキング数カウント処理を行う。具体的には、カウント部105は、ピッキング指示格納部102に格納されているピッキングの指示を参照して、ボックス130A又は130Bに入れるよう作業者へ指示された各物品40の個数を特定する。また、カウント部105は、情報受信部104から受信した特定情報に基づいて、ボックス130A又は130Bに入れられている各物品40の個数をカウントする。具体的には、カウント部105は、情報受信部104から特定情報を受信すると、その特定情報が書き込まれているRFIDタグ41が付されている物品40がボックス130A又は130Bに入れられていると判断する。また、カウント部105は、指示された個数とカウントした個数とに基づいて、各物品40の、ボックス130A又は130Bに入れるよう作業者へ指示された個数に対する、既にボックス130A又は130Bに入れられている個数の過不足を判断する。具体的には、カウント部105は、指示された個数がカウントした個数より多いときには物品40が不足していると判断し、指示された個数がカウントした個数と同一であるときにはピッキングが完了したと判断し、指示された個数がカウントした個数より少ないときには物品40が過剰であると判断する。
なお、カウント部105は、特定情報と、RFIDリーダ140を識別するための情報と、RFIDリーダ140がアンテナ142A、142Bのどちらで特定情報を読み取ったかを表す情報と、に基づいて、物品40がボックス130B、130Bのいずれに入れられているかを判断することができる。
ピッキング状況管理部106は、カウント部105がカウントした各物品40の個数に基づいて、ピッキングの状況のデータをタブレットコンピュータ150へ送信する。上述したとおり、ピッキングの状況は、既にボックス130A又は130Bに入れられている各物品40の個数の情報を含みうる。以下、図5および図6を参照しながら、ピッキングの指示を示す画面上でのピッキングの状況の表示について説明する。
図5に示されるように、ピッキングの指示として、作業者がボックス130A又は130Bに入れるべき物品40の個数が表示されうる(分数の分母を参照)。このような作業者がボックス130A又は130Bに入れるべき物品40の個数の表示とともに、ボックス130A又は130Bに既に入れられている物品40の個数が表示されうる(分数の分子を参照)。さらに、ボックス130A又は130Bに入れるよう作業者へ指示された個数に対する、既にボックス130A又は130Bに入れられている個数の過不足が表示されうる。例えば、作業者が、物品40が不足していることと、ピッキングが完了していることと、物品40が過剰であることとを、容易に識別できるように表示されうる。例えば、物品40が不足している場合にはチェックを付さず、ピッキングが完了している場合にはチェックを付し、物品40が過剰である場合には×印を付すようにしてもよい。
図6に示されるように、作業者がボックス130Aに入れるべき1つまたは複数の物品40の個数が表示されうる。このような作業者がボックス130Aに入れるべき各物品40の個数の表示とともに、既にボックス130Aに入れられている各物品40の個数が表示されうる。さらに、ボックス130Aに入れるよう作業者へ指示された個数に対する、既にボックス130Aに入れられている個数の過不足が表示されうる。例えば、作業者が、物品40が不足していることと、ピッキングが完了していることと、物品40が過剰であることとを作業者が容易に識別できるように表示されうる。例えば、物品40が不足している場合にはチェックを付さず、ピッキングが完了している場合にはチェックを付し、物品40が過剰である場合には×印を付すようにしてもよい。なお、このような表示は、ボックス130Bについても同様に表示可能である。
[ピッキング検証制御]
本実施形態に係るピッキング補助システム1は、上述のピッキング補助制御の後に、ピッキング作業が完了した物品40に対してピッキングが正しく実施されたか否かを検証するピッキング検証制御も実施することができる。ピッキング検証制御では、ゲート180に設置されているRFIDリーダ181を利用して、コンベヤ190上で搬送されている物品40に付されたRFIDタグ41から情報を取得して検証を行う。
図8は、実施形態のピッキング補助システム1が実施するピッキング検証制御を示すシーケンス図である。図8に示すシーケンス図の処理は、図3に示したピッキング補助制御が完了した後に実施される。
まず、ピッキング補助制御によってピッキング指示に基づく物品40が収容されたボックス130が、例えば作業員によって手動で、または、任意の搬送機械によって自動で、コンベヤ190上に載置されると、コンベヤ190が作動して物品入りのボックス130がゲート180の位置まで搬送される(ステップS11)。
ゲート180に設置されているRFIDリーダ181は、ボックス130に入れられた各物品40に付されているRFIDタグ41に書き込まれている特定情報及び固有情報を読み取る(ステップS12)。RFIDリーダ181は、アンテナ183でボックス130内の物品40に付されたRFIDタグ41を読み取る。ステップS12の処理により、ボックス130に収容されている物品40に付されたRFIDタグ41の特定情報及び固有情報を取得することができる。
RFIDリーダ181は、ステップS12で読み取った特定情報及び固有情報と、RFIDリーダ181を識別するための情報とを管理サーバ10へ送信する(ステップS13)。
管理サーバ10は、ステップS13で受信した特定情報に基づいて、ボックス130に入れられている各物品40の個数をカウントする(ステップS14)。
管理サーバ10は、図3のステップS10にて保存されている、ピッキング補助ロボット100のRFIDリーダ140で検出した物品40の個数情報(第1の個数情報)と、ステップS14にてゲート180のRFIDリーダ181で検出した物品40の個数情報(第2の個数情報)とを比較する(ステップS15)。比較の結果、これらの個数情報の間に差異がある場合には、例えば正しい個数の物品がピッキングされていない状況などの誤検知が発生しているものと判定する。
管理サーバ10は、ステップS13で受信した固有情報に基づいて、ピッキングの対象の物品40の管理を行う(ステップS16)。物品管理の一例としては、特定情報により特定されるピッキングの対象の物品群の中から、固有情報に基づきピッキングすべき物品40をさらに限定することができる。なお、ステップS10の物品管理の詳細については図9~図11を参照して後述する。
管理サーバ10は、ステップS15にて誤検知と判定した場合には、現在ゲート180の位置にあるボックス130に収容されている物品40に何らかの問題がある旨のNG指令をコンベヤ190に送信し、同様に、ステップS16にてボックス130Bに入れられている各物品40について先にピッキングすべき物品40が他にあると判定した場合に、その旨のNG指令をコンベヤ190に送信することができる(ステップS17)。コンベヤ190は、NG指令の受信に応じて、NG指令の対象のボックス130を任意の手法(例えば搬送経路を分岐させる、作業員に視覚情報や音声情報で報知してコンベヤ190上から取り出させる、など)で仕分けることができる。
ピッキング検証制御に係る管理サーバ10の機能ブロックについて説明する。
情報受信部104は、ゲート180から、RFIDリーダ181がRFIDタグ41から読み取った特定情報及び固有情報と、RFIDリーダ181を識別するための情報とを受信する。情報受信部104は、特定情報、RFIDリーダ140を識別するための情報を受信すると、カウント部105に通知する。また、情報受信部104は、固有情報を受信すると、物品管理部107に通知する。
物品管理部107は、情報受信部104から受信した固有情報に基づいて、ピッキングの対象の物品の管理を行う。具体的には、物品管理部107は、情報受信部104から固有情報を受信すると、どのような固有情報が書き込まれているRFIDタグ41が付されている物品40が、コンベヤ190上のゲート180の位置にあるボックス130に入れられているかを判断する。そして、ボックス130に入れられているピッキングの対象の物品が適切なものか否かを判断することができる。
物品管理部107は、ボックス130に入れられているピッキングの対象の物品よりも適切なものが他にある場合に、その旨のNG指令をコンベヤ190へ送信する。
例えば、ピッキングの対象の物品が食品であり、固有情報は当該食品の消費期限に関する情報を含む例を考える。この場合、物品管理部107は、固有情報に基づき、ピッキングの対象の物品群の中でピッキングされた物品(ボックス130に入れられている物品40)の他に消費期限が近いものがある場合に、物品40を消費期限が近いものに取り直す必要があると判定する。この場合、物品管理部107は、物品40を消費期限が近いものに取り直す旨の指令を含むNG指令をコンベヤ190に送信する。
また、固有情報は販売促進のキャンペーンに関する情報を含む例を考える。この場合、物品管理部107は、固有情報に基づき、ピッキングの対象の物品群の中でピッキングされた物品(ボックス130に入れられている物品40)の他にキャンペーンの対象のものがある場合に、物品40をキャンペーンの対象のものに取り直す必要があると判定する。この場合、物品管理部107は、物品40をキャンペーンの対象のものに取り直す旨の指令を含むNG指令をコンベヤ190に送信する。
また、物品管理部107は、ピッキング補助ロボット100から受信した、ピッキング補助ロボット100に設けられるRFIDリーダ140により読み取られた特定情報に基づきカウントされた物品40の個数情報(第1の個数情報)と、ゲート180から受信した、ゲート180に設けられるRFIDリーダ181により読み取られた特定情報に基づきカウントされた物品40の個数情報(第2の個数情報)と、を比較して、両者の個数情報の間に差異がある場合には誤検知と判定する。この場合、物品管理部107は、現在ゲート180の位置にあるボックス130に収容されている物品40の個数に何らかの問題がある旨のNG指令をコンベヤ190に送信する。
なお、物品管理部107は、NG指令をピッキング補助ロボット100のタブレットコンピュータ150へ送信してもよい。この場合、物品40を消費期限が近いものに取り直す指令や、物品40をキャンペーンの対象のものに取り直す旨の指令や、ボックス130に収容されている物品40の個数を再確認する旨の指令などを、図5や図6に例示したタブレットコンピュータ150の画面上に表示させ、作業者に指令に応じた作業を促すことができる。
[物品管理部の処理の例]
図9~図11を参照して、物品40の固有情報に基づき物品管理部107が実施する処理例を説明する。
図9は、物品管理部107が実施する物品取り直し処理の第1の例を示すフローチャートである。図9に示す物品取り直し処理の第1の例では、上述した消費期限に基づく取り直し指令が行われる。
ステップS101では、ピッキングした物品40の固有情報から当該物品の消費期限に関する情報が取得される。
ステップS102では、ピッキングした物品40と同種の物品群の消費期限情報と、ステップS101で取得した情報とが比較される。なお、物品群の消費期限情報は、例えば管理サーバ10が、棚等に保管されている物品群の各物品に関する固有情報を記憶するデータベースを備えており、物品管理部107がこのデータベースから必要な情報を取得する構成が考えられる。
ステップS103では、ステップS102の比較結果に基づき、ピッキングした物品40より消費期限に近いものがあるか否かが判定される。消費期限に近いものが他にある場合(ステップS103のYes)、ステップS104に進み、物品40を消費期限が近いものに取り直す旨の指令を含むNG指令がコンベヤ190に送信される。コンベヤ190は、ステップS104のNG指令の受信に応じて、NG指令の対象のボックス130を任意の手法(例えば搬送経路を分岐させる、作業員に視覚情報や音声情報で報知してコンベヤ190上から取り出させる、など)で仕分けることができる。
一方、ピッキングした物品40より消費期限に近いものが無い場合(ステップS103のNo)には、適切な物品がピッキングされているものと判断して、ステップS104の取り直し指令は行わずに本制御フローを終了する。
なお、図9のフローチャートに示した消費期限に基づく取り直し指令の対象となる物品は、食品の他に、経時変化の影響を受ける物品全般が含まれる。例えば、薬品、電池類、日用品など、消費期限が設定され得るものを対象の物品としてもよい。
図10は、物品管理部107が実施する物品取り直し処理の第2の例を示すフローチャートである。図10に示す物品取り直し処理の第2の例では、上述したキャンペーン情報に基づく取り直し指令が行われる。
ステップS201では、ピッキングした物品40の固有情報からキャンペーン情報が取得される。
ステップS202では、ステップS201にて取得したキャンペーン情報に基づき、ピッキングした物品40がキャンペーン対象商品であるか否かが判定される。キャンペーン対象商品とは、例えば商品のパッケージにキャンペーンに関する情報が印字されていたり、キャンペーンに関するシールやラベルが貼付されており、通常の商品とは視覚的に異なるものが挙げられる。
ピッキングした物品40がキャンペーン対象商品である場合(ステップS202のYes)には、適切な商品がピッキングされているものと判断して、以下の処理は行わずに本制御フローを終了する。
一方、ピッキングした物品40がキャンペーン対象商品でない場合(ステップS202のNo)には、ステップS203に進み、ピッキングした物品40と同種の物品群のキャンペーン情報が取得される。なお、物品群のキャンペーン情報は、図9のステップS102の説明と同様に、例えば管理サーバ10が、棚等に保管されている物品群の各物品に関する固有情報を記憶するデータベースを備えており、物品管理部107がこのデータベースから必要な情報を取得する構成が考えられる。
ステップS204では、ステップS203で取得した情報に基づき、ピッキングした物品40と同種の物品群の中に、キャンペーン対象商品があるか否かが判定される。キャンペーン対象商品が他にある場合(ステップS204のYes)、ステップS205に進み、物品40をキャンペーンの対象のものに取り直す旨の指令を含むNG指令がコンベヤ190に送信される。コンベヤ190は、ステップS205のNG指令の受信に応じて、NG指令の対象のボックス130を任意の手法(例えば搬送経路を分岐させる、作業員に視覚情報や音声情報で報知してコンベヤ190上から取り出させる、など)で仕分けることができる。
一方、ピッキングした物品40と同種の物品群の中にキャンペーン対象商品が無い場合(ステップS204のNo)には、ステップS205のNG指令は行わずに本制御フローを終了する。
なお、図9、図10の例では、作業員が一旦ピッキングの指示に基づいて物品40をボックス130に入れた後、物品40が収容されたボックス130がコンベヤ190上を搬送されてゲート180の位置に到達したときに、より適切なものがある場合に物品の取り直しをさせる指令を行う構成を説明したが、物品管理部107による指令をピッキング前に行う構成とすることもできる。例えば、ピッキング指示管理部101が送信するピッキングの指示の中に消費期限やキャンペーン対象商品などの固有情報に関する指令も含めて、タブレットコンピュータ150にピッキングの指示を表示する際(図3のステップS3)に、固有情報に関する指令も併せて表示してもよい。
また、図9、図10の例では、物品取り直し処理の実施を判断するための固有情報として消費期限に関する情報やキャンペーン情報を用いる構成を例示したが、例えば特定の生産地や生産時期などの他の固有情報を用いる構成でもよい。
また、物品管理部107は、固有情報を利用する処理であれば、図8や図9に例示したより適切な物品をピッキングする指令を行う以外の処理を行うこともできる。例えば、棚等に保管されている物品群に不良品が存在する場合に、これらの不良品をピッキングして廃棄する指令を行うこともできる。以下に図11を参照して説明する。
図11は、物品管理部107が実施する不良品廃棄処理の例を示すフローチャートである。図11に示す不良品廃棄処理では、固有情報に物品の生産地または生産時期に関する情報が含まれる。
ステップS301では、ピッキング対象の物品群と同一種類の物品の不良品発生情報が取得される。不良品発生情報は、例えば管理サーバ10の外部から入力される。
ステップS302では、ピッキング対象の物品群の固有情報から生産地や生産時期などの情報が取得される。なお、物品群の生産地や生産時期などの情報は、例えば管理サーバ10が、棚等に保管されている物品群の各物品に関する固有情報を記憶するデータベースを備えており、物品管理部107がこのデータベースから必要な情報を取得する構成が考えられる。
ステップS303では、ステップS301で取得された不良品と、ステップS302で取得された物品群の生産地や生産時期の情報とが比較される。
ステップS304では、ステップS303の比較結果に基づき、現在棚等に保管されているピッキング対象の物品群の中に、不良品と同一の生産地や生産時期のものがあるか否かが判定される。
物品群の中に不良品と同一の生産地や生産時期のものがある場合(ステップS304のYes)、ステップS305に進み、棚等に保管されているピッキング対象の物品群の中から不良品をピッキングして廃棄する旨の不良品廃棄指令がタブレットコンピュータ150に表示される。
一方、物品群の中に不良品と同一の生産地や生産時期のものが無い場合(ステップS304のNo)には、現在棚等に保管されているピッキング対象の物品群の中には不良品が無いものと判断して、ステップS305の不良品廃棄指令は行わずに本制御フローを終了する。
ステップS305において不良品廃棄指令がタブレットコンピュータ150に表示されると、作業員はこの指令に応じて棚等から不良品に該当する物品をピッキングして、ピッキング補助ロボット100のボックス130に収容する作業を行う。図11の不良品廃棄処理に基づきピッキングされた不良品の物品群は、これらの物品群が収容されたボックス130がコンベヤ190上を搬送されてゲート180の位置に到達したときに、ゲート180に設けられるRFIDリーダ181によって読み取られる固有情報に基づき、管理サーバ10の物品管理部107によって、不良品が適切にピッキングされたか否かを判定することができる。
また、物品管理部107は、コンベヤ190上のゲート180の位置にあるボックス130内の物品群40に対して、図9や図10の物品取り直し処理を行うときに併せて、または、物品取り直し処理の代わりに、図11の不良品廃棄処理と同様に不良品の有無の判定を行い、ボックス130内の物品群40の中に不良品があると判定した場合にNG指令をコンベヤ190に送信する構成としてもよい。この場合、コンベヤ190は、不良品がボックス130内に有る旨のNG指令の受信に応じて、NG指令の対象のボックス130を任意の手法(例えば搬送経路を分岐させる、作業員に視覚情報や音声情報で報知してコンベヤ190上から取り出させる、など)で仕分けることができる。
[効果]
以上のように、作業者は、ピッキング補助ロボット100が待機している場所に歩いて行き、タブレットコンピュータ150に表示されるピッキングの指示を見ながら物品40をボックス130A又は130Bに入れることで、そのピッキング場所におけるピッキング作業を完了することができる。したがって、作業者が物品40のピッキングを効率的に行えるように補助可能なピッキング補助ロボット100、及び、ピッキング補助システム1を提供することができる。
また、RFIDリーダ140のアンテナ142A、142Bで複数のRFIDタグ41を一括的に読み取ることができ、作業者はピッキング作業を効率的に、かつ、素早く短時間で行うことができる。特に、同じ種類の物品40の数が多い場合には、一括的に読み取ることができることで、作業効率が大幅に向上する。このような物品40の一例は、飲み薬、注射薬、又は外用治療薬等の医薬品、マスク、又はその他の医療用の衣服や器具等である。
また、物品40をボックス130A又は130Bに入れる際に、応答音によって正しい物品40であるかどうかを把握することができる。そのため、作業者は、物品40を正確にピッキングすることができ、作業効率を向上させることができる。
また、顔認証部160で作業者の認証を行うので、作業者毎の作業量や作業効率を把握することができる。
また、ピッキング補助ロボット100は、完了操作が行われて顔認証によって作業者ID情報が取得されるまでは、棚の前で移動せずに待機するため、作業者の意図に沿った移動を行うことにより、作業効率の向上を図ることができる。
また、ピッキング補助ロボット100は、完了操作が行われて顔認証によって作業者ID情報が取得されると移動するので、作業者の意図に沿った移動を行うことにより、作業効率の向上を図ることができる。
また、ピッキング補助ロボット100は、現在の位置とは異なる位置にある物品40についてのピッキングの指示に従って、その物品40が配置されている棚等の前に移動するので、作業者の意図に沿った移動を行うことにより、作業効率の向上を図ることができる。
また、ボックス130A、130Bの真上にアンテナ142A、142Bをそれぞれ配置しているので、既にボックス130A、130B内に金属製の包装等を有する物品や液体を含む物品が収容されていても、アンテナ142A、142Bで入口131A、131Bを通ってボックス130A、130Bに収容される物品のRFIDタグを確実に読み取ることができる。また、読み取り漏れの発生を抑制することができる。
また、ボックス130A、130Bの入口131A、131Bにアンテナ142A、142Bを設けたことによって、RFIDタグ41を読み取った物品40が確実にボックス130A、130Bに入れられるので、ボックス130A、130Bに入れたことを確認する作業が不要であり、作業効率を向上させることができる。また、ボックス130A、130Bの上側からRFIDタグ41を読むことにより、ボックス130A、130Bの内部に沢山の他の物品40が収容されている状態でも、ボックス130A、130Bに入れる物品40のRFIDタグ41を確実に読み取ることができる。
また、ボックス130Aとアンテナ142Bとの間に遮蔽部170を設けているので、アンテナ142Aがボックス130Bに収容される物品に付されたRFIDタグを読み取らないようにすることができる。換言すれば、ボックス130A、130Bに入れられる物品40をアンテナ142A、142Bで正確に読み取ることができ、読み取りのミスを抑制することができる。
また、本実施形態に係るピッキング補助システム1は、管理サーバ10と、ピッキング補助ロボット100と、を備える。ピッキング補助ロボット100は、RFIDタグ41が付された物品40を収容するボックス130A、130Bと、物品40がボックス130A、130Bに収容される際にRFIDタグ41を読み取り可能な位置に設けられたアンテナ142A、142Bを有する第1のRFIDリーダとしてのRFIDリーダ140と、ピッキングの指示を管理サーバ10から受信するタブレットコンピュータ150と、ボックス130A、130B及びRFIDリーダ140が搭載され、ピッキングの指示に含まれる物品40の位置に関する情報に基づき、物品40が配置される位置に移動する搬送車110と、を有する。ピッキングの対象の物品40に付されたRFIDタグ41には、当該物品40に関する情報(特定情報や固有情報)が書き込まれている。ピッキング補助ロボット100に設けられるRFIDリーダ140は、物品40がボックス130A、130Bに収容される際にRFIDタグ41からこれらの情報を読み取り、ピッキング補助ロボット100は、RFIDリーダ140により読み取った情報を管理サーバ10に送信する。ピッキング補助システム1は、ピッキング補助ロボット100とは別の位置に設置され、ボックス130A、130Bに収容された後の物品40に付されたRFIDタグ41を読み取り可能な第2のRFIDリーダとしてのRFIDリーダ181を有するゲート180をさらに備える。ゲート180に設けられるRFIDリーダ181は、RFIDタグ41から物品に関する情報を読み取り、ゲート180は、RFIDリーダ181により読み取った情報を管理サーバ10に送信する。管理サーバ10は、ピッキング補助ロボット100から受信した物品に関する情報と、ゲート180から受信した物品に関する情報に基づきピッキングの対象の物品40の管理を行う。
この構成により、作業者は、ピッキング補助ロボット100が待機している場所に歩いて行き、タブレットコンピュータ150に表示されるピッキングの指示を見ながら物品40をボックス130A又は130Bに入れることで、そのピッキング場所におけるピッキング作業を完了することができるので、本実施形態のピッキング補助システム1は、作業者に物品40のピッキングを効率的に行わせることが可能となる。また、本実施形態では、RFIDタグ41から情報を読み取るために、ピッキング補助ロボットが有するRFIDリーダ140と、ピッキング補助ロボット100とは他の位置に設置されるゲート180が有するRFIDリーダ181の2つのRFIDリーダが設けられる。これにより、ピッキング作業中と、ピッキング作業後の2段階で同一のRFIDタグ41の読み取りが行われ、これらの2つの情報を用いることができるので、確度の高い情報を取得することが可能となり、高精度な物品の管理が可能となる。したがって、本実施形態のピッキング補助システム1は、作業者が物品のピッキングを効率的に行えるように補助可能である。
また、本実施形態に係るピッキング補助システム1は、ボックス130に収容された後の物品40を搬送するコンベヤ190を備える。RFIDリーダ181を備えるゲート180は、コンベヤ190を搬送する物品40からRFIDタグ41を読み取り可能な位置に設けられるのが好ましい。
この構成により、ピッキング作業が完了した後に、ピッキング対象の物品群40から確実にRFIDタグ41から物品40に関する情報(特定情報、固有情報)を読み取ることができる。
また、本実施形態に係るピッキング補助システム1において、上記の物品40に関する情報とは、物品40の種類を特定するための「特定情報」を含む。管理サーバ10は、ピッキング補助ロボット100から受信したRFIDリーダ140により読み取られた特定情報に基づきカウントされた物品40の「第1の個数情報」と、ゲート180から受信したRFIDリーダ181により読み取られた特定情報に基づきカウントされた物品40の「第2の個数情報」と、を比較して、第1の個数情報と第2の個数情報との間に差異がある場合には誤検知と判定するのが好ましい。
この構成により、ピッキング対象の物品をピッキング補助ロボット100のボックス130に収容するピッキング作業の際に、第1の個数情報に基づきボックス130に収容されている物品40の個数の検証を行うと共に、ピッキング完了後のコンベヤ190搬送中においても、第2の個数情報に基づきボックス130に収容されている物品40の個数の検証を行うことが可能となる。これにより、ピッキング対象の物品40の個数の検証を二重に行うことが可能となり、より信頼性の高いピッキング作業を行うことが可能となる。
また、本実施形態に係るピッキング補助システム1において、上記の物品40に関する情報とは、物品40の種類を特定するための「特定情報」と、物品40に係る種類以外の情報を含む「固有情報」とを含む。ピッキング補助ロボット100に設けられるRFIDリーダ140は、物品40がボックス130A、130Bに収容される際にRFIDタグ41から特定情報を読み取り、ピッキング補助ロボット100は、RFIDリーダ140により読み取った特定情報を管理サーバ10に送信する。ゲート180に設けられるRFIDリーダ181は、RFIDタグ41から特定情報及び固有情報を読み取り、ゲート180は、RFIDリーダ181により読み取った特定情報及び固有情報を管理サーバ10に送信する。管理サーバ10は、ピッキング補助ロボット100から受信した特定情報と、ゲート180から受信した特定情報及び固有情報に基づきピッキングの対象の物品40の管理を行う。
この構成により、ピッキングの対象の物品40に付されたRFIDタグ41には、当該物品40の種類を特定するための「特定情報」に加えて、当該物品40に係る種類以外の情報を含む「固有情報」が書き込まれており、ピッキングの際にはこの固有情報も管理サーバ10に提供される。これにより、上位の管理サーバ10側において、ピッキングの対象の物品40の固有情報を利用して、例えばより適切な物品の取り直し指示や、不良品の判別や廃棄指示など、よりきめ細かな管理を行うことが可能となり、ピッキング作業をより効率的にできる。
さらに、この構成によれば、RFIDタグ41から固有情報を読み取るためのRFIDリーダ181は、ピッキング補助ロボット100とは別の位置に設置されるゲート180に設けられる。つまり、ピッキング補助ロボット100に設けられるRFIDリーダ181は、RFIDタグから特定情報のみを読み取り可能であればよく、取り扱う情報の桁数が相対的に少ないものでよい。このため、例えばJANコード(Japanese Article Number)やEANコード(European Article Number)などの既存のバーコードベースのシステムを流用でき、物品40の固有情報を用いる構成を低コストで既存のシステムに導入でき、汎用性を高くできる。
また、本実施形態に係るピッキング補助システム1において、管理サーバ10の物品管理部107は、特定情報により特定されるピッキングの対象の物品群40の中から、固有情報に基づきピッキングすべき物品を限定するのが好ましい。この構成により、作業者により適切な物品40をピッキングするよう誘導することが容易となり、ピッキング作業をより効率的にできる。
また、ピッキング対象の物品40には消費期限が設定され、当該物品に貼付されるRFIDタグ41に書き込まれている固有情報は、物品の消費期限に関する情報を含むのが好ましい。この場合、管理サーバ10の物品管理部107は、固有情報に基づき、ピッキングの対象の物品群の中でピッキングされた物品の他に消費期限が近いものがある場合に、物品を消費期限が近いものに取り直す旨の判定を行うのが好ましい。
この構成により、ピッキングの対象の物品群の中から消費期限が近いものを優先的にピッキングさせることが可能となり、ピッキングの効率化に加えて、食品ロスなどの物品の無駄の低減にも貢献できる。
また、ピッキング対象の物品40に貼付されるRFIDタグ41に書き込まれている固有情報は、販売促進のキャンペーンに関する情報を含むのが好ましい。この場合、管理サーバ10の物品管理部107は、固有情報に基づき、ピッキングの対象の物品群の中でピッキングされた物品の他にキャンペーンの対象のものがある場合に、物品をキャンペーンの対象のものに取り直す旨の判定を行うのが好ましい。
この構成により、ピッキングの対象の物品群が販売促進のキャンペーンの期間中の場合に、キャンペーン対象商品を優先的にピッキングさせることが可能となり、ピッキングの効率化に加えて、販売促進のキャンペーンをより効果的に行うことが可能となる。
また、ピッキング対象の物品40に貼付されるRFIDタグ41に書き込まれている固有情報は、物品40の生産地または生産時期に関する情報を含むのが好ましい。この場合、管理サーバ10の物品管理部107は、物品40の不良品発生の情報を取得すると、固有情報に基づきピッキングの対象の物品群の中に不良品と同一の生産地または生産時期のものがある場合に、物品群の中に不良品があると判定するのが好ましい。
この構成により、物品40の不良品発生の情報を取得した場合に、棚等に保管されている物品群の中の不良品の有無を迅速に判定でき、また、不良品が有る場合には迅速に除外できるので、不良品の廃棄処理を効率よく行うことができる。
[ハードウェア構成]
図12は、実施形態の管理サーバ10、及び、タブレットコンピュータ150のハードウェア構成図である。管理サーバ10、及び、タブレットコンピュータ150は、CPU(Central Processing Unit)1001、ROM(Read Only Memory)1002、RAM(Random Access Memory)1003を有する。CPU1001、ROM1002、RAM1003は、いわゆるコンピュータを形成する。
また、管理サーバ10、タブレットコンピュータ150は、補助記憶装置1004、表示装置1005、操作装置1006、I/F(Interface)装置1007、ドライブ装置1008を有する。なお、管理サーバ10、タブレットコンピュータ150の各ハードウェアは、バス1009を介して相互に接続されている。
CPU1001は、補助記憶装置1004にインストールされている各種プログラムを実行する演算デバイスである。
ROM1002は、不揮発性メモリである。ROM1002は、補助記憶装置1004にインストールされている各種プログラムをCPU1001が実行するために必要な各種プログラム、データ等を格納する主記憶デバイスとして機能する。具体的には、ROM1002はBIOS(Basic Input/Output System)やEFI(Extensible Firmware Interface)等のブートプログラム等を格納する、主記憶デバイスとして機能する。
RAM1003は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等の揮発性メモリである。RAM1003は、補助記憶装置1004にインストールされている各種プログラムがCPU1001によって実行される際に展開される作業領域を提供する、主記憶デバイスとして機能する。
補助記憶装置1004は、各種プログラムや、各種プログラムが実行される際に用いられる情報を格納する補助記憶デバイスである。
表示装置1005は、管理サーバ10、及び、タブレットコンピュータ150の内部状態等を表示する表示デバイスである。
操作装置1006は、管理サーバ10、及び、タブレットコンピュータ150の管理者が管理サーバ10、及び、タブレットコンピュータ150に対して各種指示を入力する入力デバイスである。
I/F装置1007は、ネットワーク50に接続し、管理サーバ10、及び、タブレットコンピュータ150と通信を行うための通信デバイスである。
ドライブ装置1008は記憶媒体1010をセットするためのデバイスである。ここでいう記憶媒体1010には、CD-ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等のように情報を光学的、電気的あるいは磁気的に記録する媒体が含まれる。また、記憶媒体1010には、EPROM (Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリ等のように情報を電気的に記録する半導体メモリ等が含まれていてもよい。
なお、補助記憶装置1004にインストールされる各種プログラムは、例えば、配布された記憶媒体1010がドライブ装置1008にセットされ、該記憶媒体1010に記録された各種プログラムがドライブ装置1008により読み出されることでインストールされる。あるいは、補助記憶装置1004にインストールされる各種プログラムは、I/F装置1007を介して、ネットワーク50とは異なる他のネットワークよりダウンロードされることでインストールされてもよい。
[他の実施形態]
図13~図16を参照して、他の実施形態に係るピッキング補助システム1Aについて説明する。図13は、他の実施形態に係るピッキング補助システム1Aの機能ブロック図である。図13には、ピッキング補助システム1Aに含まれる搬送車110、RFIDリーダ140、タブレットコンピュータ150、及び管理サーバ10を示す。ピッキング補助ロボット100に含まれる搬送車110、RFIDリーダ140、及びタブレットコンピュータ150は、通信ケーブル等によって通信可能に構成されている。タブレットコンピュータ150と管理サーバ10は、ネットワーク50(図2参照)を介して無線通信によって通信可能に構成されている。
管理サーバ10の機能は、図4に示したピッキング補助システム1のものと同様であるので図13では各機能ブロックの図示を省略している。
<搬送車110の構成>
図13に示すように、搬送車110は、制御装置111及びモータ112を有する。制御装置111は、CPU、RAM、ROM、入出力インターフェース、及び内部バス等を含むコンピュータによって実現される制御部である。モータ112は、動力源の一例である。
制御装置111は、タブレットコンピュータ150から物品の位置情報を取得すると、モータ112を駆動することを表す駆動信号を生成してモータ112に出力する。この結果、モータ112が駆動され、物品の位置情報が表す位置に向かってピッキング補助ロボット100が移動する。なお、駆動信号は、タブレットコンピュータ150が物品の位置情報に基づいて生成して制御装置111に出力してもよい。また、ピッキング補助ロボット100は、LIDAR(light detection and ranging)センサを用いて位置制御を行ってもよい。
制御装置111は、物品の位置情報が表す位置に到着すると、モータ112を停止することを表す駆動信号を生成してモータ112に出力する。この結果、モータ112が停止され、物品の位置情報が表す位置でピッキング補助ロボット100が停止する。物品の位置情報が表す位置では、作業者によってピッキングが行われる。
モータ112が停止しているときにピッキングが終了したことをタブレットコンピュータ150が検知すると、ピッキングの終了を検知したことがタブレットコンピュータ150から制御装置111に通知され、制御装置111はモータ112を駆動することを表す駆動信号をモータ112に出力する。
ピッキングが終了したことをタブレットコンピュータ150が検知するのは、例えば、作業者による完了操作があったとタブレットコンピュータ150が判定したとき、作業者IDをタブレットコンピュータ150が取得したと判定したとき、又は、特定情報と作業者ID情報とを関連付けて管理サーバ10に送信したときである。
制御装置111は、電子マップに従って、物品の位置情報が表す位置までピッキング補助ロボット100が移動すると、モータ112を停止することを表す駆動信号を生成してモータ112に出力する。この結果、物品の位置情報が表す位置でモータ112が停止する。なお、電子マップは、制御装置111のメモリに格納しておけばよい。
また、制御装置111は、駆動信号をモータ112に出力するとともに、RFIDリーダ140に出力する。モータ112を駆動することを表す駆動信号とは、モータ112に入力される駆動信号の電圧値及び電流値が所定の信号レベルの信号である。モータ112を駆動することを表す駆動信号によってモータ112は駆動される。モータ112を停止させることを表す駆動信号とは、モータ112に入力される駆動信号の電圧値及び電流値が所定の信号レベルよりも低い信号である。モータ112を停止させることを表す駆動信号によってモータ112は駆動されない。モータ112を停止させることを表す駆動信号は、信号レベルがゼロの信号であってもよい。この場合には、モータ112を停止させることを表す駆動信号が出力されることは、モータ112を駆動することを表す駆動信号が出力されないことと同義である。
<RFIDリーダ140の構成>
RFIDリーダ140の本体部141は、タブレットコンピュータ150からの制御指令に応じて、RFIDアンテナ142A、142Bの動作を制御し、RFIDアンテナ142A、142Bが受信した電波に含まれる特定情報を読み取り、各RFIDタグ41を識別するための制御装置である。
図13に示すように、RFIDリーダ140の本体部141は、切替制御部141A及び収容判定部141Bを有する。本体部141は、CPU、RAM、ROM、入出力インターフェース、及び内部バス等を含むコンピュータによって実現される制御部である。本体部141は、図11に示す管理サーバ10及びタブレットコンピュータ150のコンピュータと同様の構成であってもよい。切替制御部141A及び収容判定部141Bは、本体部141が実行するプログラムの機能(ファンクション)を機能ブロックとして示したものである。
<切替制御部141A>
切替制御部141Aは、搬送車110が停止したことを表す停止条件が成立するとRFIDリーダ140のアンテナ142A及び142Bを読み取り可能状態に切り替え、ピッキングが終了したことを表す終了条件が成立するとRFIDリーダ140のアンテナ142A及び142Bを読み取り不能状態に切り替える。
切替制御部141Aは、搬送車110の制御装置111から入力される駆動信号に基づいて、停止条件の成立と、終了条件の成立とを判定する。より具体的には、切替制御部141Aは、モータ112を停止させることを表す駆動信号が入力されると停止条件が成立したと判定し、停止条件が成立しているときにモータ112を駆動することを表す駆動信号が入力されると終了条件が成立したと判定する。搬送車110の制御装置111から切替制御部141Aに入力される駆動信号は、搬送車110の中で制御装置111からモータ112に入力される駆動信号と同一である。
すなわち、停止条件は、位置情報が表す位置にピッキング補助ロボット100が到着してモータ112を停止させることを表す駆動信号が切替制御部141Aに入力されたときに成立する。作業者がピッキングを行うときには、ピッキング補助ロボット100は位置情報が表す位置に到着すると停止するからである。また、アンテナ142A及び142Bの読み取り可能状態とは、アンテナ142A及び142BがRFIDタグ41を読み取るために、読み取り用の電波を出力している状態である。
また、ピッキングが終了したことを表す終了条件は、位置情報が表す位置におけるピッキングが終了して、モータ112を駆動することを表す駆動信号が切替制御部141Aに入力されたときに成立する。位置情報が表す位置におけるピッキングが終了すると、次にピッキングを行う位置に向かってピッキング補助ロボット100が移動するからである。
切替制御部141Aが停止条件の成立と終了条件の成立とを判定するのは、ピッキング補助ロボット100が移動しているかどうかを判定するためであり、移動中に不要なRFIDタグ41を読み取らないようにするために、RFIDリーダ140のアンテナ142A及び142Bを読み取り不能状態に切り替えるためである。
読み取り不能状態とは、例えば、アンテナ142A及び142Bが読み取り用の電波を出力していない状態、又は、アンテナ142A及び142Bが読み取り用の電波を出力しているが、電波の出力が十分に低くてRFIDタグ41を読み取ることができない状態である。また、読み取り不能状態は、電波を遮蔽する物体によってアンテナ142A及び142Bが出力する読み取り用の電波が遮られている状態であってもよい。ピッキング補助ロボット100は、例えば、店舗、物流センタ、倉庫等の建物内で走行するため、移動中にはピッキングの対象ではない多くの様々な物品40が置かれている場所を通過する。このようなときに、不要なRFIDタグ41を読み取らないようにするために、切替制御部141Aは、終了条件の成立を判定すると、RFIDリーダ140のアンテナ142A及び142Bを読み取り不能状態に切り替える。
また、ピッキング補助ロボット100の移動中にRFIDリーダ140のアンテナ142A及び142Bを読み取り不能状態に切り替えることにより、RFIDリーダ140の消費電力の低減を図ることができる。また、消費電力の低減により稼働可能時間が長くなるので、作業者が物品のピッキングを効率的に行えるようになる。
また、切替制御部141Aが停止条件の成立を判定するのは、モータ112を停止させることを表す駆動信号がモータ112に入力されてから所定時間が経過したときである。所定時間は、一例として1秒である。例えば、ピッキング補助ロボット100の移動中に、作業員や他のピッキング補助ロボット100とすれ違うために一瞬停止したような場合に停止条件が成立したと判定すると、移動途中でアンテナ142A及び142Bを読み取り可能状態に切り替えて不要なRFIDタグ41を読み取ることになるからである。所定時間は1秒に限られず、使用状況等において適切な時間に設定すればよい。
このように、移動中に一瞬停止したような場合に停止条件が成立したと判定することを抑制するために、切替制御部141Aは、モータ112を停止させることを表す駆動信号がモータ112に入力されてから所定時間が経過したときに、停止条件が成立したと判定することにしている。なお、所定時間が経過しなくても運用上に問題がないような場合には、切替制御部141Aは、モータ112を停止させることを表す駆動信号がモータ112に入力されたときに、停止条件が成立したと判定してもよい。
また、切替制御部141Aは、搬送車110が、ピッキングの指示に含まれる物品の位置への移動指示を受信するために待機する待機状態において、RFIDリーダ140のアンテナ142A及び142Bを読み取り不能状態に設定し、待機状態においてモータ112を駆動することを表す駆動信号がモータ112に入力されると、RFIDリーダ140のアンテナ142A及び142Bを読み取り不能状態に保持する。
待機状態は、すべてのピッキングが開始される前に、搬送車110が停止して、ピッキングの指示に含まれる物品の位置への移動指示の受信を待っている状態である。このような待機状態では、RFIDリーダ140のアンテナ142A及び142Bを読み取り不能状態に設定される。また、待機状態から搬送車110が駆動されてピッキング補助ロボット100が移動を開始すると、移動中の不要な読み取りを無くすためにRFIDリーダ140のアンテナ142A及び142Bを読み取り不能状態に保持される。
なお、切替制御部141Aは、本体部141の外部に設けられていてもよく、例えば、タブレットコンピュータ150に設けられていてもよい。例えば、タブレットコンピュータ150が駆動信号に基づいてアンテナ142A及び142Bを読み取り可能状態と読み取り不能状態を切り替えてもよいし、ピッキングの指示に含まれる位置情報等に基づいて読み取り可能状態と読み取り不能状態を切り替えてもよい。
<収容判定部141B>
収容判定部141Bは、RFIDリーダ140によって所定時間以内に同一のRFIDタグ41が所定回数以上読み取られた場合に、当該RFIDタグ41が付された物品40がボックス130A又は130Bに収容されたと判定し、当該RFIDタグ41が付された物品40を収容リストに追加する。なお、収容判定部141Bは、所定時間以内に同一のRFIDタグ41が所定回数以上読み取られた場合に限らず、例えば、RFIDリーダ140によって所定時間以内に所定強度以上の電波強度でRFIDタグ41が読み取られた場合に、RFIDタグ41が付された物品40がボックス130A又は130Bに収容されたと判定してもよい。
また、収容判定部141Bは、RFIDリーダ140が読み取りを行っているときに、所定時間が経過する前に同一のRFIDタグ41が読み取られた場合には、当該RFIDタグ41についての2回目以降の読み取りを無視する。
収容判定部141Bによってボックス130A又は130Bに収容されたと判定された物品40に付されたRFIDタグ41から読み取られた特定情報は、RFIDリーダ140の識別情報とともに、本体部141によってタブレットコンピュータ150に送信される。RFIDリーダ140の識別情報には、アンテナ142A及び142BのどちらがRFIDタグ41を読み取ったかを表す情報が付加される。この情報は、アンテナ142A及び142Bを識別するアンテナ識別情報である。
また、収容判定部141Bは、カウント部154がキャンセルモードのときには、RFIDリーダ140によって読み取られたRFIDタグ41を無視する。キャンセルモードは、ボックス130A又は130Bに収容した物品40を取り出す際に作業者が利用可能なモードである。キャンセルモードでは、作業者がタブレットコンピュータ150を操作して、物品40のカウント数を減じることができる。作業者がボックス130A又は130Bから物品40を取り出すときには、アンテナ142A又は142Bが開口部131A又は131Bを通り、RFIDタグ41が読み取られるおそれがあるため、収容判定部141Bは、アンテナ142A又は142Bが読み取り可能状態でRFIDタグ41が読み取られても、読み取られたRFIDタグ41を無視する。この結果、ボックス130A又は130Bから物品40を取り出すときに、物品40のカウント数が増大しないようにすることができる。
また、収容判定部141Bは、RFIDリーダ140によって読み取られたRFIDタグ41の特定情報が既に収容リストにある場合は、当該再度の読み取りを無視する。既に収容リストに登録されている特定情報の物品40が再度読み取られた場合に、読み取りを無視するかどうかを判定するためである。ボックス130A又は130Bの中から作業員が物品40を取り出して棚に戻すときに二重カウントを抑制するためである。
上述のように、収容判定部141Bは、RFIDリーダ140によって所定時間以内に同一のRFIDタグ41が所定回数以上読み取られた場合に、当該RFIDタグ41が付された物品40がボックス130A及び130Bに収容されたと判定している。このため、収容判定部141Bは、ボックス130A及び130Bに収容されたと判定した物品40に付されたRFIDタグ41が再度所定時間以内に同一のRFIDタグ41が所定回数以上読み取られた場合に、当該RFIDタグ41が付された物品40がボックス130A及び130Bに収容されたと判定しないことになる。
なお、収容判定部141Bは、RFIDリーダ140の本体部141の外部に設けられていてもよく、例えば、タブレットコンピュータ150に設けられていてもよい。例えば、タブレットコンピュータ150がアンテナ142A又は142Bの読み取り結果に基づいて、物品40がボックス130A及び130Bに収容されたかどうかを判定してもよい。
<タブレットコンピュータ150の制御部151>
タブレットコンピュータ150は、図13に示すように、制御部151を含む。制御部151は、タブレットコンピュータ150のうち、図11に示すCPU1001,ROM1002、RAM1003、補助記憶装置1004、及びドライブ装置1008を含む部分である。
制御部151は、カウント部154を有する。カウント部154は、管理サーバ10から受信するピッキングの指示又は棚卸しの指示を参照して、ボックス130A又は130Bに入れるよう作業者へ指示された各物品40の個数をカウントする。また、カウント部154は、RFIDリーダ140から受信した特定情報に基づいて、ボックス130A又は130Bに収容された各物品40の個数をカウントする。カウント部154の機能は、図4に示したカウント部105と同様である。
なお、カウント部154は、タブレットコンピュータ150の外部に設けられていてもよく、例えばRFIDリーダ140の本体部141に設けられていてもよい。本体部141が、アンテナ142A及び142Bのどちらで特定情報を読み取られたかを表す情報に基づいて物品40をカウントしてもよい。
また、制御部151は、例えば、管理サーバ10から受信したピッキングの指示に含まれる物品の位置情報を搬送車110に出力する処理と、タブレットコンピュータ150のモードを表すモード情報をRFIDリーダ140に通知する処理とを行う。モード情報が表すタブレットコンピュータ150のモードには、ピッキングカウントモードや、キャンセルモードを含む。
ピッキングカウントモードは、ピッキング数カウント処理を行うモードであり、管理サーバ10から受信したピッキングの指示に応じて制御部151はピッキングカウントモードを選択する。キャンセルモードは、上述のように、ボックス130A又は130Bに収容した物品40を取り出す際に作業者が利用可能なモードである。キャンセルモードでは、作業者がタブレットコンピュータ150を操作して、物品40のカウント数を減じることができる。キャンセルモードは、例えば作業者がタブレットコンピュータ150の操作画面上に表示されるキャンセルボタンを操作することによって選択される。
<RFIDリーダ140の本体部141が実行する切替処理>
図14は、RFIDリーダ140の本体部141が実行する切替処理を表すフローチャートの一例を示す図である。
切替制御部141Aは、処理をスタートすると、待機状態においてアンテナ142A及び142Bを読み取り不能状態に設定する(ステップS401)。待機状態は、搬送車110が、ピッキングの指示に含まれる物品40の位置への移動指示を受信するために待機する状態である。処理がスタートして搬送車110が移動する前の状態は待機状態であり、RFIDタグ41を読み取る必要がない状態であるため、消費電力を低減するために、切替制御部141Aは、アンテナ142A及び142Bを読み取り不能状態に設定する。
切替制御部141Aは、モータ112を駆動することを表す駆動信号を受信したかどうかを判定する(ステップS402)。搬送車110が移動するかどうかを判定するためである。切替制御部141Aは、モータ112を駆動することを表す駆動信号を受信していない(S402:NO)と判定した場合は、モータ112を駆動することを表す駆動信号を受信するまでステップS402の処理を繰り返し実行する。
切替制御部141Aは、モータ112を駆動することを表す駆動信号を受信した(S402:YES)と判定すると、モータ112を停止させることを表す駆動信号を受信し、かつ、モータ112を停止させることを表す駆動信号を受信してから所定時間が経過したかどうかを判定する(ステップS403)。停止したらアンテナ142A及び142Bを読み取り可能状態に切り替えるからである。なお、所定時間は一例として1秒である。
切替制御部141Aは、モータ112を停止させることを表す駆動信号を受信してから所定時間が経過していない(S403:NO)と判定すると、モータ112を停止させることを表す駆動信号を受信してから所定時間が経過するまでステップS403の処理を繰り返し実行する。なお、搬送車110の移動中は、不要なRFIDタグ41を読み取らないようにするために、アンテナ142A及び142Bは読み取り不能状態に保持される。
切替制御部141Aは、モータ112を停止させることを表す駆動信号を受信してから所定時間が経過した(S403:YES)と判定すると、アンテナ142A及び142Bを読み取り可能状態に切り替える(ステップS404)。ピッキングや棚卸しを行うためである。
切替制御部141Aは、モータ112駆動することを表す駆動信号を受信したかどうかを判定する(ステップS405)。切替制御部141Aは、モータ112を駆動することを表す駆動信号を受信していない(S405:NO)と判定した場合は、モータ112を駆動することを表す駆動信号を受信するまでステップS405の処理を繰り返し実行する。
切替制御部141Aは、駆動することを表す駆動信号を受信した(S405:YES)と判定すると、アンテナ142A及び142Bを読み取り不能状態に切り替える(ステップS406)。搬送車110の移動中に、不要なRFIDタグ41を読み取らないようにするためである。
切替制御部141Aは、終了するかどうかを判定する(ステップS407)。終了するのは、例えば、すべてのピッキングや棚卸しが終了してピッキング補助ロボット100の電源がオフにされるときである。
切替制御部141Aは、終了しない(S407:NO)と判定すると、フローをステップS403にリターンする。また、切替制御部141Aは、終了する(S407:YES)と判定すると、一連の切替処理を終了する(エンド)。
<RFIDリーダ140の本体部141が実行する読み取り処理>
図15及び図16は、RFIDリーダ140の本体部141が実行する読み取り処理を表すフローチャートの一例を示す図である。本体部141の収容判定部141Bは、図15に示す処理と図16に示す処理とを並行して実行する。
<図15に示す処理>
収容判定部141Bは、読み取り時間Tと、読み取り回数Nの閾値とを設定する(ステップS501)。一例として、本体部141は、1/200秒毎にアンテナ142A及び142Bから読み取り用の電波を放射して、RFIDタグ41の読み取りを行う。読み取り時間Tは一例として5秒であり、読み取り回数Nの閾値は一例として40回である。すなわち、同一のRFIDタグ41が5秒間に40回以上読み取られると、収容判定部141Bは、RFIDタグ41が付された物品40がボックス130A又は130Bに収容されたと判定する。
読み取り時間Tと、読み取り回数Nの閾値とは、作業者が物品40を手作業でボックス130A又は130Bに入れる際に掛かる時間と、RFIDタグ41が読み取られる回数とに応じて、適切な値に設定すればよい。上述した時間と回数は一例であり、ピッキング補助ロボット100の形状及びサイズ、棚の高さ、又は、物品40の大きさ又は重さ等に応じて、適切な値に設定すればよい。読み取り時間Tと、読み取り回数Nの閾値とによって規定される条件は、読み取りの条件である。なお、ボックス130A又は130Bのどちらに収容されたかは、アンテナ142A又は142Bのどちらで読み取られたかによって決まる。
収容判定部141Bは、アンテナ142A及び142Bが読み取り可能状態であるかどうかを判定する(ステップS502)。読み取り可能状態において、RFIDタグ41を読み取ることができるからである。収容判定部141Bは、読み取り可能状態ではない(S502:NO)と判定すると、読み取り可能状態である(S502:YES)と判定するまで、ステップS502の処理を繰り返し実行する。
収容判定部141Bは、読み取り可能状態である(S502:YES)と判定すると、読み取りを開始する(ステップS503)。
収容判定部141Bは、カウント部154のモードがキャンセルモードであるかどうかを判定する(ステップS504)。キャンセルモードであれば、RFIDタグ41を読み取っても無視するからである。
収容判定部141Bは、キャンセルモードではない(S504:NO)と判定すると、読み取ったRFIDタグ41の特定情報が収容リストにあるかどうかを判定する(ステップS505)。収容リストは、収容判定部141Bによってボックス130A又は130Bに収容されたと判定された物品40についての特定情報を登録したリスト(テーブル形式のデータ)である。
収容判定部141Bは、読み取ったRFIDタグ41の特定情報が収容リストにない(S505:NO)と判定すると、読み取ったRFIDタグ41が付された物品40、読み取った時刻のタイムスタンプ、及び、タイムスタンプの更新回数を一時メモリに格納する(ステップS506)。一時メモリは、メモリ141Dの一部分であり、例えば図11に示すRAM1003である。なお、収容判定部141Bは、特定情報が収容リストにないRFIDタグ41を初めて読み取ったときに、当該RFIDタグ41についての読み取り時間Tのカウントを開始する。特定情報が収容リストにないRFIDタグ41を読み取った時刻のタイムスタンプを収容判定部141Bが利用するのは、特定情報が収容リストにないRFIDタグ41を初めて読み取ったときに読み取り時間Tのカウントを開始するときだけであり、2回目以降の読み取りで得たタイムスタンプは特に利用しない。
収容判定部141Bは、読み取ったRFIDタグ41の特定情報が収容リストにある(S505:YES)と判定すると、読み取ったRFIDタグ41の特定情報を無視する(ステップS507)。
また、収容判定部141Bは、ステップS504において、キャンセルモードである(S504:YES)と判定すると、キャンセルモードで指定された特定情報を取得しても、当該特定情報を含むRFIDタグ41の読み取りを無視する(ステップS508)。キャンセルモードで指定された特定情報の物品40は、作業員が棚に戻すことにした物品だからである。
以上で、図15に示す一連の処理が終了する(エンド)。収容判定部141BがステップS506で特定情報等を一時メモリに格納するのは、読み取ったRFIDタグ41の特定情報が収容リストにない場合であり、RFIDタグ41が初めて読み取られた場合である。
2回目以降の読み取りの場合には、収容判定部141Bは、ステップS507でRFIDタグ41の特定情報を無視する。特定情報を無視するとは、RFIDタグ41が読み取られて特定情報が取得されているが、一時メモリに格納せずに、収容リストにも追加せずに、読み取り回数をカウントするだけであることをいう。
<図16に示す処理>
収容判定部141Bは、読み取り時間Tが経過し、読み取り回数Nが閾値以上のRFIDタグ41があるかどうかを判定する(ステップS601)。収容判定部141Bは、例えば図15のステップS506にて一時メモリに格納されている「タイムスタンプ」と、「タイムスタンプの更新回数」を用いて、読み取り時間Tと読み取り回数Nを算出することができる。具体的には、読み取り時間Tが経過したかどうかは、上述したステップS506でカウントを開始してからの経過時間が読み取り時間Tに達したかどうかで判定すればよい。また、初回の読み取りではタイムスタンプは更新されず、タイムスタンプの更新回数は2回目以降の読み取りでカウントが開始される。したがって、読み取り回数Nは、タイムスタンプの更新回数よりも1回分だけ多い。このため、読み取り回数Nが閾値以上であるかどうかは、上述したステップS506で一時メモリに格納したタイムスタンプの更新回数に1を加算した読み取り回数Nが閾値以上のRFIDタグ41があるかどうかを判定すればよい。
収容判定部141Bは、読み取り時間Tが経過し、読み取り回数Nが閾値以上のRFIDタグ41がない(S601:NO)と判定すると、そのRFIDタグ41の特定情報を一時メモリから削除する(ステップS602)。読み取りの条件を満たしていないため、一時メモリから削除して、次の判定に備えるためである。
収容判定部141Bは、読み取り時間Tが経過し、読み取り回数Nが閾値以上のRFIDタグ41がある(S601:YES)と判定すると、特定情報が収容リストにあるかどうかを判定する(ステップS603)。ボックス130A又は130Bの中から作業員が物品40を取り出して棚に戻すときに二重カウントを抑制するために設けている判定処理である。
収容判定部141Bは、特定情報が収容リストにあるという条件を満たさない(S603:NO)と判定すると、ステップS601で読み取り時間Tが経過し、読み取り回数Nが閾値以上と判定されたRFIDタグ41の特定情報を一時メモリから削除して収容リストに追加する(ステップS604)。読み取りの条件を満たしたため、収容リストに追加して登録することとしたものである。
また、収容判定部141Bは、ステップS603において、特定情報が収容リストにあるという条件を満たす(S603:YES)と判定すると、ステップS601で読み取り時間Tが経過し、読み取り回数Nが閾値以上と判定されたRFIDタグ41の特定情報を無視する(ステップS605)。ボックス130A又は130Bの中から作業員が物品40を取り出して棚に戻すときに二重カウントを抑制するためである。
収容判定部141Bは、ステップS602、S604、又はS605の処理を終えると、一連の処理を終了する(エンド)。
店舗、物流センタ、倉庫等の建物内で、複数の棚等に多数の物品40が並べられているような場所では、マルチパス等の影響による誤読み取りが生じ得る。このため、読み取り時間Tと、読み取り回数Nの閾値とを含む読み取りの条件を満たしてRFIDタグ41が安定的に読み取られた場合に、物品40がボックス130A又は130Bに収容されたと判定することにしている。このような読み取りの条件を設けることによって、マルチパス等による誤読み取りを抑制し、ボックス130A及び130Bへの物品40の収容を高精度に判定可能である。
以上、具体例を参照しつつ本実施形態について説明した。しかし、本開示はこれらの具体例に限定されるものではない。これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
上記実施形態では、ピッキング補助ロボット100に設けられるRFIDリーダ140が、ピッキング対象の物品40に付されたRFIDタグ41から、物品40の種類を特定するための「特定情報」を読み取り、ゲート180に設けられるRFIDリーダ181が、特定情報と、物品40に係る種類以外の情報を含む「固有情報」とを読み取って、管理サーバ10に送信する構成を例示したが、各RFIDリーダ140、181が読み取る情報はこの組み合わせ以外でもよい。例えば、各RFIDリーダ140、181が共に特定情報及び固有情報を読み取る構成でもよいし、RFIDリーダ140が特定情報を読み取り、RFIDリーダ181が固有情報を読み取る構成でもよい。
1、1A ピッキング補助システム
10 管理サーバ
40 物品
41 RFIDタグ
100 ピッキング補助ロボット
107 物品管理部
110 搬送車(移動体)
130A、130B ボックス(収容部)
140 RFIDリーダ(第1のRFIDリーダ)
141A 切替制御部
141B 収容判定部
142A、142B アンテナ
150 タブレットコンピュータ(端末機)
180 ゲート(読取部)
181 RFIDリーダ(第2のRFIDリーダ)
190 コンベヤ(搬送部)

Claims (10)

  1. ピッキング補助システムであって、
    管理サーバと、
    ピッキング補助ロボットと、
    を備え、
    前記ピッキング補助ロボットは、
    RFIDタグが付された物品を収容する収容部と、
    前記物品が前記収容部に収容される際に前記RFIDタグを読み取り可能な位置に設けられたアンテナを有する第1のRFIDリーダと、
    ピッキングの指示を前記管理サーバから受信する端末機と、
    前記収容部及び前記第1のRFIDリーダが搭載され、前記ピッキングの指示に含まれる物品の位置に関する情報に基づき、前記物品が配置される位置に移動する移動体と、
    を有し、
    前記物品に付された前記RFIDタグには、当該物品に関する情報が書き込まれており、
    前記第1のRFIDリーダは、前記物品が前記収容部に収容される際に前記RFIDタグから前記情報を読み取り、前記ピッキング補助ロボットは、前記第1のRFIDリーダにより読み取った前記情報を前記管理サーバに送信し、
    当該ピッキング補助システムは、前記ピッキング補助ロボットとは別の位置に設置され、前記収容部に収容された後の前記物品に付された前記RFIDタグを読み取り可能な第2のRFIDリーダを有する読取部をさらに備え、
    前記第2のRFIDリーダは、前記RFIDタグから前記情報を読み取り、前記読取部は、前記第2のRFIDリーダにより読み取った前記情報を前記管理サーバに送信し、
    前記管理サーバは、前記ピッキング補助ロボットから受信した前記情報と、前記読取部から受信した前記情報に基づき前記ピッキングの対象の物品の管理を行う、
    ピッキング補助システム。
  2. 前記収容部に収容された後の前記物品を搬送する搬送部を備え、
    前記読取部は、前記搬送部を搬送する前記物品から前記RFIDタグを読み取り可能な位置に設けられる、
    請求項1に記載のピッキング補助システム。
  3. 前記物品に関する情報は、前記物品の種類を特定するための特定情報を含み、
    前記管理サーバは、前記ピッキング補助ロボットから受信した前記第1のRFIDリーダにより読み取られた前記特定情報に基づきカウントされた前記物品の第1の個数情報と、前記読取部から受信した前記第2のRFIDリーダにより読み取られた前記特定情報に基づきカウントされた前記物品の第2の個数情報と、を比較して、前記第1の個数情報と前記第2の個数情報との間に差異がある場合には誤検知と判定する、
    請求項1または2に記載のピッキング補助システム。
  4. 前記物品に関する情報は、前記物品の種類を特定するための特定情報と、前記物品に係る前記種類以外の情報を含む固有情報とを含み、
    前記第1のRFIDリーダは、前記物品が前記収容部に収容される際に前記RFIDタグから前記特定情報を読み取り、前記ピッキング補助ロボットは、前記第1のRFIDリーダにより読み取った前記特定情報を前記管理サーバに送信し、
    前記第2のRFIDリーダは、前記RFIDタグから前記特定情報及び前記固有情報を読み取り、前記読取部は、前記第2のRFIDリーダにより読み取った前記特定情報及び前記固有情報を前記管理サーバに送信し、
    前記管理サーバは、前記ピッキング補助ロボットから受信した前記特定情報と、前記読取部から受信した前記特定情報及び前記固有情報に基づき前記ピッキングの対象の物品の管理を行う、
    請求項1~3のいずれか一項に記載のピッキング補助システム。
  5. 前記管理サーバは、前記特定情報により特定される前記ピッキングの対象の物品群の中から、前記固有情報に基づきピッキングすべき物品を限定する、
    請求項4に記載のピッキング補助システム。
  6. 前記物品には消費期限が設定され、
    前記固有情報は前記物品の消費期限に関する情報を含み、
    前記管理サーバは、前記固有情報に基づき、前記ピッキングの対象の物品群の中でピッキングされた物品の他に消費期限が近いものがある場合に、前記物品を前記消費期限が近いものに取り直す旨の判定を行う、
    請求項5に記載のピッキング補助システム。
  7. 前記固有情報は販売促進のキャンペーンに関する情報を含み、
    前記管理サーバは、前記固有情報に基づき、前記ピッキングの対象の物品群の中でピッキングされた物品の他に前記キャンペーンの対象のものがある場合に、前記物品を前記キャンペーンの対象のものに取り直す旨の判定を行う、
    請求項5または6に記載のピッキング補助システム。
  8. 前記固有情報は、前記物品の生産地または生産時期に関する情報を含み、
    前記管理サーバは、前記物品の不良品発生の情報を取得すると、前記固有情報に基づき前記ピッキングの対象の物品群の中に前記不良品と同一の前記生産地または前記生産時期のものがある場合に、前記物品群の中に前記不良品があると判定する、
    請求項4~7のいずれか一項に記載のピッキング補助システム。
  9. 前記ピッキング補助ロボットは、
    前記移動体が停止したことを表す停止条件が成立すると前記RFIDリーダのアンテナを読み取り可能状態に切り替え、ピッキングが終了したことを表す終了条件が成立すると前記RFIDリーダのアンテナを読み取り不能状態に切り替える、切替制御部を有する、
    請求項1~8のいずれか一項に記載のピッキング補助システム。
  10. 前記ピッキング補助ロボットは、
    前記RFIDリーダによって所定時間以内に同一の前記RFIDタグが所定回数以上読み取られた場合、又は、前記RFIDリーダによって所定時間以内に所定強度以上の電波強度で前記RFIDタグが読み取られた場合に、当該RFIDタグが付された物品が前記収容部に収容されたと判定する収容判定部を有する、
    請求項1~9のいずれか一項に記載のピッキング補助システム。
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