JP2023050230A - 水中位置補正装置、水中位置補正方法、および水中位置補正プログラム - Google Patents

水中位置補正装置、水中位置補正方法、および水中位置補正プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】移動体が水中を移動する間の自己位置を高精度に計測することを可能にする。【解決手段】測位時の移動体の位置と、測位後における移動体の水中の移動方向と移動速度とに基づいて、水中を移動する移動体の現在位置を推定し、海底において所定の位置に配置された標識を検出し、標識が検出されたことに基づいて、推定した現在位置を補正する。【選択図】 図1

Description

本発明は、水中位置補正装置、水中位置補正方法、および水中位置補正プログラムに関する。
潜水艦は、海上でGPS(Global Positioning System)を利用して緯度の情報と経度の情報とを含む位置情報を取得する。その後、潜水艦は、ジャイロスコープを用いた移動方向の情報および速度計を用いた速度の情報を取得し、GPSを用いて取得した位置情報と移動方向の情報と速度の情報とに基づいて現在の位置を計算により求める。
しかしながら、潜水艦が、GPSを用いて測位した後に水中で移動して現在の位置を計算により求める場合、潮流、水温、塩分濃度、および海中の汚染状態によって速度計の計測結果に誤差が生じる。そのために、潜水艦が、計算により求めた現在の位置と、実際の潜水艦の位置との間は誤差が生じる。そのため、潜水艦が正確な現在位置を示す位置情報を取得するためには、音波を用いて把握した海底の地形と海図とに基づいて現在位置を計算したり、海上に浮上した後にGPSを用いて再度位置情報を取得したりする必要がある。このように、海中を移動する潜水艦が、正確な位置情報を容易に把握することができないという問題がある。
また、特許文献1に記載の水中航走体は、トランスポンダを備え、海上の船から発信されたパルス波をトランスポンダが受信して返信する。そして、船に備えられた管制装置が、パルス波を発信してからトランスポンダより返信された返信用のパルス波が検出されるまでに要した時間と、水中の音速とから、船に対する水中航走体の相対的な配置を求める。さらに、管制装置が、地球座標系における船の位置と姿勢とに基づいて、水中航走体の地球座標系における位置を計測する。
なお、仮想の固定座標上における自己位置を補正することが特許文献2に記載されている。
特開2011-163930号公報 特開2007-210402号公報
特許文献1に記載の方法では、水中航走体は、水中での自己位置の計測時に、地球座標系における水上の船の位置と姿勢の情報が必要であるが、水上の船の位置には誤差が生じる。
本発明の目的の一例は、移動体が水中を移動する間の自己位置を高精度に計測することを可能にする水中位置補正装置、水中位置補正方法、および水中位置補正プログラムを提供することにある。
本発明の一態様において、水中位置補正装置は、測位時の移動体の位置と、測位後における移動体の水中の移動方向と移動速度とに基づいて、水中を移動する移動体の現在位置を推定する推定手段と、海底において所定の位置に配置された標識を検出する検出手段と、検出手段によって標識が検出されたことに基づいて、推定された現在位置を補正する補正手段と、を備える。
また、本発明の他の態様において、水中位置補正方法は、測位時の移動体の位置と、測位後における移動体の水中の移動方向と移動速度とに基づいて、水中を移動する移動体の現在位置を推定し、海底において所定の位置に配置された標識を検出し、標識が検出されたことに基づいて、推定した現在位置を補正する。
また、本発明の他の態様において、水中位置補正プログラムは、コンピュータに、測位時の移動体の位置と、測位後における移動体の水中の移動方向と移動速度とに基づいて、水中を移動する移動体の現在位置を推定する推定機能と、海底において所定の位置に配置された標識を検出する検出機能と、検出機能によって標識が検出されたことに基づいて、推定した現在位置を補正する補正機能と、を実現させる。
本発明の水中位置補正装置、水中位置補正方法、および水中位置補正プログラムにより、移動体が水中を移動する間の自己位置を高精度に計測することが可能になる。
本発明における第一の実施形態の水中位置補正装置の構成例を示すブロック図である。 本発明における第一の実施形態の水中位置補正装置の動作例を示すフローチャートである。 本発明における第二の実施形態の移動体の構成例を示すブロック図である。 本発明における第二の実施形態の水中位置補正システムの構成例を示すブロック図である。 本発明における第二の実施形態の移動体と標識とを模式的に示した模式図である。 本発明における第二の実施形態の標識を模式的に示した模式図である。 本発明における第二の実施形態の水中位置補正システムの動作例を示すシーケンス図である。 本発明における第二の実施形態の水中位置補正システムの動作例を示すシーケンス図である。 本発明における第二の実施形態の水中位置補正装置の動作例を示すフローチャートである。 本発明における第二の実施形態の水中位置補正装置の動作例を示すフローチャートである。 本発明における第二の実施形態の水中位置補正装置の動作例を示すフローチャートである。 本発明における各実施形態のハードウェア構成例を示す図である。
[第一の実施形態]
本発明の第一の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態の水中位置補正装置1の構成例を示すブロック図である。
本実施形態の水中位置補正装置1は、推定部11と検出部12と補正部13とを含む。水中位置補正装置1は、推定部11によって水中を移動する移動体(図示せず)の現在位置を推定し、所定の位置に配置された標識を検出部12によって検出する。また、水中位置補正装置1は、補正部13によって、推定部11で推定された移動体の現在位置を補正する。
推定部11は、測位時の移動体の位置と、測位後における移動体の水中の移動方向と移動速度とに基づいて、水中を移動する移動体の現在位置を推定する。
例えば、移動体は、水中への潜水前に、水面の所定の位置において、所定の位置における緯度と経度とを測位時の位置としてGPSを用いて算出する。具体的には、推定部11は、GPSを用いて予め算出された測位時の位置である緯度および経度と、移動体の移動方向と移動速度とに基づき、移動体の現在位置における経度および緯度を推定する。
例えば、水中を移動する移動体の移動方向は、ジャイロスコープの時間データと角速度データとを用いて算出される。また、移動体の移動速度は、速度計の速度データと時間データとを用いて算出される。
例えば、推定部11は、測位後の移動体の移動方向と移動速度とから、測位時の位置と現在位置との間の距離と、測位時の位置から現在位置の方向とを算出する。測位時の位置と現在位置との間の距離とは、3次元座標あるいは極座標上で算出される移動距離である。移動距離は、推定部11で算出されてもよいし、不図示の算出部で算出されてもよい。推定部11は、測位時の位置、測位時の位置と現在位置との間の距離、および測位時の位置から現在位置の方向を用いて、現在位置を推定する。
検出部12は、海底において所定の位置に配置された標識(図示せず)を検出する。
移動体による標識の検出例について説明する。検出部12は、例えば磁気センサである。移動体が、所定の標識に近づくと、検出部12が、海底に設置された標識を検出する。検出部12は、検出結果を示す検出情報を補正部13に出力する。
補正部13は、検出部12によって標識が検出されたことに基づいて、推定部11により推定された現在位置を補正する。
標識は、予め海底の所定の位置(緯度データおよび経度データが示す位置)、所定深さの位置に設置される。例えば、検出情報が検出部12から入力された場合に、補正部13は、検出情報から検出された標識の位置を特定する。補正部13は、特定した結果である、検出された標識の位置に基づいて現在位置を補正する。
このように、水中位置補正装置1は、測位時の移動体の位置と、測位後における移動体の水中の移動方向と移動速度とに基づいて、水中を移動する移動体の現在位置を推定する。また、水中位置補正装置1は、海底において所定の位置に配置された標識を検出する。また、水中位置補正装置1は、検出部12によって標識が検出されたことに基づいて、推定した現在位置を補正する。これにより、移動体が水中を移動する間の自己位置を高精度に計測することが可能になる。
次に、図2を参照して、本実施形態の水中位置補正装置1の動作例を説明する。図2は、水中位置補正装置1の動作例を示すフローチャートである。
推定部11は、測位時の移動体の位置と、測位後における移動体の水中の移動方向と移動速度とに基づいて、水中を移動する移動体の現在位置を推定する(ステップS101)。
検出部12は、海底において所定の位置に配置された標識を検出する(ステップS102)。
補正部13は、検出部12によって標識が検出されたことに基づいて、推定された現在位置を補正する(ステップS103)。
補正部13による位置補正の終了後、移動体が移動し続ける場合、推定部11は、補正された位置を次の測位時の位置として用いて位置を推定し続ける。すなわち、推定部11は、補正された位置と、水中を移動する移動体の移動方向と移動速度とに基づいて、移動体の現在位置を推定する。
以上説明したように、水中位置補正装置1は、標識が検出されたことに基づいて、推定した現在位置を補正する。これにより、移動体が水中を移動する間の自己位置を高精度に計測することが可能になる。
[第二の実施形態]
次に、本発明の第二の実施の形態における水中位置補正装置2について具体的に説明する。
図3は、本発明における第二の実施形態の移動体5の構成例を示すブロック図である。図4は、本発明における第二の実施形態の水中位置補正システムの構成例を示すブロック図である。第二の実施形態において、水中位置補正装置2は、基本的に第一の実施形態の水中位置補正装置1の構成と機能を含む。
図3に示すように、移動体5は、水中位置補正装置2と、GPS受信装置3と、移動測定装置4とを備える。移動体5は、水中を移動する。移動体5は、例えば、潜水艦である。移動体5は、あるいは、魚雷である。移動体5は、人によって操作されて航行されてもよいし、遠隔制御によって自動的に水中の所定の経路を移動してもよい。
また、図4に示すように、水中位置補正システムは、水中位置補正装置2とGPS受信装置3と移動測定装置4とを含む。水中位置補正システムは、さらに標識測定装置6を含んでもよい。なお、GPS受信装置3は、GPSにおける衛星からの信号を受信して測位を行うものとして説明するが、GPSに限らず他のGNSSにおける衛星等から信号を受信して測位を行うように構成されていてもよい。
水中位置補正装置2は、移動体5の現在位置を補正する処理を行う前に、次の処理を行う。なお、「現在位置を補正する」とは、現在位置を示す位置情報における位置を補正することをいう。水中位置補正装置2は、海底に配置された標識を検出する。水中位置補正装置2は、検出した標識の配置位置を示す配置位置情報を取得し、取得した配置位置情報、および配置位置情報が示す配置に配置された標識を識別するための情報である標識識別情報とを関連付けて補正部23の記憶部233に記憶させる。標識の配置位置は、海底に配置された標識の既知の位置、または海底に配置された標識群を構成する各標識の既知の位置を示す。標識は、例えば、後述する図5に示す標識8-a1~8-a4、標識8-b1~8-b4、標識8-c1~8-c4、および標識8-d1~8-d3である。また、標識群は、例えば、後述する図5に示す標識群8-a、標識群8-b、標識群8-c、および標識群8-dである。標識を識別するための標識識別情報については、後述する。水中位置補正システムは、配置位置情報に基づき、移動体5の現在位置を補正する補正処理を行う。
[標識の構成]
図5は、本実施形態における移動体5と標識8-a1,8-a2,8-a3,8-a4,8-b1,8-b2,8-b3,8-b4,8-c1,8-c2,8-c3,8-c4,8-d1,8-d2,8-d3とを模式的に示した模式図である。図6は、本実施形態における標識8-a1を模式的に示した模式図である。
図5には、標識8-a1~8-a4から構成される標識群8-aと、標識8-b1~8-b4から構成される標識群8-bと、標識8-c1~8-c4から構成される標識群8-cと、標識8-d1~8-d3から構成される標識群8-dが示される。標識群は、複数の標識が互いに異なる位置関係で配置される。標識は、水草、海藻、または珊瑚に覆われにくい材質や形状であることが好ましい。
図5には、設置エリアの各々に4つまたは3つの標識から構成される標識群が配置される例が示されるが、標識群を構成する標識の数は、4つまたは3つに限定されない。標識群は、2つ以上の複数の、任意の数の標識から構成される。また、標識群ではなく、1つの標識が1つの設置エリアに配置されてもよい。
また、図5には、標識群8-bの配置が、他の標識群8-aおよび他の標識群8-cと異なる場合が示される。また、標識群8-bは、東西南北を把握できる標識8-b1~8-b4の配置の一例である。東西南北を把握できる標識の配置とは、後述する水中位置補正装置2の検出部22による検出結果が、標識群を検出部22が検出した方向によって異なる配置である。なお、検出部22は、移動体5に対し所定方向にある標識を検出する。
また、標識群を構成する標識は、水面から水底に向かって標識部を見た場合に、直線または円弧に沿うように予め配置されてもよい。具体的に、標識群の配置形態は、水中を移動中の移動体5が、標識群を検出しやすいように予め決められる。また、標識群における標識の配置は、図5に示す例に限定されず、任意の配置で標識を設置することができる。
標識群が東西南北を把握できる配置で配置された標識で構成される場合、移動体5が標識群に接近する方向によって、標識の検出結果が異なる。標識群を構成する標識の配置が東西南北を把握できる配置である場合に、後述する水中位置補正装置2の補正部23は、現在位置の補正に加えて、さらに検出結果から、標識群に対する移動体5の方向を特定して、移動体5の移動方向を補正してもよい。
ここで、本実施形態の標識8-a1~8-a4、標識8-b1~8-b4、標識8-c1~8-c4、および標識8-d1~8-d3の構成について、標識8-a1を代表して詳細に説明する。
標識8-a1は、移動体5に設けられた水中位置補正装置2の検出部22により検出可能なように形成される。例えば、標識8-a1を検出する検出部22が、磁気を検出する磁気センサである場合、標識8-a1の一部または全部は、磁力を持つ素材(例えば、ネオジム磁石などの永久磁石)またはその他の素材(例えば、鉄)により形成される。標識8-a1の一部または全部を形成する素材は、前述の例に限定されず、任意の素材を用いることができる。また、標識群を構成する標識の中に、他の標識とは異なる素材で形成された標識が含まれてもよい。または、標識群を構成する標識内では同じ素材で標識が形成され、かつ標識群毎に互いに異なる素材で標識が形成されてもよい。
あるいは、検出部22が温度センサである場合、標識が、水温よりも低温または高温になるように形成される。例えば、後述する標識部の上面が黒色の塗料で塗装され、太陽光のエネルギーを吸収して温度が上がるように標識部が形成されてもよい。あるいは、標識部の上面が白色の塗料で塗装され、太陽光のエネルギーを吸収しにくいことによって温度が下がるように標識部が、形成されてもよい。検出部22が温度センサである場合、標識8-a1は、標識8-a1の表面の温度を水温よりも低温にする冷却装置または高温にする加熱装置が備えられてもよい。
図6は、本実施形態における標識8-a1を模式的に示した模式図である。標識8-a1は、標識部81-a1と土台部82-a1とを備える。標識部81-a1は、標識8-a1の頭部であり、土台部82-a1は、頭部の下の柱である。
標識部81-a1は、移動体5に設けられた水中位置補正装置2の検出部22により検出される部分である。標識部81-a1は、標識部81-a1の柱の中心軸に垂直な断面が五角形の角柱である。標識部81-a1の上面と底面とが、水面に対向するように設けられる。また、標識部81-a1の底面は、土台部82-a1の上面と接着、融着または一体に形成される。
図5には、標識部である頭部の上面が五角形の標識8-a1~8-a4、標識8-b1~8-b4、標識8-c1~8-c4、および標識8-d1~8-d3が水中に配置される例が示される。しかし、標識の標識部の形状は、角柱に限定されず、任意の形状の標識部を用いることができる。また、図5には、上面が五角形であり、上面の大きさが互いに同じ標識8-a1~8-a4、標識8-b1~8-b4、標識8-c1~8-c4、および標識8-d1~8-d3が海底に配置された例が示される。しかし、標識の標識部の大きさは、任意の大きさであってよい。例えば、1つの標識群を構成する標識の中に、他の標識とは標識部の大きさ、および形状の少なくとも一方が異なる標識が含まれてもよい。また、標識群の中では同じ大きさ、および同じ形状の標識で構成され、かつ、ある標識群を構成する標識部の大きさ、および形状の少なくとも一方が、他の標識群を構成する標識部とは異なっていてもよい。
土台部82-a1は、標識部81-a1を支えて海底に固定される部分である。図6に示す例では、土台部82-a1は、円柱であり、土台部82-a1の上面が標識部81-a1の底面と接続される。また、土台部82-a1の底部は、海底に埋設される。これにより、標識8-a1は、海底に固定される。図6には、土台部82-a1のうち、海底に埋設される部分より上部が示される。土台部82-a1の形状は円柱に限定されない。標識の土台部には、任意の形状の土台部を用いることができる。
また、図6の例では、土台部82-a1の長手方向に対して標識部81-a1の上面および底面が垂直な標識が示されるが、標識8-a1は、土台部82-a1の長手方向に対して、標識部81-a1の上面と底面とが垂直でなくともよい。すなわち標識8-a1は、土台部82-a1の長手方向に対して、標識部81-a1の上面と底面とが、90度以外の所定の角度で接するように構成されてもよい。
本実施形態では、例えば、配置位置情報は、ミュー粒子(ミュオンともいう)を用いて測定された標識の位置を示す情報である。具体的には、例えば、Scientific Reports, 2020, Vol. 10, p.1-9に記載されている方法が用いられ得る。その他、例えば、水底に向かう音波の出力と、当該音波が水底または標識に衝突して反射された音波と、海上において取得したGPSによる位置情報とに基づいて配置位置情報を生成してもよい。あるいは、海底における標識の位置をシミュレーションして、配置位置情報を生成してもよい。
[移動測定装置4の構成]
移動測定装置4は、移動体5の移動方向および移動体5の速度を所定の頻度で検出する。移動測定装置4は、移動体5の速度を示す情報と移動方向を示す情報とを含む移動情報、および移動情報を取得した時刻を示す時刻情報を関連付けて水中位置補正装置2に送信する。
図4に示すように、移動測定装置4は、ジャイロスコープ41と速度計42と送信部43とを含む。
ジャイロスコープ41は、移動体5の角速度を測定して移動体5の移動方向を算出する。ジャイロスコープ41は、移動方向を示す情報を送信部43に出力する。
速度計42は、移動体5と、当該移動体の周囲の水との相対速度を測定する。速度計42は、ジャイロスコープ41と同じタイミングで速度を測定する。速度計42は、測定した速度を示す情報を送信部43に出力する。なお、速度計42は、ジャイロスコープ41と異なるタイミングで速度を測定してもよい。速度計42は、流速計であってもよい。例えば、流速計で測定した移動体5に対する水の流れる速度を、移動体5の速度とみなしてもよい。
送信部43は、ジャイロスコープ41から入力された移動方向を示す情報と速度計42から入力された速度を示す情報とを含む移動情報を生成する。送信部43は、移動情報と、速度と移動方向とを測定した時刻を示す時刻情報とを関連付けて送信する。
[水中位置補正装置2の構成]
次に、図4を参照して、本実施形態の水中位置補正装置2の構成について詳細に説明する。水中位置補正装置2は、推定部21と検出部22と補正部23とを含む。
送受信部24は、標識位置情報取得部25と補正部23とに接続される。標識位置情報取得部25は、入力部26と補正部23とに接続される。計測部27は、検出部22と補正部23とに接続される。
まず、本実施形態の水中位置補正装置2の各構成を、配置位置情報を取得する処理を行う場合について詳細に説明する。ここで、標識8-a1の配置位置情報を取得する場合を例に説明する。
送受信部24は、標識8-a1の配置位置情報を標識測定装置6から受信する。送受信部24は、標識8-a1の配置位置情報を標識位置情報取得部25に出力する。
標識位置情報取得部25は、標識測定装置6から配置位置情報を送受信部24を介して取得する。
入力部26は、利用者の操作に応じて、配置位置情報が取得された標識(例えば、標識8-a1)を識別するための情報について操作入力を受け、操作入力に対応する標識識別情報を生成する。標識識別情報は、標識の各々を識別可能な標識の形状を示す情報を含んでもよいし、標識の配置位置情報であってもよい。形状を示す情報は、例えば、配置位置情報が取得された標識の標識部の形状を示す情報である。標識8-a1の場合、標識識別情報には、形状を示す情報として、五角形の画像を示す画像データが含まれる。
また、標識8-a1は、図5に示すように標識群8-aに含まれる。標識8-a1の標識識別情報には、標識群を識別するための情報である標識群識別情報がさらに含まれてもよい。標識群識別情報には、標識群の各々を識別可能な標識の位置関係を示す情報を含む。標識の位置関係を示す情報は、標識群の標識の位置関係を示す画像データであってもよい。具体的には、標識群8-aの場合、標識群識別情報に含まれる画像データは、図5に示すように五角形が4つ直線に沿って並んだ画像を表す画像データであってもよい。あるいは、標識の位置関係を示す情報として、標識群を構成する標識間の距離や方向を示す情報が含まれてもよい。
入力部26は、生成した標識の標識識別情報を標識位置情報取得部25に出力する。
標識位置情報取得部25には、配置位置情報を取得した標識の標識識別情報が入力部26から入力される。標識位置情報取得部25は、取得した配置位置情報と、入力部26から入力された標識識別情報とを関連付けて補正部23の記憶部233に記憶させる。
なお、配置位置情報のみを水中位置補正装置2が用いる場合、すなわち、標識識別情報として配置位置情報を用いる場合、水中位置補正装置2は入力部26を備えなくてもよい。また、補正部23の記憶部233には、配置位置情報のみが記憶されてもよい。
記憶部233には、少なくとも配置位置情報が記憶される。本実施形態の記憶部233には、標識の既知の位置を示す配置位置情報と、標識の標識識別情報とが関連付けられて記憶される。また、記憶部233には、後述する補正処理において補正部23が用いる情報がさらに記憶される。
また、水中位置補正装置2の記憶部233には、海図を示す海図情報が記憶されていてもよい。水中位置補正装置2は、表示制御部(図示せず)を備えてもよい。表示制御部は、利用者の操作入力に対応する標識識別情報を生成する場合に、次の処理を行ってもよい。表示制御部は、海図情報から海図を示す画像データを生成し、操作入力を受ける標識の配置位置情報が示す位置を、海図を示す画像データに重畳して、海図上に標識の位置を示した画像を表示装置(図示せず)に表示させてもよい。このように、水中位置補正装置2は、標識を利用者に海図上で管理させてもよい。
次に、本実施形態の水中位置補正装置2の各構成を、移動体5の現在位置を補正する処理を行う場合について詳細に説明する。
図5では、移動体5が南から北へ向かって移動する様子が図示される。また、図5には、移動体5に備えられた水中位置補正装置2の検出部22の検出範囲7が示される。図5の位置から、移動体5が南から北へ向かって移動した場合、検出範囲7に標識8-a1が含まれ、標識8-a1が検出される。ここでは、水中位置補正装置2が標識8-a1の位置を特定して、特定結果に応じて移動体5の推定された現在位置を補正する場合を例に説明する。
送受信部24は、GPS受信装置3から、測位時の移動体5の位置を示す位置情報と、位置が算出された時刻を示す時刻情報とを受信する。送受信部24は、時刻情報と位置情報とを関連付けて補正部23の記憶部233に記憶させる。
送受信部24は、移動測定装置4から速度を示す情報と移動方向を示す情報とを含む移動情報と、移動体の移動方向と速度とを測定した時刻を示す時刻情報とを受信する。送受信部24は、時刻情報と移動情報とを関連付けて補正部23の記憶部233に記憶させる。
推定部21は、測位時の移動体5の位置と、測位後における移動体5の水中の移動方向と移動速度とに基づいて、水中を移動する移動体5の現在位置を推定する。
測位時の移動体5の位置とは、例えば、水面において位置を測定した時の移動体5の緯度を示す情報と経度を示す情報とで示される位置である。測定時の位置は、後述する位置補正が行われた後の位置であってもよい。具体的には、推定部21は、時刻情報に基づいて、最新の時刻を示す時刻情報と関連付けられた測位時の位置を示す位置情報を補正部23の記憶部233から読み出すことにより測位時の位置を示す位置情報を取得する。なお、推定部21は、GPS受信装置3に、位置の出力を要求することにより、測位時の位置を示す位置情報を取得してもよい。
推定部21は、現在位置を推定した時刻を示す時刻情報と、推定した現在位置を示す位置情報とを関連付けて補正部23の記憶部233に記憶させる。
検出部22は、海底において所定の位置に配置された標識を検出する。移動体5が水中を移動する間、海底に配置される標識(図5の例では、標識8-a1~8-a4、標識8-b1~8-b4、標識8-c1~8-c4、および標識8-d1~8-d3のいずれか)を検出する。図5の例では、検出部22が標識を検出することができる検出範囲7が模式的に示される。検出範囲7は、海底を含む。
検出部22は、検出した標識の検出結果である検出情報と、検出した時刻を示す時刻情報とを関連付けて補正部23に出力する。検出部22は、検出情報を計測部27に出力する。検出情報は、標識を検出したか否かを示す情報であってもよいし、後述する計測情報に含まれる情報が含まれてもよい。また、検出情報には、検出結果に応じた画像データが含まれてもよい。
計測部27は、検出情報から、検出部22が検出した標識と移動体5との間の距離、および移動体5に対する標識の方向を計測する。
以後、検出部22と計測部27とについて具体的に説明する。
例えば、検出部22は、音波を出力し、水底または標識に衝突して反射された音波を取得するアクティブソナーである。あるいは、検出部22は、合成開口ソナーである。
検出部22が合成開口ソナーである場合、検出部22が移動しながら合成開口ソナーが繰り返し音波を出力する。合成開口ソナーは、繰り返し出力した音波が水底または標識に衝突して反射された音波を取得し、取得した音波を相関処理することで標識を検出できるので、アクティブソナーより分解能が高い映像を得ることができる。そのため、検出部22が合成開口ソナーである場合、補正部23は、検出部22がアクティブソナーである場合よりも高精度に位置を補正することができる。
検出部22が、アクティブソナーまたは合成開口ソナーである場合、検出部22は、反射された音波から検出される検出情報として、すなわち水底または標識の検出結果を画像で表現した画像データを生成する。検出部22は、画像データを含む検出情報と、検出情報の取得時刻を示す時刻情報とを関連付けて補正部23に所定の頻度で出力する。
計測部27は、アクティブソナーまたは合成開口ソナーによって標識から移動体5との間の距離と方向を計測する。例えば、計測部27は、予め所定の記憶部に記憶された標識の実際の大きさを示す情報を用いて、検出情報に含まれる画像データが示す画像における標識の大きさと位置とに基づき、標識と移動体5との間の距離、および移動体5に対する標識の方向を計測する。検出部22がアクティブソナーである場合、計測部27は、標識に対して発した音波が反射して戻ってくるまでの時間を示す情報および反射した音波の強度を示す情報を含む検出情報を取得し、検出情報から標識から移動体5との間の距離と方向を計測する。
なお、「計測」には、測定結果に基づいて算出することが含まれるとする。
計測部27は、計測した距離を示す情報と移動体5に対する標識の方向を示す情報とを含む計測情報、および測定した時刻を示す時刻情報を補正部23に出力する。
検出部22が、アクティブソナーまたは合成開口ソナーである場合、標識は、設置エリア毎に異なる形状であることが好ましい。また、検出部22が、アクティブソナーまたは合成開口ソナーである場合、標識群は、設置エリア毎に互いに異なる配置であることが好ましい。
また、検出部22は、磁気センサ(磁気反応レーダーともいう)であってもよい。検出部22が磁気センサである場合、標識は、磁気に反応する素材であって、かつ、設置エリア毎に異なる素材で標識が形成されることが好ましい。磁気センサは、磁場の大きさおよび方向を計測する。例えば、磁気センサは、磁力を持つ素材(例えば、ネオジム磁石などの永久磁石)で形成された標識と、その他の素材(例えば、鉄)で形成された標識とを区別することができる。また、検出部22が磁気センサである場合、1つの設置エリアに1つの標識を配置するのではなく、各設置エリアに、設置エリア毎に異なる位置関係で配置された複数の標識で構成される標識群が配置されることが好ましい。検出部22が磁気センサである場合、検出部22は、標識を検出したか否かを示す検出情報と、標識を検出した時刻を示す時刻情報とを補正部23に出力する。また、検出情報には、計測情報に含まれる情報が含まれてもよい。
計測部27は、検出部22の検出結果に基づいて、検出部22が検出した標識と移動体5との間の距離、および移動体5に対する標識の方向を計測する。
検出部22が磁気センサである場合、計測部27は、標識を検出した時刻を示す時刻情報と、計測情報とを関連付けて補正部23に出力する。計測情報には、検出部22が検出した標識と移動体5との間の距離を示す情報、および移動体5に対する標識の方向を示す情報が含まれる。
また、検出部22は、温度センサであってもよい。移動体5が潜水艦である場合、他の潜水艦を検知するために温度センサが予め設けられていることがある。温度センサが設けられている場合、標識を検知するために移動体5に新しく装置を取り付ける必要がない。検出部22が温度センサである場合、水温よりも低温または高温になるように素材により形成された標識が用いられる。温度センサは、水温とは異なる温度の標識を検出することができる。検出部22が温度センサである場合、検出情報には標識を検出したことを表す情報が含まれる。検出部22が、温度センサ以外のセンサである場合にも、検出情報には標識を検出したことを表す情報が含まれてもよい。
検出部22が温度センサである場合、計測情報を得るために他の測定方法を用いる装置をさらに用いる。このように、水中位置補正システムにおいて、2以上の複数種類の検出部22を用いてもよい。例えば、水中位置補正システムは、磁気センサとアクティブソナーとを備えてもよい。
補正部23は、特定部231と処理部232と記憶部233とを含む。
特定部231には、検出情報と時刻情報とが入力される。特定部231は、検出情報に基づいて、検出部22により検出された標識の配置位置情報の特定を行う。特定部231は、検出部22が検出した標識群を識別した識別結果と、記憶部233に記憶されている標識群識別情報とに基づいて、標識群の配置位置を特定してもよい。また、処理部232は、特定部231の特定結果に応じて、推定部21によって推定された位置を補正してもよい。
特定部231は、移動体5が標識8-a1を検出することができる位置に到達し、かつ検出情報から標識が検出されたことを示す場合に、標識8-a1の配置位置情報を特定してもよい。
例えば、特定部231は、検出情報から標識が検出された場合に、移動体5の推定された位置情報が示す位置から所定範囲内に設置された標識の配置位置情報を特定してもよい。あるいは、特定部231は、検出部22の検出範囲7を示す情報を用いて、推定された移動体5の位置における検出範囲7に含まれる配置から検出部22が検出可能な標識の配置位置情報を特定してもよい。
検出部22がアクティブソナーまたは合成開口ソナーである場合の特定部231の処理と処理部232の処理とについて一例を説明する。
特定部231には、検出情報として検出結果に応じた画像データが入力される。特定部231は、画像データが示す画像から標識を識別する。画像データが示す画像は、海底の形状を示す。特定部231が標識を識別する処理については、後述する図10のステップS507において詳述する。特定部231は、識別した標識の配置位置情報を特定して記憶部233から読み出す。特定部231は、検出情報とともに入力された時刻情報と、特定した配置位置情報とを処理部232に出力する。
処理部232には、計測した距離を示す情報と移動体5に対する標識の方向を示す情報とを含む計測情報と、測定した時刻を示す時刻情報とが計測部27から入力される。なお、計測情報は、計測部27の計測結果に応じた情報である。補正部23は、計測部27の計測結果に応じて、推定部21によって推定された位置を補正する。具体的には、処理部232は、特定部231により特定された配置位置情報と、標識の計測情報とに基づいて、移動体5の推定された現在位置を補正する。以下には、処理部232が、位置情報である緯度データ、および経度データを補正する方法を説明する。なお、補正部23は、移動体5の水深のデータを補正してもよい。
処理部232は、移動体5の移動方向を示す情報と、計測情報に含まれる移動体5に対する標識の方向を示す情報とに基づいて、移動体に対して標識が配置する方位を算出する。
ここで、例えば、配置位置情報が示す位置が、北緯26.50001度かつ東経125.71900度であるとする。また、計測情報が、図5に示すように、移動体5が検出された標識に対し後方に1.11mの位置にあることを示すとする。また、移動体5は、移動方向、すなわち、移動体5の前方の標識を検出するとする。移動体5が、図5に示すように南から北へ向かい移動する場合、処理部232は、移動体5が、検出された標識に対し南に1.11mの位置にあると方位と距離とを算出する。そして、処理部232は、移動体5が、標識から、経線に沿って南方向に1.11m離れた位置にあると算出する。
移動体5が標識から、緯度方向に-1.11m、かつ経度方向に0m離れた位置にある場合、処理部232は、緯度の値として-0.00001度、かつ経度の値として0度、標識から移動体5が離れていると算出する。算出する場合に、処理部232は、所定の数値間隔の緯度の値の各々について、経度1度当たりの長さの情報と、緯度1度当たりの長さの情報とを用いる。これらの情報は、記憶部233に予め記憶される。また、緯度の値または経度の値に換算する場合、処理部232は、移動体5の推定された現在の位置情報に含まれる緯度の値に最も近い値の緯度における、経度1度当たりの長さの情報と、緯度1度当たりの長さの情報とを用いてもよい。処理部232は、特定された配置位置情報に含まれる緯度の値に最も近い値の緯度における、経度1度当たりの長さの情報と、緯度1度当たりの長さの情報とを用いてもよい。
特定された配置位置情報が示す位置が、北緯26.50001度かつ東経125.71900であり、かつ、移動体5が、標識から緯度の値として-0.00001度、かつ経度の値として0度離れた位置にあると算出されたとする。この場合、処理部232は、補正後の移動体5の位置として、北緯26.50000度かつ東経125.71900を求める。
検出部22が磁気センサである場合の特定部231の処理と処理部232の処理とについて一例を説明する。
特定部231には、検出情報が入力される。特定部231は、検出情報に基づいて、検出された標識を識別する。特定部231は、海中に配置された複数の標識のうち、検出された少なくとも一つの標識を識別できる。
特定部231は、識別した標識の配置位置情報を特定する。特定部231が配置位置情報を特定する処理については、図11のステップS601とステップS508において詳述する。なお、特定部231は、標識が識別できない場合に、移動体5の現在位置を補正する処理を停止してもよい。
特定部231は、検出情報とともに入力された時刻情報と、特定した配置位置情報とを処理部232に関連付けて出力する。
処理部232は、特定部231により特定された配置位置情報と、標識の計測情報とに基づいて、移動体5の推定された現在位置を補正する。
検出部22が温度センサである場合、検出情報には標識を検出したことを表す情報が含まれる。特定部231は、移動体5から所定の範囲にある標識の配置位置情報を特定する。特定部231は、検出した標識の計測情報を得るために、アクティブソナー、合成開口ソナー、磁気センサのいずれかの測定結果をさらに用いる。検出部22が温度センサである場合の処理部232の処理は、アクティブソナー、合成開口ソナー、磁気センサのいずれかを用いる場合の処理部232の処理と同様であるので、説明を省略する。また、計測情報を生成するための測定データが、検出情報を生成した検出部22と異なる検出手段によって取得されてもよい。例えば、アクティブソナーまたは合成開口ソナーが検出情報を取得し、検出情報の取得と同じタイミングで磁気センサが計測情報を生成するための測定データを取得してもよい。
処理部232は、特定部231の特定結果に応じて、推定部21によって推定された位置を補正する。処理部232は、位置を補正した場合に、記憶部233に記憶されている補正直前の位置情報である推定された位置を示す位置情報を、補正後の位置を示す位置情報に置き換える。また、位置の補正を行った場合に、補正部23は、補正された位置を示す位置情報に関連付けられる時刻情報が示す時刻以後の位置を補正後の位置を示す位置情報を用いて再度推定するように推定部21に要求してもよい。
記憶部233には、標識識別情報と配置位置情報とが関連付けられて記憶される。また、記憶部233には、時刻情報と関連付けられて、移動体5の位置を示す位置情報、または移動体5の推定された位置情報が記憶される。記憶部233には、時刻情報と移動情報とが関連付けられて記憶される。記憶部233には、所定の数値間隔の緯度の値の各々について、経度1度当たりの長さの情報と、緯度1度当たりの長さの情報とが記憶される。
このように、水中位置補正装置2は、測位時の移動体5の位置と、測位後における移動体5の水中の移動方向と移動速度とに基づいて、水中を移動する移動体5の現在位置を推定する。また、水中位置補正装置2は、海底において所定の位置に配置された標識を検出する。水中位置補正装置2は、標識が検出されたことに基づいて、推定した現在位置を補正する。これにより、移動体5が水中を移動する間の自己位置を高精度に計測することが可能になる。
[動作]
次に、図7から図11を参照して、本実施形態の水中位置補正システムの動作例を説明する。
図7および図8は、水中位置補正システムの動作例を示すシーケンス図である。図9から図11は、水中位置補正装置2の動作例を示すフローチャートである。
まず、図7を参照して、水中位置補正装置2が標識測定装置6から配置位置情報を取得する動作を説明する。
以下の説明では、標識8-a1の配置位置情報を標識測定装置6が生成し、水中位置補正装置2に送信する場合を例に説明する。
標識測定部61は、標識8-a1の位置情報である配置位置情報を生成する(ステップS201)。標識測定部61は、標識8-a1の配置位置情報を送信部62に出力する。
送信部62は、配置位置情報を水中位置補正装置2に送信する(ステップS202)。
水中位置補正装置2の送受信部24は、配置位置情報を標識測定装置6から受信する。送受信部24は、配置位置情報を標識位置情報取得部25に出力する。
標識位置情報取得部25は、標識測定装置6から配置位置情報を送受信部24を介して取得する(ステップS203)。
入力部26は、利用者の操作に応じて、配置位置情報が取得された標識を識別するための情報について操作入力を受け、操作入力に対応する標識識別情報を生成する(ステップS204)。入力部26は、生成した標識識別情報を標識位置情報取得部25に出力する。
標識位置情報取得部25は、取得した配置位置情報と、入力部26から入力された標識識別情報とを関連付けて補正部23の記憶部233に記憶させる(ステップS205)。
次に、図8を参照して、水中位置補正装置2が移動体5の現在位置を推定する動作、標識を検出する動作、および推定された位置を補正する動作を説明する。
ステップS301の動作は、GPS受信装置3が、移動体5の水中への潜水前に行う。GPS受信装置3が行うステップS302および水中位置補正装置2が行うステップS303の動作は、移動体5の潜水前に行われてもよいし、移動体5が水中を移動する間に行われてもよい。ステップS304からステップS311の動作は、移動体5が水中を移動する間に各々の装置が行う。また、移動体5が水中を移動する間、水中位置補正システムの各々の装置は、ステップS304からステップS311の動作を繰り返し行う。また、ステップS304およびステップS305の動作は、ステップS309およびステップS310の動作とは非同期に行われるので、水中位置補正システムの動作の順序は、図8に示す順序に限定されない。水中位置補正システムは、任意の順序でステップS304からステップS311の動作を繰り返し行う。
GPS受信装置3は、GPS衛星から送信された電波を受信して水面における移動体5の位置を算出する(ステップS301)。GPS受信装置3は、位置の算出を行った時刻を示す時刻情報と、算出結果に応じた位置情報とを関連付けて水中位置補正装置2に送信する(ステップS302)。
送受信部24は、GPS受信装置3から時刻情報と、位置情報とを受信する。時刻情報は、位置情報が示す位置の算出を行った時刻を示す。位置情報は、水面での移動体5の測位時の位置を示す位置情報である。送受信部24は、時刻情報と位置情報とを関連付けて補正部23の記憶部233に記憶させる(ステップS303)。
移動測定装置4は、移動体5の移動方向および移動体5の速度を所定の頻度で測定する(ステップS304)。移動測定装置4は、移動情報と時刻情報とを関連付けて水中位置補正装置2に送信する(ステップS305)。移動情報には、移動体5の速度を示す情報と移動体5の移動方向を示す情報とが含まれる。なお、移動測定装置4は、移動体5の移動方向および速度を検出する都度、時刻情報と移動情報とを関連付けて水中位置補正装置2に送信する。
送受信部24は、移動測定装置4から時刻情報と移動情報とを受信する。送受信部24は、移動体5の移動方向と速度を測定した時刻を示す時刻情報と移動情報とを関連付けて補正部23の記憶部233に記憶させる(ステップS306)。
推定部21は、測位時の移動体5の位置を示す位置情報を取得する(ステップS307)。位置情報は、具体的には、ステップS303において補正部23の記憶部233に記憶された位置情報である。推定部21は、時刻情報に基づいて、最新の時刻を示す時刻情報と関連付けられる位置情報を補正部23の記憶部233から読み出すことにより測位時の位置を示す位置情報を取得する。また、ステップS307の開始時において補正後の位置を示す位置情報が補正部23の記憶部233に記憶されている場合、推定部21は、次の動作を行う。推定部21は、測位時の位置を示す位置情報として、直前に補正された位置を示す位置情報を補正部23の記憶部233から読み出して取得する。
推定部21は、測位時の移動体5の位置を示す位置情報と、測位後における水中を移動する移動体5の移動方向と移動速度とに基づいて、水中を移動する移動体5の現在位置を推定する(ステップS308)。具体的には、推定部21は、測位時の移動体5の位置を示す位置情報に関連付けられた時刻情報が示す時刻以後の時刻を示す時刻情報が関連付けられている移動情報を補正部23の記憶部233から読み出す。推定部21は、測位時の位置を示す位置情報と読み出した移動情報とから、移動体5の現在の位置における経度および緯度を算出する。
検出部22は、海底において所定の位置に配置された標識を検出する(ステップS309)。検出部22は、移動体5が水中を移動する間、海底に配置された標識を検出する。検出部22は、検出した標識の検出結果である検出情報と、検出した時刻を示す時刻情報とを関連付けて補正部23に出力する。検出部22は、標識を検出したか否かにかかわらず、所定の頻度で測定を行う。
計測部27は、検出部22が検出した標識と移動体5との間の距離、および移動体5に対する標識の方向を計測する。計測部27は、計測した距離を示す情報と移動体5に対する標識の方向を示す情報とを含む計測情報、および測定した時刻を示す時刻情報を補正部23に出力する。
補正部23の特定部231は、検出情報に基づいて、検出部22により検出された標識の配置位置情報を特定する(ステップS310)。特定部231は、検出情報に関連付けられた時刻情報と配置位置情報とを処理部232に出力する。
処理部232には、標識が検出された時刻を示す時刻情報と、検出された標識の配置位置情報とが特定部231から入力される。また、処理部232には、時刻情報と計測情報とが計測部27から入力される。処理部232は、特定された配置位置情報と計測情報とに基づいて、推定された現在位置を補正する(ステップS311)。
次に、図9を参照して、水中位置補正装置2の動作例を説明する。また、図9の動作は、図7のステップS203からステップS205の動作を詳述するものである。
送受信部24は、配置位置情報を標識測定装置6から受信する。送受信部24は、配置位置情報を標識位置情報取得部25に出力する。
標識位置情報取得部25は、標識測定装置6から配置位置情報を送受信部24を介して取得する(ステップS401)。
入力部26は、利用者の操作に応じて、配置位置情報が取得された標識を識別するための情報について操作入力を受け、操作入力に対応する標識識別情報を生成する(ステップS402)。入力部26は、生成した標識識別情報を標識位置情報取得部25に出力する。
なお、1つの設置エリアに対して複数の標識を配置する標識群を用いる場合、入力部26は、利用者の操作入力を受け、操作入力に対応する標識群を示す標識群識別情報を生成し、標識識別情報に標識群識別情報を含める。標識群識別情報は、標識群の各々を識別可能な、標識群を識別するための情報である。また、標識識別情報には、標識が含まれる標識群の標識群識別情報と、標識の識別子を示す情報とが含まれる。
標識位置情報取得部25には、配置位置情報を取得した標識の標識識別情報が入力部26から入力される。標識位置情報取得部25は、取得した配置位置情報と、入力部26から入力された標識識別情報とを関連付けて補正部23の記憶部233に記憶させる(ステップS403)。
次に、図10から図11を参照して、水中位置補正装置2が移動体5の推定した位置を補正する動作を説明する。図10,11を例示して標識の検出方法について説明しているが、既存の他の方法によって標識を検出するように構成されていてもよい。
なお、図10は、検出部22がアクティブソナーまたは合成開口ソナーである場合の水中位置補正装置2の動作例を示すフローチャートである。また、図11は、検出部22が磁気センサである場合の水中位置補正装置2の動作例を示すフローチャートである。
まず、図10を参照して、検出部22がアクティブソナーまたは合成開口ソナーであり、かつ水中位置補正装置2が移動体5の推定した位置を補正する動作を説明する。図10の動作は、図8のステップS303、ステップS306からステップS311の動作を詳述するものである。
なお、ステップS501の動作は、GPS受信装置3がGPS衛星から電波を受信可能であり、GPS受信装置3から位置情報が送信された場合に送受信部24が行う。ステップS502からステップS510の動作は、移動体5が水中を移動している間に、水中位置補正装置2の各構成が繰り返し行う。
送受信部24は、GPS受信装置3から、測位時の移動体5の位置を示す位置情報と、位置が算出された時刻を示す時刻情報とを受信する。送受信部24は、時刻情報と位置情報とを関連付けて補正部23の記憶部233に記憶させる(ステップS501)。
送受信部24は、移動測定装置4から時刻情報と移動情報とを受信する。送受信部24は、時刻情報と移動情報とを関連付けて記憶部233に記憶させる(ステップS502)。移動情報には、移動体5の速度を示す情報と移動体5の移動方向を示す情報とが含まれる。
推定部21は、測位時の移動体5の位置を示す位置情報を取得する(ステップS503)。測位時の移動体5の位置を示す位置情報は、例えば、ステップS501において補正部23の記憶部233に記憶された位置情報である。推定部21は、時刻情報に基づいて、最新の時刻を示す時刻情報と関連付けられる位置情報を補正部23の記憶部233から読み出すことにより測位時の移動体5の位置を示す位置情報を取得する。なお、後述するステップS510の動作が行われ、位置が補正された場合、測位時の移動体5の位置を示す位置情報は、位置補正が行われた後の位置を示す位置情報である。
推定部21は、測位時の移動体5の位置と、測位後における移動体5の水中の移動方向と移動速度とに基づいて、水中を移動する移動体5の現在位置を推定する(ステップS504)。ステップS504における推定部21の具体的な動作は、図8のステップS308および構成において具体的に説明したので、説明を省略する。推定部21は、現在位置を推定した時刻を示す時刻情報と、推定した現在位置を示す位置情報とを関連付けて補正部23の記憶部233に記憶させる。標識が検出されるまで所定の頻度で、送受信部24は、ステップS502の動作を行い、かつ推定部21は、ステップS503からステップS504の動作を行う。
また、ステップS502において、送受信部24は、位置の推定を要求する通知を推定部21に出力してもよい。推定部21は、位置の推定を要求する通知が入力される都度、すなわち、移動測定装置4から移動情報を取得する都度、ステップS503からステップS504の動作を行い、移動体5の現在位置を推定してもよい。
検出部22は、海底において所定の位置に配置された標識を検出する(ステップS505、YES)。検出部22は、検出した標識の検出結果である検出情報と、検出した時刻を示す時刻情報とを関連付けて補正部23に出力する。標識が検出されない場合(ステップS505、NO)、補正部23は、ステップS506からステップS510の動作を行わない。
計測部27は、検出情報から、検出部22が検出した標識と移動体5との間の距離、および移動体5に対する標識の方向を計測する(ステップS506)。計測部27は、計測した距離を示す情報と移動体5に対する標識の方向を示す情報とを含む計測情報、および測定した時刻を示す時刻情報を補正部23に出力する。
例えば、計測部27は、予め所定の記憶部に記憶された標識の実際の大きさを示す情報を用いて、検出情報に含まれる画像データが示す画像における標識の大きさと位置とに基づき、標識と移動体5との間の距離、および移動体5に対する標識の方向を計測する。検出情報に含まれる画像データは、海底を表す。
補正部23の特定部231には、検出結果に応じた画像データを含む検出情報と、時刻情報とが入力される。特定部231は、画像データが示す画像から標識の形状に基づいて検出された標識を識別する(ステップS507)。画像データが示す画像は、海底の形状を表す。
ここで、ステップS507の特定部231の動作について詳細に説明する。
例えば、特定部231は、標識識別情報に含まれる標識の標識部の形状を示す画像をテンプレート画像として用いる。特定部231は、テンプレート画像と、画像データが示す画像との類似度を算出し、テンプレート画像に所定の閾値以上類似する画像が、画像データが示す画像に含まれるか否かを判定する。特定部231は、テンプレート画像に所定の閾値以上類似する画像が、画像データが示す画像に含まれる場合に、テンプレート画像を含む標識識別情報に関連付けられた標識が検出されたと判断する。特定部231は、1つの画像データが示す画像から、1つまたは2以上の標識を検出してもよい。また、移動体5の現在位置から所定の距離以内に配置された標識の標識識別情報に含まれるテンプレート画像を、標識の識別に用いてもよい。これにより、現在位置における移動体5から検出できない標識の識別を行わないので、誤った識別を行う可能性を低減することができる。
特定部231は、ステップS507において、テンプレート画像に所定の閾値以上類似する画像が、画像データが示す画像に含まれず、標識を検出できない場合に、移動体5の現在位置を補正する処理を停止してもよい。
また、補正部23の記憶部233に記憶される標識識別情報には、標識群の各々を識別可能な標識の位置関係を示す標識群識別情報が含まれる。標識群識別情報には、各々の標識群について、標識群の標識の位置関係を示す画像データが記憶される。特定部231は、配置位置情報に関連付けられて記憶部233に記憶された標識識別情報に含まれる標識群識別情報における、標識群の標識の位置関係を示す画像データを、標識群のテンプレート画像として用いて標識群の識別を行ってもよい。特定部231は、テンプレート画像と、画像データが示す画像との類似度を算出し、テンプレート画像に所定の閾値以上類似する画像が、画像データが示す画像に含まれるか否かを判定する。特定部231は、テンプレート画像に所定の閾値以上類似する画像が含まれる場合に、テンプレート画像を含む標識群識別情報に関連付けられた標識群が識別されたと判断する。
特定部231は、テンプレート画像のうち一部分との類似度に基づいて、標識群を識別してもよい。これにより、標識群の一部分が画像データが示す画像に含まれる場合であっても、標識群を識別することができる。また、特定部231は、移動体5の推定された現在位置から所定の距離以内に配置された標識を含む標識群のテンプレート画像を、標識群の識別に用いてもよい。
例えば、図5の例では、標識群を識別する場合、特定部231は、標識群8-aに含まれる標識8-a1~8-a4と、標識群8-aとは異なる位置関係の標識で構成される標識群8-b~8-dとの間での誤検出を低減することができる。また、標識群8-dと、標識群8-dとは構成する標識の数が異なる標識群8-a~8-cとの間で、標識の誤検出を低減することができる。このように、水中位置補正装置2の特定部231は、検出された標識群を、標識群を構成する標識の数に基づいて特定してもよい。これにより、標識群を用いて識別し、識別した標識群に含まれる標識を識別するので、標識について誤った識別を行う可能性を低減することができる。また、後述する位置の補正において、特定部231は、識別した標識群のうち識別された標識の各々について、配置位置情報を特定してもよい。補正部23は、識別された標識群に含まれ、かつ識別された標識の各々の配置位置情報と計測情報とに基づき推定された位置を補正してもよい。具体的には、補正部23は、識別された標識群に含まれ、かつ識別された標識の各々に基づいて補正した移動体5の位置(例えば、緯度を示す値および経度を示す値の各々)を算出し、算出した位置について平均値を求めてもよい。補正部23は、求めた平均値を移動体5の補正した位置としてもよい。これにより、水中位置補正装置2は、補正された位置の精度を、1つの標識によって移動体5の位置を補正する場合よりも高めることができる。
特定部231は、識別した標識の配置位置情報を特定する(ステップS508)。具体的には、特定部231は、識別した標識の標識識別情報に関連付けられて記憶部233に記憶されている配置位置情報を読み出す。特定部231は、識別した標識の配置位置情報と、検出情報に関連する時刻情報とを関連付けて処理部232に出力する。
また、処理部232には、計測情報と時刻情報とが計測部27から入力される。処理部232には、識別された標識の配置位置情報と、時刻情報とが入力される。
処理部232は、配置位置情報が示す位置から、計測情報が示す距離と方向の分離れた位置を求める(ステップS509)。所定の位置情報が示す位置から、所定の距離と方向の分離れた位置について、位置情報を生成する方法については、水中位置補正装置2の構成において説明した方法と同様の方法を用いるので、説明を省略する。
このように、処理部232は、補正後の位置を求める。処理部232は、補正した位置の時刻情報が示す時刻における推定された位置を示す位置情報を、補正後の位置を示す位置情報と置き換える。具体的には、処理部232は、補正した位置を示す位置情報について、記憶部233に記憶されている補正前の位置を示す位置情報を補正後の位置を示す位置情報に置き換える(ステップS510)。また、位置の補正を行った場合に、処理部232は、補正後の位置を示す位置情報を用いて、補正された位置を示す位置情報に関連付けられる時刻情報が示す時刻以後の移動体5の位置を示す推定された位置について再度推定するように推定部21に要求してもよい。
次に、図11を参照して、検出部22が磁気センサであり、かつ水中位置補正装置2が移動体5の推定した位置を補正する動作を説明する。図11の動作は、図8のステップS303、ステップS306からステップS311の動作を詳述するものである。また、水中位置補正装置2の図10に示す動作と同様の動作については、同じ符号を付して説明を省略する。
なお、ステップS501の動作は、GPS受信装置3がGPS衛星から電波を受信可能であり、GPS受信装置3から位置情報が送信された場合に送受信部24が行う。ステップS502からステップS506、ステップS601、ステップS508からステップS510の動作は、移動体5が水中を移動している間に、水中位置補正装置2の各構成が繰り返し行う。
送受信部24は、図11に示すステップS501からステップS502の動作を行う。
推定部21は、図11に示すステップS503からステップS504の動作を行う。
検出部22は、図11に示すステップS505の動作を行う。
計測部27は、図11に示すステップS506の動作を行う。
補正部23の特定部231には、検出情報と時刻情報とが入力される。特定部231は、検出情報に基づいて、検出された標識を識別する(ステップS601)。
特定部231は、ステップS601において、例えば、以下の2つの方法(方法(A)または方法(B))で標識を識別する。なお、標識の識別には、これらの方法以外にも任意の方法を特定部231は用いることができる。
(A)特定部231が、検出された標識を形成する素材に基づいて標識を識別する。
(B)特定部231が、移動体5の推定された位置を基準として検出された標識の位置を算出し、算出した位置に基づいて標識を識別する。
まず、(A)の方法について説明する。
特定部231は、検出情報から、検出された標識を形成する素材を特定する。特定部231は、特定した素材に基づき、検出された標識を識別する。ここで、例えば、図5に示す標識8-a1が磁力を持つ素材(例えば、ネオジム磁石などの永久磁石)で形成され、他の標識が他の素材で形成されているとする。検出情報が磁力を持つ素材を示す場合に、特定部231は、検出された標識を標識8-a1であると識別する。
方法(A)を用いる場合、記憶部233には、素材毎に、磁気センサによって素材を測定した場合の検出情報が記憶される。また、記憶部233には、各々の標識について、標識識別情報として、さらに標識の素材を示す情報が関連付けて記憶される。
次に、(B)の方法について説明する。なお、以下の説明では、検出情報に計測情報に含まれる情報が含まれるとする。また、特定部231は、計測部27から入力された計測情報を用いてもよい。
特定部231は、記憶部233から、検出情報に関連付けられた時刻情報が示す時刻における推定された位置を示す位置情報を読み出す。特定部231は、推定された位置情報から検出情報が示す距離と方向の分離れた位置を求める。特定部231は、求めた位置に最も近い位置を示す配置位置情報と関連付けられた標識を識別する。
特定部231は、図11に示すステップS508の動作を行う。
処理部232は、図11に示すステップS509およびステップS510の動作を行う。
なお、ステップS505において複数の標識が検出された場合、特定部231は、検出部22がアクティブソナーまたは合成開口ソナーである場合と同様に、標識群を識別してもよい。具体的には、特定部231が、検出された複数の標識における位置関係と同様の位置関係を含む標識群を識別してもよい。特定部231は、識別した標識群のうち、識別した標識の各々の配置位置情報を特定してもよい。処理部232が、識別された標識群に含まれ、かつ識別された標識の各々の配置位置情報と計測情報とに基づき推定された移動体5の位置を補正してもよい。
このように、水中位置補正装置2は、測位時の移動体5の位置と、測位後における移動体5の水中の移動方向と移動速度とに基づいて、水中を移動する移動体5の現在位置を推定する。また、水中位置補正装置2は、海底において所定の位置に配置された標識を検出する。また、水中位置補正装置2は、検出部22によって標識が検出されたことに基づいて、推定した現在位置を補正する。これにより、移動体5が水中を移動する間の自己位置を高精度に計測することが可能になる。
水中位置補正装置2は、特定した配置位置情報と、検出部22が検出した標識と移動体5との間の距離の情報、および移動体5に対する標識の方向の情報を含む計測情報とに基づいて、推定した位置を補正する。このため、水中の移動体5は、地上または海上との通信を行うことなく、移動体5の位置を高精度に計測することができる。
[ハードウェア構成例]
上記した各実施形態に示した手順は、水中位置補正装置として機能する情報処理装置(コンピュータ)に、これらの装置としての機能を実現させる水中位置補正プログラムにより実現可能である。情報処理装置は、当該プログラムにより水中位置補正方法を実行する。以下、上述した本発明の各実施形態における水中位置補正装置(1、2)の各々を、一つの情報処理装置(コンピュータ)を用いて実現するハードウェア資源の構成例について説明する。なお、水中位置補正装置は、物理的または機能的に少なくとも二つの情報処理装置を用いて実現してもよい。また、水中位置補正装置は、専用の装置として実現してもよい。また、水中位置補正装置の一部の機能のみを情報処理装置を用いて実現してもよい。
図12は、本発明における各実施形態の水中位置補正装置を実現可能な情報処理装置のハードウェア構成例を概略的に示す図である。情報処理装置9は、通信インタフェース91、入出力インタフェース92、演算装置93、記憶装置94、不揮発性記憶装置95およびドライブ装置96を含む。
例えば、図1の水中位置補正装置1の推定部11、および補正部13の各々は、演算装置93で実現することが可能である。また、検出部12は、所定のセンサ(図示せず)と、演算装置93とで実現することが可能である。
通信インタフェース91は、各実施形態の水中位置補正装置が、有線あるいは/および無線で外部装置と通信するための通信手段である。なお、水中位置補正装置を、少なくとも二つの情報処理装置を用いて実現する場合、それらの装置の間を通信インタフェース91経由で相互に通信可能なように接続してもよい。
入出力インタフェース92は、入力デバイスの一例であるキーボードや、出力デバイスとしてのディスプレイ等のマンマシンインタフェースである。
演算装置93は、汎用のCPU(Central Processing Unit)やマイクロプロセッサ等の演算処理装置や複数の電気回路によって実現される。演算装置93は、例えば、不揮発性記憶装置95に記憶された各種プログラムを記憶装置94に読み出し、読み出したプログラムに従って処理を実行することが可能である。
記憶装置94は、演算装置93から参照可能な、RAM(Random Access Memory)等のメモリ装置であり、プログラムや各種データ等を記憶する。記憶装置94は、揮発性のメモリ装置であってもよい。
不揮発性記憶装置95は、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、等の、不揮発性の記憶装置であり、各種プログラムやデータ等を記憶することが可能である。
ドライブ装置96は、例えば、後述する記録媒体97に対するデータの読み込みや書き込みを処理する装置である。
記録媒体97は、例えば、光ディスク、光磁気ディスク、半導体フラッシュメモリ等、データを記録可能な任意の記録媒体である。
本発明の各実施形態は、例えば、図12に例示した情報処理装置9により水中位置補正装置を構成してもよい。そして、本発明の各実施形態は、この水中位置補正装置に対して、上記各実施形態において説明した機能を実現可能なプログラムを供給することにより実現してもよい。
この場合、水中位置補正装置に対して供給したプログラムを、演算装置93が実行することによって、実施形態を実現することが可能である。また、水中位置補正装置のすべてではなく、一部の機能を情報処理装置9で構成することも可能である。
さらに、上記プログラムを記録媒体97に記録しておき、水中位置補正装置の出荷段階、あるいは運用段階等において、適宜上記プログラムが不揮発性記憶装置95に格納されるように、水中位置補正装置を構成してもよい。なお、この場合、上記プログラムの供給方法は、出荷前の製造段階、あるいは運用段階等において、適当な治具を利用して水中位置補正装置の内にインストールする方法を採用してもよい。また、上記プログラムの供給方法は、インターネット等の通信回線を介して外部からダウンロードする方法等の一般的な手順を採用してもよい。
なお、上述する各実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更実施が可能である。
1、2 水中位置補正装置
11、21 推定部(推定手段)
12、22 検出部
13、23 補正部(補正手段)
231 特定部
232 処理部
233 記憶部(記憶手段)
24 送受信部
25 標識位置情報取得部
26 入力部
27 計測部
3 GPS受信装置
4 移動測定装置
41 ジャイロスコープ
42 速度計
43 送信部
5 移動体
6 標識測定装置
61 標識測定部
62 送信部
7 検出範囲
8-a、8-b、8-c、8-d 標識群
8-a1~8-a4、8-b1~8-b4、8-d1~8-d3、8-c1~8-c4 標識
9 情報処理装置
91 通信インタフェース
92 入出力インタフェース
93 演算装置
94 記憶装置
95 不揮発性記憶装置
96 ドライブ装置
97 記録媒体

Claims (7)

  1. 測位時の移動体の位置と、前記測位後における前記移動体の水中の移動方向と移動速度とに基づいて、水中を移動する前記移動体の現在位置を推定する推定手段と、
    海底において所定の位置に配置された標識を検出する検出手段と、
    前記検出手段によって前記標識が検出されたことに基づいて、推定された現在位置を補正する補正手段と、
    を備えた水中位置補正装置。
  2. 前記補正手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて前記標識の位置を特定し、特定した結果に基づいて前記現在位置を補正する
    請求項1に記載の水中位置補正装置。
  3. 前記補正手段は、
    標識を識別するための情報と、標識の配置位置を示す配置位置情報とを含む識別情報が記憶された記憶手段と、
    前記検出手段が検出した標識を識別した識別結果と、前記記憶手段に記憶されている識別情報とに基づいて、前記標識の配置位置を特定する特定手段とを含み、
    前記特定手段の特定結果に応じて、前記推定手段によって推定された位置を補正する
    ことを特徴とする請求項2に記載の水中位置補正装置。
  4. 前記補正手段は、
    複数の標識が互いに異なる位置関係で配置された標識群を識別するための情報と、前記標識群の配置位置を示す配置位置情報とを含む識別情報が記憶された記憶手段と、
    前記検出手段が検出した標識群を識別した識別結果と、前記記憶手段に記憶されている識別情報とに基づいて、前記標識群の配置位置を特定する特定手段とを含み、
    前記特定手段の特定結果に応じて、前記推定手段によって推定された位置を補正する
    ことを特徴とする請求項2に記載の水中位置補正装置。
  5. 前記検出手段が検出した標識と前記移動体との間の距離、および前記移動体に対する前記標識の方向を計測する計測手段を含み、
    前記補正手段は、前記計測手段の計測結果に応じて、前記推定手段によって推定された位置を補正する
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の水中位置補正装置。
  6. 測位時の移動体の位置と、前記測位後における前記移動体の水中の移動方向と移動速度とに基づいて、水中を移動する前記移動体の現在位置を推定し、
    海底において所定の位置に配置された標識を検出し、
    前記標識が検出されたことに基づいて、推定した現在位置を補正する
    水中位置補正方法。
  7. コンピュータに、
    測位時の移動体の位置と、前記測位後における前記移動体の水中の移動方向と移動速度とに基づいて、水中を移動する前記移動体の現在位置を推定する推定機能と、
    海底において所定の位置に配置された標識を検出する検出機能と、
    前記検出機能によって前記標識が検出されたことに基づいて、推定した現在位置を補正する補正機能と、
    を実現させる水中位置補正プログラム。
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