JP2023050077A - サーボパターン記録装置、磁気テープ、磁気テープカートリッジ、磁気テープドライブ、磁気テープシステム、検出装置、検査装置、サーボパターン記録方法、磁気テープの製造方法、検出方法、及び検査方法 - Google Patents

サーボパターン記録装置、磁気テープ、磁気テープカートリッジ、磁気テープドライブ、磁気テープシステム、検出装置、検査装置、サーボパターン記録方法、磁気テープの製造方法、検出方法、及び検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】信頼性の高いサーボ信号を得ることができるサーボパターン記録装置、磁気テープ、磁気テープカートリッジ、磁気テープドライブ、磁気テープシステム、検出装置、検査装置、サーボパターン記録方法、磁気テープの製造方法、検出方法、及び検査方法を提供する。【解決手段】ギャップパターンは少なくとも1つの直線領域対である。直線領域対のうちの第1直線領域及び第2直線領域は第1仮想直線に対して相反する方向に傾けられている。第1直線領域は、第2直線領域よりも第1仮想直線に対する傾斜角度が急である。第1直線領域の両端の位置と第2直線領域の両端の位置とが磁気テープの幅方向に対応する方向で揃っている。複数のギャップパターンは、磁気テープの幅方向に対応する方向に沿って隣接するギャップパターン間で磁気テープの長手方向に対応する方向に既定間隔でずれている。基体は、ずれを吸収する角度で第1仮想直線に対して傾けられている。【選択図】図18

Description

本開示の技術は、サーボパターン記録装置、磁気テープ、磁気テープカートリッジ、磁気テープドライブ、磁気テープシステム、検出装置、検査装置、サーボパターン記録方法、磁気テープの製造方法、検出方法、及び検査方法に関する。
特許文献1には、磁気テープデバイスにおいて、テープが適切な張力および/またはスキュー角度でヘッドを通過していないときに、読み取り及び/又は書き込みエラーが発生する、という問題が挙げられている。この問題を解決するために、特許文献1に記載のシステムは、リーダ及びライタのうちの少なくとも1つのアレイを有するヘッド、ヘッド上に磁気記録テープを通過させるための駆動機構、ヘッドに結合されたスキュー誘導機構を含み、テープがヘッド上を移動する方向に垂直な方向に対するアレイの縦軸のスキュー角度、及びヘッドと通信するコントローラを調整する。また、特許文献1に記載のシステムは、テープのテープ寸法安定状態を決定し、テープの移動方向に対して法線から離れる方向にスキュー角度を調整し、テープ寸法安定状態が収縮状態にある場合、ヘッド全体のテープの張力を下げる。
特許文献2には、横方向の歪みが発生している磁気テープのデータトラックに対して、縦方向にオフセットされた読取素子が選択的に用いられることによって読み取りが行われる方法が開示されている。読取素子は、テープに対して方位角を有するテープヘッドの一部であり、読取素子間に横方向のオフセットを作る。この横方向のオフセットは、横方向のテープの歪みの影響を最小限に抑えるために利用される。
特許文献3には、磁気テープに設けられた複数のデータトラックに記録されているデータの再生および当該各データトラックに対するデータの記録の少なくとも一方をそれぞれ行う複数の磁気素子が第1直線上に等間隔で並設されたヘッド部と、当該ヘッド部を移動させる移動機構と、前記移動機構に対して前記ヘッド部を移動させることによって前記各データトラックに前記各磁気素子をそれぞれオントラックさせるトラッキング制御を実行する制御部とを備えたヘッド装置が開示されている。特許文献3に記載のヘッド装置では、移動機構が、磁気テープの幅に沿った第2直線と第1直線とのなす角度を増減させる向きにヘッド部を回動させる回動駆動を可能に構成され、制御部が、トラッキング制御の実行時において、各データトラックの間隔の変化に応じた角度の増減量で移動機構に対してヘッド部を回動駆動させて各データトラックに各磁気素子をオントラックさせる。
特許文献4には、サーボトラック構成を形成する方法であって、幅を有する少なくとも一つのサーボトラックを形成するステップと、サーボトラック内にサーボパターンを反復的に記録する記録ステップとを具備し、記録ステップは、サーボトラック内に第1および第2基準パターンラインと、トラックパターンラインとの同時記録を反復するステップを含む方法が記載されている。第1および第2基準パターンラインのそれぞれは同一の所定形状を有し、サーボトラックの幅にわたって延在し、さらに、トラックパターンラインが、第1および第2基準パターンラインの所定形状と異なる所定形状を有し、サーボトラックの幅にわたって延在する。
特許文献5には、磁気テープカートリッジから、磁気テープカートリッジが有する磁気テープのサーボバンドに記録されるサーボパターンの直線性に関する情報を取得する取得部と、磁気テープに含まれるトラック領域のうちの読取対象トラックを含む特定トラック領域からデータをリニアスキャン方式で各々が読み取る少なくとも2つの読取素子が近接した状態で配置されている読取素子ユニットと、サーボパターンを読み取るサーボ読取素子と、サーボ読取素子が読み取ったサーボパターンの読取信号と、取得部が取得した直線性に関する情報と、を用いて読取素子ユニットを位置決めする制御を行う制御部と、制御部による制御が行われている状態で、サーボパターンの読取信号を用いて磁気テープと読取素子ユニットとの位置のずれ量を導出する導出部と、読取素子毎の読取結果の各々に対して、導出部により導出されたずれ量に応じた波形等化処理を施すことで、読取結果から、読取対象トラックに記録されたデータを抽出する抽出部と、を備える磁気テープ読取装置が記載されている。
米国特許第8094402号 米国特許第6781784号 特開2009-123288号公報 特開2000-260014号公報 特開2020-140744号公報
本開示の技術に係る一つの実施形態は、信頼性の高いサーボ信号を得ることができるサーボパターン記録装置、磁気テープ、磁気テープカートリッジ、磁気テープドライブ、磁気テープシステム、検出装置、検査装置、サーボパターン記録方法、磁気テープの製造方法、検出方法、及び検査方法を提供する。
本開示の技術に係る第1の態様は、パルス信号生成器と、サーボパターン記録ヘッドと、を備えるサーボパターン記録装置であって、パルス信号生成器が、パルス信号を生成し、サーボパターン記録ヘッドが、基体と基体の表面に形成された複数のギャップパターンとを有し、パルス信号に従って複数のギャップパターンから磁気テープに対して磁界を付与することで磁気テープの幅方向に複数のサーボパターンを記録し、複数のギャップパターンが、幅方向に対応する方向に沿って表面に形成されており、ギャップパターンが、少なくとも1つの直線領域対であり、直線領域対のうちの一方の直線領域である第1直線領域、及び直線領域対のうちの他方の直線領域である第2直線領域が、表面上の幅方向に対応する方向に沿った第1仮想直線に対して相反する方向に傾けられており、第1直線領域が、第2直線領域よりも、第1仮想直線に対する傾斜角度が急であり、第1直線領域の両端の位置と第2直線領域の両端の位置とが磁気テープの幅方向に対応する方向で揃っており、複数のギャップパターンが、幅方向に対応する方向に沿って隣接するギャップパターン間で、磁気テープの長手方向に対応する方向に既定間隔でずれており、基体が、既定間隔のずれを吸収する角度で第1仮想直線に対して磁気テープに沿って傾けられているサーボパターン記録装置である。
本開示の技術に係る第2の態様は、基体が、直方体状に形成されており、磁気テープを斜めに横断している、第1の態様に係るサーボパターン記録装置である。
本開示の技術に係る第3の態様は、表面が、長辺及び短辺を有する長方形状に形成されており、短辺の長さが、複数のサーボパターンが収まる長さである、第2の態様に係るサーボパターン記録装置である。
本開示の技術に係る第4の態様は、第1直線領域の全長が、第2直線領域の全長よりも短い、第1の態様から第3の態様の何れか1つの態様に係るサーボパターン記録装置である。
本開示の技術に係る第5の態様は、直線領域対の表面上での幾何特性が、第1仮想直線に対して線対称に傾けられた一対の仮想直線領域の対称軸を第1仮想直線に対して傾斜させることによって一対の仮想直線領域の全体を第1仮想直線に対して傾斜させた場合の一対の仮想直線領域のうちの一方の仮想直線領域の両端の位置と他方の仮想直線領域の両端の位置とを幅方向に対応する方向で揃えた幾何特性に相当する、第1の態様から第4の態様の何れか1つの態様に係るサーボパターン記録装置である。
本開示の技術に係る第6の態様は、磁気テープには、幅方向に沿って複数のサーボバンドが形成されており、サーボバンドが、少なくとも一組のサーボパターンに基づいて規定されたフレームで区切られており、既定間隔が、幅方向で隣接するサーボバンド間で対応関係にあるフレーム間と第1仮想直線とで成す角度、及び幅方向で隣接するサーボバンド間のピッチに基づいて規定されている、第1の態様から第5の態様の何れか1つの態様に係るサーボパターン記録装置である。
本開示の技術に係る第7の態様は、磁気テープには、幅方向に沿って複数のサーボバンドが形成されており、サーボバンドが、少なくとも一組のサーボパターンに基づいて規定されたフレームで区切られており、既定間隔が、幅方向で隣接するサーボバンド間で対応関係にないフレーム間と第1仮想直線とで成す角度、幅方向で隣接するサーボバンド間のピッチ、及びフレームの長手方向の全長に基づいて規定されている、第1の態様から第5の態様の何れか1つの態様に係るサーボパターン記録装置である。
本開示の技術に係る第8の態様は、複数のギャップパターン間で用いられるパルス信号が同位相の信号である、第1の態様から第7の態様の何れか1つの態様に係るサーボパターン記録装置である。
本開示の技術に係る第9の態様は、第1の態様から第8の態様の何れか1つの態様に係るサーボパターン記録装置によって複数のサーボパターンが記録された磁気テープである。
本開示の技術に係る第10の態様は、第9の態様に係る磁気テープと、磁気テープが収容されたケースと、を備える磁気テープカートリッジである。
本開示の技術に係る第11の態様は、第9の態様に係る磁気テープを既定経路に沿って走行させる走行機構と、走行機構によって磁気テープを走行させた状態で既定経路上でサーボパターンを読み取る複数のサーボ読取素子を有する磁気ヘッドと、を備える磁気テープドライブであって、複数のサーボ読取素子が、磁気ヘッドの長手方向に沿って配列されており、磁気ヘッドが、磁気ヘッドの長手方向に沿った第2仮想直線を磁気テープの走行方向に対して傾斜させた姿勢で配置されている磁気テープドライブである。
本開示の技術に係る第12の態様は、第9の態様に係る磁気テープと、磁気テープを既定経路に沿って走行させた状態で既定経路上でサーボパターンを読み取る複数のサーボ読取素子を有する磁気ヘッドが搭載された磁気テープドライブと、を備える磁気テープシステムであって、複数のサーボ読取素子が、磁気ヘッドの長手方向に沿って配列されており、磁気ヘッドが、磁気ヘッドの長手方向に沿った第3仮想直線を磁気テープの走行方向に対して傾斜させた姿勢で配置されている磁気テープシステムである。
本開示の技術に係る第13の態様は、プロセッサを備える検出装置であって、プロセッサが、第9の態様に係る磁気テープからサーボ読取素子によってサーボパターンが読み取られた結果であるサーボ信号を、自己相関係数を用いて検出する検出装置である。
本開示の技術に係る第14の態様は、パルス信号を生成すること、基体と基体の表面に形成された複数のギャップパターンとを有するサーボパターン記録ヘッドにより、パルス信号に従って複数のギャップパターンから磁気テープに対して磁界を付与することで磁気テープの幅方向に複数のサーボパターンを記録すること、を含み、複数のギャップパターンが、幅方向に対応する方向に沿って表面に形成されており、ギャップパターンが、少なくとも1つの直線領域対であり、直線領域対のうちの一方の直線領域である第1直線領域、及び直線領域対のうちの他方の直線領域である第2直線領域が、表面上の幅方向に対応する方向に沿った第1仮想直線に対して相反する方向に傾けられており、第1直線領域が、第2直線領域よりも、第1仮想直線に対する傾斜角度が急であり、第1直線領域の両端の位置と第2直線領域の両端の位置とが磁気テープの幅方向に対応する方向で揃っており、複数のギャップパターンが、幅方向に対応する方向に沿って隣接するギャップパターン間で、磁気テープの長手方向に対応する方向に既定間隔でずれており、基体が、既定間隔のずれを吸収する角度で第1仮想直線に対して磁気テープに沿って傾けられているサーボパターン記録方法である。
本開示の技術に係る第15の態様は、第14の態様に係るサーボパターン記録方法に従って磁気テープに複数のサーボパターンを記録する第1工程と、磁気テープを巻き取る第2工程と、を備える磁気テープの製造方法である。
本開示の技術に係る第16の態様は、第13の態様に係る検出装置であって、第1の態様に係るサーボパターン記録装置と共に用いられる検出装置と、検出装置によって検出されたサーボ信号に基づいて、磁気テープにおいてサーボパターンが記録されるサーボバンドの検査を行う検査プロセッサと、を備える検査装置である。
本開示の技術に係る第17の態様は、第14の態様に係るサーボパターン記録方法と共に用いられる検出方法であって、第9の態様に係る磁気テープからサーボ読取素子によってサーボパターンが読み取られた結果であるサーボ信号を、自己相関係数を用いて検出することを含む検出方法である。
本開示の技術に係る第18の態様は、第17の態様に係る検出方法によって検出されたサーボ信号に基づいて、磁気テープにおいてサーボパターンが記録されるサーボバンドの検査を行うことを含む検査方法である。
実施形態に係る磁気テープシステムの構成の一例を示すブロック図である。 実施形態に係る磁気テープカートリッジの外観の一例を示す概略斜視図である。 実施形態に係る磁気テープドライブのハードウェア構成の一例を示す概略構成図である。 実施形態に係る磁気テープカートリッジの下側から非接触式読み書き装置によって磁界が放出されている態様の一例を示す概略斜視図である。 実施形態に係る磁気テープドライブのハードウェア構成の一例を示す概略構成図である。 従来既知の磁気テープ上に磁気ヘッドが配置されている状態を磁気テープの表面側から観察した態様の一例を示す概念図である。 従来既知の磁気テープの幅が収縮する前後の磁気テープを磁気テープの表面側から観察した態様の一例を示す概念図である。 従来既知の磁気テープ上で磁気ヘッドがスキューされた状態を磁気テープの表面側から観察した態様の一例を示す概念図である。 実施形態に係る磁気テープを磁気テープの表面側から観察した態様の一例を示す概念図である。 実際のサーボパターンの幾何特性と仮想的なサーボパターンの幾何特性との関係の一例を示す概念図である。 実施形態に係る磁気テープの幅方向で隣接するサーボバンド間で対応するフレームが既定間隔でずれている状態を磁気テープの表面側から観察した態様の一例を示す概念図である。 実施形態に係る磁気テープ上でスキューさせていない磁気ヘッドに含まれるサーボ読取素子によってサーボパターンが読み取られる状態を磁気テープの表面側から観察した態様の一例を示す概念図である。 実施形態に係る磁気テープ上でスキューさせた磁気ヘッドに含まれるサーボ読取素子によってサーボパターンが読み取られる状態を磁気テープの表面側から観察した態様の一例を示す概念図である。 実施形態に係る磁気テープドライブに含まれる制御装置が有する機能の一例を示す概念図である。 実施形態に係る磁気テープドライブに含まれる制御装置が有する位置検出部及び制御部の処理内容の一例を示す概念図である。 実施形態に係るサーボライタの構成の一例を示す概念図である。 実施形態に係るサーボライタに含まれるパルス信号生成器とサーボパターン記録ヘッドとの関係の一例、及び実施形態に係るサーボライタに含まれるサーボパターン記録ヘッドが磁気テープ上に配置されている状態を磁気テープの表面側(すなわち、サーボパターン記録ヘッドの背面側)から観察した態様の一例を示す概念図である。 実施形態に係るサーボライタに含まれるサーボパターン記録ヘッドが磁気テープ上に配置されている状態を磁気テープの表面側(すなわち、サーボパターン記録ヘッドの背面側)から観察した態様の一例を示す概念図である。 実際のギャップパターンの幾何特性と仮想的なギャップパターンの幾何特性との関係の一例を示す概念図である。 比較例のサーボパターン記録ヘッドが磁気テープ上に配置されている状態を磁気テープの表面側(すなわち、サーボパターン記録ヘッドの背面側)から観察した態様の一例を示す概念図である。 実施形態に係る磁気テープの第1変形例を示す概念図(第1変形例に係る磁気テープを磁気テープの表面側から観察した態様の一例を示す概念図)である。 第1変形例に係る磁気テープに含まれるサーボパターンの態様の一例を示す概念図である。 実施形態に係るサーボライタに含まれるサーボパターン記録ヘッドの第1変形例を示す概念図(第1変形例に係るサーボパターン記録ヘッドが磁気テープ上に配置された状態を磁気テープの表面側(すなわち、サーボパターン記録ヘッドの背面側)から観察した態様の一例を示す概念図)である。 実施形態に係る磁気テープの第2変形例を示す概念図(第2変形例に係る磁気テープを磁気テープの表面側から観察した態様の一例を示す概念図)である。 第2変形例に係る磁気テープに含まれるサーボパターンの態様の一例を示す概念図である。 実施形態に係るサーボライタに含まれるサーボパターン記録ヘッドの第2変形例を示す概念図(第2変形例に係るサーボパターン記録ヘッドが磁気テープ上に配置された状態を磁気テープの表面側(すなわち、サーボパターン記録ヘッドの背面側)から観察した態様の一例を示す概念図)である。 実施形態に係る磁気テープの幅方向で隣接するサーボバンド間で対応するフレームが既定間隔でずれている状態を磁気テープの表面側から観察した態様の一例を示す概念図である。
以下、添付図面に従って本開示の技術に係るサーボパターン記録装置、磁気テープ、磁気テープカートリッジ、磁気テープドライブ、磁気テープシステム、検出装置、検査装置、サーボパターン記録方法、磁気テープの製造方法、検出方法、及び検査方法の実施形態の一例について説明する。
先ず、以下の説明で使用される文言について説明する。
NVMとは、“Non-volatile memory”の略称を指す。CPUとは、“Central Processing Unit”の略称を指す。RAMとは、“Random Access Memory”の略称を指す。EEPROMとは、“Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory”の略称を指す。SSDとは、“Solid State Drive”の略称を指す。HDDとは、“Hard Disk Drive”の略称を指す。ASICとは、“Application Specific Integrated Circuit”の略称を指す。FPGAとは、“Field-Programmable Gate Array”の略称を指す。PLCとは、“Programmable Logic Controller”の略称を指す。ICとは、“Integrated Circuit”の略称を指す。RFIDとは、“Radio Frequency Identifier”の略称を指す。BOTとは、“Beginning Of Tape”の略称を指す。EOTとは、“End Of Tape”の略称を指す。UIとは、“User Interface”の略称を指す。WANとは、“Wide Area Network”の略称を指す。LANとは、“Local Area Network”の略称を指す。
一例として図1に示すように、磁気テープシステム10は、磁気テープカートリッジ12及び磁気テープドライブ14を備えている。磁気テープドライブ14には、磁気テープカートリッジ12が装填される。磁気テープカートリッジ12は、磁気テープMTを収容している。磁気テープドライブ14は、装填された磁気テープカートリッジ12から磁気テープMTを引き出し、引き出した磁気テープMTを走行させながら、磁気テープMTに対してデータを記録したり、磁気テープMTからデータを読み取ったりする。
本実施形態において、磁気テープMTは、本開示の技術に係る「磁気テープ」の一例である。また、本実施形態において、磁気テープシステム10は、本開示の技術に係る「磁気テープシステム」の一例である。また、本実施形態において、磁気テープドライブ14は、本開示の技術に係る「磁気テープドライブ」及び「検出装置」の一例である。また、本実施形態において、磁気テープカートリッジ12は、本開示の技術に係る「磁気テープカートリッジ」の一例である。
次に、図2~図4を参照しながら、磁気テープカートリッジ12の構成の一例について説明する。なお、以下の説明では、説明の便宜上、図2~図4において、磁気テープカートリッジ12の磁気テープドライブ14への装填方向を矢印Aで示し、矢印A方向を磁気テープカートリッジ12の前方向とし、磁気テープカートリッジ12の前方向の側を磁気テープカートリッジ12の前側とする。以下に示す構造の説明において、「前」とは、磁気テープカートリッジ12の前側を指す。
また、以下の説明では、説明の便宜上、図2~図4において、矢印A方向と直交する矢印B方向を右方向とし、磁気テープカートリッジ12の右方向の側を磁気テープカートリッジ12の右側とする。以下に示す構造の説明において、「右」とは、磁気テープカートリッジ12の右側を指す。
また、以下の説明では、説明の便宜上、図2~図4において、矢印B方向と逆の方向を左方向とし、磁気テープカートリッジ12の左方向の側を磁気テープカートリッジ12の左側とする。以下に示す構造の説明において、「左」とは、磁気テープカートリッジ12の左側を指す。
また、以下の説明では、説明の便宜上、図2~図4において、矢印A方向及び矢印B方向と直交する方向を矢印Cで示し、矢印C方向を磁気テープカートリッジ12の上方向とし、磁気テープカートリッジ12の上方向の側を磁気テープカートリッジ12の上側とする。以下に示す構造の説明において、「上」とは、磁気テープカートリッジ12の上側を指す。
また、以下の説明では、説明の便宜上、図2~図4において、磁気テープカートリッジ12の前方向と逆の方向を磁気テープカートリッジ12の後方向とし、磁気テープカートリッジ12の後方向の側を磁気テープカートリッジ12の後側とする。以下に示す構造の説明において、「後」とは、磁気テープカートリッジ12の後側を指す。
また、以下の説明では、説明の便宜上、図2~図4において、磁気テープカートリッジ12の上方向と逆の方向を磁気テープカートリッジ12の下方向とし、磁気テープカートリッジ12の下方向の側を磁気テープカートリッジ12の下側とする。以下に示す構造の説明において、「下」とは、磁気テープカートリッジ12の下側を指す。
一例として図2に示すように、磁気テープカートリッジ12は、平面視略矩形であり、かつ、箱状のケース16を備えている。ケース16は、本開示の技術に係る「ケース」の一例である。ケース16には、磁気テープMTが収容されている。ケース16は、ポリカーボネート等の樹脂製であり、上ケース18及び下ケース20を備えている。上ケース18及び下ケース20は、上ケース18の下周縁面と下ケース20の上周縁面とを接触させた状態で、溶着(例えば、超音波溶着)及びビス止めによって接合されている。接合方法は、溶着及びビス止めに限らず、他の接合方法であってもよい。
ケース16の内部には、送出リール22が回転可能に収容されている。送出リール22は、リールハブ22A、上フランジ22B1、及び下フランジ22B2を備えている。リールハブ22Aは、円筒状に形成されている。リールハブ22Aは、送出リール22の軸心部であり、軸心方向がケース16の上下方向に沿っており、ケース16の中央部に配置されている。上フランジ22B1及び下フランジ22B2の各々は円環状に形成されている。リールハブ22Aの上端部には上フランジ22B1の平面視中央部が固定されており、リールハブ22Aの下端部には下フランジ22B2の平面視中央部が固定されている。なお、リールハブ22Aと下フランジ22B2は一体成型されていてもよい。
リールハブ22Aの外周面には、磁気テープMTが巻き回されており、磁気テープMTの幅方向の端部は上フランジ22B1及び下フランジ22B2によって保持されている。
ケース16の右壁16Aの前側には、開口16Bが形成されている。磁気テープMTは、開口16Bから引き出される。
下ケース20にはカートリッジメモリ24が設けられている。具体的には、下ケース20の右後端部に、カートリッジメモリ24が収容されている。カートリッジメモリ24には、NVMを有するICチップが搭載されている。本実施形態では、いわゆるパッシブ型のRFIDタグがカートリッジメモリ24として採用されており、カートリッジメモリ24に対しては非接触で各種情報の読み書きが行われる。
カートリッジメモリ24には、磁気テープカートリッジ12を管理する管理情報が記憶されている。管理情報には、例えば、カートリッジメモリ24に関する情報(例えば、磁気テープカートリッジ12を特定可能な情報)、磁気テープMTに関する情報(例えば、磁気テープMTの記録容量を示す情報、磁気テープMTに記録されているデータの概要を示す情報、磁気テープMTに記録されているデータの項目を示す情報、及び磁気テープMTに記録されているデータの記録形式を示す情報など)、及び磁気テープドライブ14に関する情報(例えば、磁気テープドライブ14の仕様を示す情報、及び磁気テープドライブ14で用いられる信号)等が含まれている。
一例として図3に示すように、磁気テープドライブ14は、搬送装置26、磁気ヘッド28、制御装置30、ストレージ32、UI系装置34、及び通信インタフェース35を備えている。磁気テープドライブ14には、矢印A方向に沿って磁気テープカートリッジ12が装填される。磁気テープドライブ14では、磁気テープMTが磁気テープカートリッジ12から引き出されて用いられる。
磁気テープMTは、磁性層29A、ベースフィルム29B、及びバックコート層29Cを有する。磁性層29Aは、ベースフィルム29Bの一方の面側に形成されており、バックコート層29Cは、ベースフィルム29Bの他方の面側に形成されている。磁性層29Aには、データが記録される。磁性層29Aは、強磁性粉末を含む。強磁性粉末としては、例えば、各種磁気記録媒体の磁性層において一般的に用いられる強磁性粉末が用いられる。強磁性粉末の好ましい具体例としては、六方晶フェライト粉末が挙げられる。六方晶フェライト粉末としては、例えば、六方晶ストロンチウムフェライト粉末、又は六方晶バリウムフェライト粉末等が挙げられる。バックコート層29Cは、例えば、カーボンブラック等の非磁性粉末を含む層である。ベースフィルム29Bは、支持体とも称されており、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、又はポリアミド等で形成されている。なお、ベースフィルム29Bと磁性層29Aとの間に非磁性層が形成されていてもよい。磁気テープMTにおいて、磁性層29Aが形成された面が磁気テープMTの表面31であり、バックコート層29Cが形成された面が磁気テープMTの裏面33である。
磁気テープドライブ14は、磁気テープMTの表面31に対して磁気ヘッド28を用いて磁気的処理を行う。ここで、磁気的処理とは、磁気テープMTの表面31に対するデータの記録、及び磁気テープMTの表面31からのデータの読み取り(すなわち、データの再生)を指す。本実施形態では、磁気テープドライブ14が磁気ヘッド28を用いて磁気テープMTの表面31に対するデータの記録と磁気テープMTの表面31からのデータの読み取りとを選択的に行う。すなわち、磁気テープドライブ14は、磁気テープカートリッジ12から磁気テープMTを引き出し、引き出した磁気テープMTの表面31に対して磁気ヘッド28を用いてデータを記録したり、引き出した磁気テープMTの表面31から磁気ヘッド28を用いてデータを読み取ったりする。
制御装置30は、磁気テープドライブ14の全体を制御する。本実施形態において、制御装置30は、ASICによって実現されているが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、制御装置30は、FPGA及び/又はPLCによって実現されるようにしてもよい。また、制御装置30は、CPU、フラッシュメモリ(例えば、EEPROM、及び/又は、SSD等)、及びRAMを含むコンピュータによって実現されるようにしてもよい。また、ASIC、FPGA、PLC、及びコンピュータのうちの2つ以上を組み合わせて実現されるようにしてもよい。すなわち、制御装置30は、ハードウェア構成とソフトウェア構成との組み合わせによって実現されるようにしてもよい。なお、制御装置30は、本開示の技術に係る「プロセッサ」の一例である。
ストレージ32は、制御装置30に接続されており、制御装置30は、ストレージ32に対する各種情報の書き込み、及びストレージ32からの各種情報の読み出しを行う。ストレージ32の一例としては、フラッシュメモリ及び/又はHDDが挙げられる。フラッシュメモリ及びHDDは、あくまでも一例に過ぎず、磁気テープドライブ14に搭載可能な不揮発性メモリであれば如何なるメモリであってもよい。
UI系装置34は、ユーザからの指示を示す指示信号を受け付ける受付機能と、ユーザに対して情報を提示する提示機能とを有する装置である。受付機能は、例えば、タッチパネル、ハードキー(例えば、キーボード)、及び/又はマウス等によって実現される。提示機能は、例えば、ディスプレイ、プリンタ、及び/又はスピーカ等によって実現される。UI系装置34は、制御装置30に接続されている。制御装置30は、UI系装置34によって受け付けられた指示信号を取得する。UI系装置34は、制御装置30の制御下で、ユーザに対して各種情報を提示する。
通信インタフェース35は、制御装置30に接続されている。また、通信インタフェース35は、WAN及び/又はLAN等の通信網(図示省略)を介して外部装置37に接続されている。通信インタフェース35は、制御装置30と外部装置37との間の各種情報(例えば、磁気テープMTに対する記録用データ、磁気テープMTから読み取られたデータ、及び/又は制御装置30に対して与えられる指示信号等)の授受を司る。なお、外部装置37としては、例えば、パーソナル・コンピュータ又はメインフレーム等が挙げられる。
搬送装置26は、磁気テープMTを既定経路に沿って順方向及び逆方向に選択的に搬送する装置であり、送出モータ36、巻取リール38、巻取モータ40、及び複数のガイドローラGRを備えている。なお、ここで、順方向とは、磁気テープMTの送り出し方向を指し、逆方向とは、磁気テープMTの巻き戻し方向を指す。本実施形態において、搬送装置26は、本開示の技術に係る「走行機構」の一例である。
送出モータ36は、制御装置30の制御下で、磁気テープカートリッジ12内の送出リール22を回転させる。制御装置30は、送出モータ36を制御することで、送出リール22の回転方向、回転速度、及び回転トルク等を制御する。
巻取モータ40は、制御装置30の制御下で、巻取リール38を回転させる。制御装置30は、巻取モータ40を制御することで、巻取リール38の回転方向、回転速度、及び回転トルク等を制御する。
磁気テープMTが巻取リール38によって巻き取られる場合には、制御装置30は、磁気テープMTが既定経路に沿って順方向に走行するように送出モータ36及び巻取モータ40を回転させる。送出モータ36及び巻取モータ40の回転速度及び回転トルク等は、巻取リール38に対して磁気テープMTを巻き取らせる速度に応じて調整される。また、送出モータ36及び巻取モータ40の各々の回転速度及び回転トルク等が制御装置30によって調整されることで、磁気テープMTに対して張力が付与される。また、磁気テープMTに付与される張力は、送出モータ36及び巻取モータ40の各々の回転速度及び回転トルク等が制御装置30によって調整されることによって制御される。
なお、磁気テープMTを送出リール22に巻き戻す場合には、制御装置30は、磁気テープMTが既定経路に沿って逆方向に走行するように送出モータ36及び巻取モータ40を回転させる。
本実施形態では、送出モータ36及び巻取モータ40の回転速度及び回転トルク等が制御されることにより磁気テープMTに掛けられる張力が制御されているが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、磁気テープMTに掛けられる張力は、ダンサローラを用いて制御されるようにしてもよいし、バキュームチャンバに磁気テープMTを引き込むことによって制御されるようにしてもよい。
複数のガイドローラGRの各々は、磁気テープMTを案内するローラである。既定経路、すなわち、磁気テープMTの走行経路は、複数のガイドローラGRが磁気テープカートリッジ12と巻取リール38との間において磁気ヘッド28を跨ぐ位置に分けて配置されることによって定められている。
磁気ヘッド28は、磁気素子ユニット42及びホルダ44を備えている。磁気素子ユニット42は、走行中の磁気テープMTに接触するようにホルダ44によって保持されている。磁気素子ユニット42は、複数の磁気素子を有する。
磁気素子ユニット42は、搬送装置26によって搬送される磁気テープMTにデータを記録したり、搬送装置26によって搬送される磁気テープMTからデータを読み取ったりする。ここで、データとは、例えば、サーボパターン58(図9参照)、及びサーボパターン58以外のデータ、すなわち、データバンドDB(図9参照)に記録されているデータを指す。
磁気テープドライブ14は、非接触式読み書き装置46を備えている。非接触式読み書き装置46は、磁気テープカートリッジ12が装填された状態の磁気テープカートリッジ12の下側にてカートリッジメモリ24の裏面24Aに正対するように配置されており、カートリッジメモリ24に対して非接触で情報の読み書きを行う。
一例として図4に示すように、非接触式読み書き装置46は、磁気テープカートリッジ12の下側からカートリッジメモリ24に向けて磁界MFを放出する。磁界MFは、カートリッジメモリ24を貫通する。
非接触式読み書き装置46は、制御装置30に接続されている。制御装置30は、制御信号を非接触式読み書き装置46に出力する。制御信号は、カートリッジメモリ24を制御する信号である。非接触式読み書き装置46は、制御装置30から入力された制御信号に従って磁界MFを生成し、生成した磁界MFをカートリッジメモリ24に向けて放出する。
非接触式読み書き装置46は、磁界MFを介してカートリッジメモリ24との間で非接触通信を行うことで、カートリッジメモリ24に対して、制御信号に応じた処理を行う。例えば、非接触式読み書き装置46は、制御装置30の制御下で、カートリッジメモリ24から情報を読み取る処理と、カートリッジメモリ24に対して情報を記憶させる処理(すなわち、カートリッジメモリ24に対して情報を書き込む処理)とを選択的に行う。
一例として図5に示すように、磁気テープドライブ14は、移動機構48を備えている。移動機構48は、移動アクチュエータ48Aを有する。移動アクチュエータ48Aとしては、例えば、ボイスコイルモータ及び/又はピエゾアクチュエータが挙げられる。移動アクチュエータ48Aは、制御装置30に接続されており、制御装置30は、移動アクチュエータ48Aを制御する。移動アクチュエータ48Aは、制御装置30の制御下で動力を生成する。移動機構48は、移動アクチュエータ48Aによって生成された動力を受けることで、磁気ヘッド28を磁気テープMTの幅方向に移動させる。
磁気テープドライブ14は、傾斜機構49を備えている。傾斜機構49は、傾斜アクチュエータ49Aを有する。傾斜アクチュエータ49Aとしては、例えば、ボイスコイルモータ及び/又はピエゾアクチュエータが挙げられる。傾斜アクチュエータ49Aは、制御装置30に接続されており、制御装置30は、傾斜アクチュエータ49Aを制御する。傾斜アクチュエータ49Aは、制御装置30の制御下で動力を生成する。傾斜機構49は、傾斜アクチュエータ49Aによって生成された動力を受けることで、磁気ヘッド28を幅方向WDに対して磁気テープMTの長手方向LD側に傾斜させる(図8参照)。すなわち、磁気ヘッド28は、制御装置30の制御下で、磁気テープMT上でスキューする。
ここで、磁気テープMTに対する比較例として、磁気テープMTに代えて、従来既知の磁気テープMT0が用いられる場合について図6~図8を参照して説明する。なお、磁気テープMT0と磁気テープMTとを比較すると、磁気テープMT0にはサーボパターン52(図6参照)が適用されているのに対し、磁気テープMTにはサーボパターン58(図9参照)が適用されている点が異なる。
一例として図6に示すように、磁気テープMT0の表面31には、サーボバンドSB1、SB2及びSB3と、データバンドDB1及びDB2と、が形成されている。なお、以下では、説明の便宜上、特に区別する必要がない場合、サーボバンドSB1~SB3をサーボバンドSBと称し、データバンドDB1及びDB2をデータバンドDBと称する。
サーボバンドSB1~SB3とデータバンドDB1及びDB2は、磁気テープMT0の長手方向LD(すなわち、全長方向)に沿って形成されている。ここで、磁気テープMT0の全長方向LDとは、換言すると、磁気テープMT0の走行方向を指す。磁気テープMT0の走行方向は、磁気テープMT0が送出リール22側から巻取リール38側に走行する方向である順方向(以下、単に「順方向」とも称する)と、磁気テープMT0が巻取リール38側から送出リール22側に走行する方向である逆方向(以下、単に「逆方向」とも称する)との2つの方向で規定される。
サーボバンドSB1~SB3は、磁気テープMT0の幅方向WD(以下、単に「幅方向WD」とも称する)で離間した位置に配列されている。例えば、サーボバンドSB1~SB3は、幅方向WDに沿って等間隔に配列されている。なお、本実施形態において、「等間隔」とは、完全な等間隔の他に、本開示の技術が属する技術分野で一般的に許容される誤差であって、本開示の技術の趣旨に反しない程度の誤差を含めた意味合いでの等間隔を指す。
データバンドDB1は、サーボバンドSB1とサーボバンドSB2との間に配されており、データバンドDB2は、サーボバンドSB2とサーボバンドSB3との間に配されている。つまり、サーボバンドSBとデータバンドDBとは、幅方向WDに沿って交互に配列されている。
なお、図6に示す例では、説明の便宜上、3本のサーボバンドSBと2本のデータバンドDBとが示されているが、これはあくまでも一例に過ぎず、2本のサーボバンドSBと1本のデータバンドDBであってもよいし、4本以上のサーボバンドSBと3本以上のデータバンドDBであっても本開示の技術は成立する。
サーボバンドSBには、磁気テープMT0の長手方向LDに沿って複数のサーボパターン52が記録されている。サーボパターン52は、サーボパターン52Aとサーボパターン52Bとに類別される。複数のサーボパターン52は、磁気テープMT0の長手方向LDに沿って一定の間隔で配置されている。なお、本実施形態において、「一定」とは、完全な一定の他に、本開示の技術が属する技術分野で一般的に許容される誤差であって、本開示の技術の趣旨に反しない程度の誤差を含めた意味合いでの一定を指す。
サーボバンドSBは、磁気テープMT0の長手方向LDに沿って複数のフレーム50で区切られている。フレーム50は、一組のサーボパターン52で規定されている。図6に示す例では、一組のサーボパターン52の一例として、サーボパターン52A及び52Bが示されている。サーボパターン52A及び52Bは、磁気テープMT0の長手方向LDに沿って隣り合っており、フレーム50内において、順方向の上流側にサーボパターン52Aが位置しており、順方向の下流側にサーボパターン52Bが位置している。
サーボパターン52は、線状磁化領域対54からなる。線状磁化領域対54は、線状磁化領域対54Aと線状磁化領域対54Bとに類別される。
サーボパターン52Aは、線状磁化領域対54Aからなる。図6に示す例では、線状磁化領域対54Aの一例として、線状磁化領域54A1及び54A2が示されている。線状磁化領域54A1及び54A2の各々は、線状に磁化された領域である。
線状磁化領域54A1及び54A2は、幅方向WDに沿った仮想的な直線である仮想直線C1に対して相反する方向に傾けられている。図6に示す例では、線状磁化領域54A1及び54A2が、仮想直線C1に対して線対称に傾けられている。より具体的に説明すると、線状磁化領域54A1及び54A2は、互いに非平行であり、かつ、仮想直線C1を対称軸として磁気テープMT0の長手方向LD側の相反する方向に既定角度(例えば、5度)傾斜した状態で形成されている。本実施形態において、仮想直線C1は、本開示の技術に係る「第1仮想直線」の一例である。
線状磁化領域54A1は、5本の磁化された直線である磁化直線54A1aの集合である。線状磁化領域54A2は、5本の磁化された直線である磁化直線54A2aの集合である。
サーボパターン52Bは、線状磁化領域対54Bからなる。図6に示す例では、線状磁化領域対54Bの一例として、線状磁化領域54B1及び54B2が示されている。線状磁化領域54B1及び54B2の各々は、線状に磁化された領域である。
線状磁化領域54B1及び54B2は、幅方向WDに沿った仮想的な直線である仮想直線C2に対して相反する方向に傾けられている。図6に示す例では、線状磁化領域54B1及び54B2が、仮想直線C2に対して線対称に傾けられている。より具体的に説明すると、線状磁化領域54B1及び54B2は、互いに非平行であり、かつ、仮想直線C2を対称軸として磁気テープMT0の長手方向LD側の相反する方向に既定角度(例えば、5度)傾斜した状態で形成されている。本実施形態において、仮想直線C2は、本開示の技術に係る「第1仮想直線」の一例である。
線状磁化領域54B1は、4本の磁化された直線である磁化直線54B1aの集合である。線状磁化領域54B2は、4本の磁化された直線である磁化直線54B2aの集合である。
このように構成された磁気テープMT0の表面31側に、磁気ヘッド28は配置されている。ホルダ44は、直方体状に形成されており、磁気テープMT0の表面31上を幅方向にWDに沿って横断するように配置されている。磁気素子ユニット42の複数の磁気素子は、ホルダ44の長手方向LDに沿って直線状に配列されている。磁気素子ユニット42は、複数の磁気素子として、一対のサーボ読取素子SR及び複数のデータ読み書き素子DRWを有する。ホルダ44の長手方向の長さは、磁気テープMT0の幅に対して十分に長い。例えば、ホルダ44の長手方向の長さは、磁気素子ユニット42が磁気テープMT上の何れの位置に配置されたとしても、磁気テープMT0の幅を超える長さとされている。
一対のサーボ読取素子SRは、サーボ読取素子SR1及びSR2からなる。サーボ読取素子SR1は、磁気素子ユニット42の一端に配置されており、サーボ読取素子SR2は、磁気素子ユニット42の他端に配置されている。図6に示す例では、サーボ読取素子SR1が、サーボバンドSB2に対応する位置に設けられており、サーボ読取素子SR2が、サーボバンドSB3に対応する位置に設けられている。
複数のデータ読み書き素子DRWは、サーボ読取素子SR1とサーボ読取素子SR2との間に直線状に配置されている。複数のデータ読み書き素子DRWは、磁気ヘッド28の長手方向に沿って間隔を空けて配置されている(例えば、磁気ヘッド28の長手方向に沿って等間隔に配置されている)。図6に示す例では、複数のデータ読み書き素子DRWが、データバンドDB2に対応する位置に設けられている。
制御装置30は、サーボ読取素子SRによってサーボパターン52が読み取られた結果であるサーボ信号を取得し、取得したサーボ信号に従ってサーボ制御を行う。ここで、サーボ制御とは、サーボ読取素子SRによって読み取られたサーボパターン52に従って移動機構48を動作させることで磁気ヘッド28を磁気テープMT0の幅方向WDに移動させる制御を指す。
サーボ制御が行われることにより、複数のデータ読み書き素子DRWは、データバンドDB内の指定された領域上に位置し、データバンドDB内の指定された領域に対して磁気的処理を行う。図6に示す例では、データバンドDB2内の指定された領域に対して複数のデータ読み書き素子DRWによって磁気的処理が行われる。
また、磁気素子ユニット42によるデータの読み取り対象とされるデータバンドDBが変更される場合(図6に示す例では、磁気素子ユニット42によるデータの読み取り対象とされるデータバンドDBがデータバンドDB2からDB1に変更される場合)、移動機構48は、制御装置30の制御下で、磁気ヘッド28を幅方向WDに移動させることで、一対のサーボ読取素子SRの位置を変更する。すなわち、移動機構48は、磁気ヘッド28を幅方向WDに移動させることで、サーボ読取素子SR1をサーボバンドSB1に対応する位置に移動させ、サーボ読取素子SR2をサーボバンドSB2に対応する位置に移動させる。これにより、複数のデータ読み書き素子DRWの位置は、データバンドDB2上からデータバンドDB1上に変更され、複数のデータ読み書き素子DRWによってデータバンドDB1に対して磁気的処理が行われる。
ところで、近年、TDS(Transverse Dimensional Stability)の影響を低減する技術に関する研究が進められている。TDSは、温度、湿度、磁気テープがリールに巻き掛けられる圧力、及び経時劣化等に左右され、何ら対策を施さない場合、TDSが大きくなり、データバンドDBに対する磁気的処理が行われる場面でオフトラック(すなわち、データバンドDB内のトラックに対するデータ読み書き素子DRWの位置ずれ)が生じてしまうことが知られている。
図7に示す例では、磁気テープMT0の幅が時間の経過と共に収縮した態様が示されている。この場合、オフトラックが生じる。磁気テープMT0の幅は、拡がる場合もあり、この場合にも、オフトラックが生じる。すなわち、磁気テープMT0の幅が時間の経過と共に縮まったり拡がったりすると、サーボ読取素子SRのサーボパターン52に対する位置が設計的に定められた既定位置(例えば、線状磁化領域54A1、54A2、54B1及び54B2の各々の中心位置)から幅方向WDに外れてしまう。サーボ読取素子SRのサーボパターン52に対する位置が設計的に定められた既定位置から幅方向WDに外れると、サーボ制御の精度が低下し、データバンドDB内のトラックとデータ読み書き素子DRWの位置とがずれてしまう。そうすると、当初予定されていたトラックに対して磁気的処理が行われなくなる。
TDSの影響を低減する方法としては、一例として図8に示すように、磁気テープMT0上で磁気ヘッド28をスキューさせることで、サーボ読取素子SRのサーボパターン52に対する位置を設計的に定められた既定位置に保持する方法が知られている。
磁気ヘッド28は、回転軸RAを備えている。回転軸RAは、磁気ヘッド28に含まれる磁気素子ユニット42の平面視中央部に相当する位置に設けられている。磁気ヘッド28は、回転軸RAを介して傾斜機構49に回転可能に保持されている。磁気ヘッド28には仮想的な中心線である仮想直線C3が設けられている。仮想直線C3は、回転軸RAを通り、かつ、磁気ヘッド28の平面視長手方向(すなわち、複数のデータ読み書き素子DRWが配列された方向)に延びた直線である。磁気ヘッド28は、幅方向WDに沿った仮想的な直線である仮想直線C4に対して仮想直線C3が磁気テープMT0の長手方向側に傾斜した姿勢となるように傾斜機構49によって保持されている。図8に示す例では、磁気ヘッド28が、仮想直線C3を仮想直線C4に対して送出リール22側に傾斜した姿勢(すなわち、図8の紙面表側から見た場合の反時計回りで傾斜した姿勢)で傾斜機構49によって保持されている。本実施形態において、仮想直線C3は、本開示の技術に係る「第2仮想直線」及び「第3仮想直線」の一例である。
傾斜機構49は、傾斜アクチュエータ49A(図5参照)の動力を受けることで、磁気テープMT0の表面31上で回転軸RAを中心にして磁気ヘッド28を回転させる。傾斜機構49は、制御装置30の制御下で、磁気テープMT0の表面31上で回転軸RAを中心にして磁気ヘッド28を回転させることで、仮想直線C3の仮想直線C4に対する傾斜(すなわち、アジマス)の方向及び傾斜の角度を変更する。
仮想直線C3の仮想直線C4に対する傾斜の方向及び傾斜の角度が、温度、湿度、磁気テープMT0がリールに巻き掛けられる圧力、及び経時劣化等、又は、これらによる磁気テープMTの幅方向WDの伸縮に応じて変更されることにより、サーボ読取素子SRのサーボパターン52に対する位置が設計的に定められた既定位置に保持される。
ところで、サーボ読取素子SRは、仮想直線C3に沿って直線状に形成されている。そのため、サーボ読取素子SRによってサーボパターン52Aが読み取られる場合、線状磁化領域対54Aにおいて、線状磁化領域54A1とサーボ読取素子SRとで成す角度と、線状磁化領域54A2とサーボ読取素子SRとで成す角度が異なる。このように角度が異なると、線状磁化領域54A1に由来するサーボ信号(すなわち、サーボ読取素子SRによって線状磁化領域54A1が読み取られることによって得られるサーボ信号)と線状磁化領域54A2に由来するサーボ信号(すなわち、サーボ読取素子SRによって線状磁化領域54A2が読み取られることによって得られるサーボ信号)との間にアジマス損失に起因するばらつき(例えば、信号レベルのばらつき、及び、波形の歪み等)が生じる。図8に示す例において、サーボ読取素子SRと線状磁化領域54A1とで成す角度は、サーボ読取素子SRと線状磁化領域54A2とで成す角度よりも大きいため、サーボ信号の出力が小さく、波形も広がることとなり、磁気テープMTが走行している状態でサーボ読取素子SRがサーボバンドSBを横切って読み取るサーボ信号にばらつきが生じることとなる。また、サーボ読取素子SRによってサーボパターン52Bが読み取られる場合にも、線状磁化領域54B1に由来するサーボ信号と線状磁化領域54B2に由来するサーボ信号との間にアジマス損失に起因するばらつきが生じる。このようなサーボ信号のばらつきは、サーボ制御の精度を低下させる一因になり得る。
また、例えば、従来既知のサーボパターン52Aのその他の例として、線状磁化領域54A1が仮想直線C1に並行であり、線状磁化領域54A2が仮想直線C1に対して傾斜している態様(すなわち、線状磁化領域54A2のみが傾斜している態様)が考えられる。この従来既知の態様についても、サーボ読取素子SRによってサーボパターン52Aが読み取られる場合、線状磁化領域対54Aにおいて、線状磁化領域54A1とサーボ読取素子SRとで成す角度と、線状磁化領域54A2とサーボ読取素子SRとで成す角度が異なる。このように角度が異なると、線状磁化領域54A1に由来するサーボ信号と線状磁化領域54A2に由来するサーボ信号との間にアジマス損失に起因するばらつきが生じる。このようなサーボ信号のばらつきは、サーボ制御の精度を低下させる一因になり得る。
そこで、このような事情に鑑み、本実施形態では、一例として図9に示すように、磁気テープMTが採用されている。磁気テープMTは、磁気テープMT0に比べ、フレーム50に代えて、フレーム56を有する点が異なる。フレーム56は、一組のサーボパターン58で規定されている。サーボバンドSBには、長手方向LDに沿って複数のサーボパターン58が記録されている。複数のサーボパターン58は、磁気テープMT0に記録されている複数のサーボパターン52と同様に、長手方向LDに沿って一定の間隔で配置されている。
図9に示す例では、フレーム56に含まれる一組のサーボパターン58の一例として、サーボパターン58A及び58Bが示されている。サーボパターン58A及び58Bは、長手方向LDに沿って隣り合っており、フレーム56内において、順方向の上流側にサーボパターン58Aが位置しており、順方向の下流側にサーボパターン58Bが位置している。
サーボパターン58は、線状磁化領域対60からなる。線状磁化領域対60は、線状磁化領域対60Aと線状磁化領域対60Bとに類別される。
サーボパターン58Aは、線状磁化領域対60Aからなる。図9に示す例では、線状磁化領域対60Aの一例として、線状磁化領域60A1及び60A2が示されている。線状磁化領域60A1及び60A2の各々は、線状に磁化された領域である。
線状磁化領域60A1及び60A2は、仮想直線C1に対して相反する方向に傾けられている。換言すれば、線状磁化領域60A1は、仮想直線C1に対して一の方向(例えば、図9の紙面表側から見て時計回り方向)に傾斜している。一方、線状磁化領域60A2は、仮想直線C1に対して他の方向(例えば、図9の紙面表側から見て反時計回り方向)に傾斜している。線状磁化領域60A1及び60A2は、互いに非平行であり、かつ、仮想直線C1に対して異なる角度で傾斜している。線状磁化領域60A1は、線状磁化領域60A2よりも、仮想直線C1に対する傾斜角度が急である。ここで「急」とは、例えば、仮想直線C1に対する線状磁化領域60A1の角度が、仮想直線C1に対する線状磁化領域60A2の角度よりも小さいことを指す。また、線状磁化領域60A1の全長は、線状磁化領域60A2の全長よりも短い。
サーボパターン58Aにおいて、線状磁化領域60A1には、複数の磁化直線60A1aが含まれており、線状磁化領域60A2には、複数の磁化直線60A2aが含まれている。線状磁化領域60A1に含まれる磁化直線60A1aの本数と線状磁化領域60A2に含まれる磁化直線60A2aの本数は同じである。
線状磁化領域60A1は、5本の磁化された直線である磁化直線60A1aの集合であり、線状磁化領域60A2は、5本の磁化された直線である磁化直線60A2aの集合である。サーボバンドSB内では、幅方向WDについて線状磁化領域60A1の両端の位置(すなわち、5本の磁化直線60A1aの各々の両端の位置)と線状磁化領域60A2の両端の位置(すなわち、5本の磁化直線60A2aの各々の両端の位置)とが揃っている。なお、ここでは、5本の磁化直線60A1aの各々の両端の位置と5本の磁化直線60A2aの各々の両端の位置とが揃っている例を挙げているが、これは、あくまでも一例に過ぎず、5本の磁化直線60A1aのうちの1本以上の磁化直線60A1aの両端の位置と5本の磁化直線60A2aのうちの1本以上の磁化直線60A2aの両端の位置とが揃っていればよい。また、本実施形態において、「揃っている」という概念には、完全に揃っているという意味の他に、本開示の技術が属する技術分野で一般的に許容される誤差であって、本開示の技術の趣旨に反しない程度の誤差を含めての「揃っている」という意味も含まれている。
サーボパターン58Bは、線状磁化領域対60Bからなる。図9に示す例では、線状磁化領域対60Bの一例として、線状磁化領域60B1及び60B2が示されている。線状磁化領域60B1及び60B2の各々は、線状に磁化された領域である。
線状磁化領域60B1及び60B2は、仮想直線C2に対して相反する方向に傾けられている。換言すれば、線状磁化領域60B1は、仮想直線C2に対して一の方向(例えば、図9の紙面表側から見て時計回り方向)に傾斜している。一方、線状磁化領域60B2は、仮想直線C2に対して他の方向(例えば、図9の紙面表側から見て反時計回り方向)に傾斜している。線状磁化領域60B1及び60B2は、互いに非平行であり、かつ、仮想直線C2に対して異なる角度で傾斜している。線状磁化領域60B1は、線状磁化領域60B2よりも、仮想直線C2に対する傾斜角度が急である。ここで「急」とは、例えば、仮想直線C2に対する線状磁化領域60B1の角度が、仮想直線C2に対する線状磁化領域60B2の角度よりも小さいことを指す。また、線状磁化領域60B1の全長は、線状磁化領域60B2の全長よりも短い。
サーボパターン58Bにおいて、線状磁化領域60B1には、複数の磁化直線60B1aが含まれており、線状磁化領域60B2には、複数の磁化直線60B2aが含まれている。線状磁化領域60B1に含まれる磁化直線60B1aの本数と線状磁化領域60B2に含まれる磁化直線60B2aの本数は同じである。
サーボパターン58Bに含まれる磁化直線60B1a及び60B2aの総本数は、サーボパターン58Aに含まれる磁化直線60A1a及び60A2aの総本数と異なる。図9に示す例では、サーボパターン58Aに含まれる磁化直線60A1a及び60A2aの総本数が10本であるのに対し、サーボパターン58Bに含まれる磁化直線60B1a及び60B2aの総本数は8本である。
線状磁化領域60B1は、4本の磁化された直線である磁化直線60B1aの集合であり、線状磁化領域60B2は、4本の磁化された直線である磁化直線60B2aの集合である。サーボバンドSB内では、幅方向WDについて線状磁化領域60B1の両端の位置(すなわち、4本の磁化直線60B1aの各々の両端の位置)と線状磁化領域60B2の両端の位置(すなわち、4本の磁化直線60B2aの各々の両端の位置)とが揃っている。
なお、ここでは、4本の磁化直線60B1aの各々の両端の位置と4本の磁化直線60B2aの各々の両端の位置とが揃っている例を挙げているが、これは、あくまでも一例に過ぎず、4本の磁化直線60B1aのうちの1本以上の磁化直線60B1aの両端の位置と4本の磁化直線60B2aのうちの1本以上の磁化直線60B2aの両端の位置とが揃っていればよい。
また、ここでは、線状磁化領域60A1の一例として、5本の磁化された直線である磁化直線60A1aの集合を挙げ、線状磁化領域60A2の一例として、5本の磁化された直線である磁化直線60A2aの集合を挙げ、線状磁化領域60B1の一例として、4本の磁化された直線である磁化直線60B1aの集合を挙げ、線状磁化領域60B2の一例として、4本の磁化された直線である磁化直線60B2aの集合を挙げたが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、線状磁化領域60A1は、磁気テープMT上の磁気ヘッド28の位置の特定に寄与する本数の磁化直線60A1aであり、線状磁化領域60A2は、磁気テープMT上の磁気ヘッド28の位置の特定に寄与する本数の磁化直線60A2aであり、線状磁化領域60B1は、磁気テープMT上の磁気ヘッド28の位置を特定に寄与する本数の磁化直線60B1aであり、線状磁化領域60B2磁気テープMT上の磁気ヘッド28の位置の特定に寄与する本数の磁化直線60B2aであればよい。
ここで、線状磁化領域対60Aの磁気テープMT上での幾何特性について、図10を参照しながら説明する。なお、本実施形態において、幾何特性とは、長さ、形状、向き、及び/又は位置等の一般的に認識されている幾何学的な特性を指す。
一例として図10に示すように、線状磁化領域対60Aの磁気テープMT上での幾何特性は、仮想線状領域対62を用いて表現することが可能である。仮想線状領域対62は、仮想線状領域62A及び仮想線状領域62Bからなる。
仮想線状領域対62は、図6に示す線状磁化領域対54Aと同じ幾何特性を有する仮想的な線状の磁化領域対である。仮想線状領域対62は、線状磁化領域対60Aの磁気テープMT上での幾何特性の説明のために便宜的に用いられる仮想的な磁化領域であり、実在する磁化領域ではない。
仮想線状領域62Aは、図6に示す線状磁化領域54A1と同じ幾何特性を有しており、図6に示す5本の磁化直線54A1aに対応する5本の仮想的な直線62A1からなる。仮想線状領域62Bは、図6に示す線状磁化領域54B1と同じ幾何特性を有しており、図6に示す5本の磁化直線54A2aに対応する5本の仮想的な直線62B1からなる。
仮想線状領域対62には、中心O1が設けられている。例えば、中心O1は、5本の直線62A1のうちの順方向の最上流側に位置する直線62A1の中心と、5本の直線62B1のうちの順方向の最下流側に位置する62B1の中心とを結ぶ線分L0の中心である。
仮想線状領域対62は、図6に示す線状磁化領域対54Aと同じ幾何特性を有するので、仮想線状領域62A及び仮想線状領域62Bは、仮想直線C1に対して線対称に傾けられている。ここで、中心O1を回転軸として仮想直線C1に対して仮想線状領域62A及び62Bの対称軸SA1を角度a(例えば、10度)傾斜させることによって仮想線状領域対62の全体を仮想直線C1に対して傾斜させた場合の仮想線状領域対62に対して、仮にサーボ読取素子SRによる読み取りが行われる場合について考える。この場合、仮想線状領域対62のうち、幅方向WDについて、仮想線状領域62Aは読み取られるが、仮想線状領域62Bは読み取られなかったり、仮想線状領域62Aは読み取られないが、仮想線状領域62Bは読み取られたりする箇所が生じる。すなわち、仮想線状領域62A及び62Bの各々において、サーボ読取素子SRによる読み取りが行われる場合に、不足する部分と不要な部分とが生じる。
そこで、不足する部分を補い、かつ、不要な部分を削ることにより、幅方向WDについて、仮想線状領域62Aの両端の位置(すなわち、5本の直線62A1の各々の両端の位置)と、仮想線状領域62Bの両端の位置(すなわち、5本の直線62B1の各々の両端の位置)とを揃える。
このようにして得られた仮想線状領域対62の幾何特性(すなわち、仮想的なサーボパターンの幾何特性)は、実際のサーボパターン58Aの幾何特性に相当する。すなわち、サーボバンドSBには、幅方向WDについて仮想線状領域62Aの両端の位置と仮想線状領域62Bの両端の位置とを揃えることによって得られた仮想線状領域対62の幾何特性に相当する幾何特性の線状磁化領域対60Aが記録される。
なお、線状磁化領域対60Bは、線状磁化領域対60Aに比べ、5本の磁化直線60A1aに代えて4本の磁化直線60B1aを有する点、及び、5本の磁化直線604A2aに代えて4本の磁化直線60B2aを有する点のみが異なる。よって、サーボバンドSBには、幅方向WDについて4本の直線62A1の各々の両端の位置と4本の直線62B1の各々の両端の位置とを揃えることによって得られた仮想線状領域対(図示省略)の幾何特性に相当する幾何特性の線状磁化領域対60Bが記録される。
一例として図11に示すように、磁気テープMTには、幅方向WDに複数のサーボバンドSBが形成されており、サーボバンドSB間で対応関係にあるフレーム56は、幅方向WDで隣接するサーボバンドSB間で長手方向LDに既定間隔でずれている。これは、サーボバンドSB間で対応関係にあるサーボパターン58が、幅方向WDで隣接するサーボバンドSB間で長手方向LDに既定間隔でずれていることを意味する。
既定間隔は、角度α、幅方向WDで隣接するサーボバンドSB間のピッチ(以下、「サーボバンドピッチ」とも称する)、及びフレーム長に基づいて規定されている。図11に示す例では、角度αを視覚的に把握し易くするために、角度αが誇張して示されているが、実際のところ、角度αは、例えば、15度程度である。角度αは、幅方向WDで隣接するサーボバンドSB間で対応関係にないフレーム56間と仮想直線C1とで成す角度である。図11に示す例では、角度αの一例として、幅方向WDで隣接するサーボバンドSB間で対応関係にある一対のフレーム56のうちの一方のフレーム56(図11に示す例では、サーボバンドSB3の1つのフレーム56)と、一対のフレーム56のうちの他方のフレーム56(図11に示す例では、サーボバンドSB2内の複数のフレーム56のうち、サーボバンドSB3の1つのフレーム56と対応関係にあるフレーム56)に隣接するフレーム56との間(図11に示す例では、線分L1)と仮想直線C1とで成す角度が示されている。この場合、フレーム長とは、長手方向LDについてのフレーム56の全長を指す。既定間隔は、以下の数式(1)で規定される。なお、Mod(A/B)は、“A”を“B”で除した場合に生じる余りを意味する。
(既定間隔)=Mod{(サーボバンドピッチ×tanα)/(フレーム長)}・・・(1)
なお、図11に示す例では、角度αとして、幅方向WDで隣接するサーボバンドSB間で対応関係にある一対のフレーム56のうちの一方のフレーム56(以下、「第1フレーム」とも称する)と、一対のフレーム56のうちの他方のフレーム56(以下、「第2フレーム」とも称する)に隣接するフレーム56との間と仮想直線C1とで成す角度を例示しているが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、角度αは、第1対応フレームと、第2フレームと同じサーボバンドSB内で第2フレームから2フレーム以上離れたフレーム56(以下、「第3フレーム」とも称する)との間と仮想直線C1とで成す角度であってもよい。この場合、数式(1)で用いられる“フレーム長”は、長手方向LDについての第2フレームと第3フレームとの間のピッチ(例えば、第2フレームの先端から第3フレームの先端までの距離)である。
一例として図12に示すように、仮想直線C1の方向と仮想直線C3の方向とが一致している状態(すなわち、磁気ヘッド28の長手方向と幅方向WDが一致している状態)でサーボ読取素子SRによってサーボパターン58A(すなわち、線状磁化領域対60A)が読み取られると、線状磁化領域60A1に由来するサーボ信号と線状磁化領域60A2に由来するサーボ信号との間でアジマス損失によるばらつきが生じる。また、仮想直線C1の方向と仮想直線C3の方向とが一致している状態(すなわち、磁気ヘッド28の長手方向と幅方向WDが一致している状態)でサーボ読取素子SRによってサーボパターン58B(すなわち、線状磁化領域対60B)が読み取られた場合も、同様の現象が生じる。
そこで、一例として図13に示すように、傾斜機構49(図8参照)は、仮想直線C1に対して仮想直線C3が順方向の上流側に角度β(すなわち、図13の紙面表側から見た場合の半時計周りに角度β)で傾くように回転軸RAを中心として磁気ヘッド28を磁気テープMT上でスキューさせる。このように、磁気テープMT上で磁気ヘッド28が順方向の上流側に角度βで傾くので、図12に示す例に比べ、線状磁化領域60A1に由来するサーボ信号と線状磁化領域60A2に由来するサーボ信号との間でアジマス損失によるばらつきが小さくなる。また、サーボ読取素子SRによってサーボパターン58B(すなわち、線状磁化領域対60B)が読み取られた場合も、同様に、線状磁化領域60B1に由来するサーボ信号と線状磁化領域60B2に由来するサーボ信号との間でアジマス損失によるばらつきが小さくなる。
ここで、角度βは、例えば、中心O1(図10参照)を回転軸として仮想直線C1に対して仮想線状領域62A及び62B(図10参照)の対称軸SA1(図10参照)を回転させた角度である角度a(図10参照)と一致するように設定される。なお、本実施形態において、「一致」とは、完全な一致の他に、本開示の技術が属する技術分野で一般的に許容される誤差であって、本開示の技術の趣旨に反しない程度の誤差を含めた意味合いでの一致を指す。仮想線状領域62A及び62Bの幾何特性は、線状磁化領域60A1及び60B1の幾何特性と同じである。従って、線状磁化領域60A1及び60B1も、仮想直線C1に対して角度a傾斜している。この場合、磁気テープMT上で磁気ヘッド28が順方向の上流側に角度β(すなわち、角度a)で傾斜すると、磁気ヘッド28の傾斜角度と線状磁化領域60A1及び60A2の傾斜角度とが一致する。この結果、線状磁化領域60A1に由来するサーボ信号と線状磁化領域60A2に由来するサーボ信号との間でアジマス損失によるばらつきが小さくなる。また、サーボ読取素子SRによってサーボパターン58B(すなわち、線状磁化領域対60B)が読み取られた場合も、同様に、線状磁化領域60B1に由来するサーボ信号と線状磁化領域60B2に由来するサーボ信号との間でアジマス損失によるばらつきが小さくなる。
一例として図14に示すように、制御装置30は、制御部30A及び位置検出部30Bを有する。位置検出部30Bは、第1位置検出部30B1及び第2位置検出部30B2を有する。位置検出部30Bは、サーボ読取素子SRによってサーボパターン58が読み取られた結果であるサーボ信号を取得し、取得したサーボ信号に基づいて、磁気テープMT上での磁気ヘッド28の位置を検出する。
サーボ信号は、第1サーボ信号と第2サーボ信号とに類別される。第1サーボ信号は、サーボ読取素子SR1によってサーボパターン58が読み取られた結果であるサーボ信号であり、第2サーボ信号は、サーボ読取素子SR2によってサーボパターン58が読み取られた結果であるサーボ信号である。
第1位置検出部30B1は、第1サーボ信号を取得し、第2位置検出部30B2は、第2サーボ信号を取得する。図14に示す例では、第1位置検出部30B1が、サーボ読取素子SR1によってサーボバンドSB2内のサーボパターン58が読み取られることによって得られた第1サーボ信号を取得し、第2位置検出部30B2が、サーボ読取素子SR2によってサーボバンドSB3内のサーボパターン58が読み取られることによって得られた第2サーボ信号を取得する。第1位置検出部30B1は、第1サーボ信号に基づいて、サーボバンドSB2に対するサーボ読取素子SR1の位置を検出し、第2位置検出部30B2は、第2サーボ信号に基づいて、サーボバンドSB3に対するサーボ読取素子SR2の位置を検出する。
制御部30Aは、第1位置検出部30B1での位置検出結果(すなわち、第1位置検出部30B1によって位置が検出された結果)及び第2位置検出部30B2での位置検出結果(すなわち、第2位置検出部30B2によって位置が検出された結果)に基づいて各種制御を行う。ここで、各種制御とは、例えば、サーボ制御、スキュー角度制御、及び/又は張力制御等を指す。張力制御とは、磁気テープMTに付与する張力(例えば、TDSの影響を低減するための張力)の制御を指す。
一例として図15に示すように、位置検出部30Bは、磁気テープMTからサーボ読取素子SRによってサーボパターン58が読み取られた結果であるサーボ信号を、自己相関係数を用いて検出する。
ストレージ32には、理想波形信号66が記憶されている。理想波形信号66は、サーボ信号に含まれる単発の理想波形を示す信号(例えば、サーボパターン58に含まれる理想的な磁化直線の1本がサーボ読取素子SRによって読み取られた結果である理想的な信号)である。理想波形信号66は、サーボ信号と比較される見本信号とも言える。なお、ここでは、ストレージ32に理想波形信号66が記憶されている形態例を挙げているが、これは、あくまでも一例に過ぎず、例えば、ストレージ32に代えて、又は、ストレージ32と共に、理想波形信号66がカートリッジメモリ24に記憶されていてもよい。また、磁気テープMTの先頭に設けられたBOT領域(図示省略)、及び/又は、磁気テープMTの後尾に設けられたEOT領域(図示省略)に理想波形信号66が記録されていてもよい。
位置検出部30Bによって用いられる自己相関係数は、サーボ信号と理想波形信号66との相関の度合いを示す係数である。位置検出部30Bは、ストレージ32から理想波形信号66を取得し、取得した理想波形信号66とサーボ信号とを比較する。そして、位置検出部30Bは、比較結果に基づいて自己相関係数を算出する。位置検出部30Bは、サーボバンドSB上において、サーボ信号と理想波形信号66との相関が高い位置(例えば、サーボ信号と理想波形信号66とが一致する位置)を、自己相関係数に従って検出する。
サーボバンドSBに対するサーボ読取素子SRの位置の検出は、例えば、以下のようにして行われる。自己相関係数によって、サーボパターン58A及び58Bの長手方向LDの間隔の検出が可能となる。例えば、サーボ読取素子SRがサーボパターン58の上側(すなわち、図14中の紙面正面視の上側)に位置している場合、線状磁化領域60A1と線状磁化領域60A2との間隔は狭くなり、かつ、線状磁化領域60B1と線状磁化領域60B2との間隔も狭くなる。これに対し、サーボ読取素子SRがサーボパターン58の下側(すなわち、図14中の紙面正面視の下側)に位置している場合、線状磁化領域60A1と線状磁化領域60A2との間隔は広くなり、かつ、線状磁化領域60B1と線状磁化領域60B2との間隔も広くなる。このようにして、位置検出部30Bは、自己相関係数に従って検出した線状磁化領域60A1と線状磁化領域60A2との間隔、及び、線状磁化領域60B1と線状磁化領域60B2との間隔を用いて、サーボバンドSBに対するサーボ読取素子SRの位置の検出を行う。制御部30Aは、位置検出部30Bでの位置検出結果(すなわち、位置検出部30Bによって位置が検出された結果)に基づいて移動機構48を動作させることで磁気ヘッド28の位置を調整する。また、制御部30Aは、磁気素子ユニット42に対して磁気テープMTのデータバンドDBに対して磁気的処理を行わせる。すなわち、制御部30Aは、磁気素子ユニット42から読取信号(磁気素子ユニット42によって磁気テープMTのデータバンドDBから読み取られたデータ)を取得したり、磁気素子ユニット42に記録信号を供給することで記録信号に応じたデータを磁気テープMTのデータバンドDBに記録したりする。
また、TDSの影響を低減するために、制御部30Aは、位置検出部30Bでの位置検出結果からサーボバンドピッチを算出し、算出したサーボバンドピッチに従って、張力制御を行ったり、磁気テープMT上で磁気ヘッド28をスキューさせたりする。張力制御は、送出モータ36及び巻取モータ40の各々の回転速度及び回転トルク等が調整されることによって実現される。磁気ヘッド28のスキューは、傾斜機構49を作動させることによって実現される。
次に、磁気テープMTの製造工程に含まれる複数の工程のうち、磁気テープMTのサーボバンドSBにサーボパターン58を記録するサーボパターン記録工程、及び磁気テープMTを巻き取る巻取工程の一例について説明する。
一例として図16に示すように、サーボパターン記録工程では、サーボライタSWが用いられる。サーボライタSWは、送出リールSW1、巻取リールSW2、駆動装置SW3、パルス信号生成器SW4、制御装置SW5、複数のガイドSW6、搬送路SW7、及びサーボパターン記録ヘッドWH、及びベリファイヘッドVHを備えている。
本実施形態において、サーボライタSWは、本開示の技術に係る「サーボパターン記録装置」及び「検査装置」の一例である。また、本実施形態において、パルス信号生成器SW4は、本開示の技術に係る「パルス信号生成器」の一例である。また、本実施形態において、サーボパターン記録ヘッドWHは、本開示の技術に係る「サーボパターン記録ヘッド」の一例である。また、本実施形態において、制御装置SW5は、本開示の技術に係る「検査プロセッサ」の一例である。
制御装置SW5は、サーボライタSWの全体を制御する。本実施形態において、制御装置SW5は、ASICによって実現されているが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、制御装置SW5は、FPGA及び/又はPLCによって実現されるようにしてもよい。また、制御装置SW5は、CPU、フラッシュメモリ(例えば、EEPROM、及び/又は、SSD等)、及びRAMを含むコンピュータによって実現されるようにしてもよい。また、ASIC、FPGA、PLC、及びコンピュータのうちの2つ以上を組み合わせて実現されるようにしてもよい。すなわち、制御装置SW5は、ハードウェア構成とソフトウェア構成との組み合わせによって実現されるようにしてもよい。
送出リールSW1には、パンケーキがセットされている。パンケーキとは、サーボパターン58の書き込み前に幅広のウェブ原反から製品幅に裁断された磁気テープMTがハブに巻き掛けられた大径ロールを指す。
駆動装置SW3は、モータ(図示省略)及びギア(図示省略)を有しており、送出リールSW1及び巻取リールSW2に機械的に接続されている。磁気テープMTが巻取リールSW2によって巻き取られる場合、駆動装置SW3は、制御装置SW5からの指示に従って、動力を生成し、生成した動力を送出リールSW1及び巻取リールSW2に伝達することで送出リールSW1及び巻取リールSW2を回転させる。すなわち、送出リールSW1は、駆動装置SW3から動力を受けて回転することで、磁気テープMTを既定の搬送路SW7に送り出す。巻取リールSW2は、駆動装置SW3から動力を受けて回転することで、送出リールSW1から送り出された磁気テープMTを巻き取る。送出リールSW1及び巻取リールSW2の回転速度及び回転トルク等は、巻取リールSW2に対して磁気テープMTを巻き取らせる速度に応じて調整される。
搬送路SW7上には、複数のガイドSW6及びサーボパターン記録ヘッドWHが配置されている。サーボパターン記録ヘッドWHは、複数のガイドSW6間で、磁気テープMTの表面31側に配置されている。送出リールSW1から搬送路SW7に送り出された磁気テープMTは、複数のガイドSW6に案内されてサーボパターン記録ヘッドWH上を経由して巻取リールSW2によって巻き取られる。
磁気テープMTの製造工程には、サーボパターン記録工程の他にも複数の工程が含まれている。複数の工程には、検査工程及び巻取工程が含まれている。
例えば、検査工程は、サーボパターン記録ヘッドWHによって磁気テープMTの表面31に形成されたサーボバンドSBを検査する工程である。サーボバンドSBの検査とは、例えば、サーボバンドSBに記録されたサーボパターン58の正否を判定する処理を指す。サーボパターン58の正否の判定とは、例えば、サーボパターン58A及び58Bが表面31内の事前に決められた箇所に対して、磁化直線60A1a、60A2a、60B1a及び60B2aが過不足なく、かつ、許容誤差内で記録されているか否かの判定(すなわち、サーボパターン58のベリファイ)を指す。
検査工程は、制御装置SW5及びベリファイヘッドVHを用いることによって行われる。ベリファイヘッドVHは、サーボパターン記録ヘッドWHよりも、磁気テープMTの搬送方向の下流側に配置されている。また、ベリファイヘッドVHには、磁気ヘッド28と同様に、複数のサーボ読取素子(図示省略)が設けられており、複数のサーボ読取素子によって複数のサーボバンドSBに対する読み取りが行われる。更に、ベリファイヘッドVHは、磁気ヘッド28と同様に、磁気テープMTの表面31上でスキューされている。
ベリファイヘッドVHは、制御装置SW5に接続されている。ベリファイヘッドVHには、磁気テープMTの表面31側(すなわち、ベリファイヘッドVHの背面側)から見てサーボバンドSBに対して正対する位置に配置されており、サーボバンドSBに記録されたサーボパターン58を読み取り、読み取った結果(以下、「サーボパターン読取結果」と称する)を制御装置SW5に出力する。制御装置SW5は、ベリファイヘッドVHから入力されたサーボパターン読取結果(例えば、サーボ信号)に基づいてサーボバンドSBの検査(例えば、サーボパターン58の正否の判定)を行う。例えば、制御装置SW5は、図14に示す位置検出部30Bとして動作することによりサーボパターン読取結果から位置検出結果を取得し、位置検出結果を用いてサーボパターン58の正否を判定することでサーボバンドSBの検査を行う。
制御装置SW5は、サーボバンドSBを検査した結果(例えば、サーボパターン58の正否を判定した結果)を示す情報を既定の出力先(例えば、ストレージ32(図3参照)、UI系装置34(図3参照)、及び/又は外部装置37(図3参照)等)に出力する。
例えば、検査工程が終了すると、次に、巻取工程が行われる。巻取工程は、複数の磁気テープカートリッジ12(図1~図4参照)のそれぞれに対して用いられる送出リール22(すなわち、磁気テープカートリッジ12(図1~図4参照)に収容される送出リール22(図2~図4参照))に磁気テープMTを巻回する工程である。巻取工程では、巻取モータMが用いられる。巻取モータMは、送出リール22にギア等を介して機械的に接続されている。巻取モータMは、制御装置(図示省略)の制御下で、送出リール22に対して回転力を付与することで送出リール22を回転させる。巻取リールSW2に巻き取られた磁気テープMTは、送出リール22の回転によって送出リール22に巻き取られる。巻取工程では、裁断装置(図示省略)が用いられる。複数の送出リール22の各々について、送出リール22によって必要な分の磁気テープMTが巻き取られると、巻取リールSW2から送出リール22に送出される磁気テープMTが裁断装置によって裁断される。
パルス信号生成器SW4は、制御装置SW5の制御下で、パルス信号を生成し、生成したパルス信号をサーボパターン記録ヘッドWHに供給する。磁気テープMTが搬送路SW7上を一定の速度で走行している状態で、サーボパターン記録ヘッドWHは、パルス信号生成器SW4から供給されたパルス信号に従ってサーボパターン58をサーボバンドSBに記録する。
図17には、搬送路SW7(図16参照)上を走行する磁気テープMTの表面31側(すなわち、サーボパターン記録ヘッドWHの背面側)からサーボパターン記録ヘッドWHを観察した場合のサーボパターン記録ヘッドWHの構成の一例、及びパルス信号生成器SW4の構成の一例が示されている。
一例として図17に示すように、サーボパターン記録ヘッドWHは、基体WH1及び複数のヘッドコアWH2を有する。基体WH1は、直方体状に形成されており、搬送路SW7上を走行する磁気テープMTの表面31上を幅方向WDに沿って横断するように配置される。基体WH1の表面WH1Aは、長辺WH1Aa及び短辺WH1Abを有する長方形である。基体WH1の長手方向、すなわち、長辺WH1Aaは、幅方向WDに対応する方向WD1(例えば、幅方向WDと同じ方向)に対して傾斜している。また、基体WH1は、磁気テープMTを斜めに横断している。すなわち、長辺WH1Aaは、磁気テープMTの表面31上を磁気テープMTの幅の一端側から他端側にかけて斜めに横断している。
表面WH1Aは、摺動面WH1Axを有する。摺動面WH1Axは、基体WH1が磁気テープMTの表面31上を幅方向WDに沿って斜めに横断した状況下での表面WH1Aのうちの磁気テープMTの表面31と重複する面(例えば、図17に示すドット状のハッチング領域)であり、走行状態の磁気テープMTに対して摺動する。図17に示されている摺動面WH1Axの幅(すなわち、短辺WH1Abの長さ)は、あくまでも一例に過ぎず、摺動面WH1Axの幅は、図17に示す例よりも数倍広くてもよい。
基体WH1には、複数のヘッドコアWH2が長辺WH1Aaの方向に沿って組み込まれている。ヘッドコアWH2には、ギャップパターンGが形成されている。ギャップパターンGは、表面WH1A(すなわち、基体WH1のうちの磁気テープMTの表面31に対峙する側の面)に形成されている。また、ギャップパターンGは、非平行な一対の直線領域からなる。非平行な一対の直線領域とは、例えば、図9に示す線状磁化領域60A1に含まれる5本の磁化直線60A1aのうちの順方向の最上流側に位置する磁化直線60A1aの幾何特性と同じ幾何特性の直線領域、及び図9に示す線状磁化領域60A2に含まれる5本の磁化直線60A2aのうちの順方向の最上流側に位置する磁化直線60A2aの幾何特性と同じ幾何特性の直線領域を指す。
表面WH1Aには、複数のギャップパターンGが方向WD1に沿って形成されている。表面WH1Aにおいて、方向WD1で隣接するギャップパターンG間の方向WD1についての間隔は、磁気テープMTのサーボバンドSB間の幅方向WDについての間隔(すなわち、サーボバンドピッチ)に相当する。
ヘッドコアWH2にはコイル(図示省略)が巻回されており、コイルに対してパルス信号が供給される。コイルに対して供給されるパルス信号は、サーボパターン58A用のパルス信号、及びサーボパターン58B用のパルス信号である。
搬送路SW7上を走行している磁気テープMTのサーボバンドSBに対してギャップパターンGが正対している状態で、ヘッドコアWH2のコイルにサーボパターン58A用のパルス信号が供給されると、パルス信号に従ってギャップパターンGから磁気テープMTのサーボバンドSBに対して磁界が付与される。これにより、サーボバンドSBには、サーボパターン58Aが記録される。また、搬送路SW7上を走行している磁気テープMTのサーボバンドSBに対してギャップパターンGが正対している状態で、ヘッドコアWH2のコイルにサーボパターン58B用のパルス信号が供給されることにより、ギャップパターンGから磁気テープMTのサーボバンドSBに対して磁界が付与される。これにより、サーボバンドSBには、サーボパターン58Bが記録される。
各サーボパターン58(すなわち、フレーム56(図9参照)毎のサーボパターン58)に対応するパルス信号は変調されている。パルス信号が変調されることによって、パルス信号には、諸々の情報が埋め込まれる。この場合、例えば、サーボパターン58A用のパルス信号が変調されることにより、5本の磁化直線60A1a(図9参照)のうちの3本目の磁化直線60A1aと2本目の磁化直線60A1aとの間隔(以下、「第1間隔」と称する)、及び、3本目の磁化直線60A1aと4本目の磁化直線60A1aとの間隔(以下、「第2間隔」と称する)をサーボパターン58A毎に変えることが可能となる。第1間隔及び第2間隔をサーボパターン58A毎に異ならせることで、個々のサーボパターン58Aに少なくとも1ビットの情報を埋め込むことが可能となる。これにより、複数のサーボパターン58を組み合わせることで諸々の情報を埋め込むことが可能となる。
諸々の情報とは、例えば、長手方向LDの位置に関する情報、サーボバンドSBを識別する情報、及び/又は、磁気テープMT等の製造元を特定する情報等も埋め込まれてもよく、この場合も、パルス信号を指す。
図17に示す例では、複数のヘッドコアWH2の一例として、ヘッドコアWH2A、WH2B及びWH2Cが示されており、複数のギャップパターンGの一例として、ギャップパターンG1、G2及びG3が示されている。ギャップパターンG1は、ヘッドコアWH2Aに形成されている。ギャップパターンG2は、ヘッドコアWH2Bに形成されている。ギャップパターンG3は、ヘッドコアWH2Cに形成されている。
ギャップパターンG1~G3の各々は、互いに同じ幾何特性を有する。本実施形態において、例えば、ギャップパターンG1は、サーボバンドSB3(図9参照)に対するサーボパターン58(図9参照)の記録に用いられ、ギャップパターンG2は、サーボバンドSB2(図9参照)に対するサーボパターン58(図9参照)の記録に用いられ、ギャップパターンG3は、サーボバンドSB1(図9参照)に対するサーボパターン58(図9参照)の記録に用いられる。
ギャップパターンG1は、直線領域G1A及びG1Bからなる直線領域対である。また、ギャップパターンG2は、直線領域G2A及びG2Bからなる直線領域対である。また、ギャップパターンG3は、直線領域G3A及びG3Bからなる直線領域対である。
本実施形態において、直線領域G1A及びG1Bからなる直線領域対、直線領域G2A及びG2Bからなる直線領域対、及び直線領域G3A及びG3Bからなる直線領域対は、本開示の技術に係る「直線領域対」の一例である。また、本実施形態において、直線領域G1A、G2A及びG3Aは、本開示の技術に係る「第1直線領域」の一例である。また、本実施形態において、直線領域G1B、G2B及びG3Bは、本開示の技術に係る「第2直線領域」の一例である。
パルス信号生成器SW4は、第1パルス信号生成器SW4A、第2パルス信号生成器SW4B、及び第3パルス信号生成器SW4Cを有する。第1パルス信号生成器SW4Aは、ヘッドコアWH2Aに接続されている。第2パルス信号生成器SW4Bは、ヘッドコアWH2Bに接続されている。第3パルス信号生成器SW4Cは、ヘッドコアWH2Cに接続されている。
ギャップパターンG1がサーボバンドSB3(図9参照)に対して用いられる場合、第1パルス信号生成器SW4Aが、パルス信号をヘッドコアWH2Aに供給すると、パルス信号に従ってギャップパターンG1からサーボバンドSB3に磁界が付与され、サーボバンドSB3にサーボパターン58(図9参照)が記録される。
例えば、搬送路SW7上を走行している磁気テープMTのサーボバンドSB3に対してギャップパターンG1が正対している状態で、ヘッドコアWH2Aにサーボパターン58A用のパルス信号が供給されると、サーボバンドSB3にサーボパターン58A(図9参照)が記録される。すなわち、サーボバンドSB3に、直線領域G1Aによって線状磁化領域60A1(図9参照)が記録され、かつ、サーボバンドSB3に、直線領域G1Bによって線状磁化領域60A2(図9参照)が記録される。
また、例えば、搬送路SW7上を走行している磁気テープMTのサーボバンドSB3に対してギャップパターンG1が正対している状態で、ヘッドコアWH2Aにサーボパターン58B用のパルス信号が供給されると、サーボバンドSB3にサーボパターン58B(図9参照)が記録される。すなわち、サーボバンドSB3に、直線領域G1Aによって線状磁化領域60B1(図9参照)が記録され、かつ、サーボバンドSB3に、直線領域G1Bによって線状磁化領域60B2(図9参照)が記録される。
ギャップパターンG2がサーボバンドSB2(図9参照)に対して用いられる場合、第2パルス信号生成器SW4Bが、パルス信号をヘッドコアWH2Bに供給すると、パルス信号に従ってギャップパターンG2からサーボバンドSB2に磁界が付与され、サーボバンドSB2にサーボパターン58が記録される。
例えば、搬送路SW7上を走行している磁気テープMTのサーボバンドSB2に対してギャップパターンG2が正対している状態で、ヘッドコアWH2Bにサーボパターン58A用のパルス信号が供給されると、サーボバンドSB2にサーボパターン58A(図9参照)が記録される。すなわち、サーボバンドSB2に、直線領域G2Aによって線状磁化領域60A1が記録され、かつ、サーボバンドSB2に、直線領域G2Bによって線状磁化領域60A2が記録される。
また、例えば、搬送路SW7上を走行している磁気テープMTのサーボバンドSB2に対してギャップパターンG2が正対している状態で、ヘッドコアWH2Bにサーボパターン58B用のパルス信号が供給されると、サーボバンドSB2にサーボパターン58Bが記録される。すなわち、サーボバンドSB2に、直線領域G2Aによって線状磁化領域60B1が記録され、かつ、サーボバンドSB2に、直線領域G2Bによって線状磁化領域60B2が記録される。
ギャップパターンG3がサーボバンドSB1(図9参照)に対して用いられる場合、第3パルス信号生成器SW4Cが、パルス信号をヘッドコアWH2Cに供給すると、パルス信号に従ってギャップパターンG3からサーボバンドSB1に磁界が付与され、サーボバンドSB1にサーボパターン58が記録される。
例えば、搬送路SW7上を走行している磁気テープMTのサーボバンドSB1に対してギャップパターンG3が正対している状態で、ヘッドコアWH2Cにサーボパターン58A用のパルス信号が供給されると、サーボバンドSB1にサーボパターン58Aが記録される。すなわち、サーボバンドSB1に、直線領域G3Aによって線状磁化領域60A1が記録され、かつ、サーボバンドSB1に、直線領域G3Bによって線状磁化領域60A2が記録される。
また、例えば、搬送路SW7上を走行している磁気テープMTのサーボバンドSB1に対してギャップパターンG3が正対している状態で、ヘッドコアWH2Cにサーボパターン58B用のパルス信号が供給されると、サーボバンドSB1にサーボパターン58Bが記録される。すなわち、サーボバンドSB1に、直線領域G3Aによって線状磁化領域60B1が記録され、かつ、サーボバンドSB1に、直線領域G3Bによって線状磁化領域60B2が記録される。
一例として図18に示すように、ギャップパターンG1において、直線領域G1A及びG1Bは、方向WD1に沿った直線、すなわち、仮想直線C1に対して相反する方向に傾けられている。換言すれば、直線領域G1Aは、仮想直線C1に対して一の方向(例えば、図18の紙面表側から見て時計回り方向)に傾斜している。一方、直線領域G1Bは、仮想直線C1に対して他の方向(例えば、図18の紙面表側から見て反時計回り方向)に傾斜している。また、直線領域G1Aは、直線領域G1Bよりも、仮想直線C1に対する傾斜角度が急である。ここで「急」とは、例えば、仮想直線C1に対する直線領域G1Aの角度が、仮想直線C1に対する直線領域G1Bの角度よりも小さいことを指す。また、直線領域G1Aの両端の位置と直線領域G1Bの両端の位置とが方向WD1で揃っている。また、直線領域G1Aの全長は、直線領域G1Bの全長よりも短い。
ギャップパターンG2において、直線領域G2A及びG2Bは、仮想直線C1に対して相反する方向に傾けられている。換言すれば、直線領域G2Aは、仮想直線C1に対して一の方向(例えば、図18の紙面表側から見て時計回り方向)に傾斜している。一方、直線領域G2Bは、仮想直線C1に対して他の方向(例えば、図18の紙面表側から見て反時計回り方向)に傾斜している。また、直線領域G2Aは、直線領域G2Bよりも、仮想直線C1に対する傾斜角度が急である。ここで「急」とは、例えば、仮想直線C1に対する直線領域G2Aの角度が、仮想直線C1に対する直線領域G2Bの角度よりも小さいことを指す。また、直線領域G2Aの両端の位置と直線領域G2Bの両端の位置とが方向WD1で揃っている。また、直線領域G2Aの全長は、直線領域G2Bの全長よりも短い。
ギャップパターンG3において、直線領域G3A及びG3Bは、仮想直線C1に対して相反する方向に傾けられている。換言すれば、直線領域G3Aは、仮想直線C1に対して一の方向(例えば、図18の紙面表側から見て時計回り方向)に傾斜している。一方、直線領域G3Bは、仮想直線C1に対して他の方向(例えば、図18の紙面表側から見て反時計回り方向)に傾斜している。また、直線領域G3Aは、直線領域G3Bよりも、仮想直線C1に対する傾斜角度が急である。ここで「急」とは、例えば、仮想直線C1に対する直線領域G3Aの角度が、仮想直線C1に対する直線領域G3Bの角度よりも小さいことを指す。また、直線領域G3Aの両端の位置と直線領域G3Bの両端の位置とが方向WD1で揃っている。また、直線領域G3Aの全長は、直線領域G3Bの全長よりも短い。
ギャップパターンG1、G2及びG3は、方向WD1に沿って隣接するギャップパターンG間で、長手方向LDに対応する方向LD1(例えば、長手方向LDと同じ方向)に、上述した既定間隔(すなわち、数式(1)から算出される既定間隔)でずれている。
表面WH1Aにおいて、長辺WH1Aaは、磁気テープMTの幅よりも長い。短辺WH1Abは、ギャップパターンG1、G2及びG3の全てが収まる長さである。基体WH1は、磁気テープMTの表面31側に、複数のギャップパターンGと表面31とを向い合せた状態で、かつ、既定間隔のずれを吸収する角度γで仮想直線C1に対して磁気テープMTに沿って傾けられている。ずれを吸収する角度γとは、例えば、少なくともギャップパターンG1~G3がギャップパターンG1からギャップパターンG3にかけて方向LD1に沿ってずれている量に相当する回転量、基体WH1を、基体WH1の平面視中心点(すなわち、基体WH1を磁気テープMTの表面31側から見た場合の基体WHの中心点)を回転軸として回転させた角度を指す。ここで、基体WH1を基体WH1の平面視中心点を回転軸として回転させる方向は、基体WH1を磁気テープMTの表面31側から見た場合の半時計周り(すなわち、図18の紙面表側から見た場合の半時計周り)の方向である。図18に示す例では、長辺WH1Aaの延長線C5が仮想直線C1に対して角度γで傾斜している態様が示されている。
ギャップパターンG1、G2及びG3間で用いられるパルス信号(すなわち、図17に示すように、第1パルス信号生成器SW4AからヘッドコアWH2Aに供給されるパルス信号、第2パルス信号生成器SW4BからヘッドコアWH2Bに供給されるパルス信号、及び第3パルス信号生成器SW4CからヘッドコアWH2Cに供給されるパルス信号)は同位相の信号である。
サーボパターン記録工程では、ギャップパターンG1の位置をサーボバンドSB3の位置に対応させ、ギャップパターンG2の位置をサーボバンドSB2の位置に対応させ、かつ、ギャップパターンG3の位置をサーボバンドSB1の位置に対応させた状態で、磁気テープMTが搬送路SW7上を一定の速度で走行する。そして、この状態で、ヘッドコアWH2A、ヘッドコアWH2B、及びヘッドコアWH2Cに対して、サーボパターン58A用のパルス信号とサーボパターン58B用のパルス信号とが交互に供給される。
ヘッドコアWH2A、ヘッドコアWH2B、及びヘッドコアWH2Cに対して同位相でサーボパターン58A用のパルス信号が供給されると、サーボバンドSB3、サーボバンドSB2、及びサーボバンドSB1に対して、長手方向LDに既定間隔ずれた状態でサーボパターン58Aが記録される。また、ヘッドコアWH2A、ヘッドコアWH2B、及びヘッドコアWH2Cに対して同位相でサーボパターン58B用のパルス信号が供給されると、サーボバンドSB3、サーボバンドSB2、及びサーボバンドSB1に対して、長手方向LDに既定間隔ずれた状態でサーボパターン58Bが記録される。
ここで、ギャップパターンGの表面WH1A上での幾何特性について、図19を参照しながら説明する。
一例として図19に示すように、ギャップパターンGの表面WH1A上での幾何特性は、仮想直線領域対68を用いて表現することが可能である。仮想直線領域対68は、仮想直線領域68A及び仮想直線領域68Bからなる。本実施形態において、仮想直線領域対68は、本開示の技術に係る「一対の仮想直線領域」の一例であり、仮想直線領域68Aは、本開示の技術に係る「一方の仮想直線領域」一例であり、仮想直線領域68Bは、本開示の技術に係る「他方の仮想直線領域」の一例である。
仮想直線領域対68は、図18に示すギャップパターンGと同じ幾何特性を有する仮想的な直線領域対である。仮想直線領域対68は、ギャップパターンGの表面WH1A上での幾何特性の説明のために便宜的に用いられる仮想的な直線領域対であり、実在する直線領域対ではない。
本実施形態では、例えば、仮想直線領域68Aが、図18に示す直線領域G1Aと同じ幾何特性を有し、仮想直線領域68Bが、図18に示す直線領域G1Bと同じ幾何特性を有する。
仮想直線領域対68には、中心O2が設けられている。例えば、中心O2は、仮想直線領域68Aの中心と、仮想直線領域68Bの中心とを結ぶ線分L2の中心である。
仮想直線領域68A及び仮想直線領域68Bは、仮想直線C1に対して線対称に傾けられている。ここで、中心O2を回転軸として仮想直線C1に対して仮想直線領域68A及び仮想直線領域68Bの対称軸SA2を角度b(例えば、10度)傾斜させることによって仮想直線領域対68の全体を仮想直線C1に対して傾斜させた場合の仮想直線領域対68と図10に示す仮想線状領域対62とを比較すると、仮想直線領域対68には、不足する部分と不要な部分とが生じる。ここで、不足する部分とは、サーボパターン記録ヘッドWHが磁気テープMTに対してサーボパターン58を記録する上で不足する部分を指し、不要な部分とは、サーボパターン記録ヘッドWHが磁気テープMTに対してサーボパターン58を記録する上で不要な部分を指す。図19に示す例では、仮想直線領域68Bに不足する部分と不要な部分とが生じる態様が示されている。
そこで、不足する部分を補い、かつ、不要な部分を削ることにより、方向WD1について、仮想直線領域68Aの両端の位置と、仮想直線領域68Bの両端の位置とを揃える。
このようにして得られた仮想直線領域対68の幾何特性(すなわち、仮想的なギャップパターンの幾何特性)は、実際のギャップパターンGの幾何特性に相当する。すなわち、表面WH1A(図18参照)には、方向WD1について仮想直線領域68Aの両端の位置と仮想直線領域68Bの両端の位置とを揃えることによって得られた仮想直線領域対68の幾何特性に相当する幾何特性のギャップパターンGが形成される。
次に、磁気テープシステム10の作用について説明する。
磁気テープカートリッジ12には、図9に示す磁気テープMTが収容されている(図9及び図11参照)。磁気テープカートリッジ12は、磁気テープドライブ14に装填される。磁気テープドライブ14では、磁気テープMTに対して磁気素子ユニット42(図3及び図15参照)による磁気的処理が行われる場合、磁気テープカートリッジ12から磁気テープMTが引き出され、磁気ヘッド28のサーボ読取素子SRによってサーボバンドSB内のサーボパターン58が読み取られる。
図9及び図10に示すように、磁気テープMTのサーボバンドSBに記録されているサーボパターン58Aに含まれる線状磁化領域60A1及び60A2は、仮想直線C1に対して相反する方向に傾けられている。一方、図13に示すように、磁気テープMT上で磁気ヘッド28も、順方向の上流側に角度β(すなわち、図13の紙面表側から見た場合の半時計周りに角度β)傾けられている。この状態で、サーボパターン58Aがサーボ読取素子SRによって読み取られると、線状磁化領域60A1とサーボ読取素子SRとで成す角度と、線状磁化領域60A2とサーボ読取素子SRとで成す角度とが近しくなるため、アジマス損失に起因するサーボ信号のばらつきは、従来既知のサーボパターン52Aに含まれる線状磁化領域54A1に由来するサーボ信号と従来既知のサーボパターン52Aに含まれる線状磁化領域54A2に由来するサーボ信号との間で生じるばらつきよりも少なくなる。
この結果、従来既知のサーボパターン52Aに含まれる線状磁化領域54A1に由来するサーボ信号と従来既知のサーボパターン52Aに含まれる線状磁化領域54A2に由来するサーボ信号との間でのばらつきに比べ、線状磁化領域60A1に由来するサーボ信号と線状磁化領域60A2に由来するサーボ信号との間でのばらつきが小さくなり、従来既知のサーボパターン52Aから得られるサーボ信号よりも、信頼性の高いサーボ信号を得ることができる(以下、この効果を「第1の効果」とも称する)。なお、図13に示すように、磁気テープMT上で磁気ヘッド28が、順方向の上流側に角度β(すなわち、図13の紙面表側から見た場合の半時計周りに角度β)傾けられた状態で、サーボパターン58Bがサーボ読取素子SRによって読み取られる場合も、第1効果と同様の効果(以下、この効果を「第2の効果」とも称する)が得られる。
ところで、幅方向WDについて線状磁化領域60A1の両端の位置と線状磁化領域60A2の両端の位置とが揃っていないと、サーボ読取素子SRによって線状磁化領域60A1の一端部は読み取られるが、線状磁化領域60A2の一端部は読み取られなかったり、サーボ読取素子SRによって線状磁化領域60A1の他端部は読み取られるが、線状磁化領域60A2の他端部は読み取られなかったりする。
そこで、本実施形態に係る磁気テープMTでは、サーボバンドSB内で幅方向WDについて線状磁化領域60A1の両端の位置(すなわち、5本の磁化直線60A1aの各々の両端の位置)と線状磁化領域60A2の両端の位置(すなわち、5本の磁化直線60A2aの各々の両端の位置)とを揃えている。従って、サーボパターン58Aに対するサーボ読取素子SRによる読み取りが行われる場合、幅方向WDについて線状磁化領域60A1の両端の位置と線状磁化領域60A2の両端の位置とが揃っていない場合に比べ、サーボ読取素子SRに対して線状磁化領域60A1及び60A2を過不足なく読み取らせることができる。この結果、幅方向WDについて線状磁化領域60A1の両端の位置と線状磁化領域60A2の両端の位置とが揃っていない場合に比べ、信頼性の高いサーボ信号を得ることができる(以下、この効果を「第3の効果」と称する)。なお、サーボパターン58Bに対するサーボ読取素子SRによる読み取りが行われる場合も、第3の効果と同様の効果(以下、この効果を「第4の効果」とも称する)が得られる。
図9及び図10に示すように線状磁化領域60A1の仮想直線C1に対する勾配が、線状磁化領域60A2の仮想直線C1に対する勾配よりも急であるにも拘らず、線状磁化領域60A1の全長を線状磁化領域60A2の全長よりも長くすると、線状磁化領域60A1と線状磁化領域60A2との間でサーボ読取素子SRによって読み取られる部分と読み取られない部分とが生じる。また、線状磁化領域60B1の全長を線状磁化領域60B2の全長よりも長くした場合であっても、線状磁化領域60B1と線状磁化領域60B2との間でサーボ読取素子SRによって読み取られる部分と読み取られない部分とが生じる。そこで、本実施形態に係る磁気テープMTでは、線状磁化領域60A1の全長が線状磁化領域60A2の全長よりも短くされており、線状磁化領域60B1の全長が線状磁化領域60B2の全長よりも短くされている。これにより、線状磁化領域60A1及び60A2に対するサーボ読取素子SRによる読み取り、及び線状磁化領域60B1及び60B2に対するサーボ読取素子SRによる読み取りを過不足なく行うことができる(以下、この効果を「第5の効果」と称する)。
また、本実施形態に係る磁気テープMTでは、線状磁化領域60A1は、5本の磁化直線60A1aの集合であり、線状磁化領域60A2は、5本の磁化直線60A2aの集合である。また、線状磁化領域60B1は、4本の磁化直線60B1aの集合であり、線状磁化領域60B2は、4本の磁化直線60B2aの集合である。従って、各線状磁化領域が1本の磁化直線からなる場合に比べ、サーボパターン58から得られる情報量を多くすることができ、この結果、高精度なサーボ制御を実現することができる(以下、この効果を「第6の効果」と称する)。
また、本実施形態に係る磁気テープMTでは、線状磁化領域対60Aの磁気テープMT上での幾何特性が、仮想線状領域対62の対称軸SA1を仮想直線C1に対して傾斜させることによって仮想線状領域対62の全体を仮想直線C1に対して傾斜させた場合の仮想線状領域62Aの両端の位置と仮想線状領域62Bの両端の位置とを幅方向WDで揃えた幾何特性に相当する。従って、従来既知の幾何特性を有するサーボパターン52Aに対してサーボ読取素子SRによる読み取りが行われる場合に比べ、線状磁化領域60A1に由来するサーボ信号と線状磁化領域60A2に由来するサーボ信号との間でのばらつきを小さくすることができる。この結果、従来既知の幾何特性を有するサーボパターン52Aから得られるサーボ信号よりも、信頼性の高いサーボ信号を得ることができる(以下、この効果を「第7の効果」と称する)。
なお、線状磁化領域対60Bは、線状磁化領域対60Aに比べ、線状磁化領域60A1に代えて線状磁化領域60B1を有する点、及び線状磁化領域60A2に代えて線状磁化領域60B2を有する点のみが異なる。このように構成された線状磁化領域対60Bに対しても、線状磁化領域対60Aと同様にサーボ読取素子SRによる読み取りが行われる。従って、従来既知の幾何特性を有するサーボパターン52Bに対してサーボ読取素子SRによる読み取りが行われる場合に比べ、線状磁化領域60B1に由来するサーボ信号と線状磁化領域60B2に由来するサーボ信号との間でのばらつきを小さくすることができる。この結果、従来既知の幾何特性を有するサーボパターン52Bから得られるサーボ信号よりも、信頼性の高いサーボ信号を得ることができる(以下、この効果を「第8の効果」と称する)。
本実施形態では、サーボバンドSB間で対応する一対のサーボパターン58が、磁気ヘッド28に含まれるサーボ読取素子SR1及びSR2によって読み取られる。また、本実施形態では、磁気ヘッド28が、磁気テープMT上でスキューした状態で用いられる(図13~図15参照)。ここで、仮に、サーボバンドSB間で対応する一対のサーボパターン58が長手方向LDに既定間隔ずらさずに配置されていると、サーボバンドSB間で対応する一対のサーボパターン58のうちの一方のサーボパターン58に対して読み取りが行われるタイミングと、他方のサーボパターン58に対して読み取りが行われるタイミングとの間で時間差が生じる。そのため、本実施形態に係る磁気テープMTでは、サーボバンドSB間で対応するサーボパターン58が、幅方向WDで隣接するサーボバンドSB間で長手方向LDに既定間隔でずれている。これにより、幅方向WDで隣接するサーボバンドSB間で対応する一対のサーボパターン58が既定間隔ずらさずに配置されている場合に比べ、サーボバンドSB間で対応する一対のサーボパターン58のうちの一方のサーボパターン58に対して読み取りが行われるタイミングと、他方のサーボパターン58に対して読み取りが行われるタイミングとの間で生じる時間差を小さくすることができる(以下、この効果を「第9の効果」と称する)。
本実施形態では、サーボバンドSBが複数のフレーム56(図9及び図11参照)で区切られている。フレーム56は、一対のサーボパターン58(すなわち、サーボパターン58A及び58B)に基づいて規定されている。また、本実施形態では、幅方向WDで隣接するサーボバンドSB間で対応関係にある一対のフレーム56に含まれる一対のサーボパターン58が、磁気ヘッド28に含まれるサーボ読取素子SR1及びSR2によって読み取られる。また、本実施形態では、磁気ヘッド28が、磁気テープMT上でスキューした状態で用いられる(図13~図15参照)。ここで、仮に、幅方向WDで隣接するサーボバンドSB間で対応関係にある一対のフレーム56に含まれる一対のサーボパターン58が長手方向LDに既定間隔ずらさずに配置されていると、一対のサーボパターン58のうちの一方のサーボパターン58に対して読み取りが行われるタイミングと、他方のサーボパターン58に対して読み取りが行われるタイミングとの間で時間差が生じる。そのため、本実施形態に係る磁気テープMTでは、幅方向WDで隣接するサーボバンドSB間で対応関係にある一対のフレーム56に含まれる一対のサーボパターン58が、幅方向WDで隣接するサーボバンドSB間で長手方向LDに既定間隔でずれている。これにより、幅方向WDで隣接するサーボバンドSB間で対応する一対のフレーム56が既定間隔ずらさずに配置されている場合に比べ、幅方向WDで隣接するサーボバンドSB間で対応関係にある一対のフレーム56に含まれる一対のサーボパターン58のうちの一方のサーボパターン58に対して読み取りが行われるタイミングと、他方のサーボパターン58に対して読み取りが行われるタイミングとの間で生じる時間差を小さくすることができる(以下、この効果を「第10の効果」と称する)。
本実施形態では、図11に示すように、既定間隔が、幅方向WDで隣接するサーボバンドSB間で対応関係にないフレーム56間と仮想直線C1とで成す角度αと、サーボバンドピッチと、フレーム56の長手方向の全長とに基づいて規定されている。すなわち、既定間隔は、数式(1)で規定されており、数式(1)から算出される。従って、角度α、サーボバンドピッチ、及びフレーム56の長手方向の全長の何れも用いずに既定間隔を規定する場合に比べ、容易に既定間隔を得ることができる(以下、この効果を「第11の効果」と称する)。
本実施形態では、サーボ読取素子SRによってサーボパターン58が読み取られた結果であるサーボ信号が自己相関係数を用いて検出される(図15参照)。これにより、信号レベルが閾値を超えたか否かを判定する手法のみを用いてサーボ信号を検出する場合に比べ、サーボ信号を精度良く検出することができる(以下、この効果を「第12の効果」と称する)。
次に、サーボライタSWの作用について説明する。
サーボライタSWでは、サーボパターン記録ヘッドWHに対して磁気テープMTにサーボパターン58を記録させる場合、磁気テープMTを搬送路SW7に送り出し、磁気テープMTを一定の速度で走行させる。このとき、ギャップパターンG1の位置をサーボバンドSB3の位置に対応させ、ギャップパターンG2の位置をサーボバンドSB2の位置に対応させ、かつ、ギャップパターンG3の位置をサーボバンドSB1の位置に対応させた状態で、磁気テープMTを走行させる。この状態で、サーボパターン記録ヘッドWHのヘッドコアWH2A、ヘッドコアWH2B、及びヘッドコアWH2Cに対して、サーボパターン58A用のパルス信号とサーボパターン58B用のパルス信号とが交互に供給される。
ギャップパターンGは、非平行な一対の直線領域からなる。非平行な一対の直線領域は、図9に示す線状磁化領域60A1に含まれる5本の磁化直線60A1aのうちの順方向の最上流側に位置する磁化直線60A1aの幾何特性と同じ幾何特性の直線領域、及び図9に示す線状磁化領域60A2に含まれる5本の磁化直線60A2aのうちの順方向の最上流側に位置する磁化直線60A2aの幾何特性と同じ幾何特性の直線領域である。また、ギャップパターンG1、G2及びG3は、方向LD1に沿って既定間隔ずつずれている。
従って、ヘッドコアWH2A、ヘッドコアWH2B、及びヘッドコアWH2Cに対して同位相でサーボパターン58A用のパルス信号が供給されると、サーボバンドSB3、サーボバンドSB2、及びサーボバンドSB1に対して、長手方向LDに既定間隔ずれた状態でサーボパターン58Aが記録される。また、ヘッドコアWH2A、ヘッドコアWH2B、及びヘッドコアWH2Cに対して同位相でサーボパターン58B用のパルス信号が供給されると、サーボバンドSB3、サーボバンドSB2、及びサーボバンドSB1に対して、長手方向LDに既定間隔ずれた状態でサーボパターン58Bが記録される。
このようにして得られた磁気テープMTのサーボバンドSBに記録されたサーボパターン58Aが、磁気テープMT上でスキューされた状態の磁気ヘッド28に含まれるサーボ読取素子SRによって読み取られると、第1~第12の効果が得られる。
比較例として図20に示すように、サーボパターン記録ヘッドHを用いても、サーボバンドSB3、サーボバンドSB2、及びサーボバンドSB1に対して、長手方向LDに既定間隔ずれた状態でサーボパターン58を記録することができる。サーボパターン記録ヘッドHは、サーボパターン記録ヘッドWHに比べ、基体WH1に代えて基体H1を有する点が異なる。基体H1は、直方体状に形成されており、搬送路SW7上を走行する磁気テープMTの表面31上を幅方向WDに沿って横断するように配置される。基体H1の表面H1Aは、長辺H1Aa及び短辺H1Abを有する長方形であり、長辺H1Aaが磁気テープMTの表面31上を幅方向WDに沿って横断している。
長辺H1Aaは、磁気テープMTの幅よりも長い。長辺H1Aa方向は、幅方向WDと一致しており、基体H1は、磁気テープMTの表面31側に、複数のギャップパターンGと表面31とを向い合せた状態で、かつ、磁気テープMTを幅方向WDに横断した状態で配置される。
サーボパターン記録ヘッドHにおいても、サーボパターン記録ヘッドWHと同様に、ギャップパターンG1、G2及びG3は、方向WD1に沿って隣接するギャップパターンG間で、方向LD1に、上述した既定間隔(すなわち、数式(1)から算出される既定間隔)でずれている。そして、短辺H1Ab方向は、方向LD1と一致しており、短辺H1Abは、ギャップパターンG1、G2及びG3の全てが収まる長さである。すなわち、短辺H1Abの長さは、少なくともギャップパターンG1~G3がギャップパターンG1からギャップパターンG3にかけて方向LD1に沿ってずれている量を補足する長さとされている。
これに対し、サーボパターン記録ヘッドWHでは、基体WH1が、磁気テープMTの表面31側に、複数のギャップパターンGと表面31とを向い合せた状態で、かつ、既定間隔のずれを吸収する角度γで仮想直線C1に対して磁気テープMTの表面31に沿って傾けられている。よって、サーボパターン記録ヘッドWHでは、ギャップパターンG1~G3がギャップパターンG1からギャップパターンG3にかけて方向LD1に沿ってずれている量を余分な量として考慮して、基体WH1の短辺WH1Abの長さを、図20に示す基体H1の短辺H1Abよりも、短くすることが可能となる。つまり、表面WH1Aの面積を、図20に示す表面H1Aの面積よりも小さくすることが可能となる。この結果、表面WH1Aが磁気テープMTの表面31に接触する面積(すなわち、図17に示す摺動面WH1Axの面積)を、図20に示す表面H1Aが磁気テープMTの表面31に接触する面積よりも小さくすることができるので、サーボパターン記録ヘッドWHは、サーボパターン記録ヘッドHに比べ、磁気テープMTと表面WH1Aとの間で生じる摩擦を抑制することができる。また、摩擦の抑制は、磁気テープMTの走行を安定させることに寄与する。
また、サーボライタSWでは、複数のギャップパターンG間で用いられるパルス信号として同位相の信号が用いられる。ヘッドコアWH2A、ヘッドコアWH2B、及びヘッドコアWH2Cに対してサーボパターン58A用のパルス信号とサーボパターン58B用のパルス信号とが交互に供給される。サーボライタSWでは、ギャップパターンG1、G2及びG3は、方向LD1に既定間隔ずれている。従って、サーボライタSWは、ヘッドコアWH2A、ヘッドコアWH2B、及びヘッドコアWH2Cに対して同位相でサーボパターン58A用のパルス信号を供給することで、サーボバンドSB1~SB3に対して、幅方向WDで隣接するサーボバンドSB間で長手方向LDに既定間隔でずらしてサーボパターン58Aを記録することができる。また、サーボライタSWは、ヘッドコアWH2A、ヘッドコアWH2B、及びヘッドコアWH2Cに対して同位相でサーボパターン58B用のパルス信号を供給することで、サーボバンドSB1~SB3に対して、幅方向WDで隣接するサーボバンドSB間で長手方向LDに既定間隔でずらしてサーボパターン58Bを記録することができる。
また、サーボライタSWでは、制御装置SW5が、図14に示す位置検出部30Bとして動作することによりサーボパターン読取結果から位置検出結果を取得し、位置検出結果を用いてサーボパターン58の正否を判定することでサーボバンドSBの検査を行う。位置検出部30Bとして動作する制御装置SW5は、信号レベルが閾値を超えたか否かを判定する手法のみを用いてサーボ信号を検出する場合に比べ、サーボ信号を精度良く検出することができるので、サーボライタSWは、サーボバンドSBの検査も精度良く行うことができる。
なお、上記実施形態では、サーボバンドSBが長手方向LDに沿って複数のフレーム56で区切られている形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、図21に示すように、サーボバンドSBが長手方向LDに沿ってフレーム70で区切られていてもよい。フレーム70は、一組のサーボパターン72で規定されている。サーボバンドSBには、長手方向LDに沿って複数のサーボパターン72が記録されている。複数のサーボパターン72は、複数のサーボパターン58と同様に、長手方向LDに沿って一定の間隔で配置されている。
図21に示す例では、一組のサーボパターン72の一例として、サーボパターン72A及び72Bが示されている。サーボパターン72A及び72Bの各々は、M字状に磁化されたサーボパターンである。サーボパターン72A及び72Bは、長手方向LDに沿って隣り合っており、フレーム70内において、順方向の上流側にサーボパターン72Aが位置しており、順方向の下流側にサーボパターン72Bが位置している。
一例として図22に示すように、サーボパターン72は、線状磁化領域対74からなる。線状磁化領域対74は、線状磁化領域対74Aと線状磁化領域対74Bとに類別される。
サーボパターン72Aは、一組の線状磁化領域対74Aからなる。一組の線状磁化領域対74Aは、長手方向LDに沿って隣り合った状態で配置されている。
図22に示す例では、線状磁化領域対74Aの一例として、線状磁化領域74A1及び74A2が示されている。線状磁化領域対74Aは、上記実施形態で説明した線状磁化領域対60Aと同様に構成されており、線状磁化領域対60Aと同様の幾何特性を有する。すなわち、線状磁化領域74A1は、上記実施形態で説明した線状磁化領域60A1と同様に構成されており、線状磁化領域60A1と同様の幾何特性を有し、線状磁化領域74A2は、上記実施形態で説明した線状磁化領域60A2と同様に構成されており、線状磁化領域60A2と同様の幾何特性を有する。
サーボパターン72Bは、一組の線状磁化領域対74Bからなる。一組の線状磁化領域対74Bは、長手方向LDに沿って隣り合った状態で配置されている。
図22に示す例では、線状磁化領域対74Bの一例として、線状磁化領域74B1及び74B2が示されている。線状磁化領域対74Bは、上記実施形態で説明した線状磁化領域対60Bと同様に構成されており、線状磁化領域対60Bと同様の幾何特性を有する。すなわち、線状磁化領域74B1は、上記実施形態で説明した線状磁化領域60B1と同様に構成されており、線状磁化領域60B1と同様の幾何特性を有し、線状磁化領域74B2は、上記実施形態で説明した線状磁化領域60B2と同様に構成されており、線状磁化領域60B2と同様の幾何特性を有する。
一例として図23に示すように、サーボパターン72の記録に用いられるサーボパターン記録ヘッドWHは、上記実施形態で説明したサーボパターン記録ヘッドWH(すなわち、サーボパターン58の記録に用いられるサーボパターン記録ヘッドWH)に比べ、ギャップパターンG1に代えてギャップパターンG4を有する点、ギャップパターンG2に代えてギャップパターンG5を有する点、及びギャップパターンG3に代えてギャップパターンG6を有する点が異なる。
ギャップパターンG4は、直線領域G4A、G4B、G4C及びG4Dからなる。直線領域G4A及びG4Bは、図22に示す一組の線状磁化領域対74Aのうちの一方の線状磁化領域対74A(例えば、順方向の上流側の線状磁化領域対74A)の記録に用いられ、直線領域G4C及びG4Dは、図22に示す一組の線状磁化領域対74のうちの他方の線状磁化領域対74A(例えば、順方向の下流側の線状磁化領域対74A)の記録に用いられる。また、直線領域G4A及びG4Bは、図22に示す一組の線状磁化領域対74Bのうちの一方の線状磁化領域対74B(例えば、順方向の上流側の線状磁化領域対74B)の記録に用いられ、直線領域G4C及びG4Dは、図22に示す一組の線状磁化領域対74Bのうちの他方の線状磁化領域対74B(例えば、順方向の下流側の線状磁化領域対74B)の記録に用いられる。
直線領域G4A及びG4Bの構成は、直線領域G1A及びG1Bの構成と同じである。すなわち、直線領域G4A及びG4Bは、直線領域G1A及びG1Bと同様の幾何特性を有する。直線領域G4C及びG4Dの構成は、直線領域G4A及びG4Bの構成と同じである。すなわち、直線領域G4C及びG4Dは、直線領域G4A及びG4Bと同様の幾何特性を有する。
ギャップパターンG5は、直線領域G5A、G5B、G5C及びG5Dからなる。直線領域G5A、G5B、G5C及びG5Dの構成は、直線領域G4A、G4B、G4C及びG4Dの構成と同じである。すなわち、直線領域G5A、G5B、G5C及びG5Dは、直線領域G4A、G4B、G4C及びG4Dと同様の幾何特性を有する。
ギャップパターンG6は、直線領域G6A、G6B、G6C及びG6Dからなる。直線領域G6A、G6B、G6C及びG6Dの構成は、直線領域G4A、G4B、G4C及びG4Dの構成と同じである。すなわち、直線領域G6A、G6B、G6C及びG6Dは、直線領域G4A、G4B、G4C及びG4Dと同様の幾何特性を有する。
このように構成されたギャップパターンG4、G5及びG6は、方向WD1に沿って隣接するギャップパターンG間で、方向LD1に、上述した既定間隔(すなわち、数式(1)から算出される既定間隔)でずれている。
表面WH1Aの長辺WH1Aaは、磁気テープMTの幅よりも長い。表面WH1Aの短辺WH1Abは、ギャップパターンG4、G5及びG6の全てが収まる長さである。基体WH1は、上記実施形態と同様に、磁気テープMTの表面31側に、複数のギャップパターンGと表面31とを向い合せた状態で、かつ、磁気テープMTを斜めに横断した状態で配置される。
ギャップパターンG4、G5及びG6間で用いられるパルス信号(すなわち、図23に示すように、第1パルス信号生成器SW4AからヘッドコアWH2Aに供給されるパルス信号、第2パルス信号生成器SW4BからヘッドコアWH2Bに供給されるパルス信号、及び第3パルス信号生成器SW4CからヘッドコアWH2Cに供給されるパルス信号)は同位相の信号である。
サーボパターン記録工程では、ギャップパターンG4の位置をサーボバンドSB3の位置に対応させ、ギャップパターンG5の位置をサーボバンドSB2の位置に対応させ、かつ、ギャップパターンG6の位置をサーボバンドSB1の位置に対応させた状態で、磁気テープMTが搬送路SW7に沿って一定の速度で走行する。そして、この状態で、ヘッドコアWH2A、ヘッドコアWH2B、及びヘッドコアWH2Cに対して、サーボパターン72A用のパルス信号とサーボパターン72B用のパルス信号とが交互に供給される。
ここで、ヘッドコアWH2A、ヘッドコアWH2B、及びヘッドコアWH2Cに対して同位相でサーボパターン72A用のパルス信号が供給されると、サーボバンドSB3、サーボバンドSB2、及びサーボバンドSB1に対して、長手方向LDに既定間隔ずれた状態でサーボパターン72Aが記録される。また、ヘッドコアWH2A、ヘッドコアWH2B、及びヘッドコアWH2Cに対して同位相でサーボパターン72B用のパルス信号が供給されると、サーボバンドSB3、サーボバンドSB2、及びサーボバンドSB1に対して、長手方向LDに既定間隔ずれた状態でサーボパターン72Bが記録される。
図21に示す例では、サーボバンドSBが長手方向LDに沿って複数のフレーム70で区切られている形態例を挙げたが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、図24に示すように、サーボバンドSBが長手方向LDに沿ってフレーム76で区切られていてもよい。フレーム76は、一組のサーボパターン78で規定されている。サーボバンドSBには、長手方向LDに沿って複数のサーボパターン78が記録されている。複数のサーボパターン78は、複数のサーボパターン72(図21参照)と同様に、長手方向LDに沿って一定の間隔で配置されている。
図24に示す例では、一組のサーボパターン78の一例として、サーボパターン78A及び78Bが示されている。サーボパターン78A及び78Bの各々は、N字状に磁化されたサーボパターンである。サーボパターン78A及び78Bは、長手方向LDに沿って隣り合っており、フレーム76内において、順方向の上流側にサーボパターン78Aが位置しており、順方向の下流側にサーボパターン78Bが位置している。
一例として図25に示すように、サーボパターン78は、線状磁化領域群80からなる。線状磁化領域群80は、線状磁化領域群80Aと線状磁化領域群80Bとに類別される。
サーボパターン78Aは、線状磁化領域群80Aからなる。線状磁化領域群80Aは、線状磁化領域80A1、80A2及び80A3からなる。線状磁化領域80A1、80A2及び80A3は、長手方向LDに沿って隣り合った状態で配置されている。線状磁化領域80A1、80A2及び80A3は、順方向の上流側から線状磁化領域80A1、80A2及び80A3の順に配置されている。
線状磁化領域80A1及び80A2は、図22に示す線状磁化領域対74Aと同様に構成されており、線状磁化領域対74Aと同様の幾何特性を有する。すなわち、線状磁化領域80A1は、図22に示す線状磁化領域74A1と同様に構成されており、線状磁化領域74A1と同様の幾何特性を有し、線状磁化領域80A2は、図22に示す線状磁化領域74A2と同様に構成されており、線状磁化領域74A2と同様の幾何特性を有する。また、線状磁化領域80A3は、線状磁化領域80A1と同様に構成されており、線状磁化領域80A1と同様の幾何特性を有する。
図25に示す例において、線状磁化領域80A1及び80A2は、本開示の技術に係る「線状磁化領域対」の一例であり、この場合、線状磁化領域80A1は、本開示の技術に係る「第1線状磁化領域」の一例であり、線状磁化領域80A2は、本開示の技術に係る「第2線状磁化領域」の一例である。また、線状磁化領域80A2及び80A3も、本開示の技術に係る「線状磁化領域対」の一例であり、この場合、線状磁化領域80A3は、本開示の技術に係る「第1線状磁化領域」の一例であり、線状磁化領域80A2は、本開示の技術に係る「第2線状磁化領域」の一例である。
サーボパターン78Bは、線状磁化領域群80Bからなる。線状磁化領域群80Bは、線状磁化領域80B1、80B2及び80B3からなる。線状磁化領域80B1、80B2及び80B3は、長手方向LDに沿って隣り合った状態で配置されている。線状磁化領域80B1、80B2及び80B3は、順方向の上流側から線状磁化領域80B1、80B2及び80B3の順に配置されている。
線状磁化領域80B1及び80B2は、図22に示す線状磁化領域対74Bと同様に構成されており、線状磁化領域対74Bと同様の幾何特性を有する。すなわち、線状磁化領域80B1は、図22に示す線状磁化領域74B1と同様に構成されており、線状磁化領域74B1と同様の幾何特性を有し、線状磁化領域80B2は、図22に示す線状磁化領域74B2と同様に構成されており、線状磁化領域74B2と同様の幾何特性を有する。また、線状磁化領域80B3は、線状磁化領域80B1と同様に構成されており、線状磁化領域80B1と同様の幾何特性を有する。
図25に示す例において、線状磁化領域80B1及び80B2は、本開示の技術に係る「線状磁化領域対」の一例であり、この場合、線状磁化領域80B1は、本開示の技術に係る「第1線状磁化領域」の一例であり、線状磁化領域80B2は、本開示の技術に係る「第2線状磁化領域」の一例である。また、線状磁化領域80B2及び80B3も、本開示の技術に係る「線状磁化領域対」の一例であり、この場合、線状磁化領域80B3は、本開示の技術に係る「第1線状磁化領域」の一例であり、線状磁化領域80B2は、本開示の技術に係る「第2線状磁化領域」の一例である。
一例として図26に示すように、サーボパターン78の記録に用いられるサーボパターン記録ヘッドWHは、図23に示すサーボパターン記録ヘッドWH(すなわち、サーボパターン72の記録に用いられるサーボパターン記録ヘッドWH)に比べ、ギャップパターンG4に代えてギャップパターンG7を有する点、ギャップパターンG5に代えてギャップパターンG8を有する点、及びギャップパターンG6に代えてギャップパターンG9を有する点が異なる。
ギャップパターンG7は、直線領域G7A、G7B及びG7Cからなる。直線領域G7Aは、サーボバンドSB3内(図24参照)の線状磁化領域80A1及び80B1(図25参照)の記録に用いられ、直線領域G7Bは、サーボバンドSB3内(図24参照)の線状磁化領域80A2及び80B2(図25参照)の記録に用いられ、直線領域G7Cは、サーボバンドSB3内(図25参照)の線状磁化領域80A3及び80B3(図24参照)の記録に用いられる。
直線領域G7A、G7B及びG7Cの構成は、図23に示す直線領域G4A、G4B及びG4Cの構成と同じである。すなわち、直線領域G7A、G7B及びG7Cは、直線領域G4A、G4B及びG4Cと同様の幾何特性を有する。
ギャップパターンG8は、直線領域G8A、G8B及びG8Cからなる。直線領域G8Aは、サーボバンドSB2内(図24参照)の線状磁化領域80A1及び80B1(図25参照)の記録に用いられ、直線領域G8Bは、サーボバンドSB2内(図24参照)の線状磁化領域80A2及び80B2(図25参照)の記録に用いられ、直線領域G8Cは、サーボバンドSB2内(図24参照)の線状磁化領域80A3及び80B3(図25参照)の記録に用いられる。
直線領域G8A、G8B及びG8Cの構成は、図23に示す直線領域G5A、G5B及びG5Cの構成と同じである。すなわち、直線領域G8A、G8B及びG8Cは、直線領域G5A、G5B及びG5Cと同様の幾何特性を有する。
ギャップパターンG9は、直線領域G9A、G9B及びG9Cからなる。直線領域G9Aは、サーボバンドSB1内(図24参照)の線状磁化領域80A1及び80B1(図25参照)の記録に用いられ、直線領域G9Bは、サーボバンドSB1内(図24参照)の線状磁化領域80A2及び80B2(図25参照)の記録に用いられ、直線領域G9Cは、サーボバンドSB1内(図24参照)の線状磁化領域80A3及び80B3(図25参照)の記録に用いられる。
直線領域G9A、G9B及びG9Cの構成は、図23に示す直線領域G6A、G6B及びG6Cの構成と同じである。すなわち、直線領域G9A、G9B及びG9Cは、直線領域G6A、G6B及びG6Cと同様の幾何特性を有する。
このように構成されたギャップパターンG7、G8及びG9は、方向WD1に沿って隣接するギャップパターンG間で、方向LD1に、上述した既定間隔(すなわち、数式(1)から算出される既定間隔)でずれている。
表面WH1Aの長辺WH1Aaは、磁気テープMTの幅よりも長い。表面WH1Aの短辺WH1Abは、ギャップパターンG7、G8及びG9の全てが収まる長さである。基体WH1は、上記実施形態と同様に、磁気テープMTの表面31側に、複数のギャップパターンGと表面31とを向い合せた状態で、かつ、磁気テープMTを斜めに横断した状態で配置される。
ギャップパターンG7、G8及びG9間で用いられるパルス信号(すなわち、図23に示すように、第1パルス信号生成器SW4AからヘッドコアWH2Aに供給されるパルス信号、第2パルス信号生成器SW4BからヘッドコアWH2Bに供給されるパルス信号、及び第3パルス信号生成器SW4CからヘッドコアWH2Cに供給されるパルス信号)は同位相の信号である。
サーボパターン記録工程では、ギャップパターンG7の位置をサーボバンドSB3の位置に対応させ、ギャップパターンG8の位置をサーボバンドSB2の位置に対応させ、かつ、ギャップパターンG9の位置をサーボバンドSB1の位置に対応させた状態で、磁気テープMTが搬送路SW7に沿って一定の速度で走行する。そして、この状態で、ヘッドコアWH2A、ヘッドコアWH2B、及びヘッドコアWH2Cに対して、サーボパターン80A用のパルス信号とサーボパターン80B用のパルス信号とが交互に供給される。
ここで、ヘッドコアWH2A、ヘッドコアWH2B、及びヘッドコアWH2Cに対して同位相でサーボパターン80A用のパルス信号が供給されると、サーボバンドSB3、サーボバンドSB2、及びサーボバンドSB1に対して、長手方向LDに既定間隔ずれた状態でサーボパターン80Aが記録される。また、ヘッドコアWH2A、ヘッドコアWH2B、及びヘッドコアWH2Cに対して同位相でサーボパターン80B用のパルス信号が供給されると、サーボバンドSB3、サーボバンドSB2、及びサーボバンドSB1に対して、長手方向LDに既定間隔ずれた状態でサーボパターン80Bが記録される。
上記実施形態では、既定間隔が、角度α、サーボバンドピッチ、及びフレーム長に基づいて規定された形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されず、フレーム長を用いずに既定間隔を規定してもよい。例えば、図27に示すように、既定間隔は、幅方向WDで隣接するサーボバンドSB間で対応関係にあるフレーム56間(図27に示す例では、線分L3)と仮想直線C1とで成す角度α、及び幅方向WDで隣接するサーボバンドSB間のピッチ(すなわち、サーボバンドピッチ)に基づいて規定されている。この場合、例えば、既定間隔は、以下の数式(2)から算出される。
(既定間隔)=(サーボバンドピッチ)×tanα・・・・(2)
このように、数式(2)には、フレーム長が含まれていない。これは、フレーム長を考慮せずとも既定間隔が算出されることを意味する。従って、本構成によれば、数式(1)から既定間隔を算出する場合に比べ、簡易に既定間隔を算出することができる。
上記実施形態では、磁気テープドライブ14に対して磁気テープカートリッジ12が挿脱自在な磁気テープシステム10を例示したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、磁気テープドライブ14に対して少なくとも1つの磁気テープカートリッジ12が事前に装填されている磁気テープシステム(すなわち、少なくとも1つの磁気テープカートリッジ12と磁気テープドライブ14とが事前に一体化された磁気テープシステム)であっても本開示の技術は成立する。
上記実施形態では、単一の磁気ヘッド28を例示したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、複数の磁気ヘッド28が磁気テープMT上に配置されてもよい。例えば、読み取り用の磁気ヘッド28と、少なくとも1つの書き込み用の磁気ヘッド28とが磁気テープMT上に配置されるようにしてもよい。読み取り用の磁気ヘッド28は、書き込み用の磁気ヘッド28によってデータバンドDBに記録されたデータのベリファイに用いてもよい。また、読み取り用の磁気素子ユニット42と、少なくとも1つの書き込み用の磁気素子ユニット42とが搭載された1つの磁気ヘッドが磁気テープMT上に配置されてもよい。
以上に示した記載内容及び図示内容は、本開示の技術に係る部分についての詳細な説明であり、本開示の技術の一例に過ぎない。例えば、上記の構成、機能、作用、及び効果に関する説明は、本開示の技術に係る部分の構成、機能、作用、及び効果の一例に関する説明である。よって、本開示の技術の主旨を逸脱しない範囲内において、以上に示した記載内容及び図示内容に対して、不要な部分を削除したり、新たな要素を追加したり、置き換えたりしてもよいことは言うまでもない。また、錯綜を回避し、本開示の技術に係る部分の理解を容易にするために、以上に示した記載内容及び図示内容では、本開示の技術の実施を可能にする上で特に説明を要しない技術常識等に関する説明は省略されている。
本明細書において、「A及び/又はB」は、「A及びBのうちの少なくとも1つ」と同義である。つまり、「A及び/又はB」は、Aだけであってもよいし、Bだけであってもよいし、A及びBの組み合わせであってもよい、という意味である。また、本明細書において、3つ以上の事柄を「及び/又は」で結び付けて表現する場合も、「A及び/又はB」と同様の考え方が適用される。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願及び技術規格は、個々の文献、特許出願及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
基体と、
上記基体の表面に形成された複数のギャップパターンと、を備えるサーボパターン記録ヘッドであって、
上記複数のギャップパターンは、
磁気テープの幅方向に対応する方向に沿って上記表面に形成されており、
供給されたパルス信号に従って上記磁気テープに対して磁界を付与することで上記幅方向に複数のサーボパターンを記録し、
上記ギャップパターンは、少なくとも1つの直線領域対であり、
上記直線領域対のうちの一方の直線領域である第1直線領域、及び上記直線領域対のうちの他方の直線領域である第2直線領域は、上記表面上の上記幅方向に対応する方向に沿った第1仮想直線に対して相反する方向に傾けられており、
上記第1直線領域は、上記第2直線領域よりも、上記第1仮想直線に対する傾斜角度が急であり、
上記第1直線領域の両端の位置と上記第2直線領域の両端の位置とが上記磁気テープの幅方向に対応する方向で揃っており、
上記複数のギャップパターンは、上記幅方向に対応する方向に沿って隣接する上記ギャップパターン間で、上記磁気テープの長手方向に対応する方向に既定間隔でずれており、
上記基体は、上記既定間隔のずれを吸収する角度で上記第1仮想直線に対して上記磁気テープに沿って傾けられている
サーボパターン記録ヘッド。
10 磁気テープシステム
12 磁気テープカートリッジ
14 磁気テープドライブ
16 ケース
16A 右壁
16B 開口
18 上ケース
20 下ケース
22,SW1 送出リール
22A リールハブ
22B1 上フランジ
22B2 下フランジ
24 カートリッジメモリ
24B,33 裏面
26 搬送装置
28 磁気ヘッド
29A 磁性層
29B ベースフィルム
29C バックコート層
30,SW5 制御装置
30A 制御部
30B 位置検出部
30B1 第1位置検出部
30B2 第2位置検出部
31,H1A,WH1A 表面
32 ストレージ
34 UI系装置
35 通信インタフェース
36 送出モータ
37 外部装置
38,SW2 巻取リール
40 巻取モータ
42 磁気素子ユニット
44 ホルダ
46 非接触式読み書き装置
48 移動機構
48A 移動アクチュエータ
49 傾斜機構
49A 傾斜アクチュエータ
50,56,70,76 フレーム
52,52A,52B,58,58A,58B,72,72A,72B,78,78A,78B サーボパターン
54,54A,54B,60,60A,60B,74,74A,74B 線状磁化領域対
54A1,54A2,54B1,54B2,60A1,60A2,60B1,60B2,74A1,74A2,74B1,74B2,80A1,80A2,80A3 線状磁化領域
54A1a,54A2a,54B1a,54B2a,60A1a,60A2a,60B1a,60B2a 磁化直線
62 仮想線状領域対
62A,62B 仮想線状領域
62A1,62B1 直線
66 理想波形信号
68 仮想直線領域対
68A,68B 仮想直線領域
80,80A,80B 線状磁化領域群
A,B,C 矢印
a,b,α,β,γ 角度
C1,C2,C3,C4 仮想直線
C5 延長線
DB,DB1,DB2 データバンド
DRW データ読み書き素子
G,G1,G2,G3,G4,G5,G6,G7,G8,G9 ギャップパターン
G1A,G1B,G2A,G2B,G3A,G3B,G4A,G4B,G4C,G4D,G5A,G5B,G5C,G5D,G6A,G6B,G6C,G6D,G7A,G7B,G7C,G8A,G8B,G8C,G9A,G9B,G9C 直線領域
GR ガイドローラ
H,WH サーボパターン記録ヘッド
H1,WH1 基体
H1Aa,WH1Aa 長辺
H1Ab,WH1Ab 短辺
L0,L1,L2 線分
LD 長手方向
LD1,WD1 方向
MF 磁界
MT,MT0 磁気テープ
O1,O2 中心
RA 回転軸
SA1,SA2 対称軸
SB,SB1,SB2,SB3 サーボバンド
SR,SR1,SR2 サーボ読取素子
SW サーボライタ
SW3 駆動装置
SW4 パルス信号生成器
SW4A 第1パルス信号生成器
SW4B 第2パルス信号生成器
SW4C 第3パルス信号生成器
SW6 ガイド
SW7 搬送路
VH ベリファイヘッド
WD 幅方向
WH1 基体
WH1Aa 長辺
WH1Ab 短辺
WH1Ax 摺動面
WH2,WH2A,WH2B,WH2C ヘッドコア

Claims (18)

  1. パルス信号生成器と、
    サーボパターン記録ヘッドと、を備えるサーボパターン記録装置であって、
    前記パルス信号生成器は、パルス信号を生成し、
    前記サーボパターン記録ヘッドは、基体と前記基体の表面に形成された複数のギャップパターンとを有し、前記パルス信号に従って前記複数のギャップパターンから磁気テープに対して磁界を付与することで前記磁気テープの幅方向に複数のサーボパターンを記録し、
    前記複数のギャップパターンは、前記幅方向に対応する方向に沿って前記表面に形成されており、
    前記ギャップパターンは、少なくとも1つの直線領域対であり、
    前記直線領域対のうちの一方の直線領域である第1直線領域、及び前記直線領域対のうちの他方の直線領域である第2直線領域は、前記表面上の前記幅方向に対応する方向に沿った第1仮想直線に対して相反する方向に傾けられており、
    前記第1直線領域は、前記第2直線領域よりも、前記第1仮想直線に対する傾斜角度が急であり、
    前記第1直線領域の両端の位置と前記第2直線領域の両端の位置とが前記磁気テープの幅方向に対応する方向で揃っており、
    前記複数のギャップパターンは、前記幅方向に対応する方向に沿って隣接する前記ギャップパターン間で、前記磁気テープの長手方向に対応する方向に既定間隔でずれており、
    前記基体は、前記既定間隔のずれを吸収する角度で前記第1仮想直線に対して前記磁気テープに沿って傾けられている
    サーボパターン記録装置。
  2. 前記基体は、直方体状に形成されており、前記磁気テープを斜めに横断している
    請求項1に記載のサーボパターン記録装置。
  3. 前記表面は、長辺及び短辺を有する長方形状に形成されており、
    前記短辺の長さは、前記複数のサーボパターンが収まる長さである
    請求項2に記載のサーボパターン記録装置。
  4. 前記第1直線領域の全長は、前記第2直線領域の全長よりも短い
    請求項1に記載のサーボパターン記録装置。
  5. 前記直線領域対の前記表面上での幾何特性は、前記第1仮想直線に対して線対称に傾けられた一対の仮想直線領域の対称軸を前記第1仮想直線に対して傾斜させることによって前記一対の仮想直線領域の全体を前記第1仮想直線に対して傾斜させた場合の前記一対の仮想直線領域のうちの一方の仮想直線領域の両端の位置と他方の仮想直線領域の両端の位置とを前記幅方向に対応する方向で揃えた幾何特性に相当する
    請求項1に記載のサーボパターン記録装置。
  6. 前記磁気テープには、前記幅方向に沿って複数のサーボバンドが形成されており、
    前記サーボバンドは、少なくとも一組の前記サーボパターンに基づいて規定されたフレームで区切られており、
    前記既定間隔は、前記幅方向で隣接する前記サーボバンド間で対応関係にある前記フレーム間と前記第1仮想直線とで成す角度、及び前記幅方向で隣接する前記サーボバンド間のピッチに基づいて規定されている
    請求項1に記載のサーボパターン記録装置。
  7. 前記磁気テープには、前記幅方向に沿って複数のサーボバンドが形成されており、
    前記サーボバンドは、少なくとも一組の前記サーボパターンに基づいて規定されたフレームで区切られており、
    前記既定間隔は、前記幅方向で隣接する前記サーボバンド間で対応関係にない前記フレーム間と前記第1仮想直線とで成す角度、前記幅方向で隣接する前記サーボバンド間のピッチ、及び前記フレームの前記長手方向の全長に基づいて規定されている
    請求項1に記載のサーボパターン記録装置。
  8. 前記複数のギャップパターン間で用いられる前記パルス信号は同位相の信号である
    請求項1に記載のサーボパターン記録装置。
  9. 請求項1から請求項8の何れか一項に記載のサーボパターン記録装置によって複数のサーボパターンが記録された磁気テープ。
  10. 請求項9に記載の磁気テープと、
    前記磁気テープが収容されたケースと、
    を備える磁気テープカートリッジ。
  11. 請求項9に記載の磁気テープを既定経路に沿って走行させる走行機構と、
    前記走行機構によって前記磁気テープを走行させた状態で前記既定経路上で前記サーボパターンを読み取る複数のサーボ読取素子を有する磁気ヘッドと、を備える磁気テープドライブであって、
    前記複数のサーボ読取素子は、前記磁気ヘッドの長手方向に沿って配列されており、
    前記磁気ヘッドは、前記磁気ヘッドの長手方向に沿った第2仮想直線を前記磁気テープの走行方向に対して傾斜させた姿勢で配置されている
    磁気テープドライブ。
  12. 請求項9に記載の磁気テープと、
    前記磁気テープを既定経路に沿って走行させた状態で前記既定経路上で前記サーボパターンを読み取る複数のサーボ読取素子を有する磁気ヘッドが搭載された磁気テープドライブと、を備える磁気テープシステムであって、
    前記複数のサーボ読取素子は、前記磁気ヘッドの長手方向に沿って配列されており、
    前記磁気ヘッドは、前記磁気ヘッドの長手方向に沿った第3仮想直線を前記磁気テープの走行方向に対して傾斜させた姿勢で配置されている
    磁気テープシステム。
  13. プロセッサを備える検出装置であって、
    前記プロセッサは、請求項9に記載の磁気テープからサーボ読取素子によって前記サーボパターンが読み取られた結果であるサーボ信号を、自己相関係数を用いて検出する
    検出装置。
  14. パルス信号を生成すること、
    基体と前記基体の表面に形成された複数のギャップパターンとを有するサーボパターン記録ヘッドにより、前記パルス信号に従って前記複数のギャップパターンから磁気テープに対して磁界を付与することで前記磁気テープの幅方向に複数のサーボパターンを記録すること、を含み、
    前記複数のギャップパターンは、前記幅方向に対応する方向に沿って前記表面に形成されており、
    前記ギャップパターンは、少なくとも1つの直線領域対であり、
    前記直線領域対のうちの一方の直線領域である第1直線領域、及び前記直線領域対のうちの他方の直線領域である第2直線領域は、前記表面上の前記幅方向に対応する方向に沿った第1仮想直線に対して相反する方向に傾けられており、
    前記第1直線領域は、前記第2直線領域よりも、前記第1仮想直線に対する傾斜角度が急であり、
    前記第1直線領域の両端の位置と前記第2直線領域の両端の位置とが前記磁気テープの幅方向に対応する方向で揃っており、
    前記複数のギャップパターンは、前記幅方向に対応する方向に沿って隣接する前記ギャップパターン間で、前記磁気テープの長手方向に対応する方向に既定間隔でずれており、
    前記基体は、前記既定間隔のずれを吸収する角度で前記第1仮想直線に対して前記磁気テープに沿って傾けられている
    サーボパターン記録方法。
  15. 請求項14に記載のサーボパターン記録方法に従って磁気テープに複数のサーボパターンを記録する第1工程と、
    前記磁気テープを巻き取る第2工程と、を備える
    磁気テープの製造方法。
  16. 請求項13に記載の検出装置であって、請求項1に記載のサーボパターン記録装置と共に用いられる検出装置と、
    前記検出装置によって検出されたサーボ信号に基づいて、前記磁気テープにおいて前記サーボパターンが記録されるサーボバンドの検査を行う検査プロセッサと、
    を備える検査装置。
  17. 請求項14に記載のサーボパターン記録方法と共に用いられる検出方法であって、
    請求項9に記載の磁気テープからサーボ読取素子によって前記サーボパターンが読み取られた結果であるサーボ信号を、自己相関係数を用いて検出することを含む
    検出方法。
  18. 請求項17に記載の検出方法によって検出されたサーボ信号に基づいて、前記磁気テープにおいて前記サーボパターンが記録されるサーボバンドの検査を行うことを含む
    検査方法。
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