JP2023049895A - 放射線治療システム、および、放射線治療システムの運転方法 - Google Patents

放射線治療システム、および、放射線治療システムの運転方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2023049895000001
【課題】構造体の負担を増大させることなく、患者へ放射線の照射範囲を広げることのできる放射線治療システムを提供する。
【解決手段】放射線治療システムは、治療対象を乗せるカウチと、放射線源と、前記放射線源を支持して前記カウチの周囲を回転させる回転機構と、前記治療対象を透過した放射線を検知するセンサと、前記放射線源及び前記回転機構を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、第1の照射の照射範囲と第2の照射の照射範囲が部分的に重複する照射計画を設定し、前記センサによる検知結果に基づいて前記重複部分の放射線量を制御する。
【選択図】図18

Description

本発明は、放射線治療システムおよび放射線治療システムの運転方法に関する。
放射線治療法としては、リニアックと呼ばれる直線加速器を放射線源として用い、予めX線CT装置やMRI装置等により撮影しておいた患者の患部に対して、立体的に様々な方向から放射線を照射する方法が用いられている。
例えば、マルチリーフコリメータ(MLC)を用いて、放射線源から出射された放射線ビームの一部を遮蔽し、放射線が照射される領域の放射線強度分布を変調させながら患部に照射する強度変調放射線治療(IMRT:Intensity Modulated Radiation Therapy)法や、その際にマルチリーフコリメータと放射線を患者の周囲で回転させる強度変調回転放射線治療(VMAT:Volumetric Modulated Arc Therapy)が知られている。
また、放射線治療装置にX線撮像装置を搭載した装置を用い、放射線を照射する直前にX線画像を撮影し、事前に撮像した画像と比較することにより、事前に撮像した画像に基づいて定めておいたX線の照射位置を調整する画像誘導放射線治療(IGRT: Image-Guided Radiotherapy)法も知られている。
患部が呼吸動等により移動する場合には、X線撮像装置により撮影した画像等から患部の位置を求め、放射線源の向きをジンバル機構により傾斜させて、放射線照射方向を患部の位置に追従させる動体追尾照射法もある。
強度変調回転放射線治療(回転IMRT)と画像誘導放射線治療(IGRT)を組み合わせ、さらに患者が搭載されたカウチを移動させながら、ヘリカル照射を行うトモセラピー法も知られている。
一方、患者の放射線照射範囲を広げるため、特許文献1には、同じ位置の放射線源から放射軸を傾斜させることにより、隣り合う照射範囲に対して順にファンビームを照射する方法が提案されている。また、特許文献2には、放射線を照射しながら放射線源の向きを変化させることにより照射領域を移動させ、放射線照射範囲を広げる方法が提案されている。
特開2008-173182号公報 特開2015-100455号公報
放射線治療では、放射線を照射可能な範囲を広げ、かつ、放射線の照射量を高い精度で制御することが求められる。
特許文献1のように、隣接する照射範囲に順に照射を行えば、広範囲に照射を行うことができるが、照射範囲間で隙間領域や重複領域が生じ、これらの領域の照射量に過不足が発生することになる。
また、特許文献2のように、放射線装置の回転軸に対し照射線装置の照射軸の向きを変えながら照射を行うとすると、重なり領域や照射端部で照射軸やMLCの制御に対する要求が厳しくなり、照射量を高い精度で制御することは困難である。
本発明の目的は、広範囲を高精度で照射可能な放射線治療システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の放射線治療システムの一つは、治療対象を乗せるカウチと、放射線源と、前記放射線源を支持して前記カウチの周囲を回転させる回転機構と、前記治療対象を透過した放射線を検知するセンサと、前記放射線源及び前記回転機構を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記制御部は、第1の照射の照射範囲と第2の照射の照射範囲が部分的に重複する照射計画を設定し、前記センサによる検知結果に基づいて重複部分の放射線量を制御する。
また、本発明の放射線治療システムの運転方法の一つは、治療対象を乗せるカウチと、放射線源と、前記放射線源を支持して前記カウチの周囲を回転させる回転機構と、前記治療対象を透過した放射線を検知するセンサと、前記放射線源及び前記回転機構を制御する制御部と、を有する放射線治療システムの運転方法であって、前記制御部が、第1の照射の照射範囲と第2の照射の照射範囲とが部分的に重複する照射計画を設定するステップと、少なくとも第1の照射を実行しつつ、前記センサによる検知結果を取得するステップと、前記検知結果に基づき、以降の照射において重複部分に照射する放射線量の修正を行うステップと、前記修正を反映した照射を行うステップとを含む。
本発明によれば、放射線治療システムは、広範囲を高精度に照射することができる。
本発明の実施形態の放射線治療システム10のブロック図。 実施形態の放射線治療装置20の斜視図。 図2の放射線治療装置20内の首振り機構301の概略構成を示す説明図。 図3の放射線照射装置24の断面図。 実施形態の放射線治療システムの動作を示すフローチャート。 実施形態の放射線治療システムの動作を示すフローチャート。 図4のマルチリーフコリメータ60のリーフ群70Gの構成例を示す斜視図。 (a-1)および(a-2)実施形態の放射線照射装置において第1および第2の照射方向701,703と、照射範囲702,704を示す説明図、(b-1)および(b-2)比較例の照射方向と照射範囲を示す説明図。 (a)実施形態の放射線照射装置の第1および第2照射方向のビームで照射される線量分布と、それらの合計線量分布を示す説明図、(b)比較例のビームで照射される線量分布を示す説明図。 実施形態の放射線照射装置の第1および第2照射方向のビームで照射される線量分布と、それらの合計線量分布を示す説明図。 実施形態の放射線照射装置の照射範囲の重なりを示す説明図。 実施形態の放射線照射装置の第1照射方向を半径方向にずらした場合の照射範囲を示す説明図。 比較例の照射範囲を示す説明図。 実施形態の放射線照射装置の第1照射方向を半径方向および回転軸方向にずらした場合の照射範囲を示す説明図。 実施形態の放射線照射装置の第2照射方向を半径方向および回転軸方向にずらした場合の照射範囲を示す説明図。 実施形態の放射線照射装置の照射範囲にアイソセンタを含むように照射方向を半径方向にずらした場合、アイソセンタ付近において周囲よりも線量分布が大きくなることを示す説明図。 回転照射の重複部分における放射線量の誤差についての説明図。 放射線量の修正の具体例(その1)。 放射線量の修正の具体例(その2)。 誤差の修正に係る処理手順を示すフローチャート。 治療計画に応じた照射制御の説明図。 3回の回転照射を用いる照射範囲の拡大についての説明図。
本発明の一実施形態の放射線治療システムについて説明する。
<放射線治療システムの装置構成>
まず、本実施形態の放射線治療システムの装置構成について説明する。
図1に示すように、放射線治療システム10は、治療計画装置11と、制御装置(制御部)12と、放射線治療装置20と、を備えている。
治療計画装置11は、治療対象である患者Bについて予め撮影した3次元画像データを受け取って、放射線治療の内容に応じて患者Bに放射すべき放射線の性状(患者Bに放射する放射線の線量、時間、角度、位置、放射領域等)を治療計画として作成する。さらに治療計画装置11は、治療計画の放射線の線量、時間、角度等により放射線を照射するために、後述の放射線源の首振り機構301の傾斜角度や、回転リング22のリングフレーム21に対する回転角度や、回転軸25、放射線照射装置24の照射タイミング等の制御用パラメータ値を照射計画として制御装置12に出力する。なお、治療計画として、長期に渡る計画を組むこともできる。長期の計画では、1回目の照射治療の日とその治療計画、2回目の照射治療の日とその治療計画、などのように、日程と個別の治療計画の組み合わせで全体の治療計画が構成される。
制御装置12は、治療計画装置11から受け取った制御用パラメータ値(照射計画)に基づいて、放射線治療装置20の動作を制御する。制御装置12は、CPUとメモリを備え構成され、CPUがメモリに予め格納されたプログラムを読み込んで実行することにより、制御動作をソフトウエアにより実行する。
図2は、放射線治療装置20の概略構成を示す斜視図である。
図2に示すように、放射線治療装置20は、放射線照射装置24と、回転機構302と、カウチ28と、首振り機構301とを備えている。回転機構302は、放射線照射装置24を支持し、アイソセンタC0を中心に放射線照射装置24を回転させる。カウチ28は、アイソセンタC0に患者の治療対象部位を配置する。首振り機構301は、放射線照射装置24と回転機構302との間に配置され、放射線照射装置24を揺動させることにより、放射線照射装置24の照射する放射線の照射軸を揺動させる。
回転機構302は、リングフレーム21と、回転リング22と、を備えている。
リングフレーム21は、中心軸C1がほぼ水平方向を向くように配置されている。回転リング22は、その外周面がリングフレーム21の内周面に支持され、かつ、リングフレーム21の内周面に沿って回転可能な構造である。回転リング22は、回転駆動機構(図示せず)により駆動され、回転中心軸C1の回りで回動する。
リングフレーム21の下端部21aの外周面には、下方に向けて延びる回転軸25が一体に形成されており、この回転軸25は、その鉛直な中心軸(旋回軸)C2を中心に回動(旋回)可能な状態で基台(図示せず)に支持されている。旋回駆動機構(図示せず)は、リングフレーム21を旋回軸C2の回りで旋回させる。
放射線照射装置24は、図3に示すようにジンバル構造の首振り機構301に搭載され、首振り機構301を介して回転リング22に支持されている。
首振り機構301が動作していない場合、放射線照射装置24から放射される放射線Srは、回転リング22の中心軸C1と、リングフレーム21の旋回軸C2との交点であるアイソセンタC0を通るように調整されている。
放射線治療装置20は、センサアレイ23を更に備えている。センサアレイ23は、放射線照射装置24により放射されてアイソセンタC0の周辺の被写体を透過した放射線を受光して、その被写体の透過画像を生成する。センサアレイ23としては、EPID(Electronic Portal Imaging Device)、FPD(Flat Panel Detector)、X線II(Image Intensifier)等を用いることができる。
また、放射線治療装置20は、撮像用X線源26A,26Bと、センサアレイ27A,27Bと、を備えている。撮像用X線源26A,26Bおよびセンサアレイ27A,27Bは、回転リング22の内周側に配置され、回転リング22により支持されている。撮像用X線源26A,26Bは、アイソセンタC0に向けて撮像用X線101を放射するように向けられている。撮像用X線101は、円錐状のコーンビームである。センサアレイ27A,27BはアイソセンタC0を挟んで撮像用X線源26A,26Bと対向する位置に配置され、撮像用X線源26A,26Bから放射され、アイソセンタC0の周辺の被写体を透過した撮像用X線101を受光して、その被写体の透過画像を生成する。センサアレイ27A,27Bとしては、例えばFPD、X線II等を用いることができる。
カウチ駆動装置29は、制御装置12により制御されて、カウチ28を少なくとも回転の中心軸C1に並行に移動させることができる。
首振り機構301は、放射線照射装置24を搭載したジンバル構造であり、パン軸301aとチルト軸301bの2軸を中心に放射線照射装置24を傾斜させることができる。パン軸301aは、回転中心軸C1および旋回中心軸C2のいずれにも垂直な軸である。チルト軸301bは、回転中心軸C1に平行な軸である。
図4に示すように、放射線照射装置24は、放射線源50と、1次コリメータ53と、フラットニングフィルタ54と、2次コリメータ55と、マルチリーフコリメータ(MLC)60とを備えている。
ここでは、放射線源50は、電子ビーム加速装置51と、X線ターゲット52とを含むX線源である。電子ビーム加速装置51は、電子を加速して生成される電子ビームS0をX線ターゲット52に照射する。X線ターゲット52は、タングステン、タングステン合金等から形成されている。X線ターゲット52は、電子ビームS0が照射されると放射線S1を放出する。
1次コリメータ53および2次コリメータ55は、貫通孔53h、55hをそれぞれ備えたX線の遮蔽体(鉛、タングステン等)からなり、放射線S1の一部を遮蔽し、貫通孔53h、55hを通過した放射線S1を照射する。
フラットニングフィルタ54は、アルミニウム等から形成された円錐形の突起54aを有し、1次コリメータ53の貫通孔53hの出口側に配置されている。フラットニングフィルタ54は、放射線S1の放射方向に垂直な面内における放射線S1の線量分布を一様にする。
1次コリメータ53、フラットニングフィルタ54、2次コリメータ55を経ることで、一様な強度分布を有する放射線S2は、マルチリーフコリメータ60に入射する。マルチリーフコリメータ60は、制御装置12により制御を受けて放射線S2の照射野を制限する。
マルチリーフコリメータ60は、図7に示すように、放射線を遮蔽する材質(鉛、タングステン等)の複数のリーフ(薄板)70を厚さ方向に並べたリーフ群70Gを、2組対向させ、リーフ70の主平面を放射線の照射軸にほぼ平行に配置した構造である。制御装置12の制御下で、駆動部が各リーフを放射線の照射軸を遮る方向に突出させたり後退させたりすることにより、放射線S2の照射野を制限したり、照射野内の放射線の線量分布を変調させることができる。
<放射線治療システムの動作>
以下、本実施形態の放射線システムにおいて、患者に放射線を照射して治療を行う際に、照射範囲拡張モードで治療する動作について説明する。
制御装置12は、照射範囲拡張モードでは、首振り機構301により、放射線の照射軸ScをアイソセンタC0から所定の方向に所定量ずらした状態で保持させ、首振り機構の状態を保ったまま放射線源から放射線を照射させつつ、回転機構302により放射線源50(放射線照射装置24)を回転させる。
まず、図5のフローのように、治療計画装置11は、患者Bについて予め撮影した治療計画用の3次元画像データを取り込む(ステップ501)。治療計画装置11は、3次元画像を画像処理により領域を抽出するか、もしくは、ユーザから領域の特定を受け付けることにより、放射線を照射すべき領域や避けるべき領域等の関心領域を設定する(ステップ502)。つぎに、治療計画装置11は、ユーザから関心領域毎に照射すべき放射線の線量や許容される最大放射線線量等の治療計画に必要な情報を受け取って(ステップ503)、患者Bに放射する放射線の線量、時間、角度、位置、放射領域等を治療計画として作成する(ステップ504)。さらに、放射線治療装置の照射線量率や各機械動作軸の動作範囲も考慮に入れた最適化計算を行って、放射線治療装置で照射可能でかつ各関心領域の放射線線量制約を満たす最適な放射線の強度分布を計算により求める(ステップ505)。尚この時の各機械動作軸には、MLCの各リーフ駆動軸、回転リング22の回転中心軸C1回りの回動、リングフレーム21を旋回軸C2の回りにおける旋回等が選択し利用される。
このステップ504、505において、治療計画装置11は、首振り機構301により放射線の放射線の照射軸ScをアイソセンタC0からずらす量と方向を定め、この首振り機構301の状態を保ったまま放射線源50から放射線を照射しながら、回転機構302により放射線源50(放射線照射装置24)を回転させるための制御信号のパラメータ値と、そのときの最適な放射線の強度分布を実現するためのMLC60の各リーフの開閉の動作させる制御信号のパラメータ値も算出する。
治療計画装置11は、求めた治療計画の結果をユーザに表示する(ステップ506)。
制御装置12は、治療計画装置11が治療計画を実現するために算出した制御信号のパラメータ値を受け取って、首振り機構301、回転リング22の回転角度、MLC60のリーフの開閉を制御することにより、以下のように放射線を患者に照射する。
具体的には、図6のフローのステップ601のように、制御装置12は、首振り機構301のパン軸301aおよび/またはチルト軸301bを回転させ、放射線照射装置24の放射線照射軸Scを、アイソセンタC0から所定量ずらした第1の照射方向701に設定し、その状態を保持したまま、放射線源50から放射線を照射させつつ、回転機構302により放射線源50(放射線照射装置24)を所定の角度範囲(ここでは360度)だけ回転させる(ステップ601)。このとき、回転させながら、制御装置12は、MLC60を動作させ、放射線ビームに強度分布を生じさせる。このように、回転機構302により放射線源50を回転させつつ放射線源50から放射線を照射することを、回転照射という。すなわち、ステップ601は、第1の回転照射である。
これにより、例えば図8(a-1)のように第1の照射方向701をパン軸301aの回転により中心軸C1上に設定した場合、図8(a-2)のように円筒形状の照射範囲702に放射線が照射される。
つぎに、ステップ602のように、制御装置12は、首振り機構301のパン軸301aおよび/またはチルト軸301bを回転させ、放射線照射装置24の放射線照射軸Scを、アイソセンタC0から所定量ずらした第2の照射方向703に設定し、その状態を保持したまま、放射線源50から放射線を照射させつつ、回転機構302により放射線源50(放射線照射装置24)を所定の角度範囲(ここでは360度)だけ回転させる(ステップ602)。このとき、回転させながら、制御装置12は、MLC60を動作させ、放射線ビームに強度分布を生じさせる。このステップ602が第2の回転照射である。この時、回転機構での回転は第1の回転照射と逆向きの場合は更に時間短縮できる。あるいはヘリカルスキャン式の場合は、第1の回転照射と同じ方向に、例えばパン軸回転機構でパン軸に回転しながら第2の照射方向703に設定し回転させることでも良い。
このように、第1の回転照射と第2の回転照射は、首振り機構301により決定される放射線の照射軸が異なり、回転機構302による回転の軌道が同一である。第1の回転照射と第2の回転照射において、軌道が同一で方向が逆向きの場合は、いわゆる回動であるが、本明細書では、便宜上、回転は回動を含む語として用いる。
これにより、例えば図8(a-1)のように第2の照射方向703をずらす方向を、第1の照射方向701とは逆向き(回転軸C1の負の方向)に設定した場合、図8(a-2)のように円筒形状の照射範囲704に放射線が照射される。
これを治療計画にしたがってN回繰り返す(ステップ603)。
これにより、比較例のようにアイソセンタC0に放射線照射軸Scを向けて回転機構302により放射線源50を回転させた場合に形成される照射範囲705と比べ、本実施形態では、照射範囲702と704の合計の範囲に照射することができる。よって、放射線の照射範囲を効率よく広げることができる。
また、本実施形態の上記動作では、重量の大きなMLC60と放射線源50と保持した首振り機構301をいったん第1の照射方向701または第2の照射方向703に向けたならば、その向きを保持したまま回転機構302により回転させればよく、首振り機構301の負担が小さい。よって、首振り機構301のたわみ等による照射精度の低下を生じにくく、高精度に放射線を患部に照射することができる。
また、図8(a-1)のように、第1の照射方向701の放射線ビームによる照射範囲702および第2の照射方向703の放射線ビームによる照射範囲704(すなわち、放射線の広がり角の角度範囲)がそれぞれアイソセンタC0を含むように治療計画を設定することが可能である。この場合、照射範囲702と照射範囲704に重なり合う範囲が生じる。この重なり合う範囲に所望の線量分布をMLC60により生じさせることにより、照射範囲702と703の合計の照射範囲の線量分布を所望の分布に設計することができる。
例えば、図9(a)のように、照射範囲702と703が重なり合う範囲のそれぞれの線量分布を回転軸C1方向について漸減と漸増に設計することにより、回転軸C1方向の合計の線量分布をフラットにすることができる。これにより、図9(b)の比較例のアイソセンタC0に放射線の照射軸Scを一致させた場合と同様にフラットな線量分布を、拡大させた照射範囲においても図9(a)のように得ることができる。
また、図10のように、照射範囲702と703が重なり合う範囲の回転軸C1方向の線量分布の漸減と漸増の度合いを変化させることにより、アイソセンタC0に周囲で合計の線量が周囲よりも多くすることもできる。これにより、アイソセンタに位置する腫瘍に周囲よりも多くの線量を照射することが可能になる。
すなわち、図11に示すように、照射範囲702、703が重なり合う範囲706において、複雑な線量分布を生じさせることができる。
<照射範囲を回転機構302の回転半径方向に拡張する例>
上述した図8~図11では、回転軸C1の方向に照射範囲を拡張する例を示したが、本実施形態では、回転半径方向に照射範囲拡張することも可能である。
具体的には図12に示したように、制御装置12は、首振り機構301のチルト軸301bを回転させ、回転軸C1および旋回軸C2に直交する軸C3の方向に放射線照射軸Scをずらし、第1の照射方向701を設定する。その状態を保持したまま、放射線源50から放射線を照射させつつ、回転機構302により放射線源50(放射線照射装置24)を所定の角度範囲(ここでは360度)だけ回転させる(ステップ601)。このとき、回転させながら、制御装置12は、MLC60を動作させ、放射線ビームに強度分布を生じさせる。
これにより、図12のように円筒形状の照射範囲801に放射線が照射される。図12の照射範囲801は、比較例である図13のように放射線照射軸ScがアイソセンタC0に一致している場合の照射範囲802と比較して、半径を約2倍まで拡張することができる。また、首振り機構301の負担が小さいため、首振り機構301のたわみ等による照射精度の低下を生じにくく、高精度に放射線を患部に照射することができる。
<照射範囲を回転機構302の回転軸方向と回転半径方向に拡張する例>
図14に示したように、制御装置12は、首振り機構301のパン軸301aとチルト軸301bの両方を回転させ、回転軸C1および軸C3の方向に放射線照射軸Scをずらし、第1の照射方向701を設定してもよい。この状態を保持したまま、放射線源50から放射線を照射させつつ、回転機構302により放射線源50(放射線照射装置24)を所定の角度範囲(ここでは360度)だけ回転させる(ステップ601)。このとき、回転させながら、制御装置12は、MLC60を動作させ、放射線ビームに強度分布を生じさせる。
これにより、図14のように円筒形状の照射範囲803に放射線が照射される。図14の照射範囲803は、半径方向に照射範囲が拡張されている。
つぎに、図15に示したように、制御装置12は、首振り機構301のパン軸301aとチルト軸301bの両方を回転させ、回転軸C1および軸C3の方向に放射線照射軸Scをずらし、第2の照射方向703を設定する。第2の照射方向703は、首振り機構301のパン軸301aの回転方向が図14の場合とは逆向きである。この状態を保持したまま、放射線源50から放射線を照射させつつ、回転機構302により放射線源50(放射線照射装置24)を所定の角度範囲(ここでは360度)だけ回転させる(ステップ602)。このとき、回転させながら、制御装置12は、MLC60を動作させ、放射線ビームに強度分布を生じさせる。
これにより、図15のように円筒形状の照射範囲804を半径方向に約2倍まで、長さ方向に約2倍までそれぞれ拡張することができる。
また、図12、図14、図15の例では、首振り機構301によりずらした照射範囲702、704がいずれもアイソセンタC0を含まない構成であったが、図16に示すように、照射範囲702がアイソセンタC0を含むように設定することももちろん可能である。この場合、放射線源50を回転機構302が360度回転させた場合、アイソセンタC0およびその近傍では照射範囲702が二重になるため、アイソセンタC0付近Aの合計線量は周囲Bよりも大きくなる。よって、図10に示した合計線量分布と同様に、アイソセンタC0位置する腫瘍Aに周囲Bよりも多くの線量を照射することが可能になる。
この場合も、首振り機構301の負担が小さいため、首振り機構301のたわみ等による照射精度の低下を生じにくく、高精度に放射線を患部に照射することができる。
<照射量の誤差とその修正>
第1の回転照射による照射範囲702と第2の回転照射による照射範囲704を一部重複させ、全体の放射線量を均一にする場合、制御装置12は、すでに説明したように、重複部分に対する放射線量が漸減と漸増になるよう、強度分布を生じさせる。
具体的には、制御装置12は、回転照射中にMLC60を随時動作させ、重複部分に照射される放射線の積算量が所望の値となるように制御する。
しかしながら、MLC60の動作や首振り機構301の照射軸の制御により放射線の積算量を高精度に制御するのは難しく、誤差が生じる場合がある。
図17は、回転照射の重複部分における放射線量の誤差についての説明図である。図17では、第1の回転照射(第1照射方向のビーム)において、重複部分が漸減となるよう線量分布を制御し、第2の回転照射(第2照射方向のビーム)において、重複部分が漸増となるよう線量分布を制御している。
ところが、第1の回転照射でも第2の回転照射でも、実際の照射線量が治療計画時の線量よりも小さい。このため、合計線量分布では、重複部分に対応する領域で誤差が大きくなっている。
さらに、図17の例では、重複領域にアイソセンタが含まれており、アイソセンタは通常、最も精度が期待されるため、アイソセンタ付近の誤差は治療計画に支障をきたす恐れがある。
そこで、制御装置12は、第1の回転照射の照射範囲と第2の回転照射の照射範囲とが部分的に重複する照射計画を設定した場合に、少なくとも第1の回転照射を実行しつつ、センサアレイ23による検知結果を取得して、検知結果に基づき、以降の回転照射において重複部分に照射する放射線量を修正し、該修正を反映した回転照射を行う。なお、本実施例では回転照射において、実際の照射線量が治療計画時の線量よりも小さい例を示したが、実際の照射線量が治療計画時の線量よりも大きい場合でも次回の照射計画に反映することが可能である。
図18は、放射線量の修正の具体例(その1)である。
図18では、第1の回転照射(第1照射方向のビーム)において、実際の照射線量が治療計画時の線量よりも小さい。
制御装置12は、センサアレイ23による検知結果から第1の回転照射における実際の照射線量を求め、実際の照射線量に合わせて第2の回転照射(第2照射方向のビーム)の放射線量を修正している。
このように、第1の回転照射の照射線量を取得し、第2の回転照射を修正することで、合計線量分布は均一となり、特にアイソセンタ付近での照射精度を担保することができる。
図19は、放射線量の修正の具体例(その2)である。
図19では、第1の回転照射と第2の回転照射の双方で、実際の照射線量が治療計画時の線量よりも小さい。
制御装置12は、センサアレイ23による検知結果から第1及び第2の回転照射における実際の照射線量を求め、合計線量分布に合わせて追加の回転照射を行っている。
このように、第1及び第2の回転照射の照射線量を取得し、追加の回転照射を行うことで、合計線量分布を補正して均一化できる。
なお、第2の回転照射の修正と追加照射は、組み合わせて実行することもできる。
また、制御装置12は、複数回の回転照射による合計線量分布を治療計画装置11に出力し、次回の照射治療に反映させることができる。このため、第2の回転照射の修正や追加照射の結果、実際の照射線量が治療計画時の線量を超えたとしても、次回の照射治療で照射線量を減らすなどの対応が可能である。
1の回転照射における線量分布の作成、合計線量分布の作成、実際の照射線量と治療計画時の線量の差分の算出などの処理は、照射範囲全体に対して行ってもよいが、重複部分について選択的に行ってもよい。重複部分について選択的に処理を行い、以降の回転照射に反映させることで、処理負荷を軽減することが可能である。
図20は、誤差の修正に係る処理手順を示すフローチャートである。図20に示した処理手順では、制御装置12は、第2の回転照射の修正と追加照射を組み合わせて実行する。具体的には、制御装置12は、まず、第1の照射方向で1回目の回転照射(第1の回転照射)を実行する(ステップ2001)。そして、制御装置12は、センサアレイ23による検知結果から第1の回転照射の線量分布を取得する(ステップ2002)。
制御装置12は、第1の回転照射の線量分布を治療計画と比較し、2回目の回転照射(第2の回転照射)の線量を修正する(ステップ2003)。
制御装置12は、修正を反映し、第2の照射方向で2回目の回転照射を実行する(ステップ2004)。そして、制御装置12は、センサアレイ23による検知結果から第2の回転照射の線量分布を取得する(ステップ2005)。
制御装置12は、合計線量分布を求めて治療計画と比較し、追加照射が必要であるか否かを判定する(ステップ2006)。
追加照射が必要であるならば(ステップ2006;Yes)、制御装置12は追加の回転照射を実行し(ステップ2007)、追加の回転照射による線量分布を取得する(ステップ2008)。制御装置12は、取得した追加の線量分布を用いて合計線量分布を更新する。
ステップ2008の終了後、もしくは追加照射が不要である場合(ステップ2006;No)、制御装置12は、合計線量分布を出力して(ステップ2009)、処理を終了する。
変形例として、長期の治療計画を参照して、照射の制御を行ってもよい。
図21は、治療計画に応じた照射制御の説明図である。図12では、所定の日数以内に次の照射治療の予定があるならば、「1回目の線量分布に基づき2回目の照射線量を修正し、2回の合計で目標線量に合わせる。」照射制御を採用する。一方、所定日数以内に次の照射治療の予定がない場合には、「1回目と2回目の照射線量を少なめに設定し、追加照射で目標線量に合わせる。」照射制御を採用する。
このように制御装置12が治療計画に応じた照射制御を採用すれば、次の照射治療で過不足を補正できるときには2回の回転照射に要する時間で確実に照射を終えることができ、次の照射治療での過不足の補正が期待できないときには追加照射を前提とした慎重な照射を実施することができる。
これまでの説明では、2回の回転照射の照射範囲を一部重複させて照射範囲を拡大する場合を例に説明を行ったが、3以上の回転照射を用いればさらに照射範囲を拡大することができる。
図22は、3回の回転照射を用いる照射範囲の拡大についての説明図である。
図22では、第2照射方向のビームによる(第2の回転照射の)照射範囲2202は、中央近傍にアイソセンタC0を含んでいる。そして、第1照射方向のビームによる(第1の回転照射の)照射範囲2201は、照射範囲2202と一部重複している。さらに、第3照射方向のビームによる(第3の回転照射の)照射範囲2203は、アイソセンタC0を中心として照射範囲2201と対向し、照射範囲2202と一部重複している。
このように第1~第3の回転照射を行う場合でも、それぞれの重複部分における線量分布を制御することで、合計線量分布を均一にすることができる。
<非回転照射に適用する変形例>
これまでの説明では、第1の回転照射と第2の回転照射の照射範囲を一部重複させる場合を例示して説明を行ったが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、回転機構302を固定し、首振り機構301を制御して照射範囲が一部重複する第1の照射と第2の照射を行ってもよい。
このように回転機構302を固定した照射である非回転照射においても、センサアレイ23による検知結果を取得して、検知結果に基づき、以降の照射において重複部分に照射する放射線量を修正することができる。
非回転照射であっても、照射中にマルチリーフコリメータ60を動作させることで放射線量の調整が可能である。具体的には、重複部分のリーフを徐々に動かすことで、放射線量の漸減と漸増を実現する。
回転照射では、重量のある首振り機構301等を回転機構302により回転させるため、ハードウェアの機械誤差が生じる。これに対し、非回転照射では、回転機構302を固定した照射を行うことで、全体の照射量の誤差を低減することができる。また、マルチリーフコリメータ60の制御を利用して、誤差の大きい重複部分で高精度な照射を担保できる。
上述してきたように、開示の放射線治療システムは、治療対象を乗せるカウチ28と、放射線源50と、前記放射線源50を支持して前記カウチ28の周囲を回転させる回転機構302と、前記治療対象を透過した放射線を検知するセンサとしてのセンサアレイ23と、前記放射線源50及び前記回転機構302を制御する制御部としての制御装置12と、を有し、前記制御部は、第1の照射の照射範囲と第2の照射の照射範囲が部分的に重複する照射計画を設定し、前記センサによる検知結果に基づいて重複部分の放射線量を制御する。
このため、開示の放射線治療システムは、広範囲を高精度で照射することができる。
また、開示の放射線治療システムによれば、前記制御部は、前記回転機構により前記放射線源を回転させつつ前記放射線源から放射線を照射する回転照射を実行可能であり、前記第1の照射と前記第2の照射は、それぞれ回転照射である。
このため、回転照射における照射範囲を一部重複させることで照射範囲を拡張し、拡張した照射範囲の放射線量を高精度に制御することができる。
また、開示の放射線治療システムは、前記放射線源を揺動させて前記放射線の照射軸を揺動させる首振り機構301をさらに有し、前記回転照射は、前記首振り機構301の状態を保ったまま前記回転機構302により前記放射線源50を回転させつつ前記放射線源50から放射線を照射し、前記第1の照射と前記第2の照射は、前記放射線の照射軸が異なり、前記回転機構による回転の軌道が同一の回転である。
このため、首振り機構301の動作精度によって放射線照射の精度が下がる事態を回避できる。
また、前記制御部は、前記第1の照射による照射結果を前記センサにより取得し、前記第2の照射で前記重複部分に照射する放射線量を修正することができる。
また、前記制御部は、前記第1の照射と前記第2の照射による照射結果を前記センサにより取得し、前記重複部分に対する放射線量が不足している場合に、追加の照射を行うことができる。
このように、開示の放射線治療システムは、第2の照射の修正や追加の照射により、放射線量の誤差を補正できる。
また、開示の放射線治療システムは、前記放射線を部分的に遮蔽して前記放射線の照射範囲の形状を形成するマルチリーフコリメータ60をさらに有し、前記制御部は、前記放射線源からの照射を行いつつ前記マルチリーフコリメータを随時動作させることで、前記重複部分に照射される放射線の積算量を制御する。
このため、放射線ビームに強度分布を生じさせることができ、高精度の照射に寄与する。
また、前記制御部は、前記重複部分について選択的に、前記照射計画と実際に照射した放射線量との差分を求め、以降の照射に反映することができる。
かかる制御によれば、演算の負荷を抑制しつつ、高精度な照射を実現できる。
また、前記制御部は、複数回の照射による合計線量分布を出力し、次回の照射治療に反映させることができる。
また、前記制御部は、治療計画における次回の照射治療までの時間に応じて前記照射計画を定めることができる。
このため、治療計画と連動し、適応的な放射線治療を行うことができる。
なお、本発明は上記の開示内容に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記の実施態様は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、かかる構成の削除に限らず、構成の置き換えや追加も可能である。
例えば、上記の実施態様では、首振り機構301を用いることで、第1の回転照射の照射範囲と第2の回転照射の照射範囲とを部分的に重複させていたが、カウチの移動により第1の回転照射の照射範囲と第2の回転照射の照射範囲とを部分的に重複させてもよい。
また、首振り機構301に限らず、スライド機構など他の機構を用いることで、第1の回転照射の照射範囲と第2の回転照射の照射範囲とを部分的に重複させてもよい。
10:放射線治療システム、11:治療計画装置、12:制御装置、20:放射線治療装置、21:リングフレーム、22:回転リング、23:センサアレイ、24:放射線照射装置、25:回転軸、26A,26B:線源、27A,27B:センサアレイ、28:カウチ、29:カウチ駆動装置、50:放射線源、51:電子ビーム加速装置、52:X線ターゲット、53:1次コリメータ、53h:貫通孔、54:フラットニングフィルタ、54a:突起、55:2次コリメータ、55h:貫通孔、60:マルチリーフコリメータ、301:首振り機構、302:回転機構、B:患者、C0:アイソセンタ、C1:回転軸、C2:旋回軸、S0:電子ビーム、Sr:治療用放射線

Claims (10)

  1. 治療対象を乗せるカウチと、放射線源と、前記放射線源を支持して前記カウチの周囲を回転させる回転機構と、前記治療対象を透過した放射線を検知するセンサと、前記放射線源及び前記回転機構を制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、第1の照射の照射範囲と第2の照射の照射範囲が部分的に重複する照射計画を設定し、前記センサによる検知結果に基づいて重複部分の放射線量を制御することを特徴とする放射線治療システム。
  2. 請求項1に記載の放射線治療システムであって、
    前記制御部は、前記回転機構により前記放射線源を回転させつつ前記放射線源から放射線を照射する回転照射を実行可能であり、
    前記第1の照射と前記第2の照射は、それぞれ回転照射であることを特徴とする放射線治療システム。
  3. 請求項2に記載の放射線治療システムであって、
    前記放射線源を揺動させて前記放射線の照射軸を揺動させる首振り機構をさらに有し、
    前記回転照射は、前記首振り機構の状態を保ったまま前記回転機構により前記放射線源を回転させつつ前記放射線源から放射線を照射し、
    前記第1の照射と前記第2の照射は、前記放射線の照射軸が異なり、前記回転機構による回転の軌道が同一の回転照射である
    ことを特徴とする放射線治療システム。
  4. 請求項1に記載の放射線治療システムであって、
    前記制御部は、前記第1の照射による照射結果を前記センサにより取得し、前記第2の照射で前記重複部分に照射する放射線量を修正することを特徴とする放射線治療システム。
  5. 請求項1に記載の放射線治療システムであって、
    前記制御部は、前記第1の照射と前記第2の照射による照射結果を前記センサにより取得し、前記重複部分に対する放射線量が不足している場合に、追加の照射を行うことを特徴とする放射線治療システム。
  6. 請求項1に記載の放射線治療システムであって、
    前記放射線を部分的に遮蔽して前記放射線の照射範囲の形状を形成するマルチリーフコリメータをさらに有し、
    前記制御部は、前記放射線源からの照射を行いつつ前記マルチリーフコリメータを随時動作させることで、前記重複部分に照射される放射線の積算量を制御する
    ことを特徴とする放射線治療システム。
  7. 請求項1に記載の放射線治療システムであって、
    前記制御部は、前記重複部分について選択的に、前記照射計画と実際に照射した放射線量との差分を求め、以降の照射に反映することを特徴とする放射線治療システム。
  8. 請求項1に記載の放射線治療システムであって、
    前記制御部は、複数回の照射による合計線量分布を出力し、次回の照射治療に反映させることを特徴とする放射線治療システム。
  9. 請求項1に記載の放射線治療システムであって、
    前記制御部は、治療計画における次回の照射治療までの時間に応じて前記照射計画を定めることを特徴とする放射線治療システム。
  10. 治療対象を乗せるカウチと、放射線源と、前記放射線源を支持して前記カウチの周囲を回転させる回転機構と、前記治療対象を透過した放射線を検知するセンサと、前記放射線源及び前記回転機構を制御する制御部と、を有する放射線治療システムの運転方法であって、
    前記制御部が、
    第1の照射の照射範囲と第2の照射の照射範囲とが部分的に重複する照射計画を設定するステップと、
    少なくとも第1の照射を実行しつつ、前記センサによる検知結果を取得するステップと、
    前記検知結果に基づき、以降の照射において重複部分に照射する放射線量の修正を行うステップと、
    前記修正を反映した照射を行うステップと
    を含むことを特徴とする放射線治療システムの運転方法。
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