JP2023046942A - 燃料噴射量評価方法、及び燃料噴射量評価装置 - Google Patents

燃料噴射量評価方法、及び燃料噴射量評価装置 Download PDF

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Abstract

【課題】液体燃料噴射量と気化燃料噴射量のそれぞれを精度よく評価できる燃料噴射量評価方法、及び燃料噴射量評価装置を提供すること。【解決手段】燃料噴射弁10が装着された密封容器11を準備し、密封容器11の温度と圧力を調節して所定の範囲に保つ容器準備ステップS1と、燃料噴射弁10から密封容器11の内部にエンジンの1サイクルを模擬して液体燃料と気化燃料を噴射する燃料噴射ステップS2と、噴射後、密封容器11の温度が安定するまで待機し、密封容器11の温度の安定後温度と、圧力の安定後圧力を計測する計測ステップS3と、密封容器11の内部から気化燃料を放出し液体燃料噴射量を求める液体燃料噴射量取得ステップS4と、液体燃料噴射量、安定後温度、及び安定後圧力に基づいて気化燃料噴射量を推定する気化燃料噴射量推定ステップS5を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンへの燃料噴射量を模擬して評価する燃料噴射量評価方法、及び燃料噴射量評価装置に関する。
船舶から排出される温室効果ガスを大幅に削減する手段として、レシプロ機関でアンモニア(NH)を燃料とする研究が注目されている。アンモニアは軽油や重油と比較すると、蒸発潜熱が極めて大きく、自己着火温度が高く、燃焼速度が極めて遅いなど、筒内で対策するべき燃焼上の欠点をもつ。さらに、COの265倍の温室効果をもつNOの生成を抑制することが最重要課題となっている。
アンモニア等の気化燃料の着火及び燃焼を制御するには、軽油等の液体燃料をサポート(パイロット)燃料として利用することが必須となるため、燃焼試験装置を用いた燃焼実験等においては気化燃料及び液体燃料それぞれの噴射量の評価が重要である。
ここで、特許文献1には、特に内燃機関の噴射システムの噴射量を測定するために、試験流体が噴射システムによって測定チャンバ内に噴射される噴射システムにおいて、測定システムの測定の精度と安定性を高めるために、測定チャンバの体積が噴射期間の間一定に維持され、さらに測定チャンバ内にはガス体積を存在させ、噴射された試験流体の体積は、測定チャンバ内で試験流体の噴射の際に生じた圧力変化から求められ、この噴射された体積の算出は、理想ガスに対する状態方程式を用いて行われる、噴射システムの噴射量を測定するための方法が開示されている。
また、特許文献2には、燃料を充填した密閉容器内の圧力と温度から燃料の体積弾性係数を算出し、密閉容器内へのインジェクションノズルから燃料噴射による密閉容器内の圧力変化を測定し、測定した圧力変化と体積弾性係数より、燃料の噴射量や噴射率を計測し、密閉容器は、燃料を充填する内部空間の形状を球形状とし、インジェクションノズルの先端(噴射口)が内部空間の球形状の周面上に位置するように、インジェクションノズルを密閉容器に固定し、インジェクションノズルから直接、内部空間の中心に向けて燃料を噴射し、当該噴射によって燃料を攪拌し、密閉容器内の燃料の温度を均一化する噴射計測装置が開示されている。
また、特許文献3には、燃料噴射時における圧力容器内の圧力変化ΔPPと、燃料噴射以前の圧力容器内の圧力変化ΔPCの比から燃料噴射時の噴射量を計測する計測制御手段を備え、圧力変化ΔPCは、圧力容器に連通した定容積可変器内のダイアフラムが三方電磁弁のオンにより変位することにより、定容積可変器内の一定容積ΔVが消滅することにより発生し、噴射量Δqは、(ΔPP/ΔPC)・ΔVから求めるように構成する噴射量計測装置が開示されている。
また、特許文献4には、噴射開始点及び噴射終了点を決定するために、それぞれ2つのコンパレータレベルVuh,Vul及びVdh,Vdlを設定し、パイロット噴射の噴射開始点は、噴射率の立ち上がりで噴射率波形がVuhとVulをよぎった点をp1、p2とし、 このp1、p2を通る直線と、 ゼロレベルとの交点をパイロット噴射開始点とし、一方、パイロット噴射の終了点は、同様に、噴射率の立ち下がりで、Vdh,Vdlをよぎった点p3、p4を通る直線と、 ゼロレベルとの交点とし、また、メイン噴射の開始点は、p5、p6より、終了点は、p7、p8より同様に求める噴射量計測装置が開示されている。
特表2004-518867号公報 特開2014-98355号公報 特開平9-243432号公報 特開2001-123917号公報
特許文献1、2は、エンジンへ液体燃料と気化燃料を噴射する場合のそれぞれの燃料噴射量を評価するものではない。また、特許文献3、4は、パイロット噴射量とメイン噴射量を分けて計測するものではあるが、液体燃料と気化燃料を噴射した場合において各燃料噴射量を精度よく計測することは困難である。
そこで本発明は、エンジンへの燃料噴射量を模擬して評価する評価方法において、液体燃料噴射量と気化燃料噴射量のそれぞれを精度よく評価できる燃料噴射量評価方法、及び燃料噴射量評価装置を提供することを目的とする。
請求項1記載に対応した燃料噴射量評価方法においては、エンジンへの燃料噴射量を模擬して評価する評価方法であって、燃料噴射弁が装着された密封容器を準備し、密封容器の温度と圧力を調節して所定の範囲に保つ容器準備ステップと、燃料噴射弁から密封容器の内部にエンジンの1サイクルを模擬して液体燃料と気化燃料を噴射する燃料噴射ステップと、噴射後、密封容器の温度が安定するまで待機し、密封容器の温度の安定後温度と、圧力の安定後圧力を計測する計測ステップと、密封容器の内部から気化燃料を放出し液体燃料噴射量を求める液体燃料噴射量取得ステップと、液体燃料噴射量、安定後温度、及び安定後圧力に基づいて気化燃料噴射量を推定する気化燃料噴射量推定ステップとを有することを特徴とする。
請求項1に記載の本発明によれば、エンジンへの燃料噴射を模擬して、液体燃料噴射量と気化燃料噴射量のそれぞれを精度よく評価することができる。
請求項2記載の本発明は、液体燃料噴射量取得ステップにおいて、密封容器の内部から気化燃料を放出した後に残った液体燃料を採取し、採取量から液体燃料噴射量を求めるとともに、気化燃料噴射量推定ステップにおいて、密封容器の容積を液体燃料噴射量で補正し、補正した補正容積、安定後温度、及び安定後圧力から実気体の状態方程式を用いて気化燃料噴射量を推定することを特徴とする。
請求項2に記載の本発明によれば、液体燃料の採取量から求めた液体燃料噴射量と実気体の状態方程式を用いて、気化燃料噴射量を更に精度よく評価することができる。
請求項3記載の本発明は、液体燃料噴射量取得ステップにおいて、密封容器の内部に液体燃料を充満するまで注入して気化燃料を放出し、液体燃料の注入量と密封容器の容積から液体燃料噴射量を求めるとともに、気化燃料噴射量推定ステップにおいて、放出された気化燃料の体積を計測し、体積を安定後温度と安定後圧力を用いて補正して気化燃料噴射量を推定することを特徴とする。
請求項3に記載の本発明によれば、液体燃料の注入量と密封容器の容積から液体燃料噴射量を求め、放出された気化燃料の体積を補正して気化燃料噴射量を更に精度よく評価することができる。
請求項4記載の本発明は、密封容器の容積は、気化燃料噴射量と、気化燃料の密封容器の内部での気化後の密度に基づいて設定されたものであることを特徴とする。
請求項4に記載の本発明によれば、密封容器の容積を適切に設定することができる。
請求項5記載の本発明は、予め準備した気化燃料の熱物性値としての絶対温度ごとの圧力と密度との関係に基づいて、実気体の状態方程式から導かれる圧力から気化燃料の密度を求め、密度と密封容器の容積とから気化燃料噴射量を推定することを特徴とする。
請求項5に記載の本発明によれば、気化燃料の密度と密封容器の容積とから気化燃料噴射量を更に精度よく評価することができる。
請求項6記載の本発明は、計測ステップまで、準備ステップにおける密封容器の温度を所定の範囲に保つことを特徴とする。
請求項6に記載の本発明によれば、計測ステップまで密封容器内の温度を所定の範囲に保ち、安定した条件下で燃料噴射を行うことができる。
請求項7記載の本発明は、密度の精度を設定し、精度に基づいて安定後温度と安定後圧力の許容精度を求め、許容精度に基づいて温度を計測する温度計測手段と、圧力を計測する圧力計測手段とを選定することを特徴とする。
請求項7に記載の本発明によれば、所望の密度の精度に基づいて、許容精度を実現する温度計測手段と圧力計測手段を選定することができる。
請求項8記載の本発明は、容器準備ステップにおける密封容器の温度の調節は恒温槽により行い、圧力の調節は真空ポンプにより行うことを特徴とする。
請求項8に記載の本発明によれば、密封容器の温度及び圧力を容易に、精度よく所定の範囲に調節することができる。
請求項9記載の本発明は、1サイクルのうちで液体燃料と気化燃料を順次、密封容器内に噴射することを特徴とする。
請求項9に記載の本発明によれば、エンジンへの燃料噴射を模擬し、液体燃料と気化燃料を順次噴射させる場合の液体燃料と気化燃料の燃料噴射量をそれぞれ評価することができる。
請求項10記載の本発明は、液体燃料として軽油を用い、気化燃料としてアンモニア又はプロパンを用いることを特徴とする。
請求項10に記載の本発明によれば、液体燃料と気化燃料の組み合わせとして可能性の高い軽油と、アンモニア又はプロパンを燃料として用いる場合のそれぞれの燃料噴射量を評価することができる。
請求項11記載に対応した燃料噴射量評価装置においては、燃料噴射量評価方法に用いる燃料噴射量評価装置であって、燃料噴射弁が装着された密封容器と、密封容器の温度を調節する温度調節手段と、密封容器の圧力を調節する圧力調節手段と、密封容器の温度を計測する温度計測手段と、密封容器の圧力を計測する圧力計測手段と、密封容器の内部から気化燃料を放出する放出手段と、液体燃料噴射量を求める液体燃料噴射量取得手段と、気化燃料噴射量を推定する気化燃料噴射量推定手段を備えたことを特徴とする。
請求項11に記載の本発明によれば、エンジンへの燃料噴射を模擬して、液体燃料噴射量と気化燃料噴射量のそれぞれを精度よく評価することができる。
請求項12記載の本発明は、液体燃料噴射量取得手段は、気化燃料を放出した後に密封容器の内部に残った液体燃料を採取する採取手段と、採取した液体燃料の採取量から液体燃料噴射量を求める計量手段を有し、気化燃料噴射量推定手段は、実気体の状態方程式を用いて気化燃料噴射量を推定することを特徴とする。
請求項12に記載の本発明によれば、液体燃料の採取量から求めた液体燃料噴射量と、実気体の状態方程式を用いて気化燃料噴射量を更に精度よく評価することができる。
請求項13記載の本発明は、液体燃料噴射量取得手段は、密封容器の内部に液体燃料を充満するまで注入して気化燃料を放出する液体燃料注入手段と、液体燃料の注入量と密封容器の容積から液体燃料噴射量を求める計量手段を有し、気化燃料噴射量推定手段は、放出された気化燃料の体積を計測する体積計測手段を有し、体積を補正して気化燃料噴射量を推定することを特徴とする。
請求項13に記載の本発明によれば、液体燃料の注入量と密封容器の容積から液体燃料噴射量を求め、放出された気化燃料の体積を補正して気化燃料噴射量を更に精度よく評価することができる。
請求項14記載の本発明は、温度調節手段として恒温槽を備え、圧力調節手段として真空ポンプを備えたことを特徴とする。
請求項14に記載の本発明によれば、密封容器の温度及び圧力を容易に、精度よく所定の範囲に調節することができる。
請求項15記載の本発明は、燃料噴射弁は、液体燃料と気化燃料の各噴射口が燃料噴射弁の内部に配置されて噴射を行う構成であることを特徴とする。
請求項15に記載の本発明によれば、液体燃料と気化燃料を密封容器へ定量的に噴射しやすくできる。
本発明の燃料噴射量評価方法によれば、エンジンへの燃料噴射を模擬して、液体燃料噴射量と気化燃料噴射量のそれぞれを精度よく評価することができる。
また、液体燃料噴射量取得ステップにおいて、密封容器の内部から気化燃料を放出した後に残った液体燃料を採取し、採取量から液体燃料噴射量を求めるとともに、気化燃料噴射量推定ステップにおいて、密封容器の容積を液体燃料噴射量で補正し、補正した補正容積、安定後温度、及び安定後圧力から実気体の状態方程式を用いて気化燃料噴射量を推定する場合には、液体燃料の採取量から求めた液体燃料噴射量と実気体の状態方程式を用いて、気化燃料噴射量を更に精度よく評価することができる。
また、液体燃料噴射量取得ステップにおいて、密封容器の内部に液体燃料を充満するまで注入して気化燃料を放出し、液体燃料の注入量と密封容器の容積から液体燃料噴射量を求めるとともに、気化燃料噴射量推定ステップにおいて、放出された気化燃料の体積を計測し、体積を安定後温度と安定後圧力を用いて補正して気化燃料噴射量を推定する場合には、液体燃料の注入量と密封容器の容積から液体燃料噴射量を求め、放出された気化燃料の体積を補正して気化燃料噴射量を更に精度よく評価することができる。
また、密封容器の容積は、気化燃料噴射量と、気化燃料の密封容器の内部での気化後の密度に基づいて設定されたものである場合には、密封容器の容積を適切に設定することができる。
また、予め準備した気化燃料の熱物性値としての絶対温度ごとの圧力と密度との関係に基づいて、実気体の状態方程式から導かれる圧力から気化燃料の密度を求め、密度と密封容器の容積とから気化燃料噴射量を推定する場合には、気化燃料の密度と密封容器の容積とから気化燃料噴射量を更に精度よく評価することができる。
また、計測ステップまで、準備ステップにおける密封容器の温度を所定の範囲に保つ場合には、計測ステップまで密封容器内の温度を所定の範囲に保ち、安定した条件下で燃料噴射を行うことができる。
また、密度の精度を設定し、精度に基づいて安定後温度と安定後圧力の許容精度を求め、許容精度に基づいて温度を計測する温度計測手段と、圧力を計測する圧力計測手段とを選定する場合には、所望のの精度に基づいて、許容精度を実現する温度計測手段と圧力計測手段を選定することができる。
また、容器準備ステップにおける密封容器の温度の調節は恒温槽により行い、圧力の調節は真空ポンプにより行う場合には、密封容器の温度及び圧力を容易に、精度よく所定の範囲に調節することができる。
また、1サイクルのうちで液体燃料と気化燃料を順次、密封容器内に噴射する場合には、エンジンへの燃料噴射を模擬し、液体燃料と気化燃料を順次噴射させる場合の液体燃料と気化燃料の燃料噴射量をそれぞれ評価することができる。
また、液体燃料として軽油を用い、気化燃料としてアンモニア又はプロパンを用いる場合には、液体燃料と気化燃料の組み合わせとして可能性の高い軽油と、アンモニア又はプロパンを燃料として用いる場合のそれぞれの燃料噴射量を評価することができる。
また、本発明の燃料噴射量評価装置によれば、エンジンへの燃料噴射を模擬して、液体燃料噴射量と気化燃料噴射量のそれぞれを精度よく評価することができる。
また、液体燃料噴射量取得手段は、気化燃料を放出した後に密封容器の内部に残った液体燃料を採取する採取手段と、採取した液体燃料の採取量から液体燃料噴射量を求める計量手段を有し、気化燃料噴射量推定手段は、実気体の状態方程式を用いて気化燃料噴射量を推定する場合には、液体燃料の採取量から液体燃料噴射量と、実気体の状態方程式を用いて気化燃料噴射量を更に精度よく評価することができる。
また、液体燃料噴射量取得手段は、密封容器の内部に液体燃料を充満するまで注入して気化燃料を放出する液体燃料注入手段と、液体燃料の注入量と密封容器の容積から液体燃料噴射量を求める計量手段を有し、気化燃料噴射量推定手段は、放出された気化燃料の体積を計測する体積計測手段を有し、体積を補正して気化燃料噴射量を推定する場合には、液体燃料の注入量と密封容器の容積から液体燃料噴射量と、放出された気化燃料の体積を補正して気化燃料噴射量を更に精度よく評価することができる。
また、温度調節手段として恒温槽を備え、圧力調節手段として真空ポンプを備えた場合には、密封容器の温度及び圧力を容易に、精度よく所定の範囲に調節することができる。
また、燃料噴射弁は、液体燃料と気化燃料の各噴射口が燃料噴射弁の内部に配置されて噴射を行う構成である場合には、液体燃料と気化燃料を密封容器へ定量的に噴射しやすくできる。
本発明の実施形態による燃料噴射量評価方法のフロー図 同燃料噴射量評価装置の構成図 同燃料噴射弁の周辺を示す図 同アンモニアの噴射体積と容器内アンモニア密度との関係を示す図 同容器容積の計測例を示す図 同液体アンモニアの絶対温度ごとの圧力/密度の関係を示す図 同330Kにおける圧力と液体アンモニアの噴射体積との関係を示す図 同圧力計測手段の要求精度と液体アンモニアの噴射体積との関係を示す図 同温度計測手段の要求精度と液体アンモニアの噴射体積との関係を示す図
本発明の実施形態による燃料噴射量評価方法、及び燃料噴射量評価装置について説明する。
図1は本実施形態による燃料噴射量評価方法のフロー図、図2は燃料噴射量評価装置の構成図、図3は燃料噴射弁の周辺を示す図であり、図3(a)は密封容器に取付けた燃料噴射弁の斜視図、図3(b)は燃料噴射弁の下方を示す斜視図、図3(c)は密封容器及び温度調節手段を中心とした断面図である。
燃料噴射量評価方法は、エンジンへの燃料噴射弁10からの噴射を模擬して燃料噴射量を評価する。
燃料噴射量評価装置は燃料噴射量評価方法の実施に用いられる。図2に示すように、燃料噴射量評価装置は、燃料噴射弁10が装着された密封容器11と、密封容器11の温度を調節する温度調節手段12と、排気ラインに設けられた真空ポンプ13と、密封容器11の温度を計測する温度計測手段14と、密封容器11の圧力を計測する圧力計測手段15と、液体燃料噴射量を求める液体燃料噴射量取得手段16と、気化燃料噴射量を推定する気化燃料噴射量推定手段17と、温度調節手段12の水温を測定する水温度センサ18と、液体燃料を貯蔵する液体燃料貯蔵設備19と、気化燃料を貯蔵する気化燃料貯蔵設備20と、液体燃料と気化燃料を噴射する噴射装置21と、圧力計測手段15の校正に用いる校正用高精度圧力計22と、パージ用又は校正時圧力用のガスを供給するパージ用ガス源及び校正時圧力源23と、密封容器11から排出された蒸気状の液体燃料を捕捉する液体燃料蒸気トラップ24と、屋外へ排出される排気の浄化処理等を行う排気処理装置25を備える。
真空ポンプ13は、密封容器11の圧力を調節する圧力調節手段として用いる他、密封容器11の内部から気化燃料を放出する放出手段としても使用する。
液体燃料噴射量取得手段16は、密封容器11から気化燃料を放出した後に密封容器11の内部に残った液体燃料を採取する採取手段16Aと、密封容器11の内部に液体燃料を充満するまで注入して気化燃料を放出する液体燃料注入手段16Bと、計量手段16Cを有する。計量手段16Cは、採取手段16Aが採取した液体燃料の採取量から液体燃料噴射量を求めることができ、また、液体燃料注入手段16Bによる液体燃料の注入量と密封容器11の容積から液体燃料噴射量を求めることができる。
気化燃料噴射量推定手段17は、放出された気化燃料の体積を計測する体積計測手段17Aを有する。
なお、燃料噴射弁10へは、液体燃料貯蔵設備19から供給される液体燃料と、気化燃料貯蔵設備20から供給される気化燃料を予め他の調節手段により混合化して供給してもよいし、燃料噴射弁10の中で調節して供給してもよい。また、気化燃料は気化されて供給されてもよいし、液状で供給されたものが密封容器11に噴射されたのちに気化するものであってもよい。さらに、燃料噴射弁10として液体燃料と、気化燃料を別々に噴射する形式のものであってもよい。
図3に示すように、密封容器11の内部上面には、燃料噴射弁10の噴霧チップ10A、入口配管28、出口配管29が配置される。燃料噴射弁10は、液体燃料と気化燃料の各噴射口が燃料噴射弁10の内部に配置されて噴射を行う構成である。これにより、液体燃料と気化燃料を密封容器11へ定量的に噴射しやすくできる。なお、噴霧チップ10Aの先端には直径約0.7mmの穴が一つあいており、この穴が液体燃料の噴射口と気化燃料の噴射口を兼ねている。
本実施形態では、温度調節手段12として恒温槽を用いている。恒温槽は、温水槽12A内に貯留されている液体の温度を一定に保つように制御する恒温水槽である。図3(c)中の矢印は恒温槽における循環水の流れを示している。
密封容器11の容積は、気化燃料噴射量と、気化燃料の密封容器11の内部での気化後の密度に基づいて設定する。これにより、密封容器11の容積を適切に設定することができる。
気化燃料として用いるアンモニアについて、噴射体積と密封容器11の容器内密度を下表1に示す。また、図4はアンモニアの噴射体積と容器内アンモニア密度との関係を示す図である。
表1及び図4に示すように、アンモニアを最大5mL噴射すると、容器内アンモニア密度は最大6.53kg/mになるため、密封容器11の容積を0.5Lに設定する。
Figure 2023046942000002
図5は容器容積の計測例を示す図である。
容器容積(容器内容積)の計測実施手順は以下の通りである。
1)密封容器11の内部を清掃し、エアガンで水気を完全に飛ばす。
2)水タンク30との接続チューブ31内に水を充填する。サイホンの原理でバルブ直前までの管路を完全に水に置換する。バルブを閉じた後に密封容器11側の水をエアガンで飛ばしてから、接続チューブ31を密封容器11に接続する。
3)真空引き側バルブを開き、圧力計測手段15で圧力を確認しながら真空ポンプ13で真空引きする。
4)電子天秤32のゼロ調整を実施する。
5)真空引き側バルブを閉じると同時に、水充填側バルブを全開にする。
6)安定した後に電子天秤32に表示された重量を記録する。
この手順で実施した6回分の計測結果を用いて求めた容器容積を下表2に示す。
Figure 2023046942000003
燃料噴射量評価方法は、図1に示すように、まず、燃料噴射弁10が装着された密封容器11を準備し、密封容器11の温度と圧力を調節して所定の範囲に保つ(S1:容器準備ステップ)。
密封容器11内の温度の調節は温度調節手段12(恒温槽)によって行い、密封容器11を温水槽12A内の液体に沈めておくことで温度を安定化させ所定の温度範囲に保つ。所定の温度範囲は、例えば57℃±0.5℃である。密封容器11内の温度は温度計測手段14で計測される。
密封容器11内の圧力の調節は、密封容器11に接続されている真空ポンプ13を圧力調節手段として用い、真空ポンプ13により密封容器11を真空引きすることによって行う。密封容器11内の圧力は圧力計測手段15で計測される。
このように、容器準備ステップS1において、密封容器11の温度の調節は温度調節手段12としての恒温槽により行い、圧力の調節は圧力調節手段としての真空ポンプ13により行うことで、密封容器11の温度及び圧力を容易に、精度よく所定の範囲に調節することができる。
なお、容器準備ステップS1を開始する前に、空の密封容器11の重量を電子天秤32で±0.01gの精度で測定しておく。電子天秤32としては、例えば島津製作所製の電子天びんUXシリーズ(型番UX6200H)を用いる。
容器準備ステップS1の後、燃料噴射弁10から密封容器11の内部にエンジンの1サイクルを模擬して液体燃料と気化燃料を噴射する(S2:燃料噴射ステップ)。噴射圧力は、例えば90MPaとする。
燃料噴射ステップS2においては、燃料噴射を3サイクル繰り返す。なお、噴射のみで燃焼はさせない。
燃料噴射は、燃料噴射弁10の前段に設置されている噴射装置21を用いて、液体燃料と気化燃料を所定順に噴射する層状化噴射と、液体燃料と気化燃料を事前に混合して噴射する混合化噴射を、択一的に選択して行うことができる。
層状化噴射の場合は、1サイクルのうちで液体燃料と気化燃料を順次、燃料噴射弁10から密封容器11内に噴射することにより、エンジンへの燃料噴射を模擬し、液体燃料と気化燃料を順次噴射させる場合の液体燃料と気化燃料の燃料噴射量をそれぞれ評価することができる。層状化噴射では、例えば、同一の燃料噴射弁10からの液体燃料噴射→気化燃料噴射→液体燃料噴射を1サイクルとする。
また、混合化噴射の場合は、液体燃料と気化燃料を噴射前に混合して燃料噴射弁10から密封容器11内に噴射することにより、混合して噴射した液体燃料と気化燃料のそれぞれの燃料噴射量を評価することができる。
燃料噴射ステップS2で噴射する気化燃料とは、燃料噴射弁10から液体でエンジンに噴射された直後に気化する燃料であり、例としてはアンモニアやプロパン等が挙げられる。
液体燃料(サポート燃料)として軽油を用い、気化燃料としてアンモニア又はプロパンを用いる場合は、液体燃料と気化燃料の組み合わせとして可能性の高い軽油と、アンモニア又はプロパンを燃料として用いる場合のそれぞれの燃料噴射量を評価することができる。
燃料噴射ステップS2における噴射後、密封容器11の温度が安定し、噴射された気化燃料が蒸発するまで待機した後、密封容器11内の温度の安定後温度を温度計測手段14で計測し、圧力の安定後圧力を圧力計測手段15で計測する(S3:計測ステップ)。
計測ステップS3を開始するまでは、準備ステップにおける密封容器11の温度を所定の範囲に保っている。これにより、計測ステップS3の開始前まで密封容器11内の温度を所定の範囲に保ち、安定した条件下で燃料噴射を行うことができる。なお、実際は燃料噴射ステップS2で燃料を噴射した後、密封容器11の温度は、気化燃料の蒸発に伴い一旦下がるが、温度調節手段12としての恒温槽が密封容器11の温度を所定の範囲に保とうとするため、やがて所定の範囲に戻る。密封容器11の温度を調節して所定の範囲に保つとは、このような一時的な温度変化を許容するものである。また、安定後温度と、安定後圧力の計測中も密封容器11の温度を調節して所定の範囲に保ってもよい。
計測ステップS3の後、放出手段を用いて密封容器11の内部から気化燃料を放出し、液体燃料噴射量を求める(S4:液体燃料噴射量取得ステップ)。そして、液体燃料噴射量、安定後温度、及び安定後圧力に基づいて気化燃料噴射量を推定する(S5:気化燃料噴射量推定ステップ)。
これにより、エンジンへの燃料噴射を模擬して、液体燃料噴射量と気化燃料噴射量のそれぞれを評価することができる。
ここで、液体燃料噴射量及び気化燃料噴射量の評価方法の例として、以下に二つの方法を説明する。
[第一の評価方法]
液体燃料噴射量取得ステップS4においては、放出手段として真空ポンプ13を使用し、真空ポンプ13で密封容器11を真空引きすることによって密封容器11から気化燃料を放出する。
密封容器11の内部から気化燃料を放出し空気と置換した後、密封容器11の締結手段(図示無し)を緩めて分解及び開放し、密封容器11内に残った液体燃料をカップ等の採取手段16Aを用いて採取し、計量手段16Cで採取量を測定し、採取量から液体燃料噴射量を求める。なお、本実施形態では上述のように空の密封容器11の重量を事前に測定しているため、液体燃料噴射量取得ステップS4において密封容器11の重量を電子天秤32で再度測定し、空の状態からの増加重量をもとにすることで、液体燃料を採取したのと同様に液体燃料噴射量取得手段16を用いて液体燃料噴射量を求めることができる。
液体燃料噴射量取得ステップS4において、気化燃料を放出するための真空引きの際に、密封容器11内に蒸気として少量存在する液体燃料が密封容器11外に流出する場合があるが、その場合は流出量を補正して液体燃料噴射量を求めることで、精度よく燃料噴射量を評価することができる。本実施形態では、密封容器11と真空ポンプ13との間に液体燃料蒸気トラップ24を設けており、液体燃料蒸気トラップ24で捕捉した液体燃料量に基づいて流出量を求めることができる。例えば、液体燃料蒸気トラップ24に装着するフィルタの重量を装着前に計測しておき、気化燃料の放出後に当該フィルタの重量を再度計測し、差分から流出を評価する。なお、液体燃料蒸気トラップ24は冷却構造を有することが好ましい。冷却構造を有する場合は、蒸気となって流出した液体燃料を冷却構造によって液体に戻すことができるため、流出量の測定効率を向上させることができる。
また、気化燃料噴射量推定ステップS5においては、気化燃料噴射量推定手段17が、密封容器11の容積を液体燃料噴射量で補正し、補正した補正容積、安定後温度、及び安定後圧力から実気体の状態方程式を用いて気化燃料噴射量を推定する。
このように第一の評価方法においては、液体燃料噴射量取得ステップS4において、密封容器11の内部から気化燃料を放出した後に残った液体燃料を採取し、採取量から液体燃料噴射量を求めるとともに、気化燃料噴射量推定ステップS5において、密封容器11の容積を液体燃料噴射量で補正し、補正した補正容積、安定後温度、及び安定後圧力から実気体の状態方程式を用いて気化燃料噴射量を推定することで、液体燃料の採取量から求めた液体燃料噴射量と実気体の状態方程式を用いて、気化燃料噴射量を精度よく評価することができる。
また、気化燃料噴射量推定ステップS5においては、予め準備した気化燃料の熱物性値としての絶対温度ごとの圧力と密度との関係に基づいて、気化燃料噴射量推定手段17が、実気体の状態方程式から導かれる圧力から気化燃料の密度を求め、密度と密封容器11の容積とから気化燃料噴射量を推定することが好ましい。これにより、気化燃料の密度と密封容器11の容積とから気化燃料噴射量を更に精度よく評価することができる。
絶対温度ごとの圧力と密度との関係は、例えば、アメリカ国立標準技術研究所(NIST)によって開発された熱物性値計算ソフトREFPROPを使用して、温度と圧力から気化燃料の密度を計算することで得ることができる。この例として、図6は液体アンモニアの絶対温度ごとの圧力/密度の関係を示す図である。
図7は330K(≒57℃)における圧力と液体アンモニアの噴射体積との関係を示す図、図8は圧力計測手段の要求精度と液体アンモニアの噴射体積との関係を示す図、図9は温度計測手段の要求精度と液体アンモニアの噴射体積との関係を示す図である。
例えば密度推定精度+1%など、所望の密度推定精度を実現するためには、圧力計測手段15と温度計測手段14の要求精度を適切に設定する必要がある。
図7に示すように、密封容器11内の想定される温度が330Kの場合、想定される密度における液体アンモニアの圧力は最大1MPaとなる。よって、この場合の圧力計測手段15は1MPaレンジを選択する。
また、気化燃料が液体アンモニアであり圧力計測手段15として1MPaレンジの圧力センサを用いる場合は、圧力センサの精度は±0.2%が必要である。このため、例えば、先端ダイアフラム型の圧力変換器(圧力センサ)を、校正用高精度圧力計22で密封容器11への設置状態、使用温度条件で検定して高精度で使用する。圧力計測手段15(圧力センサ)としては例えば共和電業製のPMG-10KE型圧力センサを用い、校正用高精度圧力計22としては例えばMensor製のCPT6020型圧力センサを用いる。
また、気化燃料が液体アンモニアの場合、温度計測手段14として用いる温度センサの精度は±2.5Kが必要である。このため、例えば、感温部が20mm、精度が±0.35KであるA級4線式白金測温抵抗体を使用する。
このように、密度の精度を設定し、精度に基づいて安定後温度と安定後圧力の許容精度を求め、許容精度に基づいて温度を計測する温度計測手段14と、圧力を計測する圧力計測手段15とを選定することにより、所望の密度の精度に基づいて、許容精度を実現する温度計測手段14と圧力計測手段15を選定することができる。
[第二の評価方法]
第二の評価方法では、放出手段として、密封容器11の内部に液体燃料を注入して気化燃料を放出する液体燃料注入手段16Bを使用する。
液体燃料噴射量取得ステップS4においては、液体燃料注入手段16Bを用いて密封容器11の内部に液体燃料を充満するまで注入して気化燃料を放出し、計量手段16Cを用いて液体燃料の注入量と密封容器11の容積から液体燃料噴射量を求める。
なお、注入量を定めて液体燃料注入手段から液体燃料を密封容器11に供給し、密封容器11から溢れた液体燃料の体積を液柱高さなどで計測することで液体燃料噴射量を求めてもよい。
また、気化燃料噴射量推定ステップS5においては、液体燃料注入手段の使用により放出された気化燃料の体積を体積計測手段17Aにより計測し、気化燃料噴射量推定手段17が、体積を安定後温度と安定後圧力を用いて補正して気化燃料噴射量を推定する。気化燃料の体積は、例えば、液体燃料を密封容器11に供給して容器内を満たしながら、密封容器11の上部から排出された気化ガス体積を油上置換法によって体積計測手段19で計測することで、直接計測することも可能である。
このように第二の評価方法においては、液体燃料噴射量取得ステップS4において、密封容器11の内部に液体燃料を充満するまで注入して気化燃料を放出し、液体燃料の注入量と密封容器11の容積から液体燃料噴射量を求めるとともに、放出された気化燃料の体積を計測し、体積を安定後温度と安定後圧力を用いて補正して気化燃料噴射量を推定することで、液体燃料の注入量と密封容器11の容積から液体燃料噴射量を求め、放出された気化燃料の体積を補正して気化燃料噴射量を精度よく評価することができる。
本発明を適用することで、アンモニアやプロパンガス等の気化燃料をレシプロ機関の燃料として用いる研究等における燃料噴射試験の精度を向上することができる。
10 燃料噴射弁
11 密封容器
12 温度調節手段
13 真空ポンプ(圧力調節手段、放出手段)
14 温度計測手段
15 圧力計測手段
16 液体燃料噴射量取得手段
16A 採取手段
16B 液体燃料注入手段
16C 計量手段
17 気化燃料噴射量推定手段
17A 体積計測手段
S1 容器準備ステップ
S2 燃料噴射ステップ
S3 計測ステップ
S4 液体燃料噴射量取得ステップ
S5 気化燃料噴射量推定ステップ

Claims (15)

  1. エンジンへの燃料噴射量を模擬して評価する評価方法であって、
    燃料噴射弁が装着された密封容器を準備し、前記密封容器の温度と圧力を調節して所定の範囲に保つ容器準備ステップと、
    前記燃料噴射弁から前記密封容器の内部に前記エンジンの1サイクルを模擬して液体燃料と気化燃料を噴射する燃料噴射ステップと、
    噴射後、前記密封容器の前記温度が安定するまで待機し、前記密封容器の前記温度の安定後温度と、前記圧力の安定後圧力を計測する計測ステップと、
    前記密封容器の内部から前記気化燃料を放出し液体燃料噴射量を求める液体燃料噴射量取得ステップと、
    前記液体燃料噴射量、前記安定後温度、及び前記安定後圧力に基づいて気化燃料噴射量を推定する気化燃料噴射量推定ステップとを有することを特徴とする燃料噴射量評価方法。
  2. 前記液体燃料噴射量取得ステップにおいて、前記密封容器の内部から前記気化燃料を放出した後に残った前記液体燃料を採取し、採取量から前記液体燃料噴射量を求めるとともに、前記気化燃料噴射量推定ステップにおいて、前記密封容器の容積を前記液体燃料噴射量で補正し、補正した補正容積、前記安定後温度、及び前記安定後圧力から実気体の状態方程式を用いて前記気化燃料噴射量を推定することを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射量評価方法。
  3. 前記液体燃料噴射量取得ステップにおいて、前記密封容器の内部に前記液体燃料を充満するまで注入して前記気化燃料を放出し、前記液体燃料の注入量と前記密封容器の容積から前記液体燃料噴射量を求めるとともに、前記気化燃料噴射量推定ステップにおいて、放出された前記気化燃料の体積を計測し、前記体積を前記安定後温度と前記安定後圧力を用いて補正して前記気化燃料噴射量を推定することを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射量評価方法。
  4. 前記密封容器の前記容積は、前記気化燃料噴射量と、前記気化燃料の前記密封容器の内部での気化後の密度に基づいて設定されたものであることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の燃料噴射量評価方法。
  5. 予め準備した前記気化燃料の熱物性値としての絶対温度ごとの圧力と密度との関係に基づいて、前記実気体の状態方程式から導かれる前記圧力から前記気化燃料の前記密度を求め、前記密度と前記密封容器の前記容積とから前記気化燃料噴射量を推定することを特徴とする請求項2に記載の燃料噴射量評価方法。
  6. 前記計測ステップまで、前記準備ステップにおける前記密封容器の前記温度を前記所定の範囲に保つことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の燃料噴射量評価方法。
  7. 前記密度の精度を設定し、前記精度に基づいて前記安定後温度と前記安定後圧力の許容精度を求め、前記許容精度に基づいて前記温度を計測する温度計測手段と、前記圧力を計測する圧力計測手段とを選定することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の燃料噴射量評価方法。
  8. 前記容器準備ステップにおける前記密封容器の前記温度の調節は恒温槽により行い、前記圧力の調節は真空ポンプにより行うことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の燃料噴射量評価方法。
  9. 前記1サイクルのうちで前記液体燃料と前記気化燃料を順次、前記密封容器内に噴射することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の燃料噴射量評価方法。
  10. 前記液体燃料として軽油を用い、前記気化燃料としてアンモニア又はプロパンを用いることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の燃料噴射量評価方法。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の燃料噴射量評価方法に用いる燃料噴射量評価装置であって、
    前記燃料噴射弁が装着された前記密封容器と、前記密封容器の前記温度を調節する温度調節手段と、前記密封容器の前記圧力を調節する圧力調節手段と、前記密封容器の前記温度を計測する温度計測手段と、前記密封容器の前記圧力を計測する圧力計測手段と、前記密封容器の内部から前記気化燃料を放出する放出手段と、液体燃料噴射量を求める液体燃料噴射量取得手段と、気化燃料噴射量を推定する気化燃料噴射量推定手段を備えたことを特徴とする燃料噴射量評価装置。
  12. 前記液体燃料噴射量取得手段は、前記気化燃料を放出した後に前記密封容器の内部に残った前記液体燃料を採取する採取手段と、採取した前記液体燃料の採取量から前記液体燃料噴射量を求める計量手段を有し、前記気化燃料噴射量推定手段は、実気体の状態方程式を用いて前記気化燃料噴射量を推定することを特徴とする請求項11に記載の燃料噴射量評価装置。
  13. 前記液体燃料噴射量取得手段は、前記密封容器の内部に前記液体燃料を充満するまで注入して前記気化燃料を放出する液体燃料注入手段と、前記液体燃料の注入量と前記密封容器の容積から前記液体燃料噴射量を求める計量手段を有し、前記気化燃料噴射量推定手段は、放出された前記気化燃料の体積を計測する体積計測手段を有し、前記体積を補正して前記気化燃料噴射量を推定することを特徴とする請求項11に記載の燃料噴射量評価装置。
  14. 前記温度調節手段として前記恒温槽を備え、前記圧力調節手段として前記真空ポンプを備えたことを特徴とする請求項8に記載の燃料噴射量評価方法に用いる請求項11から請求項13のいずれか1項に記載の燃料噴射量評価装置。
  15. 前記燃料噴射弁は、前記液体燃料と前記気化燃料の各噴射口が前記燃料噴射弁の内部に配置されて噴射を行う構成であることを特徴とする請求項9に記載の燃料噴射量評価方法に用いる請求項11から請求項14のいずれか1項に記載の燃料噴射量評価装置。
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