JP2023046626A - 基板処理方法と基板処理装置と処理液 - Google Patents

基板処理方法と基板処理装置と処理液 Download PDF

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Abstract

【課題】基板を適切に乾燥できる基板処理方法と基板処理装置と処理液を提供する。【解決手段】本発明は、基板処理方法と基板処理装置と処理液に関する。基板処理方法は、処理液供給工程と固化膜形成工程と昇華工程を備える。処理液供給工程では、処理液gが基板Wに供給される。処理液gは、主昇華性物質と副昇華性物質と溶媒を含む。固化膜形成工程では、溶媒は基板W上の処理液gから蒸発する。固化膜形成工程では、固化膜が基板W上に形成される。固化膜は、主昇華性物質と副昇華性物質を含む。昇華工程では、固化膜は昇華する。固化膜の昇華により、基板Wは乾燥される。ここで、主昇華性物質は、シクロヘキサノンオキシムである。副昇華性物質は、樟脳およびアセトオキシムの少なくともいずれかである。【選択図】図4

Description

この発明は、基板処理方法と基板処理装置と処理液に関する。基板は、例えば、半導体ウエハ、液晶ディスプレイ用基板、有機EL(Electroluminescence)用基板、FPD(Flat Panel Display)用基板、光ディスプレイ用基板、磁気ディスク用基板、光ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、太陽電池用基板である。
特許文献1は、パターンが形成された基板を処理する基板処理方法を開示する。基板処理方法は、処理液供給工程と固化膜形成工程と昇華工程を備える。処理液供給工程では、処理液は基板に供給される。処理液は、第1昇華性物質と第2昇華性物質と溶媒を含む。固化膜形成工程では、溶媒は基板上の処理液から蒸発し、固化膜が基板上に形成される。固化膜は、第1昇華性物質と第2昇華性物質を含む。昇華工程では、固化膜は昇華する。昇華工程では、固化膜は、液体を経ずに、気体に変化する。固化膜の昇華により、固化膜は基板から去る。固化膜の昇華により、基板は乾燥される。
特開2020-10015公報
従来の基板処理方法であっても、基板を適切に乾燥できない場合があった。例えば、従来の基板処理方法であっても、基板に形成されるパターンが倒壊する場合があった。例えば、パターンが微細であるとき、従来の基板処理方法はパターンの倒壊を十分に抑制できない場合があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、基板を適切に乾燥できる基板処理方法と基板処理装置と処理液を提供することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわち、本発明は、パターンが形成された基板を処理する基板処理方法であって、主昇華性物質と副昇華性物質と溶媒を含む処理液を基板に供給する処理液供給工程と、基板上の前記処理液から前記溶媒を蒸発させて、前記主昇華性物質および前記副昇華性物質を含む固化膜を基板上に形成する固化膜形成工程と、前記固化膜を昇華させる昇華工程と、を備え、前記主昇華性物質は、シクロヘキサノンオキシムであり、前記副昇華性物質は、樟脳およびアセトオキシムの少なくともいずれかである基板処理方法である。
基板処理方法は、パターンが形成された基板を処理するためのものである。基板処理方法は、処理液供給工程と固化膜形成工程と昇華工程を備える。処理液供給工程では、処理液が基板に供給される。処理液は、主昇華性物質と副昇華性物質と溶媒を含む。固化膜形成工程では、溶媒は基板上の処理液から蒸発する。固化膜形成工程では、固化膜が基板上に形成される。固化膜は、主昇華性物質と副昇華性物質を含む。昇華工程では、固化膜は昇華する。固化膜の昇華により、基板は乾燥される。ここで、主昇華性物質は、シクロヘキサノンオキシムである。副昇華性物質は、樟脳およびアセトオキシムの少なくともいずれかである。このため、基板は適切に乾燥される。具体的には、基板に形成されるパターンが好適に保護された状態で、基板は乾燥される。
以上の通り、本基板処理方法によれば、基板は適切に乾燥される。
上述の基板処理方法において、前記処理液に含まれる前記副昇華性物質の体積は、前記処理液に含まれる前記主昇華性物質の体積の0.5%以上、かつ、20%以下であることが好ましい。処理液に含まれる副昇華性物質は、比較的に少ない。このため、副昇華性物質が基板上の処理液の厚みに与える影響は少ない。よって、処理液供給工程において基板上の処理液の厚みを制御することは容易である。したがって、固化膜の厚みを制御することは容易である。その結果、基板は一層適切に乾燥される。
また、本発明は、パターンが形成された基板を処理する基板処理方法であって、主昇華性物質と副昇華性物質と溶媒を含む処理液を基板に供給する処理液供給工程と、基板上の前記処理液から前記溶媒を蒸発させて、前記主昇華性物質および前記副昇華性物質を含む固化膜を基板上に形成する固化膜形成工程と、前記固化膜を昇華させる昇華工程と、を備え、前記固化膜形成工程では、基板上の前記処理液は前記主昇華性物質の複数の主結晶核と前記副昇華性物質の複数の副結晶核を生成し、前記主結晶核は、基板上において、前記主昇華性物質の主結晶に成長し、前記副結晶核は、基板上において、前記副昇華性物質の副結晶に成長する基板処理方法である。
基板処理方法は、パターンが形成された基板を処理するためのものである。基板処理方法は、処理液供給工程と固化膜形成工程と昇華工程を備える。処理液供給工程では、処理液が基板に供給される。処理液は、主昇華性物質と副昇華性物質と溶媒を含む。固化膜形成工程では、溶媒は基板上の処理液から蒸発する。固化膜形成工程では、固化膜が基板上に形成される。固化膜は、主昇華性物質と副昇華性物質を含む。昇華工程では、固化膜は昇華する。固化膜の昇華により、基板は乾燥される。
固化膜形成工程では、基板上の処理液は主昇華性物質の複数の主結晶核と副昇華性物質の複数の副結晶核を生成する。固化膜形成工程では、基板上において、主結晶核は主昇華性物質の主結晶に成長する。固化膜形成工程では、基板上において、副結晶核は副昇華性物質の副結晶に成長する。主結晶および副結晶の少なくともいずれかは、比較的に小さい。言い換えれば、主結晶および副結晶の少なくともいずれかは、過度に大きくない。このため、主結晶および副結晶の間に微小空間が形成されるとしても、微小空間は比較的に小さい。言い換えれば、微小空間は過度に大きくない。よって、固化膜は基板に形成されるパターンを好適に支持できる。したがって、基板に形成されるパターンが好適に保護された状態で、基板は乾燥される。
以上の通り、本基板処理方法によれば、基板は適切に乾燥される。
上述した基板処理方法において、前記固化膜形成工程では、前記副結晶は、複数の前記主結晶の間の位置において、成長することが好ましい。副結晶は、微小空間を効果的に小さくさせる。よって、基板に形成されるパターンは一層好適に保護される。
上述した基板処理方法において、前記固化膜形成工程では、前記副結晶核は、複数の前記主結晶核の間の位置に生成されることが好ましい。副結晶は、複数の主結晶の間の位置において、好適に成長する。
上述した基板処理方法において、前記固化膜形成工程では、前記主結晶は前記副結晶よりも先に成長することが好ましい。副結晶は、主結晶よりも小さい。よって、副結晶は、微小空間を一層効果的に小さくさせる。
上述した基板処理方法において、前記固化膜形成工程では、前記主結晶核は前記副結晶核よりも先に生成されることが好ましい。主結晶が副結晶よりも先に成長することは、容易である。
上述した基板処理方法において、前記固化膜形成工程では、前記副結晶は前記主結晶よりも先に成長することが好ましい。主結晶は、副結晶よりも小さい。よって、主結晶は、微小空間を一層効果的に小さくさせる。
上述した基板処理方法において、前記固化膜形成工程では、前記副結晶核は前記主結晶核よりも先に生成されることが好ましい。副結晶が主結晶よりも先に成長することは、容易である。
また、本発明は、パターンが形成された基板を処理する基板処理方法であって、主昇華性物質と副昇華性物質と溶媒を含む処理液を基板に供給する処理液供給工程と、基板上の前記処理液から前記溶媒を蒸発させて、前記主昇華性物質および前記副昇華性物質を含む固化膜を基板上に形成する固化膜形成工程と、前記固化膜を昇華させる昇華工程と、を備え、前記処理液供給工程から固化膜形成工程にわたって、基板上の前記処理液は、第1温度に保たれる基板処理方法である。
基板処理方法は、パターンが形成された基板を処理するためのものである。基板処理方法は、処理液供給工程と固化膜形成工程と昇華工程を備える。処理液供給工程では、処理液が基板に供給される。処理液は、主昇華性物質と副昇華性物質と溶媒を含む。固化膜形成工程では、溶媒は基板上の処理液から蒸発する。固化膜形成工程では、固化膜が基板上に形成される。固化膜は、主昇華性物質と副昇華性物質を含む。昇華工程では、固化膜は昇華する。固化膜の昇華により、基板は乾燥される。
処理液供給工程から固化膜形成工程にわたって、基板上の前記処理液は、第1温度に保たれる。このため、固化膜形成工程では、溶媒は、基板上の処理液から円滑に蒸発する。よって、固化膜形成工程では、適切な固化膜が基板上に形成される。したがって、固化膜は、基板に形成されるパターンを、処理液から好適に保護する。基板に形成されるパターンが好適に保護された状態で、基板は乾燥される。
以上の通り、本基板処理方法によれば、基板は適切に乾燥される。
上述した基板処理方法において、前記第1温度は、前記主昇華性物質の融点および前記副昇華性物質の融点のいずれよりも、低いことが好ましい。固化膜に含まれる主昇華性物質は、固体の状態を容易に保つ。固化膜に含まれる副昇華性物質も、固体の状態を容易に保つ。よって、固化膜形成工程では、固化膜は一層適切に形成される。
上述した基板処理方法において、前記第1温度は、前記主昇華性物質の融点および前記副昇華性物質の融点のうちで最も低い融点に近い温度であることが好ましい。溶媒は、基板上の処理液から、速やかに蒸発する。言い換えれば、溶媒の蒸発速度は、好適に向上する。よって、固化膜形成工程では、一層適切な固化膜が基板上に形成される。したがって、固化膜は、基板に形成されるパターンを、処理液から一層好適に保護する。
また、本発明は、基板処理装置であって、基板を保持する基板保持部と、前記基板保持部によって保持される基板に、主昇華性物質と副昇華性物質と溶媒を含む処理液を基板に供給する処理液供給部と、を備え、前記主昇華性物質は、シクロヘキサノンオキシムであり、前記副昇華性物質は、樟脳およびアセトオキシムの少なくともいずれかである基板処理装置である。
基板処理装置は、基板保持部と処理液供給部を備える。基板保持部は、基板を保持する。処理液供給部は、基板保持部によって保持される基板に処理液を供給する。処理液は、主昇華性物質と副昇華性物質と溶媒を含む。このため、処理液が基板に供給されたとき、溶媒は基板上の処理液から蒸発する。溶媒の蒸発によって、固化膜は基板上に形成される。固化膜は、主昇華性物質と副昇華性物質を含む。よって、固化膜は、昇華する。固化膜の昇華により、基板は乾燥される。
ここで、主昇華性物質は、シクロヘキサノンオキシムである。副昇華性物質は、樟脳およびアセトオキシムの少なくともいずれかである。このため、基板は適切に乾燥される。具体的には、基板に形成されるパターンが好適に保護された状態で、基板は乾燥される。
以上の通り、本基板処理装置によれば、基板は適切に乾燥される。
上述の基板処理装置において、基板上の前記処理液を第1温度に調整する温調部と、を備えることが好ましい。基板上の処理液は、第1温度に好適に保たれる。よって、溶媒は、基板上の処理液から円滑に蒸発する。したがって、固化膜は一層適切に形成される。その結果、固化膜は、基板に形成されるパターンを、処理液から一層好適に保護する。基板に形成されるパターンが好適に保護された状態で、基板は乾燥される。すなわち、基板は一層適切に乾燥される。
本発明は、パターンが形成された基板の乾燥に用いられる処理液であって、前記処理液は、主昇華性物質と、副昇華性物質と、溶媒と、を含み、前記主昇華性物質は、シクロヘキサノンオキシムであり、前記副昇華性物質は、樟脳およびアセトオキシムの少なくともいずれかである処理液である。
処理液は、パターンが形成された基板の乾燥に用いられる。処理液は、具体的には、乾燥補助液である。処理液は、主昇華性物質と副昇華性物質と溶媒を含む。
ここで、主昇華性物質は、シクロヘキサノンオキシムである。副昇華性物質は、樟脳およびアセトオキシムの少なくともいずれかである。よって、処理液は、基板を適切に乾燥させることを、より容易にさせる。具体的には、基板上のパターンが好適に保護されつつ、基板を乾燥させることを、処理液は、より容易にさせる。このように、処理液は、基板を乾燥させるために、有用である。
以上の通り、処理液を用いて、基板は適切に乾燥される。
本発明の基板処理方法と基板処理装置と処理液によれば、基板は適切に乾燥される。
基板の一部を模式的に示す図である。 第1実施形態の基板処理装置の内部を示す平面図である。 基板処理装置の制御ブロック図である。 処理ユニットおよび第1供給源の構成を示す図である。 第1実施形態の基板処理方法の手順を示すフローチャートである。 処理液供給工程における基板を模式的に示す図である。 固化膜形成工程における基板を模式的に示す図である。 固化膜形成工程における基板を模式的に示す図である。 昇華工程における基板を模式的に示す図である。 昇華工程における基板を模式的に示す図である。 実験例1-3と比較例で処理された基板の倒壊率を示す表である。 実験例1-3と比較例で処理された基板の倒壊率を示すグラフである。 パターンの倒壊のメカニズムを説明する図である。 パターンの倒壊のメカニズムを説明する図である。 パターンの倒壊のメカニズムを説明する図である。 パターンの倒壊のメカニズムを説明する図である。 パターンの倒壊のメカニズムを説明する図である。 図18(a)-18(d)はそれぞれ、パターンの保護のメカニズムの第1例を説明する図である。 図19(a)-19(d)はそれぞれ、パターンの保護のメカニズムの第2例を説明する図である。 図20(a)-20(d)はそれぞれ、パターンの保護のメカニズムの第3例を説明する図である。 図21(a)-21(c)はそれぞれ、パターンの保護のメカニズムの第4例を説明する図である。 第2実施形態の処理ユニットおよび第1供給源の構成を示す図である。 変形実施形態の処理ユニットおよび第1供給源の構成を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の基板処理方法と基板処理装置と処理液を説明する。
<1.第1実施形態>
<1-1.基板>
基板Wは、例えば、半導体ウエハ、液晶ディスプレイ用基板、有機EL(Electroluminescence)用基板、FPD(Flat Panel Display)用基板、光ディスプレイ用基板、磁気ディスク用基板、光ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、太陽電池用基板である。基板Wは、薄い平板形状を有する。基板Wは、平面視で略円形状を有する。
図1は、基板Wの一部を模式的に示す図である。基板Wは、パターンWPを有する。パターンWPは、基板Wの表面に形成される。
パターンWPは、例えば、凹凸形状を有する。パターンWPは、例えば、複数の凸部Tを有する。凸部Tは、基板Wの一部である。凸部Tは、構造体である。凸部Tは、例えば、シリコン酸化膜(SiO2)、シリコン窒化膜(SiN)およびポリシリコン膜の少なくともいずれかで構成される。凸部Tは、例えば、基板Wの表面から上方に隆起する。複数の凸部Tは、互いに離れている。複数の凸部Tは、例えば、互いに水平方向に配列されている。凸部Tは、凹部Aを区画する。凹部Aは、空間である。凹部Aは、隣り合う2つの凸部Tの間に位置する。凹部Aは、凸部Tの側方に隣接する。各凸部Tは、第1サイドと第2サイドを有する。第2サイドは、第1サイドの反対側である。凹部Aは、例えば、凸部Tの第1サイドおよび凸部Tの第2サイドに接する。凹部Aは、例えば、上方に開放されている。
凸部Tは、高さHPを有する。具体的には、凸部Tは、基端Tpと先端Tdを有する。基端Tpは、凸部Tの近位端に相当する。先端Tdは、凸部Tの遠位端に相当する。高さHPは、基端Tpと先端Tdとの間の距離に相当する。本明細書では、高さHPを、適宜に、パターンWPの高さHPと呼ぶ。
<1-2.処理液(乾燥補助液)>
本明細書では、基板Wの乾燥に用いられる処理液を、単に、「処理液」と呼ぶ。処理液は、基板Wを乾燥させることを補助する機能を有する。処理液は、乾燥補助液と言い換えることができる。
処理液は、主昇華性物質と副昇華性物質を含む。主昇華性物質は、例えば、1種の化合物からなる。副昇華性物質は、例えば、1種の化合物からなる。あるいは、副昇華性物質は、例えば、2種の化合物を含む。言い換えれば、副昇華性物質は、例えば、第1副昇華性物質と第2副昇華性物質を含む。
副昇華性物質に含まれる化合物は、主昇華性物質に含まれる化合物と重複しない。具体的には、主昇華性物質は、副昇華性物質に含まれる化合物を、含まない。副昇華性物質は、主昇華性物質に含まれる化合物を、含まない。副昇華性物質は、主昇華性物質とは異なる化合物のみを含む。
主昇華性物質と副昇華性物質はそれぞれ、昇華性を有する。「昇華性」とは、単体、化合物若しくは混合物が、液体を経ずに、固体から気体、又は気体から固体へと相転移する特性である。
主昇華性物質および副昇華性物質はそれぞれ、常温において、0.1Pa以上の蒸気圧を有することが好ましい。ここで、常温は、室温を含む。常温は、例えば、5℃以上で35℃以下の範囲内の温度である。常温は、例えば、10℃以上で30℃以下の範囲内の温度である。蒸気圧の値は、本明細書では、絶対真空を基準とした絶対圧力で、示される。
常温における主昇華性物質の蒸気圧は、0.1Paよりも低くない。主昇華性物質は、常温において0.1Paよりも低い蒸気圧を有する化合物を含まない。常温における副昇華性物質の蒸気圧は、0.1Paよりも低くない。副昇華性物質は、常温において0.1Paよりも低い蒸気圧を有する化合物を含まない。
本明細書では、主昇華性物質の融点(℃)を、融点PAと呼ぶ。副昇華性物質の融点を、融点PBと呼ぶ。第1副昇華性物質の融点を、融点PB1と呼ぶ。第2副昇華性物質の融点を、融点PB2と呼ぶ。融点PBは、例えば、融点PB1と融点PB2を含む。融点PAは、例えば、常温よりも高い。融点PBは、例えば、常温よりも高い。融点PB1は、例えば、常温よりも高い。融点PB2は、例えば、常温よりも高い。
主昇華性物質は、例えば、シクロヘキサノンオキシムである。主昇華性物質は、例えば、シクロヘキサノンオキシムのみである。
常温におけるシクロヘキサノンオキシムの蒸気圧は、0.1Pa以上である。シクロヘキサノンオキシムの融点は、常温よりも高い。
副昇華性物質は、例えば、樟脳およびアセトオキシムの少なくともいずれかである。副昇華性物質は、例えば、樟脳である。副昇華性物質は、例えば、アセトオキシムである。副昇華性物質は、例えば、樟脳とアセトオキシムを含む。第1副昇華性物質は、例えば、樟脳である。第2副昇華性物質は、例えば、アセトオキシムである。
常温における樟脳の蒸気圧は、0.1Pa以上である。常温におけるアセトオキシムの蒸気圧は、0.1Pa以上である。樟脳の融点は、常温よりも高い。アセトオキシムの融点は、常温よりも高い。
処理液は、溶媒を含む。溶媒は、主昇華性物質および副昇華性物質を溶解する。処理液中の主昇華性物質および副昇華性物質は、溶媒に溶解されている。すなわち、処理液は、溶媒と、溶媒に溶解された主昇華性物質と、溶媒に溶解された副昇華性物質を含む。主昇華性物質および副昇華性物質はそれぞれ、処理液の溶質に相当する。
溶媒は、常温において比較的に高い蒸気圧を有する。常温における溶媒の蒸気圧は、常温における主昇華性物質の蒸気圧よりも高いことが好ましい。常温における溶媒の蒸気圧は、常温における副昇華性物質の蒸気圧よりも高いことが好ましい。
本明細書では、溶媒の融点を、融点PCと呼ぶ。融点PCは、融点PAおよび融点PBよりも低いことが好ましい。融点PCは、融点PB1および融点PB2よりも低いことが好ましい。融点PCは、例えば、常温よりも低い。
溶媒は、例えば、有機溶剤である。溶媒は、例えば、アルコールである。
溶媒は、例えば、イソプロピルアルコール(IPA)である。溶媒は、例えば、イソプロピルアルコールのみである。
イソプロピルアルコールは、シクロヘキサノンオキシム、樟脳およびアセトオキシムを好適に溶解する。
常温におけるイソプロピルアルコールの蒸気圧は、常温におけるシクロヘキサノンオキシムの蒸気圧よりも高い。常温におけるイソプロピルアルコールの蒸気圧は、常温における樟脳の蒸気圧よりも高い。常温におけるイソプロピルアルコールの蒸気圧は、常温におけるアセトオキシムの蒸気圧よりも高い。
イソプロピルアルコールの融点は、シクロヘキサノンオキシムの融点よりも低い。イソプロピルアルコールの融点は、樟脳の融点よりも低い。イソプロピルアルコールの融点は、アセトオキシムの融点よりも低い。イソプロピルアルコールの融点は、常温よりも低い。
処理液は、例えば、主昇華性物質と副昇華性物質と溶媒のみからなる。処理液は、例えば、シクロヘキサノンオキシムと樟脳とイソプロピルアルコールのみからなる。処理液は、例えば、シクロヘキサノンオキシムとアセトオキシムとイソプロピルアルコールのみからなる。処理液は、例えば、シクロヘキサノンオキシムと樟脳とアセトオキシムとイソプロピルアルコールのみからなる。
ここで、処理液における主昇華性物質と副昇華性物質と溶媒の配合を説明する。体積QAを、処理液に含まれる主昇華性物質の体積とする。体積QBを、処理液に含まれる副昇華性物質の体積とする。体積QBは、体積QAよりも小さい。例えば、体積QBは、体積QAの0.5%以上で、かつ、20%以下である。
体積QB1を、処理液に含まれる第1副昇華性物質の体積とする。体積QB2を、処理液に含まれる第2副昇華性物質の体積とする。体積QBは、例えば、体積QB1と体積QB2の和である。
体積QCを、処理液に含まれる溶媒の体積とする。体積QCは、体積QAよりも大きい。体積QCは、例えば、体積QAよりも十分に大きい。
<1-3.基板処理装置の概要>
図2は、第1実施形態の基板処理装置1の内部を示す平面図である。基板処理装置1は、基板Wに処理を行う。基板処理装置1における処理は、乾燥処理を含む。
基板処理装置1は、インデクサ部3と処理ブロック7を備える。処理ブロック7はインデクサ部3に接続される。インデクサ部3は、処理ブロック7に基板Wを供給する。処理ブロック7は、基板Wに処理を行う。インデクサ部3は、処理ブロック7から基板Wを回収する。
本明細書では、便宜上、インデクサ部3と処理ブロック7が並ぶ方向を、「前後方向X」と呼ぶ。前後方向Xは水平である。前後方向Xのうち、処理ブロック7からインデクサ部3に向かう方向を「前方」と呼ぶ。前方と反対の方向を「後方」と呼ぶ。前後方向Xと直交する水平方向を、「幅方向Y」と呼ぶ。「幅方向Y」の一方向を適宜に「右方」と呼ぶ。右方とは反対の方向を「左方」と呼ぶ。水平方向に対して垂直な方向を「鉛直方向Z」と呼ぶ。各図では、参考として、前、後、右、左、上、下を適宜に示す。
インデクサ部3は、複数(例えば、4つ)のキャリア載置部4を備える。各キャリア載置部4はそれぞれ、1つのキャリアCを載置する。キャリアCは、複数枚の基板Wを収容する。キャリアCは、例えば、FOUP(Front Opening Unified Pod)、SMIF(Standard Mechanical Interface)、または、OC(Open Cassette)である。
インデクサ部3は、搬送機構5を備える。搬送機構5は、キャリア載置部4の後方に配置される。搬送機構5は、基板Wを搬送する。搬送機構5は、キャリア載置部4に載置されるキャリアCにアクセス可能である。搬送機構5はハンド5aとハンド駆動部5bを備える。ハンド5aは、基板Wを支持する。ハンド駆動部5bは、ハンド5aに連結される。ハンド駆動部5bは、ハンド5aを移動させる。ハンド駆動部5bは、例えば、前後方向X、幅方向Yおよび鉛直方向Zにハンド5aを移動させる。ハンド駆動部5bは、例えば、水平面内においてハンド5aを回転させる。
処理ブロック7は、搬送機構8を備える。搬送機構8は、基板Wを搬送する。搬送機構8と搬送機構5は、相互に、基板Wを受け渡し可能である。搬送機構8は、ハンド8aとハンド駆動部8bを備える。ハンド8aは、基板Wを支持する。ハンド駆動部8bは、ハンド8aに連結される。ハンド駆動部8bは、ハンド8aを移動させる。ハンド駆動部8bは、例えば、前後方向X、幅方向Yおよび鉛直方向Zにハンド8aを移動させる。ハンド駆動部8bは、例えば、水平面内においてハンド8aを回転させる。
処理ブロック7は、複数の処理ユニット11を備える。処理ユニット11は、搬送機構8の側方に配置される。各処理ユニット11は、基板Wに処理を行う。
処理ユニット11は、基板保持部13を備える。基板保持部13は、基板Wを保持する。
搬送機構8は、各処理ユニット11にアクセス可能である。搬送機構8は、基板保持部13に基板Wを渡すことができる。搬送機構8は、基板保持部13から基板Wを取ることができる。
図3は、基板処理装置1の制御ブロック図である。基板処理装置1は、制御部10を備える。制御部10は、搬送機構5、8と処理ユニット11を通信可能である。制御部10は、搬送機構5、8と処理ユニット11を制御する。
制御部10は、各種処理を実行する中央演算処理装置(CPU)、演算処理の作業領域となるRAM(Random-Access Memory)、固定ディスク等の記憶媒体等によって実現されている。制御部10は、記憶媒体に予め格納される各種の情報を有する。制御部10が有する情報は、例えば、搬送機構5、8を制御するための搬送条件情報である。制御部10が有する情報は、例えば、処理ユニット11を制御するための処理条件情報である。処理条件情報は、処理レシピとも呼ばれる。
基板処理装置1の動作例を簡単に説明する。
インデクサ部3は、処理ブロック7に基板Wを供給する。具体的には、搬送機構5は、キャリアCから処理ブロック7の搬送機構8に基板Wを渡す。
搬送機構8は、処理ユニット11に基板Wを分配する。具体的には、搬送機構8は、搬送機構5から、各処理ユニット11の基板保持部13に基板Wを搬送する。
処理ユニット11は、基板保持部13によって保持された基板Wを処理する。処理ユニット11は、例えば、基板Wに乾燥処理を行う。
処理ユニット11が基板Wを処理した後、搬送機構8は、各処理ユニット11から基板Wを回収する。具体的には、搬送機構8は、各基板保持部13から基板Wを受ける。そして、搬送機構8は、搬送機構5に基板Wを渡す。
インデクサ部3は、処理ブロック7から基板Wを回収する。具体的には、搬送機構5は、搬送機構8からキャリアCに基板Wを搬送する。
<1-4.処理ユニット11の構成>
図4は、処理ユニット11の構成を示す図である。各処理ユニット11は、同一の構造を有する。処理ユニット11は、枚葉式に分類される。すなわち、各処理ユニット11は、一度に1枚の基板Wのみを処理する。
処理ユニット11は、筐体12を備える。筐体12は、略箱形状を有する。基板Wは、筐体12の内部において、処理される。
筐体12の内部は、常温に保たれる。このため、基板Wは、常温の環境の下で、処理される。
筐体12の内部は、常圧に保たれる。このため、基板Wは、常圧の環境の下で、処理される。
ここで、常圧は、標準大気圧(1気圧、101325Pa)を含む。常圧は、例えば、0.7気圧以上で、1.3気圧以下の範囲内の気圧である。本明細書では、圧力の値は、絶対真空を基準とした絶対圧力で、示される。
上述した基板保持部13は、筐体12の内部に設置される。基板保持部13は、1枚の基板Wを保持する。基板保持部13は、基板Wを略水平姿勢で保持する。
基板保持部13は、基板保持部13が保持する基板Wの下方に位置する。基板保持部13は、基板Wの下面および基板Wの周縁部の少なくともいずれかと接触する。基板保持部13は、基板Wの上面と接触しない。
処理ユニット11は、回転駆動部14を備える。回転駆動部14の少なくとも一部は、筐体12の内部に設置される。回転駆動部14は、基板保持部13に連結される。回転駆動部14は、基板保持部13を回転させる。基板保持部13によって保持される基板Wは、基板保持部13と一体に回転する。基板保持部13によって保持される基板Wは、回転軸線B回りに回転する。回転軸線Bは、例えば、基板Wの中心を通り、鉛直方向Zに延びる。
処理ユニット11は、供給部15を備える。供給部15は、基板保持部13によって保持される基板Wに、液体または気体を供給する。具体的には、供給部15は、基板保持部13によって保持される基板Wの上面に、液体または気体を供給する。
供給部15は、第1供給部15aと第2供給部15bと第3供給部15cと第4供給部15dと第5供給部15eを備える。第1供給部15aは、処理液を供給する。第2供給部15bは、薬液を供給する。第3供給部15cは、リンス液を供給する。第4供給部15dは、置換液を供給する。第5供給部15eは、乾燥ガスを供給する。
第1供給部15aは、本発明における処理液供給部の例である。
上述の通り、筐体12の内部は、常温および常圧である。このため、処理液は、常温の環境の下で、使用される。処理液は、常圧の環境の下で、使用される。
第2供給部15bによって供給される薬液を、例えば、エッチング液である。エッチング液は、例えば、フッ化水素酸(HF)およびバッファードフッ酸(BHF)の少なくともいずれかを含む。
第3供給部15cによって供給されるリンス液は、例えば、脱イオン水(DIW)である。
第4供給部15dによって供給される置換液は、例えば、有機溶剤である。置換液は、例えば、イソプロピルアルコール(IPA)である。
第5供給部15eによって供給される乾燥ガスは、常温よりも低い露点を有することが好ましい。乾燥ガスは、例えば、エアおよび不活性ガスの少なくともいずれかである。エアは、例えば、圧縮エアである。不活性ガスは、例えば、窒素ガスである。
第1供給部15aは、ノズル16aを備える。同様に、第2-第5供給部15b-15eはそれぞれ、ノズル16b-16eを備える。ノズル16a-16eはそれぞれ、筐体12の内部に設置される。ノズル16aは、処理液を吐出する。ノズル16bは、薬液を吐出する。ノズル16cは、リンス液を吐出する。ノズル16dは、置換液を吐出する。ノズル16eは、乾燥ガスを吐出する。
第1供給部15aは、配管17aと弁18aを備える。配管17aは、ノズル16aに接続される。弁18aは、配管17aに設けられる。弁18aが開くとき、ノズル16aは処理液を吐出する。弁18aが閉じるとき、ノズル16aは処理液を吐出しない。同様に、第2-第5供給部15b-15eはそれぞれ、配管17b-17eと弁18b-18eを備える。配管17b-17eはそれぞれ、ノズル16b-16eに接続される。弁18b-18eはそれぞれ、配管17b-17eに設けられる。弁18b-18eはそれぞれ、薬液、リンス液、置換液および乾燥ガスの吐出を制御する。
配管17aの少なくとも一部は、筐体12の外部に設けられてもよい。配管17b-17eも、配管17aと同様に配置されてもよい。弁18aは、筐体12の外部に設けられてもよい。弁18b-18eも、弁18aと同様に配置されてもよい。
基板処理装置1は、第1供給源19aを備える。第1供給源19aは、第1供給部15aに連通接続される。第1供給源19aは、例えば、配管17aに接続される。第1供給源19aは、第1供給部15aに処理液を送る。
第2供給部15bは、第2供給源19bに連通接続される。第2供給源19bは、例えば、配管17bに接続される。第2供給源19bは、第2供給部15bに薬液を送る。同様に、第3-第5供給部15c-15eはそれぞれ、第3-第5供給源19c-19eに連通接続される。第3-第5供給源19c-19eはそれぞれ、例えば、配管17c-17eに接続される。第3供給源19cは、第3供給部15cにリンス液を送る。第4供給源19dは、第4供給部15dに置換液を送る。第5供給源19eは、第5供給部15eに乾燥ガスを送る。
第1供給源19aは、筐体12の外部に設けられる。同様に、第2-第5供給源19b-19eはそれぞれ、筐体12の外部に設けられる。
第1供給源19aは、複数の処理ユニット11に対して、処理液を供給してもよい。あるいは、第1供給源19aは、1つの処理ユニット11のみに、処理液を供給してもよい。第2-第5供給源19b-19eについても、同様である。
第2供給源19bは、基板処理装置1の要素であってもよい。例えば、第2供給源19bは、基板処理装置1が備える薬液槽であってもよい。あるいは、第2供給源19bは、基板処理装置1の要素でなくてもよい。例えば、第2供給源19bは、基板処理装置1の外部に設置されるユーティリティ設備であってもよい。同様に、第3-第5供給源19c-19eはそれぞれ、基板処理装置1の要素であってもよい。あるいは、第3-第5供給源19c-19eはそれぞれ、基板処理装置1の要素でなくてもよい。
処理ユニット11は、さらに、不図示のカップを備えてもよい。カップは、筐体12の内部に設置される。カップは、基板保持部13の周囲に配置される。カップは、基板保持部13に保持される基板Wから飛散した液体を受け止める。
図3を参照する。制御部10は、回転駆動部14を制御する。制御部10は、供給部15を制御する。制御部10は、弁18a-18eを制御する。
<1-5.第1供給源19aの構成>
図4を、参照する。第1供給源19aは、さらに、処理液を生成する。
第1供給源19aの構成例を例示する。第1供給源19aは、生成ユニット21と圧送ユニット31に区分される。生成ユニット21は、処理液を生成する。圧送ユニット31は、処理液を第1供給部15aに送る。
生成ユニット21は、槽22と供給部23a、23b、23c、23dを備える。供給部23aは、主昇華性物質を槽22に供給する。供給部23b、23cはそれぞれ、副昇華性物質を槽22に供給する。具体的には、供給部23bは、第1副昇華性物質を槽22に供給する。供給部23cは、第2副昇華性物質を槽22に供給する。供給部23dは、溶媒を槽22に供給する。主昇華性物質と副昇華性物質と溶媒は、槽22において、混合される。主昇華性物質と副昇華性物質と溶媒は、槽22において、処理液gになる。
槽22は、常温の環境の下で、設置される。槽22は、常圧の環境の下で、設置される。このため、処理液gは、常温の環境の下で、生成される。処理液gは、常圧の環境の下で、生成される。
さらに、生成ユニット21は、処理液gを保管する。具体的には、処理液gは、槽22において、保管される。処理液gは、常温の環境の下で、保管される。処理液gは、常圧の環境の下で、保管される。
供給部23aは、例えば、配管24aと弁25aを備える。配管24aは、槽22に連通接続される。弁25aは、配管24aに設けられる。弁25aが開くとき、供給部23aは槽22に主昇華性物質を供給する。弁25aが閉じるとき、供給部23aは槽22に主昇華性物質を供給しない。同様に供給部23b-23dはそれぞれ、配管24b-24dと弁25b-25dを備える。配管24b-24dはそれぞれ、槽22に接続される。弁25b-25dはそれぞれ、配管24b-24dに設けられる。弁25b、25cはそれぞれ、槽22に対する副昇華性物質の供給を制御する。具体的には、弁25bは、槽22に対する第1副昇華性物質の供給を制御する。弁25cは、槽22に対する第2副昇華性物質の供給を制御する。弁25dは、槽22に対する溶媒の供給を制御する。
さらに、弁25aは、槽22に供給される主昇華性物質の量を調整する。槽22に供給される主昇華性物質の量は、処理液gを生成するための主昇華性物質の体積に相当する。より詳しくは、槽22に供給される主昇華性物質の量は、処理液gを生成するために使用される主昇華性物質の体積に相当する。槽22に供給される主昇華性物質の量は、上述した体積QAに相当する。よって、弁25aは、体積QAを調整する。
同様に、弁25b、25cは、槽22に供給される副昇華性物質の量を調整する。槽22に供給される副昇華性物質の量は、処理液gを生成するための副昇華性物質の体積に相当する。槽22に供給される主昇華性物質の量は、上述した体積QBに相当する。よって、弁25b、25cは、体積QBを調整する。
弁25bは、槽22に供給される第1副昇華性物質の量を調整する。槽22に供給される第1副昇華性物質の量は、処理液gを生成するための第1副昇華性物質の体積に相当する。槽22に供給される第1副昇華性物質の量は、上述した体積QB1に相当する。よって、弁25bは、体積QB1を調整する。
弁25cは、槽22に供給される第2副昇華性物質の量を調整する。槽22に供給される第2副昇華性物質の量は、処理液gを生成するための第2副昇華性物質の体積に相当する。槽22に供給される第2副昇華性物質の量は、上述した体積QB2に相当する。よって、弁25cは、体積QB2を調整する。
弁25dは、槽22に供給される溶媒の量を調整する。槽22に供給される溶媒の量は、処理液gを生成するための溶媒の体積に相当する。槽22に供給される溶媒の量は、上述した体積QCに相当する。よって、弁25dは、体積QCを調整する。
弁25a-25dはそれぞれ、例えば、流量調節弁を含んでもよい。弁25a-25dはそれぞれ、例えば、流量調節弁と開閉弁を含んでもよい。
供給部23aは、供給源26aに連通接続される。例えば、供給源26aは、配管24aに接続される。供給源26aは、供給部23aに主昇華性物質を送る。同様に、供給部23b-23dは、供給源26b-26dに連通接続される。例えば、供給源26b-26dはそれぞれ、配管24b-24dに接続される。供給源26b、26cはそれぞれ、供給部23b、23cに副昇華性物質を送る。具体的には、供給源26bは、供給部23bに第1副昇華性物質を送る。供給源26cは、供給部23cに第2副昇華性物質を送る。供給源26dは、供給部23dに溶媒を送る。
圧送ユニット31は、配管32と継ぎ手33を備える。配管32は、槽22に連通接続される。継ぎ手33は、配管32に接続される。継ぎ手33は、さらに、配管17aに接続される。配管32は、継ぎ手33によって、配管17aと連通接続される。このため、槽22は、配管32および継ぎ手33を介して、第1供給部15aに連通接続される。槽22は、ノズル16aに連通接続される。
圧送ユニット31は、さらに、ポンプ34とフィルタ35を備える。ポンプ34は、配管32に設けられる。ポンプ34が運転するとき、ポンプ34は槽22から第1供給部15aに処理液gを圧送する。ポンプ34が運転を停止するとき、ポンプ34は槽22から第1供給部15aに処理液gを圧送しない。フィルタ35は、配管32に設けられる。処理液gは、フィルタ35を通過する。フィルタ35は、処理液gを濾過する。フィルタ35は、処理液gから異物を除去する。
図3を参照する。制御部10は、第1供給源19aと通信可能である。制御部10は、第1供給源19aを制御する。制御部10は、生成ユニット21を制御する。制御部10は、供給部23a-23dを制御する。弁25a-25dを制御する。制御部10は、圧送ユニット31を制御する。制御部10は、ポンプ34を制御する。
制御部10は、第1供給源19aを制御するための処理液条件情報を有する。処理液条件情報は、処理液の条件に関する情報を含む。処理液条件情報は、例えば、処理液gの配合に関する目標を含む。処理液gの配合に関する目標は、例えば、体積QA、QB、QCの各値を規定する。処理液gの配合に関する目標は、例えば、体積QA、QB、QCの比率を規定する。処理液条件情報は、制御部10の記憶媒体に予め記憶されている。
<1-6.第1供給源19aおよび処理ユニット11の動作例>
図5は、第1実施形態の基板処理方法の手順を示すフローチャートである。基板処理方法は、ステップS1とステップS11-S18を備える。ステップS1は、第1供給源19aによって実行される。ステップS11-S18は、実質的に処理ユニット11によって実行される。ステップS1は、ステップS11-S18と並行して実行される。第1供給源19aおよび処理ユニット11は、制御部10の制御にしたがって、動作する。
適宜に図4を参照して、各ステップS1、S11-S18を説明する。
ステップS1:処理液生成工程
処理液生成工程では、処理液gが生成される。
制御部10は、処理液条件情報に基づいて、生成ユニット21を制御する。生成ユニット21は、処理液gを生成する。具体的には、制御部10は、処理液gの配合に関する目標に基づいて、供給部23a-23dを制御する。供給部23aは、主昇華性物質を槽22に供給する。供給部23b、23cは、副昇華性物質を槽22に供給する。供給部23bは、第1副昇華性物質を槽22に供給する。供給部23cは、第2副昇華性物質を槽22に供給する。供給部23dは、溶媒を槽22に供給する。処理液gは、槽22において生成される。処理液gは、主昇華性物質と副昇華性物質と溶媒を含む。処理液gにおける主昇華性物質と副昇華性物質と溶媒の実際の配合は、処理液gの配合に関する目標に適合する。すなわち、処理液gは、処理液条件情報に適合する。処理液gは、槽22に貯留される。
ステップS11:回転開始工程
基板保持部13は、基板Wを保持する。基板Wは、略水平姿勢で保持される。回転駆動部14は、基板保持部13を回転させる。これにより、基板保持部13に保持される基板Wは、回転を開始する。
後述のステップS12-S17では、基板Wは、例えば、回転し続ける。
ステップS12:薬液供給工程
薬液供給工程では、薬液が基板Wに供給される。
第2供給部15bは、基板保持部13によって保持される基板Wに薬液を供給する。具体的には、弁18bは開く。ノズル16bは薬液を吐出する。薬液は、基板Wの上面に供給される。例えば、薬液は、基板Wをエッチングする。例えば、薬液は、基板Wから自然酸化膜を除去する。
その後、第2供給部15bは、基板Wに対する薬液の供給を停止する。具体的には、弁18bは閉じる。ノズル16bは、薬液の吐出を停止する。
ステップS13:リンス液供給工程
リンス液供給工程では、リンス液が基板Wに供給される。
第3供給部15cは、基板保持部13によって保持される基板Wにリンス液を供給する。具体的には、弁18cは開く。ノズル16cは、リンス液を吐出する。リンス液は、基板Wの上面に供給される。例えば、リンス液は、基板Wを洗浄する。例えば、リンス液は、基板Wから薬液を除去する。
その後、第3供給部15cは、基板Wに対するリンス液の供給を停止する。具体的には、弁18cは閉じる。ノズル16cは、リンス液の吐出を停止する。
ステップS14:置換液供給工程
置換液供給工程では、置換液が基板Wに供給される。
第4供給部15dは、基板保持部13によって保持される基板Wに置換液を供給する。具体的には、弁18dは開く。ノズル16dは、置換液を吐出する。置換液は、基板Wの上面に供給される。置換液は、基板Wからリンス液を除去する。基板W上のリンス液は置換液に置き換えられる。
その後、第4供給部15dは、基板Wに対する置換液の供給を停止する。具体的には、弁18dは閉じる。ノズル16dは、置換液の吐出を停止する。
ステップS15:処理液供給工程
処理液供給工程では、処理液gが基板Wに供給される。
圧送ユニット31は、処理液gを第1供給部15aに供給する。第1供給部15aは、基板保持部13によって保持される基板Wに処理液gを供給する。具体的には、ポンプ34は、槽22から第1供給部15aに、処理液gを圧送する。弁18aは開く。ノズル16aは、処理液gを吐出する。処理液gは、基板Wの上面に供給される。処理液gは、基板Wから置換液を除去する。基板W上の置換液は、処理液gに置き換えられる。
その後、圧送ユニット31は、第1供給部15aに対する処理液gの供給を停止する。第1供給部15aは、基板Wに対する処理液gの供給を停止する。具体的には、ポンプ34は停止する。弁18aは閉じる。ノズル16aは、処理液gの吐出を停止する。
図6は、処理液供給工程における基板Wを模式的に示す図である。基板Wが基板保持部13に保持されるとき、パターンWPは基板Wの上面に位置する。基板Wが基板保持部13に保持されるとき、パターンWPは上方を向く。
基板W上の処理液gは、液膜Gを形成する。液膜Gは、基板W上に位置する。液膜Gは、基板Wと接する。液膜Gは、基板Wを覆う。液膜Gは、基板Wの上面を覆う。
パターンWPの全部は、液膜Gに浸漬される。凸部Tの全部は、液膜Gに浸漬される。凹部Aは、液膜Gで満たされる。凹部Aの全部は、液膜Gのみで満たされる。
液膜Gは、上面G1を有する。上面G1は、パターンWPの全部よりも高い位置に位置する。上面G1は、パターンWPと交わらない。上面G1は、凸部Tの全部よりも高い位置に位置する。上面G1は、凸部Tと交わらない。
なお、置換液は、既に、処理液gによって、基板Wから除去された。このため、置換液は、基板W上に存在しない。置換液は、凹部Aに残らない。
気体Jは、液膜Gの上方に存在する。パターンWPは、気体Jと接しない。パターンWPは、気体Jに露出しない。凸部Tは、気体Jと接しない。凸部Tは、気体Jに露出しない。
気体Jは、液膜Gと接する。気体Jは、上面G1と接する。上面G1は、液膜Gと気体Jの間の気液界面に相当する。したがって、パターンWPは、液膜Gと気体Jの間の気液界面と交わらない。凸部Tは、液膜Gと気体Jの間の気液界面と交わらない。
処理液供給工程では、さらに、上面G1の高さ位置を調整してもよい。例えば、ノズル16aが処理液gを基板Wに供給しながら、上面G1の高さ位置を調整してもよい。例えば、ノズル16aが処理液gの供給を停止した後に、上面G1の高さ位置を調整してもよい。例えば、基板Wの回転速度を調節することによって、上面G1の高さ位置を調整してもよい。例えば、基板Wの回転時間を調節することによって、上面G1の高さ位置を調整してもよい。
ここで、上面G1の高さ位置を調整することは、液膜Gの厚みHGを調整することに相当する。液膜Gの厚みHGは、基板W上の処理液gの厚みに相当する。液膜Gの厚みHGは、例えば、凸部Tの基端Tpと上面G1との間の鉛直方向Zにおける距離である。
ステップS16:固化膜形成工程
固化膜形成工程では、溶媒は基板W上の処理液gから蒸発する。固化膜形成工程では、固化膜が基板W上に形成される。固化膜は主昇華性物質と副昇華性物質を含む。
図7は、固化膜形成工程における基板Wを模式的に示す図である。上述の通り、溶媒は、比較的に高い蒸気圧を有する。常温において、溶媒は、主昇華性物質および副昇華性物質よりも高い蒸気圧を有する。このため、溶媒は、円滑に、基板W上の処理液gから蒸発する。溶媒は、円滑に、液体から気体に変化する。
溶媒が基板W上の処理液gから蒸発するとき、溶媒は基板W上の処理液gから去る。溶媒が基板W上の処理液gから蒸発するにしたがって、液膜Gに含まれる溶媒の量は減少する。液膜Gに含まれる溶媒の量は減少するにしたがって、液膜Gにおける主昇華性物質の濃度は、上昇する。液膜Gに含まれる溶媒の量は減少するにしたがって、液膜Gにおける副昇華性物質の濃度も、上昇する。
やがて、液膜G中の主昇華性物質および副昇華性物質は基板W上において析出し始める。すなわち、主昇華性物質は、処理液gの溶質から、固相の主昇華性物質に変わる。副昇華性物質は、処理液gの溶質から、固相の副昇華性物質に変わる。固相の主昇華性物質および固相の副昇華性物質は、固化膜Kを生成する。固相の主昇華性物質および固相の副昇華性物質は、固化膜Kを形成する。固化膜Kは、溶媒を含まない。固化膜Kは、固体である。固化膜Kは、基板W上に形成される。
溶媒の蒸発と、主昇華性物質および副昇華性物質の析出とによって、液膜Gは徐々に減少する。主昇華性物質および副昇華性物質の析出によって、液膜Gは徐々に固化膜Kに変わる。主昇華性物質および副昇華性物質の析出によって、固化膜Kは徐々に増大する。固化膜Kは徐々に成長する。
まず、液膜Gの上部が、固化膜Kに変わる。固化膜Kは、液膜Gの上方に位置する。固化膜Kは、液膜Gの上面G1を覆う。
固化膜Kが上面G1の全部を覆ったとき、固化膜Kは液膜Gを気体Jから隔てる。液膜Gは固化膜Kと接する。液膜Gの上面G1は固化膜Kと接する。液膜Gは、気体Jと接しない。上面G1は、気体Jと接しない。液膜Gと気体Jの間の気液界面は、消失する。気体Jは固化膜Kと接する。
このため、パターンWPは、気液界面と交わらない。液膜Gは、パターンWPに有意な力を作用しない。凸部Tは、気液界面と交わらない。液膜Gは、凸部Tに有意な力を作用しない。
固化膜Kは、上面K1を有する。上面K1は、気体Jと接する。液膜Gが固化膜Kに変化し始めた時の上面K1の高さ位置を、上面K1の初期高さ位置と呼ぶ。上面K1の初期高さ位置は、液膜Gが固化膜Kに変化し始める直前の上面G1の高さ位置と、実質的に等しい。
固化膜Kは、厚みHKを有する。固化膜Kの厚みHKは、例えば、液膜Gの上面G1と固化膜Kの上面K1との間の鉛直方向Zにおける距離である。
固化膜Kが増大するにしたがって、液膜Gは減少する。固化膜Kの厚みHKが増大するにしたがって、液膜Gの厚みHGは減少する。固化膜Kの厚みHKが増大するにしたがって、上面G1の高さ位置は低くなる。液膜Gが凸部Tに有意な力を作用することなく、液膜Gは徐々に減少する。溶媒が凸部Tに有意な力を作用することなく、溶媒は徐々に基板Wから去る。
なお、固化膜Kは、処理液供給工程が終了する前に、発生してもよい。固化膜形成工程が実行される期間の一部は、処理液供給工程が実行される期間の一部と重なってもよい。
図8は、固化膜形成工程における基板Wを模式的に示す図である。図8は、例えば、固化膜形成工程の終了時における基板Wを模式的に示す。固化膜Kのみが基板W上に存在する。固化膜形成工程の終了時、液膜Gの全部は基板W上から消失する。液膜Gは凹部Aに残らない。溶媒の全部は基板W上から消失する。溶媒も凹部Aに残らない。
固化膜Kは、基板Wの基端Tpまで延びる。凹部Aは、固化膜Kで満たされる。凹部Aの全部は、固化膜Kのみで満たされる。液膜Gの全部が基板W上から消失した後、固化膜Kの厚みHKは、例えば、凸部Tの基端Tpと固化膜Kの上面K1との間の鉛直方向Zにおける距離である。
固化膜Kは、パターンWPと接する。固化膜Kは、パターンWPを支持する。固化膜Kは、パターンWPを保護する。例えば、パターンWPが倒壊することを、固化膜Kは防止する。
固化膜Kは、凸部Tと接する。固化膜Kは、凸部Tの第1サイド、および、凸部Tの第2サイドの両方と接する。固化膜Kは、凸部Tを支持する。固化膜Kは、凸部Tの第1サイドおよび第2サイドの両方から、凸部Tを支持する。固化膜Kは、凸部Tを保護する。例えば、凸部Tが倒壊することを、固化膜Kは防止する。例えば、凸部Tが第1サイドに傾くことを、固化膜Kは防止する。例えば、凸部Tが第2サイドに傾くことを、固化膜Kは防止する。
ステップS17:昇華工程
昇華工程では、固化膜Kは昇華する。
第5供給部15eは、基板保持部13によって保持される基板Wに乾燥ガスを供給する。具体的には、弁18eは開く。ノズル16eは、乾燥ガスを吐出する。ノズル16eは、基板Wに乾燥ガスを吹き出す。乾燥ガスは、基板Wの上面に供給される。乾燥ガスは、固化膜Kに供給される。固化膜Kは、乾燥ガスに晒される。これにより、固化膜Kは昇華する。固化膜Kは、液体を経ずに、気体に変化する。固化膜Kの昇華によって、固化膜Kは基板Wから除去される。
その後、第5供給部15eは、固化膜Kに対する乾燥ガスの供給を停止する。具体的には、弁18eは閉じる。ノズル16eは、乾燥ガスの吹き出しを停止する。
図9は、昇華工程における基板Wを模式的に示す図である。固化膜Kが昇華するに従って、固化膜Kは徐々に減少する。固化膜Kが昇華するに従って、固化膜Kの上面K1の高さ位置は低くなる。固化膜Kが昇華するに従って、固化膜Kの厚みHKは徐々に減少する。固化膜Kが昇華するに従って、固化膜Kは徐々に薄くなる。
なお、昇華性物質は昇華性を有する。このため、固化膜Kの昇華は、液膜Gが基板W上から消失する前に、始まってもよい。昇華工程が実行される期間の一部は、固化膜形成工程が実行される期間の一部と重なってもよい。
パターンWPは、気体Jに露出し始める。凸部Tは、気体Jに露出し始める。
固化膜Kが昇華するとき、固化膜Kは液体に変化しない。このため、昇華工程では、液体は、基板W上に存在しない。昇華工程では、液体は、凹部Aに存在しない。昇華工程では、気液界面は、パターンWPの近傍に発生しない。
よって、パターンWPは、気液界面と交わらない。固化膜Kは、パターンWPに有意な力を作用しない。固化膜KがパターンWPに有意な力を作用することなく、固化膜Kは基板Wから去る。凸部Tは、気液界面と交わらない。固化膜Kは、凸部Tに有意な力を作用しない。固化膜Kが凸部Tに有意な力を作用することなく、固化膜Kは基板Wから去る。
図10は、昇華工程における基板Wを模式的に示す図である。図10は、例えば、昇華工程の終了時における基板Wを模式的に示す。昇華工程の終了時、固化膜Kの全部は、基板W上から消失する。液体は、基板W上に存在しない。パターンWPの全部は、気体に露出する。凸部Tの全部は、気体に露出する。凹部Aの全部は、気体Jのみで満たされる。基板Wは、乾燥される。
上述した処理液供給工程、固化膜形成工程および昇華工程における処理は、乾燥処理の例である。上述した処理液供給工程、固化膜形成工程および昇華工程における処理は、処理液gの使用例に相当する。処理液gは、常温の環境下で使用される。処理液gは、常圧の環境下で使用される。
ステップS18:回転停止工程
回転駆動部14は、基板保持部13の回転を停止する。基板保持部13に保持される基板Wは、回転を停止する。基板Wは、静止する。処理ユニット11は、基板Wに対する処理を終了する。
<1-7.処理液gの技術的意義>
実験例1、2、3と比較例によって、処理液gの技術的意義を説明する。
実験例1-3と比較例の間の違いは、副昇華性物質のみである。副昇華性物質以外の条件は、実験例1-3と比較例の間で共通である。
実験例1の条件を説明する。実験例1では、基板Wは、処理液供給工程と固化膜形成工程と昇華工程において処理される。より詳しくは、基板Wは、薬液供給工程とリンス液供給工程と置換液供給工程と処理液供給工程と固化膜形成工程と昇華工程において、処理される。
薬液供給工程で使用される薬液は、フッ化水素酸である。フッ化水素酸は、フッ化水素と水の混合液である。フッ化水素と水の体積比は、以下の通りである。
フッ化水素:水=1:10(体積比)
リンス液供給工程で使用されるリンス液は、脱イオン水(DIW)である。
置換液供給工程で使用される置換液は、イソプロピルアルコールである。
処理液供給工程で使用される処理液gは、主昇華性物質と副昇華性物質と溶媒からなる。主昇華性物質は、シクロヘキサノンオキシムである。副昇華性物質は、樟脳である。溶媒は、イソプロピルアルコール(IPA)である。
処理液gに含まれるシクロヘキサノンオキシムと処理液gに含まれるイソプロピルアルコールの体積比は、以下の通りである。
シクロヘキサノンオキシム:イソプロピルアルコール=1:40(体積比)
言い換えれば、体積QAと体積QCの比は、以下の通りである。
QA:QC=1:40 (体積比)
処理液gに含まれるシクロヘキサノンオキシムと処理液gに含まれる樟脳の体積比は、以下の通りである。
シクロヘキサノンオキシム:樟脳=100:5(体積比)
言い換えれば、体積QAと体積QBの体積比は、以下の通りである。
QA:QB=100:5 (体積比)
固化膜形成工程では、1500rpmの回転速度で、基板Wを回転する。
昇華工程では、1500rpmの回転速度で、基板Wを回転しつつ、乾燥ガスを基板Wに供給する。
実験例2の条件を説明する。実験例2では、副昇華性物質は、アセトオキシムである。
処理液gに含まれるシクロヘキサノンオキシムと処理液gに含まれるアセトオキシムの体積比は、以下の通りである。
シクロヘキサノンオキシム:アセトオキシム=100:5(体積比)
実験例3の条件を説明する。実験例3では、副昇華性物質は、樟脳とアセトオキシムである。具体的には、副昇華性物質は、第1副昇華性物質と第2副昇華性物質からなる。第1副昇華性物質は、樟脳である。第2副昇華性物質は、アセトオキシムである。処理液gに含まれるシクロヘキサノンオキシムと処理液gに含まれる樟脳と処理液に含まれるアセトオキシムの体積比は、以下の通りである。
シクロヘキサノンオキシム:樟脳:アセトオキシム=100:2.5:2.5(体積比)
言い換えれば、実験例3では、体積QAと体積QB1と体積QB2の比は、以下の通りである。
QA:QB1:QB2=100:2.5:2.5 (体積比)
比較例の条件を説明する。比較例では、処理液供給工程で使用される処理液gは、主昇華性物質と溶媒からなる。すなわち、処理液gは、副昇華性物質を含まない。具体的には、処理液gは、シクロヘキサノンオキシムとイソプロピルアルコールからなる。処理液gは、樟脳を含まない。処理液gは、アセトオキシムを含まない。
実験例1-3と比較例で処理された各基板Wは、倒壊率によって、評価された。倒壊率は、基板Wが処理されたときに基板W上のパターンWPが倒壊する確率である。言い換えれば、倒壊率は、基板Wが処理されたときに基板W上の凸部Tが倒壊する確率である。
倒壊率を例示する。倒壊率は、例えば、平均倒壊率Da(%)と最大倒壊率Db(%)と最小倒壊率Dc(%)を含む。平均倒壊率Daは、複数の局所倒壊率diの平均値である。最大倒壊率Dbは、複数の局所倒壊率diの最大値である。最小倒壊率Dcは、複数の局所倒壊率diの最小値である。各局所倒壊率di(%)は、各局所エリアEiにおける倒壊率である。iは、1からNEまでの任意の自然数である。NEは、局所エリアEiの数である。数NEは、2以上の自然数である。各局所エリアEiは、基板Wの微小領域である。各局所エリアEiは、例えば、走査型電子顕微鏡によって50,000倍に拡大される。観察者は、各局所エリアEiにおけるパターンWP(凸部T)を観察する。観察者は、各局所エリアEiにおける凸部Tを1つずつ判定する。具体的には、観察者は、凸部Tが倒壊したか否かを、各凸部Tについて、判定する。ここで、各局所エリアEiにおいて判定された凸部Tの数を、NPiとする。各局所エリアEiにおいて倒壊したと判定した凸部Tの数を、NTiとする。数NTiは、数NPi以下である。局所倒壊率diは、数NPiに対する数NTiの割合である。局所倒壊率diは、例えば、次式によって、規定される。
di=NTi/NPi*100 (%)
図11は、実験例1-3と比較例で処理された基板Wの倒壊率を示す表である。図12は、実験例1-3と比較例で処理された基板Wの倒壊率を示すグラフである。
実験例1-3の各平均倒壊率Daはそれぞれ、比較例の平均倒壊率Da(=1.07)よりも低い。実験例1-3の各最大倒壊率Dbはそれぞれ、比較例の最大倒壊率Db(=2.87)よりも低い。実験例1-3の各最小倒壊率Dcはそれぞれ、比較例の最小倒壊率Dc(=0.30)よりも低い。
実験例2の最大倒壊率Db(=0.75)は、比較例の平均倒壊率Daよりも低い。
実験例3の最大倒壊率Db(=0.20)は、比較例の平均倒壊率Daよりも低い。実験例3の最大倒壊率Db(=0.20)は、比較例の最小倒壊率Dcよりも低い。
実験例3の平均倒壊率Da(=0.03)は、比較例の最小倒壊率Dcよりも低い。
実験例3の平均倒壊率Daは、実験例1、2の平均倒壊率Daよりも低い。実験例3の最大倒壊率Dbは、実験例1、2の最大倒壊率Dbよりも低い。実験例3の最小倒壊率Dcは、実験例1、2の最小倒壊率Dcよりも低い。
最大倒壊率Dbと最小倒壊率Dcの差を、差Fと呼ぶ。実験例1の差Fは、1.98%である。実験例2の差Fは、0.72%である。実験例3の差Fは、0.20%である。比較例の差Fは、2.57%である。実験例1-3の差Fはそれぞれ、比較例の差Fよりも小さい。
実験例3の差Fは、実験例1、2の差Fよりも小さい。
実験例1-3を区別しない場合には、実験例と総称する。
まとめると、例えば、実験例では、局所的なパターンWPの倒壊が、比較例よりも、少なかった。例えば、実験例では、部分的なパターンWPの倒壊が、比較例よりも、少なかった。実験例では、比較例よりも適切に、パターンWPが保護された。実験例では、パターンWPが好適に保護された状態で、基板Wは乾燥された。実験例では、比較例よりも適切に、基板Wは処理された。
<1-8.パターンWPの倒壊のメカニズム>
本発明者らは、比較例におけるパターンWPの倒壊のメカニズムを、以下のように推察した。
図13、14、15、16、17はそれぞれ、パターンWPの倒壊のメカニズムを説明する図である。図13-16はそれぞれ、固化膜形成工程における基板Wを模式的に示す図である。図17は、昇華工程における基板Wを模式的に示す図である。
図13を参照する。処理液gは、主昇華性物質を含む。処理液gは、副昇華性物質を含まない。
固化膜形成工程では、基板W上の処理液gは、複数の結晶核mAを生成する。結晶核mAは、処理液g中に、発生する。結晶核mAは、主昇華性物質からなる。結晶核mAは、主昇華性物質由来である。本明細書では、主昇華性物質の結晶核mAを、主結晶核mAと呼ぶ。
主結晶核mAは、固体である。主結晶核mAは、微粒子である。
図14を参照する。主結晶核mAは、基板W上において、結晶MAに成長する。主結晶核mAは、処理液g中において、結晶MAに変化する。結晶MAは、主昇華性物質からなる。本明細書では、主昇華性物質の結晶MAを、主結晶MAと呼ぶ。
主結晶MAは、固体である。主結晶MAは、主結晶核mAよりも大きい粒径を有する。主結晶MAは、固化膜Kを構成する。言い換えれば、固化膜Kは、主結晶MAを含む。但し、固化膜Kは、副昇華性物質を含まない。
主結晶核mAが主結晶MAに成長することによって、主結晶核mAは消失する。図14では、消失した主結晶核mAを破線で示す。
主結晶MAが成長するとき、主結晶MAは、主結晶MAの元である主結晶核mA以外の主結晶核mAを吸収する。その結果、主結晶MAの数は、主結晶核mAの発生数よりも少ない。図14では、主結晶MAに吸収された主結晶核mAを、破線で示す。
さらに、一部の主結晶MAは、他の主結晶MAを吸収してもよい。ここで、他の主結晶MAは、例えば、一部の主結晶MAに隣接する。他の主結晶MAは、例えば、一部の主結晶MAよりも、成長が遅い。他の主結晶MAは、例えば、一部の主結晶MAよりも小さい。その結果、主結晶MAの数は、さらに、減少する。
図15を参照する。主結晶MAは、基板W上において、さらに成長する。主結晶MAの粒径は、基板W上において、過度に大きくなる。
やがて、主結晶MAは、基板W上において、互いに接触する。例えば、互いに隣り合う2つの主結晶MAは、互いに接触する。
主結晶MAが互いに接触した後、微小空間Lが形成されることがある。微小空間Lは、例えば、結晶粒界である。微小空間Lは、例えば、クラックである。微小空間Lは、例えば、隙間である。
主結晶MAは、微小空間Lに存在しない。固化膜Kは、微小空間Lに存在しない。
微小空間Lは、例えば、固化膜Kの内部に位置する。微小空間Lは、例えば、固化膜Kの下部に位置する。
微小空間Lは、例えば、主結晶MAの周囲に位置する。微小空間Lは、例えば、主結晶MAと接する。
微小空間Lは、複数の主結晶MAの間に位置する。微小空間Lは、例えば、互いに接触する2つの主結晶MAの下方に位置する。微小空間Lは、例えば、パターンWPの周囲に位置する。微小空間Lは、例えば、パターンWPと接する。微小空間Lは、例えば、凸部Tの周囲に位置する。微小空間Lは、例えば、凸部Tと接する。
上述の通り、主結晶MAの粒径は、過度に大きい。さらに、主結晶MAの数は、少ない。このため、微小区間Lは、過度に大きい。例えば、微小空間Lは、1つの凹部Aよりも大きい。例えば、鉛直方向Zにおける微小空間Lの長さは、パターンWPの高さHPよりも、大きい。
その結果、少なくとも1つの凹部Aには、主結晶MAが入らない。主結晶MAが入らない凹部Aが、発生する。少なくとも1つの凹部Aには、固化膜Kが形成されない。固化膜Kが形成されない凹部Aが、発生する。
具体的には、複数の凹部Aは、第1凹部A1と第2凹部A2に分類される。第1凹部A1は、固化膜Kが実質的に存在する凹部Aである。第2凹部A2は、固化膜Kが実質的に存在しない凹部Aである。固化膜Kが副昇華性物質を含まない場合、凹部Aは、第1凹部A1に加えて、第2凹部A2を含む。固化膜Kが副昇華性物質を含まない場合、第2凹部A2が発生する。
複数の凸部Tは、第1凸部T1と第2凸部T2に分類される。第1凸部T1は、第2凹部A2に接しない凸部Tである。すなわち、第1凸部T1は、第1凹部A1に接する。第1凹部A1は、第2凸部T2の第1サイド、および、第2凸部T2の第2サイドの両方に接する。第2凸部T2は、第2凹部A2に接する凸部Tである。例えば、第2凹部A2は、第2凸部T2の第1サイド、および、第2凸部T2の第2サイドの一方に接する。あるいは、第2凹部A2は、第2凸部T2の第1サイド、および、第2凸部T2の第2サイドの両方に接する。固化膜Kが副昇華性物質を含まない場合、凸部Tは、第1凸部T1に加えて、第2凸部T2を含む。固化膜Kが副昇華性物質を含まない場合、第2凸部T2が発生する。
処理液gは、微小空間Lに残存する。
図16を参照する。微小空間Lの処理液gは、徐々に減少する。気体Jは、微小空間Lに入る。処理液gと気体Jが、微小空間Lに存在する。微小空間Lにおける処理液gと気体Jは、気液界面Rを形成する。気液界面Rは、例えば、第2凹部A2に位置する。
第2凹部A2に位置する気液界面Rは、第2凸部T2と交わる。このため、処理液gは、第2凸部T2に有意な力を作用する。具体的には、第2凸部T2は、処理液gの表面張力を受ける。
第2凹部A2には、固化膜Kが存在しない。このため、固化膜Kは、第2凸部T2の第1サイド、および、第2凸部T2の第2サイドの少なくともいずれかを、支持しない。したがって、第2凸部T2が処理液gの表面張力を受けたとき、第2凸部T2は極めて容易に倒壊する。
図17を参照する。昇華工程では、固化膜Kは昇華する。固化膜Kの昇華により、基板Wは乾燥される。第2凸部T2は、倒壊したままである。
まとめると、固化膜Kが副昇華性物質を含まない場合、固化膜Kに含まれる主結晶MAは過度に大きい。このため、主結晶MAの間に、過度に大きな微小空間Lが形成されることがある。この場合、凸部Tの一部は、第2凸部T2に相当する。第2凸部T2は、固化膜Kによって適切に支持されない。第2凸部T2の位置は、局所的に分布する。仮に、微小空間Lに残存する処理液gが第2凸部T2と交わる気液界面Rを形成したならば、第2凸部T2は倒壊する。すなわち、局所的なパターンWPの倒壊が発生する。
上述したメカニズムによって、比較例では、パターンWPの倒壊が発生したと、本発明者等は推察する。
なお、上述のメカニズムでは、微小空間Lにおける処理液gの減少は、固化膜形成工程において、起こった。微小空間Lにおける気液界面Rの発生は、固化膜形成工程において、起こった。パターンWP(第1凸部T1)の倒壊は、固化膜形成工程において、起こった。但し、これに限られない。微小空間Lにおける処理液gの減少は、固化膜形成工程および昇華工程の少なくともいずれかにおいて、起こってもよい。微小空間Lにおける気液界面Rの発生は、固化膜形成工程および昇華工程の少なくともいずれかにおいて起こってもよい。パターンWP(第1凸部T1)の倒壊は、固化膜形成工程および昇華工程の少なくともいずれかにおいて起こってもよい。これらの場合であっても、第2凸部T2は、極めて容易に、倒壊する。
<1-9.パターンWPの保護のメカニズム>
本発明者らは、実験例におけるパターンWPの保護のメカニズムを、検討した。以下に、パターンWPの保護に関する4つのメカニズムを説明する。4つのメカニズムの少なくともいずれかが実験例において働いたと、本発明者らは推察した。
<1-9-1.パターンWPの保護のメカニズムの第1例>
図18(a)-18(d)はそれぞれ、パターンWPの保護のメカニズムの第1例を説明する図である。図18(a)-18(d)はそれぞれ、固化膜形成工程における基板Wを模式的に示す図である。
図18(a)を参照する。処理液gは、主昇華性物質を含む。処理液gは、副昇華性物質を含む。
固化膜形成工程では、基板W上の処理液gは、複数の主結晶核mAと複数の副結晶核mBを生成する。主結晶核mAおよび副結晶核mBはそれぞれ、処理液g中に、発生する。主結晶核mAは、主昇華性物質からなる。主結晶核mAは、主昇華性物質由来である。副結晶核mBは、副昇華性物質からなる。副結晶核mBは、副昇華性物質由来である。主結晶核mAおよび副結晶核mBはそれぞれ、固体である。主結晶核mAおよび副結晶核mBはそれぞれ、微粒子である。
副結晶核mBは、例えば、複数の主結晶核mAの間の位置に生成される。副結晶核mBは、例えば、主結晶核mAと実質的に同時に、生成される。
図18(b)を参照する。主結晶核mAは、基板W上において、主結晶MAに成長する。主結晶核mAは、処理液g中において、主結晶MAに変化する。主結晶MAは、主昇華性物質からなる。主結晶MAは、固体である。主結晶MAは、主結晶核mAよりも大きい。
副結晶核mBは、基板W上において、副結晶MBに成長する。副結晶核mBは、処理液g中において、副結晶MBに変化する。副結晶MBは、副昇華性物質からなる。副結晶MBは、固体である。副結晶MBは、副結晶核mBよりも大きい。
例えば、副結晶核mBから副結晶MBへの変化は、主結晶核mAから主結晶MAへの変化と、実質的に同時に、起こる。
副結晶MBは、例えば、複数の主結晶MAの間の位置において、成長する。
副結晶MBは、例えば、主結晶MAと実質的に同様に、成長する。副結晶MBは、例えば、主結晶MAと実質的に同時に、成長する。このため、副結晶MBの大きさは、例えば、主結晶MAの大きさと、実質的に同じである。副結晶MBの粒径は、例えば、主結晶MAの粒径と、実質的に同じである。
主結晶MAおよび副結晶MBは、固化膜Kを構成する。言い換えれば、固化膜Kは、主結晶MAと副結晶MBを含む。
主結晶MAが成長するとき、主結晶MAは、主結晶MAの元である主結晶核mA以外の主結晶核mAを吸収する。その結果、主結晶MAの数は、主結晶核mAの発生数よりも少ない。
さらに、一部の主結晶MAは、他の主結晶MAを吸収してもよい。その結果、主結晶MAの数は、さらに、減少する。
副結晶MBが成長するとき、副結晶MBは、副結晶MBの元である副結晶核mB以外の副結晶核mBを吸収する。その結果、副結晶MBの数は、副結晶核mBの数よりも少ない。
さらに、一部の副結晶MBは、他の副結晶MBを吸収してもよい。その結果、副結晶MBの数は、さらに、減少する。
図18(c)を参照する。主結晶MAおよび副結晶MBはそれぞれ、基板W上において、さらに成長する。主結晶MAおよび副結晶MBはそれぞれ、基板W上において、さらに大きくなる。副結晶MBの大きさは、主結晶MAの大きさと、実質的に同じである。
やがて、副結晶MBは、基板W上において、主結晶MAと接触する。例えば、互いに隣り合う主結晶MAと副結晶MBは、互いに接触する。
ここで、主結晶MAと副結晶MBの間で、吸収は起こらない。主結晶MAおよび副結晶MBの一方は、主結晶MAおよび副結晶MBの他方を吸収しない。
主結晶MAと副結晶MBが互いに接触した後、微小空間Lが形成されることがある。微小空間Lは、例えば、結晶粒界である。微小空間Lは、例えば、クラックである。微小空間Lは、例えば、隙間である。
主結晶MAは、微小空間Lに存在しない。副結晶MBは、微小空間Lに存在しない。固化膜Kは、微小空間Lに存在しない。
微小空間Lは、固化膜Kの内部に位置する。微小空間Lは、例えば、固化膜Kの下部に位置する。
微小空間Lは、主結晶MAの周囲に位置する。微小空間Lは、主結晶MAと接する。微小空間Lは、副結晶MBの周囲に位置する。微小空間Lは、副結晶MBと接する。
微小空間Lは、主結晶MAと副結晶MBの間に位置する。微小空間Lは、例えば、互いに接触する主結晶MAと副結晶MBの下方に位置する。微小空間Lは、例えば、パターンWPの周囲に位置する。微小空間Lは、例えば、パターンWPと接する。微小空間Lは、例えば、凸部Tの周囲に位置する。微小空間Lは、例えば、凸部Tと接する。
ここで、主結晶MAおよび副結晶MBはそれぞれ、比較的に小さい。主結晶MAは、過度に大きくない。副結晶MBも、過度に大きくない。
例えば、図18(c)に示される主結晶MAの粒径は、図15に示される主結晶MAの粒径よりも、小さい。具体的には、固化膜Kが副昇華性物質を含む場合の主結晶MAの大きさは、固化膜Kが副昇華性物質を含まない場合の主結晶MAの大きさよりも、小さい。
例えば、図18(c)に示される副結晶MBの粒径は、図15に示される主結晶MAの粒径よりも、小さい。具体的には、固化膜Kが副昇華性物質を含む場合の副結晶MBの大きさは、固化膜Kが副昇華性物質を含まない場合の主結晶MAの大きさよりも、小さい。
主結晶MAおよび副結晶MBがそれぞれ比較的に小さいので、微小空間Lは比較的に小さい。微小空間Lは過度に大きくない。固化膜Kが副結晶MBを含むときの微小空間Lは、固化膜Kが副結晶MBを含まないときの微小空間Lよりも、小さい。例えば、図18(c)に示される微小空間Lの大きさは、図15に示される微小空間Lの大きさよりも、小さい。
主結晶MAと副結晶MBを区別しない場合には、単に、結晶Mと呼ぶ。固化膜Kが副昇華性物質を含む場合、結晶Mの数は、主結晶MAの数と副結晶MBの数の和である。固化膜Kが副昇華性物質を含まない場合、結晶Mの数は、主結晶MAの数のみである。このため、固化膜Kが副昇華性物質を含む場合の結晶Mの数は、固化膜Kが副昇華性物質を含まない場合の結晶Mの数よりも、多い。
固化膜Kに含まれる結晶Mの数が比較的に多いので、微小空間Lはさらに小さい。
さらに、副結晶MBは、複数の主結晶MAの間の位置において、成長する。このため、副結晶MBは、微小空間Lを一層効果的に小さくさせる。
例えば、微小空間Lは、1つの凹部Aよりも小さい。例えば、鉛直方向Zにおける実験例の微小空間Lの長さは、パターンWPの高さHPよりも、小さい。
その結果、結晶Mは、全ての凹部Aに入る。固化膜Kは、全ての凹部Aに形成される。
したがって、固化膜Kが副昇華性物質を含む場合、全ての凹部Aは、第1凹部A1に相当する。固化膜Kが副昇華性物質を含む場合、凹部Aは、第2凹部A2を含まない。
固化膜Kが副昇華性物質を含む場合、全ての凸部Tは、第1凸部T1に相当する。固化膜Kが副昇華性物質を含む場合、凸部Tは、第2凸部T2を含まない。
処理液gは、微小空間Lに残存することがある。処理液gは、一部の第1凹部A1に残存することがある。
図18(d)を参照する。微小空間Lの処理液gは、徐々に減少する。気体Jは、微小空間Lに入ることがある。処理液gと気体Jが、微小空間Lに存在することがある。微小空間Lにおける処理液gと気体Jは、気液界面Rを形成することがある。気液界面Rは、例えば、第1凹部A1に位置することがある。気液界面Rは、第1凸部T1と交わることがある。
仮に、気液界面Rが第1凸部T1と交わるならば、処理液gは第1凸部T1に有意な力を作用する。具体的には、第1凸部T1は、処理液gの表面張力を受ける。
第1凹部A1には、固化膜Kが存在する。このため、固化膜Kは、第1凸部T1の第1サイドおよび第1凸部T1の第2サイドの両方を、支持する。
したがって、第1凸部T1が処理液gの表面張力を受けたとしても、第1凸部T1は倒壊し難い。固化膜Kは、第1凸部T1を、処理液gから好適に保護する。
上述の通り、全ての凸部Tは、第1凸部T1に相当する。このため、固化膜Kは、全ての凸部Tを好適に支持する。固化膜Kは、全ての凸部Tを好適に保護する。例えば、固化膜Kは、局所的なパターンWPの倒壊を、防ぐ。例えば、固化膜Kは、部分的なパターンWPの倒壊を、防ぐ。
便宜上、図9、10を参照する。昇華工程では、固化膜Kは昇華する。固化膜Kの昇華により、基板Wは乾燥される。基板Wが乾燥された後も、パターンWPは倒壊していない。基板Wが乾燥された後も、パターンWPは適切な形状を保つ。
まとめると、固化膜Kが主昇華性物質と副昇華性物質を含む場合、固化膜Kに含まれる主結晶MAおよび副結晶MBの少なくともいずれかは、小さい。このため、主結晶MAと副結晶MBの間に微小空間Lが形成されたとしても、微小空間Lは小さい。この場合、凸部Tの全部は、第1凸部T1に相当する。第1凸部T1は、固化膜Kによって適切に支持される。仮に、微小空間Lに残存する処理液gが第1凸部T1と交わる気液界面Rを形成したとしても、第1凸部T1は倒壊しない。すなわち、パターンWPの倒壊は抑制される。局所的なパターンWPの倒壊も抑制される。よって、パターンWPは適切に保護される。
上述したメカニズムによって、実験例ではパターンWPは適切に保護されたと、本発明者等は推察する。
なお、上述のメカニズムでは、微小空間Lにおける処理液gの減少は、固化膜形成工程において、起こった。微小空間Lにおける気液界面Rの発生は、固化膜形成工程において、起こった。但し、これに限られない。微小空間Lにおける処理液gの減少は、固化膜形成工程および昇華工程の少なくともいずれかにおいて、起こってもよい。微小空間Lにおける気液界面Rの発生は、固化膜形成工程および昇華工程の少なくともいずれかにおいて起こってもよい。これらの場合であっても、パターンWPは適切に保護される。
<1-9-2.パターンWPの保護のメカニズムの第2例>
パターンWPの保護のメカニズムの第2例を説明する。第1例では、副結晶核mBの生成は、主結晶核mAの生成と、実質的に同時であった。第1例では、副結晶MBの成長は、主結晶MAの成長と、実質的に同時であった。これに対して、第2例では、主結晶核mAの生成は、副結晶核mBの生成よりも、先である。第2例では、主結晶MAの成長は、副結晶MBの成長よりも、先である。
図19(a)-19(d)はそれぞれ、パターンWPの保護のメカニズムの第2例を説明する図である。図19(a)-19(d)はそれぞれ、固化膜形成工程における基板Wを模式的に示す図である。
図19(a)を参照する。処理液gは、主昇華性物質と副昇華性物質を含む。
固化膜形成工程では、基板W上の処理液gは、複数の主結晶核mAを生成する。ただし、基板W上の処理液gは、まだ、副結晶核mBを生成していない。
図19(b)を参照する。主結晶核mAは、基板W上において、主結晶MAに成長する。
基板W上の処理液gは、複数の副結晶核mBを生成する。副結晶核mBは、主結晶核mAよりも後に生成される。言い換えれば、主結晶核mAは、副結晶核mBよりも先に生成される。
図19(c)を参照する。主結晶MAは、基板W上において、さらに成長する。
副結晶核mBは、基板W上において、副結晶MBに成長する。副結晶核mBから副結晶MBへの変化は、主結晶核mAから主結晶MAへの変化よりも、後に起こる。例えば、主結晶MAが成長しているときに、副結晶核mBは副結晶MBに変化する。例えば、主結晶MAが成長してしまった後に、副結晶核mBは副結晶MBに変化する。
このように、主結晶MAは、副結晶MBよりも先に、成長する。主結晶MAは、副結晶MBよりも早く、成長する。よって、主結晶MAの大きさは、副結晶MBの大きさよりも、大きい。
図19(d)を参照する。主結晶MAは、基板W上において、さらに成長する。副結晶MBも、基板W上において、さらに成長する。
副結晶MBは、主結晶MAよりも後に、成長する。より詳しくは、主結晶MAが成長し始めた後に、副結晶MBは成長し始める。副結晶MBは、主結晶MAよりも遅く、成長する。このため、副結晶MBの大きさは、主結晶MAの大きさよりも、小さい。
やがて、副結晶MBは、基板W上において、主結晶MAと接触する。例えば、互いに隣り合う主結晶MAと副結晶MBは、互いに接触する。主結晶MAと副結晶MBが互いに接触した後、微小空間Lが形成されることがある。
ここで、副結晶MBは、過度に大きくない。副結晶MBは、一層小さい。具体的には、主結晶MAが副結晶MBよりも先に成長する場合の副結晶MBの大きさは、副結晶MBが主結晶MAと実質的に同時に成長する場合の副結晶MBの大きさよりも、小さい。例えば、図19(d)に示される副結晶MBの大きさは、図18(c)に示される副結晶MBの大きさよりも、小さい。
副結晶MBが一層小さいので、仮に微小空間Lが形成されたとしても、微小空間Lは一層小さい。微小空間Lは過度に大きくない。具体的には、主結晶MAが副結晶MBよりも先に成長する場合の微小空間Lの大きさは、副結晶MBが主結晶MAと実質的に同時に成長する場合の微小空間Lの大きさよりも、小さい。例えば、図19(d)に示される微小空間Lの大きさは、図18(c)に示される微小空間Lの大きさよりも、小さい。
さらに、副結晶MBは、主結晶MAの成長よりも遅れて、成長する。このため、副結晶MBは、微小空間Lを一層効果的に小さくさせる。
微小空間Lが一層小さいので、凸部Tは固化膜Kによって適切に支持される。具体的には、結晶Mは全ての凹部Aに入る。固化膜Kは、全ての凹部Aに形成される。このため、全ての凹部Aは、第1凹部A1に相当する。全ての凸部Tは、第1凸部T1に相当する。よって、全ての凸部Tは、固化膜Kによって適切に支持される。
凸部Tは固化膜Kによって適切に支持されるので、凸部Tは倒壊し難い。仮に、凸部Tと交わる気液界面Rが形成されたとしても、凸部Tは倒壊し難い。よって、パターンWPは適切に保護される。
<1-9-3.パターンWPの保護のメカニズムの第3例>
パターンWPの保護のメカニズムの第3例を説明する。第3例では、主結晶核mAの生成は、副結晶核mBの生成よりも、後である。第3例では、主結晶MAの成長は、副結晶MBの成長よりも、後である。
図20(a)-20(d)はそれぞれ、パターンWPの保護のメカニズムの第3例を説明する図である。図20(a)-20(d)はそれぞれ、固化膜形成工程における基板Wを模式的に示す図である。
図20(a)を参照する。処理液gは、主昇華性物質と副昇華性物質を含む。
固化膜形成工程では、基板W上の処理液gは、複数の副結晶核mBを生成する。ただし、基板W上の処理液gは、まだ、主結晶核mAを生成していない。
図20(b)を参照する。副結晶核mBは、基板W上において、副結晶MBに成長する。
基板W上の処理液gは、複数の主結晶核mAを生成する。主結晶核mAは、副結晶核mBよりも後に生成される。言い換えれば、副結晶核mBは、主結晶核mAよりも先に生成される。
図20(c)を参照する。副結晶MBは、基板W上において、さらに成長する。
主結晶核mAは、基板W上において、主結晶MAに成長する。主結晶核mAから主結晶MAへの変化は、副結晶核mBから副結晶MBへの変化よりも、後に起こる。例えば、副結晶MBが成長しているときに、主結晶核mAは主結晶MAに変化する。例えば、副結晶MBが成長してしまった後に、主結晶核mAは主結晶MAに変化する。
このように、副結晶MBは、主結晶MAよりも先に、成長する。副結晶MBは、主結晶MAよりも早く、成長する。よって、副結晶MBの大きさは、主結晶MAの大きさよりも、大きい。
図20(d)を参照する。主結晶MAは、基板W上において、さらに成長する。副結晶MBも、基板W上において、さらに成長する。
主結晶MAは、副結晶MBよりも後に、成長する。言い換えれば、副結晶MBが成長し始めた後に、主結晶MAは成長し始める。主結晶MAは、副結晶MBよりも遅く、成長する。このため、主結晶MAの大きさは、副結晶MBの大きさよりも、小さい。
やがて、副結晶MBは、基板W上において、主結晶MAと接触する。例えば、互いに隣り合う主結晶MAと副結晶MBは、互いに接触する。主結晶MAと副結晶MBが互いに接触した後、微小空間Lが形成されることがある。
ここで、主結晶MAは、過度に大きくない。主結晶MAは、一層小さい。具体的には、副結晶MBが主結晶MAよりも先に成長する場合の主結晶MAの大きさは、副結晶MBが主結晶MAと実質的に同時に成長する場合の主結晶MAの大きさよりも、小さい。例えば、図20(d)に示される主結晶MAの大きさは、図18(c)に示される主結晶MAの大きさよりも、小さい。
主結晶MAが一層小さいので、仮に微小空間Lが形成されたとしても、微小空間Lは一層小さい。微小空間Lは過度に大きくない。具体的には、副結晶MBが主結晶MAよりも先に成長する場合の微小空間Lの大きさは、副結晶MBが主結晶MAと実質的に同時に成長する場合の微小空間Lの大きさよりも、小さい。例えば、図20(d)に示される微小空間Lの大きさは、図18(c)に示される微小空間Lの大きさよりも、小さい。
さらに、主結晶MAは、副結晶MBの成長よりも遅れて、成長する。このため、主結晶MAは、微小空間Lを効果的に小さくさせる。
微小空間Lが一層小さいので、凸部Tは固化膜Kによって適切に支持される。メカニズムの第3例においても、メカニズムの第2例と同様に、パターンWPは、固化膜Kによって適切に支持される。
凸部Tは固化膜Kによって適切に支持されるので、凸部Tは倒壊し難い。仮に、凸部Tと交わる気液界面Rが形成されたとしても、凸部Tは倒壊し難い。よって、パターンWPは適切に保護される。
<1-9-4.パターンWPの保護のメカニズムの第4例>
パターンWPの保護のメカニズムの第4例を説明する。第4例では、副結晶核mBは、第1副結晶核mB1と第2副結晶核mB2を含む。第4例では、副結晶MBは、第1副結晶MB1と第2副結晶MB2を含む。第4例は、特に、実験例3におけるメカニズムである。
図21(a)-21(c)はそれぞれ、パターンWPの保護のメカニズムの第4例を説明する図である。図21(a)-21(c)はそれぞれ、固化膜形成工程における基板Wを模式的に示す図である。
図21(a)を参照する。処理液gは、主昇華性物質と副昇華性物質を含む。副昇華性物質は、第1副昇華性物質と第2副昇華性物質を含む。すなわち、処理液gは、主昇華性物質と第1副昇華性物質と第2副昇華性物質を含む。
固化膜形成工程では、基板W上の処理液gは、複数の主結晶核mAと複数の副結晶核mBを生成する。副結晶核mBは、第1副結晶核mB1と第2副結晶核mB2を含む。第1副結晶核mB1は、第1副昇華性物質からなる。第1副結晶核mB1は、第1副昇華性物質由来である。第2副結晶核mB2は、第2副昇華性物質からなる。第2副結晶核mB2は、第2副昇華性物質由来である。
図21(b)を参照する。主結晶核mAは、基板W上において、主結晶MAに成長する。第1副結晶核mB1は、基板W上において、第1副結晶MB1に成長する。第2副結晶核mB2は、基板W上において、第2副結晶MB2に成長する。第1副結晶MB1は、第1副昇華性物質からなる。第2副結晶MB2は、第2副昇華性物質からなる。
主結晶MA、第1副結晶MB1および第2副結晶MB2は、固化膜Kを構成する。言い換えれば、固化膜Kは、主結晶MAと第1副結晶MB1と第2副結晶MB2を含む。
図21(c)を参照する。主結晶MA、第1副結晶MB1および第2副結晶MB2はそれぞれ、基板W上において、さらに成長する。やがて、主結晶MA、第1副結晶MB1および第2副結晶MB2は、基板W上において、互いに接触する。主結晶MA、第1副結晶MB1および第2副結晶MB2が互いに接触した後、微小空間Lが形成されることがある。
ここで、主結晶MA、第1副結晶MB1および第2副結晶MB2はそれぞれ、過度に大きくない。主結晶MA、第1副結晶MB1および第2副結晶MB2はそれぞれ、一層小さい。具体的には、固化膜Kが第2副昇華性物質を含む場合の主結晶MAの大きさは、固化膜Kが第2副昇華性物質を含まない場合の主結晶MAの大きさよりも、小さい。固化膜Kが第2副昇華性物質を含む場合の第1副結晶MB1の大きさは、固化膜Kが第2副昇華性物質を含まない場合の副結晶MBの大きさよりも、小さい。固化膜Kが第2副昇華性物質を含む場合の第2副結晶MB2の大きさは、固化膜Kが第2副昇華性物質を含まない場合の副結晶MBの大きさよりも、小さい。例えば、図21(c)に示される主結晶MAの大きさは、図18(c)に示される主結晶MAの大きさよりも、小さい。例えば、図21(c)に示される第1副結晶MB1の大きさは、図18(c)に示される副結晶MBの大きさよりも、小さい。例えば、図21(c)に示される第2副結晶MB2の大きさは、図18(c)に示される副結晶MBの大きさよりも、小さい。
主結晶MA、第1副結晶MB1および第2副結晶MB2がそれぞれ一層小さいので、仮に微小空間Lが形成されたとしても、微小空間Lは一層小さい。微小空間Lは過度に大きくない。具体的には、固化膜Kが第2副昇華性物質を含む場合の微小空間Lの大きさは、固化膜Kが第2副昇華性物質を含まない場合の微小空間Lの大きさよりも、小さい。例えば、図21(c)に示される微小空間Lの大きさは、図18(c)に示される微小空間Lの大きさよりも、小さい。
さらに、固化膜Kに含まれる結晶Mの数は、一層多い。結晶Mは、主結晶MAおよび第1副結晶MB1に加えて、第2副結晶MB2を含むからである。
固化膜Kに含まれる結晶Mの数が一層多いので、微小空間Lはさらに一層小さい。
微小空間Lがさらに一層小さいので、凸部Tは固化膜Kによって適切に保護される。
凸部Tは固化膜Kによって適切に支持されるので、凸部Tは倒壊し難い。仮に、凸部Tと交わる気液界面Rが形成されたとしても、凸部Tは倒壊し難い。よって、パターンWPは適切に保護される。
<1-10.第1実施形態の効果>
基板処理方法は、パターンWPが形成された基板Wを処理するためのものである。基板処理方法は、処理液供給工程と固化膜形成工程と昇華工程を備える。処理液供給工程では、処理液gが基板Wに供給される。処理液gは、主昇華性物質と副昇華性物質と溶媒を含む。固化膜形成工程では、溶媒は基板W上の処理液gから蒸発する。固化膜形成工程では、固化膜Kが基板W上に形成される。固化膜Kは、主昇華性物質と副昇華性物質を含む。昇華工程では、固化膜Kは昇華する。固化膜Kの昇華により、基板Wは乾燥される。ここで、主昇華性物質は、シクロヘキサノンオキシムである。副昇華性物質は、樟脳およびアセトオキシムの少なくともいずれかである。このため、基板Wは適切に乾燥される。具体的には、パターンWPが好適に保護された状態で、基板Wは乾燥される。例えば、パターンWPの全体は、適切に保護される。例えば、局所的な、または、部分的なパターンWPの倒壊さえも、好適に抑制される。
以上の通り、第1実施形態の基板処理方法によれば、基板Wは適切に乾燥される。
副昇華性物質は、第1副昇華性物質と第2副昇華性物質を含む。第1副昇華性物質は、樟脳である。第2副昇華性物質は、アセトオキシムである。このため、パターンWPは一層好適に保護される。よって、基板Wは一層適切に乾燥される。
処理液gに含まれる副昇華性物質の体積QBは、処理液gに含まれる主昇華性物質の体積QAの0.5%以上、かつ、20%以下である。このように、処理液gに含まれる副昇華性物質は、比較的に少ない。このため、副昇華性物質が液膜Gの厚みHGに与える影響は少ない。よって、処理液供給工程において厚みHGを制御することは容易である。例えば、処理液供給工程において、液膜Gが固化膜Kに変化し始める直前における上面G1の高さ位置を制御することは容易である。したがって、固化膜形成工程において固化膜Kの厚みHKを制御することは容易である。例えば、固化膜形成工程において、固化膜Kの上面K1の初期高さ位置を制御することは容易である。その結果、基板Wは一層適切に乾燥される。
固化膜形成工程では、基板W上において、主結晶核mAは主昇華性物質の主結晶MAに成長する。固化膜形成工程では、基板W上において、副結晶核mBは副昇華性物質の副結晶MBに成長する。主結晶MAおよび副結晶MBの少なくともいずれかは、比較的に小さい。言い換えれば、主結晶MAおよび副結晶MBの少なくともいずれかは、過度に大きな粒径を有しない。このため、主結晶MAおよび副結晶MBの間に微小空間Lが形成されるとしても、微小空間Lは比較的に小さい。言い換えれば、微小空間Lは過度に大きくない。よって、固化膜KはパターンWPを好適に支持できる。したがって、パターンWPが好適に保護された状態で、基板Wは乾燥される。
以上の通り、第1実施形態の基板処理方法によれば、基板Wは適切に乾燥される。
固化膜形成工程では、副結晶MBは主結晶MAに接する。このため、主結晶MAの周囲に微小空間Lが形成されるとしても、副結晶MBは微小空間Lを好適に小さくさせる。
固化膜形成工程では、副結晶MBは、複数の主結晶MAの間の位置において、成長する。このため、副結晶MBは、微小空間Lを効果的に小さくさせる。よって、パターンWPは一層好適に保護される。
固化膜形成工程では、副結晶核mBは、複数の主結晶核mAの間の位置に生成される。このため、副結晶MBは、複数の主結晶MAの間の位置において、好適に成長する。
固化膜形成工程では、主結晶MAは、例えば、副結晶MBよりも先に成長する。このため、副結晶MBは、主結晶MAよりも小さい。よって、副結晶MBは、微小空間Lを一層効果的に小さくさせる。
固化膜形成工程では、主結晶核mAは、例えば、副結晶核mBよりも先に生成される。このため、主結晶MAが副結晶MBよりも先に成長することは、容易である。
固化膜形成工程では、副結晶MBは、例えば、主結晶MAよりも先に成長する。このため、主結晶MAは、副結晶MBよりも小さい。よって、主結晶MAは、微小空間Lを一層効果的に小さくさせる。
固化膜形成工程では、副結晶核mBは、例えば、主結晶核mAよりも先に生成される。このため、副結晶MBが主結晶MAよりも先に成長することは、容易である。
基板処理装置1は、基板保持部13と第1供給部15aを備える。基板保持部13は、基板Wを保持する。第1供給部15aは、基板保持部13によって保持される基板Wに処理液gを供給する。処理液gは、主昇華性物質と副昇華性物質と溶媒を含む。このため、処理液gが基板Wに供給されたとき、溶媒は基板W上の処理液gから蒸発する。溶媒の蒸発によって、固化膜Kは基板W上に形成される。固化膜Kは、主昇華性物質と副昇華性物質を含む。よって、固化膜Kは、昇華する。固化膜の昇華により、基板は乾燥される。
ここで、主昇華性物質は、シクロヘキサノンオキシムである。副昇華性物質は、樟脳およびアセトオキシムの少なくともいずれかである。このため、基板Wは適切に乾燥される。具体的には、パターンWPが好適に保護された状態で、基板Wは乾燥される。
以上の通り、第1実施形態の基板処理装置1によれば、基板Wは適切に乾燥される。
処理液gは、パターンWPが形成された基板Wの乾燥に用いられる。処理液gは、具体的には、乾燥補助液である。処理液gは、主昇華性物質と副昇華性物質と溶媒を含む。
ここで、主昇華性物質は、シクロヘキサノンオキシムである。副昇華性物質は、樟脳およびアセトオキシムの少なくともいずれかである。よって、処理液gは、基板Wを適切に乾燥させることを、より容易にさせる。具体的には、パターンWPが好適に保護されつつ、板Wを乾燥させることを、処理液gは、より容易にさせる。このように、処理液gは、基板Wを乾燥させるために、有用である。
以上の通り、処理液gを用いて、基板Wは適切に乾燥される。
<2.第2実施形態>
図面を参照して、第2実施形態を説明する。なお、第1実施形態と同じ構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略する。
<2-1.処理ユニット11の構成>
基板処理装置1の概要に関しては、第2実施形態は、第1実施形態と略同じである。以下では、第2実施形態の処理ユニット11の構成を説明する。
図22は、第2実施形態の処理ユニット11および第1供給源19aの構成を示す図である。図22は、便宜上、筐体12の図示を省略する。
基板処理装置1は、温調部50を備える。温調部50は、基板W上の処理液gの温度を調整する。
温調部50は、第1温調部51と第2温調部52を備える。第1温調部51と第2温調部52はそれぞれ、処理液gが基板W上に吐出される前に、処理液gの温度を調整する。
例えば、第1温調部51は、第1供給源19aに取り付けられる。第1温調部51は、第1供給源19aにおける処理液gの温度を調整する。例えば、第1温調部51は、槽22に取り付けられる。第1温調部51は、槽22に貯留される処理液gの温度を調整する。
例えば、第2温調部52は、第1供給部15aに取り付けられる。第2温調部52は、第1供給部15aにおける処理液gの温度を調整する。例えば、第2温調部52は、配管17aに取り付けられる。第2温調部52は、配管17aを流れる処理液gの温度を調整する。
温調部50は、さらに、第3温調部53と第4温調部54を備える。第3温調部53と第4温調部54はそれぞれ、処理液gが基板W上に吐出された後、基板W上の処理液gの温度を調整する。
例えば、第3温調部53は、基板保持部13によって保持される基板Wの上方に配置される。第3温調部53は、基板Wの温度を調整する。第3温調部53は、基板W上の処理液gの温度を調整する。第3温調部53は、液膜Gの温度を調整する。
例えば、第4温調部54は、基板保持部13によって保持される基板Wの下方に配置される。第4温調部54は、基板Wの温度を調整する。第4温調部54は、基板Wを介して、基板W上の処理液gの温度を調整する。
温調部50は、処理液gを加熱または冷却するための各種の機器を備えてもよい。
例えば、温調部50は、抵抗ヒータを備えてもよい。抵抗ヒータは、電気ヒータとも呼ばれる。抵抗ヒータは、電熱線を含む。
例えば、温調部50は、ランプヒータを備えてもよい。ランプヒータは、光ヒータとも呼ばれる。ランプヒータは、光を照射する光源を含む。
例えば、温調部50は、温度が調整された流体を供給するための供給部を備えてもよい。流体は、液体および気体のいずれかである。液体は、例えば、水または脱イオン水である。気体は、例えば、不活性ガスである。例えば、温調部50は、基板Wの上面に向けて、温度が調整された気体を供給してもよい。例えば、温調部50は、基板Wの下面に向けて、温度が調整された気体を供給してもよい。例えば、温調部50は、基板Wの下面に向けて、温度が調整された液体を供給してもよい。
例えば、温調部50は、熱交換器を備えてもよい。
図示を省略するが、制御部10は、温調部50を制御する。制御部10は、第1-第4温調部51-54を制御する。
制御部10が有する処理液条件情報は、例えば、第1温度V(℃)を規定する。第1温度Vは、処理液gの温度の目標値に相当する。
第1温度Vは、主昇華性物質の融点PAおよび副昇華性物質の融点PBのいずれよりも、低いことが好ましい。第1温度Vは、主昇華性物質の融点PA、第1副昇華性物質の融点PB1および第2副昇華性物質の融点PB2のいずれよりも、低いことが好ましい。
融点PAおよび融点PBのうちで最も低い融点を、最低融点PLと呼ぶ。第1温度Vは、最低融点PLよりも、低いことが好ましい。
第1温度Vは、最低融点PLに近い温度であることが好ましい。第1温度Vは、最低融点PL未満の温度範囲で、できる限り高いことが好ましい。例えば、第1温度Vと最低融点PLの差は、10度以下であることが好ましい。第1温度Vと最低融点PLの差は、5度以下であることが好ましい。第1温度Vと最低融点PLの差は、1度以下であることが好ましい。
最低融点PLが常温よりも高い場合、第1温度Vは常温よりも高いことが好ましい。
<2-2.第1供給源19aおよび処理ユニット11の動作例>
便宜上、図5を参照する。第2実施形態の基板処理方法は、第1実施形態で説明したステップS1、S11-S18を備える。ステップS11-14、S17、18の動作は、第1実施形態と第2実施形態の間で実質的に共通する。このため、ステップS11-14、S17、18の動作説明を省略する。ステップS1、15、16の動作を説明する。
ステップS1:処理液生成工程
処理液生成工程では、処理液gが生成される。さらに、処理液生成工程では、処理液gは第1温度Vに調整される。
制御部10は、第1供給源19aと温調部50を制御する。制御部10は、処理液条件情報に基づいて、第1供給源19aと温調部50を制御する。第1供給源19aは、処理液gを生成する。温調部50は、第1供給源19aにおける処理液gの温度を、第1温度Vに調整する。これにより、第1供給源19aにおける処理液gは、第1温度Vに保たれる。
具体的には、生成ユニット21は、処理液gを生成する。処理液gは、槽22に貯留される。第1温調部51は、槽22における処理液gの温度を、第1温度Vに調整する。
第2実施形態では、処理液gは、第1温度Vの環境の下で、生成される。第2実施形態では、処理液gは、第1温度Vの環境の下で、保管される。
ステップS15:処理液供給工程
処理液供給工程では、処理液gが基板Wに供給される。処理液供給工程では、基板W上の処理液gは第1温度Vに保たれる。
制御部10は、第1供給源19aと第1供給部15aと温調部50を制御する。制御部10は、処理液条件情報に基づいて、温調部50を制御する。第1供給源19aは、処理液gを第1供給部15aに送る。温調部50は、第1供給部15aにおける処理液gの温度を、第1温度Vに調整する。第1供給部15aは、基板保持部13によって保持される基板Wに、第1温度Vを有する処理液gを供給する。さらに、温調部50は、基板W上の処理液gの温度を、第1温度Vに調整する。これにより、基板W上における処理液gは、第1温度Vに保たれる。
具体的には、圧送ユニット31は、処理液gを第1供給部15aに供給する。処理液gは、第1供給部15aの配管17aを流れる。第2温調部52は、配管17aを流れる処理液gを、第1温度Vに調整する。第1供給部15aのノズル16aは、第1温度Vを有する処理液gを吐出する。第1温度Vを有する処理液gは、基板Wの上面に供給される。第3温調部53および第4温調部54はそれぞれ、基板W上における処理液gを、第1温度Vに調整する。
ステップS16:固化膜形成工程
固化膜形成工程では、基板W上の処理液gは第1温度Vに保たれる。すなわち、処理液供給工程から固化膜形成工程にわたって、基板W上の処理液gは第1温度Vに保たれる。固化膜形成工程では、溶媒は基板W上の処理液gから蒸発する。固化膜形成工程では、固化膜Kが基板W上に形成される。固化膜Kは、主昇華性物質と副昇華性物質を含む。
制御部10は、温調部50を制御する。制御部10は、処理液条件情報に基づいて、温調部50を制御する。温調部50は、基板W上の処理液gの温度を、第1温度Vに調整する。これにより、基板W上における処理液gは、第1温度Vに保たれる。
具体的には、第3温調部53および第4温調部54はそれぞれ、基板W上における処理液gを、第1温度Vに調整する。
基板W上における処理液gが第1温度Vに保たれた状態で、溶媒は基板W上の処理液gから蒸発する。このため、溶媒は、基板W上の処理液gから、円滑に蒸発する。
第1温度Vは、最低融点PLに近い温度である。第1温度Vは、最低融点PL未満の温度範囲で、できる限り高い。このため、溶媒は基板W上の処理液gから、速やかに蒸発する。
第1温度Vは、例えば、常温よりも高い温度である。このため、溶媒は基板W上の処理液gから、一層速やかに蒸発する。
基板W上における処理液gが第1温度Vに保たれた状態で、固化膜形成工程では、固化膜Kが基板W上に形成される。このため、第1温度Vは、最低融点PLよりも、低い。固化膜Kの主昇華性物質は、融解しない。固化膜Kの主昇華性物質は、液体に変化しない。固化膜Kの副昇華性物質も、融解しない。固化膜Kの副昇華性物質も、液体に変化しない。よって、固化膜Kは、融解しない。固化膜Kは、液体に変化しない。したがって、固化膜Kは基板W上に好適に形成される。
上述した処理液供給工程および固化膜形成工程における処理は、処理液gの使用例に相当する。第2実施形態では、処理液gは、第1温度Vの環境の下で、使用される。
<2-3.第2実施形態の効果>
第2実施形態によっても、第1実施形態と同様な効果を奏する。例えば、処理液gは主昇華性物質と副昇華性物質と溶媒を含む。このため、パターンWPが好適に保護された状態で、基板Wは適切に乾燥される。さらに、第2実施形態によれば、以下の効果を奏する。
処理液供給工程から固化膜形成工程にわたって、基板W上の処理液gは、第1温度Vに保たれる。すなわち、処理液供給工程から固化膜形成工程にわたって、基板W上の処理液gの温度の変化は、抑制される。このため、固化膜形成工程では、溶媒が基板W上の処理液gから円滑に蒸発する。よって、固化膜形成工程では、適切な固化膜Kが基板W上に形成される。したがって、固化膜Kは、パターンWPを処理液gから好適に保護する。
具体的には、溶媒の蒸発が円滑なほど、固化膜Kにおける主結晶MAおよび副結晶MBはより小さくなる。このため、主結晶MAおよび副結晶MBの間に微小空間Lが形成されるとしても、微小空間Lは一層小さい。よって、固化膜KはパターンWPを一層好適に支持する。固化膜KはパターンWPを処理液gから一層好適に保護する。したがって、パターンWPが一層好適に保護された状態で、基板Wは乾燥される。
以上の通り、第2実施形態の基板処理方法によれば、基板は一層適切に乾燥される。
第1温度Vは、最低融点PLよりも低い。具体的には、第1温度Vは、主昇華性物質の融点PAおよび副昇華性物質の融点PBのいずれよりも、低い。このため、固化膜Kに含まれる主昇華性物質は、固体の状態を容易に保つ。固化膜Kに含まれる副昇華性物質も、固体の状態を容易に保つ。具体的には、固化膜Kの主結晶MAおよび副結晶MBはそれぞれ、固体の状態を容易に保つ。よって、固化膜形成工程では、固化膜Kは一層適切に形成される。
第1温度Vは、最低融点PLに近い温度である。このため、溶媒は、基板W上の処理液gから、速やかに蒸発する。言い換えれば、溶媒の蒸発速度は、好適に向上する。よって、一層適切な固化膜Kが基板W上に形成される。したがって、固化膜Kは、パターンWPを処理液gから一層好適に保護する。
具体的には、溶媒の蒸発が速いほど、固化膜Kにおける主結晶MAおよび副結晶MBはより小さくなる。このため、主結晶MAおよび副結晶MBの間に微小空間Lが形成されるとしても、微小空間Lは一層小さい。よって、固化膜KはパターンWPを一層好適に支持する。固化膜KはパターンWPを処理液gから一層好適に保護する。したがって、パターンWPが一層好適に保護された状態で、基板Wは乾燥される。
第1温度Vは、例えば、常温よりも高い。このため、溶媒は、基板W上の処理液gから、一層速やかに蒸発する。よって、固化膜Kは一層適切に形成される。したがって、固化膜Kは、パターンWPを処理液gから一層好適に保護する。
上述の基板処理装置1は、温調部50を備える。温調部50は、基板W上の処理液gを第1温度Vに調整する。このため、基板W上の処理液gは、第1温度Vに好適に保たれる。よって、溶媒は、基板W上の処理液gから円滑に蒸発する。したがって、固化膜Kは一層適切に形成される。その結果、固化膜Kは、パターンWPを、処理液gから一層好適に保護する。パターンWPが好適に保護された状態で、基板Wは乾燥される。すなわち、基板Wは一層適切に乾燥される。
<3.変形実施形態>
本発明は、第1、第2実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)第1、第2実施形態では、主昇華性物質は、例えば、シクロヘキサノンオキシムであった。但し、これに限られない。主昇華性物質を、他の化合物に適宜に変更してもよい。例えば、主昇華性物質は、樟脳、アセトオキシム、アセトフェノンオキシム、D-カンファー、ピナコリンオキシム、4-tertブチルフェノール、および、4-ニトロトルエンのいずれか1つでもよい。
本変形実施形態においても、主昇華性物質は、副昇華性物質とは異なる物質である。本変形実施形態においても、主昇華性物質は、溶媒に溶解することが好ましい。本変形実施形態においても、主昇華性物質は、常温において、0.1Pa以上の蒸気圧を有することが好ましい。本変形実施形態においても、主昇華性物質の融点PAは、溶媒の融点PCよりも高いことが好ましい。
(2)第1、第2実施形態では、副昇華性物質は、例えば、樟脳およびアセトオキシムの少なくともいずれかであった。但し、これに限られない。副昇華性物質を、他の化合物に適宜に変更してもよい。例えば、副昇華性物質は、樟脳、アセトフェノンオキシム、シクロヘキサノンオキシム、D-カンファー、ピナコリンオキシム、4-tertブチルフェノール、および、4-ニトロトルエンの少なくともいずれかでもよい。
本変形実施形態においても、副昇華性物質は、主昇華性物質とは異なる物質である。本変形実施形態においても、副昇華性物質は、溶媒に溶解することが好ましい。本変形実施形態においても、副昇華性物質は、常温において、0.1Pa以上の蒸気圧を有することが好ましい。本変形実施形態においても、副昇華性物質の融点PBは、溶媒の融点PCよりも高いことが好ましい。
(3)第1、第2実施形態では、副昇華性物質は、1種類、または、2種類の化合物を含む。但し、これに限られない。副昇華性物質は、3種類以上の化合物を含んでもよい。例えば、副昇華性物質は、第1、第2副昇華性物質に加えて、第3副昇華性物質を含んでもよい。
(4)第1、第2実施形態では、溶媒は、例えば、イソプロピルアルコールの融点であった。但し、これに限られない。溶媒を、他の化合物に適宜に変更してもよい。本変形実施形態においても、溶媒は、主昇華性物質および副昇華性物質を溶解する。本変形実施形態においても、溶媒の融点PCは、主昇華性物質の融点PAおよび副昇華性物質の融点PBよりも、低いことが好ましい。
(5)第2実施形態では、温調部50は、第1-第4温調部51-54を備えた。但し、これに限られない。温調部50を適宜に変更してもよい。例えば、第1-第4温調部51-54のいずれか1つを省略してもよい。あるいは、第1-第4温調部51-54のいずれか2つを省略してもよい。あるいは、第1-第4温調部51-54のいずれか3つを省略してもよい。
(6)第1、第2実施形態では、処理液gが第1供給部15aに供給される前に、処理液gは生成された。第1、第2実施形態では、第1供給源19aは、槽22において、処理液を生成した。但し、これに限られない。例えば、処理液gが第1供給部15aに供給されたときに、処理液gは生成されてもよい。例えば、第1供給源19aは、処理液gを第1供給部15aに供給する流路で、処理液gを生成してもよい。
図23は、変形実施形態の処理ユニット11および第1供給源19aの構成を示す図である。なお、第1実施形態と同じ構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略する。
第1供給源19aは、第1槽41と第2槽42と第3槽43を備える。第1槽41は、主昇華性物質を貯留する。例えば、第1槽41は、主昇華性物質とともに溶媒を貯留してもよい。第2槽42は、副昇華性物質を貯留する。例えば、第2槽42は、副昇華性物質とともに溶媒を貯留してもよい。第3槽43は、溶媒を貯留する。例えば、第3槽43は、溶媒のみを貯留する。
第1供給源19aは、混合部44を備える。混合部44は、第1槽41と第2槽42と第3槽43に連通接続される。混合部44は、処理液gを生成する。
混合部44は、第1供給部15aに連通接続される。混合部44は、処理液gを第1供給部15aに供給する。
具体的には、混合部44は、配管45a、45b、45cと継ぎ手46を備える。配管45aは、第1槽41に連通接続される。配管45bは、第2槽42に連通接続される。配管45cは、第3槽43に連通接続される。継ぎ手46は、配管45a、45b、45cに連通接続される。継ぎ手46は、さらに、配管17aに連通接続される。配管45a、45b、45cは、継ぎ手46を介して、配管17aに連通接続される。
混合部44は、ポンプ47a、47b、47cを備える。ポンプ47a、47b、47cはそれぞれ、配管45a、45b、45cに設けられる。ポンプ47aは、配管45aを通じて、第1槽41から継ぎ手46に主昇華性物質を送る。ポンプ47bは、配管45bを通じて、第2槽42から継ぎ手46に副昇華性物質を送る。ポンプ47cは、配管45cを通じて、第3槽43から継ぎ手46に溶媒を送る。
混合部44は、フィルタ48a、48b、48cを備える。フィルタ48a、48b、48cはそれぞれ、配管45a、45b、45cに設けられる。主昇華性物質は、フィルタ48aを通過する。フィルタ48aは、主昇華性物質を濾過する。副主昇華性物質は、フィルタ48bを通過する。フィルタ48bは、副昇華性物質を濾過する。溶媒は、フィルタ48cを通過する。フィルタ48cは、溶媒を濾過する。
混合部44は、弁49a、49b、49cを備える。弁49a、49b、49cはそれぞれ、配管45a、45b、45cに設けられる。弁49aは、配管45aを流れる主昇華性物質の流量を調整する。弁49bは、配管45bを流れる副昇華性物質の流量を調整する。弁49cは、配管45cを流れる溶媒の流量を調整する。弁49a、49b、49cはそれぞれ、例えば、流量調節弁を含んでもよい。弁49a、49b、49cはそれぞれ、例えば、流量調節弁と開閉弁を含んでもよい。
変形実施形態における第1供給源19aの動作例を説明する。処理液供給工程では、第1供給源19aは、処理液gを生成し、処理液gを第1供給部15aに送る。具体的には、弁49a、49b、49cは、開く。ポンプ47aは、第1槽41から継ぎ手46に主昇華性物質を圧送する。ポンプ47bは、第2槽42から継ぎ手46に副昇華性物質を圧送する。ポンプ47cは、第3槽43から継ぎ手46に溶媒を圧送する。主昇華性物質と副昇華性物質と溶媒は、継ぎ手46において、混合される。主昇華性物質と副昇華性物質と溶媒は、継ぎ手46において、処理液gになる。さらに、処理液gは、継ぎ手46から第1供給部15aに流れる。ノズル16aは、処理液gを吐出する。
本変形実施形態によれば、処理液gが第1供給部15aに供給される前に、処理液gを保管することを要しない。このため、処理液における主昇華性物質と副昇華性物質と溶媒の配合比は、精度良く管理される。よって、基板Wは一層適切に乾燥される。
さらに、第1供給源19aは槽22を備えない。よって、第1供給源19aの構造は好適に簡素化される。第1供給源19aは好適に小型化される。
(7)第1、第2実施形態の基板処理方法は、薬液供給工程、リンス液供給工程および置換液供給工程を備えた。但し、これに限られない。例えば、薬液供給工程、リンス液供給工程および置換液供給工程の少なくともいずれかを省略してもよい。例えば、薬液供給工程、リンス液供給工程および置換液供給工程の全部を省略してもよい。
(8)第1、第2実施形態では、処理液供給工程を実行するとき、液体(例えば、置換液)が、基板W上に存在した。すなわち、処理液供給工程では、乾燥していない状態の基板Wに、処理液gが供給された。但し、これに限られない。例えば、処理液供給工程を実行するとき、液体(例えば、置換液)は、基板W上に存在しなくてもよい。例えば、処理液供給工程では、乾燥した状態の基板Wに処理液gが供給されてもよい。
(9)第1、第2実施形態の処理液供給工程では、処理液gは、基板Wから置換液を除去した。但し、これに限られない。例えば、処理液供給工程では、処理液gは、基板Wを洗浄してもよい。例えば、処理液供給工程では、処理液gは、基板Wに付着する異物を除去してもよい。例えば、処理液供給工程では、処理液gは、基板Wに付着する異物を溶解してもよい。異物は、例えば、レジスト残渣である。
(10)第1、第2実施形態の固化膜形成工程では、乾燥ガスは基板Wに供給されなかった。但し、これに限られない。固化膜形成工程では、乾燥ガスが基板Wに供給されてもよい。固化膜形成工程では、乾燥ガスが基板W上の処理液gに供給されてもよい。本変形実施形態によれば、固化膜形成工程において、基板W上の処理液gは、乾燥ガスに晒される。このため、固化膜形成工程では、溶媒は、基板W上の処理液gから、効率良く蒸発する。固化膜形成工程では、固化膜Kは、基板W上に効率良く形成される。
(11)第1、第2実施形態において、基板W上のパターンWPは、例えば、処理ユニット11が基板Wを処理する前に基板Wに形成されてもよい。あるいは、パターンWPは、例えば、薬液供給工程(ステップS12)において、基板Wに形成されてもよい。
(12)第1、第2実施形態および上記(1)から(11)で説明した各変形実施形態については、さらに各構成を他の変形実施形態の構成に置換または組み合わせるなどして適宜に変更してもよい。
1 … 基板処理装置
10 … 制御部
11 … 処理ユニット
13 … 基板保持部
15 … 供給部
15a… 第1供給部(処理液供給部)
19a… 第1供給源
50 … 温調部
51 … 第1温調部
52 … 第2温調部
53 … 第3温調部
54 … 第4温調部
g … 処理液
G … 処理液の液膜
G1 … 液膜の上面
HG … 液膜の厚み
HK … 固化膜の厚み
HP … 凸部の高さ(パターンの高さ)
J … 気体
K … 固化膜
K1 … 固化膜の上面
L … 微小空間
MA … 主結晶
MB … 副結晶
MB1 … 第1副結晶
MB2 … 第2副結晶
mA … 主結晶核
mB … 副結晶核
mB1 … 第1副結晶核
mB2 … 第2副結晶核
PA … 主昇華性物質の融点
PB … 副昇華性物質の融点
PB1… 第1副昇華性物質の融点
PB2… 第2副昇華性物質の融点
PC … 溶媒の融点
PL … 最低融点(融点PAおよび融点PBのうちで最も低い融点)
R … 気液界面
V … 第1温度
W … 基板
WP … パターン
T … 凸部
A … 凹部

Claims (15)

  1. パターンが形成された基板を処理する基板処理方法であって、
    主昇華性物質と副昇華性物質と溶媒を含む処理液を基板に供給する処理液供給工程と、
    基板上の前記処理液から前記溶媒を蒸発させて、前記主昇華性物質および前記副昇華性物質を含む固化膜を基板上に形成する固化膜形成工程と、
    前記固化膜を昇華させる昇華工程と、
    を備え、
    前記主昇華性物質は、シクロヘキサノンオキシムであり、
    前記副昇華性物質は、樟脳およびアセトオキシムの少なくともいずれかである
    基板処理方法。
  2. 請求項1に記載の基板処理方法であって、
    前記処理液に含まれる前記副昇華性物質の体積は、前記処理液に含まれる前記主昇華性物質の体積の0.5%以上、かつ、20%以下である
    基板処理方法。
  3. パターンが形成された基板を処理する基板処理方法であって、
    主昇華性物質と副昇華性物質と溶媒を含む処理液を基板に供給する処理液供給工程と、
    基板上の前記処理液から前記溶媒を蒸発させて、前記主昇華性物質および前記副昇華性物質を含む固化膜を基板上に形成する固化膜形成工程と、
    前記固化膜を昇華させる昇華工程と、
    を備え、
    前記固化膜形成工程では、
    基板上の前記処理液は前記主昇華性物質の複数の主結晶核と前記副昇華性物質の複数の副結晶核を生成し、
    前記主結晶核は、基板上において、前記主昇華性物質の主結晶に成長し、
    前記副結晶核は、基板上において、前記副昇華性物質の副結晶に成長する
    基板処理方法。
  4. 請求項3に記載の基板処理方法であって、
    前記固化膜形成工程では、前記副結晶は、複数の前記主結晶の間の位置において、成長する
    基板処理方法。
  5. 請求項4に記載の基板処理方法であって、
    前記固化膜形成工程では、前記副結晶核は、複数の前記主結晶核の間の位置に生成される
    基板処理方法。
  6. 請求項3から5のいずれかに記載の基板処理方法であって、
    前記固化膜形成工程では、前記主結晶は前記副結晶よりも先に成長する
    基板処理方法。
  7. 請求項6に記載の基板処理方法であって、
    前記固化膜形成工程では、前記主結晶核は前記副結晶核よりも先に生成される
    基板処理方法。
  8. 請求項3から5のいずれかに記載の基板処理方法であって、
    前記固化膜形成工程では、前記副結晶は前記主結晶よりも先に成長する
    基板処理方法。
  9. 請求項8に記載の基板処理方法であって、
    前記固化膜形成工程では、前記副結晶核は前記主結晶核よりも先に生成される
    基板処理方法。
  10. パターンが形成された基板を処理する基板処理方法であって、
    主昇華性物質と副昇華性物質と溶媒を含む処理液を基板に供給する処理液供給工程と、
    基板上の前記処理液から前記溶媒を蒸発させて、前記主昇華性物質および前記副昇華性物質を含む固化膜を基板上に形成する固化膜形成工程と、
    前記固化膜を昇華させる昇華工程と、
    を備え、
    前記処理液供給工程から前記固化膜形成工程にわたって、基板上の前記処理液は、第1温度に保たれる
    基板処理方法。
  11. 請求項10に記載の基板処理方法であって、
    前記第1温度は、前記主昇華性物質の融点および前記副昇華性物質の融点のいずれよりも、低い
    基板処理方法。
  12. 請求項11に記載の基板処理方法であって、
    前記第1温度は、前記主昇華性物質の融点および前記副昇華性物質の融点のうちで最も低い融点に近い温度である
    基板処理方法。
  13. 基板処理装置であって、
    基板を保持する基板保持部と、
    前記基板保持部によって保持される基板に、主昇華性物質と副昇華性物質と溶媒を含む処理液を基板に供給する処理液供給部と、
    を備え、
    前記主昇華性物質は、シクロヘキサノンオキシムであり、
    前記副昇華性物質は、樟脳およびアセトオキシムの少なくともいずれかである
    基板処理装置。
  14. 請求項13に記載の基板処理装置において、
    基板上の前記処理液を第1温度に調整する温調部と、
    を備える
    基板処理装置。
  15. パターンが形成された基板の乾燥に用いられる処理液であって、
    前記処理液は、
    主昇華性物質と、
    副昇華性物質と、
    溶媒と、
    を含み、
    前記主昇華性物質は、シクロヘキサノンオキシムであり、
    前記副昇華性物質は、樟脳およびアセトオキシムの少なくともいずれかである
    処理液。
JP2021155327A 2021-09-24 2021-09-24 基板処理方法と基板処理装置と処理液 Pending JP2023046626A (ja)

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