JP2023045978A - 設計支援装置、設計支援システム、設計支援方法、プログラム、及び記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】設計業務を支援可能な、設計支援装置、設計支援システム、設計支援方法、プログラム、及び記憶媒体を提供する。【解決手段】実施形態に係る設計支援装置は、グラフ構造が記憶されたデータベースを参照する。前記グラフ構造は、製品の仕様を表す仕様項目と、前記製品に含まれるユニットを表し、前記仕様項目と関係付けられたユニット項目と、前記ユニットにおける入力と出力との関係が示されたシステムシミュレーションモデルと紐付けられ、前記ユニット項目と関係付けられた第1項目と、前記ユニットの三次元形状が示された三次元モデルと紐付けられ、前記ユニット項目及び前記第1項目と関係付けられた第2項目と、を含む。前記設計支援装置は、さらに、前記三次元モデルが更新された場合に、前記第1項目と紐付けられた第1処理装置に第1通知を送信する。前記設計支援装置は、さらに、前記システムシミュレーションモデルが更新された場合に、前記第2項目と紐付けられた第2処理装置に第2通知を送信する。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、設計支援装置、設計支援システム、設計支援方法、プログラム、及び記憶媒体に関する。
製品の設計時に、システムシミュレーションモデルや三次元モデルなどが作成される場合がある。これらの設計業務を支援できる技術の開発が望まれている。
本発明が解決しようとする課題は、設計業務を支援可能な、設計支援装置、設計支援システム、設計支援方法、プログラム、及び記憶媒体を提供することである。
実施形態に係る設計支援装置は、グラフ構造が記憶されたデータベースを参照する。前記グラフ構造は、製品の仕様を表す仕様項目と、前記製品に含まれるユニットを表し、前記仕様項目と関係付けられたユニット項目と、前記ユニットにおける入力と出力との関係が示されたシステムシミュレーションモデルと紐付けられ、前記ユニット項目と関係付けられた第1項目と、前記ユニットの三次元形状が示された三次元モデルと紐付けられ、前記ユニット項目及び前記第1項目と関係付けられた第2項目と、を含む。前記設計支援装置は、さらに、前記三次元モデルが更新された場合に、前記第1項目と紐付けられた第1処理装置に第1通知を送信する。前記設計支援装置は、さらに、前記システムシミュレーションモデルが更新された場合に、前記第2項目と紐付けられた第2処理装置に第2通知を送信する。
以下に、本発明の各実施形態について図面を参照しつつ説明する。本願明細書と各図において、既に説明したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、実施形態に係る設計支援システムを示す模式図である。
図1に示すように、設計支援システム1は、設計支援装置10、編集装置20、及び記憶装置25を含む。設計支援装置10、編集装置20、及び記憶装置25は、ネットワーク5を介して互いに接続される。
図1に示すように、設計支援システム1は、設計支援装置10、編集装置20、及び記憶装置25を含む。設計支援装置10、編集装置20、及び記憶装置25は、ネットワーク5を介して互いに接続される。
設計支援装置10は、製品に関するグラフ構造を記憶したデータベースにアクセス可能である。このデータベースは、記憶装置25に記憶される。グラフ構造には、製品の情報が記述されている。また、グラフ構造は、編集装置20によって記述される。
図2は、グラフ構造及び第1ユーザインターフェースを例示する模式図である。
図2に示したグラフ構造101は、ノードと、ノード同士を結ぶエッジと、を含む。具体的には、グラフ構造101は、第1項目110、第2項目120、仕様項目130、及びユニット項目140を含む。
図2に示したグラフ構造101は、ノードと、ノード同士を結ぶエッジと、を含む。具体的には、グラフ構造101は、第1項目110、第2項目120、仕様項目130、及びユニット項目140を含む。
仕様項目130は、製品の仕様を表す。仕様は、例えば、機能、性能、形状、価格、規格などである。図2の例では、仕様項目131~133を含む複数の仕様項目130が配置されている。仕様項目131は、製品の放熱仕様に関する「放熱仕様」を表す。仕様項目132は、製品の電源仕様に関する「電源仕様」を表す。仕様項目133は、製品の機構仕様に関する「機構仕様」を表す。
図2の例のように、複数の仕様項目130の間で、従属関係が設定されても良い。仕様項目131~133は、仕様項目130aに従属している。仕様項目130aは、要求された仕様を表している。仕様項目131~133は、仕様項目130aの仕様を具体化した仕様を表している。
一般的に、製品は、複数のユニットから構成される。ユニット項目140は、製品に含まれるユニットを表す。ユニット項目140は、仕様項目130と関係付けられる。一般的に、ユニットは、複数の部品から構成される。グラフ構造は、部品を表す部品項目を含んでいても良い。図2の例では、1つのユニット項目140は、部品項目151~153を含む複数の部品項目150を介して、1つの仕様項目130と関係付けられている。
グラフ構造は、さらに、製品を表す製品項目160を含んでいても良い。製品項目160は、ユニット項目141及び142を含む複数のユニット項目140と関係付けられている。
第1項目110及び第2項目120は、ユニット項目140と関係付けられる。図2の例では、ユニット項目140として、ユニット項目141及び142が配置されている。第1項目110及び第2項目120は、ユニット項目141と関係付けられている。第1項目110は、ユニット項目140のユニットに関するシステムシミュレーションモデルと紐付けられている。システムシミュレーションモデルは、そのユニットについて、仕様項目130の仕様(機能)に関する入力と出力の関係を示す。
第2項目120は、ユニット項目140のユニットに関する三次元モデルと紐付けられている。三次元モデルは、ユニットの具体的な三次元形状と、その三次元形状を用いたシミュレーションデータと、を含む。
グラフ構造では、複数の仕様項目130のそれぞれが、1つ以上の部品項目150を介して、1つ以上のユニット項目140と関係付けられる。1つのユニット項目140が、複数の仕様項目130と関係付けられても良い。1つの仕様項目130が、複数のユニット項目140と関係付けられても良い。1つ以上のユニット項目140のそれぞれに、第1項目110及び第2項目120が関係付けられる。
編集装置20は、図2に示すようなグラフ構造を編集するために用いられる。編集装置20は、図2に示す第1ユーザインターフェース(UI)100を、モニタ又はプロジェクタ等の表示装置に表示させる。第1UI100は、ウインドウ100aを含む。ウインドウ100aは、編集領域100bを含む。ユーザは、マウスやキーボードなどの入力装置を用いて、編集領域100b上で、それぞれのノードを配置し、ノード同士をエッジで接続する。これにより、編集領域100b上で、グラフ構造が編集される。グラフ構造を作成することで、その製品についての知識、情報、課題、必要な仕様などを体系的に理解し易くなる。
図2に示すグラフ構造101は、ユニットAが発熱部品、基板、及びヒートシンクを含むこと、ユニットAが放熱仕様と関係付けられていることを示す。また、グラフ構造101は、ユニットAに関するモデルとして、システムシミュレーションモデル及び三次元モデルが登録されていることを示す。ユーザは、グラフ構造101を参照することで、製品、ユニット、部品、仕様、及びユニットに関する各モデルの関係性を容易に理解できる。
グラフ構造の記述には、マインドマップ(登録商標)を記述するためのソフトウェアを利用できる。例えば、FreeMind又はXMindなどのオープンソースのソフトウェアに、後述する各項目へのデータ付与の機能が追加される。このソフトウェアを用いることで、設計支援装置10の機能を適用可能なグラフ構造を記述できる。
図3は、システムシミュレーションモデルの一例である。
図3のシステムシミュレーションモデル201は、ユニットAにおける放熱メカニズムを視覚的に表している。システムシミュレーションモデル201は、複数の要素211、212、221~225、及び231~235を含む。それぞれの要素に、対応する物理式が予め設定される。複数の要素を互いにつなぎ合わせて作成されたモデルは、シミュレーション実行時に、数式に変換される。例えば、システムシミュレーションモデル201の作成には、OpenModelicaが用いられる。
図3のシステムシミュレーションモデル201は、ユニットAにおける放熱メカニズムを視覚的に表している。システムシミュレーションモデル201は、複数の要素211、212、221~225、及び231~235を含む。それぞれの要素に、対応する物理式が予め設定される。複数の要素を互いにつなぎ合わせて作成されたモデルは、シミュレーション実行時に、数式に変換される。例えば、システムシミュレーションモデル201の作成には、OpenModelicaが用いられる。
要素211は、ユニットAに流れる熱流束を示す。要素211は、ユニットAへの熱の入力に対応する。要素212は、基板の熱容量を示す。要素221は、発熱部品の上側の熱伝導を示す。要素222は、ヒートシンクの熱伝導を示す。要素223は、ヒートシンクと外気との間の熱伝達を示す。要素223は、換言すると、ヒートシンクから外気への放熱を示す。要素224は、ヒートシンク周囲の外気温を示す。要素225は、要素223に入力される、ヒートシンクと外気との間の熱伝達係数を示す。要素231は、発熱部品の下側の熱伝導を示す。要素232は、基板の熱伝導を示す。要素233は、基板と外気との間の熱伝達を示す。要素233は、換言すると、基板から外気への放熱を示す。要素234は、基板周囲の外気温を示す。要素235は、要素233に入力される、基板と外気との間の熱伝達係数を示す。シミュレーションでは、システムシミュレーションモデルが、方程式に変換される。ソルバは、方程式を解き、入力に対する応答を出力する。
図4は、第2ユーザインターフェースを例示する模式図である。
図3に示すシステムシミュレーションモデルは、編集装置20を用いてユーザインターフェース上で記述できる。例えば、図2に示す第1UI100において、ユーザが第1項目110をダブルクリックすると、図4に示す第2UI200が表示される。第2UI200は、ウインドウ200aを含む。ウインドウ200aは、編集領域200bを含む。ユーザは、マウスやキーボードなどの入力装置を用いて、編集領域200b上で、システムシミュレーションモデルを記述する。
図3に示すシステムシミュレーションモデルは、編集装置20を用いてユーザインターフェース上で記述できる。例えば、図2に示す第1UI100において、ユーザが第1項目110をダブルクリックすると、図4に示す第2UI200が表示される。第2UI200は、ウインドウ200aを含む。ウインドウ200aは、編集領域200bを含む。ユーザは、マウスやキーボードなどの入力装置を用いて、編集領域200b上で、システムシミュレーションモデルを記述する。
ウインドウ200aは、さらに、要素ライブラリ250を含んでも良い。要素ライブラリ250は、システムシミュレーションモデルに使用可能な複数の要素251を含む。一例として、要素は、機械要素、電気要素、熱要素などのカテゴリに分類される。ユーザが、アイコン252をクリックすることで、各カテゴリに分類される複数の要素を開いたり、又は閉じたりできる。ウインドウ200aにおいて、ユーザは、さらに、システムシミュレーションモデル201のパス261、システムシミュレーションモデル201に関するコメント262などを登録できる。
図5は、第1項目に付与されるデータを例示する模式図である。
図5は、第1項目110に入力されるデータを例示している。例えば、ウインドウ200aにおいて、システムシミュレーションモデル201に含まれる要素がダブルクリックされると、図5に示すウインドウ270が表示される。ウインドウ270は、第1項目110にデータを入力するために表示される。
図5は、第1項目110に入力されるデータを例示している。例えば、ウインドウ200aにおいて、システムシミュレーションモデル201に含まれる要素がダブルクリックされると、図5に示すウインドウ270が表示される。ウインドウ270は、第1項目110にデータを入力するために表示される。
図5に示すように、ウインドウ270には、識別データ270a及び入力欄271~274が表示される。識別データ270aは、第1項目110を識別するための文字列であり、設計支援装置10によって自動的に付与される。入力欄271には、第1項目110(システムシミュレーションモデル)の名前が入力される。入力欄272には、システムシミュレーションモデルが保存された場所及びそのファイル名を示すパスが入力される。入力欄273には、システムシミュレーションモデルに関するユーザのコメントが入力される。例えば、システムシミュレーションモデルが更新された際には、そのシステムシミュレーションモデルの変更点などがメモされる。入力欄274には、システムシミュレーションモデルのパラメータが入力される。この例では、パラメータは、熱コンダクタンスGである。入力欄272にシステムシミュレーションモデルのパスが入力されることで、第1項目110及び指定されたシステムシミュレーションモデルが、互いに紐付けられる。
図6は、三次元モデルの一例である。
図6の三次元モデル301は、ユニットAの三次元形状及びユニットAにおける詳細な熱の分布を示している。三次元モデル301は、発熱部品311、ヒートシンク312、及び基板313を含む。例えば、三次元モデル301は、computer-aided design(CAD)及びcomputer-aided engineering(CAE)を用いて作成される。
図6の三次元モデル301は、ユニットAの三次元形状及びユニットAにおける詳細な熱の分布を示している。三次元モデル301は、発熱部品311、ヒートシンク312、及び基板313を含む。例えば、三次元モデル301は、computer-aided design(CAD)及びcomputer-aided engineering(CAE)を用いて作成される。
図7は、第3ユーザインターフェースを例示する模式図である。
図6に示す三次元モデルは、編集装置20を用いてユーザインターフェース上で編集できる。例えば、図2に示す第1UI100において、ユーザが第2項目120をダブルクリックすると、図7に示す第3UI300が表示される。第3UI300は、ウインドウ300aを含む。ウインドウ300aは、表示領域300b及び300cを含む。ユーザは、マウスやキーボードなどの入力装置を用いて、表示領域300bに、三次元モデルを表示させる。
図6に示す三次元モデルは、編集装置20を用いてユーザインターフェース上で編集できる。例えば、図2に示す第1UI100において、ユーザが第2項目120をダブルクリックすると、図7に示す第3UI300が表示される。第3UI300は、ウインドウ300aを含む。ウインドウ300aは、表示領域300b及び300cを含む。ユーザは、マウスやキーボードなどの入力装置を用いて、表示領域300bに、三次元モデルを表示させる。
表示領域300bに表示される三次元モデルは、「ファイル」のアイコン321から、対象の三次元モデルを指定することで決定される。表示領域300bには、三次元モデルの他に、三次元シミュレーション結果が表示可能であっても良い。
表示領域300cには、材料ライブラリ330が表示される。材料ライブラリ330は、三次元モデルに使用可能な複数の材料331を含む。一例として、材料は、金属、樹脂、複合材、ゴムなどのカテゴリに分類される。ユーザが、アイコン332をクリックすることで、各カテゴリに分類される複数の材料を開いたり、又は閉じたりできる。部品が選択されると、その部品を、三次元モデルの部品として設定できる。ウインドウ300aにおいて、ユーザは、さらに、三次元モデルのパスや、三次元モデルに関するコメントなどを登録可能であっても良い。
図8(a)、図8(b)、及び図9は、仕様項目に付与されるデータを例示する模式図である。
ユーザは、第1UI100において、それぞれの項目にデータを入力できる。図8(a)は、仕様項目130に入力されるデータを例示している。この例では、製品は、エレベータである。例えば、図2に示すウインドウ100aにおいて、ユーザが仕様項目130aをダブルクリックすると、仕様項目130aにデータを入力するためのウインドウ400が表示される。
ユーザは、第1UI100において、それぞれの項目にデータを入力できる。図8(a)は、仕様項目130に入力されるデータを例示している。この例では、製品は、エレベータである。例えば、図2に示すウインドウ100aにおいて、ユーザが仕様項目130aをダブルクリックすると、仕様項目130aにデータを入力するためのウインドウ400が表示される。
ウインドウ400は、編集領域400aを含む。編集領域400aでは、仕様項目130aに対応する仕様項目401と、仕様項目130aの識別データ401aと、仕様項目401に隣接する入力欄402と、が表示されている。識別データ401aは、編集装置20によって付与される。ユーザは、図8(b)に示すように、入力欄402に、仕様項目401に関する詳細な仕様を入力する。ウインドウ400において、ユーザは、図9に示すように、仕様項目401の仕様を具体化した別の仕様項目403~405を追加し、それらの入力欄406~408に具体的仕様を入力することもできる。図2に示す例のように、グラフ構造において仕様が具体化されている場合は、ウインドウ400における仕様の具体化の作業は不要である。ユーザは、仕様項目131~133のいずれかをダブルクリックし、選択した仕様項目について詳細な仕様を入力すれば良い。
上述した例について、ウインドウ400、410、及び420は、ウインドウ100a中に表示されても良いし、ウインドウ100aとは別に表示されても良い。
図10は、ユニット項目に付与されるデータを例示する模式図である。
図4及び図7とは別の例として、第1項目110とシミュレーションモデルとの紐付け、及び第2項目120と三次元モデルとの紐付けは、ユニット項目へのデータ入力により実行されても良い。
図4及び図7とは別の例として、第1項目110とシミュレーションモデルとの紐付け、及び第2項目120と三次元モデルとの紐付けは、ユニット項目へのデータ入力により実行されても良い。
例えば、ウインドウ100aにおいてユニット項目140がダブルクリックされると、ユニット項目140にデータを入力するためのウインドウ440が表示される。図10に示すように、ウインドウ440は、入力欄441~443を含む。入力欄441には、第1項目110と紐付けられるシステムシミュレーションモデルのパスが入力される。入力欄442には、システムシミュレーションモデルに関するユーザのコメントが入力される。例えば、シミュレーションモデルが更新された際に、ユーザは、変更された内容を入力できる。入力欄443には、第2項目120と紐付けられる三次元モデルのパスが入力される。
アイコン441a又は443aがクリックされると、プルダウンメニューが表示される。入力欄441又は443には、プルダウンメニューから入力されても良い。また、アイコン441b又は443bがクリックされると、特定の種類のファイルのみを表示するためのプルダウンメニューが表示される。
設計支援システム1は、第1処理装置31及び第2処理装置32をさらに含む。第1処理装置31は、第1項目110と紐付けられている。例えば、第1処理装置31は、システムシミュレーションモデルを管理する。第1処理装置31には、ユーザの端末装置によって作成されたシステムシミュレーションモデルがアップロードされる。又は、ユーザの端末装置が、ネットワークを介して第1処理装置31にアクセスし、第1処理装置31にシステムシミュレーションモデルを作成、更新、及び保存させても良い。
第2処理装置32は、第2項目120と紐付けられている。例えば、第2処理装置32は、三次元モデルを管理する。第2処理装置32には、ユーザの端末装置によって作成された三次元モデルがアップロードされる。又は、ユーザの端末装置は、ネットワークを介して第2処理装置32にアクセスし、第2処理装置32に三次元モデルを作成、更新、及び保存させても良い。
図11及び図12は、実施形態に係る設計支援システムによる処理を示すフローチャートである。
図11に示すように、第1処理装置31は、システムシミュレーションモデルが更新されたか判定する(ステップS11)。システムシミュレーションモデルが更新された場合、第1処理装置31は、そのシステムシミュレーションモデルの更新を示す通知(第3通知)を、設計支援装置10に送信する(ステップS12)。設計支援装置10は、通知を受信すると、グラフ構造101から、更新されたシミュレーションモデルと紐付けられた第1項目110を抽出する(ステップS13)。設計支援装置10は、抽出された第1項目110と関係づけられた第2項目120を抽出する(ステップS14)。図2の例では、第1項目110及び第2項目120は、共通のユニット項目140に従属する。第2項目120は、ユニット項目140を介して、第1項目110と関係付けられている。第1項目110と第2項目120が、互いに直接的に関係付けられても良い。設計支援装置10は、抽出された第2項目120と紐付けられた第2処理装置32に通知(第2通知)を送信する(ステップS15)。
図11に示すように、第1処理装置31は、システムシミュレーションモデルが更新されたか判定する(ステップS11)。システムシミュレーションモデルが更新された場合、第1処理装置31は、そのシステムシミュレーションモデルの更新を示す通知(第3通知)を、設計支援装置10に送信する(ステップS12)。設計支援装置10は、通知を受信すると、グラフ構造101から、更新されたシミュレーションモデルと紐付けられた第1項目110を抽出する(ステップS13)。設計支援装置10は、抽出された第1項目110と関係づけられた第2項目120を抽出する(ステップS14)。図2の例では、第1項目110及び第2項目120は、共通のユニット項目140に従属する。第2項目120は、ユニット項目140を介して、第1項目110と関係付けられている。第1項目110と第2項目120が、互いに直接的に関係付けられても良い。設計支援装置10は、抽出された第2項目120と紐付けられた第2処理装置32に通知(第2通知)を送信する(ステップS15)。
図12に示すように、第2処理装置32は、三次元モデルが更新されたか判定する(ステップS21)。三次元モデルが更新された場合、第2処理装置32は、その三次元モデルの更新を示す通知(第4通知)を、設計支援装置10に送信する(ステップS22)。設計支援装置10は、通知を受信すると、グラフ構造101から、更新された三次元モデルと紐付けられた第2項目120を抽出する(ステップS23)。設計支援装置10は、抽出された第2項目120と関係付けられた第1項目110を抽出する(ステップS24)。設計支援装置10は、抽出された第1項目110と紐付けられた第1処理装置31に通知(第1通知)を送信する(ステップS25)。
実施形態の利点を説明する。
図2のグラフ構造101に示したように、抽象的な要求に基づいて、具体的な部品やユニットの形状等が設計される場合がある。このようなトップダウンの設計により、設計に必要な期間を短縮したり、コストを削減したりできる。
図2のグラフ構造101に示したように、抽象的な要求に基づいて、具体的な部品やユニットの形状等が設計される場合がある。このようなトップダウンの設計により、設計に必要な期間を短縮したり、コストを削減したりできる。
システムシミュレーションモデルに従って三次元モデルが作成された後に、別の制約により、その三次元モデルが更新される場合がある。又は、三次元モデルが作成された後に、要求の修正等により、システムシミュレーションモデルが更新される場合がある。システムシミュレーションモデル及び三次元モデルの一方が更新された場合、その更新に応じて、システムシミュレーションモデル及び三次元モデルの他方も更新されることが望ましい。システムシミュレーションモデル及び三次元モデルの一方の更新が他方に反映されないと、最終的な製品が要求を満たすかどうかが不明瞭となる可能性がある。製品が要求を満たさない場合は、システムシミュレーションモデル又は三次元モデルの再設計が必要となる。これは、設計期間の長期化、設計コストの増大等を招く。
この課題について、実施形態に係る設計支援装置10は、システムシミュレーションモデル又は三次元モデルが更新された場合に、第1処理装置31及び第2処理装置32の1つ以上に通知を送信する。通知により、システムシミュレーションモデル及び三次元モデルの一方が更新された場合に、その他方を管理するユーザに対して、前記一方の更新の確認や、前記他方の更新の必要性の確認、前記他方の更新などを促すことができる。実施形態に係る設計支援装置10は、設計業務が円滑に進むように、ユーザを支援可能である。
設計支援システム1は、第3処理装置33、第4処理装置34、第5処理装置35、及び第6処理装置36をさらに含んでも良い。第3処理装置33は、仕様項目130と紐付けられる。第4処理装置34は、ユニット項目140と紐付けられる。第5処理装置35は、部品項目150と紐付けられる。第6処理装置36は、製品項目160と紐付けられる。例えば、ユーザは、第1UI100における各項目に対して、紐付けられる処理装置を指定できる。
システムシミュレーションモデル又は三次元モデルが更新された場合に、第3処理装置33~第6処理装置36の1つ以上に通知が送信されても良い。また、第1UI100において、仕様項目130に付与されたデータが更新された場合は、第1処理装置31~第6処理装置36の1つ以上に通知が送信されても良い。仕様項目130には、図8(a)、図8(b)、及び図9に示すように、具体的な仕様(要求)が入力される。仕様の更新は、部品、ユニット、及び製品の全てに影響を与えうる。通知により、各項目に関わり合いを有するユーザに対して、仕様の更新の確認を促すことができる。
いずれかのモデルが更新された場合に、通知は、更新されたモデルと関連性が高いモデルと紐付けられた処理装置にのみ送信されることが好ましい。図2に示す例において、ユニットAに関する三次元モデルが更新された場合には、ユニットAに関するシステムシミュレーションモデルと紐付けられた第1処理装置31に、通知が送信されることが好ましい。ユニットBに関する三次元モデル及びシステムシミュレーションモデルとそれぞれ紐付けられた第1処理装置31及び第2処理装置32には、通知が送信されない。これにより、モデルの更新に応じた通知の頻度を低減できる。例えば、通知が無用送信されることを回避できる。
具体的には、設計支援装置10は、複数の第2項目120の1つと紐付けられた三次元モデルが更新された場合に、複数の第2項目120の当該1つと関係付けられた複数の第1項目110の1つを抽出する。設計支援装置10は、抽出された第1項目110と紐付けられた第1処理装置31に、システムシミュレーションモデルの確認を促すために、通知を送信する。
例えば、設計支援装置10は、ユニットAに関する三次元モデルが更新されたことを示す通知を、第2処理装置32から受信する。設計支援装置10は、その三次元モデルと紐付けられた第2項目120を、グラフ構造101から抽出する。設計支援装置10は、グラフ構造101において、抽出された第2項目120と関係付けられた第1項目110を抽出する。設計支援装置10は、抽出された第1項目110と紐付けられた第1処理装置31に通知を送信する。これにより、ユニットAに関するシステムシミュレーションモデルを管理する第1処理装置31に通知が送信される。
また、設計支援装置10は、複数の第1項目110の1つと紐付けられたシステムシミュレーションモデルが更新された場合、複数の第1項目110の当該1つと紐付けられた複数の第2項目120の1つを抽出する。設計支援装置10は、抽出された複数の第2項目120の1つと紐付けられた第2処理装置32に、通知を送信する。
例えば、設計支援装置10は、ユニットAに関するシステムシミュレーションモデルが更新されたことを示す通知を、第1処理装置31から受信する。設計支援装置10は、そのシステムシミュレーションモデルと紐付けられた第1項目110を、グラフ構造101から抽出する。設計支援装置10は、グラフ構造101において、抽出された第1項目110と関係付けられた第2項目120を抽出する。設計支援装置10は、抽出された第2項目120と紐付けられた第2処理装置32に通知を送信する。これにより、ユニットAに関する三次元モデルを管理する第2処理装置32に通知が送信される。
設計では、それぞれのモデルを用いたシミュレーションが実行される。例えば、第1処理装置31は、システムシミュレーションモデルを用いたシミュレーションを実行する。第2処理装置32は、三次元モデルを用いたシミュレーションを実行する。モデルを管理する装置とは別に、シミュレーションを実行する装置が用意されても良い。
設計支援装置10は、三次元モデルが更新され、且つ三次元モデルを用いたシミュレーションが実行された場合に、通知を送信しても良い。例えば、第2処理装置32は、シミュレーションを実行した際に、前回のシミュレーションの実行時と比べて、三次元モデルが更新されているか判定する。簡易的に、第2処理装置32は、三次元モデルの更新日時が前回のシミュレーションの実行日時よりも後の場合、三次元モデルが前回のシミュレーションの実行時から更新されていると判定しても良い。
前回のシミュレーションの実行時と比べて三次元モデルが更新されている場合、第2処理装置32は、三次元モデルが更新されたことを示す通知を設計支援装置10に送信する。設計支援装置10は、その通知に応じて、第1処理装置31に通知を送信する。又は、第2処理装置32は、シミュレーションが実行されたときと、三次元モデルが更新されたときに、設計支援装置10に通知を送信する。設計支援装置10は、両方の通知を受信した場合に、第1処理装置31に通知を送信する。
設計支援装置10は、システムシミュレーションモデルが更新され、且つシステムシミュレーションモデルを用いたシミュレーションが実行された場合に、通知を送信しても良い。例えば、第1処理装置31は、シミュレーションを実行した際に、前回のシミュレーションの実行時と比べて、システムシミュレーションモデルが更新されているか判定する。簡易的に、第1処理装置31は、システムシミュレーションモデルの更新日時が前回のシミュレーションの実行日時よりも後の場合、システムシミュレーションモデルが前回のシミュレーションの実行時から更新されていると判定しても良い。
前回のシミュレーションの実行時と比べてシステムシミュレーションモデルが更新されている場合、第1処理装置31は、システムシミュレーションモデルが更新されたことを示す通知を設計支援装置10に送信する。設計支援装置10は、その通知に応じて、第2処理装置32に通知を送信する。又は、第1処理装置31は、シミュレーションが実行されたときと、システムシミュレーションモデルが更新されたときに、設計支援装置10に通知を送信する。設計支援装置10は、両方の通知を受信した場合に、第2処理装置32に通知を送信する。
システムシミュレーションモデル及び三次元モデルは、これらのモデルを編集している間にも、上書き保存又は定期的なバックアップにより、高い頻度で更新される可能性がある。これらの更新の全てのタイミングで通知が送信されると、通知の頻度が過度に多くなる可能性がある。通知が多すぎることで、通知が無視され、通知の実効性が無くなる可能性もある。
シミュレーションは、モデルが実質的に更新された後に実行される。シミュレーションの実行に応じて通知が送信されることで、モデルの実質的な更新に合わせて通知を送信でき、通知の頻度が多くなりすぎることを抑制できる。通知の実効性を高めることができる。
設計支援装置10は、所定期間ごとに、三次元モデルの更新の通知又はシステムシミュレーションモデルの更新の通知を受信したか判定しても良い。期間は、例えば、3時間や1日などに設定される。この場合も、通知の頻度が多くなりすぎることを抑制できる。
設計支援装置10は、更新されたモデルの特性を示すデータを含む通知を送信しても良い。例えば、第1処理装置31は、更新されたシステムシミュレーションモデルの特性を示すデータを、通知とともに設計支援装置10に送信する。設計支援装置10は、受信した特性を示すデータとともに、通知を第2処理装置32に送信する。第2処理装置32は、更新された三次元モデルの特性を示すデータを、通知とともに設計支援装置10に送信する。設計支援装置10は、受信した特性を示すデータを、通知とともに第1処理装置31に送信する。例えば、特性を示すデータは、モデルの入力値及び出力値である。特性を示すデータは、過去のモデルの出力値に対する、更新されたモデルの出力値の変化量又は変化割合であっても良い。
設計支援システム1は、復元処理を実行可能であっても良い。復元処理では、システムシミュレーションモデルが変更前に戻された際、対応する三次元モデルも変更前の状態に戻すことができる。例えば、グラフ構造と紐づけられたデータベース以外に、記憶装置25に、システムシミュレーションモデル又は三次元モデルが保存される。これらのデータには、保存されたタイミングと、設計支援装置10から付与された識別データが含まれる。
まず、システムシミュレーションモデルが更新された際に、第1処理装置31は、記憶装置25に保存された過去のシステムシミュレーションモデルを検索する。更新されたシステムシミュレーションモデルに対応有する過去のシステムシミュレーションモデルが見つかった場合、第1処理装置31は、その過去のシステムシミュレーションモデルが保存された日時を、設計支援装置10に通知する。システムシミュレーションモデル同士の対応関係は、例えば、識別データに基づいて判別される。過去のシステムシミュレーションモデルに付与された識別データが、更新されたシステムシミュレーションモデルに付与された識別データと同じ場合、その過去のシステムシミュレーションモデルは、更新されたシステムシミュレーションモデルに対応すると判別される。
設計支援装置10は、通知を受信すると、第2処理装置32に、通知された日時を送信する。日時を受信すると、第2処理装置32は、通知された日時に保存された三次元モデルを検索する。当該日時に保存された三次元モデルが存在する場合、現在の三次元モデルが、見つかった過去の三次元モデルに置き換えられる。このとき、ユーザに対して、置き換えても良いか確認を促す警告画面が表示されても良い。
復元処理によれば、更新されたシステムシミュレーションモデルが過去のものと同じ場合に、三次元モデルも自動的に過去のものに復元される。ユーザは、システムシミュレーションモデルの更新に応じて、三次元モデルを更新する必要が無い。
図13は、ユーザインターフェースを例示する模式図である。
第1処理装置31に通知が送信された場合に、設計支援装置10は、例えば図13に示すように、その第1処理装置31と紐付けられた第1項目の表示態様を、他の項目の表示態様と異ならせても良い。同様に、第2処理装置32に通知が送信された場合に、設計支援装置10は、その第2処理装置32と紐付けられた第2項目の表示態様を、他の項目の表示態様と異ならせても良い。異なる表示態様は、項目の枠線の太さ、大きさ、色、線種などのデザイン、又は、項目の名称を示す文字の太さ、大きさ、色、飾りなどの書式である。これにより、ユーザは、通知が送信された対象を容易に把握できる。
第1処理装置31に通知が送信された場合に、設計支援装置10は、例えば図13に示すように、その第1処理装置31と紐付けられた第1項目の表示態様を、他の項目の表示態様と異ならせても良い。同様に、第2処理装置32に通知が送信された場合に、設計支援装置10は、その第2処理装置32と紐付けられた第2項目の表示態様を、他の項目の表示態様と異ならせても良い。異なる表示態様は、項目の枠線の太さ、大きさ、色、線種などのデザイン、又は、項目の名称を示す文字の太さ、大きさ、色、飾りなどの書式である。これにより、ユーザは、通知が送信された対象を容易に把握できる。
設計支援装置10は、仕様項目130の追加、仕様項目130の削除、部品項目150の追加、又は部品項目150の削除があった場合に、第1処理装置31~第6処理装置36に通知を送信しても良い。仕様項目130又は部品項目150の追加又は削除は、いずれのシステムシミュレーションモデル及び三次元モデルにも影響を与えうるためである。
三次元モデルは、ユニットの三次元形状を示す形状データと、その三次元形状に係るシミュレーションデータと、が組み合わされたものでも良いし、形状データとシミュレーションデータが別々に用意されても良い。形状データは、例えばCADにより作成される。シミュレーションデータは、シミュレーションの条件、各部品の物性値(熱伝導率、密度、比熱)、初期値、境界条件などを含む。
例えば、第2処理装置32は、三次元形状の形状データのみを管理する。別の処理装置が、その三次元形状に係るシミュレーションデータを管理する。形状データ及びシミュレーションデータのいずれかの更新は、三次元モデルの更新に相当する。形状データが更新された場合に、第1処理装置31は、設計支援装置10に通知を送信する。シミュレーションデータが更新された場合に、前記別の処理装置は、設計支援装置10に通知を送信する。
図14は、第2項目に付与されるデータを例示する模式図である。
図14に示したウインドウ280では、識別データ270a及び入力欄271~273に対応する識別データ280a及び入力欄281~283が表示される。ウインドウ280では、図5に示した例と比較して、入力欄284及び285がさらに表示されている。入力欄282及び283には、形状データに関するパス及びコメントがそれぞれ入力される。入力欄284及び285には、シミュレーションデータに関するパス及びコメントがそれぞれ入力される。
図14に示したウインドウ280では、識別データ270a及び入力欄271~273に対応する識別データ280a及び入力欄281~283が表示される。ウインドウ280では、図5に示した例と比較して、入力欄284及び285がさらに表示されている。入力欄282及び283には、形状データに関するパス及びコメントがそれぞれ入力される。入力欄284及び285には、シミュレーションデータに関するパス及びコメントがそれぞれ入力される。
形状データ及びシミュレーションデータの一方のみが第2項目120と紐付けられていても良い。例えば、三次元形状の初期の設計時には、シミュレーションデータが用意されていない場合もありうるためである。この場合、設計支援装置10は、形状データ及びシミュレーションデータの他方の登録を、三次元モデルの更新とみなし、第1処理装置31に通知を送信しても良い。
第1処理装置31は、三次元モデルが更新された場合に、更新された三次元モデルの入出力特性に基づいて、システムシミュレーションモデルを更新しても良い。例えば、第2処理装置32は、更新された三次元モデルについて、複数の入力値及び複数の出力値を取得する。第2処理装置32は、それらの入力値及び出力値を含むテーブルを、通知とともに設計支援装置10に送信する。設計支援装置10は、通知とともに当該テーブルを第1処理装置31に送信する。第1処理装置31は、受信した入出力特性により適合するように、システムシミュレーションモデルに含まれるパラメータを変更する。又は、第2処理装置32は、回帰分析等により、受信した入出力特性を説明するための数式を算出しても良い。第2処理装置32は、通知とともに、数式を設計支援装置10に送信する。第1処理装置31は、既存のシステムシミュレーションモデルを、算出された数式のシステムシミュレーションモデルに置き換えることで、システムシミュレーションモデルを更新する。三次元モデルの更新に応じてシステムシミュレーションモデルが自動的に更新されることで、ユーザの負担を軽減できる。
図15は、グラフ構造の具体例を示す模式図である。
図15は、サーマルプリンターに関するグラフ構造601を示す。グラフ構造601は、仕様項目630、ユニット項目640、部品項目650、及び製品項目660を含む。製品項目660は、グラフ構造601の対象である製品がサーマルプリンターであることを示す。仕様項目630は、サーマルプリンターの仕様を表す。仕様は、例えば、機能、性能、形状、価格、規格などである。この例では、仕様項目630a及び631~636を含む複数の仕様項目630が配置されている。ユニット項目640は、サーマルプリンターに含まれるユニットを表す。この例では、ユニット項目641~644を含む複数のユニット項目640が配置されている。部品項目650は、各ユニットに含まれる部品を表す。この例では、部品項目651~656を含む複数の部品項目650が配置されている。各ユニット項目640は、1つ以上の部品項目650を介して、1つ以上の仕様項目630と関係付けられている。
図15は、サーマルプリンターに関するグラフ構造601を示す。グラフ構造601は、仕様項目630、ユニット項目640、部品項目650、及び製品項目660を含む。製品項目660は、グラフ構造601の対象である製品がサーマルプリンターであることを示す。仕様項目630は、サーマルプリンターの仕様を表す。仕様は、例えば、機能、性能、形状、価格、規格などである。この例では、仕様項目630a及び631~636を含む複数の仕様項目630が配置されている。ユニット項目640は、サーマルプリンターに含まれるユニットを表す。この例では、ユニット項目641~644を含む複数のユニット項目640が配置されている。部品項目650は、各ユニットに含まれる部品を表す。この例では、部品項目651~656を含む複数の部品項目650が配置されている。各ユニット項目640は、1つ以上の部品項目650を介して、1つ以上の仕様項目630と関係付けられている。
複数のユニット項目641~644には、それぞれ、複数の第1項目611~614が関係付けられる。また、複数のユニット項目641~644には、それぞれ、複数の第2項目621~624が関係付けられる。第1項目611~614は、それぞれ、ユニット項目641~644のユニットに関するシステムシミュレーションモデル(SSモデル)と紐付けられている。第2項目621~624は、ユニット項目641~644のユニットに関する三次元モデル(3Dモデル)と紐付けられている。
例えば、グラフ構造601について、第2項目622と紐付けられた三次元モデルが更新された場合、第1項目612と紐付けられた第1処理装置31に第1通知が送信される。第1項目612と紐付けられたシステムシミュレーションモデルが更新された場合、第2項目622と紐付けられた第2処理装置に第2通知が送信される。ユニット項目642のユニットについて、一方のモデルの更新に応じて他方のモデルを確認又は更新するよう、ユーザに促すことができる。
図16は、ハードウェア構成を示す模式図である。
設計支援装置10、編集装置20、及び第1処理装置31~第6処理装置36のそれぞれは、例えば図16に示すコンピュータ90の構成をそれぞれ含む。コンピュータ90は、CPU91、ROM92、RAM93、記憶装置94、入力インタフェース95、出力インタフェース96、及び通信インタフェース97を含む。
設計支援装置10、編集装置20、及び第1処理装置31~第6処理装置36のそれぞれは、例えば図16に示すコンピュータ90の構成をそれぞれ含む。コンピュータ90は、CPU91、ROM92、RAM93、記憶装置94、入力インタフェース95、出力インタフェース96、及び通信インタフェース97を含む。
ROM92は、コンピュータ90の動作を制御するプログラムを格納している。ROM92には、上述した各処理をコンピュータ90に実現させるために必要なプログラムが格納されている。RAM93は、ROM92に格納されたプログラムが展開される記憶領域として機能する。
CPU91は、処理回路を含む。CPU91は、RAM93をワークメモリとして、ROM92又は記憶装置94の少なくともいずれかに記憶されたプログラムを実行する。プログラムの実行中、CPU91は、システムバス98を介して各構成を制御し、種々の処理を実行する。
記憶装置94は、プログラムの実行に必要なデータや、プログラムの実行によって得られたデータを記憶する。
入力インタフェース(I/F)95は、コンピュータ90と入力装置95aとを接続する。入力I/F95は、例えば、USB等のシリアルバスインタフェースである。CPU91は、入力I/F95を介して、入力装置95aから各種データを読み込むことができる。
出力インタフェース(I/F)96は、コンピュータ90と出力装置96aとを接続する。出力I/F96は、例えば、Digital Visual Interface(DVI)やHigh-Definition Multimedia Interface(HDMI(登録商標))等の映像出力インタフェースである。CPU91は、出力I/F96を介して、出力装置96aにデータを送信し、出力装置96aに画像を表示させることができる。
通信インタフェース(I/F)97は、コンピュータ90外部のサーバ97aと、コンピュータ90と、を接続する。通信I/F97は、例えば、LANカード等のネットワークカードである。CPU91は、通信I/F97を介して、サーバ97aから各種データを読み込むことができる。
記憶装置94は、Hard Disk Drive(HDD)及びSolid State Drive(SSD)から選択される1つ以上を含む。入力装置95aは、マウス、キーボード、マイク(音声入力)、及びタッチパッドから選択される1つ以上を含む。出力装置96aは、モニタ及びプロジェクタから選択される1つ以上を含む。タッチパネルのように、入力装置95aと出力装置96aの両方の機能を備えた機器が用いられても良い。
設計支援装置10、編集装置20、及び第1処理装置31~第6処理装置36のそれぞれの機能は、3台以上のコンピュータの協働により実現されても良い。設計支援装置10、編集装置20、第1処理装置31、第1処理装置31、及び第2処理装置32の2つ以上の機能が、1台のコンピュータによって実現されても良い。
上記の種々のデータの処理は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フレキシブルディスク及びハードディスクなど)、光ディスク(CD-ROM、CD-R、CD-RW、DVD-ROM、DVD±R、DVD±RWなど)、半導体メモリ、又は、他の非一時的なコンピュータで読取可能な記録媒体(non-transitory computer-readable storage medium)に記録されても良い。
例えば、記録媒体に記録された情報は、コンピュータ(または組み込みシステム)により読み出されることが可能である。記録媒体において、記録形式(記憶形式)は任意である。例えば、コンピュータは、記録媒体からプログラムを読み出し、このプログラムに基づいてプログラムに記述されている指示をCPUで実行させる。コンピュータにおいて、プログラムの取得(または読み出し)は、ネットワークを通じて行われても良い。
以上で説明した、設計支援装置、設計支援システム、又は設計支援方法によれば、設計業務が円滑に進むように、ユーザを支援できる。コンピュータに、設計支援方法を実行させるプログラムを用いることで、同様の効果を得ることができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、更新などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1:設計支援システム、 5:ネットワーク、 10:設計支援装置、 20:編集装置、 25:記憶装置、 31:第1処理装置、 32:第2処理装置、 33:第3処理装置、 34:第4処理装置、 35:第5処理装置、 36:第6処理装置、 90:コンピュータ、 91:CPU、 92:ROM、 93:RAM、 94:記憶装置、 95:入力インタフェース、 95a:入力装置、 96:出力インタフェース、 96a:出力装置、 97:通信インタフェース、 97a:サーバ、 98:システムバス、 100:第1ユーザインターフェース、 100a:ウインドウ、 100b:編集領域、 101:グラフ構造、 110:第1項目、 120:第2項目、 130:仕様項目、 130a,131~133:仕様項目、 140~142:ユニット項目、 150~153:部品項目、 160:製品項目、 200:第2ユーザインターフェース、 200a:ウインドウ、 200b:編集領域、 201:システムシミュレーションモデル、 211,212,221~225,231~235:要素、 250:要素ライブラリ、 251:要素、 252:アイコン、 261:パス、 262:コメント、 270:ウインドウ、 270a:識別データ、 271~274:入力欄、 280:ウインドウ、 280a:識別データ、 281~285:入力欄、 300:第3ユーザインターフェース、 300a:ウインドウ、 300b,300c:表示領域、 301:三次元モデル、 311:発熱部品、 312:ヒートシンク、 313:基板、 321:アイコン、 330:材料ライブラリ、 331:材料、 332:アイコン、 400:ウインドウ、 400a:編集領域、 401:仕様項目、 401a:識別データ、 402:入力欄、 403~405:仕様項目、 406~408:入力欄、 410,440:ウインドウ、 441:入力欄、 441a,441b:アイコン、 442,443:入力欄、 443a、443b:アイコン、 601:グラフ構造、 611~614:第1項目、 621~624:第2項目、 630,630a,631~636:仕様項目、 640~644:ユニット項目、 650~656:部品項目、 660:製品項目、 G:熱コンダクタンス
Claims (14)
- 製品の仕様を表す仕様項目と、
前記製品に含まれるユニットを表し、前記仕様項目と関係付けられたユニット項目と、
前記ユニットにおける入力と出力との関係が示されたシステムシミュレーションモデルと紐付けられ、前記ユニット項目と関係付けられた第1項目と、
前記ユニットの三次元形状が示された三次元モデルと紐付けられ、前記ユニット項目及び前記第1項目と関係付けられた第2項目と、
を含むグラフ構造が記憶されたデータベースを参照し、
前記三次元モデルが更新された場合に、前記第1項目と紐付けられた第1処理装置に第1通知を送信し、
前記システムシミュレーションモデルが更新された場合に、前記第2項目と紐付けられた第2処理装置に第2通知を送信する、設計支援装置。 - 前記グラフ構造において、
前記仕様項目には、複数の前記ユニット項目が関係付けられ、
前記複数のユニット項目には、複数の前記第1項目がそれぞれ関係付けられ、且つ複数の前記第2項目がそれぞれ関係付けられ、
複数の前記第2項目の1つと紐付けられた前記三次元モデルが更新された場合に、
前記複数の第2項目の前記1つと関係付けられた前記複数の第1項目の1つを抽出し、
抽出された前記複数の第1項目の前記1つと紐付けられた前記第1処理装置に、前記第1通知を送信する、
請求項1記載の設計支援装置。 - 前記グラフ構造において、
前記仕様項目には、複数の前記ユニット項目が関係付けられ、
前記複数のユニット項目には、複数の前記第1項目がそれぞれ関係付けられ、且つ複数の前記第2項目がそれぞれ関係付けられ、
複数の前記第1項目の1つと紐付けられた前記システムシミュレーションモデルが更新された場合に、
前記複数の第1項目の前記1つと紐付けられた前記複数の第2項目の1つを抽出し、
抽出された前記複数の第2項目の前記1つと紐付けられた前記第2処理装置に、前記第2通知を送信する、
請求項1又は2に記載の設計支援装置。 - 前記三次元モデルが更新され且つ前記三次元モデルを用いたシミュレーションが実行された場合、又は、前記三次元モデルが更新され且つ前回の前記第1通知から所定期間が経過した場合に、次の前記第1通知を送信する、請求項1~3のいずれか1つに記載の設計支援装置。
- 前記第1通知は、更新された前記三次元モデルの特性を示すデータを含む、請求項1~4のいずれか1つに記載の設計支援装置。
- 前記グラフ構造を表示装置に表示させ、
前記第1通知の送信後に、前記グラフ構造において、前記第1通知が送信された前記第1処理装置と紐付けられた前記第1項目の表示態様を、他の項目の表示態様と異ならせ、
前記第2通知の送信後に、前記グラフ構造において、前記第2通知が送信された前記第2処理装置と紐付けられた前記第2項目の表示態様を、他の項目の表示態様と異ならせる、請求項1~5のいずれか1つに記載の設計支援装置。 - 前記ユニット項目は、前記ユニットに含まれる部品を表す部品項目を介して前記仕様項目と関係付けられ、
前記仕様項目の追加、前記仕様項目の削除、前記部品項目の追加、又は前記部品項目の削除があった場合に、前記第1処理装置及び前記第2処理装置に通知を送信する、請求項1~6のいずれか1つに記載の設計支援装置。 - 請求項1~7のいずれか1つに記載の設計支援装置と、
前記第1処理装置と、
前記第2処理装置と、を備えた、設計支援システム。 - 前記システムシミュレーションモデルが更新された場合に、前記第1処理装置は前記設計支援装置に第3通知を送信し、前記設計支援装置は前記第3通知の受信に応じて前記第2通知を送信し、
前記三次元モデルが更新された場合に、前記第2処理装置は前記設計支援装置に第4通知を送信し、前記設計支援装置は前記第4通知の受信に応じて前記第1通知を送信する、請求項8記載の設計支援システム。 - 更新された前記システムシミュレーションモデルが、過去の前記システムシミュレーションモデルと対応する場合に、
前記過去のシステムシミュレーションモデルの保存日時が、前記第2処理装置に送信され、
前記保存日時に保存された過去の前記三次元モデルが存在する場合、前記第2処理装置は、前記三次元モデルを、前記過去の三次元モデルに置き換える、
請求項8又は9に記載の設計支援システム。 - 前記第1処理装置は、
前記三次元モデルが更新された際に、更新された前記三次元モデルを参照し、
前記更新された三次元モデルにおける入力及び出力の関係から、前記システムシミュレーションモデルにおけるパラメータを修正する、
請求項8~10のいずれか1つに記載の設計支援システム。 - 製品の仕様を表す仕様項目と、
前記製品に含まれるユニットを表し、前記仕様項目と関係付けられたユニット項目と、
前記ユニットにおける入力と出力との関係が示されたシステムシミュレーションモデルと紐付けられ、前記ユニット項目と関係付けられた第1項目と、
前記製品の少なくとも一部の三次元形状が示された三次元モデルと紐付けられ、前記ユニット項目及び前記第1項目と関係付けられた第2項目と、
を含むグラフ構造を記憶したデータベースにアクセスし、
前記三次元モデルが更新された場合に、前記第1項目と紐付けられた第1処理装置に第1通知を送信し、
前記システムシミュレーションモデルが更新された場合に、前記第2項目と紐付けられた第2処理装置に第2通知を送信する、設計支援方法。 - 請求項12記載の設計支援方法をコンピュータに実行させるプログラム。
- 請求項12記載の設計支援方法をコンピュータに実行させるプログラムを記憶した記憶媒体。
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