JP2023045488A - ゼラチンを主成分とする導電性ゲル組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】適用される皮膚表面への追従性を有し、加熱により剥離が容易なゲル組成物を提供する。【解決手段】タイプAゼラチンと、金属塩化物と、クエン酸ナトリウム又はフィチン酸ナトリウムと、保湿剤と、水とを含むゲル組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、ゼラチンを主成分とする導電性ゲル組成物に関する。
心電図(ECG)、筋電図(EMG)、脳波(EEG)の測定、超音波検査の電極用ゲルとして、導電性ゲルが使用されている。かかる導電性ゲルは、被検者の皮膚に直接適用され、所定の検査の後、被検者の皮膚から除去される。
従来の導電性ゲルは、粘度や皮膚に対する粘着性が低いヒドロゲルであると、皮膚に適用しても重力に従って垂れてきて、検査が終わるまでに皮膚表面の形状に追従して形を維持できない場合があった。また、導電性ゲルの粘着性や粘度を高めると皮膚表面の形状に沿って接着できるが、検査後に皮膚から除去するのが困難になるという問題があった。
非特許文献1は伸縮性が高く、広い作動温度で電子センサとして使用可能なゼラチンを主成分とする透明な有機ヒドロゲルについて開示している。非特許文献1の有機ヒドロゲルは、ゼラチン(250ブルーム以下)からプレヒドロゲルを調製し、これをクエン酸ナトリウム(Na3Cit、10wt%, 15wt%, 20wt%及び25wt%)のグリセロール/水(1:1、w/w)混合溶液に浸漬することにより製造されている。
J. Mater. Chem. A, 2020, 8, 4447-4456
非特許文献1の有機ヒドロゲルは、プレヒドロゲルを調製してからゼラチンを架橋したものであるため、シート状に成形されており、皮膚への接着については取り組まれておらず、被検者の皮膚からの除去についても言及されていない。
本発明が解決すべき課題は、常温(20℃)から体温付近ではゲルであり、加熱により流動化して塗布及び/又は剥離が容易な、ゼラチンベースの導電性ゲル組成物を提供することにある。
本発明は、以下に記載の実施形態を包含する。
項1.ゼラチンと、金属塩化物と、クエン酸ナトリウム又はフィチン酸ナトリウムと、保湿剤と、水とを含む導電性ゲル組成物。
項2.前記金属塩化物がNaCl、CaCl2、FeCl3、又はこれらの組み合わせを含む項1に記載の導電性ゲル組成物。
項3.導電性ゲル組成物の総重量に対して10~38重量%のゼラチン、2~10重量%の金属塩化物、0.5~6重量%のクエン酸ナトリウム又はフィチン酸ナトリウム、10~42重量%のグリセロール、及び30~62重量%の水を含有する項1又は2に記載の導電性ゲル組成物。
項4.ゾル-ゲル転移温度が36℃~50℃の範囲内にある項1~3のいずれかに記載の導電性ゲル組成物。
項5.保湿剤がグリセロールを含む項1~4のいずれか一項に記載の導電性ゲル組成物。
項6.皮膚へ適用されるための項1~5のいずれかに記載の導電性ゲル組成物。
項7.水に対して、ゼラチンを30~80w/v%、金属塩化物を1M~3M、クエン酸ナトリウム又はフィチン酸ナトリウムを0.1M~0.55M、及び保湿剤を25~100w/v%の量で混合することを含む、導電性ゲル組成物の製造方法。
本発明の導電性ゲル組成物は、加熱すると流動化するため、ヒトなどの対象の皮膚表面の形状へ適合するように皮膚表面に接着させて適用することができ、使用時にはゲルの状態で皮膚表面に接着してその形状を維持し、使用後には流動化させて加熱により皮膚表面から容易に剥離することができる。このため、本発明の導電性ゲル組成物曲面を含む広範な対象の広範な場所に適用できるとともに、使用中のゲルの垂れが防止される。さらには、ゲルを剥離するときの対象の負担も少ない。
以下、本発明を、実施形態及び図面を参照しながら説明する。
本明細書において「対象」とは動物を指す。対象はヒト及び非ヒト動物を含み、好ましくは哺乳動物であり、より好ましくはヒトである。
本発明は、ゼラチンと、金属塩化物と、クエン酸ナトリウム又はフィチン酸ナトリウムと、保湿剤と、水とを含む導電性ゲル組成物を包含する。本発明の導電性ゲル組成物は、以下単に「導電性ゲル」又は「バイオゲル」と称する場合がある。
ゼラチンは、本発明の導電性ゲル組成物のマトリックスを構成する。ゼラチンは動物源、組み換え源、またはそれらの組み合わせから産生することができる。好ましくは、ゼラチンはブタ又はウシ由来のゼラチンである。ゼラチンには、ゼラチンを酸で処理して加水分解したものであるタイプAゼラチンと、アルカリで処理して加水分解したものであるタイプBゼラチンとがあるが、タイプAゼラチンの方がタイプBゼラチンよりも、ゲルの膨張率の低さの点で優れている。
ゼラチンの分子量は大きいほど、架橋密度が高くなり、ゲル-ゾル転移温度が高くなる点で、好ましい。ゼラチンの重量平均分子量は好ましくは20,000以上であり、より好ましくは40,000以上であり、さらにより好ましくは50,000以上である。ゼラチンの重量平均分子量の上限値は特に限定されないが、典型的には100,000以下である。
ゼラチンのブルーム値は高いほど、ゲル-ゾル転移温度が高くなる点で、好ましい。ゼラチンのブルーム値は好ましくは50以上であり、より好ましくは175以上であり、さらにより好ましくは225以上である。ゼラチンのブルーム値の上限値は特に限定されないが、典型的には325以下である。ゼラチンのブルーム値は、JIS K6503: 2001 「にかわ及びゼラチン」に規定されている測定方法で測定することができる。
導電性ゲル組成物の総重量に対するゼラチンの含有量は、10~38重量%の範囲内にあることが好ましく、15~27重量%の範囲にあることがより好ましい。
水に対して、ゼラチンは好ましくは30~80w/v%の量で配合され、より好ましくは40~60w/v%の量で配合される。
金属塩化物は、導電性ゲル組成物のイオン伝導性を高めるために添加される。金属塩化物は生体適合性の金属塩化物であれば特に限定されず、好ましくは、NaCl、CaCl2、FeCl3、又はこれらの組み合わせを含み、より好ましくはNaClを含む。金属塩化物はNaClのみからなってもよい。
導電性ゲル組成物の総重量に対する金属塩化物の含有量は、2~10重量%の範囲内にあることが好ましく、4~10重量%の範囲にあることがより好ましい。金属塩化物の量が高過ぎると、金属塩化物の結晶が生じる場合があり、導電性ゲル組成物の長期間の使用に適しない。
水に対して、金属塩化物は好ましくは1M~3Mの量で配合され、より好ましくは2M~3Mの量で配合される。
クエン酸ナトリウム又はフィチン酸ナトリウムは、ゼラチンにより多くの架橋を導入し、導電性ゲル組成物のゲル-ゾル転移温度を高めるために使用される。クエン酸ナトリウムがより好ましく使用される。一般に、ゼラチンにより多くの架橋が導入されると、導電性ゲル組成物の弾性及び粘度が増大する。ゼラチン自体のゾル-ゲル転移温度は体温よりも低いが、クエン酸ナトリウム又はフィチン酸ナトリウムを添加することにより、常温(20℃)から体温までの温度では導電性ゲルをゲル状態とすることができる。
導電性ゲル組成物の総重量に対するクエン酸ナトリウム又はフィチン酸ナトリウムの含有量は、0.5~6重量%の範囲内にあることが好ましく、1~5.5重量%の範囲にあることがより好ましい。
水に対して、クエン酸ナトリウム(Na3Cit)又はフィチン酸ナトリウムは好ましくは0.1M~0.55Mの量で配合され、より好ましくは0.2M~0.5Mの量で配合される。
保湿剤は導電性ゲル組成物に湿潤性を付与するために添加される。保湿剤としては公知のハイドロゲルに湿潤性を与える任意の保湿剤を使用することができ、典型的には多価アルコールが使用される。そのような多価アルコールの中でも、本発明の導電性ゲル組成物の使用温度領域(例えば20℃~40℃前後)で液状である多価アルコールを用いることが好ましく、具体的には、エチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリセロール、ポリグリセロール及びグリセロールからなる群から選択される1種または2種以上等が挙げられる。グリセロールがより好ましい。
導電性ゲル組成物の総重量に対する保湿剤の含有量は、ゲルにおける経時的な水の保持と導電性の点から、10~42重量%の範囲内にあることが好ましく、20~31重量%の範囲にあることがより好ましい。
水に対して、保湿剤は好ましくは25~100w/v%の量で配合され、より好ましくは50~75w/v%の量で配合される。
水は水道水、純水(イオン交換水、蒸留水など)、又は超純水であってよい。導電性ゲル組成物の総重量に対する水の含有量は、30~62%であることが好ましい。
本実施形態に係る導電性ゲル組成物のpHは、弱酸性から中性(pH4.5から7.0まで)であることが好ましく、弱酸性(pH4.5から7.0未満)であることが好ましい。本実施形態に係る導電性ゲル組成物には、pHを調整する目的でpH調整剤を適宜添加しても良く、そのようなpH調整剤の例としては、カルボン酸、リン酸等の酸が挙げられ、クエン酸、フィチン酸が好ましい。溶液中のpHが酸性であると、ゼラチンは正の電荷を有するため、負のクエン酸イオン又はフィチンイオンとの有効な相互作用につながる。
導電性ゲル組成物の総重量に対するpH調整剤の含有量は、ゼラチンの架橋の促進の点から、0.05~0.8重量%の範囲内にあることが好ましく、0.15~0.6重量%の範囲にあることがより好ましい。
水に対して、pH調整剤は0.01M~0.06Mの範囲内にあることが好ましく、0.025M~0.05Mの範囲にあることがより好ましい。
本発明の導電性ゲル組成物は、必要に応じて、他の添加剤を含有していても良い。他の添加剤としては、例えば、金属塩化物以外の電解質、防錆剤、防黴剤、酸化防止剤、消泡剤、安定剤、界面活性剤、着色剤、香料等を挙げることができる。
一つの好ましい実施形態では、導電性ゲル組成物は、10~38重量%のゼラチン、2~10重量%の金属塩化物、0.5~6重量%のクエン酸ナトリウム又はフィチン酸ナトリウム、10~42重量%のグリセロール及び30~62重量%の水を含有する。
一つのより好ましい実施形態では、導電性ゲル組成物は、10~38重量%のゼラチン、2~10重量%の塩化ナトリウム、0.5~6重量%のクエン酸ナトリウム、10~42重量%のグリセロール、0.05~0.8重量%のクエン酸、及び30~62重量%の水を含有する。
別の好ましい実施形態では、導電性ゲル組成物は、水に対して、ゼラチンが30~80w/v%、金属塩化物がW1M~3M、クエン酸ナトリウム又はフィチン酸ナトリウムが0.1M~0.55M、及び保湿剤が25~100w/v%の量で配合されてなる。
別のより好ましい実施形態では、導電性ゲル組成物は、水に対して、ゼラチンが30~80w/v%、塩化ナトリウムが1M~3M、クエン酸ナトリウムが0.1M~0.55M、クエン酸が0.01M~0.06M、及びグリセロールが25~100w/v%の量で配合されてなる。
上記実施形態において、好ましくはゼラチンはType Aゼラチンであり、かつゼラチンのブルーム値は50以上であり、より好ましくはゼラチンはType Aゼラチンであり、かつゼラチンのブルーム値は175以上であり、さらにより好ましくはゼラチンはType Aゼラチンであり、かつゼラチンのブルーム値は225以上である。
本発明の導電性ゲル組成物は、粘着性であり、かつ常温(20℃)から体温(身体の部位によるが、約37℃)までの範囲ではゲルである。このため、対象の皮膚表面に配置して使用している間には、垂れ落ちることなくゲルの状態でその形状を維持することができる。
本発明の導電性ゲル組成物は、加熱によりゲル-ゾル転移点に達し、次に可逆的に流動化する。
ゾル-ゲル転移温度は、横軸を温度、縦軸に貯蔵弾性率G'及び損失弾性率G”の曲線を描いたときの貯蔵弾性率G'の曲線と損失弾性率G”の曲線が交差する点としてレオメーターを用いて求めることができる。導電性ゲル組成物のゾル-ゲル転移温度は、対象が適用されても耐えられる程度の温度の範囲内にあり、好ましくは36℃~60℃の範囲内、より好ましくは38℃~50℃の範囲内、より好ましくは40℃~50℃の範囲内にある。
本発明の導電性ゲル組成物の流動化は視覚的に観察することができ、流動化温度は、流動化の発生が視覚的に認められたときの組成物の温度を赤外線カメラなどの温度測定装置を用いて測定することができる。ゲルの流動化温度は、通常、同じゲルのゾル-ゲル転移温度よりもわずかに高い。導電性ゲル組成物の流動化転移温度は、対象が適用されても耐えられる程度の温度の範囲内にあり、好ましくは36℃~60℃の範囲内、より好ましくは38℃~50℃の範囲内、より好ましくは40℃~50℃の範囲内にある。
当業者には、本明細書の記載に基づけば、ゼラチンの量及びクエン酸ナトリウム又はフィチン酸ナトリウムを調製することにより、このゾル-ゲル転移温度及び流動化温度を好ましい範囲に設定できることが理解される。
本発明の導電性ゲル組成物は加熱により流動化する。このため、例えば対象の皮膚表面に適用する前に、導電性ゲル組成物を加熱し、流動化した導電性ゲル組成物を対象の皮膚表面に直接適用又は塗布すると、対象の皮膚表面の形状に適合又は追従させて導電性ゲル組成物を適用することができる。本発明の導電性ゲル組成物は粘着性も有するため、平面のみならず湾曲した表面へも形状を適合又は追従させて粘着させて適用することができる。
図1に示すように、例えば本発明の導電性ゲル組成物1は、対象(図1では被検者であるヒト2)の皮膚と、皮膚に対向して配置される電極との間に、皮膚及び電極と接触させて配置され、脳波検査(EEG)のために対象(図1ではヒト2)の頭部に適用したり、心電図検査(ECG)のために胸部に適用したり、筋電図検査(EMG)のために筋肉の上の皮膚に適用したり、広範な身体の部位に点状、円形、線状など任意の形状で適用することができる。例えば本発明の導電性ゲル組成物1は、頭部の任意の箇所にも皮膚表面との粘着力により落下しないように付着させることができる。
次に、導電性ゲル組成物は対象の皮膚表面への適用後冷却されるとゲル化するため、電流を加える等、対象の皮膚表面上に配置されて使用されている間は、ゲルの状態でその形状を維持することができる。さらに、使用後に導電性ゲル組成物を対象の皮膚表面から除去したいときは、導電性ゲル組成物を加熱して流動化させると、導電性ゲル組成物は流動化するため、ティッシュ、ペーパータオル、布などの拭き取り具でふき取ることにより皮膚表面から容易に除去することができる。例えば皮膚表面へゲルを適用するときに毛髪や体毛にゲル組成物が接着しても、ゲル組成物を流動化させれば、脱毛のリスクや痛みを伴わずに円滑にゲル組成物を除去することができる。
本発明の導電性ゲル組成物は、ゼラチンと、金属塩化物と、クエン酸ナトリウム又はフィチン酸ナトリウムと、保湿剤と、水と、任意選択の上記pH調整剤と、任意選択の上記添加剤水とを混合することにより製造することができる。
一つの実施形態では、本発明の導電性ゲル組成物の製造方法は、水に対して、ゼラチンを30~80 w/v%、金属塩化物を1M~3M、クエン酸ナトリウム又はフィチン酸ナトリウムを0.1M~0.55M、及び保湿剤を25~100 w/v%の量で混合することを含む。
別の実施形態では、本発明の導電性ゲル組成物の製造方法は、水に対して、ゼラチンを30~80 w/v%、金属塩化物を1M~3M、クエン酸ナトリウムを0.1M~0.55M、及びグリセロールを25~100 w/v%の量で混合することを含む。
さらなる実施形態では、本発明の導電性ゲル組成物の製造方法は、水に対して、ゼラチンを30~80 w/v%、塩化ナトリウムを1M~3M、クエン酸ナトリウムを0.1M~0.55M、クエン酸が0.01M~0.06M及びグリセロールを25~100 w/v%の量で混合することを含む。
上記実施形態において、好ましくはゼラチンはType Aゼラチンであり、かつゼラチンのブルーム値は50以上であり、より好ましくはゼラチンはType Aゼラチンであり、かつゼラチンのブルーム値は175以上であり、さらにより好ましくはゼラチンはType Aゼラチンであり、かつゼラチンのブルーム値は225以上である。
本発明の導電性ゲル組成物は、医療、化粧品、化学、バイオエンジニアリング、スポーツ関連等の多岐にわたる分野に対して用いることができる。例えば、医療用電極ゲル、美容用電極ゲル等として使用することができる。好ましくは、電極と皮膚表面との間に配置して用いられる医療用電極ゲルとして用いることができる。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例1 バイオゲルの製造
脱イオン水に対し、300ブルームのタイプAゼラチン(50w/v%、つまり水1mlに対しタイプAゼラチン0.5g)、2M NaCl、0.48M クエン酸ナトリウム(Na3Cit)、0.05Mクエン酸、及びグリセロール(75w/v%)の割合で混合し、導電性の生体適合性バイオゲルを製造した。
脱イオン水に対し、300ブルームのタイプAゼラチン(50w/v%、つまり水1mlに対しタイプAゼラチン0.5g)、2M NaCl、0.48M クエン酸ナトリウム(Na3Cit)、0.05Mクエン酸、及びグリセロール(75w/v%)の割合で混合し、導電性の生体適合性バイオゲルを製造した。
図2Bに示すように、このバイオゲルは室温ではゲルの状態で固まっており、図2Aに示すように、加熱して45℃を超えると液状となった。この流動化温度は赤外線カメラにより測定した。このバイオゲルのゲル-ゾル転移は可逆的であった。
このバイオゲルを加熱して液状にした後にヒト被検者の腕に塗布し、自然冷却すると、図3Aに示すように、バイオゲルは皮膚に接着してゲルの形状を保ち、図3Bに示すように指で両側から縮めると皮膚上で変形した。図3Cに示すように、ゲルをガラス棒で引き上げると、体毛と皮膚が引っ張られる。このため、ゲルの状態のまま皮膚から除去することは困難であった。しかしながら、45℃以上の温水に浸したティッシュを用いるとバイオゲルは皮膚から容易に除去することができた。
実施例2 ゼラチンの種類のバイオゲルのゲル-ゾル転移の対する影響
ブルーム値が異なる3種類のタイプAゼラチン(ブルーム値90-110のゼラチン、ブルーム値約175のゼラチン、ブルーム値約300のゼラチン)を用いた以外は、実施例1と同じ条件でバイオゲルを製造した。その結果、表1に示すように、ブルーム値が大きいほど、液体からゲルへの転移が早い傾向があった。これは、ブルーム値が高いほどゼラチンの架橋密度が高く、液体状態と固体のゲル状態との間の転移温度がより高くなり、皮膚に適用した後でより早くゲル化して使用できるよう、皮膚に適した温度になることを示している。
ブルーム値が異なる3種類のタイプAゼラチン(ブルーム値90-110のゼラチン、ブルーム値約175のゼラチン、ブルーム値約300のゼラチン)を用いた以外は、実施例1と同じ条件でバイオゲルを製造した。その結果、表1に示すように、ブルーム値が大きいほど、液体からゲルへの転移が早い傾向があった。これは、ブルーム値が高いほどゼラチンの架橋密度が高く、液体状態と固体のゲル状態との間の転移温度がより高くなり、皮膚に適用した後でより早くゲル化して使用できるよう、皮膚に適した温度になることを示している。
実施例3 クエン酸ナトリウムの濃度のバイオゲルのゲル-ゾル転移の対する影響
次に、ブルーム値が約300のタイプAゼラチンを用い、クエン酸ナトリウムの濃度を異なる3種類の濃度とした以外は、実施例1と同じ条件でバイオゲルを製造した。その結果、表2に示すように、クエン酸ナトリウムの濃度が高いほど、液体からゲルへの転移が早い傾向があった。これは、クエン酸ナトリウムの濃度が高いほど、ゼラチンの架橋密度が高く、液体状態と固体のゲル状態との間の転移温度が皮膚に適した温度になることを示している。
次に、ブルーム値が約300のタイプAゼラチンを用い、クエン酸ナトリウムの濃度を異なる3種類の濃度とした以外は、実施例1と同じ条件でバイオゲルを製造した。その結果、表2に示すように、クエン酸ナトリウムの濃度が高いほど、液体からゲルへの転移が早い傾向があった。これは、クエン酸ナトリウムの濃度が高いほど、ゼラチンの架橋密度が高く、液体状態と固体のゲル状態との間の転移温度が皮膚に適した温度になることを示している。
実施例4 ゼラチンの種類のバイオゲルの膨張率の対する影響
タイプAゼラチンとクエン酸ナトリウムの5つの異なる組み合わせを用いた以外は、実施例1と同じ条件でバイオゲルを製造し、膨張率(%)を測定した。膨張率(%)は、完全に膨張したバイオゲルの重量を乾燥したバイオゲルの重量で除することにより求めた。完全に膨張したバイオゲルとは、3日間水中に置いたバイオゲルを指し、乾燥したバイオゲルとは3日間真空チャンバに置いたバイオゲルを指す。
タイプAゼラチンとクエン酸ナトリウムの5つの異なる組み合わせを用いた以外は、実施例1と同じ条件でバイオゲルを製造し、膨張率(%)を測定した。膨張率(%)は、完全に膨張したバイオゲルの重量を乾燥したバイオゲルの重量で除することにより求めた。完全に膨張したバイオゲルとは、3日間水中に置いたバイオゲルを指し、乾燥したバイオゲルとは3日間真空チャンバに置いたバイオゲルを指す。
その結果、図4に示すように、タイプAゼラチンのブルーム値が大きいほど、膨張率は低い傾向があった(Biogel I, II, IIIの比較)。また、タイプAゼラチンにクエン酸ナトリウムを加えると、膨張率はさらに低下した(Biogel III, IV, Vの比較)。
実施例5 クエン酸ナトリウムの濃度の動的粘弾性及び複素粘度に対する影響
実施例3で製造したクエン酸ナトリウムの異なる量を含有しブルーム値が300であるタイプAゲラチンの動的粘弾性及び複素粘度をレオロジー試験で測定した。レオロジー試験はレオメーターを用いて動的温度スイープモードで行った。温度スイープは2℃/分の速度で10℃から75℃までの後75℃から0℃まで、2πrad/sの振動周波数、及び0.08%から10%までの漸増するせん断歪み振幅で行った。
実施例3で製造したクエン酸ナトリウムの異なる量を含有しブルーム値が300であるタイプAゲラチンの動的粘弾性及び複素粘度をレオロジー試験で測定した。レオロジー試験はレオメーターを用いて動的温度スイープモードで行った。温度スイープは2℃/分の速度で10℃から75℃までの後75℃から0℃まで、2πrad/sの振動周波数、及び0.08%から10%までの漸増するせん断歪み振幅で行った。
図5に示すように、バイオゲルのゲル-ゾル転移温度(図5AのG’とG”の交点)及びゾル-ゲル転移温度(図5CのG’とG”の交点)並びに複素粘度はバイオゲルマトリックスに異なる量のクエン酸ナトリウムを導入することにより調整することができた。
実施例6 異なるサイズのバイオゲルにおけるインピーダンス測定
LCRメータと、Ag/AgCl電極と前腕の皮膚との間のインターフェースとして塗布した実施例1と同じ組成を有するバイオゲル又は市販のECG/EMG固体ゲルを備えた2電極システムにより、皮膚接触インピーダンスを測定した。2つの電極の隣接するエッジ間の距離は約1.5cmとした。バイオゲルを、市販のECG/EMGゲル(2.0 cm x 2.0 cm)と同じサイズ、又は他のサイズ(1.0 cm x 1.0 cm; 5.0 mm x 5.0 mm; 3.0 mm x 3.0 mm)で皮膚の上に塗布した。すべてのインピーダンス測定は100mVの振幅で行った。
LCRメータと、Ag/AgCl電極と前腕の皮膚との間のインターフェースとして塗布した実施例1と同じ組成を有するバイオゲル又は市販のECG/EMG固体ゲルを備えた2電極システムにより、皮膚接触インピーダンスを測定した。2つの電極の隣接するエッジ間の距離は約1.5cmとした。バイオゲルを、市販のECG/EMGゲル(2.0 cm x 2.0 cm)と同じサイズ、又は他のサイズ(1.0 cm x 1.0 cm; 5.0 mm x 5.0 mm; 3.0 mm x 3.0 mm)で皮膚の上に塗布した。すべてのインピーダンス測定は100mVの振幅で行った。
図6Aに示すように、皮膚上に塗布したバイオゲルの皮膚接触インピーダンスは、塗布したバイオゲルのサイズの減少に伴い増大した。図6Bに示すように、皮膚上に塗布したバイオゲルは、市販の固体ゲルと比較して皮膚接触インピーダンスがわずかに低かった。
実施例7 グリセロールの含有量のバイオゲルの脱水率及びインピーダンスに対する影響
異なるグリセロール量を用いた以外は、実施例1と同じ条件でバイオゲルを製造した。ゲルは、グリセロールを含まないもの(4mLの水にグリセロール0g:Biogel-Gly 0/4)、4mLの水にグリセロールを1g, 2g, 3g, 4gをそれぞれ含むもの(Biogel-Gly 1/4, Biogel-Gly 2/4, Biogel-Gly 3/4、Biogel-Gly 4/4)を準備した。バイオゲルを数日間周囲環境で保存した後のバイオゲルの重量を測定することにより、バイオゲルの脱水率を測定した。
異なるグリセロール量を用いた以外は、実施例1と同じ条件でバイオゲルを製造した。ゲルは、グリセロールを含まないもの(4mLの水にグリセロール0g:Biogel-Gly 0/4)、4mLの水にグリセロールを1g, 2g, 3g, 4gをそれぞれ含むもの(Biogel-Gly 1/4, Biogel-Gly 2/4, Biogel-Gly 3/4、Biogel-Gly 4/4)を準備した。バイオゲルを数日間周囲環境で保存した後のバイオゲルの重量を測定することにより、バイオゲルの脱水率を測定した。
図7Aに示すように、グリセロールを含むバイオゲルはグリセロールを含まないバイオゲルよりも脱水率が低く、グリセロール含有量の増大に伴い脱水率は減少した。
異なるグリセロール量のバイオゲルの特性インピーダンスを測定するために、矩形で厚さ約1.0mmのバイオゲルをポリイミドシート上の2つのパターン化Au電極の上に塗布し、LCRメータをAu電極に接続してインピーダンスを記録した。
図7Bに示すように、適切な量のグリセロールの導入はバイオゲルの初期インピーダンスに悪影響を及ぼさなかったが、図7Cに示すように、初期インピーダンスの測定から24時間後は、グリセロールを含むバイオゲルはグリセロールを含まないバイオゲルよりもインピーダンスがずっと低いことが示された。
実施例8 EEG試験
実施例1と同じ組成を有する異なる直径のバイオゲル(約10mm, 約5mm,約3mm)のバイオゲルを、10-20国際電極配置システムに従い、頭髪のある状態で頭蓋の後頭部に塗布した。フレキシブルAg/AgCl電極を塗布したバイオゲルと組み合わせ、デュアルチャンネルの生体電気増幅器と接続し、これと帯域フィルタ(通常1.5-30Hz)を用いてEEGシグナルを記録及び処理した。EEGシグナルの質を評価するために、耳に同じ参照電極と接地電極を付けて生体電気増幅器を用いてデュアルチャンネルシグナルを同時に記録した。塗布したバイオゲル電極のEEG記録が高品質であることを実証するために、被検者がリラックスした状態で両目を閉じた場合と、被検者が両目を開いてからリラックスした状態で両目を閉じた場合とで生成したEEGシグナルを記録した。長期間記録実験の場合、24時間の連続装着後に、保護コートをせず後頭部に配置した塗布バイオゲル電極によりEEGαリズムを記録した。一方、比較用に、市販のEEGペースト電極の新鮮なものを、24時間連続装着した塗布バイオゲル電極の近くに配置し、新鮮なEEGペースト電極と、24時間装着後のバイオゲル電極によるEEGαリズムを同時に記録した。
実施例1と同じ組成を有する異なる直径のバイオゲル(約10mm, 約5mm,約3mm)のバイオゲルを、10-20国際電極配置システムに従い、頭髪のある状態で頭蓋の後頭部に塗布した。フレキシブルAg/AgCl電極を塗布したバイオゲルと組み合わせ、デュアルチャンネルの生体電気増幅器と接続し、これと帯域フィルタ(通常1.5-30Hz)を用いてEEGシグナルを記録及び処理した。EEGシグナルの質を評価するために、耳に同じ参照電極と接地電極を付けて生体電気増幅器を用いてデュアルチャンネルシグナルを同時に記録した。塗布したバイオゲル電極のEEG記録が高品質であることを実証するために、被検者がリラックスした状態で両目を閉じた場合と、被検者が両目を開いてからリラックスした状態で両目を閉じた場合とで生成したEEGシグナルを記録した。長期間記録実験の場合、24時間の連続装着後に、保護コートをせず後頭部に配置した塗布バイオゲル電極によりEEGαリズムを記録した。一方、比較用に、市販のEEGペースト電極の新鮮なものを、24時間連続装着した塗布バイオゲル電極の近くに配置し、新鮮なEEGペースト電極と、24時間装着後のバイオゲル電極によるEEGαリズムを同時に記録した。
電極の取り付け位置は図8に示す通りである。
図9B-Eで、直径3mmのバイオゲルと直径10mmのバイオゲルでは、被検者が目を閉じた状態で、より小さいサイズの直径3mmのバイオゲルが良好で明瞭なEEGシグナルを示した。わずかな信号波の違いは電極の取り付け位置の違いである。被検者が目を開けてから閉じた状態でも、より小さいサイズのバイオゲルは良好で明瞭なEEGシグナルを示した(データ非図示)。
図10B-Eで、直径3mmのバイオゲルと直径5mmのバイオゲルでは、被検者が目を閉じた状態で、同様なEEGシグナルを示した。
図11B-Eで、直径5mmのバイオゲルは、被検者目を閉じた状態で、直径10mmの市販のペーストと同様なEEGシグナルを示した。
図12B-Eで、直径10mmのバイオゲルは、24時間装着後のバイオゲルでも、被検者が目を閉じた状態で、明瞭なEEGシグナルを示し、直径10mmの新鮮な市販のペーストと同様なEEGシグナルを示した。被検者が目を開けてから閉じた状態でも、24時間装着後のバイオゲルは明瞭なEEGシグナルを示した。これは被検者が目を閉じた状態での新鮮な市販のEEG電極により検出されるEEGシグナルと同様であった(データ非図示)。
Claims (7)
- ゼラチンと、金属塩化物と、クエン酸ナトリウム又はフィチン酸ナトリウムと、保湿剤と、水とを含む導電性ゲル組成物。
- 前記金属塩化物がNaCl、CaCl2、FeCl3、又はこれらの組み合わせを含む請求項1に記載の導電性ゲル組成物。
- 導電性ゲル組成物の総重量に対して10~38重量%のゼラチン、2~10重量%の金属塩化物、0.5~6重量%のクエン酸ナトリウム又はフィチン酸ナトリウム、10~42重量%のグリセロール、及び30~62重量%の水を含有する請求項1又は2に記載の導電性ゲル組成物。
- ゾル-ゲル転移温度が36℃~50℃の範囲内にある請求項1~3のいずれかに記載の導電性ゲル組成物。
- 保湿剤がグリセロールを含む請求項1~4のいずれか一項に記載の導電性ゲル組成物。
- 皮膚へ適用されるための請求項1~5のいずれかに記載の導電性ゲル組成物。
- 水に対して、ゼラチンを30~80w/v%、金属塩化物を1M~3M、クエン酸ナトリウム又はフィチン酸ナトリウムを0.1M~0.55M、及び保湿剤を25~100w/v%の量で混合することを含む、導電性ゲル組成物の製造方法。
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