JP2023043318A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】検知装置によって検知パターンを正常に検知できなくなってしまう不具合を生じにくくする。【解決手段】画像形成時に、所定の作像条件に基づいて、作像部6Y、6M、6C、6Kによって中間転写ベルト8の非画像領域Nに形成された検知パターンTPを、光学センサ95A、95Bによって検知する第1検知モードと、非画像形成時に、所定の作像条件に比べて画像濃度が高くなる作像条件に基づいて、作像部6Y、6M、6C、6Kによって中間転写ベルト8の非画像領域Nに形成された検知パターンTPを、光学センサ95A、95Bによって検知する第2検知モードと、が所定条件に基づいて切り替えられる。【選択図】図4

Description

この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の画像形成装置に関するものである。
従来から、複写機やプリンタ等の画像形成装置において、中間転写ベルトなどの像担持体の非画像領域に検知パターン(テストパターン)を形成して、その検知パターンを検知装置(TMセンサ)で検知した結果に基づいて、作像条件を調整(プロセス制御)する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
詳しくは、特許文献1では、画像形成時(印刷中)に、画像領域に形成する画像とは別に、中間転写ベルト(像担持体)における幅方向両端の非画像領域にテストパターン(検知パターン)を形成して、そのテストパターンをTMセンサ(検知装置)で光学的に検知している。そして、TMセンサの検知結果に基づいて、露光装置の書込みタイミングやトナー濃度制御などプロセス制御をおこなっている。
従来の画像形成装置は、像担持体の非画像領域に形成した検知パターンの画像濃度が低下してしまったときに、検知装置によって検知パターンを正常に検知できなくなってしまうことがあった。そして、そのような場合には、作像条件を適正に調整することができなかった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、検知装置によって検知パターンを正常に検知できなくなってしまう不具合が生じにくい、画像形成装置を提供することにある。
この発明における画像形成装置は、像担持体と、画像形成時において所定の作像条件に基づいて前記像担持体の表面における画像領域内に所望のトナー像を形成する作像部と、前記作像部によって前記像担持体の表面における非画像領域に形成されたトナー像としての検知パターンを検知可能な検知装置と、を備え、画像形成時に、前記所定の作像条件に基づいて、前記作像部によって前記像担持体の前記非画像領域に形成された前記検知パターンを、前記検知装置によって検知する第1検知モードと、非画像形成時に、前記所定の作像条件に比べて画像濃度が高くなる作像条件に基づいて、前記作像部によって前記像担持体の前記非画像領域に形成された前記検知パターンを、前記検知装置によって検知する第2検知モードと、が所定条件に基づいて切り替えられるものである。
本発明によれば、検知装置によって検知パターンを正常に検知できなくなってしまう不具合が生じにくい、画像形成装置を提供することができる。
この発明の実施の形態における画像形成装置を示す全体構成図である。 作像部の一部を拡大して示す構成図である。 中間転写ベルトとその近傍とを示す概略図である。 (A)第1検知モード時に中間転写ベルトの表面に形成される画像を示す上面図と、(B)第2検知モード時に中間転写ベルトの表面に形成される画像を示す上面図と、である。 検知パターンを検知したときの光学センサの出力変化の一例を示すグラフである。 第1検知モード時の制御を示すフローチャートである。 第2検知モード時の制御を示すフローチャートである。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
まず、図1及び図2にて、画像形成装置100における全体の構成・動作について説明する。
図1は画像形成装置としてのプリンタを示す構成図であり、図2はその作像部の一部を示す拡大図である。
図1に示すように、画像形成装置本体100の中央には、像担持体としての中間転写ベルト8(中間転写体)が設置されている。また、中間転写ベルト8に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部6Y、6M、6C、6K(感光体ドラム1Y、1M、1C、1K)が並設されている。
なお、画像形成装置本体100の外装部には、プリント動作(画像形成動作)に関わる情報が表示されたり操作をおこなったりするための操作表示パネル110(情報取得手段)が設置されている。
図2を参照して、イエローに対応した作像部6Yは、感光体ドラム1Yと、感光体ドラム1Y(感光体)の周囲に配設された帯電装置4Y、現像装置5Y、クリーニング装置2Y、潤滑剤供給装置3、除電装置(不図示)、等で構成されている。そして、感光体ドラム1Y上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程、除電工程)がおこなわれて、感光体ドラム1Y上にイエロー画像が形成されることになる。
なお、他の3つの作像部6M、6C、6Kも、使用されるトナーの色が異なる以外は、イエローに対応した作像部6Yとほぼ同様の構成となっていて、それぞれのトナー色に対応した画像が形成される。以下、他の3つの作像部6M、6C、6Kの説明を適宜に省略して、イエローに対応した作像部6Yのみの説明をおこなうことにする。
図2を参照して、感光体としての感光体ドラム1Yは、メインモータによって反時計方向に回転駆動される。そして、帯電装置4Yの位置で、感光体ドラム1Yの表面が一様に帯電される(帯電工程である。)。具体的に、制御部90によって制御される帯電電源91から帯電装置4Y(帯電ローラ)に所定の帯電バイアス(-600V程度である。)が印加される。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、露光装置7から発せられたレーザ光L(露光光)の照射位置に達して、この位置での幅方向(図1、図2の紙面垂直方向であって、主走査方向である。)の露光走査によってイエローに対応した静電潜像が形成される(露光工程である。)。このとき、制御部90によって制御される露光装置7の露光量は100%であって、感光体ドラム1Yの表面(静電潜像が形成された部分である。)に0~-100V程度の潜像電位(表面電位)が形成される。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、現像装置5Yとの対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、イエローのトナー像が形成される(現像工程である。)。具体的に、制御部90によって制御される現像電源92から現像装置5Y(現像ローラ51Y)に所定の現像バイアス(-500V程度である。)が印加される。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、中間転写ベルト8及び1次転写ローラ9Yとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1の表面に形成されたトナー像が中間転写ベルト8の表面に1次転写される(1次転写工程である。)。このとき、感光体ドラム1Y上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、クリーニング装置2Yとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1Y上に残存した未転写トナーがクリーニングブレード2aによってクリーニング装置2Y内に回収される(クリーニング工程である。)。
ここで、クリーニング装置2Yの内部には、潤滑剤供給ローラ3a、固形潤滑剤3b、圧縮スプリング3cなどからなる潤滑剤供給装置3(感光体用潤滑剤供給装置)が内設されている。そして、図2の時計方向に回転する潤滑剤供給ローラ3aによって、固形潤滑剤3bから潤滑剤が少量ずつ削られて、潤滑剤供給ローラ3aによって感光体ドラム1Yの表面に潤滑剤が供給されることになる。
最後に、感光体ドラム1Yの表面は、除電装置(不図示)との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム1Y上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
なお、上述した作像プロセスは、他の作像部6M、6C、6Kでも、イエロー作像部6Yと同様におこなわれる。すなわち、作像部の上方に配設された露光装置7から、画像情報に基づいたレーザ光Lが、各作像部6M、6C、6Kの感光体ドラム1M、1C、1K上に向けて照射される。詳しくは、露光装置7は、光源からレーザ光Lを発して、そのレーザ光Lを回転駆動されたポリゴンミラーで走査しながら、複数の光学素子を介して感光体ドラム上に照射する。
その後、各現像装置5M、5C、5Kによる現像工程を経て各感光体ドラム1M、1C、1K上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト8上に重ねて1次転写する。こうして、中間転写ベルト8上にカラー画像が形成される。
ここで、中間転写体としての中間転写ベルト8は、複数のローラ部材16~22によって張架・支持されるとともに、駆動モータによる1つのローラ部材(駆動ローラ16)の回転駆動によって図3中の矢印方向に無端移動される。
4つの1次転写ローラ9Y、9M、9C、9Kは、それぞれ、中間転写ベルト8を感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kとの間に挟み込んで1次転写ニップを形成している。そして、1次転写ローラ9Y、9M、9C、9Kに、トナーの極性とは逆の極性の転写電圧(1次転写バイアス)が印加される。
そして、中間転写ベルト8は、矢印方向に走行して、1次転写ローラ9Y、9M、9C、9Kの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム1Y、1M、1C、1K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト8の表面に重ねて1次転写される(1次転写工程である。)。
その後、各色のトナー像が重ねて1次転写された中間転写ベルト8は、転写部材としての2次転写ベルト72(及び、2次転写ローラ70)との対向位置に達する。この位置では、2次転写対向ローラ22が、2次転写ローラ70との間に中間転写ベルト8と2次転写ベルト72とを挟み込んで2次転写ニップ(転写ニップ)を形成している。そして、中間転写ベルト8上に形成された4色のトナー像は、この2次転写ニップの位置に搬送された用紙等のシートP上に2次転写される(2次転写工程である。)。このとき、中間転写ベルト8には、シートPに転写されなかった未転写トナーが残存する。
その後、中間転写ベルト8は、中間転写クリーニング装置10の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト8の表面に付着した未転写トナーなどの付着物が除去される。
さらに、中間転写ベルト8は、中間転写潤滑剤供給装置30の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト8の表面に潤滑剤が供給される。
こうして、中間転写ベルト8上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
ここで、図1を参照して、転写ニップとしての2次転写ニップの位置に搬送されるシートPは、装置本体100の下方に配設された給紙装置26から、給紙ローラ27やレジストローラ対28等を経由して搬送されるものである。
詳しくは、給紙装置26には、転写紙等のシートPが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ27が図1中の反時計方向に回転駆動されると、一番上のシートPが第1搬送経路K1を経由してレジストローラ対28のローラ間に向けて給送される。
レジストローラ対28(搬送ローラ対)に搬送されたシートPは、回転駆動を停止したレジストローラ対28のローラニップの位置で一旦停止する。そして、中間転写ベルト8上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対28が回転駆動されて、シートPが2次転写ニップに向けて搬送される。こうして、シートP上に、所望のカラー画像が転写される。
このように、レジストローラ対28は、転写ニップ(2次転写ニップ)に向けてシートPを搬送する搬送手段として機能する。また、レジストローラ対28は、制御部90によって制御されるモータ(不図示)によって回転駆動される。
その後、2次転写ニップの位置でカラー画像が転写されたシートPは、2次転写ベルト72によって搬送されて、2次転写ベルト72から分離された後に、搬送ベルト60によって定着装置50の位置に搬送される。そして、この位置で、定着ベルト及び圧力ローラによる熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像がシートP上に定着される(定着工程である。)。
その後、シートPは、第2搬送経路K2を経由して、排紙ローラ対によって装置外へと排出される。排紙ローラ対によって装置外に排出されたシートPは、出力画像として、スタック部上に順次スタックされる。
こうして、画像形成装置における、一連の画像形成動作(印刷動作)が完了する。
次に、図2にて、作像部における現像装置5Yの構成・動作について、さらに詳しく説明する。
現像装置5Yは、感光体ドラム1Yに対向する現像ローラ51Yと、現像ローラ51Yに対向するドクターブレード52Yと、現像剤収容部内に配設された2つの搬送スクリュ55Yと、現像剤中のトナー濃度を検知する濃度検知センサ56Yと、等で構成される。現像ローラ51Yは、内部に固設されたマグネットや、マグネットの周囲を回転するスリーブ等で構成される。現像剤収容部内には、キャリアとトナーとからなる2成分現像剤Gが収容されている。
このように構成された現像装置5Yは、次のように動作する。
現像ローラ51Yのスリーブは、図2の矢印方向に回転している。そして、マグネットにより形成された磁界によって現像ローラ51Y上に担持された現像剤Gは、スリーブの回転にともない現像ローラ51Y上を移動する。ここで、現像装置5Y内の現像剤Gは、現像剤G中のトナーの割合(トナー濃度)が所定の範囲内になるように調整される。具体的に、現像装置5Yに設置されたトナー濃度センサによってトナー濃度が低い状態が検知されたときには、トナー濃度が所定の範囲内になるように、トナー容器58から現像装置5Y内に新品トナーが補給される(不図示のトナー補給装置が制御される)。
その後、トナー容器58から現像剤収容部内に補給されたトナーは、2つの搬送スクリュ55Yによって、現像剤Gとともに混合・撹拌されながら、隔絶された2つの現像剤収容部を循環する(図2の紙面垂直方向の移動である。)。そして、現像剤G中のトナーは、キャリアとの摩擦帯電によりキャリアに吸着して、現像ローラ51Y上に形成された磁力によりキャリアとともに現像ローラ51Y上に担持される。
現像ローラ51Y上に担持された現像剤Gは、図2中の矢印方向に搬送されて、ドクターブレード52Yの位置に達する。そして、現像ローラ51Y上の現像剤Gは、この位置で現像剤量が適量化された後に、感光体ドラム1Yとの対向位置(現像領域である。)まで搬送される。そして、現像領域に形成された電界(現像バイアスと潜像電位との電位差)によって、感光体ドラム1Y上に形成された潜像にトナーが吸着される。その後、現像ローラ51Y上に残った現像剤Gはスリーブの回転にともない現像剤収容部の上方に達して、この位置で現像ローラ51Yから離脱される。
なお、トナー容器58は、現像装置5Y(画像形成装置100)に対して着脱可能(交換可能)に設置されている。そして、トナー容器58は、その内部に収容された新品のトナーが空になると、現像装置5Y(画像形成装置100)から取り外されて新品のものに交換されることになる。
次に、図3等を用いて、本実施の形態における中間転写ベルト装置について詳述する。
図3を参照して、中間転写ベルト装置は、像担持体としての中間転写ベルト8(中間転写体)、4つの1次転写ローラ9Y、9M、9C、9K 、駆動ローラ16、従動ローラ17、転写前ローラ18、テンションローラ19、クリーニング対向ローラ20、潤滑剤対向ローラ21、中間転写クリーニング装置10、中間転写潤滑剤供給装置30、転写対向部材としての2次転写対向ローラ22、2次転写装置69、等で構成される。
像担持体としての中間転写ベルト8は、各色のトナー像をそれぞれ担持する4つの感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kに当接して1次転写ニップを形成している。中間転写ベルト8は、主として7つのローラ部材(駆動ローラ16、従動ローラ17、転写前ローラ18、テンションローラ19、クリーニング対向ローラ20、潤滑剤対向ローラ21、2次転写対向ローラ22、である。)によって張架され支持されている。
本実施の形態において、中間転写ベルト8は、PVDF(フッ化ビニルデン)、ETFE(エチレン-四フッ化エチレン共重合体)、PI(ポリイミド)、PC(ポリカーボネート)、等を単層又は複数層に構成して、カーボンブラック等の導電性材料を分散させたものである。中間転写ベルト8は、体積抵抗率が106~1013Ωcm、ベルト裏面側の表面抵抗率が107~1013Ωcmの範囲となるように調整されている。また、中間転写ベルト8は、厚さが20~200μmの範囲となるように設定されている。本実施の形態では、中間転写ベルト8の厚さが60μm程度に、体積抵抗率が109Ωcm程度に、設定されている。
なお、必要に応じて中間転写ベルト8の表面に離型層をコートすることもできる。その際、コートに用いる材料として、ETFE(エチレン-四フッ化エチレン共重合体)、PTFE(ポリ四フッ化エチレン)、PVDF(フッ化ビニルデン)、PEA(パーフルオロアルコキシフッ素樹脂)、FEP(四フッ化エチレン-六フッ化プロピレン共重合体)、PVF(フッ化ビニル)、等のフッ素樹脂を使用できるが、これに限定されるものではない。
1次転写ローラ9Y、9M、9C、9Kは、それぞれ、中間転写ベルト8を介して対応する感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kに当接している。詳しくは、イエロー用の転写ローラ9Yは中間転写ベルト8を介してイエロー用の感光体ドラム1Yに当接して、マゼンタ用の転写ローラ9Mは中間転写ベルト8を介してマゼンタ用の感光体ドラム1Mに当接して、シアン用の転写ローラ9Cは中間転写ベルト8を介してシアン用の感光体ドラム1Cに当接して、ブラック用(黒色用)の転写ローラ9Kは中間転写ベルト8を介してブラック用(黒色用)の感光体ドラム1Kに当接している。1次転写ローラ9Y、9M、9C、9Kは、それぞれ、芯金上に導電性スポンジ層が形成された弾性ローラであって、体積抵抗が106~1012Ω(好ましくは、107~109Ω)の範囲となるように調整されている。
駆動ローラ16は、4つの感光体ドラムに対して中間転写ベルトの走行方向下流側の位置で、中間転写ベルト8が120度程度の巻付角度で巻き付けられた状態で中間転写ベルト8の内周面に当接するように配置されている。駆動ローラ16は、制御部90によって制御される駆動モータ(不図示)によって図3の時計方向に回転駆動される。これにより、中間転写ベルト8は所定の走行方向(図3の時計方向である。)に走行することになる。
従動ローラ17は、4つの感光体ドラムに対して中間転写ベルト8の走行方向上流側の位置で、中間転写ベルト8が180度程度の巻付角度で巻き付けられた状態で中間転写ベルト8の内周面に当接するように配置されている。中間転写ベルト8において、従動ローラ17から駆動ローラ16に至る部分は、ほぼ水平面になるように設定されている。従動ローラ17は、中間転写ベルト8の走行にともない図3の時計方向に従動回転する。
テンションローラ19は、中間転写ベルト8の外周面に当接している。転写前ローラ18、クリーニング対向ローラ20、潤滑剤対向ローラ21、2次転写対向ローラ22は、中間転写ベルト8の内周面に当接している。
2次転写対向ローラ22と潤滑剤対向ローラ21との間には、中間転写ベルト8を介してクリーニング対向ローラ20に当接するように中間転写クリーニング装置10(クリーニングブレード)が設置されている。
クリーニング対向ローラ20とテンションローラ19との間には、中間転写ベルト8を介して潤滑剤対向ローラ21に当接するように中間転写潤滑剤供給装置30(潤滑剤供給装置)が設置されている。中間転写潤滑剤供給装置30は、感光体ドラム用の潤滑剤供給装置3と同様に、潤滑剤供給ローラ、固形潤滑剤、圧縮スプリングなどからなる。そして、図3の反時計方向に回転する潤滑剤供給ローラによって、固形潤滑剤から潤滑剤が少量ずつ削られて、潤滑剤供給ローラによって中間転写ベルト8の表面に潤滑剤が供給されることになる。
図3を参照して、転写対向部材としての2次転写対向ローラ22は、中間転写ベルト8と2次転写ベルト72とを介して2次転写ローラ70(転写部材)に当接している。2次転写対向ローラ22は、ステンレス鋼等からなる円筒状の芯金の外周面に、体積抵抗が107~108Ω程度で、硬度(JIS-A硬度)が48~58度程度のNBRゴムからなる弾性層83(層厚は5mm程度である。)が形成されたものである。
次に、図3を用いて、2次転写装置69について詳述する。
図3を参照して、2次転写装置69は、2次転写ベルト72、2次転写ローラ70、分離ローラ71、2次転写ブレード73(クリーニングブレード)、等で構成される。
2次転写ローラ70と2次転写ベルト72とは、中間転写ベルト8(像担持体)との間に形成された転写ニップ(2次転写ニップ)に搬送されるシートPに、中間転写ベルト8に担持されたトナー像を転写する転写部材として機能する。
2次転写ベルト72は、複数のローラ部材(2次転写ローラ70と分離ローラ71とである。)に張架・支持された無端ベルトであって、中間転写ベルト8とほぼ同じ材料で形成されている。2次転写ベルト72は、像担持体としての中間転写ベルト8に当接して2次転写ニップ(転写ニップ)を形成するとともに、2次転写ニップから送出されたシートPを搬送するものである。
2次転写ローラ70は、2次転写対向ローラ22との間に中間転写ベルト8と2次転写ベルト72とを挟んで2次転写ニップを形成している。2次転写ローラ70は、ステンレス鋼、アルミニウム等からなる中空状の芯金上に、硬度(アスカーC硬度)が40~50度程度の弾性層が形成(被覆)されたものである。2次転写ローラ70の弾性層は、ポリウレタン、EPDM、シリコーン等のゴム材料に、カーボン等の導電性フィラーを分散させたり、イオン性の導電材料を含有させたりして、ソリッド状又は発泡スポンジ状に形成することができる。本実施の形態において、弾性層は、転写電流の集中を抑えるために、その体積抵抗が106.5~107.5Ω程度に設定されている。
また、本実施の形態において、2次転写ローラ70は、2次転写電源(不図示)に電気的に接続されていて、その2次転写電源から直流成分と交流成分とが重畳された2次転写バイアス(高圧電圧)が印加される。この2次転写ローラ70に印加される2次転写バイアスは、2次転写ニップに搬送されるシートPに、中間転写ベルト8の表面に担持(1次転写)されたトナー像を2次転写するためのものである。これにより、中間転写ベルト8のトナー担持面(外周面)に担持されたトナーが、2次転写電界によって2次転写対向ローラ22側から2次転写装置69側に向かって静電移動することになる。
なお、本実施の形態では、2次転写バイアスを転写部材としての2次転写ローラ70に印加したが、2次転写バイアスを転写対向部材としての2次転写対向ローラ22に印加することもできるし、2次転写バイアスを2次転写ローラ70と2次転写対向ローラ22とにそれぞれ印加することもできる。ただし、直流成分の2次転写バイアスを2次転写対向ローラ22に印加する場合には、トナーの極性と同じ極性(マイナス極性である。)の直流電圧を印加することになる。
また、2次転写ローラ70(転写部材)は、制御部90によって制御される駆動モータ(不図示)によって図3の反時計方向に回転駆動されて、2次転写ベルト72を図3の反時計方向に回転(走行)させるとともに、分離ローラ71を図3の反時計方向に従動回転させる。
分離ローラ71は、2次転写ニップに対してシートPの搬送方向下流側の位置に配置されている。2次転写ニップから送出されたシートPは、図3の反時計方向に走行する2次転写ベルト72に沿うように搬送された後に、分離ローラ71の位置で、分離ローラ71の外周に沿うように曲面が形成された2次転写ベルト72によって、2次転写ベルト72から分離(曲率分離)されることになる。
なお、本実施の形態では、2次転写ローラ70と分離ローラ71との2つのローラ部材によって2次転写ベルト72を張架するように構成したが、3つ以上のローラ部材によって2次転写ベルト72を張架・支持するように構成することもできる。
2次転写ブレード73は、2次転写ベルト72の表面に当接して、2次転写ベルト72の表面に付着したトナーや紙粉などの異物を除去するものである。2次転写ブレード73は、2次転写ベルト72の走行方向に対してカウンタ方向に当接するように、2次転写ベルト72を介して2次転写ローラ70に圧接している。
以下、本実施の形態において特徴的な、画像形成装置100の構成・動作について詳述する。
先に図1~図3等を用いて説明したように、本実施の形態における画像形成装置100には、像担持体としての中間転写ベルト8(中間転写体)や、作像部6Y、6M、6C、6Kが設けられている。
図4(A)を参照して、作像部6Y、6M、6C、6Kは、画像形成時(印刷時)において所定の作像条件に基づいて中間転写ベルト8(像担持体)の表面における画像領域M内に所望のトナー像TG(本実施の形態ではカラー画像である。)を形成するためのものである。
また、先に説明したように、本実施の形態において、作像部6Y、6M、6C、6Kは、中間転写体としての中間転写ベルト8に対向するように並設された複数の感光体ドラム1Y、1M、1C、1K(感光体)と、複数の感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kをそれぞれ帯電する複数の帯電装置(4Y)と、複数の感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kの表面にそれぞれ潜像を形成する露光装置7と、複数の感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kの表面にそれぞれ形成された潜像を現像する複数の現像装置(5Y)と、が設けられている。
なお、上述した「作像条件」は、現像電源92から現像装置(本実施の形態では、各色の現像装置の現像ローラである。)に供給される現像バイアス、現像装置に収容された現像剤Gのトナー濃度、帯電電源91から帯電装置(本実施の形態では、各色の帯電装置(帯電ローラ)である。)に供給される帯電バイアス、露光装置7における露光量、露光装置7における露光タイミング、のうち少なくとも1つである。
また、本願明細書等において、「画像領域M」とは、シートP上に転写可能であって画像形成可能な中間転写ベルト8(像担持体)の幅方向の最大範囲である。また、本願明細書等において、「非画像領域N」とは、「画像領域M」の領域外となる中間転写ベルト8(像担持体)の幅方向の範囲である。
ここで、図1、図3、図4等を参照して、本実施の形態における画像形成装置100には、作像部6Y、6M、6C、6Kによって中間転写ベルト8(像担持体)の表面における非画像領域N(図4参照)に形成されたトナー像としての検知パターンTPを検知可能な検知装置としての光学センサ95A、95Bが設けられている。
詳しくは、検知パターンTPは、中間転写ベルト8(像担持体)の幅方向両端の非画像領域Nにそれぞれ周方向全域にわたって間隔をあけて形成された複数の矩形パターンである。具体的に、所定のタイミングで、図4において白矢印で示す中間転写ベルト8の走行方向に対して、複数の矩形パターン(検知パターンTP)が等間隔で周状に形成されることになる。
なお、作像部6Y、6M、6C、6Kは、中間転写ベルト8の非画像領域Nにもトナー像(検知パターンTP)を形成できるように、その幅方向の長さが設定されている(非画像領域Nを含む長さに設定されている)。
そして、検知装置としての2つの光学センサ95A、95Bは、中間転写ベルト8(像担持体)の幅方向両端の非画像領域Nにそれぞれ対向するように配置されている。具体的に、本実施の形態において、光学センサ95A、95Bは、4つの作像部6Y、6M、6C、6Kに対して下流側(中間転写ベルト8の走行方向下流側である。)であって、2次転写ニップに対して上流側に配置されている。
そして、2つの光学センサ95A、95Bによって検知パターンTPを光学的に検知することで、検知パターンTPの画像濃度や、4色の色ズレの有無や程度、などを把握することができる。そして、その検知結果に基づいて、それらが適正に補正されるように、制御部90によって現像電源92、帯電電源91、露光装置7が制御されて、各色の現像バイアス、トナー濃度、帯電バイアス、露光量、露光タイミングが調整されることになる。
また、2つの光学センサ95A、95Bによって検知パターンTPを光学的に検知することで、幅方向の画像濃度偏差や、中間転写ベルト8の走行速度均一性や斜行、などを把握することもできる。そして、その検知結果に基づいて、それらが適正化されるように、制御部90によって、現像ギャップの幅方向の偏差が調整されたり、駆動ローラ16の駆動速度が調整されたり、従動ローラ17の中心軸の傾きが調整されたりすることになる。
なお、本実施の形態では、検知装置としての2つの光学センサ95A、95Bとは別に、中間転写ベルト8の画像領域Mに形成された画像TGや地肌部(画像が形成されていない部分である。)の画像濃度を検知する濃度検知センサ94(第2の光学センサ)が、2つの光学センサ95A、95Bに挟まれる幅方向の位置に配置されている。そして、この濃度検知センサ94による検知結果に基づいて、画像TGの画像濃度が適正であるか、地肌部が汚れていないか、などが判別されることになる。そして、その判別に基づいて、必要に応じて作像条件が調整されることになる。
ここで、本実施の形態では、図4(A)に示すように、通常では、画像形成時(印刷中)に、所定の作像条件に基づいて、作像部6Y、6M、6C、6Kによって中間転写ベルト8(像担持体)の非画像領域Nに形成された検知パターンTPを、光学センサ95A、95B(検知装置)によって検知する第1検知モードが実行される。
そして、図4(B)に示すように、非画像形成時(本実施の形態では、一連の画像形成動作が終了した後(印刷後)である。)に、所定の作像条件(印刷時の作像条件である。)に比べて画像濃度が高くなる作像条件に基づいて、作像部6Y、6M、6C、6Kによって中間転写ベルト8の非画像領域Nに形成された検知パターンTPを、光学センサ95A、95B(検知装置)によって検知する第2検知モードと、上述した第1検知モードと、が所定条件に基づいて切り替えられるようにしている。
すなわち、中間転写ベルト8において、シートPに転写する画像TGを画像領域Mに担持しながら、非画像領域Nに担持した検知パターンTPを光学センサ95A、95Bで検知する第1検知モードと、画像領域Mに画像TGを形成することなく、非画像領域Nに担持した検知パターンTPを光学センサ95A、95Bで検知する第2検知モードと、を所定条件に基づいて切り替えられるように構成している。
なお、本実施の形態において、第2検知モードは、一連の印刷が終了した後に(画像形成動作が終了した後に)、シートPの搬送をともなわない画像形成動作をおこない実行することになる。
詳しくは、通常時には画像形成時における所定のタイミング(例えば、所定の印刷枚数毎、所定時間ごと、所定範囲を超えた環境(温湿度)の変化が生じたとき、などである。)で第1検知モードが実行される。
そして、光学センサ95A、95B(検知装置)によって検知された検知パターンTPの画像濃度が所定値A以上である場合には、第1検知モードにおいて光学センサ95A、95Bによって検知された検知結果に基づいて、画像形成時(印刷時)における作像条件が調整される。
これに対して、光学センサ95A、95Bによって検知された検知パターンTPの画像濃度が所定値Aを下回った場合には、第2検知モードが実行されて、第2検知モードにおいて光学センサ95A、95Bによって検知された検知結果に基づいて、画像形成時(印刷時)における作像条件が調整される。
なお、本実施の形態において、検知装置によって検知された検知結果として、2つ光学センサ95A、95Bによってそれぞれ検知された検知結果を平均化したものを用いることができる。
具体的に、図5を参照して、光学センサ95A、95Bの出力電圧(センサ出力電圧)の大きさが、画像濃度の大きさに関係する(出力電圧が小さいほど、画像濃度が高くなる)。そして、その出力電圧が閾値Vx以下になったもの(画像濃度が所定値A以上のもの)が、検知パターンTPにおける矩形パターンの部分であるものと判別される。しかし、中間転写ベルト8の表面劣化などによって、図5(A)に示すように、印刷時の作像条件では、検知パターンTPの画像濃度が充分に高くならずに、出力電圧が閾値Vxを超えてしまうと、検知パターンTPの充分な検知ができなくなってしまう。
本実施の形態では、このような状態のとき、第1検知モードによる作像条件の調整をおこなわずに、印刷終了後に画像濃度が高くなるように作像条件を変更して、図5(B)に示すように、検知パターンTPの画像濃度が充分に高くて、出力電圧が閾値Vx以下となるようにして、検知パターンTPの検知(第2検知モード)を実行している。
なお、本実施の形態では、第1検知モード時に、現像バイアスが-500V程度に、帯電バイアスが-600V程度に、露光装置7の露光量が100%程度に設定されている。これに対して、第2検知モード時には、現像バイアスが-700V程度に、帯電バイアスが-800V程度に、露光装置7の露光量が150%程度に変更される。
このように制御することで、中間転写ベルト8の非画像領域Nに形成した検知パターンTPの画像濃度が低下してしまって、そのままでは光学センサ95A、95Bによって検知パターンTPを正常に検知できなくなってしまっても、印刷終了後に第2検知モードを実行して、作像条件を適正に調整することができる。
以下、さらに補足して説明する。
検知パターンTPは、シートPへの転写(2次転写)をともなわない非画像領域Nに形成されるトナー像であるため、印刷時の作像条件で作像しても複数の要因により充分な画像濃度が得られない場合がある。
例えば、現像ローラ51Y上への現像剤Gの汲み上げ量が、幅方向中央部と幅方向端部とで均一でなく、その偏差が大きい場合には、画像領域Mにおいて充分な画像濃度が維持されるように、現像バイアスやトナー濃度が調整されるため、非画像領域では極端に画像濃度が低くなってしまうことがある。特に、現像剤Gが経時劣化している場合には、そのような現象が顕著になる。
また、1次転写工程において、1次転写ニップの幅方向端部のニップ圧が低くなることにより、非画像領域Nの画像濃度が低くなってしまうことがある。このような場合、画像領域Mでの異常ではなくシートP上の画像は正常であるため、非画像領域Nにおける画像濃度低下がユーザーに認識されない。しかし、中間転写ベルト8上に形成される検知パターンTPの画像濃度は低くなって、光学センサ95A、95Bで検知できなくなる可能性が高くなる。
特に、光学センサ95A、95Bで検知パターンTPを検知して4色の色ズレを把握して、その色ズレを矯正する制御(色合わせ制御)をおこなう場合、光学センサ95A、95Bのセンサ出力が閾値Vx(図5参照)以下になったときを先端エッジとして認識して、そのタイミングを露光装置7の露光タイミングにフィードバックすることになる。検知パターンTPの画像濃度低下を想定して、予め閾値Vxを高めに設定する方策も考えられる。しかし、中間転写ベルト8の地肌部にユニット脱着による擦れ痕や、長期高温放置による中間転写ベルト8の変形(クセ)、などが発生する場合もあるため、閾値Vxは地肌部よりも所定量低めに設定する必要がある。本実施の形態では、中間転写ベルト8の地肌部のセンサ出力が4Vとなるように光学センサ95A、95Bのセンサ出力を調整していて、パターン部(画像部)の閾値Vxを1.3Vに設定している。この閾値Vxは、地肌部の擦れやクセによる地肌部の変動を±1.5Vに想定して、地肌部の変動の影響を受けない2.5V以下として、またパターン部の下限のセンサ出力が0.1Vであるため、その中間値より算出したものである。
図5(A)に示すように、印刷中に形成される検知パターンTP(図4(A)参照)が、先に説明した現像の偏差などにより、閾値Vxである1.3Vを下回らなくなることがある。このような場合、従来は、色合わせ制御が困難なため、色合わせ制御が失敗したものとして、過去に成功した最新の色合わせ制御における露光タイミングを用いて印刷を継続していた。しかし、温度変化等によって色合わせ精度が悪化してしまい、画像品質において許容できないものとユーザーが判断した場合には、サービスマンコールをしてメンテナンスを実施してもらうことになるが、ユーザーは、そのようなメンテナンスによる装置の使用停止(ダウンタイム)を嫌うことも少なくない。
このような検知パターンTPの画像濃度低下は、印刷中の作像条件で画像形成することによっておこるものであって、印刷中と異なるタイミングで、画像濃度が高まる作像条件で検知パターンTPを形成すれば解決する問題である。このような観点から、本実施の形態では、印刷中に形成した検知パターンTPの画像濃度低下が生じてしまった場合には(第1検知モードが失敗してしまった場合には)、その印刷が終了した後に、高画像濃度の作像条件で形成した検知パターンTPを用いた調整制御(第2検知モード)をおこなっている。
以下、図6、図7を用いて、第1、第2検知モードに関する制御の一例について説明する。
まず、図6に示すように、印刷(画像形成)が開始されると、第1検知モードをおこなうタイミングであるかが判別される(ステップS1)。すなわち、色合わせ制御などの作像条件の調整をおこなうタイミングであるかが判別される。このようなタイミングは、先に説明したように、所定の印刷枚数毎など、予め定められている。
そして、第1検知モードをおこなうタイミングである場合に、先に図4(A)等を用いて説明したような第1検知モードが実行される(ステップS2)。
そして、検知パターンTPの画像濃度が所定値A以上であるか(センサ出力が閾値Vx以下であるか)が判別される(ステップS3)。すなわち、第1検知モードが正常に実行されたか(成功したか)が判別される。
その結果、検知が成功した場合には、その検知結果に基づいて作像条件の調整がおこなわれて、本フローを終了する。これに対して、検知が失敗した場合には、制御上、「第1検知モード失敗フラグ」を立てる(ステップS4)。
そして、図7に示すように、「第1検知モード失敗フラグ」が立っているかが判別される(ステップS10)。
その結果、「第1検知モード失敗フラグ」が立っている場合には、「第2検知モード失敗フラグ」が立っているかが判別される(ステップS11)。その結果、「第2検知モード失敗フラグ」が立っていない場合には、印刷が終了した後に、先に図4(B)等を用いて説明したような第2検知モードが実行される(ステップS12)。
そして、検知パターンTPの画像濃度が所定値A以上であるか(センサ出力が閾値Vx以下であるか)が判別される(ステップS13)。すなわち、第2検知モードが正常に実行されたか(成功したか)が判別される。
その結果、検知が成功した場合には、その検知結果に基づいて作像条件の調整がおこなわれて、「第1検知モード失敗フラグ」を落とした後に(ステップS15)、本フローを終了する。これに対して、検知が失敗した場合には、制御上、「第2検知モード失敗フラグ」を立てて(ステップS14)、ステップS15以降のフローをおこなう。
また、ステップS10で「第1検知モード失敗フラグ」が立っていない場合や、ステップS11で「第2検知モード失敗フラグ」が立っている場合にも、ステップS15以降のフローをおこなう。
なお、「第2検知モード失敗フラグ」が立っている場合には、過去に成功した最新の検知モードによって調整した作像条件を用いて印刷を継続する。そして、そのような状態であることを、操作表示パネル110(図1、図3参照)に表示(報知)して、サービスマンコール(メンテナンス)の要否についての判断をユーザーに委ねることになる。
以上説明したように、本実施の形態における画像形成装置100は、中間転写ベルト8(像担持体)と、画像形成時において所定の作像条件に基づいて中間転写ベルト8の表面における画像領域M内に所望のトナー像TGを形成する作像部6Y、6M、6C、6Kと、作像部6Y、6M、6C、6Kによって中間転写ベルト8の表面における非画像領域Nに形成されたトナー像としての検知パターンTPを検知可能な光学センサ95A、95B(検知装置)と、が設けられている。そして、画像形成時に、所定の作像条件に基づいて、作像部6Y、6M、6C、6Kによって中間転写ベルト8の非画像領域Nに形成された検知パターンTPを、光学センサ95A、95Bによって検知する第1検知モードと、非画像形成時に、所定の作像条件に比べて画像濃度が高くなる作像条件に基づいて、作像部6Y、6M、6C、6Kによって中間転写ベルト8の非画像領域Nに形成された検知パターンTPを、光学センサ95A、95Bによって検知する第2検知モードと、が所定条件に基づいて切り替えられる。
これにより、光学センサ95A、95Bによって検知パターンTPを正常に検知できなくなってしまう不具合が生じにくくなる。
なお、本実施の形態では、転写部材としての2次転写ローラ70及び2次転写ベルト72と、像担持体としての中間転写ベルト8(中間転写体)と、を用いた画像形成装置100に対して、本発明を適用した。これに対して、中間転写ベルトや中間転写ドラムなどの中間転写体を備えず、現像装置によって現像されたトナー像が形成される像担持体としての感光体ドラム(感光体)と、感光体ドラムに当接して転写ニップを形成して、転写ニップに搬送されるシートに対して感光体ドラム上のトナー像を転写するための転写部材としての転写ローラ(又は、転写ベルト)と、を備えた装置、いわゆる直接転写方式の画像形成装置に対しても、本発明を適用することができる。
また、本実施の形態では、転写部材としての2次転写ローラ70と2次転写ベルト72とを用いた画像形成装置100に対して本発明を適用したが、本発明の適用はこれに限定されることなく、転写部材としての2次転写ベルトが用いられておらず2次転写ローラのみが用いられた画像形成装置に対しても、本発明を適用することができる。
また、本実施の形態では、カラー画像を形成する画像形成装置100に対して、本発明を適用した。これに対して、モノクロ画像のみを形成する画像形成装置に対しても本発明を適用することができる。
そして、それらのような場合であっても、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
なお、本発明が本実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、本実施の形態の中で示唆した以外にも、本実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
1Y、1M、1C、1K 感光体ドラム(感光体)、
4Y 帯電装置、
5Y 現像装置、
6Y、6M、6C、6K 作像部、
7 露光装置、
8 中間転写ベルト(像担持体、中間転写体)、
95A、95B 光学センサ(検知装置)、
TG 画像(トナー像)、
TP 検知パターン。
特開2008-40441号公報

Claims (6)

  1. 像担持体と、
    画像形成時において所定の作像条件に基づいて前記像担持体の表面における画像領域内に所望のトナー像を形成する作像部と、
    前記作像部によって前記像担持体の表面における非画像領域に形成されたトナー像としての検知パターンを検知可能な検知装置と、
    を備え、
    画像形成時に、前記所定の作像条件に基づいて、前記作像部によって前記像担持体の前記非画像領域に形成された前記検知パターンを、前記検知装置によって検知する第1検知モードと、
    非画像形成時に、前記所定の作像条件に比べて画像濃度が高くなる作像条件に基づいて、前記作像部によって前記像担持体の前記非画像領域に形成された前記検知パターンを、前記検知装置によって検知する第2検知モードと、
    が所定条件に基づいて切り替えられることを特徴とする画像形成装置。
  2. 通常時には画像形成時における所定のタイミングで前記第1検知モードが実行されて、
    前記検知装置によって検知された前記検知パターンの画像濃度が所定値以上である場合には、前記第1検知モードにおいて前記検知装置によって検知された検知結果に基づいて、前記画像形成時における前記作像条件が調整されて、
    前記検知装置によって検知された前記検知パターンの画像濃度が前記所定値を下回った場合には、前記第2検知モードが実行されて、前記第2検知モードにおいて前記検知装置によって検知された検知結果に基づいて、前記画像形成時における前記作像条件が調整されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記像担持体は、中間転写体であって、
    前記作像部は、前記中間転写体に対向するように並設された複数の感光体と、前記複数の感光体をそれぞれ帯電する複数の帯電装置と、前記複数の感光体の表面にそれぞれ潜像を形成する露光装置と、前記複数の感光体の表面にそれぞれ形成された潜像を現像する複数の現像装置と、を具備したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記作像条件は、前記現像装置に供給される現像バイアス、前記現像装置に収容された現像剤のトナー濃度、前記帯電装置に供給される帯電バイアス、前記露光装置における露光量、前記露光装置における露光タイミング、のうち少なくとも1つであることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記非画像形成時は、一連の画像形成動作が終了した後であることを特徴とする請求項1~請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記検知パターンは、前記像担持体の幅方向両端の前記非画像領域にそれぞれ周方向全域にわたって間隔をあけて形成された複数の矩形パターンであって、
    前記検知装置は、前記像担持体の幅方向両端の前記非画像領域にそれぞれ対向する2つの光学センサであることを特徴とする請求項1~請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
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