JP2023043003A - 端部状態確認装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板の外周端部に形成された保護部材における内部欠陥の有無を判定可能な端部状態確認装置を提供する。【解決手段】端部状態確認装置1は、回転保持装置40、光出射部70および撮像部80を含む。その端部状態確認装置1内には、少なくとも一部が円形状を有しかつ外周端部に保護部材が設けられた基板Wが搬入される。搬入された基板Wが回転保持装置40に保持される。撮像部80は、撮像領域を有し、基板Wおよび保護部材を透過した赤外光を受光可能に構成される。光出射部70は、撮像部80の撮像領域に赤外光を出射する。基板Wの外周端部の少なくとも一部が撮像部80の撮像領域における予め定められた規定位置RPに予め定められた規定姿勢で配置される。【選択図】図1

Description

本発明は、外周端部に塗布膜が形成された基板の端部状態を確認する端部確認装置に関する。
半導体基板、液晶表示装置もしくは有機EL(Electro Luminescence)表示装置等のFPD(Flat Panel Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板または太陽電池用基板等の基板に種々の処理を行うために、基板処理装置が用いられる。
基板に対して行われる処理によっては、当該基板に高い強度が求められる場合がある。そこで、処理対象となる基板として、2枚の基板が接着剤で張り合わされた基板(以下、貼り合わせ基板と呼ぶ。)が用いられる場合がある。
貼り合わせ基板においては、2枚の基板の間に欠陥(例えばボイド)が存在すると、十分な強度を得ることができない。そこで、貼り合わせ基板について、2枚の基板の間に発生する不良部分の有無を検査する検査装置が提案されている。
特許文献1に記載された検査装置においては、搬入された貼り合わせ基板(重合ウェハ)がチャックにより吸着保持される。また、チャックにより保持された貼り合わせ基板に赤外線が照射され、貼り合わせ基板の全面が撮像される。この撮像により得られる画像に基づいて、貼り合わせ基板が検査される。
特開2013-26260号公報
貼り合わせ基板においては、例えばベベル部を有する2枚の基板の貼り合わせ部分の境界が外部に露出しないように、貼り合わせ基板の外周端部に保護部材が設けられる場合がある。保護部材は、例えば、貼り合わされた2枚の基板の積層方向において隣り合うベベル部の間の空間に保護部材用の塗布液を充填し、充填された塗布液を硬化させることにより形成される。
しかしながら、貼り合わせ基板の外周端部に形成された保護部材の一部が剥離すると、パーティクルの発生要因となる。保護部材の剥離は、保護部材の内部に発生する欠陥(例えばボイド)によって発生し得る。また、保護部材の内部に発生する欠陥は、貼り合わせ基板の強度も低下させる。保護部材の内部に発生する欠陥は、直接視認することができない。外周端部に保護部材が設けられた貼り合わせ基板については、2枚の基板の貼り合わせ時に発生する欠陥を判定することに加えて、保護部材の内部に発生する欠陥の有無を判定することも望まれる。
本発明の目的は、基板の外周端部に形成された保護部材における内部欠陥の有無を判定可能な端部状態確認装置を提供することである。
(1)本発明に係る端部状態確認装置は、少なくとも一部が円形状を有しかつ外周端部に保護部材が設けられた基板の端部状態を確認する端部確認装置であって、基板を保持する基板保持部と、基板保持部により保持された基板の外周端部に向けて、基板および保護部材を透過可能な波長の光を出射する光出射部と、光出射部から出射されて基板の外周端部および保護部材を透過した光を受けることにより基板の外周端部を撮像する撮像部とを備える。
その端部状態確認装置においては、基板保持部により保持された基板の外周端部に向けて光が出射される。出射された光は、基板および保護部材の少なくとも一部に入射する。基板の外周端部における欠陥の有無に応じて、光出射部から出射されて基板の外周端部および保護部材を透過する光が撮像部により受光される。撮像部を用いた基板の外周端部の撮像により、基板の外周端部および保護部材内部の状態を示す画像データを取得することができる。その結果、取得される画像データに基づいて基板の外周端部に形成された保護部材における内部欠陥を判定することができる。
(2)撮像部は、第1の方向に延びる断面帯状の撮像領域を有し、光出射部と撮像部とは、光出射部から光が出射されることにより出射された光が撮像部の撮像領域に向かって進行するように、予め定められた位置関係で配置され、基板保持部は、基板を保持しつつ回転させることが可能に構成され、端部状態確認装置は、撮像部による基板の外周端部の撮像時に、基板保持部により保持された基板が回転することにより、基板の外周端部の周方向における複数の部分が撮像領域における予め定められた基準位置を予め定められた基準姿勢で第1の方向に交差する第2の方向に向かって順次通過するように、基板保持部の位置および姿勢を調整する位置姿勢調整部をさらに備えてもよい。
この場合、撮像領域を大きくすることなく、基板の外周端部を全周に渡って撮像することが可能になる。それにより、光出射部および撮像部の小型化が可能となり、端部状態確認装置の大型化が抑制される。
(3)端部状態確認装置は、撮像部による基板の外周端部の撮像前に、基板保持部により保持された基板の回転中心に対する基板の中心の偏心量および偏心方向を含む偏心情報と、基板の外周部の形状を示す形状情報とを取得する偏心形状情報取得部をさらに備え、位置姿勢調整部は、撮像部による基板の外周端部の撮像時に、偏心形状情報取得部により取得された偏心情報および形状情報に基づいて、基板保持部の位置および姿勢を調整してもよい。
この場合、基板保持部による基板の保持状態および基板の形状に応じて、光出射部および撮像部に対する基板の外周端部の位置および姿勢をより正確に基準位置および基準姿勢に調整することができる。
(4)端部状態確認装置は、撮像部からの出力信号に基づいて画像データを生成する画像データ生成部と、画像データ生成部により生成された画像データが予め定められた判定条件を満たすか否かに基づいて、基板の外周端部に欠陥が存在するか否かを判定する欠陥判定部とをさらに備えてもよい。
この場合、使用者の欠陥判定の熟練を要することなく、基板の外周端部および保護部材の内部に欠陥があるか否かが画一的に判定される。
(5)基板は、複数の単一基板が貼り合わされた貼り合わせ基板であってもよい。それにより、互いに貼り合わされた複数の単一基板の境界部分に欠陥があるか否かを判定することができる。
(6)貼り合わせ基板を構成する複数の単一基板の各々は、当該基板の外周端部にベベル部を有し、保護部材は、複数の単一基板の積層方向において隣り合う2つのベベル間の空間を埋めるように貼り合わせ基板の外周端部に設けられ、撮像部は、基板の外周端部および保護部材を透過しかつ2つのベベル部のうち一方のベベル部で反射される光を受けるように配置されてもよい。
保護部材が2つのベベル部の間の空間に隙間なく埋め込まれる場合、貼り合わせ基板の外周端部に向けて出射された光は、反射することなく各ベベル部を通過する。一方、保護部材が2つのベベル部の間の空間に十分に埋め込まれないことにより、一方のベベル部上にボイドが存在する場合、貼り合わせ基板の外周端部に向けて出射された光は、ボイドが存在する一方のベベル部上で反射する。したがって、上記の構成によれば、貼り合わせ基板の外周端部から撮像部に入射する光の受光量に基づいて、保護部材内部におけるボイドの存在を容易に判定することができる。
(7)端部状態確認装置は、基板保持部により保護部材が形成されていない未処理基板が保持された状態で、未処理基板の外周端部に保護部材を形成することにより基板を作製する保護部材形成部をさらに含んでもよい。
この場合、端部状態確認装置において基板の外周端部に対する保護部材の形成が可能になる。したがって、基板処理の効率が向上する。
本発明によれば、基板の外周端部に形成された塗布膜における内部欠陥の有無を判定することが可能になる。
第1の実施の形態に係る端部状態確認装置の模式的側面図である。 図1の端部状態確認装置の模式的平面図である。 貼り合わせ基板の外周端部に設けられる保護部材の一例を示す図である。 図3の保護部材の内部に発生し得る欠陥の一例を示す図である。 保護部材が形成されていない貼り合わせ基板について図1の撮像部により得られる端部画像の一例を示す図である。 保護部材の内部に欠陥が存在しない貼り合わせ基板について図1の撮像部により得られる端部画像の一例を示す図である。 保護部材の内部に欠陥が存在する貼り合わせ基板について図1の撮像部により得られる端部画像の一例を示す図である。 図1の端部状態確認装置の制御系の構成を示すブロック図である。 端部状態確認装置において実行される端部状態確認処理の一例を示すフローチャートである。 第2の実施の形態に係る端部状態確認装置の模式的側面図である。 図10の端部状態確認装置の模式的平面図である。
以下、本発明の一実施の形態に係る端部状態確認装置について図面を参照しつつ説明する。以下の説明において、基板とは、液晶表示装置または有機EL(Electro Luminescence)表示装置等に用いられるFPD(Flat Panel Display)用基板、半導体基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板または太陽電池用基板等をいう。また、以下に説明する基板は、平面視でノッチの形成部分を除いて円形状を有する。
さらに、以下に説明する基板には、接着剤を用いて複数枚の基板を貼り合わせることにより作製された基板が含まれる。以下の説明においては、単一の基板と複数枚の基板を貼り合わせることにより作製された基板とを区別する場合に、単一の基板を単一基板と呼び、複数枚の基板を貼り合わせることにより作製された基板を貼り合わせ基板と呼ぶ。貼り合わせ基板の外周端部においては、積層方向(基板が重なり合う方向)において隣り合う各2枚の単一基板の貼り合わせ部分の境界を保護するために保護部材が設けられる。保護部材の具体的な構成については後述する。以下に説明する端部状態確認装置によれば、基板の外周端部の状態が確認される。それにより、保護部材における内部欠陥の有無を判定することができる。
1.第1の実施の形態
[1]端部状態確認装置の構成
図1は第1の実施の形態に係る端部状態確認装置の模式的側面図であり、図2は図1の端部状態確認装置1の模式的平面図である。図1に示すように、端部状態確認装置1は、主としてチルト装置20、移動装置30、回転保持装置40、偏心検出器50、高さ検出器60、光出射部70、撮像部80および制御装置90が筐体10内に収容された構成を有する。なお、制御装置90は、筐体10の外部に設けられてもよい。制御装置90は、後述するCPU(中央演算処理装置)91および記憶部99を含み(図8)、チルト装置20、移動装置30、回転保持装置40、偏心検出器50、高さ検出器60、光出射部70および撮像部80の動作を制御する。なお、制御装置90は、CPU91および記憶部99に代えて、マイクロコンピュータで構成されてもよい。
図1および図2および後述する所定の図には、位置関係を明確にするために互いに直交するX方向、Y方向およびZ方向を示す矢印を付している。X方向およびY方向は水平面内で互いに直交し、Z方向は鉛直方向に相当する。
筐体10は、天面、底面および4つの側壁面を含む略直方体形状を有する。図1では、筐体10内の端部状態確認装置1の構成を示すために一の側壁面の図示を省略している。また、図2では、天面の図示を省略している。4つの側壁面のうち少なくとも1つには、筐体10内に基板Wを搬入し、または筐体10内から基板Wを搬出するための搬送用開口が形成されている。
筐体10の底面上に、チルト装置20が設けられている。チルト装置20は、チルトステージ21、2つの支持部材22、回転軸22sおよびチルト駆動部23を含む。図2に示すように、2つの支持部材22は、X方向において互いに対向する2つの側壁面の近傍に設けられ、X方向に並んでいる。
2つの支持部材22をつなぐように、回転軸22sが設けられている。回転軸22sは、その中心軸ax1の周りで回転可能に2つの支持部材22により支持される。2つの支持部材22のうち一方の支持部材22の近傍に、チルト駆動部23が設けられている。チルト駆動部23は、モータを含み、回転軸22sをその中心軸ax1周りで回転させることが可能かつ回転軸22sを中心軸ax1周りの任意の回転角度で保持することが可能に構成されている。チルト駆動部23のモータにはエンコーダが内蔵されている。そのエンコーダは、モータの回転角度または回転角度の変化に応じた信号を制御装置90に出力する。
チルトステージ21は、例えば矩形の板状部材で構成され、その一部が回転軸22sに取り付けられている。チルトステージ21は、中心軸ax1周りの方向において回転軸22sに固定されている。それにより、チルトステージ21は、チルト駆動部23による回転軸22sの回転とともに、中心軸ax1周りで回転する。また、チルトステージ21は、チルト駆動部23により回転軸22sが中心軸ax1周りの任意の回転角度に保持された状態で、回転軸22sとともに一定の姿勢で保持される。このように、チルトステージ21は、チルト駆動部23による回転軸22sの保持状態に応じて、水平面に平行な状態および水平面から傾斜した状態に維持される。以下に示すY方向およびZ方向は、チルトステージ21が水平面に平行な状態におけるY方向およびZ方向をそれぞれ示す。
チルトステージ21の上面上に移動装置30が設けられている。移動装置30は、移動ステージ31および移動駆動部32を含む。移動ステージ31は、後述する回転保持装置40が載置される載置面を有し、載置面をチルトステージ21上でX方向およびY方向に移動可能に構成されている。移動駆動部32は、複数のモータを含み、移動ステージ31の載置面をチルトステージ21上でX方向およびY方向に移動させることが可能でかつ載置面をチルトステージ21上の任意の位置に保持することが可能に構成されている。移動駆動部32の複数のモータには、エンコーダが内蔵されている。そのエンコーダは、モータの回転角度または回転角度の変化に応じた信号を制御装置90に出力する。
移動ステージ31の載置面上に回転保持装置40が設けられている。回転保持装置40は、吸着保持部41および回転吸着駆動部42を含む。回転保持装置40は、モータを含む。そのモータは、載置面上に取り付けられている。また、モータの回転軸は上方に向かって延びる。その回転軸の上端に、吸着保持部41が取り付けられている。吸着保持部41は、図示しない吸気系に接続され、基板Wの下面中央部を吸着保持可能に構成されている。
回転吸着駆動部42は、吸着保持部41と図示しない吸気系との間の吸気経路を連通状態と遮断状態との間で切り替える。それにより、回転吸着駆動部42は、吸着保持部41により基板Wの下面中央部を吸着保持することが可能である。また、回転吸着駆動部42は、吸着保持部41により吸着保持された基板Wをモータの回転軸の周りで回転させることが可能である。
回転保持装置40においては、吸着保持部41により保持される基板Wの中心は、必ずしも回転吸着駆動部42のモータの回転軸の中心、すなわち吸着保持部41の回転中心に一致するとは限らない。そこで、端部状態確認装置1においては、吸着保持部41上に保持される基板Wの偏心量および偏心方向が検出される。基板Wの偏心量および偏心方向を検出するために、偏心検出器50が用いられる。以下の説明では、偏心量および偏心方向を示す情報を偏心情報と呼ぶ。
チルトステージ21の上面上には、Y方向におけるチルトステージ21の一端部近傍に支持柱59が設けられている。支持柱59は、チルトステージ21の上面から上方に延びている。その支持柱59の上端部に、偏心検出器50が取り付けられている。偏心検出器50は、例えばラインセンサを含み、支持柱59の上端に固定された状態で、回転保持装置40により回転される基板Wの外周端部の位置を検出することが可能である。
回転保持装置40のモータには、吸着保持部41の回転角度を検出する図示しないエンコーダが内蔵されている。偏心情報の検出時には、吸着保持部41上に基板Wが保持された状態で、その基板Wが回転される。このとき、基板Wが微小角度回転するごとに、回転保持装置40のモータに内蔵されたエンコーダからモータの微小角度の回転に伴って発生する信号が出力される。また、偏心検出器50によりチルトステージ21上の基板Wの外周端部の位置を示す信号が出力される。それにより、回転保持装置40のモータのエンコーダおよび偏心検出器50の検出結果に基づいて、基板Wの外周端部の複数の部分にそれぞれ対応する基板Wの複数の回転角度が、ノッチを基準として検出される。また、検出された複数の回転角度の各々において、吸着保持部41の回転中心から偏心検出器50により検出された基板Wの外周端部の位置までの距離と基板Wの半径との差分が、当該回転角度に対応する偏心量として検出される。
ところで、吸着保持部41により保持される基板Wの外周部の形状は、必ずしも平坦であるとは限らない。そこで、端部状態確認装置1においては、吸着保持部41上に保持される基板Wの外周部の形状が検出される。基板Wの外周部の形状を検出するために、高さ検出器60が用いられる。
高さ検出器60は、例えばレーザ変位計を含み、図2に示すように、平面視で回転保持装置40により保持される基板Wの外周部に重なるようにチルトステージ21の上面上に固定されている。高さ検出器60は、図1に一点鎖線の矢印で示すように、チルトステージ21の上方に向かってレーザ光を出射するとともに、基板Wの下面で反射されるレーザ光を受ける。それにより、高さ検出器60は、例えば反射されたレーザ光の受光量に基づいて、チルトステージ21の上面から基板Wの下面のうちレーザ光が照射された部分までの距離(以下、基板ステージ間距離と呼ぶ。)を検出することが可能である。
基板Wの形状の検出時には、吸着保持部41上に基板Wが保持された状態で、その基板Wが回転される。このとき、偏心情報の検出時と同様に、基板Wが微小角度回転するごとに基板Wの回転角度が検出される。また、高さ検出器60により基板ステージ間距離が検出される。このようにして、複数の偏心方向にそれぞれ対応する複数の基板ステージ間距離が、基板Wの外周部の形状を示す形状情報として検出される。
図1に示すように、筐体10の天面には、支持片79を介して光出射部70が設けられている。光出射部70は、回転保持装置40により保持される基板Wよりも上方に位置する。光出射部70は、光源および出射部を含む。光源は、基板Wおよび上記の保護部材を透過可能な波長を有する光として赤外光を発生する。出射部は、光源で発生された赤外光を後述する撮像部80の撮像領域に向けて斜め下方に出射する。本実施の形態において、光出射部70から出射される赤外光は、1000nm~2500nm程度の波長を有する。なお、光出射部70の光源は、筐体10の外部に設けられてもよい。この場合、筐体10の外部の光源から発生される赤外光は、例えば光ファイバ等のライトガイドを通して光出射部70の出射部に導かれる。
筐体10の底面には、その底面から上方に延びる支持柱89が設けられている。Z方向における支持柱89の上端部の高さは、図1に示すように、回転保持装置40により保持される基板Wとほぼ同じかわずかに高い。その支持柱89の上端部に、撮像部80が取り付けられている。
撮像部80は、複数の画素が線状に並ぶように配置された撮像素子、1または複数の集光レンズ、およびシャッタを含む。本例では、撮像部80の撮像素子として、赤外光の波長の光を検出可能なCCD(電荷結合素子)ラインセンサが用いられる。この場合、撮像部80は、複数の画素が並ぶ方向に平行に延びる断面帯状の撮像領域を有する。なお、撮像部80の撮像素子として、赤外光の波長の光を検出可能なCMOS(相補性金属酸化膜半導体)ラインセンサを用いることもできる。
図2に示すように、光出射部70および撮像部80は、平面視でY方向に並ぶように配置され、その位置関係が筐体10により固定されている。撮像部80の撮像領域の断面は、平面視でY方向に平行な帯状に延びている。
[2]端部状態確認装置の基本動作
本実施の形態に係る端部状態確認装置1においては、筐体10内に搬入された基板Wが、回転保持装置40により吸着保持され、基板Wが少なくとも360°回転される。このとき、偏心検出器50により当該基板Wについての偏心情報が算出される。また、高さ検出器60により当該基板Wについての形状情報が検出される。
次に、光出射部70から撮像部80の撮像領域に向けて赤外光が出射され、基板Wがさらに少なくとも360°回転される。このとき、基板Wの外周端部の複数の部分が撮像部80の撮像領域における予め定められた位置(以下、規定位置と呼ぶ。)RPを予め定められた姿勢(以下、規定姿勢と呼ぶ。)で順次通過するように、チルト装置20および移動装置30の動作が制御される。具体的には、基板Wの外周端部の複数の部分が規定位置RPを規定姿勢で順次通過するように、直前に取得された偏心情報および形状情報に基づいてチルトステージ21の水平面に対する角度、および移動装置30の載置面の位置が調整される。
また、基板Wが微小角度回転するごとに、光出射部70から赤外光が照射された基板Wの外周端部が撮像部80により撮像される。なお、端部状態確認装置1においては、予め装置固有の三次元座標系が定義されている。上記の規定位置RPは、予め定義された三次元座標系上の固定位置として定められる。
偏心情報によれば、基板Wが有するノッチの位置を把握することができる。そのため、基板Wの外周端部の撮像が開始される際には、制御装置90が、偏心情報に基づいて回転保持装置40を制御することにより、基板Wのノッチが予め定められた方向に向けられる。
最後に、基板Wが一回転することにより微小角度ごとの撮像により得られた撮像部80の撮像素子の受光量分布に基づいて、基板Wの外周端部全体に対応する画像データが生成される。生成された画像データに基づいて基板Wの外周端部に欠陥が存在するか否かが判定される。以下の説明では、基板Wが一回転する間に撮像部80を用いた撮像により得られる画像データを端部画像データと呼び、端部画像データによって表される画像を端部画像と呼ぶ。
[3]貼り合わせ基板Wの外周端部に発生し得る欠陥
図3は貼り合わせ基板Wの外周端部に設けられる保護部材の一例を示す図であり、図4は図3の保護部材の内部に発生し得る欠陥の一例を示す図である。図3および図4では、貼り合わせ基板Wの外周端部の拡大断面図が示される。
図3に示すように、本実施の形態に係る貼り合わせ基板Wは、2枚の単一基板w1,w2が接着剤w3を介して貼り合わされた構成を有する。単一基板w1,w2の各々は、ベベル部を含む外周端部を有する。
各ベベル部は、第1の傾斜面e1、端面e2および第2の傾斜面e3を含む。第1の傾斜面e1は、単一基板w1,w2が水平姿勢で保持された状態で単一基板w1,w2の外周部上面から単一基板w1,w2の最外周部に向かって傾斜する面である。第2の傾斜面e3は、単一基板w1,w2が水平姿勢で保持された状態で単一基板w1,w2の外周部下面から単一基板w1,w2の最外周部に向かって傾斜する面である。端面e2は、単一基板w1,w2が水平姿勢で保持された状態で第1の傾斜面e1の最下端部と第2の傾斜面e3の最上端部とをつなぐ面である。
保護部材w4は、単一基板w1の第2の傾斜面e3と単一基板w2の第1の傾斜面e1との間の空間を埋めるように形成されている。それにより、単一基板w1と単一基板w2との間の境界が露出しないので、2枚の単一基板w1と単一基板w2とが外周端部から剥離することが低減される。保護部材w4の材料としては、例えば接着剤w3と同じ材料が用いられる。保護部材w4の材料としては、接着剤w3と同じ材料に限らず、SOG(Spin On Glass)膜またはSOC(Spin On Carbon)膜を形成するために使用される材料が用いられてもよい。
貼り合わせ基板Wの外周端部に保護部材w4を形成する際には、単一基板w1の第2の傾斜面e3と単一基板w2の第1の傾斜面e1との間の空間に保護部材用の塗布液が充填される。充填された塗布液が硬化することにより、保護部材w4が形成される。
しかしながら、基板の積層方向において隣り合う第2の傾斜面e3と第1の傾斜面e1との間の空間に十分な量の塗布液が充填されないと、図4に示すように、保護部材w4の内部にボイドviが形成される可能性がある。このような、保護部材w4内部におけるボイド等の欠陥の存在は、保護部材w4の剥離を引き起こす。また、単一基板w1,w2間の貼り合わせ強度を低下させる。本実施の形態に係る端部状態確認装置1によれば、図4に示されるような保護部材w4内部に発生する欠陥を容易かつ正確に判定することができる。
[4]撮像部80により取得される画像データの例
図5は、保護部材w4が形成されていない貼り合わせ基板Wについて図1の撮像部80により得られる端部画像の一例を示す図である。図6は、保護部材w4の内部に欠陥が存在しない貼り合わせ基板Wについて図1の撮像部80により得られる端部画像の一例を示す図である。図7は、保護部材w4の内部に欠陥が存在する貼り合わせ基板Wについて図1の撮像部80により得られる端部画像の一例を示す図である。
図5~図7において、上段には、貼り合わせ基板Wの外周端部に赤外光が照射される状態が模式的な断面図で示される。中段には、回転する貼り合わせ基板Wの外周端部が撮像部80により撮像される状態が模式的な斜視図で示される。下段には、上段および中段の撮像により得られる端部画像の一例が示される。
図5~図7の下段の端部画像において、横軸は貼り合わせ基板Wの回転角度に対応し、縦軸は撮像部80の撮像素子の各画素の位置に対応する。この場合、貼り合わせ基板Wの周方向における外周端部での反射光の明るさの分布が端部画像の横軸の方向に表される。また、貼り合わせ基板Wの概ね半径方向における外周端部での反射光の明るさの分布が端部画像の縦軸の方向に表される。
さらに、図5~図7の下段の端部画像では、撮像部80の撮像素子において赤外光の受光量が大きい部分が白色で示され、撮像部80の撮像素子において赤外光の受光量が小さいかまたは赤外光が入射しない部分がドットパターンで示される。
図5の上段に太い実線の矢印で示すように、規定位置RPおよび規定姿勢は、例えば保護部材w4が存在しない状態で、光出射部70から出射された赤外光のうち単一基板w2の第1の傾斜面e1で正反射した反射光のみが撮像部80に入射するように定められる。それにより、図5の下段に示すように、保護部材w4が形成されていない貼り合わせ基板Wの端部画像においては、単一基板w2の第1の傾斜面e1に対応する画像部分i2の明るさが、他の画像部分i1,i3の明るさに比べて著しく大きい。なお、他の画像部分i1は、貼り合わせ基板Wのうち単一基板w2の第1の傾斜面e1よりも貼り合わせ基板Wの中心側に位置する一定幅の円環状部分に対応する。また、他の画像部分i3は、貼り合わせ基板Wの外方の空間に対応する。
上記のように、規定位置RPおよび規定姿勢が定められる。この場合、保護部材w4の内部に欠陥が存在しない貼り合わせ基板Wの端部画像においては、図6の下段に示すように、画像部分i2の明るさが、他の画像部分i1,i3の明るさとほぼ等しくなる。これは、図6の上段に示すように、単一基板w2の第1の傾斜面e1の全体が保護部材w4で覆われることにより、赤外光の大部分が第1の傾斜面e1を透過するためである。また、仮に赤外光の一部が単一基板w2の第1の傾斜面e1で反射しても、当該反射光は保護部材w4により減衰したり、撮像部80とは異なる位置に向かって進行するためである。
図6の例に対して、保護部材w4の内部に欠陥(本例ではボイド)が存在する貼り合わせ基板Wの端部画像には、その欠陥が顕著に表れる。具体的には、図7の下段に太い点線の楕円で示すように、画像部分i2のうち保護部材w4内部のボイドviに対応する部分の明るさは、他の部分の明るさに比べて著しく大きくなる。これは、図7の上段に示すように、単一基板w2の第1の傾斜面e1のうちボイドviの発生部分に入射した赤外光のみが第1の傾斜面e1で正反射し、撮像部80に入射するためである。
これらより、端部画像データによれば、貼り合わせ基板Wの特定の部分に対応する受光量が予め定められた条件(欠陥判定用条件)を満たすか否かに基づいて保護部材w4内部の欠陥を検出することが可能であることがわかる。なお、図6および図7の例においては、貼り合わせ基板Wの特定の部分は、単一基板w2の第1の傾斜面e1の部分である。
欠陥判定用条件は、例えば、検出された受光量が予め定められた受光量よりも大きいか否かを含む。この場合、予め定められた受光量よりも大きい受光量が検出されている場合に、欠陥が存在するという判定が行われる。あるいは、欠陥判定用条件は、例えば、予め定められた面積よりも大きい範囲で予め定められた受光量よりも大きい受光量が検出されたか否かを含む。この場合、予め定められた面積よりも大きい範囲で予め定められた受光量よりも大きい受光量が検出された場合に、欠陥が存在するという判定が行われる。
[5]端部状態確認装置1の制御系
図8は、図1の端部状態確認装置1の制御系の構成を示すブロック図である。図8に示すように、制御装置90は、CPU91および記憶部99を含む。CPU91は、機能部として、回転吸着制御部92、移動制御部93、チルト制御部94、偏心形状情報取得部95、撮像制御部96、画像データ生成部97および欠陥判定部98を含む。記憶部99には、端部状態確認装置1において基板Wの外周端部の状態を確認するための端部状態確認プログラムが記憶される。また、記憶部99には、図示しない操作部から入力される各種情報が記憶される。この各種情報には、上述の規定位置RP、規定姿勢および欠陥判定用条件が含まれる。
CPU91の各機能部は、CPU91が記憶部99に記憶された端部状態確認プログラムを実行することにより実現される。なお、CPU91の複数の機能部の一部または全てが電子回路等のハードウェアにより実現されてもよい。
CPU91の各機能部の動作を説明する。回転吸着制御部92は、基板Wの偏心情報および形状情報を取得する際、および基板Wの外周端部の状態を確認する際に、回転吸着駆動部42を制御する。それにより、確認対象となる基板Wが吸着保持部41上に吸着保持される。また、吸着保持された基板Wが回転される。
移動制御部93は、図示しない操作部から入力される移動指令に基づいて、移動駆動部32を制御する。また、移動制御部93は、後述する偏心形状情報取得部95により取得される偏心情報および形状情報に基づいて、基板Wの外周端部が規定姿勢で規定位置RPを通過するように、移動駆動部32を制御する。それにより、移動ステージ31の載置面がチルトステージ21上で移動する。
チルト制御部94は、図示しない操作部から入力されるチルト指令に基づいて、チルト駆動部23を制御する。また、チルト制御部94は、後述する偏心形状情報取得部95により取得される偏心情報および形状情報に基づいて、基板Wの外周端部が規定姿勢で規定位置RPを通過するように、チルト駆動部23を制御する。それにより、水平面に対するチルトステージ21の傾きが調整される。
偏心形状情報取得部95は、移動駆動部32および回転吸着駆動部42の各々に設けられたモータのエンコーダから出力される信号と、偏心検出器50から出力される信号とに基づいて、吸着保持部41上に吸着保持される基板Wの偏心情報を算出する。また、偏心形状情報取得部95は、移動駆動部32および回転吸着駆動部42の各々に設けられたモータのエンコーダから出力される信号と、高さ検出器60から出力される信号とに基づいて、吸着保持部41上に吸着保持される基板Wの形状情報を算出する。
撮像制御部96は、基板Wの外周端部の状態を確認する際に、撮像部80の撮像領域に赤外光が出射されるとともに基板Wの外周端部が撮像されるように、光出射部70および撮像部80を制御する。画像データ生成部97は、撮像部80から出力される信号(画素データ)に基づいて、端部画像データを生成する。欠陥判定部98は、画像データ生成部97により生成された端部画像データと、記憶部99に予め記憶された欠陥判定用条件とに基づいて、基板Wの外周端部に欠陥が存在するか否かを判定する。
[6]端部状態確認処理
図9は、端部状態確認装置1において実行される端部状態確認処理の一例を示すフローチャートである。端部状態確認処理は、端部状態確認装置1に基板Wが搬入される際に、CPU91が記憶部99に記憶された端部状態確認プログラムを実行することにより開始される。
端部状態確認処理が開始されると、回転吸着制御部92は、回転吸着駆動部42を制御することにより、端部状態確認装置1に搬入されて吸着保持部41上に載置された基板Wを吸着保持する(ステップS11)。
次に、基板Wの偏心情報が取得される(ステップS12)。具体的には、偏心情報の取得時には、回転吸着制御部92が、回転吸着駆動部42を制御することにより基板Wを360°回転させる。そこで、偏心形状情報取得部95は、回転吸着駆動部42のエンコーダからの出力信号および偏心検出器50からの出力信号に基づいて偏心情報を算出する。
次に、基板Wの形状情報が取得される(ステップS13)。具体的には、形状情報の取得時には、回転吸着制御部92が、回転吸着駆動部42を制御することにより基板Wを360°回転させる。そこで、偏心形状情報取得部95は、回転吸着駆動部42のエンコーダからの出力信号および高さ検出器60からの出力信号に基づいて形状情報を検出する。なお、ステップS12,S13の処理は、逆の順に行われてもよいし、同時に行われてもよい。
次に、基板Wの外周端部の撮像が行われる(ステップS14)。具体的には、基板Wの外周端部の撮像時には、回転吸着制御部92が、回転吸着駆動部42を制御することにより基板Wを360°回転させる。このとき、移動制御部93およびチルト制御部94は、記憶部99に記憶された規定位置RPおよび規定姿勢と、取得された偏心情報および形状情報とに基づいて、移動駆動部32およびチルト駆動部23を制御する。それにより、基板Wの外周端部が規定位置RPを規定姿勢で通過する。また、撮像制御部96が光出射部70および撮像部80を制御することにより、基板Wの外周端部の全周を撮像する。さらに、画像データ生成部97が、回転吸着駆動部42のエンコーダからの出力信号および撮像部80からの出力信号に基づいて端部画像データを生成する。
最後に、欠陥判定部98は、直前のステップS14で生成された端部画像データと記憶部99に予め記憶された欠陥判定用条件とに基づいて、基板Wの外周端部に欠陥が存在するか否かを判定する(ステップS15)。なお、ステップS15では、欠陥の判定とともに、基板Wの回転が停止され、吸着保持部41による基板Wの吸着保持状態が解除される。その後、端部状態確認処理の一連の処理が終了する。
上記の端部状態確認処理においては、欠陥判定部98は、ステップS15で欠陥の有無を判定する代わりに、端部画像データを端部状態確認装置1の外部に出力してもよい。この場合、使用者は、端部状態確認装置1から出力された端部画像データを解析することにより、基板Wの外周端部における欠陥の存在を評価することができる。
また、上記の端部状態確認処理においては、ステップS15で基板Wの外周端部に欠陥が存在すると判定された場合に、欠陥判定部98は、欠陥の存在を示す警報信号を端部状態確認装置1の外部に出力してもよい。
[7]効果
(1)上記の端部状態確認装置1においては、光出射部70から吸着保持部41により保持された基板Wの外周端部に向けて赤外光が出射される。出射された赤外光は、基板Wおよび保護部材w4の少なくとも一部に入射する。基板Wの外周端部における欠陥の有無に応じて、基板Wの外周端部および保護部材w4を透過する光が撮像部80により受光される。
撮像部80を用いた基板Wの外周端部の撮像により基板Wの外周端部および保護部材w4内部の状態を示す端部画像データが生成される。その結果、生成された端部画像データに基づいて基板Wの外周端部に形成された保護部材w4における内部欠陥を判定することができる。
(2)上記の端部状態確認装置1においては、撮像部80が断面帯状の撮像領域を有する。また、基板Wの外周端部の複数の部分が撮像部80の撮像領域を通過することにより、基板Wの外周端部が全周に渡って撮像される。このような構成により、光出射部70および撮像部80の小型化が実現され、端部状態確認装置1の大型化が抑制されている。
(3)端部状態確認装置1においては、撮像部80の撮像により得られる端部画像データと予め定められた欠陥判定用条件とに基づいて基板Wの外周端部に欠陥が存在するか否かが判定される。これにより、使用者の欠陥判定の熟練を要することなく、基板Wの外周端部に欠陥があるか否かが画一的に判定される。
(4)第1の実施の形態に係る端部状態確認装置1においては、図2に示すように、チルトステージ21の回転軸22sの中心軸ax1が、平面視で規定位置RPに重なる。この場合、中心軸ax1が平面視で規定位置RPから大きく離間している場合に比べて、チルト装置20の動作時に、吸着保持部41により吸着保持される基板Wの外周端部が上下方向に大きく変動しにくい。それにより、基板Wの外周端部の撮像時に、基板Wの外周端部を規定位置RPにおいて規定姿勢で通過させるための移動駆動部32およびチルト駆動部23の制御が容易になる。
2.第2の実施の形態
図10は第2の実施の形態に係る端部状態確認装置1の模式的側面図であり、図11は図10の端部状態確認装置1の模式的平面図である。第2の実施の形態に係る端部状態確認装置1について、第1の実施の形態に係る図1および図2の端部状態確認装置1と異なる点を説明する。本実施の形態に係る端部状態確認装置1には、保護部材w4が形成されていない貼り合わせ基板Wが搬入され、吸着保持部41により保持される。
図10および図11に示すように、第2の実施の形態に係る端部状態確認装置1は、第1の実施の形態に係る端部状態確認装置1の構成に加えて、貼り合わせ基板Wの外周端部に保護部材w4を形成するための保護部材形成部LNを含む。保護部材形成部LNは、保護部材用の塗布液を供給する図示しない供給系に接続され、供給系から供給される塗布液を吐出可能なノズル部材を含む。
保護部材形成部LNのノズル部材の先端部は、貼り合わせ基板Wの回転方向における撮像部80の撮像領域よりも上流側でかつ貼り合わせ基板Wの外周端部近傍の位置に配置される。
制御装置90は、保護部材形成部LNに接続された図示しない供給系を制御する。これにより、撮像部80による貼り合わせ基板Wの外周端部の撮像前に、図10の吹き出し内に示すように、回転する貼り合わせ基板Wの単一基板w1のベベル部と単一基板w2のベベル部との間の空間に保護部材用の塗布液が充填される。充填された塗布液が硬化することにより、保護部材w4が形成される。
上記の構成によれば、端部状態確認装置1内で保護部材w4の形成および貼り合わせ基板Wの外周端部の状態の確認を行うことができる。したがって、貼り合わせ基板Wの処理効率が向上する。
3.他の実施の形態
(1)上記実施の形態では、規定位置RPおよび規定姿勢は、保護部材w4が存在しない状態で、光出射部70から出射された赤外光のうち図5の単一基板w2の第1の傾斜面e1で正反射した反射光のみが撮像部80に入射するように定められるが、本発明はこれに限定されない。
規定位置RPおよび規定姿勢は、保護部材w4が存在しない状態で、光出射部70から出射された赤外光のうち図5の単一基板w1の第2の傾斜面e3で正反射した反射光のみが撮像部80に入射するように定められてもよい。このように規定位置RPおよび規定姿勢が定められる場合には、主として貼り合わせ基板Wの単一基板w1の第2の傾斜面e3上に発生するボイドviの検出精度が向上する。
端部状態確認装置1における光出射部70および撮像部80の位置は、規定位置RPおよび規定姿勢に応じて適宜変更されてもよい。例えば、図5の単一基板w1の第2の傾斜面e3で正反射した反射光のみが撮像部80に入射するように規定位置RPおよび規定姿勢が定められる場合、光出射部70および撮像部80の位置は、図1の例に対してZ方向に反転するように変更されてもよい。
なお、端部状態確認装置1には、貼り合わせ基板Wの外周端部の複数の部分(単一基板w1の第2の傾斜面e3および単一基板w2の第1の傾斜面e1等)にそれぞれ対応するように、複数の光出射部70および複数の撮像部80が設けられてもよい。この場合、複数の撮像部80により取得される複数の端部画像データに基づいて、より高い精度で貼り合わせ基板Wの外周端部に存在する内部欠陥を検出することが可能になる。
複数台の光出射部70および複数台の撮像部80を用いる場合には、互いに対応する光出射部70および撮像部80ごとに、光出射部70における赤外光の出射タイミングと撮像部80におけるシャッタの解放タイミングとを同期させることが望ましい。それにより、一の撮像部80に他の撮像部80に対応する光出射部70から出射された赤外光が入射することが防止され、欠陥の誤検出が防止される。
(2)赤外光の波長、基板Wの材料、基板Wの厚み、および保護部材w4の材料等によっては、欠陥が存在する部分を透過する赤外光の減衰量と、欠陥が存在しない部分を通過する赤外光の減衰量との間に、識別可能な差分が生じることが考えられる。そこで、基板Wの外周端部を透過した赤外光を直接撮像部80で受けることにより得られる端部画像データに基づいて欠陥判定を行ってもよい。
この場合、光出射部70および撮像部80は、例えば、互いに対向するように配置されてもよい。上記の欠陥判定によれば、欠陥を判定するための赤外光を、基板Wの特定の部分で反射する赤外光に限定する必要がなくなる。したがって、基板Wの外周端部の姿勢を考慮することなく、高い精度で基板Wの外周端部の状態を判定することが可能になる。
(3)貼り合わせ基板Wは、2枚の単一基板w1,w2が貼り合わされた構成に限らず、3枚または4枚以上の複数の単一基板が貼り合わされた積層構造を有してもよい。この場合、積層方向において隣り合う各2つのベベル部の間に保護部材w4が形成される。
(4)上記実施の形態においては、高さ検出器60がレーザ変位計を含むが、本発明はこれに限定されない。形状情報を取得するために、高さ検出器60は、レーザ変位計に代えて、非接触でチルトステージ21と基板Wの外周部との間の距離を検出することが可能な検出器(超音波変位センサ等)を含んでもよい。
(5)上記実施の形態においては、保護部材w4は貼り合わせ基板Wの外周端部に形成されるが、本発明はこれに限定されない。吸着保持部41に保持される基板Wが単一基板である場合に、保護部材w4は、当該単一基板の外周端部(ベベル部)を覆うように設けられてもよい。
(6)上記実施の形態では、偏心情報および形状情報は、それぞれ偏心検出器50および高さ検出器60からの出力に基づいて算出および検出されるが、本発明はこれに限定されない。偏心形状情報取得部95は、偏心情報および形状情報のうち少なくとも一方を、端部状態確認装置1の外部からの入力により取得してもよい。
(7)上記実施の形態に係る端部状態確認装置1においては、撮像部80の撮像素子が線状に並ぶように配置された撮像素子を含むが、本発明はこれに限定されない。撮像部80は、線状に並ぶように配置された撮像素子に代えて、複数の画素がマトリクス状に並ぶように配置された撮像素子を含んでもよい。すなわち、撮像部80は、複数の画素が2次元配列された撮像素子を含んでもよい。
(8)上記実施の形態に係る端部状態確認装置1においては、撮像部80の撮像により得られる端部画像データに基づいて、基板Wの外周端部に欠陥が存在するか否かが判定されるが、本発明はこれに限定されない。欠陥が存在するか否かの判定は行われなくてもよい。
(9)上記実施の形態に係る端部状態確認装置1には、生成される端部画像データに基づく端部画像を表示する表示装置が設けられてもよい。この場合、使用者は、端部画像により基板Wの外周端部に存在する欠陥の形状および大きさを容易に把握することができる。
(10)上記実施の形態に係る端部状態確認装置1においては、撮像部80としてマルチスペクトルカメラまたはハイパースペクトルカメラが用いられてもよい。
(11)上記実施の形態に係る端部状態確認装置1においては、光出射部70および撮像部80が筐体10に固定され、基板Wの外周端部が撮像部80の撮像領域の規定位置RPを規定姿勢で通過するように、チルト装置20、移動装置30および回転保持装置40が動作するが、本発明はこれに限定されない。
例えば、チルト装置20、移動装置30および回転保持装置40がともに筐体10内で固定された状態で、基板Wの外周端部が撮像部80の撮像領域の規定位置RPを規定姿勢で通過するように、光出射部70および撮像部80が筐体10内で動作してもよい。
4.請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応関係
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。
上記実施の形態においては、端部状態確認装置1が端部状態確認装置の例であり、回転保持装置40が基板保持部の例であり、光出射部70が光出射部の例であり、赤外光が基板および前記保護部材を透過可能な波長の光の例であり、撮像部80が撮像部の例である。
また、チルト装置20、移動装置30、移動制御部93およびチルト制御部94が位置姿勢調整部の例であり、偏心検出器50、高さ検出器60および偏心形状情報取得部95が偏心形状情報取得部の例であり、画像データ生成部97が画像データ生成部の例であり、欠陥判定部98が欠陥判定部の例であり、単一基板w1,w2が単一基板の例であり、貼り合わせ基板Wが貼り合わせ基板の例であり、保護部材形成部LNが保護部材形成部の例である。
1…端部状態確認装置,10…筐体,20…チルト装置,21…チルトステージ,22…支持部材,22s…回転軸,23…チルト駆動部,30…移動装置,31…移動ステージ,32…移動駆動部,40…回転保持装置,41…吸着保持部,42…回転吸着駆動部,50…偏心検出器,59…支持柱,60…高さ検出器,70…光出射部,79…支持片,80…撮像部,89…支持柱,90…制御装置,91…CPU,92…回転吸着制御部,93…移動制御部,94…チルト制御部,95…偏心形状情報取得部,96…撮像制御部,97…画像データ生成部,98…欠陥判定部,99…記憶部,LN…保護部材形成部,RP…規定位置,W…基板,貼り合わせ基板,ax1…中心軸,e1…第1の傾斜面,e2…端面,e3…第2の傾斜面,i1,i2,i3…画像部分,vi…ボイド,w1,w2…単一基板,w3…接着剤,w4…保護部材

Claims (7)

  1. 少なくとも一部が円形状を有しかつ外周端部に保護部材が設けられた基板の端部状態を確認する端部確認装置であって、
    前記基板を保持する基板保持部と、
    前記基板保持部により保持された前記基板の外周端部に向けて、前記基板および前記保護部材を透過可能な波長の光を出射する光出射部と、
    前記光出射部から出射されて前記基板の外周端部および前記保護部材を透過した光を受けることにより前記基板の外周端部を撮像する撮像部とを備える、端部状態確認装置。
  2. 前記撮像部は、第1の方向に延びる断面帯状の撮像領域を有し、
    前記光出射部と前記撮像部とは、前記光出射部から光が出射されることにより出射された光が前記撮像部の前記撮像領域に向かって進行するように、予め定められた位置関係で配置され、
    前記基板保持部は、前記基板を保持しつつ回転させることが可能に構成され、
    前記端部状態確認装置は、
    前記撮像部による前記基板の外周端部の撮像時に、前記基板保持部により保持された前記基板が回転することにより、前記基板の外周端部の周方向における複数の部分が前記撮像領域における予め定められた位置を予め定められた姿勢で前記第1の方向に交差する第2の方向に向かって順次通過するように、前記基板保持部の位置および姿勢を調整する位置姿勢調整部をさらに備える、請求項1記載の端部状態確認装置。
  3. 前記撮像部による前記基板の外周端部の撮像前に、前記基板保持部により保持された前記基板の回転中心に対する前記基板の中心の偏心量および偏心方向を含む偏心情報と、前記基板の外周部の形状を示す形状情報とを取得する偏心形状情報取得部をさらに備え、
    前記位置姿勢調整部は、前記撮像部による前記基板の外周端部の撮像時に、前記偏心形状情報取得部により取得された前記偏心情報および前記形状情報に基づいて、前記基板保持部の位置および姿勢を調整する、請求項2記載の端部状態確認装置。
  4. 前記撮像部からの出力信号に基づいて画像データを生成する画像データ生成部と、
    前記画像データ生成部により生成された画像データが予め定められた判定条件を満たすか否かに基づいて、前記基板の外周端部に欠陥が存在するか否かを判定する欠陥判定部とをさらに備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の端部状態確認装置。
  5. 前記基板は、複数の単一基板が貼り合わされた貼り合わせ基板である、請求項1~4のいずれか一項に記載の端部状態確認装置。
  6. 前記貼り合わせ基板を構成する前記複数の単一基板の各々は、当該基板の外周端部にベベル部を有し、
    前記保護部材は、前記複数の単一基板の積層方向において隣り合う2つのベベル間の空間を埋めるように前記貼り合わせ基板の外周端部に設けられ、
    前記撮像部は、前記基板の外周端部および前記保護部材を透過しかつ前記2つのベベル部のうち一方のベベル部で反射される光を受けるように配置された、請求項5記載の端部状態確認装置。
  7. 前記基板保持部により前記保護部材が形成されていない未処理基板が保持された状態で、前記未処理基板の外周端部に前記保護部材を形成することにより前記基板を作製する保護部材形成部をさらに含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の端部状態確認装置。
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