JP2023042505A - 画像形成装置、制御方法、及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】画像形成装置の色調整のためのチャートとして、適切な印刷設定で印刷されたチャートを用いることを保証すること。【解決手段】スキャナユニットでチャートを読み取る。読み取り画像判定装置は、読み取り画像データから、C,M,Yのいずれかの単色であるパッチの読み取りRGB値を取得する。読み取り画像判定装置は、取得したC,M,Yそれぞれの読み取りRGB値からC,M,Yそれぞれの濃度値に変換する。読み取り画像判定装置は、C,M,Yそれぞれの階調ターゲットテーブルでターゲット濃度値を取得する。読み取り画像判定装置は、ターゲット濃度値と読み取りRGB値から算出した濃度値とを比較し、ターゲット濃度値と読み取りRGB値から算出した濃度値との差の絶対値が所定の閾値より大きいか否かを判定する。読み取り画像判定装置は、表示部にユーザに濃度調整(色調整)やトナーセーブの設定の無効及び自動階調補正の実施を促す警告メッセージを表示する。【選択図】図2

Description

本発明は、画像形成装置に適切な色で印刷させるための技術に関する。
画像形成装置間で色味を合わせる場合、デバイス間カラーマッチング(装置間色合わせ)を行う必要がある。色味を調整する画像形成装置(調整デバイス)と目標となる色味で出力する画像形成装置(目標デバイス)との間でデバイス間カラーマッチングを行う場合、まず同じ所定のチャートを調整デバイスと目標デバイスとで印刷する。次に、印刷された2つのチャートを調整デバイスで読み取り、得られた読み取り画像に基づき、公知のカラーマッチング技術を用いて色合わせ用3次元ルックアップテーブル(LUT:Look Up Table)であるカラーマッチングテーブルを生成する。このようして生成したカラーマッチングテーブルを用いることで、調整デバイスの色味を目標デバイスの色味に合わせることが可能となる。
このような方法で行われるカラーマッチングの精度は、読み取られたチャートの印刷品質や画像形成装置の印刷設定に依存する。そのため、正確なカラーマッチングを行うためには、チャートが画像形成装置の持つ色域を最大限に発揮する印刷設定で印刷されたものであることが望ましい。
また、チャートを印刷する用紙によって、色味に違いが出ることがある。そのため、正確なカラーマッチングを行うためには、チャートを印刷する用紙を統一する必要がある。
更に、印刷したチャートにスジ、ムラ、汚れ等の異常があった場合でも、その影響を抑えて正しくカラーマッチングテーブルを生成するために、同色複数パッチの配置を変えた複数枚でチャートを構成する。このチャート構成では、チャート毎にパッチの配置が予め決められているため、指定の順番且つ指定の向きで読み取りを行う必要がある。
特許文献1には、印刷物を読み取って得られた読み取り画像から画像形成装置の印刷設定を判定する方法が提案されている。特許文献1では、印刷物の読み取り画像に印刷設定や用紙設定等、画像調整の必要性が認められると判定した場合、画像調整の要否をユーザに判断させる方法が提案されている。
特開2019-101074号公報
しかし、特許文献1の方法では、スジ、ムラ、汚れ等の異常の有無を判定できるが、例えば、色域を最大限に発揮する印刷設定と、トナー消費量を削減するトナーセーブ等、色域を制限する印刷設定との出力濃度の微細な差異は判定することができない。そのため、画像形成装置の色調整を行う等、特定の印刷設定で印刷されたチャートを用いることが望まれる際に、その特定の印刷設定でチャートが印刷されていることを保証することができないという課題がある。
本発明は、画像データに基づき記録媒体に画像を印刷する印刷手段を備えた画像形成装置であって、前記印刷手段が色調整用のチャートの入力画像データを用いて印刷したチャートを読み取って、当該チャートの読み取り画像データを取得する取得手段と、前記チャートに含まれる複数のパッチのうちの第1のパッチに対応する前記チャートの読み取り画像データの色信号値が所定の範囲から外れている場合、前記印刷手段の印刷設定に関する警告を行う制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明は、画像形成装置の色調整のためのチャートとして、適切な印刷設定で印刷されたチャートを用いることを保証することができる。
第1の実施形態にかかる画像形成装置のシステム構成例を示すブロック図である。 第1の実施形態にかかる画像形成装置の画像処理装置の構成例を示す図である。 第1の実施形態にかかる画像形成装置の読み取り画像判定装置の構成例を示す図である。 第1の実施形態において調整デバイスの目標デバイスへのカラーマッチングテーブルを生成するために使用するチャートを示す図である。 調整デバイスの階調ターゲットカーブを示す図である。 第1の実施形態において読み取ったチャートが適切な印刷設定で印刷されていない場合に警告を発するまでの手順を示すフローチャートである。 第1の実施形態におけるスキャナでチャートの読み取りの開始を指示するためのUIを示す図である。 読み取った単色パッチの濃度と階調ターゲットとを示す図である。 第1の実施形態における読み取ったチャートが適切な印刷設定で印刷されていない場合に表示するUIを示す図である。 第2の実施形態におけるチャートの印刷の開始を指示するためのUIを示す図である。 第2の実施形態におけるチャートを印刷するまでの手順を示すフローチャートである。 第3の実施形態におけるホストPCに表示されるプリンタドライバUIを示す図である。 第3の実施形態におけるホストPC上のプリンタドライバから色調整設定を無効にしたプリントコマンドを画像形成装置に送信するまでの手順を示すフローチャートである。 第4の実施形態において読み取ったチャートの用紙が異なる場合、読み取り順或いは読み取り向きが適切でない場合、及び適切な印刷設定で印刷されていない場合に警告を発するまでの手順を示すフローチャートである。 第4の実施形態における読み取ったチャートが印刷された用紙が同一でない場合に表示するUIを示す図である。 第4の実施形態における読み取ったチャートの順番や読み取りの向きが指定のものとは異なる場合に表示するUIを示す図である。
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照して説明する。尚、以下の実施形態は本発明を限定するものではなく、また、本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが必須のものとは限らない。尚、同一の構成については、同じ符号を付して説明する。
(第1の実施形態)
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。本発明は、マルチカラー方式の複写機、複合機(MFP:Multi Function Peripheral)の画像形成装置に対して適用可能である。なお、以下で説明する第1の実施形態では、本発明を適用した画像形成装置として、スキャン機能、プリント機能、コピー機能、送信機能等を備えたMFPを例に説明する。また、複数色(シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色)の色材(トナー等)を用いてマルチカラー画像を記録材上に形成可能なMFPを例に説明する。
<画像形成装置のハードウェア構成>
図1は、第1の実施形態における画像形成装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。画像形成装置100は、CPU101、ROM102、RAM103、大容量記憶装置104、表示部105、操作部106、エンジンインタフェース(I/F)107、ネットワークI/F108、及びスキャナI/F109を備える。また画像形成装置100は、画像処理装置114、及び読み込み画像判定装置115を備える。これら各部は、システムバス110を介して相互に接続されている。また、画像形成装置100は、プリンタエンジン111及びスキャナユニット112を備える。プリンタエンジン111及びスキャナユニット112は、それぞれエンジンI/F107及びスキャナI/F109を介してシステムバス110に接続されている。尚、画像処理装置114は、画像形成装置100とは独立した装置として構成されていてもよい。
CPU101は、画像形成装置100全体の動作を制御する。CPU101は、ROM102に格納されたプログラムをRAM103に読み出して実行することによって、後述する各種の処理を実行する。ROM102は、読み出し専用メモリであり、システム起動プログラム又はプリンタエンジンの制御を行うためのプログラム、及び、文字データ又は文字コード情報等が格納されている。RAM103は、揮発性のランダムアクセスメモリであり、CPU101のワークエリア、及び、各種のデータの一時的な記憶領域として使用される。例えば、RAM103は、ダウンロードによって追加的に登録されたフォントデータ、又は、外部装置から受信した画像ファイル等を格納するための記憶領域として使用される。大容量記憶装置104は、例えばHDD又はSSDであり、各種のデータのスプール、プログラム、情報ファイル、及び画像データ等の格納、及び、作業領域としての使用のために利用される。
表示部105は、例えば液晶ディスプレイ(LCD)で構成され、画像形成装置100の設定状態、実行中の処理の状況、又はエラー状態等の表示に使用される。また、表示部105は、色調整処理を実行する際に調整対象色又は見本色の候補の表示に使用される。操作部106は、ハードキー及び表示部105上に設けられたタッチパネル等の入力デバイスで構成され、ユーザの操作によって入力(指示)を受け付ける操作受付部である。操作部106は、画像形成装置100の設定の変更又は設定のリセット等を行うために使用される。また、操作部106は、色調整処理を実行する際、ユーザが画像形成装置100に色調整処理モードを実行させるために使用される。
エンジンI/F107は、印刷を実行する際に、CPU101からの指示に応じてプリンタエンジン111を制御するためのインタフェースとして機能する。エンジンI/F107を介して、CPU101とプリンタエンジン111との間でエンジン制御コマンド等が送受信される。ネットワークI/F108は、画像形成装置100をネットワーク113に接続するためのインタフェースとして機能する。尚、ネットワーク113は、例えば、LANであってもよいし、電話回線網(PSTN)であってもよい。プリンタエンジン111は、システムバス110側から受信した印刷画像データに基づいて、複数色(ここではCMYKの4色)の色材を用いてマルチカラー画像を紙等の記録媒体上に形成する。スキャナI/F109は、スキャナユニット112による原稿の読み取りを行う際に、CPU101からの指示に応じてスキャナユニット112を制御するためのインタフェースとして機能する。スキャナI/F109を介して、CPU101とスキャナユニット112との間でスキャナユニット制御コマンド等が送受信される。スキャナユニット112は、CPU101による制御によって、スキャナユニット112にセットされた原稿の画像を読み取って読み取り画像データを生成し、スキャナI/F109を介してRAM103又は大容量記憶装置104に画像データを送信する。
<画像処理装置の構成>
図2は、画像処理装置114の内部構成を示す機能ブロック図である。画像処理装置114は、画像入力部201、処理調整設定受信部202、制御コマンド生成部203、RIP(Raster Image Processer)部204、色変換処理部205、中間調処理部206、及び画像出力部207を備える。これらの各機能部は、CPU101がROM102に格納されたプログラムをRAM103に読み出して実行することによって実現される。あるいは、これらの一部又は全部が、ASIC又は電子回路等のハードウェアで実現されてもよい。
画像入力部201は、印刷対象の画像データの入力を受け付ける。入力される画像データは、例えばホストPC116からネットワーク113及びネットワークI/F108を介して入力される画像データである。或いは、画像入力部201には、大容量記憶装置104或いはROM102に格納された画像データが入力されてもよい。入力される画像データは、例えば、プリンタエンジン111に非依存のRGB色空間であるsRGB色空間に対応したRGBの各信号を8bit256階調で表現する3レイヤーのデータである。尚、本実施形態におけるsRGBとは、IEC(国際電気標準会議)が定めたRGB色空間の標準規格のことを指している。画像入力部201に入力された画像データは、制御コマンド生成部203に送られる。
色調整設定受信部202は、操作部106或いは表示部105によって受け付けた色調整に関する設定値を受け付ける。例えば、色調整設定受信部202は、出力トナーの濃さを調整するトナー濃度調整やトナーの使用量を減らすために全体を明るくするトナーセーブ等の設定値を受信する。色調整設定受信部202は、受信した設定値を後述の色変換処理部205に送信し、色変換処理部205は、受信した設定値に基づき処理方法の切り替えやカラーマッチングテーブルの調整を行う。
制御コマンド生成部203は、入力されたsRGBの画像データに基づき、RIP部204及び色変換処理部205の制御を行うための制御コマンドの生成を行う。制御コマンド生成部203が生成した制御コマンド及び入力されたsRGBの画像データは、RIP部204に送られる。
RIP部204は、制御コマンド生成部203が生成した制御コマンドを用いて、入力されたsRGBの画像データからRGBラスター画像データを生成する。
色変換処理部205は、ROM102又は大容量記憶装置104に記憶されているカラーマッチングテーブルを用いて、RIP部204で生成したRGBラスター画像データを、CMYK色空間の色で表現されたCMYK画像データに変換する色変換処理を施す。本実施形態では、色変換処理部205は、目標とする画像形成装置(目標デバイス)の色を再現するカラーマッチングテーブルを生成するための色調整用のチャートを印刷する際には、色分解テーブルを用いる。色分解テーブルとは、例えば入力値が(R,G,B)=(123,55,200)ならば、出力値が(C,M,Y,K)=(38,72,0,21)のように、単純に色をRGBからCMYKに分解するだけのテーブルを示している。更に、色変換処理部205は、色調整設定受信部202において受信した設定値に基づき選択したCMYKの各色に対し予め用意された1次元ルックアップテーブル(LUT:Look Up Table)を用いてCMYK値の調整を行う。1次元LUTは、ROM102、或いは、大容量記憶装置104に予め記憶されている。このように色変換処理部205は、色分解テーブル及び1次元LUTに基づき、RGBラスター画像データをCMYK画像データに変換する。
中間調処理部206は、色変換処理部205によって生成されたCMYK画像データに対して、中間調処理を施して印刷画像データを生成する。プリンタエンジン111は、通常、2、4、16階調等のように、256階調を表現する入力画像データよりも低階調数での出力にのみ対応している場合が多い。このため、中間調処理部206は、少ない階調数での出力でも安定した中間調表現での出力が可能となるようにCMYK画像データに対して中間調処理を施し、プリンタエンジン111で処理可能な画像データである印刷画像データを生成する。尚、中間調処理部206による中間調処理には、濃度パターン法、組織的ディザ法、又は誤差拡散法等の様々な方法を適用することが可能である。
画像出力部207は、中間調処理部206から印刷画像データを受け取ると、エンジンI/F107を介してプリンタエンジン111に印刷画像データを送信する。CPU101は、印刷画像データに基づく印刷指示を、プリンタエンジン111に対して行う。プリンタエンジン111は、露光、現像、転写、及び定着の各プロセスを実行することによって、記録媒体上に入力された印刷画像データに従ったカラー画像を印刷する。
<読み取り画像判定装置の構成>
図3は、読み取り画像判定装置115の内部構成を示す機能ブロック図である。読み取り画像判定装置115は、画像入力部301、階調ターゲット入力部302、画像解析部303、正否判定部304、判定結果出力部305を備える。これらの各機能部は、CPU101がROM102に格納されたプログラムをRAM103に読み出して実行することによって実現される。あるいは、これらの一部又は全部が、ASIC又は電子回路等のハードウェアで実現されてもよい。
画像入力部301は、正否判定対象の画像データの入力を受け付ける。入力される画像データは、例えばスキャナユニット112からスキャナI/F109を介して入力されるチャートの入力画像データである。チャートの入力画像データは、例えば、スキャナユニットに依存のRGB色空間であるdevRGB色空間に対応したRGBの各信号を8bit256階調で表現する3レイヤーのデータである。画像入力部301に入力された画像データは、画像解析部303に送られる。
階調ターゲット入力部302は、出力濃度を一定に保つためのキャリブレーションに用いられるCMYK各色の色信号値と目標となる濃度値であるターゲット濃度値とを対応付ける1次元LUTで表現される階調ターゲットテーブルを取得する。尚、階調ターゲットテーブルは、画像形成装置100のROM102又は大容量記憶装置104に予め記憶されているものとする。
画像解析部303は、画像入力部301から受け取った画像データを解析し、チャートの全パッチの中からCMYのいずれか単色で構成される特定のパッチの読み取りRGB値から濃度値を算出し、正否判定部304に送る。
正否判定部304は、画像解析部303から受け取ったCMYの各色の濃度値と階調ターゲット入力部302が受信した階調ターゲットテーブルに基づき導出される階調ターゲットカーブとの比較を行う。正否判定部304は、階調ターゲットカーブに載るか或いは階調ターゲットカーブから予め決められた範囲内に納まっているか確認し、その結果を判定結果出力部305に送る。
判定結果出力部305は、格納された正否判定結果が否であった場合は、表示部105に警告を表示するよう指示する。
ここで図4に、第1の実施形態において調整デバイス及び目標デバイスで印刷する色調整用のチャートの一例を示す。例えば、チャートは23行32列合計736個の正方形のパッチからなる。左上(R,G,B)=(0,0,0)から始まり、右側に順に(0,0,32)等、青の成分が増えていき、729個目以降は(255,255,255)で構成される、8bit256階調で表現する3レイヤーの画像データである。
この色調整用のチャートは、調整デバイス及び目標デバイスの画像処理装置114及びプリンタエンジン111でそれぞれ印刷され、印刷された2つのチャートは、調整デバイスのスキャナユニット112で読み取られる。
図5は、第1の実施形態における、出力濃度を一定に保つためのキャリブレーションに用いられるCMYKのうちいずれか一色の色信号値とターゲット濃度値とを対応付ける1次元LUTに基づき生成される階調ターゲットカーブの一例である。
図6は、第1の実施形態における画像形成装置の印刷設定を判定するための処理を示すフローチャートである。印刷されたチャートをスキャナユニットで読み取り、読み取ったチャートが望ましい状態の画像形成装置で印刷されたかを判定し、望ましい状態でない時は警告を表示するまでの手順の一例を示すフローチャートである。この各ステップを図1~図5、及び図7~図9を用いて説明する。尚、図6のフローチャートにおける各ステップの処理は、CPU101が、ROM102に格納されたプログラムをRAM103に読み出して実行することによって、画像形成装置100上で実現される。
S601において、画像形成装置100は、表示部105に図7に示すようなUIを表示させ、原稿読み取り開始ボタン701が押下された時、スキャナユニット112においてプリンタエンジン111で印刷されたチャートの読み取りを開始する。読み取りが終了したら読み取り画像判定装置115の画像入力部301に読み取り画像データを送り、S602へ進む。このとき、デバイス間カラーマッチングを行うために、調整デバイスで印刷したチャートと目標デバイスで印刷したチャートとの読み取りを一度に行う場合、調整デバイスで印刷したチャートの読み取り画像データのみを画像判定装置115に送る。
S602において、読み取り画像判定装置115の画像入力部301は、読み取り画像データの入力が確認されると、画像解析部303に読み取り画像を送る。画像解析部303は、図4に示すチャートにある736個のパッチのそれぞれの中心20画素×20画素を取得し、取得した400画素の平均画素値である読み取りRGB値を算出し、S603へ進む。尚、パッチ毎の読み取りRGB値は、各パッチの中心20画素×20画素の400画素の平均画素値は一例でありこの限りではなく、各パッチの全画素の平均画素値や各パッチにおける所定の数の飛び飛びの画素の平均画素値等としてもよい。
S603において、画像解析部303は、C,M,Yのいずれかの単色であるパッチの読み取りRGB値を取得する。即ち、チャート上の複数のパッチの中で、読み取りRGB値が例えば(R,G,B)=(255,255,128)のように、色信号値が「255」となる色要素が2つある特定のパッチについてのみ、読み取りRGB値を取得する。次に色信号値が「255」である2つの色要素が同じものごとに分類する。例えば、(R,G,B)=(255,255,128)や(R,G,B)=(255,255,32)等は同じ分類に属することになる。そして、各分類において読み取りRGB値を「255」以外の色信号値の大きい順に並べてリスト化する。また、ROM102或いは大容量記憶装置に記憶されている色分解テーブルを用いて、リスト化した読み取りRGB値をCMY値に変換することでCMY値もリスト化し、S604へ進む。この時リスト化されたCMY値は、CMYのいずれかの単色に相当する値をとるため、CMYのいずれか1つのみに0以外の色信号値を有し、他の2つの色信号値は0となる。
S604において、画像解析部303は、S603で取得したC,M,Yそれぞれの読み取りRGB値からC,M,YそれぞれのL***値を算出し、更に算出したC,M,YそれぞれのL***値からC,M,Yそれぞれの濃度値に変換する。この読み取りRGB値からL***値を介して濃度値に変換する変換テーブルはC,M,Yそれぞれについて予め用意し、ROM102或いは大容量記憶装置104に格納しておく。画像解析部303は、リスト化された読み取りRGB値に対応した濃度値リストを正否判定部304に送って、S605へ進む。
S605において、正否判定部304は、階調ターゲット入力部302が受信したC,M,Yそれぞれの階調ターゲットテーブルを取得する。次に、S603において画像解析部303で生成された、C,M,Yの色ごとにリスト化されたCMY値を、各色に対応する階調ターゲットテーブルである1次元LUTに入力し、CMY値の各値に対応するターゲット濃度値を導出して、S606へ進む。
S606において、正否判定部304は、正否判定を行っていないC,M,Yのいずれかに対応するリスト化されたCMY値について、読み取りRGB値から算出した濃度値を取得して、S607へ進む。
S607において、正否判定部304は、リスト化されたCMY値の各値に対応する、ターゲット濃度値と読み取りRGB値から算出した濃度値との差の絶対値が所定の閾値、例えば0.05より大きいか否かを判定する。ターゲット濃度値とチャートの濃度値との差の絶対値が、図8(b)に示す値802のように所定の閾値よりも大きい場合は、判定結果出力部305に否の判定結果を送り、S608へ進む。一方、ターゲット濃度値とチャートの濃度値との差の絶対値が、図8(a)に示す値801のようにリスト内の全てのCMY値において所定の閾値以下である場合は、S609へ進む。
S608において、判定結果出力部305は、表示部105に図9に示すようなユーザに濃度調整(色調整)やトナーセーブの設定の無効化及び自動階調補正の実施を促す警告メッセージを表示し、一連の印刷設定を判定するための処理を終了する。
S609において、正否判定部304は、画像解析部303で作成したC,M,Yの全ての色について、ターゲット濃度値と読み取りRGB値から算出した濃度値との差の判定を行ったかを確認し、判定を行っていない色がある場合は、S606に戻る。一方、判定を行っていない色がない場合は、一連の印刷設定を判定するための処理を終了する。
尚、本実施形態では、S606において階調ターゲットテーブルに基づきCMY値からターゲット濃度値を導出する構成としたが、他の方法を用いてもよい。例えば、濃度値の変化率及び最大値等によってCMY値に対するターゲット濃度値を規定する構成とし、CMY値からターゲット濃度値を算出する構成としてもよい。
以上のように本実施形態では、チャートを印刷した際の画像形成装置の設定が適切でない場合は、ユーザに対して印刷設定を修正するように促す通知を行うことができる。これにより、例えばデバイス間カラーマッチングを行う場合、調整する画像形成装置の持つ色域を最大限に活かす設定以外の、ユーザによる任意の色調整やトナーセーブ等の設定で印刷されたチャートを使用することを防ぐことができる。ユーザは通知に従ってチャートを適切な印刷設定で印刷し直すことで適切にデバイス間カラーマッチングを実行できるので、カラーマッチングの効果をより持続させることが可能となる。
尚、本実施形態では、チャートが適切な印刷設定で印刷されていないと場合、その旨をユーザに通知する構成としたが、通知に代えて、又は通知に加えて、所定の処理を中止する構成としてもよい。例えば、本実施形態の印刷設定を判定するための処理をデバイス間カラーマッチング処理の一部として行う場合、チャートが適切な印刷設定で印刷されていないと場合には、デバイス間カラーマッチング処理を中止するようにしてもよい。
また、本実施形態では、S607においてターゲット濃度値と読み取りRGB値から算出した濃度値との比較を行うが、ターゲット濃度値から算出したターゲット色信号値であるターゲットRGB値と読み取りRGB値とを比較する構成としてもよい。なお、ターゲットRGB値は、階調ターゲットテーブルから直接導出できるようにしてもよいし、ターゲットRGB値の変化率及び最大値等から算出する構成としてもよい。すなわち、読み取りRGB値が所定の範囲から外れていないか否かを判定でれば、S607の方法に限定されない。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、チャート読み取り時に適切な印刷設定でチャートが印刷されたかを判定し、適切な印刷設定で印刷されていない場合はユーザに印刷設定を修正することを促すよう通知する方法を示した。一方、本実施形態においては、画像形成装置がチャートの入力画像データを持ち、且つ、チャート印刷時には色調整に関する設定を無効にして印刷する方法について説明する。尚、画像形成装置の構成(図1)、画像処理装置の構成(図2)、デバイス間カラーマッチングテーブルを生成するためのチャート(図4)は、第1の実施形態と同様であるためここでは説明を省略する。
図11は、第2の実施形態における、画像形成装置100が保持するチャートの入力画像データに基づきチャートを印刷するまでの手順の一例を示すフローチャートである。この図11に示す各ステップについて図1~2、図4、図10を用いて説明する。尚、図11のフローチャートにおける各ステップの処理は、CPU101が、ROM102に格納されたプログラムをRAM103に読み出して実行することによって、画像形成装置100上で実現される。
S1101において、画像形成装置100は、表示部105に図10に示すようなUI(チャート印刷画面)を表示させ、印刷開始ボタン1001が押下され、印刷指示を受け付けたことを確認すると、S1102へ進む。
S1102において、画像形成装置100は、画像処理装置114の色調整設定受信部202に対し、色調整(濃度調整)に関する設定項目の全てについて色調整を行わない設定に上書き指定し、S1103へ進む。ここで、色調整に関する設定項目とは、例えばC,M,Y,K各色に設定可能な印刷濃度の調整や、トナーの消費を抑えるトナーセーブを指定できる設定項目である。
S1103において、画像形成装置100は、ROM102に記憶されている図4に示すようなチャートの読み取り画像データを取得し、画像処理装置114の画像入力部201に送り、S1104へ進む。
S1104において、画像処理装置114は、読み取り画像データを色変換する。具体的には、画像処理装置114の制御コマンド生成部203が、画像入力部201に入力された読み取り画像データを基に、RIP部204及び色変換処理部205の制御を行う制御コマンドを生成する。そして制御コマンド生成部203は、生成した制御コマンドとsRGBの画像データとをRIP部204に送る。次に、RIP部204が、制御コマンドに基づき、入力されたsRGBの画像データからRGBラスター画像データを生成し、色変換処理部205に送る。次に、色変換処理部205が、RIP部204から受け取ったRGBラスター画像データに対して色変換処理を行ってCMYK画像データを生成し、中間調処理部206に送る。この時、色調整設定受信部202では、色調整を行わない設定を受信しているため、色変換処理はチャート印刷向けの色分解テーブルを用いて実施される。最後に中間調処理部206が、色変換処理部205から受け取ったCMYK画像データに対して中間調処理を行って印刷画像データとして画像出力部207に送り、S1105へ進む。
S1105において、画像形成装置100は、画像出力部207から出力される印刷画像データをエンジンI/F107を介してプリンタエンジン111に送信して記録媒体上に印刷して終了する。
以上のように本実施形態では、チャートを印刷する際にユーザによる色調整やトナーセーブ等の色調整に関する設定を画像形成装置が自動的に無効にすることで、より確実に画像形成装置の持つ色域を最大限に活かしたチャートの印刷を可能にする。これにより、デバイス間カラーマッチングを行う際も、適切な印刷設定でチャートを印刷することが可能となり、カラーマッチングの効果をより持続させることが可能となる。
尚、本実施形態では、チャートを印刷する場合は色調整に関する設定を全て無効し、色調整を行わない設定とする構成としたが、色調整に関する設定を全て無効する以外の所定の印刷設定に変更する構成としてもよい。例えば、S1101においてUIに印刷設定を指定できるボタン等を表示し、S1102においてS1101で指定された印刷設定に上書きするようにしてもよい。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態について説明する。第2の実施形態では、画像形成装置が保持するチャートを印刷する際に自動で色調整の設定を無効にする方法を示した。本実施形態においては、画像系装置に接続されたPCのプリンタドライバを介して画像形成装置でチャートを印刷する場合でも色調整に関する設定を無効にして印刷する方法について説明する。尚、画像形成装置の構成(図1)、画像処理装置の構成(図2)、デバイス間カラーマッチングテーブルを生成するためのチャート(図4)は、第1の実施形態と同様であるためここでは説明を省略する。
図13は、第3の実施形態における、ホストPC116上のプリンタドライバが、チャートを印刷させるためのプリントコマンドを画像形成装置100に送信するまでの手順の一例を示すフローチャートである。この各ステップを図1~2、図4、図12を用いて説明する。尚、チャートの入力画像データは、画像形成装置100に予め保持されているものとする。また、図13のフローチャートにおける各ステップの処理は、ホストPC116上のCPUが、大容量記憶装置に格納されたプリンタドライバをRAMに読み出して実行することによって、ホストPC116上で実現される。
S1301において、プリンタドライバは、ホストPC116上で起動しているオペレーティングシステムの印刷画面において印刷ボタンが押下されたかを確認し、印刷ボタンが押下された場合は、S1302へ進む。
S1302において、プリンタドライバは、図12に示すようなプリンタドライバが提供する画像形成装置の印刷設定を設定するためのUIにおいて、「出力方法」に関する設定項目を指定するリスト1201で「チャート印刷」が選択されているかを確認する。「チャート印刷」が選択されたことを確認し、印刷指示を受け付けた場合は、S1303へ進み、「チャート印刷」以外が選択されている場合は、S1304へ進む。
S1303において、プリンタドライバは、色調整に関する設定を全て無効にし、色調整を行わない設定のプリントコマンドを生成し、S1305へ進む。
S1304において、プリンタドライバは、色調整に関する設定項目の指定値に従ってプリントコマンドを生成し、S1305へ進む。
S1305において、プリンタドライバは、生成したプリントコマンドを画像形成装置100に送信して終了する。
画像形成装置100が色調整に関する設定が全て無効にされて色調整を行わない設定のプリントコマンドを受信した場合の画像形成装置100の動作は、第2の実施形態におけるフローチャートのS1102以降と同様のためここでは省略する。
以上のように、チャートを印刷する際に、ユーザによる色調整やトナーセーブ等の色調整に関する設定をプリンタドライバが自動的に無効にすることで、より確実に画像形成装置の持つ色域を最大限に活かしたチャートの印刷がユーザ操作無しに可能になる。これにより、より適切なカラーマッチングを可能とし、カラーマッチングの効果をより長く持続させることが可能となる。
尚、本実施形態では、画像形成装置100がチャートの入力画像データを保持し、ホストPC116からはプリントコマンドのみを送信する構成としたが、ホストPC116からプリントコマンドと併せてチャートの入力画像データを送信する構成としてもよい。
また本実施形態では、色調整に関する設定を全て無効し、色調整を行わない設定とする構成としたが、色調整に関する設定を全て無効にする以外の所定の印刷設定に変更する構成としてもよい。例えば、S1302においてUIに印刷設定を指定できるボタン等を表示し、S1303においてS1302で指定された印刷設定に上書きするプリントコマンドを生成するようにしてもよい。
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態について説明する。第1の実施形態では、チャート読み取り時に適切な印刷設定でチャートが印刷されたかを判定し、適切な印刷設定で印刷されていない場合はユーザに印刷設定を修正することを促すよう通知する方法を示した。これに対し、本実施形態では、適切な印刷設定でチャートが印刷されたかの判定に加えて、チャートを印刷する用紙が1種類に統一されているかの判定及び、複数チャートで構成されるチャートが正しい順番で読み取られているかの判定を行う。そして、いずれか1つでも条件を満たさない場合、ユーザに全ての条件が満たされるよう修正することを促す通知を行う。尚、本実施形態における画像形成装置の構成(図1)、画像処理装置の構成(図2)、デバイス間カラーマッチングテーブルを生成するためのチャート(図4)は、第1の実施形態と同様であるためここでは説明を省略する。
図14は、第4の実施形態における画像形成装置の印刷設定を判定するための処理を示すフローチャートである。印刷されたチャートをスキャナユニットで読み取り、まず、読み取ったチャートが全て同じ用紙に印刷されたものであるかを判定し、同じ用紙でない場合はその旨を示す警告を表示する。次に、読み取ったチャートが指定の順番で読み取られたかを判定し、指定の順番ではない場合はその旨を示す警告を表示する。最後に、読み取ったチャートが望ましい状態の画像形成装置で印刷されたかを判定し、望ましい状態でない時はその旨を示す警告を表示する。以下、この本実施形態に係る一連の手順の一例を示すフローチャートの各ステップについて、図1~図5、図7~図9、及び図15~図16を用いて説明する。尚、図14のフローチャートにおける各ステップの処理は、CPU101が、ROM102に格納されたプログラムをRAM103に読み出して実行することによって、画像形成装置100上で実現される。
S1401において、画像形成装置100は、表示部105に図7に示すようなUIを表示させ、原稿読み取り開始ボタン701が押下された時、スキャナユニット112においてプリンタエンジン111で印刷されたチャートの読み取りを開始する。読み取りが終了したら読み取り画像判定装置115の画像入力部301に読み取り画像データを送り、S1402へ進む。このとき、デバイス間カラーマッチングを行うために、調整デバイスで印刷したチャートと目標デバイスで印刷したチャートとの読み取りを一度に行う場合、調整デバイスで印刷したチャートの読み取り画像データのみを画像判定装置115に送る。
S1402において、読み取り画像判定装置115の画像入力部301は、読み取り画像データの入力が確認されると、画像解析部303に読み取り画像を送る。画像解析部303は、図4に示すチャートにある736個のパッチのそれぞれの中心20画素×20画素を取得し、取得した400画素の平均画素値である読み取りRGB値を算出し、S1403へ進む。尚、パッチ毎の読み取りRGB値は、各パッチの中心20画素×20画素の400画素の平均画素値は一例でありこの限りではなく、各パッチの全画素の平均画素値や各パッチにおける所定の数の飛び飛びの画素の平均画素値等としてもよい。
S1403において、画像解析部303は、パッチデータの信号値が白であるパッチの読み取りRGB値を全て取得する。即ちチャート上の複数のパッチの中で、チャートを構成するパッチデータの信号値が(R,G,B)=(255,255,255)であるパッチの読み取りRGB値を取得し、S1404へ進む。
S1404において、画像解析部303は、S1403において取得した読み取りRGB値の色差を計算する。例えば、S1403において取得した全ての読み取りRGB値をL***値に変換し、初めの1つのパッチのL***値とその他の各パッチのL***値との差であるΔEをそれぞれ求める。このΔEが例えば1.0などの所定の値より小さい場合はS1405へ進む。一方、ΔEが所定の値以上、ここでは1.0以上である場合はS1416へ進む。
S1405において、画像解析部303は、R、G、Bのいずれかの単色であるパッチの読み取りRGB値を取得する。即ちチャート上の複数パッチの中で、チャートを構成するパッチデータの信号値(R,G,B)が、(255,0,0)、(0,255,0)、(0,0,255)のいずれかであるパッチの読み取り値を取得し、S1406へ進む。ここで、チャートを構成するパッチデータの信号値(R,G,B)が、(255,0,0)、(0,255,0)、(0,0,255)のいずれかであるパッチの位置はチャート毎に予め決められており、チャートの読み取り順により決定されている。
S1406において、画像解析部303は、パッチデータの信号値が(R,G,B)=(255,0,0)のパッチの読み取りRGB値において、色成分間の大小関係が所定の条件R>G且つR>Bを満たしている場合は、S1407へ進む。一方、色成分間の大小関係がR>G且つR>Bを満たしていない場合、S1417へ進む。
S1407において、画像解析部303は、パッチデータの信号値が(R,G,B)=(0,255,0)のパッチの読み取りRGB値において、色成分間の大小関係が所定の条件G>R且つG>Bを満たしている場合は、S1408へ進む。一方、色成分間の大小関係がG>R且つG>Bを満たしていない場合、S1417へ進む。
S1408において、画像解析部303は、パッチデータの信号値が(R,G,B)=(0,0,255)のパッチの読み取りRGB値において、色成分間の大小関係が所定の条件B>R且つB>Gが成立している場合は、S1409へ進む。一方、色成分間の大小関係がB>R且つB>Gが成立しない場合、S1417へ進む。
S1409において、画像解析部303は、全てのチャートの判定を行ったかを確認し、全てのチャートの判定が完了した場合は、S1410へ進む。一方、全てのチャートの判定が完了していない場合はS1405に戻りこれを繰り返す。
S1410において、画像解析部303は、パッチデータの信号値がC,M,Yのいずれかの単色であるパッチの読み取りRGB値を取得する。即ち、チャート上の複数のパッチの中で、読み取りRGB値が例えば(R,G,B)=(255,255,128)のように、色信号値が「255」となる色要素が2つある特定のパッチについてのみ、読み取りRGB値を取得する。次に色信号値が「255」である2つの色要素が同じものごとに分類する。例えば、(R,G,B)=(255,255,128)や(R,G,B)=(255,255,32)等は同じ分類に属することになる。そして、各分類において読み取りRGB値を「255」以外の色信号値の大きい順に並べてリスト化する。また、ROM102或いは大容量記憶装置に記憶されている色分解テーブルを用いて、リスト化した読み取りRGB値をCMY値に変換することでCMY値もリスト化し、S1411へ進む。この時リスト化されたCMY値は、CMYのいずれかの単色に相当する値をとるため、CMYのいずれか1つのみに0以外の色信号値を有し、他の2つの色信号値は0となる。
S1411において、画像解析部303は、S1410で取得したC,M,Yのいずれかの単色であるパッチの読み取りRGB値からC,M,YそれぞれのL***値を算出する。更に画像解析部303は、算出したC,M,YそれぞれのL***値からC,M,Yそれぞれの濃度値に変換する。この読み取りRGB値からL***値を介して濃度値に変換する際に用いる変換テーブルは、C,M,Yそれぞれについて予め用意し、ROM102或いは大容量記憶装置104に格納しておく。画像解析部303は、リスト化された読み取りRGB値に対応した濃度値リストを正否判定部304に送って、S1412へ進む。
S1412において、正否判定部304は、階調ターゲット入力部302が受信したC,M,Yそれぞれの階調ターゲットテーブルを取得する。次に、S1410において画像解析部303で生成された、C,M,Yの色ごとにリスト化されたCMY値を、各色に対応する階調ターゲットテーブルである1次元LUTに入力し、CMY値の各値に対応するターゲット濃度値を導出して、S1413へ進む。
S1413において、正否判定部304は、正否判定を行っていないC,M,Yのいずれかに対応するリスト化されたCMY値について、読み取りRGB値から算出した濃度値を取得して、S1414へ進む。
S1414において、正否判定部304は、リスト化されたCMY値の各値に対応するターゲット濃度値と、読み取りRGB値から算出した濃度値との差の絶対値が所定の閾値、例えば0.05より大きいか否かを判定する。ターゲット濃度値とチャートの濃度値との差の絶対値が、図8(b)に示す値802のように所定の閾値よりも大きい場合は、判定結果出力部305に否の判定結果を送り、S1418へ進む。一方、ターゲット濃度値とチャートの濃度値との差の絶対値が、図8(a)に示す値801のようにリスト内の全てのCMY値において所定の閾値以下である場合は、S1415へ進む。
S1415において、正否判定部304は、画像解析部303で作成したC,M,Yの全ての色について、ターゲット濃度値と読み取りRGB値から算出した濃度値との差の判定を行ったかを確認し、判定を行っていない色がある場合は、S1413に戻る。一方、判定を行っていない色がない場合は、一連の印刷設定を判定するための処理を終了する。
S1416において、画像解析部303は、判定結果出力部305を介して表示部105に図15に示すようなユーザにチャートを印刷した用紙を統一するよう促す警告メッセージを表示し、一連の印刷設定を判定するための処理を終了する。
S1417において、画像解析部303は、判定結果出力部305を介して表示部105に図16に示すようなユーザに自動ドキュメントフィーダーにセットしたチャートの順番や向きを指定の通りにするよう促す警告メッセージを表示する。そして画像解析部303は、一連の印刷設定を判定するための処理を終了する。
S1418において、判定結果出力部305は、表示部105に図9に示すようなユーザに濃度調整(色調整)やトナーセーブの設定の無効化及び自動階調補正の実施を促す警告メッセージを表示する。そして判定結果出力部305は、一連の印刷設定を判定するための処理を終了する。
尚、本実施形態では、S1413において階調ターゲットテーブルに基づきCMY値からターゲット濃度値を導出する構成としたが、他の方法を用いてもよい。例えば、濃度値の変化率及び最大値等によってCMY値に対するターゲット濃度値を規定する構成とし、CMY値からターゲット濃度値を算出する構成としてもよい。
以上のように本実施形態では、例えばデバイス間カラーマッチングを行う場合において、用紙の影響によりパッチの読み取り値に差異がでるチャートを印刷した用紙の不一致の場合は、ユーザに用紙を統一するように促す通知を行うことができる。また、チャート毎に予め決められたパッチの配置通りに読み取り値が得られなくなるチャートの読み取り順やチャートの読み取りの向きの不正がある場合は、ユーザにチャートの読み取り順や向きを指定の通りにするよう促す通知を行うことができる。更に、チャートを印刷した際の画像形成装置の設定が適切でない場合は、ユーザに対して印刷設定を修正するように促す通知を行うことができる。これらにより、例えば、用紙違いによるパッチの読み取り値のズレによる不適切な色処理テーブルの生成を防ぐことができる。また、チャートの読み取り順や向きの不正によって生じる対応しない信号値と読み取り値とを対応付けることによる不正な色処理テーブルの生成を防ぐことができる。更に調整する画像形成装置の持つ色域を最大限に活かす設定以外の、ユーザによる任意の色調整やトナーセーブ等の設定で印刷されたチャートを使用することを防ぐことができる。ユーザは通知に従って用紙の統一、読み取り順や向き、チャートを適切な印刷設定で印刷し直すなどによって適切にデバイス間カラーマッチングを実行できるので、カラーマッチングの効果をより持続させることが可能となる。
尚、本実施形態では、チャートが適切な印刷設定で印刷されていないと場合、その旨をユーザに通知する構成としたが、通知に代えて、又は通知に加えて、所定の処理を中止する構成としてもよい。例えば、本実施形態の印刷設定を判定するための処理をデバイス間カラーマッチング処理の一部として行う場合、チャートが適切な印刷設定で印刷されていないと場合には、デバイス間カラーマッチング処理を中止するようにしてもよい。
また、本実施形態では、S1414においてターゲット濃度値と読み取りRGB値から算出した濃度値との比較を行うが、ターゲット濃度値から算出したターゲット色信号値であるターゲットRGB値と読み取りRGB値とを比較する構成としてもよい。なお、ターゲットRGB値は、階調ターゲットテーブルから直接導出できるようにしてもよいし、ターゲットRGB値の変化率及び最大値等から算出する構成としてもよい。すなわち、読み取りRGB値が所定の範囲から外れていないか否かを判定でれば、S1414の方法に限定されない。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100 画像形成装置
111 プリンタエンジン
112 スキャナユニット
114 画像処理装置
115 読み取り画像判定装置

Claims (19)

  1. 画像データに基づき記録媒体に画像を印刷する印刷手段を備えた画像形成装置であって、
    前記印刷手段が色調整用のチャートの入力画像データを用いて印刷したチャートを読み取って、当該チャートの読み取り画像データを取得する取得手段と、
    前記チャートに含まれる複数のパッチのうちの第1のパッチに対応する前記チャートの読み取り画像データの色信号値が所定の範囲から外れている場合、前記印刷手段の印刷設定に関する警告を行う制御手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 画像データに基づき記録媒体に画像を印刷する印刷手段を備えた画像形成装置であって、
    前記印刷手段が色調整用のチャートの入力画像データを用いて印刷したチャートを読み取って、当該チャートの読み取り画像データを取得する取得手段と、
    前記チャートに含まれる複数のパッチのうちの第1のパッチに対応する前記チャートの読み取り画像データの色信号値が所定の範囲から外れている場合には、当該チャートの読み取り画像データに基づく前記印刷手段の色調整を実行せず、前記チャートの読み取り画像データの色信号値が前記所定の範囲から外れていない場合には、当該チャートの読み取り画像データに基づく前記印刷手段の色調整を実行する制御手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、前記印刷手段の印刷設定を所定の設定に変更して前記チャートを印刷するよう促す警告を行う、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第1のパッチは、前記印刷手段で用いる色材のうち1つの色材の色のみで表されるパッチである、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、前記印刷手段で用いる色材の色ごとに前記色信号値に対するターゲット色信号値を定めた階調ターゲットテーブルに基づき、前記所定の範囲を導出する、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、前記印刷手段で用いる色材の色ごとのターゲット色信号値の最大値及び変化率に基づき、前記所定の範囲を導出する、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御手段は、前記チャートの読み取り画像データの色信号値とそれに対応する予め定められたターゲット色信号値との差の絶対値が所定の閾値より大きい場合、前記チャートの読み取り画像データの色信号値が所定の範囲から外れていると判定する、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記印刷手段で用いる色材の色は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)であり、
    前記第1のパッチの色は、C,M,Yのいずれか一色である、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御手段は、前記チャートが複数の記録媒体に印刷され、当該複数の記録媒体に印刷されたチャートの複数の読み取り画像データの間で、前記チャートに含まれる複数のパッチのうちの第2のパッチに対応する前記複数の読み取り画像データの色信号値の差異が所定の値以上である場合、前記印刷手段の印刷設定に関する警告を行う、
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記第2のパッチは、前記入力画像データにおいて白のパッチである、
    ことを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記制御手段は、前記チャートが複数の記録媒体に印刷され、当該複数の記録媒体に印刷されたチャートの複数の読み取り画像データにおける前記チャートに含まれる複数のパッチのうちの第3のパッチに対応する前記複数の読み取り画像データの色信号値の色成分間の大小関係が所定の条件を満たさない場合、前記印刷手段の印刷設定に関する警告を行う、
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  12. 前記第3のパッチは、前記入力画像データにおいて前記色信号値の色成分のいずれか1つで表される色のパッチである、
    ことを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 画像データに基づき記録媒体に画像を印刷する印刷手段を備えた画像形成装置であって、
    前記印刷手段に対する印刷指示を受け付ける受付手段と、
    前記受け付け手段が色調整用のチャートの画像データを用いてチャートの印刷指示を受け付けた場合、前記印刷手段に所定の印刷設定で前記チャートを印刷させる制御手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  14. 前記所定の印刷設定は、前記印刷手段の色調整に関する設定を全て無効にした設定である、
    ことを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  15. 前記受付手段は、前記チャートの印刷指示と共に前記印刷手段の印刷設定に関する指示を受け付け、
    前記制御手段は、前記受付手段が受け付けた前記印刷設定に関する指示に基づき前記所定の印刷設定を設定する、
    ことを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  16. 画像データに基づき記録媒体に画像を印刷する印刷手段を備えた画像形成装置の制御方法であって、
    前記印刷手段が色調整用のチャートの入力画像データを用いて印刷したチャートを読み取って、当該チャートの読み取り画像データを取得するステップと、
    前記チャートに含まれる複数のパッチのうちの第1のパッチに対応する前記チャートの読み取り画像データの色信号値が所定の範囲から外れている場合、前記印刷手段の印刷設定に関する警告を行うステップと、
    を有することを特徴とする制御方法。
  17. 画像データに基づき記録媒体に画像を印刷する印刷手段を備えた画像形成装置の制御方法であって、
    前記印刷手段が色調整用のチャートの入力画像データを用いて印刷したチャートを読み取って、当該チャートの読み取り画像データを取得するステップと、
    前記チャートに含まれる複数のパッチのうちの第1のパッチに対応する前記チャートの読み取り画像データの色信号値が所定の範囲から外れている場合には、当該チャートの読み取り画像データに基づく前記印刷手段の色調整を実行せず、前記チャートの読み取り画像データの色信号値が前記所定の範囲から外れていない場合には、当該チャートの読み取り画像データに基づく前記印刷手段の色調整を実行するステップと、
    を備えることを特徴とする制御方法。
  18. 画像データに基づき記録媒体に画像を印刷する印刷手段を備えた画像形成装置の制御方法であって、
    前記印刷手段に対する印刷指示を受け付けるステップと、
    前記受け付けるステップにおいて色調整用のチャートの画像データを用いてチャートの印刷指示を受け付けた場合、前記印刷手段に所定の印刷設定で前記チャートを印刷させるステップと、
    を有することを特徴とする制御方法。
  19. コンピュータを、請求項1乃至15のいずれか1項に記載の画像形成装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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