JP2023041889A - デジタルバイオマーカおよびゲノムパネルの伝達のためのシステムおよび方法 - Google Patents

デジタルバイオマーカおよびゲノムパネルの伝達のためのシステムおよび方法 Download PDF

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Abstract

【課題】デジタルバイオマーカおよびゲノムパネルの伝達のための好適なシステムおよび方法を提供すること。【解決手段】組織試料と関連付けられる、1つまたはそれを上回るデジタル画像、関連症例、患者、および/または複数の臨床情報を受信するステップと、機械学習システムを使用して、1つまたはそれを上回るデジタル画像に関する予測、推奨、および/または複数のデータのうちの1つまたはそれを上回るものを決定するステップであって、機械学習システムは、バイオマーカおよび複数のゲノムパネル要素を予測するために、複数の訓練画像を使用して、訓練されている、ステップと、予測、推奨、および/または複数のデータに基づいて、出力および少なくとも1つの可視化領域を症例履歴の一部として臨床報告システム内にログ付けすべきかどうかを決定するステップとのためのシステムおよび方法が、開示される。【選択図】なし

Description

(関連出願)
本願は、その開示全体が、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、2020年1月28日に出願された、米国仮出願第62/966,659号の優先権を主張する。
本開示の種々の実施形態は、概して、人工知能(AI)技術を展開し、バイオマーカ、ゲノム特徴、治療抵抗、および病理学試料の付加的試験のために必要な他の関連特徴を検出するステップに関する。より具体的には、本開示の特定の実施形態は、調製された組織試料のバイオマーカおよびゲノム特徴を予測、識別、または検出するためのシステムおよび方法に関する。本開示はさらに、初見のスライドから標識を予測する、予測モデルを作成するためのシステムおよび方法を提供する。
病理学者が、バイオマーカまたはゲノムパネルに関する結果を受信するためには、複数のステップが存在し、コストを被り、かつ時間が要求され得る。バイオマーカ結果に関して、(a)病理学者が、患者の適切なまたは疑わしい体部位に着目し得、(b)実験室が、スライド染色に関する要求を受信し得、(c)実験室が、塊を切断し、または適切な非染色スライドを見出し、(d)その体部位が、染色され、(e)試験が、症例に対して電子的にログ付けされ、最終精査のために、病理学者に与えられる。ゲノムパネルに関して、(a)分子試験のための要求が、病理学者に与えられ得、(b)病理学者が、そこからシーケンシングすべきスライドを選択し、(c)組織の再切断が行われるように促し、(d)前の生検切片からの病理学者の輪郭に基づいて、腫瘍が掻爬されるように促し得、(e)掻爬された腫瘍組織内のゲノムが、シーケンシングされ得、(f)遺伝子報告が、作成され得る。これらのプロセスは、高価かつ時間集約的であり得る。
前述の一般的説明および以下の発明を実施するための形態は、例示的および説明的にすぎず、本開示の制限ではない。本明細書に提供される背景説明は、概して、本開示の文脈を提示する目的のためのものである。本明細書に別様に示されない限り、本節に説明される資料は、本願における請求項の先行技術ではなく、本節における含有によって、先行技術である、または先行技術の示唆と認められるものではない。
本開示のある側面によると、組織試料と関連付けられる、デジタル画像内のバイオマーカおよび/または少なくとも1つのゲノム特徴を予測するためのシステムおよび方法が、開示される。
試料に対応する、電子画像を処理するためのコンピュータ実装方法は、組織試料と関連付けられる、1つまたはそれを上回るデジタル画像、関連症例、患者、および/または複数の臨床情報を受信するステップと、機械学習システムを使用して、1つまたはそれを上回るデジタル画像に関する予測、推奨、および/または複数のデータのうちの1つまたはそれを上回るものを決定するステップであって、機械学習システムは、バイオマーカおよび複数のゲノムパネル要素を予測するために、複数の訓練画像を使用して、訓練されている、ステップと、予測、推奨、および/または複数のデータに基づいて、出力および少なくとも1つの可視化領域を症例履歴の一部として臨床報告システム内にログ付けすべきかどうかを決定するステップとを含む。
試料に対応する、電子画像を処理するためのシステムは、命令を記憶する、メモリと、組織試料と関連付けられる、1つまたはそれを上回るデジタル画像、関連症例、患者、および/または複数の臨床情報を受信するステップと、機械学習システムを使用して、1つまたはそれを上回るデジタル画像に関する予測、推奨、および/または複数のデータのうちの1つまたはそれを上回るものを決定するステップであって、機械学習システムは、バイオマーカおよび複数のゲノムパネル要素を予測するために、複数の訓練画像を使用して、訓練されている、ステップと、予測、推奨、および/または複数のデータに基づいて、出力および少なくとも1つの可視化領域を症例履歴の一部として臨床報告システム内にログ付けすべきかどうかを決定するステップとを含む、プロセスを実施するための命令を実行する、少なくとも1つのプロセッサとを含む。
プロセッサによって実行されると、プロセッサに、試料に対応する、電子画像を処理するための方法を実施させる、命令を記憶する、非一過性コンピュータ可読媒体は、組織試料と関連付けられる、1つまたはそれを上回るデジタル画像、関連症例、患者、および/または複数の臨床情報を受信するステップと、機械学習システムを使用して、1つまたはそれを上回るデジタル画像に関する予測、推奨、および/または複数のデータのうちの1つまたはそれを上回るものを決定するステップであって、機械学習システムは、バイオマーカおよび複数のゲノムパネル要素を予測するために、複数の訓練画像を使用して、訓練されている、ステップと、予測、推奨、および/または複数のデータに基づいて、出力および少なくとも1つの可視化領域を症例履歴の一部として臨床報告システム内にログ付けすべきかどうかを決定するステップとを含む。
前述の一般的説明および以下の発明を実施するための形態は両方とも、例示的および説明的にすぎず、請求されるような開示される実施形態の制限ではないことを理解されたい。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
試料に対応する電子画像を処理するためのコンピュータ実装方法であって、上記方法は、
組織試料と関連付けられる1つまたはそれを上回るデジタル画像、関連症例、患者、および/または複数の臨床情報を受信することと、
機械学習システムを使用して、上記1つまたはそれを上回るデジタル画像に関する予測、推奨、および/または複数のデータのうちの1つまたはそれを上回るものを決定することであって、上記機械学習システムは、バイオマーカおよび複数のゲノムパネル要素を予測するために、複数の訓練画像を使用して、訓練されている、ことと、
上記予測、上記推奨、および/または上記複数のデータに基づいて、出力および少なくとも1つの可視化領域を症例履歴の一部として臨床報告システム内にログ付けすべきかどうかを決定することと
を含む、コンピュータ実装方法。
(項目2)
上記方法はさらに、上記1つまたはそれを上回るデジタル画像に関する予測または可視化が利用可能であることを示す通知を発生させることを含む、項目1に記載のコンピュータ実装方法。
(項目3)
上記方法はさらに、ユーザが上記予測または上記可視化を精査するオプションを発生させることを含む、項目1に記載のコンピュータ実装方法。
(項目4)
上記方法はさらに、上記予測に基づいて、少なくとも1つの推奨される治療の1つまたはそれを上回る表示を発生させることを含む、項目1に記載のコンピュータ実装方法。
(項目5)
上記1つまたはそれを上回る表示は、複数の以下の方法、すなわち、元々の画像の上に層化された少なくとも1つの着目領域のオーバーレイ、並置可視化、少なくとも1つの定量化方法を用いた報告、および複数の結果を伴う少なくとも1つのデジタル試験工程の概要のうちの1つを通して発生されてもよい、項目4に記載のコンピュータ実装方法。
(項目6)
デジタル免疫組織染色またはゲノムパネル結果の可視化は、複数の方法、すなわち、元々の画像の上に層化された少なくとも1つの着目領域のオーバーレイ、並置可視化、少なくとも1つの定量化測定値を伴う報告、および少なくとも1つの結果を伴うデジタル試験工程の概要のうちの1つを備える、項目1に記載のコンピュータ実装方法。
(項目7)
少なくとも1つの治療経路の推奨は、複数の臨床実践ガイドラインに基づく、項目1に記載のコンピュータ実装方法。
(項目8)
少なくとも1つの予測を発生させることは、
病理学試料の1つまたはそれを上回るデジタル化された画像、関連情報、臨床情報、および患者情報を受信することと、
複数の画像および複数の対応する患者データを記憶およびアーカイブするシステムを展開することと、
上記複数の画像および上記複数の対応する患者データに基づいて、少なくとも1つの予測されるバイオマーカおよび少なくとも1つの予測されるゲノムパネル要素を決定することと、
複数の予測されるバイオマーカおよびゲノムパネル要素に基づいて、推奨される治療経路のリストを発生させることと、
1つまたはそれを上回る予測値および少なくとも1つの治療経路推奨をユーザによって可読な形態に変換することと
を含む、項目1に記載のコンピュータ実装方法。
(項目9)
上記1つまたはそれを上回る予測値および上記少なくとも1つの治療経路推奨をユーザインターフェースに出力することをさらに含む、項目8に記載のコンピュータ実装方法。
(項目10)
試料に対応する電子画像を処理するためのシステムであって、上記システムは、
命令を記憶する少なくとも1つのメモリと、
少なくとも1つのプロセッサであって、上記少なくとも1つのプロセッサは、上記命令を実行することにより、
組織試料と関連付けられる1つまたはそれを上回るデジタル画像、関連症例、患者、および/または複数の臨床情報を受信することと、
機械学習システムを使用して、上記1つまたはそれを上回るデジタル画像に関する予測、推奨、および/または複数のデータのうちの1つまたはそれを上回るものを決定することであって、上記機械学習システムは、バイオマーカおよび複数のゲノムパネル要素を予測するために、複数の訓練画像を使用して、訓練されている、ことと、
上記予測、上記推奨、および/または上記複数のデータに基づいて、出力および少なくとも1つの可視化領域を症例履歴の一部として臨床報告システム内にログ付けすべきかどうかを決定することと
を含む動作を実施するように構成される、少なくとも1つのプロセッサと
を備える、システム。
(項目11)
上記方法はさらに、上記1つまたはそれを上回るデジタル画像に関する予測または可視化が利用可能であることを示す通知を発生させることを含む、項目10に記載のシステム。
(項目12)
上記方法はさらに、ユーザが上記予測または上記可視化を精査するオプションを発生させることを含む、項目10に記載のシステム。
(項目13)
上記方法はさらに、上記予測に基づいて、少なくとも1つの推奨される治療の1つまたはそれを上回る表示を発生させることを含む、項目10に記載のシステム。
(項目14)
上記1つまたはそれを上回る表示は、複数の以下の方法、すなわち、元々の画像の上に層化された少なくとも1つの着目領域のオーバーレイ、並置可視化、少なくとも1つの定量化方法を用いた報告、および複数の結果を伴う少なくとも1つのデジタル試験工程の概要のうちの1つを通して発生されてもよい、項目10に記載のシステム。
(項目15)
デジタル免疫組織染色またはゲノムパネル結果の可視化は、複数の方法、すなわち、元々の画像の上に層化された少なくとも1つの着目領域のオーバーレイ、並置可視化、少なくとも1つの定量化測定値を伴う報告、および少なくとも1つの結果を伴うデジタル試験工程の概要のうちの1つを備える、項目10に記載のシステム。
(項目16)
少なくとも1つの治療経路の推奨は、複数の臨床実践ガイドラインに基づく、項目10に記載のシステム。
(項目17)
少なくとも1つの予測を発生させることは、
病理学試料の1つまたはそれを上回るデジタル化された画像、関連情報、臨床情報、および患者情報を受信することと、
複数の画像および複数の対応する患者データを記憶およびアーカイブするシステムを展開することと、
上記複数の画像および上記複数の対応する患者データに基づいて、少なくとも1つの予測されるバイオマーカおよび少なくとも1つの予測されるゲノムパネル要素を決定することと、
複数の予測されるバイオマーカおよびゲノムパネル要素に基づいて、推奨される治療経路のリストを発生させることと、
1つまたはそれを上回る予測値および少なくとも1つの治療経路推奨をユーザによって可読な形態に変換することと
を含む、項目10に記載のシステム。
(項目18)
上記1つまたはそれを上回る予測値および上記少なくとも1つの治療経路推奨をユーザインターフェースに出力することをさらに含む、項目10に記載のシステム。
(項目19)
非一過性コンピュータ可読媒体であって、上記非一過性コンピュータ可読媒体は、命令を記憶しており、上記命令は、プロセッサによって実行されると、上記プロセッサに、母集団の健康を監視するための方法を実施させ、上記方法は、
組織試料と関連付けられる1つまたはそれを上回るデジタル画像、関連症例、患者、および/または複数の臨床情報を受信することと、
機械学習システムを使用して、上記1つまたはそれを上回るデジタル画像に関する予測、推奨、および/または複数のデータのうちの1つまたはそれを上回るものを決定することであって、上記機械学習システムは、バイオマーカおよび複数のゲノムパネル要素を予測するために、複数の訓練画像を使用して、訓練されている、ことと、
上記予測、上記推奨、および/または上記複数のデータに基づいて、出力および少なくとも1つの可視化領域を症例履歴の一部として臨床報告システム内にログ付けすべきかどうかを決定することと
を含む、非一過性コンピュータ可読媒体。
(項目20)
上記方法はさらに、上記1つまたはそれを上回るデジタル画像に関する予測または可視化が利用可能であることを示す通知を発生させることを含む、項目19に記載の方法。
本明細書内に組み込まれ、その一部を構成する、付随の図面は、種々の例示的実施形態を図示し、説明とともに、開示される実施形態の原理を解説する、役割を果たす。
図1Aは、本開示の例示的実施形態による、バイオマーカおよび/または少なくとも1つのゲノム特徴を検出するためのシステムおよびネットワークの例示的ブロック図を図示する。
図1Bは、本開示の実施形態による、機械学習を使用して、バイオマーカおよびゲノムパネル特徴を予測するためのバイオマーカ検出プラットフォームの例示的ブロック図を図示する。
図1Cは、本開示の例示的実施形態による、スライド分析ツールの例示的ブロック図を図示する。
図2Aは、本開示の1つまたはそれを上回る例示的実施形態による、機械学習システムを使用して、バイオマーカおよび/または少なくとも1つのゲノム特徴を検出するための例示的方法を図示する、フローチャートである。
図2Bは、本開示の1つまたはそれを上回る例示的実施形態による、機械学習システムを訓練して、バイオマーカおよび/または少なくとも1つのゲノム特徴を検出するための例示的方法を図示する、フローチャートである。
図3は、本開示の1つまたはそれを上回る例示的実施形態による、陽性バイオマーカ病巣を可視化するための例示的方法を図示する、フローチャートである。
図4は、本開示の1つまたはそれを上回る例示的実施形態による、腫瘍領域を可視化して分子病理学者を誘導するための例示的方法を図示する、フローチャートである。
図5は、本開示の1つまたはそれを上回る例示的実施形態による、抗新生物薬抵抗の予測される発現を報告するための例示的方法を図示する、フローチャートである。
図6は、本開示の1つまたはそれを上回る例示的実施形態による、ユーザが可視化および/または報告を精査するための例示的オプションを描写する。
図7は、本明細書に提示される技法を実行し得る、例示的システムを描写する。
実施形態の説明
ここで、本開示の例示的実施形態が詳細に参照され、その実施例は、付随の図面に図示される。可能な限り、同一参照番号が、同一または同様の部品を指すために、図面全体を通して使用されるであろう。
本明細書に開示されるシステム、デバイス、および方法は、一例として、図を参照して詳細に説明される。本明細書で議論される実施例は、実施例にすぎず、本明細書に説明される装置、デバイス、システム、および方法の解説を補助するために提供される。図面に示される、または下記に議論される、特徴または構成要素のいずれも、必須として具体的に指定されない限り、これらのデバイス、システム、または方法のいずれかの任意の具体的実装のために必須なものとして捉えられるべきではない。
また、説明される任意の方法に関して、方法が、フロー図と併せて説明されるかどうかにかかわらず、文脈によって別様に規定または要求されない限り、方法の実行において実施されるステップの任意の明示的または暗示的順序付けは、これらのステップが、提示される順序で実施されなければならないことを含意するものではなく、代わりに、異なる順序において、または並行して実施されてもよいことを理解されたい。
本明細書で使用されるように、用語「例示的」は、「理想的」ではなく、「実施例」の意味において使用される。さらに、用語「a」および「an」は、本明細書では、数量の限定を示すものではなく、むしろ、参照されるアイテムのうちの1つまたはそれを上回るものの存在を示す。
病理学は、疾患および疾患の原因および影響の研究を指す。より具体的には、病理学は、疾患を診断するために使用される、試験および分析を実施することを指す。例えば、組織サンプルが、病理学者(例えば、組織サンプルを分析し、任意の異常が存在するかどうかを決定する、専門家である、医師)によって、顕微鏡下で視認されるために、スライド上に設置されてもよい。すなわち、病理学試料は、複数の断片に切断され、染色され、病理学者が、検査し、診断を与えるためのスライドとして調製され得る。診断の不確実性が、スライド上で見出されるとき、病理学者は、より多くの情報を組織から集めるために、付加的切断レベル、染色、または他の試験を指示し得る。技術者は、次いで、病理学者が診断を行う際に使用するための付加的情報を含有し得る、新しいスライドを作成し得る。付加的スライドを作成する本プロセスは、組織の塊を採取し、それを切断し、新しいスライドを作成し、次いで、スライドを染色するステップを伴い得るためだけではなく、また、複数の指示のために一括化され得るため、時間がかかり得る。これは、病理学者が与える、最終診断を有意に遅延させ得る。加えて、遅延後でも、依然として、新しいスライドが診断を与えるために十分な情報を有するであろう保証がない場合がある。
病理学者は、分離して、癌および他の疾患病理学スライドを評価し得る。本開示は、AIを使用して、バイオマーカおよびゲノムパネル特徴を検出および予測する方法を提示する。特に、本開示は、ワークフロー内で利用可能な種々の例示的ユーザインターフェース、および病理学者の作業を促し、改良するためにワークフローの中に統合され得る、AIツールを説明する。
例えば、コンピュータが、組織サンプルの画像を分析し、付加的情報が特定の組織サンプルについて必要とされ得るかどうかを迅速に識別し、および/または病理学者がより詳しく調べるべき面積をハイライトするために使用され得る。したがって、付加的染色されたスライドおよび試験を取得するプロセスは、病理学者によって精査される前に、自動的に行われ得る。自動スライドセグメント化および染色機械と対合されると、これは、完全に自動化されたスライド調製パイプラインを提供し得る。本自動化は、少なくとも、(1)病理学者が診断を行うために不十分なスライドを決定することによって無駄にされる時間量を最小限にする、(2)付加的試験が指示されたときとそれらが生成されたときとの間の付加的時間を回避することによって、試料入手から診断までの(平均総)時間を最小限にする、(3)再切断が組織塊(例えば、病理学試料)が切断台にある間に行われることを可能にすることによって、再切断あたりの時間量および無駄にされる材料の量を低減させる、(4)スライド調製の間に無駄にされる/破棄される組織材料の量を低減させる、(5)部分的または完全に手技を自動化することによって、スライド調製のコストを低減させる、(6)サンプルからより代表的/有益なスライドをもたらすであろう、スライドの自動カスタマイズ切断および染色を可能にする、(7)病理学者にとっての付加的試験を要求する諸経費を低減させることによって、より大量のスライドが組織塊あたり発生されることを可能にし、より情報が多く/精密な診断に寄与する、および/または(8)デジタル病理学画像の正しい性質(例えば、試料タイプに関する)を識別または照合する等の利点を有する。
病理学者を補助するためにコンピュータを使用するプロセスは、コンピュータ処理病理学として知られる。コンピュータ処理病理学のために使用されるコンピューティング方法は、限定ではないが、統計的分析、自律的または機械学習、およびAIを含み得る。AIは、限定ではないが、深層学習、ニューラルネットワーク、分類、クラスタ化、および回帰アルゴリズムを含み得る。コンピュータ処理病理学を使用することによって、病理学者が、その診断正確度、信頼性、効率性、およびアクセス性を改良することに役立つことで、命が救われ得る。例えば、コンピュータ処理病理学は、癌が疑われるスライドを検出することを補助し、それによって、病理学者が、最終診断を与える前に、その初期査定をチェックおよび確認することを可能にするために使用されてもよい。
上記に説明されるように、本開示のコンピュータ病理学プロセスおよびデバイスは、実験室情報システム(LIS)とも統合されながら、ウェブ-ブラウザまたは他のユーザインターフェースを介して、デジタル病理学画像のデータ取込、処理、および視認を含む、完全に自動化されたプロセスを可能にする、統合されたプラットフォームを提供し得る。さらに、臨床情報は、患者データのクラウドベースのデータ分析を使用して、集約されてもよい。データは、病院、医院、現場研究者等に由来してもよく、機械学習、コンピュータビジョン、自然言語処理、および/または統計的アルゴリズムによって分析され、複数の地理的特異性レベルにおける健康パターンのリアルタイム監視および予想を行なってもよい。
本開示は、必ずしも、LISまたは類似情報データベースにアクセスせずに、デジタル病理学画像の試料タイプまたはデジタル病理学画像に関する任意の情報を迅速かつ正しく識別および/または照合するためのシステムおよび方法を対象とする。本開示の一実施形態は、以前のデジタル病理学画像のデータセットに基づいてデジタル病理学画像の種々の性質を識別するように訓練される、システムを含んでもよい。訓練されたシステムは、デジタル病理学画像に示される試料に関する分類を提供し得る。分類は、試料と関連付けられる患者に関する治療または診断予測を提供することに役立ち得る。
本開示のシステムおよび方法は、人工知能を使用して、さらなる試験を示唆し得る、任意の特徴(例えば、分子に関する最高腫瘍体積またはヒト表皮成長因子受容体2/エストロゲン受容体/プロゲステロン受容体(HER2/ER/PR)に関する浸潤性)を伴う、走査されたスライドを検出し得る。本特徴検出は、症例、体部位、または試料の塊レベルで遂行されてもよい。結果は、任意のユーザインターフェースを介して(例えば、ビューワを通して、報告、実験室情報システム(LIS)を通して等)、利用可能であってもよい。本開示のシステムおよび方法はまた、患者から入手された1つまたはそれを上回るデジタル病理学試料画像から、予測される免疫組織染色(IHC)結果、ゲノムパネル、AIを使用して、導出される情報(例えば、治療抵抗)等の即時可視化を提供し得る。これは、病院および患者の両方にとって、応答時間およびコスト効率性を提供し得る。デジタルIHCまたはデジタルゲノムパネルの結果を示すことに加え、本システムはさらに、その購入に関する償還要素を管理し得る。これは、病院および患者にとって、付加的効率性を提供し得る。
本開示のシステムおよび方法は、人工知能を使用して、さらなる試験を示唆し得る、任意の特徴(例えば、分子に関する最高腫瘍体積またはヒト表皮成長因子受容体2/エストロゲン受容体/プロゲステロン受容体(HER2/ER/PR)に関する浸潤性)を伴う、走査されたスライドを検出し得る。本特徴検出は、症例、体部位、または試料の塊レベルで遂行されてもよい。結果は、任意のユーザインターフェースを介して(例えば、ビューワを通して、報告、実験室情報システム(LIS)を通して等)、利用可能であってもよい。本開示のシステムおよび方法はまた、患者から入手された1つまたはそれを上回るデジタル病理学試料画像から、予測される免疫組織染色(IHC)結果、ゲノムパネル、AIを使用して、導出される情報(例えば、治療抵抗)等の即時可視化を提供し得る。これは、病院および患者の両方にとって、応答時間およびコスト効率性を提供し得る。デジタルIHCまたはデジタルゲノムパネルの結果を示すことに加え、本システムはさらに、その発注に関する償還要素を管理し得る。これは、病院および患者にとって、付加的効率性を提供し得る。
本開示は、スライド分析ツールの1つまたはそれを上回る実施形態を含む。ツールへの入力は、デジタル病理学画像および任意の関連付加的入力を含んでもよい。ツールの出力は、試料についての大域的および/または局所的情報を含んでもよい。試料は、生検または外科手術切除試料を含んでもよい。
開示されるツールの例示的大域的出力は、画像全体についての情報、例えば、試料タイプ、試料の切片の全体的品質、ガラス病理学スライド自体の全体的品質、および/または組織形態構造特性を含有し得る。例示的局所出力は、画像の具体的領域内の情報を示し得る、例えば、特定の画像領域は、スライド内にぼけまたは亀裂を有すると分類され得る。本開示は、下記にさらに詳細に説明されるように、開示されるスライド分析ツールの展開および使用の両方のための実施形態を含む。
図1Aは、本開示の例示的実施形態による、機械学習を使用して、デジタル病理学画像に関する試料性質または画像性質情報を決定するためのシステムおよびネットワークのブロック図を図示する。
具体的には、図1Aは、病院、実験室、および/または医師の診療所等におけるサーバに接続され得る、電子ネットワーク120を図示する。例えば、医師サーバ121、病院サーバ122、臨床試験サーバ123、研究実験室サーバ124、および/または実験室情報システム125等がそれぞれ、1つまたはそれを上回るコンピュータ、サーバ、および/またはハンドヘルドモバイルデバイスを通して、インターネット等の電子ネットワーク120に接続されてもよい。本開示の例示的実施形態によると、電子ネットワーク120はまた、サーバシステム110に接続されてもよく、これは、本開示の例示的実施形態による、バイオマーカ検出プラットフォーム100を実装するように構成される、処理デバイスを含み得、これは、機械学習を使用して、ゲノムパネルを作成するために、デジタル病理学画像に関する試料性質または画像性質情報を決定するためのスライド分析ツールを含む。
医師サーバ121、病院サーバ122、臨床試験サーバ123、研究実験室サーバ124、および/または実験室情報システム125は、1つまたはそれを上回る患者の細胞診試料の画像、組織病理学試料、細胞診試料のスライド、組織病理学試料のスライドのデジタル化された画像、またはそれらの任意の組み合わせを作成または別様に取得してもよい。医師サーバ121、病院サーバ122、臨床試験サーバ123、研究実験室サーバ124、および/または実験室情報システム125はまた、年齢、医療既往歴、癌治療既往歴、家族歴、過去の生検、または細胞診情報等の患者特有の情報の任意の組み合わせを取得してもよい。医師サーバ121、病院サーバ122、臨床試験サーバ123、研究実験室サーバ124、および/または実験室情報システム125は、電子ネットワーク120を経由して、デジタル化されたスライド画像および/または患者特有の情報をサーバシステム110に伝送してもよい。サーバシステム110は、医師サーバ121、病院サーバ122、臨床試験サーバ123、研究実験室サーバ124、および/または実験室情報システム125のうちの少なくとも1つから受信される画像およびデータを記憶するための1つまたはそれを上回る記憶デバイス109を含んでもよい。サーバシステム110はまた、1つまたはそれを上回る記憶デバイス109内に記憶される画像およびデータを処理するための処理デバイスを含んでもよい。サーバシステム110はさらに、1つまたはそれを上回る機械学習ツールまたは能力を含んでもよい。例えば、処理デバイスは、一実施形態による、バイオマーカ検出プラットフォーム100のための機械学習ツールを含んでもよい。代替として、または加えて、本開示(または本開示のシステムおよび方法の一部)は、ローカル処理デバイス(例えば、ラップトップ)上で実施されてもよい。
医師サーバ121、病院サーバ122、臨床試験サーバ123、研究実験室サーバ124、および/または実験室情報システム125は、スライドの画像を精査するために、病理学者によって使用されるシステムを指す。病院設定では、組織タイプ情報は、実験室情報システム125内に記憶されてもよい。しかしながら、正しい組織分類情報が、常時、画像コンテンツと対合されるわけではない。加えて、LISが、デジタル病理学画像に関する試料タイプにアクセスするために使用される場合でも、本標識は、LISの多くの構成要素が、手動で入力され、大幅な許容誤差を残し得るという事実に起因して、正しくない場合がある。本開示の例示的実施形態によると、試料タイプは、実験室情報システム125にアクセスする必要なく識別されてもよい、または可能性として、実験室情報システム125を補正するように識別されてもよい。例えば、第三者が、LIS内に記憶される対応する試料タイプ標識を伴わずに、画像コンテンツへの匿名化されたアクセスを与えられ得る。加えて、LISコンテンツへのアクセスは、その取り扱いに注意を要するコンテンツに起因して限定され得る。
図1Bは、本開示の実施形態による、機械学習を使用して、バイオマーカおよびゲノムパネル特徴を予測するためのバイオマーカ検出プラットフォームの例示的ブロック図を図示する。
具体的には、図1Bは、一実施形態による、バイオマーカ検出プラットフォーム100の構成要素を描写する。例えば、バイオマーカ検出プラットフォーム100は、スライド分析ツール101と、データ取込ツール102と、スライド取込ツール103と、スライドスキャナ104と、スライド管理装置105と、記憶装置106と、視認アプリケーションツール108とを含んでもよい。
下記に説明されるようなスライド分析ツール101は、例示的実施形態による、組織試料と関連付けられる、デジタル画像を処理し、機械学習を使用して、スライドを分析するためのプロセスおよびシステムを指す。
データ取込ツール102は、例示的実施形態による、デジタル病理学画像を分類および処理するために使用される、種々のツール、モジュール、構成要素、およびデバイスへのデジタル病理学画像の転送を促進するためのプロセスおよびシステムを指す。
スライド取込ツール103は、例示的実施形態による、病理学画像を走査し、それらをデジタル形態に変換するためのプロセスおよびシステムを指す。スライドは、スライドスキャナ104を用いて走査されてもよく、スライド管理装置105は、スライド上の画像をデジタル化された病理学画像に処理し、デジタル化された画像を記憶装置106内に記憶してもよい。
視認アプリケーションツール108は、例示的実施形態による、ユーザ(例えば、病理学者)に、デジタル病理学画像に関する試料性質または画像性質情報を提供するためのプロセスおよびシステムを指す。情報は、種々の出力インターフェース(例えば、画面、モニタ、記憶デバイス、および/またはウェブブラウザ等)を通して提供されてもよい。
スライド分析ツール101およびその構成要素はそれぞれ、電子ネットワーク120を経由して、デジタル化されたスライド画像および/または患者情報を、サーバシステム110、医師サーバ121、病院サーバ122、臨床試験サーバ123、研究実験室サーバ124、および/または実験室情報システム125に伝送し、および/またはそこから受信してもよい。さらに、サーバシステム110は、スライド分析ツール101、データ取込ツール102、スライド取込ツール103、スライドスキャナ104、スライド管理装置105、および視認アプリケーションツール108のうちの少なくとも1つから受信される画像およびデータを記憶するための1つまたはそれを上回る記憶デバイス109を含んでもよい。サーバシステム110はまた、1つまたはそれを上回る記憶デバイス109内に記憶される画像およびデータを処理するための処理デバイスを含んでもよい。サーバシステム110はさらに、例えば、処理デバイスに起因して、1つまたはそれを上回る機械学習ツールまたは能力を含んでもよい。代替として、または加えて、本開示(または本開示のシステムおよび方法の一部)は、ローカル処理デバイス(例えば、ラップトップ)上で実施されてもよい。
上記のデバイス、ツール、およびモジュールのいずれかは、1つまたはそれを上回るコンピュータ、サーバ、および/またはハンドヘルドモバイルデバイスを通して、インターネットまたはクラウドサービスプロバイダ等の電子ネットワーク120に接続され得る、デバイス上に位置してもよい。
図1Cは、本開示の例示的実施形態による、スライド分析ツール101の例示的ブロック図を図示する。スライド分析ツール101は、訓練画像プラットフォーム131および/または標的画像プラットフォーム135を含んでもよい。
訓練画像プラットフォーム131は、一実施形態によると、機械学習システムを訓練し、デジタル病理学画像を効果的に分析および分類するために使用される、訓練画像を作成または受信してもよい。例えば、訓練画像は、サーバシステム110、医師サーバ121、病院サーバ122、臨床試験サーバ123、研究実験室サーバ124、および/または実験室情報システム125のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせから受信されてもよい。訓練のために使用される画像は、実際のソース(例えば、ヒト、動物等)に由来してもよい、または合成ソース(例えば、グラフィックレンダリングエンジン、3Dモデル等)に由来してもよい。デジタル病理学画像の実施例は、(a)(限定ではないが)H&E、ヘマトキシリンのみ、IHC、分子病理学等の種々の染料で染色されたデジタル化されたスライド、および/または(b)マイクロCT等の3D撮像デバイスからのデジタル化された組織サンプルを含んでもよい。
訓練画像取込モジュール132は、ヒト組織の画像およびグラフィック的にレンダリングされる画像の一方または両方に対応する、1つまたはそれを上回る訓練画像を備える、データセットを作成または受信してもよい。例えば、訓練画像は、サーバシステム110、医師サーバ121、病院サーバ122、臨床試験サーバ123、研究実験室サーバ124、および/または実験室情報システム125のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせから受信されてもよい。本データセットは、デジタル記憶デバイス上に保たれてもよい。品質スコア決定器モジュール133は、デジタル病理学画像の有用性に著しく影響を及ぼし得る、大域的または局所的レベルにおける訓練画像に関する品質制御(QC)問題点(例えば、不完全性)を識別してもよい。例えば、品質スコア決定器モジュールは、画像全体についての情報、例えば、試料タイプ、試料の断片の全体的品質、ガラス病理学スライド自体の全体的品質、または組織形態構造特性を使用して、画像に関する全体的品質スコアを決定してもよい。治療識別モジュール134は、組織の画像を分析し、治療効果を有する(例えば、治療後)デジタル病理学画像および治療効果を有していない画像(例えば、治療前)を決定してもよい。組織内の以前の治療効果が組織自体の形態構造に影響を及ぼし得るため、デジタル病理学画像が治療効果を有するかどうかを識別することは、有用である。大部分のLISは、本特性を明示的に追跡しておらず、したがって、以前の治療効果を伴う試料タイプを分類することが、所望され得る。
一実施形態によると、標的画像プラットフォーム135は、標的画像取込モジュール136と、試料検出モジュール137と、出力インターフェース138とを含んでもよい。標的画像プラットフォーム135は、標的画像を受信し、機械学習モデルを受信された標的画像に適用し、標的試料の特性を決定してもよい。例えば、標的画像は、サーバシステム110、医師サーバ121、病院サーバ122、臨床試験サーバ123、研究実験室サーバ124、および/または実験室情報システム125のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせから受信されてもよい。標的画像取込モジュール136は、標的試料に対応する標的画像を受信してもよい。試料検出モジュール137は、機械学習モデルを標的画像に適用し、標的試料の特性を決定してもよい。例えば、試料検出モジュール137は、標的試料の試料タイプを検出してもよい。試料検出モジュール137はまた、機械学習モデルを標的画像に適用し、標的画像に関する品質スコアを決定してもよい。さらに、試料検出モジュール137は、機械学習モデルを標的試料に適用し、標的試料が治療前または治療後であるかどうかを決定してもよい。
出力インターフェース138は、標的画像および標的試料についての情報を出力するために使用されてもよい(例えば、画面、モニタ、記憶デバイス、ウェブブラウザ等)。
図2Aは、本開示の1つまたはそれを上回る例示的実施形態による、機械学習システムを使用して、バイオマーカおよび少なくとも1つのゲノムパネル要素を予測するための例示的方法を図示する、フローチャートである。例えば、例示的方法200(すなわち、ステップ202-212)は、スライド分析ツール101によって、自動的に、またはユーザからの要求に応答して、実施されてもよい。
一実施形態によると、バイオマーカおよび少なくとも1つのゲノムパネル要素を予測するための例示的方法200は、以下のステップのうちの1つまたはそれを上回るものを含んでもよい。ステップ202では、本方法は、組織試料と関連付けられる、1つまたはそれを上回るデジタル画像、関連症例、患者、および/または複数の臨床情報を受信するステップを含んでもよい。組織試料は、組織学試料を備えてもよい一方、患者情報は、試料タイプ、症例および患者ID、症例内の体部位、肉眼的説明等を含んでもよい。複数の臨床情報は、担当病理学者、関連試料が試験のために利用可能であるかどうか等を含んでもよい。デジタル画像は、デジタル記憶デバイス(例えば、ハードドライブ、ネットワークドライブ、クラウド記憶装置、ランダムアクセスメモリ(RAM)等)の中に受信されてもよい。
ステップ204では、本方法は、機械学習システムを使用して1つまたはそれを上回るデジタル画像に関する予測および/または可視化を決定するステップを含んでもよく、機械学習システムは、複数の訓練画像を使用して、バイオマーカおよび少なくとも1つのゲノムパネル要素を予測するように訓練されている。機械学習システムは、加えて、推奨および/またはデータを電子記憶デバイスに出力してもよい。
ステップ206では、本方法は、ユーザに、予測および/または可視化が利用可能であることを示す、通知を発生させるステップを含んでもよい。通知は、視覚的ディスプレイ、ポップアップウィンドウ、または他の好適なアラートを備えてもよい。
ステップ208では、本方法は、ユーザが予測および/または可視化を精査するためのオプションを発生させるステップを含んでもよい。オプションは、下記に議論される図6に図示されるような例示的画面ディスプレイを含んでもよい。
ステップ210では、本方法は、予測および/または可視化に基づいて、少なくとも1つの推奨される治療経路の少なくとも1つの表示を発生させるステップを含んでもよい。少なくとも1つの推奨される治療経路は、発生された予測に基づいて、検証された治療経路、新しい治療経路、臨床治療経路等、または次のステップ(例えば、臨床試験、特殊医師訪問等)を含んでもよい。デジタル免疫組織染色またはゲノムパネル結果の可視化は、限定ではないが、以下を含む、いくつかの方法を使用して、遂行されてもよい。
a.少なくとも1つの着目領域を元々の画像の上にオーバーレイする
b.並置可視化
c.定量化測定値を伴う報告
d.結果を伴うデジタル試験工程の概要
推奨の可視化は、双方向ウェブインターフェースを備えてもよく、ユーザ(例えば、病理学者、腫瘍医、患者等)は、インターフェースの直接リンクおよびソース(例えば、ウェブサイト、文献等)を介して、具体的推奨(例えば、募集中の臨床試験、治療に特化した病院/医師等)について詳しく知ることができる。代替として、可視化は、報告を備えてもよく、ユーザは、限定ではないが、以下の要素を含み得る、概略された変更不可能な報告を閲覧することができる。
a.患者既往歴
b.症例説明
c.診断説明
d.デジタルおよび/または「手動」試験結果
e.デジタル試験結果に基づいて患者のために提案される次のステップ
本方法は、所与の症例への参照として、類似患者(例えば、類似形態学的パターン、類似バイオマーカ発現、類似ゲノムプロファイル、類似治療経路、または他の類似性を伴う患者)をともに群化し、特定の症例に関する意思決定プロセスを支援し得る。類似患者の可視化は、状況に応じて、症例に関する推奨される治療経路に対する場合とそうではない場合がある。ユーザ(例えば、病理学者、腫瘍医、患者等)は、具体的患者およびその転帰(例えば、臨床試験、薬物等から)について詳しく知ることができる。結果は、上記に開示されるように、双方向ウェブインターフェース(例えば、フィルタ、共有、保存等を行うための方法)によって、または報告によって、可視化されてもよい。
結果は、報告予測と、関連情報とを備える、統合された報告の形態(例えば、PDF)であってもよい。例示的報告は、以下の要素のうちの1つまたはそれを上回るものを含有してもよい。
a.患者既往歴
b.患者概要
c.症例説明
d.完了されたデジタル試験
e.デジタル試験結果
f.結果および結果が患者にとって意味し得る内容の合成された説明
g.類似患者に基づく転帰に関する統計の可視化(例えば、情報グラフィック、双方向ウェブサイト等)
h.関連および/または最近の文献の説明
i.提案される次のステップ(例えば、臨床試験、薬物、化学療法等)等
ステップ212では、本方法は、予測および/または可視化に基づいて、出力および少なくとも1つの可視化領域を臨床報告システム内の症例履歴の一部としてログ付けするかどうかを決定するステップを含んでもよい。本方法はまた、推奨および可視化を試料に関する最終診断報告の中に統合するステップを含んでもよい。
図2Bは、本開示の1つまたはそれを上回る例示的実施形態による、機械学習システムを訓練して、バイオマーカおよび少なくとも1つのゲノムパネル要素を予測するための例示的方法を図示する、フローチャートである。例えば、例示的方法220(すなわち、ステップ221-235)は、スライド分析ツール101によって、自動的に、またはユーザからの要求に応答して、実施されてもよい。
一実施形態によると、機械学習システムを訓練して、バイオマーカおよび少なくとも1つのゲノムパネル要素を予測するための例示的方法220である。ステップ221では、本方法は、組織試料と関連付けられる、1つまたはそれを上回るデジタル画像、関連症例、患者、および/または複数の臨床情報を受信するステップを含んでもよい。組織試料は、組織学試料を備えてもよい一方、患者情報は、試料タイプ、症例および患者ID、症例内の体部位、肉眼的説明等を含んでもよい。複数の臨床情報は、担当病理学者、関連試料が試験のために利用可能であるかどうか等を含んでもよい。デジタル画像は、デジタル記憶デバイス(例えば、ハードドライブ、ネットワークドライブ、クラウド記憶装置、ランダムアクセスメモリ(RAM)等)の中に受信されてもよい。
ステップ223では、本方法は、システムを展開し、複数の患者データと関連付けられる、複数の処理された画像を記憶およびアーカイブするステップを含んでもよい。
ステップ225では、本方法は、複数の処理された画像をデジタル記憶デバイス内に記憶するステップを含んでもよい。デジタル記憶デバイスは、ハードドライブ、ネットワークドライブ、クラウド記憶装置、RAM等を備えてもよい。
ステップ227では、本方法は、複数の処理された画像に基づいて、治療経路に関する少なくとも1つの推奨を発生させるステップを含んでもよい。治療経路は、臨床試験、治療等を備えてもよい。推奨は、患者に関するものであってもよく、複数の記憶された画像および患者データ(例えば、患者診断、履歴、母集団統計等)の少なくとも1つの関連特徴に基づいてもよい。治療経路の推奨は、臨床実践ガイドラインを備える、またはそれに基づいてもよく、これは、患者母集団統計、承認前段階薬品または療法、臨床実践等に基づいて、カスタマイズされてもよい。
ステップ229では、本方法は、バイオマーカおよび少なくとも1つのゲノムパネル要素に関する予測を発生させるステップを含んでもよい。
ステップ231では、本方法は、予測に基づいて、少なくとも1つの推奨される治療経路のリストを発生させるステップを含んでもよい。少なくとも1つの推奨される治療経路のリストは、予測されるバイオマーカおよびゲノムパネル要素に基づいて、薬物治療、臨床試験等、および関連情報(例えば、成功率、治療のための場所等)を備えてもよい。
ステップ233では、本方法は、予測および少なくとも1つの推奨される治療経路をユーザ(例えば、病理学者、患者、腫瘍医等)によって可視化および解釈され得る形態に変換するステップを含んでもよい。本方法は、加えて、ユーザおよびユースケースに応じて、少なくとも1つの結果を種々の効果的フォーマット(例えば、双方向、構造化、テンプレート化、静的等)で出力または表示するステップを含んでもよい。
ステップ235では、本方法は、1つまたはそれを上回る予測値および治療経路推奨をユーザインターフェースに出力するステップを含んでもよい。結果を出力または表示するステップは、ユーザおよびユースケースに応じて、種々の効果的フォーマット(例えば、双方向、構造化、テンプレート化、静的等)であってもよい。
図3は、本開示の1つまたはそれを上回る例示的実施形態による、機械学習システムを使用および訓練して、陽性バイオマーカ病巣を可視化するための例示的方法を図示する、フローチャートである。バイオマーカ(例えば、IHCマーカ、ゲノムパネル)の可視化は、病理学者が、コンピュータアッセイが挙動している方法を理解することを補助し得る。例示的方法300および320は、検出された陽性バイオマーカ病巣を視覚的に表示するために使用されてもよい。例示的方法300および320(すなわち、ステップ301-313およびステップ321-333)は、スライド分析ツール101によって、自動的に、またはユーザからの要求に応答して、実施されてもよい。
一実施形態によると、機械学習システムを訓練して、陽性バイオマーカ病巣を可視化するための例示的方法300は、以下のステップのうちの1つまたはそれを上回るものを含んでもよい。ステップ301では、本方法は、組織試料と関連付けられる、1つまたはそれを上回るデジタル画像および対応する情報を受信するステップを含んでもよい。1つまたはそれを上回るデジタル画像は、組織学スライドを備えてもよい。対応する情報は、関連情報(例えば、試料タイプ、利用可能な体部位、肉眼的説明等)、臨床情報(例えば、診断、バイオマーカ情報等)、および患者情報(例えば、母集団統計、性別等)を備えてもよい。
ステップ303では、本方法は、複数のデジタル画像および対応する患者データを記憶およびアーカイブする、システムを展開するステップを含んでもよい。対応する患者データは、スクリーニング、経過観察、転帰等からの画像を備えてもよい。
ステップ305では、本方法は、複数のデジタル画像および対応する患者データをデジタル記憶デバイス内に記憶するステップを含んでもよい。デジタル記憶デバイスは、ハードドライブ、ネットワークドライブ、クラウド記憶装置、RAM等を備えてもよい。
ステップ307では、本方法は、複数のデジタル画像の少なくとも1つの関連特徴に基づいて、治療経路に関する少なくとも1つの推奨を発生させるステップを含んでもよい。治療経路は、少なくとも1つの関連要因(例えば、患者診断、既往歴、母集団統計等)に基づいて、患者のための臨床試験、治療等を含んでもよい。
ステップ309では、本方法は、少なくとも1つのバイオマーカおよびゲノムパネル要素を予測するステップを含んでもよい。
ステップ311では、本方法は、予測されるバイオマーカおよびゲノムパネル要素に基づいて、少なくとも1つの推奨される治療経路のリストを発生させるステップを含んでもよい。推奨される治療経路(例えば、薬物、臨床試験等)および任意の関連情報(例えば、成功率、治療のための場所等)は、予測されるバイオマーカおよびゲノムパネル要素に基づいてもよい。
ステップ313では、本方法は、1つまたはそれを上回る予測値または推奨をユーザ(例えば、病理学者、患者、腫瘍医等)によって可視化または解釈され得る形態に変換するステップを含んでもよい。
ステップ321では、本方法は、組織試料と関連付けられる、1つまたはそれを上回るデジタル画像、複数の関連症例、および患者情報を臨床システムから受信するステップを含んでもよい。病理学試料(例えば、組織学試料)、関連症例および患者情報(例えば、試料タイプ、症例および患者ID、症例内の体部位、肉眼的説明等)、および臨床システムからの情報(例えば、担当病理学者、試験のために利用可能な試料等)が、デジタル記憶デバイス(例えば、ハードドライブ、ネットワークドライブ、クラウド記憶装置、RAM等)の中に記憶される。
ステップ323では、本方法は、1つまたはそれを上回るデジタル画像に関して、予測、推奨、および/または複数のデータのうちの少なくとも1つを発生させるステップを含んでもよい。
ステップ325では、本方法は、予測、推奨、および/または複数のデータのうちの少なくとも1つが、利用可能であることを示す、通知を発生させるステップを含んでもよい。加えて、免疫組織染色またはゲノムパネルのいずれかのための可視化が、利用可能であってもよい。
ステップ327では、本方法は、ユーザが精査するための可視化および/または報告を選択するためのオプションを提供するステップを含んでもよい。ユーザは、病理学者であってもよい。
ステップ329では、本方法は、予測、推奨、および/または複数のデータのうちの少なくとも1つに基づいて、推奨される治療経路の可視化を発生させるステップを含んでもよい。治療経路(例えば、検証済み、新規、臨床等)または次のステップ(例えば、臨床試験、特殊医師訪問等)は、出力/発生された予測に基づいてもよい。デジタル免疫組織染色またはゲノムパネル結果の可視化は、以下のうちの1つまたはそれを上回るものを含むことができる。
a.元々の画像上への陽性着目領域のオーバーレイ(例えば、輪郭、アルゴリズム予測への色マッピングを伴う勾配等)
b.デジタルIHCまたはゲノムパネル予測表示を伴う画像と予測表示を伴わない画像の並置比較
c.着目バイオマーカまたは突然変異体に関する陽性面積として識別された全ての陽性病巣の優先順位化されたリスト(例えば、画像クロッピングのスライドショー、ユーザが1つの病巣から別の病巣へジャンプすることを可能にするインターフェース等)
d.全ての試験を1つの最終出力(例えば、スコア、結果、推奨等)の中に要約するか、またはデジタル試験毎の最終出力をリスト化するかのいずれかである、報告
ステップ331では、本方法は、可視化を臨床報告システム内の症例履歴の一部としてログ付けするステップを含んでもよい。
ステップ333では、本方法は、1つまたはそれを上回る試験結果を組織試料と関連付けられる最終診断報告内に統合するステップを含んでもよい。
図4は、本開示の1つまたはそれを上回る例示的実施形態による、機械学習システムを使用および訓練して、腫瘍領域を可視化し、分子病理学者を誘導するための例示的方法を図示する、フローチャートである。デジタル化された病理学スライド上の悪性組織の領域の可視化は、分子病理学者が、最適下流試験を査定することを補助することができる。例示的実施形態は、下流試験のための最適領域を選択するために使用されてもよい。例示的方法400および420は、腫瘍領域を可視化し、分子病理学者を誘導するために使用されてもよい。例示的方法400および420(すなわち、ステップ401-413およびステップ421-433)は、スライド分析ツール101によって、自動的に、またはユーザからの要求に応答して、実施されてもよい。
一実施形態によると、機械学習システムを訓練して、腫瘍領域を可視化し、分子病理学者を誘導するための例示的方法400は、以下のステップのうちの1つまたはそれを上回るものを含んでもよい。ステップ401では、本方法は、組織試料と関連付けられる、1つまたはそれを上回るデジタル画像および対応する情報を受信するステップを含んでもよい。1つまたはそれを上回るデジタル画像は、組織学スライドを備えてもよい。対応する情報は、関連情報(例えば、試料タイプ、利用可能な体部位、肉眼的説明等)、臨床情報(例えば、診断、バイオマーカ情報等)、および患者情報(例えば、母集団統計、性別等)を備えてもよい。
ステップ403では、本方法は、複数のデジタル画像および対応する患者データを記憶およびアーカイブする、システムを展開するステップを含んでもよい。対応する患者データは、スクリーニング、経過観察、転帰等からの画像を備えてもよい。
ステップ405では、本方法は、複数のデジタル画像および対応する患者データをデジタル記憶デバイス内に記憶するステップを含んでもよい。デジタル記憶デバイスは、ハードドライブ、ネットワークドライブ、クラウド記憶装置、RAM等を備えてもよい。
ステップ407では、本方法は、複数のデジタル画像の少なくとも1つの関連特徴に基づいて、治療経路に関する少なくとも1つの推奨を発生させるステップを含んでもよい。治療経路は、少なくとも1つの関連要因(例えば、患者診断、既往歴、母集団統計等)に基づいて、患者のための臨床試験、治療等を含んでもよい。
ステップ409では、本方法は、複数のデジタル画像上の腫瘍領域を予測するステップを含んでもよい。
ステップ411では、本方法は、予測される腫瘍領域に基づいて、少なくとも1つの推奨される治療経路のリストを発生させるステップを含んでもよい。推奨される治療経路(例えば、薬物、臨床試験等)および任意の関連情報(例えば、成功率、治療のための場所等)は、予測される腫瘍領域に基づいてもよい。
ステップ413では、本方法は、1つまたはそれを上回る予測値または推奨をユーザ(例えば、病理学者、患者、腫瘍医等)によって可視化または解釈され得る形態に変換するステップを含んでもよい。
ステップ421では、本方法は、組織試料と関連付けられる、1つまたはそれを上回るデジタル画像、複数の関連症例、および患者情報を臨床システムから受信するステップを含んでもよい。病理学試料(例えば、組織学試料)、関連症例および患者情報(例えば、試料タイプ、症例および患者ID、症例内の体部位、肉眼的説明等)、および臨床システムからの情報(例えば、担当病理学者、試験のために利用可能な試料等)が、デジタル記憶デバイス(例えば、ハードドライブ、ネットワークドライブ、クラウド記憶装置、RAM等)の中に記憶される。
ステップ423では、本方法は、1つまたはそれを上回るデジタル画像に関して、予測、推奨、および/または複数のデータのうちの少なくとも1つを発生させるステップを含んでもよい。
ステップ425では、本方法は、予測、推奨、および/または複数のデータのうちの少なくとも1つが、利用可能であることを示す、通知を発生させるステップを含んでもよい。加えて、免疫組織染色またはゲノムパネルのいずれかに関する可視化が、利用可能であってもよい。
ステップ427では、本方法は、ユーザが精査するための可視化および/または報告を選択するためのオプションを提供するステップを含んでもよい。ユーザは、病理学者であってもよい。
ステップ429では、本方法は、予測、推奨、および/または複数のデータのうちの少なくとも1つに基づいて、推奨される治療経路の可視化を発生させるステップを含んでもよい。治療経路(例えば、検証済み、新規、臨床等)または次のステップ(例えば、臨床試験、特殊医師訪問等)は、出力/発生された予測に基づいてもよい。デジタル腫瘍プロファイラ結果の可視化は、以下のうちの1つまたはそれを上回るものを含むことができる。
a.元々の画像上への陽性着目領域のオーバーレイ(例えば、輪郭、アルゴリズム予測への色マッピングを伴う勾配等)。オーバーレイは、後続画像上に位置合わせされ、ユーザがシーケンシングのために腫瘍を掻爬するように誘導してもよい。
b.予測表示を伴う画像と予測表示を伴わない画像の並置比較
c.上位領域の優先順位化されたリスト(例えば、最高突然変異体負荷を伴う腫瘍等)。優先順位化されたリストは、予測とともに、腫瘍特有の特徴(例えば、腫瘍突然変異体負荷)に関して分析される全ての体部位を概略する、報告を含んでもよい。
ステップ431では、本方法は、可視化を臨床報告システム内の症例履歴の一部としてログ付けするステップを含んでもよい。
ステップ433では、本方法は、1つまたはそれを上回る試験結果を組織試料と関連付けられる最終診断報告内に統合するステップを含んでもよい。
図5は、本開示の1つまたはそれを上回る例示的実施形態による、機械学習システムを使用および訓練して、抗新生物薬抵抗の予測される発現を報告するための例示的方法を図示する、フローチャートである。抗新生物薬抵抗は、癌細胞が、抗癌治療に抵抗し、それにもかかわらず生存するときに生じる。本能力は、治療の過程の間、癌内で発達し得る。癌が抵抗力を獲得することが最も困難であろう、療法を予測することは、患者治療および生存率を改善し得る。一部の癌は、治療の過程にわたって、複数の薬物に対して抵抗力を発達させることができる。これは、非効果的である可能性が高い、治療を識別するために伝達され得る。例示的実施形態は、抗新生物薬抵抗の予測される発現に関して報告するために使用され得る。例示的方法500および520は、抗新生物薬抵抗の発達を予測するために使用されてもよい。例示的方法500および520(すなわち、ステップ501-511およびステップ521-533)は、スライド分析ツール101によって、自動的に、またはユーザからの要求に応答して、実施されてもよい。
一実施形態によると、機械学習システムを訓練して、腫瘍領域を可視化し、分子病理学者を誘導するための例示的方法500は、以下のステップのうちの1つまたはそれを上回るものを含んでもよい。ステップ501では、本方法は、組織試料と関連付けられる、1つまたはそれを上回るデジタル画像および対応する情報を受信するステップを含んでもよい。1つまたはそれを上回るデジタル画像は、組織学スライドを備えてもよい。対応する情報は、関連情報(例えば、試料タイプ、利用可能な体部位、肉眼的説明等)、臨床情報(例えば、診断、バイオマーカ情報等)、および患者情報(例えば、母集団統計、性別等)を備えてもよい。
ステップ503では、本方法は、複数のデジタル画像および対応する患者データを記憶およびアーカイブする、システムを展開するステップを含んでもよい。対応する患者データは、スクリーニング、経過観察、転帰等からの画像を備えてもよい。
ステップ505では、本方法は、複数のデジタル画像および対応する患者データをデジタル記憶デバイス内に記憶するステップを含んでもよい。デジタル記憶デバイスは、ハードドライブ、ネットワークドライブ、クラウド記憶装置、RAM等を備えてもよい。
ステップ507では、本方法は、少なくとも1つの治療経路または少なくとも1つの薬物に対する現在または将来的抵抗力を予測するステップを含んでもよい。予測は、AIの使用、試験等であってもよい。AIは、母集団統計情報、腫瘍を含有する(染色された)組織のデジタル画像、患者既往歴等を含む、種々の入力を使用して、本情報を推測してもよい。
ステップ509では、本方法は、効果的である可能性が低いことが予測される少なくとも1つの治療のリストを発生させるステップを含んでもよい。
ステップ511では、本方法は、予測される腫瘍領域に基づいて、少なくとも1つの推奨される治療経路のリストを発生させるステップを含んでもよい。推奨される治療経路(例えば、薬物、臨床試験等)および任意の関連情報(例えば、成功率、治療のための場所等)は、予測される腫瘍領域に基づいてもよい。
ステップ511では、本方法は、1つまたはそれを上回る予測値または推奨をユーザ(例えば、病理学者、患者、腫瘍医等)によって可視化または解釈され得る形態に変換するステップを含んでもよい。
ステップ521では、本方法は、組織試料と関連付けられる、1つまたはそれを上回るデジタル画像、複数の関連症例、および患者情報を臨床システムから受信するステップを含んでもよい。病理学試料(例えば、組織学試料)、関連症例および患者情報(例えば、試料タイプ、症例および患者ID、症例内の体部位、肉眼的説明等)、および臨床システムからの情報(例えば、担当病理学者、試験のために利用可能な試料等)が、デジタル記憶デバイス(例えば、ハードドライブ、ネットワークドライブ、クラウド記憶装置、RAM等)の中に記憶される。
ステップ523では、本方法は、1つまたはそれを上回るデジタル画像に関して、少なくとも1つの有効性予測および/または複数のデータを発生させるステップを含んでもよい。
ステップ525では、本方法は、効果的である可能性が低い少なくとも1つの治療の予測および可視化が利用可能であることを示す、通知を発生させるステップを含んでもよい。
ステップ527では、本方法は、ユーザが精査するための可視化および/または報告を選択するためのオプションを提供するステップを含んでもよい。ユーザは、病理学者であってもよい。
ステップ529では、本方法は、予測に基づいて、効果的である可能性が低い少なくとも1つの治療の可視化を発生させるステップを含んでもよい。情報の可視化は、以下を介して提供されてもよい。
a.ユーザ(例えば、病理学者、腫瘍医、患者等)が、インターフェースの直接リンクおよびソース(例えば、ウェブサイト、文献等)を介して、少なくとも1つの具体的推奨(例えば、募集中の臨床試験、治療に特化した病院/医師等)について詳しく知ることができる、双方向ウェブインターフェース。
b.ユーザが、限定ではないが、以下の要素を含み得る、概略された変更不可能な報告を閲覧することができる、報告。
i.患者既往歴
ii.症例説明
iii.診断説明
iv.デジタルおよび/または「手動」試験結果
v.デジタル試験結果に基づいて患者のために提案される次のステップ
ステップ531では、本方法は、可視化を臨床報告システム内の症例履歴の一部としてログ付けするステップを含んでもよい。
ステップ533では、本方法は、1つまたはそれを上回る試験結果を組織試料と関連付けられる最終診断報告内に統合するステップを含んでもよい。
図6は、本開示の1つまたはそれを上回る例示的実施形態による、ユーザが可視化および/または報告を精査するための例示的オプションを描写する。表示60では、例示的報告が、スライドスコア化結果の表示とともに示される。表示65は、ユーザがデジタルIHC工程をスライド上で発注するためのオプションを伴う、例示的ウィンドウを示す。
図7に示されるように、デバイス700は、中央処理ユニット(CPU)720を含んでもよい。CPU720は、例えば、任意のタイプの特殊目的または汎用マイクロプロセッサデバイスを含む、任意のタイプのプロセッサデバイスであってもよい。当業者によって理解されるであろうように、CPU720はまた、マルチコア/マルチプロセッサシステム内の単一プロセッサであってもよく、そのようなシステムは、単独で、またはクラスタまたはサーバファーム内で動作するコンピューティングデバイスのクラスタ内で動作する。CPU720は、データ通信インフラストラクチャ710、例えば、バス、メッセージ待ち行列、ネットワーク、またはマルチコアメッセージ通過スキームに接続されてもよい。
デバイス700はまた、メインメモリ740、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)を含んでもよく、また、二次メモリ730を含んでもよい。二次メモリ730、例えば、読取専用メモリ(ROM)は、例えば、ハードディスクドライブまたはリムーバブル記憶ドライブであってもよい。そのようなリムーバブル記憶ドライブは、例えば、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、フラッシュメモリ、または同等物を備えてもよい。リムーバブル記憶ドライブは、本実施例では、周知の様式において、リムーバブル記憶ユニットから読み取られ、および/またはその中に書き込む。リムーバブル記憶装置は、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気テープ、光ディスク等を備えてもよく、これは、リムーバブル記憶ドライブによって読み取られる、そこに書き込まれる。当業者によって理解されるであろうように、そのようなリムーバブル記憶ユニットは、概して、その中に記憶されるコンピュータソフトウェアおよび/またはデータを有する、コンピュータ使用可能記憶媒体を含む。
その代替実装では、二次メモリ730は、コンピュータプログラムまたは他の命令がデバイス700の中にロードされることを可能にするための類似手段を含んでもよい。そのような手段の実施例は、プログラムカートリッジおよびカートリッジインターフェース(ビデオゲームデバイスに見出されるもの等)、リムーバブルメモリチップ(EPROMまたはPROM等)および関連付けられるソケット、および他のリムーバブル記憶ユニットおよびインターフェースを含んでもよく、これは、ソフトウェアおよびデータが、リムーバブル記憶ユニットからデバイス700に転送されることを可能にする。
デバイス700はまた、通信インターフェース(「COM」)760を含んでもよい。通信インターフェース760は、ソフトウェアおよびデータが、デバイス700と外部デバイスとの間で転送されることを可能にする。通信インターフェース760は、モデム、ネットワークインターフェース(Ethernet(登録商標)カード等)、通信ポート、PCMCIAスロットおよびカード、または同等物を含んでもよい。通信インターフェース760を介して転送される、ソフトウェアおよびデータは、信号の形態であってもよく、これは、通信インターフェース760によって受信されることが可能な電子、電磁、光学、または他の信号であってもよい。これらの信号は、デバイス700の通信経路を介して、通信インターフェース760に提供されてもよく、これは、例えば、ワイヤまたはケーブル、光ファイバ、電話回線、携帯電話リンク、RFリンク、または他の通信チャネルを使用して、実装されてもよい。
ハードウェア要素、オペレーティングシステム、およびそのような機器のプログラミング言語は、性質上、従来的であって、当業者は、それに十分に精通していることが想定される。デバイス700はまた、入力および出力ポート750を含み、キーボード、マウス、タッチスクリーン、モニタ、ディスプレイ等の入力および出力デバイスと接続してもよい。当然ながら、種々のサーバ機能は、いくつかの類似プラットフォーム上に分散方式で実装され、処理負荷を分散させてもよい。代替として、サーバは、1つのコンピュータハードウェアプラットフォームの適切なプログラミングによって実装されてもよい。
本開示全体を通して、構成要素またはモジュールの言及は、概して、論理的に、機能または関連機能の群を実施するためにともに群化され得る、アイテムを指す。同様の参照番号は、概して、同一または類似構成要素を指すことが意図される。構成要素およびモジュールは、ソフトウェア、ハードウェア、またはソフトウェアおよびハードウェアの組み合わせ内に実装されてもよい。
上記に説明されるツール、モジュール、および機能は、1つまたはそれを上回るプロセッサによって実施されてもよい。「記憶」タイプ媒体は、随時、ソフトウェアプログラミングのための非一過性記憶装置を提供し得る、種々の半導体メモリ、テープドライブ、ディスクドライブ、および同等物等のコンピュータ、プロセッサまたは同等物、またはその関連付けられるモジュールの有形メモリのいずれかまたは全てを含んでもよい。
ソフトウェアは、インターネット、クラウドサービスプロバイダ、または他の電気通信ネットワークを通して通信されてもよい。例えば、通信は、ソフトウェアを1つのコンピュータまたはプロセッサから別のものの中にロードすることを可能にし得る。本明細書で使用されるように、非一過性有形「記憶」媒体に制限されない限り、コンピュータまたは機械「可読媒体」等の用語は、実行のための命令をプロセッサに提供することに関わる、任意の媒体を指す。
前述の一般的説明は、例示的および説明的にすぎず、本開示の制限ではない。本発明の他の実施形態は、明細書の考慮および本明細書に開示される本発明の実践から当業者に明白となるであろう。明細書および実施例は、例示にすぎないものと見なされることが意図される。

Claims (1)

  1. 本明細書に記載の発明。
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