JP2023041638A - 偏光フィルム及び偏光板 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた光学特性を有しながらも、透過軸方向における吸収軸方向の収縮力の均一性に優れた偏光フィルムを提供する。【解決手段】偏光フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素が吸着配向している。偏光フィルムにおいて、視感度補正単体透過率Tyは、43.20%以上であり、視感度補正偏光度Pyは、99.9970%以上である。偏光フィルムの透過軸方向において、膜厚の最大値と最小値との差は、2.1μm以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、偏光フィルム及び偏光板に関する。
偏光フィルムは、液晶表示装置及び有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置等の表示装置に用いられている。偏光フィルムとして、延伸したポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素が吸着配向したものを用いることが知られている(例えば、特許文献1)。
特開2013-148806号公報
偏光フィルムの光学特性を向上するために、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの延伸倍率を高めることがある。延伸倍率を高めた偏光フィルムでは、吸収軸方向の収縮力が透過軸方向の中央部と端部との間で大きく異なる傾向にあった。ここで、透過軸方向は、偏光フィルムの延伸方向に直交する方向であり、吸収軸方向は、偏光フィルムの延伸方向である。
偏光フィルムは通常、その片面又は両面に保護フィルムが積層された偏光板として表示装置等に用いられる。表示装置に適用される偏光板として、生産効率等の観点から、材料としての偏光板から1以上の製品が得られるように切り出された偏光板、いわゆる丁取りによって得られた偏光板(以下、「丁取り偏光板」ということがある。)を用いることがある。例えば、丁取り前の偏光板からその透過軸方向に2以上の偏光板が得られるように多丁取りを行って丁取り偏光板を得る場合、丁取り偏光板が有する辺には、丁取り前の偏光板の偏光フィルムの透過軸方向の中央部又はその付近から形成された辺と、端部又はその付近から形成された辺とが含まれることがある。そのため、丁取り前の偏光板の吸収軸方向の収縮力が透過軸方向において異なっていると、丁取り偏光板の各辺において吸収軸方向の収縮力が異なることになる。このような丁取り偏光板では、例えば、丁取り偏光板の一辺の収縮力のみが大きくなる等のように、丁取り偏光板の各辺における収縮力に分布が発生することになる。このような収縮力の分布は、多丁取りによって丁取り偏光板を得る場合に限らず、丁取り前の偏光フィルムの透過軸方向の中央部及びその端部が含まれている1つの丁取り偏光板を得る場合にも同様に発生し得る。
偏光板を表示パネルに貼合した表示装置を高温条件下に晒すと、偏光板に熱ムラが生じることがある。上記した収縮力に分布を有する丁取り偏光板を表示装置に適用した場合、上記の熱ムラが丁取り偏光板全体に均一に発生せず、不均一に発生する。不均一に発生した熱ムラは目立ちやすいため、表示装置の外観品質を悪化させる原因となり得る。また、上記のような収縮力の分布は、例えば丁取り偏光板の一辺の反りのみが大きくなる等のように、丁取り偏光板の各辺に発生する反りにも分布を生じさせるため、丁取り偏光板の取り扱い性を低下させる原因ともなり得る。
本発明は、優れた光学特性を有しながらも、透過軸方向における吸収軸方向の収縮力の均一性に優れた偏光フィルム、及びそれを含む偏光板の提供を目的とする。
本発明は、以下の偏光フィルム及び偏光板を提供する。
〔1〕 ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素が吸着配向している偏光フィルムであって、
視感度補正単体透過率Tyは、43.20%以上であり、
視感度補正偏光度Pyは、99.9970%以上であり、
透過軸方向において、膜厚の最大値と最小値との差は、2.1μm以下である、偏光フィルム。
〔2〕 透過軸方向の端領域における膜厚の最大値と、透過軸方向の中央領域における膜厚の最大値との差は、2.1μm以下である、〔1〕に記載の偏光フィルム。
〔3〕 透過軸方向の長さが800mm以上2500mm以下である、〔1〕又は〔2〕に記載の偏光フィルム。
〔4〕 透過軸方向の中央領域における平均膜厚は、5μm以上30μm以下である、〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の偏光フィルム。
〔5〕透過軸方向の中央領域における平均膜厚は、16μm以上29μm以下である、〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の偏光フィルム。
〔6〕 〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の偏光フィルムの片面又は両面に、保護フィルムが積層された、偏光板。
本発明によれば、優れた光学特性を有しながらも、透過軸方向における吸収軸方向の収縮力の均一性に優れた偏光フィルム、及びそれを含む偏光板を提供することができる。
以下、本発明の偏光フィルム及び偏光板について説明する。
(偏光フィルム)
本実施形態の偏光フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂フィルム(以下、「PVA系フィルム」ということがある。)に二色性色素が吸着配向している偏光フィルムである。偏光フィルムの視感度補正単体透過率Tyは43.20%以上であり、偏光フィルムの視感度補正偏光度Pyは99.9970%以上である。偏光フィルムの透過軸方向において、膜厚の最大値と最小値との差Δt1は2.1μm以下である。
偏光フィルムの透過軸方向は、PVA系フィルムの延伸方向に直交する方向である。偏光フィルムの後述する吸収軸方向は、PVA系フィルムの延伸方向である。
偏光フィルムの視感度補正単体透過率Tyは、43.20%以上であり、43.25%以上であってもよく、43.30%以上であってもよく、43.32%以上であってもよい。偏光フィルムの視感度補正単体透過率Tyは、通常43.80%以下であり、43.70以下であってもよく、43.60%以下であってもよい。偏光フィルムの視感度補正偏光度Pyは、99.9970%以上であり、99.9975%以上であってもよく、99.9980%以上であってもよく、99.9985%以上であってもよい。偏光フィルムの視感度補正偏光度Pyは、通常99.9999%以下であり、99.9990%以下であってもよく、99.9987%以下であってもよい。視感度補正単体透過率Ty及び視感度補正偏光度Pyが上記の範囲である偏光フィルムは、光学特性に優れる。視感度補正単体透過率Ty及び視感度補正偏光度Pyは、偏光フィルムの透過軸方向の中心(真ん中)の位置で測定した値であり、後述する実施例に記載の方法によって測定することができる。
視感度補正単体透過率Ty及び視感度補正偏光度Pyが上記の範囲内にある偏光フィルムは、例えば後述する偏光フィルムの製造方法において、PVA系フィルムの延伸倍率、偏光フィルムを製造する各工程における処理条件等を調整することによって得ることができる。
偏光フィルムの透過軸方向における膜厚の最大値と最小値との差Δt1(最大値-最小値)は、2.1μm以下であり、2.0μm以下であってもよく、1.9μm以下であってもよく、通常、0μm以上であり、0.1μm以上であってもよく、1.0μm以上であってもよく、1.5μm以上であってもよく、1.8μm以上であってもよい。上記差Δt1は、偏光フィルムを透過軸方向に26等分することにより区分される26領域のそれぞれにおいて偏光フィルムの膜厚を測定し、測定により得られた26の膜厚のうちの最大値及び最小値に基づいて算出した値である。上記差Δt1は、後述する実施例に記載の方法によって測定することができる。
上記差Δt1が上記した範囲内である偏光フィルムは、その透過軸方向において、吸収軸方向の収縮力に分布が発生することが抑制されているため、透過軸方向における吸収軸方向の収縮力の均一性に優れる。そのため、偏光フィルム又は偏光フィルムを含む偏光板を材料とし、この材料から1以上の製品を得る、いわゆる丁取りを行う場合にも、丁取りによって得られた偏光フィルム又は偏光板(以下、それぞれを「丁取り偏光フィルム」、「丁取り偏光板」ということがある。)において、透過軸方向における吸収軸方向の収縮力を均一にすることができる。これにより、丁取り偏光フィルム又は丁取り偏光板を表示装置に適用した後に高温条件下に晒された場合等に生じることがある熱ムラが不均一に発生することを抑制できる。そのため、表示装置において熱ムラが目立ちやすくなることを抑制することができ、外観品質に優れた表示装置を提供しやすくなる。
上記差Δt1が上記した範囲内である偏光フィルムを用いることにより、丁取り偏光フィルム又は丁取り偏光板に反りが発生することを抑制し、丁取り偏光フィルム又は丁取り偏光板をフラット(平坦)にしやすい。丁取り偏光フィルム又は丁取り偏光板に反りが発生すると、表示装置の製造設備に干渉して製造ラインから脱落する、表示パネルに貼合する際に気泡を噛み込みやすくなる等の不具合が発生しやすい。これに対し、フラットな丁取り偏光フィルム又は丁取り偏光板は、上記の不具合が発生しにくく取り扱い性に優れる。
偏光フィルムにおいて、最大値となる膜厚を有する領域は通常、偏光フィルムの透過軸方向の端部に位置し、上記した26領域のうちの、偏光フィルムの透過軸方向の一方又は両方の端からそれぞれ1領域以上8領域以下の範囲内にあってもよく、それぞれ1領域以上6領域以下の範囲内にあってもよく、それぞれ1領域以上4領域以下の範囲内にあってもよい。
偏光フィルムにおいて、最小値となる膜厚を有する領域は通常、偏光フィルムの透過軸方向の中央部に位置し、上記した26領域のうちの、透過軸方向の中心(真ん中)から透過軸方向の両方の端に向けて、それぞれ1領域以上5領域以下(合計2領域以上10領域以下)の範囲内にあってもよく、それぞれ1領域以上4領域以下(合計2領域以上8領域以下)の範囲内にあってもよく、それぞれ1領域以上3領域以下(合計2領域以上6領域以下)の範囲内にあってもよく、それぞれ1領域以上2領域以下(合計2領域以上4領域以下)の範囲内にあってもよい。
偏光フィルムにおいて、透過軸方向の端領域における膜厚の最大値と、透過軸方向の中央領域における膜厚の最大値との差Δt2(端領域の膜厚の最大値-中央領域の膜厚の最大値)は、2.1μm以下であることが好ましく、2.0μm以下であってもよく、1.8μm以下であってもよく、1.7μm以下であってもよく、通常、0.5μm以上であり、1.0μm以上であってもよく、1.2μm以上であってもよい。
上記差Δt2は、偏光フィルムを透過軸方向に26等分することにより区分される上記した26領域のそれぞれにおいて偏光フィルムの膜厚を測定し、この26領域に含まれる領域をその位置に応じて端領域及び中央領域に分類し、端領域及び中央領域のそれぞれにおける偏光フィルムの膜厚の最大値に基づいて算出した値である。上記差Δt2は、後述する実施例に記載の方法によって測定することができる。端領域は、上記した26領域のうちの、偏光フィルムの透過軸方向の両方の端からそれぞれ8領域分の範囲であり、中央領域は、上記した26領域のうちの、偏光フィルムの透過軸方向の中心(真ん中)から透過軸方向の両方の端に向けて、それぞれ5領域分(合計10領域分)の範囲である。
上記差Δt2が上記した範囲内である偏光フィルムは、偏光フィルムの透過軸方向において、吸収軸方向の収縮力に分布が発生することを抑制でき、透過軸方向における吸収軸方向の収縮力の均一性に優れる。上記差Δt2が上記した範囲内である偏光フィルムを用いることにより、丁取り偏光フィルム又は丁取り偏光板の特に透過軸方向における吸収軸方向の収縮力を均一にすることができる。これにより、丁取り偏光フィルム又は丁取り偏光板を用いて外観品質に優れた表示装置を提供しやすくなり、また、丁取り偏光フィルム又は丁取り偏光板の取り扱い性を向上しやすくなる。
上記した差Δt1及び差Δt2が上記の範囲内にある偏光フィルムは、後述する偏光フィルムの製造方法において、偏光フィルムを製造する工程における処理条件等を調整することによって得ることができる。偏光フィルムの差Δt1及び差Δt2を調整するためには、偏光フィルムの製造方法において、例えば、架橋工程の温度、高温高湿工程の温度、絶対湿度、架橋工程までの累積延伸倍率及び高温高湿工程における延伸倍率等を調整すればよい。ここで、「架橋工程まで」とは、架橋処理が完了するまでの工程をいう。
偏光フィルムの透過軸方向の中央領域における平均膜厚は、好ましくは5μm以上であり、7μm以上であってもよく、9μm以上であってもよく、10μm以上であってもよく、16μm以上であってもよく、18μm以上であってもよく、また、好ましくは30μm以下であり、29μm以下であってもよく、25μm以下であってもよく、22μm以下であってもよく、21μm以下であってもよく、20μm以下であってもよい。偏光フィルムの透過軸方向の中央領域は、上記した範囲の領域である。この中央領域における平均膜厚は、上記26領域のうちの中央領域に含まれる領域のそれぞれにおいて測定した膜厚の平均値である。上記平均膜厚は、後述する実施例に記載の方法によって測定することができる。
偏光フィルムの透過軸方向の端領域における平均膜厚は、上記した中央領域における平均膜厚で説明した範囲であることが好ましい。偏光フィルムの上記した端領域における平均膜厚は、上記した中央領域における平均膜厚と同じあってもよく、異なっていてもよく、中央領域における平均膜厚よりも大きくてもよい。偏光フィルムの透過軸方向の端領域は、上記した範囲の領域であり、端領域の平均膜厚は、上記26領域のうちの端領域に含まれる領域のそれぞれにおいて測定した膜厚の平均値である。
本実施形態の偏光フィルムは、上記したように丁取り偏光フィルム又は丁取り偏光板を得るための材料としての偏光フィルムとして好適に用いることができる。そのため、偏光フィルムの過軸方向の長さは、丁取り、好ましくは多丁取りが可能となるように、800mm以上であることが好ましく、1000mm以上であることがより好ましく、1200mm以上であってもよく、また、2500mm以下であることが好ましく、2300mm以下であることがより好ましく、2000mm以下であってもよく、1500mm以下であってもよい。
(偏光フィルムの製造方法)
本実施形態の偏光フィルムの製造方法は、例えば、
PVA系フィルムを二色性色素で染色する染色工程、
染色工程後のフィルムを架橋剤を含む架橋浴で処理する架橋工程、
架橋工程後のフィルムに高温高湿処理を施す高温高湿工程、及び、
PVA系フィルムを一軸延伸する延伸工程、を含む。
上記の偏光フィルムの製造方法において、
架橋工程は、温度58.0℃以上の架橋浴で処理する工程を含み、
高温高湿工程は、温度70.0℃以上、絶対湿度40.0g/m以上の雰囲気下に晒す工程を含み、
架橋工程までのPVA系フィルムの累積延伸倍率は、5.50倍以上5.90倍以下であり、
高温高湿工程におけるPVA系フィルムの延伸倍率は、1.02倍以上1.20倍以下であり、
PVA系フィルムの総延伸倍率は、5.60倍以上である。
偏光フィルムの製造方法は、上記以外の他の工程をさらに含むことができる。他の工程としては、染色工程の前に行う膨潤工程、架橋工程の後に行う洗浄工程、高温高湿工程中又はその後に行う乾燥工程等が挙げられる。
偏光フィルムの製造方法に含まれる各種の処理工程は、偏光フィルムの製造装置のフィルム搬送経路に沿って原反フィルムであるPVA系フィルムを連続的に搬送させることによって連続的に実施できる。フィルム搬送経路は、上記各種の処理工程を実施するための設備(処理浴や炉等)を、それらの実施順に備えている。処理浴とは、膨潤浴、染色浴、架橋浴、洗浄浴等のPVA系フィルムに対して処理を施す処理液を収容する浴をいう。
フィルム搬送経路は、上記設備の他、ガイドロールやニップロール等を適宜の位置に配置することによって構築することができる。例えば、ガイドロールは、各処理浴の前後や処理浴中に配置することができ、これにより処理浴へのフィルムの導入・浸漬及び処理浴からの引き出しを行うことができる。より具体的には、各処理浴中に2以上のガイドロールを設け、これらのガイドロールに沿ってフィルムを搬送させることにより、各処理浴にフィルムを浸漬させることができる。
原反フィルムであるPVA系フィルムを構成するポリビニルアルコール系樹脂(以下、「PVA系樹脂」ということがある。)としては、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化したものを用いることができる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルの他、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体との共重合体が例示される。酢酸ビニルに共重合可能な他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類、アンモニウム基を有する(メタ)アクリルアミド類等が挙げられる。PVA系樹脂のケン化度は、通常約85モル%以上、好ましくは約90モル%以上、より好ましくは約99モル%以上である。「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルから選択される少なくとも一方を意味する。「(メタ)アクリロイル」についても同様である。
PVA系樹脂は変性されていてもよく、例えば、アルデヒド類で変性されたポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール等も使用し得る。
PVA系樹脂の平均重合度は、好ましくは100~10000であり、より好ましくは1500~8000であり、さらに好ましくは2000~5000である。PVA系樹脂の平均重合度は、JIS K 6726(1994)に準拠して求めることができる。平均重合度が100未満では好ましい偏光性能を得ることが困難であり、10000超ではフィルム加工性に劣ることがある。
原反フィルムとしてのPVA系フィルムの厚みは、例えば10μm以上150μm以下程度であり、偏光フィルムの薄型化の観点から、好ましくは100μm以下、より好ましくは70μm以下、さらに好ましくは50μm以下、なおさらに好ましくは40μm以下である。
原反フィルムであるPVA系フィルムは、例えば、長尺の未延伸PVA系フィルムのロール(巻回品)として用意することができる。この場合、偏光フィルムもまた、長尺物として得られる。以下、偏光フィルムの製造方法の各工程について詳細に説明する。
(膨潤工程)
膨潤工程における膨潤処理は、原反フィルムであるPVA系フィルムの異物除去、可塑剤除去、易染色性の付与、フィルムの可塑化等の目的で必要に応じて実施される処理である。具体的には、水を含有する膨潤浴にPVA系フィルムを浸漬させる処理であることができる。PVA系フィルムは、1つの膨潤浴に浸漬されてもよいし、2以上の膨潤浴に順次浸漬されてもよい。膨潤処理前、膨潤処理時、又は膨潤処理前及び膨潤処理時に、フィルムに対して一軸延伸処理を行ってもよいし、行わなくてもよい。
膨潤浴は、水(例えば純水)であることができる他、アルコール類等の水溶性有機溶媒を添加した水溶液であってもよい。
PVA系フィルムを浸漬するときの膨潤浴の温度は、通常10~70℃程度、好ましくは15~50℃程度であり、フィルムの浸漬時間は、通常10~600秒程度、好ましくは20~300秒程度である。
(染色工程)
染色工程における染色処理は、PVA系フィルムに二色性色素を吸着、配向させる目的で行われる処理であり、具体的には、二色性色素を含有する染色浴にPVA系フィルムを浸漬させる処理であることができる。PVA系フィルムは、1つの染色浴に浸漬されてもよいし、2以上の染色浴に順次浸漬されてもよい。二色性色素の染色性を高めるために、染色工程に供されるPVA系フィルムは、少なくともある程度の一軸延伸処理が施されていてもよい。染色処理前の一軸延伸処理の代わりに、あるいは染色処理前の一軸延伸処理に加えて、染色処理時に一軸延伸処理を行ってもよい。
二色性色素は、ヨウ素又は二色性有機染料であることができる。二色性有機染料としては、レッドBR、レッドLR、レッドR、ピンクLB、ルビンBL、ボルドーGS、スカイブルーLG、レモンイエロー、ブルーBR、ブルー2R、ネイビーRY、グリーンLG、バイオレットLB、バイオレットB、ブラックH、ブラックB、ブラックGSP、イエロー3G、イエローR、オレンジLR、オレンジ3R、スカーレットGL、スカーレットKGL、コンゴーレッド、ブリリアントバイオレットBK、スプラブルーG、スプラブルーGL、スプラオレンジGL、ダイレクトスカイブルー、ダイレクトファーストオレンジS、ファーストブラック等が挙げられる。二色性色素は、1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
二色性色素としてヨウ素を用いる場合、染色浴には、ヨウ素及びヨウ化カリウムを含有する水溶液を用いることができる。ヨウ化カリウムに代えて、ヨウ化亜鉛等の他のヨウ化物を用いてもよく、ヨウ化カリウムと他のヨウ化物を併用してもよい。また、ヨウ化物以外の化合物、例えば、ホウ酸、塩化亜鉛、塩化コバルト等を共存させてもよい。ホウ酸を添加する場合は、ヨウ素を含む点で後述する架橋処理と区別される。上記水溶液におけるヨウ素の含有量は通常、水100質量部あたり0.003~1質量部程度である。また、ヨウ化カリウム等のヨウ化物の含有量は通常、水100質量部あたり0.1~20質量部程度である。
PVA系フィルムを浸漬するときの染色浴の温度は、通常10~45℃程度、好ましくは10~40℃程度であり、より好ましくは20~35℃程度であり、フィルムの浸漬時間は、通常30~600秒程度、好ましくは60~300秒程度である。
二色性色素として二色性有機染料を用いる場合、染色浴には、二色性有機染料を含有する水溶液を用いることができる。当該水溶液における二色性有機染料の含有量は通常、水100質量部あたり1×10-4~10質量部程度であり、好ましくは1×10-3~1質量部程度である。この染色浴には染色助剤等を共存させてもよく、例えば、硫酸ナトリウム等の無機塩や界面活性剤等を含有していてもよい。二色性有機染料は1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。フィルムを浸漬するときの染色浴の温度は、例えば20~80℃程度、好ましくは30~70℃程度であり、フィルムの浸漬時間は、通常20~600秒程度、好ましくは30~300秒程度である。
(架橋工程)
架橋工程では、染色工程後のPVA系フィルムを架橋剤で処理する架橋処理を行う。架橋処理は、架橋による耐水化や色相調整等の目的で行う処理であり、具体的には、架橋剤を含有する架橋浴に染色工程後のフィルムを浸漬させる処理であることができる。当該フィルムは、1つの架橋浴に浸漬されてもよいし、2以上の架橋浴に順次浸漬されてもよい。架橋処理時に一軸延伸処理を行ってもよい。
架橋剤としては、ホウ酸が含まれ、さらに他の架橋剤であるグリオキザール、グルタルアルデヒド等を含むものであってもよい。架橋浴におけるホウ酸の含有量は通常、水100質量部あたり0.1~15質量部程度であり、好ましくは1~10質量部程度である。二色性色素がヨウ素の場合、架橋浴は、ホウ酸に加えてヨウ化物を含有することが好ましい。架橋浴におけるヨウ化物の含有量は通常、水100質量部あたり0.1~20質量部程度であり、好ましくは5~15質量部程度である。ヨウ化物としては、ヨウ化カリウム、ヨウ化亜鉛等が挙げられる。また、ヨウ化物以外の化合物、例えば、塩化亜鉛、塩化コバルト、塩化ジルコニウム、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、硫酸ナトリウム等を架橋浴に共存させてもよい。
架橋工程において、PVA系フィルムを2以上の架橋浴に順次浸漬する場合、架橋浴に含まれる成分の組成及び含有量は、互いに同じであってもよいが、互いに異なっていることが好ましい。
PVA系フィルムを浸漬するときの架橋浴の温度は、上記した範囲の視感度補正単体透過率Ty及び視感度補正偏光度Pyを有し、かつ、上記した範囲の膜厚の差Δt1を有する偏光フィルムを得る観点から、好ましくは58.0℃以上であり、より好ましくは58.3℃以上であり、58.5℃以上であってもよく、通常85.0℃以下であり、好ましくは70.0℃以下であり、65.0℃以下であってもよく、63.0℃以下であってもよく、61.0℃以下であってもよい。この温度の架橋浴に浸漬する浸漬時間は、通常10~600秒程度、好ましくは20~300秒程度である。
PVA系フィルムを2以上の架橋浴に順次浸漬する場合、少なくとも1つの架橋浴における温度及び架橋時間が上記の範囲内であればよく、他の架橋浴における温度及び架橋時間は、上記した温度及び架橋時間の範囲内であってもよく範囲外であってもよい。PVA系フィルムを2以上の架橋浴に順次浸漬する場合、最初に浸漬する架橋浴として温度58.0℃以上の架橋浴を用いることが好ましい。他の架橋浴における温度は、例えば50~85℃程度、あるいは50~70℃程度としてもよく、フィルムの浸漬時間は、例えば10~600秒程度、あるいは20~300秒程度としてもよい。
(洗浄工程)
洗浄工程における洗浄処理は、PVA系フィルムに付着した余分な架橋剤や二色性色素等の薬剤を除去する目的で必要に応じて実施される処理であり、水を含有する洗浄液を用いて架橋工程後のPVA系フィルムを洗浄する処理である。具体的には、洗浄浴(洗浄液)に架橋工程後のPVA系フィルムを浸漬させる処理であることができる。PVA系フィルムは、1つの洗浄浴に浸漬されてもよいし、2以上の洗浄浴に順次浸漬されてもよい。あるいは、洗浄処理は、架橋工程後のPVA系フィルムに対して洗浄液をシャワーとして噴霧する処理であってもよく、上記の浸漬と噴霧とを組み合わせてもよい。
洗浄液は、水(例えば純水)であることができる他、アルコール類等の水溶性有機溶媒を添加した水溶液であってもよい。洗浄液の温度は、例えば1~40℃程度であることができ、洗浄時間は、例えば1~60秒程度であることができる。
洗浄工程は任意の工程であり省略されてもよいし、高温高湿工程中に洗浄処理を行ってもよい(高温高湿処理が洗浄処理を兼ねていてもよい)。好ましくは、洗浄工程を行った後のフィルムに対して高温高湿処理を行う。
また、洗浄工程において、フィルムの性能に影響のない範囲で延伸処理を施してもよい。
(高温高湿工程)
高温高湿工程における高温高湿処理は、架橋工程後又は洗浄工程後のPVA系フィルムを温度70.0℃以上、絶対湿度40.0g/m以上の雰囲気下に晒す処理である。高温高湿処理を施すことにより、偏光フィルムの光学特性の劣化を抑えながら、高温高湿処理の代わりに絶対湿度40.0g/m未満での高温処理(乾燥処理)を行う場合に比べて、優れた光学特性を有しながらも、透過軸方向において吸収軸方向の収縮力の均一性に優れた偏光フィルムを得ることができる。
高温高湿処理は、湿潤状態にある架橋工程後又は洗浄工程後のPVA系フィルムに対して施すことが好ましい。「湿潤状態にある」とは、架橋工程後又は洗浄工程後の高水分率のPVA系フィルムを(絶対湿度40.0g/m未満での高温処理(乾燥処理)を行うことなく)そのまま、高温高湿処理に付すことを意味する。
高温高湿処理は、架橋工程後又は洗浄工程後のPVA系フィルムを、温度及び湿度調整の可能な炉(加熱炉)やブース又は室内に導入する処理であることができる。炉(加熱炉)やブース又は室内に導入する処理に加えて、遠赤外線ヒーターや熱ロール等の加熱手段を併用してもよい。高温高湿処理は、好ましくは洗浄工程の後に実施されるが、所定の高温高湿雰囲気下で洗浄液を噴霧する等、高温高湿処理と洗浄処理とを同時に行ってもよく、また、高温高湿雰囲気下に晒されることによって実質的にPVA系フィルムの洗浄がなされる場合のように、高温高湿処理が洗浄処理を兼ねていてもよい。
高温高湿処理の温度は、上記した範囲の視感度補正単体透過率Ty及び視感度補正偏光度Pyを有し、かつ、上記した範囲の膜厚の差Δt1を有する偏光フィルムを得る観点から、70.0℃以上であり、好ましくは75.0℃以上であり、より好ましくは78.0℃以上、さらに好ましくは80.0℃以上であり、通常100.0℃以下であり、好ましくは95.0℃以下であり、より好ましくは90.0℃以下である。
高温高湿処理における絶対湿度は、上記した範囲の視感度補正単体透過率Ty及び視感度補正偏光度Pyを有し、かつ、上記した範囲の膜厚の差Δt1を有する偏光フィルムを得る観点から、40.0g/m以上であり、好ましくは75.0g/m以上、より好ましくは80.0g/m以上、さらに好ましくは85.0g/m以上である。一方、絶対湿度が過度に高いと、処理ゾーン内での結露の発生や、結露水によるPVA系フィルムの汚染が懸念されることから、絶対湿度は、好ましくは550.0g/m以下、より好ましくは400.0g/m以下、さらに好ましくは300.0g/m以下、250.0g/m以下であってもよく、180.0g/m以下であってもよく、特に好ましくは160.0g/m以下であり、100.0g/m以下であってもよい。
高温高湿処理の時間は、上記した範囲の視感度補正単体透過率Ty及び視感度補正偏光度Pyを有し、かつ、上記した範囲の膜厚の差Δt1を有する偏光フィルムを得る観点から、好ましくは5秒以上であり、より好ましくは10秒以上である。また当該時間は、温度にもよるが、あまり長いと光学特性の劣化が懸念されることから、好ましくは60分以下であり、より好ましくは30分以下であり、さらに好ましくは10分以下であり、特に好ましくは5分以下である。
高温高湿処理は、長尺のPVA系フィルムをフィルム搬送経路に沿って搬送し、上記炉等に連続的に導入、通過させる処理であることができる。このような高温高湿処理におけるフィルムの張力は、上記した範囲の視感度補正単体透過率Ty及び視感度補正偏光度Pyを有し、かつ、上記した範囲の膜厚の差Δt1を有する偏光フィルムを得る観点から、50~3000N/mであることが好ましく、200~2000N/mであることがより好ましく、300~2000N/mであることがより好ましい。フィルムのシワが発生することを抑制する観点から、フィルム張力は、200N/m以上であることが好ましく、500N/m以上であることがより好ましい。
高温高湿処理は、PVA系フィルムを乾燥する処理、すなわち、その水分率を低下させる処理を兼ねていてもよく、極端な高温高湿条件を採用しない限り、通常は乾燥処理が同時になされる。これにより、必ずしも高温高湿処理の後に乾燥処理を別途実施する必要がなくなるため、絶対湿度40g/m未満での高温処理(乾燥処理)の後に高温高湿処理を実施する方法と比較して、製造プロセスの簡略化及び効率化の面で有利となる。
(乾燥工程)
乾燥工程は、PVA系フィルムを乾燥する乾燥処理を行う。乾燥処理は、上述のとおり高温高湿工程中に行ってもよいが、高温高湿工程後に行ってもよい。高温高湿工程の後に乾燥処理を行う場合は、絶対湿度40g/m未満での高温処理を施してもよい。乾燥処理は必要に応じて行えばよく、乾燥処理を行わなくてもよい。
(延伸工程)
延伸工程は、PVA系フィルムの延伸処理を行う工程であり、PVA系フィルムは一軸延伸処理されることが好ましい。PVA系フィルムは、膨潤工程、染色工程、架橋工程、洗浄工程、高温高湿工程、及び乾燥工程のうちの1又は2以上の段階で一軸延伸処理される。上記した範囲の視感度補正単体透過率Ty及び視感度補正偏光度Pyを有し、かつ、上記した範囲の膜厚の差Δt1を有する偏光フィルムを得る観点から、一軸延伸は、染色工程、架橋工程、及び高温高湿工程において、一軸延伸処理を行うことが好ましい。
一軸延伸処理は、空中で延伸を行う乾式延伸、浴中で延伸を行う湿式延伸のいずれであってもよく、これらの双方を行ってもよい。一軸延伸処理は、2つのニップロール間に周速差をつけて縦一軸延伸を行うロール間延伸、熱ロール延伸、テンター延伸等であることができるが、好ましくはロール間延伸を含む。
原反フィルムを基準とした場合の架橋工程までの累積延伸倍率は、上記した範囲の視感度補正単体透過率Ty及び視感度補正偏光度Pyを有し、かつ、上記した範囲の膜厚の差Δt1を有する偏光フィルムを得る観点から、好ましくは5.50倍以上5.90倍以下であり、5.50倍以上5.80倍以下であってもよい。
原反フィルムを基準とした場合の架橋工程までの累積延伸倍率とその後の処理工程(主に高温高湿工程)を含めた総延伸倍率(2以上の段階で延伸処理を行う場合にはそれらの累積の延伸倍率)は、上記した範囲の視感度補正単体透過率Ty及び視感度補正偏光度Pyを有し、かつ、上記した範囲の膜厚の差Δt1を有する偏光フィルムを得る観点から、好ましくは5.60倍以上であり、5.70倍以上であってもよく、5.80倍以上であってもよく、5.90倍以上であってもよく、通常7倍以下である。
特に上記した範囲の視感度補正単体透過率Ty及び視感度補正偏光度Pyを有し、かつ、上記した範囲の膜厚の差Δt1を有する偏光フィルムを得る観点からは、上記工程の延伸倍率とすることに加えて、高温高湿工程における延伸倍率を1.02倍以上1.20倍以下とすることが好ましく、1.02倍以上1.17倍以下としてもよい。
架橋工程までの累積延伸倍率及びその後の処理工程を含めた総延伸倍率は、偏光フィルムの視感度補正単体透過率Ty及び視感度補正偏光度Py等の光学性能を高めるために、一定以上の範囲とする必要があるが、必要以上に延伸するとPVA系フィルムの破断や外観不良を招く恐れがある。特に架橋工程までの累積延伸倍率が5.90倍を超えて延伸すると、その後の処理工程(特に高温高湿工程)において、PVA系フィルムを延伸できる余地が小さくなり、却って光学性能を低下させ、高温高湿工程等のその後の処理工程で無理に延伸するとPVA系フィルム中の膜厚分布が大きくなり、偏光フィルムの収縮力の差が大きくなってしまう恐れがある。
また、架橋工程までの累積延伸倍率を上記範囲(5.50倍以上5.90倍以下)としても、高温高湿工程において過度に延伸すると(延伸倍率1.20倍を超えて延伸すると)、却ってPVA系フィルム中の膜厚分布が大きくなり、偏光フィルムの収縮力の差が大きくなってしまう恐れがある。
高温高湿工程での延伸処理は、例えば、架橋工程後のPVA系フィルムを、温度及び湿度調整の可能な炉(加熱炉)やブース又は室内に導入することにより高温高湿処理を行いながら延伸する処理であることができる。高温高湿処理においては、炉(加熱炉)やブース又は室内に導入する処理に加えて、遠赤外線ヒーターや熱ロール等の加熱手段を併用してもよい。高温高湿工程での延伸処理は、所定の高温高湿雰囲気下でPVA系フィルムを延伸しながら洗浄液を噴霧する等、高温高湿雰囲気下での延伸処理と洗浄処理とを同時に行ってもよく、また、高温高湿雰囲気下に置かれることによって実質的にPVA系フィルムの洗浄がなされる場合等、高温高湿処理及び延伸処理が洗浄処理を兼ねていてもよい。
(偏光板)
本実施形態の偏光板は、上記した偏光フィルムの片面又は両面に保護フィルムが積層されているものである。保護フィルムは、貼合層を介して偏光フィルムに積層されてもよく、偏光フィルムに直接接するように積層されていてもよい。貼合層は、粘着剤層又は接着剤層である。
保護フィルムとしては、熱可塑性樹脂、例えば、鎖状ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン系樹脂等)、環状ポリオレフィン系樹脂(ノルボルネン系樹脂等)等のポリオレフィン系樹脂;トリアセチルセルロースやジアセチルセルロース等のセルロースエステル系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリメタクリル酸メチル系樹脂等の(メタ)アクリル系樹脂;又はこれらの混合物、共重合物等からなる透明樹脂フィルムであることができる。
保護フィルムは、位相差フィルム、輝度向上フィルム等の光学機能を併せ持つ保護フィルムであることもできる。例えば、上記材料からなる透明樹脂フィルムを延伸(一軸延伸又は二軸延伸等)したり、該フィルム上に液晶層等を形成したりすることにより、任意の位相差値が付与された位相差フィルムとすることができる。
保護フィルムにおける偏光フィルムとは反対側の表面には、ハードコート層、防眩層、反射防止層、帯電防止層、防汚層等の表面処理層(コーティング層)を形成することもできる。
保護フィルムの厚みは、偏光板の薄型化の観点から薄いことが好ましいが、薄すぎると強度が低下して加工性に劣るから、好ましくは5~150μm、より好ましくは5~100μm、さらに好ましくは10~50μmである。
偏光フィルムと保護フィルムとの貼合に用いる接着剤としては、紫外線硬化性接着剤等の活性エネルギー線硬化性接着剤や、ポリビニルアルコール系樹脂の水溶液、又はこれに架橋剤が配合された水溶液、ウレタン系エマルジョン接着剤等の水系接着剤を挙げることができる。偏光フィルムの両面に保護フィルムを貼合する場合、2つの接着剤層を形成する接着剤は同種であってもよいし、異種であってもよい。例えば、両面に保護フィルムを貼合する場合、片面は水系接着剤を用いて貼合し、もう片面は活性エネルギー線硬化性接着剤を用いて貼合してもよい。紫外線硬化型接着剤は、ラジカル重合性の(メタ)アクリル系化合物と光ラジカル重合開始剤の混合物や、カチオン重合性のエポキシ化合物と光カチオン重合開始剤の混合物等であることができる。また、カチオン重合性のエポキシ化合物とラジカル重合性の(メタ)アクリル系化合物とを併用し、開始剤として光カチオン重合開始剤と光ラジカル重合開始剤を併用することもできる。
活性エネルギー線硬化性接着剤を用いる場合、貼合後、活性エネルギー線を照射することによって接着剤を硬化させる。活性エネルギー線の光源は特に限定されないが、波長400nm以下に発光分布を有する活性エネルギー線(紫外線)が好ましく、具体的には、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ等が好ましく用いられる。
偏光フィルムと保護フィルムとの接着性を向上させるために、偏光フィルムと保護フィルムとの貼合に先立ち、偏光フィルム及び/又は保護フィルムの貼合面に、コロナ処理、火炎処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、プライマー塗布処理、ケン化処理等の表面処理を施してもよい。
偏光フィルムと保護フィルムとの貼合に用いる粘着剤としては、従来公知の光学的な透明性に優れる粘着剤を特に制限なく用いることができ、例えば、アクリルポリマー、ウレタンポリマー、シリコーンポリマー、ポリビニルエーテル等のベースポリマーを含有する粘着剤を用いることができる。透明性、粘着力、再剥離性(リワーク性)、耐候性、耐熱性等に優れるアクリル樹脂をベースポリマーとした粘着剤が好適である。粘着剤層は、(メタ)アクリル樹脂、架橋剤、シラン化合物を含む粘着剤組成物の反応生成物から構成されることが好ましく、その他の成分を含んでいてもよい。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。実施例、比較例中の「%」及び「部」は、特記しない限り、質量%及び質量部である。
〔実施例1〕
原反フィルムとしての厚み45μm、幅2900mmの長尺のポリビニルアルコール(PVA)系樹脂フィルム〔ケン化度99.9モル%以上〕をロールから巻き出しながら連続的に搬送し、温度30℃の純水からなる膨潤浴に滞留時間81秒で浸漬させた(膨潤工程)。その後、膨潤浴から引き出したフィルムを、ヨウ化カリウム/水が2/100(質量比)であるヨウ素を含む温度30℃の染色浴に滞留時間143秒で浸漬させた(染色工程)。次いで、染色浴から引き出したフィルムを、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水が12/3.8/100(質量比)である温度58.5℃の架橋浴に滞留時間67秒で浸漬させ、続いて、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水が9/2.4/100(質量比)である温度40℃の架橋浴に滞留時間11秒で浸漬させた(架橋工程)。染色工程及び架橋工程において、浴中でのロール間延伸により縦一軸延伸を行った。原反フィルムを基準として架橋工程までの累積延伸倍率は5.74倍であった。
次に、架橋浴から引き出したフィルムを温度4℃の純水からなる洗浄浴に滞留時間3秒で浸漬させた後(洗浄工程)、引き続き、湿度調節が可能な加熱炉に導入することにより滞留時間161秒で高温高湿処理を行って(高温高湿工程)、偏光フィルムを得た。加熱炉内の温度、絶対湿度はそれぞれ80.0℃、88.0g/mとし、高温高湿処理時のフィルム張力は1300N/mとした。なお、加熱炉内の絶対湿度は、炉内の温度と相対湿度の測定値から算出した。加熱炉への導入(高温高湿処理)によってさらに縦一軸延伸(延伸倍率:1.02倍)を行った結果、偏光フィルムの原反フィルムを基準とする総延伸倍率は5.83倍であった。
上記で得た偏光フィルムの透過軸方向の長さ(幅)は、1242mmであった。この偏光フィルムについて後述する評価を行った。結果を表1に示す。
〔比較例1〕
実施例1の高温高湿処理で使用した加熱炉の温度及び絶対湿度をそれぞれ40.0℃、1.5g/mとし、加熱炉内での延伸処理を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして偏光フィルムを得た。加熱炉での処理は、高温高湿処理ではなく加熱処理(乾燥処理)である。偏光フィルムの原反フィルムを基準とする最終的な総延伸倍率は5.74倍であった(高温高湿工程における延伸倍率は、1.00倍であった。)。
上記で得た偏光フィルムの透過軸方向の長さ(幅)は、1270mmであった。上記で得た偏光フィルムについて後述する評価を行った。結果を表1に示す。
〔比較例2〕
架橋工程において浴中でのロール間延伸の縦一軸延伸の倍率を高めたこと以外は、比較例1と同様にして偏光フィルムを得た(架橋工程までの累積延伸倍率:5.81倍)。偏光フィルムの原反フィルムを基準とする最終的な総延伸倍率も5.81倍であった(高温高湿工程における延伸倍率は、1.00倍であった。)。
上記で得た偏光フィルムの透過軸方向の長さ(幅)は、幅1280mmであった。上記で得た偏光フィルムについて後述する評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例2〕
原反フィルムとしての厚み45μm、幅450mmの長尺のポリビニルアルコール(PVA)系樹脂フィルム〔ケン化度99.9モル%以上〕をロールから巻き出しながら連続的に搬送し、温度30℃の純水からなる膨潤浴に滞留時間45秒で浸漬させた(膨潤工程)。その後、膨潤浴から引き出したフィルムを、ヨウ化カリウム/水が2/100(質量比)であるヨウ素を含む温度30℃の染色浴に滞留時間57秒で浸漬させた(染色工程)。次いで、染色浴から引き出したフィルムを、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水が12/4.1/100(質量比)である温度59℃の架橋浴に滞留時間40秒で浸漬させ、続いて、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水が11.7/4.1/100(質量比)である温度60℃の架橋浴に滞留時間6秒で浸漬させた(架橋工程)。染色工程及び架橋工程において、浴中でのロール間延伸により縦一軸延伸を行った。原反フィルムを基準として架橋工程までの累積延伸倍率は5.54倍であった。
次に、架橋浴から引き出したフィルムを温度5℃の純水からなる洗浄浴に滞留時間1秒で浸漬させた後(洗浄工程)、引き続き、湿度調節が可能な加熱炉に導入することにより滞留時間93秒で高温高湿処理を行って(高温高湿工程)、偏光フィルムを得た。加熱炉内の温度、絶対湿度はそれぞれ80.0℃、175g/mとし、高温高湿処理時のフィルム張力は200N/mとした。なお、加熱炉内の絶対湿度は、炉内の温度と相対湿度の測定値から算出した。加熱炉への導入(高温高湿処理)によってさらに縦一軸延伸を行った結果、偏光フィルムの原反フィルムを基準とする総延伸倍率は6.50倍であった(高温高湿工程における延伸倍率は、1.15倍であった)。
上記で得た偏光フィルムの透過軸方向の長さ(幅)は、188mmであった。この偏光フィルムについて後述する評価を行った。結果を表2に示す。
〔実施例3〕
実施例2の高温高湿処理で使用した加熱炉の温度及び絶対湿度をそれぞれ70.0℃、120g/mとし、加熱炉内のフィルムの経路を実施例2よりも短くすることで滞留時間を31秒とし、高温高湿工程における延伸倍率を1.02倍としたこと以外は、実施例2と同様にして偏光フィルムを得た。偏光フィルムの原反フィルムを基準とする最終的な総延伸倍率は5.77倍であった。
上記で得た偏光フィルムの透過軸方向の長さ(幅)は、205mmであった。上記で得た偏光フィルムについて後述する評価を行った。結果を表2に示す。
〔実施例4〕
原反フィルムを基準として架橋工程までの累積延伸倍率は5.70倍とし、実施例2の高温高湿処理で使用した加熱炉の温度及び絶対湿度をそれぞれ80.0℃、203g/mとし、高温高湿工程における延伸倍率を1.16倍としたこと以外は、実施例2と同様にして偏光フィルムを得た。偏光フィルムの原反フィルムを基準とする最終的な総延伸倍率は6.75倍であった。
上記で得た偏光フィルムの透過軸方向の長さ(幅)は、186mmであった。上記で得た偏光フィルムについて後述する評価を行った。結果を表2に示す。
〔比較例3〕
原反フィルムを基準として架橋工程までの累積延伸倍率は5.92倍とし、実施例2の高温高湿処理で使用した加熱炉の温度及び絶対湿度をそれぞれ80.0℃、120g/mとし、滞留時間を99秒とし、高温高湿工程における延伸倍率を1.03倍としたこと以外は、実施例2と同様にして偏光フィルムを得た。偏光フィルムの原反フィルムを基準とする最終的な総延伸倍率は6.24倍であった。
上記で得た偏光フィルムの透過軸方向の長さ(幅)は、199mmであった。上記で得た偏光フィルムについて後述する評価を行った。結果を表3に示す。
〔比較例4〕
原反フィルムを基準として架橋工程までの累積延伸倍率は6.35倍とし、実施例2の高温高湿処理で使用した加熱炉の温度及び絶対湿度をそれぞれ80.0℃、10.4g/mとし、滞留時間を103秒とし、高温高湿処理時のフィルム張力は40N/mとし、高温高湿工程における延伸倍率を0.94倍とし、加熱炉内での延伸処理を行わなかったこと以外は、実施例2と同様にして偏光フィルムを得た。偏光フィルムの原反フィルムを基準とする最終的な総延伸倍率は6.10倍であった。
上記で得た偏光フィルムの透過軸方向の長さ(幅)は、207mmであった。上記で得た偏光フィルムについて後述する評価を行った。結果を表3に示す。
[視感度補正単体透過率(Ty)及び視感度補正偏光度(Py)]
積分球付き分光光度計〔日本分光(株)製の「V7100」〕を用い、偏光フィルムの透過軸方向の中心(真ん中)の位置において、波長380~780nmの範囲におけるMD透過率とTD透過率を測定した。下記式:
単体透過率(%)=(MD+TD)/2
偏光度(%)={(MD-TD)/(MD+TD)}×100
に基づいて、各波長における単体透過率及び偏光度を算出した。
「MD透過率」とは、グラントムソンプリズムから出る偏光の向きと偏光フィルム試料の透過軸とを平行にしたときの透過率であり、上記式においては「MD」と表す。「TD透過率」とは、グラントムソンプリズムから出る偏光の向きと偏光フィルム試料の透過軸とを直交にしたときの透過率であり、上記式においては「TD」と表す。
得られた単体透過率及び偏光度について、JIS Z 8701:1999「色の表示方法-XYZ表色系及びX101010表色系」の2度視野(C光源)により視感度補正を行い、視感度補正単体透過率Ty及び視感度補正偏光度Pyを求めた。
[膜厚の差Δt1及びΔt2、並びに、平均膜厚]
偏光フィルムを透過軸方向に26等分することにより区分される26領域のそれぞれの領域について、デジタルマイクロメーター〔(株)ニコン製の「MH-15M」〕を用いて膜厚を測定した。
(差Δt1の算出)
上記の測定により得られた26の膜厚のうちの最大値及び最小値を算出し、両者の差を、偏光フィルムの透過軸方向における膜厚の最大値と最小値との差Δt1として算出した。いずれの偏光フィルムにおいても、膜厚が最小値となった領域は、上記した26領域のうちの、透過軸方向の中心(真ん中)から透過軸方向の両方の端に向けて、それぞれ1領域以上5領域以下(合計2領域以上10領域以下)の範囲内にある領域であり、これらの領域以外の領域に、膜厚が最大値となった領域が含まれていた。
(差Δt2の算出)
上記26領域のうちの偏光フィルムの透過軸方向の両方の端からそれぞれ8領域分の範囲を端領域とし、偏光フィルムの透過軸方向の中心(真ん中)から透過軸方向の両方の端に向けてそれぞれ5領域分(合計10領域分)の範囲を中央領域とした。上記端領域に含まれる領域の膜厚のうちの最大値と、上記中央領域に含まれる領域の膜厚のうちの最大値との差(端領域の膜厚の最大値-中央領域の膜厚の最大値)をΔt2として算出した。
(平均膜厚の算出)
上記26領域のうちの、上記中央領域に含まれる領域の膜厚の平均値、及び上記端領域に含まれる領域の膜厚の平均値を、それぞれ偏光フィルムの透過軸方向の中央領域における平均膜厚、及び偏光フィルムの透過軸方向の端領域における平均値として算出した。
[偏光フィルムのMD収縮力]
偏光フィルムを透過軸方向に26等分して得られる26領域のそれぞれにおいて、吸収軸方向(MD方向、延伸方向)を長辺とする幅2mm、長さ10mmの測定用試料を切り出した。この測定用試料を、熱機械分析装置(TMA)〔エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)製の「EXSTAR-6000」〕にセットし、寸法を一定に保持したまま、温度80℃で4時間保持したときに発生する長辺方向(MD方向、吸収軸方向)の収縮力であるMD収縮力を測定した。上記26領域のそれぞれついて作製した測定用試料のMD収縮力のうちの最大値と最小値との差を決定した。いずれの偏光フィルムにおいても、MD収縮力が最小値となった測定用試料は、上記した26領域のうちの、透過軸方向の中心(真ん中)から透過軸方向の両方の端に向けて、それぞれ1領域以上5領域以下(合計2領域以上10領域以下)の範囲内にある領域から作製された測定用試料であり、これらの測定用試料以外の測定用試料に、MD収縮力が最大値となった測定用試料が含まれていた。
Figure 2023041638000001
Figure 2023041638000002
Figure 2023041638000003
表1~表3に示すように、実施例の偏光フィルムでは、視感度補正単体透過率Ty及び視感度補正偏光度Pyが大きく光学特性に優れており、かつ、MD収縮力の差も小さく、偏光フィルムの透過軸方向における吸収軸方向の収縮力の均一性に優れる。

Claims (6)

  1. ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素が吸着配向している偏光フィルムであって、
    視感度補正単体透過率Tyは、43.20%以上であり、
    視感度補正偏光度Pyは、99.9970%以上であり、
    透過軸方向において、膜厚の最大値と最小値との差は、2.1μm以下である、偏光フィルム。
  2. 透過軸方向の端領域における膜厚の最大値と、透過軸方向の中央領域における膜厚の最大値との差は、2.1μm以下である、請求項1に記載の偏光フィルム。
  3. 透過軸方向の長さが800mm以上2500mm以下である、請求項1に記載の偏光フィルム。
  4. 透過軸方向の中央領域における平均膜厚は、5μm以上30μm以下である、請求項1に記載の偏光フィルム。
  5. 透過軸方向の中央領域における平均膜厚は、16μm以上29μm以下である、請求項1に記載の偏光フィルム。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載の偏光フィルムの片面又は両面に、保護フィルムが積層された、偏光板。
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