JP2023040686A - ツールプリセッタにおけるツール形状の測定装置及び測定方法 - Google Patents

ツールプリセッタにおけるツール形状の測定装置及び測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ツールに付着物が付着している状態であってもツールの形状を正確に測定することを可能にしたツールプリセッタにおけるツール形状の測定装置及び測定方法を提供する。【解決手段】ツールを着脱可能に保持する一方で回転可能に構成されたスピンドル3と、X軸方向に沿って進退可能に構成されたコラム4と、コラム4上でZ軸方向に沿って昇降可能に構成されたガイド部材5と、ガイド部材5に搭載されていてツールをY軸方向に沿って撮影するカメラ8と、予め学習されたAIモデルに基づいてカメラ8の画像からツールに付着した付着物を除去する付着物除去手段と、付着物除去手段により除去されたツールの付着物を可視化するように画像処理を行うと共に、ツールの付着物の有無を判定する画像処理手段と、カメラの画像又は付着物除去手段によりツールの付着物が除去された状態の画像に基づいてツールの形状を測定する形状測定手段とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ツールプリセッタにおけるツール形状の測定装置及び測定方法に関し、更に詳しくは、ツールに付着物が付着している状態であってもツールの形状を正確に測定することを可能にしたツールプリセッタにおけるツール形状の測定装置及び測定方法に関する。
工作機械において、使用するツール(工具)には埃や研削液、切粉等が付着する(例えば、特許文献1参照)。また、工作機械用のツールの刃先の形状や寸法を予め測定する際に用いられるツールプリセッタにおいて、ツールに付着物がある場合、付着物の影響によってツールの刃先の形状や寸法を正確に測定することができないという問題がある。そのため、作業者は予め付着物の有無を確認し、付着物がある場合にはそれを除去した上で測定作業を行う必要がある。このような付着物の確認作業及び除去作業は、ツールのプリセット作業を自動化するにあたって妨げとなる。
これに対して、ツールのマスタ画像(付着物が無い状態の画像)を登録し、パターンマッチングを利用してツールの付着物の有無を判別することができる。しかしながら、このような判別方法により、ツールの刃先の形状や寸法の自動測定を行う場合、使用する全てのツールのマスタ画像を登録する必要があり、その登録作業には多くの労力と時間を要するという問題がある。
特開2011-167797号公報
本発明の目的は、ツールに付着物が付着している状態であってもツールの形状を正確に測定することを可能にしたツールプリセッタにおけるツール形状の測定装置及び測定方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明のツールプリセッタにおけるツール形状の測定装置は、ツールを着脱可能に保持する一方で回転可能に構成されたスピンドルと、該スピンドルの回転軸に対して垂直となるX軸方向に沿って進退可能に構成されたコラムと、該コラム上で前記スピンドルの回転軸に対して平行となるZ軸方向に沿って昇降可能に構成されたガイド部材と、該ガイド部材に搭載されていて前記ツールを前記X軸方向及び前記Z軸方向に対して直交するY軸方向に沿って撮影するカメラと、予め学習されたAIモデルに基づいて前記カメラの画像から前記ツールに付着した付着物を除去する付着物除去手段と、該付着物除去手段により除去された前記ツールの付着物を可視化するように画像処理を行うと共に、前記ツールの付着物の有無を判定するように構成された画像処理手段と、前記カメラの画像又は前記付着物除去手段により前記ツールの付着物が除去された状態の画像に基づいて前記ツールの形状を測定する形状測定手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明のツールプリセッタにおけるツール形状の測定方法は、ツールを着脱可能に保持する一方で回転可能に構成されたスピンドルと、該スピンドルの回転軸に対して垂直となるX軸方向に沿って進退可能に構成されたコラムと、該コラム上で前記スピンドルの回転軸に対して平行となるZ軸方向に沿って昇降可能に構成されたガイド部材と、該ガイド部材に搭載されていて前記ツールを前記X軸方向及び前記Z軸方向に対して直交するY軸方向に沿って撮影するカメラと、予め学習されたAIモデルに基づいて前記カメラの画像から前記ツールに付着した付着物を除去する付着物除去手段と、該付着物除去手段により除去された前記ツールの付着物を可視化するように画像処理を行うと共に、前記ツールの付着物の有無を判定するように構成された画像処理手段と、前記カメラの画像又は前記付着物除去手段により前記ツールの付着物が除去された状態の画像に基づいて前記ツールの形状を測定する形状測定手段とを備えた測定装置を使用し、前記ツールを前記Y軸方向に沿って撮影し、前記カメラの画像に基づいて前記ツールに付着した付着物を除去し、付着物が除去された画像に基づいて前記ツールの付着物の有無を判定し、前記ツールに付着物がない場合、前記カメラの画像に基づいて前記ツールの形状を測定し、前記ツールに付着物がある場合、前記ツールの付着物が除去された状態の画像に基づいて前記ツールの形状を測定することを特徴とするものである。
本発明では、ツールを着脱可能に保持する一方で回転可能に構成されたスピンドルと、スピンドルの回転軸に対して垂直となるX軸方向に沿って進退可能に構成されたコラムと、コラム上でスピンドルの回転軸に対して平行となるZ軸方向に沿って昇降可能に構成されたガイド部材と、ガイド部材に搭載されていてツールをX軸方向及びZ軸方向に対して直交するY軸方向に沿って撮影するカメラと、予め学習されたAIモデルに基づいてカメラの画像からツールに付着した付着物を除去する付着物除去手段と、付着物除去手段により除去されたツールの付着物を可視化するように画像処理を行うと共に、ツールの付着物の有無を判定するように構成された画像処理手段と、カメラの画像又は付着物除去手段によりツールの付着物が除去された状態の画像に基づいてツールの形状を測定する形状測定手段とを備えているので、ツールに付着物が付着している状態であっても付着物による誤測定がなく、ツールの形状を正確に測定することができる。これにより、測定前の作業者(人手)による付着物の確認作業をなくすことができるため、プリセット作業の自動化を実現することができる。また、従来のパターンマッチングによる付着物の判別方法と比べ、全てのツールのマスタ画像を登録する必要がないので、その登録作業に要する労力と時間を無くすことができる。
本発明のツールプリセッタにおけるツール形状の測定装置又は測定方法において、AIモデルは、付着物が付着した状態のツールの画像と付着物がない状態のツールの画像に対して画素ごとに予めカテゴリが分類されてラベル付けされた教師データに基づいて深層学習により構築されると良い。
AIモデルはカメラの画像が入力されると画素ごとにツールと該ツールの背景の2つのカテゴリに分類する処理を行うことが好ましい。これにより、付着物が除去された画素及び付着物の有無が明確になり、付着物による誤測定を効果的に抑制することができ、ツールの形状を正確に測定することができる。
本発明の実施形態からなるツール形状の測定装置を備えたツールプリセッタを示す斜視図である。 本発明の実施形態からなるツール形状の測定装置を備え、スピンドルにツールを装着したツールプリセッタを示す正面図である。 本発明の実施形態からなるツール形状の測定装置に搭載されたコンピュータを示す説明図である。 (a),(b)は先端形状が異なる3種類のツールを示す側面図であり、(a)は各ツールに付着物が無い状態を示し、(b)は各ツールに付着物が付着した状態を示している。 本発明の実施形態からなるツール形状の測定方法の手順を示す説明図である。 (a)~(c)はいずれも先端形状が異なる3種類のツールの画像を示す側面図であり、(a)は付着物が付着した状態の各ツールの画像であり、(b)は付着物除去手段により除去された付着物を所定の方法で表示した状態の各ツールの画像であり、(c)は付着物除去手段により付着物が除去された状態の各ツールの画像を示す。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1,2は本発明の実施形態からなるツール形状の測定装置を備えたツールプリセッタを示すものである。なお、図1,2において、スピンドルの回転軸Eに対して垂直となる方向をX軸方向とし、スピンドルの回転軸Eに対して平行となる方向をZ軸方向とし、X軸方向及びZ軸方向に対して直交する方向をY軸方向とする。
図1,2に示すように、機台1上には、工作機械において使用するツールTを着脱可能に保持すると共に、回転可能に構成されたスピンドル3と、このスピンドル3に対してX軸方向に沿って進退可能に構成されたコラム4とが設置されている。ツールTは、スピンドル3に対して直接装着されていても良いが、図2に示すようにテーパーアダプタ2を介してスピンドル3に装着されていても良い。テーパーアダプタ2を使用することで、多種のツールTのシャンクサイズに素早く対応することができるため有利である。
コラム4には、ガイド部材5がZ軸方向に沿って昇降可能に設置され、このガイド部材5には、水平方向に延びる一対の支持部材6,7が配設されている。支持部材6には、ツールTを前方から撮影するためのカメラ8(第一カメラ)が搭載されている。このカメラ8は、ツールTをY軸方向に向かって撮影し、ツールTの高さや外径を測定可能に構成されている。一方、支持部材7には、Y軸方向と平行な回転軸を有する回転駆動装置9と、回転駆動装置9により回転駆動される旋回アーム10が配設され、旋回アーム10にはツールTを側方又は上方から撮影するためのカメラ11(第二カメラ)が搭載されている。このカメラ11は、ツールTをX軸方向又はZ軸方向から撮影可能に構成されている。図1の実施形態において、カメラ11は、通常時にはX軸方向に向かって配置されているが、ツールTの欠損状態を検出する際には旋回アーム10が軸回りに旋回し、ツールTのZ軸方向の真上に移動して撮影を行う。
上述したツールプリセッタにおいて、機台1には、スピンドル3の回転やコラム4又はガイド部材5の移動を操作するための操作ボックス12が配設されている。また、機台1には、その側面側に設けられた載置台16に、カメラ8又はカメラ11により撮影された画像や操作画面等を表示するためのタッチパネルモニター13と、入力操作を行うためのキーボード14と、測定結果等を印刷する印刷機15とが設置されている。なお、図1,2では、タッチパネルモニター13、キーボード14、印刷機15、載置台16の全てを設置した例を示しているが、これらは必要に応じて任意に設置することができる。
機台1の内部にはコンピュータ20が内蔵されている。コンピュータ20は、図3に示すように、制御装置21と記憶装置22と付着物除去手段23と画像処理手段24と形状測定手段25とを備えている。制御装置21は、操作ボックス12、タッチパネルモニター13又はキーボード14により与えられた指示に基づいて、コラム4のX軸方向の移動量、ガイド部材5のZ軸方向の移動量、スピンドル3の回転量、回転駆動装置9の回転量及びカメラ8,11を制御する。記憶装置22は、ツールTの計測データ及び画像データを記憶する。付着物除去手段23は、後述する予め学習されたAIモデルに基づいてカメラ8の画像からツールTに付着した付着物を除去する。画像処理手段24は、付着物除去手段23により除去されたツールTの付着物をカメラ8の画像上に色を変えて(例えば赤色で)表示することによって除去された付着物の画素(ピクセル)を明示すると共に、付着物の有無を判定するように構成されている。形状測定手段25は、カメラ8の画像(ツールTに付着物が存在しない場合)、又は付着物除去手段23によりツールTの付着物が除去された状態の画像(ツールTに付着物が存在する場合)に基づいてツールTの形状を測定する。このような付着物除去手段23、画像処理手段24及び形状測定手段25は、例えば、上述した処理を実行可能なプログラムとして構成することができる。
コンピュータ20の付着物除去手段23は、予め学習されたAIモデルが担う。このAIモデルは、カメラ8により撮影されたツールTの画像が入力されると、ツールTの付着物の有無に関係なく、画素ごとにカテゴリ(例えばツールTとその背景)に分類する処理を行う。具体的に、AIモデルは、ツールTの画像の各画素がツールTとその背景のいずれのカテゴリに属するかを示す確率マップを出力し、更に、これを2値化又は8bit階調のグレーコード化された画像に変換して出力する。なお、確率マップは、所定のカテゴリのうちどのカテゴリに属しているかという確率を画素単位で表現するものである。
このようなAIモデルは、付着物が付着した状態のツールTの画像と付着物がない状態のツールTの画像とを利用した教師データに基づいて深層学習(ディープラーニング)により構築される。具体的に、教師データは、同一形状のツールTにおいて、図4(a)に示すような付着物がない状態の画像と図4(b)に示すような少なくとも1つの付着物gが付着した状態の画像の各々について、画素ごとに予めツールTとその背景のカテゴリに分類されてラベル付けされたデータである。このような教師データを多数用意してAIモデルを構築することができる。これら複数の教師データは、付着物の付着状態が異なる同一種類のツールTの画像であっても良く、複数種類のツールTの画像が含まれていても良い。なお、上述した教師データに基づいて深層学習により構築されたAIモデルは、評価用のツールTの画像(教師データとは異なるツールTの画像)を用いて評価を行い、その評価結果が良好であった場合にコンピュータ20に搭載される。
AIモデルは、例えば、畳み込みニューラルネットワークによる深層学習を利用したセマンティック・セグメンテーションにより構築することができる。この畳み込みニューラルネットワークは画像データを対象とした学習に好適である。なお、深層学習とは、人工知能(AI:Artificial Intelligence)を代表する機械学習の一つであり、人間の脳神経回路をモデルにした多層構造ニューラルネットワーク(ディープニューラルネットワーク)を用いて、特徴量の設定や組み合わせを人工知能が思考して決定するものである。即ち、従来の機械学習を発展させたものであり、大量のデータから規則性や関連性を見出して判断や予測を行う機械学習が着目すべき特徴(特徴量)を指定する必要があるのに対して、深層学習の場合は、特徴(特徴量)を指定せずとも自動で学習する点で相違する。
セマンティック・セグメンテーションとして、FCN(Fully Convolution Network)、Seg-Net、U-Net等の手法を例示することができる。このセマンティック・セグメンテーションを付着物除去手段23(AIモデル)として用いた場合、カメラ8により撮影されたツールTの画像が入力されると、画素ごとにカテゴリ(例えばツールTとその背景)の特徴量が出力される。これをシグモイド関数等で計算することにより、確率マップを出力することができる。セマンティック・セグメンテーションは、入力層、畳み込み層、プーリング層のみで構成される。但し、この構造に限定されるものではなく、適宜変更することができる。畳み込み層とプーリング層を複数層にわたって積み重ねることによって、入力されたカメラ8の画像における強い特徴部分を識別することができ、ツールTの画像が複雑であっても正確に識別することができる。画像認識の代表的なアルゴリズムであるCNN(Convolution Neural Network)では、全結合層を通して最終的な出力となるが、セマンティック・セグメンテーションでは、全結合層を畳み込み層に置き換えているため、物体が何かではなく、物体の輪郭や位置が出力される。例えば、セマンティック・セグメンテーションのうち代表的な手法であるU-Netでは、入力画像を1×1のカーネルで畳み込み演算とプーリングを繰り返し行う。このときの中間層での活性化関数はReLU関数等を利用すると良い。次に、同じ回数のUp-sampling(逆畳み込み)を行い、元の画素数へ戻す。その際、畳み込みを行った後、特徴マップを保持しておき、その後にUp-samplingを行う画像に足し合わせることにより、プーリングで欠落した位置情報を補っている。この処理によって、より正確な物体の位置と輪郭の情報を抽出することができる。
なお、本発明のツールプリセッタに搭載されるAIモデルは、上述した畳み込みニューラルネットワークに限定されるものではなく、畳み込みニューラルネットワーク以外の深層学習や教師データに基づく他の機械学習により構築されたものを用いても良い。
図5は本発明の実施形態からなるツール形状の測定方法の手順を示すものである。図5に示すように、上述したツール形状の測定装置を備えたツールプリセッタを用いて、ツールTの形状を測定する。ステップS1において、スピンドル3に取り付けられたテーパーアダプタ2にツールTを装着した後、カメラ8はY軸方向に向かってツールTを撮影する。
次にステップS2へ進み、付着物除去手段23(AIモデル)は、カメラ8により撮影された画像からツールTに付着した付着物を除去する。具体的に、AIモデルは、ツールTの付着物の有無にかかわらず、各画素がツールTとその背景のいずれのカテゴリに属するかを示す確率マップを出力し、更に、これを2値化又は8bit階調のグレーコード化された画像に変換して出力する。この出力された画像データ(ツールTの付着物が除去された状態の画像データ)は記憶装置22に格納される。なお、図6(c)に示すツールTは、付着物除去手段23により付着物が除去された状態を示している。
また、ステップS2において、カメラ8により撮影された画像に基づいてツールTに付着した付着物を除去するにあたって、複数のAIモデルを直列的に組み合わせて除去することができる。例えば、ツールTの種類を識別するのに有効なCNN等のAIモデルを用いてツールTの種類を識別し、更に、該ツールTの形状について、セマンティック・セグメンテーションを用いたAIモデルによりツールTの付着物の除去をすることで、様々なツールTについて付着物除去手段23による付着物の除去精度を高めることができる。
次にステップS3へ進み、画像処理手段24は、付着物除去手段23により付着物が除去された画像(付着物除去画像)とカメラ8により撮影された画像(元画像)とを比較して、ツールTの付着物の有無を判定する。具体的に、画像処理手段24は、付着物除去画像を読み出して、その付着物除去画像のピクセルごとに閾値を付与し、該閾値に基づいて、元画像における付着物除去画像に対応する画素が該閾値を超えるか否かを判定する。例えば、元画像が該閾値を超える少なくとも1つのピクセルを有する場合、付着物除去画像を「付着物有り」と判定する一方で、元画像が該閾値を超えるピクセルを全く有しない場合、付着物除去画像を「付着物無し」と判定する。
更に、ステップS3において、画像処理手段24は、ツールTの付着物の有無を判定した際に、付着物除去手段23によりツールTから除去された付着物を可視化するように画像処理を行う。具体的に、画像処理手段24がツールTに付着物があると判定した場合、図6(a)に示すように実際にツールTに付着物gが付着していたとすると、図6(b)に示すように画像処理手段24が検出した特徴部分は付着物gが実際に存在する箇所と一致し、その箇所を表示することができる。この画像処理手段24が検出した特徴部分は、タッチパネルモニター13で確認できるように構成することができる。また、画像処理手段24による表示方法は、特に限定されるものではないが、例えば、付着物gが存在しない箇所を透明で示し、付着物gが存在する箇所を黒色及び灰色で示すことができる。或いは、カラー画像として表示しても良く、その場合には付着物gが存在しない箇所を透明で示し、付着物gが存在する箇所を彩色して示すことができる。特に、付着物gが存在する箇所において色の種類や濃淡を異ならせ、付着物gの存在を示すヒートマップを用いることが好ましい。
ステップS4において、形状測定手段25はツールTの形状を測定する。ステップS3において画像処理手段24がツールTに付着物がないと判定した場合には、形状測定手段25は、ステップS1でカメラ8により撮影された画像(図示の元画像)に基づいてツールTの形状を測定する。一方、ステップS3において画像処理手段24がツールTに付着物があると判定した場合には、形状測定手段25は、ステップS2で記憶装置22に格納された画像データ(図示の付着物除去画像)を記憶装置22から読み出し、その画像データに基づいてツールTの形状を測定する。
更に、ステップS4において、ツールTの刃先の形状や表面状態を測定する際にはカメラ11(第二カメラ)を用いる。カメラ11によりZ軸方向の真上からツールTを撮影し、ツールTの欠損状態を検出することができる。
上述したツール形状の測定装置を含むツールプリセッタでは、ツールTを着脱可能に保持する一方で回転可能に構成されたスピンドル3と、X軸方向に沿って進退可能に構成されたコラム4と、コラム4上でZ軸方向に沿って昇降可能に構成されたガイド部材5と、ガイド部材5に搭載されていてツールTをY軸方向に沿って撮影するカメラ8と、予め学習されたAIモデルに基づいてカメラ8の画像からツールTに付着した付着物を除去する付着物除去手段23と、付着物除去手段23により除去されたツールTの付着物を可視化するように画像処理を行うと共に、ツールTの付着物の有無を判定するように構成された画像処理手段24と、カメラの画像又は付着物除去手段23によりツールTの付着物が除去された状態の画像に基づいてツールTの形状を測定する形状測定手段25とを備えているので、ツールTに付着物が付着している状態であっても付着物による誤測定がなく、ツールTの形状を正確に測定することができる。これにより、測定前の作業者(人手)による付着物の確認作業をなくすことができるため、プリセット作業の自動化を実現することができる。特に、AIモデルを利用してツールTの付着物の除去をすることで、人の目では識別不能な付着物も除去することができ、プリセット作業の全自動化の実現に寄与する。また、従来のパターンマッチングによる付着物の判別方法と比べ、全てのツールTのマスタ画像を登録する必要がないので、その登録作業に要する労力と時間を無くすことができる。
更に、本発明では、付着物除去手段23(AIモデル)を用いてツールTの付着物を除去し、付着物除去手段23により除去されたツールTの付着物を可視化するように画像処理するが、付着物を画像上に色を変えて表示させるので、元画像(カメラ8により撮影された画像)の画質を劣化させることがない。これに対して、画像上のノイズを除去する画像処理として、例えば空間フィルタリングや膨張・収縮法等が挙げられるが、これらの場合、画像処理の過程で元画像自体を加工するため、元画像の画質が劣化してしまうため、ツール形状の精密な測定には適さない。
上記ツールプリセッタにおいて、AIモデルは、カメラ8の画像が入力されると、画素ごとにツールTとツールTの背景の2つのカテゴリに分類する処理を行うことが好ましい。このようなAIモデルを用いることで、付着物が除去された画素及び付着物の有無が明確になり、付着物による誤測定を効果的に抑制することができ、ツールTの形状を正確に測定することができる。
1 機台
2 テーパーアダプタ
3 スピンドル
4 コラム
5 ガイド部材
6,7 支持部材
8 カメラ(第一カメラ)
9 回転駆動装置
10 旋回アーム
11 カメラ(第二カメラ)
20 コンピュータ
21 制御装置
22 記憶装置
23 付着物除去手段
24 画像処理手段
25 形状測定手段

Claims (6)

  1. ツールを着脱可能に保持する一方で回転可能に構成されたスピンドルと、該スピンドルの回転軸に対して垂直となるX軸方向に沿って進退可能に構成されたコラムと、該コラム上で前記スピンドルの回転軸に対して平行となるZ軸方向に沿って昇降可能に構成されたガイド部材と、該ガイド部材に搭載されていて前記ツールを前記X軸方向及び前記Z軸方向に対して直交するY軸方向に沿って撮影するカメラと、予め学習されたAIモデルに基づいて前記カメラの画像から前記ツールに付着した付着物を除去する付着物除去手段と、該付着物除去手段により除去された前記ツールの付着物を可視化するように画像処理を行うと共に、前記ツールの付着物の有無を判定するように構成された画像処理手段と、前記カメラの画像又は前記付着物除去手段により前記ツールの付着物が除去された状態の画像に基づいて前記ツールの形状を測定する形状測定手段とを備えることを特徴とするツールプリセッタにおけるツール形状の測定装置。
  2. 前記AIモデルが、付着物が付着した状態の前記ツールの画像と付着物がない状態の前記ツールの画像に対して画素ごとに予めカテゴリが分類されてラベル付けされた教師データに基づいて深層学習により構築されたことを特徴とする請求項1に記載のツールプリセッタにおけるツール形状の測定装置。
  3. 前記AIモデルは前記カメラの画像が入力されると画素ごとに前記ツールと該ツールの背景の2つのカテゴリに分類する処理を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のツールプリセッタにおけるツール形状の測定装置。
  4. ツールを着脱可能に保持する一方で回転可能に構成されたスピンドルと、該スピンドルの回転軸に対して垂直となるX軸方向に沿って進退可能に構成されたコラムと、該コラム上で前記スピンドルの回転軸に対して平行となるZ軸方向に沿って昇降可能に構成されたガイド部材と、該ガイド部材に搭載されていて前記ツールを前記X軸方向及び前記Z軸方向に対して直交するY軸方向に沿って撮影するカメラと、予め学習されたAIモデルに基づいて前記カメラの画像から前記ツールに付着した付着物を除去する付着物除去手段と、該付着物除去手段により除去された前記ツールの付着物を可視化するように画像処理を行うと共に、前記ツールの付着物の有無を判定するように構成された画像処理手段と、前記カメラの画像又は前記付着物除去手段により前記ツールの付着物が除去された状態の画像に基づいて前記ツールの形状を測定する形状測定手段とを備えた測定装置を使用し、
    前記ツールを前記Y軸方向に沿って撮影し、前記カメラの画像に基づいて前記ツールに付着した付着物を除去し、付着物が除去された画像に基づいて前記ツールの付着物の有無を判定し、前記ツールに付着物がない場合、前記カメラの画像に基づいて前記ツールの形状を測定し、前記ツールに付着物がある場合、前記ツールの付着物が除去された状態の画像に基づいて前記ツールの形状を測定することを特徴とするツールプリセッタにおけるツール形状の測定方法。
  5. 前記AIモデルが、付着物が付着した状態の前記ツールの画像と付着物がない状態の前記ツールの画像に対して画素ごとに予めカテゴリが分類されてラベル付けされた教師データに基づいて深層学習により構築されたことを特徴とする請求項4に記載のツールプリセッタにおけるツール形状の測定方法。
  6. 前記AIモデルは前記カメラの画像が入力されると画素ごとに前記ツールと該ツールの背景の2つのカテゴリに分類する処理を行うことを特徴とする請求項4又は5に記載のツールプリセッタにおけるツール形状の測定方法。
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