JP2023039601A - サーボアンプのオートチューニング方法及びモータ制御装置 - Google Patents

サーボアンプのオートチューニング方法及びモータ制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】モータのサーボ制御に用いられるサーボアンプのオートチューニングを行うときに、モータに接続する負荷の大小によらずにオートチューニングを実行でき、かつ位置指令フィルタの制御パラメータの最適化も可能にする。【解決手段】サーボアンプのゲインのチューニングを行う前に、ゲインチューニング時に用いる速度よりも遅い速度でモータを駆動したときのモータの応答に基づいてモータに関するイナーシャ比を推定する工程(103)と、イナーシャ比に基づいて、オートチューニングを行うときの位置指令フィルタの制御パラメータの初期値を決定する初期値決定工程(104)と、を実行する。【選択図】図2

Description

本発明は、位置指令に基づいてモータの回転位置を制御するサーボ制御に関し、特に、サーボ制御に用いるサーボアンプのオートチューニング方法と、そのオートチューニング方法を実行するモータ制御装置とに関する。
急峻に変化する位置指令によってサーボモータを駆動すると、モータの位置が目標位置の前後で振動するなど、モータの動作安定性が失われることがあり、また、目標位置に到達するまでの時間がかえって長くなったりすることがある。モータの動作安定性を確保し、位置指令に対して滑らかに追従できるようにして整定性を向上させるためには、モータの駆動に用いられるサーボアンプにおいて、入力される位置指令に対して例えば平滑化を行うフィルタ処理を行い、フィルタ処理後の位置指令に基づいてサーボ制御を行なう必要がある。位置指令の平滑化処理を行うフィルタは、位置指令フィルタと呼ばれ、例えば、低域通過フィルタあるいは移動平均フィルタによって構成される。位置指令フィルタにおける時定数あるいは遮断周波数、移動平均回数などの制御パラメータは、モータに接続する負荷に応じて適切に定められる必要がある。さらにサーボアンプでは、一般にゲインあるいはゲインパラメータと称される、位置ゲイン、フィードフォワードゲイン、速度ゲインなども制御パラメータとして設定される。ゲインの値も負荷に応じて適切に定められる必要がある。
制御パラメータを設定する技術として、特許文献1は、サーボアンプで用いられる各種の制御パラメータに関し、それらの制御パラメータの値の代表的な組み合わせをあらかじめ複数組用意してテーブルに記憶させておき、負荷の剛性値に応じてテーブルから制御パラメータの値の組み合わせを読み出し、読み出した値によってサーボアンプでのそれぞれの制御パラメータを設定することを開示している。特許文献1に記載された技術によれば、負荷の剛性値に応じてサーボアンプでのゲインが設定されるとともに、位置指令フィルタの遮断周波数が設定される。特許文献2は、実現したい応答の速さを示す応答性設定信号と負荷がどのようなものであるかを示す負荷機械種別判別信号とに基づいて、位置指令フィルタ部、位置制御部、速度制御部及び電流制御部などにおいて使用する制御パラメータを自動的に演算することを開示している。
サーボアンプに設定される制御パラメータはモータに接続する負荷に依存するので、種々の負荷に対応できるようにするために、サーボアンプにおけるこれらの制御パラメータを負荷に応じて自動的に設定するオートチューニング技術が提案されている。オートチューニング技術は、負荷をモータに接続した状態でモータを駆動したときの応答から各制御パラメータを決定する技術である。オートチューニング技術の一例として特許文献3は、サーボアンプと、機械系の負荷イナーシャの大きさを測定し制御ゲインを自動的に決定するオートチューニング部と、決定したゲインを格納するゲイン記憶部と、入力された指令値と制御対象の応答とに基づき、格納されたゲインを読み出してサーボアンプに設定するゲイン読み出し部とを備えたモータ制御装置を開示している。特許文献3は、位置指令に対してフィルタ処理を行う位置指令フィルタの制御パラメータの自動設定については開示していない。位置指令フィルタについては、その位置指令フィルタが移動平均フィルタであるときは、モータを駆動したときの位置偏差における振動周期を計測し、その振動周期に応じて位置指令フィルタにおける移動平均回数(移動平均値の算出において連続する何個のデータを用いるかの値)を調整すればよいことが知られている。
特開2007-336792号公報 特開2011-97758号公報 特開平9-9662号公報
負荷をモータに接続した状態でモータを駆動したときの応答に基づくオートチューニングの場合、オートチューニングの終了条件が満たされる前に位置偏差の振動周期の測定を行えなかったり、あるいは、位置偏差に振動が発生しなかったりしたときは、位置指令フィルタの制御パラメータは初期値のままであって最適値には設定されない。例えばモータのロータに比べて負荷の質量あるいはイナーシャ(慣性モーメント)が十分に大きい場合、位置指令フィルタの制御パラメータの値が、位置指令をあまり平滑化しないようなものであるとすると、オートチューニングの実行中に位置偏差に起因するトルク指令値が過度に大きくなり、安全面を考慮してオートチューニングを打ち切らざるを得ないことがある。その場合には、位置指令フィルタの制御パラメータは初期値のままであり、最適化されていない。さらにこの場合は、各ゲインの値も初期値のままであり、最適化されていない。一方、位置指令を過度に平滑するような値が制御パラメータに設定されているときにオートチューニングを実行すると位置偏差における振動が発生しにくくなり、振動周期が計測できないこととなって、このときも位置指令フィルタの制御パラメータの最適化を行うことができない。
本発明の目的は、モータに接続する負荷の大小によらずにオートチューニングを実行でき、かつ位置指令フィルタの制御パラメータの最適化も可能であるオートチューニング方法と、そのようなオートチューニング方法を実施するモータ制御装置とを提供することにある。
本発明のオートチューニング方法は、外部から入力する位置指令を平滑化する位置指令フィルタを備えてモータの位置がフィードバックされ、位置指令に基づいてモータの位置を制御するサーボアンプにおけるオートチューニング方法であって、モータを第1速度で駆動したときのモータの応答に基づいてモータに関するイナーシャ比を推定する工程と、イナーシャ比に基づいて位置指令フィルタの制御パラメータの初期値を設定する初期値設定工程と、を有する。
本発明のオートチューニング方法では、一連のオートチューニング動作を実行するために、モータを駆動してモータに関するイナーシャ比を求め、イナーシャ比に基づいて、オートチューニングのための位置指令フィルタの制御パラメータの初期値を設定する。これにより、イナーシャ比が大きい場合には、位置指令フィルタの制御パラメータの初期値は例えば位置指令をより大きく平滑化するような値にされ、その結果、オートチューニング中にトルク指令値が過大になったりすることなどが防がれ、オートチューニングを最後まで実行することが可能性が高まる。不十分な状態でオートチューニングが打ち切られたとしても、イナーシャ比に基づいて定められた位置指令フィルタの制御パラメータの初期値は、位置指令フィルタの制御パラメータとして最適値に近い値であり、位置指令フィルタの制御パラメータの最適化が行われなくてもそのままサーボアンプの実際の使用において安全に使用できる値となっている。イナーシャ比が小さい場合には、位置指令フィルタの制御パラメータの初期値は例えば位置指令をあまり平滑化しないような値にされるので、オートチューニング中に位置偏差における振動周期を検出しやすくなり位置指令フィルタの制御パラメータの最適化を確実に行うことができるようになる。
本発明のオートチューニング方法において、位置指令フィルタは例えば移動平均フィルタであり、位置指令フィルタの制御パラメータは、移動平均フィルタでの移動平均回数である。この場合、初期値設定工程において、移動平均回数はイナーシャ比が大きいほど大きくされる。位置指令フィルタとして移動平均フィルタを使用すれば、推定したイナーシャ比に適切な係数を乗じた値を位置指令フィルタの制御パラメータである移動平均回数に設定することが可能になるので、位置指令フィルタの制御パラメータを設定するための演算処理を簡単なものとすることができる。
本発明のオートチューニング方法では、初期値設定工程に引き続いて、サーボアンプにおいてオートチューニングに対象となる複数のゲインについてのオートチューニングを行うゲインチューニング工程を実行することが好ましい。ゲインチューニング工程は、制御パラメータが初期値に設定された位置指令フィルタを介して位置指令を与えてモータを駆動したときのモータの応答に基づいて、複数のゲインの各々に対する設定値を決定する工程である。イナーシャ比に基づいて定めた位置指令フィルタの制御パラメータの初期値を用いてゲインチューニング工程を実施することにより、上述したように、途中でゲインチューニングが打ち切られる可能性が減少して各ゲインが最適値に設定されやすくなるとともに、位置指令フィルタの制御パラメータについても最適値に設定されやすくなる。
本発明のオートチューニング方法では、ゲインチューニング工程において、第1速度よりも速い第2速度でモータを駆動することが好ましい。このようにすれば、ゲインチューニングが途中で打ち切られたり不完全に完了する可能性を小さくしつつ、実使用時に近い条件で短時間でゲインチューニング工程を完了されることができる。
本発明のオートチューニング方法では、複数のゲインの各々の値の組み合わせをゲインセットとして複数のゲインセットを用意した上で、ゲインチューニング工程において、複数のゲインセットの中からゲインセットを1つ選択して当該ゲインセットでの複数のゲインの各々をサーボアンプに適用したときのモータの応答を求める応答検出工程と、複数のゲインセット内の異なるゲインセットに対して応答検出工程を繰り返すことにより、複数のゲインセットの中から最適なゲインセットを決定し、最適なゲインセットにおける複数のゲインの各々の値を設定値とする工程と、を実行することが好ましい。あらかじめ複数のゲインセットを用意した上でモータの応答に応じてその中から最適なゲインセットを選び出すことにより、ゲインチューニング工程の実施に要する時間や工数を大幅に削減することができる。このとき、応答検出工程において最初に選択されるゲインセットがイナーシャ比に応じて設定されていることが好ましい。イナーシャ比が大きい状態でトライアンドエラーで最適なゲインセットを選択するときに、サーボアンプに鋭敏な応答をもたらすようなゲインセットを最初に使用すると、その時点でトルク指令値が過大なものとなってエラーが発生し、ゲインチューニング工程が打ち切りとなるおそれがある。最初に選択されるゲインセットをイナーシャ比に応じて定めることにより、ゲインチューニングをより確実に正常に終わらせることができるようになる。
本発明のオートチューニング方法では、ゲインチューニング工程の実施中にモータの位置偏差に振動が発生したときに、振動の周期に応じて位置指令フィルタの制御パラメータを更新することが好ましい。振動の周期に応じて位置指令フィルタの制御パラメータを更新することにより、位置指令フィルタの制御パラメータを最適値とすることができる。
本発明のオートチューニング方法では、イナーシャ比を推定する工程の前に、第1速度よりも遅い速度でモータを駆動してモータの可動範囲を確認する工程を実行することができる。低速でモータを駆動しつつモータの可動範囲を確認することにより、それ以降の工程において他の物体との衝突などの事態を回避することができる。
本発明のモータ制御装置は、外部から入力する位置指令に基づいてモータを制御するモータ制御装置であって、位置指令を平滑化する位置指令フィルタを備えてモータの位置がフィードバックされ、位置指令に基づいてモータの位置を制御するサーボアンプと、サーボアンプに接続してサーボアンプで用いられる制御パラメータのオートチューニングのために位置指令をサーボアンプに出力することができ、制御パラメータをサーボアンプに設定するパラメータ設定部と、を有し、パラメータ設定部は、モータを第1速度で駆動する位置指令をサーボアンプに出力してモータの応答に基づいてモータに関するイナーシャ比を推定し、イナーシャ比に基づいて位置指令フィルタの制御パラメータの初期値を設定する。
本発明のモータ制御装置では、サーボアンプのオートチューニングを実行するパラメータ設定部が設けられており、パラメータ設定部は、まず、モータを駆動してモータのイナーシャ比を求め、イナーシャ比に基づいて、オートチューニングのための位置指令フィルタの制御パラメータの初期値を設定する。これにより、イナーシャ比が大きい場合には、位置指令フィルタの制御パラメータの初期値は例えば位置指令をより大きく平滑化するような値にされ、オートチューニングを最後まで実行できる可能性が高まる。オートチューニングが途中で打ち切られたとしても、位置指令フィルタの制御パラメータの初期値は位置指令フィルタの制御パラメータとして最適値に近い値であり、そのままでサーボアンプの実際の使用において安全に使用できる値となっている。またイナーシャ比が小さい場合には、位置指令フィルタの制御パラメータの初期値は例えば位置指令をあまり平滑化しないような値にされるので、オートチューニング中に位置偏差における振動周期を検出しやすくなって位置指令フィルタの制御パラメータの最適化を行いやすくなる。
本発明のモータ制御装置では、位置指令フィルタは例えば移動平均フィルタであり、位置指令フィルタの制御パラメータは、移動平均フィルタでの移動平均回数である。このときパラメータ設定部は、イナーシャ比が大きいほど初期値として設定される移動平均回数を大きくする。このように構成した場合には、パラメータ設定部において位置指令フィルタの制御パラメータを設定するための演算処理を簡単なものとすることができる。
本発明のモータ制御装置では、パラメータ設定部は、位置指令フィルタの制御パラメータの初期値を設定したのち、位置指令をサーボアンプに出力して第2速度でモータを駆動したときのモータの応答に基づいて、サーボアンプにおいてオートチューニングの対象となる複数のゲインの各々に対する設定値を決定するゲインチューニングを実行することが好ましい。イナーシャ比に基づいて定めた位置指令フィルタの制御パラメータの初期値を用いてゲインチューニングを実施することにより、途中でゲインチューニングが打ち切られる可能性が減少して各ゲインが最適値に設定されやすくなるとともに、位置指令フィルタの制御パラメータについても最適値に設定されやすくなる。
本発明のモータ制御装置では、第2速度は第1速度よりも速い速度であることが好ましい。このようにすれば、ゲインチューニングが途中で打ち切られたり不完全に完了する可能性を小さくしつつ、実使用時に近い条件で短時間でゲインチューニング工程を完了されることができる。
本発明のモータ制御装置では、複数のゲインの各々の値の組み合わせをゲインセットとして複数のゲインセットを格納するゲインセット格納部を備えるとともに、パラメータ設定部が、ゲインチューニングを行うときに、ゲインセット格納部に格納された複数のゲインセットの中からゲインセットを1つ選択してそのゲインセットでの複数のゲインの各々をサーボアンプに適用したときのモータの応答を求めることを複数のゲインセット内の異なるゲインセットに対して繰り返すことにより最適なゲインセットを決定し、最適なゲインセットにおける複数のゲインの各々の値を設定値とすることが好ましい。あらかじめ複数のゲインセットを用意してゲインセット格納部に格納した上でモータの応答に応じてその中から最適なゲインセットを決定することにより、ゲインチューニングに要する時間や工数を大幅に削減することができる。このとき、ゲインセット格納部に格納された複数のゲインセットの中からパラメータ設定部によって最初に選択されるゲインセットが、イナーシャ比に応じて設定されていることが好ましい。このように構成すると、最適なゲインセットを選択するゲインチューニングを行うときに、エラーによってゲインチューニングが打ち切りとなる可能性が減少する。
本発明のモータ制御装置では、パラメータ設定部は、ゲインチューニングの実施中にモータの位置偏差に振動が発生したときに、振動の周期に応じて位置指令フィルタの制御パラメータを更新することが好ましい。振動の周期に応じて位置指令フィルタの制御パラメータを更新することにより、位置指令フィルタの制御パラメータを最適値とすることができる。
本発明のモータ制御装置では、パラメータ設定部は、イナーシャ比を推定する前に、第1速度よりも遅い速度でモータを駆動する位置指令をサーボアンプに出力してモータの可動範囲を確認することができる。低速でモータを駆動しつつモータの可動範囲を確認することにより、イナーシャ比の推定やオートチューニング時において他の物体との衝突などが起きる事態を回避することができる。
本発明によれば、モータに接続する負荷の大小によらずにオートチューニングを実行でき、かつ位置指令フィルタの制御パラメータの最適化も可能になる。
サーボアンプを説明するブロック図である。 オートチューニングの処理を説明するフローチャートである。 ゲインチューニングの処理を説明するフローチャートである。 別のサーボアンプを説明するブロック図である。
次に、本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。図1は本発明の実施の一形態のオートチューニング方法が適用されるサーボアンプ10の構成を示している。サーボアンプ10にはモータ40が接続されており、モータ40にはモータ40の回転位置を検出するエンコーダ41が付属している。図示していないがモータ40には負荷を機械的に接続することができる。エンコーダ41は、モータ40の回転位置をフィードバックするフィードバック信号をサーボアンプ10に送信する。フィードバック信号はエンコーダパルスであってもよいし、モータ40の回転位置の瞬時値を表すデジタルデータであってよい。
サーボアンプ10は、外部から入力する指令位置(すなわちモータ40の目標位置)に基づいて、モータ40の位置が指令位置となるようにモータ40のサーボ制御を実行する。サーボアンプ10は、入力した位置指令を平滑化して内部位置指令を出力する位置指令フィルタ11と、内部位置指令に基づいてフィードフォワード制御の演算を行ないフィードフォワード指令(FF指令)を出力するフィードフォワード制御部12と、フィードバック信号によりフィードバックされたモータ40の現在の位置を内部位置指令から減算して位置偏差を算出する減算要素13と、フィードバック信号とトルク指令とに基づいてフィードバック制御の演算を行いフィードバック指令(FB指令)を出力するフィードバック制御部14と、位置偏差にフィードフォワード指令を加算したものからフィードバック指令を減算することによってトルク指令を算出する減算要素15と、トルク指令を調整して調整指令を出力するトルク調整部16と、調整指令に基づいて電流を発生してモータ40を実際に駆動する電流制御部17と、を備えている。トルク調整部16は、過大なトルク指令が入力したときに、安全確保などのためにトルク指令の値を制限する。
位置指令フィルタ11は、位置指令を平滑化するものであれば任意の形式のものであってもよいが、移動平均フィルタであることが好ましい。移動平均フィルタは、連続する何個のデータ(ここでは位置指令)を用いて移動平均を算出するかを示す移動平均回数によって特徴づけられるから、移動平均回数は移動平均フィルタである位置指令フィルタ11の制御パラメータであるということになる。移動平均を算出するときに例えば移動平均区間の中央部のデータを重視するように重み付けを行うときは、その重み付けの度合いを示す移動平均関数も制御パラメータということになる。位置指令フィルタが低域通過フィルタであるときは、その低域通過フィルタの時定数あるいは遮断周波数を位置指令フィルタの制御パラメータとして用いることができる。以下では、位置指令フィルタ11が移動平均フィルタであり、位置指令フィルタ11の制御パラメータとして移動平均回数が用いられるものとする。
フィードフォワード制御部12は、演算によってフィードフォワード補償を行うものであり、その演算のために、例えば2つの制御ゲインを使用する。フィードバック制御部14は、制御対象の状態を推定するオブサーバとして構成されてフィードバック制御を行なうものであり、その演算のために、例えば、ダンパ比と積分ゲインと2つの制御ゲインを使用する。結局、図1に示すサーボアンプでは、その動作のために、制御パラメータとして、位置指令フィルタ11の移動平均回数と、フィードフォワード制御部12及びフィードバック制御部14で用いられるダンパ比や各ゲインを設定する必要がある。
次に、図1に示すサーボアンプ10に対するオートチューニングについて説明する。ここでのオートチューニングの目的は、モータ40に負荷を接続したとき、あるいはモータ40に接続する負荷に変更があったときに、サーボアンプ10に設定されるべき各制御パラメータの値の最適値を自動的に算出して、その最適値を実際に制御パラメータとしてサーボアンプ10に設定することである。サーボアンプ10には、オートチューニングを実行するためのパラメータ設定部50が接続している。パラメータ設定部50は、制御パラメータの初期値をサーボアンプ10に設定し、オートチューニングを実行するための位置指令を生成してサーボアンプ10に出力し、そのときの制御対象の応答(実際にはフィードバック信号を介して把握されるモータ40の応答)に基づいて各制御パラメータの最適値を決定し、決定した最適値を制御パラメータとしてサーボアンプ10に設定する機能を有する。パラメータ設定部50には、後述するゲインセットがあらかじめ格納されているゲインセット格納部51が接続する。以下の説明において、サーボアンプ10に設定される制御パラメータのうち、位置指令フィルタ11の制御パラメータ以外の制御パラメータを総称してゲインと呼ぶ。したがってここでは、積分ゲインや制御ゲインなどのほかに、フィードバック制御部14で用いられるダンパ比もゲインの範疇に含まれるものとする。また、制御パラメータのオートチューニングのうちゲインをチューニングすることをゲインチューニングと呼ぶ。イナーシャ比とは、負荷のイナーシャとモータ40のロータのイナーシャとの和をモータ40のロータのイナーシャで除算して得られる値のことをいうものとする。
オートチューニングを行うとき、オートチューニング開始時の位置指令フィルタ11の制御パラメータ(例えば移動平均回数)の初期値が不適切であると、オートチューニングを完了できなかったり、位置指令フィルタ11の制御パラメータのオートチューングも行えなかったりする。そこで本実施形態では、オートチューニングに先立って、オートチューニングで使用する位置指令フィルタ11の制御パラメータを決定する。図2は、本実施形態におけるオートチューニングの手順を示すフローチャートである。
まずパラメータ設定部50は、ステップ101において、初期設定として、サーボアンプ10内の各ゲインに初期値を設定し、位置指令フィルタ11の制御パラメータ(ここでは移動平均回数)の初期値を設定する。ここで設定される各初期値は、オートチューニングで使用されるものではなく、その前段階(ステップ102の可動範囲確認及びステップ103のイナーシャ比推定)において使用されるものである。
次にパラメータ設定部50は、ステップ102において、モータ40を低速(例えば毎分100回転)で回転させるような位置指令をサーボアンプ10に出力し、モータ40の可動範囲の確認を行う。パラメータ設定部50から(あるいは外部から)サーボアンプ40に与えられる位置指令が示す位置は、モータ40の負荷と他の物体とが衝突することなくモータ40が回転できる範囲内のものであるが、何らかの理由により負荷の移動経路内に物体が侵入して負荷の移動を妨げることがある。このように負荷と物体が衝突するような条件でオートチューニングを行うことは危険であるから、事前に可動範囲確認を行っている。衝突が起こればモータ40の回転が妨げられてモータ40が過負荷となるので、パラメータ設定部50は過負荷を検出したら、チューニング失敗としてオートチューニングの処理を終了する。また、低速でモータ40を動かしているので通常はモータ40の動作に伴う騒音は生じないはずであるが、騒音が発生した場合には、パラメータ設定部50は、サーボアンプ10内の各ゲインの値をより騒音が起きにくい値に再設定し、再度、可動範囲確認を行い、それでも騒音が発生した場合はチューニング失敗としてオートチューニングの処理を終了する。
可動範囲確認の実行ののちパラメータ設定部50は、ステップ103において、可動範囲確認のときよりは速い速度(例えば毎分500回転)でモータ40を回転させる位置指令をサーボアンプ10に出力し、イナーシャ比の推定を行う。よく知られているように、モータ40に対するトルク指令あるいは調整指令と、フィードバック信号を介して得られるモータ40の位置とに基づいて、負荷のイナーシャとモータ40のロータのイナーシャとの和を推定することができる。モータ40のロータのイナーシャは既知であるから、負荷のイナーシャとロータのイナーシャの和をロータのイナーシャで除算してイナーシャ比を算出することができる。イナーシャ比の推定においてモータ40の過負荷を検出したときもパラメータ設定部50は、チューニング失敗としてオートチューニングの処理を終了する。また、この段階でモータ40の動作に伴う騒音が生じたときは、パラメータ設定部50は、サーボアンプ10内の各ゲインの値をより騒音が起きにくい値に再設定して、再度、イナーシャ比の推定を行い、それでも騒音が発生した場合はチューニング失敗としてオートチューニングの処理を終了する。
イナーシャ比の推定が終われば、次にステップ104において、パラメータ設定部50は、実際にオートチューニングを行うときに用いる位置指令フィルタ11の制御パラメータの初期値を求める。ここで説明する例では制御パラメータは移動平均回数であり、イナーシャ比が大きいほど移動平均回数が多くなるように移動平均回数の初期値を設定する。一例として、移動平均回数の最小値(例えば10回)をあらかじめ定めておき、イナーシャ比に定数を乗じて得た値を整数に切り上げたものと移動平均回数の最小値とを比較して大きい方の値を移動平均回数の初期値として定めることができる。定数が0.1であり、イナーシャ比が255であれば、移動平均回数の初期値は26になる。パラメータ設定部50は、このようにして算出された移動平均回数を位置平均フィルタ11の制御パラメータの初期値として位置平均フィルタ11に設定する。その結果、位置平均フィルタ11は、イナーシャ比が大きいほど、位置指令をより平滑化するように設定されることになる。位置平均フィルタ11が例えば低域通過フィルタであるときは、イナーシャ比が大きいほどその遮断周波数が低くなるように(すなわち時定数が長くなるように)、位置平均フィルタ11の制御パラメータを設定すればよい。
位置指令フィルタ11の制御パラメータの初期値の設定が終われば、次にパラメータ設定部50は、ステップ105において、イナーシャ比の推定のときよりも速い速度(例えば毎分1000回転)でモータ40を回転させる位置指令をサーボアンプ10に出力し、ゲインチューニングを実行する。ゲインチューニングは、例えば、サーボアンプ10に設定される各ゲインの値を変化させながらモータ40を駆動し、モータ40と負荷からなるシステムの応答が最も好ましくなるゲイン、例えば、トルク指令が過度に大きくなることなく、位置偏差に振動が生じることもなく整定時間が最も短くなるようなゲインを見つけ出す処理である。ゲインチューニングの実施中に位置偏差に振動が生じた場合には、振動の周期に基づいて位置指令フィルタ11の制御パラメータが更新される。
ゲインチューニングでは各ゲインの値を変えながらトライアンドエラーで最適なゲイン値を求めるが、チューニング対象のゲインの個数が多い場合に各ゲインの値を独立に変化させながらゲインチューニングを行うとすると、試行回数が膨大なものとなり、ゲインチューニングに多大な時間を要するようになる。そこで本実施形態では、チューニング対象となる複数のゲインの各々の値の組み合わせをゲインセットとよぶこととして、そのようなゲインセットをあらかじめ複数(例えば数十個)用意してゲインセット格納部51に格納している。これらのゲインセットには、そのゲインセットで規定している値をサーボアンプ10のそれぞれのゲインに設定した場合に、モータ40の負荷が同一であるとして、システムの応答が速くなって剛性は大きく整定時間は短く振動や騒音が出やすいものと、反対にシステムの応答は遅くなって剛性は小さく整定時間は長く振動や騒音が出にくいものとが含まれる。そしてパラメータ設定部50は、ゲインセット格納部51内からゲインセットを1つずつ読み出し、読み出したゲインセットにおける値をサーボアンプ10のそれぞれのゲインに設定してそのときのモータ40の応答を調べることを繰り返し、最適な応答となるゲインセットを見つけ出す。この見つけ出されたゲインセットを最適なゲインセットと呼ぶ。そしてパラメータ設定部50は、最適なゲインセットでのそれぞれのゲインの値をサーボアンプ10のゲインに実際に設定される値として決定し、ゲインチューニングを終了する。
ところで、イナーシャ比が大きいときに、応答が速いあるいは整定時間が短いゲインセットをサーボアンプ10に適用すると、トルク指令値が過大なってエラーが発生し、そこでゲインチューニングの処理が終了してしまう恐れがある。トライアンドエラーにより最適なゲインセットを決定するとき、2回目以降にゲインセット格納部51の中からゲインセットを選択するときは前回のゲインセットに対する応答に基づいてゲインセットを選択するので問題は生じにくいが、最初にゲインセットを選択するときに不適切なゲインセットを選択するとそこでゲインチューニングが打ち切りとなってしまう。そこで、本実施形態では、ゲインセット格納部51内の複数のゲインセットから最初にゲインセットを選択するときに、すなわち初期値のゲインセットを選択するときに、イナーシャ比に応じて設定されたゲインセットを選択する。一例として、モータ40に接続される負荷が同じであるとして、ゲインセット格納部51に格納されるゲインセットに対し、応答が遅いあるいは整定時間が長い方から順に1から25までの通し番号が付与されているものとする。この場合、イナーシャ比が250未満であれば25番のゲインセットを初期値として使用し、イナーシャ比が250以上800未満であれば15番までのゲインセットを初期値として使用し、同様にしてイナーシャ比が5000以上であれば5番のゲインセットを初期値として使用することができる。
図3は、以上説明したゲインチューニング工程の処理をまとめたフローチャートである。パラメータ設定部50は、ステップ111において、ゲインセット格納部51内の複数のゲインセットの中から、イナーシャ比に応じて定められたゲインセットを選択し、ステップ112において、選択されたゲインセットをサーボアンプ10に適用して位置指令によりモータ40を駆動し、モータ40からの応答を観測する。そしてパラメータ設定部50は、ステップ113において、モータ40の位置偏差に振動が発生したかを判定し、振動が発生したときは、ステップ114において、その振動周期に基づいて位置指令フィルタ11の制御パラメータを再設定し、ステップ115に進む。ステップ113において振動を検出しなかった場合には処理はそのままステップ115に移行する。ステップ115においてパラメータ設定部50は、モータ40の応答に基づき、現在選択されているゲインセットが最適なゲインセットかどうかを判定し、最適なゲインセットであるときは、パラメータ設定部50は、ステップ116においてその最適なゲインセットでの値を実際に用いる値としてサーボアンプ10のそれぞれのゲインに設定して、ゲインチューニングの処理を終了する。一方、ステップ115において最適なゲインセットと判定しなかったときは、パラメータ設定部50は、ステップ117において、ゲインセット格納部51から別のゲインセットを選択して、ステップ112からの処理を実行する。
以上説明したステップ105のゲインチューニングが終了したら、パラメータ設定部
50は、位置指令をサーボアンプ10に出力して、モータ40の位置を初期位置に戻す。これは、ステップ102での可動範囲の確認、ステップ103でのイナーシャ比の推定、及びステップ105でのゲインチューニングにおいてモータ40を駆動しており、モータ40の位置が、一連のオートチューニングの処理を開始する前の初期位置から移動しているからである。
以上説明した本実施形態のオートチューニング方法では、ゲインチューニングに先立ってイナーシャ比の推定を行い、推定されたイナーシャ比に基づいて、位置指令フィルタ11の制御パラメータの初期値を設定する。これにより、イナーシャ比が大きい場合にトルク指令値が過大となってエラーが発生してオートチューニングが途中で打ち切られるような事態を回避することが可能になる。イナーシャ比に基づいて位置指令フィルタ11の制御パラメータの初期値を設定することを行わない従来例に比べ、負荷が同一条件であるときにおいて、オートチューニングが途中で打ち切られることが減少し、また、オートチューニングによって設定されたサーボアンプ10の動作特性も向上した。さらに、オートチューニングが不完全な状態で終了したときであっても、従来例と比べ、位置指令フィルタ11の制御パラメータとして、より適切な値が設定されることになる。さらに本実施形態では、ゲインセットを用いてゲインチューイニングを行うときに、ゲインセットの初期値をイナーシャ比に基づいて定めるので、ゲインチューニングの初期においてエラーが発生することが減少する。
本発明に基づくオートチューニング方法が適用可能なサーボアンプの構成は、図1に示されるものに限定されず、何らかの形態でモータの位置がフィードバックされるサーボアンプであれば、どのようなサーボアンプに対しても本発明に基づくオートチューニング方法を適用することができる。図4は、本発明に基づくオートチューニング方法が適用可能な別のサーボアンプを示している。
図4に示すサーボアンプ10は、外部から入力する位置指令に基づいてモータ40を駆動するものであり、図1に示したものと同様に位置指令フィルタ11、トルク調整部16及び電流制御部17を備えており、パラメータ設定部50が接続している。位置指令フィルタ11からの内部位置指令が入力する位置制御部22が設けられている。位置制御部22は、モータ40に接続するエンコーダからモータ40の位置を示すフィードバック信号が入力し、内部位置指令とモータ40の位置との偏差すなわち位置偏差を算出してこれに位置ゲインKpを適用して速度指令を出力するように構成されている。位置制御部22からの出力は速度制御部23に入力する。サーボアンプ10にはフィードバック信号からモータ40の速度を算出する微分要素24も設けられている。速度制御部23は、速度指令とモータ40の速度との偏差を算出してこれに速度ゲインKvを適用してトルク指令を出力するように構成されている。トルク指令は、図1に示したものと同様に、トルク調整部16に入力する。さらにサーボアンプ10では、位置制御フィルタ11の前段に、セレクタ21が設けられている。セレクタ21は、パラメータ設定部50からの信号によって制御されて、外部から供給される位置指令とパラメータ設定部50が出力する位置指令とを切り替えて位置指令フィルタ11に供給する。
図4に示すサーボアンプ10における制御パラメータは、位置指令フィルタ11の制御パラメータと位置ゲインKpと速度ゲインKvである。パラメータ設定部16には、エンコーダ41からのフィードバック信号が入力するとともに、イナーシャ比の推定のためにトルク調整部16が出力する調整指令が入力する。パラメータ設定部50は、上述したものと同様にイナーシャ比の推定を行って位置指令フィルタ11の制御パラメータの初期値の設定を行い、位置ゲインKp及び速度ゲインKvに関するゲインチューニングを実行する。
10 サーボアンプ
11 位置指令フィルタ
12 フィードフォワード制御部
13,15 減算要素
14 フィードバック制御部
16 トルク調整部
17 電流制御部
21 セレクタ
22 位置制御部
23 速度制御部
24 微分要素
40 モータ
41 エンコーダ
50 パラメータ設定部
51 ゲインセット格納部

Claims (14)

  1. 外部から入力する位置指令を平滑化する位置指令フィルタを備えてモータの位置がフィードバックされ、前記位置指令に基づいて前記モータの位置を制御するサーボアンプにおけるオートチューニング方法であって、
    前記モータを第1速度で駆動したときの前記モータの応答に基づいて前記モータに関するイナーシャ比を推定する工程と、
    前記イナーシャ比に基づいて前記位置指令フィルタの制御パラメータの初期値を設定する初期値設定工程と、
    を有するオートチューニング方法。
  2. 前記位置指令フィルタは移動平均フィルタであり、前記位置指令フィルタの制御パラメータは、前記移動平均フィルタでの移動平均回数であり、前記初期値設定工程において前記移動平均回数は前記イナーシャ比が大きいほど大きくされる、請求項1に記載のオートチューニング方法。
  3. 前記初期値設定工程ののち、前記サーボアンプにおいてオートチューニングに対象となる複数のゲインについてのオートチューニングを行うゲインチューニング工程を有し、
    前記ゲインチューニング工程は、前記制御パラメータが前記初期値に設定された前記位置指令フィルタを介して位置指令を与えて前記モータを駆動したときの前記モータの応答に基づいて、前記複数のゲインの各々に対する設定値を決定する工程である、請求項1または2に記載のオートチューニング方法。
  4. 前記ゲインチューニング工程において、前記第1速度よりも速い第2速度で前記モータを駆動する、請求項3に記載のオートチューニング方法。
  5. 前記複数のゲインの各々の値の組み合わせをゲインセットとして複数のゲインセットが用意され、
    前記ゲインチューニング工程は、
    前記複数のゲインセットの中からゲインセットを1つ選択して当該ゲインセットでの前記複数のゲインの各々を前記サーボアンプに適用したときの前記モータの応答を求める応答検出工程と、
    前記複数のゲインセット内の異なるゲインセットに対して前記応答検出工程を繰り返すことにより、前記複数のゲインセットの中から最適なゲインセットを決定し、前記最適なゲインセットにおける前記複数のゲインの各々の値を前記設定値とする工程と、
    を有し、
    最初に前記応答検出工程を実行するときに選択されるゲインセットが、前記イナーシャ比に応じて設定されている、請求項3または4に記載のオートチューニング方法。
  6. 前記ゲインチューニング工程の実施中に前記モータの位置偏差に振動が発生したときに、前記振動の周期に応じて前記位置指令フィルタの制御パラメータを更新する、請求項3乃至5のいずれか1項に記載のオートチューニング方法。
  7. 前記イナーシャ比を推定する工程の前に、前記第1速度よりも遅い速度で前記モータを駆動して前記モータの可動範囲を確認する工程を有する、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のオートチューニング方法。
  8. 外部から入力する位置指令に基づいてモータを制御するモータ制御装置であって、
    前記位置指令を平滑化する位置指令フィルタを備えて前記モータの位置がフィードバックされ、前記位置指令に基づいて前記モータの位置を制御するサーボアンプと、
    前記サーボアンプに接続して前記サーボアンプで用いられる制御パラメータのオートチューニングのために位置指令を前記サーボアンプに出力することができ、前記制御パラメータを前記サーボアンプに設定するパラメータ設定部と、
    を有し、
    前記パラメータ設定部は、前記モータを第1速度で駆動する位置指令を前記サーボアンプに出力して前記モータの応答に基づいて前記モータに関するイナーシャ比を推定し、イナーシャ比に基づいて前記位置指令フィルタの制御パラメータの初期値を設定する、モータ制御装置。
  9. 前記位置指令フィルタは移動平均フィルタであり、前記位置指令フィルタの制御パラメータは、前記移動平均フィルタでの移動平均回数であり、前記パラメータ設定部は、前記イナーシャ比が大きいほど前記初期値として設定される前記移動平均回数を大きくする、請求項8に記載のモータ制御装置。
  10. 前記パラメータ設定部は、前記位置指令フィルタの制御パラメータの初期値を設定したのち、位置指令を前記サーボアンプに出力して第2速度で前記モータを駆動したときの前記モータの応答に基づいて、前記サーボアンプにおいてオートチューニングの対象となる複数のゲインの各々に対する設定値を決定するゲインチューニングを実行する、請求項8または9に記載のモータ制御装置。
  11. 前記第2速度は前記第1速度よりも速い速度である、請求項10に記載のモータ制御装置。
  12. 前記複数のゲインの各々の値の組み合わせをゲインセットとして複数のゲインセットを格納するゲインセット格納部を備え、
    前記パラメータ設定部は、前記ゲインチューニングを行うときに、前記ゲインセット格納部に格納された前記複数のゲインセットの中からゲインセットを1つ選択して当該ゲインセットでの前記複数のゲインの各々を前記サーボアンプに適用したときの前記モータの応答を求めることを前記複数のゲインセット内の異なるゲインセットに対して繰り返すことにより最適なゲインセットを決定し、前記最適なゲインセットにおける前記複数のゲインの各々の値を前記設定値とし、
    前記ゲインセット格納部に格納された前記複数のゲインセットの中から前記パラメータ設定部によって最初に選択されるゲインセットが、前記イナーシャ比に応じて設定されている、請求項10または11に記載のモータ制御装置。
  13. 前記パラメータ設定部は、前記ゲインチューニングの実施中に前記モータの位置偏差に振動が発生したときに、前記振動の周期に応じて前記位置指令フィルタの制御パラメータを更新する、請求項8乃至12のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  14. 前記パラメータ設定部は、前記イナーシャ比を推定する前に、前記第1速度よりも遅い速度で前記モータを駆動する位置指令を前記サーボアンプに出力して前記モータの可動範囲を確認する、請求項8乃至13のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
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