JP2023038559A - 無人飛行体の回収装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】飛行不能となった場合でも回収可能な無人飛行体の回収装置を提供する。【解決手段】本発明の無人飛行体の回収装置は、無人飛行体に接続可能なワイヤーと、前記ワイヤーの巻取り部と、前記ワイヤーを前記無人飛行体に接続する接続部と、前記無人飛行体に備わる落下緩和機構を起動させる起動部と、を備え、前記起動部は、前記無人飛行体の飛行異常時に、前記落下緩和機構を起動させる。【選択図】図3
Description
本発明は、ドローンなどの無人飛行体の飛行中の安全を維持する無人飛行体の回収装置に関する。
近年、動画や静止画などの画像の上空からの撮影、安全監視、建築物の撮像、娯楽などの様々な点で、ドローンなどの無人飛行体が利用されている。テレビ局によるロケ動画の撮影、映画製作における動画撮影、ドキュメンタリーフィルニおける動画撮影などのプロによる無人飛行体を用いた撮影が行われる。
あるいは、工場、屋外建設物、大型建築物などの安全監視や点検などを行なうために、これらの建物などを上空や外部から撮影するのに、無人飛行体が用いられる。橋梁などにおいては、その基礎部分などを撮影することで、劣化点検などが行われる。
あるいは、太陽光発電パネルの管理や劣化点検などのために、太陽光発電装置の上空から、無人飛行体により撮影されることも行われる。
また、娯楽などにおいても、ドローンなどの無人飛行体が利用される。景色の撮影や、プライベートな動画撮影などを、上空から簡易に行いたいからである。このため、仕事や業務のために無人飛行体を利用する場合や、娯楽やプライベートのために無人飛行体を利用する場合などが、様々にある。
近年、このような要望や必要性に対応するために、ドローンなどの無人飛行体の開発や生産が進み、様々な場所や場面で利用されるようになってきている。結果として、無人飛行体の需要が高まっており、利用される数も上昇傾向にある。
一方で、無人飛行体は、無線操縦されて上空を飛行する。いわゆる航空機とは異なり、誰でも簡単に利用できることから、危険性が指摘されている。例えば、住宅地、商業地、観光地などで上空を無人飛行体が飛んでいることは、そこにいる人たちにとっては恐怖に感じるものである。また、実際に落下や低空飛行などが起こると、歩行者などに衝突して事故につながる可能性もある。
あるいは、空港、港湾施設、軍事施設、発電所などの、非常に高い安全管理や情報管理が求められる施設においては、その上空や近辺において無人飛行体が飛行していることや撮影行為などを行なっていることは好ましくない。
また、無人飛行体の使用者のマナーの悪さが問題となることも多い。
このような状況も踏まえて、安全管理、公共性、機密性の高い場所での許可のない無人飛行体の使用禁止や、住宅地や商業地などにおける許可制などが規制により導入されるようになっている。また、これら以外でも、使用できる無人飛行体の大きさや機能などについて、種々の制限が加わるようになってきている。
もちろん、使用者のマナー向上も求められるようになってきている。
安全考慮を求める環境の中で、無人飛行体の安全性能や安全機能にも、より高度なものが求められるようになってきている。例えば、無線操縦の性能に加えて、GPS機能を含むことで、自動操縦能力を向上させることが行われている。また、GPS機能を有することで、無線操縦での不具合が発生した場合でも、GPS機能により、安全な場所に戻るあるいは安全な場所に着陸するなどが行われている。
このように、GPS機能を有する場合には、安全機能や安全性能が高まる。
しかしながら、無人飛行体の中には、「トイドローン」と呼ばれ、軽量で小型のドローンがある。このトイドローンのような軽量で小型の無人飛行体は、その飛行高度や飛行距離が小さく、娯楽や特定施設の検査などを中心に、使用されている。
軽量かつ飛行範囲や使用目的が限定されていることで、このような特定分類の小型無人飛行体(上記のトイドローンのような)には、GPS機能が備わっていないことが多い。また、使用における許認可も不要あるいは少ないなどの特徴がある。勿論、軽量や小型の実現のために、GPS機能を備えていないという側面もある。
このようなGPS機能が備わっていない無人飛行体は、軽量あるいは小型であるといっても、操縦困難になった場合や強風にあおられて飛行困難になった場合に、落下などによる危険性がある。あるいは、バッテリー切れにより飛行区域に人がいないとしても、施設などに落下すれば、施設に被害が生じうる。
また落下すると、場所によっては落下した無人飛行体の回収ができなくなり、環境被害などに繋がる懸念もある。勿論、所有者が修理などをして使用継続することもできなくなる問題もある。
このような状況で、ドローンの回収を可能とするような技術が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特許文献1は、金属製の丈夫なワイヤーを張り、ワイヤーの直下にて、水平&垂直方向にてワイヤーとの一定距離を保ちながらドローンが正確に飛行できるよう、2個の側面用距離センサー5を三角測量の原理で使用する。そしてドローン飛行時にワイヤーの上部に位置するセフティフック1をもった金具棒をドローン上部に装着することで、ドローン落下時にはワイヤーにフック部がひっかかり、ドローンの落下を防止できる技術を開示する。
特許文献1の技術が、GPS機能を有してないドローンに適用されると、ワイヤーによる飛行経路の制御による安全性が高まる。しかしながら、ワイヤーによって設定される飛行経路に制限されてしまい、自由自在な飛行ができなくなる。これは、娯楽として使用される場合でも、検査などの業務に用いられる場合でも好ましくない。
また、ワイヤー設置の手間やコスト、あるいは距離センサーなどのコストなど、小型で安価なドローンに適用するにはふさわしくない問題もある。安価なドローンを、様々な目的に使用しつつも安全性や回収性を上げることには適していない問題がある。
特許文献2は、浮力付きバルーン1と小型ドローン2をワイヤーで連結して一体化させることを特徴とするバルーン吊下げ型小型ドローンであって、遡上装置は風向計5と風速計4を用いて、プロペラ駆動装置を起動し進行を妨げる風に対して進行を補助する。着陸用下降装置は浮力付きバルーン1とドローン2本体(補機を含む)及び運搬物の重量が平衡を保つとき、プロペラ駆動装置を起動して本体を下降させる技術を開示する。
しかしながら、特許文献2は、特許文献1と同様に、ドローンを自由に飛行させることが難しい問題を有している。浮力がある以上、操作性や機敏性にも欠点が生じる。また、風船による浮力により不時着はできるが、不時着位置を制御することができない。また、風船の浮力によって、ドローンが風にあおられてしまうなどの問題や、飛行経路制御が難しくなるなどの問題がある。
また、特許文献1,2を始めとする従来技術では、飛行中に飛行不能となったドローンを回収することができない。飛行不能となった後でどこに落下するか分からない問題がある。これを防止するために、ドローンをワイヤー接続することも考えられる。しかし、ワイヤーで接続していても、飛行不能となった場合にはどこに落下するかは分からない。これにより、落下事故が生じることもある。あるいは、落下によってドローンが損傷してしまう問題もある。
本発明は、飛行不能となった場合でも回収可能な無人飛行体の回収装置を提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、本発明の無人飛行体の回収装置は、無人飛行体に接続可能なワイヤーと、
前記ワイヤーの巻取り部と、
前記ワイヤーを前記無人飛行体に接続する接続部と、
前記無人飛行体に備わる落下緩和機構を起動させる起動部と、を備え、
前記起動部は、前記無人飛行体の飛行異常時に、前記落下緩和機構を起動させる。
前記ワイヤーの巻取り部と、
前記ワイヤーを前記無人飛行体に接続する接続部と、
前記無人飛行体に備わる落下緩和機構を起動させる起動部と、を備え、
前記起動部は、前記無人飛行体の飛行異常時に、前記落下緩和機構を起動させる。
本発明の無人飛行体の回収装置は、無人飛行体をワイヤーで接続している。この状態で、無人飛行体が飛行不能などの状態になった場合にワイヤーを用いて回収できる。回収できることで、不明な地点や危険な地点に無人飛行体が落下することを防止できる。
この回収の際に、落下速度を緩めたり、クッションなどでの着地衝撃吸収などを含めたりすることで、落下する無人飛行体の損傷を軽減することができる。
本発明の第1の発明に関わる無人飛行体の回収装置は、無人飛行体に接続可能なワイヤーと、
前記ワイヤーの巻取り部と、
前記ワイヤーを前記無人飛行体に接続する接続部と、
前記無人飛行体に備わる落下緩和機構を起動させる起動部と、を備え、
前記起動部は、前記無人飛行体の飛行異常時に、前記落下緩和機構を起動させる。
前記ワイヤーの巻取り部と、
前記ワイヤーを前記無人飛行体に接続する接続部と、
前記無人飛行体に備わる落下緩和機構を起動させる起動部と、を備え、
前記起動部は、前記無人飛行体の飛行異常時に、前記落下緩和機構を起動させる。
この構成により、飛行不能などの状態になっても、無人飛行体の危険な墜落を防止できる。結果として、無人飛行体の墜落による損傷や、墜落地点での危険自称発生を低減できる。
本発明の第2の発明に関わる無人飛行体の回収装置では、第1の発明に加えて、前記落下緩和機構は、パラシュートを含む。
この構成により、飛行異常時の墜落での落下速度を低減できる。
本発明の第3の発明に関わる無人飛行体の回収装置では、第1または第2の発明に加えて、前記飛行異常時は、前記無人飛行体の飛行不能、前記無人飛行体の制御不能および前記無人飛行体の電力切れの少なくとも一つを含む。
この構成により、様々な理由で無人飛行体が飛行異常となった場合でも、墜落を防止できる。
本発明の第4の発明に関わる無人飛行体の回収装置では、第1から第3のいずれかの発明に加えて、前記起動部は、前記巻取り部による前記ワイヤーの巻取りを、所定以上の速度で巻き取らせることで、前記落下緩和機構を起動させる。
この構成により、落下緩和機構を自動起動できる。例えば、パラシュートの起動ノズルにワイヤーが接続されて、急激な巻取りでこの起動ノズルを起動させるなどで、パラシュートを即座に開くことができる。
本発明の第5の発明に関わる無人飛行体の回収装置では、第1から第3のいずれかの発明に加えて、前記起動部は、前記ワイヤーを介した電気信号により、前記落下緩和機構を起動させる。
この構成により、落下緩和機構を即座に起動することができる。
本発明の第6の発明に関わる無人飛行体の回収装置では、第1から第5のいずれかの発明に加えて、前記ワイヤーは、前記無人飛行体への充電を可能である。
この構成により、ワイヤーを有効活用できる。勿論、無人飛行体の充電切れを未然防止できる。
本発明の第7の発明に関わる無人飛行体の回収装置では、第1から第6のいずれかの発明に加えて、前記無人飛行体は、底側に飛び出し可能な緩衝材を備え、
前記起動部は、前記緩衝材を前記無人飛行体の底側に飛び出させる。
前記起動部は、前記緩衝材を前記無人飛行体の底側に飛び出させる。
この構成により、着地時の無人飛行体の損傷を、より防止できる。
本発明の第8の発明に関わる無人飛行体の回収装置では、第1から第7のいずれかの発明に加えて、前記巻取り部は、前記落下緩和機構の機能により前記無人飛行体が落下する間において、前記ワイヤーを巻取ることで前記無人飛行体を、前記巻取り部に着地させる。
この構成により、飛行異常時においても、無人飛行体を適切な位置に回収できる。周囲への被害を出さず、使用者が無人飛行体を回収容易とできる。
本発明の第9の発明に関わる無人飛行体の回収装置では、第8の発明に加えて、前記巻取り部は、前記ワイヤーの巻取りで前記無人飛行体が着地する位置に、衝撃吸収部材を備える。
この構成により、着地時の無人飛行体の損傷を、より確実に防止できる。
本発明の第10の発明に関わる無人飛行体の回収装置では、第1から第9のいずれかの発明に加えて、前記落下緩和機構が動作している期間において、音声および発光の少なくとも一方で警報を出す警報生成部を更に備える。
この構成により、飛行異常による落下時に、周囲への安全確保を促すことができる。
本発明の第11の発明に関わる無人飛行体の回収装置では、第1から第10のいずれかの発明に加えて、前記無人飛行体は、GPS機能を備えない。
この構成により、GPS機能を備えない無人飛行体でも、安全な回収ができる。
本発明の第12の発明に関わる無人飛行体の回収装置では、第1から第11のいずれかの発明に加えて、前記ワイヤーは、前記接続部から所定長さの特定部分と、該特定部分以外の通常部分とを有し、
前記特定部分は、前記通常部分よりも柔軟性が低い。
前記特定部分は、前記通常部分よりも柔軟性が低い。
この構成により、ワイヤーが風などにあおられてプロペラに絡みつくことを防止できる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
(全体概要)
図1は、本発明の実施の形態における無人飛行体の正面図である。
図1は、本発明の実施の形態における無人飛行体の正面図である。
無人飛行体100は、図1に示されるように、いわゆるドローンと呼ばれるような無線操縦される飛行体である。勿論、操縦者が登場しているものではなく、操縦者は、操縦装置を使って無人飛行体100を飛行させる。また、無線操縦だけではなく、予め飛行経路や飛行方法をプログラミングされたプログラムに基づいて飛行することもある。
もちろん、プログラミングと無線操縦とのミックスでの飛行をしてもよい。
無人飛行体100は、本体部101とプロペラ102を備えている。図1の無人飛行体100は、本体部101の両側に対となるプロペラ102を備える構成を持っている。対となるプロペラ102は、一対(つまり2つのプロペラ102)でもよいし2対(つまり4つのプロペラ102)でもよい。また、図1のように両側に備わることで、飛行姿勢が安定すると共に、操縦性が高まる。
このような特徴を持つプロペラ102が備わることで、無人飛行体100は、飛行における自在性も高まる。操縦者は、例えば建設物や施設などの監視や検査などの必要性であれば、これらの建築物や施設の周囲を、満遍なく飛行できる必要がある。あるいは、娯楽に用いられる場合には、操縦者が楽しめるように、飛行の自由度が高いことが好ましい。
このため、無人飛行体100は、図1のような構成を有して、高い自由度で飛行できる。
図2は、本発明の実施の形態における無人飛行体の実際の飛行を示す模式図である。例えば、図2のような橋梁200の周囲を無人飛行体100が飛行する。橋梁の検査や監視のためであったり、風景動画を撮影するためであったりする。勿論、単なる娯楽目的であってもよい。
娯楽やその他の目的の場合には、橋梁から渓谷を動画撮影するなどがありえる。個人の楽しみのためであったり、映像番組のために撮影したりすることもある。
ここで、無人飛行体100は、GPS機能を有さない簡易なものであることもある。小型であり軽量となるからであり、より安価であるからである。このような特徴を備えることで、より自由自在な飛行を行わせることができる。また、種々の規制に縛られることを少なくして、初心者や娯楽を優先する人にも楽しんでもらうことができる。
当然ながら、監視や検査などの業務目的でも使用可能である。この場合でも、種々の規制が少ないことや、導入コスト(無人飛行体100そのもののコストに加えて、操縦を覚えるための人的育成のコスト)が低いことのメリットがある。これにより、娯楽目的、業務目的などの様々な目的で使用が可能となる。
また、GPS機能を有さないことで、軽量化・小型化・低価格化が実現できる。
一方で、従来技術でも説明した通り、GPS機能を有さないことで、無線操縦が不能となったり、風にあおられたりすると、無線操縦により立てなおしたり戻したりすることが困難となる。場合によっては落下したり、遠方に飛んで行ったりしてしまう懸念もある。
このようなことが起こると、折角の無人飛行体100を失うことになってしまう。勿論、落下による危険性もある。また、落下した無人飛行体100を回収できないと、コスト的な損失だけでなく、環境負荷となってしまう問題もある。自然界への汚染懸念もある。
このような問題に対応するために、図3のような無人飛行体の回収装置1が、本発明である。図3は、本発明の実施の形態における無人飛行体の回収装置の模式図である。模式図であるので、実際の大きさなどの相関関係と一致していない部分もある。構成や特徴を示すようにしている。
無人飛行体の回収装置1(以下、必要に応じて「回収装置」と略す)は、ワイヤー3と、巻き取り部2と、接続部4と、起動部6とを備える。また、無人飛行体100は、本体部101、プロペラ102、落下緩和機構5、起動処理部7を備える。
巻取り部2からワイヤー3が、出し入れ可能に繋がっている。ワイヤー3は、接続部4により、無人飛行体100に接続される。すなわち、接続部4は、ワイヤー3を無人飛行体100に接続する。図3では、本体部101の底部に、ワイヤー3が接続されている。本体部101の底部にワイヤー3が接続されることで、無人飛行体100への負荷を軽減できる。
この結果、無人飛行体100は、ワイヤー3により巻取り部2に接続される。すなわち、無人飛行体100は、巻取り部2とワイヤー3でつながった状態で飛行する。無人飛行体100は、手放し状態ではなく、ワイヤー3でつながった状態を維持できる。
巻取り部2は、ワイヤー3を巻き取ったり送り出したりできる。いわゆる糸のボビンやロープの回収機のように、無人飛行体100の飛行に併せてワイヤー3を送り出したり、必要に応じてワイヤー3を巻き取ったりできる。
巻取り部2がワイヤー3を巻き取ることができることで、例えば、無人飛行体100が着陸するときにはワイヤー3の巻取りも同時に行われてもよい。これにより、巻取り部2のある(すなわち、回収装置1のある)場所に戻って着陸させることができる。
無人飛行体100の飛行に問題が無く、操縦やプログラミングの指示に従って通常通りの着陸をする場合には、巻取り部2がワイヤー3を巻き取りながらでもよい。あるいは、巻取り部2は、ワイヤー3を巻き取ることなく、操縦やプログラミングの指示に従って、通常通りに無人飛行体100が着陸してもよい。
上述の通り、無人飛行体100は、落下緩和機構5と起動処理部7を備える。落下緩和機構5は、無人飛行体100に飛行異常が生じた場合に、無人飛行体100の墜落を防止する(和らげる)ために、落下速度を緩和させる。また、起動処理部7は、起動部6による落下緩和機構5の起動指示に合わせて、落下緩和機構5を動作させる。すなわち、起動部6が飛行異常時に落下緩和機構5を起動させる。これを受けて、起動処理部7が落下緩和機構5を動作させる。この動作により、落下緩和機構5が、無人飛行体100の落下速度を低減し、墜落による損傷を防止できる。
(飛行異常)
飛行異常は、無人飛行体100の飛行不能、無人飛行体100の制御不能および無人飛行体100の電力切れの少なくとも一つを含む。例えば、プログラミングでの制御ができなくなったり、突風により飛行制御ができなくなったりする場合がある。リモコンなどの無線操縦をしていてこれを受け付けない場合などがある。
飛行異常は、無人飛行体100の飛行不能、無人飛行体100の制御不能および無人飛行体100の電力切れの少なくとも一つを含む。例えば、プログラミングでの制御ができなくなったり、突風により飛行制御ができなくなったりする場合がある。リモコンなどの無線操縦をしていてこれを受け付けない場合などがある。
起動部6は、無人飛行体100の飛行異常を検出する機能を備える。例えば、無人飛行体100の飛行軌跡とプログラミングで飛行するはずの飛行経路とが大きく相違する場合に飛行異常として検出する。動画を撮像したり、起動部6は無人飛行体100の位置を検出するGPS機構を有したりすることで、飛行軌跡の問題を検出できればよい。
あるいは、回収装置1は、ワイヤー3の送り出し量が所定量より多い場合に、無人飛行体100が飛行軌跡を外れて遠くに行こうとしているとして、飛行異常を検出してもよい。あるいは、突風を検出した場合に、飛行異常につながる可能性が高いとして、飛行異常を検出してもよい。また、バッテリーの残量をモニターすることで、飛行異常を検出してもよい。
また、操縦者が使用するリモコンなどの操縦装置が、飛行異常を検出して起動部6に検出結果を通知することでもよい。操縦者が、操縦装置による操縦が困難と判断した場合に、飛行異常を、操縦装置を通じて起動部6に通知する。あるいは、操縦装置が出力する操縦信号に対して無人飛行体100が対応していないと判断する場合には操縦装置が、飛行異常を検出する。飛行異常の検出結果を、起動部6に通知する。
また、操縦装置は、無人飛行体100のバッテリー残量をモニターすることができ、飛行異常を検出してもよい。また、他の飛行体や鳥などの動物との衝突を衝突センサーや画像センサーが検出することで、これを飛行異常として検出してもよい。あるいは、プロペラを回転させる電力の供給量の急激な増減などがある場合には、プロペラ回転に異常があり、飛行能力が悪くなってしまっているとも考えられる。このような電力の急激な増減に基づいても、飛行異常として検出してもよい。
このような飛行異常が発生したことを起動部6が認識することで、起動部6は、落下緩和機構5を起動させることができる。
(落下緩和機構)
落下緩和機構5は、無人飛行体100に備わっていればよい。図4は、本発明の実施の形態における落下緩和機構が動作している状態を示す模式図である。落下緩和機構5は、飛行異常となって落下する無人飛行体100の落下速度を緩和する。この落下速度の緩和によって、墜落による無人飛行体100の損傷を防止できる。当然に、落下する無人飛行体100の落下(墜落)により、落下位置にある物品や設備などへの被害も低減できる。
落下緩和機構5は、無人飛行体100に備わっていればよい。図4は、本発明の実施の形態における落下緩和機構が動作している状態を示す模式図である。落下緩和機構5は、飛行異常となって落下する無人飛行体100の落下速度を緩和する。この落下速度の緩和によって、墜落による無人飛行体100の損傷を防止できる。当然に、落下する無人飛行体100の落下(墜落)により、落下位置にある物品や設備などへの被害も低減できる。
落下緩和機構5は、図4のようにパラシュート51を含んでもよい。起動部6は、飛行異常時に落下緩和機構5を起動させる。このとき、起動部6からの起動命令信号などを受けて、起動処理部7が落下緩和機構5を動作させる。図4の場合には、起動部6、起動処理部7の動作手順により、パラシュート51が開く。
パラシュート51が開くことで、飛行異常となった無人飛行体100は、緩やかに落下でき、墜落を防止して、墜落による損傷や被害を防止できる。
図4では、落下緩和機構5の例としてパラシュート51を示しているが、これ以外のものであってもよい。落下速度を緩和する機構であれば、例えば、パラシュート51ではなく、面積の大きな布などが拡がることでもよい。
(起動部による起動)
起動部6は、飛行異常時に落下緩和機構5を起動する。飛行異常の検出は上述した通りである。
起動部6は、飛行異常時に落下緩和機構5を起動する。飛行異常の検出は上述した通りである。
起動部6は、飛行異常を検出した場合に、落下緩和機構5を動作させる起動命令を発生させる。例えば、電気信号である。この起動命令に対応する電気信号は、ワイヤー3を通じて起動処理部7に伝達されればよい。あるいは、無線信号として、起動処理部7に伝達されればよい。
起動命令に対応する電気信号を受けた起動処理部7は、落下緩和機構5を動作させる。例えば、パラシュート51を飛び出させて開かせる。これにより、パラシュート51が動作して、落下速度を緩めることができる。
起動処理部7は、電気信号を用いて、エアバッグを開くようにしてパラシュート51を開けばよい。
あるいは、起動部6は、巻取り部2によるワイヤー3の巻取りを、所定以上の速度で巻き取ることで、落下緩和機構5を起動させることでもよい。飛行異常を検出すると、巻取り部2は、高速スピードでワイヤー3の巻取りを開始する。この高速での巻取り時には、一定の負荷が無人飛行体100に加わる。起動処理部7は、この一定の負荷を利用して、落下緩和機構5を動作させる。
例えば、落下緩和機構5がパラシュート51である場合には、一定の負荷を基点として、このパラシュート51を開けばよい。負荷という力が加わるので、パラシュート51を開かせることができる。パラシュート51を開く引張機構に、この負荷を連動させればよい。起動処理部7は、この連動を実行する。
高速巻取りを介して落下緩和機構5を起動させると、それ以降は、落下速度が緩やかになる。
このように、電気信号や高速巻取りなどの電気的あるいは物理的手段で、起動部6は、落下緩和機構5を起動させればよい。
また、落下緩和機構5が動作して緩やかになった状態で、巻取り部2は、巻取りを継続することも好適である。落下速度が緩やかで墜落の危険性が防止されている状態で、巻取り部2がワイヤー3を巻き取る。これにより、無人飛行体100は、巻取り部2に近づいて着地させることができる。
すなわち、落下速度を緩和させた状態で、巻取り部2により無人飛行体100を回収できる。
無人飛行体100が通常飛行が可能な状態であれば、操縦によって適切な着陸位置に着陸させることができる。あるいは、通常飛行が可能な状態であれば、操縦あるいはプログラミングに従い、巻取り部2でのワイヤー3の巻取りに合わせて、適切な着陸位置に着陸させることができる。
一方で、飛行異常時には、操縦もプログラミングも受け付けることができず、何もないと早い落下速度で落下してしまう。落下緩和機構5は、これを防止して、操縦不能や飛行異常でも、緩やかに落下できる。この緩やかな落下と共に、巻取り部2がワイヤー3を巻き取ることで、墜落を防止して適切な位置に軟着陸させることができる。
起動部6は、巻取り部2によるワイヤー3の高速巻取りによる落下緩和機構5の起動を行わせる。同様に、起動部6は、落下緩和機構5の起動をするのに合わせて、巻取り部2によるワイヤー3の巻取りを行わせる。これにより、ワイヤー3の巻取りでの無人飛行体100の着陸を実現できる。
起動部6が、無人飛行体100の飛行異常を検出し、落下緩和機構5を起動させ、巻取り部2によるワイヤー3の巻取りを制御する。この制御によって、飛行異常時の無人飛行体100の墜落とそれに伴う問題を未然防止できる。
なお、起動部6以外に制御部が備わり、制御部が起動部6の機能の少なくとも一部を行ってもよい。
(緩衝材)
図5は、本発明の実施の形態における無人飛行体が緩衝材を備えた状態での回収装置の模式図である。図5では、無人飛行体100が、緩衝材8を備えている。無人飛行体100は、飛び出し可能な緩衝材8を備える。本体部101に格納されていればよい。
起動部6は、落下緩和機構5を起動させるのと同様に、格納されている緩衝材8を底側に飛び出させる。例えば、落下緩和機構5の起動に合わせて、緩衝材8を飛び出させるように制御すればよい。図5は飛び出した後の状態を示している。緩衝材8が底側に飛び出していることで、着陸時の衝撃を和らげ、無人飛行体100の損傷を防止できる。また、着陸場所への被害を防止できる。
緩衝材8は、車のエアバッグのようなものであればよい。風船のように膨らむものや、クッション性のある素材の部材であればよい。これらにより、衝撃緩和がなされる。
緩衝材8は、軽量であることも好適である。軽量であることで、無人飛行体100の飛行を妨げないからである。
(衝撃吸収部材)
巻取り部2は、ワイヤー3を巻き取ることで、飛行異常となった無人飛行体100を回収する(落下緩和機構5が動作している状態で)。この回収により、緩やかな落下速度で、墜落せずに無人飛行体100を回収できる。
巻取り部2は、ワイヤー3を巻き取ることで、飛行異常となった無人飛行体100を回収する(落下緩和機構5が動作している状態で)。この回収により、緩やかな落下速度で、墜落せずに無人飛行体100を回収できる。
ここで、巻取り部2は、ワイヤー3の巻取りで無人飛行体100が着地する位置に、衝撃吸収部材を備えることも好適である。例えば、クッション部材や空気で膨らんだ部材などによる衝撃吸収部材が備わる。巻取り部2によって回収される無人飛行体100は、この衝撃吸収部材に着地する。
この着地によって、無人飛行体100は、損傷する可能性をより低減できる。
上述した緩衝材8と衝撃吸収部材とのミックスにより、更に損傷を防止できる。損傷が防止できれば、この無人飛行体100を、再使用できる。コスト面や環境面でもメリットが生じる。
(警報生成部)
図6は、本発明の実施の形態における無人飛行体の回収装置のブロック図である。図6の回収装置1は、警報生成部9を更に備える。警報生成部9は、回収装置1に備わるが、機能や実行方法によっては、その機能の少なくとも一部が無人飛行体100に備わってもよい。
図6は、本発明の実施の形態における無人飛行体の回収装置のブロック図である。図6の回収装置1は、警報生成部9を更に備える。警報生成部9は、回収装置1に備わるが、機能や実行方法によっては、その機能の少なくとも一部が無人飛行体100に備わってもよい。
警報生成部9は、落下緩和機構5が動作している期間において、音声および発光の少なくとも一方で、警報を出す。落下緩和機構5が動作している期間は、無人飛行体100が飛行異常により落下している期間である。このため、周囲への注意を促すことは好適である。
この注意を促すために、警報生成部9は、音声および発光の少なくとも一方で警報を発する。例えば、音声で警報を発したり、光の点滅を使用したりすればよい。
音声や発光は、巻取り部2などがある地上で行われてもよいし、無人飛行体100において行われてもよい。
(ワイヤーによる充電)
ワイヤー3は、回収装置1の本体と無人飛行体100とを接続する。また、ワイヤー3は、金属製であることもある。この場合には、ワイヤー3が、無人飛行体100に充電を可能であることもよい。巻取り部2などを備える回収装置1の本体に充電器が備わり、この充電器からワイヤー3を通じて、無人飛行体100に充電電力が供給される。
ワイヤー3は、回収装置1の本体と無人飛行体100とを接続する。また、ワイヤー3は、金属製であることもある。この場合には、ワイヤー3が、無人飛行体100に充電を可能であることもよい。巻取り部2などを備える回収装置1の本体に充電器が備わり、この充電器からワイヤー3を通じて、無人飛行体100に充電電力が供給される。
もちろん、ワイヤー3が充電に適した素材や構造を有することで、充電を可能あるいは容易にすることもよい。ワイヤー3で無人飛行体100と回収装置1とが接続されていることを利用して、ワイヤー3を介した無人飛行体100への充電がされることは、無人飛行体100の飛行継続のために好ましい。
(ワイヤーの特定部分)
図7は、本発明の実施の形態における無人飛行体を接続した回収装置の模式図である。ここでは、ワイヤー3の特定部分31と通常部分32との相違でのメリットを説明する。
図7は、本発明の実施の形態における無人飛行体を接続した回収装置の模式図である。ここでは、ワイヤー3の特定部分31と通常部分32との相違でのメリットを説明する。
ワイヤー3は、接続部4から所定長さである特定部分31と、これ以外の通常部分32とを有する。特定部分31の柔軟性は、通常部分32の柔軟性よりも低い。すなわち、特定部分31は通常部分32よりも変形しにくいような状態にある。
ワイヤー3は、巻取り部2により巻取りされるので、当然に変形可能な柔軟性を有している。これは、一般的なワイヤーなどと同様である。
特に、ワイヤー3が接続部4において無人飛行体100に接続されている。このため、無人飛行体100は、ワイヤー3をぶら下げた状態で飛行することになり、重量負荷を受けている。無人飛行体100は、この重量負荷を受けつつ飛行する必要がある。この点から、ワイヤー3は可能な限り軽いことが求められる。
一方で、ワイヤー3が軽量であると、気流、風などにより、その柔軟性による変形が簡単に生じうる。場合によっては、ワイヤー3がプロペラ102に絡まったりする。プロペラ102に絡まってしまうと、プロペラ102が回転不能となったり、重量バランスが崩れたりする。これにより、無人飛行体100の飛行継続が困難となりえる。
このような解析から、特定部分31における柔軟性を通常部分32よりも低くしている。柔軟性が低いことで、気流、対流、風などにより変形することが抑制される。この抑制により、変形したワイヤー3が、プロペラ102などに絡みつくことが防止できる。勿論、本体部101に絡みつくことも防止できる。
特定部分31の柔軟性低下のために、特定部分31の素材を通常部分32と変えたり、樹脂や硬化剤を浸透させたり、塗料などによる柔軟性低下をさせたりする。
無人飛行体100は、プロペラ102の回転により飛行する。このため。プロペラ102の下と上とで気圧差が生じる。この気圧差により、プロペラ102は、ワイヤー3を巻き込みやすい状態にある。このような状況でも、無人飛行体100側の特定部分31の柔軟性が、相対的に低いことで、このような巻き込みやすい状態にも対応できる。すなわち、絡みつきを防止できる。
一方で、柔軟性を低くすることは、ワイヤー3の重量を増加させる方向に繋がる懸念もある。このため、プロペラ102を始めとして無人飛行体100に絡まりやすい特定部分31以外の通常部分32については、相対的に柔軟性を低くしている。このため、重量増加を最小限に抑えることができる。
例えば、特定部分31については、ワイヤー3に硬化剤を浸透させるなどの処理が行われる(柔軟性を低下させるため)。このような処理は、特定部分31のワイヤー3の重量を増加させる。しかし、特定部分31以外の通常部分では、このような処理が無いので、全体としてのトータルの重量増加は最小限である。
このように、無人飛行体100の飛行への影響を最小限にするためのワイヤー3のトータル重量増加の最小化と、無人飛行体100へのワイヤー3の絡みつきを防止することとの、バランスを実現できる。
このバランスの実現により、次のような効果が奏される。
(1)ワイヤー3で接続されていることで、落下やその他の場合に、無人飛行体100の回収や捜索が容易である。
(2)ワイヤー3で接続されていることで、非常時に落下や墜落する前に、強制的に無人飛行体100を回収できる(巻取り部2によるワイヤー3の巻取りにより)。
(3)ワイヤー3のトータル重量を抑制して、無人飛行体100の自由な飛行への影響を最小化できる。
(4)特定部分31の相対的な柔軟性が低いことで、ワイヤー3の無人飛行体100への絡みつきを防止できる。特に、絡みつきやすい無人飛行体100の近くを特定部分31とすることで、重量とのバランスをもって効果的に絡みつき防止を実現できる。
このように、ワイヤー3での接続によるメリット・デメリットのバランスを最適に取った状態で、無人飛行体の回収を可能とできる。
(特定部分の長さ)
無人飛行体100は、図1のように飛行のための対となる複数のプロペラ102を備える。図1などでは、両側に対となるプロペラ102を備えている。1対であれば2つのプロペラ102,2対であれば4つのプロペラ102を備える。
無人飛行体100は、図1のように飛行のための対となる複数のプロペラ102を備える。図1などでは、両側に対となるプロペラ102を備えている。1対であれば2つのプロペラ102,2対であれば4つのプロペラ102を備える。
ここで、図8のような関係を、特定部分31は有することも好適である。図8は、本発明の実施の形態における無人飛行体の回収装置の模式図である。
無人飛行体100の中心から一つのプロペラ102の外端までの長さを、図8に示すように「A」とする。また、特定部分31の長さを「B」とする。このとき、
B ≧ A
の関係を有することも好適である。すなわち、この関係により、特定部分31の長さを規定することも好適である。このような長さを有することで、無人飛行体100の中心からプロペラ102の外端にかかる範囲でのワイヤー3の柔軟性が低い(特定部分31になる)。柔軟性が低い特定部分31は、接続部4からプロペラ102の外端までの長さになる。この範囲の柔軟性が低いことが担保されていると、ワイヤー3が気流や風などで変形しても、特定部分31は、変形しにくい。
B ≧ A
の関係を有することも好適である。すなわち、この関係により、特定部分31の長さを規定することも好適である。このような長さを有することで、無人飛行体100の中心からプロペラ102の外端にかかる範囲でのワイヤー3の柔軟性が低い(特定部分31になる)。柔軟性が低い特定部分31は、接続部4からプロペラ102の外端までの長さになる。この範囲の柔軟性が低いことが担保されていると、ワイヤー3が気流や風などで変形しても、特定部分31は、変形しにくい。
この変形部分31の長さが上記関係であることで、プロペラ102に絡みつく可能性のあるワイヤー3の位置では変形が生じにくい。このため、ワイヤー3に変形が生じても特定部分31の下の通常部分32である。プロペラ102の外端までの距離を担保した長さより下の部分だけの変形となるので、ワイヤー3に変形が生じても、ワイヤー3がプロペラ102に絡みつく可能性を極めて減少させることができる。
特に、複数のプロペラ102は、無人飛行体102の両側に対となって備わり無人飛行体100の飛行を実現する要素である。ここに、ワイヤー3が絡みつかないことで、飛行の安全性、機能維持が実現される。結果として、強風や気流の変化などの事態が発生しても、無人飛行体100の落下などが生じることを防止できる。
あるいは、特定部分31の長さ「B」は、次の関係を有することもよい。
B ≧ 2A
B ≧ 2A
このように、一対のプロペラ102全体をカバーする範囲を特定部分31とすることで、柔軟性の低い部分が、これら全体をカバーする範囲となる。これにより、強風や気流変化などの原因でワイヤー3が変形しても、プロペラ102に絡みつくことを、更に確実に防止できる。
このような特定部分31の長さを最適化することで、強風、突風、気流変化、無人飛行体100の姿勢変化、その他の事象によってワイヤー3が変形する場合でも、プロペラ102(ひいては無人飛行体100)に、ワイヤー3が絡みつくことを防止できる。
特に、ワイヤー3が変形した際に、プロペラ102の回転で生じている気流に吸い込まれるようにしてワイヤー3がプロペラ102に絡みつくことを、発明者は解析した。この解析結果に基づき、上記のような長さ関係を有する特定部分31により、ワイヤー3のプロペラ102への絡みつきを防止できることに至った。
また、特定部分31を、上記のような関係式での長さに特定することで、重量を増やしてしまう柔軟性を低下させた特定部分31を最小化できる。結果として、ワイヤー3全体の重量を低下させることができる。これにより、無人飛行体100の飛行への影響を最小化できる。
なお、実施の形態で説明された無人飛行体の回収装置は、本発明の趣旨を説明する一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲での変形や改造を含む。
1 無人飛行体の回収装置
2 巻取り部
3 ワイヤー
4 接続部
5 落下緩和機構
6 起動部
7 起動処理部
100 無人飛行体
101 本体部
102 プロペラ
2 巻取り部
3 ワイヤー
4 接続部
5 落下緩和機構
6 起動部
7 起動処理部
100 無人飛行体
101 本体部
102 プロペラ
Claims (12)
- 無人飛行体に接続可能なワイヤーと、
前記ワイヤーの巻取り部と、
前記ワイヤーを前記無人飛行体に接続する接続部と、
前記無人飛行体に備わる落下緩和機構を起動させる起動部と、を備え、
前記起動部は、前記無人飛行体の飛行異常時に、前記落下緩和機構を起動させる、無人飛行体の回収装置。 - 前記落下緩和機構は、パラシュートを含む、請求項1記載の無人飛行体の回収装置。
- 前記飛行異常時は、前記無人飛行体の飛行不能、前記無人飛行体の制御不能および前記無人飛行体の電力切れの少なくとも一つを含む、請求項1または2記載の無人飛行体の回収装置。
- 前記起動部は、前記巻取り部による前記ワイヤーの巻取りを、所定以上の速度で巻き取らせることで、前記落下緩和機構を起動させる、請求項1から3のいずれか記載の無人飛行体の回収装置。
- 前記起動部は、前記ワイヤーを介した電気信号により、前記落下緩和機構を起動させる、請求項1から3のいずれか記載の無人飛行体の回収装置。
- 前記ワイヤーは、前記無人飛行体への充電を可能である、請求項1から5のいずれか記載の無人飛行体の回収装置。
- 前記無人飛行体は、底側に飛び出し可能な緩衝材を備え、
前記起動部は、前記緩衝材を前記無人飛行体の底側に飛び出させる、請求項1から6のいずれか記載の無人飛行体の回収装置。 - 前記巻取り部は、前記落下緩和機構の機能により前記無人飛行体が落下する間において、前記ワイヤーを巻取ることで前記無人飛行体を、前記巻取り部に着地させる、請求項1から7のいずれか記載の無人飛行体の回収装置。
- 前記巻取り部は、前記ワイヤーの巻取りで前記無人飛行体が着地する位置に、衝撃吸収部材を備える、請求項8記載の無人飛行体の回収装置。
- 前記落下緩和機構が動作している期間において、音声および発光の少なくとも一方で警報を出す警報生成部を更に備える、請求項1から9のいずれか記載の無人飛行体の回収装置。
- 前記無人飛行体は、GPS機能を備えない、請求項1から10のいずれか記載の無人飛行体の回収装置。
- 前記ワイヤーは、前記接続部から所定長さの特定部分と、該特定部分以外の通常部分とを有し、
前記特定部分は、前記通常部分よりも柔軟性が低い、請求項1から11のいずれか記載の無人飛行体の回収装置。
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---|---|---|---|
JP2021145356A JP2023038559A (ja) | 2021-09-07 | 2021-09-07 | 無人飛行体の回収装置 |
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Publications (1)
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-
2021
- 2021-09-07 JP JP2021145356A patent/JP2023038559A/ja active Pending
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