JP2023038105A - 電力供給車 - Google Patents

Abstract

【課題】大規模停電が起こった場合に複数の電気自動車を効率的に充電する。【解決手段】本発明に係る電力供給車１は、電気自動車２に電力を供給可能である。電力供給車１は、発電機１０と、複数のグループに分けられた複数の充電器３０と、発電機１０から供給される電力を複数の充電器３０の複数のグループの何れのグループに供給するかを切り替え可能な電力切替装置２０と、を備える。電力切替装置２０は、所定の時間が経過する毎に、複数のグループの何れのグループに電力を供給するかを切り替える。【選択図】図１

Description

本発明は、電力供給車に関する。

大雪・地震・洪水・崖崩れなどのような災害の発生に伴って広い範囲に亘って大規模停電が起こった場合、その地域に停まっている電気自動車がバッテリ切れしそうであっても充電することができなくなる場合がある。

大規模停電が起こった場合であっても、ガソリン車又はハイブリッド車であれば、ガソリンを携行缶などで運べば走行が可能となる。しかしながら、電気自動車は、ガソリンを運んでも走行可能とはならない。

例えば特許文献１は、車両が備える蓄電装置に充電された電力を商用電力に変換し、災害時などに商用電力を供給可能な電力供給車を開示している。このような電力供給車であれば、バッテリ切れしている電気自動車の元へ駆けつけることにより、電気自動車を充電することが可能である。

特開２０１３－１０７５１９号公報

特許文献１に記載の電力供給車は、コンセントを１つ有するだけであるため、一度に一台の電気自動車を充電することしかできない。

そのため、特許文献１に記載の電力供給車では、災害発生に伴って広い範囲に亘って大規模停電が起こった場合、多数の電気自動車を効率的に充電することはできない。

また、災害発生に伴って広い範囲に亘って大規模停電が起こった場合に、バッテリ切れを起こしている多数の電気自動車をレッカー車で充電スポットまで牽引しようとすると、交通路を遮断し二次災害を発生させるおそれがある。

かかる点に鑑みてなされた本発明の目的は、大規模停電が起こった場合に複数の電気自動車を効率的に充電することが可能な電力供給車を提供することにある。

本発明に係る電力供給車は、
電気自動車に電力を供給可能な電力供給車であって、
発電機と、
複数のグループに分けられた複数の充電器と、
前記発電機から供給される電力を前記複数の充電器の前記複数のグループの何れのグループに供給するかを切り替え可能な電力切替装置と、を備え、
前記電力切替装置は、所定の時間が経過する毎に、前記複数のグループの何れのグループに電力を供給するかを切り替える。

本発明に係る電力供給車によれば、大規模停電が起こった場合に複数の電気自動車を効率的に充電することができる。

本発明の一実施形態に係る電力供給車の概略構成を示す図である。 図１の電力切替装置の概略構成を示す図である。

以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。

図１は、本発明の一実施形態に係る電力供給車１の概略構成を示す図である。電力供給車１は、電気自動車に電力を供給可能な車両である。

電力供給車１は、例えば、大雪・地震・洪水・崖崩れなどのような災害の発生に伴って広い範囲に亘って大規模停電が起こった場合に、その地域においてバッテリ切れしそうになっている又はバッテリ切れしている電気自動車の元に駆けつけ、電気自動車に電力を供給することが可能である。

図１に示す例においては、電力供給車１に６台の電気自動車２が接続されている様子を示している。電力供給車１は、接続されている電気自動車２に電力を供給することができる。なお、電力供給車１に６台の電気自動車２が接続されているのは一例である。電力供給車１に接続可能な電気自動車２の台数は、２台以上の任意の台数であってよい。

電力供給車１は、発電機１０と、電力切替装置２０と、複数の充電器３０とを備える。

発電機１０は、電力を発電することができる。発電機１０は、発電した電力を電力切替装置２０に供給する。発電機１０は、例えば単相の交流電力を発電し、発電した単相の交流電力を電力切替装置２０に供給してよい。

電力切替装置２０は、発電機１０から供給される電力を複数の充電器３０の複数のグループの何れのグループに供給するかを切り替え可能である。電力切替装置２０は、発電機１０から供給された電力を、配線４０Ａ及び配線４０Ｂのいずれかに供給する。電力切替装置２０が配線４０Ａに電力を供給すると、配線４０Ａに接続されているグループＡの複数の充電器３０に電力が供給される。電力切替装置２０が配線４０Ｂに電力を供給すると、配線４０Ｂに接続されている複数の充電器３０に電力が供給される。電力切替装置２０の構成及び機能の詳細については後述する。

充電器３０は、コンセントを備え、電気自動車２の電源プラグなどを差し込むことができる。充電器３０が電力切替装置２０から電力を供給されているとき、充電器３０は、電源プラグが差し込まれている電気自動車２のバッテリを充電することができる。

なお、充電器３０は、電気自動車２のバッテリに限らず、例えば、プラグインハイブリッド車（ＰＨＥＶ：Plug-in Hybrid Electric Vehicle）のバッテリも充電することができる。また、充電器３０は、電気自動車２又はプラグインハイブリッド車などの車両に限らず、一般の電気機器に電力を供給することもできる。

複数の充電器３０は、図１に示すように、グループＡ及びグループＢの２つのグループに分けられている。グループＡの充電器３０は、配線４０Ａを介して電力切替装置２０に接続されている。グループＢの充電器３０は、配線４０Ｂを介して電力切替装置２０に接続されている。

なお、図１においては、１つのグループに含まれる充電器３０の数は３つであるが、これは一例である。１つのグループに含まれる充電器３０の数は任意の個数であってよく、発電機１０が供給可能な電力容量に応じて適宜決定されていてよい。

また、図１においては、複数の充電器３０は、グループＡ及びグループＢの２つのグループに分けられているが、複数の充電器３０は、複数のグループに分かれていれば、２つ以外のグループに分かれていてもよい。複数の充電器３０は、３つ以上のグループに分かれていてもよい。

続いて、図２を参照して、電力切替装置２０の構成及び機能について説明する。図２に示すように、電力切替装置２０は、スイッチ２１Ａ及び２１Ｂと、制御部２２と、記憶部２３と、入力部２４とを備える。

スイッチ２１Ａは、制御部２２からの制御信号に基づいて、発電機１０の出力端子と、配線４０Ａとの接続のオン／オフを切り替える。スイッチ２１Ｂは、制御部２２からの制御信号に基づいて、発電機１０の出力端子と、配線４０Ｂとの接続のオン／オフを切り替える。

スイッチ２１Ａがオンすると、発電機１０から供給される電力は、配線４０Ａを介して、グループＡに接続された複数の充電器３０に供給される。スイッチ２１Ｂがオンすると、発電機１０から供給される電力は、配線４０Ｂを介して、グループＢに接続された複数の充電器３０に供給される。

以後、スイッチ２１Ａ及び２１Ｂについて、特に区別する必要がないときは、単にスイッチ２１と記して説明する。

図２においては、電力切替装置２０が２つのスイッチ２１Ａ及び２１Ｂを備える構成を示しているが、電力切替装置２０が備えるスイッチ２１の数は２つに限定されない。電力切替装置２０は複数のスイッチ２１を備えていればよく、スイッチ２１の数は、３つ以上でもよい。

スイッチ２１は、例えば、電磁開閉器とすることができる。スイッチ２１が電磁開閉器である場合、制御部２２からの制御信号によって、電磁開閉器が備えるコイルに電流が流れると、スイッチ２１はオンする。また、制御部２２からの制御信号によって、電磁開閉器が備えるコイルに電流が流れなくなると、スイッチ２１はオフする。

制御部２２は、電力切替装置２０の各構成部及び電力切替装置２０全体を制御する。制御部２２は、１以上のプロセッサを含んでよい。プロセッサは、特定のプログラムを読み込ませて特定の機能を実行する汎用のプロセッサとして構成されてもよいし、特定の処理に特化した専用のプロセッサとして構成されてもよい。

記憶部２３は、各種データ、及び制御部２２によって実行されるプログラム等を記憶する。記憶部２３は、例えば半導体メモリ又は磁気メモリ等により構成されてよい。記憶部２３は、制御部２２と一体として構成されてもよい。

入力部２４は、電力切替装置２０へのユーザからの入力を受け付ける。入力部２４は、物理的なボタンとして構成されてもよいし、画面への入力を受け付けるタッチパネルとして構成されてもよい。

続いて、制御部２２の動作について詳細に説明する。

制御部２２は、スイッチ２１のオン／オフを制御し、発電機１０から供給される電力を複数の充電器３０の複数のグループの何れのグループに供給するかを切り替える。すなわち、制御部２２は、スイッチ２１のオン／オフを制御し、発電機１０から供給される電力をグループＡ及びグループＢの何れに供給するかを切り替える。制御部２２は、スイッチ２１Ａ及び２１Ｂのいずれかがオンするように、スイッチ２１Ａ及び２１Ｂを制御する。図２は、スイッチ２１Ａがオンし、スイッチ２１Ｂがオフしている状態を示したものである。

制御部２２は、所定の時間が経過する毎に、スイッチ２１Ａ及び２１Ｂを制御して、発電機１０から供給される電力をグループＡ及びグループＢの何れのグループに供給するかを切り替える。

所定の時間は、電気自動車２が近隣の充電スポットまで移動するために必要な充電量に基づいて設定されていてよい。近隣の充電スポットまで移動するために必要な充電量の電力を電力供給車１から供給されることにより、電気自動車２は、近隣の充電スポットまで移動することが可能となり、充電スポットにおいてバッテリをフル充電することができる。

所定の時間の値は、記憶部２３が記憶していてよい。制御部２２は、記憶部２３に記憶されている所定の時間の値を参照して、スイッチ２１Ａ及び２１Ｂのオン／オフを切り替える。

例えば所定の時間が３０分である場合、電力切替装置２０は、グループＡに３０分電力を供給すると、グループＢに電力を供給するようにスイッチ２１を切り替える。そして、グループＢに３０分電力を供給すると、電力切替装置２０は、グループＡに電力を供給するようにスイッチ２１を切り替える。このようにして、電力切替装置２０は、３０分毎に、グループＡとグループＢとに交互に電力を供給するように、スイッチ２１Ａ及びスイッチ２１Ｂを制御する。

このように所定の時間が経過する毎に電力の供給先をグループＡとグループＢとで切り替えることによって、電力供給車１は、グループＡの充電器３０に接続された電気自動車２とグループＢの充電器３０に接続された電気自動車２とに効率的に電力を供給することができる。また、グループＡ及びグループＢは複数の充電器３０を含んでよいため、電力供給車１は、グループＡに電力を供給することにより複数の電気自動車２に同時に電力を供給することができ、また、グループＢに電力を供給することにより複数の電気自動車２に同時に電力を供給することができる。

電力供給車１のユーザは、電力切替装置２０の入力部２４を操作することにより、記憶部２３に記憶されている所定の時間の値を変更することができる。または、ユーザは、入力部２４を操作することにより、新たな所定の時間の値を、記憶部２３に記憶することができる。

このように、本実施形態によれば、電力供給車１は、発電機１０と、複数のグループに分けられた複数の充電器３０と、発電機１０から供給される電力を複数の充電器３０の複数のグループの何れのグループに供給するかを切り替え可能な電力切替装置２０とを備える。そして、電力切替装置２０は、所定の時間が経過する毎に、複数のグループの何れのグループに電力を供給するかを切り替える。このように、電力供給車１は、発電機１０から供給される電力を、所定の時間が経過する毎に複数の充電器３０の複数のグループの何れかのグループに供給するため、複数の電気自動車２を効率的に充電することができる。また、電力供給車１は移動可能であるため、電力供給車１は、大雪・地震・洪水・崖崩れなどのような災害の発生に伴って広い範囲に亘って大規模停電が起こった場合に、バッテリ切れしそうになっている又はバッテリ切れしている電気自動車２の元に駆けつけることができる。したがって、本実施形態に係る電力供給車１によれば、大規模停電が起こった場合に複数の電気自動車２を効率的に充電することができる。

本発明を諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形及び修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部、各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部又はステップなどを１つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。また、本発明について装置を中心に説明してきたが、本発明は装置の各構成部が実行するステップを含む方法としても実現し得るものである。また、本発明について装置を中心に説明してきたが、本発明は装置が備えるプロセッサにより実行される方法、プログラム、又はプログラムを記録した記憶媒体としても実現し得るものであり、本発明の範囲にはこれらも包含されるものと理解されたい。

例えば、上記実施形態においては、電力供給車１が発電機１０、電力切替装置２０及び複数の充電器３０を備え、電力供給車１がバッテリ切れをしている電気自動車２の元へ駆けつける例を説明したが、発電機１０、電力切替装置２０及び複数の充電器３０は、電力供給車１以外の運搬手段によって電気自動車２の元へ運ばれてもよい。

また、上記実施形態においては、電力切替装置２０が発電機１０から電力を供給される場合を例に挙げて説明したが、電力切替装置２０は、発電機１０以外から電力を供給されてもよい。例えば、電力切替装置２０は、電力供給車１が備える発電機１０以外の他の発電機から電力を供給されてもよい。

１ 電力供給車
２ 電気自動車
１０ 発電機
２０ 電力切替装置
２１、２１Ａ、２１Ｂ スイッチ
２２ 制御部
２３ 記憶部
２４ 入力部
３０ 充電器
４０Ａ、４０Ｂ 配線

Claims (3)

1. 電気自動車に電力を供給可能な電力供給車であって、
   発電機と、
   複数のグループに分けられた複数の充電器と、
   前記発電機から供給される電力を前記複数の充電器の前記複数のグループの何れのグループに供給するかを切り替え可能な電力切替装置と、を備え、
   前記電力切替装置は、所定の時間が経過する毎に、前記複数のグループの何れのグループに電力を供給するかを切り替える、電力供給車。
2. 請求項１に記載の電力供給車において、
   前記所定の時間は、前記電気自動車が充電スポットまで移動するために必要な充電量に基づいて設定されている、電力供給車。
3. 請求項１又は２に記載の電力供給車において、
   前記各グループは、複数の前記充電器を含む、電力供給車。

Images