JP2023038095A - 装置管理システム、装置の障害原因推定方法、及びプログラム - Google Patents

装置管理システム、装置の障害原因推定方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】コンピュータと組み合わせて用いられる装置の障害原因の推定を精度よく行うことが可能な技術を提供すること。【解決手段】装置の管理システムであって、前記装置の制御に係るソフトウェアの動作記録であるログを取得するログデータ取得手段と、前記取得されたログの集合から、前記装置の稼働に係る各工程の内容を示す情報であるクラスタ情報、及び、一の前記工程と他の前記工程の間の遷移に係る情報であるクラスタ間遷移情報を抽出する、クラスタ情報抽出手段と、前記抽出された各々の前記クラスタ間遷移情報の異常度を算出する、異常度算出手段と、前記異常度算出手段により算出された前記異常度に基づいて、前記装置の障害原因を推定する、障害原因推定手段と、を備えることを特徴とする、装置管理システム。【選択図】図1

Description

本発明は、装置管理システム、装置の障害原因推定方法、及びプログラムに関する。
産業用途の装置(或いは設備)の保全業務に関し、装置の動作の停止、性能の低下などの障害が生じた場合には、その原因の分析が行われる。そして、このような障害原因の分析は、オペレーターが、ソフトウェアの動作記録(ログ)、装置の機械部品の稼働状態(各種センサ計測値、モーター回転数など)、制御装置(コンピュータ)の稼働状態(CPU使用率、メモリ使用量、ネットワーク送受信量、基板温度など)、といった多様な情報を相互参照しながら、分析を行うのが一般的である。
しかしながら、このように多様な情報を突き合わせて分析を行う方法によると、オペレーターの負担が大きい、分析結果が個人の経験・知識に大きく左右される、といった問題があった。
このような問題に対して、近年、自動化を含めて保全業務の効率化に係る様々な方法が提案されている。例えば、装置の状態に関するデータを蓄積し、故障対策の自動化に役立てる取り組みが行われている。特に、一定の単純な動作を繰り返すような装置においては、センサから得られる信号データを学習させることにより、異常値や変化点(いわゆる外れ値)を検出することが有効であり、これらの情報を用いて障害原因の推定や故障の予測を行うことが提案されている(例えば、非特許文献1など)。
しかしながら、検査装置や加工機器など制御装置(コンピュータ)と組み合わせて複雑な動作を行うような装置においては、単純なデータを用いる従来の技術では十分な結果を得ることは難しい。この点に鑑み、近年では多数のセンサから取得した大量のデータを深層学習などの手法を用いて活用する研究もおこなわれている(例えば、非特許文献2など)。
また、センサデータの代わりに、制御装置のソフトウェアログやメンテナンス記録といったテキストデータを活用し、これらを対象に学習を行わせてメンテナンスの最適なタイミングを推定することも提案されている(例えば、非特許文献3など)。
Ferreiro, S., Konde, E., Fernandez, S., and Prado, A., 2016. Industry 4.0: predictive intelligent maintenance for production equipment. European Conference of the Prognostics and Health Management Society, no (pp. 1‐8). researchgate.net. Ademujimi, T. T., Brundage, M. P., and Prabhu, V. V., 2017. A Review of Current Machine Learning Techniques Used in Manufacturing Diagnosis. Advances in Production Management Systems. The Path to Intelligent, Collaborative and Sustainable Manufacturing (pp. 407‐415). Springer International Publishing. Patil, R. B., Patil, M. A., Ravi, V., and Naik, S., 2017. Predictive modeling for corrective maintenance of imaging devices from machine logs. Conference proceedings: ... Annual International Conference of the IEEE Engineering in Medicine and Biology Society. IEEE Engineering in Medicine and Biology Society. Conference, 2017, 1676‐1679. ieeexplore.ieee.org.
しかしながら、コンピュータと組み合わされる比較的複雑な装置の障害原因を推定するためには、センサデータのみを用いる従来の手法では、ソフトウェアの動作と連動して発生する不具合に対応できない、という問題がある。また、ソフトウェアログやメンテナンス記録などのテキストデータを学習して分析を行う手法であっても、既知の障害や劣化の状態を記録・学習して分析を行うことは可能であるが、未知の或いは予想外の障害については学習が困難であり、そのような障害に対応することができない、という問題がある。
本発明は、上記のような実情に鑑みてなされたものであり、コンピュータと組み合わせて用いられる装置の障害原因の推定を精度よく行うことが可能な技術を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用する。即ち、
装置の管理システムであって、
前記装置の制御に係るソフトウェアの動作記録であるログを取得するログデータ取得手段と、
前記取得されたログの集合から、前記装置の稼働に係る各工程の内容を示す情報であるクラスタ情報、及び、一の前記工程と他の前記工程の間の遷移に係る情報であるクラスタ間遷移情報を抽出する、クラスタ情報抽出手段と、
前記抽出された各々の前記クラスタ間遷移情報の異常度を算出する、異常度算出手段と、
前記異常度算出手段により算出された前記異常度に基づいて、前記装置の障害原因を推定する、障害原因推定手段と、を備えることを特徴とする、
装置管理システムである。
このような構成によれば、障害の発生した装置について、装置の稼働に係る細かな挙動の各々について異常度を算出し、当該異常度に基づいて障害原因の推定を行うことが可能であるため、未知の(或いは予想外の)障害原因についても、それが障害の原因であるということを推定することができる。
また、前記異常度算出手段は、前記装置の正常時における前記クラスタ間遷移情報に基づいて、前記抽出された各々の前記クラスタ間遷移情報の異常度を算出するものであってもよい。このような構成であると、装置に障害がある際の学習データを用いることなく、装置の正常稼働時におけるデータのみに基づいて障害発生時の異常度を算出することができるため、簡単な構成の装置から複雑な装置まで、様々な対象に対して適用することができる。
また、前記クラスタ間遷移情報には、前記装置における複数の前記工程間の遷移の発生頻度に係る情報が含まれており、前記発生頻度に基づいて、前記抽出された各々の前記クラスタ間遷移情報の重みづけを行う、クラスタ間遷移情報評価手段をさらに備え、前記異常度算出手段は、前記重みづけの情報を用いて、前記異常度を算出する、ものであってもよい。このように、工程間の遷移の発生頻度に基づく重みづけを行う手段を備えることで、効率的に精度よく異常度を算出することができる。
また、前記装置のハードウェアの状態に係るハードウェア情報を取得するハードウェア情報取得手段をさらに備え、前記クラスタ間遷移情報評価手段は、前記ハードウェア情報
取得手段が取得する前記ハードウェア情報に基づいて、前記抽出された各々の前記クラスタ間遷移情報の重みづけをさらに行う、ものであってもよい。
ここで、ハードウェア情報とは各種センサデータ及び当該センサデータから得られる装置のハードウェア面の動作、状態に係る情報である。このように、ハードウェア情報を用いてさらに重みづけを行うことにより、より高精度に異常度を算出することが可能になる。
また、前記障害原因推定手段は、前記異常度算出手段が算出した前記異常度が所定の条件を満たす前記クラスタ間遷移情報によって特定される前記工程に、前記装置の障害原因があると推定する、ものであってもよい。所定の条件とは、具体的には例えば所定の閾値を超える場合などとすることができる。この場合、閾値はユーザーが予め設定するのであってもよいし、装置の稼働実績に応じて学習することにより自動的に設定されるのであってもよい。このようにすることにより、効率的に装置の障害原因を推定することが可能になる。
また、前記装置管理システムは、前記異常度算出手段により算出される前記異常度、及び/又は、前記障害原因推定手段により推定される前記障害原因、を示す情報を表示可能な表示手段をさらに備えていてもよい。このような構成によれば、ユーザーは容易に推定された障害原因を確認することができる。
また、前記装置管理システムは、前記クラスタ情報をノード、前記クラスタ間遷移情報をエッジとして、前記クラスタ情報及び前記クラスタ間遷移情報の関係を示す有向グラフを生成する、有向グラフ生成手段をさらに備え、前記表示手段は、前記有向グラフを表示可能であってもよい。
このような構成によれば、ユーザーは装置の制御に係るソフトウェアの動作を有向グラフの態様で確認することが可能になり、当該情報を装置の管理、保全のために活用することができる。
また、前記クラスタ間遷移情報は所定の方法により重要度の評価を加える重みづけが行われたものであり、前記有向グラフ生成手段は、各々の前記クラスタ間遷移情報における前記重みづけを視認可能な前記有向グラフを生成する、ものであってもよい。なお、ここでの重みづけの手段は特に限定されないが、例えば上述のように、クラスタ間遷移の発生頻度、対応するハードウェア情報(センサデータ)などによる重みづけとすることができる。このような構成によれば、ユーザーは重みづけが反映された有向グラフを確認することができるため、有向グラフからより詳細な情報を取得することができる。
また、前記有向グラフ生成手段は、前記クラスタ間遷移情報における前記重みづけを示す数値を、前記エッジの近傍に表示することにより前記重みづけが視認可能に表現される有向グラフを生成するものであってもよい。
また、前記有向グラフ生成手段は、各々の前記クラスタ間遷移情報を示す前記エッジの明瞭度に差異を設けて表示することにより、前記重みづけが視認可能に表現される有向グラフを生成するものであってもよい。ここで、明瞭度に差異を設ける、とは、例えばエッジの線の太さを重みに応じて太くすること、エッジの線の輝度や明度を重みに応じて高くすること、などが考えられる。
また、前記クラスタ情報には前記ログから抽出されたテキスト情報としての単語が含まれており、前記有向グラフ生成手段は、各々の前記クラスタ情報に含まれる前記単語を出
現回数が多い順に所定数抽出するとともに、前記クラスタ情報の内容を示す情報として前記抽出した単語を用いた前記有向グラフを生成する、ものであってもよい。このような構成であれば、ユーザーは有向グラフの各ノードの内容を単語に基づいて容易に把握することができる。
また、前記装置管理システムは、所定条件を満たす前記クラスタ間遷移情報の内容を示す情報として、前記ログの集合から、前記所定条件を満たす前記クラスタ間遷移情報に対応するログを抽出するとともに、当該抽出されたログの内容を示す抽出ログ表示画像を生成する、抽出ログ表示画像生成手段をさらに備え、前記表示手段は、前記抽出ログ表示画像を表示可能であってもよい。
なお、ここでいう「所定条件を満たす」とは、異常度が所定値を上回っている場合、ユーザーが前記の有向グラフにおける前記クラスタ間遷移情報に対応するエッジを選択した場合、などとすることができる。このような構成であれば、ユーザーは前記クラスタ間遷移情報に対応するログを速やかに確認することができる。
また、前記抽出ログ表示画像は、当該表示画像が示す抽出ログに対応する前記クラスタ間遷移情報を示す前記エッジの近傍にポップアップ表示されるものであってもよい。このような表示であれば、ポップアップ表示される前記抽出ログ表示画像と、対応する前記クラスタ間遷移情報を示す前記エッジとの関係を容易に把握することができる。なお、抽出ログ表示画像の表示箇所には特に限定はなく、前記ポップアップ表示に関わらず特定の表示領域を設けるようにしてもよい。
また、本発明は、装置の障害原因を推定する方法であって、
前記装置の制御に係るソフトウェアの動作履歴情報であるログを取得するログデータ取得ステップと、
取得した前記ログの集合から、前記装置で行われる処理の各工程の内容を示す情報であるクラスタ情報、及び、前記装置における複数の前記工程間の遷移に係る情報であるクラスタ間遷移情報を抽出する、クラスタ情報抽出ステップと、
前記抽出された各々の前記クラスタ間遷移情報の異常度を算出する、異常度算出ステップと、
前記異常度算出ステップで算出された前記異常度に基づいて、前記装置の障害原因を推定する、障害原因推定ステップと、を含む、装置の障害原因推定方法、としても適用可能である。
また、本発明は、上記の方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、そのようなプログラムを非一時的に記録したコンピュータ読取可能な記録媒体として捉えることもできる。
なお、上記構成及び処理の各々は技術的な矛盾が生じない限り互いに組み合わせて本発明を構成することができる。
本発明によれば、情報処理装置と組み合わせて用いられる装置の障害原因の推定を精度よく行うことが可能な技術を提供することができる。
図1は実施形態1に係る装置管理システムの概略を示す模式図である。 図2はソフトウェアログの例を示す説明図である。 図3は実施形態1に係る装置管理システムで行われる処理の流れを示すフローチャートである。 図4は実施形態1に係る装置管理システムにおける処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 図5はソフトウェアログの分離処理について説明する説明図である。 図6はクラスタリングされたログラインについて説明する説明図である。 図7は実施形態1に係る装置管理システムで生成されるログクラスタシーケンスについて説明する説明図である。 図8Aは実施形態1に係る装置管理システムで生成される有向グラフについて説明する第1の図である。図8Bは、実施形態1に係る装置管理システムで生成される有向グラフについて説明する第2の図である。 図9は、実施形態1に係る装置管理システムで生成される有向グラフの一例を示す図である。 図10Aは、実施形態1の変形例で画面表示される有向グラフの一例を示す図である。図10Bは、実施形態1の変形例で画面表示される有向グラフの他の一例を示す図である。 図11は、実施形態1の他の変形例に係る装置管理システムの概略を示す模式図である。 図12は、実施形態1の他の変形例に係る装置管理システムで表示される画面の一例について説明する図である。 図13は、実施形態2に係る装置管理システムの概略を示す模式図である。 図14は、実施形態2に係る装置管理システムで行われる処理の流れを示すフローチャートである。 図15は実施形態2に係る装置管理システムにおける処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 図16は、センサデータと変化スコアの関係を示す説明図である。 図17は、実施形態2に係る装置管理システムで生成される、変化スコアがマッピングされたログクラスタシークエンスの例を示す説明図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施例について説明する。ただし、以下の各例に記載されている構成要素の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<適用例>
(適用例の構成)
本発明は、例えば、検査対象物を撮像手段により撮像した画像を処理することにより検査対象物を検査する、外観検査装置の管理システムとして適用することができる。図1は本適用例に係る装置管理システム1の概略を示す模式図である。
装置管理システム1は、情報処理端末100と外観検査装置120とを含んで構成される。情報処理端末100は外観検査装置120と一体に構成されていてもよいし、外観検査装置120と通信可能に接続された別体の装置であってもよく、例えば汎用のコンピュータによって構成することができる。なお、情報処理端末100は、単一のコンピュータで構成されてもよいし、互いに連携する複数台のコンピュータによって構成されてもよい。外観検査装置120は、例えば部品搭載基板などの検査対象物を撮像して画像処理を行うことで検査対象物の検査を自動的に行う装置である。
情報処理端末100は、ログデータ取得部101、クラスタ情報抽出部102、クラスタ間遷移情報評価部103、有向グラフ生成部104、基準データ生成部105、異常度算出部106、障害原因推定部107、表示部108、記憶部109の各機能部を備えて
いる。その他、図示しないが、マウスやキーボードなどの各種入力手段、通信手段などを備えていてもよい。
外観検査装置120は、検査対象物Oを撮像位置に搬送するコンベア124、検査対象物Oを撮像するカメラ121、カメラ121を水平方向に移動させるXステージ122及びYステージ123を備える構成となっている。また、外観検査装置120は図示しないが、撮像した画像を処理する画像処理部、画像に基づいて検査を行う検査処理部、検査結果を出力する出力処理部などを備えている。
(障害原因推定の手法)
本適用例に係る装置管理システム1は、事前に外観検査装置120の正常な動作時のデータを複数用いて学習(モデル化)した基準データを準備しておき、外観検査装置120に障害が発生した場合に、当該基準データに基づいて障害原因を推定する。
具体的には、まず、外観検査装置120の正常な動作時の制御に係るソフトウェアログ(以下、単にログともいう)をログデータ取得部101によって取得する。ログは図2に示すようにテキスト情報として構成されており、クラスタ情報抽出部102により当該テキスト情報を処理することで、外観検査装置120の稼働に係る各工程の内容を示すクラスタ情報を抽出する。さらに、外観検査装置120の稼働に係る一の工程と他の工程との間の遷移に係る情報であるクラスタ間遷移情報を抽出する。
さらに、有向グラフ生成部104により、抽出された各々のクラスタ情報及びクラスタ間遷移情報の関係を示す有向グラフを作成する。この処理を、基準データの作成に必要な分だけ複数繰り返し、複数の有向グラフを取得する。さらに基準データ生成部105により、取得した複数の有向グラフを行列表現に置き換えるとともに、行列の各要素について平均・分散を算出し、これを基準データとして保存する。
そして、外観検査装置120に障害が発生した場合には、障害発生時の制御に係るログを取得し、基準データの作成時と同様の処理で有向グラフを作成し、これを行列表現に変換する。次に異常度算出部106により、取得した障害発生時の行列データの各要素と基準データの行列の各要素とを対比し、要素ごとに基準データとの乖離の大きさを示す異常度を算出する。そして、障害原因推定部107が、異常度が所定の閾値以上である要素に対応する工程(或いは工程間の遷移)が障害の原因である可能性が高いとして、当該工程を障害原因と推定する。
以上のように、本適用例に係る装置管理システム1は、正常動作時のデータのみに基づいて基準データを作成し、障害発生時のデータと基準データの対比を行うことにより障害の発生原因を推定することができる。これにより、未知の障害原因に対しても精度よく推定を行うことが可能になる。
<実施形態1>
続けて、図1乃至図9に基づいて、さらに詳しく本発明の実施形態について説明する。まず、本実施形態に係る装置管理システム1の情報処理端末100が備える機能部について説明する。
(情報処理端末の機能)
ログデータ取得部101は、外観検査装置120の制御に係るソフトウェアの動作記録であるログを取得する。クラスタ情報抽出部102は、取得されたログの集合から、外観検査装置120の稼働に係る各工程の内容を示す情報であるクラスタ情報、及び、一の工程と他の工程の間の遷移に係る情報であるクラスタ間遷移情報を抽出する。これについて
は、後に詳述する。
なお、前記のクラスタ間遷移情報には、外観検査装置120における複数の工程間の遷移の発生頻度に係る情報が含まれており、クラスタ間遷移情報評価部103は、少なくとも当該発生頻度の情報を用いて抽出された各々のクラスタ間遷移情報の重みづけを行う。
また、有向グラフ生成部104は、抽出したクラスタ情報をノードとして、クラスタ間遷移情報をエッジとして、各々のクラスタ情報及びクラスタ間遷移情報の関係を示す有向グラフを生成する。基準データ生成部105は、障害原因推定のための基準となる基準データを生成する。具体的には、外観検査装置120の正常稼働時のログデータを複数サンプリングして取得した複数の有向グラフを行列表現に置き換えるとともに、行列の各要素について平均・分散を算出し、これを基準データとして、記憶部109に保存する。
異常度算出部106は、障害発生時のログデータから生成された有向グラフを行列表現に置き換えるとともに、行列の各要素を前述の基準データと対比することにより、要素ごとに基準データとの乖離の大きさを示す異常度を算出する。行列の各要素はそれぞれログから抽出された各々のクラスタ間遷移情報と対応しているため、行列の各要素の異常度は、対応する各々のクラスタ間遷移情報の異常度となる。
障害原因推定部107は、算出された異常度が所定の閾値以上であるクラスタ間遷移情報に対応するソフトウェアログが示す工程が障害の原因である可能性が高いとして、当該工程を障害原因と推定する。
表示部108は、液晶ディスプレイ等の画像表示装置であり、上述の有向グラフ、推定された障害原因、クラスタ間遷移情報の異常度、などを含む各種の情報が表示される。記憶部109は、例えば読み込み専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)などの主記憶部とEPROM、ハードディスクドライブ(HDD)、リムーバブルメディアなどの補助記憶部とを含むことができる。
補助記憶部には、オペレーティングシステム(OS)、各種プログラムの他、上述の基準データ、管理対象装置の稼働実績やメンテナンス記録などの各種情報を格納することができる。なお、補助記憶部に格納されたプログラムが主記憶部の作業領域にロードして実行され、プログラムの実行を通じて各構成部等が制御されることによって、上述したような所定の目的を果たす機能部を実現することができる。なお、一部又は全部の機能部はASICやFPGAのようなハードウェア回路によって実現されてもよい。
(障害原因推定処理の流れ)
次に、本実施形態に係る装置管理システム1における外観検査装置120の障害原因推定処理の流れについて説明する。図3は、装置管理システム1の障害原因推定処理の一例を示すフローチャートである。図3に示すように、装置管理システム1では、まず正常稼働時の外観検査装置120から取得するデータに基づいて、基準データを生成する(S101)。
ここで、図4を参照して、ステップS101の基準データ生成処理の詳細について説明する。図4は本実施形態における、基準データ生成処理のサブルーチンの流れを示すフローチャートである。図4に示すように、まずログデータ取得部101が、正常稼働時のログデータを取得する(S201)。続けて、クラスタ情報抽出部102が、ログ情報を所定のルールに基づいて分離する処理を行う(S202)。図5に、このようなログ情報の分離処理についての説明図を示す。図5に示すように、ログデータは各行が時刻を示す時刻データ部分と、メッセージ文字列とから構成されており、クラスタ情報抽出部102は
ログを1行ごとに時刻データと、メッセージ文字列に分解する。ここで、メッセージ文字列はさらに数字及び記号を削除して、単語単位に分解する処理が行われる。
次に、クラスタ情報抽出部102は、例えばTF-IDFの手法を用いてログ各行の単語集合をベクトル化する処理を行う。TF-IDFは公知の手法であるため詳細な説明は省略するが、TF(Term Frequency:単語の出現頻度)とIDF(Inverse Document Frequency:逆文書頻度)の二つの指標に基づいて単語の重要度を求める手法である。
クラスタ情報抽出部102はさらに、例えばK-平均法を用いて、図6に示すように、全ての行のベクトル集合を、例えば200個のクラスタにクラスタリングする(S203)。図6はクラスタリングされたログラインについて説明する説明図である。なお、K-平均法は、よく知られたクラスタリング手法であるため詳細な説明は省略する。
次に、クラスタ情報抽出部102は、図7に示すように、各ログラインが出力された時刻に基づいてクラスタ番号を連番にしたログクラスタシーケンスを生成する。このように時系列でクラスタ番号を並べることで、クラスタ間の遷移に係る情報を取得することができる。即ち、このようにしてログのテキストメッセージ(単語)から得た外観検査装置120の稼働に係る各工程の内容を示すクラスタ情報と、一のクラスタ(工程)と他のクラスタとの遷移に係る情報であるクラスタ間遷移情報を抽出することができる。即ち、本実施形態においてはステップS202、ステップS203の処理がクラスタ情報抽出ステップに相当する。
続けて、有向グラフ生成部104は、各クラスタ情報をノードとし、クラスタ間遷移情報をエッジとした有向グラフを作成する(S204)。この際、各ノードには対応するクラスタのクラスタ番号を表示するようにしてもよい。
次に、クラスタ間遷移情報評価部103が、有向グラフのノード間(即ち対応するクラスタ間)の遷移頻度に基づいて、有向グラフの各エッジの重みづけを行う(S205)。図8に、S205で行う重みづけについて説明する説明図を示す。図8Aはログラインが出力された時刻に基づいて、各ログラインに対応するクラスタのクラスタ番号を時系列で左から右に並べた図である。図8Bは、重みづけを反映させた有向グラフを示す図である。図8Bの有向グラフのエッジ近傍には、数値が記載されているが、当該数字は当該エッジ(即ち、クラスタ間の遷移)の発生頻度を表している。図8Aを参照すると、クラスタ番号2からクラスタ番号2への遷移は2回、クラスタ番号2からクラスタ番号0への遷移は2回、クラスタ番号0からクラスタ番号6への遷移は3回、クラスタ番号6からクラスタ番号0への遷移は1回、クラスタ番号6からクラスタ番号2への遷移は1回、生じている。そして、図8Bの有向グラフでは、当該遷移の回数をエッジ近傍に表示するとともに、エッジの太さを遷移の発生頻度に応じて太く表示している。
このようにして、ステップS201からステップS205の処理を行うことにより、一の正常稼働時のログデータに対する一連の処理が終了する。図9に、一の正常稼働時のログデータに対する一連の処理が終了した際に生成される有向グラフの一例を示す。
続けて、基準データ生成部105は、上記のように重みづけされた有向グラフが、基準データ生成のために必要な所定数分(例えば、100件分)取得されているか否かを判定する処理を行う(S206)。ここで、所定数の有向グラフデータが取得されていない場合には、ステップS201に戻って新たな正常稼働時のログデータを取得し、以降の処理を繰り返す。
一方、ステップS206で、所定数の有向グラフデータが取得済であると判定された場合には、ステップS207に進み、基準データ生成部105は取得された全ての有向グラフを行列表現に変換する処理を行う。具体的には、下記式(1)に示すように、有向グラフにおける一のノードから他のノードに遷移するエッジの重みを行列の各要素とした、エッジ重み行列Wに変換する処理を行う。上記の例のように、クラスタの数を200個とした場合には、エッジ重み行列Wは200×200の行列となる。
Figure 2023038095000002

ここで、行列の要素であるW00はクラスタ番号0を示すノード0(以下、単にノード0というようにも記載する)から、ノード0へ遷移するエッジ(即ち、クラスタ間遷移情報)の重みを表しており、Wn0はノードnからノード0へ遷移するエッジの重みを表している。即ち、Wijは、ノードiからノードjへ遷移するエッジの重みを示す。
基準データ生成部105は、全ての有向グラフに対して当該行列表現に置き換える処理を終えると、行列の各要素について、平均と分散を算出する処理を行う(S208)。例えば、100件分の正常稼働時のデータを用いる場合には、100件分の行列データを統合した結果として、100件分の平均を示す一の平均重み行列と、100件分の分散を示す一の分散重み行列を、それぞれ基準データとして算出する(S209)。なお、以下では、平均重み行列の各要素については100件分のWijの平均を示すμijとして、分散重み行列の各要素については100件分のWijの分散を示すσijとして、記載する。
そうして、ステップS209の処理が終了すれば、基準データ生成処理(S101)の一連のサブルーチンは終了する。説明を図3の障害原因推定処理を示すフローチャートに戻すと、ステップS101の処理が終われば、基準データ生成部105は、生成した基準データを記憶部109に保存する(S102)。
次に、外観検査装置120に障害が発生した際に、ログデータ取得部101が当該障害発生時のログデータを取得する(S103)。そして、障害発生時のログデータから、クラスタ情報の抽出を行い、これに基づいて重みづけされた有向グラフを生成し、有向グラフを行列変換したデータを取得する一連の処理が実行される(S104)。ステップS104で行われる具体的な処理内容は、上述のステップS202乃至ステップS205及びステップS207で行われる処理と同様である。このため、ここでの説明は省略する。
次に、異常度算出部106が、ステップS104で取得した障害発生時の行列データと、基準データとを対比することにより、障害発生時の各行列要素についての異常度aijを算出する(S105)。具体的には、下記式(2)に基づいて、異常度を算出する。
Figure 2023038095000003

そして、障害原因推定部107が、所定の条件(例えば、閾値を超えるなど)を満たす異常度の行列要素を、障害の原因として推定する(S106)。そして、例えば行列要素Wijが障害の原因であると推定された場合、行列要素Wijは、ノードiのクラスタ情報とノードjのクラスタ情報とを有しているため、これらのクラスタ情報(或いは、対応するログライン)を、推定された障害原因を示す情報として表示部108に表示する(S107)。
以上のようにして、障害原因推定処理の一連の流れが終了する。なお、ステップS101とステップS102の処理は、障害原因の推定を行う度に実行する必要はなく、一度基準データを作成して保存した後は、ステップS103の処理から障害原因推定処理を開始するのであってもよい。勿論、適宜ステップS101及びステップS102の処理を実行して、基準データを必要に応じて更新するようにしてもよい。
以上のような装置管理システム1によれば、正常動作時のデータのみに基づいて基準データを作成し、障害発生時のデータと基準データの対比を行うことにより、各工程を示す要素の異常度を算出し、障害の発生原因を推定することができる。これにより、未知の障害原因に対しても精度よく推定を行うことが可能になる。また、クラスタ間の遷移の発生頻度により重みづけを行うことで、重要度の高い事項について適切に異常度を算出することができる。
(変形例1)
なお、上記実施形態1では、推定された障害原因を示す情報としてのクラスタ情報を表示部108に表示することを説明したが、表示部108には様々な情報を表示することができる。図10は、表示部108に表示される情報の一例としての有向グラフを示す図である。図10Aは、各ノードに対応するクラスタ番号が表示される通常の有向グラフを示している。図10Bは、有向グラフの変形表示例を示す図である。有向グラフ生成部104は、各ノードに対応するクラスタ情報に含まれる単語を出現回数が多い順に抽出するとともに、各々のノードに対応するクラスタの内容を示す情報として、当該抽出した単語を用いた有向グラフを生成し(図10B参照)、それを表示部108に表示するようにしてもよい。これによれば、ユーザーは有向グラフの各ノードの内容を単語に基づいて容易に把握することができる。
(変形例2)
図11は、本実施形態1に係るさらに他の変形例に係る装置管理システム2の概略構成を示す概略図である。なお、以下では、上述の実施例において説明したのと同様の構成・処理については、同様の符号を付して、重複する説明は省略する。図11に示すように、本変形例に係る装置管理システム2は、情報処理端末200に、抽出ログ表示画像生成部201を備える点のみが、実施形態1の装置管理システム1と異なっており、その他の点は同様である。
抽出ログ表示画像生成部201は、所定条件を満たすエッジ(クラスタ間遷移情報)の内容を示す情報として、ログの集合から、当該所定条件を満たすエッジに対応するログを抽出するとともに、当該抽出されたログの内容を示す抽出ログ表示画像を生成し、表示部108に表示させる。図12に、有向グラフのエッジ近傍に当該エッジの内容に係る抽出ログ表示画像をポップアップ表示させた状態の表示画面例を示す。
なお、ここでいう「所定条件を満たす」とは、異常度が所定値を上回っている場合、ユーザーが前記の有向グラフにおける前記クラスタ間遷移情報に対応するエッジをマウス操
作などにより選択した場合、などとすることができる。また、抽出ログ表示画像は有向グラフのエッジ近傍に限らず、任意の態様で表示させることができ、画面上に専用の表示領域を有するユーザーインターフェースとすることも可能である。このような本変形例の構成であれば、ユーザーはクラスタ間遷移情報に対応するログを速やかに確認することができる。
<実施形態2>
次に本発明に係る他の実施形態について、図13から図17に基づいて説明する。図13は、本実施形態に係る装置管理システム3の概略構成を示す概略図である。図13に示すように、本実施形態に係る装置管理システム3は、装置管理システム1と比べて、情報処理端末300に、センサデータ取得部301を備えている点において異なっている。また、本実施形態に係るクラスタ間遷移情報評価部303は、後述のように実施形態1のクラスタ間遷移情報評価部103とは一部異なる処理を行う点において異なっている。その他の点は、実施形態1に係る検査管理システム1と同様である。
センサデータ取得部301は、外観検査装置120のハードウェア(例えば、コンベア124、カメラ121、Xステージ122、Yステージ123、出力装置など)の状態に係る情報を検知するセンサデータを取得する。センサデータは、ハードウェアの状態を記録した時系列の数値データであり、外観検査装置120が備えている各種センサ、モータ、位置制御システムなどのデバイスから取得される。センサデータがテキスト形式、バイナリ形式のいずれで記録されるかは装置の仕様によるが、時間と数値の対応関係が取得できれば、どのような形式でも構わない。なお、本実施形態においては、各種センサ、センサデータ取得部301などがハードウェア情報取得手段に相当する。
外観検査装置120による自動検査処理は、1つの検査対象についての処理が概略6つのプロセスで構成されている。具体的には、検査対象物Oの搬入、検査対象物Oの撮像、画像処理、良否判定、検査結果出力、検査対象物Oの搬出、にプロセスが分かれている。そして、プロセスごとにハードウェアの動作が異なり、各プロセスの長さや繰り返し回数も一定ではない。このため、ハードウェアの状態を記録したセンサデータも、対象物によって、大きく変動することになる。すなわち、ハードウェアの動作(それを示すセンサデータ)について学習を行うことによって、装置の故障原因を推定することは容易ではないといえる。
次に、本実施形態に係る装置管理システム3における外観検査装置120の障害原因推定処理の流れについて説明する。図14は、装置管理システム3の障害原因推定処理の一例を示すフローチャートである。図14に示すように、全体の流れとしては、実施形態1の場合の処理とほぼ同様である。
本実施形態に係る装置管理システム3では、まず正常稼働時の外観検査装置120から取得するデータに基づいて、基準データを生成する(S301)。ここで、ステップS301のサブルーチンについて、図15に基づいて説明する。図15は本実施形態における、基準データ生成処理のサブルーチンの流れを示すフローチャートである。
図15に示すように、本実施形態における基準データ生成時のサブルーチンも概ね実施形態1と同様であり、ステップS201からステップS205までは、実施形態1と同じ処理を行う。即ち、正常稼働時のログデータを取得し(S201)、当該ログ情報を分離する処理を行い(S202)、分離したログ情報のクラスタ化を行い(S203)、クラスタ化したデータを用いて有向グラフを生成し(S204)、クラスタ間の遷移の発生頻度に基づくエッジの重みづけを行う(S205)。
本実施形態では、この次のステップとして、センサデータ取得部301が外観検査装置120の正常稼働時のセンサデータを取得する(S401)。続けて、クラスタ間遷移情報評価部303が、ステップS401で出臆したセンサデータに基づいて、有向グラフのエッジをさらに重みづけする処理を行う(S402)。
具体的には、クラスタ間遷移情報評価部303は、ハードウェアから取得したセンサデータ(時系列数値データ)を、Change-Finderアルゴリズムを用いて、時系列で各時刻の変化の大きさを示すデータ(変化スコア)に変換する。図16に、センサデータと変化スコアの関係を説明する説明図を示す。なお、Change-Finderアルゴリズムについては、公知の手法であるため詳細な説明は省略する。
この際、図16に示すように、変化スコアの元になるセンサデータの数値範囲は、対象となるハードウェアなどによって異なるため、変化スコアもこのような差異が反映されて、数値範囲がばらついている。このため、全ての変化スコアを0~1の間で正規化する。
次にクラスタ間遷移情報評価部303は、クラスタ情報抽出部102が生成したログクラスタシーケンス(図7参照)に、変化スコアをマッピングし、どのクラスタ間の遷移時に変化スコアが大きかったのかを対応付ける。図17に変化スコアがマッピングされたログクラスタシークエンスの例を示す。
そして、クラスタ間遷移情報評価部303は、有向グラフの各エッジ(各クラスタ間遷移)における、変化スコアの大きさを反映させることにより、有向グラフの各エッジにハードウェア情報に基づく重みづけを行う。
このようにして、ステップS402の処理が終了すると、ステップS206に進むが、基準データ生成処理(S301)のサブルーチンに係る、以降の処理は実施形態1で説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
説明を図14の障害原因推定処理を示すフローチャートに戻すと、ステップS301の処理が終われば、基準データ生成部105は、生成した基準データを記憶部109に保存する(S102)。そして、外観検査装置120の障害発生時には、ログデータ取得部101が障害発生時のログデータを取得し(S103)、センサデータ取得部301が障害発生時のハードウェア状態を示すセンサデータを取得する(S302)。
そして、情報処理端末300において、障害発生時のログデータからクラスタ情報の抽出を行い、これに基づいて重みづけされた有向グラフを生成し、さらに当該有向グラフにセンサデータによる重みづけを行い、有向グラフを行列変換したデータを取得する一連の処理が実行される(S303)。なお、ステップS303で行われる具体的な処理内容は、上述のステップS301のサブルーチンにおけるステップS202乃至ステップS205、ステップS402及びステップS207で行われる処理と同様である。このため、改めての説明は省略する。
また、本実施形態におけるステップS105以降の処理も、実施形態1の内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
本実施形態に係る装置管理システム3によれば、外観検査装置120のハードウェア状態を示すセンサデータを用いて、さらに有向グラフのエッジ(即ちクラスタ間遷移情報)の重みづけを行うことができる。クラスタ間の遷移の発生頻度のみで重みづけした有向グラフでは、外観検査装置120におけるプロセスの切り換えや、ハードウェア状態の変化に対応する(頻度は低いものの)重要なクラスタ間遷移情報が過小評価される可能性があ
る。これに対して、本実施形態に係る装置管理システム3では、センサデータの重要な変化点を検出し、これに基づいてエッジの重みづけをさらに行っているため、重要なクラスタ間遷移情報が過小評価されることを抑止し、より高精度な障害原因の推定結果を得ることができる。
<その他>
上記各実施形態は、本発明を例示的に説明するものに過ぎず、本発明は上記の具体的な形態には限定されない。本発明はその技術的思想の範囲内で種々の変形及び組み合わせが可能である。例えば、上記実施形態では、外観検査装置を対象とした管理システムを説明したが、装置管理システムの管理対象の装置はこれに限られない。上記のように、障害発生時の異常なデータを用いずに、正常運転時のデータのみで学習した基準データを用いて障害の発生原因の推定を行うため、装置の実運用ラインで収集可能なデータのみを用いて運用することができることから、様々な装置に本発明を適用することができる。
また、正常稼働時のデータとして、装置による処理の対象物(検査や加工の対象)を1つに限定することなく、複数の対象物を処理した際のデータを収集のうえ、これらをミックスして基準データを生成することもできる。この場合に、対象物がどのタイミングで何に変更されたか、などのデータも不要であり、ソフトウェアログとセンサデータのみで基準データを生成することができる。
また、上記実施形態では管理対象の装置を含んだシステムとしていたが、上記実施形態における情報処理端末のみを、本発明に係る管理システムとして捉えることもできる。即ち、本発明は管理対象の装置とは別体として構成された情報処理端末からなる装置管理端末としても捉えることができる。
<付記1>
装置の管理システム(1、2、3)であって、
前記装置の制御に係るソフトウェアの動作記録であるログを取得するログデータ取得手段(101)と、
前記取得されたログの集合から、前記装置の稼働に係る各工程の内容を示す情報であるクラスタ情報、及び、一の前記工程と他の前記工程の間の遷移に係る情報であるクラスタ間遷移情報を抽出する、クラスタ情報抽出手段(102)と、
前記抽出された各々の前記クラスタ間遷移情報の異常度を算出する、異常度算出手段(106)と、
前記異常度算出手段により算出された前記異常度に基づいて、前記装置の障害原因を推定する、障害原因推定手段(107)と、を備えることを特徴とする、
装置管理システム。
<付記2>
装置の障害原因を推定する方法であって、
前記装置の制御に係るソフトウェアの動作履歴情報であるログを取得するログデータ取得ステップ(S201、S103)と、
取得した前記ログの集合から、前記装置で行われる処理の各工程の内容を示す情報であるクラスタ情報、及び、前記装置における複数の前記工程間の遷移に係る情報であるクラスタ間遷移情報を抽出する、クラスタ情報抽出ステップ(S202、S203)と、
前記抽出された各々の前記クラスタ間遷移情報の異常度を算出する、異常度算出ステップ(S105)と、
前記異常度算出手段により算出された前記異常度に基づいて、前記装置の障害原因を推定する、障害原因推定ステップ(S106)と、を含む、
装置の障害原因推定方法。
1、2、3・・・装置管理システム
100、200、300・・・情報処理端末
120・・・外観検査装置
121・・・カメラ
122・・・Xステージ
123・・・Yステージ
124・・・コンベア
O・・・検査対象物

Claims (15)

  1. 装置の管理システムであって、
    前記装置の制御に係るソフトウェアの動作記録であるログを取得するログデータ取得手段と、
    前記取得されたログの集合から、前記装置の稼働に係る各工程の内容を示す情報であるクラスタ情報、及び、一の前記工程と他の前記工程の間の遷移に係る情報であるクラスタ間遷移情報を抽出する、クラスタ情報抽出手段と、
    前記抽出された各々の前記クラスタ間遷移情報の異常度を算出する、異常度算出手段と、
    前記異常度算出手段により算出された前記異常度に基づいて、前記装置の障害原因を推定する、障害原因推定手段と、を備えることを特徴とする、
    装置管理システム。
  2. 前記異常度算出手段は、
    前記装置の正常時における前記クラスタ間遷移情報に基づいて、前記抽出された各々の前記クラスタ間遷移情報の異常度を算出する、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の装置管理システム。
  3. 前記クラスタ間遷移情報には、前記装置における複数の前記工程間の遷移の発生頻度に係る情報が含まれており、
    前記発生頻度に基づいて、前記抽出された各々の前記クラスタ間遷移情報の重みづけを行う、クラスタ間遷移情報評価手段をさらに備え、
    前記異常度算出手段は、前記重みづけの情報を用いて、前記異常度を算出する、
    ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の装置管理システム。
  4. 前記装置のハードウェアの状態に係るハードウェア情報を取得するハードウェア情報取得手段をさらに備え、
    前記クラスタ間遷移情報評価手段は、前記ハードウェア情報取得手段が取得する前記ハードウェア情報に基づいて、前記抽出された各々の前記クラスタ間遷移情報の重みづけをさらに行う、
    ことを特徴とする、請求項3に記載の装置管理システム。
  5. 前記障害原因推定手段は、
    前記異常度算出手段が算出した前記異常度が所定の条件を満たす前記クラスタ間遷移情報によって特定される工程に、前記装置の障害原因があると推定する、
    ことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の装置管理システム。
  6. 前記異常度算出手段により算出される前記異常度、及び/又は、前記障害原因推定手段により推定される前記障害原因、を示す情報を表示可能な表示手段をさらに備える、
    ことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の装置管理システム。
  7. 前記クラスタ情報をノード、前記クラスタ間遷移情報をエッジとして、各々の前記クラスタ情報及び前記クラスタ間遷移情報の関係を示す有向グラフを生成する、有向グラフ生成手段をさらに備え、
    前記表示手段は、前記有向グラフを表示可能である、
    ことを特徴とする、請求項6に記載の装置管理システム。
  8. 前記クラスタ間遷移情報は所定の方法により重要度の評価を加える重みづけが行われたものであり、
    前記有向グラフ生成手段は、各々の前記クラスタ間遷移情報における前記重みづけを視認可能な前記有向グラフを生成する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の装置管理システム。
  9. 前記有向グラフ生成手段は、
    前記クラスタ間遷移情報における前記重みづけを示す数値を、前記エッジの近傍に表示することにより前記重みづけが視認可能に表現される有向グラフを生成する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の装置管理システム。
  10. 前記有向グラフ生成手段は、
    各々の前記クラスタ間遷移情報を示す前記エッジの明瞭度に差異を設けて表示することにより、前記重みづけが視認可能に表現される有向グラフを生成する、
    ことを特徴とする請求項8又は9に記載の装置管理システム。
  11. 前記クラスタ情報には前記ログから抽出されたテキスト情報としての単語が含まれており、
    前記有向グラフ生成手段は、
    各々の前記クラスタ情報に含まれる前記単語を出現回数が多い順に抽出するとともに、前記クラスタ情報の内容を示す情報として前記抽出した単語を用いた前記有向グラフを生成する、
    ことを特徴とする、請求項7から10のいずれか一項に記載の装置管理システム。
  12. 所定条件を満たす前記クラスタ間遷移情報の内容を示す情報として、前記ログの集合から、前記所定条件を満たす前記クラスタ間遷移情報に対応するログを抽出するとともに、当該抽出されたログの内容を示す抽出ログ表示画像を生成する、抽出ログ表示画像生成手段をさらに備え、
    前記表示手段は、前記抽出ログ表示画像を表示可能である、
    ことを特徴とする、請求項7から11のいずれか一項に記載の装置管理システム。
  13. 前記抽出ログ表示画像は、当該表示画像が示す抽出ログに対応する前記クラスタ間遷移情報を示す前記エッジの近傍にポップアップ表示される、
    ことを特徴とする、請求項12に記載の装置管理システム。
  14. 装置の障害原因を推定する方法であって、
    前記装置の制御に係るソフトウェアの動作履歴情報であるログを取得するログデータ取得ステップと、
    取得した前記ログの集合から、前記装置で行われる処理の各工程の内容を示す情報であるクラスタ情報、及び、前記装置における複数の前記工程間の遷移に係る情報であるクラスタ間遷移情報を抽出する、クラスタ情報抽出ステップと、
    前記抽出された各々の前記クラスタ間遷移情報の異常度を算出する、異常度算出ステップと、
    前記異常度算出ステップで算出された前記異常度に基づいて、前記装置の障害原因を推定する、障害原因推定ステップと、を含む、
    装置の障害原因推定方法。
  15. 請求項14に記載の方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラム。
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