JP2023034487A - 撮像装置及びオートフォーカス制御方法 - Google Patents

撮像装置及びオートフォーカス制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023034487A
JP2023034487A JP2021140743A JP2021140743A JP2023034487A JP 2023034487 A JP2023034487 A JP 2023034487A JP 2021140743 A JP2021140743 A JP 2021140743A JP 2021140743 A JP2021140743 A JP 2021140743A JP 2023034487 A JP2023034487 A JP 2023034487A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parallax
image data
unit
low
focus lens
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021140743A
Other languages
English (en)
Inventor
秀弘 加藤
Hidehiro Kato
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JVCKenwood Corp
Original Assignee
JVCKenwood Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JVCKenwood Corp filed Critical JVCKenwood Corp
Priority to JP2021140743A priority Critical patent/JP2023034487A/ja
Publication of JP2023034487A publication Critical patent/JP2023034487A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Focusing (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)
  • Studio Devices (AREA)

Abstract

Figure 2023034487000001
【課題】応答性及び合焦精度のよいオートフォーカスを実現することができる撮像装置を提供する。
【解決手段】ローパスフィルタ316及び317は、第1及び第2の画像データの低域成分を抽出する。視差算出部313は、ローパスフィルタ316及び317によって抽出された第1及び第2の画像データの低域成分に基づいて両者の視差を算出する。フォーカスレンズ位置変換部314は、視差算出部313が算出した視差を、視差が示す被写体までの距離にフォーカスを合わせるためのフォーカスレンズの位置を示す位置情報に変換する。駆動制御部33は、フォーカスレンズの位置を位置情報が示す位置に移動させるよう駆動部を制御する。
【選択図】図7

Description

本発明は、撮像装置及びオートフォーカス制御方法に関する。
撮像装置が被写体を撮影するときに被写体に自動的にフォーカスを合わせるオートフォーカス(AF)の方法の代表例として、水平方向に並べた2眼の撮像系を用いて被写体までの距離を測距する位相差AFと、山登り法を用いる山登りAFとがある(特許文献1参照)。位相差AFでは、2眼の撮像系で得た画像の水平方向の視差(位相差)に基づいて被写体までの大まかな距離が測距されて、測距された距離に対応してフォーカスレンズが移動される。山登りAFでは、被写体を撮影した画像のコントラストが最大となるようにフォーカスレンズが移動される。
特開2006-93860号公報
位相差AFは応答性がよいが、合焦精度がさほどよくない。一方、山登りAFは合焦精度はよいが、合焦するまでに比較的長い時間がかかるので応答性が悪い。応答性及び合焦精度のよいAF制御が求められている。
本発明は、応答性及び合焦精度のよいオートフォーカスを実現することができる撮像装置及びオートフォーカス制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、フォーカスレンズを含む第1のレンズ群及び第1の撮像素子を有する第1の撮像系と、第2のレンズ群及び第2の撮像素子を有し、前記第2のレンズ群は前記第1のレンズ群と水平方向または垂直方向に所定の距離離れた状態で並べられている第2の撮像系と、前記第1及び第2の撮像系によってそれぞれ生成された第1及び第2の画像データの視差に基づく距離にフォーカスを合わせるための位相差オートフォーカス処理部と、前記位相差オートフォーカス処理部による処理に基づいて、前記フォーカスレンズを駆動する駆動部を制御する駆動制御部とを備える撮像装置を提供する。
上記の構成において、記位相差オートフォーカス処理部は、前記第1の画像データの低域成分を抽出する第1のローパスフィルタと、前記第2の画像データの低域成分を抽出する第2のローパスフィルタと、前記第1及び第2のローパスフィルタによってそれぞれ抽出された前記第1及び第2の画像データの低域成分に基づいて両者の視差を算出する第1の視差算出部と、前記第1の視差算出部が算出した視差を、前記視差が示す被写体までの距離にフォーカスを合わせるための前記フォーカスレンズの位置を示す位置情報に変換するフォーカスレンズ位置変換部とを有する。
上記の構成において、記駆動制御部は、前記フォーカスレンズの位置を前記位置情報が示す位置に移動させるよう前記駆動部を制御する。
本発明は、フォーカスレンズを含む第1のレンズ群及び第1の撮像素子を有する第1の撮像系によって被写体を撮像して、第1の画像データを生成し、第2のレンズ群及び第2の撮像素子を有し、前記第2のレンズ群は前記第1のレンズ群と水平方向または垂直方向に所定の距離離れた状態で並べられている第2の撮像系によって前記被写体を撮像して、第2の画像データを生成し、第1のローパスフィルタによって、前記第1の画像データの低域成分を抽出し、第2のローパスフィルタによって、前記第2の画像データの低域成分を抽出し、前記第1及び第2の画像データの低域成分に基づいて両者の視差を算出し、前記視差が示す被写体までの距離にフォーカスを合わせるための前記フォーカスレンズの位置を示す位置情報に変換し、前記フォーカスレンズの位置を前記位置情報が示す位置に移動させるオートフォーカス制御方法を提供する。
本発明の撮像装置及びオートフォーカス制御方法によれば、応答性及び合焦精度のよいオートフォーカスを実現することができる。
各実施形態の撮像装置を示すブロック図である。 各実施形態の撮像装置の概略的な外観を示す斜視図である。 レンズの歪曲収差による樽型歪を示す図である。 レンズの歪曲収差による糸巻型歪を示す図である。 樽型歪による歪曲収差ベクトルを示す図である。 糸巻型歪による歪曲収差ベクトルを示す図である。 第1実施形態の撮像装置における制御部が備える具体的な構成例を示すブロック図である。 第1実施形態のオートフォーカス制御方法を示すフローチャートである。 第2実施形態の撮像装置における制御部が備える具体的な構成例を示すブロック図である。 繰り返しパターンを含む画像の一例を示す図である。 図8Aに示す画像をローパスフィルタによって高域成分を減衰させて低域成分を抽出した状態を示す概念図である。 第2実施形態のオートフォーカス制御方法を示すフローチャートである。 第3実施形態の撮像装置における制御部が備える具体的な構成例を示すブロック図である。 第3実施形態のオートフォーカス制御方法を示すフローチャートである。 第4実施形態の撮像装置における制御部が備える具体的な構成例を示すブロック図である。 第4実施形態のオートフォーカス制御方法を示すフローチャートである。 第5実施形態の撮像装置における制御部が備える具体的な構成例を示すブロック図である。 フレーム内に設定している領域の一例を示す図である。 ユーザがフォーカスを合わせる領域を変更するためにタッチパネル付きディスプレイを指で触れた状態を示す図である。 フレーム内の各領域における視差のヒストグラムの一例を示す図である。 第5実施形態のオートフォーカス制御方法を示すフローチャートである。
以下、各実施形態の撮像装置及びオートフォーカス制御方法について、添付図面を参照して説明する。
図1及び図2を用いて、各実施形態で共通の撮像装置100の構成及び概略的な動作を説明する。図1に示すように、撮像装置100は、レンズ群11(第1のレンズ群)及び撮像素子12(第1の撮像素子)を有する第1の撮像系と、レンズ群21(第2のレンズ群)及び撮像素子22(第2の撮像素子)を有する第2の撮像系とを備える、いわゆる2眼カメラである。図2に示すように、レンズ群11とレンズ群21とは、筐体101の前面101Fに水平方向に所定の距離離れた状態で並べられている。レンズ群11とレンズ群21とは、前面101Fに垂直方向に所定の距離離れた状態で並べられていてもよい。
第1の撮像系は、被写体を撮影して記録するための画像データを生成するための主たる撮像系である。第2の撮像系は位相差AFによって被写体にフォーカスを合わせるための従たる撮像系である。レンズ群11及び21はフォーカスレンズを含む。レンズ群11が備えるフォーカスレンズを第1のフォーカスレンズとすると、レンズ群21が備えるフォーカスレンズは第2のフォーカスレンズである。レンズ群11は、フォーカスレンズに加えてズームレンズを含んでもよい。
撮像素子12は、レンズ群11を介して入射される光に基づき、被写体を撮像したアナログの撮像画像信号を生成する。A/D変換器13は、撮像素子12より出力された撮像画像信号をA/D変換して、デジタルの画像データD13(第1の画像データ)を制御部30に供給する。撮像素子12及びA/D変換器13が一体化されていてもよい。画像データD13は動画像データである。
撮像素子22は、レンズ群21を介して入射される光に基づき、被写体を撮像したアナログの撮像画像信号を生成する。A/D変換器23は、撮像素子22より出力された撮像画像信号をA/D変換して、デジタルの画像データD23(第2の画像データ)を制御部30に供給する。撮像素子22及びA/D変換器23が一体化されていてもよい。画像データD23は動画像データである。
撮像素子12及び22は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサまたはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサである。図1では図示を省略しているが、撮像素子12及び22がベイヤ配列のイメージセンサであれば、デモザイク処理及びRGBデータへの変換処理等の各種の映像信号処理が施される。画像データD13及びD23はRGBデータであることがある。撮像素子12及び22が3板式のイメージセンサで構成されていてもよい。
制御部30は、画像データD13及びD23に基づいて被写体に自動的にフォーカスを合わせるよう駆動部14及び24を制御する。駆動部14は第1の駆動部であり、駆動部24は第2の駆動部である。駆動部14及び24は、レンズ群11及び21のフォーカスレンズを移動させるモータで構成することができる。制御部30は、マイクロコンピュータの中央処理装置(CPU)で構成することができる。
制御部30には、ROM(Read Only Memory)41及びRAM(Random Access Memory)42が接続されている。ROM41は非一時的な記憶媒体の一例である。ROM41には、オートフォーカスに必要なデータが記憶されていてもよい。ROM41には、オートフォーカス制御プログラムが記憶されていてもよい。RAM42は、制御部30が各種の処理を実行する際の作業用メモリとして使用される。
制御部30には、さらに、タッチパネル付きディスプレイ50(以下、ディスプレイ50と略記する)、エンコーダ61、操作部70が接続されている。ディスプレイ50は、画像データD13に基づく画像を表示する。撮像装置100は、ディスプレイ50の代わりに、タッチパネルを有さないディスプレイを備えてもよい。エンコーダ61は画像データD13を圧縮符号化し、記憶部62は圧縮符号化された画像データを記憶する。操作部70は、筐体101に設けられている操作ボタンである。ここで、ディスプレイ50のタッチパネルは操作部70に含まれる。
以上のように構成される撮像装置100において、応答性及び合焦精度のよいオートフォーカスを実現するための複数の実施形態を順に説明する。後述する各実施形態は、位相差AFと山登りAFとの双方を用いることによって、応答性及び合焦精度のよいオートフォーカスを実現する。さらに、各実施形態は、各実施形態特有の構成によって、位相差AFを用いるときの合焦精度を向上させている。
<第1実施形態>
画像データD13及びD23の各フレームは、レンズ群11及び21におけるレンズの歪曲収差によって、図3Aに示すような樽型歪または図3Bに示すような糸巻型歪を呈することがある。画像データD13の各フレームと画像データD23の各フレームとで樽型歪または糸巻型歪の程度が異なることがあり、画像データD13の各フレームと画像データD23の各フレームとで呈する歪が樽型歪と糸巻型歪とで異なることもある。
図4Aはフレーム内の各画素が樽型歪によってどのように変位するかを示し、図4Bフレーム内の各画素が糸巻型歪によってどのように変位するかを示している。図4A及び図4Bにおいて、各黒丸は樽型歪または糸巻型歪による影響を受けず、本来の画素位置にある画素を示している。各ベクトルは、ベクトルの始点に位置する画素が樽型歪または糸巻型歪による影響を受けてベクトルの終点の位置へと変位することを示している。図4A及び図4Bにおいて、黒丸は樽型歪または糸巻型歪による影響を受けない画素のうちの一部の画素であり、ベクトルは樽型歪または糸巻型歪による影響を受ける画素のうちの一部の画素である。
画像データD13の各フレームと画像データD23の各フレームとで、樽型歪または糸巻型歪による影響を受けて変位する画素の位置、変位する方向及び量は同一ではない。従って、画像データD13及びD23をそのまま用いて画像データD13と画像データD23との水平方向の視差を求めると、樽型歪または糸巻型歪によるレンズの歪曲収差の影響を受けて、本来の正しい視差を求めることはできない。
第1実施形態は、レンズ群11及び21におけるレンズの歪曲収差に起因するベクトル(以下、歪曲収差ベクトル)を補正した上で、画像データD13と画像データD23との水平方向の視差を求めて、位相差AFを用いるときの合焦精度を向上させている。
図5は、第1実施形態における制御部30が備える具体的な構成例を示している。ROM41には、撮像装置100によって無限遠の被写体を撮影することによって計測した、レンズ群11及び21の歪曲収差ベクトルを示す画素ごとの歪曲収差ベクトル情報が予め記憶されている。撮像装置100が無限遠の被写体を撮影するとき、視差はほぼ0であるから、レンズ群11及び21の歪曲収差ベクトルを計測することができる。
フレームの右方向を水平方向のプラス、下方向を垂直方向のプラスとし、例えば、ある画素における歪曲収差ベクトルが水平方向+10画素、垂直方向-5画素のベクトルであるとすれば、その歪曲収差ベクトル情報は、水平方向+10、垂直方向-5のように表現されていればよい。
図5に示すように、制御部30は、位相差オートフォーカス処理部(以下、位相差AF処理部)31A、山登りオートフォーカス処理部(以下、山登りAF処理部)32、駆動制御部33及び34を備える。駆動制御部33を第1の駆動制御部とすると、駆動制御部34は第2の駆動制御部である。位相差AF処理部31Aは、歪曲収差ベクトル補正部311及び312、視差算出部313、フォーカスレンズ位置変換部314、変換テーブル保持部315を有する。歪曲収差ベクトル補正部311を第1の歪曲収差ベクトル補正部とすると、歪曲収差ベクトル補正部312は第2の歪曲収差ベクトル補正部である。
歪曲収差ベクトル補正部311には、画像データD13と、レンズ群11の歪曲収差ベクトル情報とが入力される。歪曲収差ベクトル補正部311は、画像データD13の各フレーム内の各画素を、歪曲収差ベクトル情報に基づいて補正して視差算出部313に供給する。ある画素における歪曲収差ベクトル情報が水平方向+10、垂直方向-5であれば、歪曲収差ベクトル補正部311は、その画素を水平方向に-10画素変位させ、垂直方向に+5画素変位させればよい。
歪曲収差ベクトル補正部312には、画像データD23と、レンズ群21の歪曲収差ベクトル情報とが入力される。歪曲収差ベクトル補正部312は、歪曲収差ベクトル補正部311と同様に、画像データD23の各フレーム内の各画素を、歪曲収差ベクトル情報に基づいて補正して視差算出部313に供給する。
ROM41に記憶させる歪曲収差ベクトル情報を、歪曲収差ベクトル補正部311及び312が画素を変位させる値そのものとしてもよい。即ち、歪曲収差ベクトルが水平方向+10画素、垂直方向-5画素のベクトルであるとき、ROM41に記憶させる歪曲収差ベクトル情報を、歪曲収差ベクトルの正負を反転させて、水平方向-10、垂直方向+5としてもよい。この場合、例えば、歪曲収差ベクトル補正部311は、ある画素における歪曲収差ベクトル情報が水平方向-10、垂直方向+5であれば、その画素を水平方向に-10画素変位させ、垂直方向に+5画素変位させればよい。
視差算出部313は、歪曲収差ベクトル補正部311及び312によって歪曲収差ベクトルが補正された画像データD13及びD23に基づいて両者の視差を算出する。視差算出部313は、フレーム内の一部の領域で視差を算出すればよい。典型的には、フレームの中央部でフォーカスを合わせるため、視差算出部313はフレームの中央に位置する所定の面積の領域で視差を算出する。視差算出部313は、フレームを水平方向に均等に3分割、垂直方向に均等に3分割した、計9個の領域の中央に位置する領域で視差を算出してもよい。
視差算出部313は、視差を算出する領域内で、画像データD13の画素と同じ垂直位置で画像データD23における最も差分が小さい画素(相関が最も高い画素)を探索することによって、画像データD13と画像データD23との水平方向の視差を算出する。視差算出部313は、視差を算出する領域内で画素ごとに得られる視差の例えば平均値(または最大値)を画像データD13と画像データD23との最終的な視差とすればよい。
フォーカスを合わせる位置が撮像装置100から離れて無限遠に近付くほど、画像データD13と画像データD23との視差は小さくなる。視差算出部313で算出された視差は、概ね、フォーカスを合わせる距離に応じた値となる。
変換テーブル保持部315には、視差算出部313で算出された視差と、その視差に応じた距離でフォーカスを合わせることができるフォーカスレンズの位置を示す位置情報とを対応付けた変換テーブルが保持されている。変換テーブルは、ROM41に記憶されていてもよい。
フォーカスレンズ位置変換部314は、変換テーブルを参照して、視差算出部313より供給された視差をフォーカスレンズの位置情報に変換して、駆動制御部33及び34に供給する。駆動制御部33及び34は、それぞれ、レンズ群11及び21のフォーカスレンズをフォーカスレンズ位置変換部314で求められた位置に移動させるよう駆動部14及び24を制御する。
レンズ群11及び21のフォーカスレンズを移動させるよう駆動部14及び24を制御した後、駆動制御部33及び34は、山登りAF処理部32による指示に従って駆動部14及び24を制御する。山登りAF処理部32は、画像データD13のコントラストを求める。駆動制御部33及び34は、山登りAF処理部32において最大のコントラストが得られるまで、レンズ群11及び21のフォーカスレンズを移動させるよう駆動部14及び24を制御する。
フォーカスレンズ位置変換部314は、変換テーブルを参照して、視差算出部313より供給された視差をフォーカスレンズの位置情報に変換して、駆動制御部33に供給する一方、駆動制御部34にはフォーカスレンズの位置情報を供給しないようにしてもよい。駆動制御部33は、レンズ群11のフォーカスレンズをフォーカスレンズ位置変換部314で求められた位置に移動させるよう駆動部14を制御する。一方、駆動制御部34は、レンズ群21のフォーカスレンズをフォーカスレンズ位置変換部314で求められた位置に移動させるよう駆動部24を制御しなくてもよい。これらのことは、後述する第2~第5実施形態においても同様である。
図6に示すフローチャートを用いて、第1実施形態で実行されるオートフォーカス制御方法を説明する。図6において、撮像装置100による撮影が開始されると、制御部30は、ステップS101にて、画像データD13及びD23の各フレーム内の画素をそれぞれレンズ群11及び21の歪曲収差ベクトル情報に基づいて補正する。
制御部30は、ステップS102にて、画像データD13及びD23の視差を算出する。制御部30は、ステップS103にて、変換テーブルを参照して視差をフォーカスレンズの位置に変換し、ステップS104にて、フォーカスレンズを移動するよう駆動部14及び24を制御する。
その後、制御部30は、ステップS105にて、山登りAFを実行する。制御部30は、ステップS106にて、撮影終了の操作がされたか否かを判定する。撮影終了の操作がされなければ(NO)、制御部30はステップS105及びS106の処理を繰り返す。撮影終了の操作がされれば(YES)、制御部30は処理を終了させる。
第1実施形態によれば、まず位相差AFを実行してフォーカスレンズをおおよその合焦位置まで移動させた後に山登りAFを実行するので、応答性及び合焦精度のよいオートフォーカスを実現することができる。これに加えて、第1実施形態によれば、レンズ群11及び21の歪曲収差ベクトルを補正した上で視差を求めているので、位相差AFを用いるときの合焦精度を向上させることができる。
<第2実施形態>
第2実施形態は、撮像装置100が初期状態(合焦する前の状態)で、偶然にもフォーカスが合っていて、精度の悪い視差を算出しないように構成することによって、位相差AFを用いるときの合焦精度を向上させている。
図7は、第2実施形態における制御部30が備える具体的な構成例を示している。図7において、図5と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略することがある。図7に示すように、制御部30は、位相差AF処理部31B、山登りAF処理部32、駆動制御部33及び34を備える。位相差AF処理部31Bは、ローパスフィルタ(以下、LPF)316及び317、視差算出部313、フォーカスレンズ位置変換部314、変換テーブル保持部315を有する。LPF316を第1のローパスフィルタとすると、LPF317は第2のローパスフィルタである。
LPF316及び317は、それぞれ、画像データD13及びD23の高域成分を減衰させて低域成分を抽出し、抽出した画像データD13及びD23の低域成分を視差算出部313に供給する。視差算出部313は、LPF316及び317より供給された画像データD13及びD23の低域成分に基づいて視差を算出する。
LPF316及び317によるLPF処理前の画素(x,y)の値をInPic(x,y)、LPF処理後の画素(x,y)の値をOutPic(x,y)、加算処理する数をMとすると、LPF316及び317は、次の式(1)で示す処理を実行する。LPF処理の際に加算する画素の位置に応じた重み付け処理がなされてもよい。
OutPic(x,y)=ΣInPic(x,y)/M …(1)
図8Aに示すように、画像データD13のあるフレームの画像が水平方向に高輝度と低輝度とを繰り返す格子模様のような繰り返しパターン81を含むとする。フレームの画像が繰り返しパターン81を含むと、視差算出部313は誤った視差を算出しやすい。
図8Bに示すように、LPF316及び317が画像データD13及びD23にLPF処理を施すことにより、繰り返しパターン81を一定値パターン82とすることができる。これにより、視差算出部313は正しい視差を算出しやすくなる。なお、図8Bにおいては、画像を破線で示すことにより、図8Aに示す画像にLPF処理を施した状態を概念的に示している。
視差算出部313が、LPF316及び317より出力された画像データD13及びD23に基づいて、ある画素において最も差分が小さい画素を探索する際に、最小値が存在しない場合がある。このような場合、視差算出部313はその画素において0を出力してもよい。これにより、偶然に最小値が得られて、あたかも正しい視差が算出されるということを回避することができる。
図9に示すフローチャートを用いて、第2実施形態で実行されるオートフォーカス制御方法を説明する。図9において、撮像装置100による撮影が開始されると、制御部30は、ステップS201にて、画像データD13及びD23にLPF処理を施す。制御部30は、ステップS202にて、LPF処理された画像データD13及びD23に基づいて視差を算出する。
制御部30は、ステップS203にて、変換テーブルを参照して視差をフォーカスレンズの位置に変換し、ステップS204にて、フォーカスレンズを移動するよう駆動部14及び24を制御する。
その後、制御部30は、ステップS205にて、山登りAFを実行する。制御部30は、ステップS206にて、撮影終了の操作がされたか否かを判定する。撮影終了の操作がされなければ(NO)、制御部30はステップS205及びS206の処理を繰り返す。撮影終了の操作がされれば(YES)、制御部30は処理を終了させる。
第2実施形態によれば、まず位相差AFを実行してフォーカスレンズをおおよその合焦位置まで移動させた後に山登りAFを実行するので、応答性及び合焦精度のよいオートフォーカスを実現することができる。これに加えて、第2実施形態によれば、画像データD13及びD23にLPF処理を施した上で視差を求めているので、位相差AFを用いるときの合焦精度を向上させることができる。
<第3実施形態>
第3実施形態は、第2実施形態を改良したより好ましい構成である。図10は、第3実施形態における制御部30が備える具体的な構成例を示している。図10において、図7と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略することがある。図10に示すように、位相差AF処理部31Cは、位相差AF処理部31Bが有さない構成として、視差算出部318(第2の視差算出部)、差分算出部319、視差選択部3110を有する。
視差算出部313(第1の視差算出部)は、LPF316及び317より供給された画像データD13及びD23の低域成分に基づいて視差を算出する。視差算出部318は、LPF316及び317を経ていない、入力された画像データD13及びD23に基づいて視差を算出する。差分算出部319は、視差算出部313より供給された視差と視差算出部318より供給された視差との差分を算出して、視差選択部3110に供給する。視差選択部3110には、視差算出部313が算出した視差と視差算出部318が算出した視差とが入力される。
視差選択部3110は、差分算出部319より供給された視差の差分が所定の閾値以上であるか否かを判定する。視差の差分が閾値以上であれば、視差算出部318が算出した視差の精度が悪いと考えられ、視差の差分が閾値未満であれば、視差算出部318が算出した視差の精度がよいと考えられる。そこで、視差選択部3110は、視差の差分が閾値以上であれば、視差算出部313が算出した視差を選択し、視差の差分が閾値未満であれば、視差算出部318が算出した視差を選択して、フォーカスレンズ位置変換部314に供給する。
図10に破線の矢印線で示しているように、差分算出部319が算出した視差の差分を駆動制御部33及び34に供給してもよい。駆動制御部33及び34は、入力された視差の差分が閾値以上であるとき、次のように駆動部14及び24を制御してもよい。駆動制御部33及び34は、レンズ群11及び21のフォーカスレンズを位相差AF処理部31Cで指示された位置に移動させることなく、即座に、山登りAF処理部32による指示に従ってフォーカスレンズを移動させるよう駆動部14及び24を制御する。
図11に示すフローチャートを用いて、第3実施形態で実行されるオートフォーカス制御方法を説明する。図11において、撮像装置100による撮影が開始されると、制御部30は、ステップS301にて、画像データD13及びD23にLPF処理を施す。制御部30は、ステップS302にて、LPF処理前及びLPF処理後の画像データD13及びD23に基づいて視差を算出する。
制御部30は、ステップS303にて、両者の視差の差分を算出する。制御部30は、ステップS304にて、差分が閾値以上であるか否かを判定する。差分が閾値以上であれば(YES)、制御部30は、ステップS305にて、LPF処理後の画像データD13及びD23に基づいて算出された視差を選択して、処理をステップS307に移行させる。差分が閾値以上でなければ(NO)、制御部30は、ステップS306にて、LPF処理前の画像データD13及びD23に基づいて算出された視差を選択して、処理をステップS307に移行させる。
制御部30は、ステップS307にて、変換テーブルを参照して視差をフォーカスレンズの位置に変換し、ステップS308にて、フォーカスレンズを移動するよう駆動部14及び24を制御する。
その後、制御部30は、ステップS309にて、山登りAFを実行する。制御部30は、ステップS310にて、撮影終了の操作がされたか否かを判定する。撮影終了の操作がされなければ(NO)、制御部30はステップS309及びS310の処理を繰り返す。撮影終了の操作がされれば(YES)、制御部30は処理を終了させる。
図11に破線の矢印線で示しているように、ステップS304にて差分が閾値以上であるときに、即座にステップS309に移行させてもよい。
第3実施形態によれば、精度の悪い視差が算出される画像であるときに、LPF処理を施した画像データD13及びD23によって視差を求めることができ、位相差AFを用いるときの合焦精度を向上させることができる。精度のよい視差が算出される画像であるときには、LPF処理を施さない方が好ましい。第3実施形態によれば、精度のよい視差が算出される画像であるときに、LPF処理を施さない画像データD13及びD23によって視差を求めることができる。
<第4実施形態>
第4実施形態は、第2実施形態を改良したより好ましい構成である。図12は、第4実施形態における制御部30が備える具体的な構成例を示している。図12において、図7と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略することがある。図12に示すように、位相差AF処理部31Dは、位相差AF処理部31Bが有さない構成として、繰り返しパターン検出部3111を有する。
繰り返しパターン検出部3111は、画像データD13の各フレームにおいて、画像のエッジを検出することにより、画像内に存在することがある図8Aに示す繰り返しパターン81のような繰り返しパターンを検出する。繰り返しパターン検出部3111は、繰り返しパターンを検出すると、その旨をLPF316及び317に知らせる。例えば、繰り返しパターン検出部3111は、繰り返しパターンを検出しないときには値“0”をLPF316及び317に供給し、繰り返しパターンを検出したときには値“1”をLPF316及び317に供給すればよい。
LPF316及び317は、繰り返しパターン検出部3111が繰り返しパターンを検出しなければ、画像データD13及びD23にLPF処理を施さず、画像データD13及びD23をそのまま視差算出部313に供給する。LPF316及び317は、繰り返しパターン検出部3111が繰り返しパターンを検出すれば、画像データD13及びD23にLPF処理を施して視差算出部313に供給する。
図13に示すフローチャートを用いて、第4実施形態で実行されるオートフォーカス制御方法を説明する。図13において、撮像装置100による撮影が開始されると、制御部30は、ステップS401にて、画像データD13に基づき、フレーム内に繰り返しパターンが存在するか否かを判定する。フレーム内に繰り返しパターンが存在すれば(YES)、制御部30は、ステップS402にて、画像データD13及びD23にLPF処理を施して、処理をステップS403に移行させる。フレーム内に繰り返しパターンが存在しなければ(NO)、制御部30は、処理をステップS403に移行させる。
制御部30は、ステップS403にて、LPF処理された、またはLPF処理されていない画像データD13及びD23に基づいて視差を算出する。制御部30は、ステップS404にて、変換テーブルを参照して視差をフォーカスレンズの位置に変換し、ステップS405にて、フォーカスレンズを移動するよう駆動部14及び24を制御する。
その後、制御部30は、ステップS406にて、山登りAFを実行する。制御部30は、ステップS407にて、撮影終了の操作がされたか否かを判定する。撮影終了の操作がされなければ(NO)、制御部30はステップS406及びS407の処理を繰り返す。撮影終了の操作がされれば(YES)、制御部30は処理を終了させる。
第4実施形態によれば、画像データD13及びD23の画像が、精度の悪い視差が算出される可能性の高い繰り返しパターンを含む画像であるときに、LPF処理を施した画像データD13及びD23によって視差を求めることができ、位相差AFを用いるときの合焦精度を向上させることができる。第4実施形態によれば、画像データD13及びD23の画像が繰り返しパターンを含む画像でないときに、LPF処理を施さない画像データD13及びD23によって視差を求めることができる。
<第5実施形態>
第5実施形態は、フォーカスを合わせる領域における算出した視差の信頼性に応じて位相差AFと山登りAFとを使い分けるように構成している。
図14は、第5実施形態における制御部30が備える具体的な構成例を示している。図14において、図5と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略することがある。図14に示すように、制御部30は、位相差AF処理部31E、山登りAF処理部32、駆動制御部33及び34を備える。位相差AF処理部31Eは、視差算出部313、フォーカスレンズ位置変換部314、変換テーブル保持部315、ヒストグラム生成部3112、信頼性判定部3113を有する。
第5実施形態において、視差算出部313には、各フレーム内の複数の領域のうちのいずれかの領域を指定するための領域指定信号が入力される。図15に示すように、画像データD13及びD23の各フレームD13F及びD23Fは、水平方向に均等に3分割、垂直方向に均等に3分割した、計9個の領域に分けられている。9個の領域を“左上”、“中上”、“右上”、“左中”、“中中”、“右中”、“左下”、“中下”、“右下”の領域と称することとする。デフォルトの状態では、視差算出部313には、“中中”の領域を特定する領域指定信号が入力される。
視差算出部313は、画像データD13及びD23の各フレームの全領域のうち、領域指定信号で指定された領域における視差を算出する。視差算出部313は、指定された領域の複数の画素で算出された視差の例えば平均値(または最大値)を最終的な視差として、フォーカスレンズ位置変換部314に供給する。デフォルトの状態では、視差算出部313は、“中中”の領域における視差を算出して、フォーカスレンズ位置変換部314に供給する。
図16に示すように、ユーザがフォーカスを合わせる領域を変更するために、ディスプレイ50を指で触れたとする。制御部30は、指で触れた位置の領域を特定する領域指定信号を生成する。図16に示す例では、ユーザは“右中”の領域に触れており、視差算出部313には、“右中”の領域を特定する領域指定信号が入力される。この場合、視差算出部313は、“右中”の領域における視差を算出して、フォーカスレンズ位置変換部314に供給する。
ヒストグラム生成部3112は、視差算出部313が算出した領域内の視差のヒストグラムを生成する。ヒストグラム生成部3112は、領域内の全ての画素で算出された視差のヒストグラムを生成してもよいし、水平方向及び垂直方向に間引いた一部の画素で算出された視差のヒストグラムを生成してもよい。
図17は、あるフレームにおいて、仮に、視差算出部313がフレーム内の全体で視差を算出し、ヒストグラム生成部3112が各領域でヒストグラムを生成したときのヒストグラムの一例を示している。図17に示すヒストグラムは、簡略化のため、視差0、4、8、…28、32における、それらの視差が得られた度数(画素の個数)を示している。ヒストグラム生成部3112は、図17に示すような各領域の視差のヒストグラムのうち、ヒストグラム生成部3112が実際に生成した領域のヒストグラムを信頼性判定部3113に供給する。
ここでは、視差算出部313が領域指定信号で指定された領域における視差を算出し、ヒストグラム生成部3112が指定された領域における視差のヒストグラムを生成している。視差算出部313が各フレームの全ての領域で視差を算出し、ヒストグラム生成部3112が全ての領域で視差のヒストグラムを生成してもよい。
この場合、視差算出部313は、領域指定信号で指定された領域における最終的な視差を算出して、フォーカスレンズ位置変換部314に供給すればよい。ヒストグラム生成部3112にも領域指定信号を供給して、ヒストグラム生成部3112は、領域指定信号で指定された領域におけるヒストグラムを信頼性判定部3113に供給すればよい。
このように構成すると、視差算出部313及びヒストグラム生成部3112における計算量が増大する。しかしながら、ユーザがディスプレイ50に触れてフォーカスを合わせる領域を変更したときに、信頼性判定部3113が即座に算出された視差の信頼性を判定することができる。
信頼性判定部3113は、ヒストグラムを統計的に解析して算出された視差の信頼性を判定する。信頼性判定部3113は、視差の信頼性を判定するために、ヒストグラムの標準偏差または分散を求める。信頼性判定部3113は、標準偏差または分散の他に、最大値を求めてもよいし、さらには平均値を求めてもよい。
ヒストグラムの標準偏差または分散が所定の大きさ未満であるということは、領域内で算出された視差のばらつきが小さく、信頼性が高いということである。標準偏差または分散が所定の大きさ以上であるということは、領域内で算出された視差がばらついており、信頼性が低いということである。信頼性の判定のために最大値と平均値とのうちの少なくとも一方がさらに用いられてもよい。
信頼性判定部3113は、標準偏差または分散が所定の大きさ未満であるとき、信頼性判定値として、算出された視差の信頼性が高いことを示す例えば値“0”を駆動制御部33及び34に供給する。信頼性判定部3113は、標準偏差または分散が所定の大きさ以上であるとき、信頼性判定値として、算出された視差の信頼性が低いことを示す例えば値“1”を駆動制御部33及び34に供給する。
図17に示す例において、例えば“左上”の領域では視差16が個数の最大値で視差は12~20に比較的集中している。被写体までの距離は中程度であり、視差の信頼性が高い。“右上”の領域では視差0が個数の最大値で視差は0~12に比較的集中している。被写体までの距離が遠く、視差の信頼性が高い。“中下”の領域では視差28が個数の最大値で視差は20~32に比較的集中している。被写体までの距離は近く、視差の信頼性が高い。
一方、“右中”の領域では視差の個数の最大値が小さく、視差は、視差0から視差32まで広範囲に発生している。標準偏差または分散が所定の大きさ以上であり、視差の信頼性が低い。視差の信頼性が高いか低いかを判定するための標準偏差または分散の閾値をどの程度の値にするかは設計的な事項である。
駆動制御部33及び34は、信頼性判定部3113から信頼性判定値“0”が供給されれば、それぞれ、レンズ群11及び21のフォーカスレンズをフォーカスレンズ位置変換部314で求められた位置に移動させるよう駆動部14及び24を制御する。レンズ群11及び21のフォーカスレンズを移動させるよう駆動部14及び24を制御した後、駆動制御部33及び34は、山登りAF処理部32による指示に従って駆動部14及び24を制御する。
駆動制御部33及び34は、信頼性判定部3113から信頼性判定値“1”が供給されれば、レンズ群11及び21のフォーカスレンズをフォーカスレンズ位置変換部314で求められた位置に移動させることなく、即座に、山登りAF処理部32による指示に従ってフォーカスレンズを移動させるよう駆動部14及び24を制御する。
図17において、デフォルトの状態では、“中中”の領域において視差の信頼性が高いと判定されて、駆動制御部33及び34には信頼性判定値“0”が供給される。よって、“中中”の領域においては、位相差AF処理部31Eによる位相差AFに続けて山登りAFが実行される。ユーザが“右中”の領域においてフォーカスを合わせるために“右中”の領域に触れた場合には、“右中”の領域において視差の信頼性が低いと判定されて、駆動制御部33及び34には信頼性判定値“1”が供給される。よって、“右中”の領域においては、即座に、山登りAFが実行される。
図18に示すフローチャートを用いて、第5実施形態で実行されるオートフォーカス制御方法を説明する。図18において、撮像装置100による撮影が開始されると、制御部30は、ステップS501にて、領域指定信号で指定された領域内の各画素で視差を算出する。制御部30は、ステップS502にて、領域内の視差のヒストグラムを生成する。
制御部30は、ステップS503にて、視差の信頼性が高いか否かを判定する。視差の信頼性が高ければ(YES)、制御部30は、ステップS504にて、変換テーブルを参照して視差をフォーカスレンズの位置に変換し、ステップS505にて、フォーカスレンズを移動するよう駆動部14及び24を制御して、処理をステップS506に移行させる。視差の信頼性が高くなければ(NO)、制御部30は、処理をステップS506に移行させる。
制御部30は、ステップS506にて、山登りAFを実行する。制御部30は、ステップS507にて、撮影終了の操作がされたか否かを判定する。撮影終了の操作がされなければ(NO)、制御部30は、ステップS508にて、フォーカスを合わせる領域が変更されたか否かを判定する。フォーカスを合わせる領域が変更されなければ(NO)、制御部30は、ステップS506~S508の処理を繰り返す。
ステップS508にてフォーカスを合わせる領域が変更されれば(YES)、制御部30は、処理をステップS501に戻し、ステップS501移行の処理を繰り返す。ステップS507にて撮影終了の操作がされれば(YES)、制御部30は処理を終了させる。
以上の説明では、視差の信頼性を“高い”と“低い”の2段階としているが、信頼性の高さを複数段階で判定してもよい。駆動制御部33及び34は、信頼性の高さの値に応じて、フォーカスレンズを移動させる速度を変更したり、フォーカスレンズの目標位置を変更したりしてもよい。駆動制御部33及び34は、信頼性の高さの値に応じて、位相差AFから山登りAFへの移行のタイミングを変更してもよい。
第5実施形態によれば、フォーカスを合わせようとする領域で算出される視差の信頼性の有無または信頼性を程度に応じて、位相差AFと山登りAFとを使い分けたり、位相差AFから山登りAFへと移行させたりすることができる。これにより、応答性及び合焦精度のよいオートフォーカスを実現することができる。
図14においては、信頼性判定部3113は、ヒストグラム生成部3112が生成した視差のヒストグラムに基づいて視差の信頼性を判定している。視差と視差が得られた度数とをグラフ化したヒストグラムを必ずしも作成する必要はなく、位相差AF処理部31Eの内部で、視差と視差が得られた度数とを集計した集計データを生成するのみでもよい。さらに、信頼性判定部3113は、領域指定信号で指定された領域における視差の分散に基づいて視差の信頼性を判定してもよい。この場合、位相差AF処理部31Eはヒストグラム生成部3112に代えて分散算出部を備えればよい。信頼性判定部3113による視差の信頼性の判定の仕方は限定されない。但し、上記のような集計データまたは分散は視差の信頼性を判定するのに好適である。
ところで、第1実施形態と、第2~第4実施形態とは組み合わせが可能である。第1実施形態と、第5実施形態とは組み合わせが可能である。第2~第4実施形態と、第5実施形態とは組み合わせが可能である。第1実施形態と、第2~第4実施形態と、第5実施形態とは組み合わせが可能である。
本発明は以上説明した第1~第5実施形態の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。上記のように、各実施形態は任意に組み合わせが可能であり、各実施形態を任意に組み合わせた構成も本発明に含まれる。
第1~第5実施形態をオートフォーカス制御プログラムで構成してもよい。この場合、オートフォーカス制御プログラムは、コンピュータに、図6、図9、図11、図13、図18に示す処理を実行させる。ハードウェアとソフトウェアとの使い分けは任意である。
11,21 レンズ群
12,22 撮像素子
13,23 A/D変換器
14,24 駆動部
30 制御部
31A,31B,31C,31D,31E 位相差オートフォーカス処理部
32 山登りオートフォーカス処理部
33,34 駆動制御部
41 ROM
42 RAM
50 タッチパネル付きディスプレイ
61 エンコーダ
62 記憶部
70 操作部
311,312 歪曲収差ベクトル補正部
313,318 視差算出部
314 フォーカスレンズ位置変換部
315 変換テーブル保持部
316,317 ローパスフィルタ
319 差分算出部
3110 視差選択部
3111 繰り返しパターン検出部
3112 ヒストグラム生成部
3113 信頼性判定部

Claims (4)

  1. フォーカスレンズを含む第1のレンズ群及び第1の撮像素子を有する第1の撮像系と、
    第2のレンズ群及び第2の撮像素子を有し、前記第2のレンズ群は前記第1のレンズ群と水平方向または垂直方向に所定の距離離れた状態で並べられている第2の撮像系と、
    前記第1及び第2の撮像系によってそれぞれ生成された第1及び第2の画像データの視差に基づく距離にフォーカスを合わせるための位相差オートフォーカス処理部と、
    前記位相差オートフォーカス処理部による処理に基づいて、前記フォーカスレンズを駆動する駆動部を制御する駆動制御部と、
    を備え、
    前記位相差オートフォーカス処理部は、
    前記第1の画像データの低域成分を抽出する第1のローパスフィルタと、
    前記第2の画像データの低域成分を抽出する第2のローパスフィルタと、
    前記第1及び第2のローパスフィルタによってそれぞれ抽出された前記第1及び第2の画像データの低域成分に基づいて両者の視差を算出する第1の視差算出部と、
    前記第1の視差算出部が算出した視差を、前記視差が示す被写体までの距離にフォーカスを合わせるための前記フォーカスレンズの位置を示す位置情報に変換するフォーカスレンズ位置変換部と、
    を有し、
    前記駆動制御部は、前記フォーカスレンズの位置を前記位置情報が示す位置に移動させるよう前記駆動部を制御する
    撮像装置。
  2. 前記位相差オートフォーカス処理部は、
    前記第1及び第2のローパスフィルタを経ていない、前記第1及び第2の撮像系によってそれぞれ生成された第1及び第2の画像データに基づいて両者の視差を算出する第2の視差算出部と、
    前記第1の視差算出部によって算出された視差と前記第2の視差算出部によって算出された視差との差分を算出する差分算出部と、
    前記差分算出部によって算出された差分が所定の閾値以上であるか否かを判定し、前記差分が閾値以上であれば、前記フォーカスレンズ位置変換部に、前記第1の視差算出部によって算出された視差を供給し、前記差分が前記閾値未満であれば、前記フォーカスレンズ位置変換部に、前記第1の視差算出部によって算出された視差の代わりに前記第2の視差算出部によって算出された視差を供給する視差選択部と、
    をさらに有する請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記第1の画像データの画像内の繰り返しパターンを検出する繰り返しパターン検出部をさらに有し、
    前記第1及び第2のローパスフィルタは、
    前記繰り返しパターン検出部が繰り返しパターンを検出しなければ、前記第1及び第2の画像データの低域成分を抽出する処理を実行せず、前記第1及び第2の画像データをそのまま前記第1の視差算出部に供給し、
    前記繰り返しパターン検出部が繰り返しパターンを検出すれば、前記第1及び第2の画像データの低域成分を抽出する処理を実行して、前記第1及び第2の画像データの低域成分を前記第1の視差算出部に供給する
    請求項1に記載の撮像装置。
  4. フォーカスレンズを含む第1のレンズ群及び第1の撮像素子を有する第1の撮像系によって被写体を撮像して、第1の画像データを生成し、
    第2のレンズ群及び第2の撮像素子を有し、前記第2のレンズ群は前記第1のレンズ群と水平方向または垂直方向に所定の距離離れた状態で並べられている第2の撮像系によって前記被写体を撮像して、第2の画像データを生成し、
    第1のローパスフィルタによって、前記第1の画像データの低域成分を抽出し、
    第2のローパスフィルタによって、前記第2の画像データの低域成分を抽出し、
    前記第1及び第2の画像データの低域成分に基づいて両者の視差を算出し、
    前記視差が示す被写体までの距離にフォーカスを合わせるための前記フォーカスレンズの位置を示す位置情報に変換し、
    前記フォーカスレンズの位置を前記位置情報が示す位置に移動させる
    オートフォーカス制御方法。
JP2021140743A 2021-08-31 2021-08-31 撮像装置及びオートフォーカス制御方法 Pending JP2023034487A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021140743A JP2023034487A (ja) 2021-08-31 2021-08-31 撮像装置及びオートフォーカス制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021140743A JP2023034487A (ja) 2021-08-31 2021-08-31 撮像装置及びオートフォーカス制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023034487A true JP2023034487A (ja) 2023-03-13

Family

ID=85504288

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021140743A Pending JP2023034487A (ja) 2021-08-31 2021-08-31 撮像装置及びオートフォーカス制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023034487A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9607240B2 (en) Image processing apparatus, image capturing apparatus, image processing method, image capturing method, and non-transitory computer-readable medium for focus bracketing
US8922703B2 (en) Focus detection apparatus
JP6516429B2 (ja) 距離計測装置、撮像装置、および距離計測方法
US9106825B2 (en) Image capture apparatus, image capture method and storage medium
JP6372983B2 (ja) 焦点検出装置およびその制御方法、撮像装置
JP2012049773A (ja) 撮像装置および方法、並びにプログラム
US9667853B2 (en) Image-capturing apparatus
JP2015049402A5 (ja) 焦点検出装置およびその制御方法、撮像装置
RU2599628C2 (ru) Устройство захвата изображения
US20140071302A1 (en) Processing apparatus, processing method, and program
US9883096B2 (en) Focus detection apparatus and control method thereof
US10116865B2 (en) Image processing apparatus and image processing method for calculating motion vector between images with different in-focus positions
US9503661B2 (en) Imaging apparatus and image processing method
JP2013097154A (ja) 距離測定装置、撮像装置、距離測定方法
US9736354B2 (en) Control apparatus, image pickup apparatus, control method, and storage medium
US10062150B2 (en) Image processing apparatus, image capturing apparatus, and storage medium
JP2023034487A (ja) 撮像装置及びオートフォーカス制御方法
JP2023034489A (ja) 撮像装置及びオートフォーカス制御方法
JP2023034485A (ja) 撮像装置及びオートフォーカス制御方法
JP6645690B2 (ja) 自動焦点調節装置、撮像装置、および自動焦点調節方法
JP2016138999A (ja) 焦点調節装置及びそれを用いた撮像装置及び焦点調節方法
US11381728B2 (en) Image capture apparatus and method for controlling the same
US10880508B2 (en) Image processing apparatus, imaging apparatus, pixel-abnormality detecting method, and computer-readable recording medium
JP7271316B2 (ja) 撮像装置及びその制御方法
CN108540714B (zh) 图像捕获装置和系统、图像捕获装置控制方法及存储介质