JP2023033853A - レンズ装置、制御方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】絞り駆動による光量変化が非線形な場合においても、撮影動画の露出のちらつきを低減可能なレンズ装置、制御方法、及びプログラムを提供すること。【解決手段】レンズ装置は、撮像装置に着脱可能に装着されるレンズ装置であって、光量を調節する絞り機構と、絞り機構を駆動するステッピングモータと、絞り機構の実際の位置に関する情報に基づく露出情報を撮像装置に送信する通信部とを有する。【選択図】図6
Description
本発明は、レンズ装置、制御方法、及びプログラムに関する。
近年、カメラシステムは、自動露出制御(以下、AE制御)の精度向上、特に撮影動画の露出のちらつきを低減することが求められている。撮影動画の露出のちらつきを低減させるためには、AE制御でのISO感度及びシャッタースピード制御による露出制御量と交換レンズ内の絞りによる露出制御量とを常に一致させることが重要になる。
特許文献1には、カメラとレンズとの間の通信の遅延や絞り駆動のメカ的な遅延を考慮してAE制御を行うことで露出のちらつきを低減する技術が開示されている。
特許文献1の技術では絞り駆動による光量変化が線形であることを前提としているが、実際は絞り羽根の重なり具合の変化やロータの着磁ムラ等により絞り駆動による光量変化は線形にならない。すなわち、特許文献1の技術では、AE制御でのISO感度及びシャッタースピード制御による露出制御量と交換レンズ内の絞りによる露出制御量とが一致しない。
本発明は、絞り駆動による光量変化が非線形な場合においても、撮影動画の露出のちらつきを低減可能なレンズ装置、制御方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の一側面としてのレンズ装置は、撮像装置に着脱可能に装着されるレンズ装置であって、光量を調節する絞り機構と、絞り機構を駆動するステッピングモータと、絞り機構の実際の位置に関する情報に基づく露出情報を撮像装置に送信する通信部とを有することを特徴とする。
本発明によれば、絞り駆動による光量変化が非線形な場合においても、撮影動画の露出のちらつきを低減可能なレンズ装置、制御方法、及びプログラムを提供することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
<撮像装置の構成>
図1は、本実施例の撮像システムの構成図である。撮像システムは、撮影レンズ(レンズ装置)100とカメラ(撮像装置)200とを有する。撮影レンズ100は、カメラ200に着脱可能に装着されている。撮影レンズ100とカメラ200は、結合機構であるマウント300により、機械的及び電気的に接続されている。撮影レンズ100は、マウント300の端子部を経由して、カメラ200から電源を取得し、各種アクチュエータの駆動電源や撮影レンズ100内のマイクロプロセッサ116の処理用電源等として消費する。カメラ200内のマイクロプロセッサ207と撮影レンズ100内のマイクロプロセッサ116は通信線により接続され、相互方向で情報通信を行う。
図1は、本実施例の撮像システムの構成図である。撮像システムは、撮影レンズ(レンズ装置)100とカメラ(撮像装置)200とを有する。撮影レンズ100は、カメラ200に着脱可能に装着されている。撮影レンズ100とカメラ200は、結合機構であるマウント300により、機械的及び電気的に接続されている。撮影レンズ100は、マウント300の端子部を経由して、カメラ200から電源を取得し、各種アクチュエータの駆動電源や撮影レンズ100内のマイクロプロセッサ116の処理用電源等として消費する。カメラ200内のマイクロプロセッサ207と撮影レンズ100内のマイクロプロセッサ116は通信線により接続され、相互方向で情報通信を行う。
撮影レンズ100は、撮像光学系を備える。撮像光学系は、物体側から像側へ順に配置された、フィールドレンズ101、変倍レンズとしてのズームレンズ102、光量を調節する絞りユニット(絞り機構)114、アフォーカルレンズ103、及び合焦レンズとしてのフォーカスレンズ104を含む。フォーカスレンズ104が像側に配置されるレンズ構成はリアフォーカスレンズと呼ばれ、小型のレンズ交換式カメラやコンパクトデジタルカメラ等で一般的に用いられている。
ズームレンズ102とフォーカスレンズ104はそれぞれ、レンズ保持枠105,106により保持されている。レンズ保持枠105,106は、ステッピングモータ107,108が駆動すると、光軸方向(図中の矢印方向)へ移動可能に構成されている。ステッピングモータ107,108はそれぞれ、駆動信号に同期してズームレンズ102及びフォーカスレンズ104を移動させる。
マイクロプロセッサ116は、カメラ200から与えられるレンズ制御命令に対応した制御を行い、撮影レンズ100の動作全体の制御を司る。また、マイクロプロセッサ116は、レンズ通信部110を介してカメラ通信部208にレンズ情報(F値に関する情報、T値に関する情報、及びフォーカスレンズ位置情報等)を通信する。また、マイクロプロセッサ116は、可変抵抗等のセンサで構成されたズーム位置検出部により検出されたズームレンズ102の位置をデジタルデータに変換する。
駆動回路111,113はそれぞれ,マイクロプロセッサ116から入力される駆動信号に応じてステッピングモータ107,108を駆動する。すなわち、撮像光学系のズーム変倍動作及びこれに伴うフォーカス合焦動作は、デジタルカメラ等で一般的に用いられているカム軌跡データを利用した電子カム方式により、ステッピングモータ107,108を制御することで行われる。なお、ズームレンズ102及びフォーカスレンズ104を移動させるモータは、DCモータや圧電素子を振動子として用いた超音波モータでもよい。
絞りユニット114は、絞り羽根114a,114bを備える。絞り開放位置検出センサ115は、フォトインタラプタ等のセンサを備え、絞り羽根114a,114bが開放位置(開口径が最大の位置)に位置するかどうかを検出し、検出情報をマイクロプロセッサ116に出力する。マイクロプロセッサ116は、絞り開放位置検出センサ115から取得した検出情報に応じて絞り駆動回路112に制御信号(駆動信号)を出力する。絞り駆動回路112は、マイクロプロセッサ116から取得した制御信号に基づいてステッピングモータ109を駆動する。本実施例では、マイクロプロセッサ116がステッピングモータ109の駆動を制御する駆動部として機能する。
回転位置検出部(検出部)117は、ステッピングモータ109に装着され、ステッピングモータ109のロータの回転位置を検出する。なお、モータ回転位置検出部117は本実施例ではホールセンサであるが、フォトインタラプタ等の他のセンサであってもよい。なお、ロータの回転位置は、直接検出されてもよいし、ロータの回転による磁界の変化を検出することで検出されてもよい。検出されたロータの回転位置に関する情報はマイクロプロセッサ116に記憶され、ステッピングモータ109を制御するために使用される。
以下、図2を参照して、マイクロプロセッサ116が行う絞りユニット114の制御について説明する。図2は、絞りユニット114の制御に関する説明図である。
マイクロプロセッサ116は、駆動速度設定部118、駆動波形生成部119、駆動量カウント部120、F値決定部121、ROM122、及びRAM123を備える。ただし、別個のハードウェアモジュールによって、それぞれのユニットを別々に構成してもよいし、一つ又はいくつかのユニットを別に構成してもよい。
駆動速度設定部118は、カメラ200から指示された絞り駆動速度指令に基づいて、ステッピングモータ109に励磁する駆動信号のパルスレートを決定する。駆動波形生成部119は、駆動速度設定部118で決定されたパルスレート及び2相駆動、1-2相駆動、及びマイクロステップ駆動等の駆動方式に従って、駆動信号の励磁パターンを生成し、生成した駆動信号を絞り駆動回路112に出力する。絞り駆動回路112は、生成された駆動信号を必要な電流・電圧に変換し、ステッピングモータ109に供給する。
駆動量カウント部120は、駆動波形生成部119により生成された励磁パターンの変化ごとにカウンタをインクリメント又はデクリメントすることで、絞りユニット114の駆動量を取得する。これにより、ステッピングモータ109のロータの回転位置に関する情報を取得することができる。
F値決定部121は、駆動量カウント部120により取得された駆動量と、絞り開放位置検出センサ115の出力値又はモータ回転位置検出部117の出力値とに基づいて、現在のF値に関する情報(F値情報)を取得する。例えば、絞り開放位置検出センサ115により絞り羽根114a,114bが開放位置に位置することが検出されたタイミングを基準とし、駆動量カウント部120により取得された駆動量に対応する現在のF値情報を取得してもよい。また、開放F値を基準とし、モータ回転位置検出部117の出力値の変化量に対応する現在のF値情報を取得してもよい。
ROM122は、上述した動作プログラムやその他の制御プログラム、及び固定データ等を保存する。RAM123は、上述した動作プログラムやその他の制御プログラムで利用する演算結果や保持したいデータを一時保存する。
カメラ200は、撮像素子201、A/D変換回路202、信号処理回路203、記録部204、AE制御部205、表示部206、マイクロプロセッサ207、カメラ通信部208、及びモード切替部209を備える。
撮影レンズ100を通過した光学像は、CCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子201による光電変換により電気信号(アナログ信号)に変換される。アナログ信号は、A/D変換回路202によりデジタル信号に変換され、信号処理回路203に入力される。信号処理回路203は、入力された電気信号(デジタル信号)に対して各種の画像処理を施すことにより、画像の合焦状態を表すフォーカス情報の生成、露出状態を表す輝度信号情報の生成、及び記録可能なデータ形式への変換を行う。信号処理回路203からの出力信号(映像信号)は、記録部204に送られ、記録部204で記録される。また、信号処理回路203で生成された被写体像は、表示部206に表示され、撮影している被写体像の構図や、ピント合焦状態等をリアルタイムで確認することができる。
マイクロプロセッサ207は,不図示の撮影指示スイッチやカメラ設定関連スイッチからの入力に応じたカメラ200の制御を行う。また、マイクロプロセッサ207は、ズームレンズ102、絞りユニット114、及びフォーカスレンズ104の駆動要求等の撮影レンズ100への動作要求や設定をマイクロプロセッサ116に指示する制御も行う。
AE制御部205は、不図示の測光センサを備え、撮像素子201に入射する光量を測定し、測定値(測光値)を使用して撮影画像の露出が適正になるようにISO感度、シャッタースピード、及びF値を制御する。モード切替部209は、設定された絞り優先モード、シャッター優先モード、静止画モード、及び動画モード等の撮影モードを切り替える。例えば絞り優先モードが選択されている場合、AE制御部205は、ユーザーが設定するF値を実現するようにカメラ通信部208を介してマイクロプロセッサ116に絞り制御を要求する。また、AE制御部205は、絞り羽根114a,114bの変化によって期待される光量の変化を元にシャッター速度やISO感度によって適正な露出制御を実現する。
AE制御部205は、撮影レンズ100から受信した露出情報を元に測光演算を行うことで測光値を取得し、取得した測光値から制御値(ISO、シャッタースピード、及びF値)を生成する。そのため、撮影レンズ100から受信した露出情報と現在の絞りユニット114の露出情報とに乖離が生じると測光値に誤差が生じ、誤った制御値が生成され、露出精度が低下する。特に動画撮影時においては露出のちらつきが生じてしまい、撮影動画に露出のちらつきが録画されることになる。なお、露出情報とはF値、AV値(Aperture Value値)、及びT値の少なくとも一つに関する情報であり、以下の説明ではF値情報を元にAE制御を行う例について説明する。
図3は、露出のちらつきの原因の説明図であり、時間0(時間軸の左端)においてカメラ200から撮影レンズ100に対して絞り駆動指示を行い、AE制御及び絞り制御が開始した後のカメラ200及び撮影レンズ100の露出変化の様子を示している。図4は、露出のちらつきを示す図である。
AE制御部205は、撮影レンズ100から周期的にF値情報を受信し、その情報を元にAE制御を行う。絞りユニット114による露出変化は、図3の下の実線で示されるように絞り羽根114a,114bの重なり具合の変化やロータの着磁ムラによって線形にならない。このとき、図3の点線で示されるF値情報をカメラ200に通知すると、カメラ200は誤った測光演算を行い、図3の上の実線で示される露出変化となるAE制御を行うことになる。その結果、図4に示されるように、露出のちらつきが生じてしまう。
以下、本実施例のモータ回転位置検出部117の出力値の変化について説明する。ステッピングモータ109のロータには、検出用磁石とホールセンサであるモータ回転位置検出部117が配置されている。ロータが回転することによりモータ回転位置検出部117における磁束密度が変化し、磁束密度の変化に応じてロータの回転位置(≒絞り羽根114a,114bの位置)を検出可能である。図5(a)は、絞りユニット114に対し一定のパルスレートで駆動信号を出力して駆動した場合のモータ回転位置検出部117の出力値を示している。図5(b)は、モータ回転位置検出部117の出力値の変化に伴うF値の変化を示している。モータ回転位置検出部117の出力値の変化量に対するF値の変化量を予めROM122に記憶しておくことで、モータ回転位置検出部117の出力値の変化量からF値の変化量を決定することが可能である。一定速度で駆動信号を出力した場合でも、絞りユニット114によるF値の変化は一定速度とならない。そのため、モータ回転位置検出部117の出力値に基づいて取得されたF値情報をカメラ200に通知することで、カメラ200は該F値情報を元にAE制御を行い、結果として露出のちらつきを低減することが可能である。
以下、図6を参照して、モータ回転位置検出部117の出力値から現在のF値情報(実際の露出情報)を取得してカメラ200に通知するまでの処理について説明する。図6は、本実施例の絞り駆動処理を示すフローチャートである。
ステップS101では、マイクロプロセッサ116は、カメラ200から絞りユニット114に対する駆動指示があるかどうかを判定する。駆動指示があると判定された場合、ステップS102に進み、そうでないと判定された場合、本ステップの処理を繰り返す。
ステップS102では、マイクロプロセッサ116は、指示された駆動量又は目標F値までの駆動信号を出力し、絞り駆動を開始する。駆動信号のパルスレートは、カメラ200からの指示に応じて変更される。
ステップS103では、マイクロプロセッサ116は、カメラ200の撮影モードの情報を通信により取得する。
ステップS104では、マイクロプロセッサ116は、ステップS103で取得したカメラ200の撮影モードが動画モードであるかどうかを判定する。動画モードであると判定された場合、ステップS105に進み、そうでないと判定された場合、指示された駆動量又は目標F値までの駆動が行われ、本フローを終了する。
ステップS105では、マイクロプロセッサ116は、絞り駆動開始から所定周期経過したかどうかを判定する。所定周期は、予めROM122内に固定値として設定されていてもよい。また、パルスレートの増加に伴ってモータ回転位置検出部117の単位時間あたりの出力値の変化量も増加するため、モータ回転位置検出部117の出力値の変化を高分解能に検出するようにパルスレートに応じて所定周期を変更してもよい。所定周期経過したと判定された場合、ステップS106に進み、そうでないと判定された場合、ステップS107に進む。
ステップS106では、マイクロプロセッサ116(F値決定部121)は、絞りユニット114の現在のF値情報を取得する。
図7は、現在のF値情報を取得する処理を示すフローチャートである。
ステップS1061では、マイクロプロセッサ116は、モータ回転位置検出部117の出力値(絞りユニット114の実際の位置に関する情報)を取得する。
ステップS1062では、マイクロプロセッサ116は、ステップS1061で取得した出力値と前回の処理で保存されたモータ回転位置検出部117の出力値との差分(出力変化量)を取得する。
ステップS1063では、マイクロプロセッサ116は、ステップS1062で取得した出力変化量からF値変化量(所定周期あたりの露出情報の変化に関する情報)を取得する。モータ回転位置検出部117の出力変化量に対応するF値変化量は、事前測定によって予めROM122に記憶されている。なお、本実施例では、モータ回転位置検出部117の出力変化量からF値変化量を取得するが、本発明はこれに限定されない。例えば、絞り羽根114a,114bの重なり具合、絞りユニット114の姿勢、ステッピングモータ109の温度や累積駆動回数等からF値変化量を取得してもよい。
ステップS1064では、マイクロプロセッサ116は、前回のF値情報にステップS1063で取得したF値変化量を加算することで現在のF値情報を取得する。
ステップS1065では、マイクロプロセッサ116は、モータ回転位置検出部117の出力値をRAM123に記憶する。
ステップS1066では、マイクロプロセッサ116は、ステップS1064で取得した現在のF値情報をRAM123に記憶する。
ステップS107では、マイクロプロセッサ116は、カメラ200から現在のF値情報の送信要求があるかどうかを判定する。送信要求があると判定された場合、ステップS108に進み、そうでないと判定された場合、ステップS109に進む。
ステップS108では、マイクロプロセッサ116は、ステップS106で取得した現在のF値情報をカメラ200に通知する。なお、現在のF値情報ではなく、カメラ200から指示されたステッピングモータ109の駆動信号に対応する理想のF値情報(理想の露出情報)と現在のF値情報とのズレ量をカメラに通知してもよい。
ステップS109では、マイクロプロセッサ116は、カメラ200から指示された駆動量又は目標F値まで駆動したかどうかを判定する。指示された駆動量又は目標F値まで駆動したと判定された場合、本フローを終了し、そうでないと判定された場合、ステップS105に戻る。
以上説明したように、本実施例の構成によれば、カメラ200は撮影レンズ100から受信した現在のF値情報を元に周期的にAE制御を行う。これにより、絞りユニット114のF値情報から測光値を取得することが可能となり、露出精度が向上し、動画時の露出のちらつきを低減することが可能である。
本実施例の撮像システムの構成は、実施例1の撮像システムの構成と同様である。本実施例では、実施例1の構成と異なる構成について説明し、同様の構成については詳細な説明は省略する。
駆動信号を一定速度で出力した場合に絞り羽根114a,114bが一定速度で変化しない原因は、ロータの着磁ムラや絞り羽根の重なり具合の変化、つまり負荷の変化である。図8は、絞り羽根114a,114bを絞り込んだ絞り込み状態の絞りユニット114を示す図である。絞り羽根114a,114bを絞り込むと、絞り羽根114a,114bの重なり合う面積が増加し摩擦が増加する。その結果、開放側に絞り羽根114a,114bが位置している場合に比べて動作時の負荷が大きくなるため、絞り羽根114a,114bは一定速度で変化することができない。
本実施例では、事前測定によって所定周期あたりの実際のモータ回転位置検出部117の出力変化量と理想のモータ回転位置検出部117の出力変化量との差分に対応する理想の露出情報と実際の露出情報とのズレ量を通知する。また、ズレ量を用いて取得される実際の露出情報を通知してもよい。本実施例では、実施例1と同様に、F値情報を元にAE制御を行う例について説明する。
図9は、本実施例の理想のF値情報と絞りユニット114の実際の位置に対応する実際のF値情報とのズレ量を取得する処理を示すフローチャートである。
ステップS201では、マイクロプロセッサ116(駆動波形生成部119)は、駆動波形を1単位出力する。1単位は、1-2相駆動の1ステップでもよいし、マイクロステップ駆動の駆動分解能の倍数で表現可能な駆動量でもよい。
ステップS202では、マイクロプロセッサ116は、絞りユニット114が駆動終了したかどうかを判定する。駆動終了したと判定された場合、ステップS203に進み、そうでないと判定された場合、本ステップの処理を繰り返す。
ステップS203では、マイクロプロセッサ116は、モータ回転位置検出部117の出力値を取得する。
ステップS204では、マイクロプロセッサ116は、駆動波形1単位あたりの理想の出力変化量とステップS203で取得した出力値との差分に対応するF値情報(理想の露出情報と実際の露出情報とのズレ量)を取得する。なお、本実施例では、駆動波形1単位あたりの理想の出力変化量とステップS203で取得した出力値との差分からF値情報を取得するが、本発明はこれに限定されない。
ステップS205では、マイクロプロセッサ116は、ステップS204で取得したF値情報をROM122に記憶する
ステップS206では、マイクロプロセッサ116は、絞りユニット114が駆動可能な駆動量の全ての測定が完了したかどうかを判定する。完了したと判定された場合、本フローを終了し、そうでないと判定された場合、本ステップの処理を繰り返す。
ステップS206では、マイクロプロセッサ116は、絞りユニット114が駆動可能な駆動量の全ての測定が完了したかどうかを判定する。完了したと判定された場合、本フローを終了し、そうでないと判定された場合、本ステップの処理を繰り返す。
図10は、理想のF値情報と実際のF値情報とのズレ量の補正テーブルである。図10に示されるように、絞りユニット114に対する駆動量のカウント数に応じてF値のズレ量をF値情報(補正値)として記憶する。なお、図10のテーブルは、駆動速度ごとに記憶してもよい。また、摩擦以外で絞り羽根114a,114bの負荷が変化する要因、例えば、絞り羽根114a,114bの重なり具合、絞りユニット114の姿勢、ステッピングモータ109の温度や累積駆動回数等に応じて記憶してもよい。
本実施例では、カメラ200からの駆動指示後に現在のF値情報の送信要求を受信した場合、そのタイミングにおける駆動量カウント部120のカウント数から補正値テーブルを参照して、現在のF値情報を取得してカメラ200に通知する。カメラ200は、撮影レンズ100から受信した現在のF値情報を元に周期的にAE制御を行うことで、絞りユニット114が実現しているF値情報から測光値を取得可能となる。これにより、露出精度が向上し、動画時の露出のちらつきを低減することが可能となる。なお、理想F値情報に対するズレ量ではなく、実際のF値情報をカメラ200に通知してもよい。
実施例1,2では、絞りユニット114の駆動状態に応じてカメラ200に通知するF値情報を変更する方法について説明したが、本実施例では絞りユニット114により光量変化が一定になるように制御する方法について説明する。
本実施例の撮像システムの構成は、実施例1,2の撮像システムの構成と同様である。本実施例では、実施例1,2の構成と異なる構成について説明し、同様の構成については詳細な説明は省略する。
図11は、本実施例の駆動信号のパルスレートの制御処理を示すフローチャートである。
ステップS301では、マイクロプロセッサ116は、カメラ200から絞りユニット114に対する駆動指示があるかどうかを判定する。駆動指示があると判定された場合、ステップS302に進み、そうでない場合、本ステップの処理を繰り返す。
ステップS302では、マイクロプロセッサ116は、所定周期あたりのモータ回転位置検出部117の理想の出力変化量を取得する。本実施例における所定周期とは、後述のモータ回転位置検出部117の出力の確認周期である。
ステップS303では、マイクロプロセッサ116は、指示された駆動量又は目標F値までの駆動信号を出力し、絞り駆動を開始する。駆動信号のパルスレートは、カメラ200からの指示に応じて変更される。
ステップS304では、マイクロプロセッサ116は、カメラ200の撮影モードの情報を通信により取得する。
ステップS305では、マイクロプロセッサ116は、ステップS304で取得したカメラ200の撮影モードが動画モードであるかどうかを判定する。動画モードであると判定された場合、ステップS307に進み、そうでないと判定された場合、ステップS306に進む。
ステップS306では、マイクロプロセッサ116は、指示された駆動量又は目標F値まで指示された所定速度で絞りユニット114を駆動する。
ステップS307では、マイクロプロセッサ116は、絞り駆動開始から所定周期経過したかどうかを判定する。所定周期は、予めROM122内に固定値として設定されていてもよい。また、パルスレートの増加に伴ってモータ回転位置検出部117の単位時間あたりの出力値の変化量も増加するため、モータ回転位置検出部117の出力値の変化を高分解能に検出するようにパルスレートに応じて所定周期を変更してもよい。所定周期経過したと判定された場合、ステップS308に進み、そうでないと判定された場合、ステップS314に進む。
ステップS308では、マイクロプロセッサ116は、モータ回転位置検出部117の出力値を取得すると共に、前回の出力値との差分(実際の出力変化量)を取得する。
ステップS309では、マイクロプロセッサ116は、ステップS302で取得した理想の出力変化量がステップS308で取得した実際の出力変化量よりも大きいかどうかを判定する。理想の出力変化量が実際の出力変化量よりも大きい場合、ステップS310に進み、そうでないと判定された場合、ステップS311に進む。
ステップS310では、マイクロプロセッサ116は、絞りユニット114に出力する駆動信号のパルスレートを増加させる。増加量は予めROM122に記憶しておいてもよいし、パルスレートに応じて変化させてもよい。
ステップS311では、マイクロプロセッサ116は、ステップS302で取得した理想の出力変化量がステップS308で取得した実際の出力変化量よりも小さいかどうかを判定する。理想の出力変化量が実際の出力変化量よりも小さい場合、ステップS312に進み、そうでないと判定された場合、すなわち理想の出力変化量が実際の出力変化量と等しい場合、ステップS313に進む。
ステップS312では、マイクロプロセッサ116は、絞りユニット114に出力する駆動信号のパルスレートを減少させる。減少量は予めROM122に記憶しておいてもよいし、パルスレートに応じて変化させてもよい。
ステップS313では、マイクロプロセッサ116は、絞りユニット114に出力する駆動信号のパルスレートを維持する。
ステップS314では、マイクロプロセッサ116は、絞りユニット114に出力する駆動信号のパルスレートを維持する。
ステップS315では、マイクロプロセッサ116は、カメラ200から指示された駆動量又は目標F値まで駆動したかどうかを判定する。指示された駆動量又は目標F値まで駆動したと判定された場合、本フローを終了し、そうでないと判定された場合、ステップS307に戻る。
図12は、図11のフローを実行した場合の駆動信号の出力変化を示す図である。点線は駆動信号のパルスレートを一定に維持した場合のホールセンサの出力の変化の様子を示している。図12(a)に示されるように、駆動信号のパルスレートをモータ回転位置検出部117の出力の変化に応じて変更することで図12(b)のように絞りユニット114による光量変化を一定にすることが可能となる。
[その他の実施例]
本発明は、上述の実施例の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
[その他の実施例]
本発明は、上述の実施例の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
100 撮影レンズ(レンズ装置)
109 ステッピングモータ
110 通信部
114 絞りユニット(絞り機構)
200 カメラ(撮像装置)
109 ステッピングモータ
110 通信部
114 絞りユニット(絞り機構)
200 カメラ(撮像装置)
Claims (16)
- 撮像装置に着脱可能に装着されるレンズ装置であって、
光量を調節する絞り機構と、
前記絞り機構を駆動するステッピングモータと、
前記絞り機構の実際の位置に関する情報に基づく露出情報を前記撮像装置に送信する通信部とを有することを特徴とするレンズ装置。 - 前記露出情報は、前記絞り機構の実際の位置に関する情報に基づいて取得される実際の露出情報であることを特徴とする請求項1に記載のレンズ装置。
- 前記露出情報は、理想の露出情報と前記絞り機構の実際の位置に対応する実際の露出情報とのズレ量であることを特徴とする請求項1に記載のレンズ装置。
- 前記理想の露出情報は、前記撮像装置から指示された前記ステッピングモータの駆動信号に対応することを特徴とする請求項3に記載のレンズ装置。
- 前記露出情報は、F値、AV値、及びT値の少なくとも一つに関する情報であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のレンズ装置。
- 前記ステッピングモータのロータの回転位置を検出する検出部を更に有し、
前記絞り機構の位置は、前記ロータの回転位置に基づいて決定されることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のレンズ装置。 - 前記通信部は、所定周期ごとに前記撮像装置に前記露出情報を送信することを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載のレンズ装置。
- 前記所定周期は、前記絞り機構の駆動速度に応じて変更されることを特徴とする請求項7に記載のレンズ装置。
- 前記露出情報は、第1のタイミングにおける前記絞り機構の位置に関する情報と前記第1のタイミングより前記所定周期だけ前の第2のタイミングにおける前記絞り機構の位置に関する情報との差分に対応する前記所定周期あたりの露出情報の変化に関する情報に基づくことを特徴とする請求項7又は8に記載のレンズ装置。
- 前記露出情報は、前記所定周期あたりの前記絞り機構の実際の位置に関する情報と前記所定周期あたりの前記絞り機構の理想の位置に関する情報との差分に対応する前記所定周期あたりの露出情報の変化に関する情報に基づくことを特徴とする請求項7又は8に記載のレンズ装置。
- 撮像装置に着脱可能に装着されるレンズ装置であって、
光量を調節する絞り機構と、
前記絞り機構を駆動するステッピングモータと、
前記ステッピングモータを駆動するための駆動信号を出力する駆動部とを有し、
前記駆動部は、所定周期あたりの前記ステッピングモータのロータの回転位置の実際の変化量と前記所定周期あたりの前記ロータの回転位置の理想の変化量との差分に基づいて前記駆動信号のパルスレートを制御することを特徴とするレンズ装置。 - 前記ロータの位置を検出する検出部を更に有することを特徴とする請求項11に記載のレンズ装置。
- 光量を調節する絞り機構と、前記絞り機構を駆動するステッピングモータとを備え、撮像装置に着脱可能に装着されるレンズ装置の制御方法であって、
前記絞り機構の実際の位置に関する情報に基づく露出情報を取得するステップと、
前記露出情報を前記撮像装置に送信するステップとを有することを特徴とする制御方法。 - 請求項13に記載の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
- 光量を調節する絞り機構と、前記絞り機構を駆動するステッピングモータと、前記ステッピングモータを駆動するための駆動信号を出力する駆動部とを備え、撮像装置に着脱可能に装着されるレンズ装置の制御方法であって、
所定周期あたりの前記ステッピングモータのロータの回転位置の実際の変化量と前記所定周期あたりの前記ロータの回転位置の理想の変化量との差分を取得するステップと、
前記差分に基づいて前記駆動信号のパルスレートを制御するステップとを有することを特徴とする制御方法。 - 請求項15に記載の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021139775A JP2023033853A (ja) | 2021-08-30 | 2021-08-30 | レンズ装置、制御方法、及びプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021139775A JP2023033853A (ja) | 2021-08-30 | 2021-08-30 | レンズ装置、制御方法、及びプログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023033853A true JP2023033853A (ja) | 2023-03-13 |
Family
ID=85503903
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021139775A Pending JP2023033853A (ja) | 2021-08-30 | 2021-08-30 | レンズ装置、制御方法、及びプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023033853A (ja) |
-
2021
- 2021-08-30 JP JP2021139775A patent/JP2023033853A/ja active Pending
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