JP2023030658A - 草刈り機 - Google Patents

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幸治 池田
Koji Ikeda
文雄 河原
Fumio Kawahara
隆史 藤元
Takashi Fujimoto
謙二 三浦
Kenji Miura
宏明 頭司
Hiroaki Zushi
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Abstract

【課題】畦の上を安定して走行し、畦の天面及び法面の草刈り作業可能な草刈り機を提供すること。【解決手段】本発明の一実施形態に係る草刈り機は、畦上を走行しながら草を刈る草刈り機であって、刃部を有し、走行部の前方に設けられる刈取り部と、刃部を有し、前記走行部の後方に設けられる刈取り部と、を備える。背面視において、前記前方に設けられる刈取り部の刃部と、前記後方に設けられる刈取り部の刃部とは、左右方向に並ぶように設けられ、かつ、一部重なるように設けられる。【選択図】図1

Description

本発明は、草刈り機に関する。特に、自走式の草刈り機に関する。
従来、畦の天面又は法面に生えた雑草等を除去するため、草刈り機を用いて、定期的に畦の草刈り作業を行っている。特許文献1には、無線通信による遠隔操作によって畦の上を走行しながら、上面(天面)及び法面の草刈り作業を行う自走式の草刈り機が開示されている。特許文献1に記載された草刈り機は、機体前方部に水平刈刃及び傾斜刈刃を有する刈刃部を備えており、走行しながら、水平刈刃を用いて畦の天面に生えた雑草等を除去し、傾斜刈刃を用いて畦の法面に生えた雑草等を除去できるようになっている。
特開2017-176153号公報
特許文献1に記載された草刈り機は、機体前方部に刈刃部を備えているため、機体の重量が機体前方部にかかり、バランスを崩しやすいという問題がある。また、水平刈刃と傾斜刈刃との干渉を少なくしつつ、傾斜刈刃の傾斜調整範囲を確保するための機構が必要となるため、刈刃部の構成が従来の構成より複雑になり、かつ、刈刃部の重量が機体前方部に従来よりかかりやすくなるおそれがある。その結果、特許文献1の草刈り機は、草刈り走行時にバランスを崩しやすくなるおそれがある。
本発明の一実施形態の課題は、畦の上を安定して走行し、畦の天面及び法面の草刈り作業が可能な草刈り機を提供することにある。
本発明の一実施形態に係る草刈り機は、畦上を走行しながら草を刈る草刈り機であって、刃部を有し、走行部の前方に設けられる刈取り部と、刃部を有し、前記走行部の後方に設けられる刈取り部と、を備える。
背面視において、前記前方に設けられる刈取り部の刃部と、前記後方に設けられる刈取り部の刃部とは、左右方向に並ぶように設けられ、かつ、一部重なるように設けられてよい。
背面視において、前記前方に設けられる刈取り部の刃部と、前記後方に設けられる刈取り部の刃部とは、左右方向に並ぶように設けられ、前記前方に設けられる刈取り部の刃部と、前記後方に設けられる刈取り部の刃部とを合わせると、少なくとも3つの刃部を有し、前記少なくとも3つの刃部のうち前記左右方向の両端に位置する2つの刃部において、刃部が草を刈る軌跡を含む面である刈面の水平面に対する角度は、それぞれ独立して調整可能であってよい。
前記少なくとも3つの刃部のうち、前記左右方向の両端に位置する2つの刃部を除く残りの刃部は、前記左右方向の両端に位置する2つの刃部の間に設けられ、前記左右方向の両端に位置する2つの刃部と、前記残りの刃部とを、独立に駆動可能である制御部を有してよい。
前記後方に設けられる刈取り部の刃部は、前記左右方向の両端に位置する2つの刃部であり、前記前方に設けられる刈取り部の刃部は、前記少なくとも3つの刃部のうち、前記左右方向の両端に位置する2つの刃部を除く残りの刃部であってよい。
前記前方に設けられる刈取り部の刃部と、前記後方に設けられる刈取り部の刃部を駆動するための動力源となるバッテリとエンジンとを備え、前記バッテリは、前記前方に設けられる刈取り部、または前記後方に設けられる刈取り部のいずれか一方の刃部に動力を伝達し、前記エンジンは、他方の刃部に動力を伝達してもよい。
前記前方に設けられる刈取り部の刃部と、前記後方に設けられる刈取り部の刃部を駆動するための動力源となるバッテリとエンジンとを備え、背面視において、前記前方に設けられる刈取り部と、前記後方に設けられる刈取り部とは、左右方向に並ぶように設けられ、前記前方に設けられる刈取り部と、前記後方に設けられる刈取り部とを合わせると、少なくとも3つの刃部であり、前記少なくとも3つの刃部のうち前記左右方向の両端に位置する2つの刃部において、刃部が草を刈る軌跡を含む面である刈面の水平面に対する角度は、それぞれ独立して調整可能であり、前記左右方向の両端に位置する2つの刃部は、前記前方に設けられる刈取り部、または前記後方に設けられる刈取り部のいずれか一方の刃部であり、前記少なくとも3つの刃部のうち、前記左右方向の両端に位置する2つの刃部を除く残りの刃部は、前記左右方向の両端に位置する2つの刃部の間に設けられ、前記前方に設けられる刈取り部、または前記後方に設けられる刈取り部の他方の刃部であり、前記バッテリは、前記左右方向の両端に位置する刃部に動力を供給し、前記エンジンは、前記残りの刃部に動力を供給してよい。
前記左右方向の両端に位置する2つの刃部は、前記後方に設けられる刈取り部の刃部であり、前記残りの刃部は、前記前方に設けられる刈取り部であり、前記バッテリは、前記走行部の進行方向に対して前記エンジンが設けられる位置より後方に設けられてよい。
前記走行部に連結された機体と、前記刈取り部を支持する連結部材と、前記機体に対して前記連結部材を接続し、前記連結部材を上下方向に回動可能に支持する接続部と、前記連結部材の前記機体に対する下限の回動位置を制限する下限制限部と、を備える。
本発明の一実施形態によれば、畦の上を安定して走行し、畦の天面及び法面の草刈り作業が可能な草刈り機を提供することができる。
一実施形態に係る草刈り機の構成を示す平面図である。 一実施形態に係る草刈り機の構成を示す左側面図である。 一実施形態に係る草刈り機100の動力の流れを説明するためのブロック図である。 一実施形態に係る天場刈取り部及び法面刈取り部の構成を示す背面図である。 一実施形態に係る天場刈取り部及び法面刈取り部の構成を示す背面図である。 一実施形態に係る刃部の構成を示す平面図である。
以下、図面を参照して本発明の草刈り機について説明する。但し、本発明の草刈り機は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に示す例の記載内容に限定して解釈されない。なお、本実施の形態で参照する図面において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号又は同一の符号の後にアルファベットを付し、その繰り返しの説明は省略する。また、進行方向に対する左右の位置に同一又は類似の部材が設けられている場合、当該部材の符号の後にL(左側の部材)又はR(右側の部材)を付する。左右の部材を特に区別しない場合は、L及びRを省略して説明する場合がある。
本願の明細書及び特許請求の範囲において、「上」は、草刈り機が畦に対して草刈り作業を行いながら進行する状態において、畦から垂直に遠ざかる方向を示し、「下」は、「上」とは反対の方向を示す。また、説明の便宜上、「前」は、走行部に対して天場刈取り部が位置する方向を示し、「後」は、「前」とは反対の方向を示す。また、「左」又は「右」は、草刈り機の「後」に対する「左」又は「右」を示す。
本願の明細書及び特許請求の範囲において、草刈り機の各構成部位の左右方向の長さは「幅」と呼ぶ。また、平面視における草刈り機の中心線(進行方向に平行で、かつ、草刈り機の中心を通る線)を基準としたとき、相対的に、中心線に近い側を「内側」と呼び、中心線から遠い側を「外側」と呼ぶ。
<第1実施形態>
[草刈り機100の構成]
本実施形態の草刈り機100は、走行しながら畦の草刈り作業を行う自走式の草刈り機である。具体的には、リモートコントローラにより遠隔制御され、畦の上を自走して草刈り作業を行う草刈り機である。
図1は、本実施形態の草刈り機100の構成を示す平面図である。図2は、本実施形態の草刈り機100の構成を示す左側面図である。図3は、本実施形態の草刈り機100の動力の流れを説明するためのブロック図である。図4は、本実施形態の草刈り機100の構成を示す背面図である。図5は、本実施形態の草刈り機100の構成を示す背面図である。なお、図1に示す本実施形態に係る草刈り機100では、法面刈取り部80の状態は、水平面203(図4参照)に平行又は略平行な位置に調整され、かつ、左右方向の長さ(幅)を最大になる位置に調整された状態である。図4に示す本実施形態に係る草刈り機100では、法面刈取り部80の状態は、畦200の法面202の傾斜に応じて、刈面204L及び204Rと水平面203との間の角度αを調整された状態である。
図1又は図2に示すように、本実施形態の草刈り機100は、機体10、走行部20、天場刈取り部30及び法面刈取り部80を有する刈取り部120、制御部40、リンク機構50、エンジン60、オルタネータ70、及びバッテリ41を含み、制御部40により各部の駆動が制御される。そして、草刈り機100は、走行部20で自走しながら、天場刈取り部30及び法面刈取り部80を駆動制御することで、1回の走行で畦200の天面201及び法面202の草刈り作業を行うことができるようになっている。
機体10は、草刈り機100の骨格をなすフレームである。また、機体10は、機体本体14に固定され、前方に延びる支持プレート15を含む。支持プレート15には、天場刈取り部30を取り付けるための取付部材11L及び11Rが設けられている。また、機体本体14の後方には、法面刈取り部80を取り付けるための法面刈取り部取付部材12が設けられている。機体10は、金属材料(例えば、鋼材、アルミニウム材)、繊維強化プラスチック(FRP)材料等を用いて構成することができるが、この例に限られるものではない。
走行部20は、左右一対のクローラ20L及び20Rを有し、草刈り機100の走行手段として機能する。背面視において、クローラ20Lは、草刈り機100の進行方向に向かって左側の走行手段であり、クローラ20Rは、右側の走行手段である。なお、クローラ20Rの構造は、クローラ20Lと同じであるため、ここではクローラ20Lに着目して説明する。
図2に示すように、クローラ20Lは、クローラベルト21L、駆動輪22L、従動輪23L、クローラフレーム24L、及び駆動部54Lを含む。クローラベルト21Lは、駆動輪22L及び従動輪23Lに架け渡され、駆動輪22Lの回転に従って回転する。本実施形態において、クローラベルト21Lは、弾性部材(具体的にはゴム)で構成され、複数のラグ部(突出部)を有している。駆動輪22Lは、駆動部54L(図3)から伝達された動力により回転する。本実施形態では、駆動部54Lとして、モータが用いられ、駆動部54Lは、オルタネータ70及びバッテリ41から供給される電力により駆動される。駆動輪22Lの回転による動力は、クローラベルト21Lを介して従動輪23Lに伝達する。クローラフレーム24Lは、駆動輪22L及び従動輪23Lをそれぞれ回転可能に支持する。
刈取り部120は、走行部20に対して前方に設けられる天場刈取り部30、及び走行部20に対して後方に設けられる法面刈取り部80を有する。法面刈取り部80は左右一対の左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rを有する。詳細は後述するが、天場刈取り部30は、機体10が進行する方向(前方)に設けられ、畦に生えた雑草等の草を刈る作業(草刈り作業)を行う草刈り手段として機能する。また、天場刈取り部30は、左右方向において左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rの間に備えられる。
制御部40は、機体10の上方に備えられ、走行部20、刈取り部120、及びバッテリ41を制御する機能を有する。制御部40は、例えば、演算装置、メモリ、及び通信回路等を備えた電子回路基板を有している。制御部40(メモリ)には、草刈り機100の各部を各種制御するための制御プログラムが記憶されており、演算装置はメモリから制御プログラムを読み出し、制御部40は、制御プログラムに基づき、走行部20、天場刈取り部30及び法面刈取り部80を制御する中枢部位である。
リンク機構50L及び50Rは、機体10と走行部20とを連結し、機体10と走行部20との間の位置関係を相対的に変化させる機能を有する。リンク機構50Lは、草刈り機100の進行方向に向かって左側のリンク機構であり、クローラ20Lに連結される。リンク機構50Rは、右側のリンク機構であり、クローラ20Rに連結される。
リンク機構50Lは、リンクアーム51L、リンクアーム52L及び電動シリンダ53Lを含む。リンク機構50Rは、リンクアーム51R、リンクアーム52R及び電動シリンダ53Rを含む。なお、リンク機構50Rの構造は、リンク機構50Lと同じであるため、ここではリンク機構50Lに着目して説明する。
リンク機構50Lにおいて、リンクアーム51Lは、一端がクローラフレーム24Lに回動可能に連結され、他端が電動シリンダ53Lに回動可能に連結される。また、リンクアーム51Lは、屈曲部を有し、当該屈曲部において機体10に回動可能に連結される。リンクアーム52Lは、一端がクローラフレーム24Lに連結され、他端が機体10に連結される。これにより、リンクアーム51L、リンクアーム52L、クローラフレーム24L及び機体10によって平行リンクが構成される。地面の凹凸に応じて、電動シリンダ53Lを伸縮させて平行リンクを動作させることにより、機体10と走行部20との間の上下の位置関係を変化させ、機体10を水平に保ちながら走行可能に構成されている。
図2又は図3に示すように、エンジン60は、機体10の上方に備えられ、天場刈取り部30に含まれる刃部32L及び32Rを駆動する駆動部33L及び33Rの動力源、及びオルタネータ70の動力源として機能する。なお、エンジン60で生成された動力は、ベルト等で構成された動力伝達手段(図示省略)を介して、駆動部33L及び33R、並びに、別途設けたオルタネータ70に伝達される。なお、動力伝達手段は、オルタネータ70へ動力を伝達するための第1の動力伝達手段と、天場刈取り部30へ動力を伝達するための第2の動力伝達手段と、を含んでいる。
オルタネータ70は、機体10の上方に備えられている。オルタネータ70及びエンジン60には、第1の動力伝達手段のベルト(図示省略)が架け渡されている。ベルトを介してエンジンの動力が伝達されることにより、オルタネータ70は電力を生成する。オルタネータ70は、バッテリ41に、生成した電力を供給すると共に、法面刈取り部80に含まれる刃部82L及び82Rを駆動する駆動部83L及び83R(図1及び図3)、及び走行部20を駆動する駆動部54L及び54R(図3)の動力源として機能する。また、オルタネータ70によって生成された電力は、ワイヤーハーネス、ハーネスケーブルなどと呼ばれる電力及び/又は制御信号(電気信号)を供給する電力供給手段(図示省略)を介して、駆動部83L及び83R、駆動部54L及び54R、駆動部33L及び33R、並びに、バッテリ41に供給される。
なお、オルタネータ70には、発電制御を行うための発電制御回路(図示省略)が搭載されている。そして、草刈り機100には、バッテリ電圧を検知するセンサが設けられており、この検知結果を発電制御回路がモニタリングして、その発電状態をオルタネータ70自身が制御するようになっている。すなわち、発電制御回路は、バッテリ電圧をモニタリングしており、バッテリ電圧が所定値を下回れば、電力を生成して給電状態となり、バッテリ電圧が所定値を上回れば給電停止となるように、オルタネータ70を制御する。
バッテリ41は、オルタネータ70と同様に、機体10の上方、かつ、エンジン60の後方に設けられる。バッテリ41は、オルタネータ70で生成された電力を蓄電する。バッテリ41は、蓄電した電力を、法面刈取り部80に含まれる刃部82L及び82Rを駆動する駆動部83L及び83R(図1及び図2)、及び走行部20を前後に駆動する駆動部54L及び54R(図3)に供給する動力源として機能する。また、バッテリ41は、蓄電した電力を、機体10と走行部20の間の上下の位置関係を変化させるリンク機構50L及び50Rを動作させるための電動シリンダ53L及び53Rに供給する動力源として機能する。なお、バッテリ41に蓄電された電力は、オルタネータ70と同様の電力供給手段を介して、駆動部83L及び83R、駆動部54L及び54R、及び電動シリンダ53L及び53Rに供給される。
なお、本実施形態の草刈り機100は、カバー部材を含んでよい。カバー部材は、バッテリ41、制御部40、オルタネータ70、及びエンジン60を覆い、保護する役割を有する。また、カバー部材は、バッテリ41、制御部40、オルタネータ70、及びエンジン60の一部を覆う構成としてもよい。
図1に示すように、本実施形態に係る草刈り機100は、機体10の前方に天場刈取り部30を備え、機体10の後方に右側法面刈取り部80Rと左側法面刈取り部80Lとを中心線110に対して左右対称に備えている。また、背面視において、天場刈取り部30が右側法面刈取り部80Rと左側法面刈取り部80Lとの間に位置するよう配置され、天場刈取り部30、右側法面刈取り部80R、及び左側法面刈取り部80Lが三角形を形成するように配置される。したがって、刈取り部120の重量が従来の草刈り機のように前方に集中することがない。また、機体10の上方には、制御部40、オルタネータ70、及びエンジン60が、中心線110上に配置される。このような構成により、本実施形態に係る草刈り機100では、草刈り機100の重量が草刈り機100の特定の位置に偏ってかかることが抑制され、走行時にバランスを崩し難い。したがって、本実施形態に係る草刈り機100は、畦の上を安定して走行し、畦の天面及び法面の草刈り作業が可能である。
また、本実施形態に係る草刈り機100は、天場刈取り部30を走行部20よりも前方に設けているため、走行部20で天面201に生えた草を倒伏させる前に草を刈ることができ、草刈り後の畦の仕上がりが良好となる。なお、刈取り部120の重量を分散させるという観点からすれば、天場刈取り部30と法面刈取り部80との配置は、本実施形態の配置に限定されるものではなく、走行部20に対して前方に法面刈取り部80を設け、走行部20に対して後方に天場刈取り部30を設ける構成も可能である。
[天場刈取り部30の構成]
以下において、図1、図2、図4及び図5を用いて、天場刈取り部30の構成及び法面刈取り部80の構成を詳細に説明する。はじめに、天場刈取り部30の構成を説明する。天場刈取り部30は、取付部材11を介して支持プレート15に吊り下げられるように支持されている。天場刈取り部30は、走行部20に対して前方に設けられ、畦の天面に生えた雑草等の草を刈ることができるように構成されている。
図1又は図2に示すように、天場刈取り部30は、ケーシング31、左右に並んで配置された2つの刃部32L及び32R、並びに駆動部33L及び33Rを含む。ケーシング31は、刃部32L及び32Rの上方及び側方を覆い、土、小石、草などの周囲への飛散を防ぐ。なお、刃部32R、及び駆動部33Rの構造は、刃部32L、及び駆動部33Lの構造と同じであるため、ここでは刃部32L、及び駆動部33Lに着目して説明する。刃部32Lは、複数の草刈り刃32Laと、複数の草刈り刃32Laを装着する刈刃装着部32Lbと、を有している。刈刃装着部32Lbは、駆動部33Lの回転軸32Lcに接続され、エンジン60からの動力により回転する。刈刃装着部32Lbの回転により、複数の草刈り刃32Laも回転し、刃部32Lは草を刈るように構成されている。駆動部33Lは、ベルト(図示省略)を含む第2の動力伝達手段(図示省略)を有し、エンジン60からの動力を刈刃装着部32Lbを介して複数の草刈り刃32Laに伝達する。なお、第2の動力伝達手段には、(電動)クラッチ(図示省略)が組み込まれており、制御部40がクラッチを制御することで、天場刈取り部30にエンジン60の動力を伝達するか否かを制御できるように構成されている。なお、本実施形態では、第2の動力伝達手段は、ベルトの回転力を分岐して、駆動部33L及び33Rの両方に伝達する複数のギヤ(図示省略)を有している。複数のギヤは、ベルトを介して伝達されるエンジン60の駆動力が、駆動部33L及び33Rの両方に(略)均等に伝達されるように設計されている。したがって、刃部32Lの複数の草刈り刃32La及び刃部32Rの複数の草刈り刃32Raは同じタイミングかつ同じ速度で回転する。
図1に示す本実施形態に係る草刈り機100では、刃部32L及び32Rが天面201(図4)に生えた草を刈ることが可能な幅(刈幅)は刈幅W1であり、クローラベルト21Lの左側端部とクローラベルト21Rの右側端部との幅(クローラ幅)はクローラ幅W2である。本実施形態では、刈幅W1をクローラ幅W2より大きく構成し、クローラ20L及び20Rが草を倒伏するのに先立って刃部32L及び32Rが草を刈っていくため、クローラ20L及び20Rの草の倒伏による草の刈残しを防止することができる。
図1に示すように、刃部32L及び32Rは、機体10の中心線110に対して、左右対称又は左右略対称に備えられる。また、刃部32Lの複数の草刈り刃及び32Rの複数の草刈り刃の回転軌跡が一部重なるように設けられている。さらに、刃部32L及び32Rを構成する複数の草刈り刃同士の位置は、静止時において互いに当接することなく、位置ずれしている。その結果、本実施形態に係る草刈り機100は、畦200の天面201に生えた草を刈り残すことなく、刈ることができる。本実施形態において、回転軌跡とは、刃部を構成する草刈り刃が回転軸を中心に回転するときの、最外周の草刈り刃の先端が描く軌跡である。例えば、回転軌跡とは、刃部32Lを構成する草刈り刃32Laが回転軸32Lcを中心に回転するときの、最外周の草刈り刃32Laの先端が描く軌跡である。
本実施形態に係る草刈り機100では、刃部32L及び32Rは、相互に干渉しないように位相ずれして配設されている。第2の動力伝達手段は、エンジン60からの動力を分岐し、駆動部33L及び33Rを介して刃部32L及び32Rを同じタイミング、同じ速度で駆動するように構成されている。エンジン60の回転軸が回転すると、第2の動力伝達手段を介して、駆動部33L及び33Rの回転軸32Lc及び32Rcが回転し、駆動部33L及び33Rに接続された刃部32L及び32Rも回転する。その結果、刃部32L及び32Rは、天面201に生えた草を刈ることができる。エンジン60の出力は比較的大きいため、エンジン60は駆動部33L及び33Rに動力を安定して伝達することができる。その結果、駆動部33L及び33Rは、刃部32L及び32Rに安定して動力を伝達し、刃部32L及び32Rは、畦200の天面201に生えた草を刈り残すことなく、本実施形態に係る草刈り機100は、安定した草刈り作業が可能となる。
本実施形態に係る草刈り機100では、天場刈取り部30の刃部32を回転させるための動力源として、エンジン60を使用する例を示した。しかし、ここで説明した例に限らず、刃部32L及び32Rを回転させるための動力源として、モータを用いることも可能である。この場合、制御部40を用いて、駆動部33L及び33Rを独立に制御し、刃部32L及び32Rを独立に駆動する構成としてもよい。
本実施形態に係る草刈り機100では、天場刈取り部30の刃部32L及び32Rは回転する複数の草刈り刃32La及32Raで構成される例を示した。しかし、ここで説明した例に限らず、刃部32L及び32Rは、山形の複数の刃を備えた2枚の刃状部材を、刃状部材の山形の複数の刃をずらして重ねて構成され、2枚の刃状部材のうち一方は左に移動したのちに右に移動し、他方は右に移動したのちに左に移動する(すなわち、左右の互いに異なる方向に移動する)ことを繰り返す、又は、2枚の刃状部材は互いに異なる回転方向に回転することで草刈り機100が草を刈る機能を有してもよい。この場合の刃部32L及び32Rは、例えば、バリカンに備えられる刃部と同様の刃部である。
[法面刈取り部80の構成]
次に、法面刈取り部80の構成を詳細に説明する。図1又は図2に示すように、機体10の後方には、中心線110を通る位置に、法面刈取り部取付部材12が固定されており、法面刈取り部80は、法面刈取り部取付部材12を介して機体本体14に支持されている。法面刈取り部80は、左右一対の左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rを含んでいる。詳細は後述するが、左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rは、複数の草刈り刃を水平な状態から法面の傾斜に合わせた角度に角度調整可能に構成されており、畦の天面、又は法面に生えた雑草等の草を刈ることができるように構成されている。
図1、図2又は図4に示すように、法面刈取り部80は、機体本体14に連結する接続部材88、接続部材88に回動可能に支持される連結部材90、連結部材90から左右に延び、連結部材90に支持される左右一対の支持部材86L及び86R、それぞれに刃部を有する左右一対の左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80R、左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rの刃部が草を刈る軌跡を含む面(刈面)204L又は204Rと水平面203との間の角度を調整する左右一対の角度調整機構130L及び130Rを有する。本実施形態において、刈面204L又は204Rは、法面刈取り部80(左側法面刈取り部80Lの刃部82L及び右側法面刈取り部80Rの刃部82R)が草を刈る軌跡を含む面である。例えば、本実施形態のような回転する刃部の場合、刈面204L又は204Rは刃部の回転軌跡を含む面であり、上述したようなバリカンのような互いに異なる左右方向に往復する2枚の刃状部材を含む刃部の場合、刈面204L又は204Rは刃部の左右方向に移動する移動軌跡を含む面である。
図2に示すように、接続部材88は、連結部材90を介して左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rを支持している。接続部材88の前部は、機体本体14の法面刈取り部取付部材12に対して挿脱可能に構成される。接続部材88の後部には突出部88aが設けられている。突出部88aには、ピン状部材88bを挿通させる挿通孔が形成されている。ピン状部材88bは、当該挿通孔とアーム部90bに形成された挿通孔とに挿通され、突出部88aは、ピン状部材88bの中心点を回動支点(中心軸を回動軸)として、連結部材90(アーム部90b)を回動自在に支持している。詳細は後述するが、本実施形態では、連結部材90を接続部材88(突出部88a)に対して回動自在に支持させる構成とすることで、障害物に対して法面刈取り部80を上方に逃がす構成となっている。また、突出部88aの後端88cは、連結部材90の下限位置を制限する部材として機能する。すなわち、突出部88aの後端88cは、連結部材90に設けられた被係合部材90aに当接して、連結部材90の下方への回動移動を制限するように構成されている。本明細書において、突出部88aの後端88cは、下限制限部と呼ばれる。
図1、図2又は図4に示すように、連結部材90は、ピン状部材88bが設けられたアーム部90bと、アーム部90bの後部に設けられ、支持部材86L及び86Rを取り付けるための取付部材90cとを有している。なお、アーム部90bには、ピン状の被係合部材90aが凸設されている。
図4に示すように、角度調整機構130(130L及び130R)は、支持部材86Lと左側法面刈取り部80Lを連結し、支持部材86Rと右側法面刈取り部80Rを連結する。角度調整機構130Rの構造は、角度調整機構130Lの構造と同じであるため、ここでは角度調整機構130Lに着目して説明する。角度調整機構130Lは、左側法面刈取り部80Lに含まれる刃部82Lを水平な状態から法面の傾斜に合わせた角度に調整する機能を有するものであり、刈取り部取付ピン89Laを中心に左側法面刈取り部80Lを回動させることで、刃部82Lの角度を調整する。角度調整機構130Lは、例えば、ロックプレート84L、カム部87L、カム部87Lに接続された支持部材89L、及びロックプレート84Lと左側法面刈取り部80Lとの間で接続されたばね97Lを含む。
図1、図4に示すように、左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rは、それぞれ、ケーシング81L及び81R、刃部82L及び82R、並びに駆動部83L及び83Rを含む。本実施形態に係る草刈り機100では、制御部40を用いて、駆動部83L及び83Rを独立に制御し、刃部82L及び82Rを独立に駆動することができる。刃部82L及び刃部82Rは、天場刈取り部30の刃部32L及び32Rと同様に、複数の草刈り刃82La及び82Ra、刈刃装着部82Lb及び82Rb、及び回転軸82Lc及び82Rcで構成された部位であり、複数の草刈り刃82La及び82Raが回転することにより畦に生えた草を刈る。また、刃部82L及び刃部82Rは、天場刈取り部30の刃部32L及び32Rと同様に、山形の複数の刃を備えた2枚の刃状部材を、刃状部材の山形の複数の刃をずらして重ねて構成され、2枚の刃状部材が互いに異なる左右に往復する、又は、2枚の刃状部材が互いに異なる回転方向に回転することで草刈り機100が草を刈る機能を有してもよい。なお、右側法面刈取り部80Rの構造は、左側法面刈取り部80Lと同じであるため、ここでは左側法面刈取り部80Lに着目して説明する。
ケーシング81Lは、ばね97Lを介してロックプレート84Lに連結され、支持部材89Lを介してカム部87Lに連結される。その結果、左側法面刈取り部80Lは、支持部材86Lに支持される。また、図2に示すように、左側法面刈取り部80Lにおいて、ケーシング81Lは、刃部82Lを覆い、天場刈取り部30のケーシング31と同様に、土、小石、草などの周囲への飛散を防ぐ。なお、ケーシング81Lには、ロックプレート84Lとの間でかけ渡されるばね97Lの一端が連結されている。また、ケーシング81Lには、カム部87Lと連結される一対の支持部材89Lが設けられている。また、ケーシング81Lには、左側法面刈取り部80Lを角度調整する際の把持部となる取っ手140Lが設けられている。また、駆動部83Lは、刃部82Lを回転させるための部位であり、オルタネータ70及びバッテリ41から供給される動力により駆動されるモータを有している。
本実施形態に係る草刈り機100では、制御部40を用いて、駆動部83L及び83Rを独立に制御し、刃部82L及び82Rを独立に駆動することができる。駆動部83L及び83Rは、オルタネータ70又はバッテリ41から供給される電力を刃部82L及び82Rに供給する。なお、本実施形態では、刃部82L及び82Rの駆動時において、通常の場合(バッテリ電圧が所定値以上である場合)には、オルタネータ70は発電(給電)を停止している状態であり、バッテリ41からのみの電力が刃部82L及び82Rに供給される。一方、バッテリ41からの電力の供給が不足している場合(バッテリ電圧が所定値を下回る場合)には、オルタネータ70が発電して給電状態となり、バッテリ41からの電力供給に加え、オルタネータ70で生成された電力も刃部82L及び82Rに供給される。
なお、バッテリ41と駆動部83L及び83R、及びオルタネータ70と駆動部83L及び83Rとは、例えば、ワイヤーハーネスで接続されている。上述したように、左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rには、角度調整機構130L、130Rが設けられており、駆動部83L及び83Rの位置が変化するように構成されているが、草刈り機100は、刃部82L及び82R、駆動部83L及び83Rの動力源として、バッテリ41又はオルタネータ70を使用することにより、ワイヤーハーネスで駆動部83L及び83Rとバッテリ41又はオルタネータ70とを接続し、ワイヤーハーネスを用いて刃部82L及び82Rを回転させるための動力を刃部82L及び82Rに伝達することができるように構成されている。すなわち、草刈り機100は、動力源をエンジンで構成した場合に必要となる動力伝達手段を必要とすることがなく、駆動部83L及び83Rの位置が変化する左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rに、(簡易な構成で)電力を供給することができるようになっている。
[天場刈取り部30と法面刈取り部80の駆動]
図1~図4を用いて、天場刈取り部30と法面刈取り部80の駆動方法を説明する。
制御部40は、制御部40に記憶されている制御プログラムに従い、リモートコントローラ(図示せず)から取得した信号に基づく制御を実行し、各部を制御する。また、制御部40は、草刈り機100に設けられた各種センサ(図示せず)から取得した信号に基づく制御、GNSS(全球測位衛星システム)を用いた位置制御、サーバ等から取得した指令に基づく制御などの各種制御を実行する機能も有している。
はじめに、天場刈取り部30と法面刈取り部80との両方を駆動する例を説明する。例えば、制御部40は、リモートコントローラ(図示せず)から、天場刈取り部30と法面刈取り部80との両方を駆動し、畦200(図4)の天面201(図4)に生えた草、及び畦200の法面202(図4)に生えた草を刈る作業を実行する第1の作業信号を受信する。
制御部40は、第1の作業信号に基づき、エンジン60を動作させる。第1の作業信号を受信する前の草刈り機100は、天場刈取り部30に動力を伝達するための第2の動力伝達手段のクラッチが切断状態となっているが、制御部40は、第1の作業信号を受信してエンジン60の動作後に、ユーザーのリモートコントローラ操作等によりクラッチ制御信号を受信すると、切断状態から接続状態となるようにクラッチを切り替え制御する。これにより、エンジンの動力が、天場刈取り部30の駆動部33L及び33Rに伝達され、天場刈取り部30の刃部32L及び32Rが回転する。法面刈取り部80の駆動部83L及び83Rは、第1の作業信号を受信してエンジン60の動作後に、ユーザーのリモートコントローラ操作等により両刈取り部駆動制御信号を受信することにより駆動を開始するように制御部40により制御されている。同様に、エンジン60の動作後に、ユーザーのリモートコントローラ操作等により走行制御信号を受信すると、制御部40は、走行部20の駆動部54L及び54R、及び走行部20の電動シリンダ53L及び53Rの駆動を開始させ、所定のプログラムに従ってこれらの動作を制御する。
また、第1の作業信号を受信してエンジンが動作すると、オルタネータ70の発電制御回路がバッテリ電圧のモニタリングを開始する。そして、発電制御回路は、バッテリ電圧が所定値以上である場合は発電を行わず、バッテリ電圧が所定値を下回る場合は発電するように、オルタネータ70の発電状態を制御する。
オルタネータ70で発電された電力は、法面刈取り部80の駆動部83L及び83R、走行部20の駆動部54L及び54Rに供給されると共に、これらに供給されずに余った電力がバッテリ41に供給され蓄電される。すなわち、オルタネータ70は、法面刈取り部80の駆動部83L及び83R、走行部20の駆動部54L及び54Rに対し、バッテリ電圧が低下したときの補助的な動力源として機能する。
その結果、草刈り機100は、機体10の水平を保って走行しながら、刃部32L及び32Rを用いて、畦200の天面201に生えた草を刈ると共に、刃部82L及び82Rを用いて、畦200の法面202に生えた草を刈ることができる。本実施形態では、バッテリ電圧が低下した場合であっても、オルタネータ70から法面刈取り部80の駆動部83L及び83R、走行部20の駆動部54L及び54Rに電力供給をすることで、これらを安定して駆動することができるため、草刈り機100を走行させながら刈残し無く草を刈ることが可能である。
次に、天場刈取り部30と、左側法面刈取り部80L又は右側法面刈取り部80Rの何れか一方と駆動する例を説明する。例えば、制御部40は、リモートコントローラ(図示せず)から、天場刈取り部30と、左側法面刈取り部80L又は右側法面刈取り部80Rの何れか一方とを駆動し、畦200の天面201(図4)に生えた草、及び畦200の右側又は左側の何れか一方の法面202(図4)に生えた草を刈る作業を実行する第2の作業信号を受信する。
制御部40は第2の作業信号に基づき、エンジン60を動作させる。天場刈取り部30の駆動、走行部20の駆動、オルタネータ70の発電制御については、上述の第1の作業信号を受信した場合と同様であるから、詳細な説明を省略する。ここでは、一例として、左側法面刈取り部80Lを駆動する例を説明する。
制御部40は、第2の作業信号を受信してエンジン60を駆動後に、ユーザーのリモートコントローラ操作等により左刈取り部駆動制御信号を受信すると、右側法面刈取り部80Rの駆動部83Rは駆動させずに、左側法面刈取り部80Lの駆動部83Lのみの駆動を開始する。左側法面刈取り部80Lの駆動部83Lの駆動中、バッテリ電圧が所定値を下回ると、オルタネータ70が給電を開始し、駆動部83Lには、オルタネータ70からも電力が供給される。
これにより、草刈り機100は、走行部20により走行しながら、刃部32L及び32Rを用いて、畦200の天面201に生えた草を刈ると共に、刃部82L(又は刃部82R)を用いて、畦200の左側(又は右側)の法面202に生えた草を刈ることができる。
次に、天場刈取り部30のみを駆動する例を説明する。例えば、制御部40は、ユーザーのリモートコントローラ操作等により、天場刈取り部30と法面刈取り部80のうち、天場刈取り部30のみを駆動し、畦200の天面201(図4)に生えた草を刈る作業を実行する第3の作業信号を受信する。制御部40は第3の作業信号に基づき、エンジン60を動作させる。エンジン60の動作後に、制御部40は、ユーザーのリモートコントローラ操作等により天場刈取り部駆動制御信号を受信すると、法面刈取り部80を駆動させずに、天場刈取り部30の駆動部33L及び33Rの駆動を開始するように制御する。天場刈取り部30の駆動、走行部20の駆動、及びオルタネータ70の発電制御については、上述の第1の作業信号に基づく駆動と同様である。
天場刈取り部30のみを駆動する場合、第3の作業信号を受信した後に、制御部40が法面刈取り部80の駆動部を駆動させるための駆動制御信号を受信することはない。したがって、制御部40は、第3の作業信号を受信後、エンジン60を駆動してもバッテリ41及びオルタネータ70から法面刈取り部80の駆動部83L及び83Rに電力が供給されないように制御を行い、法面刈取り部80の駆動部83L及び83Rを駆動させない。バッテリ電圧が所定値を下回り、オルタネータ70で発電を行う場合には、オルタネータ70の電力は、法面刈取り部80の駆動部83L及び83Rには供給されず、走行部20の駆動部54L及び54Rに供給されると共に、余った電力はバッテリ41に蓄電される。
これにより、草刈り機100は、駆動部83L及び83Rを駆動させずに、刃部32L及び32Rを駆動させ、刃部32L及び32Rを用いて、畦200の天面201に生えた草を刈ることができる。
次に、天場刈取り部30を駆動させず、法面刈取り部80のみを駆動する例を説明する。この場合、例えば、制御部40は、リモートコントローラ(図示せず)から、法面刈取り部80のみを駆動し、畦200の法面202に生えた草を刈る作業を実行する第4の作業信号を受信する。
制御部40は第4の作業信号に基づき、エンジン60を動作させる。そして、制御部40は、法面刈取り部80の駆動部を駆動させるための駆動制御信号を受信すると、法面刈取り部80の駆動部の駆動を開始し、走行部20を駆動させるための走行制御信号を受信すると、駆動部54L及び54R、及び電動シリンダ53L及び53Rの駆動を開始する。この時、制御部40がクラッチ制御信号を受信することがないため、第2の動力伝達手段のクラッチは切断状態に維持され、エンジン60からの動力が天場刈取り部30(の駆動部33L、33R)に伝達しないように制御される。したがって、エンジン60の動力が駆動部33L及び33Rに伝達されることはなく、天場刈取り部30の刃部32L及び32Rが回転することはない。エンジン60の動力は、オルタネータ70の発電のための動力源として使用される。エンジンからの動力が、天場刈取り部30へ伝達されないことを除くその他の動作については、上記した第1の作業信号を受信したときの動作と同様である。
その結果、草刈り機100は、駆動部33L及び33Rを駆動させずに、刃部82L及び82Rを駆動させ、刃部82L及び82Rを用いて、畦200の法面202に生えた草を刈ることができる。なお、ここでは、左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rの刃部82L及び82Rを両方駆動させる構成について説明したが、左側法面刈取り部80L又は右側法面刈取り部80Rの刃部82のみを回転駆動させるよう制御することも可能である。
[法面刈取り部80の逃げ機構]
次に、法面刈取り部80が、法面202又は天面201に応じて上方に移動する動作、及び上方から下方に移動する動作を、図2を参照し説明する。本実施形態では、法面刈取り部80が、作業する畦の形状(法面202又は天面201の形状)に応じて上下に移動する機構を、逃げ機構と呼ぶ。本実施形態の草刈り機100が草刈り作業を行う場合、法面刈取り部80が土塊、石などの、障害物に衝突すると、法面刈取り部80には法面202又は天面201から上方に向かう力が作用する。連結部材90は、ピン状部材88bを介して、接続部材88に回動自在に支持されているため、障害物により、法面202又は天面201から法面刈取り部80に上方へ向かう力が加えられるとその力に応じて、連結部材90は、ピン状部材88bを回動支点(回動軸)として上方に回動する。そして、法面刈取り部80が障害物から離れると、法面刈取り部80は、自重で、被係合部材90aが突出部88aの後端88cに当接する位置に戻る。すなわち、連結部材90は、機体10(機体本体14)に対して上方向又は下方向に回動すると共に、突出部88aの後端88c(下限制限部)によって、機体10に対して下方への回動を制限される。このように、本実施形態の草刈り機100では、法面刈取り部80に土塊、石などの障害物が接触しても、法面刈取り部80は、下方から上方に逃げることができ、法面刈取り部80の破損を防ぐことができる。また、本実施形態の法面刈取り部80は、畦の凹凸に追従して、下方から上方、上方から下方に移動しながら、草刈り作業をすることができる。
本実施形態では、接続部材88の一部(突出部88aの後端88c)を下限制限部として機能させているが、下限制限部の構成としてはこれに限定されない。例えば、法面刈取り部取付部材12に連結部材90を回動可能に支持させると共に、法面刈取り部取付部材12に下限制限部となる部材を設けるようにしてもよい。この場合、本実施形態のように機体本体14と法面刈取り部取付部材12を別体に構成せず、機体本体14と法面刈取り部取付部材12とを一体に構成することも可能である。なお、下限制限部として機能するストッパを別途取付ける構成としても良い。
また、本実施形態では、機体本体14に対して、法面刈取り部80を上下に回動可能に構成し、下限制限部によりその下限位置を制限する例を説明したが、同様の構成を天場刈取り部30に適用することも可能である。この場合、機体本体14に対して、支持プレート15を上下方向に回動可能に支持させると共に、機体本体14の前端に支持プレート15の下限位置を規制する下限制限部を設ければよい。なお、機体本体14と支持プレート15とは、機体本体14と別体に設けた接続部(図示省略)を機体本体14に固定し、接続部を介して接続してよく、機体本体14に支持プレートを接続するための機能を持たせて接続してもよい。
[法面刈取り部80の角度調整機構]
本実施形態に係る草刈り機100は、角度調整機構130(130L及び130R)を有し、畦200の天面201の幅、及び法面202の傾斜に応じて、予め、左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rの位置、刈面204L又は204Rと水平面203との間の角度αをそれぞれ独立して調整することができる(図4参照)。なお、角度調整機構130Rの構造は、角度調整機構130Lの構造と同じであるため、ここでは角度調整機構130Lに着目して説明する。
図4に示すように、角度調整機構130Lは、前述のように、例えば、ロックプレート84L、支持部材86Lを左右方向にスライド可能なスライダ85L、スライダ85Lに接続された支持部材89L、及びロックプレート84Lと左側法面刈取り部80Lとの間に架け渡されたばね97Lを含む。
図2及び図3に示すように、ロックプレート84Lは、支持部材86Lと左側法面刈取り部80Lとを連結する。ロックプレート84Lは、前後に向かい合って配置された一対のロックプレート部材84Lc及び84Ldと、一対のロックプレート部材84Lc及び84Ldをその上端側で連結する連結ピン84Leを有する。各ロックプレート部材84Lc及び84Ldは細長に形成され、櫛状の長溝84Laが形成されている。長溝84Laは、スライダ85Lに固定された後述の角度調整ピン84Lbに係合して、左側法面刈取り部80L(刃部82L)の角度を位置決め固定する位置決め凹部84Lfを複数(本実施形態では5つ)有している。位置決め凹部84Lfは、係合した角度調整ピン84Lbが脱落しにくいように、角度調整ピン84Lbの係合時には、背面視において斜め上方に傾斜するように構成されている。また、各ロックプレート部材84Lc及び84Ldの下端側は、左側法面刈取り部80Lに固定された支持部材89Lに回動可能に接続されている。各ロックプレート部材84Lc及び84Ldの長溝84Laの下端部と支持部材89Lとの接続部との間にはばね97Lに接続される。
スライダ85Lは、支持部材86Lに挿通されるスライダ本体85Ldと、上挟持部材85Lbと下挟持部材85Lcとからなり、スライダ85Lを支持部材86Lに挟持するための挟持部85Lbcとが一体に形成されている。スライダ本体85Ldの下部には、ロックプレート84Lの長溝84Laに挿通される角度調整ピン84Lbが固定されている。また、下挟持部材85Lcには、支持部材89Lを取り付けるための刈取り部取付部98Lが固定されている。刈取り部取付部98Lは、刈取り部取付ピン89Laを介して支持部材89Lと接続され、刈取り部取付部98Lに対して、支持部材89Lが回動可能に構成されている。
図4を参照して、角度調整機構130Lを用いた、左側法面刈取り部80Lの角度調整動作について説明する。取っ手140Lを持って、ロックプレート84Lを操作し、位置決め凹部84Lfから角度調整ピン84Lbが外れるようにロックプレート84Lを移動させる。この時、ロックプレート84Lは、支持部材89Lに対して回動し、支持部材89Lは、刈取り部取付ピン89Laを回動支点(回動軸)としてスライダ85Lに対して回動する。そして、ロックプレート84Lをさらに移動させ、初めに嵌っていた位置決め凹部84Lfとは異なる位置決め凹部84Lfに角度調整ピン84Lbを嵌め込むことで、左側法面刈取り部80Lの刃部82Lの角度(すなわち、刃部82Lの回転軌跡を含む刈面204Lと水平面203との角度α)を変えることができる。下に位置する位置決め凹部84Lfと嵌合させるほど角度αは大きくなっていく。法面202の傾斜に応じて、角度調整ピン84Lbに嵌める位置決め凹部84Lfを変えることで、角度αを、法面202の傾斜に応じた角度に調整することができる。なお、本実施形態の草刈り機100では、一番上の位置決め凹部84Lfに角度調整ピン84Lbを嵌め込むと、角度αは90度、すなわち刃部82Lの回転軌跡を含む刈面204Lが垂直となり、一番下の位置決め凹部84Lfに角度調整ピン84Lbを嵌め込むと、角度αは180度、すなわち刃部82Lの回転軌跡を含む刈面204Lが水平となるように構成されている。
以上説明したように、本実施形態に係る草刈り機100では、ロックプレート84L及び84Rを用いて、左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rの刈面204L及び204Rと水平面203との角度αを調整することができる。したがって、本実施形態に係る草刈り機100は、畦200の天面201の幅、及び、法面202の傾斜に適した草刈り作業を行うことができる。
なお、本実施形態に係る草刈り機100は、左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rの角度αを水平に調整した状態で草刈り作業を行うことも可能である。この場合、背面視において、天場刈取り部30の刃部32Lと左側法面刈取り部80Lの刃部82L、天場刈取り部30の刃部32Rと右側法面刈取り部80Rの刃部82Rの一部が重複した状態で左右方向に配置される。また、左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rの角度αを水平に調整したとき刃部82L、Rの高さは、天場刈取り部30の刃部32L、Rの高さと同じになるように構成されている。これにより、左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rの角度αを水平にしたときに、左右方向において、左側法面刈取り部80Lの刃部82Lから右側法面刈取り部80Rの刃部82Rまで刈残しなく草刈りを行うことが可能となる。
また、本実施形態の草刈り機100は、左側法面刈取り部80Lと右側法面刈取り部80Rの角度αを、左右対称(角度αを同じ)に調整して草刈り作業を行うことが可能であり、図5に示すように、角度αを左右非対称に(異なる角度に)調整して草刈り作業を行うことも可能である。
[法面刈取り部80の左右方向の位置の調整機構]
本実施形態に係る草刈り機100には、畦(天面)の幅に合わせて、左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rの位置を左右方向に独立して調整する調整機構が設けられている。当該調整機構は、左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rにそれぞれ設けられているが、左右で同様の構成のため、ここでは左方向の調整機構についてのみ説明する。左方向の調整機構は、支持部材86Lをスライド可能に構成された上記のスライダ85Lと、支持部材86Lに対してスライダ85Lをロックするカム部87Lと、を有している。カム部87Lは、スライダ85Lの挟持部85Lbcに固定される。本実施形態のカム部87Lはカムレバーで構成され、レバー87Laの操作により、上挟持部材85Lbと下挟持部材85Lcとで支持部材86Lを締付けることで、支持部材86Lに対してスライダ85Lの位置を固定する。具体的には、レバー87Laを倒すと、レバー87La基部に設けられたカム部(図示省略)が作用して、上挟持部材85Lbと下挟持部材85Lcとが、支持部材86Lを締め付け、スライダ85Lを固定する。レバー87Laを起こすと、支持部材86Lに対する上挟持部材85Lbと下挟持部材85Lcとの締付が解放され、スライダ85Lは、支持部材86Lをスライド可能となる。
なお、上記構成に代え、支持部材86Lを左右方向に伸縮する構成とし、支持部材86Lの長さを変えて左側法面刈取り部80Lの左右方向の位置を調整する構成とすることも可能である。例えば、支持部材86Lを少なくとも2つ以上の部材で構成し、1つの部材の内側にその他の部材がスライド可能に収納され、支持部材86Lの長さが伸縮可能に構成すればよい。なお、支持部材86Lの長さ固定には、上述したようなカム部87Lを設ければよい。
[刃部32L及び32R、並びに、刃部82L及び刃部82Rの位置関係]
刃部32L及び32R、並びに、刃部82L及び刃部82Rの位置関係を説明する。図1に示すように、刃部32L及び32Rは、平面視において、中心線110に対して左右対称又は左右略対称に配置されている。また、図4に示すように、背面視において、刃部32L及び32Rは、一部が重なるように配置されている。また、図1に示すように、平面視において、刃部32Lと刃部82Lは、中心線110に平行な平行線111に沿って重なるように配置され、図4に示すように、背面視において、刃部32Lと刃部82Lとを重なるように配置されている。また、図1に示すように、平面視において、刃部32Rと刃部82Rとは、中心線110に平行な平行線112に沿って重なるように配置され、図4に示すように、背面視において、刃部32Rと刃部82Rとを重なるように配置されている。
図1に示される法面刈取り部80の状態は、左右方向の長さ(幅)を最大になる位置(最大幅)に調整された状態であり、かつ、刃部32Lと刃部32Rとは重なり、刃部32Lと刃部82Lは重なり、刃部32Rと刃部82Rとは重なっている状態であることを理解可能である。なお、この状態で草刈り機100が草刈り作業を行うときの草刈り幅は幅W3である。また、図4に示される法面刈取り部80の状態は、最大幅に調整された状態で角度調整された状態であり、かつ、刃部32Lと刃部32Rとは重なり、刃部32Lと刃部82Lは重なり、刃部32Rと刃部82Rとは重なっている状態であることを理解可能である。
さらに、図5に示される法面刈取り部80の状態は、天場刈取り部30の刃部32Rと右側法面刈取り部80Rの刃部82Rとが、図1に示される平面視において、中心線110に平行な平行線112に沿って重なるように調整された状態であり、背面視において、刃部32Lと刃部82Lは重なり、刃部32Rと刃部82Rは重なっている状態であることを理解可能である。
すなわち、背面視において、法面刈取り部80を構成する左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rの刃部82L、82Rの間に挟まれるように天場刈取り部30の刃部32L、32Rが設けられている。そして、背面視において、刃部32L、刃部32R、刃部82L、及び刃部82Rは左右方向に並ぶように設けられ、左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rを左右方向のどの位置に調整しても、左右に隣接する刃部同士、すなわち刃部32Lと刃部82L、及び刃部32Rと刃部82Rとは、その先端の一部が重なるように配置されている。
したがって、本実施形態の草刈り機100では、法面刈取り部80の左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rをどの位置に調整しても、背面視(走行方向と直行する方向)において、刃部82Lから刃部82Rまでの間に刈残しなく、草刈りを行うことが可能である。平坦な場所の草刈り、すなわち平面刈りを行う場合には、図1に示すように、法面刈取り部80を水平に展開すれば、幅の広い天面を持つ畦や、圃場に対して、刃部82Lから刃部82Rまでの幅を利用して、効率的に草刈り作業を行うことができる。また、図4に示すように、法面刈取り部80を畦の法面に対応させて角度調整し、法面の草刈り作業を行う場合であっても、天場刈取り部30の刃部32L、32Rと法面刈取り部80の刃部82L、82Rとの一部が重なるので、草刈り機100の一回の走行で、畦の天面と法面とを草刈りできるだけではなく、畦肩に刈残し無く草刈り作業を行うことができる。さらに、図5に示すように、制御部40によって右側法面刈取り部80Rが畦の天面と同様の平面の草を刈るように制御され、左側法面刈取り部80Lが畦の法面に対応させて角度調整された場合であっても、畦の天面と平行又は略平行な面(平面)とを草刈りし、畦肩に刈残し無く草刈り作業を行うことができる。
<第2実施形態>
第2実施形態は、第1実施形態に係る草刈り機100と刃部の位置関係が異なる形態を説明する。
図6(A)は、第2実施形態に係る草刈り機100Bの刃部の位置関係を示す平面図であり、図6(B)は、第2実施形態に係る草刈り機100Cの刃部の位置関係を示す平面図である。
図6(A)に示すように、草刈り機100Bでは、刃部32R及び82Rが走行部20に対して前方に設けられ、刃部32L及び82Lが走行部20に対して後方に設けられる。刃部32Lと刃部32Rとは、その一部が中心線110に対して重なるように配置される。刃部32Rと刃部82Rは左右方向に並ぶように配置され、刃部32Rと刃部82Rとは、その一部が中心線110に平行な平行線112に沿って重なるように配置される。刃部32Lと刃部82Lは左右方向に並ぶように配置され、刃部32Lと刃部82Lとは、その一部が中心線110に平行な平行線111に沿って重なるように配置される。
図6(B)に示すように、草刈り機100Cにおける刃部の位置関係は、草刈り機100Bにおける刃部の位置関係に対して、刃部82Rが刃部32Rに対して前方に設けられ、刃部82Lが刃部32Lに対して後方に設けられる点において異なる。草刈り機100Cにおけるその他の点は、草刈り機100Bにおける刃部の位置関係と同様であるから、ここでの説明は省略される。
なお、図示は省略されるが、草刈り機100B及び草刈り機100Cの何れの場合も、背面視において、刃部32L、刃部32R、刃部82L、及び刃部82Rは左右方向に並ぶように(隣接するように)設けられ、刃部32L及び32Rは刃部82Lと刃部82Rとの間に設けられ、刃部82Lと刃部32Lとは一部重なるように設けられ、刃部32Lと刃部32Rとは一部重なるように設けられ、刃部32Rと刃部82Rとは一部重なるように設けられる。また、背面視において、刃部32L、刃部32R、刃部82L、及び刃部82Rは左右方向に並び、刃部82Lと刃部82Rは両端に設けられる。なお、草刈り機100B及び草刈り機100Cにおいて、走行部20に対して前方に設けられる刃部と後方に設けられる刃部との位置関係が、前後反対になってよい。
以上、本発明について図面を参照しながら説明したが、本発明は前述の各実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、各実施形態を基にして、当業者が適宜構成要素の追加、削除もしくは設計変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。さらに、前述した各実施形態に係る構成は、相互に矛盾がない限り適宜組み合わせが可能であり、各実施形態に共通する技術事項は、明示の記載がなくても各構成に含まれる。
前述した各実施形態の態様によりもたらされる作用効果とは異なる他の作用効果であっても、本明細書の記載から明らかなもの、又は、当業者において容易に予測し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
10:機体、11L、11R:取付部材、12:法面刈取り部取付部材、14:機体本体、15:支持プレート、20:走行部、20L、20R:クローラ、21L、21R:クローラベルト、22L:駆動輪、23L:従動輪、24L:クローラフレーム、30:天場刈取り部、31:ケーシング、32、32L、32R:刃部、33L、33R:駆動部、40:制御部、41:バッテリ、50:リンク機構、50L、50R:リンク機構、51L、51R、52L、52R:リンクアーム、53L、53R:電動シリンダ、54L、54R:駆動部、70:オルタネータ、60:エンジン、80:法面刈取り部、80L:左側法面刈取り部、80R:右側法面刈取り部、81L、81R:ケーシング、82L、82R:刃部、32La、32Ra、82La、82Ra:草刈り刃、32Lb、32Rb、82Lb、82Rb:刈刃装着部、32Lc、32Rc、82Lc、82Rc:回転軸、83L、83R:駆動部、84L、84R:ロックプレート、84La、84Ra:長溝、84Lc、84Ld:ロックプレート部材、84Le:連結ピン、84Lf、84Rf:位置決め凹部、85L、85R:スライダ、85Lbc、85Rbc:挟持部、85Lb、85Rb:上挟持部材、85Lc、85Rc:下挟持部材、86L、86R:支持部材、87L、87R:カム部、87La、87Ra:レバー、88:接続部材、88a:突出部、88c:後端、89L、89R:支持部材、90:連結部材、90a:被係合部材、90b:アーム部、90c:取付部材、84Lb、84Rb:角度調整ピン、88b:ピン状部材、89La:刈取り部取付ピン、97L、97R:ばね、98L、98R:刈取り部取付部、100:草刈り機、110:中心線、111:平行線、112:平行線、120:刈取り部、130、130L、130R:角度調整機構、140L、140R:取っ手、200:畦、201:天面、202:法面、203:水平面、204L、204R:刈面

Claims (9)

  1. 畦上を走行しながら草を刈る草刈り機であって、
    刃部を有し、走行部の前方に設けられる刈取り部と、
    刃部を有し、前記走行部の後方に設けられる刈取り部と、
    を備える、
    草刈り機。
  2. 背面視において、前記前方に設けられる刈取り部の刃部と、前記後方に設けられる刈取り部の刃部とは、左右方向に並ぶように設けられ、かつ、一部重なるように設けられる、
    請求項1に記載の草刈り機。
  3. 背面視において、
    前記前方に設けられる刈取り部の刃部と、前記後方に設けられる刈取り部の刃部とは、左右方向に並ぶように設けられ、
    前記前方に設けられる刈取り部の刃部と、前記後方に設けられる刈取り部の刃部とを合わせると、少なくとも3つの刃部であり、
    前記少なくとも3つの刃部のうち前記左右方向の両端に位置する2つの刃部において、刃部が草を刈る軌跡を含む面である刈面の水平面に対する角度は、それぞれ独立して調整可能である、
    請求項1又は請求項2に記載の草刈り機。
  4. 前記少なくとも3つの刃部のうち、前記左右方向の両端に位置する2つの刃部を除く残りの刃部は、前記左右方向の両端に位置する2つの刃部の間に設けられ、
    前記左右方向の両端に位置する2つの刃部と、前記残りの刃部とを、独立に駆動可能である制御部を有する、
    請求項3に記載の草刈り機。
  5. 前記後方に設けられる刈取り部の刃部は、前記左右方向の両端に位置する2つの刃部であり、
    前記前方に設けられる刈取り部の刃部は、前記少なくとも3つの刃部のうち、前記左右方向の両端に位置する2つの刃部を除く残りの刃部である、
    請求項3又は請求項4に記載の草刈り機。
  6. 前記前方に設けられる刈取り部の刃部と、前記後方に設けられる刈取り部の刃部を駆動するための動力源となるバッテリとエンジンとを備え、
    前記バッテリは、前記前方に設けられる刈取り部、または前記後方に設けられる刈取り部のいずれか一方の刃部に動力を伝達し、
    前記エンジンは、他方の刃部に動力を伝達する、
    請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の草刈り機。
  7. 前記前方に設けられる刈取り部の刃部と、前記後方に設けられる刈取り部の刃部を駆動するための動力源となるバッテリとエンジンとを備え、
    背面視において、
    前記前方に設けられる刈取り部と、前記後方に設けられる刈取り部とは、左右方向に並ぶように設けられ、
    前記前方に設けられる刈取り部の刃部と、前記後方に設けられる刈取り部の刃部と合わせると、少なくとも3つの刃部であり、
    前記少なくとも3つの刃部のうち前記左右方向の両端に位置する2つの刃部において、刃部が草を刈る軌跡を含む面である刈面の水平面に対する角度は、それぞれ独立して調整可能であり、
    前記左右方向の両端に位置する2つの刃部は、前記前方に設けられる刈取り部、または前記後方に設けられる刈取り部のいずれか一方の刃部であり、
    前記少なくとも3つの刃部のうち、前記左右方向の両端に位置する2つの刃部を除く残りの刃部は、前記左右方向の両端に位置する2つの刃部の間に設けられ、前記前方に設けられる刈取り部、または前記後方に設けられる刈取り部の他方の刃部であり、
    前記バッテリは、前記左右方向の両端に位置する刃部に動力を供給し、
    前記エンジンは、前記残りの刃部に動力を供給する、
    請求項1または請求項2に記載の草刈り機。
  8. 前記左右方向の両端に位置する2つの刃部は、前記後方に設けられる刈取り部の刃部であり、
    前記残りの刃部は、前記前方に設けられる刈取り部であり、
    前記バッテリは、前記走行部の進行方向に対して前記エンジンが設けられる位置より後方に設けられる、
    請求項7に記載の草刈り機。
  9. 前記草刈り機は、
    前記走行部に連結された機体と、
    前記刈取り部を支持する連結部材と、
    前記機体に対して前記連結部材を接続し、前記連結部材を上下方向に回動可能に支持する接続部と、
    前記連結部材の前記機体に対する下限の回動位置を制限する下限制限部と、
    を備える、
    請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の草刈り機。
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