JP2023029877A - 1,3-ベンゾジオキソール複素環式化合物の調製方法 - Google Patents

1,3-ベンゾジオキソール複素環式化合物の調製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】特定の1,3-ベンゾジオキソール複素環式化合物の新規調製方法を提供する。【解決手段】例えば、1-(2,3-ジヒドロキシ-4-メトキシ-フェニル)エタノンとテトラヒドロチオピラン-4-オンを反応させることを含む、下記化合物の調製方法。JPEG2023029877000039.jpg7361【選択図】なし

Description

本発明は、1,3-ベンゾジオキソール複素環式化合物の新規調製方法に関する。化合物は、PDE4阻害剤として有用である。
WO2011/160632は、PDE4阻害剤として有用なベンゾジオキソール及びベンゾジオキセペン複素環式化合物ならびにその好適な調製方法について開示する。
WO2008/104175は、PDE4阻害剤として有用なベンゾジオキソール及びベンゾジオキセペン複素環式化合物ならびにその好適な調製方法について開示する。
WO2008/077404は、PDE4阻害剤として有用な置換アセトフェノン及びその好適な調製方法について開示する。
WO2015/197534は、1,3-ベンゾジオキソール複素環式化合物の調製方法について開示する。
WO2017/103058は、1,3-ベンゾジオキソール複素環式化合物のさらなる調製方法について開示する。
Zafrani et al.Tetrahedron 65,2009,pp 5278-5283は、フェノール及びチオフェノールのジフルオロメチル化のための方法について記載している。
Sperry et al Org.Process Res.Dev.15,2011,pp 721-725はまた、フェノールのジフルオロメチル化について記載している。
Frey et al.Tetrahedron 2003,59,pp.6363-6373はまた、フェノールの脱メチル化及びジフルオロメチル化について記載している。
Zhang et al.J.Org.Chem.2006,71,9845-9848はまた、フェノールのジフルオロメチル化について記載している。
Zheng et al.Chem.Commun.2007,5149-5151はまた、フェノールのジフルオロメチル化について記載している。
新しい薬物候補の開発では、一部の効率的な小規模合成は、製造規模の量にスケールアップすることが困難になり得るため、薬物候補の代替調製方法を利用できることが非常に望ましい。さらに、小規模合成は、製造規模レベルでの利用に適しない試薬及び溶媒を含んでもよい。
従って、このような代替方法が、反応ステップ数、純度、収率、精製の容易さ、プロセスの経済性、出発原料及び試薬の入手可能性、安全性、予測可能性などのうちの1つ以上の特徴に対して利点を提供する限りにおいて、WO2011/160632、WO2015/197534、及びWO2017/103058に開示のタイプの1,3-ベンゾジオキソール複素環式化合物の代替調製方法を提供することが、本発明の目的である。
WO2017/103058のステップ(2a)と比較して、本発明のステップ(2a)では、安価な試薬及びより環境に優しい溶媒を使用し、変換が98%以上になるまで、溶液を加熱還流及び撹拌した。
ステップ(3)では、WO2017/103058の実施例3(本発明の実施例5)に記載の反応を実施する時、二酸化炭素は、クロロジフルオロ酢酸ナトリウムの添加量と等モル量で反応物に放出される。ガス放出のスケールアップ時に、使用される機器内の起こりうる圧力増加により、手順が潜在的に安全上問題となり得る。従って、二酸化炭素の放出を経時的に制御できるようにするための代替手順を開発した。
化合物の定期的なワークアップ及び単離中に、該副生成物が除去されないので、本ステップ(3)における副生成物の同定により、新しい反応条件がもたらされている。高温の極性溶媒中のTFA(トリフルオロ酢酸)またはMSA(メタンスルホン酸)の使用及びその後の結晶化中のNaOHまたはKOHなどの水性塩基での処理による除去は、純度が94%を超える化合物をもたらす。
本ステップ(4)における不純物の同定により、新しい反応条件がもたらされている。DMF/tBuOHの溶媒及びtert-BuOKの塩基の使用は、不純物の形成を最小限に抑制し、これにより、70~73%単離収率を得た。これは、WO2017/103058に記載されているような方法で得られた収率57%を超えている。
WO2017/103058、WO2011/160632、及びWO2015/197534に記載の方法と比較して、本発明のプロセスのプロセス経済を最適化する、収率の改善、潜在的な安全上の問題の回避、他の反応条件の使用、及びより安価な試薬の使用は、非常に驚くべきものである。
本明細書に開示の代替ステップ及び代替試薬の使用が、全体的な化学及び体積収率の改善、潜在的な安全上の問題の回避、及び製造コストの低減により、既知の方法に優る利点を提供することを、本発明者らは見出している。
従って、本発明は、1,3-ベンゾジオキソール化合物、例えば、式(I)の化合物、の調製方法を提供する。
また、式(I)の化合物の上記調製方法に使用される中間体は、本発明の範囲内にある。
(原文に記載なし)
第1の態様では、本発明は、式(I)の化合物
Figure 2023029877000001
(式中、Rは、CHF及びCFから選択され、Qは、クロロ、ブロモ、及びフルオロから選択される)の調製方法に関する。
式(I)の化合物では、Rは通常、CHFである。Qは通常、クロロ、ブロモ、及びフルオロ、好ましくは、クロロから選択され、Qは、好ましくは、同じである。一実施形態では、両方のQは、クロロである。
定義
「C1-6-アルキル」という用語は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第2級ブチル、第3級ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、第3級ペンチル、ヘキシル、及びイソヘキシルを含む1~6つの炭素原子を有する飽和の直鎖状または分枝状炭化水素鎖を意味することが意図される。一部の実施形態では、「C1-6-アルキル」は、C1-4-アルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第2級ブチル、及び第3級ブチルである。それに対応して、「C1-3-アルキル」は、メチル、エチル、プロピル、及びイソプロピルを含む。
「ハロゲン」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードのうちの1つを意味することが意図される。一実施形態では、「ハロゲン」という用語は、フルオロまたはクロロを指す。別の実施形態では、「ハロゲン」という用語は、クロロを指す。
「アリール」という用語は、水素原子の除去により、芳香族炭化水素から誘導される炭素環式芳香族環系を意味することが意図される。アリールはさらに、二環式、三環式、及び多環式の環系を含む。好ましいアリール部分の例としては、フェニル、ナフチル、インデニル、インダニル、フルオレニル、及びビフェニルが挙げられる。好ましい「アリール」は、別途記載のない限り、フェニル、ナフチル、またはインダニル、特に、フェニルである。
「アリールアルキル」という用語は、アルキル基、例えば、ベンジル、に共有結合した上で定義されたアリールラジカルを意味することが意図される。
調製方法
方法は、安価な出発物質、製造方法の容易さ、及び反応の収率の増加に依存することにより、既知の方法に優る利点を提供することが明らかである。
ステップ(1)
式(I)の化合物の調製方法は、
式(II)の化合物
Figure 2023029877000002
(式中、Rは、水素、C1-6-アルキル、及びアリールアルキルから選択され、R21は、水素及びC(O)R22から選択され、R22は、水素及びC1-6-アルキルから選択される)を、酸触媒の存在下で、式(III)の化合物
Figure 2023029877000003
と反応させて、式(IV)の化合物
Figure 2023029877000004
(式中、R及びR21は、上記で定義された通りである)を形成することにより得られる式(IV)の化合物の形成を含む。
酸触媒は通常、粘土またはゼオライトの形態である。ゼオライトは通常、CBV720、CBV760、CBV780、HSZ-390HUAから選択される。粘土は通常、Montmorillonite K10、Taiko Classic、Taiko Omega、Actol-10、Actol-20、Actol-20X、Tonsil Supreme 116 FF、またはTonsil Supreme 115 FFから選択される。一実施形態では、粘土は、Montmorillonite K10、Tonsil Supreme 116 FF、またはTonsil Supreme 115 FFから選択される。別の実施形態では、粘土は、Montmorillonite K10である。
ゼオライトまたは粘土と式(II)の化合物との比率は、変換及び濾過時間に影響を与え得る。従って、通常、式(II)の化合物と比較して、ゼオライトまたは粘土の量が10%-w/w~500%-w/wであることが好ましい。特に、ミネラルの量は、25%-w/w~75%-w/wでなければならず、好ましくは、45%-w/w~55%-w/wの範囲である。
反応は通常、トルエン、ベンゼン、2-メチル-THF(2-メチル-テトラヒドロフラン)、EtOAc(酢酸エチル)、キシレン、ヘプタン、オクタン、クロルベンゼン、及びジクロルベンゼン中で行われる。一実施形態では、溶媒は、トルエンまたはキシレンである。別の実施形態では、溶媒は、トルエンである。
反応は通常、反応を促進するために、80℃を超える温度で行われる。従って、温度は通常、80~200℃の範囲、例えば、100~160℃の範囲、特に、105~115℃または135~145℃、であることが好ましい。一実施形態では、反応は、反応混合物の還流で実施される。反応は通常、4~96時間、例えば、24~84時間、特に、48~84時間、進行させる。
得られる式(IV)の化合物は、当業者らに既知の従来の手段で、例えば、水性ワークアップ、それに続く抽出、最後の沈殿及び濾過で、回収されてもよい。
本発明の一実施形態では、式(II)の化合物は、Rが、水素またはメチルから選択され、R21が、水素、COCH、またはCOOHから選択される。別の実施形態では、式(II)の化合物は、1-(2,3-ジヒドロキシ-4-メトキシフェニル)エタノンである。
本発明の一実施形態では、式(III)の化合物は、テトラヒドロチオピラン-4-オンである。
本発明の一実施形態では、式(IV)の化合物は、Rが、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、第2級ブチル、第3級ブチル、またはベンジルであり、R21が、水素、COCH、またはCOOHから選択される。別の実施形態では、式(IV)の化合物は、Rが、メチルであり、R21が、COCHである。
ステップ(2a)
式(IV)の化合物
Figure 2023029877000005
(式中、R及びR21は、上記で定義された通りである)は、フェノール部分を脱保護することにより、式(VI)の化合物
Figure 2023029877000006
(式中、R21は、上記で定義されている)に変換される。
これは、塩基と組み合わせて、式(IV)の化合物を、芳香族または脂肪族チオールと反応させることにより行われてもよい。
芳香族チオールは、例えば、ベンゼンチオール、4-メチルベンゼンチオール、3,5-ジメチルベンゼンチオール、2,5-ジメチルベンゼンチオール、4-イソプロピルベンゼンチオール、または5-tert-ブチル-2-メチル-ベンゼンチオールであってよいが、これらに限定されない。一実施形態では、芳香族チオールは、5-tert-ブチル-2-メチル-ベンゼンチオールである。
脂肪族チオールは、例えば、1-ドデカンチオール、1-テトラデカンチオール、1-ヘキサデカンチオール、またはtert-ドデカンチオールであってよいが、これらに限定されない。一実施形態では、脂肪族チオールは、1-ドデカンチオールである。
ステップ(2a)のフェノール基の脱保護は、例えば、DMF(N,N-ジメチルホルムアミド)、NMP(N-メチルピロリドン)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、及びこれらの混合物から選択される種々の溶媒を使用して、行われてもよい。一実施形態では、溶媒は、DMFである。別の実施形態では、溶媒は、DMF及びメタノールの混合物である。別の実施形態では、溶媒は、エタノールである。さらに別の実施形態では、溶媒は、1-プロパノールである。
フェノール基の脱保護は、例えば、KCO、NaCO、KHCO、NaHCO、CsCO、TEA(トリエチルアミン)から選択される塩基、例えば、NaOH、KOH、及びLiOHから選択される金属水酸化物;ならびに、カリウムtert-ブトキシド、tert-BuOLi(リチウムtert-ブトキシド)、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、及びDIPEA(N,N-ジイソプロピルエチルアミン)の存在下で実施される。一実施形態では、塩基は、KCOである。別の実施形態では、塩基は、ナトリウムメトキシドである。別の実施形態では、塩基は、金属水酸化物である。別の実施形態では、塩基は、NaOHである。
反応は通常、50~120℃の範囲、例えば、70~100℃、の範囲の温度で行われる。反応は通常、2~36時間、例えば、3~24時間、進行させる。反応は通常、変換が98%以上になるまで進行させる。
本発明の特定の実施形態では、式(IV)の化合物、金属水酸化物、1-ドデカンチオール、及びアルコールの混合物は、加熱還流及び撹拌される。本発明の別の特定の実施形態では、金属水酸化物は、NaOHであり、アルコールは、EtOHである。本発明の別の特定の実施形態では、金属水酸化物は、NaOHであり、アルコールは、1-プロパノールである。
得られる式(VI)の化合物は、当業者らに既知の従来の手段で、例えば、水性ワークアップ、それに続く抽出、最後の沈殿及び濾過で、回収されてもよい。
本発明の一実施形態では、式(VI)の化合物は、R21が、C(O)R22であり、R22が、水素及びC1-6-アルキルから選択される。別の実施形態では、式(VI)の化合物は、1-(7-ヒドロキシスピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル)エタノンである。
ステップ(2b)
ステップ(2b)では、式(VI)の化合物は、水性N(Bu) OHと反応させて、式(VII)の化合物
Figure 2023029877000007
(式中、R21は、上記で定義された通りである)を形成する。
混合物は通常、全てが溶解するまで、20~80℃、例えば、55~65℃、の範囲の温度に加熱される。
得られる溶液は通常、20~80℃、例えば、55~65℃、の温度で20分超撹拌することにより、塩化ナトリウム水溶液で洗浄される。続いて、水及び塩化ナトリウムの混合物を添加し、続いて、混合物を1~24時間、例えば、1~4時間、にわたって35℃以上から0~20℃、例えば、5℃、に冷却することにより、TBA(テトラブチルアンモニウム)塩が沈殿する。TBA塩は、例えば、濾過して、乾燥させることにより単離される。
ステップ(3)
式(IX)の化合物
Figure 2023029877000008
(式中、R及びR21は、上記で定義した通りである)は、ヒドロクロロフルオロカーボン試薬
-Cl (VIII)
(式中、Rは、上記で定義された通りである)と反応させることにより、式(VII)の化合物
Figure 2023029877000009
(式中、R21は、上記で定義された通りである)をアルキル化することで得られ得る。
アルキル化は、種々のヒドロクロロフルオロカーボンガスなどの種々の可能な試薬のうちの1つを使用して実施されてもよい。一実施形態では、アルキル化反応は、例えば、DMF(N,N-ジメチルホルムアミド)、NMP(N-メチルピロリドン)、DMI(1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、EtOAc(酢酸エチル)、MeCN(アセトニトリル)、及びTHF(テトラヒドロフラン)、ならびにこれらの混合物から選択される非プロトン性極性溶媒中のクロロジフルオロメタンを使用して行われる。好ましい一実施形態では、非プロトン性溶媒は、DMF及びNMPから選択される。特定の実施形態では、反応は、DMF中のクロロジフルオロメタンを使用して実施される。
反応は通常、40~120℃の範囲、例えば、50~70℃の範囲、の温度で行われる。反応は通常、フェノールの4%以下が反応混合物中に残るまで、進行させる。
得られる式(IX)の化合物は、当業者らに既知の従来の手段で、例えば、水性ワークアップ、それに続く沈殿、その後の濾過で、回収されてもよい。
本発明の一実施形態では、式(IX)の化合物は、1-[7-(ジフルオロメトキシ)スピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル]エタノンである。
代替ステップ(2b+3)
代わりとして、式(IX)の化合物
Figure 2023029877000010
(式中、R及びR21は、上記で定義された通りである)は、塩基の存在下で極性溶媒中のジフルオロメチル化試薬を使用することにより、式(VII)の中間塩を形成することなく、式(VI)の化合物
Figure 2023029877000011
(式中、R21は、上記で定義されている)から得られ得る。
ジフルオロメチル化試薬は、例えば、限定されないが、クロロジフルオロ酢酸ナトリウム、ブロモジフルオロ酢酸ナトリウム、ブロモジフルオロメチルホスホン酸ジエチル、クロロジフルオロメチルフェニルスルホン、及び2-クロロ-2,2-ジフルオロアセトフェノンから選択される。当業者らは、上述のジフルオロメチル化試薬の他の好適な類似物を容易に選択することができる。一実施形態では、ジフルオロメチル化試薬は、クロロジフルオロ酢酸ナトリウムである。別の実施形態では、ジフルオロメチル化試薬は、ブロモジフルオロメチルホスホン酸ジエチルである。
反応は、例えば、DMF(N,N-ジメチルホルムアミド)、NMP(N-メチルピロリドン)、DMI(1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、EtOAc(酢酸エチル)、MeCN(アセトニトリル)、THF(テトラヒドロフラン)、エタノール、メタノール、水、及びこれらの混合物から選択される溶媒中で実施される。一実施形態では、溶媒は、水及びDMFの混合物である。別の実施形態では、溶媒は、水及びアセトニトリルの混合物である。
反応は、例えば、KCO、NaCO、KHCO、NaHCO、CsCO、TEA(トリエチルアミン)、tert-BuOLi(リチウムtert-ブトキシド)、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、DIPEA(N,N-ジイソプロピルエチルアミン)、KOH、NaOH、LiOHから選択される塩基の存在下で実施される。一実施形態では、塩基は、KCOである。別の実施形態では、塩基は、NaOHである。
反応は通常、0~120℃、例えば、6~115℃、の範囲の温度で行われる。一実施形態では、反応は、ジフルオロメチル化試薬としてブロモジフルオロメチルホスホン酸ジエチルを使用して、6~20℃で実施される。別の実施形態では、反応は、ジフルオロメチル化試薬としてクロロジフルオロ酢酸ナトリウムを使用して、周囲温度~111℃で実施される。
本実施例5に記載されるように上記の反応を実施する時、二酸化炭素は、クロロジフルオロ酢酸ナトリウムの添加量と等モル量で反応物に放出される。ガス放出のスケールアップ時に、使用される機器内の起こりうる圧力増加により、手順が潜在的に安全上問題となり得る。
従って、反応物からの二酸化炭素の放出を経時的に制御できるように、代替手順を開発した。
代替ステップ(2b+3’)
代わりとして、式(IX)の化合物
Figure 2023029877000012
(式中、R及びR21は、上記で定義された通りである)は、本実施例8に記載されるように、式(VI)の化合物及びクロロジフルオロ酢酸ナトリウムのDMF溶液を、DMF、水、及び炭酸カリウムの予熱混合物に、長時間にわたって添加することにより、式(VI)の化合物
Figure 2023029877000013
(式中、R21は、上記で定義されている)から得られ得る。
本発明の一実施形態では、式(IX)の化合物は、1-[7-(ジフルオロメトキシ)スピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル]エタノンである。
得られる式(IX)の化合物(式中、R及びR21は、上記で定義された通りである)は、当業者らに既知の従来の手段で、例えば、水性ワークアップ、それに続く沈殿、その後の濾過で、回収されてもよい。
式(IX)の化合物を形成する反応中に、式(IXb)の副生成物
Figure 2023029877000014
が、多量に形成される。
副生成物は、対応するフェノールに加水分解され、その後、この化合物は、高温のDMFなどの極性溶媒中のTFAまたはMSAでの処理、その後の式(IX)の化合物の結晶化中のNaOHまたはKOHなどの水性塩基での処理による除去で、生成物から取り除かれる。
ステップ(4)
ステップ(4)では、式(IX)の化合物を、式(X)のピリジン化合物
Figure 2023029877000015
(式中、Qは、上記で定義した通りであり、Qは、クロロ、ブロモ、フルオロ、及びヨードから選択される)と反応させて、式(XI)の化合物
Figure 2023029877000016
(式中、R及びQは、上記で定義された通りである)を形成する。
ステップ(4)のピリジンカップリングは通常、例えば、tert-BuOK(カリウムtert-ブトキシド)、tert-BuOLi(リチウムtert-ブトキシド)、tert-BuONa(ナトリウムtert-ブトキシド)、ナトリウムまたはカリウムメトキシド、ナトリウムまたはカリウムエトキシド、KCO、NaCO、KHCO、NaHCO、EtN(トリエチルアミン)、及びDIPEA(N,N-ジイソプロピルエチルアミン)から選択される塩基の存在下で、例えば、DMF(N,N-ジメチルホルムアミド)、NMP(N-メチルピロリドン)、DMI(1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、MeCN(アセトニトリル)、THF(テトラヒドロフラン)、tBuOH(tert-ブチルアルコール)及びこれらの混合物から選択される極性溶媒中で行われる。一実施形態では、溶媒は、DMFであり、塩基は、tert-BuOKである。
通常、式(IX)の化合物に対して2当量以上の塩基が使用され、例えば、モル比(塩基)/(式IX)が、5:1~2:1、例えば、3:1~2:1、特に、2.4:1~2.7:1である。
ステップ(4)の反応は通常、0~40℃、例えば、5~25℃、の温度で行われる。
本発明の一実施形態では、式(X)の化合物は、3,4,5-トリクロロピリジンである。
本発明の一実施形態では、式(XI)の化合物は、2-(3,5-ジクロロ-4-ピリジル)-1-[7-(ジフルオロメトキシ)スピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル]エタノンである。
反応中、式(XII)の不純物
Figure 2023029877000017
が、多量に形成される。
この不純物は、例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)、エタノール、メタノール、酢酸エチル、ヘキサン、ヘプタン、及びそれらの混合物から選択される溶媒から生成物を結晶化することにより、生成物から取り除かれる。本発明の一実施形態では、溶媒は、酢酸エチル及びエタノールの混合物である。
反応の詳細な研究中、式(XIIb)の不純物
Figure 2023029877000018
が、大量に分離されている。
不純物(XIIb)の同定により、以下に記載されるような新しい反応条件がもたらされている。
ステップ(4)では、使用された溶媒は、DMF/tBuOH 30/70v/v混合物であり、塩基は、tert-BuOKであった。これらの条件下では、不純物(XIIb)の形成は、最小限に抑制されたが、反応時間は通常、3~24時間であった。温度範囲は、20~30℃であった。新しいプロセスは、単離収率70~73%を得、WO2017/103058に記載の方法で得られた収率57%を上回った。
ステップ(5)
得られる式(XI)の化合物の酸化は、式(I)の化合物
Figure 2023029877000019
(式中、R及びQは、上記で定義された通りである)を形成するために、式(XI)の該化合物を酸化試薬と反応させることにより行われる。
酸化試薬は通常、AcOH(酢酸)中のPAA(過酢酸)、及びギ酸または酢酸中のH(水溶液)から選択される。好ましい一実施形態では、酸化試薬は、AcOH中のPAAである。一実施形態では、(XI)に対して使用されるPAAの量(モル比)は通常、3~6、例えば、3.8~4.2、である。酸化試薬は通常、1~8時間、例えば、3~5時間、にわたって徐々に添加されて、温度を15~100℃の範囲、例えば、15~50℃の範囲、特に、15~40℃の範囲、に維持する。
反応は通常、30~70℃、例えば、40~60℃、特に、48~55℃、の範囲の温度で行われ、3~48時間、例えば、16~24時間、撹拌される。
式(I)の化合物の精製
得られる式(I)の粗生成物は、結晶化、沈殿、クロマトグラフィーなどで有利に精製され得る。
一実施形態では、得られる式(I)の粗生成物を、水及びEtOH(エタノール)の混合物から結晶化させ、濾過で単離し、乾燥させる。
別の実施形態では、水からの最初の結晶化は、スキップされ、式(I)の化合物は、濃縮反応混合物から直接結晶化(E型)させる。
2-(3,5-ジクロロ-1-オキシド-ピリジン-1-イウム-4-イル)-1-[7-(ジフルオロメトキシ)-1’,1’-ジオキソ-スピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-チアン]-4-イル]エテノンの結晶形Eは、グラフ1から明らかなX線粉末回折パターンを有する。
実験
方法及び試薬
使用された全ての化学物質及び試薬は、商業的供給元から入手可能であった。
H核磁気共鳴(NMR)スペクトルを、示された磁界で記録し、特定の溶媒中でテトラメチルシラン(δ=0.00)に対して、化学シフト値(δ、ppm)を見積もった。
HPLC:カラム:Aeris Peptide 3.6μm XB-C18、100x4.6mm、溶出液は、A:10%のMeCN;90%のH2O;0.1%のTFA及びB:90%のMeCN;10%のH2O;0.1%のTFAの勾配であった、カラム温度:35℃、220nmでのUV検出、流速:1.5mL/min。以下の勾配の溶出液を使用した。
Figure 2023029877000020

Figure 2023029877000021
実施例1
ステップ(1):1-(7-メトキシスピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル)エタノンの調製
反応器に、1-(2,3-ジヒドロキシ-4-メトキシ-フェニル)エタノン(60.0kg、329mol)、テトラヒドロチオピラン-4-オン(37.2kg、320mol)、Montmorillonite K10(30.0kg)、及びトルエン(720.0L)を入れた。ジャケット温度140~150℃を84時間適用しながら、混合物を加熱還流しながら撹拌した。混合物を、86~90℃に冷却し、濾過助剤の層に通して濾過した。反応器を、熱(86~90℃)トルエン(120L)ですすぎ、次に、濾過助剤の層を洗浄するために、熱トルエンを使用した。反応器のすすぎ及びそれに続く濾過助剤の層の洗浄を、熱トルエン(120L)で2回、熱(70℃)酢酸エチル(60L)で1回繰り返した。全てのトルエン及び酢酸エチル濾液を合わせ、約6時間にわたって2~6℃に冷却した。混合物を2~6℃で約30分間撹拌した。
未変換の出発物質を濾過で収集し、43~47℃で真空乾燥させた。収量32.0kg。
未変換の出発物質の単離からの濾液を、撹拌しながら10~16℃に冷却し、10~16℃の水酸化ナトリウム(26.40kg)及び水(162.0L)の混合物を添加した。次に、反応混合物を10~16℃で約30分間撹拌し、次に、撹拌を停止させ、相を安定させた。下の水相を廃棄し、次に、水酸化ナトリウム(26.40kg)及び水(162L)の混合物を10~16℃で撹拌しながら添加した。混合物を約1時間撹拌し、次に、撹拌を停止させ、相を安定させた。下の水相を廃棄し、有機相を容器に移した。反応器をトルエンですすぎ、次に、有機相をカートリッジフィルターに通して反応器に戻した。
70℃以下の温度を適用しながら、溶液を可能な限り真空濃縮した。エタノール(90.0L)を加え、混合物を47~53℃に加熱し、10~15分間その温度で撹拌した。次に、混合物を55℃以下の温度で可能な限り真空濃縮した。エタノール(120.0L)を反応器に添加し、混合物を撹拌しながら加熱還流し、混合物を還流下に維持しながら、水(90.0L)を加熱しながら添加した。混合物を約10時間にわたって2~8℃に冷却し、その温度で約30分間撹拌した。
生成物を濾過で単離し、エタノール(30.0L)及び水(22.8L)の混合物で洗浄し、43~47℃で真空乾燥させた。収量21.80kg(24%、但し、回収された出発物質で補正された場合51%)。H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 7.30 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.75 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 3.88 (s, 3H), 2.91 - 2.84 (m, 2H), 2.84 - 2.77 (m, 2H), 2.49 (s, 3H), 2.30 - 2.22 (m, 2H), 2.22 - 2.12 (m, 2H)。
必要量の1-(7-メトキシスピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル)エタノンを生成するために、必要に応じて、ステップ(1)を繰り返した。
他の触媒をプロセスに使用した。以下の表は、上記手順を一連の粘土及びゼオライトで実施した時の反応の収率及び回収された出発物質の量をまとめたものである。
Figure 2023029877000022
ステップ(2a):1-(7-ヒドロキシスピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル)エタノンの調製
反応器に1-(7-メトキシスピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル)エタノン(26.0kg、92.7mol)、炭酸カリウム(14kg、101mol)、ジメチルホルムアミド(104L)、及び5-tert-ブチル-2-メチル-ベンゼンチオール(26.8kg、149mol)を入れた。HPLCで示される98%以上の変換が達成されるまで、混合物を撹拌しながら85~92℃に加熱した。次に、混合物を25℃に冷却し、水(104L)及び水酸化ナトリウム(水中28%、21.4kg)を添加し、10分間以上撹拌した。混合物のpHが12未満である場合、さらなる水酸化ナトリウム(水中28%)を添加した。次に、トルエン(65L)を添加し、15分間以上撹拌を続けた。撹拌を停止させ、相を安定させた。相を分離させ、有機相を廃棄した。下の水相2つをトルエン(65L)と共に撹拌し、混合物を15分以上撹拌した。撹拌を停止させて、相を安定させた。相を分離させ、有機相を廃棄した。2つの水相を反応器に戻し、ガスの放出を制御するために、塩酸(水中18%、67.6kg)を、撹拌しながら徐々に添加した。得られた混合物を10分間以上撹拌した。6以下のpHを達成するために、さらなる塩酸(水中18%、10.2kg)を添加した。
混合物の温度を35~45℃に調整し、それに続く抽出中、そこに保った。酢酸エチル(156L)を添加し、混合物を30分間以上撹拌した。撹拌を停止させ、相を安定させた。相を分離させた。水相を酢酸エチル(78L)と共に30分間以上撹拌した。撹拌を停止させ、相を安定させた。水相を廃棄した。2つの酢酸エチル相を反応器中で合わせ、水(78L)と共に15分間以上撹拌した。撹拌を停止させ、相を分離させた。水相を廃棄した。
有機相を、ジャケット温度50~60℃で可能な限り濃縮し、真空を適用した。次に、ヘプタン(39L)を添加し、得られた混合物を10℃/時間以下の速度で、5℃以下に冷却し、3時間以上その温度に保った。表題化合物を、濾過で単離し、冷(5℃以下)酢酸エチル(10L)及びヘプタン(10L)の混合物で洗浄し、40~50℃で真空乾燥させた。収量19.75kg(80%)。H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 10.51 (s, 1H), 7.18 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.50 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 2.93 - 2.85 (m, 2H), 2.84 - 2.78 (m, 2H), 2.46 (s, 3H), 2.31 - 2.23 (m, 2H), 2.20 - 2.11 (m, 2H)。
ステップ(2b):テトラブチルアンモニウム7-アセチルスピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-オラート
1-(7-ヒドロキシスピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル)エタノン(19.75kg、74.16mol)、続いて、水酸化テトラブチルアンモニウム(40%の水溶液、53.0kg、81.7mol)を好適な反応器に入れた。ジャケット温度を60℃に設定し、全てが溶解するまで、混合物を撹拌した。塩化ナトリウムの飽和水溶液(59.2kg)を添加し、60℃のジャケット温度で20分間以上撹拌を続けた。撹拌を停止させて、相を分離させた。下の水相を廃棄した。反応器中の混合物を60℃のジャケット温度で再度撹拌した。塩化ナトリウムの飽和水溶液(29.6kg)、次に、水(25L)を添加した。混合物を35℃以上の温度で15分間以上撹拌した。混合物を約20℃/時間の速度で0~5℃に冷却し、混合物を40℃で種化し、再度35℃にする。混合物を0~5℃で2時間以上撹拌し、次に、表題化合物を濾過で単離し、40~50℃で真空乾燥させた。収量32.9kg(87%)。H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 6.94 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 5.74 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 3.23 - 3.07 (m, 8H), 2.87 - 2.72 (m, 4H), 2.25 (s, 3H), 2.16 - 2.07 (m, 2H), 2.06 - 1.96 (m, 2H), 1.62 - 1.51 (m, 8H), 1.30 (h, J = 7.4 Hz, 8H), 0.93 (t, J = 7.4 Hz, 12H)。
ステップ(3):1-[7-(ジフルオロメトキシ)スピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル]エタノン
テトラブチルアンモニウム7-アセチルスピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-オレート(32.93kg、64.85mol)及びジメチルホルムアミド(198L)を反応器に添加した。全てが溶解するまで、混合物を撹拌した。反応器のディップパイプを介して、クロロジフルオロメタン(39.5kg、457mol)を溶液に添加した。反応混合物を50~55℃に加熱し、HPLCで示された出発物質の4%以下が残るまで撹拌した。反応混合物を20~25℃に冷却し、フィルターを介して容器に移した。反応器及びフィルター内の固体をジメチルホルムアミド(10L)で洗浄し、これも容器に添加した。
水(198L)及び水酸化ナトリウム(水中28%、11.0kg)を反応器に入れ、45~55℃に加熱した。容器中の反応混合物を、撹拌しながら反応器に徐々に添加して、温度を45~55℃に維持した。次に、混合物を5~10℃に冷却し、2時間以上その温度で撹拌した。生成物を濾過で単離し、水(82L)で洗浄し、窒素を流しながら45~55℃で真空乾燥させた。収量19.08kg(94%)。H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 7.34 (t, J = 73.1 Hz, 1H), 7.32 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 6.86 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 2.92 - 2.80 (m, 4H), 2.54 (s, 3H), 2.34 - 2.27 (m, 2H), 2.27 - 2.19 (m, 2H)。
ステップ(4) 2-(3,5-ジクロロ-4-ピリジル)-1-[7-(ジフルオロメトキシ)スピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル]エタノン
ジメチルホルムアミド(96L)を好適な反応器に入れた後、カリウムtert-ブトキシド(17.60kg、156.8mol)を添加した。ジメチルホルムアミド(3L)ですすいで、カリウムtert-ブトキシドを確実に移し、カリウムtert-ブトキシドが溶解するまで、混合物を撹拌した。溶液を反応器から容器に移し、反応器をジメチルホルムアミド(6L)ですすぎ、これも容器に移した。
反応器に1-[7-(ジフルオロメトキシ)スピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル]エタノン(19.08kg、60.32mol)、3,4,5-トリクロロピリジン(14.30kg、78.38mol)、及びジメチルホルムアミド(96L)を入れた。混合物を撹拌し、10~15℃に冷却し、次に、カリウムtert-ブトキシドのジメチルホルムアミド溶液を徐々に添加して、反応混合物の温度を5~25℃に維持した。ジメチルホルムアミド(6L)ですすいで、カリウムtert-ブトキシド溶液を確実に移した。混合物を20~25℃に加熱し、HPLCで示される変換が98%以上になるまで撹拌した。
水(96L)を反応混合物に冷却しながら徐々に添加して、温度を20~30℃に維持した。これに続いて、水(115.2kg)及び酢酸エチル(134L)中の飽和塩化ナトリウムを添加した。混合物を20~60分間撹拌し、次に、撹拌を停止させて、相を安定させた。相を分離させ、水相を反応器に戻した。酢酸エチル(96L)を添加し、混合物を20~60分間撹拌した。撹拌を停止させて、相を安定させた。相を分離させた。有機相を反応器中で合わせ、水(48L)及び飽和塩化ナトリウム水(57.8kg)と共に20分間以上撹拌した。撹拌を停止させ、相を安定させた。下の水相を廃棄し、水(48L)及び飽和塩化ナトリウム(57.6kg)を添加した。混合物を20~60分間撹拌し、次に、撹拌を停止させて、相を安定させた。下の水相を廃棄し、水(84L)及び水酸化ナトリウム(水中28%、14.0kg)を添加した。混合物を20~60分間撹拌し、次に、撹拌を停止させて、相を安定させた。下の水相を廃棄した。
反応器中の有機相を、真空の使用及びジャケット温度50~65℃での加熱により濃縮して、約40Lの残留体積にした。エタノール(57L)を反応器に入れ、透明な溶液が得られるまで、混合物を加熱還流した。混合物を5時間以上にわたって5℃に冷却し、3時間以上その温度で撹拌した。生成物を濾過で単離し、エタノール(10L)ですすいで、確実に移した。生成物を冷(5°以下)エタノール(48L)で洗浄し、45~55℃で真空乾燥させた。収量15.57kg(56%)。H NMR (600 Mhz, クロロホルム-d) δ 8.52 (s, 2H), 7.46 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.80 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.73 (t, J = 73.3 Hz, 1H), 4.59 (s, 2H), 3.01 - 2.85 (m, 4H), 2.47 - 2.30 (m, 4H)。HPLC:純度:97.8%。
ステップ(5):2-(3,5-ジクロロ-1-オキシド-ピリジン-1-イウム-4-イル)-1-[7-(ジフルオロメトキシ)-1’,1’-ジオキソ-スピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-チアン]-4-イル]エタノン
反応器に2-(3,5-ジクロロ-4-ピリジル)-1-[7-(ジフルオロメトキシ)スピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル]エタノン(15.6kg、33.7mol)及び氷酢酸(78.0kg)を入れ、混合物を13~20℃に冷却した。過酢酸(酢酸中36~40%、6.52kg、32.6mol)を徐々に添加して、温度を40℃未満に維持した。混合物を40~50℃に加熱し、10~25分間撹拌した。混合物を13~20℃に冷却し、過酢酸の第2の部分(酢酸中の36~40%、6.51kg、32.5mol)を徐々に添加して、温度を40℃未満に維持した。混合物を40~50℃に加熱し、10~25分間撹拌した。混合物を20~30℃に冷却し、過酢酸(酢酸中36~40%、14.3kg、71.5mol)の第3の部分を徐々に添加した。混合物を48~55℃に加熱し、変換が98.5%以上になるまで撹拌した。混合物を20~25℃に冷却し、メタ重亜硫酸ナトリウム(7.21kg、37.9mol)及び水(46L)の混合物を徐々に添加して、温度を35℃未満に維持した。
2-プロパノール(78L)を添加し、混合物を60~65℃に加熱し、熱時濾過した。反応器を洗浄し、濾過された反応混合物を反応器に戻した。混合物を60~65℃に加熱し、水(234L)を徐々に添加して、温度を55℃超に維持した。混合物を60~65℃で30~60分間撹拌し、12時間にわたって5℃に徐々に冷却し、0~10℃で2時間以上撹拌した。粗生成物を、濾過で単離し、水(27L)で洗浄し、約2時間真空乾燥させた。
固体を反応器に戻し、エタノール(390L)で加熱還流した。次に、混合物を68~72℃に冷却し、種化した。混合物を13時間にわたって5℃に冷却し、0~10℃で2時間以上撹拌した。生成物を濾過で単離し、水(4L)及びエタノール(39L)の冷(0~10℃)混合物で洗浄し、窒素を流しながら45~55℃で真空乾燥させた。収量14.6kg(85%)。1H NMR (600 MHz, クロロホルム-d) δ 8.23 (s, 2H), 7.52 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 6.90 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 6.71 (t, J = 72.3 Hz, 1H), 4.49 (s, 2H), 3.47 - 3.38 (m, 2H), 3.33 - 3.24 (m, 2H), 2.83 - 2.75 (m, 2H), 2.75 - 2.68 (m 2H)。HPLC:純度98.6%。
実施例2
1-(7-ヒドロキシスピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル)エタノン
メタノール中のナトリウムメトキシド(30%、64.2mL、0.34mol)を、25~30℃の1-(7-メトキシスピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル)エタノン(50.0g、0.178mol)のジメチルホルムアミド(250mL)溶液に添加した。次に、1-ドデカンチオール(64.88mL、0.271mol)を25~30℃で添加し、混合物を3時間95~100℃に加熱した。反応混合物を25~30℃に冷却し、水酸化ナトリウム(水中28%、50mL)及び水(250mL)を添加した。得られた混合物を約30分間撹拌し、次に、混合物をトルエン(250mL)で3回抽出した。水溶液を約pH6まで塩酸(6M)で酸性化し、酢酸エチル(250mL)で4回抽出した。酢酸エチル抽出物を合わせ、ブライン(250mL)で4回洗浄し、ロータリーエバポレーターを使用して約50mLまで濃縮した。ヘプタン(300mL)を添加し、混合物を周囲温度で1時間撹拌した。生成物を濾過で単離し、ヘプタン(100mL)で洗浄し、乾燥させた。収量44.3g(93%)。NMRは、実施例1のステップ(2a)からの生成物のNMRに対応した。
実施例3
1-(7-ヒドロキシスピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル)エタノン
水酸化ナトリウム(31.4g、0.785mol)を、25~30℃の1-(7-メトキシスピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル)エタノン(15.0g、53.5mmol)のEtOH(500mL)溶液に添加した。次に、1-ドデカンチオール(197mL、0.87mol)を25~30℃で添加し、混合物を加熱還流し、24時間撹拌した。次に、反応混合物から、真空下で300mlの溶媒を除去した。次に、残りのスラリーに、水(500ml)を添加した。次に、得られた溶液をトルエン(500ml)で抽出した。次に、有機相を廃棄し、残りの水相を塩酸(1M)で約pH3~5に酸性化した。生成物を濾過で単離し、水(2x100mL)で洗浄し、60℃で真空乾燥させた。収量93.0g(98%)。NMRは、実施例1のステップ(2a)からの生成物のNMRに対応した。
実施例4
1-(7-ヒドロキシスピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル)エタノン
水酸化ナトリウム(4.7g、117.7mmol)を、25~30℃の1-(7-メトキシスピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル)エタノン(100.0g、0.357mol)の1-プロパノール(75mL)溶液に添加した。次に、25~30℃の1-ドデカンチオール(29.5mL、123.1mmol)を添加し、混合物を加熱還流し、6時間撹拌した。反応混合物を25℃に冷却した。次に、水(75ml)を反応混合物に添加し、次に、トルエン(2x75ml)で2回抽出した。次に、有機相を廃棄し、残りの水相を塩酸(1M)で約pH3~5に酸性化した。生成物を濾過で単離し、水(2x50mL)で洗浄し、60℃で真空乾燥させた。収量11.3g(79%)。NMRは、実施例1のステップ(2a)からの生成物のNMRに対応した。
実施例5
1-[7-(ジフルオロメトキシ)スピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル]エタノン
1-(7-ヒドロキシスピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル)エタノン(221.6g、0.8322mol)、炭酸カリウム(161.3g、1.167mol)、クロロジフルオロ酢酸ナトリウム(292.0g、1.915mol)、ジメチルホルムアミド(1.50L)、及び水(500mL)の混合物を5リットルの反応フラスコ中で撹拌し、106~111℃に徐々に加熱し、ガス発生は、約78℃から観察された。ガスの発生が停止するまで、反応混合物を106~111℃で約2時間撹拌した。混合物を氷水浴で冷却し、水(1.00L)を30~32℃で徐々に添加した。得られた懸濁液を撹拌しながら、さらに6℃に冷却した。粗生成物を濾過で単離し、水で洗浄した。
湿った粗生成物を、酢酸エチル(1.66L)及び水酸化ナトリウム(1M、560mL)と共に約20分間撹拌し、次に、相を分液漏斗で分離させた。下の水相を廃棄し、有機相を水(560mLで2回)で2回洗浄した。ロータリーエバポレーター(真空中、水浴中60℃で)を使用して、有機相を約450mLに濃縮した。酢酸エチル(1.56L)を添加し、上記のロータリーエバポレーターを使用して、混合物を約450mLまで再度濃縮した。酢酸エチル(1.44L)を添加し、不明瞭な溶液を濾過し、移し、酢酸エチル(100mL)の新しい部分で洗浄した。活性炭(6.0g)のプラグを通して、合わせた濾液を濾過し、移し、酢酸エチル(200mL)で洗浄した。合わせた濾液を上記のロータリーエバポレーターで約450mLに濃縮した。ヘプタン(2.00L)を約30分にわたって徐々に加えながら、得られた熱溶液(約60℃)を周囲温度で撹拌した。懸濁液を周囲温度で14時間撹拌した。
混合物を氷水浴中で約2.5時間撹拌し、次に、混合物の温度は、4℃であった。生成物を濾過で単離し、ヘプタン及び酢酸エチル(10:1、200mL)の氷冷混合物で洗浄し、空気を流しながら50℃で真空乾燥させた。収量201g(76%)。NMRは、実施例1のステップ3からの生成物のNMRに対応した。
実施例6
1-[7-(ジフルオロメトキシ)スピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル]エタノン
水酸化ナトリウム(6.16g、154mmol)を水(40mL)に溶解させ、溶液を氷水浴で冷却しながら撹拌した。1-(7-ヒドロキシスピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル)エタノン(2.00g、7.51mmol)及びアセトニトリル(20mL)を添加し、冷却しながら撹拌を続けた。ジエチルブロモジフルオロメチルホスホナート(2.67mL、15.0mmol)を6℃で一度に添加し、冷却しながら撹拌を約20分間続けた。冷却浴を除去し、混合物を周囲温度で約21時間撹拌した。
分液漏斗を使用して、相を分離させ、水相を酢酸エチル(20mL)で抽出した。合わせた有機相を、水(20mL)、次に、ブライン(20mL)で洗浄した。ロータリーエバポレーターを使用して、有機相を濃縮乾固した。酢酸エチル(20mL)を残渣に添加し、ロータリーエバポレーターを使用して、混合物を再度濃縮乾固した。
残渣を酢酸エチル(30mL)に溶解させ、濾過し、移し、酢酸エチル(20mL)で洗浄した。上記のロータリーエバポレーターを使用して、合わせた濾液を濃縮乾固し、表題化合物を黄色がかった固体として得た。収量2.14g(90%)。NMRは、実施例1のステップ3からの生成物のNMRに対応した。
実施例7
1-[7-(ジフルオロメトキシ)スピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル]エタノン
水酸化ナトリウム(301g、7.52mol)を水(2.0L)と共に撹拌し、得られた溶液を氷水浴で冷却した。1-(7-ヒドロキシスピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル)エタノン(100.1g、0.3757mol)及びアセトニトリル(1.0L)を添加した。ブロモジフルオロホスホン酸ジエチル(150.5g、0.5637mol)を、反応混合物中に15~20℃の温度で約40分間にわたって徐々に添加した。撹拌を15~20℃でさらに約2時間続けた。相を分離させた。
水(920mL)を、撹拌しながら有機相に徐々に添加し、得られた懸濁液を約18時間周囲温度で撹拌した。生成物を濾過で単離し、アセトニトリル及び水の1:1の混合物(120mL)で洗浄し、空気を流しながら50℃で真空乾燥させた。収量108g(91%)。NMRは、実施例1のステップ3からの生成物のNMRに対応した。
実施例8
1-[7-(ジフルオロメトキシ)スピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル]エタノン
110℃の反応温度でDMF(8.2mL)及び水(3.6mL)中の炭酸カリウム(1.45g、10.5mmol)の混合物に、1-(7-ヒドロキシスピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル)エタノン(2.0g、7.51mmol)及びクロロジフルオロ酢酸ナトリウム(2.86g、18.8mmol)のDMF(6.2mL)溶液を2~4時間にわたって添加した。添加の完了後、反応混合物をさらに60分間撹拌した。次に、反応温度を70℃に下げ、0.5MのNaOH水溶液(10mL)を反応混合物に添加した。
次に、得られた反応スラリーを徐々に10~20℃に冷却した。生成物を濾過で単離し、水(40mL)で洗浄し、60℃で真空乾燥させた。収量1.73g(73%)。NMRは、実施例1のステップ(3)からの生成物のNMRに対応した。
実施例9
2-(3,5-ジクロロ-4-ピリジル)-1-[7-(ジフルオロメトキシ)スピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル]エタノン
ジメチルホルムアミド(128mL)及びtert-ブタノール(298mL)を好適な反応器に入れた後、カリウムtert-ブトキシド(81.4g、726mmol)を添加した。カリウムtert-ブトキシドが溶解するまで、混合物を撹拌した。
第2の反応器に1-[7-(ジフルオロメトキシ)スピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル]エタノン(85.0g、269mmol)、3,4,5-トリクロロピリジン(58.8g、322mmol)、ジメチルホルムアミド(76.5mL)、及びtert-ブタノール(179mL)を入れた。混合物を22~25℃で撹拌し、次に、カリウムtert-ブトキシドのジメチルホルムアミド及びtert-ブタノール溶液を徐々に添加して、反応混合物の温度を30℃未満に維持した。HPLCで示される変換が98%以上になるまで、反応混合物を22~25℃で撹拌した。
水(340mL)を反応混合物に徐々に添加して、温度を30℃未満に維持した。反応混合物を分液漏斗に移し、酢酸エチル(850mL)で希釈した。下の水相を廃棄した。有機相を水酸化ナトリウム水溶液(2M、500mL)で洗浄し、下の水相を廃棄した。有機相を水(340mL)で洗浄し、下の水相を廃棄した。有機相を好適な反応器に移し、蒸気の温度が39℃に達するまで50℃(ジャケット温度)で減圧(100mbar)濃縮した。次に、エタノール(255mL)を添加し、スラリーを加熱還流(90℃)し、1時間撹拌した。次に、溶液を5℃に徐々に冷却した。生成物を濾過で単離し、エタノール(20mL)ですすいで、確実に移した。生成物を冷(5°以下)エタノール(150mL)で洗浄し、45~55℃で真空乾燥させた。収量91.0g(73.2%)。H NMR (600 Mhz, クロロホルム-d) δ 8.52 (s, 2H), 7.46 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.80 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.73 (t, J = 73.3 Hz, 1H), 4.59 (s, 2H), 3.01 - 2.85 (m, 4H), 2.47 - 2.30 (m, 4H)。HPLC:純度:97%。
実施例10
1-(7-ヒドロキシスピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル)エテノンの調製
好適な反応容器を窒素でフラッシュした。窒素の流れを一時的に停止させ、1-(7-メトキシスピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロ-チオピラン]-4-イル)エテノン(1.00kg、3.57mol)、続いて、エタノール(2.5L)、水酸化ナトリウム(314g、7.85mol、2.2当量)、及び1-ドデカンチオール(1.66kg、8.2mol、2.3当量)を反応容器に入れた。反応混合物を撹拌しながら還流状態に加熱し、この温度を22~24時間維持した。
HPLC分析(220nm)用に、エタノール中でIPC(イオン対クロマトグラフィー)を調製した。出発物質が2面積%未満で存在した場合、反応混合物を20~25℃に冷却した。
以後、水(5L)を撹拌時に反応混合物に入れた。続いて、トルエン(1.5L)を添加し、混合物を少なくとも15分間撹拌した。
撹拌を停止させ、相を分離させた。
水相をトルエン(2x1.5L)で2回洗浄した。
水(1L)を添加した後、塩酸水溶液(18%、1.5~1.6kg、2.1~2.2当量)を添加した。
沈殿物を濾別し、水(2x2L)で2回、ヘプタン(2L)で洗浄した。湿った固体を反応容器に移し、ヘプタン(5L)を添加した。スラリーを撹拌し、還流条件まで加熱し、水を共沸して除去した。
混合物を20~25℃に冷却し、固体を濾別し、真空乾燥させた。
収率:80~90%。NMRは、実施例1のステップ(2a)からの生成物のNMRに対応した。
1-[7-(ジフルオロメトキシ)スピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル]エテノンの調製
炭酸カリウム(3.12kg、22.6mol、1.4当量)及びDMF(15.8kg)を好適な反応容器(#1)に添加した。懸濁液を20~25℃で撹拌し、容器及び混合物を20~25℃で少なくとも1時間窒素でフラッシュした。
窒素気泡管を備えた別の反応容器(#2)に、1-(7-ヒドロキシスピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル)エテノン(4.3kg、16.2mol、1当量)、クロロジフルオロ酢酸ナトリウム(6.16kg、40.4mol、2.5当量)、及びDMF(12kg)を入れた。懸濁液を20~25℃で撹拌し、容器及び混合物を20~25℃で少なくとも1時間窒素でフラッシュした。
容器(#1)中の懸濁液を115℃に加熱し、容器(#2)中の内容物を7~8時間にわたって容器(#1)に移した。
HPLC分析(220nm)用に、アセトニトリル中でIPCを調製し、さらなる進行の基準は、1-(7-ヒドロキシスピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’テトラヒドロチオピラン]4-イル)エテノンの5面積%未満であった。
反応混合物を20~25℃に冷却し、KOH水溶液(0.75M、18.8kg)を反応物に添加した。
沈殿物を濾別し、KOH溶液(0.75M、9kg)、続いて、水(86kg)で洗浄した。
湿った物質をDMF(16kg)に溶解させ、40~45℃に加熱した。温度を45~50℃に維持しながら、MSA(メタンスルホン酸)(3.44kg、35.8mol、2.2当量)を添加した。
HPLC分析(272nm)用に、アセトニトリル中でIPCを調製し、さらなる進行の基準は、式(IXb)の化学副生物の4面積%未満であった。
反応混合物を35~40℃に冷却し、KOH水溶液(3.25M、18.7kg)を混合物に添加した。添加の完了後、混合物を20~25℃に冷却した。さらなる進行の基準は、溶液のpH値が10~12であった。
固体を濾別し、KOH溶液(0.75M、9kg)、続いて、水(86kg)で洗浄した。固体を60℃の温度で真空乾燥させた。
収率:85%超(93%を超える純度)。NMRは、実施例1のステップ(3)からの生成物のNMRに対応した。
あるいは、TFAを、MSAの代わりにワークアップに使用することができる。最初の単離後の湿った物質をDMF(100ml)に溶解させた。TFA(トリフルオロ酢酸)(13.4g、116.4mmol、1.5~3当量)を水(21mL)と一緒に添加し、反応を60~70℃で実施した。
反応混合物を44~50℃に冷却し、NaOH水溶液(1.25M、140mL)を混合物に添加した。添加の完了後、混合物を1時間撹拌した。
固体を濾過で単離し、0.5MのNaOH、次に、水(480mL)で洗浄した。固体を50℃の温度で真空乾燥させた。収率:90%超(94%を超える純度)。NMRは、実施例1のステップ(3)からの生成物のNMRに対応した。
3,4,5-トリクロロピリジンの調製
ステップ1:アセトニトリル(15.0体積)及び水(0.1体積)中の4-ピリジノール(1.0当量)の撹拌溶液を40℃に加熱し、次に、40~55℃のN-クロロスクシンアミド(2.2当量)を少しずつ添加した。反応混合物を45~55℃で6~8時間撹拌し、反応の進行をHPLCで監視した。反応の完了後、反応物を冷却し、3~4時間撹拌した。固体を濾過し、アセトニトリル(1x2.0体積)及び水(5.0体積+2.0体積)で洗浄した。生成物をオーブン内で恒量まで乾燥させた。
ステップ2:アセトニトリル(5.0体積)中の3,5-ジクロロ-4-ピリジノール(1.0当量)の撹拌懸濁液にPOCl(2.0当量)を添加した。反応混合物を50~55℃に加熱し、24時間撹拌した。反応の進行をHPLCで監視した。反応の完了後、混合物を冷却した。次に、反応混合物を2~10℃の水(5.0体積)中に徐々に注いだ。混合物を20~30分間撹拌し、pHを50%のNaOH(水溶液)で9~10に調整した。温度を25~30℃に上げ、混合物をn-ヘプタン(1x18.0体積、2x10.0体積)で抽出した。合わせた有機層を水(1x5.0体積)で洗浄し、次に、木炭(15%w/w)を添加し、1~2時間撹拌した。有機相をハイフロ層に通して濾過し、濾過固形物をヘプタン(2.0体積)で洗浄した。収集された有機相を、最大1.0体積になるまで、40℃以下で真空濃縮した。混合物を25~30℃に冷却し、水(2.0体積)を添加した。混合物を再度真空濃縮して、さらなるヘプタンを除去した。2.0体積未満になった時、濃縮を停止させた。水(5.0体積)を添加し、混合物を2~3時間撹拌した。固体を濾過で単離し、水(2.0容量)で洗浄した。40~45℃の真空オーブンで恒量まで乾燥させた。1H NMR (600 MHz, クロロホルム-d) δ 8.52 (s, 2H)。
2-(3,5-ジクロロ-4-ピリジル)-1-[7-(ジフルオロメトキシ)スピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル]エタノンの調製
DMF(5L)を反応容器に添加し、続いて、効率的な撹拌時に、カリウムtert-ブトキシド(0.92L、0.8mol、2.6当量)を少しずつ添加した。混合物を不活性雰囲気下、20~25℃で一晩撹拌した。
1-[7-(ジフルオロメトキシ)スピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル]エテノン(1kg、3.16mol、1当量)及び3,4,5-トリクロロピリジン(0.73kg、4.1mol、1.3当量)、続いて、DMF(4.5L)を反応容器(#2)に添加した。確実に反応物質を良好に混合する速度で、撹拌を開始した。
カリウムtert-ブトキシドの溶液を容器(#2)に添加した。
1-[7-(ジフルオロメトキシ)スピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル]エテノンが2%未満である時、反応混合物を冷却し、水(1L)及び酢酸エチル(10L)を添加した。
水(19L)を添加し、混合物を撹拌した。撹拌を停止させ、相を分離させた。温度を35~45℃に維持した。
下の水相を廃棄した。酢酸エチル(5L)、続いて、(20L)を添加した。混合物を撹拌し、撹拌後、相を分離させた。
下の水相を廃棄した。有機相を撹拌時に還流条件まで加熱した。還流中に、還流条件を維持させる速度で、エタノール(15L)を混合物に入れた。蒸気温度が74~76℃になるまで、共沸溶媒混合物を留去した。
混合物の温度を冷却し、生成物を濾別し、冷エタノール(2x2.5L)で2回洗浄した。
生成物を40~50℃で真空乾燥させた。収率:45~80%。NMRは、実施例1のステップ(4)からの生成物のNMRに対応した。
2-(3,5-ジクロロ-1-オキシド-ピリジン-1-イウム-4-イル)-1-[7-(ジフルオロメトキシ)-1’,1’-ジオキソ-スピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-チアン]-4-イル]エテノンの調製
反応容器中に2-(3,5-ジクロロ-4-ピリジル)-1-[7-(ジフルオロメトキシ)スピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-テトラヒドロチオピラン]-4-イル]エタノン(16.1kg、34.8mol、1当量)及び氷酢酸(33.8kg)を入れた。懸濁液を15~20℃に冷却した。過酢酸(36~40%、20.5kg、104.7mol、3.01当量)を混合物に少しずつ添加した。混合物を60℃に加熱し、12~24時間撹拌した。
HPLC分析(220nm)用に、アセトニトリル中でIPCを調製した。2-(3,5-ジクロロ-1-オキシド-ピリジン-1-イウム-4-イル)-1-[7-(ジフルオロメトキシ)-1’,1’-ジオキソ-スピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-チアン]-4-イル]エタノンが98.5面積%超になった時、反応を終えた。
酢酸(36kg)及びメタ亜硫酸水素ナトリウム(2.415kg、12.7、0.36当量)を反応混合物に添加した。混合物を少なくとも3時間40~45℃に加熱した。
酢酸を真空蒸発させることにより除去し、次に、撹拌時にエタノール(386L)、続いて、水(16L)を添加した。
表題化合物(141g、E型)を混合物に添加し、次に、混合物を加熱還流した。
固体を濾別し、エタノール(39L)で洗浄し、50℃で真空乾燥させた。
収率:80~90%。NMRは、実施例1のステップ(5)からの生成物のNMRに対応した。X線粉末回折パターンは、グラフ1から明らかである。
収率:80~90%。NMRは、実施例1のステップ(5)からの生成物のNMRに対応した。X線粉末回折パターンは、グラフ1から明らかである。
本願は、下記の態様も包含する。
[態様1]
式(I)の化合物
Figure 2023029877000062
(式中、R は、CHF 及びCF から選択され、Qは、クロロ、ブロモ、及びフルオロから選択される)の調製方法であって、
(1)式(II)の化合物
Figure 2023029877000063
(式中、R は、水素、C 1-6 -アルキル、及びアリールアルキルから選択され、R 21 は、水素及びC(O)R 22 から選択され、R 22 は、水素及びC 1-6 -アルキルから選択される)を、粘土またはゼオライトの形態の酸触媒の存在下で、式(III)の化合物
Figure 2023029877000064
と反応させて、式(IV)の化合物
Figure 2023029877000065
(式中、R 及びR 21 は、上記で定義された通りである)を形成するステップ、
(2a)前記式(IV)の化合物
Figure 2023029877000066
(式中、R 及びR 21 は、上記で定義された通りである)を、好適な溶媒中の金属水酸化物の存在下で、脂肪族または芳香族チオールと反応させて、式(VI)の化合物
Figure 2023029877000067
(式中、R 21 は、上記で定義されている)を得るステップ、
(3’)前記式(VI)の化合物
Figure 2023029877000068
(式中、R 21 は、上記で定義されている)及びクロロジフルオロ酢酸ナトリウムのDMF溶液を、DMF、水、及び炭酸カリウムの予熱混合物に長期間にわたって添加することにより、前記式(VI)の化合物を反応させて、式(IX)の化合物
Figure 2023029877000069
(式中、R 及びR 21 は、上記で定義された通りである)を得るステップ、
(4)前記式(IX)の化合物を、式(X)のピリジン化合物
Figure 2023029877000070
(式中、Qは、上記で定義した通りであり、Q は、クロロ、ブロモ、フルオロ、及びヨードから選択される)と反応させて、式(XI)の化合物
Figure 2023029877000071
(式中、R 及びQは、上記で定義された通りである)を形成するステップ、ならびに
(5)前記得られた式(XI)の化合物を酸化して、前記式(I)の化合物
Figure 2023029877000072
(式中、R 及びQは、上記で定義された通りである)を調製するステップ、を含む、前記方法。
[態様2]
ステップ(2a)における前記金属水酸化物が、NaOHである、態様1に記載の方法。
[態様3]
ステップ(2a)における前記反応が、NaOH、1-ドデカンチオール、及びエタノールを使用して実施される、態様1または2に記載の方法。
[態様4]
ステップ(2a)における前記反応が、NaOH、1-ドデカンチオール、及び1-プロパノールを使用して実施される、態様1または2に記載の方法。
[態様5]
ステップ(3’)において、前記化合物が、高温のDMF中のTFAの使用及びその後のNaOH水溶液での処理による除去で単離される、先行態様のいずれか1つに記載の方法。
[態様6]
前記化合物が、高温のDMF中のMSAの使用及びその後のKOH水溶液での処理による除去で単離される、態様5に記載の方法。
[態様7]
ステップ(4)における前記反応が、DMF/tBuOH溶媒中で且つ塩基としてtert-BuOKを使用して行われる、先行態様のいずれか1つに記載の方法。
[態様8]
DMF/tBuOHの前記溶媒が、30/70v/v混合物である、態様7に記載の方法。
[態様9]
ステップ(5)において、式(I)の前記化合物が、前記濃縮反応混合物から直接結晶化される、先行態様のいずれか1つに記載の方法。
[態様10]
が、CHF である、先行態様のいずれか1つに記載の方法。
[態様11]
各Q及び各Q が、クロロである、先行態様のいずれか1つに記載の方法。
[態様12]
ステップ(1)では、前記酸触媒が、シリケート物質Montmorillonite K10である、先行態様のいずれか1つに記載の方法。
[態様13]
態様1の方法により得られた式(I)の化合物
Figure 2023029877000073
(式中、R は、CHF 及びCF から選択され、Qは、クロロ、ブロモ、及びフルオロから選択される)の調製方法。
[態様14]
式(I)の化合物
Figure 2023029877000074
(式中、R は、CHF 及びCF から選択され、Qは、クロロ、ブロモ、及びフルオロから選択される)の調製方法であって、態様1で定義された前記ステップ(2a)を含む、前記方法。
[態様15]
ステップ(2a)における前記金属水酸化物が、NaOHである、態様14に記載の方法。
[態様16]
ステップ(2a)における前記反応が、NaOH、1-ドデカンチオール、及びエタノールを使用して実施される、態様14に記載の方法。
[態様17]
ステップ(2a)における前記反応が、NaOH、1-ドデカンチオール、及び1-プロパノールを使用して実施される、態様14に記載の方法。
[態様18]
式(I)の化合物
Figure 2023029877000075
(式中、R は、CHF 及びCF から選択され、Qは、クロロ、ブロモ、及びフルオロから選択される)の調製方法であって、態様1で定義された前記ステップ(3’)を含む、前記方法。
[態様19]
ステップ(3’)における前記化合物が、高温のDMF中のTFAの使用及びその後のKOH水溶液での処理による除去で単離される、態様18に記載の方法。
[態様20]
ステップ(3’)における前記化合物が、高温のDMF中のMSAの使用及びその後のNaOH水溶液での処理による除去で単離される、態様18に記載の方法。
[態様21]
式(I)の化合物
Figure 2023029877000076
(式中、R は、CHF 及びCF から選択され、Qは、クロロ、ブロモ、及びフルオロから選択される)の調製方法であって、態様1で定義されたステップ(4)を含み、前記反応が、DMF/tBuOHの溶媒及びtert-BuOkの塩基において行われる、前記方法。
[態様22]
DMF/tBuOHの前記溶媒が、30/70v/v混合物である、態様21に記載の方法。
[態様23]
式(I)の化合物
Figure 2023029877000077
(前記R は、CHF 及びCF から選択され、Qは、クロロ、ブロモ、及びフルオロから選択される)の調製方法であって、前記ステップ(2a)、(3’)、及び(4)のそれぞれ、ならびに、その後に前記得られた化合物を酸化することを含む、前記方法。
[態様24]
グラフ1から明らかなX線粉末回折パターンを有する2-(3,5-ジクロロ-1-オキシド-ピリジン-1-イウム-4-イル)-1-[7-(ジフルオロメトキシ)-1’,1’-ジオキソ-スピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-チアン]-4-イル]エテノンの結晶形(E)。

Claims (24)

  1. 式(I)の化合物
    Figure 2023029877000023
    (式中、Rは、CHF及びCFから選択され、Qは、クロロ、ブロモ、及びフルオロから選択される)の調製方法であって、
    (1)式(II)の化合物
    Figure 2023029877000024
    (式中、Rは、水素、C1-6-アルキル、及びアリールアルキルから選択され、R21は、水素及びC(O)R22から選択され、R22は、水素及びC1-6-アルキルから選択される)を、粘土またはゼオライトの形態の酸触媒の存在下で、式(III)の化合物
    Figure 2023029877000025
    と反応させて、式(IV)の化合物
    Figure 2023029877000026
    (式中、R及びR21は、上記で定義された通りである)を形成するステップ、
    (2a)前記式(IV)の化合物
    Figure 2023029877000027
    (式中、R及びR21は、上記で定義された通りである)を、好適な溶媒中の金属水酸化物の存在下で、脂肪族または芳香族チオールと反応させて、式(VI)の化合物
    Figure 2023029877000028
    (式中、R21は、上記で定義されている)を得るステップ、
    (3’)前記式(VI)の化合物
    Figure 2023029877000029
    (式中、R21は、上記で定義されている)及びクロロジフルオロ酢酸ナトリウムのDMF溶液を、DMF、水、及び炭酸カリウムの予熱混合物に長期間にわたって添加することにより、前記式(VI)の化合物を反応させて、式(IX)の化合物
    Figure 2023029877000030
    (式中、R及びR21は、上記で定義された通りである)を得るステップ、
    (4)前記式(IX)の化合物を、式(X)のピリジン化合物
    Figure 2023029877000031
    (式中、Qは、上記で定義した通りであり、Qは、クロロ、ブロモ、フルオロ、及びヨードから選択される)と反応させて、式(XI)の化合物
    Figure 2023029877000032
    (式中、R及びQは、上記で定義された通りである)を形成するステップ、ならびに
    (5)前記得られた式(XI)の化合物を酸化して、前記式(I)の化合物
    Figure 2023029877000033
    (式中、R及びQは、上記で定義された通りである)を調製するステップ、を含む、前記方法。
  2. ステップ(2a)における前記金属水酸化物が、NaOHである、請求項1に記載の方法。
  3. ステップ(2a)における前記反応が、NaOH、1-ドデカンチオール、及びエタノールを使用して実施される、請求項1または2に記載の方法。
  4. ステップ(2a)における前記反応が、NaOH、1-ドデカンチオール、及び1-プロパノールを使用して実施される、請求項1または2に記載の方法。
  5. ステップ(3’)において、前記化合物が、高温のDMF中のTFAの使用及びその後のNaOH水溶液での処理による除去で単離される、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記化合物が、高温のDMF中のMSAの使用及びその後のKOH水溶液での処理による除去で単離される、請求項5に記載の方法。
  7. ステップ(4)における前記反応が、DMF/tBuOH溶媒中で且つ塩基としてtert-BuOKを使用して行われる、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  8. DMF/tBuOHの前記溶媒が、30/70v/v混合物である、請求項7に記載の方法。
  9. ステップ(5)において、式(I)の前記化合物が、前記濃縮反応混合物から直接結晶化される、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  10. が、CHFである、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  11. 各Q及び各Qが、クロロである、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  12. ステップ(1)では、前記酸触媒が、シリケート物質Montmorillonite K10である、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
  13. 請求項1の方法により得られた式(I)の化合物
    Figure 2023029877000034
    (式中、Rは、CHF及びCFから選択され、Qは、クロロ、ブロモ、及びフルオロから選択される)の調製方法。
  14. 式(I)の化合物
    Figure 2023029877000035
    (式中、Rは、CHF及びCFから選択され、Qは、クロロ、ブロモ、及びフルオロから選択される)の調製方法であって、請求項1で定義された前記ステップ(2a)を含む、前記方法。
  15. ステップ(2a)における前記金属水酸化物が、NaOHである、請求項14に記載の方法。
  16. ステップ(2a)における前記反応が、NaOH、1-ドデカンチオール、及びエタノールを使用して実施される、請求項14に記載の方法。
  17. ステップ(2a)における前記反応が、NaOH、1-ドデカンチオール、及び1-プロパノールを使用して実施される、請求項14に記載の方法。
  18. 式(I)の化合物
    Figure 2023029877000036
    (式中、Rは、CHF及びCFから選択され、Qは、クロロ、ブロモ、及びフルオロから選択される)の調製方法であって、請求項1で定義された前記ステップ(3’)を含む、前記方法。
  19. ステップ(3’)における前記化合物が、高温のDMF中のTFAの使用及びその後のKOH水溶液での処理による除去で単離される、請求項18に記載の方法。
  20. ステップ(3’)における前記化合物が、高温のDMF中のMSAの使用及びその後のNaOH水溶液での処理による除去で単離される、請求項18に記載の方法。
  21. 式(I)の化合物
    Figure 2023029877000037
    (式中、Rは、CHF及びCFから選択され、Qは、クロロ、ブロモ、及びフルオロから選択される)の調製方法であって、請求項1で定義されたステップ(4)を含み、前記反応が、DMF/tBuOHの溶媒及びtert-BuOkの塩基において行われる、前記方法。
  22. DMF/tBuOHの前記溶媒が、30/70v/v混合物である、請求項21に記載の方法。
  23. 式(I)の化合物
    Figure 2023029877000038
    (前記Rは、CHF及びCFから選択され、Qは、クロロ、ブロモ、及びフルオロから選択される)の調製方法であって、前記ステップ(2a)、(3’)、及び(4)のそれぞれ、ならびに、その後に前記得られた化合物を酸化することを含む、前記方法。
  24. グラフ1から明らかなX線粉末回折パターンを有する2-(3,5-ジクロロ-1-オキシド-ピリジン-1-イウム-4-イル)-1-[7-(ジフルオロメトキシ)-1’,1’-ジオキソ-スピロ[1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-チアン]-4-イル]エテノンの結晶形(E)。
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