JP2023029032A - 回転角度検出装置及び回転角度の導出方法 - Google Patents

回転角度検出装置及び回転角度の導出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡素な構造で回転電機の回転軸の回転角度を高精度で検出可能な回転角度検出装置及び回転角度の導出方法を得る。【解決手段】回転電機100の永久磁石80で構成された回転子の磁束を、回転子の回転軸60から離れた位置に実装された回転角センサ10で検出し、検出した磁束の変化に基づいて導出した回転軸60の回転角度を、当該回転角度と、0から360度まで等差で変化する理想角度と、の誤差を補正する補正値で補正して出力する。【選択図】図1

Description

本発明は、回転電機の回転軸の回転角度を検出する回転角度検出装置及び回転角度の導出方法に関する。
ブラシレスモータ等の三相同期式の回転電機では、永久磁石で構成され回転軸と共に回転する回転子の磁極の位置を検出することが求められる。回転電機の制御装置は、検出した磁極の位置に基づいて、回転子の近傍に配設された巻線への通電を制御する。
特許文献1には、ホール素子を用いたセンサによって、回転電機の回転子の磁極の位置を検出する位置検出ユニットが開示されている。
特開2014-75889公報
しかしながら、特許文献1に記載の位置検出ユニットは、回転子の磁束によって一時的に磁化された金属部品の磁界を3つのセンサで検出する複雑な構造を要する上に、U相、V相、W相の三相各相の巻線への通電を制御するために必要な情報として、回転子の磁極の位置が検出できれば十分なことから、回転子と共に回転する回転電機の回転軸の回転角度を検出できないという問題があった。
本発明は上記課題に鑑みて創作されたものであり、簡素な構造で回転電機の回転軸の回転角度を高精度で検出可能な回転角度検出装置及び回転角度の導出方法を得ることを目的とする。
上記目的を達成するために本発明に係る回転角度検出装置は、回転電機(100)の永久磁石(80)で構成された回転子の磁束を、前記回転子の回転軸(60)から離れた位置で検出する磁束検出部(10)と、前記磁束検出部(10)で検出した前記磁束の変化に基づいて導出した前記回転軸(60)の回転角度を、該回転角度と、0から360度まで等差で変化する理想角度と、の誤差を補正する補正値で補正して出力する回転角度導出部と、を含む。
この様に構成することで、簡素な構造で回転電機の回転軸の回転角度を高精度で検出可能な回転角度検出装置を得ることができる。
(A)は、本実施形態に係る回転電機の構成の一例を回転軸の一方の端面方向から見た概略図であり、(B)は、本実施形態に係る回転電機を回転軸の径方向から見た概略図である。 (A)は、回転角センサのパッケージの一例を示した概略図であり、(B)は、回転角センサの構成の一例を示した概略図である。 (A)は、回転角センサに含まれる磁束検出部の構成を示した概略図であり、(B)は、磁束検出部の出力波形を示した概略図である。 (A)は、回転する永久磁石の外周の径方向の端部の近傍、又は回転する永久磁石の軸方向の端部の近傍に回転角センサを実装した場合を示した説明図であり、(B)は、回転する永久磁石の磁束の密度成分を示した説明図であり、(C)は、回転角センサの出力波形を示した概略図である。 本実施形態に係る回転角度検出装置の回転角度導出の処理の一例を示したフローチャートである。 補正値の設定処理の一例を示したフローチャートである。 (A)は、理想角度、角度誤差及び検出角度の一例を示した概略図であり、(B)は、決定したマップ点数に応じて検出角度及び補正値をマッピングした角度誤差マップの一例であり、(C)は、角度誤差マップを用いた機械角の補正の一態様を示した説明図である。 マップ点数及び機械角度誤差の範囲を各々決定する際の説明図である。 (A)は、本実施形態の第1の変形例である回転電機の構成の一例を示した概略図であり、(B)は、本実施形態の第2の変形例である回転電機の構成の一例を示した概略図である。 (A)は、本実施形態の第3の変形例である回転電機の構成の一例を示した概略図であり、(B)は、本実施形態の第4の変形例である回転電機の構成の一例を示した概略図である。
以下、本実施形態を図面に基づいて説明する。図1(A)は、本実施形態に係る回転電機100の構成の一例を回転軸60の一方の端面方向から見た概略図であり、図1(B)は、本実施形態に係る回転電機100を回転軸60の径方向(側面方向)から見た概略図である。図1(A)、(B)に各々示したように、本実施形態に係る回転電機100は、回転角度の検出対象である回転軸60と同軸に設けられ、回転軸60と共に回転可能な永久磁石80で構成された回転子と、永久磁石80の周方向に配設された円環状の基板84上に実装された回転角センサ10と、回転角センサ10で検出した磁束変化に基づいて導出された回転軸60の回転角度に応じた通電がなされる巻線を備えたステータ90とを備えたインナーロータ型式の3相同期回転電機である。回転角センサ10で検出した磁束の変化を示す信号は、例えば基板84上に実装された回転電機100の制御装置に入力され、当該制御装置において回転軸60の回転角度が導出される。本実施形態では、回転角センサ10と制御装置とで回転角度検出装置を構成する。制御装置は、基板84以外の箇所に設けられていてもよい。
図1(B)に示したように、永久磁石80の周方向には通電制御によっていわゆる回転磁界を生成する巻線が巻回されたステータ90が配設されている。ステータ90が備える巻線にはバスバー等の導電性部材を介して基板84から回転磁界を生成するための電力が供給される。
回転角センサ10は、基板84のステータ90に対向する面に実装され、永久磁石80の磁束を検出する。回転角センサ10が、永久磁石80の磁束を検出して出力する電気信号は、基板84等に実装された制御装置12に入力される。制御装置12は回転角センサ10が出力した電気信号に基づいて回転軸の回転角を導出する。本実施形態において、制御装置12は、回転角センサ10で検出した永久磁石80の磁束の変化に基づいて導出した回転軸60の回転角度を、当該回転角度と、0から360度まで等差で変化する理想角度と、の誤差を補正する補正値で補正して出力する回転角度導出部と、して機能する。
回転軸60は中空構造でもよく、回転軸60が中空構造の場合には、油圧装置用の配管、又はケーブル等を回転軸60の内部に配設できる。
図2(A)は、回転角センサ10のパッケージの一例を示した概略図であり、図2(B)は、回転角センサ10の構成の一例を示した概略図である。図2(A)に示したように、回転角センサ10は、パッケージから線状の導電性端子がある程度の長さで略同一方向に突出するリードタイプである。リードタイプの回転角センサ10の導電性端子は、当該導電性端子を固定して回転角センサ10を水平方向又はパッケージを上にして鉛直方向に保持した場合に座屈しない程度の剛性を有する。
また、図2(B)に示したように、回転角センサ10はパッケージ内に磁束検出部20A、及び磁束検出部20Bの複数の磁束検出部を含む。
図3(A)は、回転角センサ10に含まれる磁束検出部20A、20Bの構成を示した概略図であり、図3(B)は、磁束検出部20A、20Bの出力波形70、72を示した概略図である。
図3(A)に示したように、磁束検出部20A、20Bは、一例としてMR(磁気抵抗)素子で構成されている。磁束検出部20A、20Bは、4つの抵抗がブリッジ状に配置されたホイートストンブリッジの一種であり、電圧Vccが印加された状態で、磁束を受けると各々の抵抗の抵抗値が変化する。その結果、磁束検出部20Aは、端子Sin+、Sin-から電圧が正弦波状に変化する出力波形70を有する電気信号を出力し、磁束検出部20Bは、端子Cos+、Cos-から出力波形70とは異なる位相で電圧が変化する出力波形72を有する電気信号を出力する。
出力波形70と出力波形72との位相差は、磁束検出部20A、20Bの実装位置による。図3(A)に示したように、磁束検出部20Bを、磁束を受ける向きが、磁束検出部20Aとは90度異なる位置に実装すると、出力波形70が正弦波状であれば、出力波形72は余弦波状となる。
出力波形70と出力波形72との位相差が90度であれば、出力波形70と出力波形72とから回転軸60の回転角度の正接(tan)が求められる。さらに、逆正接関数(arctan)の値を求めれば、回転角度が導出される。
本実施形態では、磁束検出部20A、20BはMR素子を採用したが、ホール素子等の他の磁気検出素子を用いてもよい。
図4(A)は、回転する永久磁石80の外周の径方向の端部の近傍、又は回転する永久磁石80の軸方向の端部の近傍に回転角センサ10を実装した場合を示した説明図であり、図4(B)は、回転する永久磁石80の磁束88の密度成分を示した説明図であり、図4(C)は、回転角センサ10の出力波形74、76を示した概略図である。図4(A)~(C)では、永久磁石80は、説明を簡略化するため、1極対磁石として描かれている。永久磁石80が1極対磁石であれば、回転軸60の回転角度の電気角と機械角とが一致する。
図4(A)では、円柱状を呈する永久磁石80の外周からギャップΔd外側に設けられたセンサ配置領域82に2つの磁束検出部を含む回転角センサ10のパッケージが実装される。その結果、2つの磁束検出部は、永久磁石80の外周の接線に平行な状態で各々実装される。また、回転角センサ10は、永久磁石80の軸方向の端部からギャップΔe離れた領域に実装されてもよい。
図4(A)に示したように、回転する磁石の径方向又は磁石の端部の近傍に回転角センサ10を実装する場合をoff-axisと称する
off-axisでは、一例として、回転角センサ10の1の磁束検出部を永久磁石80の法線方向B(R)において、磁束密度波形が理想正弦波に近い状態となる位置に実装する。また、回転角センサ10の他の磁束検出部を永久磁石80の接線方向B(θ)において、磁束密度波形が理想正弦波に近い状態となる位置に実装する。法線方向B(R)と接線方向B(θ)が互いに90度ずれているのであれば、例えば、出力波形74は正弦波状になり、出力波形76は余弦波状となる。
回転する磁石の軸方向に回転角センサを実装する場合をon-axisと称する。on-axisでは、図4(C)に示したoff-axisの出力波形74、76よりも、正弦波と余弦波の各々の振幅が略同等の出力波形が得られるが、回転角センサ10を回転軸の軸線上に実装することを要する。しかしながら、回転軸60を中空にしてケーブル等を配設する場合には回転角センサをon-axisで実装することが困難となる。
本実施形態では、回転角センサ10をoff-axisで実装することにより、回転軸60の内部への各種のケーブル等の配設を可能にしている。しかしながら、回転角センサ10をoff-axisで実装した場合、図4(C)に示したように、磁束の変化を示す出力波形74、76に歪が生じる。本実施形態では、後述するように、出力波形74、76から算出した回転軸60の回転角度を補正することにより、回転角度の高精度な導出を可能とする。
図5(A)及び図5(B)は、本実施形態に係る回転角度検出装置の回転角度導出の処理の一例を示したフローチャートであり、図5(A)はアナログデータの処理段階を、図5(B)はデジタルデータの処理段階を各々示している。図5(A)のステップ100では、回転電機100の回転子である永久磁石80の磁束を回転角センサ10で検出する。回転角センサ10は、図4(C)に示したように正弦波状に変化する電気信号を出力する。
ステップ102では、回転角センサ10が出力した電気信号を、例えば、増幅器を用いて増幅する。そして、ステップ104では、ローパスフィルタにより、ステップ102で増幅した電気信号から高周波成分を除去して処理を終了し、図5(B)のデジタルデータを用いたコンピュータによる処理に移行する。
図5(B)のステップ106では、ステップ104で高周波成分を除去した電気信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する。
ステップ108では、デジタル信号に変換された電気信号を用いて回転軸60の回転角度を算出する。前述のように、本実施形態では、図4(C)に示したような、正弦波状になる出力波形74と、余弦波状になる出力波形76とから回転角度θの正接(tanθ)が求められ、tanθの逆正接関数(arctan)を求めて回転角度θを導出する。
ステップ110では、予め設定されている補正値を用いて、ステップ108で算出した回転角度を補正する。補正値の設定と、算出した回転角度への当該補正値の適用については、後述する。
ステップ112では、回転電機100の回転子である永久磁石80の磁極の位置を判定して処理を終了する。永久磁石80の磁極の位置と、導出される回転角度との対応関係が予め判明しているのであれば、当該対応関係に基づいて導出した回転角度から永久磁石80の磁極の位置を判定する。
永久磁石80の磁極の位置と、導出される回転角度との対応関係は、例えば以下のようになる。永久磁石80の磁極の位置の状態が図4(B)に示したようであり、かつ回転角センサ10が図4(B)に示した矢印B(R)と矢印B(θ)との交点に位置している場合を想定する。かかる場合に、図4(C)において出力波形74が極大値である1を示し、出力波形76が0を示すのであれば、出力波形74、76から導出される正接は0で、その逆正接である回転角度は0度となる。従って、導出された回転角度が0度であれば、回転電機100の回転子である永久磁石80の回転角センサ10に対向した磁極はS極であることが推定できる。以下同様に、永久磁石80の磁極の位置と導出される回転角度との対応関係を予め把握しておくことにより、導出した回転角度から永久磁石80の磁極の位置を判定できる。
以下、図5のステップ110で用いた補正値の設定について説明する。本実施形態では、補正値は、回転電機100の個体毎に設定する。
図6は、補正値の設定処理の一例を示したフローチャートである。ステップ200では、回転軸60を1回転させて理想角度、角度誤差及び検出角度の各々を算出する。
図7(A)は、理想角度、角度誤差及び検出角度の一例を示した概略図である。図7(A)に示したように、理想角度、角度誤差及び検出角度の算出に際しては、機械角度誤差点数を予め設定する。一例として、図7(A)で機械角度誤差点数は500であるが、機械角度誤差点数は、回転角度検出装置における回転角度(機械角)の分解能と同等以上の細かさで設定する。図7(A)では、回転角度誤差点数に応じて、indexが0から499まで設定される。
理想角度は、0から360度まで等差(本実施形態では、0.72度)で変化するように、機械角度誤差点数とindexの値とで下記の式によって算出される。
理想角度=index×360/機械角度誤差点数
図7(A)の検出角度は、回転軸60を1回転させた際に、図5のステップ100~108の手順を実行して算出する。図7(A)の機械角度誤差は、検出角度から理想角度を減算して得られる値である。
ステップ202では、補正値を記した角度誤差マップに記載する補正値の点数であるマップ点数を決定する。図8は、マップ点数及び機械角度誤差の範囲を各々決定する際の説明図である。マップ点数は、回転角度検出装置において要求される分解能と、角度誤差マップを記憶するメモリ容量とから決定する。図8では、一例として、マップ点数を8ビット(28=256)とし、360度を8ビットで分割することにより、回転角度検出装置の分解能に相当する1.4度の単位検出角度を算出している。
また、機械角度誤差の範囲は、一例として、図8の縦軸を1バイトである8ビットで分割することを想定すると共に、360度を2バイトである16ビット(216=65536)で分割して、5.49×10-3の単位機械角度誤差を得る。そして、一例として、縦軸の正方向に127個、縦軸の0に1個、縦軸の負方向に128個の機械角度誤差の区分を設定することにより、-0.703度から0.698度の機械角度誤差範囲を設定する。
ステップ204では、決定したマップ点数に応じて、検出角度と補正値とを角度誤差マップにマッピングして、処理を終了する。
図7(B)は、決定したマップ点数に応じて検出角度及び補正値をマッピングした角度誤差マップの一例である。図7(B)の角度誤差マップのマップ点数は256なので、indexが0から255まで設定されると共に、検出角度が前述の単位検出角度刻みで0から358.6(≒360)まで設定される。従って、角度誤差マップの検出角度は、マップ点数とindexの値とで下記の式によって算出される。下記の式の右辺の360/マップ点数は、前述の単位検出角度を示している。
検出角度=index×360/マップ点数
図7(B)の補正値は、図7(A)の機械角度誤差に基づいて算出するが、図7(A)は機械角度誤差点数が500だが、図7(B)の角度誤差マップのマップ点数は256なので、図7(B)の検出角度に最も近い図7(A)の検出角度を2つ選択(換言すれば、最も近い図7(A)の検出角度と、2番目に近い図7(A)の検出角度を選択)し、選択した2つの検出角度に対応する機械角度誤差を線形補間して補正値を算出する。例えば、図7(B)の検出角度1.4度に最も近い図7(A)の検出角度は1.15度と1.88度とであるから、検出角度1.15度に対応した機械角度誤差0.43と、検出角度1.88度に対応した機械角度誤差0.44とを線形補間して補正値0.43を得る。
以下同様に、図7(B)の検出角度に最も近い図7(A)の検出角度を2つ選択し、選択した2つの検出角度に対応する機械角度誤差を線形補間して補正値を算出することにより、角度誤差マップの補正値をマッピングする。マッピングが完了した角度誤差マップは、基板84等に実装された記憶部(図示せず)に記憶する。又は上位の制御装置の記憶部に記憶し、回転角度の補正を要する場合に基板84等に実装された記憶部に上位の制御装置からダウンロードして回転角度の補正に供してもよい。
図7(C)は、図6のステップ110における角度誤差マップを用いた機械角の補正の一態様を示している。図6のステップ108で算出した機械角の検出値は、角度誤差マップの1.4度の単位検出角度刻みにはならないので、検出値に最も近い角度誤差マップの検出角度を2つ選択(換言すれば、最も近い図7(C)の検出角度と、2番目に近い図7(C)の検出角度を選択)し、選択した2つの検出角度に対応する補正値を線形補間して検出値に対応した補正値を算出する。例えば、検出値が2度の場合、2度に最も近い角度誤差マップの検出角度は1.4度と2.8度とであるから、角度誤差マップの検出角度1.4度に対応した補正値0.43と、角度誤差マップの検出角度2.8度に対応した補正値0.45とを線形補間して補正値0.44を得る。
図5のステップ110では、ステップ108で算出した機械角から、線形補間して得た補正値を減算することによって角度を補正する。
本実施形態では、図7(C)に示したように、補正値の線形補間を行ったが、これに限定されない。マップ点数が256よりも十分に多い場合は、補正値の線形補間を行わずに、検出値に最も近い角度誤差マップの検出角度を1つ選択し、選択した1つの検出角度に対応する補正値を検出値に適用してもよい。
以下、本実施形態の変形例について説明する。変形例では、図1(A)及び図1(B)に示した構成と同一の構成については、図1(A)及び図1(B)と同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図9(A)は、本実施形態の第1の変形例である回転電機200Aの構成の一例を示した概略図である。図9(A)に示した回転電機200Aは、図1(A)及び図1(B)に示した回転電機100と同様にインナーロータ型式の三相同期回転電機である。回転電機200Aは、図1(A)及び図1(B)に示した回転電機100とは、基板184Aが回転子である永久磁石80の軸方向の端部側に張り出し、回転角センサ10が永久磁石80の端部近傍で永久磁石80の磁束を検出する点で相違する。また、ステータ90が備える巻線にはバスバー186を介して基板184Aから回転磁界を生成するための電力が供給される。
図9(B)は、本実施形態の第2の変形例である回転電機200Bの構成の一例を示した概略図である。図9(B)に示した回転電機200Bは、図1(A)及び図1(B)に示した回転電機100と同様にインナーロータ型式の三相同期回転電機である。回転電機200Bは、図1(A)及び図1(B)に示した回転電機100とは、基板184Bが回転子である永久磁石80とステータ90の巻線との間に設けられ、回転角センサ10が永久磁石80の径方向において磁束を検出する点で相違する。
図10(A)は、本実施形態の第3の変形例である回転電機300Aの構成の一例を示した概略図である。図10(A)に示した回転電機300Aは、ステータ180の外周に回転子である永久磁石180が設けられたアウターロータ型式の三相同期回転電機である。回転電機300Aは、基板284Aが回転子である永久磁石80の軸方向の端部側に張り出し、回転角センサ10が永久磁石80の端部近傍で永久磁石80の磁束を検出する。また、ステータ190が備える巻線にはバスバー286を介して基板284Aから回転磁界を生成するための電力が供給される。
図10(B)は、本実施形態の第4の変形例である回転電機300Bの構成の一例を示した概略図である。図10(B)に示した回転電機300Bは、図10(A)に示した回転電機100と同様にアウターロータ型式の三相同期回転電機である。回転電機300Bは、図10(A)に示した回転電機300Aとは、基板284Bが回転子である永久磁石180の外周に設けられ、回転角センサ10が永久磁石80の径方向において磁束を検出する点で相違する。
図9(A)、図9(B)、図10(A)及び図10(B)に各々示した回転電機200A、200B、300A、300Bは、いずれも、回転する磁石の径方向又は磁石の端部の近傍に回転角センサ10を実装するoff-axisの場合である。従って、回転電機200A、200B、300A、300Bは、回転電機100と同様に、回転軸を中空にして、回転軸の内部への各種のケーブル等の配設が可能となる。
前述のように、off-axisでは、回転角センサ10が出力する磁束の変化を示す波形に歪が生じやすいが、回転電機100と同様の手法で補正することにより、高精度な回転角度の導出が可能になる。
以上説明したように、本実施形態によれば、off-axisの状態で検出した磁束の変化を、正接を算出可能な位相差を有する正弦波状の信号を出力可能な回転角センサ10を用いて算出した回転角度を予め設定した補正値で補正することにより、簡素な構造で回転電機の回転軸の回転角度が高精度で導出可能となる。
本実施形態では、補正値を、回転電機100、200A、200B、300A、300Bの個体毎に設定する。また、回転角度は永久磁石80の磁束の変化に基づいて算出するので、各個体の補正値は、0度から360度まで所定の差で等差に並んだ理想角度と、回転軸60を1回転させて得た検出角度との差分に基づいて永久磁石80の各々の磁極毎に個別に設定する。
設定した補正値は連続値ではなく離散的な値なので、回転角度検出装置で検出した回転角度とは完全に一致しない。本実施形態では、検出した回転角度に最も近い2つの補正値を選択し、当該2つの補正値を線形補間して得た補正値で検出した回転角度を補正することにより、回転軸60の回転角度を高精度で得ることができる。
回転軸60の回転角度を高精度で導出可能な本実施形態に係る回転角度検出装置によれば、ロボット及び自動運転車が各々備えるアクチュエータの回転制御を的確に実行することが可能となる。
本実施形態では、マイコンがソフトウェア(プログラム)により、図5に示したような処理を実行することを想定しているが、マイコン以外の各種のプロセッサが図5に示したような処理を実行してもよい。この場合のプロセッサとしては、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なPLD(Programmable Logic Device)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が例示される。また、処理を、これらの各種のプロセッサのうちの1つで実行してもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGA等)で実行してもよい。また、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
10 回転角センサ、20A、20B 磁束検出部、60 回転軸、70、72、74、76 出力波形、80 永久磁石、82 センサ配置領域、84 基板、88 磁束、90 ステータ、100 回転電機、180 永久磁石、184A、184B 基板、186 バスバー、190 ステータ、200A、200B 回転電機、284A、284B 基板、286 バスバー、300A、300B 回転電機

Claims (10)

  1. 回転電機(100)の永久磁石(80)で構成された回転子の磁束を、前記回転子の回転軸(60)から離れた位置で検出する磁束検出部(10)と、
    前記磁束検出部(10)で検出した前記磁束の変化に基づいて導出した前記回転軸(60)の回転角度を、該回転角度と、0から360度まで等差で変化する理想角度と、の誤差を補正する補正値で補正して出力する回転角度導出部と、
    を含む回転角度検出装置。
  2. 前記磁束検出部(10)は、前記回転子の径方向に前記回転子の外周から所定の範囲内に設けられた請求項1に記載の回転角度検出装置。
  3. 前記磁束検出部(10)は、前記回転子の軸方向の端部の近傍に前記端部から所定の範囲内に設けられた請求項1に記載の回転角度検出装置。
  4. 前記磁束検出部(10)は、前記磁束の変化に基づいて互いの位相が90度異なる2つの正弦波状信号を出力し、
    前記回転角度導出部は、前記2つの正弦波状信号の商の逆正接を算出することにより、前記磁束の変化に基づいた前記回転軸(60)の回転角度を算出する請求項1~3のいずれか1項に記載の回転角度検出装置。
  5. 前記磁束検出部(10)は、前記回転電機(100)のステータ(90)の巻線と電気的に接続された基板に実装される請求項1~4のいずれか1項に記載の回転角度検出装置。
  6. 前記磁束検出部(10)は、出力端子が所定の剛性を有する線状部材で構成された請求項1~5のいずれか1項に記載の回転角度検出装置。
  7. 前記補正値は、0度と360度との間で離散的に設定された検出角度に対応して予め定められ、
    前記回転角度導出部は、補正前の回転角度に最も近い前記検出角度に対応する補正値と、補正前の回転角度に2番目に近い前記検出角度に対応する補正値との各々を線形補間して得た補正値で、前記補正前の回転角度を補正する請求項1~6のいずれか1項に記載の回転角度検出装置。
  8. 前記補正値による補正後の回転角度に基づいて、前記回転子の磁極の位置を推定する磁極位置推定部をさらに含む請求項1~7のいずれか1項に記載の回転角度検出装置。
  9. 前記回転電機(100)は、前記回転軸(60)が中空構造であり、前記磁束検出部(10)は、前記回転軸(60)の軸線上を避けて実装される請求項1~6のいずれか1項に記載の回転角度検出装置。
  10. 回転電機(100)の永久磁石(80)で構成された回転子の磁束を、前記回転子の回転軸(60)から離れた位置で検出する工程と、
    検出した前記磁束の変化に基づいて算出する工程と、
    前記回転軸(60)の回転角度を、該回転角度と、0から360度まで等差で変化する理想角度と、の誤差を補正する補正値で補正して出力する工程と、
    を含む回転角度の導出方法。
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