JP2023028828A - 燃料供給装置および燃料供給装置の制御方法 - Google Patents

燃料供給装置および燃料供給装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】燃料を貯蔵する設備を大型化させることなく、安定的にバーナへ燃料を供給する。【解決手段】アンモニアを含む燃料をバーナ210へ供給する燃料供給装置100であって、アンモニア水溶液とアンモニア水溶液が気化したアンモニアガスとを分離する分離塔20と、分離塔20からバーナ210へアンモニアガスを供給する供給配管L1と、分離塔20に保持されるアンモニア水溶液を加熱することにより気化させて供給配管L1に導かれるアンモニアガス中のアンモニア濃度を調整する加熱部40と、を備える燃料供給装置100を提供する。【選択図】図1

Description

本開示は、燃料供給装置および燃料供給装置の制御方法に関するものである。
従来、燃焼時に二酸化炭素が発生しない燃料であるアンモニアを石炭等の固体燃料とともに燃焼させ、二酸化炭素の発生量を減少させる技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示される燃焼装置は、バーナに固体燃料および気体のアンモニアを供給し、固体燃料とアンモニアとを混焼させる。
特開2019-203631号公報
しかしながら、気体のアンモニアを燃料として用いる場合には以下の問題がある。アンモニアの一般的な流通形態である液化アンモニア(加圧状態または保冷状態)を気化させて気体のアンモニアを生成する際に、大きなエネルギーが必要となる。また、他の気体燃料(メタン、プロパン、天然ガス等)と比較して、アンモニアの単位体積当たりの発熱量が低い。また、アンモニアの燃焼により発生する水分により熱損失(排ガス損失)が大きくなる。このため、所望のエネルギーを得るために必要な燃料量が増加し、燃料貯蔵・供給設備が大型化する。
一方、液化アンモニアを使用することで、気体のアンモニアと比べて燃料貯蔵・供給設備の大型化は回避可能であるが、以下の課題がある。液化アンモニアは、常温における蒸気圧が高く(20℃で約0.75MpaG)、常温環境下で使用する場合、燃料系統内で気化し、燃焼設備へ安定的に供給できない可能性がある。また、液化アンモニアを液体で貯蔵するには、液化アンモニアが気化しないように加圧・冷却の機能を燃料貯蔵・供給設備に持たせる必要がある。
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、燃料を貯蔵する設備を大型化させることなく、安定的にバーナへ燃料を供給することが可能な燃料供給装置およびその制御方法を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る燃料供給装置は、アンモニアを含む燃料をバーナへ供給する燃料供給装置であって、アンモニア水溶液と前記アンモニア水溶液が気化したアンモニアガスとを分離する分離部と、前記分離部から前記バーナへ前記アンモニアガスまたは前記アンモニアガスを凝縮させたアンモニア水溶液を供給する供給配管と、前記分離部に保持される前記アンモニア水溶液を加熱することにより気化させて前記供給配管に導かれる前記アンモニアガス中のアンモニア濃度を調整する加熱部と、を備える。
本開示の一態様に係る燃料供給装置の制御方法は、アンモニアを含む燃料をバーナへ供給する燃料供給装置の制御方法であって、前記燃料供給装置は、アンモニア水溶液と前記アンモニア水溶液が気化したアンモニアガスとを分離する分離部と、前記分離部から前記バーナへ前記アンモニアガスまたは前記アンモニアガスを凝縮させたアンモニア水溶液を供給する供給配管と、を有し、前記分離部に保持される前記アンモニア水溶液を加熱することにより気化させて前記供給配管に導かれる前記アンモニアガス中のアンモニア濃度を調整する加熱工程を備える。
本開示によれば、燃料を貯蔵する設備を大型化させることなく、安定的にバーナへ燃料を供給することが可能な燃料供給装置およびその制御方法を提供することができる。
本開示の第1実施形態に係るボイラシステムを示す概略構成図である。 大気圧におけるアンモニア水溶液の気液平衡曲線を示すグラフである。 本開示の第2実施形態に係るボイラシステムを示す概略構成図である。 本開示の第3実施形態に係るボイラシステムを示す概略構成図である。 本開示の第4実施形態に係るボイラシステムを示す概略構成図である。
〔第1実施形態〕
以下に、本開示の第1実施形態に係るボイラシステムについて、図面を参照して説明する。本実施形態のボイラシステムは、燃料供給装置100と、燃料供給装置100から供給される液体燃料を燃焼させて蒸気を発生させるボイラ200と、を備える。ボイラ200が発生させた蒸気は、例えば、発電機(図示略)に連結された蒸気タービン(図示略)を回転させる動力として用いられる。
本実施形態の燃料供給装置100は、アンモニア水溶液を気化させてアンモニアと水蒸気の混合気(以下、アンモニアガスと言う。)を生成し、ボイラ200が有するバーナ210へ供給する装置である。図2は、大気圧におけるアンモニア水溶液の気液平衡曲線を示すグラフである。図2に示すように、アンモニア水溶液の重量パーセント濃度が0より大きく100未満の任意の濃度である場合において、水とアンモニアの共沸点は存在しない。そのため、アンモニア水溶液を沸点以上に加熱することにより、加熱温度に応じた所望の濃度の燃料ガス(アンモニアガス)を生成することができる。
本実施形態において、貯留タンク10に貯留されるアンモニア水溶液の濃度は、例えば、40重量パーセント以下である。アンモニア水溶液の重量パーセント濃度を40以下とすることにより、大気圧においてアンモニア水溶液の温度を常温以下に維持することで、アンモニア水溶液の気化を抑制することができる。
また、本実施形態において、貯留タンク10に貯留されるアンモニア水溶液の濃度は、10重量パーセント以下とするのが好ましい。アンモニア水溶液の重量パーセント濃度を10以下とすることにより、アンモニア水溶液から気化したアンモニアガスが大気中に漏出した場合の環境への悪影響を最小限にとどめることができる。
図1に示すように、燃料供給装置100は、貯留タンク(貯留部)10と、分離塔(分離部)20と、供給ポンプ30と、加熱部40と、流量調整弁50と、流量調整弁60と、流量調整弁70と、制御部90と、供給配管L1と、搬送配管L2と、回収配管L3と、を備える。
供給配管L1は、分離塔20からバーナ210へアンモニアガスを導く配管である。供給配管L1を流通するアンモニアガスの流量は、流量検出部51により検出され、制御部90に伝達される。搬送配管L2は、貯留タンク10から分離塔20へアンモニア水溶液を搬送する配管である。回収配管L3は、分離塔20の下部に接続されるとともに分離塔20に保持されるアンモニア水溶液(分離水)を回収設備(図示略)へ導く配管である。回収配管L3を流通するアンモニア水溶液の流量は、流量検出部71により検出され、制御部90に伝達される。
貯留タンク10は、アンモニア水溶液を貯留するタンクである。貯留タンク10は、搬送配管L2を介して分離塔20に接続されている。
分離塔20には、アンモニア水溶液とアンモニア水溶液が気化したアンモニアガスとが保持される。分離塔20の下層側は、アンモニア水溶液が保持される液相領域A1となっている。分離塔20の上層側は、アンモニアガスが保持される気相領域A2となっている。分離塔20は、例えば、アンモニア水溶液とアンモニアガスの分離効率及び分離精度を向上させるために、蒸留塔の構造を採用してもよい。具体的には、分離塔20の気相領域A2に、気液接触を促進するための部材(充填物)を設置したり、液相を保持するためのトレイを設置してもよい。
分離塔20の気相領域A2から供給配管L1を介してバーナ210へ供給されるアンモニアガスの温度は、温度検出部21により検出される。温度検出部21により検出されたアンモニアガスの温度は、制御部90に伝達される。分離塔20の液相領域A1に保持されるアンモニア水溶液の量は、アンモニア水溶液検出部22により検出される。アンモニア水溶液検出部22は、例えば、分離塔20に保持されるアンモニア水溶液の液面の高さを検出することにより、分離塔20に保持されるアンモニア水溶液の量を検出する。アンモニア水溶液検出部22により検出されたアンモニア水溶液の量は、制御部90に伝達される。
供給ポンプ30は、貯留タンク10から分離塔20へアンモニア水溶液を供給する装置である。供給ポンプ30は、貯留タンク10から分離塔20へアンモニア水溶液を搬送する搬送配管L2に配置されている。
加熱部40は、分離塔20に保持されるアンモニア水溶液を沸点以上に加熱することによりアンモニア水溶液を気化させて供給配管L1に導かれるアンモニアガス中のアンモニア濃度を調整する装置である。加熱部40は、分離塔20の液相領域A1に保持されるアンモニア水溶液をヒータ41により加熱してアンモニア水溶液を気化させる。加熱部40は、制御部90から伝達される制御信号に応じた加熱量を発生するようにヒータ41を加熱する。
流量調整弁50は、供給配管L1に配置されるとともに分離塔20の気相領域A2からバーナ210へ供給されるアンモニアガスの流量を調整する装置である。流量調整弁50の開度は、供給配管L1に配置された流量検出部51が検出するアンモニアガスの流量が所定の設定流量となるように制御部90から伝達される制御信号により調整される。バーナ210へ供給されるアンモニアガスの流量は、バーナ210への供給圧力に基づいて制御されてもよい。
流量調整弁60は、搬送配管L2に配置されるとともに貯留タンク10から分離塔20へ供給されるアンモニア水溶液の流量を調整する装置である。流量調整弁60の開度は、アンモニア水溶液検出部22が検出するアンモニア水溶液の量が所定量となるように制御部90から伝達される制御信号により調整される。なお、流量調整弁60に替えて、供給ポンプ30をスクリューポンプなどの容積式ポンプとし、制御部90から伝達される制御信号により供給ポンプ30を駆動する電動機(図示略)の回転数を制御して、アンモニア水溶液の流量を調整してもよい。
流量調整弁70は、回収配管L3に配置されるとともに分離塔20の液相領域A1から回収設備(図示略)へ回収されるアンモニア水溶液(分離水)の流量を調整する装置である。流量調整弁70の弁開度は、回収配管L3に配置された流量検出部71が検出するアンモニア水溶液の流量が所定の設定流量となるように制御部90から伝達される制御信号により調整される。
制御部90は、燃料供給装置100の各部を制御する装置である。制御部90は、流量検出部51が検出する流量が所定の設定流量となるように流量調整弁50の開度を制御する。制御部90は、アンモニアガスの温度が所定の設定温度となるように、温度検出部21が検出する温度に基づいて加熱部40を制御する。制御部90は、アンモニアガスの所定の設定温度として、バーナ210へ供給されるアンモニアガス中のアンモニア濃度に応じた温度を設定する。
制御部90は、アンモニアガスの所定の設定温度として、バーナ210への負荷指令(要求入熱量)に応じた温度を設定してもよい。すなわち、バーナ負荷指令が高い場合にはアンモニア濃度が高くなるような温度設定とすることで、単位体積当たりの発熱量が大きなアンモニアガスを得ることができる。一方で、バーナ負荷指令が低い場合にはアンモニア濃度が低くなるような温度設定とすることで、単位体積当たりの発熱量が小さなアンモニアガスを得ることができる。これにより、燃料流量の変化割合よりも大きな入熱量の変化割合を得ることができる。アンモニアは、炭化水素系燃料(メタン、プロパン等)に比べて、燃焼性に劣ることが知られており、バーナにおける安定的な燃焼が可能な流量変化幅が、炭化水素系燃料と比べて小さくなる可能性がある。このような場合に、バーナ負荷指令に応じてアンモニア濃度を変化させることが有効である。
制御部90は、アンモニア水溶液検出部22が検出するアンモニア水溶液の量が所定量となるように、流量調整弁60の開度を調整する。制御部90は、流量検出部71が検出するアンモニア水溶液(分離水)の流量が所定の設定流量となるように、流量調整弁70の開度を調整する。
以上説明した本実施形態の燃料供給装置100が奏する作用および効果について説明する。
本実施形態に係る燃料供給装置100によれば、分離塔20に供給されるアンモニア水溶液は、液化アンモニアに比べて沸点が高く、燃料供給装置100が使用される温度において液体の状態を維持している。そのため、バーナ210にアンモニアガスを供給する場合に比べ、燃料を貯蔵する設備を小型化することができる。また、バーナ210に液化アンモニアを供給する場合に比べ、燃料を貯蔵する設備に加圧・冷却機能を付加する必要がなく、簡略化することができる。また、分離塔20に保持されるアンモニア水溶液を加熱部40により加熱することにより、アンモニア水溶液を気化させて、バーナ210に供給されるアンモニアガス中のアンモニア濃度が調整される。
このように、本実施形態に係る燃料供給装置100によれば、燃料を貯蔵する設備を大型化、複雑化させることなく、バーナ210へ安定的に燃料を供給することができる。また、貯留タンク10から供給されるアンモニア水溶液中の水分を分離水として分離することにより、アンモニアガス中の水分が減少している。このため、バーナ210での燃焼によって生成される水分が減少し、排ガス損失を低減することができる。
本実施形態の燃料供給装置100によれば、供給ポンプ30により、搬送配管L2を介して貯留タンク10から分離塔20へアンモニア水溶液が搬送され、分離塔20において加熱部40により加熱されることにより、アンモニアガス中のアンモニア濃度が調整される。したがって、貯留タンク10に貯留されるアンモニア水溶液を、必要な量だけ供給ポンプ30により分離塔20へ搬送し、バーナ210で用いられる燃料とすることができる。
本実施形態に係る燃料供給装置100によれば、制御部90によりアンモニアガスの温度が設定温度となるように加熱部40を制御することで、供給配管L1に導かれるアンモニアガス中のアンモニア濃度を、所定の設定温度に応じた濃度とすることができる。また、制御部90がバーナ210への負荷指令に応じて設定温度を設定することにより、バーナ210への負荷指令に応じた適切な濃度のアンモニアガスを供給配管L1に導くことができる。
本実施形態の燃料供給装置100によれば、アンモニア水溶液の重量パーセント濃度を40以下とすることにより、アンモニア水溶液の温度を常温以下に維持することで、アンモニア水溶液の気化を抑制することができる。また、アンモニア水溶液の重量パーセント濃度を10以下とすることにより、アンモニア水溶液から気化したアンモニアガスが大気中に漏出した場合の環境への悪影響を最小限にとどめることができる。
〔第2実施形態〕
次に、本開示の第2実施形態に係る燃料供給装置100Aについて図3を参照して説明する。本実施形態は、第1実施形態の変形例であり、以下で特に説明する場合を除き、第1実施形態と同様であるものとし、以下での説明を省略する。
本実施形態の燃料供給装置100Aは、分離塔20から供給配管L1へ供給されるアンモニアガスをバーナ210へそのまま導くものであった。それに対して本実施形態の燃料供給装置100Aは、分離塔20から供給配管L1へ供給されるアンモニアガスを凝縮してアンモニア水溶液(液体のアンモニア燃料)を生成し、バーナ210へ導くものである。なお、このアンモニアガスが凝縮したアンモニア水溶液のアンモニア濃度は、貯留タンク10から供給されるアンモニア水溶液の濃度よりも高い。
図3に示す本実施形態の燃料供給装置100Aは、供給配管L1の流量検出部51の下流側に、凝縮部80と、供給ポンプ83と、流量調整弁84と、流量検出部85と、を備える点で第1実施形態の燃料供給装置100と異なる。
凝縮部80は、供給配管L1に配置されるとともに分離塔20から供給されるアンモニアガスを凝縮してアンモニア水溶液を生成する装置である。供給配管L1は、凝縮部80により生成されたアンモニア水溶液をバーナ210へ供給する。凝縮部80は、凝縮器81と、冷却部82と、を有する。
凝縮器81には、供給配管L1から供給されるアンモニアガスとアンモニアガスを凝縮したアンモニア水溶液とが保持される。冷却部82は、供給配管L1から凝縮器81へ供給されるアンモニアガスを凝縮温度以下に冷却する装置である。
供給ポンプ83は、供給配管L1に配置されるとともに凝縮部80からバーナ210へアンモニア水溶液を供給する装置である。
流量調整弁84は、供給配管L1に配置されるとともにバーナ210へ供給されるアンモニア水溶液の流量を調整する装置である。流量調整弁84の開度は、供給配管L1に配置された流量検出部85が検出するアンモニア水溶液の流量が所定の設定流量となるように制御部90から伝達される制御信号により調整される。なお、流量調整弁84に替えて、供給ポンプ83をスクリューポンプなどの容積式ポンプとし、制御部90から伝達される制御信号により供給ポンプ83を駆動する電動機(図示略)の回転数を制御して、アンモニア水溶液の流量を調整してもよい。
本実施形態の燃料供給装置100Aによれば、分離塔20から供給配管L1に供給されるアンモニアガスを凝縮部80で凝縮し、供給配管L1を介してアンモニア水溶液(液体のアンモニア燃料)をバーナ210へ供給することができる。これにより、例えば、既存のバーナなどの燃焼設備が液体燃料を用いるものであった場合にも、燃焼設備を改造することなく、アンモニアを含む燃料を使用することが可能となる。
〔第3実施形態〕
次に、本開示の第3実施形態に係る燃料供給装置100Bについて図4を参照して説明する。本実施形態は、第1実施形態の変形例であり、以下で特に説明する場合を除き、第1実施形態と同様であるものとし、以下での説明を省略する。
本実施形態の燃料供給装置100Bは、第2実施形態の変形例であり、以下で特に説明する場合を除き、第1実施形態と同様であるものとし、以下での説明を省略する。図4に示すように、本実施形態の燃料供給装置100Bは、還流配管L4と、流量調整弁86と、流量検出部87を追加した点が第2実施形態の燃料供給装置100Aと異なる。
還流配管L4は、供給配管L1の凝縮部80の下流側から分離塔20へ凝縮部80により生成されるアンモニア水溶液を導く配管である。
流量調整弁86は、還流配管L4に配置されるとともに分離塔20へ供給されるアンモニア水溶液の流量を調整する装置である。流量調整弁86の開度は、還流配管L4に配置された流量検出部87が検出する液化アンモニアの流量が所定の設定流量となるように制御部90から伝達される制御信号により調整される。
本実施形態の燃料供給装置100Bは、バーナ210へ供給されるアンモニア水溶液よりも多い量のアンモニア水溶液が凝縮部80で生成されるよう、加熱部40,流量調整弁50,凝縮部80をそれぞれ制御する。そして、制御部90は、供給配管L1からバーナ210へ所定の設定流量のアンモニア水溶液が供給されるように流量調整弁84の開度および流量調整弁86の開度を制御する。
本実施形態の燃料供給装置100Bによれば、凝縮部80により凝縮されたアンモニア水溶液の一部を還流配管L4により分離塔20へ還流させるとともに、分離塔20へ還流する液化アンモニアの流量を流量調整弁86により調整することができる。そのため、バーナ210への負荷指令に基づき、バーナ210へ供給するアンモニア水溶液の流量が変化した場合にも、分離塔20において分離されるアンモニアガス中のアンモニア濃度を安定的に調整することができる。
〔第4実施形態〕
次に、本開示の第4実施形態に係る燃料供給装置100Cについて図5を参照して説明する。本実施形態は、第3実施形態の変形例であり、以下で特に説明する場合を除き、第3実施形態と同様であるものとし、以下での説明を省略する。図5に示すように、本実施形態の燃料供給装置100Cは、分離水タンク72と、流量調整弁73と、流量検出部74と、原料配管L5と、を追加した点が第3実施形態の燃料供給装置100Bと異なる。
本実施形態の回収配管L3は、分離塔20から貯留タンク10へアンモニア水溶液を導く。ここで、回収配管L3により貯留タンク10へ導かれるアンモニア水溶液(分離水)のアンモニア濃度は、分離塔20で気化したことにより、貯留タンク10に貯留されるアンモニア水溶液の濃度よりも低い。
分離塔20から回収配管L3に導かれ、流量調整弁70により流量が調整されたアンモニア水溶液は、分離水タンク72に一時的に貯留される。分離水タンク72に貯留されたアンモニア水溶液は、流量調整弁73を介して原料配管L5を流通するアンモニア水溶液と混合する。
流量調整弁73は、回収配管L3に配置されるとともに原料配管L5へ導かれるアンモニア水溶液の流量を調整する装置である。流量調整弁73の開度は、原料配管L5に配置された流量検出部74が検出するアンモニア水溶液の流量に応じて、制御部90から伝達される制御信号により調整される。制御部90は、原料配管L5を流通するアンモニア水溶液と、回収配管L3から導かれるアンモニア水溶液とが混合して所望の濃度のアンモニア水溶液となるように流量調整弁73の開度を調整する。すなわち、回収配管L3から導かれるアンモニア水溶液(分離水)は、原料配管L5を流通するアンモニア水溶液(原料)を希釈するために用いられる。
本実施形態の燃料供給装置100Cによれば、分離塔20から回収したアンモニア水溶液を貯留タンク10へ導くことにより、分離塔20でバーナ210の燃焼に必要な量のアンモニアガスを発生させつつ、一部のアンモニアが気化して濃度が低下したアンモニア水溶液を貯留タンク10へ回収して再利用することができる。
また、原料として受け入れるアンモニア水溶液の濃度に限定されず、貯留タンク10で貯留する際のアンモニア濃度を選択することができる。すなわち、環境温度に応じたアンモニア濃度とすることにより、貯留タンク10におけるアンモニア水溶液の気化を抑制することができる。さらに、原料のアンモニア水溶液の濃度を、貯留時の濃度より高くできるため、原料輸送時の容積効率を向上することができる。
以上説明した実施形態に記載の燃料供給装置は、例えば以下のように把握される。
本開示に係る燃料供給装置(100)は、アンモニアを含む燃料をバーナ(210)へ供給する燃料供給装置(100)であって、アンモニア水溶液と前記アンモニア水溶液が気化したアンモニアガスとを分離する分離部(20)と、前記分離部から前記バーナへ前記アンモニアガスまたは前記アンモニアガスを凝縮させたアンモニア水溶液を供給する供給配管(L1)と、前記分離部に保持される前記アンモニア水溶液を加熱することにより気化させて前記供給配管に導かれる前記アンモニアガス中のアンモニア濃度を調整する加熱部(40)と、を備える。
本開示に係る燃料供給装置によれば、分離部に供給されるアンモニア水溶液は、液化アンモニアに比べて沸点が高い。そのため、分離部に液化アンモニアを供給する場合に比べ、燃料を貯蔵する設備を小型化することができる。また、分離部に保持されるアンモニア水溶液を加熱部により加熱することにより、アンモニア水溶液を気化させて供給配管に導かれるアンモニアガス中のアンモニア濃度が調整される。このように、本開示に係る燃料供給装置によれば、燃料を貯蔵する設備を大型化させることなく、安定的にバーナへ燃料を供給することができる。
本開示に係る燃料供給装置においては、前記アンモニア水溶液を貯留する貯留部(10)と、前記貯留部から前記分離部へ前記アンモニア水溶液を搬送する搬送配管(L2)と、前記搬送配管に配置されるとともに前記貯留部から前記分離部へ前記アンモニア水溶液を供給する供給ポンプ(30)と、を備える構成であってもよい。
本構成の燃料供給装置によれば、供給ポンプにより、搬送配管を介して貯留部から分離部へアンモニア水溶液が搬送され、分離部において加熱部により加熱されることにより、アンモニアガス中のアンモニア濃度が調整される。したがって、貯留部に貯留されるアンモニア水溶液を、必要な量だけ供給ポンプにより分離部へ搬送し、バーナで用いられる燃料とすることができる。
本開示に係る燃料供給装置において、前記アンモニア水溶液の温度が設定温度となるように前記加熱部を制御する制御部(90)を備える構成であってもよい。
本構成の燃料供給装置によれば、制御部によりアンモニアガスの温度が設定温度となるように加熱部を制御することで、供給配管に導かれるアンモニアガス中のアンモニア濃度を、所定の設定温度に応じた濃度とすることができる。
上記構成に係る燃料供給装置において、前記制御部は、前記バーナへの負荷指令に応じて前記設定温度を設定する態様であってもよい。
本態様の燃料供給装置によれば、制御部がバーナへの負荷指令に応じて設定温度を設定することにより、バーナへの負荷指令に応じた適切な濃度のアンモニアガスを供給配管に導くことができる。
本開示に係る燃料供給装置においては、前記供給配管に配置されるとともに前記分離塔(20)から供給される前記アンモニアガスを凝縮して前記液化アンモニアを生成する凝縮部(80)を備え、前記供給配管は、前記液化アンモニアを前記バーナへ供給する構成であってもよい。
本構成の燃料供給装置によれば、分離部から供給配管に供給されるアンモニアガスを凝縮部で凝縮し、供給配管を介してアンモニア水溶液をバーナへ供給することができる。これにより、例えば、既存のバーナなどの燃焼設備が液体燃料を用いるものであった場合にも、燃焼設備を改造することなく、アンモニアを含む燃料を使用することが可能となる。
上記構成に係る燃料供給装置において、前記供給配管の前記凝縮部の下流側から前記分離塔へ前記凝縮部により生成される前記液化アンモニアを導く還流配管(L4)と、前記還流配管に配置されるとともに前記還流配管を介して前記分離塔へ導かれる前記液化アンモニアの流量を調整する流量調整弁(86)と、を備える態様であってもよい。
本態様の燃料供給装置によれば、凝縮部により凝縮されたアンモニア水溶液の一部を還流配管により分離部へ還流させるとともに分離部へ還流する液化アンモニアの流量を流量調整弁により調整することができる。そのため、バーナへの負荷指令に基づき、バーナへ供給するアンモニア水溶液の流量が変化した場合にも、分離部において分離されるアンモニアガス中のアンモニア濃度を安定的に調整することができる。
本開示に係る燃料供給装置において、前記分離部から前記貯留部へ前記アンモニア水溶液の一部を導く回収配管(L4)を備える構成であってもよい。
本構成の燃料供給装置によれば、分離部から回収したアンモニア水溶液を貯留部へ導くことにより、分離部でバーナの燃焼に必要な量のアンモニアガスを発生させつつ、一部のアンモニアが気化して濃度が低下したアンモニア水溶液を貯留部へ回収して再利用することができる。
また、原料として受け入れるアンモニア水溶液の濃度に限定されず、貯留部で貯留する際のアンモニア濃度を選択することができる。すなわち、環境温度に応じたアンモニア濃度とすることにより、貯留部におけるアンモニア水溶液の気化を抑制することができる。さらに、原料のアンモニア水溶液の濃度を、貯留時の濃度より高くできるため、原料輸送時の容積効率を向上することができる。
本開示に係る燃料供給装置においては、前記分離塔に供給される前記アンモニア水溶液の濃度は40重量パーセント以下である構成が好ましく、特に10重量パーセント以下であることが好ましい。
本構成の燃料供給装置によれば、アンモニア水溶液の重量パーセント濃度を40以下とすることにより、大気圧においてアンモニア水溶液の温度を常温以下に維持することで、アンモニア水溶液から気化するアンモニアガスの量を最小限にとどめることができる。また、アンモニア水溶液の重量パーセント濃度を10以下とすることにより、アンモニア水溶液から気化したアンモニアガスが大気中に漏出した場合の環境への悪影響を最小限にとどめることができる。
以上説明した実施形態に記載の燃料供給装置の制御方法は、例えば以下のように把握される。
本開示に係る燃料供給装置の制御方法は、アンモニアを含む燃料をバーナ(210)へ供給する燃料供給装置(100)の制御方法であって、前記燃料供給装置は、アンモニア水溶液と前記アンモニア水溶液が気化したアンモニアガスとを分離する分離部(20)と、前記分離部から前記バーナへ前記アンモニアガスまたは前記アンモニアガスを凝縮させたアンモニア水溶液を供給する供給配管(L1)と、を有し、前記分離部に保持される前記アンモニア水溶液を加熱することにより気化させて前記供給配管に導かれる前記アンモニアガス中のアンモニア濃度を調整する加熱工程を備える。
本開示に係る燃料供給装置の制御方法によれば、分離部に供給されるアンモニア水溶液は、液化アンモニアに比べて沸点が高く、燃料供給装置が使用される温度において液体の状態を維持している。そのため、バーナにアンモニアガスを供給する場合に比べ、燃料を貯蔵する設備を小型化することができる。また、バーナに液化アンモニアを供給する場合に比べ、燃料を貯蔵する設備に加圧・冷却機能を付加する必要がなく、簡略化することができる。また、分離部に保持されるアンモニア水溶液を加熱工程により加熱することにより、アンモニア水溶液を気化させて、バーナに供給されるアンモニアガス中のアンモニア濃度が調整される。このように、本開示に係る燃料供給装置の制御方法によれば、燃料を貯蔵する設備を大型化、複雑化させることなく、バーナへ安定的に燃料を供給することができる。また、貯留部から供給されるアンモニア水溶液中の水分を分離水として分離することにより、アンモニアガス中の水分が減少している。このため、バーナでの燃焼によって生成される水分が減少し、排ガス損失を低減することができる。
10 貯留タンク(貯留部)
20 分離塔(分離部)
21 温度検出部
22 アンモニア水溶液検出部
30,83 供給ポンプ
40 加熱部
41 ヒータ
50,60,70,73,84,86 流量調整弁
51,71,74,85,87 流量検出部
72 分離水タンク
80 凝縮部
81 凝縮器
82 冷却部
90 制御部
100,100A,100B,100C 燃料供給装置
200 ボイラ
210 バーナ
L1 供給配管
L2 搬送配管
L3 回収配管
L4 還流配管
L5 原料配管

Claims (10)

  1. アンモニアを含む燃料をバーナへ供給する燃料供給装置であって、
    アンモニア水溶液と前記アンモニア水溶液が気化したアンモニアガスとを分離する分離部と、
    前記分離部から前記バーナへ前記アンモニアガスまたは前記アンモニアガスを凝縮させたアンモニア水溶液を供給する供給配管と、
    前記分離部に保持される前記アンモニア水溶液を加熱することにより気化させて前記供給配管に導かれる前記アンモニアガス中のアンモニア濃度を調整する加熱部と、を備える燃料供給装置。
  2. 前記アンモニア水溶液を貯留する貯留部と、
    前記貯留部から前記分離部へ前記アンモニア水溶液を搬送する搬送配管と、
    前記搬送配管に配置されるとともに前記貯留部から前記分離部へ前記アンモニア水溶液を供給する供給ポンプと、を備える請求項1に記載の燃料供給装置。
  3. 前記アンモニアガスの温度が設定温度となるように前記加熱部を制御する制御部を備える請求項1または請求項2に記載の燃料供給装置。
  4. 前記制御部は、前記バーナへの負荷指令に応じた前記設定温度を設定する請求項3に記載の燃料供給装置。
  5. 前記供給配管に配置されるとともに前記分離部から供給される前記アンモニアガスを凝縮してアンモニア水溶液を生成する凝縮部を備え、
    前記供給配管は、前記アンモニア水溶液を前記バーナへ供給する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の燃料供給装置。
  6. 前記供給配管の前記凝縮部の下流側から前記分離部へ前記凝縮部により生成される前記アンモニア水溶液を導く還流配管と、
    前記還流配管に配置されるとともに前記還流配管を介して前記分離部へ導かれる前記アンモニア水溶液の流量を調整する流量調整弁と、を備える請求項5に記載の燃料供給装置。
  7. 前記分離部から前記貯留部へ前記アンモニア水溶液の一部を導く回収配管を備える請求項2に記載の燃料供給装置。
  8. 前記分離部に供給される前記アンモニア水溶液の濃度は40重量パーセント以下である請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の燃料供給装置。
  9. 前記分離部に供給される前記アンモニア水溶液の濃度は10重量パーセント以下である請求項8に記載の燃料供給装置。
  10. アンモニアを含む燃料をバーナへ供給する燃料供給装置の制御方法であって、
    前記燃料供給装置は、
    アンモニア水溶液と前記アンモニア水溶液が気化したアンモニアガスとを分離する分離部と、
    前記分離部から前記バーナへ前記アンモニアガスまたは前記アンモニアガスを凝縮させたアンモニア水溶液を供給する供給配管と、を有し、
    前記分離部に保持される前記アンモニア水溶液を加熱することにより気化させて前記供給配管に導かれる前記アンモニアガス中のアンモニア濃度を調整する加熱工程を備える燃料供給装置の制御方法。
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