JP2023027812A - 皮膚洗浄剤組成物 - Google Patents

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【課題】泡立ち、泡質(クリーミィ性)が良好であり、皮膚への刺激が少なく、すすぎ時のきしみ感が無く、タオルドライ後のしっとり感を与える保湿効果に優れた皮膚洗浄剤組成物を提供する。【解決手段】下記(A)~(C)成分を含有し、炭素数12の高級脂肪酸塩を含まないことを特徴とする皮膚洗浄剤組成物により上記課題を解決する。(A)炭素数14以上の高級脂肪酸塩から選ばれる1種または2種以上(B)塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体(C)平均分子量200~10,000のポリエチレングリコール【選択図】なし

Description

本発明は、皮膚洗浄剤組成物に関し、詳しくは、泡立ち、泡質(クリーミィ性)が良好であり、皮膚への刺激が少なく、すすぎ時のきしみ感が無く、タオルドライ後のしっとり感を与える保湿効果に優れた皮膚洗浄剤組成物に関する。
従来、皮膚洗浄剤組成物において脂肪酸アルカリ金属塩を用いることで、泡立ちや泡質(クリーミィ性)、すすぎ時のぬるつきの無さからが得られることが知られており多用されている。脂肪酸アルカリ金属塩は一般にナトリウム塩を指すが、水溶性等の問題から液体洗浄剤とするには不向きであり、液体洗浄剤とする場合には脂肪酸のカリウム塩(カリ石けん)が用いられている。すなわち、ラウリン酸カリウムやオレイン酸カリウム等のクラフト点の低いカリ石けんを主成分とした液体洗浄剤とするのが一般的である(例えば、特許文献1~6参照。)。
しかしながら、特許文献1~6に開示のラウリン酸カリウムやオレイン酸カリウムを主体とするカリウム塩を基剤とした液体洗浄剤組成物は、一般にキメの粗い泡しか得られず、洗い上がりの感触(かさつきがある、しっとり感がたりない)という欠点を有している。キメの細かな泡を得るためには、カリ石けんの脂肪酸組成をラウリン酸やオレイン酸よりも高融点の脂肪酸をより多く含むものにしたり、脂肪酸(未中和石けん)を添加する等の方法が考えられるが、いずれも低温で結晶化したり、ゲル化するなどの問題があった。
一方、すすぎ時のきしみ感の低減や泡質(クリーミィ性)向上の目的で特定のポリマーを配合することが知られている(例えば、特許文献7、8参照)。しかし、特許文献7、8に開示の洗浄剤は、経時で変臭するという問題があった。
さらに、タオルドライ後のしっとり感を付与する目的で、シリコーン類、炭化水素類、植物性、動物性等の液状油を配合することが知られている(例えば、特許文献9~11参照)。しかし、特許文献9~11に開示の洗浄剤は、泡立ちの低下やすすぎ時のぬるつきを生じさせる等の欠点があった。
特開昭61-300号公報 特開平3-179098号公報 特開平2-142900号公報 特開昭57-109900号公報 特開昭57-115500号公報 特開平4-173729号公報 特開平10-310798公報 特開2005-272658公報 特許第2796362号公報 特開2008-137904号公報 特開2002-356699号公報
本発明は、皮膚洗浄剤組成物に関し、詳しくは、泡立ち、泡質(クリーミィ性)が良好
であり、皮膚への刺激が少なく、すすぎ時のきしみ感が無く、タオルドライ後のしっとり感を与える保湿効果に優れた皮膚洗浄剤組成物に関する。
発明者は上記課題に対して鋭意検討した結果、特定の高級脂肪酸塩と、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体と、ポリエチレングリコールを組み合わせることにより、皮膚への刺激が少なく、すすぎ時のきしみ感が無く、タオルドライ後のしっとり感を与える保湿効果に優れた皮膚洗浄剤組成物が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、(A)炭素数14以上の高級脂肪酸塩、(B)塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、及び(C)平均分子量200~10,000のポリエチレングリコールを含有し、炭素数12の高級脂肪酸塩を含まないことを特徴とする皮膚洗浄剤組成物である。
好ましくは、前記(A)成分が全体質量中5~40%であり、より好ましくは、炭素数16の高級脂肪酸塩を含まない皮膚洗浄剤組成物である。さらに好ましくは、(D)リン酸塩を含有する皮膚洗浄剤組成物である。
本発明によれば、泡立ち、泡質(クリーミィ性)が良好であり、皮膚への刺激が少なく、すすぎ時のきしみ感が無く、タオルドライ後のしっとり感を与える保湿効果に優れ、さらに高温安定性、皮膚への刺激性が良好な皮膚洗浄剤組成物を提供することができる。
以下、本発明の皮膚洗浄剤組成物について詳細に説明する。
[洗浄料]
本発明の皮膚洗浄剤は、例えば、ボディソープ、洗顔フォーム、ハンドソープ等に用いることができる。
皮膚洗浄剤の剤型は、公知の剤型の中から、その用途や使用目的等に応じて任意に選択することができる。例えば、液状、クリーム状、ゲル状、ペースト状等とすることができる。
<(A)成分>
本発明の皮膚洗浄剤組成物で用いられる(A)成分は、炭素数14以上の高級脂肪酸塩である。当該成分は、泡立ち、泡質(クリーミー性)に寄与する成分として加えられる。
炭素数が14以上の高級脂肪酸塩であればキメの細かい泡が得られ、また皮膚への刺激を感じにくくなる。
一方、炭素数12以下の高級脂肪酸塩は、低温安定性が良好であるものの、キメの粗い泡しか得られず、また皮膚に刺激を感じることがあるため、本発明の皮膚洗浄剤組成物には使用しない。
(A)成分として、例えば、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、等の高級脂肪酸;オリーブ油、綿実油等の植物性油脂;魚油、牛脂等の動物性油脂等が挙げられ、これらは、それぞれ1種単独で、又は二種以上を適宜組合せて用いることができる。
(A)成分の塩としては、高級脂肪酸をアルカリ剤でケン化、又は中和した、アルカリ金属塩や有機アミン塩等が挙げられる。用いられるアルカリ剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機アルカリ、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の有機アルカリ等が挙げられる。
本発明においては、起泡力の観点から、無機アルカリを用いることが好ましく、水酸化カリウムがより好ましく用いられる。
(A)成分の配合量は、全組成中5~40質量%(以下、単に「%」と記す。)が好ましい。配合量が5%以上であれば、泡立ち、泡質(クリーミー性)が良好であり、40%以下であればすすぎ時のきしみ感、タオルドライ後のしっとり感が改善する傾向にある。
<成分(B)>
本発明の皮膚洗浄剤組成物で用いられる(B)成分は、INCI(International Nomenclature of Cosmetic Ingredient)名で、ポリクオタニウム-7(Polyquaternium-7)と表示される化合物である。当該成分は、泡立ち、泡質(クリーミィ性)、すすぎ時のきしみ感の軽減、タオルドライ後のしっとり感に寄与する成分として加えられる。
(B)成分の市販品としては、「マーコート550」、「マーコート550PR」(以上、ナルコ社製)や「MEポリマー 09WPF」(以上、東邦化学社製)等が挙げられ、これらを好適に使用することができる。
(B)成分の配合量は0.01~1.0%が好ましく、0.05~0.5%がより好ましい。配合量がこの範囲内であれば、泡立ち、泡質(クリーミィ性)が良好で、すすぎ時のきしみ感、タオルドライ後のしっとり感が改善される。
<成分(C)>
本発明の皮膚洗浄剤組成物で用いられる(C)成分は、平均分子量200~10,000のポリエチレングリコールである。当該成分は、きしみ感の低減、泡立ち、泡質(クリーミィ性)を良好にする目的で配合される。
平均分子量が200以上であればすすぎ時のきしみ感を低減させることができ、10,000以下であれば泡立ち、泡質(クリーミィ性)が良好となる。
(C)成分としては、PEG-6(平均分子量280程度)、PEG-8(平均分子量370程度)、PEG-12(平均分子量550程度)、PEG-16(平均分子量720程度)、PEG-20(平均分子量900程度)、PEG-30(平均分子量1300程度)、PEG-32(平均分子量1400程度)、PEG-40(平均分子量1800程度)、PEG-60(平均分子量2700程度)、PEG-75(平均分子量3300程度)、PEG-90(平均分子量4000程度)、PEG-150(平均分子量6600程度)、PEG-180(分子量7900)などが挙げられる。
市販のものとしては、例えば「PEG#1000」「PEG#1500」「PEG#6000」(日油社製)等が挙げられる。
(C)成分の配合量は、0.1~5%が好ましく、0.5~3%がより好ましい。配合量が0.1%以上であれば、泡質(クリーミィ性)が良好で、タオルドライ後のしっとり感を改善することができる。一方、5%以下であれば泡立ちが良好となる。また、5%以上
であると安定性や使用感に対して好ましくない影響を与えることがある。
<成分(D)>
本発明の皮膚洗浄剤組成物で用いられる(D)成分はリン酸塩である。当該成分は、経時による粘度の低下を抑え高温での安定性が向上させる目的で配合され、リン酸ナトリウムやリン酸カリウムなどが挙げられる。本願発明における「高温での安定性」とは40℃で静置したときの経時安定性を意味する。
(D)成分の配合量は0.05%以上が好ましく、より好ましくは0.2%以上である。この配合量であれば、皮膚洗浄剤組成物において、経時による粘度の低下を抑え高温での安定性が向上する。
<その他の成分>
本発明の洗浄剤組成物は、上述した成分の他に、本発明の目的を損なわない範囲で他の成分、例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤、水溶性高分子化合物、生理活性成分、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、防腐剤、紫外線吸収剤、香料、保湿剤、塩類、溶媒、中和剤、昆虫忌避剤、酵素等の成分を適宜配合することができる。
上記アニオン界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、例えばN-ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム、N-ヤシ油脂肪酸アシルグリシンナトリウム、N-パーム核油脂肪酸アシルグリシンアンモニウム、N-ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸カリウム、N-ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸トリエタノールアミン、N-ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、N-ラウロイルグルタミン酸トリエタノールアミン、N-ラウロイルアラニンナトリウム、N-ステアロイルアラニンナトリウム、ラウロイルアスパラギン酸ナトリウム、α-ラウロイルスルホン酸ナトリウム、ミリストイルアリルスルホン酸ナトリウム、ラウリルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸アミドエーテル硫酸カリウム等が挙げられ、適宜一種又は二種以上選択して用いればよい。
上記両性界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、例えばラウリン酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルアミノジ酢酸ナトリウム、β-アミノプロピオン酸ナトリウム、N-ラウロイル-N’-カルボキシメチル-N’-ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、ヤシ油脂肪酸ジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノヒドロキシスルホベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン等が挙げられ、適宜一種又は二種以上選択して用いればよい。
上記ノニオン界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、例えばポリオキシエチレンセチルエーテル、モノステアリン酸ソルビタン、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、デシルグルコシド、ラウリルグルコシド、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンモノイソステアレート、ポリオキシエチレンジオレイン酸グリセリル、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸N-メチルエタノールアミド、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、ポリグリセリルモノアルキルエーテル等が挙げられ、適宜一種又は二種以上選択して用いればよい。
上記水溶性高分子としては、特に限定されるものではないが、例えばヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポ
リエチレングリコール、高重合ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリグルタミン酸、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、アクリル酸アルキル共重合体、塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース、塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]グァーガム、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、及びアクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体等が挙げられ、適宜一種又は二種以上選択して用いればよい。
上記生理活性成分としては、皮膚に塗布した場合に皮膚に何らかの生理活性を与える物質が挙げられる。例えば、抗炎症剤、老化防止剤、紫外線防御剤、ひきしめ剤、抗酸化剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、ビタミン類、アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、酵素成分等が挙げられる。上記生理活性成分は、天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分や、化合物等が挙げられるが、これらの中でも、特に天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分が安全性の点で好ましい。
上記天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分の例としては、例えばアシタバエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アロエエキス、アンズエキス、イチョウエキス、ウイキョウエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オトギリソウエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、甘草エキス、カキョクエキス、キウイエキス、キューカンバーエキス、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クロレラエキス、クワエキス、紅茶エキス、酵母エキス、コラーゲン、サルビアエキス、サボンソウエキス、サンザシエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シャクヤクエキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、茶エキス、チョウジエキス、チンピエキス、トウキエキス、トウニンエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、ビワエキス、ブクリョウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ホップエキス、マドンナリリー花エキス、マロニエエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モモエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズマリーエキス、ローヤルゼリーエキス等を挙げることができる。
また、上記天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分以外の成分としては、例えばデオキシリボ核酸、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、加水分解卵殻膜などの生体高分子、アミノ酸、乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイなどの保湿成分、スフィンゴ脂質、セラミド、コレステロール、コレステロール誘導体、リン脂質などの油性成分、ε-アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、β-グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコルチゾン等の抗炎症剤、ビタミン類(A、B2、B6、C、D、E)、パントテン酸カルシウム、ビオチン、ニコチン酸アミド、ビタミンCエステル等のビタミン類、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、4-アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸等の活性成分、トコフェロール、カロチノイド、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン等の抗酸化剤、α-ヒドロキシ酸、β-ヒドロキシ酸などの細胞賦活剤、γ-オリザノール、ビタミンE誘導体などの血行促進剤、イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン、ヒノキチオール、塩化ベンザルコニウム等の殺菌剤、l-メントール、ハッカ油等の冷感剤、レチ
ノール、レチノール誘導体等の創傷治癒剤等が挙げられる。
次に本発明について実施例をもって詳細に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。実施例に先立ち、各実施例で採用した試験法、評価法を説明する。
(1)起泡力試験(泡立ち)
1,000mL容器の攪拌機つき円筒形シリンダーに、実施例及び比較例の皮膚洗浄剤組成物の1%水溶液を80mL入れ、5,000rpmで30秒間攪拌した後の泡容積を測定した。また、評価の基準を次のように設定した。
◎:泡立ち極めて良好 泡容積500mL以上
○:泡立ち良好 泡容積400mL以上,500mL未満
△:泡立ち普通 泡容積300mL以上,400mL未満
×:泡立ち不良 泡容積300mL未満
(2)泡質、すすぎ時の感触及び仕上がり感試験法
20名の専門パネルにより、実施例及び比較例の皮膚洗浄剤組成物を使用し、使用時の泡質(クリーミィ性)、すすぎ時のきしみ感の無さ、タオルドライ後のしっとり感の各項目について官能評価した。尚、評価基準は以下の通りである。
[使用時の泡質(クリーミィ性)]
◎:極めて良好 泡質(クリーミィ性)が良いと答えた被験者の数が16人以上
○:良好 泡質(クリーミィ性)が良いと答えた被験者の数が12~15人
△:やや悪い 泡質(クリーミィ性)が良いと答えた被験者の数が8~11人
×:悪い 泡質(クリーミィ性)が良いと答えた被験者の数が8人未満
[すすぎ時のきしみ感の無さ]
◎:極めて良好 すすぎ時にきしみ感がないと答えた被験者の数が16人以上
○:良好 すすぎ時にきしみ感がないと答えた被験者の数が12~15人
△:やや悪い すすぎ時にきしみ感がないと答えた被験者の数が8~11人
×:悪い すすぎ時にきしみ感がないと答えた被験者の数が8人未満
[タオルドライ後のしっとり感]
◎:極めて良好 しっとりすると答えた被験者の数が16人以上
○:良好 しっとりすると答えた被験者の数が12~15人
△:やや悪い しっとりすると答えた被験者の数が8~11人
×:悪い しっとりすると答えた被験者の数が8人未満
(3)使用時の皮膚の刺激性
20名の専門パネルに、実施例及び比較例の3gの皮膚洗浄剤組成物を用いて、皮膚洗浄剤組成物を前腕に塗布してから洗い流した際の刺激性を下記評価基準に従って室温にて官能評価した。
<評価基準>
◎:使用時に刺激がないと答えた被験者の数が18人以上
○:使用時に刺激がないと答えた被験者の数が14~17人
△:使用時に刺激がないと答えた被験者の数が9~13人
×:使用時に刺激がないと答えた被験者の数が8人未満
(4)高温安定性試験(外観評価)
実施例及び比較例の洗浄剤組成物をガラス瓶に充填し、40℃で静置したときの経時安定性について、下記判断基準により評価を行った。
◎:5ヶ月間分離なし
○:3ヶ月間分離なし(5ヶ月後分離有り)
△:1ヶ月間分離なし(3ヶ月後分離有り)
×:1週間分離なし(1ヶ月後分離有り)
実施例1~18及び比較例1~3
表1、2に示す組成の洗顔フォーム組成物を調製し、これらを使用したときの起泡性、泡質(クリーミィ性)、すすぎ時のきしみ感のなさ、タオルドライ後のしっとり感、皮膚の刺激性、高温安定性(外観)について調べ、その結果を表1、2に示した。なお、以下の全ての実施例及び比較例における配合量は全て質量%である。
Figure 2023027812000001
Figure 2023027812000002
表1、2より明らかなように、本発明の成分を用いた実施例1~18の洗顔フォームは、比較例1~3に比べていずれも優れた性能を見出した。
以下、本発明の皮膚洗浄剤組成物のその他の処方例を挙げる。なお、これらの処方例の皮膚洗浄剤組成物についても、上記の起泡性、泡質(クリーミィ性)、すすぎ時のきしみ感のなさ、タオルドライ後のしっとり感、皮膚の刺激性、高温安定性(外観)の各項目を検討した。
処方例1 ボディソープ (質量%)
・ ミリスチン酸 8.0
・ パルミチン酸 3.0
・ ステアリン酸 0.5
・ 水酸化カリウム 2.7
・ ソルビトール 2.0
・ DPG 4.0
・ フェノキシエタノール 1.5
・ ラウリルグルコシド 1.0
・ ラウレス硫酸Na 1.0
・ ラウロイルメチルアラニンNa 2.0
・ ココベタイン 1.0
・ ポリクオタニウム-7 0.5
・ ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.1
・ PEG-150 0.1
・ ジステアリン酸エチレングリコール 1.0
・ ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル) 0.5
・ トリメチルグリシン 1.0
・ ポリグリセリル-4ラウリルエーテル 0.5
・ オリーブ果汁エキス 0.1
・ アロエベラ葉エキス 0.1
・ N-アセチルグルコサミン 0.01
・ 塩化カリウム 0.1
・ 塩化ナトリウム 0.2
・ リン酸ナトリウム 0.1
・ エデト酸四ナトリウム 0.1
・ 香料 0.5
・ 精製水 残 余
常法により上記組成のボディソープを調製し、起泡性、泡質(クリーミィ性)、すすぎ時のきしみ感のなさ、タオルドライ後のしっとり感、皮膚の刺激性、高温安定性(外観)を評価したところ、いずれの特性も優れており良好な結果(◎又は〇)を得た。
処方例2 洗顔フォーム (質量%)
・ ミリスチン酸 20.0
・ パルミチン酸 3.0
・ ステアリン酸 5.0
・ 水酸化カリウム 6.0
・ DPG 4.0
・ フェノキシエタノール 1.5
・ N-ココイル-N-メチルタウリンナトリウム 2.0
・ ラウリルヒドロキシスルタイン 1.5
・ ラウリン酸アミドプロピルベタイン 1.0
・ ポリクオタニウム-7 0.3
・ PEG-6 1.0
・ PEG-32 2.0
・ ハマメリス葉エキス 0.1
・ チャ葉エキス 0.1
・ 大豆種子エキス 0.1
・ ヒアルロン酸Na 0.5
・ グルコシルセラミド 0.01
・ トリメチルグリシン 1.0
・ リン酸ナトリウム 0.5
・ エデト酸二ナトリウム 0.1
・ 香料 0.2
・ 精製水 残 余
常法により上記組成の洗顔フォームを調製し、起泡性、泡質(クリーミィ性)、すすぎ時のきしみ感のなさ、タオルドライ後のしっとり感、皮膚の刺激性、高温安定性(外観)を評価したところ、いずれの特性も優れており良好な結果(◎又は〇)を得た。

Claims (4)

  1. 下記(A)~(C)成分を含有し、炭素数12の高級脂肪酸塩を含まないことを特徴とする皮膚洗浄剤組成物。
    (A)炭素数14以上の高級脂肪酸塩から選ばれる1種または2種以上
    (B)塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体
    (C)平均分子量200~10,000のポリエチレングリコール
  2. 前記(A)成分が全体質量中5~40%である請求項1記載の皮膚洗浄剤組成物。
  3. 炭素数16の高級脂肪酸塩を含まない請求項1又は2に記載の皮膚洗浄剤組成物。
  4. 下記(D)成分を含有する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の皮膚洗浄剤組成物。(D)リン酸塩


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