JP2023027746A - データ処理システム、データ処理方法及びデータ処理装置 - Google Patents

データ処理システム、データ処理方法及びデータ処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】請求書を発行した事業者に関する情報を有していない場合であっても電子インボイスを発行する電子インボイスを作成するデータ処理システム及び装置及び方法を提供する。【解決手段】請求書を発行する事業者が登録された会計処理装置と、請求書データを所定の形式の電子インボイスに変換するデータ処理装置と、を備えるデータ処理システムであって、会計処理装置1は、事業者認証情報を記憶する会計処理用記憶部12と、事業者を認証できたことを条件として、請求書データをデータ処理装置に送信するデータ送信部134と、を有する。データ処理装置は、会計処理装置1を認証するための装置認証情報を記憶するデータ処理用記憶部と、請求書データを受信するデータ受信部と、会計処理装置1を認証できたことを条件として、請求書データを所定の形式に変換し作成した電子インボイスを電子インボイスネットワークに送信するインボイス作成部と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、データ処理システム、データ処理方法及びデータ処理装置に関する。
請求書をオンラインで送受信する会計処理装置が知られている。
WO2017―73102号公報
昨今、受発注や請求にかかる電子文書をネットワーク上でやり取りするための標準化が進められている。我が国においても、電子インボイスの新たな標準仕様であるPEPPOL(Pan-European Public Procurement Online)に準拠させることが発表されている。PEPPOLに準拠する電子インボイスを発行する前には、請求書を発行した事業者に関する情報(例えば名称及び住所)を確認することが求められている。
既存の会計処理装置では、新たな標準仕様に対応する電子インボイスを発行することができないため、会計処理装置が作成した請求書データを電子インボイスの形式に変換する必要がある。ところが、電子インボイスの形式に変換するデータ処理装置が、請求書を発行する事業者の事業者情報を有していない場合、データ処理装置は、電子インボイスを発行する対象となる請求書を発行した事業者に関する情報を確認できないという問題があった。
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、電子インボイスを作成する装置が、請求書を発行した事業者に関する情報を有していない場合であっても電子インボイスを発行できるようにすることを目的とする。
本発明の第1の態様のデータ処理システムにおいては、請求書を発行する事業者が登録された会計処理装置と、前記会計処理装置から受信した請求書データを所定の形式の電子インボイスに変換するデータ処理装置と、を備え、前記会計処理装置は、前記事業者を認証するための事業者認証情報を記憶する会計処理用記憶部と、前記事業者認証情報を用いて前記事業者を認証できたことを条件として、前記事業者が作成した請求書に対応する前記請求書データを前記データ処理装置に送信するデータ送信部と、を有し、前記データ処理装置は、前記会計処理装置を認証するための装置認証情報を記憶するデータ処理用記憶部と、前記会計処理装置から前記請求書データを受信するデータ受信部と、前記装置認証情報を用いて前記会計処理装置を認証できたことを条件として、前記データ受信部が受信した前記請求書データを前記所定の形式に変換することにより作成した電子インボイスを電子インボイスネットワークに送信するインボイス作成部と、を有する。
前記データ処理用記憶部は、前記会計処理装置のIPアドレスを前記装置認証情報として記憶し、前記インボイス作成部は、前記データ受信部が前記請求書データとともに送信された送信元IPアドレスが前記データ処理用記憶部に記憶されたIPアドレスと一致していることを条件として前記請求書データに基づく電子インボイスを送信してもよい。
前記インボイス作成部は、前記データ受信部が前記請求書データを受信した時点を起点とし当該時点よりも前の所定の時間内に、前記データ処理用記憶部に記憶された前記装置認証情報を前記会計処理装置から受信していたことを条件として前記請求書データに基づく電子インボイスを送信してもよい。
前記データ受信部は、前記請求書データに対応する請求書を発行した前記事業者に対応する、電子インボイスが送受信される電子インボイスネットワークの利用者を識別するための情報である利用者識別情報を前記請求書データに関連付けて前記会計処理装置から取得し、前記インボイス作成部は、前記データ受信部が取得した前記利用者識別情報を含む電子インボイスを作成してもよい。
前記データ処理用記憶部は、前記事業者を識別するための情報である事業者識別情報と、電子インボイスが送受信される電子インボイスネットワークの利用者を識別するための情報である利用者識別情報と、を関連付けて記憶し、前記データ受信部は、前記請求書データに関連付けて、当該請求書データに対応する請求書を発行した事業者の前記事業者識別情報を前記会計処理装置から取得し、前記インボイス作成部は、前記データ受信部が取得した前記事業者識別情報に関連付けて前記データ処理用記憶部に記憶された前記利用者識別情報を含む電子インボイスを作成してもよい。
前記データ処理用記憶部は、前記事業者を識別するための情報である事業者識別情報と、電子インボイスが送受信される電子インボイスネットワークの利用者を識別するための情報である利用者識別情報と、を関連付けて記憶し、前記データ受信部は、前記請求書データに含まれている前記事業者識別情報を取得し、前記インボイス作成部は、前記データ受信部が取得した前記事業者識別情報に関連付けて前記データ処理用記憶部に記憶された前記利用者識別情報を含む電子インボイスを作成してもよい。
前記データ受信部は、取得した前記事業者識別情報が前記データ処理用記憶部に記憶されていない場合、未登録事業者であることを前記会計処理装置に通知してもよい。
前記インボイス作成部は、前記請求書データに含まれるデータが電子インボイスを作成するために必要な要件を満たしていない場合、前記請求書データが要件を満たしていないことを前記会計処理装置に通知してもよい。
前記会計処理装置は、前記事業者が作成した請求書を送信する事業者端末に、前記請求書データを電子メールで送信するか、前記請求書データを電子インボイスに変換してから電子インボイスネットワークを介して送信するかを選択するための画面を表示させる表示処理部をさらに有し、前記データ送信部は、前記請求書データを電子インボイスに変換する指示を前記事業者端末から受信したことを条件として、前記請求書データを前記データ処理装置に送信してもよい。
本発明の第2の態様のデータ処理方法は、コンピュータが、請求書を発行する事業者が登録された会計処理装置と、前記会計処理装置から受信した請求書データを所定の形式の電子インボイスに変換するデータ処理装置と、が実行するデータ処理方法であって、前記データ処理方法は、前記会計処理装置が、前記事業者を認証するための事業者認証情報を記憶する会計処理用記憶部に記憶された前記事業者認証情報を用いて前記事業者を認証するステップと、前記会計処理装置が、前記事業者を認証できたことを条件として、前記事業者が作成した請求書に対応する前記請求書データを前記データ処理装置に送信するステップと、前記データ処理装置が前記会計処理装置から前記請求書データを受信するステップと、前記会計処理装置を認証するための装置認証情報を記憶するデータ処理用記憶部に記憶された前記装置認証情報を用いて前記会計処理装置を認証するステップと、前記会計処理装置を認証できたことを条件として、受信した前記請求書データを前記所定の形式に変換することにより作成した電子インボイスを電子インボイスネットワークに送信するステップと、を実行する。
本発明の第3の態様のデータ処理装置においては、請求書を発行する事業者が登録された会計処理装置を認証するための装置認証情報を記憶するデータ処理用記憶部と、前記会計処理装置から前記請求書に対応する請求書データを受信するデータ受信部と、前記装置認証情報を用いて前記会計処理装置を認証できたことを条件として、前記データ受信部が受信した前記請求書データを所定の形式に変換することにより作成した電子インボイスを電子インボイスネットワークに送信するインボイス作成部と、を有する。
本発明によれば、電子インボイスを作成する装置が、請求書を発行した事業者に関する情報を有していない場合であっても電子インボイスを発行することができるという効果を奏する。
データ処理システムSの構成を示す概要図である。 データ処理システムSにおけるデータの流れを模式的に示す図である。 会計処理装置1の構成を示すブロック図である。 請求書データの一例を示す図である。 データ処理装置2の構成を示すブロック図である。 データ処理用記憶部22が記憶する装置認証情報のデータ構造の例を示す図である。 データ処理用記憶部22が記憶する事業者情報のデータ構造の例を示す図である。 データ処理システムSにおける処理の流れを示すシーケンス図である。
[データ処理システムSの概要]
図1は、データ処理システムSの構成を示す概要図である。データ処理システムSは、電子インボイスネットワークNに参加する利用者同士で請求書データをオンラインで授受し、処理するためのシステムである。データ処理システムSは、電子インボイスネットワークN、複数の会計処理装置1、データ処理装置2、複数の事業者端末3、複数の中継装置4、複数のSMP(Service Metadata Publisher)5及びSML(Service Metadata Locater)6を有する。
電子インボイスネットワークNは、PEPPOLの仕様に準拠した電子インボイスを授受するためのネットワークである。電子インボイスネットワークNは、インターネット又はイントラネット等他のネットワークを含んでもよい。
会計処理装置1は、請求書の発行若しくは受領、又は仕分け等の会計処理を行うための装置である。データ処理装置2は、会計処理装置1が発行した請求書データに基づく電子インボイスを、請求書の宛先の事業者が利用する会計処理装置1と通信可能に接続された中継装置4へ送信する装置である。データ処理装置2は、1以上の会計処理装置1と通信可能に接続される。事業者端末3は、ユーザが操作する端末である。ユーザは事業者端末3を操作し、会計処理装置1にアクセスする。なお、会計処理装置1は、他の会計処理装置1から請求書の発行に必要な情報を受信してもよい。
中継装置4は、データ処理装置2が送信した電子インボイスを、電子インボイスの宛先の事業者が利用する会計処理装置1に到達させるために中継する装置である。中継装置4は、データ処理装置2と同様の機能を有していてもよい。
SMP5は、電子インボイスを送信しようとするデータ処理装置2に対して、電子インボイスの宛先の事業者に対して割り当てられたメタデータを提供するためのサーバである。メタデータは、電子インボイスネットワークNにおいて電子インボイスを送受信する利用者に割り当てられた情報である。SMP5が提供するメタデータは、例えば、電子インボイスネットワークNの利用者がアクセス可能なデータ処理装置2又は中継装置4のIPアドレス、URL(Universal Resource Locator)、セキュリティに関する設定情報、利用者が利用可能な取引内容等である。
SML6は、利用者のメタデータを格納したSMP5のロケーション情報を、DNS(Domain Name System)サーバに登録する機能を有するサーバである。ロケーション情報は例えば、IPアドレス、URL等である。
図2は、データ処理システムSにおけるデータの流れを模式的に示す図である。図2は、事業者端末3が会計処理装置1にアクセスしてからデータ処理装置2が電子インボイスをインボイスネットワークNに送信するまでの流れを示している。事業者端末3は、会計処理装置1に事業者認証情報を送信する(図2における(1))。事業者認証情報は、事業者を認証するための情報であり、例えば会計処理装置1にアクセスするために事業者に割り当てられた情報である事業者IDとパスワードである。
会計処理装置1は、事業者端末3から受信した事業者認証情報を検証する。会計処理装置1は、予め登録された事業者認証情報と受信した事業者認証情報とを比較し、受信した事業者認証情報を検証する。受信した事業者認証情報が正当であると判定した場合、会計処理装置1は、認証が完了したことを示す応答を事業者端末3へ送信する(図2における(2))。事業者端末3は、認証が完了すると、請求書データを会計処理装置1に送信する(図2における(3))。
会計処理装置1は、データ処理装置2に装置認証情報を送信する(図2における(4))。データ処理装置2は、会計処理装置1から受信した装置認証情報を検証する。装置認証情報は、会計処理装置1を認証するための情報であり、例えば会計処理装置1に割り当てられたIPアドレス、会計処理装置1のサーバ証明書等である。データ処理装置2は、受信した装置認証情報とあらかじめ記憶された装置認証情報とを比較し、受信した装置認証情報を検証する。装置認証情報が正当である場合、データ処理装置2は、認証が完了したことを示す応答を会計処理装置1へ送信する(図2における(5))。会計処理装置1は、認証が完了していることを条件として、請求書データをデータ処理装置2に送信する(図2における(6))。
データ処理装置2は、請求書を発行した事業者に対応する利用者識別情報を取得する(図2における(7))。利用者識別情報は電子インボイスネットワークNにおける利用者を識別するための情報であり、例えばPEPPOL Participant Identifiersである。データ処理装置2は、例えば、予め内部の記憶媒体に記憶された利用者識別情報を取得する。
続いて、データ処理装置2は、請求書データをインボイスネットワークNで送受信可能なデータ形式に変換した電子インボイスを作成する(図2における(8))。データ処理装置2は、取得した利用者識別情報を含む電子インボイスを作成する。データ処理装置2は、作成した電子インボイスを中継装置4に送信する(図2における(9))。なお、データ処理装置2が行う会計処理装置1の認証は、会計処理装置1が行う事業者端末3の認証の前に行われていてもよい。
データ処理装置2が会計処理装置1を認証し、会計処理装置1が、事業者を認証するようデータ処理システムSが構成されることで、データ処理システムS全体として、請求書を発行する事業者に関する情報を確認することができる。これにより、データ処理装置2が請求書を発行した事業者に関する情報を有していない場合であっても、電子インボイスを発行することができるという効果を奏する。
[会計処理装置1の構成]
図3は、会計処理装置1の構成を示すブロック図である。会計処理装置1は、通信部11、会計処理用記憶部12及び制御部13を有する。制御部13は、認証部131、データ受信部132、請求書データ作成部133、データ送信部134及び表示処理部135を有する。
通信部11は、ネットワークを介して事業者端末3及びデータ処理装置2と通信するための通信インターフェースである。会計処理用記憶部12は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、SSD(Solid State Drive)、ハードディスク等の記憶媒体である。会計処理用記憶部12は、制御部13が実行する各種のプログラムを記憶する。
会計処理用記憶部12は、事業者を認証するための事業者認証情報を記憶する。会計処理用記憶部12は、事業者認証情報として例えば事業者IDとパスワードとを関連付けて記憶する。会計処理用記憶部12は、事業者IDと認証に用いる公開鍵を関連付けて記憶していてもよい。
制御部13は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部13は、会計処理用記憶部12に記憶されている制御プログラムを実行することにより、認証部131、データ受信部132、請求書データ作成部133、データ送信部134及び表示処理部135として機能する。
認証部131は、事業者端末3を用いて会計処理装置1にアクセスする事業者を認証する。認証部131は、事業者端末3より受信した事業者認証情報と会計処理用記憶部12に記憶された事業者認証情報とを比較することにより事業者認証情報を検証することで、事業者の正当性を認証する。認証部131は、事業者認証情報として受信したアクセストークンを検証することで、事業者を認証してもよい。
データ受信部132は、請求書を発行するためのデータを事業者端末3から受信する。例えば、データ受信部132は、表示処理部135が事業者端末3に表示させた入力画面に入力されたデータを受信する。請求書を発行するためのデータは、後述する請求書データに含まれるデータである。
データ受信部132は、他の会計処理装置1から請求書を発行するためのデータを受信してもよい。この場合、データ受信部132は、他の会計処理装置1から、事業者から権限を与えられたことを示すアクセストークンを、請求書を発行するためのデータを受信するより前のタイミングで受信する。
請求書データ作成部133は、データ受信部132が受信したデータに基づいて請求書データを作成する。図4は、請求書データ作成部133が作成する請求書データDの一例を示す図である。請求書データDは、一例として、宛先事業者名C1、宛先部署名、宛先事業者番号C2、宛先電話番号、発行元事業者名C3、発行元事業者番号C4、請求書番号、請求書発行日、請求書対象となる商品名又はサービス名、請求額、税額、振込先口座番号等を含む。
事業者番号C2は、例えば、適格請求書発行事業者として登録された事業者に割り当てられた登録番号である。請求書データDは文書データ又は画像データでもよいし、テキストデータであってもよい。なお、請求書データDには、宛先事業者番号C2に対応する利用者識別情報が含まれていてもよい。
図3に戻り、データ送信部134は、事業者認証情報を用いて事業者を認証できたことを条件として、事業者が作成した請求書に対応する請求書データをデータ処理装置2に送信する。認証されていないユーザが請求書データを送信する操作を行おうとした場合、表示処理部135は、ユーザに認証を要求する画面を表示し、ユーザに事業者認証情報の入力を促す。ユーザが入力した事業者認証情報に基づいて認証部131がユーザを認証した場合、データ送信部134は、請求書データをデータ処理装置2へ送信する。
データ送信部134は、請求書の宛先に向けて、インボイスネットワークNを経由して請求書データを送信するか、電子メールに添付して請求書データを送信するかを、ユーザの選択により決定してもよい。そこで、表示処理部135は、事業者が作成した請求書を送信する事業者端末3に、請求書データを電子メールで送信するか、請求書データを電子インボイスに変換してから電子インボイスネットワークを介して送信するかを選択するための画面を表示させてもよい。表示処理部135は、例えば、それぞれ「電子メールで送信する」、「電子インボイスで送信する」と表示されたボタンを、請求書データの入力画面上に表示する。そして、ユーザは事業者端末3を操作し、請求書データの送信方法を選択する。
データ送信部134は、請求書データを電子インボイスに変換する指示を事業者端末3から受信したことを条件として、請求書データをデータ処理装置2に送信してもよい。すなわち、「電子インボイスで送信する」と表示されたボタンが押された場合、データ送信部134は、請求書データをデータ処理装置2に送信する。
[データ処理装置2の構成]
図5は、データ処理装置2の構成を示すブロック図である。データ処理装置2は、通信部21、データ処理用記憶部22及び制御部23を有する。制御部23は、認証部231、データ受信部232及びインボイス作成部233を有する。通信部21は、ネットワークを介して会計処理装置1、中継装置4、SMP5及びSML6と通信するための通信インターフェースである。
データ処理用記憶部22は、例えば、ROM、RAM、SSD、ハードディスク等の記憶媒体である。データ処理用記憶部22は、会計処理装置1を認証するための装置認証情報を記憶する。図6は、データ処理用記憶部22が記憶する装置認証情報のデータ構造の一例を示す図である。データ処理用記憶部22は、会計処理装置1を識別するための情報である装置IDと関連付けて会計処理装置1のIPアドレスを装置認証情報として記憶してもよい。
データ処理用記憶部22は、事業者を識別するための情報である事業者識別情報と、電子インボイスが送受信される電子インボイスネットワークの利用者を識別するための情報である利用者識別情報と、を関連付けて記憶してもよい。図7は、データ処理用記憶部22が記憶する事業者情報のデータ構造の一例を示す図である。データ処理用記憶部22は、事業者識別情報、事業者名、部署名、電話番号及び利用者識別情報を関連付けて記憶する。
データ処理用記憶部22は、1つの事業者識別情報に1つの利用者識別番号を対応付けて記憶することに限られず、事業者の部署ごとに利用者識別情報を対応付けて記憶してもよい。図7の例では、「山田商事」は、管理部と製造部のそれぞれに対応する利用者識別情報を有している。
図5に戻り、制御部23は、例えばCPUである。制御部23は、データ処理用記憶部22に記憶されている制御プログラムを実行することにより、認証部231、データ受信部232及びインボイス作成部233として機能する。
認証部231は、データ処理装置2に請求書データを送信する会計処理装置1を認証する。認証部231は、例えば会計処理装置1から装置認証情報として受信したサーバ証明書を検証することにより、会計処理装置1を認証する。なお、認証部231は、認証完了後所定の期間のみ認証が有効となるよう有効期間を設定してもよい。
さらに、認証部231は、サーバ証明書の検証に加えて、又はサーバ証明書の検証に代えて、会計処理装置1のIPアドレスを検証することで会計処理装置1を認証してもよい。認証部231は、データ受信部232が受信したパケットに含まれる送信元IPアドレスを通信部21から取得する。また、認証部231は、装置認証情報としてデータ処理用記憶部22に記憶された会計処理装置1に対応するIPアドレスを取得する。認証部231は、データ受信部232が受信したパケットに含まれる送信元IPアドレスと、データ処理用記憶部22から取得したIPアドレスと、が一致するかを検証することにより、会計処理装置1を認証する。
データ受信部232は、会計処理装置1から請求書データを受信する。データ受信部232は、請求書データに含まれている事業者識別情報を取得してもよい。データ受信部232は、請求書データDに含まれている宛先事業者番号C2を事業者識別情報として取得する。
事業者識別情報は、会計処理装置1から送信される請求書データに付与されたヘッダ内に格納されている場合がある。そこで、データ受信部232は、請求書データに関連付けて、当該請求書データに対応する請求書を発行した事業者の事業者識別情報を会計処理装置1から取得してもよい。データ受信部232は、会計処理装置1から受信した請求書データDに付与されたヘッダを参照することで、事業者識別情報を取得する。
データ受信部232は、取得した事業者識別情報が、データ処理用記憶部22が記憶する事業者情報に含まれているかどうかを判定してもよい。取得した事業者識別情報が事業者情報に含まれていない場合、データ受信部232は、受信した請求書データをインボイス作成部233に通知しない。データ処理装置2がこのように構成されることで、未登録の事業者が発行した請求書データに基づく電子インボイスが作成され、送信するべきでない電子インボイスがインボイスネットワークNに送信されることを防止することができる。
また、データ受信部232は、取得した事業者識別情報がデータ処理用記憶部22に記憶されていない場合、未登録事業者であることを会計処理装置1に通知してもよい。データ受信部232は、例えば、取得した事業者識別情報が登録されていないことと、利用者の登録が必要であることと、を示すメッセージを、受信した請求書データに関連付けて会計処理装置1に通知する。データ受信部232がこのように構成されることで、ユーザは会計処理装置1に送信したデータの内容に不備があったことを知ることができる。
インボイス作成部233は、装置認証情報を用いて会計処理装置1を認証できたことを条件として、データ受信部232が受信した請求書データを所定の形式に変換することにより作成した電子インボイスを電子インボイスネットワークに送信する。インボイス作成部233は、データ受信部232が、認証部231が認証した会計処理装置1から請求書データを受信した場合に、電子インボイスを作成する。電子インボイスは、PEPPOL BIS(Business Interoperability Specification)に準拠したデータ形式に変換された請求書データである。
インボイス作成部233は、データ受信部232が請求書データとともに送信された送信元IPアドレスがデータ処理用記憶部22に記憶されたIPアドレスと一致していることを条件として請求書データに基づく電子インボイスを送信してもよい。請求書データに付与されたヘッダに含まれるIPアドレスに基づいて認証部231が会計処理装置1を認証した場合、インボイス作成部233は、受信した請求書データに基づいて電子インボイスを作成し、作成した電子インボイスを中継装置4へ送信する。
インボイス作成部233は、データ受信部232が請求書データを受信した時点を起点とし当該時点よりも前の所定の時間内に、データ処理用記憶部22に記憶された装置認証情報を会計処理装置1から受信していたことを条件として請求書データに基づく電子インボイスを送信してもよい。所定の時間は、認証部231による会計処理装置1の認証結果の有効期間に対応する時間であり、例えば1分である。インボイス作成部233は、データ受信部232が請求書データを受信した時点が、認証部231に会計処理装置1の認証結果が有効な期間内であるか否かを問い合わせる。当該時点が、認証結果が有効な期間内である場合、インボイス作成部233は、請求書データに基づいて電子インボイスを作成し、作成した電子インボイスを中継装置4に送信する。
インボイス作成部233は、データ受信部232が取得した事業者識別情報に関連付けてデータ処理用記憶部22に記憶された利用者識別情報を含む電子インボイスを作成してもよい。インボイス作成部233は、データ処理用記憶部22が記憶する事業者情報を参照し、データ受信部232が取得した事業者識別情報に対応する利用者識別情報を取得する。インボイス作成部233は、電子インボイスにおける宛先利用者識別情報を示すフィールドに取得した利用者識別情報を入力することにより電子インボイスを作成する。
インボイス作成部233は、請求書データに含まれるデータが電子インボイスを作成するために必要な要件を満たしていない場合、請求書データが要件を満たしていないことを会計処理装置1に通知する、インボイス作成部233は、請求書データに含まれるデータが所定の要件を満たしているかを判定する。インボイス作成部233は、例えば、必須項目が入力されていない場合、入力項目のデータ型が要件を満たしていない場合又はデータの値が異常値である場合に要件を満たしていないと判定する。
インボイス作成部233は、例えば、請求書データに事業者名、事業者識別情報、請求対象となる商品名又はサービス名若しくは請求額のデータがない場合に、必須項目が入力されていないため、請求書データが要件を満たしていないと判定する。インボイス作成部233がこのように構成されることで、要件を満たさない請求書データがインボイスネットワークに流出することを防止することができる。
[データ処理システムSにおける処理の流れ]
図8は、データ処理システムSにおける処理の流れを示すシーケンス図である。図8におけるシーケンス図は、ユーザが事業者端末3を操作し、請求書データを送信する操作を行った時点から開始している。事業者端末3は、会計処理装置1に事業者認証情報を送信する(S101)。認証部131は、受信した事業者認証情報と事業者認証情報とを比較し、事業者端末3を認証する。認証部131は、事業者端末3に認証結果を送信する(S102)。事業者端末3は、認証結果が認証成功である場合、会計処理装置1に請求書データを送信する(S103)。
データ送信部134は、データ処理装置2に装置認証情報を送信する(S104)。認証部231は、受信した装置認証情報を検証し、会計処理装置1を認証する。認証部231は、認証結果を会計処理装置1へ送信する(S105)。認証結果が認証成功である場合、請求書データ作成部133は、請求書データを作成する。データ送信部134は、作成された請求書データをデータ処理装置2に送信する(S106)。
認証部231は、請求書データを受信した時点よりも前の所定の時間以内に、会計処理装置1を認証していたかを判定する(S107)。所定の時間以内に会計処理装置1が認証していない場合(S107におけるNO)、データ受信部232は、会計処理装置1にエラー情報を出力する(S108)。エラー情報を受信した会計処理装置1は、事業者端末3にエラー情報を出力する(S109)。
所定の時間以内に会計処理装置1が認証している場合(S107におけるYES)、データ受信部232は、請求書データが有効な事業者のものであるかどうかを判定する(S110)。すなわち、データ処理装置2は、請求書データに含まれる事業者識別情報がデータ処理用記憶部22に記憶された事業者情報と一致しているかどうかを判定する。請求書データに含まれる事業者識別情報がデータ処理用記憶部22に記憶された事業者情報と一致しておらず、請求書データが有効な事業者のものでない場合(S110におけるNO)、データ受信部232は、会計処理装置1にエラー情報を出力する(S111)。エラー情報を受信した会計処理装置1は、事業者端末3にエラー情報を出力する(S112)。
請求書データが有効な事業者のものである場合(S110におけるYES)、データ受信部232は、受信した請求書データが所定の要件を満たしているかどうかを判定する(S113)。所定の要件とは、必須項目が入力されているか等である。受信した請求書データが所定の要件を満たしていない場合、(S113におけるNO)、データ受信部232は、会計処理装置1にエラー情報を出力する(S114)。エラー情報を受信した会計処理装置1は、事業者端末3にエラー情報を出力する(S115)。
受信した請求書データが所定の要件を満たしている場合、(S113におけるYES)、インボイス作成部233は、事業者識別情報に対応する利用者識別情報を取得する(S116)。インボイス作成部233は、請求書データから電子インボイスを作成する(S117)。インボイス作成部233は、作成した電子インボイスを中継装置4へ送信する(S118)。電子インボイスの送信が完了すると、インボイス作成部233は、会計処理装置1に電子インボイスの送信が完了したことを示す完了情報を送信する(S119)。会計処理装置1は、完了情報を受信すると、事業者端末3に完了情報を送信する(S120)。
<変形例>
以上の説明においては、データ処理装置2が、各事業者の利用者識別情報を記憶しているという場合を例示したが、データ処理装置2は、会計処理装置1から利用者識別情報を取得してもよい。
この場合、データ受信部232は、請求書データに対応する請求書を発行した事業者に対応する利用者識別情報を請求書データに関連付けて会計処理装置1から取得する。一例として、データ受信部232は、会計処理装置1が請求書データとともに送信した利用者識別情報を取得する。そして、インボイス作成部233は、データ受信部232が取得した利用者識別情報を含む電子インボイスを作成してもよい。
なお、会計処理装置1が請求書データに利用者識別情報を付加してデータ処理装置2に送信する場合がある。この場合、会計処理装置1は、請求書データの宛先の事業者に関連付けて会計処理用記憶部12に記憶された利用者識別情報を読み出して、読み出した利用者識別情報を請求書データに付加する。
[変形例による効果]
データ処理システムSがこのように構成されることで、会計処理装置1がユーザに関する情報を集中的に管理することができる。その結果、データ処理装置2の運用に関する負担がより少ないシステムを実現することができる。
[データ処理システムSによる効果]
以上説明したように、データ処理システムSにおいては、請求書を発行する事業者が登録された会計処理装置1と、会計処理装置1から受信した請求書データを所定の形式の電子インボイスに変換するデータ処理装置2と、を備える。会計処理装置1は、事業者を認証するための事業者認証情報を記憶する会計処理用記憶部12と、事業者認証情報を用いて事業者を認証できたことを条件として、事業者が作成した請求書に対応する請求書データをデータ処理装置2に送信するデータ送信部134と、を有する。データ処理装置2は、会計処理装置1を認証するための装置認証情報を記憶するデータ処理用記憶部22と、会計処理装置1から請求書データを受信するデータ受信部232と、装置認証情報を用いて会計処理装置1を認証できたことを条件として、データ受信部232が受信した請求書データを所定の形式に変換することにより作成した電子インボイスを電子インボイスネットワークに送信するインボイス作成部233と、を有する。
データ処理システムSがこのような構成を有することで、電子インボイスを作成する装置が、請求書を発行した事業者に関する情報を有していない場合であっても電子インボイスを発行できるようにすることができる。特に、データ処理装置2を提供する事業者がインボイスネットワークに参加する参加者のユーザ登録を行うことなく、事業者をインボイスネットワークに参加させることができる。そして、データ処理装置2を提供する事業者及びインボイスネットワークの利用者双方の負担を軽減させることができる。
以上、実施の形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
1 会計処理装置
2 データ処理装置
3 事業者端末
4 中継装置
5 SMP
6 SML
11 通信部
12 会計処理用記憶部
13 制御部
21 通信部
22 データ処理用記憶部
23 制御部
131 認証部
132 データ受信部
133 請求書データ作成部
134 データ送信部
135 表示処理部
231 認証部
232 データ受信部
233 インボイス作成部

Claims (11)

  1. 請求書を発行する事業者が登録された会計処理装置と、前記会計処理装置から受信した請求書データを所定の形式の電子インボイスに変換するデータ処理装置と、を備え、
    前記会計処理装置は、
    前記事業者を認証するための事業者認証情報を記憶する会計処理用記憶部と、
    前記事業者認証情報を用いて前記事業者を認証できたことを条件として、前記事業者が作成した請求書に対応する前記請求書データを前記データ処理装置に送信するデータ送信部と、
    を有し、
    前記データ処理装置は、
    前記会計処理装置を認証するための装置認証情報を記憶するデータ処理用記憶部と、
    前記会計処理装置から前記請求書データを受信するデータ受信部と、
    前記装置認証情報を用いて前記会計処理装置を認証できたことを条件として、前記データ受信部が受信した前記請求書データを前記所定の形式に変換することにより作成した電子インボイスを電子インボイスネットワークに送信するインボイス作成部と、
    を有するデータ処理システム。
  2. 前記データ処理用記憶部は、前記会計処理装置のIPアドレスを前記装置認証情報として記憶し、
    前記インボイス作成部は、前記データ受信部が前記請求書データとともに送信された送信元IPアドレスが前記データ処理用記憶部に記憶されたIPアドレスと一致していることを条件として前記請求書データに基づく電子インボイスを送信する、
    請求項1に記載のデータ処理システム。
  3. 前記インボイス作成部は、前記データ受信部が前記請求書データを受信した時点を起点とし当該時点よりも前の所定の時間内に、前記データ処理用記憶部に記憶された前記装置認証情報を前記会計処理装置から受信していたことを条件として前記請求書データに基づく電子インボイスを送信する、
    請求項1又は2に記載のデータ処理システム。
  4. 前記データ受信部は、前記請求書データに対応する請求書を発行した前記事業者に対応する、電子インボイスが送受信される電子インボイスネットワークの利用者を識別するための情報である利用者識別情報を前記請求書データに関連付けて前記会計処理装置から取得し、
    前記インボイス作成部は、前記データ受信部が取得した前記利用者識別情報を含む電子インボイスを作成する、
    請求項1から3のいずれか一項に記載のデータ処理システム。
  5. 前記データ処理用記憶部は、前記事業者を識別するための情報である事業者識別情報と、電子インボイスが送受信される電子インボイスネットワークの利用者を識別するための情報である利用者識別情報と、を関連付けて記憶し、
    前記データ受信部は、前記請求書データに関連付けて、当該請求書データに対応する請求書を発行した事業者の前記事業者識別情報を前記会計処理装置から取得し、
    前記インボイス作成部は、前記データ受信部が取得した前記事業者識別情報に関連付けて前記データ処理用記憶部に記憶された前記利用者識別情報を含む電子インボイスを作成する、
    請求項1から3のいずれか一項に記載のデータ処理システム。
  6. 前記データ処理用記憶部は、前記事業者を識別するための情報である事業者識別情報と、電子インボイスが送受信される電子インボイスネットワークの利用者を識別するための情報である利用者識別情報と、を関連付けて記憶し、
    前記データ受信部は、前記請求書データに含まれている前記事業者識別情報を取得し、
    前記インボイス作成部は、前記データ受信部が取得した前記事業者識別情報に関連付けて前記データ処理用記憶部に記憶された前記利用者識別情報を含む電子インボイスを作成する、
    請求項1から3のいずれか一項に記載のデータ処理システム。
  7. 前記データ受信部は、取得した前記事業者識別情報が前記データ処理用記憶部に記憶されていない場合、未登録事業者であることを前記会計処理装置に通知する、
    請求項5又は6に記載のデータ処理システム。
  8. 前記インボイス作成部は、前記請求書データに含まれるデータが電子インボイスを作成するために必要な要件を満たしていない場合、前記請求書データが要件を満たしていないことを前記会計処理装置に通知する、
    請求項1から7のいずれか一項に記載のデータ処理システム。
  9. 前記会計処理装置は、前記事業者が作成した請求書を送信する事業者端末に、前記請求書データを電子メールで送信するか、前記請求書データを電子インボイスに変換してから電子インボイスネットワークを介して送信するかを選択するための画面を表示させる表示処理部をさらに有し、
    前記データ送信部は、前記請求書データを電子インボイスに変換する指示を前記事業者端末から受信したことを条件として、前記請求書データを前記データ処理装置に送信する、
    請求項1から8のいずれか一項に記載のデータ処理システム。
  10. コンピュータが、請求書を発行する事業者が登録された会計処理装置と、前記会計処理装置から受信した請求書データを所定の形式の電子インボイスに変換するデータ処理装置と、が実行するデータ処理方法であって、前記データ処理方法は、
    前記会計処理装置が、前記事業者を認証するための事業者認証情報を記憶する会計処理用記憶部に記憶された前記事業者認証情報を用いて前記事業者を認証するステップと、
    前記会計処理装置が、前記事業者を認証できたことを条件として、前記事業者が作成した請求書に対応する前記請求書データを前記データ処理装置に送信するステップと、
    前記データ処理装置が前記会計処理装置から前記請求書データを受信するステップと、
    前記会計処理装置を認証するための装置認証情報を記憶するデータ処理用記憶部に記憶された前記装置認証情報を用いて前記会計処理装置を認証するステップと、
    前記会計処理装置を認証できたことを条件として、受信した前記請求書データを前記所定の形式に変換することにより作成した電子インボイスを電子インボイスネットワークに送信するステップと、
    を実行するデータ処理方法。
  11. 請求書を発行する事業者が登録された会計処理装置を認証するための装置認証情報を記憶するデータ処理用記憶部と、
    前記会計処理装置から前記請求書に対応する請求書データを受信するデータ受信部と、
    前記装置認証情報を用いて前記会計処理装置を認証できたことを条件として、前記データ受信部が受信した前記請求書データを所定の形式に変換することにより作成した電子インボイスを電子インボイスネットワークに送信するインボイス作成部と、
    を有するデータ処理装置。
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