JP2023026782A - 傾斜測定装置、傾斜測定方法、傾斜測定プログラム及び傾斜測定システム - Google Patents
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Abstract
【課題】重力を計測するセンサの出力データに含まれる重力成分を判定して、傾斜角度を精度よく導出することができる傾斜測定装置、傾斜測定方法、傾斜測定プログラム及び傾斜測定システムを提供する。【解決手段】本発明は、重力を計測するセンサの計測値に基づいて傾斜角度を測定する傾斜測定装置において、センサの計測値の絶対値及び又は実効値を用いて、傾斜角度の導出に利用する計測値の妥当性を判定する判定手段と、判定手段の判定結果に応じて、センサの計測値に基づいて傾斜角度を導出する傾斜測定手段とを備えることを特徴とする。【選択図】 図1
Description
本発明は、傾斜測定装置、傾斜測定方法、傾斜測定プログラム及び傾斜測定システムに関し、例えば、センシングした重力成分の値に基づいて傾き角度を測定する傾斜測定装置に適用することができる。
例えば、土砂崩れなどの自然災害の発生検出や構造物の健全性等を測定するシステムにおいて、対象(被測定物)の傾き角度(以下では、「傾斜」、「傾斜角度」とも呼ぶ。)を測定する傾斜測定手法が用いられることがあり、傾斜測定手法の1つとして加速度センサの出力データを用いたものがある。
特許文献1の記載技術は、3軸の加速度センサを被測定物に付与し、その加速度センサが計測した重力加速度に基づいて、被測定物の傾きを測定するものである。特許文献1には、運動中の被測定物の傾斜角を加速度センサが測定する際に、ノイズを除去する方法について記載されている。
非特許文献1には、加速度センサの計測データに含まれる重力加速度に基づいて、傾きを算出する方法が開示されている。
アナログ・デバイセズ株式会社,AN-1057 アプリケーション・ノート,Christoper J.fisher著,"加速度センサーによる傾きの検出",2010年、URL:https://www.analog.com/jp/app-notes/an-1057.html
ところで、自然災害の発生検出や構造物の健全性測定などのシステムでは、高精度で、対象(被測定物)の傾斜を測定することが強く求められている。高精度の傾斜を測定することは、その傾斜データを利用した自然災害の発生の予知や構造物の欠陥検出などの精度を高めることにつながるからである。
特許文献1には、加速度センサの計測データに基づいて傾斜を測定する手法が記載されているが、対象(被測定物)は運動中のものを前提としており、静止状態の被測定物への適用が難しく、高精度に傾斜を求めることが難しいという課題がある。
そこで、重力を計測するセンサの出力データに含まれる重力成分を判定して、傾斜角度を精度よく導出することができる傾斜測定装置、傾斜測定方法、傾斜測定プログラム及び傾斜測定システムが求められている。
かかる課題を解決するために、第1の本発明は、重力を計測するセンサの計測値に基づいて傾斜角度を測定する傾斜測定装置において、センサの計測値の絶対値及び又は実効値を用いて、傾斜角度の導出に利用する計測値の妥当性を判定する判定手段と、判定手段の判定結果に応じて、センサの計測値に基づいて傾斜角度を導出する傾斜測定手段とを備えることを特徴とする。
第2の本発明は、重力を計測するセンサの計測値に基づいて傾斜角度を測定する傾斜測定方法において、判定手段が、センサの計測値の絶対値及び又は実効値を用いて、傾斜角度の導出に利用する計測値の妥当性を判定し、傾斜測定手段が、判定手段の判定結果に応じて、センサの前記計測値に基づいて傾斜角度を導出することを特徴とする。
第3の本発明は、重力を計測するセンサの計測値に基づいて傾斜角度を測定する傾斜測定プログラムにおいて、コンピュータを、センサの計測値の絶対値及び又は実効値を用いて、傾斜角度の導出に利用する計測値の妥当性を判定する判定手段と、判定手段の判定結果に応じて、センサの計測値に基づいて傾斜角度を導出する傾斜測定手段として機能させることを特徴とする。
第4の本発明は、重力を計測するセンサと、センサにより計測された計測値に基づいて傾斜角度を測定する傾斜測定装置と、傾斜測定装置により測定された傾斜角度を管理する管理装置とを備える傾斜測定システムにおいて、傾斜測定装置が、第1の本発明に係る傾斜測定装置に相当すること特徴とする。
本発明によれば、重力を計測するセンサの出力データに含まれる重力成分を判定して、傾斜角度を精度よく導出することができる。
(A)主たる実施形態
以下では、本発明に係る傾斜測定装置、傾斜測定方法、傾斜測定プログラム及び傾斜測定システムの実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
以下では、本発明に係る傾斜測定装置、傾斜測定方法、傾斜測定プログラム及び傾斜測定システムの実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
(A-1)実施形態の構成
図1は、実施形態に係る傾斜測定システムの全体構成を示す全体構成図である。
図1は、実施形態に係る傾斜測定システムの全体構成を示す全体構成図である。
図1において、実施形態に係る傾斜測定システム10は、複数のセンサ端末1と、管理装置2とを有する。
なお、図1の傾斜測定システム10は、複数のセンサ端末1を有する場合を例示するが、センサ端末1の数は限定されず、1台のセンサ端末1を有する場合でもよい。
また、各センサ端末1及び管理装置2は、無線で情報の送受信を行なう場合を例示するが、情報送受信方法は一例であり、有線で情報の送受信を行なうものであってもよい。この実施形態では、各センサ端末1と管理装置2が、マルチホップ無線通信で情報を送受信する場合を想定して説明する。しかし、マルチホップ無線通信に限らず、汎用的な無線LAN網、携帯電話網などで情報を送受信してもよい。
[センサ端末1]
センサ端末1は、無線通信部11、傾斜測定手段12、加速度センサ13を有する。加速度センサ13を有するセンサ端末1は、被測定物の傾斜を測定可能とするために被測定物に設けられる。
センサ端末1は、無線通信部11、傾斜測定手段12、加速度センサ13を有する。加速度センサ13を有するセンサ端末1は、被測定物の傾斜を測定可能とするために被測定物に設けられる。
この実施形態では、例えば、センサ端末1が静止状態の被測定物の傾斜を測定する。なお、被測定物は運動(移動)可能なものであってもよいが、この実施形態では、センサ端末1が静止状態の被測定物の傾斜を測定する場合を説明する。
センサ端末1は、管理装置2から、加速度センサ13の計測開始の指示や、計測パラメータに関する指定などのコマンドを取得し、その取得したコマンドに従って加速度センサ13を計測させる。さらに、センサ端末1は、加速度センサ13が計測した計測データに基づいて傾斜を測定し、その結果を管理装置2に送信する。
なお、センサ端末1は、傾斜データ(傾斜の測定値)のみを管理装置2に送信することに限らず、例えば、加速度センサ13が計測したデータ、傾斜データの計算・判定に使用した閾値等の情報を管理装置2に送信するようにしてもよい。これにより、管理装置2は、加速度データに基づいて被測定物の状態を判断でき、オペレータは、加速度センサ13の動作条件の変更や、傾斜データの計算・判定に係るパラメータの変更等もすることができる。
[加速度センサ13]
加速度センサ13は、静止状態では重力成分(重力加速度)を計測することができるものである。加速度センサ13は、1軸の加速度を測定するセンサ、2軸若しくは3軸の複数軸の加速度を測定するセンサ等を適用できるが、この実施形態では、複数軸の加速度を測定するセンサを適用する場合を例示する。
加速度センサ13は、静止状態では重力成分(重力加速度)を計測することができるものである。加速度センサ13は、1軸の加速度を測定するセンサ、2軸若しくは3軸の複数軸の加速度を測定するセンサ等を適用できるが、この実施形態では、複数軸の加速度を測定するセンサを適用する場合を例示する。
加速度センサ13は、傾斜測定手段12から計測開始要求に応じて、指定されたサンプリングレート、測定レンジ等の設定で加速度値を計測する。加速度センサ13は、計測した計測データを傾斜測定手段12に与える。
一般的に、加速度センサ13は、デジタルタイプのもの(測定値を通信インタフェイスによってデジタル値で読み出すもの)と、アナログタイプのもの(加速度に応じたアナログ信号を出力し、それをAD(アナログ・デジタル)変換によって加速度に読み替えるもの)があるが、この実施形態の加速度センサ13は、その種類は問わない。センサ種類によっては、重力成分を計測できないものも存在するが(例えば、圧電式加速度センサ等)、この実施形態の加速度センサ13は、静止状態で重力成分を計測できるものとする。
[傾斜測定手段12]
傾斜測定手段12は、加速度センサ13から計測データを取得し、その計測データに基づいて傾斜を測定する。また、傾斜測定手段12は、測定した傾斜データを無線通信部11に与える。
傾斜測定手段12は、加速度センサ13から計測データを取得し、その計測データに基づいて傾斜を測定する。また、傾斜測定手段12は、測定した傾斜データを無線通信部11に与える。
傾斜測定手段12のハードウェアは、例えば、CPU、ROM、RAM、EEPROM等を有する装置とすることができ、CPUがROMに格納される処理プログラム(例えば、傾斜測定プログラム等)を実行することにより、傾斜測定に係る各種機能を実現することができる。
図1に示すように、傾斜測定手段12は、パラメータ設定部121、傾斜測定実行部122、傾斜データ通知部123を有する。
パラメータ設定部121は、無線通信部11を通じて、遠隔に存在している管理装置2から、加速度センサ13を動作させる条件となるパラメータと、傾斜の計算や判定に使用するパラメータとを含む情報を取得し、これら各種パラメータを設定する。
パラメータ設定部121は、傾斜測定時刻になると、加速度センサ13の電源をONとし、加速度センサ13の計測を開始させる。このとき、パラメータ設定部121は、加速度センサ13の測定時間、センシングレンジ、サンプリングレート、各種判定の閾値等の動作設定を行なう。なお、パラメータ設定部121は、管理装置2から取得したパラメータに基づいて、加速度センサ13の動作設定を行なう。
傾斜測定実行部122は、加速度センサ13から出力される出力データ(以下、加速度と呼ぶ。)に基づいて、傾斜を測定するものである。また、傾斜測定実行部122は、傾斜を計算する加速度の値を判定する加速度判定部124を有する。
加速度判定部124は、加速度センサ13から出力される加速度に誤差が含まれているか否かを判定し、その判定結果によっては加速度を再測定させるものである。
加速度の値に重力以外の加速度が含まれている場合には、傾斜の測定値に誤差が生じる可能性がある。そこで、加速度判定部124は、加速度の絶対値と加速度の実効値とのいずれか及び両方を用いて、計測した加速度に重力以外の加速度が含まれているか否かを判定し、その結果に応じて再度加速度の計測をする。加速度の計測や傾斜の計算を再度行う場合に、加速度センサ13の動作条件や傾斜の算出に係るパラメータを、前回のものと変更してもよい。
なお、傾斜測定実行部122の傾斜測定方法、加速度判定部124の再測定の判定方法の詳細な説明は動作の項で行う。
傾斜データ通知部123は、傾斜測定実行部122により測定された傾斜の測定値(傾斜データ)を含む情報を無線通信部11に与えて、管理装置2に通知するものである。
[無線通信部11]
無線通信部11は、管理装置2との間で情報を送受信する無線通信手段である。無線通信部11は、管理装置2から受信した、加速度センサ13を動作させる条件となるパラメータと、傾斜の計算や判定に使用するパラメータとを含む情報を傾斜測定手段12に与える。また、無線通信部11は、傾斜測定手段12から取得した傾斜データ(傾斜の測定値)を管理装置2に送信する。
無線通信部11は、管理装置2との間で情報を送受信する無線通信手段である。無線通信部11は、管理装置2から受信した、加速度センサ13を動作させる条件となるパラメータと、傾斜の計算や判定に使用するパラメータとを含む情報を傾斜測定手段12に与える。また、無線通信部11は、傾斜測定手段12から取得した傾斜データ(傾斜の測定値)を管理装置2に送信する。
[管理装置2]
管理装置2は、無線通信部21、制御部22、ディスプレイ等の表示部23、キーボード等の入力部24、記憶部25を有する。
管理装置2は、無線通信部21、制御部22、ディスプレイ等の表示部23、キーボード等の入力部24、記憶部25を有する。
管理装置2は、各センサ端末1に対して、加速度センサ13の動作パラメータ及び傾斜の計算や判定のパラメータを含む情報を管理したり、各センサ端末1から取得した傾斜データを含む情報を記憶部25に記憶させて管理する。
管理装置2は、オペレータによる操作で加速度センサ13の動作パラメータの設定や変更が可能である。また、管理装置2は、記憶部25に記憶されている各加速度センサ13の傾斜データを加速度センサ13毎に表示部23に表示できる。このとき、傾斜データの異常を特定するために異常値の範囲を設定し、傾斜データが異常値の範囲を超えたときには、赤色表示等の強調表示をして、可視化させるようにしてもよい。
(A-2)実施形態の動作
次に、実施形態に係る傾斜測定システム10における傾斜測定方法の動作を、図面を参照しながら説明する。
次に、実施形態に係る傾斜測定システム10における傾斜測定方法の動作を、図面を参照しながら説明する。
図2は、実施形態に係る傾斜測定の処理動作の一例を示すフローチャートである。
管理装置2は、オペレータの操作により、加速度センサ13を動作させる測定時間、センシングレンジ、サンプリングレート、各種判定の閾値などのパラメータを設定する。また、管理装置2は、オペレータの操作により、加速度に基づいて測定する傾斜の計算、各種判定の閾値等のパラメータを設定する。
なお、加速度センサ13毎及び又はセンサ端末1毎にパラメータを決めてもよいし、複数の加速度センサ13及び又は複数のセンサ端末1の測定目的、属性、種類などに応じたグループ毎にパラメータを決めてもよい。
そして、管理装置2は、少なくとも加速度センサ13の動作条件のパラメータ及び傾斜の計算や各種判定に係るパラメータを含む情報を、各センサ端末1に送信する。
各センサ端末1では、パラメータ設定部121が、無線通信部11を介して、管理装置2から受信した加速度センサ13の動作条件のパラメータ及び傾斜の計算や各種判定に係るパラメータを設定する。
まず、センサ端末1において、傾斜測定手段12は、設定された測定時刻になるまで待機し(S101/NO)、測定時刻になると(S101/YES)、傾斜測定を開始する。
このとき、パラメータ設定部121は、加速度センサ13の電源をONにし、加速度センサ13の動作条件のパラメータ(測定時間、センシングレンジ、サンプリングレート、各種判定の閾値等)を設定して、加速度センサ13の計測動作を開始させる(S102)。加速度センサ13の動作条件は、管理装置2から事前取得したパラメータやコマンド等で設定されたものを使用する。
加速度センサ13は、傾斜測定手段12の指示に従って計測動作を開始し、加速度データを傾斜測定手段12に出力する。また、傾斜測定手段12の傾斜測定実行部122は、加速度センサ13から出力される出力データに基づいて傾斜を導出する。
ここで、傾斜測定実行部122は、加速度に含まれるノイズ(例えば、高周波ノイズなど)の影響を低減するため、一定時間の加速度を取得して(S103)、一定時間内に計測した加速度の平均値を導出する(S104)。
例えば、加速度センサ13が、100Hzのサンプリングレートで3軸の加速度を計測するものとする。このとき、傾斜測定実行部122は、100サンプルの加速度データがたまるまでの1秒間、加速度センサ13に加速度を計測させて、100サンプルの加速度データの値を平均化する。
なお、加速度センサ13の種類によっては、計測精度を維持するために、計測開始後所定時間の加速度を読み捨てることを推奨するものもある。その場合、傾斜測定実行部122は、計測開始後所定時間の加速度データを除いて、有効な加速度データを用いるようにしてもよい。
次に、傾斜測定実行部122の加速度判定部124は、加速度の大きさ(加速度の絶対値)と加速度の実効値(RMS:Root Mean Square)のいずれか又は両方を用いて、加速度センサ13の出力データに重力以外の加速度が含まれていないことを判定する加速度判定処理を行なう(S105)。
そして、加速度判定部124が、重力以外の加速度が含まれていないと判定した(判定結果OK)場合(S105/NO)、傾斜測定実行部122は、加速度の平均値に基づいて傾斜を測定する(S106)。さらに、傾斜データ通知部123は、無線通信部11を介して、傾斜データを管理装置2に通知する。
他方、加速度判定部124が、重力以外の加速度が含まれていると判定した(判定結果NG)場合(S105/YES)、傾斜測定実行部122は、S102に戻り、加速度センサ13に加速度の再計測をさせる。
また、加速度を再計測する場合、加速度センサ13の動作条件を示すパラメータを変更してもよい。例えば、サンプリングレートを変更したり、加速度データを取得する一定時間(サンプル数)を増加したりしてもよい。
なお、加速度を再計測を無限に継続することを回避するため、例えば、計測回数(若しくは、再計測回数)を決めておき、計測回数(若しくは、再計測回数)を超えないようにする。計測回数に達しても、重力以外の加速度が含まれていると判定した(判定結果NG)場合、傾斜測定手段12は、ステータスを異常とし、その情報を管理装置2に通知する。
[加速度判定処理]
図3~図7は、実施形態に係る加速度判定部124における加速度判定処理の一例を示すフローチャートである。
図3~図7は、実施形態に係る加速度判定部124における加速度判定処理の一例を示すフローチャートである。
図3~図7に示す処理は一例であり、加速度判定部124は、図3~図7のいずれかの処理を行なうようにしてよいし、組み合わせた処理を行なうようにしてもよい。
上述したように、傾斜測定実行部122は、導出した加速度の平均値を用いて傾斜を測定する。
ここで、加速度を用いて傾斜を導出する方法は、既存技術を広く適用することができ、例えば非特許文献1に記載の方法を用いることができる。
非特許文献1に記載される方法は、加速度センサで読み取った重力成分から傾斜を測定する。そのため、加速度センサ13の出力データ(加速度データ)に重力以外の加速度が加わっている場合、傾斜の測定値に誤差が含まれる。したがって、高精度で傾斜を測定するためには、完全な静止状態での加速度の値を用いて傾斜を測定することが望まれる。
[加速度判定処理(その1)]
非特許文献1に記載される方法は、一定のサンプル数の加速度を平均化するが、その加速度の平均値を用いて傾斜を求めている。しかし、実際に静止状態でなくても、一定時間の加速度の平均値が、偶然、理想的な重力加速度(1G)になってしまうことがある。そこで、図3に例示する処理は、サンプル毎に、加速度の大きさを導出して、重力以外の加速度が含まれていないことを判定する。
非特許文献1に記載される方法は、一定のサンプル数の加速度を平均化するが、その加速度の平均値を用いて傾斜を求めている。しかし、実際に静止状態でなくても、一定時間の加速度の平均値が、偶然、理想的な重力加速度(1G)になってしまうことがある。そこで、図3に例示する処理は、サンプル毎に、加速度の大きさを導出して、重力以外の加速度が含まれていないことを判定する。
図3に例示するように、加速度判定部124は、サンプル毎に、加速度の大きさ(加速度の絶対値)を導出する(S201)。
そして、加速度の大きさ(加速度の絶対値)が、理想的な重力加速度である1Gから一定以上の差がないとき、加速度センサ13の出力データ(加速度)には、重力以外の加速度が含まれていないと判定できる。
したがって、加速度判定部124は、加速度の絶対値と1Gとの差分値を求め、その差分値と閾値とを比較し(S202)、差分値が閾値以上でないときには(S202/NO)、重力以外の加速度が含まれていない(判定結果OK)と判定する(S203)。
他方、加速度判定部124は、加速度の絶対値と1Gとの差分値が閾値以上であれば(S202/YES)、重力以外の加速度が含まれている(判定結果NG)と判定する(S204)。この場合、理想的な重力加速度(1G)と比べて、一定以上大きい値の加速度が計測されたものと判断できる。例えば被測定物が橋梁等の構造物である場合、その構造物に何かしらの振動が加わり、加速度センサ13が完全静止状態時の加速度を計測できなかったなどの推測が可能となる。したがって、重力以外の加速度が含まれているとの判定(判定結果NG)のときには、傾斜測定実行部122は、それまでに蓄積していた加速度データを破棄し、再度加速度センサ13に計測指示を出して、改めて加速度データを計測させる。
[加速度判定処理(その2)]
次に、図4に例示する処理を説明する。ここでは、傾斜測定実行部122が、加速度の大きさを示す絶対値による判定だけでなく、加速度の実効値(Root Mean Square:RMS)を計測する。
次に、図4に例示する処理を説明する。ここでは、傾斜測定実行部122が、加速度の大きさを示す絶対値による判定だけでなく、加速度の実効値(Root Mean Square:RMS)を計測する。
図4に例示するように、加速度判定部124は、加速度センサ13から所定数(例えば100サンプル)の有効な加速度データを蓄積すると、加速度センサ13の動作を一旦停止させ、加速度の実効値(RMS値)を導出する(S301)。
そして、加速度判定部124は、加速度の実効値と、予め設定した閾値とを比較し(S302)、加速度の実効値が閾値以上でないときには(S302/NO)、重力以外の加速度が含まれていない(判定結果OK)と判定する(S303)。
他方、加速度判定部124は、加速度の実効値が閾値以上であれば(S302/YES)、重力以外の加速度が含まれている(判定結果NG)と判定する(S304)。
なお、加速度判定部124は、図3に例示する処理と、図4に例示する処理とを組み合わせてもよい。
すなわち、加速度の絶対値と1Gとの差分値が閾値以上であるか否かの判定処理を行ない、さらに、加速度の実効値が閾値以上であるか否かの判定処理を行なう。
そして、加速度の絶対値と1Gとの差分値が閾値以上、又は、加速度の実効値が閾値以上のときには、重力以外の加速度が含まれている(判定結果NG)として、加速度を再計測する。
また、加速度の絶対値と1Gとの差分値が閾値以上でない、かつ、加速度の実効値が閾値以上でないときには、重力以外の加速度が含まれていない(判定結果OK)と判定する。
[加速度判定処理(その3)~加速度判定処理(その5)]
傾斜測定手段12が、過去に行った加速度センサ13の計測データを蓄積し、加速度の絶対値の変化量、及び又は、加速度の実効値の変化量に基づいて、再計測するか否かを判定する。
傾斜測定手段12が、過去に行った加速度センサ13の計測データを蓄積し、加速度の絶対値の変化量、及び又は、加速度の実効値の変化量に基づいて、再計測するか否かを判定する。
これは、複数回の傾斜測定を行った場合に、過去の傾斜測定で利用した加速度の値が正当な値(重力以外の加速度が含まれていない値)であると仮定し、今回の加速度の値と過去の加速度の値との差分(すなわち、加速度の変化量)が一定範囲内であれば、今回の加速度の値も正当な値とみなす。
図5に例示する方法は、加速度判定部124が、加速度の絶対値を用いる方法である。
加速度判定部124は、加速度の絶対値を導出し(S401)、前回測定時の絶対値と、今回測定時の絶対値の差分値を求め、その差分値と閾値とを比較する(S402)。
そして、前回測定時の絶対値と今回測定時の絶対値の差分値が閾値以上でない場合(S402/NO)、重力以外の加速度が含まれていない(判定結果OK)と判定する(S403)。
他方、前回測定時の絶対値と今回測定時の絶対値の差分値が閾値以上である場合(S402/YES)、重力以外の加速度が含まれている(判定結果NG)と判定する(S404)。
図6に例示する方法は、加速度判定部124が、加速度の実効値を用いる方法である。
加速度判定部124は、加速度の実効値(RMS値)を導出し(S501)、前回測定時の実効値と、今回測定時の実効値との差分値を求め、その差分値と閾値とを比較する(S502)。
そして、前回測定時の実効値と今回測定時の実効値の差分値が閾値以上でない場合(S502/NO)、重力以外の加速度が含まれていない(判定結果OK)と判定する(S503)。
他方、前回測定時の実効値と今回測定時の実効値の差分値が閾値以上である場合(S502/YES)、重力以外の加速度が含まれている(判定結果NG)と判定する(S504)。
図7に例示する方法は、加速度判定部124が、加速度の絶対値及び実効値を用いる方法である。
加速度判定部124は、加速度の絶対値と実効値(RMS値)を導出し(S601)、前回測定時の絶対値と、今回測定時の絶対値の差分値を求め、その差分値と閾値とを比較する(S602)。
そして、前回測定時の絶対値と今回測定時の絶対値の差分値が閾値以上でない場合(S602/NO)、S603に移行する。
他方、前回測定時の絶対値と今回測定時の絶対値の差分値が閾値以上である場合(S602/YES)、重力以外の加速度が含まれている(判定結果NG)と判定する(S605)。
S603において、加速度判定部124は、前回測定時の実効値と、今回測定時の実効値との差分値を求め、その差分値と閾値とを比較する(S603)。
そして、前回測定時の実効値と今回測定時の実効値の差分値が閾値以上でない場合(S603/NO)、重力以外の加速度が含まれていない(判定結果OK)と判定する(S604)。
他方、前回測定時の実効値と今回測定時の実効値の差分値が閾値以上である場合(S603/YES)、重力以外の加速度が含まれている(判定結果NG)と判定する(S605)。
被測定物に加速度センサ13を設置する状況によっては、加速度センサ13が完全静止状態で加速度を計測することが難しい状況も考えられる。つまり、厳密な重力加速度とすることが難しいケースもある。これに対して、図5~図7の各方法を用いることにより、厳密な重力加速度でなくても、過去の傾斜測定で利用した加速度の値に対して一定範囲であれば、傾斜測定に利用できる加速度の値と判定できる。つまり、加速度センサ13の設置状況に合わせた加速度の値を柔軟に利用できる。
(A-3)実施形態の効果
以上のように、この実施形態によれば、加速度に基づいて傾斜を測定する際、静止状態又は完全静止状態の加速度の値を求めることにより、傾斜測定の精度が向上する。その結果、例えば、被測定物(すなわち、センタ端末)に期待しない振動が加わったことで、実際には傾いていないにも関わらず、傾いたように測定されてしまう問題を回避できる。
以上のように、この実施形態によれば、加速度に基づいて傾斜を測定する際、静止状態又は完全静止状態の加速度の値を求めることにより、傾斜測定の精度が向上する。その結果、例えば、被測定物(すなわち、センタ端末)に期待しない振動が加わったことで、実際には傾いていないにも関わらず、傾いたように測定されてしまう問題を回避できる。
(B)他の実施形態
上述した実施形態においても種々の変形実施形態を言及したが、本発明は、以下の変形実施形態にも適用できる。
上述した実施形態においても種々の変形実施形態を言及したが、本発明は、以下の変形実施形態にも適用できる。
(B-1)傾斜測定手段12は、傾斜データが事前に設定した閾値以上であるときには、異常であることを示すメッセージを含む情報を管理装置2に通知してもよい。このとき、異常を示す傾斜データも情報に含める。異常値が検出されたときには、すぐに上記メッセージを通知するのではなく、再度加速度を計測させて、傾斜算出をリトライさせてもよい。
(B-2)上述したように、図3~図7に例示した方法を個別に行うようにしてもよいし、組み合わせてもよい。例えば、加速度センサ13の設置時には、重力以外の加速度が含まれていないようにするため、図3、図4に例示した方法を適用し、その後、傾斜測定手段12の傾斜データの状況を確認して信頼性がある場合には、図5~図7に例示した方法を適用するようにしてもよい。その場合、例えば、管理装置2が、加速度判定処理の動作モードを変更するコマンドをセンサ端末1の傾斜測定手段12に指示するなどの方法で実現できる。また例えば、傾斜測定手段12自身が、2回目以降の計測で傾斜データに異常がないことを検出することで、加速度判定処理の動作モードを変更するようにしてもよい。
(B-3)上述した実施形態では、加速度センサを利用する場合を例示したいが、重力を計測することができるセンサであれば、他の種類のセンサも利用できる。
10…傾斜測定システム、1…センサ端末、11…無線通信部、12…傾斜測定手段、13…加速度センサ、121…パラメータ設定部、122…傾斜測定実行部、123…傾斜データ通知部、124…加速度判定部、2…管理装置、21…無線通信部、22…制御部、23…表示部、24…入力部、25…記憶部。
Claims (8)
- 重力を計測するセンサの計測値に基づいて傾斜角度を測定する傾斜測定装置において、
前記センサの前記計測値の絶対値及び又は実効値を用いて、前記傾斜角度の導出に利用する前記計測値の妥当性を判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果に応じて、前記センサの前記計測値に基づいて傾斜角度を導出する傾斜測定手段と
を備えることを特徴とする傾斜測定装置。 - 前記判定手段が、前記計測値に重力以外の成分が含まれていないか否かを判定するものであること特徴とする請求項1に記載の傾斜測定装置。
- 前記判定手段は、前記計測値の絶対値と重力加速度との差分値が、閾値未満の場合、前記計測値に重力以外の成分が含まれていないと判定し、閾値以上の場合、前記計測値に重力以外の成分が含まれていると判定する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の傾斜測定装置。 - 前記判定手段は、前記計測値の実効値が、閾値未満の場合、前記計測値に重力以外の成分が含まれていないと判定し、閾値以上の場合、前記計測値に重力以外の成分が含まれていると判定する
ことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の傾斜測定装置。 - 前記判定手段は、前回測定時の前記計測値の絶対値及び又は実効値と、今回測定時の前記計測値の絶対値及び又は実効値との差分値が、閾値未満の場合、前記計測値に重力以外の成分が含まれていないと判定し、閾値以上の場合、前記計測値に重力以外の成分が含まれていると判定する
ことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の傾斜測定装置。 - 重力を計測するセンサの計測値に基づいて傾斜角度を測定する傾斜測定方法において、
判定手段が、前記センサの前記計測値の絶対値及び又は実効値を用いて、前記傾斜角度の導出に利用する前記計測値の妥当性を判定し、
傾斜測定手段が、前記判定手段の判定結果に応じて、前記センサの前記計測値に基づいて傾斜角度を導出する
ことを特徴とする傾斜測定方法。 - 重力を計測するセンサの計測値に基づいて傾斜角度を測定する傾斜測定プログラムにおいて、
コンピュータを、
前記センサの前記計測値の絶対値及び又は実効値を用いて、前記傾斜角度の導出に利用する前記計測値の妥当性を判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果に応じて、前記センサの前記計測値に基づいて傾斜角度を導出する傾斜測定手段と
して機能させることを特徴とする傾斜測定プログラム。 - 重力を計測するセンサと、
前記センサにより計測された計測値に基づいて傾斜角度を測定する傾斜測定装置と、
前記傾斜測定装置により測定された前記傾斜角度を管理する管理装置と
を備える傾斜測定システムにおいて、
前記傾斜測定装置が、請求項1~5のいずれかに記載の傾斜測定装置に相当すること特徴とする傾斜測定システム。
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JP2021132133A JP2023026782A (ja) | 2021-08-16 | 2021-08-16 | 傾斜測定装置、傾斜測定方法、傾斜測定プログラム及び傾斜測定システム |
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JP2021132133A Pending JP2023026782A (ja) | 2021-08-16 | 2021-08-16 | 傾斜測定装置、傾斜測定方法、傾斜測定プログラム及び傾斜測定システム |
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2021
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