JP2023025974A - 多段式ターボ機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】リターン流路における境界層の剥離を抑制すること。【解決手段】多段式ターボ機械2は、第1インペラおよび第2インペラと、シュラウド13と、ハブ14と、シュラウド13およびハブ14の間に画定され、第1インペラの径方向外側に位置するディフューザ流路15であって、当該ディフューザ流路15内を第1インペラからの流体が径方向外向きに流れる、ディフューザ流路15と、シュラウド13およびハブ14の間に画定され、ディフューザ流路15に接続されるリターン流路16であって、当該リターン流路16内でディフューザ流路15からの流体が第2インペラに向かって径方向内向きに曲げられ、当該リターン流路16の幅wは、中心軸線に沿って得られる所定の断面において、径方向における最外部16aよりも下流に位置する第1位置P1において、極大値を有する、リターン流路16と、を備える。【選択図】図4

Description

本開示は、多段式ターボ機械に関する。
この技術分野では、リターン流路における境界層の剥離を抑制するための様々な構成が提案されている。例えば、特許文献1は、多段遠心圧縮機を開示する。この多段遠心圧縮機は、2つの羽根車を備える。2つの羽根車の間には、ディフューザとリターンガイドベーンとが設けられる。この多段遠心圧縮機では、境界層の剥離を抑制するために、リターンガイドベーンの前縁部において円周方向から測った羽根角が、ハブ側に対してシュラウド側が大きくなるように、リターンガイドベーンが形成される。
特開2016-65528号公報
上記のように、この技術分野では、リターン流路における境界層の剥離を抑制することが望ましい。
本開示は、リターン流路における境界層の剥離を抑制することができる多段式ターボ機械を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る多段式ターボ機械は、同一の中心軸線上に中心軸線方向に沿って互いに離間して配置される第1インペラおよび第2インペラと、第1インペラおよび第2インペラを収容するシュラウドと、シュラウドの径方向内側に配置されるハブと、シュラウドおよびハブの間に画定され、第1インペラの径方向外側に位置するディフューザ流路であって、当該ディフューザ流路内を第1インペラからの流体が径方向外向きに流れる、ディフューザ流路と、シュラウドおよびハブの間に画定され、ディフューザ流路に接続されるリターン流路であって、当該リターン流路内でディフューザ流路からの流体が第2インペラに向かって径方向内向きに曲げられ、当該リターン流路の幅は、中心軸線に沿って得られる所定の断面において、径方向における最外部よりも下流に位置する第1位置において、極大値を有する、リターン流路と、を備える。
リターン流路の幅は、第1位置よりも下流の第2位置において、極小値を含んでもよい。
極小値は、最外部におけるリターン流路の幅よりも小さくてもよい。
リターン流路は、円周方向に沿って配置される複数のリターンガイドベーンを含んでもよく、第1位置は、リターンガイドベーンよりも上流に位置してもよい。
本開示の他の態様に係る多段式ターボ機械は、同一の中心軸線上に中心軸線方向に沿って互いに離間して配置される第1インペラおよび第2インペラと、第1インペラおよび第2インペラを収容するシュラウドと、シュラウドの径方向内側に配置されるハブと、シュラウドおよびハブの間に画定され、第1インペラの径方向外側に位置するディフューザ流路であって、当該ディフューザ流路内を第1インペラからの流体が径方向外向きに流れる、ディフューザ流路と、シュラウドおよびハブの間に画定され、ディフューザ流路に接続されるリターン流路であって、当該リターン流路内でディフューザ流路からの流体が第2インペラに向かって径方向内向きに曲げられ、当該リターン流路は、中心軸線に沿って得られる所定の断面において、流体が径方向内向きに流れる領域に、シュラウドの表面と径方向との間の角度が、ハブの表面と径方向との間の角度よりも大きい区間を含む、リターン流路と、を備える。
リターン流路は、円周方向に沿って配置される複数のリターンガイドベーンを含んでもよく、シュラウドは、各リターンガイドベーンに対して、正圧面または負圧面の少なくとも一方に隣接して形成される少なくとも1つの窪みを含んでもよい。
シュラウドは、各リターンガイドベーンに対して、正圧面および負圧面の双方に隣接して形成される2つの窪みを含んでもよい。
窪みは、流れに沿って、リターンガイドベーンよりも上流から、隣り合うリターンガイドベーンの間の領域まで延在してもよい。
リターン流路は、円周方向に沿って配置される複数のリターンガイドベーンを含んでもよく、シュラウドは、隣り合うリターンガイドベーンの間に、リターン流路に向かって突出する隆起を含んでもよい。
本開示によれば、リターン流路における境界層の剥離を抑制することができる。
図1は、第1実施形態に係る多段式圧縮機を備える発電システムを示す概略図である。 図2は、図1中の圧縮機を示す概略的な部分断面図である。 図3は、図2中のA部の概略的な拡大断面図である。 図4は、図3と円周方向に異なる位置の図2中のA部の概略的な拡大断面図である。 図5は、図3中のV-V線に沿った概略的な断面図である。 図6は、第2実施形態に係る多段式圧縮機を示す概略的な断面図である。 図7は、第3実施形態に係る多段式圧縮機を示す概略的な断面図である。 図8は、第4実施形態に係る多段式圧縮機を示す概略的な断面図である。 図9は、図8中のIX-IX線に沿った概略的な断面図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す具体的な寸法、材料および数値等は、理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本開示を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本開示に直接関係のない要素は図示を省略する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る多段式圧縮機2を備える発電システム100を示す概略図である。本実施形態では、多段式圧縮機(多段式ターボ機械)2は、発電装置1を備える発電システム100に適用される。多段式圧縮機2の適用先はこれに限定されず、多段式圧縮機2は、発電システム以外の様々な設備に適用されてもよい。また、他の実施形態では、多段式ターボ機械は、圧縮機でなくてもよく、ブロア、ファンまたはポンプ等の他のターボ機械であってもよい。以下、多段式圧縮機2は単に「圧縮機」と称され、発電システム100は単に「システム」と称され得る。システム100は、発電装置1と、圧縮機2と、燃焼器3と、シャフト4と、タービン5と、を備える。
圧縮機2は、吸入された空気を加圧する。加圧された空気は、燃焼器3に供給され、燃料と混合される。空気および燃料の混合ガスが、燃焼器3において燃焼される。燃焼器3からの排ガスは、タービン5に供給される。シャフト4は、発電装置1、圧縮機2およびタービン5の各々を部分的に通る。
排ガスは、タービン5内のブレードの間を通る際に、ブレードをシャフト4と共に回転させる。シャフト4の回転力は、発電装置1において発電に使用される。また、シャフト4の回転力は、圧縮機2において空気の加圧に使用される。タービン5を通過した排ガスは、例えばボイラ等の様々な設備で使用されてもよい。
続いて、圧縮機2について詳細に説明する。
図2は、図1中の圧縮機2を示す概略的な部分断面図であり、シャフト4の中心軸線Axに沿って得られる複数の断面のうちのある断面を示す。圧縮機2は、第1インペラ11と、第2インペラ12と、を備える。すなわち、本実施形態では、圧縮機2は2段である。他の実施形態では、圧縮機2は、2つよりも多いインペラ、すなわち2つよりも多い段数を備えてもよい。
圧縮機2は、上記のシャフト4を部分的に備える。第1インペラ11および第2インペラ12は、シャフト4上に、すなわち、同一の中心軸線Ax上に、中心軸線方向に沿って互いに離間して配置される。第1インペラ11および第2インペラ12は、シャフト4と共に回転される。したがって、シャフト4の中心軸線方向、径方向および回転方向は、第1インペラ11および第2インペラ12にも共通である。本開示において、シャフト4、第1インペラ11および第2インペラ12の中心軸線方向、径方向および回転方向は、他に指示が無い限り、それぞれ単に中心軸線方向、径方向および回転方向と称され得る。
圧縮機2は、シュラウド13と、ハブ14と、を備える。シュラウド13は、第1インペラ11および第2インペラ12の径方向外側に位置し、第1インペラ11および第2インペラ12を収容する。シュラウド13は、第1インペラ11を収容する第1空間SP1と、第2インペラ12を収容する第2空間SP2と、を含む。また、シュラウド13は、空気の入口13aを含む。入口13aは、第1空間SP1に接続されており、第1空間SP1と流体連通する。空気は、インペラ11の回転によって入口13aから吸入され、第1空間SP1に導かれる。
ハブ14は、シュラウド13の径方向内側に位置し、シュラウド13に収容される。ハブ14は、第1空間SP1および第2空間SP2を中心軸線方向に仕切る。シュラウド13およびハブ14はそれらの間に、ディフューザ流路15と、リターン流路16と、を画定する。
ディフューザ流路15は、第1インペラ11の径方向外側に位置する。ディフューザ流路15は、環状形状を有する。ディフューザ流路15は、第1空間SP1に接続されており、第1空間SP1と流体連通する。第1空間SP1に導かれる空気は、第1インペラ11によって加速および加圧され、ディフューザ流路15に導かれる。第1インペラ11からの流体は、ディフューザ流路15内を径方向外向きに流れる。ディフューザ流路15は、空気の流れを減速させ、空気の速度エネルギーを静圧に変換する。
リターン流路16は、ディフューザ流路15の最外端に接続され、ディフューザ流路15と流体連通する。リターン流路16は、環状形状を有する。リターン流路16は、第2空間SP2と接続され、第2空間SP2と流体連通する。ディフューザ流路15からの空気は、リターン流路16内を中心軸線方向、続いて径方向内向きに流れ、第2空間SP2に導かれる。リターン流路16は、ベンド部分17と、直線部分18と、を含む。
図2に示される断面において、ベンド部分17は、概ね逆さU字形状を有する。逆さU字形状の一方の端部は、ディフューザ流路15の最外端に接続される。ベンド部分17は、ディフューザ流路15からの径方向外向きの流れを、径方向内向きの流れに変える。
図2に示される断面において、直線部分18は、概ね直線形状を有する。直線形状の一方の端部は、ベンド部分17の逆さU字形状の他方の端部に接続され、直線形状の他方の端部は、第2空間SP2に接続される。本実施形態では、直線部分18の幅は、下流に移動するにつれて拡がる。他の実施形態では、直線部分18の幅は、流れに沿った長さの全体にわたって一定であってもよい。ベンド部分17からの空気は、直線部分18内を第2空間SP2に向かって径方向内向きに流れる。直線部分18は、円周方向に沿って配置される複数のリターンガイドベーン19を含む。
図3は、図2中のA部の概略的な拡大断面図であり、図4は、図3と円周方向に異なる位置の図2中のA部の概略的な拡大断面図である。図3および図4は、リターン流路16の詳細を示す。なお、図4では、より良い理解のために、図3におけるベンド部分17の輪郭の一部が破線で示される。
リターン流路16の幅wは、中心軸線Axに沿って得られる複数の断面のうちのいくつかの断面において、リターン流路16の最外部16aよりも下流において、極大値および極小値を有する。なお、本開示において幅wは、中心軸線Axに沿って得られる断面において、ハブ14の表面上の位置から、当該位置におけるハブ14の表面の垂線と、シュラウド13の表面との間の交点までの距離を意味する。
具体的には、図3を参照して、図3に示される断面では、リターン流路16のベンド部分17は、概ね一定の幅wを有する。したがって、リターン流路16の幅wは、図3に示される断面では、極大値および極小値を含まない。
図4を参照して、図4に示される断面では、シュラウド13は、リターン流路16の最外部16aよりも下流に窪みgを含む。具体的には、窪みgは、最外部16aとリターンガイドベーン19との間の位置から、リターンガイドベーン19のリーディングエッジLEを超えて、隣り合うリターンガイドベーン19の間の領域まで延在する。窪みgは、円周方向に沿って複数形成される。
図5は、図3中のV-V線に沿った概略的な断面図であり、複数のリターンガイドベーン19のうちの1つを示す。窪みgは、リターンガイドベーン19の負圧面SSおよび正圧面PSの各々に隣接して形成される。他の実施形態では、窪みgは、負圧面SSまたは正圧面PSの一方のみに隣接して形成されてもよい。
図4を参照して、窪みgを含む断面では、リターン流路16の幅wは、最外部16aから直線部分18まで空気の流れに沿って移動するにつれて、窪みgに沿って増加する。幅wは、窪みgが最も深い位置(第1位置)P1において、最大値を有する。位置P1は、最外部16aとリターンガイドベーン19との間に形成される。
続いて、幅wは、位置P1から直線部分18に向かって移動にするにつれて、窪みgに沿って減少する。すなわち、幅wは、位置P1において、極大値を有する。幅wは、窪みgの端の位置(第2位置)P2において、最小値を有する。また、上記のように、直線部分18の幅は、下流に移動するにつれて拡がる。したがって、幅wは、位置P2から下流に移動するにつれて、再び増加する。よって、幅wは、位置P2において極小値を有する。本実施形態では、位置P2における幅wは、最外部16aにおける幅wよりも小さい。
別の観点では、リターン流路16は、中心軸線Axに沿って得られる複数の断面のうちのいくつかの断面において、空気が径方向内向きに流れる領域に、シュラウド13の表面と径方向Vtとの間の角度α1が、ハブ14の表面と径方向Vtとの間の角度α2よりも大きい区間を含む。このような区間は、ベンド部分17の出口および直線部分18の入口にまたがる領域に形成される。より具体的には、このような区間は、リターンガイドベーン19のリーディングエッジLEを含む領域に形成される。
具体的には、図3を参照して、図3に示される断面は窪みgを含まない。このため、空気が径方向内向きに流れる領域では、シュラウド13の表面と径方向Vtとの間の角度α1は、概ね一定である。また、この領域では、ハブ14の表面と径方向Vtとの間の角度α2も概ね一定である。さらに、直線部分18の幅は下流に移動するにつれて拡がるため、空気が径方向内向きに流れる領域では、角度α1は、角度α2よりも小さい。したがって、図3に示される断面では、リターン流路16は、空気が径方向内向きに流れる領域に、角度α1が角度α2よりも大きい区間を含まない。
図4を参照して、図4に示される断面は窪みgを含む。このため、窪みgを含む領域では、シュラウド13の表面と径方向Vtとの間の角度α1は、窪みgに沿って変化する。窪みgにおいて、角度α1は、窪みgの端の位置P2において最も大きい。この位置P2における角度α1は、ハブ14の表面と径方向Vtとの間の角度α2よりも大きい。したがって、図4に示される断面では、リターン流路16は、空気が径方向内向きに流れる領域に、角度α1が角度α2よりも大きい区間を含む。
上記のようなリターン流路16では、ディフューザ流路15からの径方向外向きの流れが、径方向内向きの流れに変えられる。特に、ベンド部分17の出口から直線部分18の入口にまたがる領域では、内側のハブ14の表面から境界層が離れるように、空気が流れる。
しかしながら、上記のように、リターン流路16の幅wは、最外部16aよりも下流の位置P1に極大値を有する。すなわち、リターン流路16の幅wは、極大値を有する位置P1から、境界層が発生しやすい領域に向かって狭まる。したがって、内側のハブ14の表面から離れようとする境界層が、ハブ14の表面に押し付けられる。よって、境界層の剥離を抑制することができる。
また、リターン流路16の幅wは、極大値を有する位置P1よりも下流の位置P2に極小値を有し、この位置P2における極小値は、最外部16aにおける幅wよりも小さい。したがって、リターン流路16の幅wは位置P2において最も狭まり、ハブ14の表面から離れようとする境界層が、ハブ14の表面により押し付けられる。よって、境界層の剥離を抑制することができる。
また、別の観点では、上記のように、リターン流路16は、空気が径方向内向きに流れる領域に、シュラウド13の表面と径方向Vtとの間の角度α1が、ハブ14の表面と径方向Vtとの間の角度α2よりも大きい区間を含む。この区間では、シュラウド13の表面に沿う流れは、ハブ14の表面に向かって流れるように曲げられる。したがって、この流れは、ハブ14の表面から離れようとする境界層を、ハブ14の表面に押し付ける。よって、境界層の剥離を抑制することができる。
リターン流路16の様々な寸法、例えば、幅wの極大値、極小値およびそれらの位置、ならびに、窪みgの深さ、長さおよび幅等は、境界層の剥離を抑制することができるように、例えば、数値流体力学(CFD)等のシミュレーションによって決定されてもよい。
以上のような圧縮機2は、同一の中心軸線Ax上に中心軸線方向に沿って互いに離間して配置される第1インペラ11および第2インペラ12と、第1インペラ11および第2インペラ12を収容するシュラウド13と、シュラウド13の径方向内側に配置されるハブ14と、シュラウド13およびハブ14の間に画定され、第1インペラ11の径方向外側に位置するディフューザ流路15であって、当該ディフューザ流路15内を第1インペラ11からの流体が径方向外向きに流れる、ディフューザ流路15と、シュラウド13およびハブ14の間に画定され、ディフューザ流路15に接続されるリターン流路16であって、当該リターン流路16内でディフューザ流路15からの流体が第2インペラ12に向かって径方向内向きに曲げられる、リターン流路16と、を備える。リターン流路16の幅wは、中心軸線Axに沿って得られる図4の断面において、リターン流路16の最外部16aよりも下流の位置P1に極大値を含む。このような構成によれば、リターン流路16の幅wは、極大値を有する位置P1から、境界層が発生しやすい領域に向かって狭まるため、ハブ14の表面から離れようとする境界層が、ハブ14の表面に押し付けられる。よって、境界層の剥離を抑制することができる。
また、圧縮機2では、リターン流路16の幅wは、位置P1よりも下流の位置P2に極小値を含む。このような構成によれば、リターン流路16の幅wは、位置P2において最も狭まる。したがって、ハブ14の表面から離れようとする境界層が、位置P2において、ハブ14の表面に最も押し付けられる。よって、境界層の剥離を抑制することができる。
また、圧縮機2では、位置P2における極小値は、最外部16aにおけるリターン流路16の幅wよりも小さい。このような構成によれば、ハブ14の表面から離れようとする境界層を、ハブ14の表面により押し付けることができる。よって、境界層の剥離を抑制することができる。
また、圧縮機2では、リターン流路16は、円周方向に沿って配置される複数のリターンガイドベーン19を含み、位置P1は、リターンガイドベーン19よりも上流に位置する。境界層は、リターンガイドベーン19の入口付近において剥離する場合がある。このような場合、極大値を有する位置P1をリターンガイドベーン19よりも上流に位置付けすることによって、リターン流路16の幅wが、リターンガイドベーン19の入口に向かって移動するにつれて狭まる。したがって、境界層の剥離を抑制することができる。
また、圧縮機2では、シュラウド13は、各リターンガイドベーン19に対して、正圧面PSまたは負圧面SSの少なくとも一方に隣接して形成される少なくとも1つの窪みgを含む。そして、窪みgは、リターンガイドベーン19よりも上流から、隣り合うリターンガイドベーン19の間の領域まで延在する。これらの構成によれば、単に、窪みgをリターンガイドベーン19に沿って形成することによって、上記のような極大値を有する断面を容易に作製することができる。また、本実施形態では、シュラウド13は、各リターンガイドベーン19に対して、正圧面PSおよび負圧面SSの双方に隣接して形成される2つの窪みgを含む。よって、境界層をハブ14の表面に押し付けるより多くの流れを形成することができる。
別の観点では、リターン流路16は、中心軸線Axに沿って得られる図4の断面において、空気が径方向内向きに流れる領域に、シュラウド13の表面と径方向Vtとの間の角度α1が、ハブ14の表面と径方向Vtとの間の角度よりも大きい区間を含む。上記のように、この区間では、シュラウド13の表面に沿う流れは、ハブ14の表面に向かって流れるように曲げられる。したがって、この流れは、ハブ14の表面から離れようとする境界層を、ハブ14の表面に押し付ける。よって、境界層の剥離を抑制することができる。
続いて、他の実施形態について説明する。
[第2実施形態]
図6は、第2実施形態に係る多段式圧縮機2Aを示す概略的な断面図であり、図2のA部に相当する位置の拡大断面図を示す。圧縮機2Aでは、極大値を有する位置P1を含む断面が、円周方向の全体に形成される。すなわち、圧縮機2Aは、窪みgを含まない。また、圧縮機2Aでは窪みgが形成されないことから、幅wの最小値を有する位置P2は、リターンガイドベーン19のリーディングエッジLEと同じ位置または略同じ位置に形成される。その他の点については、圧縮機2Aは、第1実施形態に係る圧縮機2と同じであってもよい。
このような圧縮機2Aでは、リターン流路16の幅wは、中心軸線Axに沿って得られるいずれの断面においても、最外部16aから直線部分18に向かって移動するにつれて増加する。幅wは、最外部16aとリターンガイドベーン19との間の位置P1において、最大値を有する。
続いて、幅wは、位置P1から直線部分18に向かって移動にするにつれて減少する。すなわち、幅wは、位置P1において、極大値を有する。幅wは、位置P2において最小値を有する。また、直線部分18の幅は、下流に移動するにつれて拡がる。したがって、幅wは、位置P2から下流に移動するにつれて、再び増加する。よって、幅wは、位置P2において極小値を有する。
別の観点では、リターン流路16は、中心軸線Axに沿って得られるいずれの断面においても、空気が径方向内向きに流れる領域に、シュラウド13の表面と径方向Vtとの間の角度α1が、ハブ14の表面と径方向Vtとの間の角度α2よりも大きい区間を含む。このような区間は、リターンガイドベーン19のリーディングエッジLEを含む領域に形成される。角度α1は、位置P2において最も大きい。この位置P2における角度α1は、ハブ14の表面と径方向Vtとの間の角度α2よりも大きい。
上記のような圧縮機2Aは、第1実施形態に係る圧縮機2と同様な効果を奏し得る。特に、圧縮機2Aでは、極大値を有する位置P1を含む断面が、円周方向の全体に形成されるため、境界層をハブ14の表面に押し付ける流れを、円周方向の全体に形成することができる。したがって、境界層の剥離をより抑制することができる。
[第3実施形態]
図7は、第3実施形態に係る多段式圧縮機2Bを示す概略的な断面図であり、図2のA部に相当する位置の拡大断面図を示す。圧縮機2Bでは、直線部分18の幅が、全長にわたって一定である。その他の点については、圧縮機2Bは、第2実施形態に係る圧縮機2Aと同じであってもよい。
このような圧縮機2Bでは、リターン流路16の幅wは、位置P2において最小値を有する。しかしながら、直線部分18の幅は、位置P2よりも下流において一定である。したがって、幅wは、位置P2から下流に移動するにつれて増加しない。よって、幅wは、位置P2に極小値を有さない。本実施形態では、位置P2における幅wは、最外部16aにおける幅wと同じであってもよい。
上記のような圧縮機2Bは、第1実施形態に係る圧縮機2および第2実施形態に係る圧縮機2Aと略同様な効果を奏し得る。
[第4実施形態]
図8は、第3実施形態に係る多段式圧縮機2Cを示す概略的な断面図であり、図2のA部に相当する位置の拡大断面図を示す。図9は、図8中のIX-IX線に沿った概略的な断面図であり、隣り合う2つリターンガイドベーン19を示す。なお、図9では、より良い理解のために、上記の圧縮機2,2A,2Bにおけるハブ14とリターンガイドベーン19との間の接続部が、破線で示される。図8および図9を参照して、圧縮機2Cでは、シュラウド13は、隣り合うリターンガイドベーン19の間に、リターン流路16に向かって突出する隆起bを含む。また、図9を参照して、圧縮機2Cでは、ハブ14とリターンガイドベーン19との間の接続部の曲率半径が、上記の圧縮機2,2A,2Bよりも大きい。その他の点については、圧縮機2Cは、第3実施形態に係る圧縮機2Bと同じであってもよい。
図8を参照して、隆起bは、リターンガイドベーン19のリーディングエッジLEの位置P2から、隣り合うリターンガイドベーン19の間の領域に向かって延在する。図9を参照して、例えば、隆起bの頂点の位置P3は、円周方向において、隣り合うリターンガイドベーン19の間の真ん中またはほぼ真ん中に設けられてもよい。図8を参照して、位置P3を含む断面において、リターン流路16の幅wは、位置P3において最小値を有する。具体的には、幅wは、位置P2から位置P3に向かって移動するにつれて増加し、位置P3から下流に向かって移動するにつれて減少する。したがって、幅wは、位置P3において極小値を有する。
図9を参照して、上記のように、圧縮機2Cでは、ハブ14とリターンガイドベーン19との間の接続部の曲率半径が、上記の圧縮機2,2A,2Bよりも大きい。したがって、境界層は、ハブ14の表面から剥離しにくくなる。本実施形態では、このような曲率半径を有する接続部が、正圧面PSおよび負圧面SSの双方に対して形成される。他の実施形態では、このような接続部が、正圧面PSまたは負圧面SSの一方のみに対して形成されてもよい。
上記のような圧縮機2Cは、上記の圧縮機2,2A,2Bと同様な効果を奏し得る。特に、圧縮機2Cでは、シュラウド13は、隣り合うリターンガイドベーン19の間に、リターン流路16に向かって突出する隆起bを含む。このような構成によれば、隆起bに沿う流れが、ハブ14の表面から離れようとする境界層を、ハブ14の表面により押し付ける。よって、境界層の剥離をより抑制することができる。
以上、添付図面を参照しながら実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
2 多段式圧縮機(多段式ターボ機械)
2A 多段式圧縮機(多段式ターボ機械)
2B 多段式圧縮機(多段式ターボ機械)
2C 多段式圧縮機(多段式ターボ機械)
11 第1インペラ
12 第2インペラ
13 シュラウド
14 ハブ
15 ディフューザ流路
16 リターン流路
16a 最外部
19 リターンガイドベーン
Ax 中心軸線
b 隆起
g 窪み
P1 第1位置
P2 第2位置
PS 正圧面
SS 負圧面
Vt 径方向
w リターン流路の幅
α1 リターン流路におけるシュラウドの表面と径方向との間の角度
α2 リターン流路におけるハブの表面と径方向との間の角度

Claims (9)

  1. 同一の中心軸線上に中心軸線方向に沿って互いに離間して配置される第1インペラおよび第2インペラと、
    前記第1インペラおよび前記第2インペラを収容するシュラウドと、
    前記シュラウドの径方向内側に配置されるハブと、
    前記シュラウドおよび前記ハブの間に画定され、前記第1インペラの径方向外側に位置するディフューザ流路であって、当該ディフューザ流路内を前記第1インペラからの流体が径方向外向きに流れる、ディフューザ流路と、
    前記シュラウドおよび前記ハブの間に画定され、前記ディフューザ流路に接続されるリターン流路であって、当該リターン流路内で前記ディフューザ流路からの流体が前記第2インペラに向かって径方向内向きに曲げられ、当該リターン流路の幅は、前記中心軸線に沿って得られる所定の断面において、径方向における最外部よりも下流に位置する第1位置において、極大値を有する、リターン流路と、
    を備える、多段式ターボ機械。
  2. 前記リターン流路の幅は、前記第1位置よりも下流の第2位置において、極小値を含む、請求項1に記載の多段式ターボ機械。
  3. 前記極小値は、前記最外部における前記リターン流路の幅よりも小さい、請求項2に記載の多段式ターボ機械。
  4. 前記リターン流路は、円周方向に沿って配置される複数のリターンガイドベーンを含み、
    前記第1位置は、前記リターンガイドベーンよりも上流に位置する、請求項1から3のいずれか一項に記載の多段式ターボ機械。
  5. 同一の中心軸線上に中心軸線方向に沿って互いに離間して配置される第1インペラおよび第2インペラと、
    前記第1インペラおよび前記第2インペラを収容するシュラウドと、
    前記シュラウドの径方向内側に配置されるハブと、
    前記シュラウドおよび前記ハブの間に画定され、前記第1インペラの径方向外側に位置するディフューザ流路であって、当該ディフューザ流路内を前記第1インペラからの流体が径方向外向きに流れる、ディフューザ流路と、
    前記シュラウドおよび前記ハブの間に画定され、前記ディフューザ流路に接続されるリターン流路であって、当該リターン流路内で前記ディフューザ流路からの流体が前記第2インペラに向かって径方向内向きに曲げられ、当該リターン流路は、前記中心軸線に沿って得られる所定の断面において、前記流体が径方向内向きに流れる領域に、前記シュラウドの表面と径方向との間の角度が、前記ハブの表面と前記径方向との間の角度よりも大きい区間を含む、リターン流路と、
    を備える、多段式ターボ機械。
  6. 前記リターン流路は、円周方向に沿って配置される複数のリターンガイドベーンを含み、
    前記シュラウドは、各リターンガイドベーンに対して、正圧面または負圧面の少なくとも一方に隣接して形成される少なくとも1つの窪みを含む、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の多段式ターボ機械。
  7. 前記シュラウドは、各リターンガイドベーンに対して、前記正圧面および前記負圧面の双方に隣接して形成される2つの窪みを含む、
    請求項6に記載の多段式ターボ機械。
  8. 前記窪みは、前記リターンガイドベーンよりも上流から、隣り合うリターンガイドベーンの間の領域まで延在する、請求項6または7に記載の多段式ターボ機械。
  9. 前記リターン流路は、円周方向に沿って配置される複数のリターンガイドベーンを含み、
    前記シュラウドは、隣り合うリターンガイドベーンの間に、前記リターン流路に向かって突出する隆起を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の多段式ターボ機械。
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