JP2023023901A - 冷蔵庫 - Google Patents

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寿匡 小澤
Kazumasa Ozawa
浩太 渡邊
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Abstract

Figure 2023023901000001
【課題】音出力部の音質の向上と構造の簡素化を図ることができる冷蔵庫を提供する。
【解決手段】実施形態の冷蔵庫は、貯蔵室を含む筐体と、筐体の開口側に開閉可能に取り付けられた複数の扉と、筐体に設けられ、貯蔵室を冷却する冷却部と、冷却以外の機能を有する複数の機能部と、少なくとも冷却部に電力を供給する電源基板と、少なくとも冷却部を制御する主制御部と、を備え、複数の機能部のうちの、音を出力する音出力部、及び音出力部と外部の端末装置との間で無線通信を可能にする無線通信部と、音出力部及び無線通信部を制御する副制御部と、が扉に設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、冷蔵庫に関する。
音出力部(スピーカ)を備えた冷蔵庫が知られており、音出力部を通じて、冷蔵庫の情報を利用者へ通知することが可能である。
従来、上記のような冷蔵庫において、筐体の天井部に音出力部が搭載された構成が考えられている。天井部であれば大きめの音出力部を搭載することが可能になり、音出力部から出力される音質を高めることができる。
ところで、冷蔵庫は主に背面側を壁に向けて配置されるため、利用者は扉側に居ることが多いが、容量の大きい大型の冷蔵庫の場合、利用者の身長よりも冷蔵庫の高さの方が高いことがある。大型の冷蔵庫になると、床面から冷蔵庫の天井部までの高さが180cmを超えることもあり、この場合、天井部に配置された音出力部は、多くの利用者の頭上に位置することになる。このため、音出力部から出力された音声が利用者に届きにくいことがある。このように、音出力部の位置が利用者から離れているほど利用者に届く音出力部音量は小さくなる。このため、より利用者に近い位置に音源となる音出力部を配置する必要がある。
特開2018-44742号公報
特許文献1には、外部の携帯端末やインターネット等を介してデータの送受信を行う外部通信部(有線LAN、無線LAN、Bluetooth(登録商標))を備える構成が記載されている。外部通信部は、音出力部を制御する制御部に接続されているが、これら音出力部、制御部、外部通信部が離れて配置されている場合は、配線構造が複雑化するおそれがある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、音出力部の音質の向上と構造の簡素化を図ることができる冷蔵庫を提供することである。
実施形態の冷蔵庫は、貯蔵室を含む筐体と、前記筐体の開口側に開閉可能に取り付けられた複数の扉と、前記筐体に設けられ、前記貯蔵室を冷却する冷却部と、冷却以外の機能を有する複数の機能部と、少なくとも前記冷却部に電力を供給する電源基板と、少なくとも前記冷却部を制御する主制御部と、を持つ。前記複数の機能部のうちの、音を出力する音出力部、及び前記音出力部と外部の端末装置との間で無線通信を可能にする無線通信部と、前記音出力部及び前記無線通信部を制御する副制御部と、が前記扉に設けられている。
図1は、第一実施形態の冷蔵庫1を示す斜視図である、)は、冷蔵庫1の利用者が所有する端末装置である。 図2は、図1中に示された冷蔵庫1のF3-F3線に沿う断面図である。 図3は、第一実施形態の冷蔵庫1の構成を模式的に示す図である。 図4は、第一実施形態の冷蔵庫1の構成を本体電源基板を中心に模式的に示す図である。 図5は、第一実施形態のスピーカユニットの構成を模式的に示す図である。 図6は、第一実施形態の冷蔵庫の構成を模式的に示した図である。 図7は、図6のA-A線に沿う断面図である。 図8は、右側冷蔵室扉の構成を示す分解斜視図である。 図9は、第二実施形態の冷蔵庫の構成を模式的に示した正面図である。 図10は、第二実施形態の冷蔵庫の構成を模式的に示した部分断面図である。 図11は、第三実施形態の冷蔵庫の構成を模式的に示した正面図である。 図12は、第三実施形態の冷蔵庫の構成を模式的に示した部分断面図である。
以下、実施形態の冷蔵庫を、図面を参照して説明する。以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。本明細書では、冷蔵庫の正面に立つ利用者から冷蔵庫を見た方向を基準に、左右を定義している。また、冷蔵庫から見て冷蔵庫の正面に立つ利用者に近い側を「前」、遠い側を「後ろ」と定義している。また、冷蔵庫1を図1の姿勢で床面に設置した場合における重力方向に対する上下方向を、冷蔵庫1の上下方向とする。また、図1の冷蔵庫1を前側から見た場合における左右方向を、冷蔵庫1の左右方向(幅方向)とする。
<第一実施形態>
[1.冷蔵庫の全体構成]
以下、図面を参照し、本願発明における第一実施形態の冷蔵庫1について説明する。
まず、冷蔵庫1の全体構成について説明する。
図1は、第一実施形態の冷蔵庫1を示す斜視図である。図2は、図1中に示された冷蔵庫1のF3-F3線に沿う断面図である。
冷蔵庫1は、図1及び図2に示すように、例えば、前面が開口した縦長矩形箱状の冷蔵庫本体MB内に、複数の貯蔵室11を有して構成されている。
冷蔵庫本体MBは、前面が開口した筐体10と、筐体10の開口側に開閉可能に取り付けられた複数の扉20と、を備えて構成されている。本実施形態の冷蔵庫1は、最も上位に位置する2つの扉20が筐体10の幅方向に並んで設けられている。
〔筐体〕
筐体10は、上壁10a、下壁10b、左側壁10c、右側壁10d、および後壁10eを有する。上壁10aおよび下壁10bは、略水平な面であって互いに対向している。左側壁10c及び右側壁10dは、下壁10bの左右の端部から上方に起立し、上壁10aの左右の端部に繋がっている。後壁10eは、下壁10bの後端部から上方に起立し、上壁10aの後端部に繋がっている。
筐体10は、図2に示すように、筐体10の内面を形成する内箱10iと、内箱10iの外側に位置して筐体10の外面を形成する外箱10jと、内箱10iと外箱10jとの間に設けられた発泡ウレタンのような発泡断熱材10kとを含み、断熱性を有する。
〔貯蔵室〕
複数の貯蔵室11は、例えば、図1に示すように、冷蔵室11A、チルド室11Aa(図2参照)、野菜室11B、製氷室11C、小冷凍室11D、および主冷凍室11Eを含む。本実施形態では、最上部に冷蔵室11Aが配置され、冷蔵室11Aの下方に野菜室11Bが配置され、野菜室11Bの下方に製氷室11Cおよび小冷凍室11Dが配置され、製氷室11Cおよび小冷凍室11Dの下方に主冷凍室11Eが配置されている。ただし、貯蔵室11の配置は、上記例に限定されない。筐体10は、各貯蔵室11の前面側に、各貯蔵室11に対して食材の出し入れを可能にする開口を有する。
〔扉〕
図1及び図2に示すように、複数の扉20は、貯蔵室11を開閉可能に閉じる。複数の扉20は、例えば、冷蔵室11Aの開口を閉じる左側冷蔵室扉(扉)20Aa、右側冷蔵室扉(扉)20Ab、野菜室11Bの開口を閉じる野菜室扉20B、製氷室11Cの開口を閉じる製氷室扉20C、小冷凍室11Dの開口を閉じる小冷凍室扉20D、および主冷凍室11Eの開口を閉じる主冷凍室扉20Eを含む。
図1に示すように、複数の扉20のうち、左側冷蔵室扉20Aa、右側冷蔵室扉20Abは、筐体10に対して左側ヒンジ6A,7A、右側ヒンジ6B,7Bを介してそれぞれ支持されている。
左側ヒンジ(扉回転支持部)6Aは、左側冷蔵室扉20Aaの外側端部の上方に位置し、左側冷蔵室扉20Aaの外側端部の下方に設けられたもう一つの左側ヒンジ(扉回転支持部)7Aとともに、左側冷蔵室扉20Aaを回転可能に支持する。
右側ヒンジ(扉回転支持部)6Bは、右側冷蔵室扉20Abの外側端部の上方に位置し、右側冷蔵室扉20Abの外側端部の下方に設けられたもう一つの右側ヒンジ(扉回転支持部)7Bとともに、右側冷蔵室扉20Abを回転可能に支持する。
利用者は、冷蔵室扉20Aa,20Abのうち幅方向で対向する端部側を手前に引くことで、各冷蔵室扉20Aa,20Abがヒンジ6A,6Bを軸にしてそれぞれ独立して回転されて、開かれる。1つの冷蔵室11Aに対して冷蔵室扉20Aa,20Abが取り付けられており、冷蔵室扉20Aa,20Abのどちらを開いても冷蔵室11Aの利用が可能である。
図3は、第一実施形態の冷蔵庫1の構成を模式的に示す図である。図4は、第一実施形態の冷蔵庫1の構成を本体電源基板70を中心に模式的に示す図である。図5は、第一実施形態のスピーカユニット52の構成を模式的に示す図である。
本実施形態の冷蔵庫1は、図3に示すように、本体電源基板(第1の電源基板)70と、通信用電源基板(第2の電源基板)80と、本体電源基板(電源基板)70に接続される冷却ユニット(冷却部)30と、通信用電源基板80に接続されるスピーカユニット(機能部)52と、を主に有する。
冷蔵庫1は、本体電源基板70及び通信用電源基板80にそれぞれ接続される複数の電子機器(機能部)をさらに有する。具体的に、本体電源基板70には、扉開放装置(機能部)41、庫内カメラ(機能部)53、外部接続端子(機能部)54、第1通信モジュール(機能部)61、庫内温度センサ(機能部)44、コントロールパネル(機能部)40、扉開放操作部(機能部)42が接続されている。
本実施形態のスピーカユニット52は、端末装置TDとの通信が可能な第2通信モジュール(機能部、無線通信部)62を有する。
これら、本体電源基板70、扉開放装置41、庫内カメラ53、外部接続端子54、第1通信モジュール61、庫内温度センサTS、扉開閉スイッチSW、コントロールパネル40、扉開放操作部42、通信用電源基板80、及びスピーカユニット52は、冷蔵庫本体MBのうち、筐体10および扉20に分けて設置されている。
〔本体電源基板〕
本体電源基板70は、図1に示すように、例えば筐体10の上壁10aに設けられている。本体電源基板70は、外部の商用電源PSから電力が供給され、冷蔵庫1の冷却運転に必要な電力を各所へ供給する電源基板である。本体電源基板70は、一般的な冷蔵庫1に備わる電源基板であって、AC/DC変換する電源モジュールの機能を有する。
本体電源基板70は、図2に示すように、回路基板70aと、回路基板70aに実装された複数の電気部品70b(マイクロコントローラなどの集積回路部品や、スイッチング素子やダイオードなど)を有する。本体電源基板70では、図2に示す回路基板70aと複数の電気部品70bにより、図3に示す電源回路71、主制御部73、および記憶部74などが実現される。
電源回路71は、例えば図3に示すように、冷却ユニット30、扉開放装置41、庫内カメラ53、外部接続端子54、第1通信モジュール61、庫内温度センサTS、扉開閉スイッチSW、コントロールパネル40、扉開放操作部42に接続されており、各々に電力を供給する。これにより、各電子機器が動作可能になる。
主制御部73は、例えば、冷却ユニット30、扉開放装置41、庫内カメラ53、外部接続端子54、第1通信モジュール61、庫内温度センサTS、扉開閉スイッチSW、コントロールパネル40、扉開放操作部42に接続されており、各々を制御する。また、主制御部73は、庫内カメラ53において撮像した画像データを記憶部74に記憶するとともに、第1通信モジュール61を通じて外部の端末装置TDやサーバ装置SDとの間でデータの書き込みを行う。
端末装置TD(図1)は、冷蔵庫1の利用者が所有する端末装置であり、スマートフォンまたはタブレット端末などである。端末装置TDは、外部のネットワークNWを介してサーバ装置SDと通信可能である。端末装置TDでは、所定のアプリケーションプログラム(例えば、冷蔵庫1の遠隔操作用のプログラム)が事前にインストールされており、このプログラムが端末装置に搭載されたプロセッサにより実行されることで、所定の機能が実現される。例えば、端末装置TDは、冷蔵庫1から状態履歴情報を受信した場合、受信した状態履歴情報をサーバ装置SDに転送する。
記憶部74には、冷蔵庫1の情報(状態履歴情報、故障時用情報、在庫情報など)、第1通信モジュール61を介して外部のサーバ装置SD(図1)から取得した所定の情報(画像又は映像信号、音声又は音楽データ)などが記憶される。
「状態履歴情報」としては、扉開閉スイッチSWの検出結果、庫内温度センサTSの検出結果、第1通信モジュール61を介して受信した遠隔操作の制御信号、及び冷蔵庫1の運転制御モードの履歴など、を示す情報が含まれる。
「故障時用情報」としては、冷蔵庫1の故障時の対応マニュアルである故障時用情報I2が含まれる。故障時用情報I2は、故障が疑われた場合の確認内容、異常発生個所の特定方法、または製造メーカのサポートセンター(サービスセンター)の連絡先などを含む情報である。
「在庫情報」としては、少なくとも、冷蔵庫1内に貯蔵されている食材・食品の在庫情報が含まれる。在庫情報には、例えば、庫内カメラ53の画像に基づいて主制御部73により在庫と判定された情報や、冷蔵庫1に貯蔵された各食材の在庫量、購入日、消費期限又は賞味期限などの情報も含まれる。
〔通信用電源基板〕
通信用電源基板80は、図1に示すように、上述した本体電源基板70とともに筐体10の上壁10aに設けられている。通信用電源基板80は、本体電源基板70よりも後方に位置し、当該本体電源基板70とは独立して設けられている。これにより、通信用電源基板80が故障した場合でも、当該通信用電源基板80を交換するだけで済むため、手間とコストを削減できる。
通信用電源基板80は、スピーカユニット52の主電源として機能する電源基板である。通信用電源基板80は、電力供給線8(図4)を介して本体電源基板70と電気的に接続されている。通信用電源基板80を本体電源基板70とは別に設けることで、通信用電源基板80に不具合が生じた場合であっても本体電源基板70に影響を及ぼすことがなく、冷蔵機能を維持できる。また、本体電源基板70側の設計変更が不要であり、既存のものを採用できる。
通信用電源基板80は、図2に示す回路基板80aと、回路基板80aに実装された複数の電気部品80b(マイクロコントローラなどの集積回路部品や、スイッチング素子やトランス、ダイオードなど)とを有する。通信用電源基板80では、図2に示した回路基板80a及び複数の電気部品80bにより、図3に示す電源回路81が実現される。
電源回路81は、本体電源基板70を通じて外部の商用電源PS(図3)から供給された電力をスピーカユニット52に供給する。これにより、スピーカユニット52が動作可能になる。
本体電源基板70及び通信用電源基板80は、図2に示すように、筐体10の天井部分(上壁10a)に一部が埋め込まれるようにして設置された電源基板収容部2内に収容される。電源基板収容部2は、上側が開口した矩形の容器形状をなし電源基板収容部用蓋部材2Aによって開口側が閉塞される。電源基板収容部用蓋部材2Aは、電源基板収容部2の開口側に着脱可能に取り付けられる。
電源基板収容部2及び電源基板収容部用蓋部材2Aは、例えば、金属の板材や難燃性樹脂のように、防水性及び難燃性を有する材料で形成されていることが好ましい。これにより、電源基板収容部2の内部空間に水漏れが生じることが抑制されるとともに、電源基板収容部2内に収容された本体電源基板70、通信用電源基板80から発火が生じた場合であってもその火が筐体10に延焼することが抑制される。
〔冷却ユニット〕
図2に示すように、冷却ユニット30は、圧縮器31、冷蔵用冷却器32、冷蔵用ファン33、冷凍用冷却器34、および冷凍用ファン35を含む。
圧縮器31は、冷媒を圧縮し、圧縮した冷媒を、凝縮器およびキャピラリチューブなどを介して冷蔵用冷却器32および冷凍用冷却器34に供給する。
冷蔵用冷却器32は、冷蔵室11Aの後方に設けられた第1ダクト空間D1に配置され、圧縮器31から供給される冷媒を用いて第1ダクト空間D1を流れる空気を冷却する。
冷蔵用ファン33は、冷蔵用冷却器32により冷却された空気(冷気)を、冷蔵温度帯室(冷蔵室11A、チルド室11Aa、および野菜室11B)と第1ダクト空間D1とで循環させる。これにより、冷蔵室11A、チルド室11Aa、および野菜室11Bが冷却される。
冷凍用冷却器34は、主冷凍室11Eの後方に設けられた第2ダクト空間D2に配置され、圧縮器31から供給される冷媒を用いて第2ダクト空間D2を流れる空気を冷却する。
冷凍用ファン35は、冷凍用冷却器34により冷却された空気(冷気)を、冷凍温度帯室(製氷室11C、小冷凍室11D、および主冷凍室11E)と第2ダクト空間D2とで循環させる。これにより、製氷室11C、小冷凍室11D、および主冷凍室11Eが冷却される。
なお、本明細書でいう「冷却ユニット」とは、上記構成に限定されず、除霜用のヒータや、結露防止用のヒータなどの加熱装置も含み得る。
〔扉開放装置〕
扉開放装置41は、図1に示す左側冷蔵室扉20Aa及び右側冷蔵室扉20Abを自動で開放させる装置である。例えば、扉開放装置41は、左扉開放装置41Aと、右扉開放装置41Bとを有する。
左扉開放装置41Aは、左側冷蔵室扉20Aaの後方に配置されている。左扉開放装置41Aは、電磁石が励磁されることで前方に押し出されるプランジャ41Pを有する。左扉開放装置41Aは、後述する本体電源基板70の主制御部73(図3)によって制御され、プランジャ41Pを前方に押し出すことで左側冷蔵室扉20Aaを強制的に開く。
右扉開放装置41Bは、右側冷蔵室扉20Abの後方に配置されている。右扉開放装置41Bは、電磁石が励磁されることで前方に押し出されるプランジャ41Pを有する。右扉開放装置41Bは、本体電源基板70の主制御部73(図3)によって制御され、プランジャ41Pを前方に押し出すことで右側冷蔵室扉20Abを強制的に開く。
ただし、扉開放装置41の方式は、上記例に限定されない。
〔庫内カメラ〕
図2に示す庫内カメラ53は、冷蔵室11A、チルド室11Aa,野菜室11B、小冷凍室11D,主冷凍室11Eのうち1つ以上である貯蔵室11に設けられている。庫内カメラ53は、カメラ本体53aと、カメラ制御部53bとを有する。
カメラ本体53aは、貯蔵室11に収容された貯蔵物(食材)の画像を撮影する。
カメラ制御部53bは、カメラ本体53aを制御する。例えば、カメラ制御部53bは、所定の周期でカメラ本体53aを動作させ、貯蔵室11内の様子を撮影させる。カメラ制御部53bは、カメラ本体53aにおいて撮影した画像データを本体電源基板70の制御部に送信する。
〔外部接続端子〕
外部接続端子54は、図1に示すように、例えば右側冷蔵室扉20Abに設けられている。外部接続端子54は、例えば、USB(Universal Serial Bus)の規格に準拠した雌型コネクタである。冷蔵庫1の利用者は、外部接続端子54に充電ケーブルを接続することで、端末装置TDまたは別の装置を充電することができる。
〔第1通信モジュール〕
第1通信モジュール61は、例えば筐体10の上壁10aに設けられている。第1通信モジュール61は、上壁10aのうち、本体電源基板70及び通信用電源基板80よりも前方で、筐体10の幅方向一方側に配置されている。本実施形態では、例えば、左側冷蔵室扉20Aaのヒンジ6A側に配置されている。
第1通信モジュール61は、冷蔵庫1と同じ住居に設置されたルータRと、無線または有線で通信可能である。第1通信モジュール61は、ルータR、不図示のモデム、およびインターネットなどの外部のネットワークNWを介して、外部のサーバ装置SD(例えばクラウドサーバ)と通信可能である。第1通信モジュール61は、冷蔵庫1の状態を示す情報をサーバ装置SDに送信する。また、第1通信モジュール61は、冷蔵庫1に対する遠隔操作の制御信号をサーバ装置SDから受信する。
〔庫内温度センサ〕
図3に示す庫内温度センサTSは、図2に示した冷蔵室11Aの温度を検出する冷蔵室温度センサ、野菜室11Bの温度を検出する野菜室温度センサ、主冷凍室11Eの温度を検出する主冷凍室温度センサ、冷蔵用冷却器32の温度を検出する冷蔵用冷却器温度センサ、冷凍用冷却器34の温度を検出する冷凍用冷却器温度センサ、および冷蔵庫1の外部の温度(室温)を検出する周囲温度センサを含む。
〔扉開閉スイッチ〕
図3に示す扉開閉スイッチSWは、図1に示した左側冷蔵室扉20Aa及び右側冷蔵室扉20Abの開閉を検出する冷蔵室扉開閉スイッチ、野菜室扉20Bの開閉を検出する野菜室扉開閉スイッチ、製氷室扉20Cの開閉を検出する製氷室扉開閉スイッチ、小冷凍室扉20Dの開閉を検出する小冷凍室扉開閉スイッチ、および主冷凍室扉20Eの開閉を検出する主冷凍室扉開閉スイッチを含む。
〔コントロールパネル〕
コントロールパネル40は、図1に示した左側冷蔵室扉20Aaに設けられている。コントロールパネル40は、タッチパネル操作部(操作部)40Aと、表示部40Bと、パネル制御部40C(図4)と、を有する。タッチパネル操作部40Aは、冷蔵庫1における機能の異なる複数の機能別ボタン40aを有する。複数の機能別ボタン40aとしては、冷蔵、冷凍、冷却モード、製氷、節電、チャイルドロック、音量調整、ミュート等の機能別に設けられている。
本実施形態では、利用者自身が音量調整用のボタン40aを操作することで、スピーカユニット52から出力される音声等の音量を簡単に調整することが可能である。タッチパネル操作部40Aは、外部の端末装置TDから取得した外部音声の音量と、本体電源基板70から取得した冷蔵庫音声の音量と、を調整可能な機能を有している。
例えば、外部の端末装置TDから取得した外部音声の音量と、本体電源基板70から取得した冷蔵庫音声の音量とを、一つのボタン40aの操作で調整可能な構成としてもよい。これにより、ボタン40aがユーザによって操作されることにより、外部音声及び冷蔵庫音声のうち、一方の音量が調整されると、他方の音量も調整される。すなわち、一つのボタン40aの操作で、冷蔵庫音声の音量と、端末装置TDから取得した音楽データ等の外部音声の音量と、を同時に調整することができるようになる。これにより、冷蔵庫音声及び外部音声の音量を、簡単な操作で一度に調整することが可能である。また、スピーカ52aから出力される全体の音の音量を変更することで、結果的に両方(冷蔵庫音声、外部音声)の音量が調整される。
また、例えば、外部の端末装置TDから取得した外部音声の音量を調整するボタン40aと、本体電源基板70から取得した冷蔵庫音声の音量を調整するボタン40aと、をそれぞれ設けた構成としてもよい。これにより、外部音声の音量と冷蔵庫音声の音量とをそれぞれ独立して調整することが可能となる。すなわち、ユーザが各ボタン40aをそれぞれ独立して操作することで、いずれか一方の音を聞きやすくすることができる。例えば、アナウンス音声が出力される際には、音楽の音量を小さくしてアナウンス音声を聞きやすくすることが可能である。
さらに本実施形態では、スピーカユニット52から出力される音声を無音にするミュート用のボタン40aも有している。これにより、スピーカユニット52から出力される音声を簡単かつ迅速に消音もしくは音量を低下させることが可能である。これにより、スピーカ52aから出力される冷蔵庫音声及び外部音声(音楽等)を一括して音量調整(消音)させることができる。また、例えば、冷蔵庫1と通信可能な端末装置TDを持った利用者が冷蔵庫1の近くに居なくても、冷蔵庫1の近くに居る他の利用者による音量調整(消音)が可能になる。
表示部40Bは、実行中のモード名称を表示する。例えば、使用者によって選択された機能別ボタン40aに応じた各種のモード名称を表示することで、使用者に通知する。
パネル制御部40Cは、タッチパネル操作部40A及び表示部40Bに接続されている。パネル制御部40Cは、タッチパネル操作部40Aに対する利用者の操作に基づき、表示部40Bに表示させるモード内容を切り替える。
〔扉開放操作部〕
扉開放操作部42は、図1に示した扉開放装置41を動作させる利用者の操作を受け付ける。
例えば、扉開放操作部42は、図1及び図4に示すように、左側冷蔵室扉20Aaに設けられた左扉開放操作部42Aおよび扉開放動作基板42Aaと、右側冷蔵室扉20Abに設けられた右扉開放操作部42Bおよび扉開放動作基板42Bbと、を有する。
左扉開放操作部42Aは、左側冷蔵室扉20Aaの表面に触れる利用者のタッチ操作を検出可能なセンサを有する。扉開放動作基板42Aaは、左扉開放操作部42Aに接続され、当該左扉開放操作部42Aを動作させるとともに、左扉開放操作部42Aから受け付けた操作信号を本体電源基板70の主制御部73へ送る。
右扉開放操作部42Bは、右側冷蔵室扉20Abの表面に触れる利用者のタッチ操作を検出可能なセンサを有する。扉開放動作基板42Bbは、右扉開放操作部42Bに接続され、当該右扉開放操作部42Bを動作させるとともに、右扉開放操作部42Bから受け付けた操作信号を本体電源基板70の主制御部73へ送る。
本体電源基板70の主制御部73は、左扉開放操作部42Aが利用者のタッチ操作を受け付けた場合に左扉開放装置41Aを動作させ、右扉開放操作部42Bが利用者のタッチ操作を受け付けた場合に右扉開放装置41Bを動作させる。
なお、左扉開放操作部42A及び右扉開放操作部42Bに設けられるセンサは、例えば、静電容量の変化を検出することで、扉20の表面に触れる利用者のタッチ操作を検出するが、扉20の表面に手を近づけるだけの利用者の非接触な操作を検出可能なセンサであってもよい。
〔スピーカユニット〕
スピーカユニット52は、図1、図3及び図5に示すように、右側冷蔵室扉20Ab内に配置されている。スピーカユニット52は、冷蔵庫1の周囲に居る人へ向けて音声を出力し、冷蔵庫1の情報を発信することが可能である。
スピーカユニット52は、スピーカ(音出力部)52aと、スピーカ制御部(副制御部)52bと、記憶部52cと、データ変換部52dと、第2通信モジュール62とを有する。
スピーカ制御部52bは、通信用電源基板80から供給された電力をスピーカ52a及び上記第2通信モジュール62に供給するとともに、これらスピーカ52a及び第2通信モジュール62を制御する。
スピーカ制御部52bは、本体電源基板70と無線又は有線で通信可能であり、記憶部74に記憶されている冷蔵庫1の情報を取得し、記憶部52cに予め記憶されている冷蔵庫音声(アナウンス)の中からスピーカ52aから出力させる冷蔵庫音声を選択する。これにより、冷蔵庫1における必要な情報を利用者へと通知することができる。冷蔵庫音声は、冷蔵庫1の情報に基づくアナウンスであって、例えば、モード切り換え時や扉閉め忘れ等の通知音声が挙げられる。
また、スピーカ制御部52bは、図4に示すように、第2通信モジュール62を介して外部の端末装置TD(図1)から取得した所定の情報(音声又は音楽データ)を記憶部52cに記憶させる。さらに、取得した所定の情報をデータ変換部52dにおいてスピーカ52aで出力可能な状態に変換し、スピーカ52aから外部に出力する。これにより、冷蔵庫1における必要な情報を音声アナウンスで利用者へ通知するだけでなく、利用者が選択した音声又は音楽を所望のタイミングで聞くことができる。
なお、本実施形態では、スピーカユニット52を右側冷蔵室扉20Ab内に設けることで、第1通信モジュール61から離れた位置に配置することによって、互いの通信が干渉してノイズ等の影響が生じるのを抑制することができる。
〔第2通信モジュール〕
第2通信モジュール62は、外部の端末装置TDと無線で通信可能である。例えば、第2通信モジュール62は、冷蔵庫1から所定範囲内(例えば、冷蔵庫1と同じ居住内の少なくとも一部空間)に位置する端末装置TDと、無線で直接に通信可能である。第2通信モジュール62は、例えば、Bluetooth(登録商標)などの規格に準拠した近距離無線通信モジュールである。
次に、冷蔵庫1に設置される複数の電子機器の配置構造について詳述する。
図6は、第一実施形態の冷蔵庫1の構成を模式的に示した図である。図7は、図6のA-A線に沿う断面図である。図8は、右側冷蔵室扉20Abの構成を示す分解斜視図である。
図6に示すように、冷蔵庫1の左側冷蔵室扉20Aaには、コントロールパネル40と、扉開放操作部42の左扉開放操作部42Aおよび扉開放動作基板42Aaとが収容されている。コントロールパネル40は、例えば、左側冷蔵室扉20Aaの上下中央に配置され、左扉開放操作部42Aは中央よりも下方に配置されている。
コントロールパネル40は、利用者にとって見やすい位置が好ましく、例えば、床面からの高さが、利用者の目線と同じ高さがそれよりも少し下方であることが好ましい。
左扉開放操作部42Aは、床面からの高さが80~110cmの範囲内に配置されていることが好ましい。これにより、身長の異なるあらゆる年代の利用者にとって操作しやすい。
コントロールパネル40および扉開放動作基板42Aaは、側線9Aa,9Abを介して本体電源基板70とそれぞれ接続され、主制御部73によって制御される。側線9Aa,9Abは、図7に示すように本体電源基板70から、筐体10の上壁10aの内面側を通り、さらに左側ヒンジ6A内を通って左側冷蔵室扉20Aa側へと配線されている。左側ヒンジ6A内には少なくとも2本の側線9Aa,9Abが通されている。側線9Aa,9Abは、筐体10と左側冷蔵室扉20Aaとを接続する。
一方の側線9Aaは、本体電源基板70からコントロールパネル40に電力を供給するとともに、主制御部73とコントロールパネル40との間で制御信号を送信する。
他方の側線9Abは、扉開放動作基板42Aaに電力を供給するとともに、主制御部73と扉開放動作基板42Aaとの間で制御信号を送信する。
図4に示すように、冷蔵庫1の右側冷蔵室扉20Abには、スピーカユニット52と、扉開放操作部42の右扉開放操作部42Bおよび扉開放動作基板42Bbとが収容されている。スピーカユニット52は、例えば、右側冷蔵室扉20Abの上下中央に配置され、右扉開放操作部42Bは中央よりも下方に配置されている。
例えば、スピーカ52aが振動スピーカである場合は、スピーカユニット52を右側冷蔵室扉20Abの上下左右の中央付近に配置することで、右側冷蔵室扉20Abの前面板22B(図8)を振動させてスピーカ52aの音量を増幅させることが可能である。
スピーカユニット52は、例えば、床面からの高さが150~170cmの範囲内に位置するように配置されていることが好ましい。利用者の耳の高さ付近にスピーカユニット52を配置することで、利用者が聞き取りやすくなるとともに、聞き取る際の音質も向上する。
右扉開放操作部42Bは、側線9Bを介して本体電源基板70と接続され、主制御部73によって制御される。側線9Bは、図7に示すように、本体電源基板70から、上壁10aの内面側を通り、さらに右側ヒンジ6B内を通って右側冷蔵室扉20Ab側へと配線されている。側線9Bは、筐体10と右側冷蔵室扉20Abとを接続する。
右扉開放操作部42Bは、床面からの高さが80~110cmの範囲内に位置するように配置されていることが好ましい。例えば、右扉開放操作部42Bは、左扉開放装置41Aと高さ位置が一致している。
側線9Bは、本体電源基板70から右扉開放操作部42Bおよび扉開放動作基板42Bbに電力を供給するとともに、主制御部73と右扉開放操作部42Bおよび扉開放動作基板42Bbとの間で制御信号を送信する。
また、スピーカユニット52は、側線12を介して通信用電源基板80と接続され、主制御部73によって制御される。側線12は、通信用電源基板80から、側線9Bとともに上壁10aの内面側を通り、さらに右側ヒンジ6B内を通って右側冷蔵室扉20Ab側へと配線されている。
側線12は、本体電源基板70からスピーカユニット52に電力を供給するとともに、主制御部73からスピーカユニット52(スピーカ制御部52b)へ制御信号を送信する。
本実施形態の右側ヒンジ6B内には、少なくとも側線9Bおよび側線12の2本が通されている。
図6及び図7に示すように、左側冷蔵室扉20Aaに収容されるコントロールパネル40、左扉開放操作部42A、及び扉開放動作基板42Aaは、例えば、左側冷蔵室扉20Aaの表面を構成する前面板22Aの内面のうち左側冷蔵室扉20Aaの開放先端側に搭載され、収容カバー65Aによって被覆されている。ここで、左側冷蔵室扉20Aaの開放先端側とは、左側ヒンジ6Aの端部とは幅方向反対側の端部側である。
図6及び図7に示すように、右側冷蔵室扉20Abに収容されるスピーカユニット52、扉開放動作基板42Bb、右扉開放操作部42Bは、例えば、右側冷蔵室扉20Abの表面を構成する前面板22Bの内面のうち右側ヒンジ6Bの開放先端側に搭載され、収容カバー65Bによって被覆されている。ここで、右側冷蔵室扉20Abの開放先端側とは、右側ヒンジ6Bの端部とは幅方向反対側の端部側である。
前面板22A,22Bとしては、例えば、ガラス板、合成樹脂や他の素材で構成された板材が挙げられる。収容カバー65A,65Bは、金属、合成樹脂、他の素材等から構成され、耐熱性・難燃性を有している。
図8に示すように、例えば、右側冷蔵室扉20Abは、外郭部材50と、ガスケット55とを備えている。外郭部材50は、箱状に形成されている。外郭部材50は、扉縁枠51と、扉縁枠51の一方の開口を閉塞する前面板22Bと、他方の開口を閉塞する後面板23Bと、を有する。なお、左側冷蔵室扉20Aaも同様の構成をなす。
上述したスピーカユニット52、扉開放動作基板42Bb、右扉開放操作部42Bは、例えば、図8に示す扉縁枠51に形成された挿入部(不図示)から扉幅方向内側へ挿入して設けてもよい。同様に、上述したコントロールパネル40、左扉開放操作部42A、及び扉開放動作基板42Aaにおいても、例えば、左側冷蔵室扉20Aa用の扉縁枠(不図示)に形成された電子部品挿入部(不図示)から扉幅方向内側へ挿入して設けてもよい。
これにより、複数の電子部品を左右の冷蔵室扉20Aa,20Abに収容する際に製造が容易になる。また、冷蔵室扉20Aa,20Abの各扉縁枠51に設けられた電子部品挿入部は、冷蔵室扉20Aa,20Abが閉じている状態のとき、他方の扉に隠れて目立たなくなり、冷蔵庫1の周囲に立つ利用者の視線には入らないため、冷蔵庫1の美観を高めることができる。
このような左側冷蔵室扉20Aa及び右側冷蔵室扉20Abの断熱性は、図6及び図7に示すように、前面板22A,22Bの内面側にそれぞれ設けられた真空断熱材67と、発泡断熱材68とによって確保されている。真空断熱材67は、前面板22A,22Bの内面のうち、収容カバー65A,65Bが取り付けられた領域を除く他の領域に取り付けられている。なお、真空断熱材67の数、大きさ、配置位置などは図示した例に限らない。
発泡断熱材68は、収容カバー65A,65B及び真空断熱材67を覆うとともに、前面板22A,22Bと、これらに対向する各後面板23Bとの間に形成される空間を埋めるようにして設けられている。発泡断熱材68としては、断熱性の高い発泡ウレタンが挙げられる。
なお、真空断熱材67は、例えば図7に示すように、筐体10の各壁内に配置されていてもよい。
本実施形態の冷蔵庫1では、スピーカユニット52を筐体10の上壁10aではなく、冷蔵室扉20側に設けたことにより、利用者により近い位置に音源を配置することができる。これにより、スピーカ52aから出力される音声や音楽を利用者が聞き取りやすくなり、利便性が向上する。
また、スピーカ52a、スピーカ制御部52b、および第2通信モジュール62をユニット化して右側冷蔵室扉20Abにまとめて収容することにより、これらの間を接続する側線を設ける領域が少なくて済むため十分な断熱材を配置できるとともに、筐体10と右側冷蔵室扉20Abとの間の側線数を減らすことができる。これにより、冷蔵庫1(右側冷蔵室扉20Ab)の断熱性及び製造性が向上する。
また、複数の電子機器を左側冷蔵室扉20Aa及び右側冷蔵室扉20Abに分けて収容したことにより、例えば、右側ヒンジ6B内を通す側線の数を減らすことができるので、右側冷蔵室扉20Abの断熱性の低下を防ぐことができる。
また、スピーカユニット52として、スピーカ52a、スピーカ制御部52b、第2通信モジュール62をユニット化した構造で右側冷蔵室扉20Ab側に収容することによって、スピーカ制御部52bと、スピーカ52a及び第2通信モジュール62のそれぞれとを接続する配線を扉内にまとめることができるため、筐体10側から延びる側線数を減らすことができる。その結果、扉内を占める配線領域を狭めることができ、扉の断熱性をより一層高めることが可能である。
また、スピーカ制御部52bは、第2通信モジュール62を介して外部の端末装置TDから取得した所定の情報(音声又は音楽データ)を記憶する記憶部52cと、取得した所定の情報をスピーカ52aで出力可能な状態に変換するデータ変換部52dとを有している。これにより、外部から取得した音楽データなどをスピーカ52aから出力するにあたって、本体電源基板70とスピーカ制御部52bとの間でデータを送受信する必要がなくなる。このため、筐体10側とやり取りするデータ量が減って右側ヒンジ6B内を通す側線の数も減るため、ヒンジの大きさを変える必要がなくなり、コストの増加を防ぐことができる。
なお、スピーカユニット52の配置位置は図示した位置に限られない。本実施形態では、冷蔵室扉20Abの上下中央付近に収容されているが、冷蔵室扉20Abの上下どちらかに偏った位置に収容してもよい。
また、コントロールパネル40の配置位置も図示した位置に限られない。本実施形態では、コントロールパネル40が左側冷蔵室扉20Aaに収容されているが、右側冷蔵室扉20Abに収容してもよい。この場合、コントロールパネル40のパネル制御部40Cと、スピーカユニット52のスピーカ制御部52bとを同一の基板に設けることで、コストを抑えることが可能である。
<第二実施形態>
次に、第二実施形態の冷蔵庫1Bの構成について説明する。
以降の説明において、既に説明したものと共通する構成については同一の符号を付して重複する説明を省略する。図9は、第二実施形態の冷蔵庫1Bの構成を模式的に示した正面図である。図10は、第二実施形態の冷蔵庫1Bの構成を模式的に示した部分断面図である。なお、図9及び図10においては、収容カバー65B、真空断熱材67及び発泡断熱材10k,67の図示を省略している。
上述した第一実施形態においては、筐体10に対して冷蔵室扉20Aa,20Abを回転可能に支持する上下のヒンジ6A,6B,及び7A,7Bのうち、上位のヒンジ6A,6B内に複数(少なくとも2本ずつ)の側線を通した構成となっている。すなわち、上述した第一実施形態では、筐体10と冷蔵室扉20Aa,20Abとの間の配線箇所が各冷蔵室扉20Aa,20Abごとに1箇所だけであった。
これに対して、第二実施形態では、上位のヒンジ6A,6Bだけでなく、下位のヒンジ7A,7Bにも側線を通した構成となっており、筐体10と冷蔵室扉20Aa,20Abとの間の配線箇所が各冷蔵室扉20Aa,20Abごとに上下2箇所設けられている。
図9及び図10に示すように、本実施形態の冷蔵庫1Bは、筐体10と冷蔵室扉20Aa,20Abとの間の配線箇所を複数にすることによって、複数の側線を分散させることができるので、各ヒンジ6A,6B,7A,7B内を通す側線の数を減らすことが可能である。
本実施形態では、本体電源基板70とコントロールパネル40とを接続する側線9Aaは、筐体10の上壁10aから上位の左側ヒンジ6A内を通り、左側冷蔵室扉20Aa内へと設けられている。一方、本体電源基板70と左扉用の扉開放動作基板42Aaとを接続する側線9Abは、筐体10の上壁10aから左側壁10cを経て下位の左側ヒンジ7A内を通り、左側冷蔵室扉20Aa内へと設けられている。
このように、上位の左側ヒンジ6Aと下位の左側ヒンジ7Aとに分けて側線9Aa,9Abを通すことによって、左側冷蔵室扉20Aa側の各ヒンジ6A,7A内を通す側線の数を少なくすることができる。
また、本体電源基板70とスピーカユニット52とを接続する側線12は、筐体10の上壁10aから上位の右側ヒンジ6B内を通り、右側冷蔵室扉20Ab内へと設けられている。一方、本体電源基板70と右扉開放操作部42Bとを接続する側線9Bは、筐体10の上壁10aから右側壁10dを経て下位の右側ヒンジ7B内を通り、右側冷蔵室扉20Ab内へと設けられている。
このように、上位の右側ヒンジ6Bと下位の右側ヒンジ7Bとに分けて側線9B,12を通すことによって、右側冷蔵室扉20Ab側の各ヒンジ6B,7B内を通す側線の数を少なくすることができる。
これにより、各ヒンジ6A,6B,7A,7Bを太くする必要がなく、設計変更に伴うコスト増を防ぐことができる。また、下位の左側ヒンジ7A,7Bを利用することによって、冷蔵室扉20Aa,20Ab内に設ける側線9Ab、および側線12の長さをそれぞれ短縮することができる。これに伴って、扉内での配線領域を少なくできるため、真空断熱材67の配置領域を広く確保でき、断熱性を高めることが可能である。
真空断熱材67は、冷蔵室扉20Aa,20Abの上下方向及び幅方向の略全体を覆う大きさを有していてもよい。各冷蔵室扉20Aa,20Ab内において、各収容カバー65A,65Bよりも後方に真空断熱材67がそれぞれ配置されている。各真空断熱材67と収容カバー65A,65Bとの間には発泡断熱材10kが存在する。各冷蔵室扉20Aa,20Ab内の隙間は発泡断熱材10kによって埋められている。このような構成により、より断熱性の高い冷蔵室扉20Aa,20Abとすることができる。真空断熱材67の大きさ、配置位置、厚さ等は図示した例に限られず、適宜変更が可能である。
<第三実施形態>
次に、第三実施形態の冷蔵庫1Cの構成について説明する。
以降の説明において、既に説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。図11は、第三実施形態の冷蔵庫1Cの構成を模式的に示した正面図である。図12は、第三実施形態の冷蔵庫1Cの構成を模式的に示した部分断面図である。なお、図11及び図12においては、収容カバー65B、真空断熱材67及び発泡断熱材10k、67の図示を省略している。
上述した第一実施形態及び第二実施形態においては、筐体10側の本体電源基板70と、左右の冷蔵室扉20Aa,20Ab内に収容された各種の電子機器とが有線接続されていた。これに対して第三実施形態は、図11に示すように、通信用電源基板80と右側冷蔵室扉20Ab内に収容された一部の電子機器とが無線で接続されている点において、先の実施形態とは異なっている。
図11に示すように、本実施形態の冷蔵庫1Cは、筐体10の上壁10aに設けられた無線給電部91と、右側冷蔵室扉20Abに設けられた無線受電部92と、を備えている。無線給電部91は、通信用電源基板80と電気的に接続されており、通信用電源基板80から電力が供給される。
冷蔵庫1Cは、スピーカユニット52及び右扉開放操作部42Bに対して無線給電方式(ワイヤレス給電方式)を採用している。無線受電部92は、右側冷蔵室扉20Abが閉まった状態のとき、筐体10側に設けられた無線給電部91と上下方向(例えば、図11)もしくは奥行方向(例えば、図12)で向かい合う位置に配置され、電磁誘導や磁界共振により無線給電部91から電力供給を受ける。
無線受電部92は、右側冷蔵室扉20Abが閉じた状態のときに、無線給電部91からワイヤレスで電力供給を受ける。無線受電部92は、スピーカユニット52及び右扉開放操作部42Bと側線12A,12Bを介して接続され、無線給電部91から供給された電力を、スピーカユニット52及び右扉開放操作部42Bのそれぞれに供給する。
本実施形態によれば、右側冷蔵室扉20Abに無線給電機能を付与したことにより、右側ヒンジ6B内を通す側線を無くすことができる。これにより、右側冷蔵室扉20Abを筐体10とは独立した構造体として取り扱うことが可能となり、筐体10に対する組み立て作業が容易になる。
また、右側冷蔵室扉20Ab内において、無線受電部92と真空断熱材67とは、互いに隣り合う位置に配置されていることが好ましい。例えば、本実施形態では、無線受電部92と真空断熱材67とが、奥行方向で隣り合う位置に配置されており、真空断熱材67よりも庫内側に無線受電部92が配置されている。これにより、無線受電部92における無線受電の効率が高められる。
なお、無線受電部92及び真空断熱材67の配置は、図示した配置に限らない。例えば、無線受電部92と真空断熱材67とが、右側冷蔵室扉20Abの幅方向に並ぶようにして設けられていてもよい。
また、無線給電方式の構成は、本実施形態の構成に限られず、無線給電方式を実現する他の構成を採用してもよい。
また、右側冷蔵室扉20Abと同様に、左側冷蔵室扉20Aaに対しても無線給電機能を付与してもよい。
また、本実施形態では、冷蔵庫1の扉が閉まった状態のときに受給電が可能であるが、これに限らない。例えば、より強力に受給電が可能な機能にして扉が開いているときでも受給電が可能となるようにしてもよい。また、例えば、扉内にバッテリーを設け、このバッテリーに充電することにより、扉が開いているときでもスピーカユニット52等に電力が供給されるようにしてもよい。
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
例えば、スピーカユニット52は、1つだけに限られず、複数設けてもよい。複数のスピーカユニット52を設けることにより、異なる音域の音声を同時に出力することが可能となり、音質を向上することができる。また、複数のスピーカユニット52を設ける場合は、左右両側の冷蔵室扉20Aa,20Abに分けて収容することでステレオ化し、音質の向上を図るようにしてもよい。
また、上記実施形態では、第1通信モジュール61を筐体10の上壁10aのうち左側ヒンジ6A側に配置されているが、上述した位置に限られない。例えば、本体電源基板70に設けられていてもよい。また、第1通信モジュール61を筐体10の上壁10a側に配置した例に限られず、例えば、左側冷蔵室扉20Aaもしくは右側冷蔵室扉20Ab内に第1通信モジュール61を収容してもよい。ただし、第2通信モジュール62を備えるスピーカユニット52とは異なる扉内に収容することによって、互いの干渉を防ぐことが可能となりノイズの発生を抑制できる。
上記実施形態では、左右の冷蔵室扉20Aa,20Abに複数の電子機器(機能部)を分散させて配置した構成となっているが、例えば、片方の冷蔵室扉20Abもしくは冷蔵室扉20Aaにまとめて配置した構成としてもよい。これにより、配線作業が少なくなり、手間とコストを抑えることができる。
また、上記実施形態では、筐体10の上位に、幅方向に並ぶ左右の冷蔵室扉20Aa,20Abを有する構成となっているが、これに限らない。筐体10の上位に、一つの冷蔵室扉20が設けられた片開きの構成としてもよい。この場合は、筐体10の上位に位置する1つの冷蔵室扉20内にスピーカユニット52を含む複数の電子機器がまとめて収容される。
上記実施形態では、右側冷蔵室扉20Ab内に、スピーカ52a、スピーカ制御部52b、第2通信モジュール62を有するスピーカユニット52が収容され、スピーカユニット52に電力を供給する通信用電源基板80は、筐体10の天井部(上壁10a)に設けられた電源基板収容部2内に収容されているが、通信用電源基板80の収容位置は、これに限らない。例えば、スピーカユニット52とともに、通信用電源基板80も右側冷蔵室扉20Ab内に収容した構成としてもよい。
なお、上述した各実施形態における側線の配線経路等は模式的に示したもので図示した例に限定されない。
また、各種機能部(スピーカユニット52、扉開放操作部42等)の左右冷蔵室扉への振り分けは、上述した例に限定されず、適宜設定される。例えば、扉開放操作部42に代えて大型の表示パネル(タッチパネル)を設ける場合には、右側冷蔵室扉20Abに設置してもよい。
また、上述した各実施形態では、各種機能部(スピーカユニット52、扉開放操作部42等)を冷蔵庫1の上位に位置する左右の冷蔵室扉20Aa,20Abに収容した構成について述べたが、これに限定されない。例えば、野菜室扉20B、製氷室扉20C等、他の扉20に設けてもよい。
また、右側冷蔵室扉20Abに収容されたスピーカユニット52のスピーカ52a、スピーカ制御部52b及び第2通信モジュール62の配置位置は、図示した例に限られず、適宜変更が可能である。例えば、スピーカ制御部52bを介してスピーカ制御部52b及び第2通信モジュール62が配置されていてもよい。
1,1B,1C…冷蔵庫、6A,7A…左側ヒンジ(扉回転支持部)、6B,7B…右側ヒンジ(扉回転支持部)、9Aa,9Ab,9B,12,12A,12B…側線、10…筐体、11…貯蔵室、20…扉、20Aa…左側冷蔵室扉(扉)、20Ab…右側冷蔵室扉(扉)、30…冷却ユニット(冷却部)、40…コントロールパネル(機能部)、40A…タッチパネル操作部(操作部)、41…扉開放装置(機能部)、42…扉開放操作部(機能部)、52…スピーカユニット(機能部)、52a…スピーカ(音出力部)、52b…スピーカ制御部(副制御部)、52c,74…記憶部、52d…データ変換部、53…庫内カメラ(機能部)、54…外部接続端子(機能部)、61…第1通信モジュール(機能部)、62…第2通信モジュール(機能部:無線通信部)、70…本体電源基板(第1の電源基板)、70…本体電源基板(電源基板)、73…主制御部、80…通信用電源基板(第2の電源基板)、91…無線給電部、92…無線受電部、LAN…無線、TD…端末装置、TS…庫内温度センサ(機能部)

Claims (12)

  1. 貯蔵室を含む筐体と、
    前記筐体の開口側に開閉可能に取り付けられた扉と、
    前記筐体に設けられ、前記貯蔵室を冷却する冷却部と、
    冷却以外の機能を有する複数の機能部と、
    少なくとも前記冷却部に電力を供給する電源基板と、
    少なくとも前記冷却部を制御する主制御部と、
    を備え、
    前記複数の機能部のうちの、音を出力する音出力部、及び前記音出力部と外部の端末装置との間で無線通信を可能にする無線通信部と、前記音出力部及び前記無線通信部を制御する副制御部と、が前記扉に設けられている、
    冷蔵庫。
  2. 前記無線通信部を介して前記端末装置から取得したデータを記憶する記憶部と、
    前記データを前記音出力部から出力する状態に変換するデータ変換部と、を備え、
    前記記憶部及びデータ変換部は、前記扉に設けられている、
    請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記扉を前記筐体に対して回転可能に支持する扉回転支持部と、
    前記筐体と前記扉とを接続する側線と、を備え、
    前記扉に設けられた前記音出力部、前記副制御部、および前記無線通信部は、前記筐体に設けられた前記電源基板と、前記側線を介して電気的に接続されている、
    請求項1または2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記扉回転支持部に前記側線が通されている、
    請求項3に記載の冷蔵庫。
  5. 前記筐体には、前記電源基板に接続されるとともに前記電源基板から、前記扉に設けられた前記音出力部、前記副制御部および前記無線通信部に対して無線給電を行う無線給電部が設けられ、
    前記扉には、前記音出力部、前記副制御部および前記無線通信部に接続されるとともに、前記無線給電部から無線給電された電力を受電する無線受電部が設けられている、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
  6. 少なくとも前記冷却部に電力を供給する第1の電源基板と、
    前記機能部に電力を供給する第2の電源基板と、を備え、
    前記音出力部、前記副制御部、および前記無線通信部は、前記第2の電源基板に接続されている、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
  7. 前記筐体の幅方向に並ぶ複数の前記扉を有し、
    前記音出力部、前記副制御部、および前記無線通信部は、前記複数の扉のうちのいずれか一つに設けられている、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
  8. 前記筐体の幅方向に並ぶ2つの前記扉を有し、
    いずれか一方の前記扉に、前記音出力部、前記副制御部、および前記無線通信部以外の前記機能部が設けられている、
    請求項7に記載の冷蔵庫。
  9. 前記音出力部から出力される音声の音量を調整可能な操作部が前記扉に設けられている、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
  10. 前記操作部は、
    外部の前記端末装置から取得した外部音声の音量と、前記電源基板から取得した冷蔵庫音声の音量と、を調整可能であり、
    前記外部音声の音量と前記冷蔵庫音声の音量とを一括して調整する機能を有する、
    請求項9に記載の冷蔵庫。
  11. 前記操作部は、
    外部の前記端末装置から取得した外部音声の音量と、前記電源基板から取得した冷蔵庫音声の音量と、を調整可能であり、
    前記外部音声の音量と前記冷蔵庫音声の音量とをそれぞれ独立して調整する機能を有する、
    請求項9に記載の冷蔵庫。
  12. 前記操作部は、
    前記音出力部からの音声を無音に切り替える機能を有する、
    請求項9から11のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
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