JP2023022849A - 発電システムおよび航空機 - Google Patents

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    • H02P9/04Control effected upon non-electric prime mover and dependent upon electric output value of the generator

Abstract

【課題】発電機の軸トルクの急激な減少によるエンジンの不具合の発生を防ぐことができる発電システムおよびこれを備えた航空機を提供する。【解決手段】本発明の一形態に係る発電システムは、エンジンと、発電機と、検出部と、制御装置とを具備する。前記エンジンは、回転軸を含む圧縮機を有する。前記発電機は、前記回転軸に接続され、前記回転軸の回転力で発電する。前記検出部は、前記発電機の軸トルクを検出する。前記制御装置は、前記軸トルクに基づいて、前記エンジンまたは前記発電機の運転状態を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンの回転軸に接続された発電機を有する発電システムおよびこれを備えた航空機に関する。
ジェットエンジンの回転で発電する発電機を備えた発電システムが知られている。
例えば特許文献1には、ジェットエンジンの圧縮機の高圧軸の回転で発電する第1発電機と、圧縮機の低圧軸の回転で発電する第2発電機と、第1発電機の発電量を調整する第1電力調整装置と、第2発電機の発電量を調整する第2電力調整装置と、ジェットエンジンのサージマージンが一定以上確保されるように第1電力調整装置および第2電力調整装置を制御する電力制御装置とを備えた発電システムが開示されている。
特開2013-231366号公報
航空機用エンジンの回転軸に接続された発電機の電力によって動作する電気機器には、不具合が生じた場合にその電力供給を遮断する保護装置が付設されていることが一般的である。保護装置により電力供給が遮断された場合、発電機に要求される電力が減少し、軸トルクも減少するため、発電機回転数すなわちエンジン回転数が一時的に増加する。不具合の生じた電気機器の電力が小さい場合には、回転軸の上昇幅も小さくなり、エンジンを安定に運転する上では無視できる程度となる。
しかしながら、当該電気機器がファン・プロペラなどの推進器を駆動するモータ等の大電力を供給する場合には、その電力はエンジン軸動力の数割にも上ることもあり、回転数の上昇幅が無視できないものとなる。このときエンジンには機械的な不具合を生じる可能性がある。具体的には、エンジン圧縮機のサージング、タービンの遠心力超過等が挙げられ、これらの不具合は発電機だけでなくエンジンの安定的な運転ひいては安全な飛行を妨げる可能性があるため、上記電気機器の不具合による誘発を防ぐ必要がある。このような事象を防ぐには、比較的大きなサージ余裕を持たせた設計とする、あるいはロードバンクなどの抵抗器を常時接続する、あるいは軸系の慣性モーメントを増加させるなどの対策が考えられる。しかし、これらには重量増加又は系のエネルギー効率の低下を伴うという問題があった。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、重量増加又は系のエネルギー効率の低下を伴うことなく、発電機の軸トルクの急激な減少によるエンジンの不具合の発生を防ぐことができる発電システムおよびこれを備えた航空機を提供することにある。
本発明の一形態に係る発電システムは、エンジンと、発電機と、検出部と、制御装置とを具備する。
前記エンジンは、回転軸を含む圧縮機を有する。
前記発電機は、前記回転軸に接続され、前記回転軸の回転力で発電する。
前記検出部は、前記発電機の軸トルクを検出する。
前記制御装置は、前記軸トルクに基づいて、前記エンジンまたは前記発電機の運転状態を制御する。
上記発電システムは、発電機の軸トルクに基づいてエンジンまたは発電機の運転状態を制御するようにしているため、圧縮機の回転軸の回転数に基づいて上記運転状態を制御する場合よりも、発電機の軸トルクの変化に対応した適切な運転状態の制御を実現することができる。
前記制御部は、前記軸トルクの変化が所定以上であると判定したときに前記運転状態を制御するように構成されてもよい。
これにより、発電機の軸トルクの急激な減少によるエンジンの不具合の発生を防ぐことができる。
この場合、前記制御部は、前記軸トルクの変化が所定以上であると判定したとき、前記エンジンの動力を制御するように構成されてもよい。
例えば、前記エンジンは、前記圧縮機で圧縮された空気と燃料との混合気を燃焼させる燃焼器と、前記回転軸に接続され、前記燃焼器から排出される燃焼ガスによって回転するタービンとをさらに有し、前記制御部は、前記軸トルクの減少が所定以上であると判定したとき、前記燃焼器に導入される燃料の量を減少させる制御を実行してもよい。
一方、前記制御部は、前記軸トルクの変化が所定以上であると判定したとき、前記発電機の動力を制御するように構成されてもよい。
これにより、発電機の軸トルクの急激な減少によるエンジンの不具合の発生を防ぐことができる。
この場合、前記制御部は、前記軸トルクの減少が所定以上であると判定したとき、前記発電機に制動トルクを発生させる制御を実行するように構成されてもよい。
前記制動トルクは、電磁的ブレーキトルクであってもよい。
例えば、前記発電システムは、前記発電機における多相の電磁コイルの端子間を短絡させる短絡回路をさらに具備し、前記制御部は、前記軸トルクの減少が所定以上であると判定したとき、前記短絡回路によって各相の前記電磁コイルの端子間を短絡させる制御を実行するように構成されてもよい。
あるいは、前記発電機に接続された電力供給源をさらに具備し、前記制御部は、前記軸トルクの減少が所定以上であると判定したとき、前記電力供給源から前記発電機へ電力を供給する制御を実行するように構成されてもよい。
前記検出部は、前記発電機での発電電流を検出する電流計を含んでもよい。
本発明によれば、発電機の軸トルクの急激な減少によるエンジンの不具合の発生を防ぐことができる。
本発明の第1の実施形態に係る発電システムの概略構成図である。 上記発電システムにおける圧縮機における流量と圧力比との関係を示す概略図である。 圧縮機の圧力比がサージ限界を超える場合の圧縮機回転数と発電機電流との関係を示す図である。 上記発電システムにおける制御装置の構成を示すブロック図である。 上記発電システムの作用を説明する圧縮機回転数と発電機電流の時間変化の一例を示す図である。 上記制御装置において実行される処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る発電システムの概略構成図である。 上記発電システムにおける発電機の短絡回路の構成を示す回路図である。 上記発電システムの作用を説明する圧縮機回転数と発電機電流の時間変化の一例を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る発電システムの概略構成図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る発電システム100の概略構成図である。本実施形態の発電システム100は、航空機に搭載される発電機付きエンジンであり、エンジン10と、発電機20と、制御装置30とを備える。
発電システム100を搭載した航空機としては、例えば、エンジン10を推進装置として備えた航空機のほか、発電機20による電力でファンやプロペラなどの推進系を駆動する電動化航空機などが挙げられる。
エンジン10は、ジェットエンジンであり、圧縮機11と、燃焼器12と、タービン13とを有する。
圧縮機11は、エンジン軸としての回転軸110と、回転軸110に接続された低圧圧縮部11aおよび高圧圧縮部11bとを有する。圧縮機11は、低圧圧縮部(LPC)11aおよび高圧圧縮部(HPC)11bで断熱圧縮した空気を後段の燃焼器12へ導入する。
低圧圧縮部11aおよび高圧圧縮部11bはそれぞれ、複数の動翼と、複数の静翼とを有する。複数の動翼は、回転軸110とともに回転し、複数の静翼との間で空気を圧縮する。また図示せずとも、圧縮機11の前段に、低圧圧縮部11aへ空気を流入させるファンが設置されてもよい。当該ファンは、回転軸110に接続され、圧縮機11と一体的に回転する。
燃焼器12は、圧縮機11で圧縮された空気と燃料噴出器121から噴出された燃料とを混合する混合室と、その混合気を燃焼させる燃焼室を有し、高圧の燃焼ガスを後段のタービン13に向けて排出する。燃焼噴出器121から燃焼器12へ導入される燃料の流量は、制御装置30によって制御される。通常は、回転数センサ111によって検出される回転軸110の回転数に基づいて、燃料の流量が調整される。
タービン13は、回転軸110に接続された高圧タービン部(HPT)13aおよび低圧タービン部(LPT)13bを有し、燃焼器12から排出される燃焼ガスを受けて回転する。高圧タービン部13aおよび低圧タービン部13bの回転は、回転軸110を介して圧縮機11へ伝達され、連続的に空気を吸入して圧縮する駆動力とされる。
発電機20は、回転軸110に直結された駆動軸21を有する。駆動軸21は、回転軸110の一部で構成されてもよい。発電機20は、典型的には、駆動軸21に取り付けられた永久磁石を有するロータと、多相の電磁コイルが巻き付けられたステータとを備え、回転軸110の回転力を電気エネルギーに変換する交流発電機である。多相の電磁コイルとしては、位相が異なる二以上の交流が流れる電磁コイルであれば特に限定されず、ここではU相、V相およびW相の3相の電磁コイルが用いられる。発電機20は、エンジン10の後段(タービン13側)に接続される例に限られず、エンジン10の前段(圧縮機11側)に接続されてもよい。
エンジン10の回転力を利用して得られた発電電力は、交流を直流に変換するコンバータ51を介して負荷61やバッテリ62などに接続される配電ライン60へ供給される。コンバータ51は、発電機20での発電電力を所定の電力に変換して配電ライン60へ供給する電力変換装置である。
負荷61は、例えば、航空機内の各種油圧機器を駆動する油圧ポンプや空調機などの各種電子機器であり、電動化航空機の場合にはプロペラ等の推進器を駆動するモータを含む。バッテリ62は、補助電源として利用される充放電可能な二次電池であり、バッテリ本体やその充放電を制御する充放電回路などを含む。
配電ライン60には、負荷61に短絡あるいは地絡などの不具合が生じた場合に当該負荷61への電力供給を遮断する遮断器などの保護装置が付設されてもよい。
配電ライン60にはさらに、エンジン10以外の他の動力源によって駆動される補助発電機70が接続されてもよい。他の動力源としては、例えば、プロペラ等の推進器が挙げられる。この場合、補助発電機70は、当該プロペラの回転により回生電力を発生させる。補助発電機70で発生した電力は、コンバータ52などの電力変換器を介して配電ライン60へ供給される。
一方、発電システム100は、電流計40をさらに備える。電流計40は、発電機20とコンバータ51との間に接続される。電流計40は、発電機20での発電電流(以下、発電機電流ともいう)の大きさを検出し、その検出信号を制御装置30へ出力する。
発電機電流は、発電機20の軸トルク(駆動軸21に作用するねじりモーメント)と比例関係にある。つまり、発電機20の軸トルクが大きくなると、発電機電流も大きくなる。したがって電流計40は、発電機20の軸トルクを検出する検出部として機能する。なお、電流計40に代えて、発電機20の駆動軸21のねじれを測定する歪センサなどが上記検出部として採用されてもよい。
制御装置30は、CPU(Central Processing Unit)やメモリを有するコンピュータ(情報処理装置)で構成される。上述したように、制御装置30は、通常は、回転数センサ111の出力に基づいて、燃料噴出器121から燃焼器12へ導入される燃料の流量を調整する。制御装置30は、エンジン10が所定のサージマージンを確保できる回転数で回転軸110を回転させるように燃料の流量を調整する。回転数センサ111の出力に基づく燃料流量の制御周期は、例えば、数十ミリ秒である。
例えば、圧縮機11の運転状態は、図2に模式的に示すような性能マップ上で表される。図2は、圧縮機11における流量と圧力比(入口全圧と出口全圧との比)との関係を示す概略図である。同図においてAで示される動作点から回転軸110の回転数が急激に増加すると、圧力比は増加するが流量は急激には増加しない。このため、回転数の増加幅が大きい場合は、動作点Aが同図においてBで示される目標運用点(急増した回転数に対応する運用点)に遷移する過程で、圧力比が破線の矢印で示すようにサージ限界を超えてしまい、圧縮機11ひいてはエンジン10の安全な運転に悪影響を及ぼすことがある。このため、ある流量において回転数の上限(Nlimit)を超えないように回転数を抑制する必要がある。
一方、発電機20は、後段の電気機器(負荷61)から要求される電力を軸動力から得るが、コンバータ51が後段の直流バス電圧を保ちながら電流を所望の電力を得られるように調節している。ここで、エンジン10と回転軸110を共有する発電機20においては、後段の電気機器に不具合、あるいは電力供給を遮断する遮断器などが動作することで突然要求電力が低下すると、発電機20の軸トルクすなわち発電機電流が急減し、これにより圧縮機11の回転数が急増する。
一例として図3に、圧縮機11の圧力比がサージ限界を超える場合の圧縮機回転数(N)と発電機電流(I)との関係を示す。同図において時刻t1は、上記遮断器の動作時刻に相当する。回転数センサ111で回転数の急増を検出し燃料流量を絞ることで軸回転数を所望の範囲に抑制する方法では、発電機電流の急減がミリ秒以下の時間で起こることもあるため、燃料調整が間に合わず、圧縮機11の回転数がその上限値(Nlimit)を超えることがある。
そこで本実施形態の発電システム100においては、発電機20の軸トルクの急激な減少を、電流計40により検出される発電機電流に基づいて判定し、圧縮機11の回転数が急激に増加する前に、燃料の流量を制限することが可能に構成される。
図4は、制御装置30の構成を示すブロック図である。制御装置30は、取得部31と、判定部32と、出力部33と、メモリ34とを有する。
取得部31は、電流計40から発電機電流の検出値を所定周期で取得する。所定周期としては、例えば、1ミリ秒である。
判定部32は、取得された発電機電流の値またはその時間変化に基づいて、発電機20の軸トルクの減少が所定以上であるか否かを判定する。判定方法としては、例えば、発電機電流値が所定の閾値(Ith)を下回ったとき、あるいは、発電機電流値がそれまでの電流値に対するある割合を下回ったとき、あるいは、発電機電流値の減少量の時間変化率(dI/dt)が所定値を上回ったとき、発電機20の軸トルクの減少が所定以上であると判定される。閾値(Ith)は、負荷61に不具合が生じて遮断器が動作したときに現れる発電機電流の減少を検知できる値であれば、特に限定されない。
出力部33は、発電機20の軸トルクの減少が所定以上と判定されたとき、エンジン10の運転状態を制御する制御信号を生成する。本実施形態では、発電機20の軸トルクの減少が所定以上と判定されたとき、出力部33は、燃焼器12へ導入される燃料の流量を絞る(減少させる)ことでエンジン10の動力を制御する制御信号を燃料噴出器121へ出力するように構成される。燃料流量の絞り制御としては、例えば、燃料流量をアイドル運転相当の回転数でエンジン10を運転させることができる流量(以下、アイドル運転相当流量ともいう)に設定する方法が挙げられるが、これに限られず、段階的に燃料流量を制限する方法が採用されてもよい。
メモリ34は、半導体メモリ等の記憶素子で構成される。メモリ34は、取得部31、判定部32および出力部33を制御装置30の機能ブロックとして実行させるためのプログラム(ソフトウェア)のほか、演算に必要な各種パラメータが格納される。
図5は、本実施形態の発電システム100の作用を説明する圧縮機回転数(N)と発電機電流(I)の時間変化の一例を示す図である。図6は、制御装置30において実行される処理手順の一例を示すフローチャートである。
図6に示すように、取得部31は、電流計40から発電機電流の電流値を取得する(ステップ101)。判定部32は、取得部31で取得された発電機電流の電流値(I)が所定の閾値(Ith)未満か否かを判定する(ステップ102)。電流値(I)が閾値(Ith)以上の場合(ステップ102において「N」)は、出力部33は、回転数センサ111の出力に基づき、燃料流量の通常制御を継続する。
一方、図5における時刻t1で、発電機20の後段の電気機器(負荷61)に生じた不具合により電力供給を遮断する遮断器が動作すると、発電機20の軸トルクすなわち発電機電流が閾値(Ith)未満に急減する。この発電機電流の急減を受けて、判定部32は、発電機電流の電流値(I)が所定の閾値(Ith)未満であると判定し(ステップ102において「Y」)、出力部33は、燃料流量をアイドル運転相当流量に絞る制御信号を燃料噴出器121へ出力する(ステップ103)。
なお、発電機電流の閾値(Ith)は、固定値に限られない。例えば、通常時の発電機電流(例えば、数秒または数十秒前までの平均値)を基準電流値(Iref)としたとき、基準電流値(Iref)に対する発電機電流の電流値(I)の比である第1の相対比(I/Iref)が、基準電流値(Iref)に対する発電機電流の閾値(Ith)の比である第2の相対比(Ith/Iref)を下回ったとき、発電機電流の電流値(I)が閾値(Ith)未満であると判定してもよい。第2の相対比(Ith/Iref)の値は特に限定されず、例えば、0.5(50%)である。
上述した燃料流量の絞り制御により、圧縮機11の回転数がアイドル回転数になるようにエンジン10の動力が調整される。これにより、図5に示すように、発電機電流(I)の急減に伴う圧縮機回転数(N)の上昇幅を小さく抑えて、圧縮機回転数(N)が上限値(Nlimit)を超えることを防ぐことができる。その結果、図2において実線の矢印で示すように、圧縮機11はサージ限界を超えることなく、不具合発生前の動作点Aから不具合発生後の動作点Bに向けてエンジン10の運転状態を遷移させることができる。
以上の処理は、発電機電流の電流値(I)が閾値(Ith)以上になるまで継続して実行される(ステップ104において「N」)。一方、上記不具合による発電機電流の急減が解消された場合は(ステップ104において「Y」)、制御装置30は燃料流量の絞り制御を解除して、通常の流量制御に復帰させる(ステップ105)。
以上のように本実施形態によれば、負荷61の少なくとも一部を構成する電気機器の不具合などで発電機電力が急減した場合でも、圧縮機11はサージに陥ることなく安全に運転を継続でき、エンジン10ひいては航空機の安全な飛行を継続することができる。
特に本実施形態によれば、発電機電流を検出する電流計40の出力に基づいて燃料流量の絞り制御を行うようにしているため、回転数センサ111の出力に基づいて燃料流量を調整する場合と比較して、発電機電流の急減に基づく発電機の軸トルクの急減を回転数が急増する前に検知することが可能となる。また、発電機電流に基づく制御周期をミリ秒単位で行うようにしているので、回転数が急増する前に燃料流量の絞り制御を実行することができる。
<第2の実施形態>
図7は、本発明の第2の実施形態に係る発電システム200の概略構成図である。以下、第1の実施形態と異なる構成について主に説明し、第1の実施形態と同様の構成については同様の符号を付しその説明を省略または簡略化する。
本実施形態の発電システム200は、航空機に搭載される発電機付きエンジンであり、エンジン10と、発電機20と、制御装置30、電流計40とを備える点で第1の実施形態と共通するが、本実施形態では、短絡回路80をさらに備える点で第1の実施形態と異なる。
図8は、短絡回路80の構成を示す回路図である。本実施形態において短絡回路80は、コンバータ51の内部に組み込まれる。これに限られず、短絡回路80は、発電機20に組み込まれてもよいし、コンバータ51や発電機20などとは独立した回路で構成されてもよい。
短絡回路80は、発電機20の各相の電磁コイル20U(U相)、20V(V相)、20W(W相)に各々接続されるスイッチング素子81を有する。各スイッチング素子81は、制御装置30からの制御信号(切り替え信号)を受けて各相の電磁コイル20U~20Wを短絡ライン82へ切り替え可能に構成される。短絡ライン82は、スイッチング素子81を介して各相の電磁コイル20U~20Wの端子間を相互に接続し、短絡させる。スイッチング素子81は、典型的には、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)で構成される。
図9は、本実施形態の発電システム200の作用を説明する圧縮機回転数(N)と発電機電流(I)の時間変化の一例を示す図である。制御装置30は、時刻t1において発電機電流の電流値(I)が所定の閾値(Ith)未満に急減したことを電流計40の出力に基づいて判定すると、短絡回路80の各スイッチング素子81に対して各相の電磁コイル20U~20Wを短絡ライン82へ接続する制御信号を出力する。これにより、発電機20の各相の電磁コイル20U~20Wの端子間が相互に短絡する。
各相の電磁コイル20U~20Wが相互に短絡すると、発電機20のロータ(永久磁石)との間の電磁的相互作用により、各電磁コイル20U~20Wに誘導起電力が発生する。すなわち、各電磁コイル20U~20Wに誘導電流が流れることで、ロータに対してその移動を阻害する所定の電磁力が作用し、発電機20に対して制動トルク(電磁的ブレーキトルク)が発生する。
したがって本実施形態においても第1の実施形態と同様に、負荷61の少なくとも一部を構成する電気機器の不具合などで発電機軸トルクが所定以上変化して発電機電力が急減した場合でも、圧縮機11はサージに陥ることなく安全に運転を継続でき、エンジン10ひいては航空機の安全な飛行を継続することができる。
なお本実施形態においては、第1の実施形態で説明した制御装置30による燃料流量の絞り制御が併用されてもよいし、併用されなくてもよい。燃料流量の絞り制御を併用することで、圧縮機回転数(N)の上昇抑制効果をさらに高めることができる。
以上のように本実施形態の発電システム200においては、発電機電流(I)すなわち発電機20の軸トルクの所定以上の変化に基づいて、発電機20の運転状態を制御するように構成される。これにより、発電機20の軸トルクの変化に対応した適切な運転状態の制御を実現することができる。特に、発電機20の軸トルクの急激な減少によるエンジンの不具合の発生を防ぐことができる。
<第3の実施形態>
図10は、本発明の第3の実施形態に係る発電システム300の概略構成図である。以下、第1の実施形態と異なる構成について主に説明し、第1,第2の実施形態と同様の構成については同様の符号を付しその説明を省略または簡略化する。
本実施形態の発電システム300は、航空機に搭載される発電機付きエンジンであり、エンジン10と、発電機20と、制御装置30、電流計40とを備える点で第1の実施形態と共通するが、本実施形態では、補助発電機70で発生した電力を発電機20へ供給することが可能に構成される点で、第1の実施形態と異なる。
本実施形態において制御装置30は、電流計40の出力に基づき発電機電流の急減が検知されたとき、配電ライン60に供給された補助電源70の電力を発電機20へ供給することが可能にコンバータ51を制御する制御信号を生成するように構成される。このような構成によっても、発電機20の各相の電磁コイル20U~20Wへ入力された補助発電機70からの電流によって発電機20のロータへ電磁的な制動トルクを作用させることができるので、図9に示したのと同様な作用で発電機20の軸トルクの急減および圧縮機回転数の急増を抑えることができる。
本実施形態においては、コンバータ51は、制御装置30からの制御信号に基づいて、配電ライン60の直流電源を、発電機20に対して制動トルクが得られるような交流信号に変換するインバータとして機能する。発電機20へ制動トルクを発生させる電力を供給する電力供給源としては、上述した補助発電機70に限られず、例えば、直流電力を蓄えるバッテリ62が採用されてもよい。なお、バッテリ62として、フライホイールをはじめとする各種エネルギー蓄電要素が採用されてもよい。
以上のように本実施形態の発電システム300によれば、第2の実施形態と同様に、発電機電流(I)すなわち発電機20の軸トルクの所定以上の変化に基づいて、発電機20の運転状態を制御するように構成される。これにより、発電機20の軸トルクの変化に対応した適切な運転状態の制御を実現することができる。特に、発電機20の軸トルクの急激な減少によるエンジンの不具合の発生を防ぐことができる。
なお本実施形態においても、第1の実施形態で説明した制御装置30による燃料流量の絞り制御が併用されてもよいし、併用されなくてもよい。燃料流量の絞り制御を併用することで、圧縮機回転数(N)の上昇抑制効果をさらに高めることができる。
<変形例>
例えば以上の実施形態では、発電機20の後段の配電ラインに接続された負荷61の不具合による電流遮断時において発生する発電機電流あるいは発電機軸トルクの急減に伴う圧縮機回転数の急増の防止について説明したが、これに限られない。例えば、本発明によれば、発電機20の電磁コイルのオープン不良による発電機電流あるいは発電機軸トルクの急減に伴う圧縮機の回転数の急増をも防止することができる。
また、以上の各実施形態では、電流計40の出力に基づいて発電機電流あるいは発電機軸トルクの急減を検知する主体が制御装置30である場合を例に挙げて説明したが、コンバータ51が電流計40の出力に基づいて発電機電流あるいは発電機軸トルクの急減を検知してもよい。この場合、コンバータ51からの検知結果に応じて制御装置30が燃料流量の絞り制御あるいは短絡回路22のスイッチング制御などを行うようにすればよい。
さらに、本発明に係る発電システムは、航空機用エンジン軸に接続された発電機全般(小型機から旅客機、無人飛行機など)に適用可能である。
なお以上の実施形態では、航空機用エンジン軸に接続された発電機20について説明したが、これに限られず、船舶等のエンジン軸に接続された発電機全般に適用可能である。
10…エンジン
11…圧縮機
12…燃焼器
13…タービン
20…発電機
21…駆動軸
30…制御装置
40…電流計
51,52…コンバータ
61…負荷
62…バッテリ
70…補助発電機
80…短絡回路
81…スイッチング素子
82…短絡ライン
100,200,300…発電システム
111…回転数センサ
121…燃料噴出器

Claims (11)

  1. 回転軸を含む圧縮機を有するエンジンと、
    前記回転軸に接続され、前記回転軸の回転力で発電する発電機と、
    前記発電機の軸トルクを検出する検出部と、
    前記軸トルクに基づいて、前記エンジンまたは前記発電機の運転状態を制御する制御部と
    を具備する発電システム。
  2. 請求項1に記載の発電システムであって、
    前記制御部は、前記軸トルクの変化が所定以上であると判定したときに前記運転状態を制御する
    発電システム。
  3. 請求項2に記載の発電システムであって、
    前記制御部は、前記軸トルクの変化が所定以上であると判定したとき、前記エンジンの動力を制御する
    発電システム。
  4. 請求項3に記載の発電システムであって、
    前記エンジンは、前記圧縮機で圧縮された空気と燃料との混合気を燃焼させる燃焼器と、前記回転軸に接続され、前記燃焼器から排出される燃焼ガスによって回転するタービンとをさらに有し、
    前記制御部は、前記軸トルクの減少が所定以上であると判定したとき、前記燃焼器に導入される燃料の量を減少させる制御を実行する
    発電システム。
  5. 請求項2に記載の発電システムであって、
    前記制御部は、前記軸トルクの変化が所定以上であると判定したとき、前記発電機の動力を制御する
    発電システム。
  6. 請求項5に記載の発電システムであって、
    前記制御部は、前記軸トルクの減少が所定以上であると判定したとき、前記発電機に制動トルクを発生させる制御を実行する
    発電システム。
  7. 請求項6に記載の発電システムであって、
    前記制動トルクは、電磁的ブレーキトルクである
    発電システム。
  8. 請求項7に記載の発電システムであって、
    前記発電システムは、前記発電機における多相の電磁コイルの端子間を短絡させる短絡回路をさらに具備し、
    前記制御部は、前記軸トルクの減少が所定以上であると判定したとき、前記短絡回路によって各相の前記電磁コイルの端子間を短絡させる制御を実行する
    発電システム。
  9. 請求項7に記載の発電システムであって、
    前記発電機に接続された電力供給源をさらに具備し、
    前記制御部は、前記軸トルクの減少が所定以上であると判定したとき、前記電力供給源から前記発電機へ電力を供給する制御を実行する
    発電システム。
  10. 請求項1~9のいずれか1つに記載の発電システムであって、
    前記検出部は、前記発電機での発電電流を検出する電流計を含む
    発電システム。
  11. 請求項1~10のいずれか1つに記載の発電システムを具備する
    航空機。
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