JP2023022515A - 電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】サイズや寸法が異なる複数の電子部品で生じた熱をヒートシンクで放熱できる電子機器を提供すること。【解決手段】基板と、基板に設けられた第1電子部品と、基板に設けられ、基板の法線方向における厚さが第1電子部品よりも小さな第2電子部品と、第1電子部品と接触している第1熱伝導部材と、第2電子部品と接触している第2熱伝導部材と、基板に取り付けられたヒートシンクと、を備え、ヒートシンクは、第1電子部品及び第2電子部品を覆うように設けられ、基板に取り付けられた基部と、基部から第1電子部品に向かい突出し、第1熱伝導部材と接触している第1突出部と、基部から第2電子部品に向かい突出し、第2熱伝導部材と接触している第2突出部と、を含み、法線方向における第1突出部の長さは、法線方向における第2突出部の長さよりも短い、電子機器。【選択図】図14

Description

本発明は、電子機器に関する。
液体吐出装置等の電子機器では、各種制御を実行するに際して生じる電流により、電子機器が有する回路素子が発熱する。このような回路素子の発熱は、当該回路素子を含む周辺の回路素子の特性を変化させる場合があるとともに、当該回路素子を含む周辺の回路素子の劣化の要因ともなり、その結果、電子機器の動作の安定性、及び電子機器の信頼性を低下せるおそれがある。それ故に、電子機器では、回路素子で生じた熱を効率よく放出することが求められている。
例えば、特許文献1には、ピエゾ素子を用いて紙にインクを吐出するヘッドと、ピエゾ素子に駆動信号を与えるための原駆動信号生成部と、を含むヘッドユニットと、駆動信号を出力する駆動信号生成部と、を備え、駆動信号を出力する駆動信号生成部が有する基板には、駆動信号を出力する際に発熱し得るトランジスターが複数設けられている電子機器の一例としての印刷装置が記載されている。そして、特許文献1では、駆動信号を出力する際に発熱し得るトランジスターの上面が、ヒートシンクの底面に接するとともに、ヒートシンクがファンと空洞とを有し、当該空洞にファンが送風することで、ヒートシンクの冷却効率を高め、併せて、トランジスターの冷却効率を高める技術が開示されている。
特開2007-276174号公報
電子機器には、トランジスターを含む複数の発熱する電子部品が設けられており、そのサイズや寸法は、素子の種類や構造、特性により異なる。しかしながら、特許文献1には、サイズや寸法が異なる複数の電子部品で生じた熱をヒートシンクで放熱するための技術については何らの記載もなく、係る観点において改善の余地があった。
本発明に係る電子機器の一態様は、
基板と、
前記基板に設けられた第1電子部品と、
前記基板に設けられ、前記基板の法線方向における厚さが前記第1電子部品よりも小さな第2電子部品と、
前記第1電子部品と接触している第1熱伝導部材と、
前記第2電子部品と接触している第2熱伝導部材と、
前記基板に取り付けられたヒートシンクと、
を備え、
前記ヒートシンクは、
前記第1電子部品及び前記第2電子部品を覆うように設けられ、前記基板に取り付けられた基部と、
前記基部から前記第1電子部品に向かい突出し、前記第1熱伝導部材と接触している第1突出部と、
前記基部から前記第2電子部品に向かい突出し、前記第2熱伝導部材と接触している第
2突出部と、
を含み、
前記法線方向における前記第1突出部の長さは、前記法線方向における前記第2突出部の長さよりも短い。
電子機器の一例である液体吐出装置の概略構成を示す図である。 吐出ユニットの概略構成を示す図である。 駆動信号COMA,COMB,COMCの信号波形の一例を示す図である。 駆動信号選択回路の機能構成を示す図である。 デコーダーにおけるデコード内容の一例を示す図である。 吐出部の1個分に対応する選択回路の構成の一例を示す図である。 駆動信号選択回路の動作を説明するための図である。 駆動回路の構成を示す図である。 液体吐出モジュールの構造を示す図である。 吐出モジュールの構造の一例を示す図である。 吐出モジュールの断面の一例を示す図である。 ヘッド駆動モジュールの構造の一例を示す図である。 駆動回路基板の構造の一例を示す図である。 ヘッド駆動モジュールの断面の一例を示す図である。 第2実施形態のヘッド駆動モジュールの断面の一例を示す図である。 第3実施形態のヘッド駆動モジュールの断面の一例を示す図である。 第3実施形態のヘッド駆動モジュールの変形例の断面の一例を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて説明する。用いる図面は説明の便宜上のものである。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
以下では、本発明に係る電子機器の一例として、媒体に液体を吐出する液体吐出装置を例に挙げて説明するが、これに限られるものではなく、例えば、パーソナルコンピューター、プロジェクター、テレビ等の各種電子機器であってもよい。
1.第1実施形態
1.1 液体吐出装置の構成
図1は、電子機器の一例である液体吐出装置1の概略構成を示す図である。図1に示すように、液体吐出装置1は、搬送ユニット4によって搬送される媒体Pに対して、所望のタイミングで液体の一例であるインクを吐出することで、媒体Pに所望の画像を形成する所謂ライン方式のインクジェットプリンターである。ここで、以下の説明において、媒体Pが搬送される方向を搬送方向と称し、搬送される媒体Pの幅方向を主走査方向と称する場合がある。
図1に示すように、液体吐出装置1は、制御ユニット2、液体容器3、搬送ユニット4、及び複数の吐出ユニット5を備える。
制御ユニット2は、CPU(Central Processing Unit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の処理回路と、半導体メモリ等の記憶回路とを含む。制御ユニット2は、液体吐出装置1の外部に設けられた不図示のホストコンピューター等の外部機器から
供給される画像データに基づいて、液体吐出装置1の各要素を制御する信号を出力する。
液体容器3には、吐出ユニット5に供給される液体の一例としてのインクが貯留されている。具体的には、液体容器3には、媒体Pに吐出される複数の色彩のインクであって、例えば、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、レッド、グレー等のインクが貯留されている。
搬送ユニット4は、搬送モーター41と搬送ローラー42とを有する。搬送ユニット4には、制御ユニット2が出力する搬送制御信号Ctrl-Tが入力される。そして、入力される搬送制御信号Ctrl-Tに基づいて搬送モーター41が動作し、搬送モーター41の動作に伴い搬送ローラー42が回転駆動することで、搬送方向に沿って媒体Pが搬送される。
複数の吐出ユニット5は、それぞれがヘッド駆動モジュール10と液体吐出モジュール20とを有する。吐出ユニット5には、制御ユニット2が出力する画像情報信号IPが入力されるとともに、液体容器3に貯留されるインクが供給される。そして、制御ユニット2から入力される画像情報信号IPに基づいて、ヘッド駆動モジュール10が液体吐出モジュール20の動作を制御し、ヘッド駆動モジュール10の制御に従い、液体吐出モジュール20が液体容器3から供給されるインクを媒体Pに吐出する。
ここで、第1実施形態における液体吐出装置1は、ライン方式のインクジェットプリンターを構成する。具体的には、複数の吐出ユニット5のそれぞれが有する液体吐出モジュール20が、主走査方向に沿って、媒体Pの幅以上となるように並んで位置し、搬送される媒体Pの幅方向の全領域に対してインクの吐出が可能なように設けられている。なお、液体吐出装置1は、ライン方式のインクジェットプリンターに限られるものではない。
次に、吐出ユニット5の概略構成について説明する。図2は、吐出ユニット5の概略構成を示す図である。図2に示すように、吐出ユニット5は、ヘッド駆動モジュール10と液体吐出モジュール20とを有する。また、吐出ユニット5において、ヘッド駆動モジュール10と液体吐出モジュール20とは、配線部材30で電気的に接続されている。
配線部材30は、ヘッド駆動モジュール10と液体吐出モジュール20とを電気的に接続するための可撓性の部材であって、例えば、フレキシブル配線基板(FPC:Flexible
Printed Circuits)やフレキシブルフラットケーブル(FFC:Flexible Flat Cable)である。なお、ヘッド駆動モジュール10と液体吐出モジュール20とは、FPCやFFCを有さず、例えば、BtoB(Board to Board)コネクターで電気的に接続されてもよい。
ヘッド駆動モジュール10は、制御回路100、駆動信号出力回路50-1~50-m、及び変換回路120を有する。
制御回路100は、CPUやFPGA等を有する。制御回路100には、制御ユニット2が出力する画像情報信号IPが入力される。制御回路100は、入力される画像情報信号IPに基づいて、吐出ユニット5の各要素を制御する信号を出力する。
制御回路100は、画像情報信号IPに基づいて液体吐出モジュール20の動作を制御するための基データ信号dDATAを生成し、変換回路120に出力する。変換回路120は、基データ信号dDATAをLVDS(Low Voltage Differential Signaling)等の差動信号に変換し、データ信号DATAとして液体吐出モジュール20に出力する。なお、変換回路120は、基データ信号dDATAをLVDS以外のLVPECL(Low Volt
age Positive Emitter Coupled Logic)やCML(Current Mode Logic)等の高速転送方式の差動信号に変換し、データ信号DATAとして液体吐出モジュール20に出力してもよく、また、入力される基データ信号dDATAの一部、又は全部をシングルエンドのデータ信号DATAとして、液体吐出モジュール20に出力してもよい。
また、制御回路100は、駆動信号出力回路50-1に、基駆動信号dA1,dB1,dC1を出力する。駆動信号出力回路50-1は、駆動回路52a,52b,52cを有する。基駆動信号dA1は、駆動回路52aに入力される。駆動回路52aは、入力される基駆動信号dA1をデジタル/アナログ変換した後、D級増幅することで駆動信号COMA1を生成し、液体吐出モジュール20に出力する。基駆動信号dB1は、駆動回路52bに入力される。駆動回路52bは、入力される基駆動信号dB1をデジタル/アナログ変換した後、D級増幅することで駆動信号COMB1を生成し、液体吐出モジュール20に出力する。基駆動信号dC1は、駆動回路52cに入力される。駆動回路52cは、入力される基駆動信号dC1をデジタル/アナログ変換した後、D級増幅することで駆動信号COMC1を生成し、液体吐出モジュール20に出力する。
ここで、駆動回路52a,52b,52cのそれぞれは、入力される基駆動信号dA1,dB1,dC1のそれぞれで規定される波形を増幅することで駆動信号COMA1,COMB1,COMC1を生成できればよく、D級増幅回路に替えて、若しくはD級増幅回路に加えてA級増幅回路、B級増幅回路、又はAB級増幅等回路等を含んでもよい。また、基駆動信号dA1,dB1,dC1のそれぞれは、対応する駆動信号COMA1,COMB1,COMC1の波形を規定できればよく、アナログ信号であってもよい。
また、駆動信号出力回路50-1は、基準電圧出力回路53を有する。基準電圧出力回路53は、液体吐出モジュール20が有する後述する圧電素子60の基準電位を示す一定電位の基準電圧信号VBS1を生成し、液体吐出モジュール20に出力する。この基準電圧信号VBS1は、例えば、グラウンド電位であってもよく、5.5Vや6Vなどの一定電位であってもよい。ここで、一定電位とは、周辺回路の動作に起因して生じる電位の変動、回路素子のばらつきに起因して生じる電位の変動、回路素子の温度特性に起因して生じる電位の変動等の誤差を加味した場合に、略一定の電位であるとみなせる場合を含む。
駆動信号出力回路50-2~50-mは、入力される信号及び出力する信号が異なるのみであり、駆動信号出力回路50-1と同様の構成である。すなわち、駆動信号出力回路50-j(jは、1~mのいずれか)は、駆動回路52a,52b,52cに相当する回路と、基準電圧出力回路53に相当する回路とを含み、制御回路100から入力される基駆動信号dAj,dBj,dCjに基づいて駆動信号COMAj,COMBj,COMCjと基準電圧信号VBSjとを生成し、液体吐出モジュール20に出力する。
ここで、以下の説明において、駆動信号出力回路50-1に含まれる駆動回路52a,52b,52cと、駆動信号出力回路50-jに含まれる駆動回路52a,52b,52cとは、同様の構成であり、区別する必要がない場合、単に駆動回路52と称する場合がある。この場合において、駆動回路52は、基駆動信号doに基づいて駆動信号COMを生成し出力するとして説明を行う。一方で、駆動信号出力回路50-1に含まれる駆動回路52a,52b,52cと、駆動信号出力回路50-jに含まれる駆動回路52a,52b,52cと、を区別する場合、駆動信号出力回路50-1に含まれる駆動回路52a,52b,52cを、駆動回路52a1,52b1,52c1と称し、駆動信号出力回路50-jに含まれる駆動回路52a,52b,52cを、駆動回路52aj,52bj,52cjと称する場合がある。
液体吐出モジュール20は、復元回路220と吐出モジュール23-1~23-mとを
有する。
復元回路220は、データ信号DATAをシングルエンドの信号に復元するとともに、吐出モジュール23-1~23-mのそれぞれに対応する信号に分離し、対応する吐出モジュール23-1~23-mに出力する。
具体的には、復元回路220は、データ信号DATAを復元するとともに分離することで、吐出モジュール23-1に対応するクロック信号SCK1、印刷データ信号SI1、及びラッチ信号LAT1を生成し、吐出モジュール23-1に出力する。また、復元回路220は、データ信号DATAを復元するとともに分離することで、吐出モジュール23-jに対応するクロック信号SCKj、印刷データ信号SIj、及びラッチ信号LATjを生成し、吐出モジュール23-jに出力する。
以上のように復元回路220は、ヘッド駆動モジュール10が出力する差動信号のデータ信号DATAを復元するとともに、復元した信号を吐出モジュール23-1~23-mに対応する信号に分離する。これにより、復元回路220は、吐出モジュール23-1~23-mのそれぞれに対応するクロック信号SCK1~SCKm、印刷データ信号SI1~SIm、及びラッチ信号LAT1~LATmを生成し、対応する吐出モジュール23-1~23-mに出力する。なお、復元回路220が出力する吐出モジュール23-1~23-mのそれぞれに対応するクロック信号SCK1~SCKm、印刷データ信号SI1~SIm、及びラッチ信号LAT1~LATmの内のいずれかが、吐出モジュール23-1~23-mに対して、共通の信号であってもよい。
ここで、復元回路220が、データ信号DATAを復元するとともに分離することで、クロック信号SCK1~SCKm、印刷データ信号SI1~SIm、及びラッチ信号LAT1~LATmを生成する点に鑑みれば、制御回路100が出力するデータ信号DATAは、クロック信号SCK1~SCKm、印刷データ信号SI1~SIm、及びラッチ信号LAT1~LATmに対応する差動信号であり、また、データ信号DATAの基となる基データ信号dDATAには、クロック信号SCK1~SCKm、印刷データ信号SI1~SIm、及びラッチ信号LAT1~LATmのそれぞれに対応する信号が含まれる。すなわち、基データ信号dDATAには、液体吐出モジュール20が有する吐出モジュール23-1~23-mの動作を制御する信号が含まれる。
吐出モジュール23-1は、駆動信号選択回路200と複数の吐出部600とを有する。また、複数の吐出部600のそれぞれは、圧電素子60を含む。
吐出モジュール23-1には、駆動信号COMA1,COMB1,COMC1と、基準電圧信号VBS1と、クロック信号SCK1、印刷データ信号SI1、及びラッチ信号LAT1と、が入力される。駆動信号COMA1,COMB1,COMC1と、クロック信号SCK1、印刷データ信号SI1、及びラッチ信号LAT1とは、吐出モジュール23-1が有する駆動信号選択回路200に入力される。駆動信号選択回路200は、入力されるクロック信号SCK1、印刷データ信号SI1、及びラッチ信号LAT1に基づいて、駆動信号COMA1,COMB1,COMC1のそれぞれを選択又は非選択とすることで駆動信号VOUTを生成し、対応する吐出部600が有する圧電素子60の一端に供給する。このとき、圧電素子60の他端には、基準電圧信号VBS1が供給されている。そして、圧電素子60が、一端に供給される駆動信号VOUTと他端に供給される基準電圧信号VBS1との電位差により駆動することで、対応する吐出部600からインクが吐出される。
同様に、吐出モジュール23-jは、駆動信号選択回路200と複数の吐出部600と
を有する。また、複数の吐出部600のそれぞれは、圧電素子60を含む。
吐出モジュール23-jには、駆動信号COMAj,COMBj,COMCjと、基準電圧信号VBSjと、クロック信号SCKj、印刷データ信号SIj、及びラッチ信号LATjと、が入力される。駆動信号COMAj,COMBj,COMCjと、クロック信号SCKj、印刷データ信号SIj、及びラッチ信号LATjとは、吐出モジュール23-jが有する駆動信号選択回路200に入力される。駆動信号選択回路200は、入力されるクロック信号SCKj、印刷データ信号SIj、及びラッチ信号LATjに基づいて、駆動信号COMAj,COMBj,COMCjのそれぞれを選択又は非選択とすることで駆動信号VOUTを生成し、対応する吐出部600が有する圧電素子60の一端に供給する。このとき、圧電素子60の他端には、基準電圧信号VBSjが供給されている。そして、圧電素子60が、一端に供給される駆動信号VOUTと他端に供給される基準電圧信号VBSjとの電位差により駆動することで、対応する吐出部600からインクが吐出される。
以上のように第1実施形態における液体吐出装置1は、制御ユニット2が不図示のホストコンピューター等から供給される画像データに基づいて、搬送ユニット4により媒体Pの搬送を制御するとともに、吐出ユニット5が有する液体吐出モジュール20からのインクの吐出を制御する。これにより、液体吐出装置1は、媒体Pの所望の位置に所望の量のインクを着弾させることができ、媒体Pに所望の画像を形成する。
ここで、液体吐出モジュール20が有する吐出モジュール23-1~23-mは、入力される信号が異なるのみであり、同様の構成である。そのため、以下の説明において、吐出モジュール23-1~23-mを区別する必要がない場合、単に吐出モジュール23と称する場合がある。また、この場合において、吐出モジュール23に入力される駆動信号COMA1~COMAmを駆動信号COMAと称し、駆動信号COMB1~COMBmを駆動信号COMBと称し、駆動信号COMC1~COMCmを駆動信号COMCと称し、基準電圧信号VBS1~VBSmを基準電圧信号VBSと称し、クロック信号SCK1~SCKmをクロック信号SCKと称し、印刷データ信号SI1~SImを印刷データ信号SIと称し、ラッチ信号LAT1~LATmをラッチ信号LATと称する場合がある。
以上のように構成された液体吐出装置1において、ヘッド駆動モジュール10の制御によりインクを吐出する液体吐出モジュール20が吐出ヘッドの一例である。
1.2 駆動信号選択回路の機能構成
次に、吐出モジュール23が有する駆動信号選択回路200の構成及び動作について説明する。吐出モジュール23が有する駆動信号選択回路200の構成及び動作を説明するにあたり、まず、駆動信号選択回路200に入力される駆動信号COMA,COMB,COMCに含まれる信号波形の一例について説明する。
図3は、駆動信号COMA,COMB,COMCの信号波形の一例を示す図である。図3に示すように、駆動信号COMAは、ラッチ信号LATが立ち上がってから次にラッチ信号LATが立ち上がるまでの周期Tに配された台形波形Adpを含む。台形波形Adpは、圧電素子60の一端に供給されることで、当該圧電素子60に対応する吐出部600から、所定の量のインクを吐出させる信号波形である。駆動信号COMBは、周期Tに配された台形波形Bdpを含む。この台形波形Bdpは、電圧振幅が台形波形Adpよりも小さい信号波形であり、圧電素子60の一端に供給されることで、当該圧電素子60に対応する吐出部600から、所定の量よりも少量のインクを吐出させる信号波形である。駆動信号COMCは、周期Tに配された台形波形Cdpを含む。この台形波形Cdpは、電圧振幅が台形波形Adp,Bdpよりも小さい信号波形であり、圧電素子60の一端に供
給されることで、当該圧電素子60に対応する吐出部600からインクが吐出されない程度にノズル開孔部付近のインクを振動させる信号波形である。この台形波形Cdpは、圧電素子60に供給されることで、当該圧電素子60を含む吐出部600のノズル開孔部付近のインクを振動させる。これにより、ノズル開孔部付近のインクの粘度が増大するおそれが低減する。
また、台形波形Adp,Bdp,Cdpのそれぞれの開始タイミング及び終了タイミングにおいて、台形波形Adp,Bdp,Cdpの電圧値は、いずれも電圧Vcで共通である。すなわち、台形波形Adp,Bdp,Cdpは、それぞれが電圧Vcで開始し電圧Vcで終了する信号波形である。
ここで、以下の説明において、台形波形Adpが圧電素子60の一端に供給された場合に、当該圧電素子60に対応する吐出部600から吐出されるインクの量を大程度の量と称し、台形波形Bdpが圧電素子60の一端に供給された場合に、当該圧電素子60に対応する吐出部600から吐出されるインクの量を小程度の量と称する場合がある。また、台形波形Cdpが圧電素子60の一端に供給された場合に、当該圧電素子60に対応する吐出部600からインクが吐出されない程度にノズル開孔部付近のインクを振動させることを微振動と称する場合がある。
なお、図3では、駆動信号COMA,COMB,COMCのそれぞれが、周期Tにおいて1個の台形波形を含む場合を例示しているが、駆動信号COMA,COMB,COMCのそれぞれは、周期Tにおいて2個以上の連続した台形波形を含んでもよい。この場合、駆動信号選択回路200には、2個以上の台形波形の切替タイミングを規定する信号が入力され、吐出部600は、周期Tにおいて複数回インクを吐出する。そして、周期Tにおいて複数回に分けて吐出されたインクが媒体Pに着弾し結合することで媒体Pに1個のドットが形成される。これにより媒体Pに形成されるドットの階調数を増加することができる。
これに対して、第1実施形態に示す液体吐出装置1では、駆動信号COMA,COMB,COMCが周期Tにおいて1個の台形波形を含む信号とすることにより、媒体Pにドットを形成する周期Tを短くすることができ、媒体Pへの画像形成速度の高速化を実現するとともに、駆動信号COMA,COMB,COMCを並列して液体吐出モジュール20に供給することにより、媒体Pに形成されるドットの階調数の増加も実現している。ここで、ラッチ信号LATが立ち上がってから次にラッチ信号LATが立ち上がるまでの周期Tを、媒体Pに所望のサイズのドットを形成するドット形成周期と称する場合がある。
なお、駆動信号COMA,COMB,COMCに含まれる信号波形は、図3に例示する信号波形に限られるものではなく、吐出部600から吐出されるインクの種類、駆動信号COMA,COMB,COMCにより駆動される圧電素子60の数、駆動信号COMA,COMB,COMCが伝搬する配線長等に応じて、様々な信号波形が用いられてもよい。すなわち、図2に示す駆動信号COMA1~COMAmは、それぞれが異なる信号波形を含んでも良く、同様に、駆動信号COMB1~COMBm、駆動信号COMC1~COMCmも、それぞれが異なる信号波形を含んでもよい。
次に、駆動信号COMA,COMB,COMCのそれぞれを選択又は非選択とすることで駆動信号VOUTを出力する駆動信号選択回路200の構成及び動作について説明する。図4は、駆動信号選択回路200の機能構成を示す図である。図4に示すように、駆動信号選択回路200は、選択制御回路210及び複数の選択回路230を含む。
選択制御回路210には、印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT、及びクロック信号
SCKが入力される。また、選択制御回路210は、n個の吐出部600の各々に対応したシフトレジスター(S/R)212、ラッチ回路214、及びデコーダー216の組を有する。すなわち、駆動信号選択回路200は、吐出部600の総数と同じn個のシフトレジスター212、ラッチ回路214、及びデコーダー216を含む。
印刷データ信号SIは、クロック信号SCKに同期した信号であって、n個の吐出部600の各々から吐出されるインクにより形成されるドットサイズを「大ドットLD」、「小ドットSD」、「非吐出ND」、及び「微振動BSD」のいずれかで規定するための2ビットの印刷データ[SIH,SIL]を含む。この印刷データ信号SIは、2ビットの印刷データ[SIH,SIL]毎に吐出部600に対応したシフトレジスター212に保持される。
具体的には、吐出部600に対応したn個のシフトレジスター212は、互いに縦続接続されている。シリアルで入力された印刷データ信号SIは、クロック信号SCKに従って縦続接続されたシフトレジスター212の後段に順次転送される。そして、クロック信号SCKの供給が停止することで、n個のシフトレジスター212には、当該シフトレジスター212に対応する吐出部600に対応した2ビットの印刷データ[SIH,SIL]が保持される。なお、図4では、縦続接続されたn個のシフトレジスター212を区別するために、印刷データ信号SIが入力される上流側から下流側に向かい1段、2段、…、n段と表記している。
n個のラッチ回路214の各々は、ラッチ信号LATの立ち上がりで対応するシフトレジスター212で保持された2ビットの印刷データ[SIH,SIL]を一斉にラッチする。
n個のデコーダー216の各々は、対応するラッチ回路214によってラッチされた2ビットの印刷データ[SIH,SIL]をデコードし、周期T毎にデコード内容に応じた論理レベルの選択信号S1,S2,S3を出力する。図5は、デコーダー216におけるデコード内容の一例を示す図である。デコーダー216は、ラッチされた2ビットの印刷データ[SIH,SIL]と図5に示すデコード内容とで規定される論理レベルの選択信号S1,S2,S3を出力する。例えば、第1実施形態におけるデコーダー216は、対応するラッチ回路214によりラッチされた2ビットの印刷データ[SIH,SIL]が[1,0]の場合、周期Tにおいて選択信号S1,S2,S3のそれぞれの論理レベルをL,H,Lレベルとする。
選択回路230は、n個の吐出部600のそれぞれに対応して設けられている。すなわち、駆動信号選択回路200は、n個の選択回路230を有する。選択回路230には、同じ吐出部600に対応するデコーダー216が出力する選択信号S1,S2,S3と、駆動信号COMA,COMB,COMCと、が入力される。そして、選択回路230は、選択信号S1,S2,S3と駆動信号COMA,COMB,COMCとに基づいて駆動信号COMA,COMB,COMCのそれぞれを選択又は非選択とすることで駆動信号VOUTを生成し、対応する吐出部600に出力する。
図6は、吐出部600の1個分に対応する選択回路230の構成の一例を示す図である。図6に示すように、選択回路230は、インバーター232a,232b,232cと、トランスファーゲート234a,234b,234cとを有する。
選択信号S1は、トランスファーゲート234aにおいて丸印が付されていない正制御端に入力される一方で、インバーター232aによって論理反転されてトランスファーゲート234aにおいて丸印が付された負制御端に入力される。また、トランスファーゲー
ト234aの入力端には、駆動信号COMAが供給される。トランスファーゲート234aは、入力される選択信号S1がHレベルの場合、入力端と出力端との間を導通とし、入力される選択信号S1がLレベルの場合、入力端と出力端との間を非導通とする。すなわち、トランスファーゲート234aは、選択信号S1がHレベルの場合に駆動信号COMAを出力端に出力し、選択信号S1がLレベルの場合に駆動信号COMAを出力端に出力しない。
選択信号S2は、トランスファーゲート234bにおいて丸印が付されていない正制御端に入力される一方で、インバーター232bによって論理反転されてトランスファーゲート234bにおいて丸印が付された負制御端に入力される。また、トランスファーゲート234bの入力端には、駆動信号COMBが供給される。トランスファーゲート234bは、入力される選択信号S2がHレベルの場合、入力端と出力端との間を導通とし、入力される選択信号S2がLレベルの場合、入力端と出力端との間を非導通とする。すなわち、トランスファーゲート234bは、選択信号S2がHレベルの場合に駆動信号COMBを出力端に出力し、選択信号S2がLレベルの場合に駆動信号COMBを出力端に出力しない。
選択信号S3は、トランスファーゲート234cにおいて丸印が付されていない正制御端に入力される一方で、インバーター232cによって論理反転されてトランスファーゲート234cにおいて丸印が付された負制御端に入力される。また、トランスファーゲート234cの入力端には、駆動信号COMCが供給される。トランスファーゲート234cは、入力される選択信号S3がHレベルの場合、入力端と出力端との間を導通とし、入力される選択信号S3がLレベルの場合、入力端と出力端との間を非導通とする。すなわち、トランスファーゲート234cは、選択信号S3がHレベルの場合に駆動信号COMCを出力端に出力し、選択信号S3がLレベルの場合に駆動信号COMCを出力端に出力しない。
トランスファーゲート234a,234b,234cの出力端は、共通に接続されている。すなわち、共通に接続されたトランスファーゲート234a,234b,234cの出力端には、選択信号S1,S2,S3によって選択又は非選択された駆動信号COMA,COMB,COMCが供給される。選択回路230は、この共通に接続された出力端に供給される信号を駆動信号VOUTとして対応する吐出部600に出力する。
駆動信号選択回路200の動作について説明する。図7は、駆動信号選択回路200の動作を説明するための図である。印刷データ信号SIは、クロック信号SCKに同期してシリアルで入力され、吐出部600に対応するシフトレジスター212で順次転送される。そして、クロック信号SCKの入力が停止することで、吐出部600の各々に対応した2ビットの印刷データ[SIH,SIL]が対応するシフトレジスター212に保持される。
その後、ラッチ信号LATが立ち上がると、シフトレジスター212に保持されている2ビットの印刷データ[SIH,SIL]は、ラッチ回路214により一斉にラッチされる。なお、図7には、ラッチ回路214によってラッチされた1段、2段、…、n段のシフトレジスター212に対応する2ビットの印刷データ[SIH,SIL]をLT1、LT2、…、LTnとして図示している。
デコーダー216は、ラッチされた2ビットの印刷データ[SIH,SIL]で規定されるドットサイズに応じ論理レベルの選択信号S1,S2,S3を出力する。
具体的には、デコーダー216は、印刷データ[SIH,SIL]が[1,1]の場合
、周期Tにおいて、選択信号S1,S2,S3の論理レベルを、H,L,Lレベルとして選択回路230に出力する。その結果、選択回路230は、周期Tにおいて台形波形Adpを選択し、「大ドットLD」に対応する駆動信号VOUTを出力する。また、デコーダー216は、印刷データ[SIH,SIL]が[1,0]の場合、周期Tにおいて、選択信号S1,S2,S3の論理レベルを、L,H,Lレベルとして選択回路230に出力する。その結果、選択回路230は、周期Tにおいて台形波形Bdpを選択し、「小ドットSD」に対応する駆動信号VOUTを出力する。また、デコーダー216は、印刷データ[SIH,SIL]が[0,1]の場合、周期Tにおいて、選択信号S1,S2,S3の論理レベルを、L,L,Lレベルとして選択回路230に出力する。その結果、選択回路230は、周期Tにおいて台形波形Adp,Bdp,Cdpのいずれも選択せず、電圧Vcで一定の「非吐出ND」に対応する駆動信号VOUTを出力する。また、デコーダー216は、印刷データ[SIH,SIL]が[0,0]の場合、周期Tにおいて、選択信号S1,S2,S3の論理レベルをL,L,Hレベルとして選択回路230に出力する。その結果、選択回路230は、周期Tにおいて台形波形Cdpを選択し、「微振動BSD」に対応する駆動信号VOUTを出力する。
ここで、選択回路230が、台形波形Adp,Bdp,Cdpのいずれも選択しない場合、対応する圧電素子60の一端には、当該圧電素子60に直前に供給された電圧Vcが圧電素子60の容量成分により保持される。すなわち、選択回路230が電圧Vcで一定の駆動信号VOUTを出力するとは、駆動信号VOUTとして台形波形Adp,Bdp,Cdpのいずれも選択されていない場合に、圧電素子60の容量成分により保持された直前の電圧Vcが駆動信号VOUTとして圧電素子60に供給される場合が含まれる。
以上のように、駆動信号選択回路200は、印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT、及びクロック信号SCKに基づいて、駆動信号COMA,COMB,COMCを選択又は非選択とすることで、複数の吐出部600のそれぞれに対応した駆動信号VOUTを生成し、対応する吐出部600に出力する。これにより、複数の吐出部600のそれぞれから吐出されるインクの量が個別に制御される。
1.3 駆動信号出力回路の構成
次に、駆動信号COMA,COMB,COMCを出力する駆動回路52の構成及び動作について説明する。図8は、駆動回路52の構成を示す図である。駆動回路52は、集積回路500、増幅回路550、復調回路560、帰還回路570,572、及びその他の電子部品を有する。
集積回路500は、端子In、端子Bst、端子Hdr、端子Sw、端子Gvd、端子Ldr、及び端子Gndを含む複数の端子を有する。集積回路500は、当該複数の端子を介して外部に設けられた不図示の基板と電気的に接続される。集積回路500は、DAC(Digital to Analog Converter)511、変調回路510、ゲートドライブ回路520、及び電源回路590を含む。
電源回路590は、電圧信号DAC_HVと電圧信号DAC_LVとを生成し、DAC511に供給する。DAC511は、入力される駆動信号COMの信号波形を規定するデジタルの基駆動信号doを、電圧信号DAC_HVと電圧信号DAC_LVとの間の電圧値のアナログ信号である基駆動信号aoに変換し、変調回路510に出力する。ここで、基駆動信号aoの電圧振幅の最大値は電圧信号DAC_HVで規定され、最小値は電圧信号DAC_LVで規定される。すなわち、電圧信号DAC_HVは、DAC511における高電圧側の基準電圧であり、電圧信号DAC_LVは、DAC511における低電圧側の基準電圧である。そして、DAC511が出力するアナログの基駆動信号aoが増幅された信号が駆動信号COMとなる。つまり、基駆動信号aoは、駆動信号COMの増幅前
の目標となる信号に相当する。
変調回路510は、基駆動信号aoを変調した変調信号Msを生成しゲートドライブ回路520に出力する。変調回路510は、加算器512,513、コンパレーター514、インバーター515、積分減衰器516、及び減衰器517を含む。
積分減衰器516は、端子Vfbを介して入力される駆動信号COMを減衰するとともに積分し加算器512の-側の入力端に供給する。また、加算器512の+側の入力端には基駆動信号aoが入力される。そして、加算器512は、+側の入力端に入力された電圧から-側の入力端に入力された電圧を差し引き積分した電圧を加算器513の+側の入力端に供給する。
減衰器517は、端子Ifbを介して入力した駆動信号COMの高周波成分を減衰した電圧を、加算器513の-側の入力端に供給する。また、加算器513の+側の入力端には、加算器512から出力された電圧が入力される。そして、加算器513は、+側の入力端に入力された電圧から-側の入力端に入力された電圧を減算した電圧信号Osをコンパレーター514に出力する。
コンパレーター514は、加算器513から出力される電圧信号Osをパルス変調した変調信号Msを出力する。具体的には、コンパレーター514は、加算器513から出力される電圧信号Osの電圧値が上昇している時であって、所定の閾値Vth1以上になった場合にHレベルとなり、電圧信号Osの電圧値が下降している時であって、所定の閾値Vth2を下回った場合にLレベルとなる変調信号Msを出力する。この閾値Vth1,Vth2は、閾値Vth1=>閾値Vth2という関係に設定されている。
コンパレーター514から出力された変調信号Msは、ゲートドライブ回路520に含まれるゲートドライバー521に供給されるとともに、インバーター515により論理レベルが反転された後、ゲートドライブ回路520に含まれるゲートドライバー522に供給される。すなわち、ゲートドライバー521とゲートドライバー522とには、排他的な関係の論理レベルの変調信号Msが入力される。ここで、排他的な関係の論理レベルとは、厳密にいえば、ゲートドライバー521及びゲートドライバー522に供給される信号の論理レベルが同時にHレベルになることがないことを意味し、詳細には、後述する増幅回路550に含まれるトランジスターM1とトランジスターM2とが同時にオンすることがないことを意味する。したがって、変調回路510は、ゲートドライバー521に供給される変調信号Msとゲートドライバー522に供給される変調信号Msの論理レベルを反転した信号とのタイミングを制御するためのタイミング制御回路を含んでもよい。
ゲートドライブ回路520は、ゲートドライバー521とゲートドライバー522とを含む。ゲートドライバー521は、コンパレーター514から出力される変調信号Msをレベルシフトして、端子Hdrから増幅制御信号Hgdとして出力する。
具体的には、ゲートドライバー521の電源電圧のうちの高位側には端子Bstを介して電圧が供給され、低位側には端子Swを介して電圧が供給される。端子Bstは、コンデンサーC5の一端及び逆流防止用のダイオードD1のカソードに接続される。端子Swは、コンデンサーC5の他端に接続される。また、ダイオードD1のアノードは、不図示の電源回路から例えば7.5Vの直流電圧である電圧Vmが供給される端子Gvdに接続される。すなわち、ダイオードD1のアノードには、直流電圧である電圧Vmが供給される。したがって、端子Bstと端子Swとの電位差は、電圧Vmにおよそ等しくなる。その結果、ゲートドライバー521は、入力される変調信号Msに従い端子Swに対して電圧Vmだけ大きな電圧値の増幅制御信号Hgdを端子Hdrから出力する。
ゲートドライバー522は、ゲートドライバー521よりも低電位側で動作する。ゲートドライバー522は、コンパレーター514から出力された変調信号Msの論理レベルがインバーター515によって反転された信号をレベルシフトして、端子Ldrから増幅制御信号Lgdとして出力する。
具体的には、ゲートドライバー522の電源電圧のうちの高位側には電圧Vmが供給され、低位側には端子Gndを介して例えば0Vのグラウンド電位が供給される。そして、ゲートドライバー522は、入力される変調信号Msの論理レベルを反転した信号に従い端子Gndに対して電圧Vmだけ大きな電圧値の増幅制御信号Lgdを端子Ldrから出力する。
増幅回路550は、トランジスターM1とトランジスターM2とを含む。
トランジスターM1のドレインには、増幅電圧としての例えば、42Vの直流電圧である電圧VHVが供給される。トランジスターM1のゲートは、抵抗R1の一端と電気的に接続され、抵抗R1の他端は、集積回路500の端子Hdrと電気的に接続されている。すなわち、トランジスターM1のゲートには、増幅制御信号Hgdが供給される。そして、トランジスターM1のソースは、集積回路500の端子Swと電気的に接続されている。
トランジスターM2のドレインは、集積回路500の端子Swと電気的に接続されている。すなわち、トランジスターM2のドレインとトランジスターM1のソースとは、互いに電気的に接続されている。トランジスターM2のゲートは、抵抗R2の一端と電気的に接続され、抵抗R2の他端は、集積回路500の端子Ldrと電気的に接続されている。すなわち、トランジスターM2のゲートには、増幅制御信号Lgdが供給される。そして、トランジスターM2のソースには、グラウンド電位が供給される。
以上のように構成された増幅回路550において、トランジスターM1がオフ、トランジスターM2がオンに制御されている場合、端子Swが接続されるノードの電位は、グラウンド電位となる。したがって、端子Bstには電圧Vmが供給される。一方、トランジスターM1がオン、トランジスターM2がオフに制御されている場合、端子Swが接続されるノードの電位は、電圧VHVとなる。したがって、端子Bstには電圧VHV+Vmの電位の電圧信号が供給される。すなわち、トランジスターM1を駆動させるゲートドライバー521は、コンデンサーC5をフローティング電源として、トランジスターM1及びトランジスターM2の動作に応じて、端子Swの電位が0V又は電圧VHVに変化することで、Lレベルが電圧VHVの電位であって、且つ、Hレベルが電圧VHV+電圧Vmの電位の増幅制御信号HgdをトランジスターM1のゲートに供給する。
一方、トランジスターM2を駆動させるゲートドライバー522は、トランジスターM1及びトランジスターM2の動作に関係なく、Lレベルがグラウンド電位であって、且つ、Hレベルが電圧Vmの電位の増幅制御信号LgdをトランジスターM2のゲートに供給する。
以上のように構成された増幅回路550は、トランジスターM1のソースとトランジスターM2のドレインとの接続点に、変調信号Msを電圧VHVに基づいて増幅した増幅変調信号AMsを生成する。そして、増幅回路550は、生成した増幅変調信号AMsを復調回路560に出力する。
復調回路560は、増幅回路550が出力する増幅変調信号AMsを復調することで、
駆動信号COMを生成し、駆動回路52から出力する。復調回路560は、インダクターL1とコンデンサーC1とを含む。インダクターL1の一端は、コンデンサーC1の一端と接続されている。インダクターL1の他端には、増幅変調信号AMsが入力される。また、コンデンサーC1の他端には、グラウンド電位が供給されている。すなわち、復調回路560においてインダクターL1とコンデンサーC1とは、ローパスフィルター(Low Pass Filter)を構成する。そして、復調回路560は、当該ローパスフィルターによって増幅回路550から出力される増幅変調信号AMsを平滑することで復調し、復調した信号を駆動信号COMとして出力する。
帰還回路570は、抵抗R3と抵抗R4とを含む。抵抗R3の一端には、駆動信号COMが供給され、他端は、端子Vfb及び抵抗R4の一端と接続されている。抵抗R4の他端には、電圧VHVが供給される。これにより、端子Vfbには、帰還回路570を通過した駆動信号COMが、電圧VHVでプルアップされた状態で帰還する。
帰還回路572は、コンデンサーC2,C3,C4と抵抗R5,R6とを含む。コンデンサーC2の一端には駆動信号COMが供給され、他端は抵抗R5の一端及び抵抗R6の一端と接続されている。抵抗R5の他端にはグラウンド電位が供給される。これにより、コンデンサーC2と抵抗R5とは、ハイパスフィルター(High Pass Filter)として機能する。このハイパスフィルターのカットオフ周波数は、例えば約9MHzに設定される。また、抵抗R6の他端は、コンデンサーC4の一端及びコンデンサーC3の一端と接続されている。コンデンサーC3の他端には、グラウンド電位が供給される。これにより、抵抗R6とコンデンサーC3とは、ローパスフィルターとして機能する。このローパスフィルターのカットオフ周波数は、例えば約160MHzに設定される。すなわち、帰還回路572は、ハイパスフィルターとローパスフィルターと含み、駆動信号COMに含まれる所定の周波数域の信号を通過させるバンドパスフィルター(Band Pass Filter)として機能する。
そして、コンデンサーC4の他端は集積回路500の端子Ifbと接続されている。これにより、端子Ifbには、バンドパスフィルターとして機能する帰還回路572を通過した駆動信号COMの高周波成分のうち、直流成分がカットされた信号が帰還する。
駆動信号COMは、基駆動信号doに基づく増幅変調信号AMsを復調回路560によって平滑された信号である。また、駆動信号COMは、端子Vfbを介して積分・減算された上で、加算器512に帰還される。これにより、駆動回路52は、帰還の遅延と帰還の伝達関数とで定まる周波数で自励発振する。ただし、端子Vfbを介した帰還経路は遅延量が大きく、それ故に、当該端子Vfbを介した帰還のみでは、駆動信号COMの精度を十分に確保できるほどに、自励発振の周波数を高くすることができない場合がある。そこで、図8に示すように端子Vfbを介した経路とは別に、端子Ifbを介して、駆動信号COMの高周波成分を帰還する経路を設けることで、回路全体でみた場合における遅延を小さくしている。これにより、電圧信号Osの周波数は、端子Ifbを介した経路が存在しない場合と比較して、駆動信号COMの精度を十分に確保できるほどに高くすることができる。
以上のように駆動回路52は、入力される基駆動信号doをデジタル/アナログ変換した後、当該アナログ信号をD級増幅することで駆動信号COMを生成し、生成した駆動信号COMを出力する。
1.4 液体吐出モジュールの構成
次に、液体吐出モジュール20の構造について説明する。図9は、液体吐出モジュール20の構造を示す図である。図9~図11には、互いに直行するX1方向、Y1方向、及
びZ1方向を示す矢印を図示している。また、図9~図11の説明において、X1方向を示す矢印の起点側を-X1側、先端側を+X1側と称し、Y1方向を示す矢印の起点側を-Y1側、先端側を+Y1側と称し、Z1方向を示す矢印の起点側を-Z1側、先端側を+Z1側と称する場合がある。ここで、以下の説明において、第1実施形態における液体吐出装置1において、液体吐出モジュール20は、6個の吐出モジュール23を有するとして説明する。そして、6個の吐出モジュール23を区別する必要がある場合、吐出モジュール23-1~23-6と称する場合がある。
液体吐出モジュール20は、筐体31、集合基板33、流路構造体34、ヘッド基板35、分配流路37、固定板39、及び吐出モジュール23-1~23-6を有する。そして、液体吐出モジュール20において、流路構造体34、ヘッド基板35、分配流路37、及び固定板39は、Z1方向に沿って-Z1側から+Z1側に向かい、固定板39、分配流路37、ヘッド基板35、流路構造体34の順に積層されるとともに、筐体31が、流路構造体34、ヘッド基板35、分配流路37、及び固定板39を支持するように、流路構造体34、ヘッド基板35、分配流路37、及び固定板39の周囲に位置する。そして、集合基板33が、筐体31の+Z1側において、筐体31に保持された状態で立設するとともに、6個の吐出モジュール23は、分配流路37と固定板39との間において、一部が液体吐出モジュール20の外部に露出するように位置している。
液体吐出モジュール20の構造を説明するにあたり、まず、液体吐出モジュール20が有する吐出モジュール23の構造について説明する。図10は、吐出モジュール23の構造の一例を示す図である。また、図11は、吐出モジュール23の断面の一例を示す図である。ここで、図11は、図10に示す吐出モジュール23を図10に示すA-a線で切断した場合の断面図であり、図10に示すA-a線は、吐出モジュール23が有する導入路661を通り、且つノズルN1及びノズルN2を通る仮想的な線分である。
図10及び図11に示すように、吐出モジュール23は、並設された複数のノズルN1と並設された複数のノズルN2とを有する。この吐出モジュール23が有するノズルN1とノズルN2との総数が、吐出モジュール23が有する吐出部600と同数のn個となる。なお、第1実施形態において、吐出モジュール23が有するノズルN1の数とノズルN2の数とは同数であるとして説明を行う。すなわち、吐出モジュール23は、n/2個のノズルN1とn/2個のノズルN2とを有するとして説明を行う。ここで、以下の説明においてノズルN1とノズルN2と区別する必要がない場合、単にノズルNと称する場合がある。
吐出モジュール23は、配線部材388、ケース660、保護基板641、流路形成基板642、連通板630、コンプライアンス基板620、及びノズルプレート623を有する。
流路形成基板642には、一方面側から異方性エッチングすることにより複数の隔壁によって区画された圧力室CB1がノズルN1に対応して並設されているとともに、一方面側から異方性エッチングすることにより複数の隔壁によって区画された圧力室CB2がノズルN2に対応して並設されている。ここで、以下の説明において、圧力室CB1と圧力室CB2とを区別する必要がない場合、単に圧力室CBと称する場合がある。
ノズルプレート623は、流路形成基板642の-Z1側に位置している。ノズルプレート623には、n/2個のノズルN1により形成されたノズル列Ln1と、n/2個のノズルN2により形成されたノズル列Ln2とが設けられている。ここで、以下の説明において、ノズルNが開口するノズルプレート623の-Z1側の面を液体噴射面623aと称する場合がある。
流路形成基板642の-Z1側であって、ノズルプレート623の+Z1側には、連通板630が位置している。連通板630には、圧力室CB1とノズルN1とを連通するノズル連通路RR1と、圧力室CB2とノズルN2とを連通するノズル連通路RR2とが設けられている。また、連通板630には、圧力室CB1の端部とマニホールドMN1とを連通する圧力室連通路RK1と、圧力室CB2の端部とマニホールドMN2とを連通する圧力室連通路RK2とが、圧力室CB1,CB2のそれぞれに対応して独立して設けられている。
マニホールドMN1は、供給連通路RA1と接続連通路RX1とを含む。供給連通路RA1は、連通板630をZ1方向に沿って貫通して設けられ、接続連通路RX1は連通板630をZ1方向に貫通することなく、連通板630のノズルプレート623側に開口してZ1方向の途中まで設けられている。同様に、マニホールドMN2は、供給連通路RA2と接続連通路RX2とを含む。供給連通路RA2は連通板630をZ1方向に沿って貫通して設けられ、接続連通路RX2は連通板630をZ1方向に貫通することなく、連通板630のノズルプレート623側に開口してZ1方向の途中まで設けられている。そして、マニホールドMN1に含まれる接続連通路RX1が圧力室連通路RK1によって対応する圧力室CB1と連通し、マニホールドMN2に含まれる接続連通路RX2が圧力室連通路RK2によって対応する圧力室CB2と連通する。
ここで、以下の説明において、ノズル連通路RR1とノズル連通路RR2とを区別する必要がない場合、単にノズル連通路RRと称する場合があり、マニホールドMN1とマニホールドMN2とを区別する必要がない場合、単にマニホールドMNと称する場合があり、供給連通路RA1と供給連通路RA2とを区別する必要がない場合、単に供給連通路RAと称する場合があり、接続連通路RX1と接続連通路RX2とを区別する必要がない場合、単に接続連通路RXと称する場合がある。
流路形成基板642の+Z1側の面には、振動板610が位置している。また、振動板610の+Z1側の面上には、ノズルN1,N2に対応して圧電素子60が2列で形成されている。圧電素子60の一方の電極、及び圧電体層は圧力室CB毎に形成され、圧電素子60の他方の電極は圧力室CBに対して共通の共通電極として構成されている。そして、圧電素子60の一方の電極に、駆動信号選択回路200から駆動信号VOUTが供給され、圧電素子60の他方の電極である共通電極には、基準電圧信号VBSが供給される。
流路形成基板642の+Z1側の面には、保護基板641が接合されている。保護基板641は、圧電素子60を保護するための保護空間644を形成する。また、保護基板641には、Z1方向に沿って貫通する貫通孔643が設けられている。圧電素子60の電極から引き出されたリード電極611の端部は、この貫通孔643の内側に露出するように延設される。そして、貫通孔643の内側に露出するリード電極611の端部に配線部材388が電気的に接続される。
また、保護基板641及び連通板630には、複数の圧力室CBに連通するマニホールドMNの一部を画成するケース660が固定されている。ケース660は、保護基板641に接合されるとともに、連通板630にも接合されている。具体的には、ケース660は、-Z1側の面に流路形成基板642及び保護基板641が収容される凹部665を有する。凹部665は、保護基板641が流路形成基板642に接合された面よりも広い開口面積を有する。そして、凹部665に流路形成基板642等が収容された状態で凹部665の-Z1側の開口面が連通板630によって封止される。これにより、ケース660と流路形成基板642及び保護基板641とによって流路形成基板642の外周部に供給連通路RB1及び供給連通路RB2が画成される。ここで、供給連通路RB1と供給連通
路RB2とを区別する必要がない場合、単に供給連通路RBと称する場合がある。
また、連通板630における供給連通路RA及び接続連通路RXが開口する面には、コンプライアンス基板620が設けられている。このコンプライアンス基板620により、供給連通路RAと接続連通路RXの開口が封止される。このようなコンプライアンス基板620は、封止膜621と固定基板622とを有する。封止膜621は、可撓性を有する薄膜等により形成され、固定基板622は、ステンレス鋼等の金属等の硬質の材料で形成される。
ケース660には、マニホールドMNにインクを供給するための導入路661が設けられている。また、ケース660には、保護基板641の貫通孔643に連通しZ1方向に沿って貫通する開口であって、配線部材388が挿通される接続口662が設けられている。
配線部材388は、吐出モジュール23とヘッド基板35とを電気的に接続するための可撓性の基板であって、例えば、FPCを用いることができる。また、配線部材388には、集積回路201がCOF(Chip On Film)実装されている。この集積回路201には、前述した駆動信号選択回路200の少なくとも一部が実装されている。
以上のように構成された吐出モジュール23では、配線部材388を介して駆動信号選択回路200が出力する駆動信号VOUTと、基準電圧信号VBSとが圧電素子60に供給される。そして、圧電素子60は、駆動信号VOUTと基準電圧信号VBSとの電位差の変化により駆動する。この圧電素子60の駆動に伴い、振動板610が上下方向に変位し、圧力室CBの内部圧力が変化する。そして、圧力室CBの内部圧力の変化により、圧力室CBの内部に貯留されるインクが対応するノズルNから吐出される。ここで、吐出モジュール23において、ノズルN、ノズル連通路RR、圧力室CB、圧電素子60、及び振動板610を含む構成が、前述した吐出部600に相当する。
図9に戻り、固定板39は、吐出モジュール23の-Z1側に位置している。固定板39は、6個の吐出モジュール23を固定する。具体的には、固定板39は、固定板39をZ2方向に沿って貫通する6個の開口部391を有する。この6個の開口部391のそれぞれから吐出モジュール23の液体噴射面623aが露出する。すなわち、固定板39には、液体噴射面623aが対応する開口部391のそれぞれから露出するように6個の吐出モジュール23が固定される。
分配流路37は、吐出モジュール23の+Z1側に位置している。分配流路37の+Z1側の面には、4個の導入部373が設けられている。4個の導入部373は、分配流路37の+Z1側の面からZ1方向に沿って+Z1側に突出する流路管であって、流路構造体34の-Z1側の面に形成された不図示の流路孔と連通する。また、分配流路37の-Z1側の面には、4個の導入部373と連通する不図示の流路管が位置している。この分配流路37の-Z1側の面に位置する不図示の流路管が、6個の吐出モジュール23のそれぞれが有する導入路661と連通する。また、分配流路37は、Z1方向に沿って貫通する6個の開口部371を有する。この6個の開口部371には、6個の吐出モジュール23のそれぞれが有する配線部材388が挿通される。
ヘッド基板35は、分配流路37の+Z1側に位置している。ヘッド基板35には、後述する集合基板33と電気的に接続する配線部材FCが取り付けられている。また、ヘッド基板35には、4個の開口部351と切欠部352,353とが形成されている。4個の開口部351には、吐出モジュール23-2~23-5が有する配線部材388が挿通する。そして、4個の開口部351を挿通した吐出モジュール23-2~23-5のそれ
ぞれの配線部材388は、はんだ等によってヘッド基板35と電気的に接続される。また、切欠部352には、吐出モジュール23-1が有する配線部材388が通過し、切欠部353には、吐出モジュール23-6が有する配線部材388が通過する。そして、切欠部352,353のそれぞれを通過した吐出モジュール23-1,23-6のそれぞれが有する配線部材388は、はんだ等によってヘッド基板35と電気的に接続される。
また、ヘッド基板35の四隅には4個の切欠部355が形成されている。4個の切欠部355には、導入部373が通過する。そして、切欠部355を通過した4個の導入部373は、ヘッド基板35の+Z1側に位置する流路構造体34に接続される。
流路構造体34は、流路プレートSu1及び流路プレートSu2を有する。流路プレートSu1及び流路プレートSu2は、+Z1側に流路プレートSu1が位置し、-Z1側に流路プレートSu2が位置した状態でZ1方向に沿って積層され、接着剤等により互いに接合されている。
流路構造体34は、+Z1側の面にZ1方向に沿って+Z1側へ突出する4個の導入部341を有する。4個の導入部341は、流路構造体34の内部に形成されたインク流路を介して、流路構造体34の-Z1側の面に形成された不図示の流路孔と連通している。そして、流路構造体34の-Z1側の面に形成された不図示の流路孔と4個の導入部373とが連通する。また、流路構造体34には、Z1方向に沿って貫通する貫通孔343が形成されている。貫通孔343には、ヘッド基板35と電気的に接続する配線部材FCが挿通する。また、流路構造体34の内部には、導入部341と、-Z1側の面に形成された不図示の流路孔と、を連通するインク流路に加えて、当該インク流路を流れるインクに含まれる異物を補足するためのフィルター等が設けられていてもよい。
筐体31は、流路構造体34、ヘッド基板35、分配流路37、及び固定板39の周囲を覆うように位置し、流路構造体34、ヘッド基板35、分配流路37、及び固定板39を支持する。筐体31は、4個の開口部311、集合基板挿通部313、及び保持部材315,317を有する。
4個の開口部311のそれぞれには、流路構造体34が有する4個の導入部341が挿通される。そして、4個の開口部311を挿通した4個の導入部341には、不図示のチューブ等を介して液体容器3からインクが供給される。
保持部材315,317は、集合基板33の一部が集合基板挿通部313を挿通した状態で集合基板33を挟持する。集合基板33には、接続部330が設けられている。接続部330には、ヘッド駆動モジュール10が出力するデータ信号DATA、駆動信号COMA,COMB,COMC、基準電圧信号VBS、及びその他の電源電圧等の各種信号が入力される。また、集合基板33には、ヘッド基板35が有する配線部材FCが電気的に接続される。これにより、集合基板33とヘッド基板35とが電気的に接続する。この集合基板33には、前述した復元回路220を含む半導体装置が設けられてもよい。
以上のように構成された液体吐出モジュール20では、液体容器3と導入部341とが不図示のチューブ等を介して連通することで液体容器3に貯留されたインクが供給される。そして、液体吐出モジュール20に供給されたインクは、流路構造体34の内部に形成されたインク流路を介して、流路構造体34の-Z1側の面に形成された不図示の流路孔に導かれた後、分配流路37が有する4個の導入部373に供給される。4個の導入部373を介して分配流路37に供給されたインクは、分配流路37の内部に形成された不図示のインク流路において6個の吐出モジュール23毎に対応して分配された後、対応する吐出モジュール23が有する導入路661に供給される。そして、導入路661を介して
吐出モジュール23に供給されたインクが、吐出部600に含まれる圧力室CBに貯留される。
また、ヘッド駆動モジュール10と液体吐出モジュール20とは、前述した配線部材30で電気的に接続されている。これにより、液体吐出モジュール20には、ヘッド駆動モジュール10が出力する駆動信号COMA,COMB,COMC、基準電圧信号VBS、及びデータ信号DATAを含む各種信号が供給される。液体吐出モジュール20に入力された駆動信号COMA,COMB,COMC、基準電圧信号VBS、及びデータ信号DATAを含む各種信号は、集合基板33、ヘッド基板35を伝搬する。このとき、復元回路220が、データ信号DATAから、吐出モジュール23-1~23-6のそれぞれに対応するクロック信号SCK1~SCK6、印刷データ信号SI1~SI6、及びラッチ信号LAT1~LAT6を生成する。そして、配線部材388に設けられた駆動信号選択回路200を含む集積回路201によって、n個と吐出部600のそれぞれに対応する駆動信号VOUTが生成され、対応する吐出部600に含まれる圧電素子60に供給される。その結果、圧電素子60が駆動し、圧力室CBに貯留されるインクが吐出される。
1.5 駆動回路基板の構造
次にヘッド駆動モジュール10の構造について説明する。図12は、ヘッド駆動モジュール10の構造の一例を示す図である。図12に示すように、ヘッド駆動モジュール10は、複数の駆動回路52を含む駆動回路基板800と、ヒートシンク710と、熱伝導部材群720と、複数のネジ780と、冷却ファン770と、を有する。
ここで、図12~図14には、前述したX1方向、Y1方向、及びZ1方向とは独立した方向であって、互いに直行するX2方向、Y2方向、及びZ2方向を示す矢印を図示している。また、図12~図14の説明において、X2方向を示す矢印の起点側を-X2側、先端側を+X2側と称し、Y2方向を示す矢印の起点側を-Y2側、先端側を+Y2側と称し、Z2方向を示す矢印の起点側を-Z2側、先端側を+Z2側と称する場合がある。
まず、駆動回路基板800の構造の一例について説明する。図13は、駆動回路基板800の構造の一例を示す図である。図13に示すように、駆動回路基板800は、配線基板810、複数の駆動回路52としての駆動回路52a1~52a6,52b1~52b6,52c1~52c6、接続部CN1,CM2、及び集積回路101を有する。
配線基板810は、X2方向に沿って互いに向かい合う辺811,812と、Y2方向に沿って互いに向かい合う辺813,814とを含む略形状である。具体的には、辺811は配線基板810の-X2側に位置し、辺812は配線基板810の+X2側に位置し、辺813は辺811,812と交差するとともに配線基板810の+Y2側に位置し、辺814は辺811,812と交差するとともに配線基板810の-Y2側に位置している。また、配線基板810には、複数の貫通孔820が形成されている。複数の貫通孔820の内のいくつかは、配線基板810の辺813に沿って並設され、複数の貫通孔820の内の異なるいくつかは、配線基板810の辺814に沿って並設されている。すなわち、配線基板810には、複数の貫通孔820がX2方向に沿って2列で形成されている。
接続部CN1は、配線基板810の辺811に沿って位置している。この接続部CN1には、制御ユニット2と電気的に接続される不図示のケーブルが取り付けられる。これにより、制御ユニット2が出力する画像情報信号IPを含む信号が、ヘッド駆動モジュール10に供給される。なお、接続部CN1は、ケーブルを介さずにヘッド駆動モジュール10と制御ユニット2との電気的接続を可能にするBtoB(Board to Board)コネクター
であってもよい。
接続部CN2は、配線基板810の辺812に沿って位置している。この接続部CN2には、配線部材30の一端が取り付けられる。また、配線部材30の他端は、液体吐出モジュール20が有する接続部330に接続される。すなわち、ヘッド駆動モジュール10が出力する駆動信号COMA1~COMA6,COMB1~COMB6,COMC1~COMC6と、データ信号DATAと、を含む信号は、接続部CN2、配線部材30、及び接続部330を介して、液体吐出モジュール20に供給される。なお、接続部CN2,330は、配線部材30を介さずに相互に電気的接続が可能なBtoBコネクターであってもよい。
集積回路101は、接続部CN1の+X2側に位置している。集積回路101は、制御回路100の一部又は全部を構成し、接続部CN1を介して入力される画像情報信号IPに基づく各種の信号を出力する。また、集積回路101は、制御回路100に加えて変換回路120の一部又は全部を含んでもよい。なお、以下の説明では、制御回路100の全部、及び変換回路120の全部が集積回路101に含まれるとして説明を行うがこれに限るものではない。
複数の駆動回路52は、集積回路101と接続部CN2との間において、X2方向に沿って並んで位置している。
具体的には、複数の駆動回路52としての駆動回路52a1~52a6,52b1~52b6,52c1~52c6は、集積回路101と接続部CN2との間において辺811から辺812に向かい、駆動回路52c6,52b6,52a6,52c5,52b5,52a5,52c4,52b4,52a4,52c3,52b3,52a3,52c2,52b2,52a2,52c1,52b1,52a1の順に並んで位置している。
また、この場合において複数の駆動回路52のそれぞれが有するトランジスターM1とトランジスターM2とは、X2方向に沿ってトランジスターM1が-X2側、トランジスターM2が+X2側となるように並設され、インダクターL1は、並設されたトランジスターM1,M2の-Y2側に位置し、集積回路500は、並設されたトランジスターM1,M2の-Y2側に位置している。すなわち、複数の駆動回路52のそれぞれが有する集積回路500、並設されたトランジスターM1,M2、インダクターL1は、配線基板810において辺813から辺814に向かい集積回路500、並設されたトランジスターM1,M2、インダクターL1の順に並んで位置している。
また、複数の駆動回路52のそれぞれが有する集積回路500は、X2方向に沿って並んで位置し、並設されたトランジスターM1,M2は、X2方向に沿って並んで位置し、インダクターL1はX2方向に沿って並んで位置している。すなわち、配線基板810には、集積回路500が辺811から辺812に向かい並んで実装され、トランジスターM1,M2が辺811から辺812に向かい並んで実装され、インダクターL1が辺811から辺812に向かい並んで実装されている。
以上のように構成された駆動回路基板800では、接続部CN1を介して入力される画像情報信号IPが集積回路101に供給される。そして、集積回路101を含んで構成される制御回路100及び変換回路120によって、画像情報信号IPに基づく基駆動信号dA1~dA6,dB1~dB6,dC1~dC6、及びデータ信号DATAが生成される。基駆動信号dA1~dA6,dB1~dB6,dC1~dC6は、配線基板810が有する不図示の配線パターンを伝搬し、対応する駆動回路52に入力される。駆動回路52は、入力される基駆動信号dA1~dA6,dB1~dB6,dC1~dC6に基づい
て、対応する駆動信号COMA1~COMA6,COMB1~COMB6,COMC1~COMC6を生成し出力する。複数の駆動回路52が出力する駆動信号COMA1~COMA6,COMB1~COMB6,COMC1~COMC6と、集積回路101が出力するデータ信号DATAとを含む複数の信号は、接続部CN2を介して、液体吐出モジュール20に供給される。
ここで、図13では集積回路101が複数の駆動回路52とともに配線基板810に実装されている場合を例示しているが、集積回路101は、駆動回路52とは異なる不図示の基板に実装されていてもよい。図13に示すように、集積回路101を複数の駆動回路52と共通の基板に実装することで、複数の駆動回路52と集積回路101との間で信号が伝搬される配線長を短くすることができ、その結果、複数の駆動回路52と集積回路101との間で伝搬する信号にノイズ等が重畳するおそれが低減する。一方で、複数の駆動回路52は、集積回路101と比較して発熱量が大きく、それ故に、複数の駆動回路52で生じた熱により、集積回路101の動作の安定性が低下するおそれがある。集積回路101を複数の駆動回路52と異なる基板に実装することで、複数の駆動回路52で生じた熱が集積回路101に寄与するおそれを低減することができる。
図12に戻り、ヘッド駆動モジュール10において、ヒートシンク710は、駆動回路基板800の+Z2側に位置し、駆動回路基板800で生じた熱を放出する。これにより、駆動回路基板800の温度が上昇するおそれが低減し、駆動回路基板800に含まれる各種回路の動作の安定性が向上する。このようなヒートシンク710は、駆動回路基板800で生じた熱を効率よく放出するとの観点において、熱伝導性の高い金属製の物質であって、例えば、アルミニウム、鉄、銅等を含んで構成される。
複数のネジ780は、駆動回路基板800にヒートシンク710を固定する。具体的には、複数のネジ780のそれぞれは、駆動回路基板800が有する配線基板810に形成された複数の貫通孔820を、-Z2側から+Z2側に向かい挿通し、駆動回路基板800の+Z2側に位置するヒートシンク710に締め付けられる。これにより、複数のネジ780は、ヒートシンク710を駆動回路基板800に取り付ける。
ここで、複数のネジ780は、駆動回路基板800にヒートシンク710を固定することができればよく、例えばリベットが用いられてもよい。さらに、ヒートシンク710の一部が貫通孔820を挿通するとともに、貫通孔820を挿通したヒートシンク710の一部が、はんだ等によって駆動回路基板800の金属部に取り付けられてもよい。
熱伝導部材群720は、熱伝導部材730,740,750,760を含む。このような熱伝導部材群720は、Z2方向において駆動回路基板800とヒートシンク710との間に位置する。そして、熱伝導部材群720は、駆動回路基板800で生じた熱をヒートシンク710に伝導することで、ヒートシンク710による駆動回路基板800で生じた熱の放出効率を高める。
熱伝導部材730は、インダクターL1とヒートシンク710との間に位置し、ヒートシンク710が駆動回路基板800に取り付けられた状態において、インダクターL1とヒートシンク710との双方に接触している。これにより、インダクターL1で生じた熱が、熱伝導部材760を介してヒートシンク710に伝導される。
熱伝導部材740は、トランジスターM1とヒートシンク710との間に位置し、ヒートシンク710が駆動回路基板800に取り付けられた状態において、トランジスターM1とヒートシンク710との双方に接触している。これにより、トランジスターM1で生じた熱は、熱伝導部材740を介してヒートシンク710に伝導される。
熱伝導部材750は、トランジスターM2とヒートシンク710との間に位置し、ヒートシンク710が駆動回路基板800に取り付けられた状態において、トランジスターM2とヒートシンク710との双方に接触している。これにより、トランジスターM2で生じた熱は、熱伝導部材750を介してヒートシンク710に伝導される。
熱伝導部材760は、集積回路101とヒートシンク710との間に位置し、ヒートシンク710が駆動回路基板800に取り付けられた状態において、集積回路101とヒートシンク710との双方と接触している。これにより、集積回路101で生じた熱は、熱伝導部材760を介してヒートシンク710に伝導される。
ここで、図12において、熱伝導部材群720に含まれる熱伝導部材730,740,750,760のそれぞれは、複数の駆動回路52のそれぞれが有するインダクターL1,トランジスターM1,M2、集積回路500の素子毎に個別に設けられている場合を例示しているが、ヘッド駆動モジュール10において、熱伝導部材群720は、熱伝導部材730に替えて、若しくは熱伝導部材730には加えて、X2方向に沿って延在し複数の駆動回路52のそれぞれが有するインダクターL1に対して共通に設けられた1つの放熱体を含んでもよい。同様に、熱伝導部材群720は、熱伝導部材740,750に替えて、若しくは熱伝導部材740,750に加えて、X2方向に沿って延在し複数の駆動回路52のそれぞれが有するトランジスターM1,M2に対して共通に設けられた1つの放熱体を含んでもよく、さらに、熱伝導部材760に替えて、若しくは熱伝導部材760に加えて、X2方向に沿って延在し複数の駆動回路52のそれぞれが有する集積回路500に対して共通に設けられた1つの放熱体を含んでもよい。
次に、ヒートシンク710及び熱伝導部材群720による駆動回路基板800の放熱構造の具体例について説明する。図14は、ヘッド駆動モジュール10の断面の一例を示す図である。図14では、ヘッド駆動モジュール10を駆動回路52が有するインダクターL1、トランジスターM1、及び集積回路500を通るように切断した場合の断面図を示している。
図14に示すように、第1実施形態における電子機器の一例である液体吐出装置1において、ヘッド駆動モジュール10は、配線基板810と、配線基板810に取り付けられたヒートシンク710と、配線基板810に設けられたインダクターL1と、配線基板810に設けられ、配線基板810の法線方向であるZ2方向における厚さがインダクターL1よりも小さなトランジスターM1,M2と、配線基板810に設けられ、配線基板810の法線方向であるZ2方向における厚さがインダクターL1よりも小さな集積回路500と、インダクターL1とヒートシンク710との間に位置し、インダクターL1と接触することで、インダクターL1の熱を伝導する熱伝導部材730と、トランジスターM1とヒートシンク710との間に位置し、トランジスターM1と接触することで、トランジスターM1の熱を熱伝導部材740と、トランジスターM2とヒートシンク710との間に位置し、トランジスターM2と接触することで、トランジスターM2の熱を熱伝導部材750と、集積回路500とヒートシンク710との間に位置し、集積回路500と接触することで、集積回路500の熱を熱伝導部材760と、を備える。
図14に示すように、ヒートシンク710は、底部711、側部712,713、突出部715,716,717、及び複数のフィン部718を含む。
底部711は、配線基板810と向かい合って位置し、X2方向とY2方向とが成す平面に延在する略矩形の板状部材である。側部712は、底部711の-Y2側の端部から-Z2側に向かい突出するとともに、X2方向に沿って延在する板状部材である。そして
、側部712の-Z2側の端部の少なくとも一部が、配線基板810の-Y2側の端部と接触し、ネジ780によって配線基板810に取り付けられる。側部713は、底部711の+Y2側の端部から-Z2側に向かい突出するとともに、X2方向に沿って延在する板状部材である。そして、側部713の-Z2側の端部の少なくとも一部が、配線基板810の+Y2側の端部と接触し、ネジ780によって配線基板810に取り付けられる。これにより、ヒートシンク710は、駆動回路基板800が有する配線基板810に取り付けられる。
以上のように、底部711と側部712,713とは、少なくとも-Z2側に開口を有する収容空間を形成する。そして、ヒートシンク710が、配線基板810に取り付けられることで、当該収容空間の内部に複数の駆動回路52が収容される。すなわち、底部711と側部712,713とは、複数の駆動回路52のそれぞれが有するインダクターL1、トランジスターM1,M2、及び集積回路500を覆うように設けられ、配線基板810に取り付けられる。換言すれば、ヒートシンク710は、複数の駆動回路52のそれぞれが有するインダクターL1、トランジスターM1,M2、及び集積回路500を覆うように配線基板810に取り付けられる。
突出部715は、底部711のから-Z2側に向かい突出するとともに、X2方向に沿って延在する板状部材である。この突出部715は、ヒートシンク710が配線基板810に取り付けられた場合、配線基板810に設けられたインダクターL1に対応して位置している。すなわち、ヘッド駆動モジュール10において、突出部715は、底部711からインダクターL1に向かい突出している。ここで、前述のとおり、複数の駆動回路52のそれぞれが有するインダクターL1は、配線基板810においてX2方向に沿って並んで設けられている。すなわち、ヒートシンク710は、配線基板810に設けられた複数のインダクターL1に対応する1個の突出部715を有する。
突出部716は、底部711のから-Z2側に向かい突出するとともに、X2方向に沿って延在する板状部材である。この突出部716は、ヒートシンク710が配線基板810に取り付けられた場合、配線基板810に設けられたトランジスターM1に対応して位置している。すなわち、ヘッド駆動モジュール10において、突出部716は、底部711からトランジスターM1に向かい突出している。ここで、前述のとおり、駆動回路52が有するトランジスターM1はトランジスターM2とX2方向に沿って並んで設けられているとともに、複数の駆動回路52のそれぞれが有するトランジスターM1,M2は、配線基板810においてX2方向に沿って並んで設けられている。すなわち、ヒートシンク710は、配線基板810に設けられた複数のトランジスターM1、及び複数のトランジスターM2に対応する1個の突出部716を有する。
突出部717は、底部711のから-Z2側に向かい突出するとともに、X2方向に沿って延在する板状部材である。この突出部717は、ヒートシンク710が配線基板810に取り付けられた場合、配線基板810に設けられた集積回路500に対応して位置している。すなわち、ヘッド駆動モジュール10において、突出部717は、底部711から集積回路500に向かい突出している。ここで、前述のとおり、複数の駆動回路52のそれぞれが有する集積回路500は、配線基板810においてX2方向に沿って並んで配線基板810に設けられている。すなわち、ヒートシンク710は、配線基板810に設けられた複数の集積回路500に対応する1個の突出部717を有する。
なお、ヒートシンク710は、複数の駆動回路52のそれぞれが有するインダクターL1のそれぞれに対応する複数の突出部715を有してもよく、複数の駆動回路52のそれぞれが有するトランジスターM1,M2の組のそれぞれに対応する複数の突出部716を有してもよく、複数の駆動回路52が有する複数のトランジスターM1のそれぞれに対応
する複数の突出部716と、複数のトランジスターM2のそれぞれに対応する複数の突出部716と、を有してもよく、複数の駆動回路52のそれぞれが有する集積回路500のそれぞれに対応する複数の突出部717を有してもよい。
複数のフィン部718は、それぞれが、底部711のから-Z2側に向かい突出するとともに、X2方向に沿って延在する板状部材であって、Y2方向に離間して位置している。この複数のフィン部718によってヒートシンク710の表面積を大きくすることが可能となり、ヒートシンク710における放熱性能を向上することができる。このような複数のフィン部718の数は、駆動回路基板800で生じる熱をヒートシンク710が放出する熱量、フィン部718のZ2方向に沿った長さ、フィン部718に加わる気流等に応じて規定される最適な間隔に基づいて設定することができる。そのため、ヒートシンク710が有するフィンの数は、図14に示す一例に限られるものではない。また、フィン部718は、側部712と突出部715との間、突出部717と側部713との間、及び底部711の+Z2側等の図14においてフィン部718を図示していない領域に設けられていてもよい。
前述の通り、熱伝導部材群720は、熱伝導部材730,740,750,760を含む。ここで、熱伝導部材740と熱伝導部材750とは、ヘッド駆動モジュール10において、X2方向に沿って見た場合に理想的には重なって位置する。それ故に、図14では、熱伝導部材740のみを図示し、熱伝導部材750の図示は省略している。
熱伝導部材730は、突出部715とインダクターL1との間に位置し、突出部715及びインダクターL1の双方と接触している。具体的には、熱伝導部材730は、塑性熱伝導体732と弾性熱伝導体734とを含む。塑性熱伝導体732は、+Z2側の面で突出部715と接触し、-Z2側の面で弾性熱伝導体734と接触している。弾性熱伝導体734は、弾性を有するシート状の部材であって、+Z2側の面で塑性熱伝導体732と接触し、-Z2側の面でインダクターL1と接触している。すなわち、塑性熱伝導体732と弾性熱伝導体734とは接触し、塑性熱伝導体732は、ヒートシンク710と接触し、弾性熱伝導体734は、塑性熱伝導体732とインダクターL1との間に位置し、インダクターL1と接触している。これにより、インダクターL1で生じた熱は、弾性熱伝導体734及び塑性熱伝導体732を介して、ヒートシンク710に伝導する。すなわち、熱伝導部材730は、インダクターL1で生じた熱をヒートシンク710に伝導する。
ここで、熱伝導部材730が有する塑性熱伝導体732と弾性熱伝導体734とは、弾性熱伝導体734が、+Z2側の面で突出部715と接触し、-Z2側の面で塑性熱伝導体732と接触し、塑性熱伝導体732が+Z2側の面で弾性熱伝導体734と接触し、-Z2側の面でインダクターL1と接触していてもよい。すなわち、塑性熱伝導体732と弾性熱伝導体734とが接触し、塑性熱伝導体732は、インダクターL1と接触し、弾性熱伝導体734は、塑性熱伝導体732とヒートシンク710との間に位置し、ヒートシンク710と接触していてもよい。
熱伝導部材740は、突出部716とトランジスターM1との間に位置し、突出部716及びトランジスターM1の双方と接触する。具体的には、熱伝導部材740は、弾性を有するシート状の部材であって、+Z2側の面で突出部716と接触し、-Z2側の面でトランジスターM1と接触している。これにより、熱伝導部材740は、トランジスターM1で生じた熱をヒートシンク710に伝導する。
また、図14では不図示の熱伝導部材750は、突出部716とトランジスターM2との間に位置し、突出部716及びトランジスターM2の双方と接触する。具体的には、熱伝導部材750は、弾性を有するシート状の部材であって、+Z2側の面で突出部716
と接触し、-Z2側の面でトランジスターM2と接触する。これにより、熱伝導部材750は、トランジスターM2で生じた熱をヒートシンク710に伝導する。
熱伝導部材760は、突出部717と集積回路500との間に位置し、突出部717及び集積回路500の双方と接触する。具体的には、熱伝導部材760は、弾性を有するシート状の部材であって、+Z2側の面で突出部717と接触し、-Z2側の面で集積回路500と接触している。これにより、熱伝導部材760は、集積回路500で生じた熱をヒートシンク710に伝導する。
以上のように構成されたヘッド駆動モジュール10では、配線基板810へのヒートシンク710の取り付け誤差、インダクターL1、トランジスターM1,M2、及び集積回路500の配線基板810への実装ばらつき、ヒートシンク710、インダクターL1、トランジスターM1,M2、及び集積回路500の部品寸法のばらつき等の各種公差に起因して、ヒートシンク710を配線基板810に取り付けた場合であっても、ヒートシンク710と、配線基板810に実装されたインダクターL1、トランジスターM1,M2、及び集積回路500との接触状態にばらつきが生じ、その結果、配線基板810に実装された集積回路500、トランジスターM1,M2、及びインダクターL1で生じた熱を、ヒートシンク710を介して十分に放出できないおそれがあった。さらに、ヒートシンク710が配線基板810に取り付けられることで、インダクターL1、トランジスターM1,M2、及び集積回路500に意図しない応力が加わり、その結果、ヘッド駆動モジュール10に誤動作が生じるおそれもあった。
このような問題に対して、第1実施形態におけるヘッド駆動モジュール10では、インダクターL1、トランジスターM1,M2、及び集積回路500のそれぞれに対応する弾性を有するシート状の部材の弾性熱伝導体734と、熱伝導部材740,750,760とを有することで、ヒートシンク710を配線基板810に取り付けた場合に、弾性熱伝導体734と、熱伝導部材740,750,760とがヒートシンク710と駆動回路基板800との接触状態のばらつきを低減する。その結果、配線基板810に実装されたインダクターL1、トランジスターM1,M2、及び集積回路500で生じた熱がヒートシンク710を介して十分に放出できないおそれを低減することができるとともに、配線基板810に実装されたインダクターL1、トランジスターM1,M2、及び集積回路500に意図しない応力が加わるおそれも低減し、ヘッド駆動モジュール10の動作の安定性が向上する。
さらに、前述の通りヒートシンク710は、熱伝導性の高い物質であって、アルミニウムや鉄などの金属が用いられる。そのため、ヒートシンク710が、インダクターL1、トランジスターM1,M2、及び集積回路500と電気的に接触した場合、インダクターL1、トランジスターM1,M2、及び集積回路500に誤動作が生じるおそれもある。このような問題に対して、第1実施形態における液体吐出装置1では、ヒートシンク710とインダクターL1、トランジスターM1,M2、及び集積回路500との間に、絶縁性を有する弾性熱伝導体734と、熱伝導部材740,750,760とが位置することで、ヒートシンク710とインダクターL1、トランジスターM1,M2、及び集積回路500との間で電気的な接触が生じるおそれが低減し、インダクターL1、トランジスターM1,M2、及び集積回路500を含む駆動回路52に誤動作が生じるおそれが低減する。
このような弾性熱伝導体734、及び熱伝導部材740,750,760としては、弾性に加えて、難燃性及び電気絶縁性を有する物質であって、例えば、シリコーンやアクリル樹脂を含み、熱伝導性を有するゲルシートやゴムシートを用いることができる。なお、弾性熱伝導体734、及び熱伝導部材740,750,760は、少なくともヒートシン
ク710とインダクターL1、トランジスターM1,M2、及び集積回路500との間で熱を効率よく伝導できる物質であればよく、弾性力の小さな物質であって、例えば、パテタイプの材料であってもよい。
また、ヒートシンク710を用いてインダクターL1で生じた熱を放出する場合、ヒートシンク710が熱伝導性に優れたアルミニウム、鉄、銅などの金属で構成されているが故に、インダクターL1の周辺に生じた磁界がヒートシンク710に干渉し、その結果、ヘッド駆動モジュール10の動作の安定性が低下するおそれがある。
具体的には、インダクターL1の周辺に生じた磁界の影響により、ヒートシンク710に誘導電流が生じ、その結果、ヒートシンク710が発熱し駆動回路基板800に対する放熱性能が低下するおそれがある。また、ヒートシンク710の影響によりインダクターL1の周辺に生じた磁界に歪みが生じ、その結果、駆動回路52が出力する駆動信号COMの波形精度が低下するそれもある。
このような問題に対しては、ヒートシンク710をインダクターL1から離して配置することが求められるが、ヒートシンク710をインダクターL1から離して配置した場合、ヒートシンク710による駆動回路基板800の放熱性能が低下するおそれがある。そこで、第1実施形態におけるヘッド駆動モジュール10では、インダクターL1で生じた熱をヒートシンク710に伝搬する熱伝導部材730が弾性を有する弾性熱伝導体734に加えて塑性熱伝導体732を有する。これにより、ヒートシンク710をインダクターL1から離して配置することができ、インダクターL1の周辺に生じた磁界がヒートシンク710に干渉するおそれが低減する。その結果、ヘッド駆動モジュール10の動作の安定性が低下するおそれが低減する。
このような塑性熱伝導体732としては、弾性熱伝導体734よりも熱伝導率の高い物質であることが好ましく、例えば、ファインセラミックスであって、具体的には、アルミナ(alumina:Al2O3)を用いることができる。アルミナは、インダクターL1に生じた磁界の影響を受け難く、また、高い電気絶縁性を有するが故に、誘導電流による影響も受け難い。さらに、アルミナの熱伝導率は、約30W/m・Kであり、シリコーンやアクリル樹脂を含むゲルシート又はゴムシートの熱伝導率と比較して高く、それ故に、弾性熱伝導体734のみを用いてヒートシンク710をインダクターL1から離して配置した場合と比較して、インダクターL1で生じた熱を効率よくヒートシンク710に伝導することができる。すなわち、第1実施形態におけるヘッド駆動モジュール10では、インダクターL1とヒートシンク710との間に位置し、インダクターL1の熱を伝導する熱伝導部材730が塑性熱伝導体732と、弾性熱伝導体734とを含み、塑性熱伝導体732と、弾性熱伝導体734とが接触し設けられることで、インダクターL1で生じた熱をヒートシンク710に効率よく伝搬することができるとともに、インダクターL1で生じた磁界がヒートシンク710に干渉するおそれが低減し、その結果、ヘッド駆動モジュール10の動作の安定性が低下するおそれを低減することもできる。
また、ヒートシンク710の材料として用いられ得るアルミニウムの熱伝導率は約200W/m・Kであり、鉄の熱伝導率は約70W/m・Kであり、また、銅の熱伝導率は約380W/m・Kである。そうすると、ヒートシンク710の熱伝導率は、塑性熱伝導体732として用いられ得るアルミナの熱伝導率よりも高く、弾性熱伝導体734、及び熱伝導部材740,750,760の熱伝導率よりも高い。それ故に、ヒートシンク710による放熱効率を高めるとの観点において、周囲に磁界を発生させ難く発熱量の大きなトランジスターM1,M2、及び集積回路500とヒートシンク710とは、極力近距離であることが好ましい。すなわち、配線基板810に設けられ部品高さが大きく磁界を発生されるインダクターL1は、配線基板810に取り付けられるヒートシンク710と離間
して位置することが好ましく、一方で、配線基板810に設けられ部品高さが小さく磁界を発生させ難いトランジスターM1,M2、及び集積回路500は、配線基板810に取り付けられるヒートシンク710の近傍に位置することが好ましい。
このような課題に対して、第1実施形態におけるヘッド駆動モジュール10が有するヒートシンク710は、配線基板810の法線方向であるZ2方向における突出部715の長さが、配線基板810の法線方向であるZ2方向における突出部716の長さよりも短く、配線基板810の法線方向であるZ2方向における突出部717の長さよりも短い、との構成を有する。
これにより、ヘッド駆動モジュール10において、インダクターL1とトランジスターM1,M2、及び集積回路500との部品高さの違いを吸収することを目的に、熱伝導部材730,740,750の厚さを必要以上に厚くする必要がなく、さらに、ヒートシンク710とトランジスターM1,M2、及び集積回路500との間に、熱を伝導させるための他の構成を介在させる必要もない。その結果、インダクターL1、トランジスターM1,M2、及び集積回路500のそれぞれで生じた熱を効率よくヒートシンク710に伝導することが可能となり、インダクターL1、トランジスターM1,M2、及び集積回路500のそれぞれで生じた熱が効率よく放出される。
特に、第1実施形態に示すようなヘッド駆動モジュール10では、動作の安定性を向上させるとの観点において、インダクターL1とヒートシンク710との間に、塑性熱伝導体732が位置する。このような構成であっても、ヒートシンク710において、インダクターL1に対応する突出部715の長さがトランジスターM1,M2に対応する突出部716の長さよりも短く、集積回路500に対応する突出部717の長さよりも短くすることで、ヘッド駆動モジュール10で生じた熱の効率の良い放出を実現することができる。すなわち、第1実施形態に示すヘッド駆動モジュール10では、ヘッド駆動モジュール10の動作の安定性の向上と、ヘッド駆動モジュール10で生じた熱の効率の良い放出との両立を実現することができる。
また、駆動回路基板800が有する配線基板810にヒートシンク710が取り付けられ、底部711と側部712,713とで形成された収容空間に駆動回路基板800が有する複数の駆動回路52が収容されることで、ヘッド駆動モジュール10の内部には、内部空間WT1,WT2,WT3,WT4を含む複数の空間が構成される。
内部空間WT1は、ヒートシンク710に含まれる底部711、側部712、及び突出部715と、配線基板810と、配線基板810に設けられたインダクターL1と、インダクターL1と突出部715との間に位置する熱伝導部材730と、を含んで構成された空間であって、X2方向に沿って延在している。すなわち、内部空間WT1は、配線基板810、インダクターL1、底部711、及び側部712を含んで構成される。
内部空間WT2は、ヒートシンク710に含まれる底部711、及び突出部715,716と、配線基板810と、配線基板810に設けられたトランジスターM1、及びインダクターL1と、インダクターL1と突出部715との間に位置する熱伝導部材730と、トランジスターM1と突出部716との間に位置する熱伝導部材740と、を含んで構成された空間であって、X2方向に沿って延在している。すなわち、配線基板810の法線方向であるZ2方向と交差するY2方向において、インダクターL1とトランジスターM1とは、離間して位置し、配線基板810、インダクターL1、トランジスターM1、及び底部711は、内部空間WT2を構成している。ここで、内部空間WT2の少なくとも一部において、熱伝導部材750、及びトランジスターM2が含まれてもよい。
内部空間WT3は、ヒートシンク710に含まれる底部711、及び突出部716,717と、配線基板810と、配線基板810に設けられたトランジスターM1、及び集積回路500と、トランジスターM1と突出部716との間に位置する熱伝導部材740と、集積回路500と突出部717との間に位置する熱伝導部材760と、を含んで構成された空間であって、X2方向に沿って延在している。すなわち、配線基板810の法線方向であるZ2方向と交差するY2方向において、トランジスターM1と集積回路500とは、離間して位置し。配線基板810、トランジスターM1、集積回路500、及び底部711は、内部空間WT3を構成している。ここで、内部空間WT3の少なくとも一部において、熱伝導部材750、及びトランジスターM2が含まれてもよい。
内部空間WT4は、ヒートシンク710に含まれる底部711、側部713、及び突出部717と、配線基板810と、配線基板810に設けられた集積回路500と、集積回路500と突出部717との間に位置する熱伝導部材760と、を含んで構成された空間であって、X2方向に沿って延在している。すなわち、内部空間WT4は、配線基板810、集積回路500、底部711、及び側部713を含んで構成される。
ヘッド駆動モジュール10の内部に内部空間WT1,WT2,WT3,WT4を含む複数の空間が構成されていることで、インダクターL1、トランジスターM1,M2、及び集積回路500で生じた熱をヒートシンク710に伝導する場合の伝導経路の表面積を大きくなる。これにより、突出部715,716,717のそれぞれによるインダクターL1、トランジスターM1,M2、及び集積回路500のそれぞれで生じた熱の伝導効率が上昇し、その結果、ヒートシンク710によるインダクターL1、トランジスターM1,M2、及び集積回路500のそれぞれで生じた熱の放出効率が向上する。すなわち、ヘッド駆動モジュール10が内部に内部空間WT1,WT2,WT3,WT4を含む複数の空間を有することで、ヒートシンク710における熱の伝導効率が上昇し、その結果、インダクターL1、トランジスターM1,M2、及び集積回路500で生じた熱の放出効率が向上する。
また、ヘッド駆動モジュール10の内部に構成された内部空間WT1,WT2,WT3,WT4を含む複数の空間は、一部にヘッド駆動モジュール10と連通する開口が設けられていることが好ましい。これにより、内部空間WT1,WT2,WT3,WT4を含む複数の空間に外気が導入され、内部空間WT1,WT2,WT3,WT4を含む複数の空間に漂う空気が循環する。その結果、ヒートシンク710によるインダクターL1、トランジスターM1,M2、及び集積回路500のそれぞれで生じた熱の放出効率がさらに向上する。
この場合において、ヘッド駆動モジュール10と連通する開口は、X2方向に沿って延在して構成された内部空間WT1,WT2,WT3,WT4を含む複数の空間の-X2側の端部、及び+X2側の端部の少なくとも一方に構成されていることが好ましい。これにより、内部空間WT1,WT2,WT3,WT4を含む複数の空間のより広範囲に対して、ヘッド駆動モジュール10の周囲に漂う外気を導入することができる。その結果、内部空間WT1,WT2,WT3,WT4を含む複数の空間に漂う空気の循環効率がさらに向上し、ヒートシンク710によるインダクターL1、トランジスターM1,M2、及び集積回路500のそれぞれで生じた熱の放出効率がさらに向上する。
また、ヘッド駆動モジュール10は、図12に示すような冷却ファン770を有してもよい。冷却ファン770は、ヒートシンク710の-X2側の上部に設けられた開口部714を介して、ヘッド駆動モジュール10の内部に外気を導入する。
具体的には、開口部714は、ヘッド駆動モジュール10の内部と連通する開口であっ
て、好ましくは、内部空間WT1,WT2,WT3,WT4を含む複数の空間と連通している。そして、冷却ファン770が動作することで、開口部714を介して、ヘッド駆動モジュール10の内部に外気が導入される。すなわち、冷却ファン770は、インダクターL1とトランジスターM1との間に気体を導入する。これにより、内部空間WT1,WT2,WT3,WT4を含む複数の空間を含むヘッド駆動モジュール10の内部に漂う空気の循環効率がさらに向上し、その結果、ヒートシンク710によるインダクターL1、トランジスターM1,M2、及び集積回路500のそれぞれで生じた熱の放出効率がさらに向上する。
ここで、冷却ファン770がヘッド駆動モジュール10の内部に外気を導入するとは、冷却ファン770が直接外気を取り込むように駆動することに限られるものではなく、冷却ファン770がヘッド駆動モジュール10の内部に漂う空気を外部に放出するように駆動することで、ヘッド駆動モジュール10に形成された開口を介して、ヘッド駆動モジュール10の内部に外気が導入される場合も含まれる。
以上のように構成された液体吐出装置1が電子機器の一例であり、配線基板810が基板の一例であり、配線基板810に設けられたインダクターL1が第1電子部品の一例であり、配線基板810に設けられ、インダクターL1よりも部品高さの小さなトランジスターM1が第2電子部品の一例であり、配線基板810に設けられ、インダクターL1よりも部品高さの小さな集積回路500が第3電子部品の一例である。また、インダクターL1がインダクター素子の一例であり、トランジスターM1がトランジスター素子の一例であり、集積回路500が集積回路装置の一例である。また、ヒートシンク710に含まれる突出部715が第1突出部の一例であり、突出部716が第2突出部の一例であり、突出部717が第3突出部の一例である。また、熱伝導部材730が第1熱伝導部材の一例であり、熱伝導部材740が第2熱伝導部材の一例であり、熱伝導部材760が第3熱伝導部材の一例である。そして、ヘッド駆動モジュール10の内部に形成された内部空間WT2が風洞空間の一例であり、ヘッド駆動モジュール10の内部に気体としての外気を導入する冷却ファン770が送風ファンの一例である。
1.6 作用効果
以上のように構成された第1実施形態の液体吐出装置1では、ヘッド駆動モジュール10が有するヒートシンク710がインダクターL1及びトランジスターM1を含む駆動回路52の各種電子部品を覆うように設けられ、駆動回路基板800が有する配線基板810に取り付けられる底部711、側部712,713を含む基部と、底部711からインダクターL1に向かい突出し、熱伝導部材730と接触する突出部715と、底部711からトランジスターM1に向かい突出し、熱伝導部材740と接触する突出部716と、を有し、配線基板810の法線方向に相当するZ2方向に沿った突出部715の長さが、配線基板810の法線方向に相当するZ2方向に沿った突出部716の長さよりも短いとの特徴的な構成を有する。すなわち、ヒートシンク710には、配線基板810に設けられたインダクターL1、トランジスターM1を含む各種電子部品を覆うように配線基板810に取り付けられるとともに、インダクターL1、トランジスターM1を含む各種電子部品に応じて長さが異なり、インダクターL1、トランジスターM1を含む各種電子部品の熱を放出するための複数の突出部を有する。
これにより、インダクターL1、トランジスターM1を含む高さや寸法が異なり、発熱する複数の電子部品と、配線基板810に設けられたインダクターL1、トランジスターM1を含む発熱する各種電子部品を覆うように配線基板810に取り付けられたヒートシンク710との間に、高さや寸法の違いを要因とする接触状態のばらつきが生じるおそれが低減する。その結果、ヒートシンク710による配線基板810に設けられたインダクターL1、トランジスターM1を含む各種電子部品の熱の放出効率が向上する。すなわち
、ヒートシンク710は、サイズや寸法が異なる複数の電子部品で生じた熱を効率よく放出することができる。
また、第1実施形態の液体吐出装置1では、インダクターL1とヒートシンク710が有する突出部715との双方と接触する熱伝導部材730、及びトランジスターM1とヒートシンク710が有する突出部716との双方と接触する熱伝導部材740とを有する。これにより、ヒートシンク710が配線基板810の取り付けられた状態において、熱伝導部材730が、インダクターL1とヒートシンク710との間の緩衝材として機能し、熱伝導部材740が、トランジスターM1とヒートシンク710との間の緩衝材として機能する。その結果、ヒートシンク710が配線基板810の取り付けられる際に生じるばらつきや誤差に起因して、インダクターL1とヒートシンク710が有する突出部715との間、及びトランジスターM1とヒートシンク710が有する突出部716との間の接触状態にばらつきが生じるおそれが低減し、インダクターL1、及びトランジスターM1で生じた熱の放出効率が向上するとともに、インダクターL1、及びトランジスターM1に意図しない応力が加わるおそれが低減し、液体吐出装置1の動作の信頼性が向上する。
また、第1実施形態の液体吐出装置1では、熱伝導部材730が、塑性熱伝導体732と弾性熱伝導体734とを含み、塑性熱伝導体732と弾性熱伝導体734とは互いに接触している。これにより、ヒートシンク710によりインダクターL1等の磁界を生じさせる電子部品の熱を放出する場合であっても、弾性熱伝導体734によって、一般的に熱伝導率が高い金属が用いられるヒートシンク710と、インダクターL1等の磁界を生じさせる電子部品との距離を確保することができる。その結果、インダクターL1等の電子部品で生じた磁界に金属製のヒートシンク710が干渉することにより動作の安定が低下するおそれが低減するとともに、インダクターL1等の電子部品で生じた磁界により生じた誘導電流によりヒートシンク710が発熱し、インダクターL1等の電子部品で生じた熱の放出効率が低下するおそれが低減する。すなわち、熱伝導部材730が、塑性熱伝導体732と弾性熱伝導体734とを含み、塑性熱伝導体732と弾性熱伝導体734とは互いに接触していることで、インダクターL1等の磁界を生じさせる電子部品であっても、動作の安定性が低下することなく、効率よく熱を放出することができる。
1.7 変形例
以上のように第1実施形態における液体吐出装置1が有するヘッド駆動モジュール10では、熱伝導部材740がトランジスターM1で生じた熱を突出部716に放出し、熱伝導部材750がトランジスターM2で生じた熱を突出部716に放出するとして説明をおこなったが、トランジスターM1とトランジスターM2とは、1つの難燃性及び電気絶縁性を有する物質であって、シリコーンやアクリル樹脂を含み、熱伝導性を有するゲルシートやゴムシートを介して、トランジスターM1及びトランジスターM2で生じた熱を突出部716に放出してもよい。この場合であっても、上述した実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
2.第2実施形態
次に第2実施形態の電子機器の一例としての液体吐出装置1について説明する。なお、第2実施形態の液体吐出装置1について説明するにあたり、同様の構成については、同じ符号を付し、その説明を簡略又は省略する。第2実施形態における液体吐出装置1では、ヒートシンク710と、インダクターL1との間に位置する熱伝導部材730、ヒートシンク710と、トランジスターM1との間に位置する熱伝導部材740、及びヒートシンク710と、集積回路500との間に位置する熱伝導部材760のそれぞれの大きさが、第1実施形態における液体吐出装置1と異なる。
図15は、第2実施形態のヘッド駆動モジュール10の断面の一例を示す図である。図15では、図14と同様に、ヘッド駆動モジュール10を駆動回路52が有するインダクターL1、トランジスターM1、及び集積回路500を通るように切断した場合の断面図を示している。
図15に示すように、第2実施形態のヘッド駆動モジュール10において、インダクターL1とヒートシンク710の突出部715との間に位置する熱伝導部材730に含まれる弾性熱伝導体734は、インダクターL1よりも大きく、また、トランジスターM1とヒートシンク710の突出部716との間に位置する熱伝導部材740は、トランジスターM1よりも大きく、また、集積回路500とヒートシンク710の突出部717との間に位置する熱伝導部材760は、集積回路500よりも大きい点で第1実施形態の液体吐出装置1が有するヘッド駆動モジュール10と異なる。
具体的には、インダクターL1とヒートシンク710の突出部715との間に位置する熱伝導部材730に含まれる弾性熱伝導体734は、配線基板810の法線方向であるZ2方向と交差するX2方向に沿ってヘッド駆動モジュール10を見た場合、インダクターL1の大きさよりも大きい。それ故に、弾性熱伝導体734は、インダクターL1の+Y2側、及びインダクターL1の-Y2側において、-Z2方向に湾曲する。これにより、弾性熱伝導体734とインダクターL1とは、インダクターL1の側面でも接触する。その結果、インダクターL1で生じた熱の内、インダクターL1の側面から放出される熱も弾性熱伝導体734を伝導しヒートシンク710から放出することができる。
さらに、図15に示すように、インダクターL1の+Y2側、及びインダクターL1の-Y2側において、-Z2方向に湾曲する弾性熱伝導体734の少なくとも一部が、配線基板810と接触することで、インダクターL1で生じた熱の内、配線基板810に伝導し放出される熱も弾性熱伝導体734を伝導しヒートシンク710から放出することができる。
すなわち、第2実施形態のヘッド駆動モジュール10では、配線基板810の法線方向であるZ2方向と交差するX2方向から見た場合の弾性熱伝導体734を含む熱伝導部材730の大きさは、配線基板810の法線方向であるZ2方向と交差するX2方向から見た場合のインダクターL1の大きさよりも大きく、それ故に、弾性熱伝導体734を含む熱伝導部材730は、より効率よくインダクターL1で生じた熱をヒートシンク710に伝導することができる。
同様に、トランジスターM1とヒートシンク710の突出部716との間に位置する熱伝導部材740は、配線基板810の法線方向であるZ2方向と交差するX2方向に沿ってヘッド駆動モジュール10を見た場合、トランジスターM1の大きさよりも大きい。それ故に、熱伝導部材740は、トランジスターM1の+Y2側、及びトランジスターM1の-Y2側において、-Z2方向に湾曲する。これにより、熱伝導部材740とトランジスターM1とは、トランジスターM1の側面でも接触する。その結果、トランジスターM1で生じた熱の内、トランジスターM1の側面から放出される熱も熱伝導部材740を伝導しヒートシンク710から放出することができる。
さらに、図15に示すように、トランジスターM1の+Y2側、及びトランジスターM1の-Y2側において、-Z2方向に湾曲する熱伝導部材740の少なくとも一部が、配線基板810と接触することで、トランジスターM1で生じた熱の内、配線基板810に伝導し放出される熱も熱伝導部材740を伝導しヒートシンク710から放出することができる。
すなわち、第2実施形態のヘッド駆動モジュール10では、配線基板810の法線方向であるZ2方向と交差するX2方向から見た場合の熱伝導部材740の大きさは、配線基板810の法線方向であるZ2方向と交差するX2方向から見た場合のトランジスターM1の大きさよりも大きく、それ故に、熱伝導部材740は、より効率よくトランジスターM1で生じた熱をヒートシンク710に伝導することができる。
同様に、集積回路500とヒートシンク710の突出部717との間に位置する熱伝導部材760は、配線基板810の法線方向であるZ2方向と交差するX2方向に沿ってヘッド駆動モジュール10を見た場合、集積回路500の大きさよりも大きい。それ故に、熱伝導部材760は、集積回路500の+Y2側、及び集積回路500の-Y2側において、-Z2方向に湾曲する。これにより、熱伝導部材760と集積回路500とは、集積回路500の側面でも接触する。その結果、集積回路500で生じた熱の内、集積回路500の側面から放出される熱も熱伝導部材760を伝導しヒートシンク710から放出することができる。
さらに、図15に示すように、集積回路500の+Y2側、及び集積回路500の-Y2側において、-Z2方向に湾曲する熱伝導部材760の少なくとも一部が、配線基板810と接触することで、集積回路500で生じた熱の内、配線基板810に伝導し放出される熱も熱伝導部材760を伝導しヒートシンク710から放出することができる。
すなわち、第2実施形態のヘッド駆動モジュール10では、配線基板810の法線方向であるZ2方向と交差するX2方向から見た場合の熱伝導部材760の大きさは、配線基板810の法線方向であるZ2方向と交差するX2方向から見た場合の集積回路500の大きさよりも大きく、それ故に、熱伝導部材760は、より効率よく集積回路500で生じた熱をヒートシンク710に伝導することができる。
ここで、第2実施形態のヘッド駆動モジュール10では、配線基板810の法線方向であるZ2方向と交差するX2方向から見た場合の熱伝導部材730,740,760の大きさが、配線基板810の法線方向であるZ2方向と交差するX2方向から見た場合のインダクターL1、トランジスターM1、及び集積回路500の大きさよりも大きいとして説明を行ったが、配線基板810の法線方向であるZ2方向と交差するY2方向から見た場合の熱伝導部材730,740,760の大きさが、配線基板810の法線方向であるZ2方向と交差するY2方向から見た場合のインダクターL1、トランジスターM1、及び集積回路500の大きさよりも大きくてもよく、配線基板810の法線方向であるZ2方向と交差するX2方向、及びY2方向の双方から見た場合の熱伝導部材730,740,760の大きさが、配線基板810の法線方向であるZ2方向と交差するX2方向、及びY2方向の双方から見た場合のインダクターL1、トランジスターM1、及び集積回路500の大きさよりも大きくてもよい。
また、図15では図示を省略しているが、配線基板810の法線方向であるZ2方向と交差するX2方向及びY2方向の少なくとも一方から見た場合の熱伝導部材750の大きさが、配線基板810の法線方向であるZ2方向と交差するX2方向及びY2方向の少なくとも一方から見た場合のトランジスターM2の大きさよりも大きくてもよい。
以上のように構成された第2実施形態の電子機器の一例としての液体吐出装置1では、第1実施形態の液体吐出装置1と同様の作用効果を奏するとともに、インダクターL1、トランジスターM1,M2、及び集積回路500で生じた熱のヒートシンク710による放熱効率をさらに高めることができる。
3.第3実施形態
次に第3実施形態の電子機器の一例としての液体吐出装置1について説明する。なお、第3実施形態の液体吐出装置1について説明するにあたり、第1実施形態、及び第2実施形態と同様の構成については、同じ符号を付し、その説明を簡略又は省略する。第3実施形態における液体吐出装置1では、熱伝導部材群720がヒートシンク710とトランジスターM1及び集積回路500との間に位置し、トランジスターM1及び集積回路500の双方と接触する熱伝導部材745を有する点で、第1実施形態及び第2実施形態における液体吐出装置1と異なる。なお、説明は省略するが、ヒートシンク710とトランジスターM2との間に位置する熱伝導部材750の大きさが、第1実施形態における液体吐出装置1と異なってもよい。
図16は、第3実施形態のヘッド駆動モジュール10の断面の一例を示す図である。図16では、図14及び図15と同様に、ヘッド駆動モジュール10を駆動回路52が有するインダクターL1、トランジスターM1、及び集積回路500を通るように切断した場合の断面図を示している。
図16に示すように、第3実施形態のヘッド駆動モジュール10において、ヒートシンク710は、突出部716,717に代えて、底部711からトランジスターM1及び集積回路500に向けて突出する突出部719を有する。また、熱伝導部材群720は、熱伝導部材740,750に代えて、突出部719とトランジスターM1及び集積回路500との間に位置し、突出部719とトランジスターM1及び集積回路500とに接触する熱伝導部材745を含む。
熱伝導部材745は、弾性を有するシート状の部材であって、+Z2側の面で突出部719と接触し、-Z2側の面でトランジスターM1及び集積回路500と接触している。すなわち、熱伝導部材745は、+Z2側の面で突出部719と接触し、-Z2側の面でトランジスターM1接触するとともに、熱伝導部材745の少なくとも一部が集積回路500と接触している。換言すれば、熱伝導部材745は、トランジスターM1及び集積回路500で生じた熱を、突出部719を介してヒートシンク710に伝導する。
この場合において、トランジスターM1及び集積回路500とヒートシンク710の突出部719との間に位置する熱伝導部材745は、配線基板810の法線方向であるZ2方向と交差するX2方向に沿ってヘッド駆動モジュール10を見た場合のトランジスターM1の大きさと集積回路500の大きさの和よりも大きい。それ故に、熱伝導部材745は、トランジスターM1の+Y2側、トランジスターM1の-Y2側、集積回路500の+Y2側、及び集積回路500の-Y2側において、-Z2方向に湾曲する。これにより、熱伝導部材745とトランジスターM1とは、トランジスターM1の側面でも接触し、また、熱伝導部材745と集積回路500とは、集積回路500の側面でも接触する。その結果、トランジスターM1及び集積回路500で生じた熱の内、トランジスターM1及び集積回路500の側面から放出される熱も熱伝導部材745を伝導しヒートシンク710から放出することができる。
すなわち、第3実施形態のヘッド駆動モジュール10において、配線基板810の法線方向であるZ2方向と交差するX2方向から見た場合の熱伝導部材745の大きさが、配線基板810の法線方向であるZ2方向と交差するX2方向から見た場合のトランジスターM1の大きさと集積回路500の大きさとの和よりも大きいことで、トランジスターM1及び集積回路500の側面から放出される熱のヒートシンク710における放出効率を高めることができる。
ここで、第3実施形態のヘッド駆動モジュール10において、突出部719は、Z2方向に沿って-Z2側から+Z2側に突出する複数のフィン部718を有してもよい。図1
7は、第3実施形態のヘッド駆動モジュール10の変形例の断面の一例を示す図である。図17に示すように、突出部719がZ2方向に沿って-Z2側から+Z2側に突出する複数のフィン部718を有することで、トランジスターM1及び集積回路500の側面から放出される熱のヒートシンク710における放出効率をさらに高めることができる。
以上のように構成された第3実施形態の電子機器の一例としての液体吐出装置1であっても、第1実施形態の液体吐出装置1と同様の作用効果を奏することができる。ここで、熱伝導部材745が第3実施形態における第2熱伝導部材の一例である。
以上、実施形態及び変形例について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。例えば、上記の実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
上述した実施形態から以下の内容が導き出される。
電子機器の一態様は、
基板と、
前記基板に設けられた第1電子部品と、
前記基板に設けられ、前記基板の法線方向における厚さが前記第1電子部品よりも小さな第2電子部品と、
前記第1電子部品と接触している第1熱伝導部材と、
前記第2電子部品と接触している第2熱伝導部材と、
前記基板に取り付けられたヒートシンクと、
を備え、
前記ヒートシンクは、
前記第1電子部品及び前記第2電子部品を覆うように設けられ、前記基板に取り付けられた基部と、
前記基部から前記第1電子部品に向かい突出し、前記第1熱伝導部材と接触している第1突出部と、
前記基部から前記第2電子部品に向かい突出し、前記第2熱伝導部材と接触している第2突出部と、
を含み、
前記法線方向における前記第1突出部の長さは、前記法線方向における前記第2突出部の長さよりも短い。
この電子機器によれば、ヒートシンクの基部から突出する第1突出部、及び第2突出部の長さを任意に変更することで、第1電子部品と第2電子部品との部品高さが異なる場合であっても、ヒートシンクによって、第1電子部品と第2電子部品とで生じた熱を効率よく放出することができる。
前記電子機器の一態様において、
送風ファンを備え、
前記法線方向と交差する方向において、前記第1電子部品と前記第2電子部品とは、離
間して位置し、
前記送風ファンは、前記第1電子部品と前記第2電子部品との間に気体を導入してもよい。
この電子機器によれば、送風ファンにより導入された気体によって、ヒートシンクによる熱の放出効率が向上し、その結果、ヒートシンクによって、第1電子部品と第2電子部品とで生じた熱をより効率よく放出することができる。
前記電子機器の一態様において、
前記基板、前記第1電子部品、前記第2電子部品、及び前記基部は、風洞空間を構成してもよい。
この電子機器によれば、第1電子部品及び第2電子部品を含んで風洞空間が構成されることで、第1電子部品及び第2電子部品と外気とが接触する接触面積が増加する。その結果、第1電子部品及び第2電子部品の熱の放出効率さらに向上するとともに、電子機器の小型化も可能となる。
前記電子機器の一態様において、
前記法線方向と交差する方向から見た場合の前記第1熱伝導部材の大きさは、前記法線方向と交差する方向から見た場合の前記第1電子部品の大きさよりも大きくてもよい。
この電子機器によれば、第1熱伝導部材の大きさを第1電子部品の大きさよりも大きくすることで、第1熱伝導部材の一部が第1電子部品の側面や、第1電子部品が設けられた基板と接触する。その結果、第1熱伝導部材による第1電子部品で生じた熱の伝導効率が向上し、第1電子部品の熱の放出効率さらに向上する。
前記電子機器の一態様において、
前記法線方向と交差する方向から見た場合の前記第2熱伝導部材の大きさは、前記法線方向と交差する方向から見た場合の前記第2電子部品の大きさよりも大きくてもよい。
この電子機器によれば、第2熱伝導部材の大きさを第2電子部品の大きさよりも大きくすることで、第2熱伝導部材の一部が第2電子部品の側面や、第2電子部品が設けられた基板と接触する。その結果、第2熱伝導部材による第2電子部品で生じた熱の伝導効率が向上し、第2電子部品の熱の放出効率さらに向上する。
前記電子機器の一態様において、
前記基板に設けられ、前記法線方向における厚さが前記第1電子部品よりも小さな第3電子部品を備え、
前記第2熱伝導部材の少なくとも一部は、前記第3電子部品と接触していてもよい。
この電子機器によれば、第2熱伝導部材が第2電子部品に加えて第3電子部品と接触することで、電子機器が有する部品点数を増加させることなく第2電子部品と第3電子部品との双方で生じた熱を放出することがでる。
前記電子機器の一態様において、
前記法線方向と交差する方向から見た場合の前記第2熱伝導部材の大きさは、前記法線方向と交差する方向から見た場合の前記第2電子部品の大きさと前記第3電子部品の大きさとの和よりも大きくてもよい。
この電子機器によれば、第2熱伝導部材の大きさを第2電子部品の大きさと第3電子部
品の大きさとの和よりも大きくすることで、第2熱伝導部材の一部が第2電子部品の側面、第3電子部品の側面、及び第2電子部品と第3電子部品とが設けられた基板と接触する。その結果、第2熱伝導部材は、第2電子部品で生じた熱、及び第3電子部品で生じた熱をより効率よく伝導することができ、その結果、第2電子部品、及び第3電子部品の熱の放出効率さらに向上する。
前記電子機器の一態様において、
前記基板に設けられ、前記第1電子部品よりも前記法線方向における厚さが小さな第3電子部品と、
前記第3電子部品と接触している第3熱伝導部材と、
前記基部から前記第3電子部品に向かい突出し、前記第3熱伝導部材と接触している第3突出部と、
を備えてもよい。
この電子機器によれば、基板に発熱する複数の電子部品が設けられている場合であっても、ヒートシンクが発熱する電子部品の数に応じた複数の突出部を有することで、ヒートシンクによる熱の放出効率を高めることができる。
前記電子機器の一態様において、
前記法線方向と交差する方向から見た場合の前記第3熱伝導部材の大きさは、前記法線方向と交差する方向から見た場合の前記第3電子部品の大きさよりも大きくてもよい。
この電子機器によれば、第3熱伝導部材の大きさを第3電子部品の大きさよりも大きくすることで、第3熱伝導部材の一部が第3電子部品の側面や、第3電子部品が設けられた基板と接触する。その結果、第3熱伝導部材による第3電子部品で生じた熱の伝導効率が向上し、第3電子部品の熱の放出効率さらに向上する。
前記電子機器の一態様において、
前記第1電子部品は、インダクター素子であり、
前記第2電子部品は、トランジスター素子であり、
前記第3電子部品は、集積回路装置であってもよい。
この電子機器によれば、ヒートシンクが大きな発熱を生じ得る電子部品に対応した突出部を有することで、ヒートシンクによる熱の放出効率をさらに高めることができる。
前記電子機器の一態様において、
液体を吐出する吐出ヘッドを備えてもよい。
この電子機器によれば、電子機器が液体を吐出する液体吐出ヘッドを有する場合であっても、ヒートシンクが第1電子部品、及び第2電子部品で生じた熱を効率よく放出することができるので、第1電子部品、及び第2電子部品で生じた熱が液体に寄与するおそれが低減する。その結果、液体に物性の変化が生じるおそれが低減し、吐出ヘッドにおける液体の吐出精度が向上する。すなわち、液体の吐出に高い精度が求められる吐出ヘッドが設けられた電子機器である場合に、より顕著な効果を奏する。
1…液体吐出装置、2…制御ユニット、3…液体容器、4…搬送ユニット、5…吐出ユニット、10…ヘッド駆動モジュール、20…液体吐出モジュール、23…吐出モジュール、30…配線部材、31…筐体、33…集合基板、34…流路構造体、35…ヘッド基板、37…分配流路、39…固定板、41…搬送モーター、42…搬送ローラー、50…
駆動信号出力回路、52…駆動回路、53…基準電圧出力回路、60…圧電素子、100…制御回路、101…集積回路、120…変換回路、200…駆動信号選択回路、201…集積回路、210…選択制御回路、212…シフトレジスター、214…ラッチ回路、216…デコーダー、220…復元回路、230…選択回路、232a,232b,232c…インバーター、234a,234b,234c…トランスファーゲート、311…開口部、313…集合基板挿通部、315,317…保持部材、330…接続部、341…導入部、343…貫通孔、351…開口部、352,353,355…切欠部、371…開口部、373…導入部、388…配線部材、391…開口部、500…集積回路、510…変調回路、512,513…加算器、514…コンパレーター、515…インバーター、516…積分減衰器、517…減衰器、520…ゲートドライブ回路、521,522…ゲートドライバー、550…増幅回路、560…復調回路、570,572…帰還回路、590…電源回路、600…吐出部、610…振動板、611…リード電極、620…コンプライアンス基板、621…封止膜、622…固定基板、623…ノズルプレート、623a…液体噴射面、630…連通板、641…保護基板、642…流路形成基板、643…貫通孔、644…保護空間、660…ケース、661…導入路、662…接続口、665…凹部、710…ヒートシンク、711…底部、712,713…側部、714…開口部、715,716,717…突出部、718…フィン部、719…突出部、720…熱伝導部材群、730…熱伝導部材、732…塑性熱伝導体、734…弾性熱伝導体、740,745,750,760…熱伝導部材、770…冷却ファン、780…ネジ、800…駆動回路基板、810…配線基板、811,812,813,814…辺、820…貫通孔、C1~C5…コンデンサー、CB…圧力室、CN1,CN2…接続部、D1…ダイオード、FC…配線部材、L1…インダクター、Ln1,Ln2…ノズル列、M1,M2…トランジスター、MN…マニホールド、N…ノズル、P…媒体、R1~R6…抵抗、RA,RB…供給連通路、RK1,RK2…圧力室連通路、RR…ノズル連通路、RX…接続連通路、Su1,Su2…流路プレート、WT1~WT4…内部空間

Claims (11)

  1. 基板と、
    前記基板に設けられた第1電子部品と、
    前記基板に設けられ、前記基板の法線方向における厚さが前記第1電子部品よりも小さな第2電子部品と、
    前記第1電子部品と接触している第1熱伝導部材と、
    前記第2電子部品と接触している第2熱伝導部材と、
    前記基板に取り付けられたヒートシンクと、
    を備え、
    前記ヒートシンクは、
    前記第1電子部品及び前記第2電子部品を覆うように設けられ、前記基板に取り付けられた基部と、
    前記基部から前記第1電子部品に向かい突出し、前記第1熱伝導部材と接触している第1突出部と、
    前記基部から前記第2電子部品に向かい突出し、前記第2熱伝導部材と接触している第2突出部と、
    を含み、
    前記法線方向における前記第1突出部の長さは、前記法線方向における前記第2突出部の長さよりも短い、
    ことを特徴とする電子機器。
  2. 送風ファンを備え、
    前記法線方向と交差する方向において、前記第1電子部品と前記第2電子部品とは、離間して位置し、
    前記送風ファンは、前記第1電子部品と前記第2電子部品との間に気体を導入する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記基板、前記第1電子部品、前記第2電子部品、及び前記基部は、風洞空間を構成する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子機器。
  4. 前記法線方向と交差する方向から見た場合の前記第1熱伝導部材の大きさは、前記法線方向と交差する方向から見た場合の前記第1電子部品の大きさよりも大きい、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子機器。
  5. 前記法線方向と交差する方向から見た場合の前記第2熱伝導部材の大きさは、前記法線方向と交差する方向から見た場合の前記第2電子部品の大きさよりも大きい、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電子機器。
  6. 前記基板に設けられ、前記法線方向における厚さが前記第1電子部品よりも小さな第3電子部品を備え、
    前記第2熱伝導部材の少なくとも一部は、前記第3電子部品と接触している、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電子機器。
  7. 前記法線方向と交差する方向から見た場合の前記第2熱伝導部材の大きさは、前記法線方向と交差する方向から見た場合の前記第2電子部品の大きさと前記第3電子部品の大きさとの和よりも大きい、
    ことを特徴とする請求項6に記載の電子機器。
  8. 前記基板に設けられ、前記第1電子部品よりも前記法線方向における厚さが小さな第3電子部品と、
    前記第3電子部品と接触している第3熱伝導部材と、
    前記基部から前記第3電子部品に向かい突出し、前記第3熱伝導部材と接触している第3突出部と、
    を備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電子機器。
  9. 前記法線方向と交差する方向から見た場合の前記第3熱伝導部材の大きさは、前記法線方向と交差する方向から見た場合の前記第3電子部品の大きさよりも大きい、
    ことを特徴とする請求項8に記載の電子機器。
  10. 前記第1電子部品は、インダクター素子であり、
    前記第2電子部品は、トランジスター素子であり、
    前記第3電子部品は、集積回路装置である、
    ことを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項に記載の電子機器。
  11. 液体を吐出する吐出ヘッドを備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の電子機器。
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