JP2023021916A - ジャイロスコープ最適化位置保持を備えた船舶 - Google Patents
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Abstract
【課題】推進システムおよびジャイロスコープ安定化システムを同時に動作させて、船舶が位置保持モードで動作している場合にジャイロスコープ安定化システムの効率的な動作を保証するためのシステムを提供する。【解決手段】本システムは船舶推進装置27、28と、ジャイロスコープスタビライザーシステムと、船舶推進装置およびジャイロスコープスタビライザーシステムに動作可能に結合された制御装置116とを備え、制御装置は船舶推進装置の動作を制御して、船舶を選択されたグローバル位置および/または船首方位に維持しながら、ジャイロスコープスタビライザーシステムの制御トルク出力を最小限に抑えるように構成されている。【選択図】図11
Description
本開示は船舶のための操縦システムに関し、より具体的には、推進システムおよびジャイロスコープ安定化システムを同時に動作させて、船舶が位置保持モードで動作している場合にジャイロスコープ安定化システムの効率的な動作を保証するためのシステムおよび方法に関する。
米国特許第7,305,928号は、船舶がそのオペレータによって選択された所望の位置および船首方位に従ってそのグローバル位置および船首方位を維持するように船舶を操縦する船舶位置決めシステムを開示している。ジョイスティックと共に使用する場合、船舶のオペレータはこのシステムを位置保持有効化モードに置くことができ、次いで本システムは、アクティブモードから非アクティブモードへのジョイスティックの最初の変更時に得られた所望の位置を維持する。このようにしてオペレータは手動で船舶を選択的に操縦することができ、ジョイスティックを放した場合に、船舶はオペレータがジョイスティックによりそれを操縦することを止めた瞬間にそれがあった位置を維持する。
米国特許第8,417,399号は、位置保持モードにおいてピッチおよびロールの少なくとも1つを最小限に抑える、船舶を方向付けるためのシステムおよび方法を開示している。メモリおよびプログラム可能な回路を有する制御装置は、複数の船舶推進装置の動作を制御して、船舶の向きを選択されたグローバル位置および船首方位に維持するようにプログラムされている。制御装置はグローバル位置における船舶の実際のピッチおよび実際のロールの少なくとも1つを受信し、かつ複数の船舶推進ユニットの動作を制御して船舶の船首方位を変更し、船舶を選択されたグローバル位置に維持しながら実際のピッチおよび実際のロールの少なくとも1つを最小限に抑える。
米国特許第8,478,464号は、位置保持モードにおいて利用可能な推力を高めるために船舶を方向付けるためのシステムおよび方法を開示している。メモリおよびプログラム可能な回路を有する制御装置は、複数の船舶推進装置の動作を制御して船舶の向きを選択されたグローバル位置に維持するようにプログラムされている。制御装置は、船舶を選択されたグローバル位置に維持するために必要な複数の船舶推進装置に関連づけられた合成推力ベクトルの方向を計算するようにプログラムされている。制御装置は、複数の船舶推進装置の動作を制御して船舶の実際の船首方位を変更し、実際の船首方位を推力ベクトルに位置合わせするようにプログラムされている。
米国特許第10,437,248号は、制御モジュールにおいて太陽の位置に対する船舶の位置を記述している相対的船首方位命令を決定することを含む、水域における船舶の位置を制御する方法を開示している。船舶のための目標グローバル位置を受信し、かつ現在の日付および現在の時間に基づいて目標グローバル位置に対する太陽の位置を決定する。太陽の位置および相対的船首方位命令に基づいて船舶のために太陽により調整された船首方位を計算する。船舶の現在の船首方位を決定し、船舶上の推進装置を制御して船舶を目標グローバル位置に位置決めし、かつ船舶の現在の船首方位を太陽により調整された船首方位に位置合わせする。
米国特許第10,671,073号は、船舶の姿勢に関する測定値を受信すること、およびその測定値に基づいて水の粗さ状態を推定することを含む、船舶をグローバル位置および/または船首方位に維持するための方法を開示している。船舶の実際のグローバル位置と目標グローバル位置との差および/または船舶の実際の船首方位と目標船首方位との差を決定する。この方法は、位置の差に基づく所望の線速度および/または船首方位の差に基づく所望の回転速度を計算することを含む。船舶の実際の線速度および/または実際の回転速度をその粗さ状態に基づいて選別する。この方法は、所望の線速度と選別された実際の線速度との差および/または所望の回転速度と選別された実際の回転速度との差を決定することを含む。この方法は、線速度の差および/または回転速度の差を最小限に抑えることができる船舶移動を計算すること、および計算された移動を実行することも含む。
米国特許第10,926,855号は、3自由度内で所望の船舶移動を示すために動かすことができる手動で操作可能な入力装置の位置を示す信号を受信すること、および手動で操作可能な入力装置の位置を船舶の所望の慣性速度と関連づけることを含む、複数の推進装置を有する船舶推進システムが備えられた船舶の低速推進を制御するための方法を開示している。次いで所望の慣性速度に基づいて、複数の推進装置のそれぞれのために操舵位置コマンドおよびエンジンコマンドを決定し、かつそれに応じて推進システムを制御する。船舶の実際の速度を測定し、かつ所望の慣性速度と実際の速度との差を決定し、その差をその後の操舵位置コマンドおよびエンジンコマンドの決定においてフィードバックとして使用する。
米国特許出願公開第2020/0140052号は、3自由度内で所望の船舶移動を示すために動かすことができる手動で操作可能な入力装置の位置を示す信号を受信すること、および手動で操作可能な入力装置の位置を船舶の所望の慣性速度と関連づけることを含む、複数の推進装置を有する船舶推進システムを備えた船舶の低速推進を制御するための方法を開示している。次いで所望の慣性速度に基づいて、複数の推進装置のそれぞれのために操舵位置コマンドおよびエンジンコマンドを決定し、かつそれに応じて推進システムを制御する。船舶の実際の速度を測定し、かつ所望の慣性速度と実際の速度との差を決定し、その差をその後の操舵位置コマンドおよびエンジンコマンド決定においてフィードバックとして使用する。
上記特許および特許出願公開はそれら全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本概要は、本明細書の発明を実施するための形態において以下でさらに説明されている選択された概念を紹介するために提供されている。本概要は、特許請求されている主題の重要または必須の特徴を特定するためのものでもなければ、特許請求されている主題の範囲を限定するのを助けるものとして使用されるものでもない。
本開示の一実施形態によれば、船舶を方向付けるためのシステムが提供される。本システムは船舶推進装置と、ジャイロスコープスタビライザーシステムと、船舶推進装置およびジャイロスコープスタビライザーシステムに動作可能に結合された制御装置とを備える。制御装置は船舶推進装置の動作を制御して、船舶を選択されたグローバル位置に維持しながらジャイロスコープスタビライザーシステムの制御トルク出力を最小限に抑えるように構成されている。
本開示の別の実施形態によれば、船舶を方向付けるための方法が提供される。本方法は、ジャイロスコープスタビライザーシステムの第1の制御トルク出力を決定すること、複数の船舶推進装置を作動させることにより船舶の船首方位を第1の方向に所定の船首方位量で変更すること、およびジャイロスコープスタビライザーシステムの第2の制御トルク出力を決定することを含む。本方法は、第1の制御トルク出力が少なくとも所定の変化量で第2の制御トルク出力よりも大きい場合に前記工程を繰り返すことをさらに含む。
本開示について以下の図を参照しながら説明する。同様の特徴および同様の構成要素を参照するために、図面全体を通して同じ番号が使用されている。
本明細書では、簡潔性、明確性および理解のために特定の用語が使用されている。そのような用語は便宜のためにのみ使用されており、広く解釈されることが意図されているため、先行技術の要件を超えてそこから不必要な限界が推定されるものではない。
図1~図15は、船舶ならびに船舶を方向付けし、かつ操縦するための制御システムの様々な実施形態を示す。当然のことながら、船舶および制御システムの特定の構成は例示である。実質的に異なる構成の船舶および/または制御システムと共に本開示に記載されている概念を提供することが可能である。例えば図面に示されている船舶は、制限された範囲または回転を有する第1および第2の船舶推進装置27、28を有する。但し当然のことながら、本開示に開示されている概念は船外機、船内機、船内外機またはポッドドライブなどの任意の数の船舶推進装置および任意の構成の推進装置を有する船舶に適用可能である。さらに本開示は、特定の種類のユーザ入力装置(例えば、ジョイスティック50)について説明している。但し当業者に知られているように、本開示に開示されている概念は異なる種類のユーザ入力装置と共に機能することができることも認識されたい。当業者によって認識されるように、さらなる均等物、代替物および修正形態も可能である。
図1および図2は、重心12を有する船舶10の概略上面図および側面図をそれぞれ示す。第1および第2の操舵軸21および22は、船舶10の船体の下に位置している第1および第2の船舶推進装置27および28の位置を表すために示されている。第1および第2の船舶推進装置27および28は、第1および第2の操舵軸21および22の周りでそれぞれ回転可能である。中心線24の左舷側にある第1の船舶推進装置27は、船舶10を上から見た場合に時計回りの方向に45°および反時計回りの方向に15°回転可能であるように構成されていてもよい。中心線24の右舷側に位置している第2の船舶推進装置28は、時計回りの方向に15°および反時計回りの方向に45°回転するように逆に構成されていてもよい。
図1および図2は、船舶10に作用する波、後流または風の力により船舶10の向きに対する望ましくない妨害を抑制するために使用することができるジャイロスコープスタビライザー16をさらに示す。ジャイロスコープスタビライザー16は、回転しているフライホイールの蓄積された角運動量の制御された歳差により安定化トルクを発生させることにより、これらの望ましくない動きを抑制する。例えば、ジャイロスコープスタビライザー16を利用して船舶10のロール運動(すなわち、中心線24の周りでの回転)を制御する場合、ジャイロスコープスタビライザー16内のフライホイールを垂直スピン軸20の周りで回転させてもよい。フライホイールの角運動量の保存によりフライホイールを、スピン軸20に直交した船舶の幅を横切って方向付けられているジンバル軸すなわち歳差軸18の周りで歳差運動させる。ジンバル軸18の周りでの歳差速度を制御することにより、スピン軸20の周りでのフライホイールの慣性回転モーメント、フライホイール角速度およびジンバル軸18の周りでの歳差速度に直接比例する中心線24の周りでの制御トルクを発生させる。制御トルクの方向はロールトルクの方向とは反対であり、これによりロールトルクによって引き起こされるあらゆる生じるロール運動を減衰させ、船舶10の乗船者により快適な経験を与える。
同一のロール対抗トルクを引き起こすために、ジャイロスコープスタビライザー16の他の向きが可能である。例えばジャイロスコープスタビライザー16は代わりに、フライホイールが軸18の周りで回転し、かつ軸20の周りで歳差運動をするように方向付けられてもよい。また例示的な実施形態では、ジャイロスコープスタビライザー16の構造により、船舶10の望ましくないロール、ピッチおよびヨー運動を減衰させるためにジャイロスコープスタビライザー16をリアルタイムで方向付けるために、スピン軸およびジンバル軸のあらゆる所望の向きへの適応を可能にしてもよい。制御モーメントジャイロスコープ(CMG)としても知られている船舶のためのそのようなジャイロスコープスタビライザーが当該技術分野で知られており、様々な供給業者によって製造されている(例えば、Seakeeper、VEEM Gyro)。
ジャイロスコープスタビライザーまたはCMGは船舶の望ましくない移動を減衰させる際のそれらの使用について当該技術分野で知られているが、位置保持操縦とジャイロスコープスタビライザーが発生する制御トルクの最適化とを一体化させる利用法は以前に実現されたことはない。現在のところ、ジャイロスコープスタビライザーが位置保持中に使用可能であれば、制御システムは一般にジャイロスコープスタビライザーが発生するトルクの大きさの制御に関わらず、船舶の選択された船首方位を維持する。船舶の船首方位の修正により、船舶の幾何学的形状ならびに波の方向および頻度などの因子に依存する船舶に生じるピッチもしくはロール運動を大きく減少させることができるので、この構成は非効率的である。船舶に生じるピッチまたはロールを減少させることにより、ジャイロスコープスタビライザーが発生する制御トルクの大きさをそれに応じて減少させることができ、それによりジャイロスコープスタビライザーによるエネルギー消費が少なくなる。本発明者は、船舶の制御システムが船首方位探索プロセスを行うのを可能にすることにより、ジャイロスコープスタビライザーが発生する制御トルクを最適化し、それによりエネルギーのより効率的な使用ならびに船舶の乗船者にとってより快適な経験をもたらすことができることが分かった。
次に図3~図6を参照すると、船舶10の所望の移動を達成するために船舶推進装置27および28によって引き起こされる推力およびモーメントの概略が提供されている。簡潔性のために、これらの近接移動に対する船舶10上のジャイロスコープスタビライザー16の効果は本明細書において扱われていないが、図14および図15を参照しながら以下にさらに詳細に説明されている。
図3は、船舶10を矢印30によって表されている方向に移動させることが望まれる場合に使用される本開示の1つの要素を示す。言い換えるとそれは、船舶のオペレータが前方もしくは後方方向へのどちらへの移動も伴わず、かつその重心12の周りでの回転も伴わずに右側に横方向移動させることを望む場合の状況を表している。これは、それらの推力ベクトルT1およびT2のどちらもが重心12と位置合わせされるように、第1および第2の船舶推進装置を回転させることにより行われる。これは、そうしなければ船舶10を回転させることができる力を加えるような重心12の周りでの有効なモーメントアームを推力ベクトルT1およびT2に与えない。第1および第2の推力ベクトルT1およびT2は反対方向であり、互いに大きさが等しい。これは、船舶10に対して合成される前方もしくは後方への力を生じさせない。第1および第2の推力ベクトルは、重心12で交差する線31および32に沿ってそれぞれ方向付けられている。図3に示すように、これらの2つの線31および32は角度θに位置決めされている。従って、第1および第2の船舶推進装置は中心線24に対して対称的に回転する。以下でより詳細に説明するように、第1および第2の推力ベクトルT1およびT2は、角度θのサインの関数として計算される中心線24に平行な成分に分解することができる。角度θの絶対量は互いに等しいため、中心線24に平行な方向のこれらの推力成分は、推力ベクトルT1およびT2が互いに等しければ互いに有効に打ち消し合う。矢印30によって表されている方向への移動は、角度θのコサインの関数として矢印30に平行(すなわち中心線24に垂直)な方向に分解される第1および第2の推力ベクトルT1およびT2の成分により生じる。矢印30に平行なこれらの2つの合成推力成分は加算的である。上で説明したように、推力ベクトルT1およびT2はどちらも重心12を通り抜け、従ってその点の周りにモーメントアームを有さないため、重心12の周りでのモーメントはゼロに等しい。
推力T1およびT2の多くの他の位置により、矢印30によって表されている所望の横方向移動を生じさせることができることが分かっているが、船舶10の重心12と一致した推力ベクトルの方向が最も有効であり、実行が容易である。またそれは船舶10の複雑な操縦の間に推進装置の全体的な動作を最小限に抑える。その有効性は、船舶10の望ましくない回転を回避するために第1および第2の推力の大きさを完全に釣り合わせる必要がないという事実により得られる。第1および第2の推力の大きさをほぼ釣り合わせることは望ましくない前方もしくは後方移動を回避するために必要であるが、推力が図3に示すように重心12で交差する線31および32に沿って方向付けられている限り、重心12の周りでの回転は生じない。
図3は、第1および第2の推力ベクトルT1およびT2ならびにそれらの2つの推力ベクトルの合力を示す。例えば第1の推力ベクトルは、第1の推力ベクトルT1にθのサインおよびθのコサインをそれぞれ掛けることにより、図3に示されている前方への力F1Yおよび横方向への力F1Xに分解することができる。同様に第2の推力ベクトルT2は、第2の推力ベクトルT2にθのサインおよびθのコサインをそれぞれ掛けることにより、後方への力F2Yおよび横方向への力F2Xに分解されている状態で示されている。前方への力F1Yおよび後方への力F2Yは互いに等しいので、それらは互いに打ち消し合い、合成された前方もしくは後方への力は船舶10に加えられない。横方向への力F1XおよびF2Xは他方で加算的であり、矢印30によって表されている横方向移動を生じさせる。線31および32は船舶10の重心12で交差するので、生じるモーメントは船舶に加えられない。従って、船舶10の唯一の移動は矢印30によって表されている横方向移動となる。
図4は、船舶10のオペレータが横方向移動および重心12の周りでの回転を伴わずに前方方向に移動することを望む場合の結果を示す。第1および第2の推力T1およびT2はそれらのそれぞれの線31および32に沿って向けられ、それらは重心12で交差する。推力T1およびT2はどちらもそれらの線に沿ってほぼ前方方向に加えられる。従って、これらの推力は図4に示されている力に分解する。横方向への力F1XおよびF2Xは互いに反対方向に等しい。従ってそれらは互いに打ち消し合い、横方向への力は船舶10に加えられない。力F1YおよびF2Yは他方でどちらも前方方向に向けられ、矢印36によって表されている移動が生じる。図4に表されている第1および第2の船舶推進システムの構成により、船舶10の横向きの移動またはその重心12の周りでの回転は生じない。前方移動36のみが生じる。
直線の移動と組み合わせられた船舶10の回転またはヨー運動が望まれる場合、それらの推力ベクトルは船舶10の重心12以外の中心線24上の点で交差するように、第1および第2の船舶推進装置を回転させる。これは図5に示されている。推力ベクトルT1およびT2は図5に示されていないが、それらの関連する線31および32は、重心12に完全に一致しない点38で交差してる状態で示されている。従って、有効なモーメントアームM1がその第1の操舵軸21の周りで回転する第1の船舶推進装置に関して存在する。モーメントアームM1は破線31に垂直であり、それに沿って第1の推力ベクトルが位置合わせされる。従ってそれは斜辺Hも含む直角三角形の一辺となる。図5の別の直角三角形は辺L、W/2および斜辺Hを含むことも理解されたい。図5に示されていないが明確性のために、モーメントアームM1に等しい大きさのモーメントアームM2が線32に沿って方向付けられた第2の推力ベクトルに関して存在する。推力ベクトルの交差する性質により、それらはそれぞれ前方/後方方向および左/右方向の両方の成分に分解する。これらの成分が互いに絶対量において等しい場合には、互いに打ち消し合うか加算的となり得る。絶対量において等しくない場合、それらは部分的に互いに打ち消し合うか加算的となり得る。但し、第1および第2の推力ベクトルが中心線24上の点38で交差する場合には、いくつかの直線方向に合力が存在する。
引き続き図5を参照すると、当業者は図5の角度θ、角度Φ、角度Π、Wに等しい第1の操舵軸21と第2の操舵軸22との間の距離ならびに重心12と第1および第2の操舵軸間に延在する線との間の垂直な距離の関数としてモーメントアームM1の長さを決定することができることが分かっている。この垂直な距離は図5ではLで示されている。第1の操舵軸21と重心12との間に延在する線の長さは図5に示されている三角形の斜辺であり、容易に決定することができる。角度Φの大きさは、第1の操舵軸21と中心線24との間の距離に対する長さLの比の逆正接に等しく、これは図5ではW/2で示されている。線Hの長さは既知であり、かつ角度Hの大きさが公知であるため、モーメントアームM1の長さは数学的に決定することができる。
上で説明したように、図6に矢印40によって表されているモーメントを船舶10に与えて、それをその重心12の周りで回転させることができる。このモーメントはいずれか一方の回転方向に与えることができる。またモーメント40による生じる回転力は、船舶に対する直線力と組み合わせるか単独で与えることができる。モーメント40と直線力とを組み合わせるために、第1および第2の推力ベクトルT1およびT2を図6に示されている点38で交差するように位置決めする。第1および第2の推力ベクトルT1およびT2を、船舶の中心線24上のこの点38で交差するようにそれらのそれぞれの破線31および32と位置合わせする。他方、直線力なしにモーメント40が船舶10上への唯一の力であることが望まれる場合、図6にT1’およびT2’によって表されている第1および第2の推力ベクトルを互いに平行関係で位置合わせする。これは有効に角度θを90°に等しくさせる。次いで、第1および第2の推力ベクトルT1’およびT2’を等しい大きさで反対方向に与えた場合、船舶10はモーメント40のみを受け、直線力を受けない。これにより船舶10を、前方/後方または左/右方向のいずれにも移動させずにその重心12の周りで回転させる。
図6では、第1および第2の推力ベクトルT1およびT2はほぼ反対の方向に向けられており、重心12に完全に一致しない点38で交差するように位置合わせされている。作図線は図6に示されていないが、有効なモーメントアームM1およびM2が第1および第2の推力ベクトルならびに重心12に関して存在する。従ってモーメントが矢印40によって表されているように船舶10に加えられる。推力ベクトルT1およびT2が互いに等しく、かつ線31および32に沿ってそれぞれ加えられ、かつこれらが中心線24の周りで反対方向に対称的である場合、中心線24に平行な正味の成分力は互いに等しく、従って前方/後方方向に船舶10に対して加えられる正味の直線力は存在しない。但し第1および第2の推力ベクトルT1およびT2も、加算的である中心線24に垂直な力に分解する。従って図6では、船舶10はモーメント40に応答して時計回りの方向に回転するにつれて右に向かって移動する。
前方/後方または左/右方向への横方向移動を伴わずに船舶10の回転を得るために、図6にT1’およびT2’として表されている第1および第2の推力ベクトルは、中心線24に平行な破線31’および32’に沿って向けられている。第1および第2の推力ベクトルT1’およびT2’は等しく、かつ対向する大きさを有する。従って、船舶10に対して前方/後方方向に加えられる正味の力は存在しない。推力ベクトルT1’およびT2’に関する角度θは90°に等しいため、中心線24に垂直な方向に船舶10に加えられる合力は生じない。従って、その重心12の周りでの船舶10の回転は直線移動を伴わずに達成される。
図7は、船舶に関するオペレータによって選択された所望の動きを表す信号を提供するために使用することができる手動で操作可能な制御装置を提供するジョイスティック50の簡略化された概略図である。多くの異なる種類のジョイスティックが当業者に知られている。図7の概略図はベース部52と、手で操作することができるハンドル54とを示す。典型的な用途では、ハンドルは一般に矢印56によって表されている方向に動かすことができ、軸58の周りでも回転可能である。当然のことながらジョイスティックハンドル54は、ベース部52内のその接続点の周りでそれを実質的に任意の方向に傾けることにより動かすことができる。破線56が図7の図の平面に示されているが、同様の種類の移動が図の平面に平行でない他の方向に可能である。
図8はジョイスティック50の上面図である。ハンドル54は矢印60および62によって表されているものを含む様々な方向に、図7に矢印56によって示されているように動かすことができる。但し当然のことながら、ハンドル54は軸58に対してあらゆる方向に動かすことができ、矢印60および62によって表されている2つの移動線に限定されない。実際にハンドル54の動きは、それがベース52内のその接続点の周りで傾けられる際に実質的に無限数の可能な経路を有する。ハンドル54は矢印66によって表されているように軸58の周りでも回転可能である。当業者は、ハンドル54の動きを介して船舶のオペレータによって表される船舶の所望の移動を表す信号を提供するために使用することができる、多くの異なる種類のジョイスティック装置に精通している。
引き続き図8を参照すると、オペレータが矢印62によって表されている左舷または右舷のいずれかに向かう純粋な直線移動または矢印60によって表されている前方もしくは後方方向への純粋な直線移動あるいはそれらの2つのあらゆる組み合わせを求める可能性があることが分かる。言い換えると、破線70に沿ってハンドル54を動かすことによって、右側および前方に向かうか左側および後方に向かう直線移動を命令することができる。同様に、線72に沿った直線移動を命令することができる。また当然のことながら、船舶のオペレータが矢印66によって表されている回転と組み合わせられた横方向または前方/後方への直線移動の組み合わせを要求することができる。ジョイスティック50の使用により、これらの可能性のいずれかを成し遂げることができる。ハンドル54の位置によって表されている移動の大きさ、すなわち強さもジョイスティックからの出力として提供してもよい。言い換えると、ハンドル54を一方側または他方側に向かって僅かに動かした場合、その方向に命令された推力は、代わりにハンドル54をベース52に関してその垂直位置から離れるようなより大きい大きさで動かした場合よりも小さい。さらに、矢印66によって表されている軸58の周りでのハンドル54の回転は、所望の移動の強さを表している信号を提供する。ハンドル軸58の周りでの僅かな回転は、船舶10の重心12の周りでの僅かな回転推力のためのコマンドを表す。他方、その軸の周りでのハンドル54のより激しい回転は、より高い大きさの回転推力のためのコマンドを表す。
図1~図8を参照すると、ジョイスティックハンドル54の動作は、船舶の実質的に任意の種類の所望の移動を表すために船舶10のオペレータによって使用することができることが分かる。ジョイスティック50からの信号の受信に応答して、好ましい実施形態に係るアルゴリズムはオペレータによって重心12の周りでの回転40が要求されているか否かを決定する。回転が要求されていない場合、それらの推力ベクトルが図3および図4に示すように重心12と位置合わせされ、かつその点で交差するように第1および第2の船舶推進装置を回転させる。これにより、第1および第2の推力ベクトルT1およびT2の大きさまたは方向に関わらず、船舶10に加えられるモーメントは生じない。次いで第1および第2の推力ベクトルの大きさおよび方向を、図3および図4と関連させて上で説明したように数学的に決定する。
他方、ジョイスティック50からの信号が重心12の周りでの回転が要求されていることを示す場合、第1および第2の船舶推進装置を重心12で交差しない線31および32に沿って向ける。代わりに、それらは中心線24に沿った別の点38で交差する。図6に示すように、この交点38は重心12より前にあってもよい。図6に示されている推力T1およびT2は、船舶10の時計回りの回転40を生じさせる。あるいは、それらが重心12の後ろにある中心線24に沿った点で交差するように第1および第2の船舶推進装置を回転させる場合、反対の効果が実現される。交点38が重心12より前にある場合、第1および第2の推力T1およびT2の方向を反転させて船舶10の回転を反時計回りの方向に生じさせることができることも認識されたい。
プロペラは、所与の回転速度のために後退ギヤで作動させた場合に、前進ギヤで作動させた場合と同じ有効性を有していない。従って図3を参照すると、2つのプロペラシステムを同一の回転速度で作動させた場合に、第1の推力T1は第2の推力T2に完全に等しくならない。それらを後退ギヤで作動させた場合のプロペラの相対効率を決定するために、比較的単純な較正手順に従うことができる。引き続き図3を参照すると、第1および第2の推力T1およびT2は図示されている方向に与えられており、重心12と位置合わせされている。これにより図示されている横方向移動30が生じる。但し、これは2つの推力ベクトルT1およびT2が互いに等しいと仮定している。典型的な較正手順では、第2の推力T2を与える逆に作動しているプロペラは、第1の推力ベクトルT1を与える前方に作動しているプロペラの約80%の効率であると最初に仮定する。それに応じて、第2の船舶推進装置が第1の船舶推進装置の125%の速度で作動する回転速度を選択した。前方もしくは後方移動が船舶10に生じた場合、その最初の仮定は正しくないものとみなす。逆に作動しているプロペラの仮定された効率を僅かに修正することにより、図3に示されている状況下で船舶10の前方もしくは後方移動が生じないように、本システムを最終的に較正することができる。実際の例では、この手順を使用してプロペラの動作効率は、後退ギヤにある場合に前進ギヤで作動させた場合のそれらの効率の約77%であると決定した。従って、第1および第2の推力ベクトルT1およびT2を釣り合わせるために、第2の船舶推進装置の逆に作動しているプロペラを第1の船舶推進装置のプロペラの回転速度よりも約29.87%大きい回転速度(すなわちRPM)で作動させる。逆に作動しているプロペラの効率を補償するためのこの技術により、ほぼ等しい大きさの第1および第2の推力ベクトルT1およびT2が得られる。
図9は、第1および第2の船舶推進装置27および28およびプロペラ37および38をそれぞれ示す、船舶10の船体の底部の等角図である。第1および第2の船舶推進装置27および28は、上で説明されているほぼ垂直の操舵軸21および22の周りで回転可能である。船舶10の船体の一部による干渉を回避するために、2つの船舶推進装置には上で説明されている制限された回転操舵能力が設けられている。第1の船舶推進装置または第2の船舶推進装置のどちらにも、本開示の特に好ましい実施形態ではそのそれぞれの操舵軸21または22の周りで360°回転させる能力は設けられていない。
図10は、その操舵軸21または22の周りで船舶推進装置を回転させることができる機構に関連づけられた船舶推進装置27または28などの船舶推進装置の配置を示す側面図である。図10では見ることができないが、船舶推進装置のドライブシャフトは垂直かつ操舵軸に平行に延在しており、プロペラ軸80の周りで回転可能なほぼ水平のプロペラシャフトとトルク伝達関係で接続されている。図10に示されている実施形態は、プロペラシャフトに取り付けられた2つのプロペラ81および82を備える。プロペラ81および82を駆動させるための原動力は、船舶10のビルジ内に位置している内燃機関86によって提供される。それは、そのクランク軸が水平軸の周りでの回転のために位置合わせされた状態で構成されている。特に好ましい実施形態では、エンジン86はディーゼルエンジンである。2つの船舶推進装置27および28のそれぞれは別個のエンジン86によって駆動される。また船舶推進装置27および28はそれぞれ独立して、それらのそれぞれの操舵軸21または22の周りで操舵可能である。操舵軸21および22は垂直かつ互いにほぼ平行である。それらは意図的に船体の底面に垂直であるように構成されていない。代わりにそれらはほぼ垂直であり、船体の底面が平底を含んでいないV型の船体または任意の他の形状である場合に、90°に等しくない角度で船体の底面に交差する。
引き続き図10を参照すると、船舶推進装置27または28の浸水部分は回転可能なシャフトと、ギヤと、シャフトを支持し、かつプロペラの回転のためにドライブシャフトをプロペラシャフトに接続する軸受とを含む。動力源は船体表面の下に位置していない。プロペラを回転させるために必要な動力は内燃機関のみによって提供される。他の推進手段は電子モーターおよび/または同様のものなどとして用いることができる。
図11は、船舶を選択された位置に維持するための方法に関する好ましい実施形態の工程を行うように構成されている船舶10の概略図である。船舶10には全地球測位システム(GPS)が設けられており、それは好ましい実施形態ではそれぞれが船舶10上の予め固定された位置に位置している第1のGPS装置101および第2のGPS装置102を含む。GPS装置からの信号は慣性計測装置(IMU)106に提供される。IMU106の特定の実施形態では、それは微分補正受信機と、加速度計と、角速度センサと、図11の矢印110によって表されている船舶10の経度および緯度、現在の船首方位ならびに6自由度での船舶10の速度および加速度に関して、船舶10の現在の位置に関する情報を提供するためにこれらの装置から得られた情報を処理するマイクロプロセッサとを備える。
図11は、IMU106から入力を受信するマイクロプロセッサまたは制御装置116も示す。マイクロプロセッサ116は、船舶10のオペレータが手動で選択可能な動作モードを提供するのを可能にする装置118からの情報も受信する。一例として、装置118は船舶のオペレータが船舶10に関連づけられた各種動作モードを手動で選択するのを可能にする入力画面であってもよい。船舶のオペレータによってなされるそれらの選択の1つは、船舶の位置を選択された位置に維持するするためにオペレータが船舶10を位置保持モードで動作させることを望んでいることをマイクロプロセッサ116に知らせる有効化信号を提供することができる。言い換えると、オペレータは装置118を使用して、船舶10が選択されたグローバル位置(例えば、選択された経度および緯度)ならびに選択された船首方位に維持される(例えば、矢印110が選択されたコンパス点に対して固定された位置に維持される)ように、本システムを起動させることができる。
引き続き図11を参照すると、ジョイスティック50などの手動で操作可能な制御装置を使用して、信号をマイクロプロセッサ116に提供することもできる。上で説明したようにジョイスティック50を使用して、船舶10のオペレータが船舶を手動で操縦するのを可能にすることができる。それは、それがアクティブ状態または非アクティブ状態であるかに関する情報をマイクロプロセッサ116に提供することもできる。オペレータがジョイスティック50を操作している間、ジョイスティックはアクティブ状態にある。しかしオペレータがジョイスティック50を放し、ハンドル54がその中心にある中立位置に戻るのを可能にした場合に、ジョイスティック50は非アクティブ状態に戻る。
上で説明したように、第1および第2の船舶推進装置27および28はそれらのそれぞれの軸21および22の周りで操舵可能である。マイクロプロセッサ116によって提供される信号は、オペレータコマンドに応答して船舶10の移動を調整するために第1および第2の船舶推進装置がそれらのそれぞれの操舵軸の周りで独立して回転するのを可能にする。
これも上で説明したように、ジャイロスコープスタビライザー16の歳差軸18およびスピン軸20の向きを修正して所望の向きを有する制御トルクを発生させることができる。マイクロプロセッサ116によってジャイロスコープスタビライザー16に提供される信号は、歳差軸18およびスピン軸20の向きならびにフライホイールのスピン速度を指示して所望の制御トルクを達成する。
図12は、経度および緯度として測定された例示的なグローバル位置にある船舶10と、船舶10の船首方位矢印110と真北ベクトルとの間の角度A1によって表されている例示的な船首方位とを示す。ここに記載されている実施形態と共に他の位置定義技術を使用することができるが、好ましい実施形態は船舶の現在の位置を決定し、かつ船舶をその位置に戻すために必要な位置補正を計算するために、船舶10のグローバル位置および船首方位の両方を使用する。
上で説明したように、GPS装置101および102をIMU106によって使用してその位置に関する情報を決定する。好ましい実施形態を説明するために、船舶の重心12の位置および重心を通って延在する船首方位ベクトル110に関する位置について説明する。但し当然のことながら、これらの目的のために船舶10上の他の位置を使用することができる。図11と関連させて上で説明したIMU106は、船舶10上のこの位置を選択することができる手段を提供する。
船舶の所望のグローバル位置および所望の船首方位を維持する位置保持機能は、いくつかの方法で起動させることができる。単純な実施形態では、船舶10のオペレータがスイッチを作動させる場合は常に、マイクロプロセッサ116に現在の位置を維持するように命令するスイッチを作動させることができる。特に好ましい実施形態では、船舶のオペレータが位置保持すなわち位置維持機能を有効化する場合に位置保持モードを起動し、ジョイスティック50は非アクティブになる。位置保持モードが有効化されているが、ジョイスティックが船舶10のオペレータによって操作されている場合、好ましい実施形態は船舶のオペレータによってその位置を手動で操縦することが明らかに望まれているため、一時的に位置保持モードの使用を止める。但し、ジョイスティック50がオペレータによって放されるとすぐに、有効化された位置保持モードと組み合わせられたこのジョイスティックの使用の停止により、好ましい実施形態にその位置維持機能を再開させる。
図13は2つの例示的な位置にある船舶10を示す概略図である。最初または所望の位置120は、図12と関連させて上で説明したものとほぼ同一である。その最初の位置はグローバル位置および船首方位によって定められている。そのグローバル位置は、船舶10がその最初または所望の位置120にあった場合の重心12の経度および緯度によって示されている。角度A1によって表されている船首方位は、それがその最初の位置120にあった場合の船舶の船首方位に関連づけられている。
船舶10がその後の位置121に移動したと仮定すると、その重心12のグローバル位置は船舶10のその後の位置121によって表されている位置に移動する。また船舶10はその船首方位ベクトル110がこの時点で真北ベクトルに関してより大きい角度A2によって定められているように、僅かに時計回りの方向に回転されているものとして示されている。
引き続き図13を参照すると、本システムによる応答をより明確に描写することができるように、最初の位置120とその後の位置121との位置の差が著しく強調されていることを理解されたい。好ましい実施形態は、最初の位置120などの所望の位置と、船舶10の漂流により生じたその後の位置121などの現在の位置との差を決定する。船舶10のこの漂流は、風、潮または海流により生じる可能性がある。
船舶の現在のグローバル位置および船首方位を、以前に記憶された所望のグローバル位置および船首方位と比較する。北、東および船首方位フレームワークにおける誤差すなわち差を、所望のグローバル位置および船首方位と実際のグローバル位置および船首方位との差として計算する。次いで、この誤差すなわち差をボディフレームワークと呼ぶ場合もある船舶の前方、右および船首方位フレームワークにおける誤差すなわち差に変換する。次いで、誤差もしくは差要素を同時にゼロにすることを試みる以下にさらに詳細に説明する制御戦略によって、これらの船舶のフレームワーク誤差要素を使用する。PID制御装置を使用することにより、誤差要素をゼロにするために船舶に対する所望のヨーモーメントと共に船舶を参照しながら、前方および右方向における所望の力を計算する。次いで、計算した力およびモーメント要素を上に記載されている船舶操縦システムに伝え、これは、操舵可能である船舶推進ドライブを独立して位置決めすること、各ドライブのプロペラに提供される動力を制御すること、および両方の船舶推進装置の推力ベクトル方向を制御することにより、要求された力およびモーメントを与える。
所望の位置120と現在の位置121との差は、船舶10が例示的な目標直線推力130および目標モーメント132を受けた場合に減少させることができる。目標直線推力130および目標モーメント132は好ましい実施形態では、図3~図6と関連させて上で説明した第1および第2の船舶推進装置の操縦によって達成される。目標直線推力130は、船舶10を経度および緯度の大きさとして測定されるその最初または所望の位置に向かって移動させる。目標モーメント132は、その船首方位ベクトル110が現在の位置121から最初の位置120に移動するように、船舶10をその重心12の周りで回転させる。これは船首方位角度を、より大きい大きさの角度A2をより小さい大きさのA1に減少させる。目標直線推力130および目標モーメント132はどちらも、位置121にある現在のグローバル位置および船首方位と所望の位置120にある所望のグローバル位置および船首方位との誤差を減少させるように計算される。
引き続き図13を参照すると、位置保持モードは必ずしも船舶10をかなりの距離で移動させることを目的としたものではないことを認識されたい。代わりに、グローバル位置および船首方位における僅かな変化へのその連続的な応答は、船舶10の知覚可能な移動を必要とすることなく船舶を適所に維持する傾向にある。言い換えると、船舶のグローバル位置および船首方位における僅かな逸脱に応答して第1および第2の船舶推進装置を選択的に起動し、故に図13に示されているような大きく補正された移動は通常必要とされない。従って第1および第2の船舶推進装置によって提供される推力は、風、海流および潮によって生じる船舶に対する推力に連続的に対抗するため、最終的に船舶は定常のままにあり、外力によって影響を受けていないように見える。但し他の実施形態を使用して、船舶10をマイクロプロセッサメモリに以前に記憶された所望のグローバル位置および船首方位によって定められた位置に移動させることができる。それらの条件下では、比較的より大きい目標直線推力130および目標モーメント132を使用して、その最初の位置がメモリから選択され、かつ位置保持モードが有効化されている場合に船舶10を最初の位置に移動させることができる。この他の実施形態の一例として、図13に符号120によって特定されている位置などの所望の位置をマイクロプロセッサに記憶させることができ、次いで船舶10のオペレータが船舶を記憶された位置120のほぼ近くの位置まで移動させた後(おそらく数日後)に呼び出すことができる。言い換えると、船舶のオペレータがそれを図13に符号121によって特定されている位置などの位置まで操縦した場合に、本システムを有効化し、かつ起動させることができる。それらの条件下では本システムは船舶を、いつか以前に選択および保存されたその記憶された所望の位置120に移動させる。この技術は場合により、オペレータが船舶を所望の位置にほぼ近い位置まで操縦した後に、船舶を望ましい釣り位置またはドッキング位置に戻るのに有利であり得る。
特に好ましい実施形態では、図11と関連させて上で説明したマイクロプロセッサ116は、船舶がオペレータの望みに応答して位置決めされるように、オペレータがジョイスティック50を手動で操縦するのを可能にする。このプロセスが続いている際に、船舶のオペレータはジョイスティック50を放すことを選択してもよい。その瞬間に間に合うように、位置保持モードを有効化されていれば即座に起動し、オペレータがジョイスティック50を放した際にそれが最初に非アクティブになった時に、船舶は船舶10の直近の位置および船首方位に維持される。その後にオペレータはジョイスティックを再び操作して、船舶の位置および船首方位を僅かに補正することができる。それが行われている時は、位置保持モードは一時的に使用停止にされる。但し、船舶のオペレータが再びジョイスティック50を放した場合、その使用停止が引き金となって、それがオペレータによって以前に有効化されたことがあれば位置保持方法が再開される。
次に図14を参照すると、ジャイロスコープ最適化位置保持プロセス1400が示されている。プロセス1400は、図1~図13を参照しながら上に図示および説明されている船舶10を用いて行うことができる。例示的な実施形態では、プロセス1400はマイクロプロセッサまたは制御装置116によって少なくとも部分的に行われる。プロセス1400は工程1402で開始するように示されており、ここでは制御装置116は船舶10を位置保持モードで作動させる。図12および図13を参照しながら上で説明したように、位置保持機能は一般に船舶10の所望のグローバル位置(すなわち、重心12の位置によって示されている)および所望の船首方位(すなわち、角度A1によって示されている)を維持する。
工程1404では、制御装置116は、ジャイロスコープ最適化モードが船舶10のオペレータによって有効化されているか否かを決定する。例示的な実施形態では、オペレータはユーザ入力装置(例えば、ジョイスティック50)を用いてジャイロスコープ最適化モードを有効化することを選択してもよい。制御装置116が、オペレータがジャイロスコープ最適化モードを有効化していないと決定した場合、プロセス1400は工程1402に戻り、制御装置116は公称条件下で位置保持を作動させ、すなわちジャイロスコープスタビライザーシステム16によって必要とされるエネルギーに関わらず船舶10のグローバル位置および船首方位を維持して、選択された船首方位における船舶10に対する波および風の効果を減衰させる。
但し、制御装置116が工程1404においてオペレータがジャイロスコープ最適化モードを有効化したことを決定した場合、プロセス1400は工程1406に進み、制御装置116はジャイロスコープスタビライザーシステム16の出力を示す信号を受信する。いくつかの実施形態では、その出力を示す信号はジャイロスコープスタビライザーシステム16が発生する制御トルクの直接的な大きさであってもよい。他の実施形態では、その出力を示す信号はIMU106によって提供されるピッチおよび/またはロール測定値を介して間接的に提供されてもよい。言い換えると、ジャイロスコープスタビライザーシステム16によって提供される制御トルク出力は船舶10に生じたピッチおよび/またはロールの大きさに対応しているので、IMU106によって提供されるより大きいピッチおよび/またはロール測定値は、ジャイロスコープスタビライザーシステム16によるより大きい大きさの出力を示す。
工程1406では、制御装置116は船舶推進装置27、28を作動させて船舶10の船首方位を変更し、かつジャイロスコープスタビライザーシステム16の出力を最適化する。この船首方位探索プロセスに関するさらなる詳細は図15を参照しながら以下に含められている。いくつかの実施形態では、システム16が発生するトルクを使用して船舶推進装置27、27が発生する推力による船舶10のヨー運動に対抗するのではなくそれを支援するために、ジャイロスコープスタビライザーシステム16の公称動作を無効にしてもよい。近接操縦のためにジャイロスコープスタビライザーシステムを推進装置と一体化させることに関するさらなる詳細は、2021年8月2日に出願され、参照により本明細書に組み込まれる同時係属中の米国特許出願第17/391419号に記載されている。
上で説明したように、図15は少なくとも部分的にジャイロスコープスタビライザーシステム16の制御トルク出力を最適化するための、船舶10のマイクロプロセッサまたは制御装置116によって行うことができる船首方位探索プロセス1500を示す。プロセス1500は、工程1502および1504で開始することが示されており、ここでは制御装置116は、位置保持がジャイロスコープ最適化モード(上の工程1404を参照)で有効化されていることを決定し、かつ現在の船首方位におけるジャイロスコープスタビライザーシステム16の出力を決定する。上で説明したようにスタビライザーシステム16の出力は、制御トルクの大きさの形態で直接的に、あるいはIMU106によって提供されるピッチおよび/またはロール測定値の形態で間接的に、制御装置116で受信されてもよい。
工程1506では、制御装置116は船舶推進装置27、28を作動させ、いくつかの実施形態ではジャイロスコープスタビライザーシステム16を作動させて、船首方位を「X」°の所定の正の量または正の数で回転させる。工程1508では制御装置116は、ジャイロスコープスタビライザーシステム16の出力が減少したか否かを決定する。出力が少なくとも所定の変化量で減少していれば、プロセス1500は工程1506に戻り、制御装置116は所定の正の量で船首方位を回転させ続ける(すなわち、回転は同じ方向で続く)。所定の変化量は船舶によって異なってもよく、主としてジャイロスコープスタビライザーシステム16の能力および主要な入力が提供された後のその「貯蔵」トルク量によって決定してもよい。全ての好適なジャイロスコープスタビライザーシステムはそれらの総出力を自己制限する。
しかし制御装置116が工程1508において、ジャイロスコープの出力が少なくとも所定の変化量で減衰していないことを決定した場合、プロセス1500は工程1510に進み、制御装置116は船首方位を「X」°の所定の負の量または負の数で(すなわち反対の方向に)回転させる。工程1512では制御装置116は、ジャイロスコープスタビライザーシステム16の出力が所定の変化量で減少したか否かを決定する。その出力が少なくとも所定の変化量で減少した場合、プロセス1500は工程1510に戻り、制御装置116は船首方位を所定の負の量で回転させ続ける。
制御装置116が工程1512においてジャイロスコープの出力のさらなる減少が達成可能でないことを決定したら、プロセス1500はシステム16のジャイロスコープの出力を最適化する工程1514で終了する。その出力を最適化したら、制御装置116は特定の期間にわたって最適化された船首方位を維持してもよい。探索プロセス1500が繰り返される前に船首方位が維持される期間はユーザ構成可能であってもよく、あるいは船舶10が置かれている条件に基づいて増加または減少させてもよい。例えば制御装置116は、プロセス1500を船舶10が波立ち騒ぐ条件下にある場合はより高頻度で、船舶10が穏やかな条件下にある場合はより低頻度で行ってもよい。
いくつかの実施形態では、所定の量の船首方位回転および所定の変化量もユーザ構成可能あってもよく、かつユーザ入力装置(例えば、ジョイスティック50)を用いてオペレータによって選択されてもよい。より小さい量ではジャイロスコープの出力のより正確な最適化を得られる場合があるが、制御装置116が船首方位探索プロセスを行う時間の長さが引き延ばされる場合がある。他の実施形態では、制御装置116は所定の量の船首方位回転を自動的に調整してもよい。例えば、制御装置116が特定の船首方位において特に高いかそうでなければ閾値を超えているジャイロスコープの出力を受信した場合、制御装置116は、近くの船首方位が好ましくない出力を生じさせる可能性もあるという仮定の下で所定の量の船首方位回転を自動的に増加させてもよい。
本開示では簡潔性、明確性および理解のために特定の用語を使用してきた。そのような用語は便宜のためにのみ使用されており、広く解釈されることが意図されているため、先行技術の要件を超えてそこから不必要な限界が暗示されるものではない。本明細書に記載されている異なるシステムおよび方法は、単独または他のシステムおよび装置との組み合わせで使用してもよい。添付の特許請求の範囲内で様々な均等物、代替物および修正形態が可能である。
Claims (20)
- 複数の船舶推進装置と、
ジャイロスコープスタビライザーシステムと、
前記複数の船舶推進装置および前記ジャイロスコープスタビライザーシステムに動作可能に結合された制御装置であって、前記複数の船舶推進装置の動作を制御して船舶を選択されたグローバル位置に維持しながら前記ジャイロスコープスタビライザーシステムの制御トルクの出力を最小限に抑えるように構成されている制御装置と
を備える、船舶を方向付けるためのシステム。 - 前記制御トルクは、前記選択されたグローバル位置における前記船舶のピッチおよびロールの少なくとも1つを減衰させるように構成されている、請求項1に記載のシステム。
- 前記制御装置は、前記複数の船舶推進装置に一貫した前記ジャイロスコープスタビライザーシステムを作動させて前記船舶の船首方位を変更するようにさらに構成されている、請求項1に記載のシステム。
- 前記グローバル位置における前記船舶のピッチおよびロールの少なくとも1つを測定するように構成された慣性計測装置をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
- 前記制御装置は、前記慣性計測装置に動作可能に接続されており、かつ前記慣性計測装置から前記ピッチおよびロールの少なくとも1つを受信するように構成されている、請求項4に記載のシステム。
- 前記制御装置は前記複数の船舶推進装置の動作を制御して、前記慣性計測装置から受信した前記ピッチおよびロールの少なくとも1つを最小限に抑えることにより前記ジャイロスコープスタビライザーシステムの前記制御トルクの出力を最小限に抑えるように構成されている、請求項5に記載のシステム。
- 前記制御装置は前記複数の船舶推進装置の動作を制御して、船首方位探索プロセスを行うことにより前記ジャイロスコープスタビライザーシステムの制御トルクの出力を最小限に抑えるように構成されている、請求項1に記載のシステム。
- 前記船首方位探索プロセスは、
前記ジャイロスコープスタビライザーシステムの第1の制御トルクの出力を測定すること、
前記船舶の船首方位を第1の方向に所定の船首方位量で変更すること、
前記ジャイロスコープスタビライザーシステムの第2の制御トルクの出力を測定すること、および
前記第1の制御トルクの出力が少なくとも所定の変化量で前記第2の制御トルクの出力よりも大きい場合に前記工程を繰り返すこと
を含む、請求項7に記載のシステム。 - 前記船首方位探索プロセスは、
前記第1の制御トルクの出力が前記第2の制御トルクの出力よりも小さい場合に前記船舶の前記船首方位を前記第1の方向の逆である第2の方向に前記所定の船首方位量で変更することをさらに含む、請求項8に記載のシステム。 - ユーザが前記所定の船首方位量および前記所定の変化量の少なくとも1つを選択するのを可能にするように構成されたユーザ入力装置をさらに備える、請求項8に記載のシステム。
- 前記制御装置は前記第1の制御トルクの出力または前記第2の制御トルクの出力がトルク出力閾値を超えた場合に前記所定の船首方位量を増加させるように構成されている、請求項8に記載のシステム。
- ジャイロスコープスタビライザーシステムの第1の制御トルクの出力を決定すること、
複数の船舶推進装置を作動させることにより、前記船舶の船首方位を第1の方向に所定の船首方位量で変更すること、
前記ジャイロスコープスタビライザーシステムの第2の制御トルクの出力を決定すること、および
前記第1の制御トルクの出力が少なくとも所定の変化量で前記第2の制御トルクの出力よりも大きい場合に前記工程を繰り返すこと
を含む、船舶を方向付けるための方法。 - 前記第1の制御トルクが前記第2の制御トルクの出力よりも小さい場合に、前記船舶の前記船首方位を前記第1の方向とは逆の第2の方向に前記所定の船首方位量で変更することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
- 前記所定の船首方位量および前記所定の変化量の少なくとも1つはユーザによって構成可能である、請求項12に記載の方法。
- 前記第1の制御トルクの出力または前記第2の制御トルクの出力がトルク出力閾値を超えた場合に、前記所定の量を自動的に増加させる、請求項12に記載の方法。
- 前記船舶の前記船首方位を第1の方向に所定の量で変更することは、前記複数の船舶推進装置に一貫した前記ジャイロスコープスタビライザーシステムを作動させることをさらに含む、請求項12に記載の方法。
- 前記船舶を選択されたグローバル位置に維持しながら行う、請求項12に記載の方法。
- 前記第1の制御トルクおよび前記第2の制御トルクは、前記選択されたグローバル位置における前記船舶のピッチおよびロールの少なくとも1つを減衰させるように構成されている、請求項17に記載の方法。
- 慣性計測装置から前記ピッチおよびロールの少なくとも1つを受信することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
- 前記第1の制御トルクの出力は前記慣性計測装置から受信した前記ピッチおよびロールの少なくとも1つに基づいて決定される、請求項19に記載の方法。
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