JP2023020531A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】定着部の温度が高い状態で発生する微粒子の本体筐体外への排出を抑制することを目的とする。【解決手段】画像形成装置は、本体筐体と、加熱および加圧によって現像剤をシートに定着させる定着部と、定着部の熱を本体筐体の外に排出するためのファンと、制御部と、を備える。定着部は、シートを加熱する加熱部と、加熱部の温度を検出する温度センサと、を有する。制御部は、定着中において温度センサで検出した検出温度に基づく加熱部温度が、閾値以上であると判定した場合(S4:Yes)、ファンを停止させ(S5)、閾値未満であると判定した場合(S4:No)、ファンを駆動させる(S6)。【選択図】図3
Description
本発明は、定着部の熱を本体筐体の外に排出するファンを備えた画像形成装置に関する。
従来、画像形成装置として、定着部の温度が所定温度を超えた場合に、ファンの駆動を開始し、定着部の温度が所定温度以下の場合に、ファンを停止させるものが知られている(特許文献1参照)。
ところで、トナーや樹脂製部品などは、定着部が高温になることで微粒子を発生することがある。そのため、従来技術のように、定着部の温度が所定温度を超えた場合にファンを駆動すると、微粒子が、本体筐体の外に排出されるおそれがある。
そこで、本発明は、定着部の温度が高い状態で発生する微粒子の本体筐体外への排出を抑制することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、本体筐体と、加熱および加圧によって現像剤をシートに定着させる定着部と、前記定着部の熱を前記本体筐体の外に排出するためのファンと、制御部と、を備える。
前記定着部は、シートを加熱する加熱部と、前記加熱部の温度を検出する温度センサと、を有する。
前記制御部は、定着中において前記温度センサで検出した検出温度に基づく加熱部温度が、閾値以上であると判定した場合、前記ファンを停止させ、前記閾値未満であると判定した場合、前記ファンを駆動させる。
前記定着部は、シートを加熱する加熱部と、前記加熱部の温度を検出する温度センサと、を有する。
前記制御部は、定着中において前記温度センサで検出した検出温度に基づく加熱部温度が、閾値以上であると判定した場合、前記ファンを停止させ、前記閾値未満であると判定した場合、前記ファンを駆動させる。
この構成によれば、定着中において加熱部温度が閾値以上の場合にファンを停止するので、定着部の温度が高い状態で発生する微粒子の本体筐体外への排出を抑制できる。
また、前記温度センサは、前記加熱部の温度分布のピークに対応した位置に配置され、前記制御部は、前記検出温度を前記加熱部温度としてもよい。
この構成によれば、ピークに対応した位置での温度に基づいてファンの駆動を制御するので、例えばピークに対応した位置とは異なる位置の温度に基づいてファンの駆動を制御する場合と比べ、微粒子が発生しているかを適切に判定することができる。また、例えば、温度センサの検出温度を、ピークに対応した位置の温度に補正する形態と比べ、検出温度を補正する必要がないので、制御部への負荷を低減することができる。
また、前記温度センサは、前記加熱部の温度分布のピークに対応した位置とは異なる位置に配置され、前記制御部は、前記検出温度に基づいて、前記ピークに対応した位置での温度に相当する温度を算出し、算出した温度を前記加熱部温度としてもよい。
この構成によれば、ピークに対応した位置での温度に基づいてファンの駆動を制御するので、例えばピークに対応した位置とは異なる位置の温度に基づいてファンの駆動を制御する場合と比べ、微粒子が発生しているかを適切に判定することができる。また、ピークに対応した位置とは異なる位置に配置される温度センサの検出温度に基づいて、ピークに対応した位置の温度を算出するので、ピークに対応した位置の温度を検出できない位置に温度センサが配置される場合であっても、ファンの駆動制御を適切に行うことができる。
また、前記温度センサは、前記加熱部の長手方向における端部に配置されていてもよい。
この構成によれば、温度センサが加熱部の端部に配置されることで、加熱部の端部の温度を温度センサで検出することができるので、例えば、温度センサの検出結果に基づいて加熱部の端部の温度が上昇し過ぎるのを抑制することができる。
また、前記温度センサは、前記加熱部の長手方向における中央部に配置されていてもよい。
この構成によれば、加熱部の中央部の温度に基づいて、ピークに対応した位置の温度を推定することができる。
また、前記温度センサは、前記定着部で定着可能な最小幅のシートが通らない位置に配置されていてもよい。
この構成によれば、最小幅のシートが通らない位置の温度に基づいてファンを制御するので、シートサイズに応じて適切にファンの駆動制御を行うことができる。
また、前記制御部は、所定枚数以上のシートへの連続印字を行う場合には、定着の開始から前記所定枚数の定着が完了するまでの間、前記加熱部温度に関わらず、前記ファンを停止させてもよい。
この構成によれば、定着の開始から所定枚数の定着が完了するまでの間では、加熱部の温度が定着温度を大きく超えるオーバーシュートが起こって微粒子が発生しやすいため、この期間にファンを停止することで微粒子の本体筐体外への排出を抑制できる。
また、前記制御部は、定着中において、前記加熱部温度が前記閾値以上であると判定し、かつ、シート上の現像剤が、シートの幅方向における、前記加熱部の温度分布のピークに対応した位置を含む所定範囲を通ることを印字データに基づいて判定した場合、前記ファンを停止させ、前記加熱部温度が前記閾値以上であると判定し、かつ、シート上の現像剤が前記所定範囲を通らないことを印字データに基づいて判定した場合、前記ファンを駆動させてもよい。
この構成によれば、加熱部のピークに対応した位置を含む所定範囲で現像剤が加熱される場合には、現像剤から微粒子が発生しやすいので、この場合に、ファンを停止することで、微粒子の本体筐体外への排出を抑制できる。また、加熱部の所定範囲で現像剤が加熱されない場合には、現像剤から微粒子が発生しにくいため、この場合に、ファンを駆動することで、微粒子の本体筐体外への排出を抑制しつつ、定着部を冷却することができる。
また、前記制御部は、定着中に前記ファンを停止させた場合、印字の終了後または中断後に前記ファンを駆動させてもよい。
この構成によれば、定着中にファンを停止させることにより定着部の温度が高くなっても、印字の終了後または中断後にファンを駆動させることで、定着部を適切に冷却することができる。
また、前記画像形成装置は、感光体と、前記感光体上の現像剤を回収可能な第1クリーニング部材と、前記感光体と接触するベルトと、前記ベルト上の現像剤を回収可能な第2クリーニング部材と、をさらに備え、前記制御部は、前記第1クリーニング部材上の現像剤を前記感光体および前記ベルトを介して前記第2クリーニング部材で回収するクリーニング処理を実行可能であり、前記クリーニング処理中に前記ファンを駆動させてもよい。
この構成によれば、クリーニング処理中にファンを駆動させるので、クリーニング処理中に定着部を冷却することができる。
また、前記制御部は、受信した印刷データをラスタ画像に展開する展開処理と、所定のシートについての展開処理が完了するまで前記所定のシートの供給を待機させる待機処理と、を実行可能であり、前記待機処理中に前記ファンを駆動させてもよい。
この構成によれば、待機処理中にファンを駆動させるので、待機処理中に定着部を冷却することができる。
また、前記加熱部は、ヒータにより加熱される加熱ローラであってもよい。
また、本発明に係る画像形成装置は、本体筐体と、加熱および加圧によって現像剤をシートに定着させる定着部と、前記定着部の熱を前記本体筐体の外に排出するためのファンと、制御部と、を備える。
前記制御部は、所定枚数以上のシートへの連続印字を行う場合には、定着の開始から前記所定枚数の定着が完了するまでの間、前記ファンを停止させる。
前記制御部は、所定枚数以上のシートへの連続印字を行う場合には、定着の開始から前記所定枚数の定着が完了するまでの間、前記ファンを停止させる。
この構成によれば、定着の開始から所定枚数の定着が完了するまでの間、ファンを停止させるので、定着部の温度が高い状態で発生する微粒子の本体筐体外への排出を抑制することができる。
また、本発明に係る画像形成装置は、本体筐体と、加熱および加圧によって現像剤をシートに定着させる定着部と、前記定着部の熱を前記本体筐体の外に排出するためのファンと、制御部と、を備える。
前記制御部は、定着中に前記ファンを停止させ、印字の終了後または中断後に前記ファンを駆動させる。
前記制御部は、定着中に前記ファンを停止させ、印字の終了後または中断後に前記ファンを駆動させる。
この構成によれば、定着中にファンを停止させるので、定着部の温度が高い状態で発生する微粒子の本体筐体外への排出を抑制することができる。
本発明によれば、定着部の温度が高い状態で発生する微粒子の本体筐体外への排出を抑制することができる。
次に、第1実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、画像形成装置の一例としてのカラープリンタ1は、本体筐体2と、シート供給部3と、画像形成部4と、ファンFと、制御部100とを備えている。本体筐体2は、上面に排出トレイ21を有している。
図1に示すように、画像形成装置の一例としてのカラープリンタ1は、本体筐体2と、シート供給部3と、画像形成部4と、ファンFと、制御部100とを備えている。本体筐体2は、上面に排出トレイ21を有している。
シート供給部3は、複数のシートSを収容可能な供給トレイ31と、画像形成部4にシートSを供給するシート供給機構32とを備えている。
画像形成部4は、シートSに画像を形成する機能を有している。画像形成部4は、露光ユニット5と、感光体の一例としての感光ドラム61と、帯電器62と、第1クリーニング部材の一例としてのクリーニングローラCと、現像カートリッジ63と、転写ユニット7と、第2クリーニング部材の一例としてのベルトクリーナBCと、定着部8とを有している。画像形成部4は、感光ドラム61、帯電器62および現像カートリッジ63を4つずつ備えている。
露光ユニット5は、図示しない複数の光源、ポリゴンミラー、レンズ、反射鏡などを備えている。露光ユニット5は、光ビームを出射して感光ドラム61の表面を露光することで、感光ドラム61の表面に静電潜像を形成する。
感光ドラム61は、導電性を有する円筒状のドラム本体の外周に感光層が形成された部材である。4つの感光ドラム61は、シートSの搬送方向に並んで配置されている。
帯電器62は、感光ドラム61の表面を帯電する機能を有している。帯電器62は、帯電ワイヤやグリッド電極などを有している。
クリーニングローラCは、感光ドラム61上にある、現像剤の一例としてのトナーを回収可能なローラである。
現像カートリッジ63は、それぞれ、トナーを担持可能な現像ローラ64を有している。現像カートリッジ63内には、イエロー、マゼンタ、シアンまたはブラックのトナーが収容されている。
帯電器62は、感光ドラム61の表面を帯電する機能を有している。帯電器62は、帯電ワイヤやグリッド電極などを有している。
クリーニングローラCは、感光ドラム61上にある、現像剤の一例としてのトナーを回収可能なローラである。
現像カートリッジ63は、それぞれ、トナーを担持可能な現像ローラ64を有している。現像カートリッジ63内には、イエロー、マゼンタ、シアンまたはブラックのトナーが収容されている。
転写ユニット7は、駆動ローラ71と、従動ローラ72と、ベルト73と、4つの転写ローラ74とを備えている。ベルト73は、無端状のベルトであり、駆動ローラ71と従動ローラ72との間に張設されている。ベルト73の外周面は、4つの感光ドラム61と接触する。転写ローラ74は、対応する感光ドラム61との間でベルト73を挟むようにベルト73の内側に配置されている。
ベルトクリーナBCは、ベルト73上のトナーを回収する機能を有している。ベルトクリーナBCは、ベルト73上のトナーを回収するローラと、トナーを収容するボックスを備えている。
定着部8は、加熱および加圧によってトナーをシートSに定着させる機能を有している。定着部8は、加熱部の一例としての加熱ローラ81と、加圧ユニット82と、第1ヒータ83と、第2ヒータ84とを備えている。加熱ローラ81は、シートSを加熱するローラである。加圧ユニット82は、加熱ローラ81との間でシートSを挟むように配置され、加熱ローラ81との間でシートSに圧力を加える機能を有している。ヒータ83,84は、加熱ローラ81の内側に配置されている。ヒータ83,84は、例えば、ハロゲンヒータであり、通電された場合に発熱して加熱ローラ81を加熱する。
ファンFは、定着部8の熱を本体筐体2の外に排出する機能を有している。ファンFは、定着部8の上に位置する。
画像形成部4は、感光ドラム61の表面を、帯電器62によって帯電させた後、露光ユニット5によって露光する。これにより、感光ドラム61の表面に静電潜像が形成される。次に、画像形成部4は、感光ドラム61上の静電潜像に現像ローラ64からトナーを供給する。これにより、感光ドラム61上にトナー像が形成される。
次に、画像形成部4は、シート供給部3から供給されたシートSをベルト73によって搬送しながら感光ドラム61と転写ローラ74との間を通過させることで、感光ドラム61上のトナー像をシートSに転写する。これにより、シートSにトナー像が形成される。
その後、画像形成部4は、トナー像が形成されたシートSを加熱ローラ81と加圧ユニット82との間で搬送することで、シートSにトナー像を定着する。これにより、シートSに画像が形成される。画像が形成されたシートSは、搬送ローラ91,92によって搬送され、排出ローラ93によって排出トレイ21に排出される。
図2(a)に示すように、定着部8は、加熱ローラ81、第1ヒータ83、第2ヒータ84のほかに、第1温度センサ85と、温度センサの一例としての第2温度センサ86とをさらに備えている。
第1ヒータ83は、ガラス管83Aと、ガラス管83A内に設けられるフィラメント83Bとを有するハロゲンヒータである。フィラメント83Bは、シートSの幅方向の中央部が、シートSの幅方向の各端部に比べ、発熱部が集中している。これにより、第1ヒータ83は、加熱ローラ81の中央領域811を端部領域812よりも強く加熱する。
ここで、シートSの幅方向は、シートSの搬送方向に直交する方向であり、加熱ローラ81の長手方向と平行な方向である。以下では、シートSの幅方向を単に「幅方向」ともいう。また、加熱ローラ81の中央領域811は、幅方向における加熱ローラ81の中央部を含む領域である。また、加熱ローラ81の端部領域812は、加熱ローラ81の、中央領域811よりも幅方向の外側に位置する領域である。加熱ローラ81は、端部領域812として、加熱ローラ81の一方の端縁81Dと中央領域811との間の領域である第1端部領域812Aと、加熱ローラ81の他方の端縁81Eと中央領域811との間の領域である第2端部領域812Bとを有している。
第2ヒータ84は、ガラス管84Aと、ガラス管84A内に設けられるフィラメント84Bとを有するハロゲンヒータである。フィラメント84Bは、幅方向の各端部が、幅方向の中央部に比べ、発熱部が集中している。これにより、第2ヒータ84は、加熱ローラ81の端部領域812を中央領域811よりも強く加熱する。
図2(b)は、第1ヒータ83と第2ヒータ84の両方に通電したときの、加熱ローラ81の幅方向の温度分布を示すグラフである。詳しくは、この温度分布は、定着部8を通過するシートSなどの影響を受けていないとき、例えば、印字指令を受けて各ヒータ83,84をONにしたときの温度分布である。この温度分布は、加熱ローラ81の各端部領域812に対応した位置に、ピークPk1,Pk2を有している。以下の説明では、加熱ローラ81の温度分布のピークPk1,Pk2に対応した幅方向における位置を、ピーク位置P1,P2とも称する。
加熱ローラ81は、最大接触領域A1と、最小接触領域A2と、非接触領域A3とを有している。最大接触領域A1は、定着部8で定着可能な最大幅のシートSmaxが搬送されたときに当該シートSmaxと接触する領域である。最大接触領域A1は、中央領域811と、端部領域812の幅方向における外側の端部を除いた部分を含む。
また、最小接触領域A2は、定着部8で定着可能な最小幅のシートSminが搬送されたときに当該シートSminと接触する領域である。最小接触領域A2は、中央領域811の幅方向における中央部を含む。また、非接触領域A3は、シートSmaxが搬送されたときに当該シートSmaxと接触しない領域である。非接触領域A3は、端部領域812の幅方向における外側の端部である。
ピーク位置P1,P2は、最小接触領域A2よりも幅方向の外側に位置している。また、ピーク位置P1,P2は、非接触領域A3よりも幅方向の内側に位置している。すなわち、ピーク位置P1,P2は、幅方向において、最小接触領域A2と非接触領域A3の間に位置している。
第1温度センサ85は、中央領域811の温度を検出するためのセンサである。詳しくは、第1温度センサ85は、中央領域811のうちの最小接触領域A2の温度を検出する。第1温度センサ85が検出した第1検出温度TD1は、制御部100に出力される。制御部100は、印字中に第1検出温度TD1が定着の目標値となるように第1ヒータ83と第2ヒータ84を制御する。
第1温度センサ85は、加熱ローラ81の幅方向における中央部に配置されている。詳しくは、第1温度センサ85は、最小接触領域A2の範囲内に位置する。
第1温度センサ85は、加熱ローラ81の幅方向における中心(搬送中心SC)に対して第1端部領域812A側にずれた位置に配置されている。第1温度センサ85は、加熱ローラ81に接触しない状態で第1検出温度TD1を検出する。詳しくは、第1温度センサ85は、加熱ローラ81の外周面から間隔を空けて配置されている。第1温度センサ85としては、例えば、非接触式のサーミスタを用いることができる。なお、本実施形態において、カラープリンタ1は、定着部8でシートSを搬送するとき、幅方向における加熱ローラ81の中心を搬送中心SCとしてシートSを搬送する。
第2温度センサ86は、第1端部領域812Aのうちの非接触領域A3の温度を検出するためのセンサである。第2温度センサ86が検出した第2検出温度TD2は、制御部100に出力される。
第2温度センサ86は、幅方向において、ピーク位置P1,P2とは異なる位置に配置されている。詳しくは、第2温度センサ86は、最小幅のシートSminが通らない位置に配置されている。より詳しくは、第2温度センサ86は、加熱ローラ81の幅方向における端部である非接触領域A3の範囲内に配置されている。第2温度センサ86は、加熱ローラ81に接触した状態で第2検出温度TD2を検出する。第2温度センサ86としては、例えば、接触式のサーミスタを用いることができる。
制御部100は、CPU、RAM、ROM、入出力回路などを有しており、ROMなどに記憶されたプログラムやデータに基づいて各種演算処理を行うことによって、制御を実行する。制御部100は、定着中において、第2温度センサ86で検出した第2検出温度TD2に基づいて、加熱部温度TPを算出する機能を有している。ここで、定着中とは、印字指令における最初のシートSの定着が開始されてから、最後のシートSの定着が終了するまでの期間のうち、少なくともシートSが実際に定着されている期間を含む期間をいう。本実施形態では、定着中を、印字指令における最初のシートSの定着が開始されてから、最後のシートSの定着が終了するまでの期間、つまりシートSが定着部8を通過していない期間をも含む連続した期間とする。なお、定着中は、印字枚数が複数の場合において、シートSが実際に定着されている期間のみを含み、シートSが定着部8を通過していない期間は含まない断続的な期間であってもよい。
また、本実施形態では、制御部100は、定着中における第2検出温度TD2に基づいて、ピーク位置P1での温度に相当するピーク温度を算出し、算出したピーク温度を加熱部温度TPとする。具体的には、制御部100は、第2検出温度TD2を、当該第2検出温度TD2よりも高いピーク温度に補正するべく、第2検出温度TD2に、1よりも大きい補正係数をかけたり、正の値の補正値を加算したりすることで、加熱部温度TPを算出する。なお、補正係数や補正値は、実験などによって適宜設定すればよい。また、補正係数や補正値は、定着部8を通過するシートSなどの影響によりピーク位置P1が変動することを考慮して、シートSの通過などの条件に応じて、異なる値に設定してもよい。
制御部100は、定着中において、加熱部温度TPが閾値Tth以上であるか否かを判定し、その判定結果に基づいてファンFの駆動を制御する機能を有している。ここで、閾値Tthは、トナーや樹脂部品などから微粒子が発生し得る温度であり、例えば、図4に示すように、定着の目標値である定着温度TTよりも高い値に設定されている。
制御部100は、定着中において、加熱部温度TPが閾値Tth以上であると判定した場合、ファンFを停止させる。制御部100は、定着中において、加熱部温度TPが閾値Tth未満であると判定した場合、ファンFを駆動させる。
制御部100は、印字の終了後に、クリーニング処理を実行する機能を有している。クリーニング処理は、クリーニングローラC上のトナーを感光ドラム61およびベルト73を介してベルトクリーナBCで回収する処理である。
制御部100は、印字の終了後にファンFを駆動させる機能を有する。詳しくは、制御部100は、印字の終了後のクリーニング処理中にファンFを駆動させる。
次に、ファンFの駆動を制御するためのファン駆動処理について詳細に説明する。
制御部100は、印字指令を受けると、図3に示すファン駆動処理を実行する。
制御部100は、印字指令を受けると、図3に示すファン駆動処理を実行する。
ファン駆動処理において、制御部100は、まず、一枚目のシートSに対する定着が開始されたか否かを判定する(S1)。ここで、定着が開始されたかを判定する方法としては、例えば、第1検出温度TD1が定着温度TT以上になったかを判定する方法などが挙げられる。
ステップS1において定着が開始されたと判定した場合には(Yes)、制御部100は、第2温度センサ86によって第2検出温度TD2を検出する(S2)。ステップS2の後、制御部100は、第2検出温度TD2に基づいて加熱部温度TPを算出することで、ピーク位置P1の温度を推定する(S3)。
ステップS3の後、制御部100は、加熱部温度TPが閾値Tth以上であるか否かを判定することで(S4)、微粒子が発生する可能性が高いか否かを判定する。ステップS4においてTP≧Tthであると判定した場合には(Yes)、微粒子が発生する可能性が高いため、制御部100は、ファンFを停止させる(S5)。ステップS4においてTP<Tthであると判定した場合には(No)、微粒子が発生する可能性が低いため、制御部100は、定着部8の温度が上昇し過ぎるのを抑制すべく、ファンFを駆動させる(S6)。
ステップS5またはステップS6の後、制御部100は、印字が終了したか否かを判定する(S7)。ここで、印字が終了したかの判定方法は、例えば、最後のシートSの定着が終了したときに印字が終了したと判定する方法や、最後のシートSが排出トレイ21に排出されたときに印字が終了したと判定する方法などが挙げられる。なお、定着の終了または排出の完了は、例えば、シートSの搬送方向において定着部8の上流側に配置されるシートセンサでシートを検知してからの経過時間に基づいて判定すればよい。
ステップS7において印字が終了していないと判定した場合には(No)、制御部100は、ステップS2の処理に戻る。ステップS7において印字が終了したと判定した場合には(Yes)、制御部100は、クリーニング処理を開始して(S8)、ファンFを駆動させる(S9)。
詳しくは、制御部100は、印字の終了時においてファンFが停止した状態である場合、ステップS9でファンFを駆動させる。また、制御部100は、印字の終了時においてファンFが駆動した状態である場合、ステップS9でファンFを駆動した状態に維持する。
ステップS9の後、制御部100は、クリーニング処理が終了したか否かを判定する(S10)。ステップS10においてクリーニング処理が終了したと判定した場合には(Yes)、制御部100は、ファンFを停止させて(S11)、本処理を終了する。
次に、制御部100の動作の一例について説明する。ここで、印字指令を受けていない待機モードやスリープモードの際には、ファンFは停止した状態となっていることとする。
図4に示すように、制御部100は、例えば最大幅のシートSmaxを印字するための印字指令を受けると(時刻t1)、第1ヒータ83および第2ヒータ84をONにする。これにより、第1検出温度TD1および第2検出温度TD2が上昇していく。
第1検出温度TD1が定着温度TT以上になると(時刻t2)、制御部100は、定着が開始されたと判定する(S1:Yes)。その後、制御部100は、第2検出温度TD2に基づいて加熱部温度TPを算出し、加熱部温度TPが閾値Tth以上であるか否かを判定する(S2~S4)。定着の開始直後は(時刻t2)、加熱部温度TPが閾値Tth未満であるため、制御部100は、ファンFを駆動させる(S6)。
その後、加熱部温度TPが閾値Tth以上になった場合には(時刻t3)、制御部100は、ファンFを停止させる(S5)。これにより、ピーク温度に相当する加熱部温度TPが高温になることによってピーク位置P1,P2付近のトナーなどから微粒子が発生しても、微粒子が本体筐体2の外へ排出されることが抑制される。特に、印字指令を受けて第1ヒータ83および第2ヒータ84をONにした場合に、加熱部温度TPが定着温度TTを大きく超えるオーバーシュートが起こりやすくなるので、ファンFを停止させることで微粒子の本体筐体2の外への排出を抑制できる。
オーバーシュートが起こった場合(TP≧Tthになった場合)、制御部100が第2ヒータ84の通電量を低下させることで、加熱部温度TPが低下する。その後、加熱部温度TPが閾値Tth未満になった場合には(時刻t4)、制御部100は、ファンFを駆動させる(S6)。これにより、微粒子が発生しにくくなる温度まで加熱部温度TPが低下した際に、ファンFが駆動されるので、微粒子が本体筐体2の外へ排出されることが抑制されつつ、定着部8を冷却することができる。なお、TP≧Tthで発生した微粒子は、ファンFを停止しておくことで定着部8のフレームなどに吸着するので、TP<Tthの際にファンFを駆動しても、微粒子が本体筐体2の外へ排出されにくい。
なお、図4の例では、定着中にTP≧Tthになった回数が1回の例を示しているが、定着中にTP≧Tthになった回数が複数回の場合には、制御部100は、TP≧Tthになるたびに、ファンFを停止させる。
印字が終了すると(時刻t5)、制御部100は、クリーニング処理を開始して(S8)、ファンFを駆動させる(S9)。クリーニング処理が終了すると(時刻t6)、制御部100は、ファンFを停止させる(S11)。
以上によれば、本実施形態において以下のような効果を得ることができる。
定着中において加熱部温度TPが閾値Tth以上の場合にファンFを停止するので、定着部8の温度が高い状態で発生する微粒子の本体筐体2の外への排出を抑制できる。
定着中において加熱部温度TPが閾値Tth以上の場合にファンFを停止するので、定着部8の温度が高い状態で発生する微粒子の本体筐体2の外への排出を抑制できる。
ピーク位置P1の温度である加熱部温度TPに基づいてファンFの駆動を制御するので、例えばピーク位置P1,P2とは異なる位置の温度に基づいてファンFの駆動を制御する場合と比べ、微粒子が発生しているかを適切に判定することができる。また、ピーク位置P1,P2とは異なる位置の温度を検出する第2温度センサ86の第2検出温度TD2に基づいて、ピーク位置P1の温度である加熱部温度TPを算出するので、ピーク位置P1,P2の温度を検出できない位置に第2温度センサ86が配置される場合であっても、ファンFの駆動制御を適切に行うことができる。
第2温度センサ86が加熱ローラ81の端部に配置されることで、加熱ローラ81の端部の温度を第2温度センサ86で検出することができるので、例えば、第2温度センサ86の検出結果に基づいて加熱ローラ81の端部の温度が上昇し過ぎるのを抑制することができる。
第2温度センサ86が最小幅のシートSminが通らない位置に配置されることで、最小幅のシートSminが通らない位置の温度に基づいてファンFを制御することができるので、シートサイズに応じて適切にファンFの駆動制御を行うことができる。
定着中にファンFを停止させることにより定着部8の温度が高くなっても、印字の終了後のクリーニング処理中にファンFを駆動させるので、クリーニング処理中に定着部8を冷却することができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。以下の説明においては、前記実施形態と略同様の部材や処理には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図5に示すように、第2実施形態に係るファン駆動処理では、定着中においてファンFを駆動・停止させる条件として、前記実施形態のような加熱部温度TPの条件に加え、他の条件(S31)を加えている。ここで、図5は、図4のフローチャートに、新たなステップS31を追加したものである。
図5に示すファン駆動処理において、制御部100は、ステップS4でYesと判定した場合、ステップS31の処理を実行する。ステップS31において、制御部100は、シートS上のトナーが、ピーク位置P1,P2を含む所定範囲を通るか否かを、印字データに基づいて判定する。本実施形態では、所定範囲は、図2に示す端部領域812のうち非接触領域A3以外の部分とする。制御部100は、印字データの画像データが所定範囲内にある場合には、シートS上のトナーが所定範囲を通ると判定し、画像データが所定範囲内にない場合には、シートS上のトナーが所定範囲を通らないと判定する。
ステップS31においてシートS上のトナーが所定範囲を通ると判定した場合には(Yes)、制御部100は、ファンFを停止させる(S5)。ステップS31においてシートS上のトナーが所定範囲を通らないと判定した場合には(No)、制御部100は、ファンFを駆動させる(S6)。
つまり、制御部100は、定着中において、加熱部温度TPが閾値Tth以上であると判定し(S4:Yes)、かつ、シートS上のトナーが所定範囲を通ることを印字データに基づいて判定した場合(S31:Yes)、ファンFを停止させる(S5)。制御部100は、定着中において、加熱部温度TPが閾値Tth以上であると判定し(S4:Yes)、かつ、シートS上のトナーが所定範囲を通らないことを印字データに基づいて判定した場合(S31:No)、ファンFを駆動させる(S6)。
第2実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
加熱ローラ81のピーク位置P1,P2を含む所定範囲でトナーが加熱される場合には、トナーから微粒子が発生しやすいので、この場合に、ファンFを停止することで、微粒子の本体筐体2の外への排出を抑制できる。また、加熱ローラ81の所定範囲でトナーが加熱されない場合には、トナーから微粒子が発生しにくいため、この場合に、ファンFを駆動することで、定着部8の温度が上昇し過ぎるのを抑制することができる。
加熱ローラ81のピーク位置P1,P2を含む所定範囲でトナーが加熱される場合には、トナーから微粒子が発生しやすいので、この場合に、ファンFを停止することで、微粒子の本体筐体2の外への排出を抑制できる。また、加熱ローラ81の所定範囲でトナーが加熱されない場合には、トナーから微粒子が発生しにくいため、この場合に、ファンFを駆動することで、定着部8の温度が上昇し過ぎるのを抑制することができる。
図6に示すように、第3実施形態に係るファン駆動処理は、所定枚数以上のシートSについて連続印字を実行する場合において、ファンFの駆動を制御する処理である。なお、所定枚数未満のシートSの印字を行う場合には、例えば、第1実施形態または第2実施形態に係るファン駆動処理を実行すればよい。ここで、所定枚数は、複数の枚数であり、例えば5枚、10枚、15枚などに設定される。
制御部100は、所定枚数以上のシートSについて連続印字を実行するための印字指令を受けると、図6に示すファン駆動処理を実行する。図6に示すファン駆動処理において、制御部100は、まず、一枚目のシートSに対する定着が開始されたか否かを判定する(S51)。なお、定着の開始の判定は、前述したステップS1と同様の方法で行えばよい。
ステップS51において定着が開始されたと判定した場合には(Yes)、制御部100は、定着の開始から所定枚数の定着が完了するまでの期間PD内であるか否かを判定する(S52)。ここで、期間PDは、実験等により適宜設定しておけばよい。
ステップS52において期間PD内であると判定した場合には(Yes)、制御部100は、ファンFを停止させる(S53)。つまり、制御部100は、所定枚数以上のシートSへの連続印字を行う場合には、定着の開始から所定枚数の定着が完了するまでの間、加熱部温TP度に関わらず、ファンFを停止させる。
ステップS52において期間PD内でないと判定した場合には(No)、制御部100は、ファンFを駆動させる(S54)。ステップS53またはステップS54の後、制御部100は、印字が終了したか否かを判定する(S55)。なお、印字の終了の判定は、前述したステップS7と同様の方法で行えばよい。
ステップS55において印字が終了していないと判定した場合には(No)、制御部100は、ステップS52の処理に戻る。ステップS55において印字が終了したと判定した場合には(Yes)、制御部100は、前述したステップS8~S11の処理を実行して、本処理を終了する。
次に、第3実施形態に係る制御部100の動作の一例について説明する。
図7に示すように、制御部100は、所定枚数以上のシートSについて連続印字を行う印字指令を受けると(時刻t11)、各ヒータ83,84をONにし、定着が開始されたか否かを判定する。定着が開始されたと判定すると(時刻t12)、制御部100は、定着の開始から期間PDの間、ファンFを停止させる(S52:Yes→S53)。
図7に示すように、制御部100は、所定枚数以上のシートSについて連続印字を行う印字指令を受けると(時刻t11)、各ヒータ83,84をONにし、定着が開始されたか否かを判定する。定着が開始されたと判定すると(時刻t12)、制御部100は、定着の開始から期間PDの間、ファンFを停止させる(S52:Yes→S53)。
定着の開始から期間PDが経過すると(時刻t13)、制御部100は、ファンFを駆動させる(S52:No→S54)。印字終了後の制御部100の動作は、第1実施形態と同様であるため、説明は省略する。
第3実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
定着の開始から所定枚数の定着が完了するまでの期間PDでは、加熱ローラ81のピーク位置P1,P2での温度が定着温度TTを大きく超えるオーバーシュートが起こって微粒子が発生しやすいため、この期間PD内においてファンFを停止させることで、微粒子の本体筐体2の外への排出を抑制できる。
定着の開始から所定枚数の定着が完了するまでの期間PDでは、加熱ローラ81のピーク位置P1,P2での温度が定着温度TTを大きく超えるオーバーシュートが起こって微粒子が発生しやすいため、この期間PD内においてファンFを停止させることで、微粒子の本体筐体2の外への排出を抑制できる。
図8に示すように、第4実施形態に係るファン駆動処理は、定着中にファンFを停止させ、印字の終了後にファンFを駆動させる処理である。詳しくは、第4実施形態に係るファン駆動処理では、印字指令を受けてから定着が終了するまでの間においてファンFを停止させることで、定着中においてファンFを停止させ、定着が終了した後にファンFを所定時間駆動させることで、印字の終了後(例えば、シートSが排出トレイ21に排出された後)においてもファンFを駆動させている。
図8に示すファン駆動処理において、制御部100は、印字指令を受けると(START)、まず、ファンFを停止させる(S71)。ステップS71の後、制御部100は、定着が終了したか否かを判定する(S72)。なお、定着の終了の判定は、第1実施形態で説明した方法で行えばよい。
ステップS72において定着が終了していないと判定した場合には(No)、制御部100は、ステップS71の処理に戻る。ステップS72において定着が終了したと判定した場合には(Yes)、制御部100は、ファンFを駆動させる(S73)。
ステップS73の後、制御部100は、定着の終了から所定時間が経過したか否かを判定する(S74)。ステップS74において所定時間が経過したと判定した場合には(Yes)、制御部100は、ファンFを停止させて(S75)、本処理を終了する。
次に、第4実施形態に係る制御部100の動作の一例について説明する。
図9に示すように、制御部100は、印字指令を受けると(時刻t21)、ファンFを停止させる(S71)。定着が終了すると(時刻t22)、制御部100は、ファンFを駆動させる(S72:Yes→S73)。
図9に示すように、制御部100は、印字指令を受けると(時刻t21)、ファンFを停止させる(S71)。定着が終了すると(時刻t22)、制御部100は、ファンFを駆動させる(S72:Yes→S73)。
定着の終了から所定時間が経過すると(時刻t23)、制御部100は、ファンFを停止させて(S75)、本処理を終了する。以上、第4実施形態によれば、定着部8が高温になる定着中はファンFを停止するので、微粒子が本体筐体2の外へ排出されることをより確実に抑制できる。
なお、第4実施形態では、印字指令を受けてから定着が終了するまでの間、ファンFを停止させたが、例えば、定着の開始から印字の終了までの間、ファンFを停止させてもよい。ファンFの停止開始のタイミングを、定着の開始時とすることで、例えば、印字指令を受けてから定着の開始までの間にファンFを駆動する他の処理(例えば、後述する待機処理中にファンFを駆動させる処理)と組み合わせることができる。
図10に示すように、第5実施形態に係るファン駆動処理は、第4実施形態に係るファン駆動処理に対して、印字の中断後にファンFを駆動する処理(S91~S93)を追加したものである。図10に示すファン駆動処理において、制御部100は、ステップS71でファンFを停止した後、印字が中断されたか否かを判定する(S91)。ここで、印字の中断の判定は、例えば本体筐体2内でシートSが詰まったか否かをシートセンサからの信号に基づいて判定することで行えばよい。
ステップS91において印字が中断されたと判定した場合には(Yes)、制御部100は、ファンFを駆動させる(S92)。なお、ステップS92でファンFを駆動している最中において、制御部100は、本体筐体2のカバーが開けられた場合、ファンFを停止し、カバーが閉じられた後、ファンFの駆動を再開してもよい。
ステップS92の後、制御部100は、印字を再開するか否かを判定する(S93)。なお、印字の再開の判定は、例えば、シートSの詰まりが解消されたか否かをシートセンサからの信号に基づいて判定することで行えばよい。ステップS93でYesと判定した場合、または、ステップS91でNoと判定した場合、制御部100は、前述したステップS72~S75の処理を適宜実行する。
第5実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
印字が中断されているときには、各ヒータ83,84がOFFとなっているので、微粒子が発生しにくい。そのため、印字の中断中にファンFを駆動することで、微粒子が本体筐体2の外への排出されることを抑制できる。
印字が中断されているときには、各ヒータ83,84がOFFとなっているので、微粒子が発生しにくい。そのため、印字の中断中にファンFを駆動することで、微粒子が本体筐体2の外への排出されることを抑制できる。
なお、印字の中断後にファンFを駆動する処理(S91~S93)は、第4実施形態以外の形態、例えば第1実施形態と組み合わせてもよい。この場合、例えば、ステップS91~S93の処理を、図3のステップS5およびステップS6の後であって、ステップS7の前に追加すればよい。
制御部100は、受信した印刷データをラスタ画像に展開する展開処理と、所定のシートSについての展開処理が完了するまで所定のシートSの供給を待機させる待機処理と、を実行可能であってもよい。この場合、制御部100は、待機処理中にファンFを駆動させてもよい。具体的には、制御部100は、図11に示す第6実施形態に係るファン駆動処理を実行してもよい。ここで、図11は、図10のフローチャートに、新たなステップS101~S103を追加し、ステップS74の代わりに新たなステップS104を追加したものである。
図11に示すファン駆動処理において、制御部100は、まず、待機処理を開始したか否かを判定する(S101)。ステップS101において待機処理を開始したと判定した場合(Yes)、制御部100は、待機処理中、ファンFを駆動させる(S102)。
ステップS102の後、または、ステップS101でNoと判定した場合、制御部100は、ステップS71の処理に移行する。ステップS72において定着が終了したと判定した場合には(Yes)、制御部100は、印字指令があるか否かを判定する(S103)。
ステップS103において印字指令があると判定した場合には(Yes)、制御部100は、ステップS101の処理に戻る。ステップS103において印字指令がないと判定した場合には(No)、制御部100は、ファンFを駆動させる(S73)。
ステップS73の後、制御部100は、定着の終了から所定時間が経過したか否かを判定する(S104)。ステップS104において所定時間が経過していないと判定した場合には(No)、制御部100は、ステップS103の処理に戻る。ステップS104において所定時間が経過したと判定した場合には(Yes)、ファンFを停止させて(S75)、本処理を終了する。
第6実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
印字中もしくは印字終了の直後に印字指令を受けた場合には、ファンFを所定時間駆動させる前に次の印字を行うことになるので、定着部8の温度が高くなりすぎるおそれがある。しかしながら、印字中もしくは印字終了の直後に印字指令を受けた場合において、待機処理が開始された場合には(S101:Yes)、ファンFが駆動されるので(S102)、待機処理中において定着部8の温度が上昇し過ぎるのを抑制することができる。
印字中もしくは印字終了の直後に印字指令を受けた場合には、ファンFを所定時間駆動させる前に次の印字を行うことになるので、定着部8の温度が高くなりすぎるおそれがある。しかしながら、印字中もしくは印字終了の直後に印字指令を受けた場合において、待機処理が開始された場合には(S101:Yes)、ファンFが駆動されるので(S102)、待機処理中において定着部8の温度が上昇し過ぎるのを抑制することができる。
なお、待機処理中にファンFを駆動する処理(S101~S104)は、図10に示す第5実施形態以外の形態、例えば第1実施形態と組み合わせてもよい。この場合、例えば、ステップS101,S102の処理を、図3のステップS1の前に追加し、ステップS103,S104の処理を、ステップS7とステップS8の間に追加すればよい。
図12に示すように、第7実施形態に係る定着部8では、第2温度センサ86が、ピーク位置P1に配置されている。この形態では、制御部100は、第2温度センサ86で検出した第2検出温度TD2を加熱部温度TPとする。この形態によれば、第2検出温度TD2を補正する必要がないので、制御部100への負荷を低減することができる。
第1実施形態では、温度センサとして第2温度センサ86を例示したが、本発明はこれに限定されず、温度センサは、第1温度センサ85であってもよい。この場合であっても、制御部100は、第1温度センサ85で検出した第1検出温度TD1を、ピーク位置P1,P2での温度に補正することで、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
図6に示す第3実施形態に係るファン駆動処理のステップS54を、定着中の加熱部温度TPに基づいてファンFを制御する処理(図3のステップS2~S6)の処理に置き換えてもよい。つまり、定着の開始から所定枚数の定着が完了するまで、ファンを停止させ、所定枚数の定着が完了した後は、加熱部温度に基づいてファンの駆動を制御してもよい
前記実施形態では、カラープリンタ1に本発明を適用したが、本発明はこれに限定されず、その他の画像形成装置、例えばモノクロのプリンタ、複写機、複合機などに本発明を適用してもよい。
加熱部としては、加熱ローラ81に限らず、例えば、ヒータによって加熱されるニップ板と、ニップ板と加圧ユニットの間で挟まれるベルトとを備えるものであってもよい。また、感光体は、ベルト状の感光体であってもよい。
第1クリーニング部材は、感光ドラムに接触する板状のブレードなどであってもよい。第2クリーニング部材は、ベルトに接触する板状のブレードを有するものであってもよい。
前記した実施形態および変形例で説明した各要素を、任意に組み合わせて実施してもよい。
1 カラープリンタ
2 本体筐体
8 定着部
81 加熱ローラ
86 第2温度センサ
100 制御部
F ファン
S シート
2 本体筐体
8 定着部
81 加熱ローラ
86 第2温度センサ
100 制御部
F ファン
S シート
Claims (14)
- 本体筐体と、
加熱および加圧によって現像剤をシートに定着させる定着部であって、
シートを加熱する加熱部と、
前記加熱部の温度を検出する温度センサと、を有する定着部と、
前記定着部の熱を前記本体筐体の外に排出するためのファンと、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
定着中において前記温度センサで検出した検出温度に基づく加熱部温度が、
閾値以上であると判定した場合、前記ファンを停止させ、
前記閾値未満であると判定した場合、前記ファンを駆動させることを特徴とする画像形成装置。 - 前記温度センサは、前記加熱部の温度分布のピークに対応した位置に配置され、
前記制御部は、前記検出温度を前記加熱部温度とすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記温度センサは、前記加熱部の温度分布のピークに対応した位置とは異なる位置に配置され、
前記制御部は、
前記検出温度に基づいて、前記ピークに対応した位置での温度に相当する温度を算出し、算出した温度を前記加熱部温度とすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記温度センサは、前記加熱部の長手方向における端部に配置されることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記温度センサは、前記加熱部の長手方向における中央部に配置されることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記温度センサは、前記定着部で定着可能な最小幅のシートが通らない位置に配置されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、所定枚数以上のシートへの連続印字を行う場合には、定着の開始から前記所定枚数の定着が完了するまでの間、前記加熱部温度に関わらず、前記ファンを停止させることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、
定着中において、
前記加熱部温度が前記閾値以上であると判定し、かつ、シート上の現像剤が、シートの幅方向における、前記加熱部の温度分布のピークに対応した位置を含む所定範囲を通ることを印字データに基づいて判定した場合、前記ファンを停止させ、
前記加熱部温度が前記閾値以上であると判定し、かつ、シート上の現像剤が前記所定範囲を通らないことを印字データに基づいて判定した場合、前記ファンを駆動させることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、定着中に前記ファンを停止させた場合、印字の終了後または中断後に前記ファンを駆動させることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 感光体と、
前記感光体上の現像剤を回収可能な第1クリーニング部材と、
前記感光体と接触するベルトと、
前記ベルト上の現像剤を回収可能な第2クリーニング部材と、をさらに備え、
前記制御部は、
前記第1クリーニング部材上の現像剤を前記感光体および前記ベルトを介して前記第2クリーニング部材で回収するクリーニング処理を実行可能であり、
前記クリーニング処理中に前記ファンを駆動させることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、
受信した印刷データをラスタ画像に展開する展開処理と、
所定のシートについての展開処理が完了するまで前記所定のシートの供給を待機させる待機処理と、を実行可能であり、
前記待機処理中に前記ファンを駆動させることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の画像形成装置。 - 前記加熱部は、ヒータにより加熱される加熱ローラであることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 本体筐体と、
加熱および加圧によって現像剤をシートに定着させる定着部と、
前記定着部の熱を前記本体筐体の外に排出するためのファンと、
制御部と、を備え、
前記制御部は、所定枚数以上のシートへの連続印字を行う場合には、定着の開始から前記所定枚数の定着が完了するまでの間、前記ファンを停止させることを特徴とする画像形成装置。 - 本体筐体と、
加熱および加圧によって現像剤をシートに定着させる定着部と、
前記定着部の熱を前記本体筐体の外に排出するためのファンと、
制御部と、を備え、
前記制御部は、定着中に前記ファンを停止させ、印字の終了後または中断後に前記ファンを駆動させることを特徴とする画像形成装置。
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