JP2023020089A - 二次電池の劣化判定方法、劣化判定プログラム及び劣化判定装置 - Google Patents

二次電池の劣化判定方法、劣化判定プログラム及び劣化判定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2023020089A
JP2023020089A JP2021125273A JP2021125273A JP2023020089A JP 2023020089 A JP2023020089 A JP 2023020089A JP 2021125273 A JP2021125273 A JP 2021125273A JP 2021125273 A JP2021125273 A JP 2021125273A JP 2023020089 A JP2023020089 A JP 2023020089A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
secondary battery
determination
deterioration
battery
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2021125273A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7402205B2 (ja
Inventor
裕也 稲垣
Yuya Inagaki
尚志 赤嶺
Hisashi Akamine
洋輔 室田
Yosuke Murota
保 福間
Tamotsu Fukuma
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Primearth EV Energy Co Ltd
Original Assignee
Primearth EV Energy Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Primearth EV Energy Co Ltd filed Critical Primearth EV Energy Co Ltd
Priority to JP2021125273A priority Critical patent/JP7402205B2/ja
Publication of JP2023020089A publication Critical patent/JP2023020089A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7402205B2 publication Critical patent/JP7402205B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Tests Of Electric Status Of Batteries (AREA)
  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】従来の劣化判定方法では、電池の使用態様に寄らない劣化判定が難しい問題があった。【解決手段】本発明の二次電池の劣化判定方法は、二次電池の電池電圧の変動をコンピュータ上でログに記録し、当該コンピュータを用いて前記ログを解析することで前記二次電池の劣化を判定する二次電池の劣化判定方法であって、二次電池の判定の基準となる電池電圧の分布を前記ログから取得して基準電圧分布を作成する基準電圧分布生成処理(S1)と、基準電圧分布作成後の判定時点での二次電池の電池電圧の分布示す判定用電圧分布をログから作成する判定用電圧分布生成処理(S2)と、判定用電圧分布と基準電圧分布とについて低圧側電圧値の出現頻度を比較する第1の比較結果(S3)と高圧側電圧値の出現頻度を比較する第2の比較結果(S5)とに基づき二次電池の劣化を判定する劣化判定処理(S6~S8)と、を行う。【選択図】図5

Description

本発明は、例えば、二次電池の劣化判定方法、劣化判定プログラム及び劣化判定装置に関する。
二次電池は、充放電回数が増加すると電池の内部抵抗の増加や、電池容量が低下する等の性能劣化が生じる。このような性能劣化が生じると電力の供給先に十分な電力を供給できなくなるため、二次電池の劣化を判定して、電池交換を行う等の処置がとられることがある。そこで、二次電池の劣化判定に関する技術が特許文献1、2に開示されている。
特許文献1に記載の二次電池の管理装置は、二次電池の入出力制御を行う二次電池の管
理装置であって、二次電池の充電状態を検出する充電状態検出部と、二次電池の劣化状態を容量劣化と抵抗劣化とに切り分ける電池劣化切り分け部と、前記充電状態検出部が検出した充電状態と前記電池劣化切り分け部が切り分けた容量劣化と抵抗劣化とに基づいて、使用可能容量を演算する使用可能容量演算部と、を具備する。また、特許文献1の電池劣化切り分け部は、充電した際の充電電流カーブを、前記二次電池の温度を変化させた複数の所定温度劣化条件毎に且つ容量劣化及び抵抗劣化の依存状態を考慮した劣化状態毎にマップ化したマップと、前記複数の所定温度劣化条件のうちの何れかの所定温度劣化条件下で充電を実施して取得した充電電流カーブとを比較することにより、容量劣化及び抵抗劣化の依存状態を考慮した劣化状態を把握する。
特許文献2に記載のバッテリ劣化検出装置は、車両に搭載されたバッテリの劣化状態を検出するバッテリ劣化検出装置であって、前記車両の始動の度に、前記車両の始動時における前記バッテリの電圧値に基づいて、前記バッテリの劣化予兆を示すフラグを設定するフラグ設定部と、該フラグを記憶するフラグ記憶部と、過去に前記フラグが記憶された回数に基づいて、前記バッテリに劣化予兆があるか否かを判定する劣化予兆判定部と、前記劣化予兆判定部により前記バッテリに劣化予兆があると判定された場合に、前記バッテリの前記電圧値に基づいて、前記バッテリは劣化状態であるか否かを判定する劣化判定部と、を備える。
特許第6217916号公報 特許第5821899号公報
しかしながら、特許文献1に記載の管理装置では、予め準備したマップに基づき容量劣化や内部抵抗の上昇を判断するため、性能ばらつきの大きいリユース電池を利用する場合に適用できない問題がある。また、特許文献2に記載のバッテリ劣化検出装置は、始動時に劣化予兆を判定するため、連続使用が想定される定置型の二次電池に対して適用が困難である問題がある。つまり、特許文献1、2に記載の技術では、劣化判定できる二次電池に制限がある問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、二次電池の使用開始や使用態様によらず適用可能な二次電池の劣化判定の手段を提供することを目的とするものである。
本発明にかかる二次電池の劣化判定方法の一態様は、二次電池の電池電圧の変動をコンピュータ上でログに記録し、当該コンピュータを用いて前記ログを解析することで前記二次電池の劣化を判定する二次電池の劣化判定方法であって、二次電池の判定の基準となる電池電圧の分布を前記ログから取得して基準電圧分布を作成する基準電圧分布生成処理と、前記基準電圧分布作成後の判定時点での前記二次電池の電池電圧の分布示す判定用電圧分布を前記ログから作成する判定用電圧分布生成処理と、前記判定用電圧分布と前記基準電圧分布とについて低圧側電圧値の出現頻度を比較する第1の比較結果と高圧側電圧値の出現頻度を比較する第2の比較結果とに基づき前記二次電池の劣化を判定する劣化判定処理と、を行う。
本発明にかかる二次電池の劣化判定プログラムの一態様は、コンピュータ上で実行され、二次電池の電池電圧の変動を前記コンピュータ上でログに記録し、当該コンピュータを用いて前記ログを解析することで前記二次電池の劣化を判定する二次電池の劣化判定プログラムであって、二次電池の判定の基準となる電池電圧の分布を前記ログから取得して基準電圧分布を作成する基準電圧分布生成処理と、前記基準電圧分布作成後の判定時点での前記二次電池の電池電圧の分布示す判定用電圧分布を前記ログから作成する判定用電圧分布生成処理と、前記判定用電圧分布と前記基準電圧分布とについて低圧側電圧値の出現頻度を比較する第1の比較結果と高圧側電圧値の出現頻度を比較する第2の比較結果とに基づき前記二次電池の劣化を判定する劣化判定処理と、を行う。
本発明にかかる二次電池の劣化判定装置の一態様は、二次電池の電池電圧を検出する電圧検出部と、記憶部と、前記電池電圧を前記記憶部にログとして蓄積し、前記二次電池の判定の基準となる電池電圧の分布を前記ログから取得して基準電圧分布を作成する基準電圧分布生成処理と、前記基準電圧分布作成後の判定時点での前記二次電池の電池電圧の分布示す判定用電圧分布を前記ログから作成する判定用電圧分布生成処理と、を行う電圧分布生成部と、前記判定用電圧分布と前記基準電圧分布とについて低圧側電圧値の出現頻度を比較する第1の比較結果と高圧側電圧値の出現頻度を比較する第2の比較結果とに基づき前記二次電池の劣化を判定する劣化判定部と、を有する。
本発明の二次電池の劣化判定方法、劣化判定プログラム及び劣化判定装置によれば、二次電池の使用開始時期や使用態様によらず適用可能な二次電池の劣化判定の手段を提供することができる。
二次電池の性能低下に伴う電池電圧の変動の差を説明する電圧変化グラフである。 二次電池の性能低下に伴う電池電圧の出現頻度の差を説明するグラフである。 二次電池の性能低下要因の違いによる電池電圧の出現頻度の差を説明するグラフである。 実施の形態1にかかる二次電池システムのブロック図である。 実施の形態1にかかる劣化判定装置の動作を説明するフローチャートである。
説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。また、様々な処理を行う機能ブロックとして図面に記載される各要素は、ハードウェア的には、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、その他の回路で構成することができ、ソフトウェア的には、メモリにロードされたプログラムなどによって実現される。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは当業者には理解されるところであり、いずれかに限定されるものではない。なお、各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
また、上述したプログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施形態で説明された1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリ、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、digital versatile disc(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、またはその他の形式の伝搬信号を含む。
実施の形態1
まず、劣化判定の対象となる二次電池の特性について説明する。二次電池では、充放電回数の増加、利用期間の長さ、使用される環境の温度等の様々な要因で性能低下の速度が異なる。二次電池が性能低下すると、電池容量が低下したり、内部抵抗が増加したりして、電力供給先への電力供給能力が低下する。このような二次電池の性能が低下すると充放電時に二次電池に流れる電流を同一条件としたときの二次電池の出力電圧(以下、電池電圧と称す)に変化が生じる。
そこで、図1に二次電池の性能低下に伴う電池電圧の変動の差を説明する電圧変化グラフを示す。図1に示すグラフは、二次電池に同じ電流値の充放電電流を与えた時に電池の性能低下がある時とない時に電池電圧にどのような違いが生じたかを示すものである。図1のグラフでは、電圧上昇時に充電が行われ、電圧下降時に放電が行われることを示す。
図1に示すように、二次電池では、性能低下が生じていない電池に対しては、充放電時の電圧変化の電圧変動範囲が概ね電圧変動初期範囲の範囲内に収まる。一方、二次電池の性能低下が進むと、充放電時の電圧変化の電圧変動範囲が電圧変動初期範囲の上側及び下側に定義される電圧注意領域になることが増える。なお、以下の説明では、この電池電圧の出現頻度を劣化判断の指標に用いる。そして、劣化判断の指標に用いる電圧は、電池電圧が増加から減少に転じる時点の上側電圧と、電池電圧が減少から増加に転じる時点の下側電圧とを含むものとする。
ここで、二次電池の性能低下の進行具合により劣化判断の指標に用いる電圧の出現頻度にどのような違いが生じるかについて説明する。以下の説明では、劣化判断の指標に用いる電圧を電池電圧と称して説明を行う。図2に二次電池の劣化に伴う電池電圧の出現頻度の差を説明するグラフを示す。
図2に示すように、二次電池の使用初期の段階で得られる電池電圧の出現頻度は、概ね電圧変動初期範囲に入る。これに対して、二次電池の性能低下が進むと、最も出現頻度の高い電池電圧の出現頻度が低下するとともに電圧注意範囲に出現する電池電圧が増加する。つまり、二次電池の性能低下が進むと、電池電圧の出現頻度分布の山の頂点が低く、裾野が広い分布形状となる。
概念的には、図2に示した電池電圧の出現頻度の違いが二次電池の性能低下に伴い現れるが、二次電池の性能低下要因の違いによっても、電池電圧の出現頻度に違いが生じる。そこで、図3に二次電池の性能低下要因の違いによる電池電圧の出現頻度の差を説明するグラフを示す。
図3に示すように、二次電池の利用初期に取得される初期電池の電池電圧の分布は、性能低下が進行した二次電池に比べて出現頻度の分布は、幅が狭く高い形状となる。実施の形態1にかかる二次電池システム1では、この初期電池の電池電圧の分布を、利用対象の二次電池の使用開始から一定の期間を通じて取得する。そして、実施の形態1にかかる二次電池システム1では、初期の電池電圧の分布を基準電圧分布とし、二次電池の性能低下の進行度合いの判定処理の比較基準として利用する。
図3に示すように、二次電池の性能低下が進むと、基準電圧分布に対して、低電圧側と高電圧側との電池電圧の出現頻度が増加する。このとき、電池容量の劣化が進行する度合いが高い場合は、低電圧側の電池電圧の出現頻度が、内部抵抗の上昇が進行する度合いが低い場合よりも高くなる。また、電池容量の低下が進行する度合いが高い場合は、高電圧側の電池電圧の出現頻度が、内部抵抗の上昇が進行する度合いが低い場合よりも高くなる。このような状況を整理すると、電池容量の低下が進行する度合いが高い場合は、低電圧側の電池電圧の出現頻度の増加量が大、高電圧側の電池電圧の出現頻度の増加量が小となる。また、内部抵抗の上昇する度合いが高い場合は、低電圧側の電池電圧の出現頻度の増加量が中、高電圧側の電池電圧の出現頻度の増加量が中となる。
実施の形態1にかかる二次電池システム1では、図3で説明した電池電圧の出現頻度の違いに基づき二次電池の性能低下が予め設定した劣化閾値を越えたか否かを判定する。そこで、実施の形態1にかかる二次電池システム1について詳細に説明する。図4に実施の形態1にかかる二次電池システム1のブロック図を示す。図4に示すように、実施の形態1にかかる二次電池システム1は、劣化判定装置10、蓄電池20、パワーコンディショナー30、システム制御部40を有する。
実施の形態1にかかる二次電池システム1では、システム制御部40が劣化判定装置10の上位システムであり、システム制御部40がパワーコンディショナー30を制御して、蓄電池20への充放電を制御する。パワーコンディショナー30は、例えば、系統電源配線から供給される電力を蓄電池20に充電する充電処理と、蓄電池20に蓄えられた電力を電力供給先に供給する電力供給処理とを行う。また、蓄電池20への充電電力は、太陽光パネルを備えていても良い。劣化判定装置10は、蓄電池20の出力電圧である電池電圧Vbatをモニタして、蓄電池20の劣化度を判定する。
劣化判定装置10は、後述する処理ブロックの機能を、例えば、プログラムを実行可能な演算部と記憶部としてのメモリを備えるコンピュータにおいて劣化判定プログラムを実行することにより実現でき、また処理ブロックの機能を実現するハードウェアによっても実現することができる。
劣化判定装置10は、電圧検出部11、電圧分布生成部12、記憶部13、劣化判定部14を有する。電圧検出部11は、二次電池の電池電圧Vbatを検出する。このとき、電圧検出部11は、電池電圧の上側電圧及び下側電圧を後段に配置される電圧分布生成部12に送信する。
電圧分布生成部12は、電池電圧Vbatの電圧を受信する毎に、受信した電池電圧を記憶部13の電圧データ蓄積領域にログとして蓄積する。また、電圧分布生成部12は、蓄電池20の利用開始直後の所定期間において、二次電池の判定の基準となる電池電圧の分布を記憶部13に蓄積されたログから取得して基準電圧分布を作成する基準電圧分布生成処理を行う。電圧分布生成部12は、生成した基準電圧分布を記憶部13の基準電圧分布記憶領域に保存する。このようなことから、記憶部13としては電源遮断時においても記憶内容が消えない不揮発性メモリの利用が適している。また、電圧分布生成部12は、蓄電池20の周囲温度や使用履歴の特徴毎に複数パターンの基準電圧分布を作成する。また、電圧分布生成部12は、基準電圧分布作成後の判定時点での二次電池の電池電圧Vbatの分布示す判定用電圧分布を記憶部13に蓄積されたログから作成する判定用電圧分布生成処理を行う。
劣化判定部14は、判定用電圧分布と基準電圧分布とについて低圧側電圧値の出現頻度を比較する第1の比較結果と高圧側電圧値の出現頻度を比較する第2の比較結果とに基づき二次電池の劣化を判定する劣化判定処理を行う。このとき、劣化判定部14は、判定用電圧分布が作成された際の環境温度に対応した温度の基準電圧分布を判定用電圧分布の比較対象とする。
より具体的には、劣化判定処理では、判定用電圧分布の低圧側電圧値の出現頻度と基準電圧分布の低圧側電圧値の出現頻度との差が出現頻度閾値よりも大きく、かつ、判定用電圧分布の高圧側電圧値の出現頻度と基準電圧分布の高圧側電圧値の出現頻度との差が前記出現頻度閾値よりも小さい場合には二次電池に電池容量の低下があると判定する。また劣化判定処理では、判定用電圧分布の低圧側電圧値の出現頻度と基準電圧分布の低圧側電圧値の出現頻度との差が出現頻度閾値よりも大きく、かつ、判定用電圧分布の高圧側電圧値の出現頻度と基準電圧分布の高圧側電圧値の出現頻度との差が出現頻度閾値よりも大きい場合には二次電池に内部抵抗の上昇が生じたと判定する。そして、劣化判定処理では、電池容量の低下と内部抵抗の上昇とのいずれか一方が予め設定した劣化閾値を超えたことが検出されたことに応じて二次電池に劣化が限界に達したと判定する。
ここで、出現頻度閾値は、図3で説明した出現頻度の増加量の中と小を切り分け可能な値であるものとする。
さらに、劣化判定部14は、劣化判定処理において、電池容量の低下、或いは、内部抵抗の上昇が生じたと判定された場合に即座に二次電池の劣化が限界に達したとは判断せず、1度目の劣化判定に応じて二次電池に対してリフレッシュ処理を施すことをシステム制御部40に指示する。ここで、リフレッシュ処理とは、二次電池を一定の充電率以下になるまで放電したあとに二次電池が満充電と判定されるまで充放電サイクルを少なくとも1回行う処理である。このリフレッシュ処理により、二次電池のメモリ効果の影響による劣化の誤判定を防止することができる。
続いて、実施の形態1にかかる劣化判定装置10の動作について説明する。そこで、図5に実施の形態1にかかる劣化判定装置10の動作を説明するフローチャートを示す。劣化判定装置10は、二次電池システム1の運用が開始した時点から動作を開始する。
そして、劣化判定装置10は、運用開始からの所定の期間をかけて二次電池の初期の電圧分布を取得して電圧分布生成部12により基準電圧分布を作成する(ステップS1)。また劣化判定装置10では、気温、季節等を考慮して、基準電圧分布を複数パターン生成する。
その後、劣化判定装置10は、現在の電圧の分布を示す判定用電圧分布を電圧分布生成部12により作成する(ステップS2)。また、電圧分布生成部12は、判定用電圧分布の作成に合わせて現在の温度情報を取得する。その後、記憶部13は、現在の温度に対応する基準電圧分布を劣化判定部14が電圧分布生成部12を介して読み出し、電圧分布生成部12が生成した判定用電圧分布と比較する。
そして、劣化判定部14は、判定用電圧分布の低電圧出現頻度と、基準電圧分布の低電圧出現頻度と、の差分が出現頻度閾値よりも大きいか否かを判断した第1の比較結果を得る(ステップS3)。この第1の比較結果が、判定用電圧分布の低電圧出現頻度と、基準電圧分布の定圧出現頻度と、の差分が出現頻度閾値以下であった場合、劣化判定部14は、蓄電池20に許容外の性能低下が生じていないと判断する(ステップS4)。一方、第1の比較結果が、判定用電圧分布の低電圧出現頻度と、基準電圧分布の定圧出現頻度と、の差分が出現頻度閾値よりも大きいものであった場合、劣化判定部14は、第2の比較結果を得る(ステップS5)。
ステップS5では、劣化判定部14は、判定用電圧分布の高電圧出現頻度と、基準電圧分布の高電圧出現頻度と、の差分が出現頻度閾値よりも大きいか否かを判断した第2の比較結果を得る。この第2の比較結果が、判定用電圧分布の高電圧出現頻度と、基準電圧分布の高電圧出現頻度と、の差分が出現頻度閾値以下であった場合、劣化判定部14は、蓄電池20に電池容量の低下が生じている判断する(ステップS7)。一方、第2の比較結果が、判定用電圧分布の高電圧出現頻度と、基準電圧分布の高電圧出現頻度と、の差分が出現頻度閾値よりも大きいものであった場合、劣化判定部14は、蓄電池20に内部抵抗の上昇が生じていると判定する(ステップS6)。
そして、ステップS6及びステップS7では、劣化判定部14がシステム制御部40に蓄電池20のリフレッシュ処理を指示し、システム制御部40は、蓄電池20のリフレッシュ処理を開始する。なお、劣化判定部14がこのステップS6及びステップS7のリフレッシュ処理の指示は、二次電池の電池容量の低下、或いは、内部抵抗の上昇との要因が検出されたあと1回出され、その後二次電池の低下した性能が回復した場合にはリフレッシュ実施回数がリセットされるものとする。
その後、劣化判定部14は、ステップS6、ステップS7でリフレッシュ処理が実行され、かつ、内部抵抗と電池容量のいずれか一方が劣化閾値を超えた状態である(例えば、ステップS3とステップS5とでYESの枝の劣化と判断される状態)場合には、蓄電池20の劣化が限界に達したとして運用を終了する(ステップS8)。また、ステップS8で蓄電池20の劣化が限界に達していないと判断された場合(ステップS8のNOの枝)、劣化判定部14は、次回の第1の比較結果及び第2の比較結果を得るための基準電圧分布を準備し(ステップS9)、再びステップS2の判定用電圧分布の作成を行う。
上記説明より、実施の形態1にかかる劣化判定装置10では、基準電圧分布を劣化判定の対象となる二次電池の利用開始時に、劣化判定対象の二次電池から取得する。そのため、実施の形態1にかかる劣化判定装置10では、劣化判定対象の二次電池が特性にばらつきのあるリユース電池であったとしても、特性ばらつきの小さな未使用の二次電池であっても高い精度で劣化判定を行うことができる。
また、実施の形態1にかかる劣化判定装置10では、基準電圧分布及び判定用電圧分布を運用中の蓄電池20から得るのみであるため、二次電池の劣化判定のために蓄電池20の運用を止める必要がない。これにより、劣化判定装置10を用いた二次電池システム1では、高い運用継続性を実現することができる。
また、実施の形態1にかかる劣化判定装置10では、劣化判定されたあとにリフレッシュ処理を二次電池に対して施すことで、二次電池のメモリ効果に起因した性能低下に対して劣化したと判定する誤判定を防止することができる。
さらに、実施の形態1にかかる劣化判定装置10では、性能低下要因に基づく電圧分布の変化の差から二次電池の性能低下要因を切り分けることができる。このように、性能低下要因の切り分けができると、利用できない劣化状態になる前に性能低下傾向が見えるため、例えば、ユーザーに性能低下が進みにくくなる二次電池の利用方法を提示する、利用する充電率の中心範囲を変更する等の対処を取ることが可能になる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
1 二次電池システム
10 劣化判定装置
11 電圧検出部
12 電圧分布生成部
13 記憶部
14 劣化判定部
20 蓄電池
30 パワーコンディショナー
40 システム制御部

Claims (7)

  1. 二次電池の電池電圧の変動をコンピュータ上でログに記録し、当該コンピュータを用いて前記ログを解析することで前記二次電池の劣化を判定する二次電池の劣化判定方法であって、
    二次電池の判定の基準となる電池電圧の分布を前記ログから取得して基準電圧分布を作成する基準電圧分布生成処理と、
    前記基準電圧分布作成後の判定時点での前記二次電池の電池電圧の分布示す判定用電圧分布を前記ログから作成する判定用電圧分布生成処理と、
    前記判定用電圧分布と前記基準電圧分布とについて低圧側電圧値の出現頻度を比較する第1の比較結果と高圧側電圧値の出現頻度を比較する第2の比較結果とに基づき前記二次電池の劣化を判定する劣化判定処理と、を行う二次電池の劣化判定方法。
  2. 前記劣化判定処理では、
    前記判定用電圧分布の前記低圧側電圧値の出現頻度と前記基準電圧分布の前記低圧側電圧値の出現頻度との差が出現頻度閾値よりも大きく、かつ、前記判定用電圧分布の前記高圧側電圧値の出現頻度と前記基準電圧分布の前記高圧側電圧値の出現頻度との差が前記出現頻度閾値よりも小さい場合には前記二次電池に電池容量の低下があると判定し、
    前記判定用電圧分布の前記低圧側電圧値の出現頻度と前記基準電圧分布の前記低圧側電圧値の出現頻度との差が前記出現頻度閾値よりも大きく、かつ、前記判定用電圧分布の前記高圧側電圧値の出現頻度と前記基準電圧分布の前記高圧側電圧値の出現頻度との差が前記出現頻度閾値よりも大きい場合には前記二次電池に内部抵抗の上昇が生じたと判定し、
    前記電池容量の低下と前記内部抵抗の上昇とのいずれか一方が予め設定した劣化閾値を超えたことが検出されたことに応じて前記二次電池に劣化が限界に達したと判定する請求項1に記載の二次電池の劣化判定方法。
  3. 前記二次電池の前記電池容量の低下と、前記二次電池に前記内部抵抗の上昇と、のいずれか一方が生じていると判定された場合に前記二次電池にリフレッシュ処理を施すリフレッシュ処理を行い、
    前記劣化判定処理では、前記リフレッシュ処理後の前記電池容量の低下の判定結果と、前記内部抵抗の上昇判定結果と、のいずれか一方が前記劣化閾値をこえたか否かに基づき前記二次電池の劣化状態を判断する請求項2に記載の二次電池の劣化判定方法。
  4. 前記基準電圧分布生成処理では、前記二次電池が利用される環境温度毎に前記基準電圧分布を作成し、
    前記劣化判定処理では、前記判定用電圧分布が作成された際の前記環境温度に対応した温度の前記基準電圧分布を前記判定用電圧分布の比較対象とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の二次電池の劣化判定方法。
  5. 前記基準電圧分布と前記判定用電圧分布に記録される電圧は、前記電池電圧が増加から減少に転じる時点の上側電圧と、前記電池電圧が減少から増加に転じる時点の下側電圧である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の二次電池の劣化判定方法。
  6. コンピュータ上で実行され、二次電池の電池電圧の変動を前記コンピュータ上でログに記録し、当該コンピュータを用いて前記ログを解析することで前記二次電池の劣化を判定する二次電池の劣化判定プログラムであって、
    二次電池の判定の基準となる電池電圧の分布を前記ログから取得して基準電圧分布を作成する基準電圧分布生成処理と、
    前記基準電圧分布作成後の判定時点での前記二次電池の電池電圧の分布示す判定用電圧分布を前記ログから作成する判定用電圧分布生成処理と、
    前記判定用電圧分布と前記基準電圧分布とについて低圧側電圧値の出現頻度を比較する第1の比較結果と高圧側電圧値の出現頻度を比較する第2の比較結果とに基づき前記二次電池の劣化を判定する劣化判定処理と、を行う二次電池の劣化判定プログラム。
  7. 二次電池の電池電圧を検出する電圧検出部と、
    記憶部と、
    前記電池電圧を前記記憶部にログとして蓄積し、前記二次電池の判定の基準となる電池電圧の分布を前記ログから取得して基準電圧分布を作成する基準電圧分布生成処理と、前記基準電圧分布作成後の判定時点での前記二次電池の電池電圧の分布示す判定用電圧分布を前記ログから作成する判定用電圧分布生成処理と、を行う電圧分布生成部と、
    前記判定用電圧分布と前記基準電圧分布とについて低圧側電圧値の出現頻度を比較する第1の比較結果と高圧側電圧値の出現頻度を比較する第2の比較結果とに基づき前記二次電池の劣化を判定する劣化判定部と、を有する劣化判定装置。
JP2021125273A 2021-07-30 2021-07-30 二次電池の劣化判定方法、劣化判定プログラム及び劣化判定装置 Active JP7402205B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021125273A JP7402205B2 (ja) 2021-07-30 2021-07-30 二次電池の劣化判定方法、劣化判定プログラム及び劣化判定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021125273A JP7402205B2 (ja) 2021-07-30 2021-07-30 二次電池の劣化判定方法、劣化判定プログラム及び劣化判定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2023020089A true JP2023020089A (ja) 2023-02-09
JP7402205B2 JP7402205B2 (ja) 2023-12-20

Family

ID=85159883

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021125273A Active JP7402205B2 (ja) 2021-07-30 2021-07-30 二次電池の劣化判定方法、劣化判定プログラム及び劣化判定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7402205B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6134438B1 (ja) * 2015-07-31 2017-05-24 株式会社東芝 蓄電池評価装置、蓄電システムおよび蓄電池評価方法
JP2018021837A (ja) * 2016-08-04 2018-02-08 プライムアースEvエナジー株式会社 二次電池の劣化判定装置、二次電池の劣化判定方法、及び二次電池の制御装置
JP2018080982A (ja) * 2016-11-16 2018-05-24 株式会社明電舎 通信システム,通信方法,プログラム
WO2019106754A1 (ja) * 2017-11-29 2019-06-06 株式会社 東芝 評価装置、蓄電システム、評価方法およびコンピュータプログラム
JP2022169917A (ja) * 2021-04-28 2022-11-10 株式会社日立ハイテク 電池管理装置、電力システム

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6134438B1 (ja) * 2015-07-31 2017-05-24 株式会社東芝 蓄電池評価装置、蓄電システムおよび蓄電池評価方法
JP2018021837A (ja) * 2016-08-04 2018-02-08 プライムアースEvエナジー株式会社 二次電池の劣化判定装置、二次電池の劣化判定方法、及び二次電池の制御装置
JP2018080982A (ja) * 2016-11-16 2018-05-24 株式会社明電舎 通信システム,通信方法,プログラム
WO2019106754A1 (ja) * 2017-11-29 2019-06-06 株式会社 東芝 評価装置、蓄電システム、評価方法およびコンピュータプログラム
JP2022169917A (ja) * 2021-04-28 2022-11-10 株式会社日立ハイテク 電池管理装置、電力システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP7402205B2 (ja) 2023-12-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11215679B2 (en) Method and apparatus for detecting micro short circuit of battery
EP2365605B1 (en) Charging apparatus, program
JP6295858B2 (ja) バッテリ管理装置
US6255803B1 (en) Method for detecting minor short in cells and method for detecting cell short in cells
US9929573B2 (en) Modules, systems, and methods for battery balancing
KR102025286B1 (ko) 배터리 셀 밸런싱의 방법 및 시스템
JP5879983B2 (ja) 組電池の制御装置
CN107135669B (zh) 管理装置以及蓄电系统
US9450427B2 (en) State of charge determination for an electrical accumulator
JP2022516947A (ja) 並列で接続されたバッテリーパックのバランシング装置及び方法
CN106340920B (zh) 电池组的被动均衡的控制方法、装置、电池系统和车辆
CN111856283A (zh) 电池评价系统、电池评价方法以及程序
JP2023532485A (ja) 電池状態の計算方法及び計算装置並びに記憶媒体
JPWO2019230130A1 (ja) 充電制御装置、輸送機器、及びプログラム
CN112534626A (zh) 二次电池的劣化判定系统以及劣化判定方法
KR20210047816A (ko) 병렬 연결된 배터리 팩의 밸런싱 장치 및 방법
CN109494850B (zh) 电池组均衡方法、装置及系统
US11404883B2 (en) Charging apparatus, charging program, and charging method
KR20160014167A (ko) Bms 온도 조절 방법 및 이를 적용한 bms
JP2023020089A (ja) 二次電池の劣化判定方法、劣化判定プログラム及び劣化判定装置
JP2007089352A (ja) 組電池の容量調整装置
US7498765B2 (en) Method of controlling charging secondary battery based on type of secondary battery and apparatus
US9110652B2 (en) System and method for electronic device charging
US20210356527A1 (en) Power storage control device, power storage system and control method
JP2018044927A (ja) 検出装置、検出方法、蓄電システムおよびプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221223

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230719

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230725

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230919

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231208

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7402205

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150