JP2023017487A - 水浄化システムおよび水浄化方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】逆浸透膜装置におけるファウリングの発生を抑制するとともに、正浸透膜装置においてファウリングまたは故障が発生した場合でも、水の浄化処理を停止する必要がなく、安定して水の浄化処理を行うことができる水浄化システムを提供する。【解決手段】被処理水から浄化水を得る水浄化システムは、循環水を循環させる環状水路と、環状水路に対して並列に設けられ、被処理水から循環水に水分を透過させる第1の正浸透膜装置および第2の正浸透膜装置と、第1の正浸透膜装置および第2の正浸透膜装置の下流に配置され、循環水を収容する第1の貯水槽と、第1の貯水槽の下流に配置され、循環水から水分を透過させて浄化水を得る逆浸透膜装置と、循環水を逆浸透膜装置に向けて加圧するポンプと、第1の正浸透膜装置および第2の正浸透膜装置のいずれかへ循環水および被処理水を導入する状態を切り替える切り替え機構と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、海水、河川水、湖水、生活排水または工業排水等のように、不純物または汚染物質を含む水から浄化された水を得る水浄化システムおよび水浄化方法に関する。
海水、河川水、湖水、生活排水または工業排水等のように、不純物または汚染物質を含む水(以下、「被処理水」という。)から浄化された水を得る方法として、逆浸透膜を用いる方法がある。逆浸透膜を用いて被処理水の浄化処理を進めると、逆浸透膜の表面に被処理水に含まれる有機物が堆積してファウリングが発生する。
逆浸透膜にファウリングが発生すると被処理水の浄化処理速度が低下するため、浄化処理速度を維持するには被処理水に加える圧力を増加させる必要がある。この場合、浄化処理のエネルギー消費量が増加することとなる。さらに、有機物の堆積量が増加すると、逆浸透膜の洗浄等を行う必要が生じるため、浄化処理を停止することとなる。
このような逆浸透膜のファウリングに伴う浄化処理の効率低下を抑制するため、例えば特許文献1には、図6に示す構成の水浄化システム101が開示されている。水浄化システム101は、正浸透膜装置102と逆浸透膜装置103とを有し、正浸透膜装置102の二次側102cと逆浸透膜装置103の一次側103bとが、循環水を循環させる環状水路104で接続されている。水浄化システム101では、正浸透膜装置102の一次側102bで受け入れた被処理水105から正浸透膜102aによって水分を二次側102cの循環水に透過させる。そして、この循環水をポンプ107で加圧して逆浸透膜装置103の一次側103bに導入し、逆浸透膜103aによって水分を二次側103cに透過させ、浄化水106を得る。逆浸透膜装置103の一次側103bから排出された循環水は、環状水路104を通じて再び正浸透膜装置102の二次側102cに導入される。環状水路104を循環する循環水は、溶質を含み、かつ有機物が排除されている。特許文献1には、以上の構成の水浄化システムにより、逆浸透膜に有機物等のファウリング原因物質が直接触れることがないため、逆浸透膜のファウリングの防止が可能であることが記載されている。
しかし、特許文献1に記載の水浄化システムでは、逆浸透膜装置におけるファウリングの発生は抑制できるものの、正浸透膜装置においてファウリングが発生するおそれがある。正浸透膜装置においてファウリングが発生した場合には、正浸透膜を洗浄するために水の浄化処理を停止しなければならず、安定して水の浄化処理を行うことができないという問題がある。また、正浸透膜装置が故障した場合にも、修理するために水の浄化処理を停止しなければならない。正浸透膜装置が故障した場合には、例えば被処理水が環状水路に漏れ、循環水の懸濁物質濃度が上昇することがある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、逆浸透膜装置におけるファウリングの発生を抑制するとともに、正浸透膜装置においてファウリングまたは故障が発生した場合でも、水の浄化処理を停止する必要がなく、安定して水の浄化処理を行うことができる水浄化システム、および水浄化方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、種々検討した結果、上記目的は、以下の発明により達成されることを見出した。
本発明の一局面に係る水浄化システムは、被処理水から浄化水を得る水浄化システムであって、前記被処理水よりも高い溶質濃度を有し、かつ前記被処理水よりも低い有機物濃度を有する循環水を循環させる環状水路と、前記環状水路に対して並列に設けられた第1の正浸透膜装置および第2の正浸透膜装置であって、前記被処理水から前記循環水に水分を透過させる第1の正浸透膜装置および第2の正浸透膜装置と、前記環状水路において前記循環水の流れる方向における前記第1の正浸透膜装置および前記第2の正浸透膜装置の下流に配置され、前記循環水を収容する第1の貯水槽と、前記環状水路において前記循環水の流れる方向における前記第1の貯水槽の下流に配置され、前記循環水から水分を透過させて前記浄化水を得る逆浸透膜装置と、前記環状水路において前記循環水を前記逆浸透膜装置に向けて加圧するポンプと、前記第1の正浸透膜装置に前記循環水および前記被処理水を導入するとともに前記第2の正浸透膜装置への前記循環水および前記被処理水の導入を停止する第1の状態と、前記第1の正浸透膜装置への前記循環水および前記被処理水の導入を停止するとともに前記第2の正浸透膜装置に前記循環水および前記被処理水を導入する第2の状態と、を切り替える切り替え機構と、を備える。
上記の水浄化システムでは、被処理水よりも有機物濃度の低い循環水が逆浸透膜装置に導入されるため、逆浸透膜装置に被処理水が導入される場合に比べて逆浸透膜装置におけるファウリングの発生を抑制することができる。
また、上記の水浄化システムでは、切り替え機構を用いて、第1の正浸透膜装置および第2の正浸透膜装置への循環水および被処理水の導入状態を、第1の状態と第2の状態との間で切り替えることができる。これにより、第1の状態で作動している水浄化システムにおいて、使用中の第1の正浸透膜装置にファウリングが発生した場合には、切り替え機構によって第1の状態から第2の状態に切り替えることで、第1の正浸透膜装置を停止するとともに、停止中の第2の正浸透膜装置の使用を開始することができる。また、切り替え機構による切り替えが行われるまでの間、第1の貯水槽から循環水を逆浸透膜装置に供給することができる。
したがって、第1の正浸透膜装置においてファウリングが発生した場合でも、水の浄化処理を停止する必要がなく、安定して水の浄化処理を行うことができる。また、ファウリングが発生した第1の正浸透膜装置の洗浄等を、水の浄化処理を停止することなく行うことができる。また、第2の正浸透膜装置でファウリングが発生した場合でも、同様に安定して水の浄化処理を行うことができる。
上記の水浄化システムは、前記環状水路において前記循環水の流れる方向における前記第1の正浸透膜装置および前記第2の正浸透膜装置の下流かつ前記逆浸透膜装置の上流に配置され、前記循環水の電気伝導率および懸濁物質濃度を測定する第1の測定装置と、前記環状水路において前記循環水の流れる方向における前記第1の正浸透膜装置および前記第2の正浸透膜装置の下流かつ前記逆浸透膜装置の上流に配置され、前記循環水に溶質および水の少なくとも一方を供給して前記循環水の溶質濃度の調整および懸濁物質濃度の低減が可能な第1の調整装置と、をさらに備えてもよい。
この態様によれば、使用中の第1の正浸透膜装置にファウリングが発生した場合であっても、第1の測定装置で測定された循環水の電気伝導率または懸濁物質濃度が所定の範囲(例えば後述する電気伝導率および懸濁物質濃度の第1の範囲)を若干外れた程度で第1の正浸透膜装置の洗浄等を行う必要がない場合には、第1の調整装置を用いて循環水の溶質濃度の調整または懸濁物質濃度の低減を行うことによって、適切な電気伝導率および懸濁物質濃度の循環水を逆浸透膜装置に供給することができ、安定して水の浄化処理を行うことができる。
また、第1の調整装置を用いても循環水を適切な電気伝導率および懸濁物質濃度に調整することができず、第1の正浸透膜装置の洗浄等を行う必要が生じた場合(例えば電気伝導率または懸濁物質濃度が後述する第2の範囲を外れた場合)には、切り替え機構によって、使用中の第1の正浸透膜装置を停止するとともに、停止中の第2の正浸透膜装置の使用を開始することができる。
上記の水浄化システムは、前記環状水路において前記循環水の流れる方向における前記逆浸透膜装置の下流に配置され、前記循環水を収容する第2の貯水槽と、前記環状水路において前記循環水の流れる方向における前記逆浸透膜装置の下流かつ前記第2の正浸透膜装置および前記第2の正浸透膜装置の上流に配置され、前記循環水の電気伝導率を測定する第2の測定装置と、前記環状水路において前記循環水の流れる方向における前記逆浸透膜装置の下流かつ前記第2の正浸透膜装置および前記第2の正浸透膜装置の上流に配置され、前記循環水に溶質および水の少なくとも一方を供給して前記循環水の溶質濃度の調整が可能な第2の調整装置と、をさらに備えてもよい。
逆浸透膜装置にファウリングが発生する等の理由で、第2の測定装置で測定された循環水の電気伝導率が所定の範囲(例えば後述する第3の範囲)を外れた場合、循環水と被処理水との溶質濃度差が適切な範囲から外れ、第1の正浸透膜装置および第2の正浸透膜装置による被処理水から循環水への水の透過量が減少する可能性がある。
しかし、この態様では、第2の測定装置で測定された循環水の電気伝導率が所定の範囲を外れたとしても、第2の調整装置を用いて、第2の測定装置で測定される電気伝導率が所定の範囲内となるように循環水の溶質濃度を調整することができる。したがって、第1の正浸透膜装置および第2の正浸透膜装置に適切な溶質濃度の循環水を供給することができ、より安定して水の浄化処理を行うことができる。
上記の水浄化システムは、前記第1の調整装置および前記切り替え機構の制御を行う制御装置をさらに備え、前記制御装置は、前記第1の測定装置で測定された電気伝導率または懸濁物質濃度が第1の範囲を外れると、前記第1の調整装置の制御を行い、前記第1の測定装置で測定された電気伝導率または懸濁物質濃度が前記第1の範囲を超えて第2の範囲を外れると、前記循環水および前記被処理水の導入状態が切り替わるように前記切り替え機構の制御を行ってもよい。
この態様では、第1の測定装置で測定された循環水の電気伝導率または懸濁物質濃度が第1の範囲を外れてはいるものの第2の範囲内である場合には、第1の正浸透膜装置のファウリングの程度が低い傾向にあるため、第1の正浸透膜装置の洗浄等を行わなくても第1の調整装置の補助により、循環水の溶質濃度の調整または懸濁物質濃度の低減を行うことができる。
また、第1の測定装置で測定された循環水の電気伝導率または懸濁物質濃度が第2の範囲を外れる場合には、第1の正浸透膜装置のファウリングの程度が高い傾向にあるため、第1の調整装置で補助しても十分に循環水の溶質濃度の調整または懸濁物質濃度の低減を行うことができないおそれがある。そのため、第1の正浸透膜装置の洗浄等を行う必要があることから、切り替え機構によって使用中の第1の正浸透膜装置を停止するとともに停止中の第2の正浸透膜装置の使用を開始する。
したがって、第1の正浸透膜装置を十分に使用することができるとともに、安定して水の浄化処理を行うことができる。
上記の水浄化システムは、前記第1の調整装置、前記切り替え機構および前記第2の調整装置の制御を行う制御装置をさらに備え、前記制御装置は、前記第1の測定装置で測定された電気伝導率または懸濁物質濃度が第1の範囲を外れると、前記第1の調整装置の制御を行い、前記第1の測定装置で測定された電気伝導率または懸濁物質濃度が前記第1の範囲を超えて第2の範囲を外れると、前記循環水および前記被処理水の導入状態が切り替わるように前記切り替え機構の制御を行い、前記第2の測定装置で測定された電気伝導率が第3の範囲から外れると、前記第2の調整装置の制御を行ってもよい。
この態様では、上述のように第1の測定装置で測定された循環水の電気伝導率または懸濁物質濃度に基づいて、第1の調整装置および切り替え機構の制御を行うことができるだけでなく、第2の測定装置で測定された循環水の電気伝導率または懸濁物質濃度に基づいて、第2の調整装置の制御を行うことができる。第2の測定装置で測定された循環水の電気伝導率が第3の範囲を外れた場合、第2の調整装置を用いて、電気伝導率が第3の範囲内となるように循環水の溶質濃度を調整することができる。
そのため、第1の正浸透膜装置および第2の正浸透膜装置に適切な溶質濃度の循環水を供給することができ、より安定して水の浄化処理を行うことができる。
本発明の他の一局面に係る水浄化方法は、水浄化システムを使用して被処理水から浄化水を得る水浄化方法であって、前記水浄化システムは、前記被処理水よりも高い溶質濃度を有し、かつ前記被処理水よりも低い有機物濃度を有する循環水を循環させる環状水路と、前記環状水路に対して並列に設けられた第1の正浸透膜装置および第2の正浸透膜装置であって、前記被処理水から前記循環水に水分を透過させる第1の正浸透膜装置および第2の正浸透膜装置と、前記環状水路において前記循環水の流れる方向における前記第1の正浸透膜装置および前記第2の正浸透膜装置の下流に配置され、前記循環水を収容する第1の貯水槽と、前記環状水路において前記循環水の流れる方向における前記第1の貯水槽の下流に配置され、前記循環水から水分を透過させて前記浄化水を得る逆浸透膜装置と、前記環状水路において前記循環水を前記逆浸透膜装置に向けて加圧するポンプと、前記環状水路において前記循環水の流れる方向における前記第1の正浸透膜装置および前記第2の正浸透膜装置の下流かつ前記逆浸透膜装置の上流に配置され、前記循環水の電気伝導率および懸濁物質濃度を測定する第1の測定装置と、前記環状水路において前記循環水の流れる方向における前記第1の正浸透膜装置および前記第2の正浸透膜装置の下流かつ前記逆浸透膜装置の上流に配置され、前記循環水に溶質および水の少なくとも一方を供給して前記循環水の溶質濃度の調整および懸濁物質濃度の低減が可能な第1の調整装置と、を備え、前記第1の正浸透膜装置に前記循環水および前記被処理水を導入するとともに前記第2の正浸透膜装置への前記循環水および前記被処理水の導入を停止した状態で、前記第1の測定装置で前記循環水の電気伝導率および懸濁物質濃度を測定し、前記第1の測定装置で測定された電気伝導率または懸濁物質濃度が第1の範囲を外れると、前記循環水の電気伝導率および懸濁物質濃度が前記第1の範囲内となるように前記第1の調整装置を作動し、前記第1の測定装置で測定された電気伝導率または懸濁物質濃度が前記第1の範囲を超えて第2の範囲を外れると、前記第1の正浸透膜装置への前記循環水および前記被処理水の導入を停止するとともに前記第2の正浸透膜装置に前記循環水および前記被処理水を導入する状態とする方法である。
上記の水浄化方法では、第1の測定装置で測定された循環水の電気伝導率または懸濁物質濃度が第1の範囲を外れてはいるものの第2の範囲内である場合には、第1の正浸透膜装置のファウリングの程度が低い傾向にあるため、第1の正浸透膜装置の洗浄等を行わなくても第1の調整装置の補助により、循環水の溶質濃度の調整または懸濁物質濃度の低減を行うことができる。
また、第1の測定装置で測定された循環水の電気伝導率または懸濁物質濃度が第2の範囲を外れる場合には、第1の正浸透膜装置のファウリングの程度が高い傾向にあるため、第1の調整装置で補助しても十分に循環水の溶質濃度の調整または懸濁物質濃度の低減を行うことができないおそれがある。そのため、第1の正浸透膜装置の洗浄等を行う必要があることから、使用中の第1の正浸透膜装置を停止するとともに停止中の第2の正浸透膜装置の使用を開始する。
そのため、第1の正浸透膜装置を十分に使用することができるとともに、安定して水の浄化処理を行うことができる。
上記の水浄化方法において、前記水浄化システムは、さらに、前記環状水路において前記循環水の流れる方向における前記逆浸透膜装置の下流に配置され、前記循環水を収容する第2の貯水槽と、前記環状水路において前記循環水の流れる方向における前記逆浸透膜装置の下流かつ前記第2の正浸透膜装置および前記第2の正浸透膜装置の上流に配置され、前記循環水の電気伝導率を測定する第2の測定装置と、前記環状水路において前記循環水の流れる方向における前記逆浸透膜装置の下流かつ前記第2の正浸透膜装置および前記第2の正浸透膜装置の上流に配置され、前記循環水に溶質および水の少なくとも一方を供給して前記循環水の溶質濃度の調整が可能な第2の調整装置と、を備え、前記第2の測定装置で前記循環水の電気伝導率を測定し、前記第2の測定装置で測定された電気伝導率が第3の範囲を外れると、前記循環水の電気伝導率が前記第3の範囲となるように前記第2の調整装置を作動させてもよい。
この態様では、逆浸透膜装置にファウリングが発生する等の理由で、第2の測定装置で測定された循環水の電気伝導率が第3の範囲を外れた場合、第2の調整装置を用いて、電気伝導率が第3の範囲内となるように循環水の溶質濃度を調整することができる。これにより、第1の正浸透膜装置および第2の正浸透膜装置に適切な溶質濃度の循環水を供給することができ、より安定して水の浄化処理を行うことができる。
本発明によれば、逆浸透膜装置におけるファウリングの発生を抑制するとともに、正浸透膜装置においてファウリングが発生した場合でも、水の浄化処理を停止する必要がなく、安定して水の浄化処理を行うことができる水浄化システム、および水浄化方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
〈水浄化システム〉
図1は、本発明の実施形態に係る水浄化システム1の全体構成を示す模式図である。水浄化システム1は、循環水W2を介して被処理水W1から浄化水W3を得るシステムである。
図1は、本発明の実施形態に係る水浄化システム1の全体構成を示す模式図である。水浄化システム1は、循環水W2を介して被処理水W1から浄化水W3を得るシステムである。
被処理水W1は、海水、河川水、湖水、生活排水または工業排水等のように、不純物または汚染物質を含む水である。循環水W2は、被処理水W1よりも高い溶質濃度を有し、かつ被処理水W1よりも低い有機物濃度を有する。より具体的には、循環水W2は、例えば有機物が除去された清浄な水に、溶質として塩化ナトリウム、炭酸アンモニウムまたは炭酸カルシウム等の塩類を溶解させた水溶液であり、被処理水W1よりも高い浸透圧を有する。
図1に示すように、水浄化システム1は、被処理水W1を流通させる原水路2と、循環水W2を循環させる環状水路12と、浄化水W3を流通させる浄水路3と、を備える。以下では、環状水路12において循環水W2の流れる方向(図1の環状水路12に付した矢印方向)を「循環方向」ともいう。
水浄化システム1は、環状水路12に並列に設けられた第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bを備える。また、水浄化システム1は、環状水路12において循環方向における第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bの下流に、循環方向上流から下流に向かって順に配置された、第1の貯水槽14と、ポンプ15と、逆浸透膜装置16と、第2の貯水槽17と、を備える。
水浄化システム1は、さらに、原水路2に設けられた前処理装置11と、第1の貯水槽14に設けられた第1の測定装置21と、第2の貯水槽17に設けられた第2の測定装置22と、第1の貯水槽14に接続された第1の調整装置23と、第2の貯水槽17に接続された第2の調整装置24と、原水路2および環状水路12に設けられた切り替え機構18と、第1の調整装置23、切り替え機構18および第2の調整装置24の制御を行う制御装置20と、を備える。
(第1の正浸透膜装置および第2の正浸透膜装置)
第1の正浸透膜装置13aは、ハウジング13a1と、ハウジング13a1内に配置された正浸透膜13a2と、を備え、正浸透膜13a2によってハウジング13a1内部の空間が一次側13a3と二次側13a4とに区画されている。第2の正浸透膜装置13bも同様に、ハウジング13b1と、ハウジング13b1内に設けられた正浸透膜13b2を備え、正浸透膜13b2によってハウジング13b1内部の空間が一次側13b3と二次側13b4に区画されている。正浸透膜13a2、13b2は、例えば、平膜または中空糸膜を用いることができ、中空糸膜が好ましい。
第1の正浸透膜装置13aは、ハウジング13a1と、ハウジング13a1内に配置された正浸透膜13a2と、を備え、正浸透膜13a2によってハウジング13a1内部の空間が一次側13a3と二次側13a4とに区画されている。第2の正浸透膜装置13bも同様に、ハウジング13b1と、ハウジング13b1内に設けられた正浸透膜13b2を備え、正浸透膜13b2によってハウジング13b1内部の空間が一次側13b3と二次側13b4に区画されている。正浸透膜13a2、13b2は、例えば、平膜または中空糸膜を用いることができ、中空糸膜が好ましい。
第1の正浸透膜装置13aの一次側13a3と第2の正浸透膜装置13bの一次側13b3は、原水路2に並列に接続されている。また、第1の正浸透膜装置13aの二次側13a4と第2の正浸透膜装置13bの二次側13b4は、環状水路12に並列に接続されている。
第1の正浸透膜装置13aでは、一次側13a3に前処理装置11でろ過された被処理水W1が供給され、二次側13a4に循環水W2が供給される。正浸透膜13a2を介して被処理水W1と循環水W2とが接すると、被処理水W1と循環水W2の浸透圧差により、被処理水W1に含まれる水分の一部が循環水W2に透過する。このとき、被処理水W1に含まれる水以外の懸濁物質、塩等の不純物の循環水W2への透過は抑制される。第2の正浸透膜装置13bについても、第1の正浸透膜装置13aと同様である。
(第1の貯水槽)
第1の貯水槽14は、第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bから供給される循環水W2を貯留可能であり、環状水路12においていわゆるバッファとして作用する。すなわち、第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bから供給される循環水W2が不足した場合には、貯留していた循環水W2を第1の貯水槽14から環状水路12を通じて逆浸透膜装置16に供給することができる。また、第1の貯水槽14は、第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bから供給される循環水W2を受け入れつつ、逆浸透膜装置16への循環水W2の供給を制限することもできる。
第1の貯水槽14は、第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bから供給される循環水W2を貯留可能であり、環状水路12においていわゆるバッファとして作用する。すなわち、第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bから供給される循環水W2が不足した場合には、貯留していた循環水W2を第1の貯水槽14から環状水路12を通じて逆浸透膜装置16に供給することができる。また、第1の貯水槽14は、第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bから供給される循環水W2を受け入れつつ、逆浸透膜装置16への循環水W2の供給を制限することもできる。
(逆浸透膜装置)
逆浸透膜装置16は、循環水W2から水分を透過させて浄化水W3を得る。逆浸透膜装置16は、ハウジング16aと、ハウジング16a内に配置された逆浸透膜16bと、を備え、逆浸透膜16bによってハウジング16a内部の空間が一次側16cと二次側16dとに区画されている。逆浸透膜16bは、例えば、平膜または中空糸膜を用いることができ、中空糸膜が好ましい。
逆浸透膜装置16は、循環水W2から水分を透過させて浄化水W3を得る。逆浸透膜装置16は、ハウジング16aと、ハウジング16a内に配置された逆浸透膜16bと、を備え、逆浸透膜16bによってハウジング16a内部の空間が一次側16cと二次側16dとに区画されている。逆浸透膜16bは、例えば、平膜または中空糸膜を用いることができ、中空糸膜が好ましい。
逆浸透膜装置16では、一次側16cにポンプ15で加圧された循環水W2が供給される。ポンプ15によって加えられた圧力により、循環水W2の水分の一部が一次側16cから二次側16dに透過し、浄化水W3が得られる。
(第2の貯水槽)
第2の貯水槽17は、逆浸透膜装置16から供給される循環水W2を貯留可能であり、第1の貯水槽14と同様に環状水路12においてバッファとして作用する。すなわち、逆浸透膜装置16から供給される循環水W2が不足した場合には、貯留していた循環水W2を第2の貯水槽17から環状水路12を通じて第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bに供給することができる。また、第2の貯水槽17は、逆浸透膜装置16から供給される循環水W2を受け入れつつ循環水W2の排出量を低減することで、第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bへの循環水W2の供給を制限することもできる。
第2の貯水槽17は、逆浸透膜装置16から供給される循環水W2を貯留可能であり、第1の貯水槽14と同様に環状水路12においてバッファとして作用する。すなわち、逆浸透膜装置16から供給される循環水W2が不足した場合には、貯留していた循環水W2を第2の貯水槽17から環状水路12を通じて第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bに供給することができる。また、第2の貯水槽17は、逆浸透膜装置16から供給される循環水W2を受け入れつつ循環水W2の排出量を低減することで、第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bへの循環水W2の供給を制限することもできる。
(切り替え機構)
切り替え機構18は、第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bへの循環水W2および被処理水W1の導入状態を、以下に説明する第1の状態と第2の状態との間で切り替える。
切り替え機構18は、第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bへの循環水W2および被処理水W1の導入状態を、以下に説明する第1の状態と第2の状態との間で切り替える。
切り替え機構18は、第1の切り替え機構18aと第2の切り替え機構18bとを有する。第1の切り替え機構18aは、第1の正浸透膜装置13aの一次側13a3および第2の正浸透膜装置13bの一次側13b3の入り口側に位置するように原水路2に設けられている。第1の切り替え機構18aは、前処理装置11から供給される被処理水W1を、第1の正浸透膜装置13aの一次側13a3および第2の正浸透膜装置13bの一次側13b3のいずれに導入するかを切り替える。
第2の切り替え機構18bは、第1の正浸透膜装置13aの二次側13a4および第2の正浸透膜装置13bの二次側13b4の入り口側に位置するように環状水路12に設けられ、第2の貯水槽17から供給される循環水W2を、第1の正浸透膜装置13aの二次側13a4および第2の正浸透膜装置13bの二次側13b4のいずれに導入するかを切り替える。
第1の切り替え機構18aおよび第2の切り替え機構18bは、例えば図1に示すように三方弁を有するものとすることができる。
本実施形態では、第1の正浸透膜装置13aに循環水W2および被処理水W1を導入するとともに第2の正浸透膜装置13bへの循環水W2および被処理水W1の導入を停止する状態を第1の状態とする。また、第1の正浸透膜装置13aへの循環水W2および被処理水W1の導入を停止するとともに第2の正浸透膜装置13bに循環水W2および被処理水W1を導入する状態を第2の状態とする。
(前処理装置)
前処理装置11は、原水路2に設けられ、第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bに供給される被処理水W1をろ過する。前処理装置11は、精密ろ過膜または限外ろ過膜を備え、被処理水W1に含まれる懸濁物質および汚染物質を低減する。
前処理装置11は、原水路2に設けられ、第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bに供給される被処理水W1をろ過する。前処理装置11は、精密ろ過膜または限外ろ過膜を備え、被処理水W1に含まれる懸濁物質および汚染物質を低減する。
(第1の測定装置、第2の測定装置)
第1の測定装置21は、イオン濃度測定器と懸濁物質濃度測定器とを備え、循環水W2のイオン濃度および懸濁物質濃度を測定し、測定値を示す信号を制御装置20に送信する。第2の測定装置22は、イオン濃度測定器を備え、循環水W2のイオン濃度を測定し、測定値を示す信号を制御装置20に送信する。
第1の測定装置21は、イオン濃度測定器と懸濁物質濃度測定器とを備え、循環水W2のイオン濃度および懸濁物質濃度を測定し、測定値を示す信号を制御装置20に送信する。第2の測定装置22は、イオン濃度測定器を備え、循環水W2のイオン濃度を測定し、測定値を示す信号を制御装置20に送信する。
(第1の調整装置)
第1の調整装置23は、有機物が除去された清浄な水と、循環水W2に含まれる溶質(塩類)と、をそれぞれ第1の貯水槽14に収容される循環水W2に供給可能である。第1の調整装置23は、水を供給することにより、第1の貯水槽14に収容された循環水W2の溶質濃度および懸濁物質濃度の低減を行うことができ、また、溶質を供給することにより循環水W2の溶質濃度を増加させることができる。このように、第1の調整装置23は、第1の貯水槽14に収容された循環水W2の溶質濃度の調整および懸濁物質濃度の低減が可能である。
第1の調整装置23は、有機物が除去された清浄な水と、循環水W2に含まれる溶質(塩類)と、をそれぞれ第1の貯水槽14に収容される循環水W2に供給可能である。第1の調整装置23は、水を供給することにより、第1の貯水槽14に収容された循環水W2の溶質濃度および懸濁物質濃度の低減を行うことができ、また、溶質を供給することにより循環水W2の溶質濃度を増加させることができる。このように、第1の調整装置23は、第1の貯水槽14に収容された循環水W2の溶質濃度の調整および懸濁物質濃度の低減が可能である。
(第2の調整装置)
第2の調整装置24は、有機物が除去された清浄な水と、循環水W2に含まれる溶質(塩類)と、をそれぞれ第2の貯水槽17に収容される循環水W2に供給可能である。第2の調整装置24は、水を供給することにより、第2の貯水槽17に収容された循環水W2の溶質濃度の低減を行うことができ、また、溶質を供給することにより循環水W2の溶質濃度を増加させることができる。このように、第2の調整装置24は、第2の貯水槽17に収容された循環水W2の溶質濃度の調整が可能である。
第2の調整装置24は、有機物が除去された清浄な水と、循環水W2に含まれる溶質(塩類)と、をそれぞれ第2の貯水槽17に収容される循環水W2に供給可能である。第2の調整装置24は、水を供給することにより、第2の貯水槽17に収容された循環水W2の溶質濃度の低減を行うことができ、また、溶質を供給することにより循環水W2の溶質濃度を増加させることができる。このように、第2の調整装置24は、第2の貯水槽17に収容された循環水W2の溶質濃度の調整が可能である。
(制御装置)
制御装置20は、第1の測定装置21および第2の測定装置22から送信された測定結果を受信し、これらの測定結果に基づいて、第1の調整装置23、切り替え機構18および第2の調整装置24の制御を行う。
制御装置20は、第1の測定装置21および第2の測定装置22から送信された測定結果を受信し、これらの測定結果に基づいて、第1の調整装置23、切り替え機構18および第2の調整装置24の制御を行う。
〈水浄化方法〉
本実施形態に係る水浄化システム1による水浄化方法について説明する。
本実施形態に係る水浄化システム1による水浄化方法について説明する。
図2は、本実施形態に係る水浄化方法のフローチャートである。本実施形態に係る水浄化方法について図2を参照して説明する。
まず、本実施形態に係る水浄化方法において用いられる、電気伝導率および懸濁物質濃度の第1の範囲および第2の範囲と、電気伝導率の第3の範囲と、について説明する。
電気伝導率の第1の範囲(a1~b1)および第2の範囲(a2~b2)は、循環水W2の浸透圧が逆浸透膜装置16において循環水W2から浄化水W3を得るのに好ましい浸透圧となる範囲である。電気伝導率は、第2の範囲内にあるよりも第1の範囲内にある方が逆浸透膜装置16において循環水W2から浄化水W3を得るのにより好ましい。電気伝導率の第1の範囲は第2の範囲に内包される。すなわち、第1の範囲の下限a1は第2の範囲の下限a2よりも大きく、第1の範囲の上限b1は第2の範囲の上限b2よりも小さい。
懸濁物質濃度の第1の範囲(c1以下)および第2の範囲(c2以下)は、逆浸透膜装置16におけるファウリングの発生の抑制に好ましい範囲である。懸濁物質濃度は、第2の範囲内にあるよりも第1の範囲内にある方が逆浸透膜装置16におけるファウリングの発生の抑制により好ましい。懸濁物質濃度については少ないほど好ましいため第1の範囲および第2の範囲に下限はない。懸濁物質濃度の第1の範囲は第2の範囲に内包される。すなわち、第1の範囲の上限c1は第2の範囲の上限c2よりも小さい。
電気伝導率の第3の範囲(d~e)は、循環水W2の浸透圧が、第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bにおいて被処理水W1との間で正浸透に好ましい浸透圧差となる範囲である。
本実施形態に係る水浄化方法では、水浄化システム1の動作開始時(ステップS1)において、切り替え機構18による被処理水W1および循環水W2の導入状態を、第1の状態とする。すなわち、被処理水W1および循環水W2が第1の正浸透膜装置13aに流入する状態とする。この状態で、被処理水W1の原水路2への導入およびポンプ15による環状水路12における循環水W2の循環流動を開始する。
次に、第1の測定装置21で第1の貯水槽14に収容された循環水W2の電気伝導率および懸濁物質濃度を測定し、かつ第2の測定装置22で第2の貯水槽17に収容された循環水W2の電気伝導率を測定する(ステップS2)。制御装置20は、これらの測定結果を受信する。以下では、第1の測定装置21で測定された循環水W2の電気伝導率を「x」、懸濁物質濃度を「y」、第2の測定装置22で測定された循環水W2の電気伝導率を「z」ともいう。
まず、第1の測定装置21で測定された電気伝導率(x)および懸濁物質濃度(y)が第1の範囲内にあるかどうか、すなわちa1≦x≦b1かつy≦c1を満たすかどうかを判定する(ステップS3)。
第1の測定装置21で測定された電気伝導率および懸濁物質濃度の少なくとも一方が第1の範囲を外れている場合(ステップS3においてNO)、さらに、当該電気伝導率および懸濁物質濃度が第2の範囲内にあるかどうかを判定する(ステップS4)。
電気伝導率および懸濁物質濃度が第2の範囲内にある場合(ステップS4においてYES)、切り替え機構18を切り替える必要はないものの、電気伝導率および懸濁物質濃度はすでに第1の範囲を超えているため、循環水W2には溶質および水の少なくとも一方を供給する必要がある。そこで、本実施形態では、まず溶質を供給する必要があるかどうかを判定するため、電気伝導率が第1の範囲の下限a1よりも小さいかどうかを判定する(ステップS6)。
電気伝導率が第1の範囲の下限a1よりも小さくない場合(ステップS6においてNO)、電気伝導率が下限a1以上であり循環水W2に溶質を供給する必要はなく、水のみを供給する必要がある。そのため、制御装置20は第1の調整装置23を制御して、測定値に応じた量の水を循環水W2に供給する(ステップS7)。その後、第1の測定装置21および第2の測定装置22による循環水W2の電気伝導率および懸濁物質濃度の測定を継続する(ステップS2)。
電気伝導率が第1の範囲の下限a1よりも小さい場合(ステップS6においてYES)、循環水W2に溶質を供給する必要があるが、水を供給する必要があるかどうかは不明である。そこで、次に循環水W2に水を供給する必要があるかどうかを判定するため、懸濁物質濃度が第1の範囲の上限c1よりも大きいかどうかを判定する(ステップS8)。
懸濁物質濃度が第1の範囲の上限c1よりも大きくない場合(ステップS8においてNO)、循環水W2に水を供給する必要はなく、溶質のみを供給する必要がある。そのため、制御装置20は第1の調整装置23を制御して、測定値に応じた量の溶質を循環水W2に供給する(ステップS9)。その後、第1の測定装置21および第2の測定装置22による循環水W2の電気伝導率および懸濁物質濃度の測定を継続する(ステップS2)。
懸濁物質濃度が第1の範囲の上限c1よりも大きい場合(ステップS8においてYES)、循環水W2に溶質および水の両方を供給する必要がある。そのため、制御装置20は第1の調整装置23を制御して、測定値に応じた量の溶質および水を循環水W2に供給する(ステップS10)。その後、第1の測定装置21および第2の測定装置22による循環水W2の電気伝導率および懸濁物質濃度の測定を継続する(ステップS2)。
電気伝導率および懸濁物質濃度の少なくとも一方が第1の範囲を超えてさらに第2の範囲を外れている場合(ステップS4においてNO)、制御装置20は、循環水W2および被処理水W1の導入状態が切り替わるように切り替え機構18の制御を行う(ステップS5)。すなわち、第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bへの循環水W2および被処理水W1の導入状態を第1の状態から第2の状態に切り替える。これにより、第1の正浸透膜装置13aの使用を停止し、第2の正浸透膜装置13bの使用を開始することができ、第1の正浸透膜装置13aの修理等を行うことができる。その後、第1の測定装置21および第2の測定装置22による循環水W2の電気伝導率および懸濁物質濃度の測定を継続する(ステップS2)。
第1の測定装置21で測定された電気伝導率および懸濁物質濃度が第1の範囲内にある場合(ステップS3においてYES)、制御装置20は第1の調整装置23および切り替え機構18のいずれも制御する必要がない。この場合、第2の測定装置22で測定された電気伝導率(z)が第3の範囲内にあるかどうか、すなわちd≦z≦eを満たすかどうかを判定する(ステップS11)。
第2の測定装置22で測定された電気伝導率が第3の範囲を外れている場合(ステップS11においてNO)、さらに、当該電気伝導率が第3の範囲の下限dよりも小さいかどうかを判定する(ステップS12)。
電気伝導率が第3の範囲の下限dよりも小さくない場合(ステップS12においてNO)、電気伝導率はすでに第3の範囲を外れているため、第3の範囲の上限eよりも大きいことがわかる。そのため、制御装置20は第2の調整装置24を制御して、測定値に応じた量の水を循環水W2に供給する(ステップS13)。その後、第1の測定装置21および第2の測定装置22による循環水W2の電気伝導率および懸濁物質濃度の測定を継続する(ステップS2)。
電気伝導率が第3の範囲の下限dよりも小さい場合(ステップS12においてYES)、制御装置20は第2の調整装置24を制御して、測定値に応じた量の溶質を循環水W2に供給する(ステップS14)。その後、第1の測定装置21および第2の測定装置22による循環水W2の電気伝導率および懸濁物質濃度の測定を継続する(ステップS2)。
第2の測定装置22で測定された電気伝導率が第3の範囲内にある場合において(ステップS11においてYES)、水浄化システム1の動作を継続するとき(ステップS15においてYES)、第1の測定装置21および第2の測定装置22による循環水W2の電気伝導率および懸濁物質濃度の測定を継続する(ステップS2)。水浄化システム1の動作を継続しないとき(ステップS15においてNO)、水浄化システム1の動作を停止する(ステップS16)。
(作用、効果)
本実施形態に係る水浄化システムおよび水浄化方法の作用、効果について説明する。
本実施形態に係る水浄化システムおよび水浄化方法の作用、効果について説明する。
本実施形態に係る水浄化システム1では、被処理水W1よりも有機物濃度の低い循環水W2が逆浸透膜装置16に導入されるため、逆浸透膜装置16に被処理水W1が導入される場合に比べて逆浸透膜装置16におけるファウリングの発生を抑制することができる。
また、水浄化システム1では、切り替え機構18を用いて、第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bへの循環水W2および被処理水W1の導入状態を、第1の状態と第2の状態との間で切り替えることができる。これにより、第1の状態で作動している水浄化システム1において、使用中の第1の正浸透膜装置13aにファウリングが発生した場合には、切り替え機構18によって第1の状態から第2の状態に切り替えることで、第1の正浸透膜装置13aを停止するとともに、停止中の第2の正浸透膜装置13bの使用を開始することができる。また、切り替え機構18による切り替えが行われるまでの間、第1の貯水槽14から循環水W2を逆浸透膜装置16に供給することができる。
したがって、第1の正浸透膜装置13aにおいてファウリングが発生した場合でも、水の浄化処理を停止する必要がなく、安定して水の浄化処理を行うことができる。また、ファウリングが発生した第1の正浸透膜装置13aの洗浄等を、水の浄化処理を停止することなく行うことができる。第2の正浸透膜装置13bでファウリングが発生した場合でも、切り替え機構18によって第2の状態から第1の状態に切り替えることで、同様に安定して水の浄化処理を行うことができる。
また、使用中の第1の正浸透膜装置13aにファウリングが発生した場合であっても、第1の測定装置21で測定された循環水W2の電気伝導率または懸濁物質濃度が第1の範囲を若干外れた程度で、第2の範囲内であり、第1の正浸透膜装置13aの洗浄等を行う必要がない場合には、第1の調整装置23を用いて循環水W2の溶質濃度の調整または懸濁物質濃度の低減を行うことによって、適切な電気伝導率および懸濁物質濃度の循環水W2を逆浸透膜装置に供給することができる。これにより、安定して水の浄化処理を行うことができる。
また、第1の調整装置23を用いても循環水W2の電気伝導率および懸濁物質濃度を第1の範囲内に調整することができず、例えば、第1の測定装置21で測定された循環水W2の電気伝導率または懸濁物質濃度が第2の範囲を外れ、第1の正浸透膜装置13aの洗浄等を行う必要が生じた場合には、切り替え機構18によって、使用中の第1の正浸透膜装置13aを停止するとともに、停止中の第2の正浸透膜装置13bの使用を開始することができる。
さらに、逆浸透膜装置16にファウリングが発生する等の理由で、第2の測定装置22で測定された循環水W2の電気伝導率が第3の範囲を外れた場合、循環水W2と被処理水W1との溶質濃度差が適切な範囲から外れ、第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bによる被処理水W1から循環水W2への水の透過量が減少する可能性がある。
しかし、水浄化システム1では、第2の測定装置22で測定された循環水W2の電気伝導率が第3の範囲を外れたとしても、第2の調整装置24を用いて、第2の測定装置22で測定される電気伝導率が所定の範囲内となるように循環水W2の溶質濃度を調整することができる。したがって、第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bに適切な溶質濃度の循環水W2を供給することができ、より安定して水の浄化処理を行うことができる。
水浄化システム1では、第1の測定装置21で測定された循環水W2の電気伝導率または懸濁物質濃度が第1の範囲を外れてはいるものの第2の範囲内である場合には、第1の正浸透膜装置13aのファウリングの程度が低い傾向にあるため、第1の正浸透膜装置13aの洗浄等を行わなくても第1の調整装置23の補助により、循環水の溶質濃度の調整または懸濁物質濃度の低減を行うことができる。
また、第1の測定装置21で測定された循環水W2の電気伝導率または懸濁物質濃度が第2の範囲を外れる場合には、第1の正浸透膜装置13aのファウリングの程度が高い傾向にあるため、第1の調整装置23で補助しても十分に循環水W2の溶質濃度の調整または懸濁物質濃度の低減を行うことができない。そのため、第1の正浸透膜装置13aの洗浄等を行う必要があることから、切り替え機構18によって使用中の第1の正浸透膜装置13aを停止するとともに停止中の第2の正浸透膜装置13bの使用を開始する。
したがって、第1の正浸透膜装置13aを十分に使用することができるとともに、安定して水の浄化処理を行うことができる。第2の正浸透膜装置13bについても同様である。
切り替え機構18によって、第2の状態に切り替えた後は、そのままの状態で使用を継続してもよく、第1の正浸透膜装置13aの洗浄等を行った後、第1の状態に切り替えて使用してもよい。切り替え機構18の操作は、制御装置20によっても行うことができ、手動でも行うことができる。
また、水浄化システム1では、第1の測定装置21で測定された循環水W2の電気伝導率または懸濁物質濃度に基づいて、第1の調整装置23および切り替え機構18の制御を行うことができるだけでなく、第2の測定装置22で測定された循環水W2の電気伝導率または懸濁物質濃度に基づいて、第2の調整装置24の制御を行うことができる。第2の測定装置22で測定された循環水W2の電気伝導率が第3の範囲を外れた場合、第2の調整装置を用いて、電気伝導率が第3の範囲内となるように循環水W2の溶質濃度を調整することができる。
そのため、第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bに適切な溶質濃度の循環水W2を供給することができ、より安定して水の浄化処理を行うことができる。
本実施形態に係る水浄化方法では、第1の測定装置21で測定された循環水W2の電気伝導率または懸濁物質濃度が第1の範囲を外れてはいるものの第2の範囲内である場合には、第1の正浸透膜装置13aのファウリングの程度が低い傾向にあるため、第1の正浸透膜装置13aの洗浄等を行わなくても第1の調整装置23の補助により、循環水W2の溶質濃度の調整または懸濁物質濃度の低減を行うことができる。
また、第1の測定装置21で測定された循環水W2の電気伝導率または懸濁物質濃度が第2の範囲を外れる場合には、第1の正浸透膜装置13aのファウリングの程度が高い傾向にあるため、第1の調整装置23で補助しても十分に循環水W2の溶質濃度の調整または懸濁物質濃度の低減を行うことができないおそれがある。そのため、第1の正浸透膜装置13aの洗浄等を行う必要があることから、使用中の第1の正浸透膜装置13aを停止するとともに停止中の第2の正浸透膜装置13bの使用を開始する。
そのため、第1の正浸透膜装置13aを十分に使用することができるとともに、安定して水の浄化処理を行うことができる。第2の正浸透膜装置13bについても同様である。
本実施形態に係る水浄化方法では、逆浸透膜装置16にファウリングが発生する等の理由で、第2の測定装置22で測定された循環水W2の電気伝導率が第3の範囲を外れた場合、第2の調整装置24を用いて、電気伝導率が第3の範囲内となるように第2の貯水槽17に収容された循環水W2の溶質濃度を調整することができる。これにより、第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bに適切な溶質濃度の循環水を供給することができ、より安定して水の浄化処理を行うことができる。
〈変型例〉
第1の調整装置23および第2の調整装置24を用いて循環水W2の溶質濃度を増加させる場合、上述の実施形態では循環水W2に溶質を供給することとしたが(図2のステップS7、ステップS11)、水および溶質の両方を供給してもよい。この場合、循環水W2の溶質濃度に応じた割合で水および溶質を配合する。また、循環水W2よりも溶質濃度の高い水溶液(以下「高濃度溶液」ともいう。)をあらかじめ用意し、この高濃度溶液を供給してもよい。
第1の調整装置23および第2の調整装置24を用いて循環水W2の溶質濃度を増加させる場合、上述の実施形態では循環水W2に溶質を供給することとしたが(図2のステップS7、ステップS11)、水および溶質の両方を供給してもよい。この場合、循環水W2の溶質濃度に応じた割合で水および溶質を配合する。また、循環水W2よりも溶質濃度の高い水溶液(以下「高濃度溶液」ともいう。)をあらかじめ用意し、この高濃度溶液を供給してもよい。
上述の実施形態の水浄化方法では、第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bへの循環水W2および被処理水W1の導入状態を、切り替え機構18によって第1の状態から第2の状態に切り替えた後は(図2のステップS2)、第2の状態のままで水浄化システム1の使用を継続することとしたが、例えば第1の正浸透膜装置13aの洗浄等を行った後、すぐに第1の状態に切り替えてもよい。
図3は、切り替え機構18の変形例である。上述の実施形態では、第1の切り替え機構18aは三方弁を使用した場合について説明したが、三方弁以外の弁を使用してもよい。例えば、図3に示すように、原水路2の第1の正浸透膜装置13aの一次側13a3の入口側に設けられた弁18a1と第2の正浸透膜装置13bの一次側13b3の入り口側に設けられた弁18a2とを使用してもよい。また、第2の切り替え機構18bについても同様に、原水路2の第1の正浸透膜装置13aの二次側13a4の入口側に設けられた弁18a1と第2の正浸透膜装置13bの二次側13b4の入り口側に設けられた弁18b2とを使用してもよい。
図4は、第1の測定装置21および第2の測定装置22の配置の変形例である。上述の実施形態では、第1の測定装置21は第1の貯水槽14に設け、第2の測定装置22は第2の貯水槽17に設けた。しかし、第1の測定装置21は、環状水路12において循環方向における第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bの下流かつ逆浸透膜装置16の上流であれば他の位置に設けてもよい。また、第2の測定装置22は、環状水路12において循環方向における逆浸透膜装置16の下流かつ第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bの上流であれば他の位置に設けてもよい。
例えば、図4に示すように、第1の測定装置21は、第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bの下流かつ第1の貯水槽14の上流に設けられた第1の上流側測定装置21aと、第1の貯水槽14の下流かつ逆浸透膜装置16の上流に設けられた第1の下流側測定装置21bの2つからなるものとしてもよい。
この場合、第1の上流側測定装置21aは、第1の調整装置23によって調整される前の循環水W2の電気伝導率および懸濁物質濃度を測定し、第1の下流側測定装置21bは、調整後の循環水W2の電気伝導率および懸濁物質濃度を測定する。制御装置20は、第1の上流側測定装置21aおよび第1の下流側測定装置21bから送信された測定結果を受信し、これらの測定結果に基づいて第1の調整装置23から循環水W2に供給する水および溶質の供給量を制御する。制御装置20は第1の下流側測定装置21bから調整後の測定結果のフィードバックを受けることで、より精度よく循環水W2の電気伝導率および懸濁物質濃度を調整することができる。なお、第1の上流側測定装置21aと第1の下流側測定装置21bのいずれか一方のみを設けてもよい。
同様に、第2の測定装置22は、逆浸透膜装置16の下流かつ第2の貯水槽17の上流に設けられた第2の上流側測定装置22aと、第2の貯水槽17の下流かつ第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bの上流に設けられた第2の下流側測定装置22bの2つからなるものとしてもよい。また、第2の上流側測定装置22aと第2の下流側測定装置22bのいずれか一方のみを設けてもよい。
図5は、第1の調整装置23および第2の調整装置24の配置の変形例である。上述の実施形態では、第1の調整装置23は第1の貯水槽14に接続し、第2の調整装置24は第2の貯水槽17に接続した。しかし、第1の調整装置23は、環状水路12において循環方向における第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bの下流かつ逆浸透膜装置16の上流であれば他の位置に設けてもよい。また、第2の調整装置24は、環状水路12において循環方向における逆浸透膜装置16の下流かつ第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bの上流であれば他の位置に設けてもよい。
例えば、図5に示すように、第1の調整装置23は、第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bの下流かつ第1の貯水槽14の上流において環状水路12に接続されるように設けてもよく、二点鎖線で示すように第1の貯水槽14の下流かつ逆浸透膜装置16の上流において環状水路12に接続されるように設けてもよい。
同様に、第2の調整装置24は、逆浸透膜装置16の下流かつ第2の貯水槽17の上流において環状水路12に接続されるように設けてもよく、破線で示すように第2の貯水槽17の下流かつ第1の正浸透膜装置13aおよび第2の正浸透膜装置13bの上流において環状水路12に接続されるよう設けてもよい。
上述の実施形態では、水浄化システム1として、第1の測定装置21および第1の調整装置23を備えるものについて説明したが、これらの装置の設置は任意であり、設けなくてもよい。また、第2の貯水槽17、第2の測定装置22および第2の調整装置24も、また、制御装置20も同様に設置は任意であり、設けなくてもよい。
1 水浄化システム
12 環状水路
13a 第1の正浸透膜装置
13a1 正浸透膜
13b 第2の正浸透膜装置
13b1 正浸透膜
14 第1の貯水槽
15 ポンプ
16 逆浸透膜装置
16a 逆浸透膜
17 第2の貯水槽
18 切り替え機構
20 制御装置
21 第1の測定装置
22 第2の測定装置
23 第1の調整装置
24 第2の調整装置
W1 被処理水
W2 循環水
W3 浄化水
12 環状水路
13a 第1の正浸透膜装置
13a1 正浸透膜
13b 第2の正浸透膜装置
13b1 正浸透膜
14 第1の貯水槽
15 ポンプ
16 逆浸透膜装置
16a 逆浸透膜
17 第2の貯水槽
18 切り替え機構
20 制御装置
21 第1の測定装置
22 第2の測定装置
23 第1の調整装置
24 第2の調整装置
W1 被処理水
W2 循環水
W3 浄化水
Claims (7)
- 被処理水から浄化水を得る水浄化システムであって、
前記被処理水よりも高い溶質濃度を有し、かつ前記被処理水よりも低い有機物濃度を有する循環水を循環させる環状水路と、
前記環状水路に対して並列に設けられた第1の正浸透膜装置および第2の正浸透膜装置であって、前記被処理水から前記循環水に水分を透過させる第1の正浸透膜装置および第2の正浸透膜装置と、
前記環状水路において前記循環水の流れる方向における前記第1の正浸透膜装置および前記第2の正浸透膜装置の下流に配置され、前記循環水を収容する第1の貯水槽と、
前記環状水路において前記循環水の流れる方向における前記第1の貯水槽の下流に配置され、前記循環水から水分を透過させて前記浄化水を得る逆浸透膜装置と、
前記環状水路において前記循環水を前記逆浸透膜装置に向けて加圧するポンプと、
前記第1の正浸透膜装置に前記循環水および前記被処理水を導入するとともに前記第2の正浸透膜装置への前記循環水および前記被処理水の導入を停止する第1の状態と、前記第1の正浸透膜装置への前記循環水および前記被処理水の導入を停止するとともに前記第2の正浸透膜装置に前記循環水および前記被処理水を導入する第2の状態と、を切り替える切り替え機構と、を備える、水浄化システム。 - 前記環状水路において前記循環水の流れる方向における前記第1の正浸透膜装置および前記第2の正浸透膜装置の下流かつ前記逆浸透膜装置の上流に配置され、前記循環水の電気伝導率および懸濁物質濃度を測定する第1の測定装置と、
前記環状水路において前記循環水の流れる方向における前記第1の正浸透膜装置および前記第2の正浸透膜装置の下流かつ前記逆浸透膜装置の上流に配置され、前記循環水に溶質および水の少なくとも一方を供給して前記循環水の溶質濃度の調整および懸濁物質濃度の低減が可能な第1の調整装置と、をさらに備える、請求項1に記載の水浄化システム。 - 前記環状水路において前記循環水の流れる方向における前記逆浸透膜装置の下流に配置され、前記循環水を収容する第2の貯水槽と、
前記環状水路において前記循環水の流れる方向における前記逆浸透膜装置の下流かつ前記第2の正浸透膜装置および前記第2の正浸透膜装置の上流に配置され、前記循環水の電気伝導率を測定する第2の測定装置と、
前記環状水路において前記循環水の流れる方向における前記逆浸透膜装置の下流かつ前記第2の正浸透膜装置および前記第2の正浸透膜装置の上流に配置され、前記循環水に溶質および水の少なくとも一方を供給して前記循環水の溶質濃度の調整が可能な第2の調整装置と、をさらに備える、請求項2に記載の水浄化システム。 - 前記第1の調整装置および前記切り替え機構の制御を行う制御装置をさらに備え、
前記制御装置は、前記第1の測定装置で測定された電気伝導率または懸濁物質濃度が第1の範囲を外れると、前記第1の調整装置の制御を行い、
前記第1の測定装置で測定された電気伝導率または懸濁物質濃度が前記第1の範囲を超えて第2の範囲を外れると、前記循環水および前記被処理水の導入状態が切り替わるように前記切り替え機構の制御を行う、請求項2に記載の水浄化システム。 - 前記第1の調整装置、前記切り替え機構および前記第2の調整装置の制御を行う制御装置をさらに備え、
前記制御装置は、前記第1の測定装置で測定された電気伝導率または懸濁物質濃度が第1の範囲を外れると、前記第1の調整装置の制御を行い、
前記第1の測定装置で測定された電気伝導率または懸濁物質濃度が前記第1の範囲を超えて第2の範囲を外れると、前記循環水および前記被処理水の導入状態が切り替わるように前記切り替え機構の制御を行い、
前記第2の測定装置で測定された電気伝導率が第3の範囲から外れると、前記第2の調整装置の制御を行う、請求項3に記載の水浄化システム。 - 水浄化システムを使用して被処理水から浄化水を得る水浄化方法であって、
前記水浄化システムは、
前記被処理水よりも高い溶質濃度を有し、かつ前記被処理水よりも低い有機物濃度を有する循環水を循環させる環状水路と、
前記環状水路に対して並列に設けられた第1の正浸透膜装置および第2の正浸透膜装置であって、前記被処理水から前記循環水に水分を透過させる第1の正浸透膜装置および第2の正浸透膜装置と、
前記環状水路において前記循環水の流れる方向における前記第1の正浸透膜装置および前記第2の正浸透膜装置の下流に配置され、前記循環水を収容する第1の貯水槽と、
前記環状水路において前記循環水の流れる方向における前記第1の貯水槽の下流に配置され、前記循環水から水分を透過させて前記浄化水を得る逆浸透膜装置と、
前記環状水路において前記循環水を前記逆浸透膜装置に向けて加圧するポンプと、
前記環状水路において前記循環水の流れる方向における前記第1の正浸透膜装置および前記第2の正浸透膜装置の下流かつ前記逆浸透膜装置の上流に配置され、前記循環水の電気伝導率および懸濁物質濃度を測定する第1の測定装置と、
前記環状水路において前記循環水の流れる方向における前記第1の正浸透膜装置および前記第2の正浸透膜装置の下流かつ前記逆浸透膜装置の上流に配置され、前記循環水に溶質および水の少なくとも一方を供給して前記循環水の溶質濃度の調整および懸濁物質濃度の低減が可能な第1の調整装置と、を備え、
前記第1の正浸透膜装置に前記循環水および前記被処理水を導入するとともに前記第2の正浸透膜装置への前記循環水および前記被処理水の導入を停止した状態で、前記第1の測定装置で前記循環水の電気伝導率および懸濁物質濃度を測定し、
前記第1の測定装置で測定された電気伝導率または懸濁物質濃度が第1の範囲を外れると、前記循環水の電気伝導率および懸濁物質濃度が前記第1の範囲内となるように前記第1の調整装置を作動し、
前記第1の測定装置で測定された電気伝導率または懸濁物質濃度が前記第1の範囲を超えて第2の範囲を外れると、前記第1の正浸透膜装置への前記循環水および前記被処理水の導入を停止するとともに前記第2の正浸透膜装置に前記循環水および前記被処理水を導入する状態とする、水浄化方法。 - 前記水浄化システムは、さらに、
前記環状水路において前記循環水の流れる方向における前記逆浸透膜装置の下流に配置され、前記循環水を収容する第2の貯水槽と、
前記環状水路において前記循環水の流れる方向における前記逆浸透膜装置の下流かつ前記第2の正浸透膜装置および前記第2の正浸透膜装置の上流に配置され、前記循環水の電気伝導率を測定する第2の測定装置と、
前記環状水路において前記循環水の流れる方向における前記逆浸透膜装置の下流かつ前記第2の正浸透膜装置および前記第2の正浸透膜装置の上流に配置され、前記循環水に溶質および水の少なくとも一方を供給して前記循環水の溶質濃度の調整が可能な第2の調整装置と、を備え、
前記第2の測定装置で前記循環水の電気伝導率を測定し、
前記第2の測定装置で測定された電気伝導率が第3の範囲を外れると、前記循環水の電気伝導率が前記第3の範囲となるように前記第2の調整装置を作動させる、請求項6に記載の水浄化方法。
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JP2021121795A JP2023017487A (ja) | 2021-07-26 | 2021-07-26 | 水浄化システムおよび水浄化方法 |
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