以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態において実質的に同一の要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
(第1実施形態)
第1実施形態について図1から図13を参照して説明する。衣類処理装置としての洗濯機10は、図1から図3に示すように、外箱11、水槽12、回転槽13、回転槽モータ14、扉15、ベローズ16、接続口17、給水経路18、給水弁19、排水経路20、排水弁21、循環経路22、循環ポンプ23、操作パネル24、制御装置25、及び処理剤投入機構30を備えている。なお図1において、洗濯機10の設置面側、つまり鉛直下側を洗濯機10の下側とし、設置面の反対側、つまり鉛直上側を洗濯機10の上側とする。また、洗濯機10を正面から見た場合の左右方向を、洗濯機10の左右方向とする。洗濯機10は、例えば回転槽13の回転軸が水平へ向かう横軸型又は後方へ向かって下降傾斜した斜め軸型のドラム式洗濯機である。本実施形態では、洗濯機10は、回転槽13の回転軸が後方へ向かって下降傾斜した斜め軸型のドラム式洗濯機である。
洗濯機10は、例えばヒートポンプ式やヒーター式の乾燥機能を有していても良いし、備えていなくてもよい。外箱11は、例えば鋼材又は樹脂材等の部材によって全体として矩形の箱状に構成されており、洗濯機10の外殻を構成する。外箱11の前面部111には洗濯物を出し入れ可能な開口部112が形成されている。
水槽12は、外箱11の内部に配置されて、図示しないサスペンションによって弾性的に支持されている。回転槽13は、水槽12の内部に回転可能に配置されている。水槽12及び回転槽13は、いずれも円筒状に形成されている。水槽12は、円筒状の一方の端部に開口部121が形成され、他方の端部に水槽端板122が設けられている。開口部121は、傾斜した水槽12において水槽端板122よりも上側に位置している。水槽12及び回転槽13は、洗濯物を収容する洗濯槽として機能する。また、回転槽13は、複数のバッフル133と、複数の孔134とを有する。複数のバッフル133は、回転槽13の筒状部分の内側に設けられ、回転槽モータ14の回転に伴って回転槽13の内部に収容された衣類等の洗濯物を撹拌し掻き上げる。孔134は、回転槽13の内周壁の全域に亘って形成されており、洗い工程、濯ぎ工程、脱水工程において、水が出入する通水口としての機能を有する。
回転槽モータ14は、水槽12の外側にあって水槽端板122に設けられている。回転槽モータ14は、例えばアウターロータ型のDCブラシレスモータである。回転槽モータ14の軸部141は、水槽端板122を貫いて水槽12の内側へ突出し、回転槽端板132の中心部に固定されている。これにより、回転槽モータ14は、水槽12に対して回転槽13を相対的に回転させる。この場合、回転槽モータ14の軸部141、回転槽13の回転軸、及び水槽12の中心軸は、それぞれ一致している。回転槽モータ14は、制御装置25に電気的に接続され、制御装置25による制御を受けて可変速的に駆動する。
扉15は、外箱11の前面部111に回動可能に設けられて、開口部112を開閉する。図2に示すように、扉15は外箱11の内部側に向かって突出している。ベローズ16は、開口部112と水槽12の開口部121とを接続する。衣類等の洗濯物は、扉15を開放した状態で、開口部121、131を通して回転槽13内に出し入れされる。
接続口17は、外箱11の天面部において、例えば左奥部に露出するように設けられている。接続口17は、例えばホースを介して外部の水源に接続される。給水経路18は、接続口17から水槽12及び回転槽13までを接続する経路である。給水経路18は、一方の端部が給水弁19に接続されており、他方の端部が水槽12の上部に接続されている。本実施形態では、給水経路18の下流側の端部は、水槽12の上部の開口部121付近に設けられた注水口124に接続されている。給水弁19は、電磁的に開閉動作が可能な液体用の開閉弁である。給水弁19は、制御装置25に電気的に接続されており、制御装置25の制御を受けて開閉する。接続口17、給水経路18及び給水弁19は、共に、例えば水道などの外部の給水源からの水を受けて水槽12内への給水を行う給水機構を構成する。
詳細は図示しないが、給水経路18及び給水弁19は、それぞれ、複数この場合2種類の洗濯処理剤に応じて複数個の給水経路と複数個の給水弁とを含んで構成される。第1給水経路181と、第2給水経路182とは、洗濯処理剤例えば、洗剤と柔軟仕上げ剤とをそれぞれ外部の水源からの水に含ませて水槽12に供給する経路である。第1給水弁191と第2給水弁192とは、それぞれ第1給水経路181と第2給水経路182とを開閉する。なお、三方弁等を用いて、第1給水弁191と第2給水弁192とを実質的に1個の構成で実現しても良い。
なお、水槽12に注水口を複数設けて、それに対応して給水経路18を複数設けても良いし、1つの給水経路18を下流側で分岐させても良い。例えば、第2の注水口を水槽12の上部において、注水口124よりも後方例えば水槽12の軸方向における中央部や、水槽端板122に設けても良い。更に、接続口17は、複数個設けられても良い。例えば、複数の外部の水源、例えば水道水と、風呂水とを利用する場合、接続口17と給水経路18と給水弁19とをそれらに対応して複数この場合それぞれ2つ設けても良い。
図2に示す排水経路20は、例えば可撓性を有する排水ホースで構成されており、一方の端部が排水弁21に接続され、他方の端部が洗濯機10の機外へ引き出されている。排水弁21は、例えば電磁的に開閉動作が可能な液体用の開閉弁で構成されている。排水弁21は、水槽12の底部に設けられた排水部123と、排水経路20との間に設けられており排水経路20を開閉する。排水部123は、水槽12の底部において背面側つまり最も低くなった部分に設けられている。排水部123と、排水経路20と、排水弁21とは共に、水槽12内に貯留されている水を洗濯機10の機外に排出する排水機構を構成する。
循環経路22は、水槽12の外部に設けられている。循環経路22は、循環ポンプ23によって水槽12内に貯留された水を汲み上げて、その汲み上げた水を水槽12の上部から再び水槽12内に供給する経路である。循環経路22は、一方の端部が排水部123に接続され、他方の端部が水槽12の上部に設けられた放水部であるノズル部221に接続されている。ノズル部221は、詳細は図示しないが、ノズル部221から吐出された循環水が水槽12の中央側へ向かうように構成されている。
循環ポンプ23は、循環経路22の途中に設けられている。排水弁21によって排水経路20が閉じられた状態で循環経路22を駆動すると、循環ポンプ23は、水槽12内の水を排水部123を通して汲み上げて、ノズル部221から再び水槽12内に給水する。このようにして、循環ポンプ23は、循環経路22を通して水槽12内に貯留されている水を循環させる。
操作パネル24は、図1に示すように外箱11の天面部の前側部分に設けられている。操作パネル24には、詳細は図示しないが、電源スイッチ、スタートキー、ユーザが運転コースの設定等を行うための各種操作キーなどが設けられている。なお、電源スイッチは、操作パネル24とは別に設けても良い。ユーザは、操作パネル24を操作して、詳細は後述する予洗い運転の有無や、予洗い処理の実行回数Npなどを設定することができる。
制御装置25は、図3に示すようにCPU251やROM、RAM、及び書き換え可能なフラッシュメモリ等の記憶領域252を有するマイクロコンピュータを主体に構成されており、洗濯機10の動作全体の制御を行う。制御装置25は、回転槽モータ14、第1給水弁191、第2給水弁192、排水弁21、循環ポンプ23、及び後述する自動投入装置31等と電気的に接続されており、これらの動作の制御を行う。
処理剤投入機構30は、外箱11の上部に設けられており、給水経路18の途中に又は給水経路18に接続して設けられている。処理剤投入機構30は、給水経路18を流れる水に洗濯処理剤を導入して洗濯処理剤を含む水を水槽12及び回転槽13内に供給する機能を有する。処理剤投入機構30は、自動投入装置31及び図示しない処理剤ケースを含んで構成される。
自動投入装置31は、予め複数回分の洗濯運転に必要な洗濯処理剤を内部に貯留可能であり、洗濯運転の進行に従って必要量の洗濯処理剤を自動的に水槽12内に投入する機能を有する。自動投入装置31は、自動投入装置31内部から洗濯処理剤を吸出して吐出する図示しないピストンポンプを有している。自動投入装置31は、給水経路18に接続して設けられており、制御装置25の制御を受けて、ピストンポンプによって給水経路18に洗濯処理剤を吐出供給する。外部の給水源から供給された水は、自動投入装置31から供給される洗濯処理剤と給水経路18内において混合され、水槽12内に供給される。
図示しない処理剤ケースは、給水経路18の途中に配置されている。処理剤ケースは、ユーザの手動による運転1回分の洗濯処理剤の投入を受けて、投入された洗濯処理剤を、給水経路18を流れる水と共に下流側に通過させることで、洗濯処理剤を水槽12に供給する。また、処理剤ケースは、洗濯処理剤として洗剤の投入を受ける洗剤投入部と、柔軟仕上げ剤の投入を受ける柔軟仕上げ剤投入部とを含んで構成される。洗剤投入部と柔軟仕上げ剤投入部とは、それぞれ第1給水経路181と第2給水経路182との一部を構成している。
ユーザは、洗濯運転を実行させるにあたって、自動投入装置31を用いて自動で洗濯処理剤を投入するか、又は手動で1回分の洗濯処理剤を投入するかを、操作パネル24を用いて選択操作できる。なお、本実施形態において、洗濯処理剤とは、液体又は粉末の洗剤、柔軟剤仕上げ剤、及び香り付け剤を含む概念であるが、洗濯運転に使用される薬剤であればこれらに限られない。
制御装置25は、運転コースとして、例えば洗濯運転と、乾燥運転と、洗濯運転及び乾燥運転を実行する洗濯乾燥運転と、を実行可能である。洗濯運転は、図4に示すように洗い工程と、濯ぎ工程と、脱水工程とを含む。洗い工程は、洗濯物を洗濯処理剤、例えば洗剤を用いて洗浄する工程である。濯ぎ工程は、洗い工程後に、洗濯物に含まれる洗剤などの洗濯処理剤を濯ぐ工程である。濯ぎ工程では、洗濯機10は、柔軟仕上げ剤などの洗濯処理剤を含む水によって洗濯物を処理しても良い。脱水工程は、濯ぎ工程後に、洗濯物に含まれる水分を取り除く工程である。
まず、洗い工程における各構成の動作内容について説明する。制御装置25は、洗い工程として、予洗い処理と本洗い処理とを含む予洗い有りコースと、予洗い処理を含まず本洗い処理を含む予洗い無しコースとから択一的に選択して実行可能である。予洗い処理は、予洗い有りコースにおいて本洗い処理よりも前の期間に実行される処理である。洗濯機10は、予洗い処理において、本洗い処理前に洗濯物を洗浄して、洗濯物から程度の大きい汚れを取り除く。本洗い処理は、予洗い有りコースにおいては予洗い処理後に実行される処理であり、予洗い無しコースにおいては、洗い工程開始後に実行される処理である。洗濯機10は、本洗い処理において、汚れの程度が通常レベルの洗濯物或いは、予洗い処理後に汚れの程度が小さくなった洗濯物を洗浄する。
予洗い有りコースでは、洗い工程は、1又は複数回の予洗い処理と、複数回の中間脱水処理と、本洗い処理と、泡取り処理とを含んで実行される。図5は、複数回の予洗い処理を含む予洗い有りコースの一例を示す。予洗い処理の実行回数Npは、ユーザが任意で設定しても良いし、制御装置25が実行回数Npを設定する構成であっても良い。ユーザが設定する場合、ユーザは、例えば操作パネル24への入力操作によって、予洗い処理の実行回数Npを設定することができる。また、制御装置25が実行回数Npを自動で設定する場合次のようにすることができる。例えば、洗濯機10に汚れセンサ及び重量センサを設けて、汚れセンサの検知する汚れの程度や重量センサの検知する洗濯物の重量に応じて、制御装置25は記憶領域252に予め設定されたチャート等に基づいて予洗い処理の実行回数Npを設定する構成としても良い。
制御装置25は、予洗い処理として、洗濯処理剤を水槽12に投入し、第1給水弁191を開いて水槽12に給水し、回転槽モータ14を駆動させることで、洗濯処理剤を含んだ水で洗濯物を洗浄する。また、制御装置25は、予洗い処理において、循環ポンプ23を駆動させて洗濯処理剤を含んだ水を循環させて、洗濯物と、洗濯処理剤と水とを攪拌させる。制御装置25は、予洗い処理の終盤で排水弁21を開いた状態にして、水槽12内の水を機外に排出する。
制御装置25は、本洗い処理として、洗濯処理剤を水槽12に投入し、第1給水弁191を開いて水槽12に給水し、回転槽モータ14を駆動させることで、洗濯処理剤を含んだ水で洗濯物を洗浄する。また、制御装置25は、本洗い処理において、一定期間、循環ポンプ23を駆動させて洗濯処理剤を含んだ水を循環させて、洗濯物と、洗濯処理剤と水とを攪拌させる。制御装置25は、本洗い処理の終盤で排水弁21を開いた状態にして、水槽12内の水を機外に排出する。
中間脱水処理は、予洗い処理、本洗い処理、又は最終濯ぎ処理以外の濯ぎ処理後に洗濯物に含まれる水分を遠心分離して、機外に排出する処理である。制御装置25は、排水弁21を開いた状態で、回転槽モータ14を駆動させる。
泡取り処理は、本洗い処理後であって中間脱水処理前に実行される処理である。泡取り処理は、排水後に水槽12及び又は回転槽13に残存している泡を機外に排出する処理である。制御装置25は、泡取り処理において、排水弁21を開いた状態で回転槽モータ14を駆動させて、第1給水弁191を間欠的に開放する。つまり、制御装置25は、泡取り処理において、第1給水弁191を所定期間開放し、所定期間閉鎖することを繰り返す。第1給水弁191が開放した状態では、注水口124から外部の水が水槽12および回転槽13内に供給される。水槽12及び回転槽13又は扉15の内側に付着していた機内に残存する泡が水に流されて、排水部123から排水経路20を通って機外に排出される。注水口124から注水された水が届く範囲は一定であるので、そのまま給水を続けても既に泡が流された場所に注水を続けることになる虞がある。そのため、給水を所定期間停止し、回転槽モータ14による回転槽13の回転と、泡が自重によって移動する時間を確保する。所定期間給水を停止した後、制御装置25は、再度第1給水弁191を開いて、注水口124から水槽12及び回転槽13又は扉15の内側に向かって水が供給される。
予洗い処理と本洗い処理とにおける各構成の具体的な動作内容について説明する。予洗い処理の実行期間には、図6に示すように投入期間Tpaと、給水期間Tpbと、洗い期間Tpcと、排水期間Tpdと、が含まれる。本洗い処理の実行期間には、図7に示すように投入期間Tmaと、給水期間Tmbと、洗い期間Tmcと、排水期間Tmdと、が含まれる。
投入期間Tpa及び投入期間Tmaは、洗い工程で使用する洗剤などの洗濯処理剤が給水経路18に投入される期間である。給水期間Tpb及び給水期間Tmbは、排水弁21が閉鎖された状態で第1給水弁191を開放して水槽12に給水する期間である。洗い期間Tpc及び洗い期間Tmcは、排水弁21が閉鎖された状態で回転槽モータ14を駆動して回転槽13を回転させ、又循環ポンプ23を駆動して水槽12内の水を循環させる期間である。排水期間Tpd及び排水期間Tmdは、排水弁21を開放して水槽12内に貯留された水を機外に排出する期間である。
図6及び図7は、自動投入装置31を用いて予洗い処理又は本洗い処理を実行する場合の各構成の動作を示す。なお、図面においてONとは、各構成を駆動又は動作させることを示し、OFFとは、各構成を停止させることを示す。
自動投入を行う場合、投入期間Tpa及び投入期間Tmaにおいて、制御装置25は、自動投入装置31を駆動して、所定量の洗濯処理剤を第1給水経路181に投入する投入処理を実行する。また、ユーザの手動により予洗い処理1回分の洗濯処理剤を処理剤ケースに投入する場合には、制御装置25は、例えば操作パネル24に所定の投入量の目安を表示するなどして、ユーザに洗濯処理剤の投入を促しても良い。なお、ユーザの手動により予洗い処理1回分の洗濯処理剤を処理剤ケースに投入する場合には、次のようにすることができる。例えば、洗濯機10は、ユーザによってそれぞれ投入期間Tpa及び投入期間Tma以前の期間に処理剤ケースに投入された洗濯処理剤を、それぞれ引き続く給水期間Tpb及び給水期間Tmbの開始まで処理剤ケース又は第1給水経路181中に保持する構成であっても良い。
投入期間Tpaにおいて、制御装置25は第1給水弁191及び排水弁21を閉鎖状態とする。また制御装置25は、循環ポンプ23及び回転槽モータ14を停止状態とする。なお、制御装置25は、洗い工程において、自動投入装置31を投入期間Tpa以外の期間は駆動させない。また、洗い工程の全体に亘って、制御装置25は第2給水弁192を閉鎖状態とする。
給水期間Tpb及び給水期間Tmbにおいて、制御装置25は、排水弁21を閉鎖した状態で第1給水弁191を開放する給水処理を実行する。そのため、外部の水源からの水が給水経路18を通して水槽12に供給される。制御装置25は、水槽12内の貯水量が洗濯物の重量や汚れの程度などに応じて予め設定された水量となるまで、第1給水弁191を開放状態とする。また、給水期間Tpbにおいて、制御装置25は、回転槽モータ14を駆動して回転槽13を回転させる。これにより、回転槽13内の洗濯物に満遍なく水が浸透する。給水期間Tpb及び給水期間Tmbにおいて、制御装置25は排水弁21を閉鎖状態とし、循環ポンプ23を停止状態とする。
給水期間Tpb及び給水期間Tmbにおいて、制御装置25は回転槽モータ14を第1回転数x1で所定の周期で正逆回転させる。第1回転数x1は、例えば40~50rpmの範囲内に設定することができる。本実施形態では、第1回転数x1は45rpmに設定されている。また、正逆回転の周期は、例えば10秒ごとに正回転と逆回転とを繰り返すように設定することができる。
洗い期間Tpc及び洗い期間Tmcにおいて、制御装置25は排水弁21を閉じた状態で循環ポンプ23を駆動する洗い処理を実行する。これにより、水槽12内の洗濯処理剤を含む水が循環経路22を循環し、再び水槽12内に供給される。また、制御装置25は、回転槽モータ14を駆動して回転槽13を回転させる。これにより、水の循環と回転槽13の回転により、水と洗濯処理剤と洗濯物とが攪拌されて、効果的に洗濯物から汚れが洗濯物から分離して水に移動する。洗い期間Tpc及び洗い期間Tmcにおいて、制御装置25は第1給水弁191と排水弁21とを閉鎖状態とする。
洗い期間Tpc及び洗い期間Tmcにおいて、制御装置25は回転槽モータ14を第1回転数x1で所定の周期で正逆回転させる。洗い期間Tpc及び洗い期間Tmcにおける正逆回転の周期は、例えば20sごとに正回転と逆回転とを繰り返すように設定することができる。
また、洗い期間Tpc及び洗い期間Tmcにおいて、制御装置25は、循環ポンプ23を第1駆動周波数y1で駆動する。第1駆動周波数y1は、例えば3000~3500rpmの範囲で設定することができる。本実施形態では、第1駆動周波数y1は3350rpmに設定されている。第1駆動周波数y1は、循環ポンプ23が水槽12底部の水を水槽12の上部まで持ち上げるのに必要な駆動周波数以上の周波数である。また、第1駆動周波数y1で循環ポンプ23を駆動すると、ノズル部221から放出される水は、回転槽13の軸方向の中心から回転槽端板132までの領域に向かって勢いよく放出される。
予洗い処理における洗い期間Tpcの3/4以上の期間において、制御装置25は循環ポンプ23を駆動する。本実施形態では、制御装置25は、洗い期間Tpc全体に亘って循環ポンプ23を駆動する。したがって、本実施形態では、予洗い処理において循環ポンプ23を駆動させる循環期間Tpeは、洗い期間Tpcに等しい。予洗い処理の洗い期間Tpcの長さは、例えば5~6分の範囲で設定することができる。本実施形態では、予洗い処理の洗い期間Tpcの長さは、5.5分に設定されている。したがって、本実施形態では、予洗い処理における循環期間Tpeの長さは、5,5分に設定されている。
制御装置25は、本洗い処理における洗い期間Tmcの一部の期間において循環ポンプ23を駆動し、残りの期間において循環ポンプ23を停止する。本洗い処理における循環ポンプ23の駆動期間である循環期間Tmeは、洗い期間Tmcの初期段階の期間である。すなわち、制御装置25は、洗い期間Tmcの初期段階において、循環ポンプ23を駆動する。これにより、制御装置25は、洗い処理の初期段階において、洗濯処理剤を含んだ水を循環させることによって攪拌し、洗濯処理剤を更に溶解させる。例えば、本実施形態では、循環期間Tmeは、洗い期間Tmcの開始と同時に開始する。また、制御装置25は、循環期間Tme後の期間である、洗い期間Tmcの後期段階において、循環ポンプ23を停止する。これにより、洗濯処理剤が十分に溶解した後は、洗濯処理剤を含んだ水を循環させないことで、水槽12内の水が過度に泡立つことを抑制する。
例えば、本洗い処理における洗い期間Tmc全体の長さの1/2以下の期間において、制御装置25は循環ポンプ23を駆動する。本実施形態では、制御装置25は、洗い期間全体の長さのTmcの1/2の期間、循環ポンプ23を駆動する。本洗い処理の洗い期間Tmcの長さは、例えば5.5~6.5分の範囲で設定することができる。本実施形態では、本洗い処理の洗い期間Tmcの長さは、6分に設定されている。したがって、本実施形態では、本洗い処理における循環期間Tmeの長さは、3分に設定されている。過度な泡立ちを抑制するために、本洗い処理における循環期間Tmeの長さは、予洗い処理における循環期間Tpeの長さよりも短く設定されている。
排水期間Tpd及び排水期間Tmdにおいて、制御装置25は、排水弁21を開放して水槽12内の水を排出する排水処理を実行する。これにより、水槽12内の水が排水経路20を通って機外に排出される。また、排水期間Tpdにおいて、制御装置25は回転槽モータ14を駆動して回転槽13を回転させる。排水期間Tpd及び排水期間Tmdにおいて、制御装置25は、第1給水弁191を閉鎖状態とし、循環ポンプ23の駆動を停止する。
また、排水期間Tpd及び排水期間Tmdにおいて、制御装置25は回転槽モータ14を第2回転数x2で所定の周期で正逆回転させる。第2回転数x2は、第1回転数x1以上の回転数であり、遠心力で洗濯物が回転槽13の内壁部に貼り付く程度の回転数である。これにより、洗濯物は回転槽13の内壁部に張り付くので洗濯物からの排水が促される。第2回転数x2は、例えば45~55rpmの範囲内に設定することができる。排水期間Tpdにおける正逆回転の周期は、例えば20秒ごとに正回転と逆回転とを繰り返すように設定することができる。
予洗い処理における排水期間Tpdの長さは、水槽12の最大貯水量だけの水を機外に排出するために必要な期間以上に設定されている。排水期間Tpdの長さは、例えば1~2分の範囲内に設定することができる。本実施形態では、排水期間Tpdの長さは1.5分に設定されている。
本洗い処理における排水期間Tmdの長さは、水槽12の最大貯水量だけの水を機外に排出するために必要な期間以上に設定されている。更に、本洗い処理における排水期間Tmdの長さは、予洗い処理における排水期間Tpdよりも長く設定されている。具体的には、排水期間Tmdの長さは、排水期間Tpdの長さに加えて、待機期間Tmfだけ長く設定される。待機期間Tmfは、水槽12内に発生した泡を除去し、又は泡が自然に消滅するための期間である。待機期間Tmfの長さは、排水期間Tpdの長さと同程度に設定することができ、例えば1~2分の範囲内に設定することができる。本実施形態では、待機期間Tmfの長さは1.5分に設定されている。
図6に示すように、制御装置25は、予洗い処理に続いて中間脱水処理を実行する。また、図7に示すように、制御装置25は、本洗い処理及び泡取り処理後に中間脱水処理を実行する。中間脱水処理において、制御装置25は、排水弁21を開放した状態で回転槽モータ14を駆動して回転槽13を回転させる。これにより、洗濯物に含まれている水分が遠心分離されて、汚れを含んだ水は機外に排出される。
中間脱水処理において、制御装置25は回転槽モータ14を第3回転数x3で所定の周期で正逆回転させる。この場合、第3回転数x3は目標回転数であり、制御装置25は、0rpmから目標回転数である第3回転数x3まで徐々に回転数を増加する。第3回転数x3は、第1回転数x1及び第2回転数x2よりも高い回転数である。第3回転数x3は、例えば750~1500rpmの範囲内に設定することができる。中間脱水処理における正逆回転の周期は、例えば90秒ごとに正回転と逆回転とを繰り返すように設定することができる。中間脱水処理の実行期間は、洗濯槽内の洗濯物の重量及び又は布質等に応じて、又はユーザの操作パネル24への入力操作等に従って、制御装置25が設定することができる。
図7に示すように、制御装置25は、本洗い処理に続いて中間脱水処理前に泡取り処理を実行する。泡取り処理において、制御装置25は、第1給水弁191を開放して水槽12に給水する。これにより、洗濯処理剤を含まない外部の水源からの水が、注水口124から水槽12に供給される。注水口124から水槽12内に供給された水は、一部が扉15の内側を流れる。この際、この水は、回転槽13の開口部131側に残存する泡や扉15に付着した泡を洗い流す。また、制御装置25は、泡取り処置において回転槽モータ14を第2回転数x2で駆動して回転槽13を回転させる。これにより、洗濯物を回転槽13の内壁部に張り付けさせて再度洗濯物からの排水が促されると共に、泡の移動が促される。
泡取り処理において、第1給水弁191を連続的に開放することも考えられるが、その場合、注水された水によって水槽12内の水が攪拌されてしまい、却って泡立ってしまう虞がある。また、注水口124から注水された水は、基本的に一定の範囲に向かって放出されるので、連続的に給水しても、扉15に関しては、一定の部分にしか水が届かず、とりわけ扉15の内部に付着した泡を効果的に取り除くことができない。更には、一定の範囲にのみ水を流し続けることで、扉15の内側に当たった水がその水圧によって排水部123から離れる方向に泡を押し広げてしまう可能性もある。
そのため、泡取り処理において、制御装置25は、図8に示すように、第1給水弁191を間欠的に開放して、断続的に水槽12に給水する。これにより、洗濯機10は、泡取り処理において給水する期間を短くし、過度の泡立ちを抑制する。また、給水を停止する期間は、回転槽13内に残存する泡や、扉15等に付着した泡が水と共に自重で移動することや、回転槽13内の泡が回転槽13の回転に伴って移動することを待ついわば待機する期間である。
泡取り処理の実行期間は、予洗い処理における排水期間Tpdの長さよりも長く設定されている。例えば、泡取り処理の実行期間は、1.5~2.5分の範囲内に設定することができる。本実施形態では、泡取り処理の実行期間は1.8分に設定されている。
泡取り処理において、第1給水弁191の開閉を繰り返す回数をnmax回として、1回目に第1給水弁191を開放する期間の長さをTi1、n回目に第1給水弁191を開放する期間の長さをTin、最終回つまりnmax回目に第1給水弁191を開放する期間の長さをTinmaxとする。また、1回目に第1給水弁191を開放後閉鎖する期間の長さをTj1、n回目に第1給水弁191を開放後閉鎖する期間の長さをTjn、nmax回目に第1給水弁191を開放後閉鎖する期間の長さをTjnmaxとする。
本実施形態では、泡取り処理の全体を通して、第1給水弁191を開放する期間の長さTinと、第1給水弁191を閉鎖する期間の長さTjnとは、それぞれ一定に設定されている。つまり、1回目に第1給水弁191を開放する期間の長さTi1と、nmax回目に第1給水弁191を開放する期間の長さTinmaxとは同一に設定されている。また、1回目に第1給水弁191を閉鎖する期間の長さTj1と、nmax回目に第1給水弁191を閉鎖する期間の長さTjnmaxとは同一に設定されている。
更に、1回目に第1給水弁191を閉鎖する期間の長さTj1は、1回目に第1給水弁191を開放する期間の長さTi1よりも長く設定されている。また、本実施形態では、n回目に第1給水弁191を閉鎖する期間の長さTjnは、n回目に第1給水弁191を開放する期間の長さTinよりも長く設定されている。そのため、泡取り処理の全体を通して、第1給水弁191を閉鎖する期間の総計は、第1給水弁191を開放する期間の総計よりも長く設定されている。これにより、給水する期間を短くし、泡取り処理において再度泡立ってしまうことを抑制すると共に、利用する水の量を抑制することができる。
図9は、第1給水弁191の開閉を繰り返す回数nmaxが4の場合の、各繰り返し回数のカウントnにおける第1給水弁191を開放する期間の長さTinと、第1給水弁191を閉鎖する期間の長さTjnとを示す。第1給水弁191を開放する期間Tinは、例えば10~15秒の範囲内に設定することができる。本実施形態では、第1給水弁191を開放する期間Tinは12秒に設定されている。また、第1給水弁191を閉鎖する期間Tjnは、例えば10~20秒の範囲内に設定することができる。本実施形態では、第1給水弁191を開放する期間Tjnは15秒に設定されている。また、第1給水弁191を閉鎖する期間Tinは12秒に設定されている。
続いて、濯ぎ工程における各構成の動作について説明する。濯ぎ工程は、図10に示すように、0回又は1回若しくは複数回の濯ぎ処理と、0回又は1回若しくは複数回の中間脱水処理と、最終濯ぎ処理とを含む工程である。つまり、濯ぎ工程は、濯ぎ処理と中間脱水処理を含まないつまり濯ぎ工程として最終濯ぎ処理のみ実行する構成であっても良い。濯ぎ処理は、最終濯ぎ処理前に、予め実行される処理であり、洗い工程で使用した洗濯処理剤を洗濯物から取り除く処理である。濯ぎ工程において濯ぎ処理後に実行される中間脱水処理は、洗い工程における中間脱水工程と同様である。最終濯ぎ処理は、濯ぎ工程の最終段階において、引き続く脱水工程前に実行される処理である。最終濯ぎ処理は、洗い工程で使用した洗濯処理剤を更に洗濯物から取り除き、場合によっては柔軟仕上げ剤等の洗濯処理剤によって洗濯物を処理する工程である。
濯ぎ工程における濯ぎ処理及び中間脱水処理の実行回数Nrは、ユーザが任意で設定しても良いし、制御装置25が実行回数Nrを設定する構成であっても良い。ユーザが設定する場合、ユーザは、例えば操作パネル24への入力操作によって、濯ぎ処理の実行回数Nrを設定することができる。また、制御装置25が濯ぎ処理の実行回数Nrを自動で設定する場合、次のようにすることができる。例えば、洗濯機10に残留洗剤センサ及び重量センサを設けて、残留洗剤センサの検知する洗剤の残留の程度や重量センサの検知する洗濯物の重量に応じて、制御装置25は、記憶領域252に予め設定されたチャート等に基づいて濯ぎ処理の実行回数Nrを設定する構成としても良い。
濯ぎ処理において、制御装置25は、第1給水弁191を開放して給水し、回転槽モータ14を駆動して回転槽13を回転させ、また循環ポンプ23を駆動して水槽12内の水を循環させる。これにより、洗濯物と水槽12内の水が攪拌され、洗濯物に含まる洗剤などの洗濯処理剤を水槽12内の水に抽出する。最終濯ぎ処理において制御装置25は、第1給水弁191及び第2給水弁192を開放して給水し、回転槽モータ14を駆動して回転槽13を回転させ、また循環ポンプ23を駆動して水槽12内の水を循環させる。また、自動投入装置31を用いて柔軟仕上げ剤等の洗濯処理剤を投入する場合、制御装置25は、最終濯ぎ処理において、自動投入装置31を駆動する。これにより、自動投入装置31に貯留されていた柔軟仕上げ剤等の洗濯処理剤が第2給水経路182に吸い出され、第2給水経路182を通過する水に溶解して水槽12に供給される。
続いて、図11を参照して最終濯ぎ処理における各構成の具体的な動作について説明する。図11は、自動投入装置31を用いて最終濯ぎ処理を実行する場合の各構成の動作を示す。最終濯ぎ処理の実行期間は、投入期間Traと、給水期間Trbと、濯ぎ期間Trcと、排水期間Trdと、を含んでいる。
投入期間Traは、濯ぎ工程で使用する洗濯処理剤例えば柔軟仕上げ剤が第2給水経路182に投入される期間である。この場合、自動投入装置31によって自動的に洗濯処理剤を第2給水経路182に投入しても良いし、ユーザが手動によって洗濯処理剤を処理剤ケースの柔軟剤投入部に投入しても良い。給水期間Trbは、排水弁21が閉鎖した状態で給水弁19を開放して、給水経路18を介して水槽12に外部の水源からの水を供給する期間である。また、給水期間Trbは、投入期間Tra後の期間であり、第2給水経路182に供給された洗濯処理剤を水槽12に供給する期間でもある。濯ぎ期間Trcは、給水期間Trb後の期間であり、排水弁21が閉鎖された状態で回転槽モータ14を駆動して回転槽13を回転させ、又循環ポンプ23を駆動して水槽12内の水を循環させることで、洗濯処理剤を含む又は含まない水で洗濯物を濯ぐ期間である。排水期間Trdは、濯ぎ期間Trc後の期間であり、排水弁21を開放して水槽12に貯留された水を機外に排水する期間である。
自動投入を行う場合、投入期間Traにおいて、制御装置25は自動投入装置31を駆動して第2給水経路182に柔軟仕上げ剤などの洗濯処理剤を投入する。制御装置25は第1給水弁191、第2給水弁192及び排水弁21を閉鎖状態とし、循環ポンプ23及び回転槽モータ14を停止状態とする。なお、制御装置25は、濯ぎ工程において、自動投入装置31を投入期間Tra以外の期間は駆動させない。
投入期間Traにおいて、制御装置25は、自動投入装置31を駆動して、所定量の洗濯処理剤を第2給水経路182に投入する。また、ユーザの手動により濯ぎ工程1回分の洗濯処理剤を処理剤ケースに投入する場合には、制御装置25は、洗濯運転の開始時等投入期間Tra前の期間にユーザに洗濯処理剤の投入を促しても良い。この場合制御装置25は、例えば操作パネル24に所定の投入量の目安を表示しても良い。なお、ユーザの手動により濯ぎ工程1回分の洗濯処理剤を処理剤ケースに投入する場合、洗濯機10は、ユーザによって投入期間Tra以前の期間に処理剤ケースに投入された洗濯処理剤を、引き続く給水期間Trbの開始まで処理剤ケース又は第2給水経路182中に保持する構成であっても良い。
給水期間Trbにおいて、制御装置25は、まず排水弁21を閉鎖した状態で第2給水弁192を開放する処理を実行する。そのため、外部の水源からの水が第2給水経路182を介して水槽12に供給されると共に、第2給水経路182に投入された洗濯処理剤が外部の水源からの水に溶解して水槽12に供給される。制御装置25は、図11に示す給水期間Trb中の時点P1において第2給水弁192を閉鎖して第1給水弁191を開放する。時点Pは、第2給水経路182に投入された洗濯処理剤が水槽12に供給された後の時点であればよい。例えば、制御装置25は、給水期間Trb開始後所定期間経過した時又は、図示しない水量センサが検知した水槽12に貯留された水量が所定の水量に達した時に、時点Pに達したと判断して、第2給水弁192を閉鎖して第1給水弁191を開放することができる。
続いて、制御装置25は、水槽12内の貯水量が洗濯物の重量や汚れの程度などに応じて予め設定された所定の水量となるまで、第1給水弁191を開放状態とする。また、給水期間Trbにおいて、制御装置25は、回転槽モータ14を駆動して回転槽13を回転させる。これにより、回転槽13内の洗濯物に満遍なく洗濯処理剤を含んだ或いは含まない水が浸透する。給水期間Trbにおいて、制御装置25は排水弁21を閉鎖状態とし、循環ポンプ23を停止状態とする。
給水期間Trb及び引き続く濯ぎ期間Trcにおいて、制御装置25は回転槽モータ14を間欠的に第3回転数x3で所定の周期で正逆回転させる。第3回転数x3は、例えば20~30rpmの範囲内に設定することができる。本実施形態では、第3回転数x3は25rpmに設定されている。また、この場合、間欠的な正逆回転の周期は、例えば4秒正回転させた後に1.5秒停止し、その後4秒逆回転させた後に1.5秒停止するように設定することができる。
濯ぎ期間Trcにおいて、制御装置25は排水弁21を閉じた状態で回転槽モータ14を駆動して回転槽13を回転させる。これにより、水の循環と回転槽13の回転により、水と洗濯物とが攪拌されて、効果的に洗濯物から洗剤などの洗濯処理剤が取り除かれると共に、洗濯物を柔軟仕上げ剤などの洗濯処理剤によって処理することができる。濯ぎ期間Trcにおいて、制御装置25は第1給水弁191と、第2給水弁192と、排水弁21とを閉鎖状態とする。
また、濯ぎ期間Trcにおいて、制御装置25は、循環ポンプ23を駆動する。この場合、濯ぎ期間Trcは、循環停止期間Treと、高周波数期間Trfと、低周波数期間Trgとを含んでいる。循環停止期間Treは、濯ぎ期間Trc開始後の期間であって、循環ポンプ23が停止されている期間である。高周波数期間Trfは、循環停止期間Treの後の期間であって、低周波数期間Trgにおける駆動周波数よりも高い駆動周波数で循環ポンプ23が駆動される期間である。低周波数期間Trgは、高周波数期間Trfの後の期間であって、高周波数期間Trfにおける駆動周波数よりも低い駆動周波数で循環ポンプ23が駆動される期間である。
循環停止期間Treにおいて、制御装置25は循環ポンプ23の駆動を停止する。高周波数期間Trfにおいて、制御装置25は、循環ポンプ23を、水槽12底部の水を水槽12の上部まで持ち上げるのに必要な水動力を出力する駆動周波数以上の周波数で駆動する、高周波数駆動処理を実行する。高周波数駆動処理において、制御装置25は、循環ポンプ23を第2駆動周波数y2で駆動させる。第2駆動周波数y2は、循環ポンプ23が水槽12底部の水を水槽12の上部まで持ち上げるのに必要な水動力を出力する駆動周波数以上の周波数である。また、第2駆動周波数y2で循環ポンプ23を駆動すると、ノズル部221から放出される水は、例えば図12に斜線部で示すように、回転槽13の軸方向の中心から回転槽端板132までの領域に向かって勢いよく放出される。第2駆動周波数y2は、例えば、3000~3500rpmの範囲で設定することができる。本実施形態では、第2駆動周波数y2は第1駆動周波数y1と同様に3350rpmに設定されている。
低周波数期間Trgにおいて、制御装置25は、循環ポンプ23を水槽12底部の水を水槽12の上部まで持ち上げるのに必要な水動力を出力する駆動周波数未満の周波数で駆動する、低周波数駆動処理を実行する。低周波数駆動処理において、制御装置25は、循環ポンプ23を第3駆動周波数y3で駆動させる。第3駆動周波数y3は、第1駆動周波数y1及び第2駆動周波数y2よりも低く設定されている。第3駆動周波数y3は、循環ポンプ23により循環経路22を押し上げられた水がノズル部221から後方に向かって放出される勢いが小さくなり、重力によって下方に向かって流れ落ちる駆動周波数である。なお、第3駆動周波数y3は、循環ポンプ23が水槽12底部の水を水槽12の上部まで持ち上げるのに必要な水動力を出力する駆動周波数未満であるが、既に循環経路22が循環水によって満たされている場合には循環を継続可能にする水動力を循環ポンプ23が出力する駆動周波数である。
ノズル部221から放出される水は、例えば図13に斜線部で示すように、回転槽13の中心部よりも開口部131側すなわち扉15寄りの領域に向かって流れ落ちる。したがって、低周波数期間Trgにおいて、循環経路22を循環する水は、扉15の内側に流れ落ち、扉15に付着した泡を洗い流す。第3駆動周波数y3は、例えば、1000~2000rpmの範囲で設定することができる。本実施形態では、第3駆動周波数y3は1530rpmに設定されている。
この場合、始めから循環経路22を流れる水を、扉15寄りの領域に向かって流しても良いが、始めから第3駆動周波数y3で駆動した場合には水槽12の底部から排出された水を水槽12の上部まで持ち上げるだけの水動力が得られない。そのため、制御装置25は、高周波数期間Trfの間、第2駆動周波数y2で循環ポンプ23を駆動させることで循環経路22内に水を満たしてから、循環ポンプ23を第3駆動周波数y3で駆動する。
高周波数期間Trfの長さは、循環経路22内に水を満たすつまり水槽12底部の水をノズル部221まで持ち上げるために必要な期間以上に設定されている。高周波数期間Trfの長さは、例えば3~10秒の範囲内に設定することができる。本実施形態では、高周波数期間Trfの長さは5秒に設定されている。低周波数期間Trgの長さは、高周波数期間Trfの長さよりも長く設定されている。例えば、低周波数期間Trgの長さは10~20秒の範囲内に設定することができる。本実施形態では、低周波数期間Trgの長さは10秒に設定されている。
また、投入期間Traと、給水期間Trbと、濯ぎ期間Trcとを合わせた期間の長さは、例えば0.75~1.5分の範囲内に設定することができる。本実施形態では、投入期間Traと、給水期間Trbと、濯ぎ期間Trcとを合わせた期間の長さは1分に設定されている。
排水期間Trdにおいて、制御装置25は排水弁21を開放して水槽12内の水を機外に排出する。この場合、排水期間Trdの開始後排水期間中の時点P2までの間、制御装置25は循環ポンプ23を駆動する。この場合循環ポンプ23の駆動周波数は、第3駆動周波数y3に設定されている。したがって、排水処理開始後も、時点P2までの間、ノズル部221から扉15の内側に向かって水が流れ落ち、扉15の内側についた泡を洗い流す。
時点P2は、水槽12内の水面が所定の水位となった時点である。所定の水位は、循環ポンプ23が揚水することのできる最低水位である。つまり、この所定の水位未満では循環ポンプ23が水槽12内の水を循環経路22を通して循環させることができない水位である。本実施形態では、制御装置25は、例えば図示しない水面センサによって所定の水位以下となったことを検知した場合に時点P2に至ったことを判定するがこれに限らない。別の実施形態では、排水弁21を開放してからの経過期間つまり排水処理の開始からの経過期間が予め設定した期間を経過したことによって、時点P2に至ったつまり所定の水位以下となったことを判定する構成であっても良い。
時点P2に至ると、制御装置25は、循環ポンプ23の駆動を停止し、第1給水弁191を開放する。これにより、脱水工程前に再度外部の水源からの水が水槽12内部に供給される。時点P経過後に第1給水弁191が開放される期間である最終給水期間Trhの長さは、例えば5秒から15秒の範囲内に設定することができる。本実施形態では、最終給水期間Trhの長さは10秒に設定されている。最終給水期間Trh経過後、制御装置25は、第1給水弁191を閉鎖する。
排水期間Trdの長さは、水槽12からの排水完了後所定の期間経過するまでの期間に設定されている。本実施形態では、所定の期間は10秒に設定されている。また、制御装置25は、水位センサの検知した水位が水槽12の下端以下である場合に水槽12から排水が完了したと判定する。
排水期間Trdが経過すると、制御装置25は、濯ぎ工程を終了する。濯ぎ工程終了後、制御装置25は、脱水工程を実行する。脱水工程は、既知の任意の方法に従って実行することができる。
ここで、予洗い処理と本洗い処理とを実行すると、洗濯物の汚れに対して、利用される洗剤などの洗濯処理剤が相対的に多くなり、泡が多量に発生する虞がある。そのため、濯ぎ工程及び脱水工程後にも泡が回転槽12内部や扉15の内側に残ってしまう可能性がある。その場合、洗濯物の仕上がりが低下してしまったり、洗濯物の仕上がり自体には問題がなくても泡を目視したユーザが洗濯物の仕上がりに疑念を抱いてしまったりする虞がある。
これに対し、以上説明した本実施形態によれば、衣類処理装置である洗濯機10は、外箱11と、水槽12と、給水経路181、182と、給水弁191、192と排水経路20と、排水弁21と、制御装置25と、を備える。水槽12は外箱11内部に設けられている。給水経路181、182は外部の水源から供給される水を水槽12に給水する機能を有する。給水弁191、192は、給水経路181、182を開閉する。排水経路20は、水槽12から水を排水させる機能を有する。排水弁21は、排水経路20を開閉する。制御装置25は、給水弁191、192の開閉と、排水弁21の開閉とを制御して、洗い工程、すすぎ工程、脱水工程を含む洗濯運転を実行可能に構成されている。制御装置25は、洗い工程において、予洗い処理と、予洗い処理後に実行される本洗い処理とを実行可能であり、排水弁21を開いた状態で給水弁191、192を開いて給水を行う泡取り処理を実行する。
これによれば、洗濯機10は、洗い工程が予洗い処理と本洗い処理とを含む予洗いコースの場合泡取り処理を実行するので、泡が多量に発生したとしても、回転槽13内に残る泡を低減することができる。したがって、洗濯物の仕上がりを向上し、ユーザの洗濯物の仕上がりに対する満足度も向上することができる。
ここで、洗い工程で泡が大量に発生した場合に、排水処理を実行して水槽12内の水は機外に排出されても、泡は水と一緒に流れずに水槽12内部や回転槽13内部に残留してしまう虞がある。
これに対し、本洗い処理は、排水弁21を開放して水槽12内の水を排出する排水処理を含む。制御装置25は、排水処理実行後に泡取り処理を実行する。つまり、制御装置25は、本洗い処理実行後であって濯ぎ工程実行前に、泡取り処理を実行する。
これによれば、排水処理後にもなお水槽12内部や回転槽13内部に残留している泡を、泡取り処理により低減することができる。したがって、洗濯物の仕上がりを向上し、ユーザの洗濯物の仕上がりに対する満足度も向上することができる。
なお、本実施形態では、排水処理が完了したつまり排水期間経過後に泡取り処置を実行しているが、これに限らない。つまり「排水処理実行後に泡取り処理を実行する」とは、排水処理が完了したつまり排水期間経過後に泡取り処理をすることに限らず、排水処理開始後、排水処理完了前つまり排水期間経過前に泡取り処理を実行することも含まれる。例えば、排水処理開始後回転槽モータ14を駆動しても過度に泡立たない程度に水槽12内の水が排水された時点で、泡取り処理を実行しても良い。
ここで、自動投入装置31を備える洗濯機10は、それぞれ予洗い処理と本洗い処理とにおいて所定量の洗濯処理剤を自動で投入することができる。しかし、自動投入する場合、重量センサや布質センサ、汚れセンサ等を搭載していたとしても、完璧に洗濯物の重量や布質、洗濯物の汚れ具合を把握して適切な洗剤量を細やかに設定することは難しい。したがって、洗剤を自動投入する場合、一般的には所定の投入量を多めに設定することがある。そのため、例えば洗濯物の汚れがそれほど多くない場合や、汚れが比較的簡単に除去できる場合には、とりわけ本運転で多量の泡が発生する虞がある。
これに対して、洗濯機10は、水槽12内に洗濯処理剤を自動的に投入する自動投入装置31を備える。予洗い処理又は本洗い処理は、自動投入装置31を駆動して洗濯処理剤の投入を実行する投入処理を含んで実行される。
これによれば、洗濯機10は、洗濯処理剤を自動投入したとしても、発生した泡を泡取り処理により低減することができるので、洗濯物の仕上がりを向上することができる。
ここで、注水口124からは、一定の範囲にしか水が放出できないため、回転槽13内特に扉15の内側部分において注水口124から放出された水が接触する部分が定まってしまう。そのため、単に給水するだけでは、回転槽13内又は扉15の内側の一部からしか泡が取り除けない。
これに対して、制御装置25は、泡取り処理において間欠的に給水弁191、192を開閉して給水を実行する。つまり、制御装置25は、給水弁191、192の開閉を繰り返し実行する。
これによれば、給水停止中に、給水されている間に取り除けなかった泡が、重力などにより水が流れる箇所まで移動することを待機する。したがって、過度に水を消費せず、泡を効果的に取り除くことができる。
予洗い処理は、排水弁21を開放して水槽12内の水を排出する排水処理を含んで実行される。本洗い処理中の排水処理の期間つまり排水期間Tmdの長さは、予洗い処理中の排水処理の期間つまり排水期間Tpdの長さよりも長く設定されている。
本洗い処理においては、予洗い処理においてよりも泡が発生する可能性が高い。本実施形態では、本洗い処理における排水期間Tmdの長さを排水に必要な期間よりも長く設定して、実際に排水が完了後もしばらく待機する期間を設けることで、機外に泡が排出され、又は消滅することを促すことができる。これにより、回転槽13内に残る泡が低減されるので、洗濯物の仕上がりを向上することができる。
ここで、循環ポンプ23によって洗剤などの洗濯処理剤を含む洗濯水を循環させると、洗濯水がかき混ぜられて泡立ちやすくなる。予洗い処理では、洗濯物が乾燥した状態から運転を開始するため、洗濯物に十分水が浸透するように循環期間Tpeを確保する必要がある。一方、とりわけ本洗い処理においては、循環期間Tmeが長すぎると泡が大量に発生する虞がある。
これに対し、洗濯機10は、循環経路22と、循環ポンプ23とを備える。循環経路22は、水槽12の下部に設けられた排水部123と、水槽12の上部に設けられたノズル部221とを接続する。循環ポンプ23は、水槽12内の水を循環経路22を通して循環させる。予洗い処理と本洗い処理とは、それぞれ制御装置25が循環ポンプ23を駆動する循環期間Tpe、Tmeを含む。本洗い処理における循環期間Tmeの長さは、予洗い処理における循環期間Tpeの長さよりも短く設定される。
これによれば、予洗い処理で十分に洗濯物に水が浸透している本洗い処理においては、循環ポンプ23を駆動させる循環期間Tmeを比較的短くした。そのため、泡が発生しやすい本洗い処理において、泡が大量に発生することを抑制できる。したがって、洗濯物の仕上がりを向上することができる。
ここで、循環経路22を流れる循環水は、通常回転槽13内部の回転槽端板132寄りに位置する衣類に向けて放出されるので、循環水は扉15の内側にはかかりにくい。そのため、扉15の内側部分に泡が付着してしまうと、循環水のみで取り除くことが難しくなる虞がある。
これに対し、外箱11は前方に開口部112を有している。洗濯機10は、扉15と、循環経路22と、循環ポンプ23とを備える。扉15は、開口部112を開閉する。循環経路22は、水槽12の下部に設けられた排水部123と、水槽12の上部に設けられた放水部であるノズル部221とを接続する。循環ポンプ23は、水槽12内の水を循環経路22を通して循環させる。制御装置25は、濯ぎ工程において、循環ポンプ23を駆動してノズル部221から扉15側に向けて水を流す。
これによれば、濯ぎ工程において循環水を敢えて扉15側に向けて流すことで、扉15の内側や水槽12の前方に泡が付着しても取り除くことが容易となる。したがって、洗濯物の仕上がりを向上することができ、ユーザの仕上がりに対する満足度を向上することができる。
ここで、循環ポンプ23は、ある程度の高周波数で駆動しないと水槽12の上部に設けられたノズル部221まで水を引き上げる動水力を出力することができない。一方、循環ポンプ23の駆動周波数を高くすると、循環水の放出の勢いが強くなるため、回転槽13の回転槽端板132側に向かって水が放出される。したがって扉15側に向かって水を放出するためには、循環ポンプ23の駆動周波数を低減する必要がある。
これに対し、濯ぎ工程は、高周波数処理と、低周波数処理とを含んで実行される。高周波数処理は、循環経路22を水槽12内の水が循環することを可能にする所定の駆動周波数で循環ポンプ23を駆動する処理である。低周波数処理は、高周波数処理の後に実行される処理であって、所定の駆動周波数未満の駆動周波数で循環ポンプ23を駆動する処理である。
これによれば、扉15の内側に循環水を掛けることができるため、扉15の内側に付着した泡を除去しやすくなる。したがって、洗濯物の仕上がりを向上することができ、ユーザの仕上がりに対する満足度を向上することができる。
ここで、濯ぎ工程において制御装置25は回転槽モータ14を回転させている。低駆動周波数期間に扉15の内側などについていた泡が洗い落とされた後回転槽モータ14を駆動し続けることによって、回転槽13の回転によって水槽12内の水が攪拌されて、回転槽13内が余計に泡立ってしまう虞がある。
これに対して、制御装置25は、濯ぎ工程において、低周波数処理後に排水弁21を開放して水槽12から排水する。つまり、低周波数期間Trg終了後速やかに、水槽12内の水は排水される。
なお、本実施形態では、低周波数処理が完了したつまり低周波数期間Trg経過後に排水弁21を開放しているが、これに限らない。つまり「低周波数処理後に排水弁21を開放して水槽12から排水する」とは、低周波数処理が完了したつまり低周波数期間Trg経過後に排水弁21を開放して水槽12から排水することに限らず、低周波数処理開始後、低周波数処理完了前つまり低周波数期間Trg経過前に排水弁21を開放することも含まれる。つまり、低周波数期間Trgの間循環ポンプ23によって水を循環させられる程度の貯留水が水槽12内に維持できれば、低周波数期間Trg経過前に排水弁21を開放しても良い。
これにより、扉15の内側などについていた泡が洗い流されたらすぐに排水することで、泡立ちを抑制することができる。したがって、洗濯物の仕上がりを向上することができる。また、ユーザの仕上がりに対する満足度を向上することができる。
(その他の実施形態)
上記実施形態では、泡取り処理において、泡取り処理の全体を通して第1給水弁191を開放する期間の長さTinと、第1給水弁191を閉鎖する期間の長さTjnとは、それぞれ一定に設定されているが、これに限らない。例えば、別の実施形態では第1給水弁191を閉鎖する期間の長さTjnは、繰り返し回数のカウントnに応じて変化して設定されても良い。例えば、図14に示すように、nmax回目に第1給水弁191を閉鎖する期間の長さTjnmaxは、1回目に第1給水弁191を閉鎖する期間の長さTj1よりも短く設定されていても良い。図14は、最大の繰り返し回数nmaxが4回の場合の一例を示す。この場合、泡取り処理の前半つまり1回目と2回目に第1給水弁191を閉鎖する期間Tj1、Tj2はそれぞれ15秒に設置されているのに対して、泡取り処理の後半つまり3回目と4回目に給水弁19を閉鎖する期間Tj3、Tj4はそれぞれ10秒に設置されている。なお、本実施形態でも、泡取り処理の全体を通して、第1給水弁191を閉鎖する期間の総計は、第1給水弁191を開放する期間の総計よりも長く設定されている。
本実施形態によれば、泡取り処理において、間欠的に第1給水弁191を開閉する期間のうち、最終回の第1給水弁191を閉鎖する期間Tjnmaxは、少なくとも初回の第1給水弁191を閉鎖する期間Tj1よりも短く設定される。すなわち、泡取り処理の最終段階において、泡取り処理の初期段階よりも第1給水弁191を閉鎖する期間Tjnは短く設定される。
泡取り処理において複数回第1給水弁191の開閉を繰り返した後は、回転槽13内の泡や扉15の内側に付着した泡は、洗い流されたり消滅したりして、或る程度取り除かれていることが想定される。そのため、泡取り処理の最終段階では、回転槽13内に残存する泡や、扉15に付着した泡が回転槽13の回転に伴って移動することや、水と共に自重で移動したりすることを待ついわば待機する期間を短くすることができる。これにより、泡取り処理の実行期間を短くして、ひいては洗濯運転全体の実行期間を短くすることができるので、消費電力の抑制にもつながり、またユーザの利便性にも貢献する。
なお、上記第1実施形態の図9に示す例及び本実施形態の図14に示す例では、いずれも泡取り処理の全体を通して、第1給水弁191を開放する期間の長さTinは一定に設定されているが、これに限らない。例えば、最終回の第1給水弁191を開放する期間Tinmaxは、少なくとも初回の第1給水弁191を閉鎖する期間Ti1よりも短く設定されてもよい。すなわち、泡取り処理の最終段階において、泡取り処理の初期段階よりも第1給水弁191を開放する期間Tinは短く設定されても良い。これによっても、泡取り処理の実行期間を短くして、ひいては洗濯運転全体の実行期間を短くすることができるので、消費電力の抑制にもつながり、またユーザの利便性にも貢献する。
更に、上記実施形態では、本洗い処理において、洗い期間Tmcの最終段階には循環ポンプ23を停止する構成としたが、これに限らない。例えば、別の実施形態では、最終濯ぎ処理と同様に、排水処理直前に、制御装置25が高周波数処理と、低周波数処理とを実行する構成であっても良い。これにより、扉15の内側に付着した泡を、濯ぎ工程前に洗い流すことができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変更は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。