JP2023017291A - 回転電機 - Google Patents

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Ryoichi Takahata
滋久 青柳
Shigehisa Aoyanagi
典幸 前川
Noriyuki Maekawa
大祐 佐藤
Daisuke Sato
龍一郎 岩野
Ryuichiro Iwano
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Abstract

【課題】コイルエンドに対して冷媒を広範囲に噴射することにより、コイルを効果的に冷却する。【解決手段】回転電機110は、回転子150に接続されるシャフト160と、シャフト160に固定され回転子150の端面R0と空間Spを介して対向する対向部材170と、を備える。シャフト160は、冷媒が流れる内部流路161と、内部流路161と空間Spとを連通する連通孔162と、を有する。対向部材170は、周方向に沿って配置される複数の第1羽根部172を有している。第1羽根部172は、径方向内側から外側に向かうにしたがって端面R0までの距離が短くなるように、径方向に対して傾斜する第1傾斜面S0を有している。第1傾斜面S0は、シャフト160の回転により内部流路161から連通孔162を通じて噴射される冷媒と接触し、その冷媒をコイルエンド137に向かって噴射する。【選択図】図7

Description

本発明は、回転電機に関する。
永久磁石を備えた回転子と、コイルが巻き回された固定子と、を有し、冷媒をコイルエンドに噴射してコイルを冷却する回転電機(電動機)が知られている(特許文献1参照)。特許文献1には、回転子のシャフトに、冷媒が流れる流路と、流路内の冷媒を噴射する噴出口と、噴出口から遠心力で飛ばされる冷媒を回転子の端面に露出した永久磁石に導くガイド部と、が設けられた回転電機が開示されている。この回転電機では、回転子の端面に噴射された冷媒が、回転電機の遠心力によってコイルエンドの内側に噴射される。
特開2006-6091号公報
しかしながら、特許文献1に記載の回転電機は、回転子の端面に噴射された冷媒を回転子の遠心力によってコイルエンドの内周側に噴射する構成であるため、コイルエンドに対する冷媒の噴射範囲が狭く、冷却効果の観点で改善の余地がある。
本発明は、コイルエンドに対して冷媒を広範囲に噴射することにより、コイルを効果的に冷却することを目的とする。
本発明の一態様による回転電機は、固定子コア及び前記固定子コアに装着されるコイルを有する固定子と、前記固定子とギャップを介して配置される回転子と、前記回転子に接続されるシャフトと、前記シャフトに固定され前記回転子の軸方向の端面と空間を介して対向する対向部材と、を備え、前記シャフトは、冷媒が流れる内部流路と、前記内部流路と前記空間とを連通する連通孔と、を有し、前記対向部材は、前記回転子の周方向に沿って配置される複数の第1羽根部を有し、前記第1羽根部は、前記回転子の径方向内側から径方向外側に向かうにしたがって、前記回転子の前記端面までの距離が短くなるように、前記回転子の径方向に対して傾斜する第1傾斜面を有し、前記第1傾斜面は、前記シャフトの回転により前記内部流路から前記連通孔を通じて噴射される冷媒と接触し、その冷媒を前記コイルのコイルエンドに向かって噴射する。
本発明によれば、コイルエンドに対して冷媒を広範囲に噴射することにより、コイルを効果的に冷却することができる。
図1は、第1実施形態に係る回転電機を備えた電動駆動システムの側面断面模式図である。 図2は、第1実施形態に係る回転電機の断面斜視図である。 図3は、第1実施形態に係る回転電機の一部を示す平面断面模式図である。 図4は、第1実施形態に係る回転電機の回転体の斜視図である。 図5は、図2に示す回転電機の側面断面模式図であり、第1実施形態に係る回転電機の対向部材、連通孔及び固定子の配置関係について示す。 図6は、軸方向から見た回転体の断面模式図である。 図7は、回転体の断面模式図であり、連通孔から噴射される油の流れについて示す。 図8は、軸方向から見た回転体の断面模式図であり、回転体が正回転方向R1に回転した場合に連通孔から噴射される油の流れについて示す。 図9は、軸方向から見た回転体の断面模式図であり、回転体が逆回転方向R2に回転した場合に連通孔から噴射される油の流れについて示す。 図10は、第2実施形態に係る回転電機の側面断面模式図であり、第2実施形態に係る回転電機の対向部材、連通孔及び固定子の配置関係について示す。 図11は、第2実施形態に係る回転電機の回転体の斜視図である。 図12は、第2実施形態の変形例に係る回転電機の回転体を軸方向から見た図である。
図面を参照して、本発明の実施形態に係る回転電機について説明する。本実施形態に係る回転電機は、自動車の走行の動力源として用いることが好適な回転電機である。本実施形態に係る回転電機は、回転電機の駆動力のみによって走行する純粋な電気自動車、及び、エンジンと回転電機の双方の駆動力によって走行するハイブリッド型の電気自動車のいずれにも適用することができる。
<第1実施形態>
図1~図9を参照して、本発明の第1実施形態に係る回転電機について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る回転電機110を備えた電動駆動システム10の側面断面模式図である。図1に示すように、電動駆動システム10は、回転電機110と、直流電力を交流電力に変換して回転電機110に供給するインバータ120と、減速機180と、それらを収容する筐体190と、を備える。
筐体190は、回転電機110を収容するモータハウジング191と、インバータ120を収容するインバータハウジング197と、減速機180を収容するギヤハウジング198と、を有する。モータハウジング191とインバータハウジング197とは、一体成形により形成されている。
例えば、モータハウジング191とインバータハウジング197は、鋳造やダイキャストにより1つの構造物として成形することができる。回転電機110とインバータ120が1パッケージ化されているため、回転電機110とインバータ120を個別に電気自動車(車両とも記す)へ取り付ける場合に比べて、車両への取付作業を向上できる。また、回転電機110とインバータ120とを別々に配置させる場合に比べてケーブルを省略することができる。これにより、電動駆動システム10の軽量化を図ることができ、さらにノイズを低減することもできる。
ギヤハウジング198は、図示しないボルト、ナット等の締結部材によりモータハウジング191に締結される。電動駆動システム10は、図示するように、回転電機110の回転中心軸Oが、水平となるように車両に搭載される。
インバータ120は、複数のパワー半導体素子(不図示)と、パワー半導体素子を制御する制御回路(不図示)と、を有する。インバータ120は、蓄電装置(不図示)に接続され、蓄電装置からの直流電力を交流電力に変換する。
蓄電装置は、例えば、キャパシタ、あるいはリチウムイオン電池、ニッケル水素電池などの二次電池により構成される。蓄電装置は、力行走行時には回転電機110に電力を供給し、回生走行時には回転電機110から電力を受ける。蓄電装置と回転電機110との間の電力の授受は、インバータ120を介して行われる。
回転電機110による回転トルクは、減速機180と差動装置(不図示)を介して車両の車輪に伝達される。これにより、車輪が回転し、車両が走行する。インバータ120は、統合制御装置(不図示)からのトルク指令に基づき、指令通りのトルク出力あるいは発電電力が発生するように回転電機110を制御する。
インバータ120の制御回路は、統合制御装置(不図示)からの指令に基づきパワー半導体素子のスイッチング動作を制御する。パワー半導体素子のスイッチング動作により、回転電機110は電動機としてあるいは発電機として運転される。
回転電機110を電動機として運転する場合は、蓄電装置からの直流電力がインバータ120の直流端子に供給される。インバータ120の制御回路は、パワー半導体素子のスイッチング動作を制御して供給された直流電力を3相交流電力に変換し、回転電機110に供給する。
一方、回転電機110を発電機として運転する場合には、回転電機110の回転子150が外部から加えられる回転トルクによって回転駆動され、コイルに3相交流電力が発生する。発生した3相交流電力はインバータ120で直流電力に変換され、その直流電力が蓄電装置に供給されることにより、蓄電装置が充電される。
図2は回転電機110の断面斜視図であり、図3は回転電機110の一部を示す平面断面模式図である。図2では、固定子130に装着されるコイル132の一部のみを図示している。本実施形態に係る回転電機110は、磁石埋込型の三相同期電動発電機である。
図1~図3に示すように、回転電機110は、モータハウジング191に固定される円筒状の固定子130と、固定子130とギャップを介して回転可能に配置される円筒状の回転子150と、回転子150に接続されるシャフト160と、を有する。回転子150は、固定子130の内周側に配置されている。
なお、本明細書において、「軸方向」、「周方向」、「径方向」とは、次のとおりである。「軸方向」とは、回転子150の回転中心軸(以下、回転軸とも記す)Oに沿う方向である。「周方向」とは、回転子150の回転方向に沿う方向、すなわち回転軸Oを中心とする円周方向である。「径方向」とは、回転軸Oに直交する方向、すなわち回転軸Oを中心とする円の半径方向である。また、「内周側」は径方向内側を指し、「外周側」はその逆方向、すなわち径方向外側のことを指す。
固定子130は、円筒状の固定子コア131と、固定子コア131に装着されるコイル132と、を有する。固定子コア131は、例えば、円環形状の電磁鋼板を複数枚積層することにより形成される。固定子コア131は、モータハウジング191(図1参照)の内側に嵌合固定される。
図2及び図3に示すように、固定子コア131の内周部には、固定子コア131の中心軸方向に平行な複数(本実施形態では48個)のスロット133が形成される。スロット133間にはティース134が形成される。スロット133は、固定子コア131の径方向に沿って互いに平行な側面を有する半閉平行スロットである。つまり、スロット133は、外周端からティース134の先端の鍔部まで一定の周方向幅を有する。スロット133には、コイル132を構成するU相、V相、W相の複数の相巻線が配置される。複数のスロット133は、固定子コア131の周方向に等間隔で形成される。
複数のティース134は環状のコアバック135から回転軸Oに向かって突出するように形成されている。ティース134は径方向の磁路を形成し、コアバック135は周方向の磁路を形成する。ティース134は、コイル132によって発生した回転磁界を回転子150に導き、回転子150に回転トルクを発生させる。
図2に示すように、固定子コア131には、コイル132が分布巻き(波巻き)で巻き回されている。分布巻きとは、複数のスロット133を跨いで離間した二つのスロット133に相巻線が収納されるように、相巻線が固定子コア131に巻かれる巻線方式である。
図2及び図3に示すように、コイル132は、固定子コア131のスロット133内に配置されるコイル導体であるスロット内導体136(図3参照)と、固定子コア131の両端からスロット133外に突出して配置されるコイル導体であるコイルエンド137(図2参照)と、を有する。コイル132は、断面が矩形状であり、例えば、銅を主成分とした導体(導線)にエナメル被膜等の絶縁被膜が覆われた平角線により形成される。
コイル132は、例えば、U字形状の複数のセグメント導体が波状に接続されることで形成される。図2に示すように、セグメント導体は、中央部が固定子130の軸方向一方のコイルエンド137Aを構成する。セグメント導体の両側の端部は、溶接されて固定子130の軸方向他方のコイルエンド137Bを構成する。
図3のスロット拡大図に示すように、1つのスロット133内に、矩形断面を有する4本のスロット内導体136が径方向に1列に並んで配置されている。つまり、スロット133には、複数のスロット内導体136が、径方向に層状に配置されている。以下、各スロット内導体136が配置されるスロット133内のコイル導体の収容部を、スロット133の内周側(スロット開口側)から外周側に向かって順に第1レイヤL1、第2レイヤL2、第3レイヤL3、第4レイヤL4と称する。
スロット133の内周面とスロット内導体136との間、及び、スロット133内の複数のスロット内導体136同士の間には、絶縁材139が設けられている。絶縁材139は、例えば、ワニスであり、スロット133の内周面とコイル導体との間及び隣接するコイル導体間に充填される。なお、絶縁材139は、非導電性の物質であればよく、ワニスに限定されない。例えば、絶縁材139には、絶縁紙を採用してもよい。スロット133内に絶縁紙を設けた上でワニスを充填してもよい。これにより、回転電機110の絶縁信頼性を向上することができる。
図1及び図3に示すように、回転子150は、回転子コア151と、回転子コア151に固定される複数の永久磁石152と、非磁性体のエンドプレート153A,153B(図1参照)と、を備える。
シャフト160は、回転子コア151の貫通孔に圧入または焼嵌めにより固定される。図1に示すように、シャフト160が筐体190に設けられた複数の軸受によって支承されることにより、回転子150が固定子コア131の内側で回転可能に保持される。
回転子コア151は、例えば、円環形状の電磁鋼板を複数枚積層することにより形成される。永久磁石152は、回転子150の界磁極を形成する。永久磁石152には、ネオジウム系、サマリウム系の焼結磁石、フェライト磁石、ネオジウム系のボンド磁石などを用いることができる。
図3に示すように、回転子コア151には、直方体形状の磁石挿入孔153が外周部近傍において周方向に等間隔で形成されている。各磁石挿入孔153には永久磁石152が埋め込まれ、接着剤などで固定されている。図1及び図2に示すように、エンドプレート153A,153Bは、円板状であり、磁石挿入孔153の開口を塞ぐように、回転子コア151に取り付けられる。エンドプレート153A,153Bによって永久磁石152が軸方向に押さえられ、永久磁石152の軸方向の位置が規制される。回転子コア151の軸方向の端面及びエンドプレート153A,153Bの軸方向の端面は、回転軸Oに直交する平坦な面である。
図3に示す永久磁石152の磁化方向は径方向を向いており、界磁極毎に磁化方向の向きが反転している。つまり、ある磁極を形成するための永久磁石152の固定子130側の面がN極、シャフト160側の面がS極に磁化されていたとすると、隣の磁極を形成する永久磁石152の固定子130側の面はS極、シャフト160側の面はN極に磁化されている。
本実施形態に係る回転電機110は、極数が8であり、電気角360度にスロット133が12個配置されている。例えば、図3に示す12個のスロット133が2極分(1磁極対分)に相当する。電気角1周期分のスロット133の数は、全スロット数(48スロット)を極対数(4極対)で割ることにより求められる。なお、極対数とは、N極とS極のペアの個数であり、回転電機110の極数/2に相当する。回転電機110の毎極スロット数は6であり、毎極毎相スロット数NSPPは2(NSPP=スロット数/極数/相数=48スロット/8極/3相=6/3)である。
図1及び図2に示すように、シャフト160は、軸方向に沿って延在する円筒状の部材であり、内部に後述する冷媒としての油が流れる流路(以下、内部流路とも記す)161を有している。
図1に示すように、シャフト160は、モータハウジング191からギヤハウジング198に向かって突出し、この突出している部位に減速機180の一部を構成するギヤが固定される。
減速機180は、複数のギヤを備え、回転電機110から出力されるトルクを差動装置に伝達する。減速機180は、回転電機110の回転速度を減じて、回転電機110から出力されるトルクを減速比に応じて増大させる。差動装置は、回転電機110から出力されるトルクを車両の車輪に伝達する。差動装置は、車両の旋回時に、左右の車輪の速度差を吸収しつつ、車輪に接続される一対の出力シャフトにトルクを伝える。
ギヤハウジング198の下部には、油が溜まる油溜まりが設けられる。油は、例えば、各部の潤滑、冷却に用いることが可能なATF(オートマチックトランスミッションフルード)である。油溜まり内の油は、減速機180及び差動装置(不図示)の動作によってかき上げられて、その一部が、ギヤハウジング198の上部に配置されるリザーバータンク(不図示)に導入される。リザーバータンクに導入された油は、重力によって油通路(不図示)を通じてシャフト160の内部流路161に供給される。
シャフト160には、一対の対向部材170A,170Bが固定される。一対の対向部材170A,170Bは、回転子150の軸方向両側に配置される。具体的には、第1の対向部材170Aは、第1の空間Sp1を介して、回転子150の軸方向の一端面(図示左側端面)と対向するように配置され、第2の対向部材170Bは、第2の空間Sp2を介して、回転子150の軸方向の他端面(図示右側端面)と対向するように配置される。
第1の対向部材170Aと第2の対向部材170Bとは、鏡面対称形状であり、同様の構成を有している。以下では、第1の対向部材170A及び第2の対向部材170Bを総称して対向部材170と記し、第1の空間Sp1及び第2の空間Sp2を総称して空間Spと記す。対向部材170の構成、配置の詳細については後述する。
図2に示すように、シャフト160には、内部流路161とシャフト160の外部とを連通する連通孔162A,162Bが複数形成される。シャフト160は、回転子150の軸方向の一端面と第1の対向部材170Aとの間に、磁極数と同じ数である8つの第1の連通孔162Aを有している。複数の第1の連通孔162Aは、シャフト160の周方向に沿って等間隔で形成されている。第1の連通孔162Aは、第1の空間Sp1(図1参照)とシャフト160の内部流路161とを連通する。
同様に、シャフト160は、回転子150の軸方向の他端面と第2の対向部材170Bとの間に、磁極数と同じ数である8つの第2の連通孔162Bを有している。複数の第2の連通孔162Bは、シャフト160の周方向に沿って等間隔で形成されている。第2の連通孔162Bは、第2の空間Sp2(図1参照)とシャフト160の内部流路161とを連通する。
第1の連通孔162Aと第2の連通孔162Bは、同様の構成であるので、以下では、第1の連通孔162A及び第2の連通孔162Bを総称して連通孔162と記す。連通孔162は、シャフト160の内周面に形成される開口が油入口(冷媒入口)162iとされ、シャフト160の外周面に形成される開口が油出口(冷媒出口)162oとされる。回転子150の軸方向の端面から油出口162oの中心までの距離は、回転子150の端面から油入口162iの中心までの距離よりも大きい。
図4、図5及び図6を参照して、対向部材170の構成、配置について詳しく説明する。なお、上述したように、第1の対向部材170Aと第2の対向部材170Bは同様の構成である。このため、以下では、第1の対向部材170Aを代表して説明する。また、回転子150の軸方向の端面、すなわちエンドプレート153Aの端面を基準面R0として説明する。
図4は、シャフト160に対向部材170が固定されてなる回転体179の斜視図である。図5は、図2に示す回転電機110の側面断面模式図であり、回転電機110の対向部材170、連通孔162及び固定子130の配置関係について説明する図である。図5では、図2と同様、コイル132の一部の図示が省略されている。なお、図5では、回転子150の構成が二点鎖線で示されている。図6は、軸方向から見た回転体179の断面模式図である。図6は、対向部材170と回転子150との間において、軸方向に直交する面でシャフト160を切断した図を模式的に示している。
図4に示すように、回転体179は、シャフト160と、シャフト160に固定される一対の対向部材170と、を有する。対向部材170は、円板状の円板部171と、円板部171の外周に沿って設けられた複数の第1羽根部172と、を有する。本実施形態に係る対向部材170は、磁極数と同じ数である8つの第1羽根部172を有している。
複数の第1羽根部172は、回転子150の周方向に沿って等間隔で配置されている。本実施形態に係る対向部材170は、回転軸Oを中心とした回転対称形状である。回転対称形状とは、対称軸である回転軸O周りに一定の角度だけ回転移動させたときに、その形状が変わらない形状のことである。本実施形態に係る対向部材170は、回転軸O周りで45度、すなわち(360/n)度(n=8)回転させると、自らと重なる8回回転対称形状である。
円板部171は、軸方向一方側(回転子側)の端面171aと、軸方向他方側(回転子側とは反対側)の端面171bと、端面171aと端面171bとを接続する外周面171cと、を有している。端面171a,171bは、軸方向に直交する平坦な面である。円板部171には、シャフト160が貫通する貫通孔が設けられる。
第1羽根部172は、円板部171の端面171aから基準面R0(回転子150の端面)に向かって突出するように形成され、三角柱形状を呈している。第1羽根部172は、軸方向に直交する面に対して傾斜する第1傾斜面S0と、第1傾斜面S0と円板部171の端面171aとを接続する第1側面S1、第2側面S2及び第3側面S3と、を有する。複数の第1羽根部172は同様の構成であるので、以下では、一つの第1羽根部172に着目して、その構成の詳細について説明する。
第1傾斜面S0は、三角形状であり、第1先端点P11と第2先端点P21とを結ぶ曲線状の先端側長辺E11と、第1先端点P11と第3先端点P31とを結ぶ直線状の先端側短辺E21と、第2先端点P21と第3先端点P31とを結ぶ円弧状の先端側円弧辺E31と、で囲まれる面である。先端側長辺E11は、先端側短辺E21よりも長い。なお、先端側長辺E11は直線状であってもよい。また、先端側短辺E21は曲線状であってもよい。
第1側面S1は、第1傾斜面S0の先端側長辺E11と円板部171とを接続する面であり、円板部171の端面171aから直角に立ち上がっている。第1側面S1は、基端側長辺E10と、第1垂直辺V1と、第2垂直辺V2と、先端側長辺E11と、で囲まれる面である。
基端側長辺E10は、円板部171の端面171a上の第1基端点P10と、円板部171の端面171a上の第2基端点P20と、を結ぶ直線状の辺である。第1垂直辺V1は、第1基端点P10と第1先端点P11とを結ぶ辺であり、円板部171の端面171aに対して垂直である。第2垂直辺V2は、第2基端点P20と第2先端点P21とを結ぶ辺であり、円板部171の端面171aに対して垂直である。
第2側面S2は、第1傾斜面S0の先端側短辺E21と円板部171とを接続する面であり、円板部171の端面171aから直角に立ち上がっている。第2側面S2は、基端側短辺E20と、第1垂直辺V1と、第3垂直辺V3と、先端側短辺E21と、で囲まれる面である。
基端側短辺E20は、第1基端点P10と、円板部171の端面171a上の第3基端点P30と、を結ぶ直線状の辺である。第3垂直辺V3は、第3基端点P30と第3先端点P31とを結ぶ辺であり、円板部171の端面171aに対して垂直である。
第3側面S3は、先端側円弧辺E31と円板部171とを接続する面であり、円板部171の外周面171cと連続している。第3側面S3は、基端側仮想線E30と、第2垂直辺V2と、第3垂直辺V3と、先端側円弧辺E31と、で囲まれる面である。基端側仮想線E30は、第2基端点P20と、第3基端点P30と、を結ぶ仮想的な線であり、回転軸Oを中心とする円弧状を呈する。
図6に示すように、第2基端点P20及び第3基端点P30は、円板部171の外周面171cに位置している。これに対して、第1基端点P10は、円板部171の外周面171cよりも径方向内側に位置している。
対向部材170を軸方向から見たとき、第1基端点P10は、所定の連通孔162(例えば、連通孔Ch1)の油出口162oの中心から径方向に延びる仮想線Vaの近傍、あるいは仮想線Va上に配置される。また、対向部材170を軸方向から見たとき、第2基端点P20は、上記所定の連通孔Ch1(162)に隣接する連通孔162(例えば、連通孔Ch2)の油出口162oの中心から径方向に延びる仮想線Vbの近傍、あるいは仮想線Vb上に配置される。第3基端点P30は、第1基端点P10よりも周方向で第2基端点P20寄りに配置される。
つまり、回転軸Oと第2基端点P20を結ぶ線分Ls2と、回転軸Oと第3基端点P30を結ぶ線分Ls3とのなす角度は、回転軸Oと第1基端点P10を結ぶ線分Ls1と、回転軸Oと第2基端点P20を結ぶ線分Ls2とのなす角度よりも小さい。基端側長辺E10と線分Ls1のなす角度は、約90度である。基端側短辺E20と線分Ls1のなす角度は、基端側長辺E10と線分Ls1のなす角度よりも大きい。基端側長辺E10は周方向に沿って延在し、基端側短辺E20は径方向に沿って延在している。
基端側長辺E10は、基端側短辺E20よりも長い。対向部材170に設けられる8つの第1羽根部172の基端側長辺E10の長さの総和は、対向部材170の外周の長さ(周長)よりも長い。
図4及び図5に示すように、第1先端点P11における第1羽根部172の厚み(突出高さ)、第2先端点P21における第1羽根部172の厚み(突出高さ)よりも小さい。なお、第1先端点P11における第1羽根部172の厚みは、円板部171の端面171aから第1先端点P11までの軸方向の長さに相当し、第2先端点P21における第1羽根部172の厚みは円板部171の端面171aから第2先端点P21までの軸方向の長さに相当する。
第3先端点P31における第1羽根部172の厚み(突出高さ)は、第2先端点P21における第1羽根部172の厚みと等しい。つまり、第1先端点P11における第1羽根部172の厚みは、第3先端点P31における第1羽根部172の厚みよりも小さい。なお、第3先端点P31における第1羽根部172の厚みは、円板部171の端面171aから第3先端点P31までの軸方向の長さに相当する。
このように、第1羽根部172は、第1先端点P11から第3先端点P31に向かうほど、その厚みが厚くなる。つまり、第1傾斜面S0は、回転子150の径方向内側から径方向外側に向かうにしたがって、回転子150の端面(基準面R0)までの距離が短くなるように、回転子150の径方向に対して傾斜している。第1傾斜面S0は、後述するように、シャフト160の回転により、内部流路161から連通孔162を通じて噴射される油と接触し、その油をコイル132のコイルエンド137Aに向かって噴射する。
また、第1羽根部172は、第1先端点P11から第2先端点P21に向かうほど、その厚みが厚くなる。つまり、第1傾斜面S0は、回転子150の周方向一方側から他方側に向かうほど、回転子150の端面(基準面R0)からの距離が短くなる。
この構成により、回転体179が正回転方向R1に回転することにより、第1傾斜面S0によって回転子150の端面に向かう空気流を効果的に発生させることができる。なお、回転子150及び回転体179が正回転方向R1に回転すると、車輪が前進方向に回転し、車両が前進する。回転子150及び回転体179が正回転方向R1とは逆方向に回転すると、車輪が後進方向に回転し、車両が後進する。
図6に示すように、第1羽根部172が周方向に複数配置されることにより、回転子150の周方向に隣接する第1羽根部172の間に、回転子150の径方向内側から径方向外側に向かうほど先細りになる冷媒流路178が形成される。
図5に示すように、連通孔162は、直線状の貫通孔であり、円形断面を有する。連通孔162は、油入口162iよりも油出口162oが対向部材170の円板部171に近い位置に配置されるように、シャフト160の径方向に対して傾斜している。すなわち、連通孔162は、軸方向に直交する面に対して傾斜している。
連通孔162の中心軸の延長線は、第1基端点P10とシャフト160の間の円板部171の端面171aと交差している。これにより、シャフト160が回転すると、内部流路161内の油が連通孔162から円板部171における第1羽根部172とシャフト160との間に噴射される。
図7及び図8を参照して、シャフト160の内部流路161に導入され、連通孔162から噴射される油の流れの一例について説明する。図7は、回転体179の断面模式図であり、連通孔162から噴射される油の流れについて示す。図8は、軸方向から見た回転体179の断面模式図であり、回転体179が正回転方向R1に回転した場合に、連通孔162から噴射される油の流れについて示す。
図7に示すように、シャフト160の内部流路161に導入された油は、回転体179の回転による遠心力によって、複数の連通孔162を通じてシャフト160の外部に噴射される(矢印A1参照)。油(冷媒)は、連通孔162から円板部171における第1羽根部172とシャフト160との間に噴射される。油(冷媒)が、円板部171の端面171a上を流れることにより、液膜(油膜)11が形成される。
図8に示すように、端面171a上の油は、遠心力によって径方向外側に向かって流れ、第1羽根部172の第1側面S1に衝突し、油の一部が第1側面S1に沿って流れる。第1側面S1に接触した油は、その一部が第1側面S1に沿って第1基端点P10側または第2基端点P20側に向かって流れる。
第1側面S1に沿って第1基端点P10側に流れる油は、その一部が隣接する第1羽根部172に向かって流れ、その第1羽根部172の第1側面S1に衝突する。第1側面S1に沿って第2基端点P20側に流れる油は、先細りの冷媒流路178から対向部材170の径方向外側に向かって噴射される。
端面171a上を流れる油は、第1羽根部172の第1側面S1に衝突し、その向きを変える。また、所定の連通孔162から噴射された油の一部は、端面171a上において、上記所定の連通孔162とは異なる連通孔162から噴射された油の一部と合流する。このように、複数の第1羽根部172を周方向に沿って設けることにより、端面171a上の油の流れが絶えず変動する。
これにより、端面171a上の油は、液膜11から液柱あるいは液滴へと分裂して、先細りの冷媒流路178から勢いよく噴射される。多数の小さな液滴に分裂した油は、空気流によって軸方向に流れる。本実施形態では、シャフト160の回転により、円板部171の端面171a上の液膜11は多数の小さな液滴(微粒子状の油)、すなわち霧状となってコイルエンド137Aに向かって噴射される。
また、図7に示すように、端面171a上の油の一部は、第1傾斜面S0上に流れ込む。これにより、第1傾斜面S0上に液膜(油膜)12が形成される。第1傾斜面S0上の油は、遠心力によって液膜12から分裂した液柱、あるいは液滴として第1傾斜面S0から噴射される。多数の小さな液滴に分裂した油は、空気流によって軸方向に流れる。本実施形態では、シャフト160の回転により、第1傾斜面S0上の液膜12は多数の小さな液滴(微粒子状の油)、すなわち霧状となってコイルエンド137Aに向かって噴射される。
本実施形態では、図7において模式的に示すように、対向部材170の第1傾斜面S0から油が広範囲に噴霧される。第1傾斜面S0から噴射される油の範囲の中心軸Coと軸方向とのなす角度を射出角θと定義した場合、射出角θは、第1傾斜面S0の形状、空気流の流速、及び、遠心力の大きさによって定まる。空気流の流速が大きいほど、射出角θは小さくなり、遠心力が大きいほど、射出角θは大きくなる。
本実施形態では、第1羽根部172は、所定の回転速度でシャフト160が回転しているときに、第1傾斜面S0から噴射される油が、コイルエンド137Aの内周側端部e1から外周側端部e2に亘る範囲に接触するように形成されている。
各コイル導体の収容部(第1レイヤL1~第4レイヤL4)に配置されるコイル132のコイルエンド137Aに油を付着させることができるので、コイルエンド137Aの温度上昇を効果的に抑えることができる。
なお、図8に示す例では、回転子150及び回転体179が正回転方向R1に回転する場合について説明した。これに対して、図9に示すように、回転子150及び回転体179が逆回転方向R2(正回転方向R1の反対方向)に回転した場合、すなわち、車両が後進する場合には、正回転方向R1に対向部材170が回転する場合に比べて、回転子150に向かう空気流の勢いは弱くなる。しかしながら、円板部171の端面171a上に噴射された油は、正回転方向R1に対向部材170が回転する場合と同様、第1羽根部172の第1側面S1に衝突し、第1側面S1に沿って流れ、小さな液滴に分裂して噴射される。
このため、逆回転方向R2に対向部材170が回転した場合には、正回転方向R1に対向部材170が回転する場合に比べて冷却性能が低下するものの、対向部材170を備えていない回転電機に比べれば、コイルエンド137を効果的に冷却することができる。
上述した実施形態によれば、次の作用効果を奏する。
(1)固定子コア131及び固定子コア131に装着されるコイル132を有する固定子130と、固定子130とギャップを介して配置される回転子150と、回転子150に接続されるシャフト160と、シャフト160に固定され回転子150の軸方向の端面(基準面R0)と空間Spを介して対向する対向部材170と、を備える。シャフト160は、油(冷媒)が流れる内部流路161と、内部流路161と空間Spとを連通する連通孔162と、を有している。対向部材170は、回転子150の周方向に沿って配置される複数の第1羽根部172を有している。
第1羽根部172は、回転子150の径方向内側から径方向外側に向かうにしたがって、回転子150の端面(基準面R0)までの距離が短くなるように、回転子150の径方向に対して傾斜する第1傾斜面S0を有している。第1傾斜面S0は、シャフト160の回転により内部流路161から連通孔162を通じて噴射される冷媒と接触し、その冷媒をコイル132のコイルエンド137に向かって噴射する。
この構成によれば、回転子150、シャフト160及び対向部材170が一体的に回転すると、遠心力によって、シャフト160の内部流路161内の油が連通孔162を通じてシャフト160の外部に噴射される。連通孔162から噴射された油は、対向部材170に接触する。
対向部材170に接触した油の一部は、第1羽根部172の側面に沿って流れ、液滴として対向部材170の径方向外側に噴射される。また、対向部材170に接触した油の一部は、第1羽根部172の第1傾斜面S0からコイルエンド137に向かって噴射され、コイルエンド137に油が付着する。このように、本実施形態では、第1傾斜面S0から油が噴出されるとともに隣接する第1羽根部172間から油が噴出される。
また、複数の第1羽根部172が周方向に沿って設けられているため、対向部材170が回転すると軸方向に空気流が発生する。したがって、連通孔162から噴射され対向部材170に接触した油は、遠心力によって微粒化され、微粒化された油が遠心力及び空気流によって広範囲に噴射される。これにより、コイルエンド137の広範囲に亘って油が付着されることになり、コイルエンド137が効果的に冷却される。
(2)第1傾斜面S0は、回転体179(シャフト160及び対向部材170)の回転により霧状の油(冷媒)をコイルエンド137に向かって噴射する。これにより、コイルエンド137に対して、より広範囲に冷媒を付着させることができるので、より効果的にコイルエンド137を冷却することができる。
(3)第1羽根部172は、回転体179(シャフト160及び対向部材170)の回転により第1傾斜面S0から噴射される油(冷媒)が、コイルエンド137の内周側端部e1から外周側端部e2に亘る範囲に接触するように形成されている。これにより、各レイヤL1~L4に配置されるコイル132を効果的に冷却することができる。
(4)複数の第1羽根部172は、シャフト160の回転により回転子150の端面に向かう空気流を発生させる。本実施形態では、第1傾斜面S0が、周方向の一方側(正回転方向R1進み側)から他方側(正回転方向R1進み側とは反対側)に向かうほど、回転子150の端面(基準面R0)からの距離が短い。この構成により、シャフト160の正回転方向R1の回転により、より効果的に空気流を発生させることができる。対向部材170から回転子150の端面に向かって空気流が発生することにより、対向部材170から噴射された油は、空中で効果的に分散されて、コイルエンド137に付着される。その結果、効果的にコイルエンド137を冷却することができる。
(5)対向部材170は、円板状の円板部171と、円板部171から回転子150の端面に向かって突出する第1羽根部172と、を有する。連通孔162は、円板部171における第1羽根部172とシャフト160との間に油(冷媒)を噴射する。この構成によれば、円板部171の端面171a上に噴き付けられた油が、第1羽根部172に向かって流れて第1羽根部172に衝突し、第1羽根部172によって対向部材170の外方に向かって導かれる。これにより、端面171a上の液膜11を効果的に液滴に分裂させ、霧状にすることができる。
(6)第1羽根部172は、円板部171の外周面171cよりも径方向内側に位置する第1基端点(第1端点)P10と、円板部171の外周面171cに位置する第2基端点(第2端点)P20と、円板部171の外周面に位置する第3基端点(第3端点)P30と、第1基端点P10と第2基端点P20とを結ぶ基端側長辺(長辺)E10と、第1基端点P10と第3基端点P30とを結ぶ基端側短辺(短辺)E20と、基端側長辺E10と第1傾斜面S0とを接続する第1側面S1と、基端側短辺E20と第1傾斜面S0とを接続する第2側面S2と、を有している。基端側長辺E10は、基端側短辺E20よりも長い。また、対向部材170に設けられる複数の第1羽根部172の基端側長辺E10の長さの総和は、対向部材170の外周の長さよりも長い。
このように、基端側長辺E10の長さが設定されているため、円板部171の端面171a上に噴き付けられた油の流路長を十分に確保することができ、端面171a上の液膜11を効率よく液滴に分裂させ、霧状にすることができる。
(7)連通孔162は、シャフト160の周方向に沿って複数形成される。連通孔162は、シャフト160の内周面に形成される油入口(冷媒入口)162iと、シャフト160の外周面に形成される油出口(冷媒出口)162oと、を有している。連通孔162は、油入口162iよりも油出口162oが対向部材170の円板部171に近い位置に配置されるように、シャフト160の径方向に対して傾斜している。
これにより、油(冷媒)を効果的に対向部材170に噴き付けることができる。対向部材170に噴き付けられた油は、上述したように、遠心力及び空気流によってコイルエンド137に向かって噴霧される。
(8)回転子150の周方向に隣接する第1羽根部172の間に、回転子150の径方向内側から径方向外側に向かうほど先細りになる冷媒流路178が形成されている。これにより、円板部171の端面171a上を流れる油(冷媒)を微粒化して冷媒流路178の先端部から勢いよく噴射することができる。
(9)このように、本実施形態によれば、油を微粒化してコイルエンド137に対して油(冷媒)を広範囲に噴射することにより、コイル132を効果的に冷却することができる。その結果、コイル132の発熱による永久磁石152の温度上昇を効果的に抑制することができる。
ここで、永久磁石152の使用量は、残留磁束密度Br及び保持力によって定まる。残留磁束密度Br及び保持力が高いほど永久磁石152の使用量を低減できる。永久磁石152の残留磁束密度Br及び保持力は、温度が高くなるほど低下する。本実施形態では、コイルエンド137に対して広範囲に油(冷媒)を噴射し、コイルエンド137を効果的に冷却することができる。これにより、永久磁石152の温度を低く保つことができる。したがって、本実施形態によれば、永久磁石152の使用量を低減することができる。また、廉価な永久磁石152を採用することもできる。その結果、回転電機110のコストを低減することができる。
(10)また、コイルエンド137に油(冷媒)が付着されることにより、コイル132全体の温度上昇を抑制することができるため、巻線抵抗が減少し、AC銅損を低減することができる。本実施形態では、所定の運転条件におけるシミュレーション解析により、対向部材170を設けることによってAC銅損を10%程度低減できることが確認された。このように、本実施形態によれば、AC銅損を低減することができ、回転電機110の効率を向上することができる。また、回転電機110の効率を維持しつつ、回転電機110の軸方向の小型化を図ることもできる。
<第2実施形態>
図10及び図11を参照して、本発明の第2実施形態に係る回転電機210について説明する。なお、図中、第1実施形態と同一もしくは相当部分には同一の参照符号を付し、相違点を主に説明する。
図10は、第2実施形態に係る回転電機210の側面断面模式図であり、第2実施形態に係る回転電機210の対向部材270、連通孔162及び固定子130の配置関係について示す。図11は、第2実施形態に係る回転電機210の回転体279の斜視図である。
図10及び図11に示すように、第2実施形態に係る回転電機210の対向部材270は、外周に沿って配置される第1羽根部172よりも回転子150の径方向内側に、円板部171の端面171aから回転子150の端面(基準面R0)に向かって軸方向に突出する第2羽根部255を有している。以下、詳しく説明する。
第2実施形態に係る対向部材270は、円板状の円板部171と、円板部171の端面171aから回転子150の端面(基準面R0)に向かって突出する第1羽根部172と、円板部171の端面171aから回転子150の端面(基準面R0)に向かって突出する第2羽根部255と、を有している。第2羽根部255は、回転子150の周方向に沿って設けられる。本実施形態に係る第2羽根部255は、軸方向から見たときに円環状を呈している。
第2羽根部255は、円板部171の端面171aからの厚み(軸方向の長さ)が、円板部171の径方向内側から径方向外側に向かうほど大きい。第2羽根部255は、回転子150の径方向内側から径方向外側に向かうにしたがって、回転子150の端面(基準面R0)までの距離が短くなるように、回転子150の径方向に対して傾斜する第2傾斜面256を有している。
第2羽根部255の端面171aからの突出高さは、第1羽根部172の端面171aからの突出高さよりも小さい。このため、第2羽根部255の第2傾斜面256から回転子150の端面(基準面R0)までの軸方向の最短距離H2は、第1羽根部172の第1傾斜面S0から回転子150の端面(基準面R0)までの軸方向の最短距離H1よりも長い。
第2羽根部255とシャフト160との間には、円板部171の端面171aから窪む溝部258が形成されている。連通孔162は、その中心軸の延長線上に溝部258が配置されるように形成され、シャフト160の回転時の遠心力によって溝部258に油を噴射する。
本第2実施形態では、連通孔162から噴射された油が溝部258に導入される。溝部258に導入された油は、遠心力によって第2羽根部255の第2傾斜面256に沿って流れ、第2傾斜面256から径方向外側に向かって噴射される。
第2傾斜面256から噴射された油は、その一部が第1羽根部172の第1傾斜面S0に噴き付けられる。また、第2傾斜面256から噴射された油は、その一部が円板部171の端面171aに噴き付けられる。円板部171の端面171aに噴き付けられた油は、第1実施形態と同様、その一部が冷媒流路178から対向部材170の径方向外側に向かって噴射される。また、円板部171の端面171aに噴き付けられた油は、その一部が第1羽根部172の第1傾斜面S0に流れる。第1羽根部172の第1傾斜面S0上の油は、第1実施形態と同様、対向部材170の径方向外側に向かって噴射される。
このように、本第2実施形態では、第1羽根部172の内側に、第1羽根部172よりも突出高さが小さい第2羽根部255が設けられている。このため、第2羽根部255によって油の分散が促進されてから、第1羽根部172によってさらに油の分散が促進される。したがって、第2実施形態によれば、第1実施形態よりも広範囲に油の噴射が行われ、コイル132を効果的に冷却することができる。
次のような変形例も本発明の範囲内であり、変形例に示す構成と上述の実施形態で説明した構成を組み合わせたり、上述の異なる実施形態で説明した構成同士を組み合わせたり、以下の異なる変形例で説明する構成同士を組み合わせることも可能である。
<変形例1>
上記実施形態では、コイルエンド137の内周側端部e1から外周側端部e2に亘る範囲に油(冷媒)が噴き付けられる例(図7参照)について説明したが、本発明はこれに限定されない。
AC銅損は、固定子130の内周側に位置するコイル導体ほど大きくなる。このため、固定子130の内周側に位置するコイル導体のみ、例えば、図3に示す第1レイヤL1及び第2レイヤL2に配置されるコイル132のコイルエンド137にのみ油が噴き付けられる構成としてもよい。これにより、コイルエンド137の内周面にのみ油が噴き付けられる場合に比べて、コイル132を効果的に冷却することができる。
<変形例2>
上記実施形態では、第1傾斜面S0が、周方向の一方側から他方側に向かうほど、基準面R0からの距離が短くなるように形成されている例について説明したが、本発明はこれに限定されない。第1傾斜面S0は、周方向の一方側から他方側に亘って、基準面R0からの距離が一定であってもよい。
<変形例3>
上記実施形態では、複数の第1羽根部172の基端側長辺E10の長さの総和が、対向部材170の外周の長さよりも長い例について説明したが、本発明はこれに限定されない。複数の第1羽根部172の基端側長辺E10の長さの総和は、対向部材170の外周の長さ以下であってもよい。
<変形例4>
上記実施形態では、第1羽根部172が、三角柱形状に形成されている例について説明したが、本発明はこれに限定されない。第1羽根部172は、四角柱形状などの多角柱形状に形成してもよいし、円柱形状、楕円柱形状などの側面が湾曲面とされた形状に形成してもよい。
柱形状の第1羽根部の傾斜面(先端面)が、径方向内側から径方向外側に向かうほど回転子150の端面(基準面R0)との距離が近くなるように形成されることで、油をコイルエンド137に向かって噴射することができる。また、柱形状の第1羽根部の傾斜面(先端面)が、周方向一方側から他方側に向かうほど回転子150の端面(基準面R0)との距離が近くなるように形成されることで、効果的に空気流を発生させることができる。
<変形例5>
上記実施形態では、第1羽根部172が設けられている部分の対向部材170の厚みが、第1羽根部172が設けられていない部分の対向部材170の厚みよりも厚い例について説明したが、本発明はこれに限定されない。対向部材は、平板をプレス加工するなどして、略一定の厚みになるように形成してもよい。
<変形例6>
上記実施形態では、回転電機110を収容するモータハウジング191とインバータ120を収容するインバータハウジング197とが一体成形により形成されている例について説明したが、本発明はこれに限定されない。モータハウジング191とインバータハウジング197とは、ボルト、ナット等の締結部材によって締結されることにより一体化されていてもよい。なお、上記実施形態では、モータハウジング191とインバータハウジング197とが一体成形されているため、締結部材によってモータハウジング191とインバータハウジング197とを締結する作業が不要になる。このため、上記実施形態によれば、本変形例に比べて電動駆動システム10の組立工数を低減できる。
<変形例7>
上記実施形態では、減速機180及び差動装置の動作によって油をかき上げてリザーバータンクに導入し、リザーバータンク内の油を重力によってシャフト160の内部流路161内に供給する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、電動駆動システム10は、筐体190の外部に設けられるポンプ(不図示)がタンク(不図示)内の油を吸い込んで吐出し、ポンプから吐出された油がシャフト160の内部流路161に導かれる構成としてもよい。
<変形例8>
上記実施形態では、回転子150の軸方向両側に一対の対向部材170が設けられる例について説明したが、本発明はこれに限定されない。回転子150の軸方向一方側にのみ対向部材170が設けられていてもよい。
<変形例9>
第1羽根部172の位置、及び連通孔162の位置は、上記実施形態で説明した位置に限定されない。複数の第1羽根部172は、対向部材170の周方向に沿って不等間隔で形成されていてもよい。同様に、複数の連通孔162は、シャフト160の周方向に沿って不等間隔で形成されていてもよい。
<変形例10>
第1羽根部172の数、及び連通孔162の数は、上記実施形態で説明した数に限定されない。第1の対向部材170Aに形成される第1羽根部172は、少なくとも2つあればよい。また、第1の対向部材170Aに油を噴射する連通孔162Aは、少なくとも1つあればよい。同様に、第2の対向部材170Bに形成される第1羽根部172は、少なくとも2つあればよい。また、第2の対向部材170Bに油を噴射する連通孔162Bは、少なくとも1つあればよい。
なお、上述したように、第1羽根部172の数、第1の連通孔162Aの数、及び、第2の連通孔162Bの数は、回転電機110の磁極数と同じにすることが好ましい。これにより、コイルエンド132の全周に亘って均一に油(冷媒)を噴射することができる。
<変形例11>
上記実施形態では、連通孔162が径方向に対して傾斜している例について説明したが、本発明はこれに限定されない。連通孔162は、径方向に対して平行に形成してもよい。この場合、連通孔162を対向部材170の近傍に設けることにより、連通孔162から噴射される油を対向部材170に付着させることができる。
<変形例12>
第2実施形態では、第2羽根部255がシャフト160の周りに連続して設けられる例について説明したが、本発明はこれに限定されない。図12を参照して、第2実施形態の変形例に係る回転電機の対向部材270Bについて説明する。図12は、第2実施形態の変形例に係る回転電機の回転体279Bを軸方向から見た図である。図12に示すように、本変形例に係る対向部材270Bの第2羽根部255Bは、周方向に沿って複数形成されている。第2羽根部255Bは、軸方向から見たときに、円弧状を呈している。
本変形例では、半円弧状の第2羽根部255Bが一対設けられている。隣接する一対の第2羽根部255Bの間には、溝部258内の油を径方向外側に向けて吐出する吐出流路257が形成されている。吐出流路257は、一対の第2羽根部255Bの互いに対向する周方向端面と、円板部171の端面171aとによって形成される凹状の流路である。
一対の吐出流路257は、シャフト160を挟んで互いに径方向に対向するように配置されている。つまり、一方の吐出流路257に対して、もう一方の吐出流路257が回転軸Oを中心として180°反対側に設けられている。
本変形例によれば、連通孔162から噴射された油が溝部258に導入され、溝部258内の油の一部が周方向に沿って流れ、吐出流路257から第1羽根部172に向かって吐出される。また、溝部258内の油の一部は、第2実施形態と同様、遠心力によって第2羽根部255Bの第2傾斜面256に向かって流れ、第2傾斜面256から径方向外側に向かって噴射される。第2傾斜面256から噴射された油は、第1羽根部172の第1傾斜面S0上、及び第1羽根部172の周囲を流れ、第1実施形態と同様、コイルエンド137に向かって噴霧される。
本変形例では、対向部材270Bが、円板状の円板部171と、円板部171の端面171aから回転子150の端面(基準面R0)に向かって突出する第1羽根部172と、円板部171の端面171aから回転子150の端面(基準面R0)に向かって突出する第2羽根部255Bと、を有している。第2羽根部255Bは、周方向に沿って複数形成され、回転子150の軸方向から見たときに円弧状を呈している。第2羽根部255Bとシャフト160との間には、円板部171の端面171aから窪む溝部258が形成されている。連通孔162は、溝部258に油(冷媒)を噴射する。隣接する第2羽根部255Bの間には、溝部258内の油(冷媒)を第1羽根部172に向かって吐出する吐出流路257が形成されている。
このように、本変形例によれば、溝部258内の油を吐出流路257から径方向外側に向かって勢いよく吐出することにより、油の分散を促進することができる。これにより、第2実施形態よりも、油の微粒化を促進することができる。
なお、本変形例では、吐出流路257が2つ設けられる例について説明したが、吐出流路257は1つだけ設けてもよいし、3つ以上設けてもよい。
<変形例13>
第2実施形態では、第2羽根部255とシャフト160との間に、円板部171の端面171aから窪む溝部258が形成されている例(図10参照)について説明したが、本発明はこれに限定されない。溝部258は省略してもよい。
<変形例14>
上記実施形態では、回転電機110が、電動機及び発電機として機能する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。本発明は、電動機としてのみ機能する回転電機に適用することもできるし、発電機としてのみ機能する回転電機に適用することもできる。
<変形例15>
上記実施形態では、コイル132が固定子コア131に分布巻きで巻回されている例について説明したが、巻線方式はこれに限定されない。コイル132は、固定子コア131に集中巻きで巻回されていてもよい。また、コイル132は、平角線により形成されることに限定されることもなく、丸線により形成されていてもよい。
<変形例16>
上記実施形態では、1つの磁石挿入孔153に埋め込まれている永久磁石152によって1つの界磁極が形成される例について説明したが、本発明はこれに限定されない。複数の磁石挿入孔153に埋め込まれている永久磁石152によって1つの界磁極が形成されていてもよい。
例えば、本発明は、軸方向から見たときに径方向外側が開かれたV字状を呈する一対の永久磁石152が設けられることにより、1つの界磁極が形成される回転電機に適用してもよい。また、本発明は、V字状を呈する一対の永久磁石152の間に、さらに1つの永久磁石が設けられることにより、1つの界磁極が形成される回転電機に適用してもよい。なお、永久磁石152は、軸方向で複数に分割されていてもよい。
<変形例17>
上記実施形態では、回転電機110が、回転子コア151の磁石挿入孔153に永久磁石152が埋め込まれた磁石埋込型(IPM)の回転電機である例について説明したが、本発明はこれに限定されない。本発明は、回転子コア151の側面の凹部に永久磁石152が固定された表面磁石型(SPM)の回転電機に適用してもよい。また、回転電機110は、同期機(SM)に限定されることもなく、誘導機(IM)であってもよい。
<変形例18>
上記実施形態では、自動車の走行の動力源として用いられる回転電機110を例に説明したが、本発明はこれに限定されない。本発明は、エレベータ、鉄道車両等の移動体の動力源に用いられる回転電機に適用することができる。なお、回転電機110は、移動体に搭載される場合に限定されることもない。
<変形例19>
回転電機110の磁極数、スロット数は、上記実施形態で説明した例に限定されない。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
10…電動駆動システム、110…回転電機、130…固定子、131…固定子コア、132…コイル、137…コイルエンド、150…回転子、151…回転子コア、152…永久磁石、153A,153B…エンドプレート、160…シャフト、161…内部流路、162…連通孔、162i…油入口(冷媒入口)、162o…油出口(冷媒出口)、170…対向部材、171…円板部、171a…端面、171c…外周面、172…第1羽根部、178…冷媒流路、179…回転体、180…減速機、190…筐体、191…モータハウジング、197…インバータハウジング、198…ギヤハウジング、210…回転電機、255,255B…第2羽根部、256…第2傾斜面、257…吐出流路、258…溝部、270,270B…対向部材、279,279B…回転体、e1…内周側端部、e2…外周側端部、E10…基端側長辺(長辺)、E11…先端側長辺、E20…基端側短辺(短辺)、E21…先端側短辺、E30…基端側仮想線、E31…先端側円弧辺、O…回転軸(回転中心軸)、P10…第1基端点(第1端点)、P11…第1先端点、P20…第2基端点(第2端点)、P21…第2先端点、P30…第3基端点(第3端点)、P31…第3先端点、R0…基準面(回転子の軸方向の端面)、S0…第1傾斜面、S1…第1側面、S2…第2側面、S3…第3側面、Sp…空間

Claims (10)

  1. 固定子コア及び前記固定子コアに装着されるコイルを有する固定子と、
    前記固定子とギャップを介して配置される回転子と、
    前記回転子に接続されるシャフトと、
    前記シャフトに固定され前記回転子の軸方向の端面と空間を介して対向する対向部材と、を備え、
    前記シャフトは、冷媒が流れる内部流路と、前記内部流路と前記空間とを連通する連通孔と、を有し、
    前記対向部材は、前記回転子の周方向に沿って配置される複数の第1羽根部を有し、
    前記第1羽根部は、前記回転子の径方向内側から径方向外側に向かうにしたがって、前記回転子の前記端面までの距離が短くなるように、前記回転子の径方向に対して傾斜する第1傾斜面を有し、
    前記第1傾斜面は、前記シャフトの回転により前記内部流路から前記連通孔を通じて噴射される冷媒と接触し、その冷媒を前記コイルのコイルエンドに向かって噴射する
    回転電機。
  2. 請求項1に記載の回転電機において、
    前記第1傾斜面は、前記対向部材の回転により霧状の冷媒を前記コイルエンドに向かって噴射する
    回転電機。
  3. 請求項1に記載の回転電機において、
    前記第1羽根部は、前記対向部材の回転により前記第1傾斜面から噴射される冷媒が、前記コイルエンドの内周側端部から外周側端部に亘る範囲に接触するように形成されている
    回転電機。
  4. 請求項1に記載の回転電機において、
    前記第1傾斜面は、前記周方向の一方側から他方側に向かうほど、前記回転子の前記端面からの距離が短い
    回転電機。
  5. 請求項1に記載の回転電機において、
    前記対向部材は、円板状の円板部と、前記円板部から前記回転子の前記端面に向かって突出する前記第1羽根部と、を有し、
    前記連通孔は、前記円板部における前記第1羽根部と前記シャフトとの間に冷媒を噴射する
    回転電機。
  6. 請求項5に記載の回転電機において、
    前記第1羽根部は、
    前記円板部の外周面よりも径方向内側に位置する第1端点と、
    前記円板部の外周面に位置する第2端点と、
    前記円板部の外周面に位置する第3端点と、
    前記第1端点と前記第2端点とを結ぶ長辺と、
    前記第1端点と前記第3端点とを結ぶ短辺と、
    前記長辺と前記第1傾斜面とを接続する第1側面と、
    前記短辺と前記第1傾斜面とを接続する第2側面と、を有し、
    前記長辺は、前記短辺よりも長く、
    前記対向部材に設けられる前記複数の第1羽根部の前記長辺の長さの総和は、前記対向部材の外周の長さよりも長い
    回転電機。
  7. 請求項6に記載の回転電機において、
    前記周方向に隣接する前記第1羽根部の間に、前記回転子の径方向内側から径方向外側に向かうほど先細りになる冷媒流路が形成されている
    回転電機。
  8. 請求項6に記載の回転電機において、
    前記連通孔は、前記シャフトの周方向に沿って複数形成され、
    前記連通孔は、前記シャフトの内周面に形成される冷媒入口と、前記シャフトの外周面に形成される冷媒出口と、を有し、前記冷媒入口よりも前記冷媒出口が前記対向部材の前記円板部に近い位置に配置されるように、前記シャフトの径方向に対して傾斜している
    回転電機。
  9. 請求項1に記載の回転電機において、
    前記対向部材は、前記第1羽根部よりも前記回転子の径方向内側に、前記回転子の前記端面に向かって突出する第2羽根部を有し、
    前記第2羽根部は、前記周方向に沿って設けられ、
    前記第2羽根部は、前記回転子の径方向内側から径方向外側に向かうにしたがって、前記回転子の前記端面までの距離が短くなるように、前記回転子の径方向に対して傾斜する第2傾斜面を有し、
    前記第2傾斜面から前記回転子の前記端面までの前記軸方向の最短距離は、前記第1傾斜面から前記回転子の前記端面までの前記軸方向の最短距離よりも長い
    回転電機。
  10. 請求項9に記載の回転電機において、
    前記対向部材は、円板状の円板部と、前記円板部の端面から前記回転子の前記端面に向かって突出する前記第1羽根部と、前記円板部の前記端面から前記回転子の前記端面に向かって突出する前記第2羽根部と、を有し、
    前記第2羽根部は、前記周方向に沿って複数形成され、前記軸方向から見たときに円弧状を呈し、
    前記第2羽根部と前記シャフトとの間には、前記円板部の前記端面から窪む溝部が形成され、
    前記連通孔は、前記溝部に冷媒を噴射し、
    隣接する前記第2羽根部の間には、前記溝部内の冷媒を前記第1羽根部に向かって吐出する吐出流路が形成されている
    回転電機。
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