JP2023015785A - 製氷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷凍能力の高いフレークアイス製造装置を提供する。【解決手段】冷媒流路42が形成された金属プレート20を備え、冷媒流路42の流路面に凹凸部52を形成し、金属プレート20は板状であり、冷媒流路42の少なくとも一部が、金属プレート20の中に形成され、凹凸部52は、交差する複数の溝部54により構成されている。【選択図】図5

Description

本発明は、例えば、金属製の製氷体を備えた製氷装置に関する。
例えば、後掲の特許文献1や特許文献2に開示されているようなフレークアイス(薄片状の氷)製造装置が知られている。これらのフレークアイス製造装置には、金属製の製氷板(「金属製氷板」、「金属プレート」、「製氷体」などともいう)が備えられている。金属製の製氷板は、食塩、塩化カルシウム、或いは、エタノール等の溶質の水溶液を凍結させて、フレークアイスや氷スラリーなどを製造するために使用される。
製氷板には、主としてプレート式やドラム式などがある。製氷板には、鉄、ステンレス、アルミニウム、銅などの金属材料が使われ、製氷面には、例えば、無電解ニッケルメッキや、クロムメッキ等の表面処理が施される。
製氷板は、その内部に、冷凍機に接続され冷媒ガスを流通させる冷媒通路を有している。そして、冷媒通路については、冷媒ガスの流動性を高めて冷凍能力を確保することができるよう、各種の工夫が施されている。例えば、特許文献1の段落0051には、冷媒を旋回しながら流れ落ちるようにすることが記載されている。特許文献2の段落0037や段落0058には、冷媒流路に曲面部分を形成することが記載されている。さらに、特許文献3には、特許文献2に記載されたのと類似したドラムを備える氷スラリー製造装置が開示されている。
特開2019-143905号公報 特開2019-143906号公報 特開2019-207046号公報
しかしながら、フレークアイス製造装置や氷スラリー製造装置における冷凍能力の更なる向上を考えた場合には、冷媒の流動性を高めることに留まらず、他の事項についても検討が必要である。そこで、発明者等は、冷凍能力について、冷媒の流動性以外に、冷媒通路と冷媒との間の伝熱についても着目した。そして、冷媒の流動性がある程度低下したとしても、熱伝達を良好に行うことで、全体としては冷凍能力を向上できると考えた。
本発明は、冷凍能力の高い製氷装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明は、冷媒流路が形成された金属体を備え、
前記冷媒流路の流路面に凹凸部を形成したことを特徴とする製氷装置である。
本発明によれば、冷凍能力の高い製氷装置を提供することができる。
(a)は本発明の第1実施形態に係るフレークアイス製造装置を一部簡略化して示す側面図、(b)は同じくフレークアイス製造装置を一部簡略化して示す正面図、(c)は同じくフレークアイス製造装置を一部簡略化して示す平面図、(d)は(c)のB-B線に沿って筐体内部を概略的に示す断面図である。 散水ノズル部を説明するための図である。 図1(c)のA-A線に沿ってフレークアイス製造装置を概略的に示す断面図である。 製氷器を模式化して示す説明図である。 凹凸部を模式化して示す説明図である。 冷媒流路の折り返し部に係る変形例を縦断して模式的に示す説明図である。 同じく冷媒流路の折り返し部に係る変形例を斜めから見た状態を模式的に示す説明図である。 金属プレートに係る変形例を示す説明図である。 図8の金属プレートに係る冷媒流路を縦断して模式的に示す説明図である。 図9に係る畝部の配置を模式的に示す説明図である。 ドラム式のフレークアイス製造装置に係るドラムを一部破断して示す斜視図である。 図10のドラムに備えられた流路壁を示す斜視図である。 流路壁の一部を拡大して凹凸部を模式的に示す説明図である。
以下に、本発明の一実施形態に係るフレークアイス製造装置について、図面に基づき説明する。なお、ここでは製氷装置としてフレークアイス製造装置を例とするが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、氷スラリー製造装置などのような他のタイプの製氷装置についても適用が可能である。
図1(a)~(d)は、本発明の一実施形態に係るフレークアイス製造装置10を示している。図1(a)は、フレークアイス製造装置10の側面、(b)は正面図、(c)は平面図、(d)は、(c)のB-B線に沿った断面図である。図2は、フレークアイス製造装置10に備えられた散水ノズル部18を示しており、図3は、図1(c)のA-A線に沿った断面図である。
図1(a)~(d)、図2、及び、図3は、フレークアイス製造装置10や散水ノズル部18の設計図(組立図)を利用して作成されたものである。これらの図においては、構成の概要を把握するのに支障がない程度に、適宜構成や線を省略したり、隠れ線(破線)、仮想線(二点鎖線)、及び、中心線(一点鎖線)等を用いたりすることが行われている。
図1(a)~(d)、図2、及び、図3に示すように、フレークアイス製造装置10は、直方体状の筐体12、ギヤードモータ(以下「モータ」と称する)14、駆動シャフト16(図1(d)に図示する)、2組の散水ノズル部18、金属プレート(金属体)20、及び、2組の削り歯22(図3に図示する)等を備えている。
これらのうちモータ14は、筐体12の外部に配置されており、モータ14には、駆動力伝達ギヤ(図示略)が内蔵されている。モータ14には、駆動シャフト16が連結されており、駆動シャフト16は、筐体12にほぼ水平に差し込まれている。
散水ノズル部18は、図1(c)に示すように、2組備えられており、各散水ノズル部18は、筐体12を水平方向に貫通する主管24を有している。各散水ノズル部18は、図2に示すように、主管24から真下に向けて延びる短管26と長管28とを2組備えている。
各散水ノズル部18には、溶質を含有する水溶液(ブラインともいう、後述する)が、図1(b)及び(c)に矢印A1で示すように供給される。短管26と長管28の先端部には先端ノズル部30、32が備えられている。そして、先端ノズル部30、32から、筐体12の内部に起立姿勢で配置された金属プレート20の各板面に向けて、ブラインが霧状に噴射される。ここで、図2に符号33、34で示すのは、先端ノズル部30、32から金属プレート20の一方の板面に吹き付けられた仮想上のブラインである。残ったブラインは、図1(b)及び(c)に矢印A2で示すように回収される。
また、図示は省略するが、ブラインの各散水ノズル部18への供給(及び回収)は、ブラインを溜めたブラインタンクや、ブラインに流動性を与えるブラインポンプなどを用いて行われている。ブラインタンクや、ブラインポンプは、フレークアイス製造装置10の外に設置され、ブライン配管(図示略)やバルブ(弁)装置を介して、フレークアイス製造装置10と接続されている。本実施形態のフレークアイス製造装置10に好適なブラインについては後述する。
金属プレート20は、プレート式のものであり、図1(d)に仮想線(二点鎖線)で示したり、図3に実線(二点鎖線)で示したりするように、矩形な平板状に形成されている。金属プレート20は、表裏の平行な板面が製氷面となっている。金属プレート20における各板面について、散水ノズル部18が1つずつ設けられている。金属プレート20における各板面の近傍には、前述した散水ノズル部18における2組の(4つの)先端ノズル部30、32が位置している。
金属プレート20を構成する部材(素材)としては、熱伝導率が高い銅や銅合金が採用されている。本実施形態においては、金属プレート20は鋳造により形成されており、板厚は例えば30mm程度とされている。金属プレート20の表面は、耐摩耗性を有する金属(例えばクロムなど)によってメッキされている。
ここで、金属プレート20の形状は、矩形などの多角形に限らず、例えば円板状などであってもよい。また、金属プレート20の素材としては、アルミニウム、鉄、或いは、ステンレス鋼などを採用することも可能である。
金属プレート20には、図3に示すように、直線状の冷媒管36や、クランク状に曲げられた冷媒管38、及び、折り返し部となるU字状の冷媒管(以下では「U字管」と称する)40が接続されている。金属プレート20の内部には、図4に模式的に示すように、多数の冷媒流路(「冷媒通路」ともいう)42が形成されているが、冷媒流路42の構造や、各冷媒管36、38、40の金属プレート20への接続構造については後述する。
金属プレート20には、これらの冷媒管36、38、40や、冷媒流路42により、2系統の冷媒案内路が形成されている。直線状の冷媒管36と、クランク状に曲げられた冷媒管38は、各系統に1本ずつ利用され、冷媒案内路の導入部と導出部を構成している。これらの冷媒管36、38は、筐体12の外部から供給された冷媒を、図3に矢印B1、C1で示すように導入し、冷媒流路42を通った冷媒を、図3に矢印B2、C2で示すように導出する。
金属プレート20や冷媒管36、38、40は、製氷器44を構成している。この製氷器44は、図示は省略するが、圧縮機(冷凍機)や各種弁装置と、冷媒配管(図示略)を介して接続されている。
金属プレート20に冷媒が流通すると、金属プレート20の両板面が冷却される。詳細は後述するが、冷媒の蒸発温度は、例えば-60℃である。散水ノズル部18の先端ノズル部30、32から、金属プレート20の板面に向けてブラインが噴射されると、ブラインが金属プレート20の板面で急速冷凍されて、氷(ハイブリッドアイス)になる。
金属プレート20の中央部には、真円状の貫通穴(符号省略)が形成されており、駆動シャフト16がこの貫通穴を貫通している。駆動シャフト16には、図3に示すように、2つのアーム46が装着されている。アーム46は、駆動シャフト16に180度間隔でプロペラ状に配置されており、互いにほぼ一直線に並んだ状態で、駆動シャフト16の、概ね径方向に突出している。
アーム46には、削り歯22が装着されており、駆動シャフト16を中心として、削り歯22がプロペラ状に配置されている。削り歯22は、金属プレート20の板面に、刃先を向けた状態で臨んでいる。金属プレート20の各板面と、削り歯22の刃先との間隔は、削り歯22のほぼ全長に亘り、1mm以下(例えば0.2mm)程度となっている。このような、アーム46と削り歯22の組は、金属プレート20の各板面に対し2組ずつ設けられている。
モータ14が駆動されると、駆動シャフト16が回転し、アーム46とともに削り歯22も、金属プレート20の板面に刃先をほぼ平行に対向させながら回転する。図3には、アーム46(及び削り歯22)が水平姿勢になった状態が実線で示されており、垂直姿勢になった状態が二点鎖線で示されている。
金属プレート20の板面には、氷(ハイブリッドアイス)が付着して堆積している。このため、削り歯22が、氷に当たりながら変位し、金属プレート20の氷を掻き取る。掻き取られた氷は、フレークアイスとなり、筐体12の下部に設置されたフレークアイス貯留タンク(図示略)に貯められる。そして、氷の堆積と、削り歯22の回転が継続されることで、フレークアイス貯留タンク(図示略)に貯められたフレークアイスの量が徐々に増える。
ここで、削り歯22の回転の態様は、360度を超える角度で連続するもの(連続回転)でもよく、或いは、360度以内の所定角度毎に所定時間停止するもの(間欠回転)であってもよい。
前述した冷媒としては、沸騰温度(蒸発温度)が例えば-60℃のフロン(HCFC22)やハイドロフルオロカーボン(HFC)等が使用される。また、生成される氷(ハイブリッドアイス)は、ブラインに含有される溶質の濃度が略均一となるように凝固させた氷であって、少なくとも以下の(a)及び(b)の条件を満たす氷である。
(a)融解完了時の温度が0℃未満である。
(b)融解過程で氷が融解した水溶液(ブライン)の溶質濃度の変化率が30%以内である。
ブラインは、1種類又は2種類以上の溶質を含有する、凝固点の低い水溶液を意味する。ブラインの具体例としては、例えば、塩化ナトリウム水溶液(塩水)や塩化カルシウム水溶液、塩化マグネシウム水溶液、エチレングリコール水溶液、エタノール水溶液等がある。
食塩を溶質とするブライン(塩水)の熱伝導率は、約0.58W/mKであるが、食塩を溶質とするブラインが凍結したフレークアイスの熱伝導率は約2.2W/mKである。即ち、熱伝導率は、ブライン(液体)よりもフレークアイス(固体)の方が高い。このため、フレークアイス(固体)の方が被冷却品を早く冷却することができる。
例えば、ブライン(液体)を容器に溜めて外部から冷却しても、ハイブリッドアイスと同等の性質を有する氷を製造することはできない。これは、冷却速度が十分でないことに起因すると考えられる。しかしながら、図1~図3に示すフレークアイス製造装置10によれば、前述した(a)の条件(融解完了時の温度が0℃未満である)、及び、(b)の条件(融解過程で氷が融解した水溶液(ブライン)の溶質濃度の変化率が30%以内である)を共に満たす、冷却能の高い氷(ハイブリッドアイス)によるフレークアイスを製造することができる。
また、例えば、塩化ナトリウム水溶液(飽和状態)の凝固点は-21℃であり、塩化マグネシウム水溶液(飽和状態)の凝固点は-26.7℃である。したがって、これらのような水溶液をブラインとして使用した場合は、ブラインが金属プレート20に付着すると、急速冷凍され、氷(ハイブリッドアイス)の膜が金属プレート20の表面に生成される。
次に、金属プレート20における冷媒流路42の構造や、各冷媒管36、38、40の接続構造について説明する。図4は、製氷器44の構造を模式的に示している。金属プレート20には、多数の冷媒流路42が形成されている。図4には、概略的に、6つの冷媒流路42のみが示されている。
冷媒流路42は、金属プレート20の内部に形成された直線状の孔である。冷媒流路42は、断面が真円状の穴であり、金属プレート20の端面48、49に、真円状に開口している。冷媒流路42の直径(内径)は、長さ方向に亘りほぼ一定であり、直径の大きさは、例えば10mm程度である。
さらに、冷媒流路42は、金属プレート20の内部において、金属プレート20の板面50、51に対して平行に、且つ、互いに平行に延びている。そして、冷媒流路42は、金属プレート20の各端面48、49において、2列に、且つ、互いに斜めの位置関係をもって、開口している。
各冷媒管36、38、40は、冷媒流路42に繋がるように、金属プレート20に接合されている。接合の手段としては、ろう付け等を採用することが可能である。ここで、図4では、直線状の冷媒管36と、クランク状の冷媒管38を何れも短く切断し、各冷媒管36、38の直線部分のみとした状態が示されている。
直線状の冷媒管36と、クランク状の冷媒管38が、金属プレート20における共通の端面(ここでは端面49)に接合されている。両冷媒管36、38の間の、冷媒流路42の開口や、逆側の端面48における冷媒流路42の開口は、U字状の冷媒管40により空間的に繋げられている。U字状の冷媒管40も、ろう付等の手段により、金属プレート20に接合されている。そして、冷媒流路42と、冷媒管36、38、40とにより、冷媒が流通する冷媒案内路が、蛇行形状で形成されている。
ここで、図4においては、図示が煩雑にならないよう、1系統の冷媒案内路が省略され、冷媒案内路は1系統のみ示されている。また、図4は、前述したように製氷器44を模式化して示すものであり、駆動シャフト16が貫通する貫通孔の図示なども省略されている。
各冷媒流路42の内周面(流路面)には、図5に模式的に示すように、連続した直線を描く多数の溝部54が、互いに交差するように形成されている。これらの溝部54により、冷媒流路42の内周面には、多数のひし形の模様を描いた凹凸部52が形成される。このような凹凸部52により、冷媒流路42を流れる冷媒(例えば蒸発温度-60℃)の一部が、凹凸の壁面や角部等に衝突する。このため、冷媒の流れが乱され、乱流が発生する。
冷媒流路42に発生している冷媒の流れは、ポンプ(図示略)により流動性が与えられ、強制対流となっている。強制対流の場合、流れが層流になるか乱流になるかは、レイノルズ数によって決まる。そして、レイノルズ数を高め、冷媒に乱流を発生させることにより、層流の場合に比べて、熱伝達係数を大きくすることができる。
つまり、本実施形態においては、冷媒流路42の凹凸部52により、強制的に乱流が発生させられる。この結果、ある程度、冷媒に対する流動抵抗は増えるものの、乱流による熱伝達係数の向上が付加され、全体として、冷凍能力の向上を図ることが可能となる。そして、冷媒を同じ特性のものとして比較した場合、凹凸部52を設けた場合のほうが、凹凸部52を設けない場合に比べて、冷媒から得られる冷熱量が大きくなり、単位時間に生成できる製氷量を増大させることができる。
また、前掲の特許文献1や特許文献2に開示されているように、従来は、冷媒の流動性を高めることにより、冷凍能力の向上が図られている。そして、冷媒流路は、その内周面が平滑に加工され、冷媒ガスが流通する場合に、冷媒通路における流動抵抗が少なくなる(圧力損失が小さくなる)よう構成されていた。
しかし、冷凍機(ここでは圧縮機)には、製氷器44から出力された冷媒の圧力が基準値を下回り、冷凍機の負荷が過度に低下した場合に、動作を停止する機能(低圧カットの機能)が設けられていることがある。冷凍機に低圧カット機能が設けられている場合、製氷器44において冷媒の流動性を高めても、流れが滑らか過ぎて、冷凍機の負荷が低下し、冷凍機の低圧カットが行われる可能性がある。
これに対し、本実施形態のフレークアイス製造装置10においては、冷媒流路42の内周面に凹凸部52が形成されていることから、冷凍機の負荷量をある程度以上に保つことができ、低圧カットが行われることを防止できる。通常は、一旦冷凍機の低圧カットが生じると、復旧に多くの時間を要し、その間はフレークアイスの生産が止まることとなる。しかし、本実施形態のフレークアイス製造装置10によれば、そのような事態が生じるのを防止できる。
溝部54の加工は、例えば、タッピング(ネジ切り)の技術を利用して行うことができる。先ず、金属プレート20となる素材に、ドリルにより孔を開け(「ドリリングを行い」或いは「穿孔し」などともいう)、この孔を貫通させる。この後、孔の端部から、タップ(ネジ切り工具)をねじ込み、螺旋状の溝を形成する。この溝の形成は、穴の両端部から行う。これにより、螺旋状の溝が交差し、冷媒流路42に、図5に示すようなひし形の連続的な溝部54が形成される。
また、凹凸部52を形成することで、冷媒流路42の表面積が増大し、金属プレート20と冷媒との接触面積が大となる。そして、このことによっても、凹凸部52を設けない場合に比べて、冷媒から得られる冷熱量が大きくなり、単位時間に生成できる製氷量を増大させることができる。
なお、本実施形態においては、冷媒流路42の折り返し部を、U字状の冷媒管40を金属プレート20にろう付けして形成しているが、これに限定されず、例えば、図6及び図7に示すように折り返し部を形成してもよい。図6及び図7においては、2つの冷媒流路42が、溝状の接続凹部56を介して繋げられている。さらに、金属プレート20に対して、2つの冷媒流路42を跨ぐように座繰り加工が施されている。図6及び図7に符号58で示すのは座繰り加工により形成された凹み(座繰り部)である。接続凹部56の奥に位置する底面部57は、2つの冷媒流路42を繋ぐR状(「曲面状」や「断面円弧状」ともいう)に加工されている。そして、2つの冷媒流路42を繋ぐ壁部の表面形状は、角のない滑らかな面となっている。
この座繰り部58に対し、図7で示すように、真円形の円板状に形成されたキャップ60を、矢印Dで示すように嵌め込み、キャップ60を金属プレート20にろう付けする。そして、2つの冷媒流路42の端部は、キャップ60により塞がれるが、2つの冷媒流路42は接続凹部56を介して連続していることから、キャップ60を接合した後も、2つの冷媒流路42が空間的に繋がった状態が保たれる。そして、接続凹部56が、冷媒の折り返し部となる。この折り返し部においては、R状の底面部57の形状がR状となっていることから、冷媒の流通抵抗(流動抵抗)を低減できる。
他の冷媒流路42の組に対しても同様に、接続凹部56や座繰り部58を形成し、座繰り部58にキャップ60を嵌め込んで、キャップ60を金属プレート20に接合する。このようにして折り返し部を形成することで、U字状の冷媒管40(図4)が不要となる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同様の部分や同様の事項については適宜説明を省略する。図8は本発明の第2実施形態に係る金属プレート70の製造方法を模式的に示している。金属プレート70は、第1プレート72と第2プレート74を向かい合わせ、矢印Eで示すように重ねて接合することにより形成されている。
第1プレート72と第2プレート74は、鋳造や切削により形成されている。また、第1プレート72と第2プレート74は、互いに同様の外形寸法を有しており、各々の厚みは、例えば15mm程度となっている。第1プレート72と第2プレート74には、冷媒流路となる溝部76、78が掘られている。溝部76、78は、互いに平行に形成された多数の直線部80と、直線部80を繋ぐU字状部82とを有している。
溝部76、78の両端部は、第1プレート72と第2プレート74の端面において、半円状(図示略)に開口している。溝部76、78は、互いに線対称となるように鏡面関係をもって形成されており、第1プレート72と第2プレート74とを重ね合わせることで、1本の冷媒流路が形成される。
第1プレート72の溝部76には、図9及び図10に示すように、突出する畝部84が多数形成されている。各畝部84は、円弧形の板状に形成されている。また、畝部84は、第1プレート72に一体に形成されており、溝部76の内周面(流路面)からほぼ垂直に所定量(例えば1mm程度)突出している。
畝部84は、溝部76が延びる方向に対して、傾斜角度θを介して斜めに向けられている。そして、畝部84は、互いに平行に並べられている。これらの畝部84により、溝部76、78により構成された冷媒流路86に凹凸部88が形成されている。
図8に示すように金属プレートを、溝部76、78を有する半割状の第1プレート72と第2プレート74とを接合して形成することで、金属プレートへの穴あけ加工を行わずに、及び、U字状の冷媒管40を用いずに、冷媒流路86を形成することができる。
さらに、畝部84により凹凸部88を形成することで、冷媒流路86内に乱流を発生させることができる。そして、第1実施形態と同様に、金属プレートの熱伝達係数を大きくすることができ、冷凍能力を向上することが可能となる。また、凹凸部88を形成することで、冷媒流路42の表面積が増大し、金属プレート70と冷媒との接触面積が大となる。
さらに、畝部84は、溝部76が延びる方向に対して、傾斜角度θをもって斜めに設けられていることから、冷媒流路86を流れる冷媒に対して畝部84を直角に向けたような場合(θを90°に近づけたような場合)に比べて、流動抵抗を低減できる。そして、畝部84の傾斜角度θの設定次第で、冷媒に対する流動抵抗を加減することができる。
また、畝部84の、溝部76内での突出量を相対的に大とすることでも流動抵抗を大きくすることができる。そして、畝部84の突出量を小とすることで、流動抵抗を小さくすることができる。
なお、第1プレート72の溝部76には畝部84を設けず、第2プレート74の溝部78に畝部84を設けるようにしてもよい。また、第1プレート72の溝部76と、第2プレート74の溝部78の両方に、畝部84を形成してもよい。さらに、畝部84の傾斜角度θや突出量のほか、畝部84の数や配置(間隔など)といった諸条件を変更することによっても、冷媒に対する流動抵抗を加減することができる。ここで、「畝部」は「フィン」などと称することも可能なものである。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同様の部分や同様の事項については適宜説明を省略する。図11~図13は本発明の第3実施形態に係るフレークアイス製造装置に備えられたドラム(金属体)121を示している。
ドラム121は、ドラム式の金属プレートであり、縦型で円筒状の内筒(内筒部)132と、この内筒132を囲むように内筒132の外側に配置された外筒(外筒部)133とを備えている。内筒132と外筒133は同軸的に配置されている。内筒132は、銅や銅合金などの素材を用いて形成されている。内筒132と外筒133との間には、螺旋状の冷媒流路134が設けられている。
冷媒流路134は、内筒132と外筒133との間の空間部を、図11に示すように螺旋状に形成された流路壁(流路壁部、「リボン」などともいう)136によって仕切ることにより形成されている。流路壁136の幅は、内筒132と外筒133の間隔に一致している。そして、流路壁136の内周は、内筒132の外面に接合され、流路壁136の外周は、外筒133の内面に接合されている。
内筒132における軸方向の各端縁(一方のみ図示する)には、外向きのフランジ132aが設けられている。フランジ132aは、内筒132と外筒133とに跨り、冷媒流路134の各端部を閉じている。冷媒流路134には、図示は省略するが、冷凍機(圧縮機)や冷媒配管等を介して冷媒が供給される。そして、冷媒流路134を流れる冷媒によって、内筒132の内周面が冷凍される。
ドラム121の内部には、図示は省略するが、ブラインを遠心方向に向けて霧状に噴射する噴射機構部や、生成されたハイブリッドアイスを掻き出す削り歯(スクレーパ)等が配置される。
これらのうち噴射機構部は、ドラム121の内部に同軸的に配置され、軸心周りに回転しながら、内筒132の内周面にブラインを吹き付ける。内筒132の内周面は、冷媒流路134を流れる冷媒によって冷却されていることから、内筒132に付着したブラインは急速に凍結し、ハイブリッドアイスとなる。
内筒132の内周面に生成されたハイブリッドアイスは、内筒132内を下降するスクレーパによって剥ぎ取られ、フレークアイスとして落下する。落下したフレークアイスは、直下に配置されたフレークアイス貯留タンク(図示略)内に貯えられる。
ドラム121の冷媒流路134を流れる冷媒は、冷媒流路134が、前述のように螺旋状に形成されていることから、旋回しながら流れ落ちる。流路壁136の一方の面(上面、流路面)138には、図12に一部のみを拡大して示すように、多数の突起部140が設けられている。突起部140は、冷媒流路134内に所定量(例えば1mm程度)突出している。
各突起部140の形状としては、種々の形状を採用することが可能であるが、図12の例では、円錐型の形状が採用されている。このような突起部140は、例えば、流路壁136に対するプレス加工等によって形成することが可能である。
上述のように流路壁136に、冷媒流路134に向かって突出する突起部140を設けることにより、凹凸部142が形成され、冷媒流路134内に乱流を発生させることができる。そして、第1実施形態や第2実施形態と同様に、ドラム121の熱伝達係数を大きくすることができ、冷凍能力を向上することが可能となる。また、凹凸部142を形成することで、冷媒流路134の表面積が増大し、ドラム121と冷媒との接触面積が大となる。
なお、本発明を氷スラリー製造装置に適用する場合には、図示は省略するが、冷媒を流通させる金属プレート20、70、或いは、ドラム121を、氷スラリー原料製造装置に設ける。氷スラリー原料製造装置は、ブラインが貯えられた貯氷タンクの真上に配置されており、金属プレート20、70、或いは、ドラム121から掻き取ったフレークアイスを、貯氷タンクに落下させる。貯氷タンクでは、プロペラ翼等を備えた撹拌機によりブラインを撹拌し、ブラインにフレークアイスを混合させて、氷スラリーが製造されるようにする。
また、本発明は、金属プレート20、70や、ドラム121を、ブラインを溜めたブライン槽の中に配置し、ブラインに直接浸漬させるタイプの氷スラリー製造装置にも適用することが可能である。このタイプの氷スラリー製造装置としては、図示は省略するが、例えば、冷凍機をブライン槽の外に配置する。冷凍機と、金属プレート20(或いは、金属プレート70やドラム121)とを、ブライン槽の1つの壁を跨ぐフレームにより支持する。ブライン槽の中のブラインには、ポンプやプロペラ翼などによって流動性が与えられ、金属プレート20(或いは、金属プレート70やドラム121)で発生し、掻き取られたフレークアイスが、ブラインに混合されて氷スラリーが製造される。
以上、各実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で多くの変形が可能である。例えば、図4に示したような金属プレート20を備えたフレークアイス製造装置や氷スラリー製造装置は、プレート型のものと称することができる。さらに、冷媒通路がドリリングにより形成されたタイプの金属プレートは、ドリリングタイプのものと称することが可能である。そして、図4に示す金属プレート20に施されているようなドリリングは、図4に例示するような平板状の金属体に限らず、例えば、円柱状やドラム状の金属体にも対しても行うことが可能である。
具体的には、例えば、図示は省略するが、肉厚25mm、径(外径)500mm、長さ(軸方向長さ)400mmの金属パイプに対して、長さ方向(軸方向)に多数の穿孔を行い、冷媒流路を形成する。金属パイプの長さ(軸方向長さ)は400mmであるから、直線状の冷媒流路の長さは400mmとなる。この冷媒流路が形成された金属体に、直線状やU字状の冷媒管を接合して冷媒案内路を形成する。このようにすることで、ドリリングタイプでドラム型の製氷器が形成される。
さらに、凹凸部は、鋳造による形成することが可能であり、鋳造による凹凸部の形成は、プレート型の金属体にも、或いは、ドラム型の金属体にも適用が可能である。例えば、プレート型、或いは、ドラム型の鋳型の内部に、冷媒流路となる中子を置いて鋳造を行う。中子に、凹凸部となる凹みや突起を設けておくことで、素材が固まった後に、冷媒流路に凹凸部を有する金属体が形成される。
その他、各実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
10 フレークアイス製造装置(製氷装置)
20 70 金属プレート(金属体)
42 86 134 冷媒流路
52 88 142 凹凸部
54 溝部
84 畝部
121 ドラム(金属体)
132 内筒(内筒部)
133 外筒(外筒部)
136 流路壁(流路壁部)
138 流路壁上面(流路面)
140 突起部

Claims (6)

  1. 冷媒流路が形成された金属体を備え、
    前記冷媒流路の流路面に凹凸部を形成したことを特徴とする製氷装置。
  2. 前記金属体は板状であり、
    前記冷媒流路の少なくとも一部が、前記金属体の中に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の製氷装置。
  3. 前記凹凸部は、交差する複数の溝部により構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の製氷装置。
  4. 前記金属体は、第1プレートと第2プレートを重ねて形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の製氷装置。
  5. 前記凹凸部は、前記流路面から突出する畝部により構成されていることを特徴とする請求項4に記載の製氷装置。
  6. 前記金属体は、
    円筒状の内筒部と、
    前記内筒部の外側に空間部を介して配置された外筒部と、
    前記空間部を螺旋状に区画して前記冷媒流路を形成する流路壁部と、を備え、
    前記凹凸部は、前記流路壁部の前記流路面から突出する複数の突起部により構成されていることを特徴とする請求項1に記載の製氷装置。

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