JP2023015620A - スクリーン材及びスクリーン材の装着構造 - Google Patents

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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Abstract

【課題】対象物に対して容易に装着できるとともにズレにくく、劣化しにくいスクリーン材及びスクリーン材の装着構造を提供する【解決手段】スクリーン材1が、樹脂繊維材料がメッシュ状に編まれて形成された基材2aによって構成され、かつ、筒状に形成されて対象物に被せられる本体部2を備える。筒状に形成された本体部2の長さ方向一端部は開放され、長さ方向他端部は開放又は閉塞されている。樹脂繊維材料は、ナイロン製である。【選択図】図2

Description

本発明は、スクリーン材及びスクリーン材の装着構造に関する。
従来、所謂スーパーウェルポイント工法と呼ばれる、地下水位を低下して地盤改良工法が知られている(例えば特許文献1参照)。この地盤改良工法では、ストレーナ部を、内筒管と巻線ストレーナの二重管構造とし、巻線ストレーナから流入した地下水を、二重管の間で空気と水に分離し、下部の通水孔を通って井戸内に流入させる。そして、真空ポンプにより二重管の内部に負圧を作用させることで連続した真空排水を可能にしている。
ところで、地中には、例えば硫化水素やVOCs(揮発性有機化合物)等の有害物質が存在し、これにより、金属製の巻線ストレーナに錆が発生するなどして劣化を早めてしまう場合があった。これを防ぐために、昨今は、ストレーナ部に、金網や防虫ネット等のスクリーン材を巻いてストレーナ部を保護する方法が試行されている。
特許第3280935号公報
ところが、一枚のスクリーン材をストレーナ部にぐるりと巻き付けるとなると、上からバンド等で絞めて固定しなければならないが、手作業によって上手くバンドで絞めるのは難しく、精度が悪いとスクリーン材もずれやすくなってしまう場合がある。そして、スクリーン材がずれてしまうと、地中の細砂が地下水と共に内筒管に入り込んでしまう場合もあり、ストレーナ部に精度よく装着できるスクリーン材の開発が求められていた。
また、このようなスクリーン材は、スーパーウェルポイント工法だけに用いられるものではなく、多用途に使用できるものが望まれている。
本発明の課題は、対象物に対して容易に装着できるとともにズレにくく、劣化しにくいスクリーン材及びスクリーン材の装着構造を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、スクリーン材であって、
樹脂繊維材料がメッシュ状に編まれて形成された基材によって構成され、かつ、筒状に形成されて対象物に被せられる本体部を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のスクリーン材において、
筒状に形成された前記本体部の長さ方向一端部は開放され、長さ方向他端部は開放又は閉塞されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のスクリーン材において、
前記樹脂繊維材料は、ナイロン製であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載のスクリーン材が前記対象物に被せられて装着されたスクリーン材の装着構造であって、
前記対象物は、地中に埋設される管体であり、
前記管体は、地中の水分を内部に取り込む取水部を備えており、
前記スクリーン材は、前記本体部の内部に前記取水部が配置された状態となるように、前記管体に被せられて装着されていることを特徴とする。
本発明によれば、対象物に対して容易に装着できるとともにズレにくく、劣化しにくいスクリーン材及びスクリーン材の装着構造を提供することができる。
(a)はスクリーン材の本体部を示す斜視図であり、(b)はスクリーン材の基材を示す斜視図である。 SWPの管体にスクリーン材を装着する態様を示す図である。 SWPの管体にスクリーン材を装着する態様の他の例を示す図である。 暗渠排水管にスクリーン材を装着する態様を示す図である。 濾過の工程が必要となる液体の製造に用いられる容器スクリーン材を装着する態様を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲を以下の実施形態および図示例に限定するものではない。
図1(a)において符号1は、スクリーン材を示す。このスクリーン材1は、対象物に被せられて装着される。このようなスクリーン材1は、筒状に形成された本体部2を備えており、対象物は、この本体部2の内部に配置される。
本体部2は、図1(b)に示すように、一枚の基材2aによって構成されている。
基材2aは、樹脂繊維材料がメッシュ状に編まれて形成されたものである。そのため、基材2aは、縦横方向への伸縮性を有する。これに伴い、基材2aによって構成された本体部2も、長さ方向及び円周方向への伸縮性を有するものとする。
樹脂繊維材料は、本実施形態においてはナイロン製(ナイロン繊維)であるが、例えばポリエステル製(ポリエステル繊維)であってもよい。
樹脂繊維材料がナイロン製であるため、このような樹脂繊維材料によって形成された基材2aは、磨耗や摩擦に強く、耐久性に優れる。また、軽量で柔軟、繰り返しの折り曲げにも強い。さらに、速乾性に優れており、カビや虫害とも無縁とされる。しかも、硫化水素やVOCs(揮発性有機化合物)等の有害物質に対して耐性を有する。
基材2aは、メッシュ状に編まれているため、透水性を有しつつ、網目を通り抜けられない固体粒を付着させて取り除くことができる。
なお、本実施形態においては、メッシュの網目の大きさ(目開き)が1mm以下に設定されている。
筒状に形成された本体部2は、少なくとも長さ方向一端部が開放された状態となっている。長さ方向他端部は、図2に示すように、開放された状態となっていてもよいし、図3に示すように、閉塞された状態となっていてもよい。
長さ方向他端部を閉塞する場合は、基材2aの端末を窄めて縫い合わせてもよいし、円形に形成された閉塞用基材2b(図3参照)を一体に設けてもよい。
以下では、説明の便宜上、本体部2の長さ方向他端部が開放された状態のスクリーン材1を、第一スクリーン材1Aと称呼し、本体部2の長さ方向他端部が閉塞された状態のスクリーン材1を、第二スクリーン材1Bと称する。
以上のように構成されたスクリーン材1A,1Bは、対象物に被せられて装着される。
したがって、対象物は、筒状に形成された本体部2の内部に入る大きさ又は形状のものであるか、本体部2で覆うことの出来る大きさ又は形状のものである。
図2,図3に示す対象物は、スーパーウェルポイント工法にて使用されるSWP(スーパーウェルポイント)と称する管体10である。
管体10は、複数の管10a,10bが溶接等により長さ方向に接合されて形成されたものであり、下端部は地中に埋設され、上端部は地上に露出する。
管体10を構成する上記複数の管10a,10bのうち、少なくとも、最も下端部に位置する管10aとその直上に位置する管10bはそれぞれ、内筒管11と、内筒管11の外周面にスペーサ鉄筋を介して設けられた巻線ストレーナ12と、を有する。
最も下端部に位置する管10aの内筒管11は、下端部に複数の通水孔(図示省略)が形成されており、これら複数の通水孔は巻線ストレーナ12によって覆われている。
複数の管10a,10bは、内筒管11同士が溶接される。巻線ストレーナ12は、内筒管11同士の溶接スペースを確保するため、内筒管11における溶接側の端部まで設けられない状態となっている。つまり、複数の管10a,10bにおける内筒管11同士を上下に接合したとき、複数の管10a,10bにおける巻線ストレーナ12同士の間には隙間が形成されることとなる。そのため、複数の管10a,10b間には、各々の巻線ストレーナ12間に跨って配置されて上記隙間を閉塞する接続金物13が設けられている。
なお、接続金物13は、半割材であり、内筒管11同士を接合した後に外側から覆うようにして装着できる。また、接続金物13を構成する一対の半割材は、耳状に突出する平板部が一体形成されており、この平板部同士をボルト・ナットで結合することで筒型の接続金物13として形成される。
以上のように構成された管体10は、複数の管10a,10bにおける内筒管11と、下端部の管10aにおける通水孔と、複数の管10a,10bにおける巻線ストレーナ12と、接続金物13と、を含む部位が二重管構造となっており、この部位が管体10におけるストレーナ部10S(すなわち、取水部)となっている。
このようなストレーナ部10Sにおいては、巻線ストレーナ12の間隙から地下水が流入するようになっている。流入した地下水は、二重管の間で空気と水に分離され、下部の通水孔を通って管体10内に流入する。そして、真空ポンプにより二重管の内部に負圧を作用させることで連続した真空排水が可能となっている。
本実施形態におけるスクリーン材1(1A,1B)は、管体10のストレーナ部10Sに被せられて装着される。
図2に示す例の場合、長さ方向両端部が開放された状態の第一スクリーン材1Aが、複数の管10a,10bのそれぞれに被せられている。
各第一スクリーン材1Aは、図2(b)に示すように、接続金物13の上で重なり合う状態としてもよいし、図2(c)に示すように、重なり合った各第一スクリーン材1Aの上から接続金物13を装着してもよい。
図3に示す例の場合、長さ方向他端部が閉塞された状態の第二スクリーン材1Bが、下端部の管10aに被せられ、長さ方向両端部が開放された状態の第一スクリーン材1Aが、その直上に位置する管10bに被せられている。
各スクリーン材1A,1Bは、図3(b)に示すように、接続金物13の上で重なり合う状態としてもよいし、図3(c)に示すように、重なり合った各スクリーン材1A,1Bの上から接続金物13を装着してもよい。
また、第一スクリーン材1A及び第二スクリーン材1Bは、管10a,10bに被せられた後に、バンド3,4によって絞め付けられて位置固定される。
管体10の地中への埋設時にも確実にズレを防止するため、各スクリーン材1A,1Bの長さ方向両端部側には、例えば、強力な絞め付けが可能なステンレスバンド3が採用されている。各スクリーン材1A,1Bの長さ方向中央部側には、例えば、取り扱いの容易なPPバンド4が採用されている。
各スクリーン材1A,1Bを、管体10のストレーナ部10Sに被せる際は、あたかも靴下やストッキング、タイツ等を履かせるように行う。すなわち、各スクリーン材1A,1Bにおける開放された部分に管10a,10bの端部が入るように、各スクリーン材1A,1Bを管10a,10bに被せてから、各スクリーン材1A,1Bの端末を徐々に引っ張って被覆範囲を伸ばしていくようにする。内筒管11と巻線ストレーナ12との間には段差が形成されて径が大きくなっているが、各スクリーン材1A,1Bは伸縮性を有するため、巻線ストレーナ12の部分も容易かつ確実に被覆することが可能となっている。また、このように各スクリーン材1A,1Bは伸縮性を有するので、各スクリーン材1A,1Bは、管体10のストレーナ部10Sにフィットする。
以上のようにして、各スクリーン材1A,1Bを、管体10のストレーナ部10Sに被せて装着することができる。
なお、本実施形態における管体10は、スーパーウェルポイント工法にて使用されるSWPと称する管体10であるとしたが、例えばその他の地盤改良工法で用いられる管体を対象物としてもよい。
図4は、対象物を、暗渠排水管20とした場合の例を示している。
暗渠排水管20は、地中に埋設されて内部に水(雨水や地下水)を取り込むことによって地盤の水はけを向上させるものである。
このような暗渠排水管20は、円筒状の管壁21がメッシュ状に形成されて内部に水が浸透するように構成されている。すなわち、管壁21が取水部として機能する。
また、管壁21には、当該管壁21を補強する補強条体22が、螺旋状に巻き付けられて一体化している。
暗渠排水管20は、土地の広い範囲に張り巡らされることが多いため、張り巡らされた暗渠排水管20のほとんどの部位には、長さ方向両端部が開放された状態の第一スクリーン材1Aが被せられて装着されている。
一方、暗渠排水管20の端部が地表(例えば河川の土手など)に露出する場合は、当該端部に、長さ方向他端部が閉塞された状態の第二スクリーン材1Bが被せられて装着されてもよい。
図5は、対象物を、沈殿物が発生する液体30aを貯蔵するための容器30とした場合の例を示している。より具体的には、例えば、酒造用の桶や、醤油等の調味料を製造するための桶を指すものとする。つまり、最終的に、濾過の工程が必要となる液体30aの製造に用いられる容器30を対象物としている。
容器30は、少なくとも上端部が開放されており、図示しない蓋で閉塞できるようになっている。また、容器の側壁又は底部には、液体を外部に排出する排出口(樽穴)が形成されてもよい。
スクリーン材1は液体30aの濾過に用いられるため、長さ方向他端部(下端部)が閉塞された状態の第二スクリーン材1Bが採用される。第二スクリーン材1Bは、長さ方向一端部(上端部)が開放された状態となっており、容器30の内側から外側に向かって被せられて装着される。長さ方向一端部の開放部分は、容器30の上端部における縁部31に掛けられる。このような状態で容器30にて液体30aの製造が行われるものとする。そして、濾過の工程まで達したら、第二スクリーン材1Bの長さ方向一端部を上にあげれば、沈殿物を容易に漉し取ることできる。
本実施形態によれば、以下のような優れた効果を奏する。
すなわち、スクリーン材1(1A,1B)が、樹脂繊維材料がメッシュ状に編まれて形成された基材2aによって構成され、かつ、筒状に形成されて対象物10,20,30に被せられる本体部2を備えるので、本体部2が伸縮性を有し、対象物10,20,30に対して容易に装着できるとともにズレにくい。つまり、従来のように、一枚のスクリーン材を手作業でストレーナ部にぐるりと巻き付けてバンドで絞め付けるような工程を必要とせずに、伸縮性があって筒状の本体部2を、あたかも靴下やストッキング、タイツ等を履かせるように対象物10,20,30に対して容易に装着できる。そのため、スクリーン材1(1A,1B)を、手作業で対象物10,20,30に被せても、精度よく装着することができる。
また、筒状に形成された本体部2の長さ方向一端部は開放され、長さ方向他端部は開放又は閉塞されているので、あたかも靴下やストッキング、タイツ等を履かせるように、スクリーン材1(1A,1B)を、対象物10,20,30に対して容易に装着できる。
さらに、本体部2の長さ方向両端部が開放された状態になっていると、対象物10,20の長さ方向中央部に装着することができる。
そして、本体部2の長さ方向一端部が開放され、長さ方向他端部が閉塞された状態になっていると、対象物10,20の端部に装着することができる。また、対象物10,20が地中に埋設されるものの場合に、下方に向かって埋設されるときにもズレにくい。さらに、対象物が容器30の場合に、濾過の工程が必要となる液体の製造に好適に利用することができる。
また、基材2aを形成する樹脂繊維材料は、ナイロン製であるため、例えば地中の硫化水素やVOCs等の有害物質に対して耐性を有し、地中に埋設されても劣化しにくい。
また、対象物10.20は、地中に埋設される管体10,20であり、管体10,20は、地中の水分を内部に取り込む取水部(ストレーナ部10S、管壁21)を備えており、スクリーン材1(1A,1B)は、本体部2の内部に取水部10S,21が配置された状態となるように、管体10,20に被せられて装着されているので、取水部10S,21から管体10,20の内部に地中の細砂が取り込まれることを、スクリーン材1(1A,1B)によって防ぐことができる。
1 スクリーン材
1A 第一スクリーン材
1B 第二スクリーン材
2 本体部
2a 基材
2b 閉塞用基材
3 ステンレスバンド
4 PPバンド
10 管体
10a 管
10b 管
10S ストレーナ部
11 内筒管
12 巻線ストレーナ
13 接続金物
20 暗渠排水管
21 管壁
22 補強条体
30 容器
31 縁部

Claims (4)

  1. 樹脂繊維材料がメッシュ状に編まれて形成された基材によって構成され、かつ、筒状に形成されて対象物に被せられる本体部を備えることを特徴とするスクリーン材。
  2. 筒状に形成された前記本体部の長さ方向一端部は開放され、長さ方向他端部は開放又は閉塞されていることを特徴とする請求項1に記載のスクリーン材。
  3. 前記樹脂繊維材料は、ナイロン製であることを特徴とする請求項1又は2に記載のスクリーン材。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のスクリーン材が前記対象物に被せられて装着されたスクリーン材の装着構造であって、
    前記対象物は、地中に埋設される管体であり、
    前記管体は、地中の水分を内部に取り込む取水部を備えており、
    前記スクリーン材は、前記本体部の内部に前記取水部が配置された状態となるように、前記管体に被せられて装着されていることを特徴とするスクリーン材の装着構造。
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