JP2023014624A - 位置検出装置 - Google Patents

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隆介 米山
Ryusuke Yoneyama
紗矢香 小林
Sayaka Kobayashi
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Abstract

【課題】位置検出の精度を向上できる位置検出装置を提供する。【解決手段】位置検出装置5は、可動体と連動する磁石の磁界をセンサチップ20で検出することにより、可動体の位置を検出する。位置検出装置5は、電装品21を搭載する筐体7を備えている。センサチップ20は、この筐体7に直接実装されている。センサチップ20は、筐体7に直接実装されるため、パッケージレスの構造となっている。【選択図】図4

Description

本発明は、可動体の位置検出を実行する位置検出装置に関する。
従来、4つの磁気抵抗素子をブリッジ状に組んだ磁気センサを用いて、可動体の位置を検出する位置検出装置が周知である(例えば、特許文献1参照)。この種の位置検出装置では、可動体に磁石が取り付けられ、可動体の位置に応じて磁石から磁気センサに付与される磁界が変化する。このときの磁界の変化を磁気センサで検出して、可動体の位置を判定する。
特開2006-047228号公報
この種の位置検出装置では、位置検出の更なる精度向上のニーズが高い。
本発明の目的は、位置検出の精度を向上できる位置検出装置を提供することにある。
前記問題点を解決する位置検出装置は、可動体と連動する被検知部と、前記被検知部の位置に応じて出力が変化するセンサチップとを備えている構成であって、電装品を搭載する筐体に前記センサチップが実装されている。
本発明によれば、位置検出の精度を向上できる。
一実施形態の位置検出装置の構成図。 位置検出装置の斜視図。 位置検出装置の分解斜視図。 筐体の平面図。 図4のV-V線断面図。 センサチップ付近の拡大断面図。 従来の位置付けの位置検出装置におけるセンサ付近の拡大断面図。
以下、本開示の一実施形態を説明する。
図1に示すように、ユーザによって操作される操作対象1は、ユーザ操作に応じて動く可動体2が設けられている。操作対象1は、例えば、車両においてユーザの脚等によって踏み込み操作されるペダル装置であることが好ましい。この場合、可動体2は、例えば、車両に設けられた操作ペダル3である。操作ペダル3は、例えば、アクセルペダルやブレーキペダルなどが挙げられる。
図2及び図3に示すように、操作対象1は、可動体2の位置を検出する位置検出装置5を備えている。位置検出装置5は、装置本体6と、装置本体6に組み付けられる筐体7とを備えている。位置検出装置5は、装置本体6を介して操作対象1に組み付けられることが好ましい。装置本体6は、例えば、ねじ止め、カシメ固定などの種々の方法によって、操作対象1に組み付けられる。装置本体6及び筐体7は、例えば、樹脂製であることが好ましい。
図3に示すように、位置検出装置5は、可動体2と連動する被検知部8を備えている。位置検出装置5が磁気式の場合、被検知部8は、例えば、磁石9である。被検知部8は、装置本体6及び筐体7の間に収められるように配置される。被検知部8は、装置本体6の背面に配置されるブラケット10を介して、可動体2と連結されている。ブラケット10は、ピン11を介して回転可能に装置本体6に取り付けられている。可動体2が操作ペダル3の場合、被検知部8は、操作ペダル3の踏み込み操作に応じて、ピン11の軸心L1回りに回転する。
被検知部8の背面には、被検知部8に取り付けられたホルダ12を介して付勢部材13が取り付けられている。付勢部材13は、例えば、コイルばねであることが好ましい。付勢部材13は、ホルダ12の両側に設けられた舌片14(片方のみ図示)を介して、被検知部8を筐体7側に付勢する。被検知部8は、ホルダ12を介してブラケット10に連結されている。
装置本体6には、筐体7の組み付け先として穴部15が凹設されている。筐体7は、外周面に複数設けられた係合突16を、穴部15の周縁に複数形成されたスリット17に挿し込むことにより、装置本体6の穴部15の内部に組み付けられる。
図4に示すように、位置検出装置5は、被検知部8の位置に応じて出力が変化するセンサチップ20を備えている。センサチップ20は、電装品21を搭載する筐体7に実装されている。センサチップ20は、被検知部8が磁石9の場合、磁石9から付与される磁界に応じた検出信号Stを出力する磁気センサである。センサチップ20は、筐体7に直接実装されることにより、センサパッケージを有していない構造をとる。磁気センサは、例えば、MRE(磁気抵抗素子)であることが好ましい。
センサチップ20は、MRE(磁気抵抗素子)の場合、磁気抵抗素子をブリッジ状に組んだ回路であることが好ましい。この場合、センサチップ20は、例えば、2つの磁気抵抗素子を直列接続したハーフブリッジ回路を並列接続した回路であることが好ましい。センサチップ20は、磁石9から付与される磁界の向きに応じた値の検出信号Stを出力する。
センサチップ20は、位置検出の作動のセキュリティ性を確保するために、多重系(本例は、2重系)に設けられている。センサチップ20は、2重系の場合、第1センサチップ20a及び第2センサチップ20bを含む。センサチップ20を多重系とすることにより、仮に1つのセンサチップ20に異常が発生しても、他の異常のないセンサチップ20によって、正しい位置検出を可能にする。
電装品21は、筐体7に搭載されている。このように、本例の電装品21は、筐体7に直接搭載されている。電装品21は、例えば、センサチップ20の検出信号Stに基づき位置検出の処理を制御する制御IC(Integrated Circuit)22を含む。電装品21は、制御IC21a以外には、例えば、電荷を貯めるコンデンサを含んでもよい。
センサチップ20は、金属ワイヤによって配線するワイヤボンディング23によって電装品21に電気接続されている。本例の場合、センサチップ20は、ワイヤボンディング23を介して制御IC22に電気接続されている。具体的には、第1センサチップ20aが第1ワイヤボンディング23aによって第1制御IC22aに接続され、第2センサチップ20bが第2ワイヤボンディング23bによって第2制御IC22bに接続されている。
電装品21は、筐体7に設けられたターミナル25を介して、筐体7のコネクタ24に電気接続されている。コネクタ24は、例えば、位置検出装置5を外部と電気接続するための箇所である。
筐体7は、ターミナル25がインサート成型されている。ターミナル25は、電装品21を外部と電気導通する部材である。本例の場合、筐体7は、例えば、ターミナル25となるプレス材をセットし、金型を閉じて樹脂を射出することによって成型されることが好ましい。プレス材は、例えば、予め配線の経路が象られた金属板であることが好ましい。すなわち、ターミナル25は、電流が流れる経路となる導通部26と、導通部26の経路を設定する複数のスリット27とを有した形状となっている。ターミナル25は、センサチップ20及び電装品21を、筐体7のコネクタ24に電気接続する。
図1に示す通り、第1制御IC22aは、第1センサチップ20aから入力する検出信号St(第1検出信号St1)に基づき、可動体2の位置を判定する。また、第2制御IC22bは、第2センサチップ20bから入力する検出信号St(第2検出信号St2)に基づき、可動体2の位置を判定する。第1制御IC22a及び第2制御IC22bの各々は、位置判定の判定結果信号Soutを、ターミナル25を介してコネクタ24から外部に出力する。
図3及び図4に示す通り、センサチップ20及び電装品21の少なくとも一方(本例は、両方)は、筐体7に凹設された収納部30に収納されている。収納部30は、筐体7の内部に形成されるとともに、中央寄りの位置に配置されている。
図5に示すように、収納部30には、収納部30内の部材を封止する封止材31が充填されている。封止材31は、例えば、シリコーンなどのゲル状素材によって形成されることが好ましい。収納部30の開口32には、収納部30の内部を密閉するカバー33が取り付けられている。カバー33は、例えば、接着やレーザ溶着などによって、筐体7に取り付け固定されている。
図6に示すように、被検知部8は、筐体7と向き合うように筐体7に近接配置されている。センサチップ20は、筐体7に設けられた第1凹部36の内部(具体的には、凹みの底部)に配置されている。第1凹部36は、円錐形に凹んだ形状(略すり鉢状)に形成されることが好ましい。被検知部8は、第1凹部36を収納する第2凹部37を有した形状に形成されている。第2凹部37は、例えば、第1凹部36の外面に沿った形状に形成されることが好ましく、本例の場合、円錐状に凹んだ形状に形成されている。
次に、本実施形態の位置検出装置5の作用について説明する。
図7に、従来の位置付けの位置検出装置5の構成を示す。従来の位置付けの位置検出装置5の場合、2重系のセンサ部41が実装された基板42が筐体7の内部に収納される構造をとる。センサ部41は、パッケージ43の内部にセンサチップ20が内蔵された構造をとる。このため、センサチップ20は、基板42の厚み分、及び、パッケージ43の厚み分、磁石9から離れた状態となってしまう。これにより、磁石9からセンサチップ20に付与される磁界が弱くなってしまうので、位置検出を精度よく行うのに支障を来すことになる。
一方、図6に示すように、本例の場合、センサチップ20を筐体7に直接実装する構造とした。このため、前述の基板42が不要であり、かつパッケージ43も不要となるため、その分、センサチップ20を磁石9に近づけて配置することが可能となる。このため、磁石9からセンサチップ20に対して強い磁界をかけることが可能となる。よって、位置検出装置5の位置検出の精度向上に寄与する。
また、センサチップ20がパッケージレスであるので、センサチップ20を磁石9の真下に配置することも可能となる。よって、このことも、位置検出装置5の位置検出の精度向上に一層寄与する。
さらに、筐体7に第1凹部36を凹設してセンサチップ20を配置し、この第1凹部36を収納するように配置する第2凹部37を被検知部8に設けた。この構造により、センサチップ20を磁石9に極力近づけることが可能となる。よって、位置検出装置5の位置検出の精度向上に一層寄与する。
上記実施形態の位置検出装置5によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)位置検出装置5は、可動体2と連動する被検知部8と、被検知部8の位置に応じて出力が変化するセンサチップ20とを備えている。位置検出装置5は、電装品21を搭載する筐体7にセンサチップ20が実装されている。
本例の構成によれば、電装品21を搭載する筐体7にセンサチップ20を直に搭載する構造をとるので、センサ構造をパッケージレスとすることが可能となる。これにより、パッケージ43を備えない分だけ、センサチップ20を被検知部8に近づけることが可能となるので、被検知部8の変化をセンサチップ20で精度よく検出することが可能となる。よって、位置検出装置5の位置検出の精度を向上することができる。
(2)センサチップ20を筐体7に直接実装する構造としたので、基板42が不要となる。よって、部品点数の削減や、低コスト化に寄与する。また、部品点数が削減できれば、位置検出装置5の装置サイズの小型化にも寄与する。
(3)筐体7は、電装品21を外部と電気導通するターミナル25がインサート成型されている。この構成によれば、ターミナル25が一体となった筐体7とすることが可能となるので、装置構成の簡素化に寄与する。
(4)電装品21は、センサチップ20の検出信号Stに基づき位置検出の処理を実行する制御IC22を含む。この構成によれば、センサチップ20のみならず制御IC22も一体化された筐体7とすることが可能となる。
(5)センサチップ20は、金属ワイヤによって配線するワイヤボンディング23によって電装品21に電気接続されている。この構成によれば、コストが低く、さらに配線自由度が高い方法によって、センサチップ20を電装品21に電気接続することができる。
(6)センサチップ20及び電装品21の少なくとも一方は、筐体7に凹設された収納部30に収納されている。この構成によれば、センサチップ20や電装品21を凹状の収納部30に収めた状態としておくことが加納となるので、損傷や脱落などを生じ難くすることができる。
(7)収納部30には、収納部30の内部を封止する封止材31が充填されている。この構成によれば、収納部30に収納されたセンサチップ20や電装品21を封止材31によって保護することができる。
(8)収納部30の開口32には、収納部30の内部を密閉するカバー33が取り付けられている。この構成によれば、収納部30の内部に異物が混入してしまうことを生じ難くすることができる。
(9)被検知部8は、筐体7と向き合うように筐体7に近接配置されている。この構成によれば、被検知部8とセンサチップ20とを近づけて配置することが可能となるので、被検知部8の位置変化をセンサチップ20で検出する際の精度の向上に寄与する。
(10)センサチップ20は、筐体7に設けられた第1凹部36の内部に配置されている。被検知部8は、第1凹部36を収納する第2凹部37を有した形状に形成されている。この構成によれば、センサチップ20を被検知部8に極力近づけることが可能となるので、被検知部8の位置変化をセンサチップ20で検出する際の精度の向上に一層寄与する。
(11)被検知部8は、磁石9である。センサチップ20は、磁石9から付与される磁界に応じた検出信号Stを出力する磁気センサである。この構成によれば、磁気式の位置検出装置5において、位置検出の精度を向上することができる。
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・センサチップ20を2つ設けた場合、例えば、一方から正弦波の検出信号Stを出力させ、他方から余弦波の検出信号Stを出力させ、これら検出信号Stの値の組み合わせから、可動体2の位置(回転位置)を検出してもよい。
・磁石9は、平面方向の片方がN極であり、もう片方がS極となった磁極パターンに限定されない。例えば、磁石9の周方向にN極及びS極が複数組並んだ磁極パターンでもよい。
・磁石9は、N極及びS極が磁石9の厚み方向に並んだ磁極パターンとしてもよい。
・センサチップ20は、複数設けられることに限らず、1つのみとしてもよい。
・可動体2は、回転部材に限らず、例えば、直線往復動するスライド部材、支点回りに揺動する揺動部材としてもよい。
・電装品21は、実施例以外の部材を適宜採用できる。
・ターミナル25は、筐体7にインサート成型されていることに限定されない。例えば、別体のターミナル25を筐体7に組み付ける構造としてもよい。
・センサチップ20は、ワイヤボンディング23によって電装品21に電気接続されることに限らず、例えば、ターミナル25の一部分によって電気接続されてもよい。このように、ス種の方法が適用可能である。
・センサチップ20や電装品21は、収納部30に配置されることに限らず、筐体7に取り付けられるのであれば、どの箇所に配置されてもよい。
・封止材31は、収納部30の内部全体を埋める構成に限らず、例えば、センサチップ20、電装品21、ワイヤボンディング23などをピンポイントで封止するように、スポット的に設けられてもよい。
・封止材31は、筐体7から省略してもよい。
・カバー33を筐体7に取り付ける場合、この取り付け方法は、種々の工法が適用できる。また、カバー33を省略した構成としてもよい。
・第1凹部36の形状は、凹み形状であれば、種々の形状に変更可能である。また、第2凹部37も、第1凹部36に合わせた形状であればよい。
・センサチップ20は、磁気抵抗素子に限定されず、例えば、ホール素子に変更してもよい。
・位置検出装置5は、車載用に限定されず、他の機器や装置に使用可能である。
・本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
2…可動体、5…位置検出装置、7…筐体、8…被検知部、9…磁石、20…センサチップ、21…電装品、22…制御IC、23…ワイヤボンディング、25…ターミナル、30…収納部、31…封止材、32…開口、33…カバー、36…第1凹部、37…第2凹部、St…検出信号。

Claims (10)

  1. 可動体と連動する被検知部と、前記被検知部の位置に応じて出力が変化するセンサチップとを備えている位置検出装置であって、
    電装品を搭載する筐体に前記センサチップが実装されている位置検出装置。
  2. 前記筐体は、前記電装品を外部と電気導通するターミナルがインサート成型されている
    請求項1に記載の位置検出装置。
  3. 前記電装品は、前記センサチップの検出信号に基づき位置検出の処理を実行する制御ICを含む
    請求項1又は請求項2に記載の位置検出装置。
  4. 前記センサチップは、金属ワイヤによって配線するワイヤボンディングによって前記電装品に電気接続されている
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の位置検出装置。
  5. 前記センサチップ及び前記電装品の少なくとも一方は、前記筐体に凹設された収納部に収納されている
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の位置検出装置。
  6. 前記収納部には、前記収納部の内部を封止する封止材が充填されている
    請求項5に記載の位置検出装置。
  7. 前記収納部の開口には、前記収納部の内部を密閉するカバーが取り付けられている
    請求項5又は請求項6に記載の位置検出装置。
  8. 前記被検知部は、前記筐体と向き合うように前記筐体に近接配置されている
    請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の位置検出装置。
  9. 前記センサチップは、前記筐体に設けられた第1凹部の内部に配置され、
    前記被検知部は、前記第1凹部を収納する第2凹部を有した形状に形成されている
    請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の位置検出装置。
  10. 前記被検知部は、磁石であり、
    前記センサチップは、前記磁石から付与される磁界に応じた検出信号を出力する磁気センサである
    請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の位置検出装置。
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