JP2023013298A - 軌道処理システム、軌道処理装置、軌道処理方法、軌道処理プログラム - Google Patents

軌道処理システム、軌道処理装置、軌道処理方法、軌道処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】軌道追従性能の低下抑制と演算負荷の軽減とを両立させる軌道処理システムの提供。【解決手段】軌道処理システム1は、プロセッサを有し、車両2の将来走行における目標軌道に、車両2を追従させるための軌道処理を遂行する。プロセッサは、複数の予測点Ppkにおいて車両2の状態量を時系列に予測した予測軌道7を、目標軌道に近づけるように生成することと、予測軌道7に従って車両2を操作する操舵指令を、出力することとを、実行するように構成されている。予測軌道7を生成することは、予測軌道7を生成する予測区間Rpにおいて連続する予測点Ppk同士の間隔を予測間隔Δtk、Δlkとして、車両2から離れるほど広くなるように複数の予測間隔Δtk、Δlkを調整することを、含む。【選択図】図4

Description

本開示は、車両を目標軌道に追従させる軌道処理技術に関する。
車両を目標軌道に追従させる技術は、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1に開示の技術では、モデル予測制御を利用して予測軌道を生成している。モデル予測制御は、将来予測区間における複数の予測点での状態量を予測し、予測結果を最良とする予測軌道を生成する。
特開2018-140735号公報
上述のモデル予測制御では、予測点毎に状態量を与えるので、目標軌道への車両の追従性能を高めるには、予測点同士の間隔を狭く設定することが好ましい。一方で、モデル予測制御では予測点毎に状態量を演算するので、予測点数に応じた演算負荷を軽減するには、予測点同士の間隔を広く設定することが好ましい。ここで特許文献1に開示の技術では、予測点が等間隔に設定されているため、これら相反する目的の双方を実現することは困難である。
本開示の課題は、軌道追従性能の低下抑制と演算負荷の軽減とを両立させる軌道処理システムを、提供することにある。本開示の別の課題は、軌道追従性能の低下抑制と演算負荷の軽減とを両立させる軌道処理装置を、提供することにある。本開示のまた別の課題は、軌道追従性能の低下抑制と演算負荷の軽減とを両立させる軌道処理方法を、提供することにある。本開示のさらに別の課題は、軌道追従性能の低下抑制と演算負荷の軽減とを両立させる軌道処理プログラムを、提供することにある。
以下、課題を解決するための本開示の技術的手段について、説明する。尚、特許請求の範囲及び本欄に記載された括弧内の符号は、後に詳述する実施形態に記載された具体的手段との対応関係を示すものであり、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
本開示の第一態様は、
プロセッサ(11)を有し、車両(2)の将来走行における目標軌道(6)に、車両を追従させるための軌道処理を遂行する軌道処理システムであって、
プロセッサは、
複数の予測点(Pp)において車両の状態量を時系列に予測した予測軌道(7)を、目標軌道に近づけるように生成することと、
予測軌道に従って車両を操作する操舵指令を、出力することとを、
実行するように構成されており、
予測軌道を生成することは、
予測軌道を生成する予測区間(Rp)において連続する予測点同士の間隔を予測間隔として、車両から離れるほど広くなるように複数の予測間隔を調整することを、含む。
本開示の第二態様は、
プロセッサ(11)を有し、車両(2)の将来走行における目標軌道(6)に、車両を追従させるための軌道処理を遂行する軌道処理装置であって、
プロセッサは、
複数の予測点(Pp)において車両の状態量を時系列に予測した予測軌道(7)を、目標軌道に近づけるように生成することと、
予測軌道に従って車両を操作する操舵指令を、出力することとを、
実行するように構成されており、
予測軌道を生成することは、
予測軌道を生成する予測区間(Rp)において連続する予測点同士の間隔を予測間隔として、車両から離れるほど広くなるように複数の予測間隔を調整することを、含む。
本開示の第三態様は、
車両(2)の将来走行における目標軌道(6)に、車両を追従させるために、プロセッサ(11)に実行される軌道処理方法であって、
複数の予測点(Pp)において車両の状態量を時系列に予測した予測軌道(7)を、目標軌道に近づけるように生成することと、
予測軌道に従って車両を操作する操舵指令を出力することと、を含み、
予測軌道を生成することは、
予測軌道を生成する予測区間(Rp)において連続する予測点同士の間隔を予測間隔として、車両から離れるほど広くなるように複数の予測間隔を調整することを、含む。
本開示の第四態様は、
記憶媒体(10)に記憶され、車両(2)の将来走行における目標軌道(6)に、車両を追従させるためにプロセッサに実行させる命令を含む軌道処理プログラムであって、
命令は、
複数の予測点(Pp)において車両の状態量を時系列に予測した予測軌道(7)を、目標軌道に近づけるように生成させることと、
予測軌道に従って車両を操作する操舵指令を、出力させることと、を含み、
予測軌道を生成させることは、
予測軌道を生成させる予測区間(Rp)において連続する予測点同士の間隔を予測間隔として、車両から離れるほど広くなるように複数の予測間隔を調整させることを、含む。
第一~第四態様によると、予測軌道の生成において車両に与える状態量を規定する連続予測点同士の予測間隔は、車両から離れるほど広くなるように、調整される。これによれば、軌道追従性能を高めるために車両に近い側の予測間隔を狭くしたとしても、車両から離れた側の予測間隔は広がることで、予測区間内の総予測点数が増加するのを抑制することができる。故に、軌道追従性能の低下を抑制しつつ、予測軌道を生成するための演算負荷を軽減することが、両立的に可能となる。
第一実施形態の全体構成を示す模式図である。 第一実施形態の目標軌道と車両との関係を示す模式図である。 第一実施形態による軌道処理システムの機能構成を示すブロック図である。 第一実施形態による予測間隔を説明するための説明図である。 第一実施形態による予測軌道生成フローを示すフローチャートである。 第二実施形態による軌道処理システムの機能構成を示すブロック図である。 第二実施形態による予測間隔を説明するための説明図である。 第二実施形態による予測軌道生成フローを示すフローチャートである。 第三実施形態による軌道処理システムの機能構成を示すブロック図である。 第三実施形態による予測軌道生成フローを示すフローチャートである。 第四実施形態による軌道処理システムの機能構成を示すブロック図である。 第四実施形態による予測軌道生成フローを示すフローチャートである。 第五実施形態による軌道処理システムの機能構成を示すブロック図である。 第五実施形態による予測軌道生成フローを示すフローチャートである。 第六実施形態による軌道処理システムの機能構成を示すブロック図である。 第六実施形態による予測軌道生成フローを示すフローチャートである。
以下、本開示の実施形態を図面に基づき複数説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことで、重複する説明を省略する場合がある。また、各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。さらに、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合わせることができる。
(第一実施形態)
図1に示す第一実施形態の軌道処理システム1は、図2に示すように目標状態量を時系列に規定した目標軌道6に対して、車両2の走行を追従させて制御するためのシステムである。車両2においては、運転タスクにおける乗員の手動介入度に応じてレベル分けされる、自動運転モードが与えられる。自動運転モードは、条件付運転自動化、高度運転自動化、又は完全運転自動化といった、作動時のシステムが全ての運転タスクを実行する自律走行制御により、実現されてもよい。自動運転モードは、運転支援、又は部分運転自動化といった、乗員が一部若しくは全ての運転タスクを実行する高度運転支援制御により、実現されてもよい。自動運転モードは、それら自律走行制御と高度運転支援制御とのいずれか一方、組み合わせ、又は切り替えにより実現されてもよい。
車両2には、図1に示すセンサ系4及び目標軌道生成システム5が搭載されている。センサ系4は、軌道処理システム1及び目標軌道生成システム5により利用可能なセンサ情報を、車両2における外界及び内界の検出により取得する。そのためにセンサ系4は、図3に示す外界センサ40及び内界センサ41を含んで構成されている。
外界センサ40は、車両2の周辺環境となる外界から、軌道処理システム1及び目標軌道生成システム5により利用可能な外界情報を取得する。外界センサ40は、車両2の外界に存在する物標を検知することで、外界情報を取得してもよい。物標検知タイプの外界センサ40は、例えばカメラ、LiDAR(Light Detection and Ranging / Laser Imaging Detection and Ranging)、レーダ、及びソナー等のうち、少なくとも一種類である。外界センサ40は、車両2の外界に存在するGNSS(Global Navigation Satellite System)の人工衛星から測位信号を受信することで、外界情報を取得してもよい。測位タイプの外界センサ40は、例えばGNSS受信機等である。
内界センサ41は、車両2の軌道処理システム1及び目標軌道生成システム5により利用可能な内界情報を取得する。内界センサ41は、車両2の内界において特定の状態量を検知することで、内界情報を取得してもよい。物理量検知タイプの内界センサ41は、例えば車速センサ、慣性センサ、及び舵角センサ等のうち、少なくとも一種類である。内界センサ41は、車両2の内界において乗員の特定状態を検知することで、内界情報を取得してもよい。乗員検知タイプの内界センサ41は、例えばドライバーステータスモニター(登録商標)、生体センサ、着座センサ、アクチュエータセンサ、及び車内機器センサ等のうち、少なくとも一種類である。
目標軌道生成システム5は、例えばLAN(Local Area Network)回線、ワイヤハーネス、内部バス、及び無線通信回線等のうち、少なくとも一種類を介してセンサ系4及び軌道処理システム1に接続されている。目標軌道生成システム5は、少なくとも一つの専用コンピュータを含んで構成されている。
目標軌道生成システム5を構成する専用コンピュータは、車両2の運転を制御する、運転制御ECU(Electronic Control Unit)であってもよい。目標軌道生成システム5を構成する専用コンピュータは、車両2の走行経路をナビゲートする、ナビゲーションECUであってもよい。目標軌道生成システム5を構成する専用コンピュータは、車両2の状態量を推定する、ロケータECUであってもよい。目標軌道生成システム5を構成する専用コンピュータは、例えば操舵アクチュエータ3(後述の図3参照)等といった、車両2の走行アクチュエータを制御する、アクチュエータECUであってもよい。目標軌道生成システム5を構成する専用コンピュータは、車両2における情報提示を制御する、HCU(HMI(Human Machine Interface) Control Unit)であってもよい。
目標軌道生成システム5は、センサ系4の取得情報に基づくことで、将来走行における車両2の目標状態量を時系列に規定する目標軌道6を、生成する。このとき目標軌道生成システム5は、現在の時系列点から設定数先の時系列点までの領域を将来予測領域として、目標軌道6を生成する。ここで目標軌道6は、車両2の各種状態量のうち特定の状態量に関して、所望の応答特性を与えるように、将来予測領域内における各時系列点でのベクトル値又はスカラー値を規定する。走行軌道により規定される車両2の状態量は、少なくとも走行路に対する相対的な横位置、ヨー角、及び車速情報を含む。尚、走行路に対する相対的な横位置は、走行路の幅方向において中央位置からの相対位置として定義され、以下の説明では単に横位置と表記される。また、走行路に対する相対的なヨー角は、走行路の中央線と、車両2の幅方向において中央線との相対角度と定義され、以下の説明では単にヨー角と表記される。
軌道処理システム1は、例えばLAN(Local Area Network)回線、ワイヤハーネス、内部バス、及び無線通信回線等のうち、少なくとも一種類を介してセンサ系4及び目標軌道生成システム5に接続されている。軌道処理システム1は、少なくとも一つの専用コンピュータを含んで構成されている。
軌道処理システム1を構成する専用コンピュータは、車両2の運転を制御する、運転制御ECU(Electronic Control Unit)であってもよい。軌道処理システム1を構成する専用コンピュータは、車両2の走行経路をナビゲートする、ナビゲーションECUであってもよい。軌道処理システム1を構成する専用コンピュータは、車両2の状態量を推定する、ロケータECUであってもよい。軌道処理システム1を構成する専用コンピュータは、例えば操舵アクチュエータ3(後述の図3参照)等といった、車両2の走行アクチュエータを制御する、アクチュエータECUであってもよい。軌道処理システム1を構成する専用コンピュータは、車両2における情報提示を制御する、HCU(HMI(Human Machine Interface) Control Unit)であってもよい。軌道処理システム1を構成する専用コンピュータは、例えば車両2との間で通信可能な外部センタ又はモバイル端末等を構成する、車両2以外のコンピュータであってもよい。
軌道処理システム1は、センサ系4による取得情報、及び目標軌道生成システム5によって生成された目標軌道6に基づくことで、予測区間Rpにおける目標軌道6への追従性を最適化するように予測軌道7を生成する。このとき軌道処理システム1は、操舵アクチュエータ3に操舵指令を与える制御周期(例えば10ms等)毎に、将来走行における予測区間Rpでの車両2の状態量を時系列に予測する予測軌道7を、生成する。ここで予測軌道7は、現在の時系列点から設定数先の時系列点までの領域を予測区間Rpとして、生成される。即ち、図4に示す予測軌道7上の時系列点は、予測軌道7を与える予測点であるともいえる。予測区間Rpに含まれる各時系列点がインデックスkの時刻により識別されるとすると、現在のk=0における時系列点及び設定数先のk=Nにおける時系列点は、それぞれ予測軌道の始端位置及び終端位置となる。
軌道処理システム1は、メモリ10及びプロセッサ11を、少なくとも一つずつ有している。メモリ10は、コンピュータにより読み取り可能なプログラム及びデータ等を非一時的に記憶する、例えば半導体メモリ、磁気媒体、及び光学媒体等のうち、少なくとも一種類の非遷移的実体的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)である。プロセッサ11は、例えばCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、RISC(Reduced Instruction Set Computer)-CPU、DFP(Data Flow Processor)、及びGSP(Graph Streaming Processor)等のうち、少なくとも一種類をコアとして含んでいる。
軌道処理システム1においてプロセッサ11は、車両2の走行を目標軌道6に追従させて制御するためにメモリ10に記憶された、軌道処理プログラムに含まれる複数の命令を実行する。これにより軌道処理システム1は、車両2の走行を目標軌道6に追従させて制御するための機能部を、複数構築する。図3に示すように、軌道処理システム1により構築される複数の機能部には、初期状態量演算部100、参照舵角演算部101、予測間隔調整部102、連続系方程式定義部103、状態方程式変換部104、評価関数定義部105、及び最適化演算部106が含まれる。
図3に示す初期状態量演算部100は、現在時点での車両2の状態量として、数1を満たす初期状態量xを、演算する。数1においてeは、車両2の現在時点での横位置と目標軌道6の最近傍点の横位置との偏差(以下、横偏差という)である。数1においてθは、車両2の現在時点でのヨー角と目標軌道6の最近傍点のヨー角との偏差(以下、ヨー角偏差という)である。数1においてδは、車両2の現在時点での舵角である。数1においてβは、車両2の現在時点での横滑り角である。数1においてγは、車両2の現在時点でのヨーレートである。ここで横偏差e及びヨー角偏差θは、図2に示す現在時点k=0での車両位置及び目標軌道6に基づき、取得される。一方で舵角δ、横滑り角β、及びヨーレートγは、センサ系4により取得される。
Figure 2023013298000002
図3に示す参照舵角演算部101は、二輪モデルに基づくことで、図2に示す目標軌道6の曲率κに応じた参照舵角を演算する。ここで参照舵角は、車両2が目標軌道6上を走行する場合の舵角である。
予測間隔調整部102は、予測軌道7を生成する予測区間RpにおいてN点連続設定される、予測点Pp同士の間隔を調整する。第一実施形態において予測間隔調整部102により調整される予測区間Rpは、図4に示すように予め設定された一定時間長さTの区間である。予測間隔調整部102は、連続する予測点Pp同士の間隔である予測間隔Δt(k<N)を、初項Δt且つ数2を満たす公差dの等差数列として、調整する。ここで公差dは、予測間隔Δtの時間の変化幅であるといえる。また初項Δtが、制御周期の長さに設定される。そこで予測間隔調整部102は、時刻k=Nでの予測点Ppを時間長さTの予測区間Rpにおける終端とすることで、公差dを設定する。このような公差dの設定により、時刻kでの予測点Ppと時刻k+1での予測点Ppk+1との間隔である予測間隔Δtは、数3に従って決まることになる。以上により予測間隔Δtは、車両2から離れるほど一定の変化幅dで広くなるように、調整される。
Figure 2023013298000003
Figure 2023013298000004
図3に示す連続系方程式定義部103は、目標軌道6の曲率情報及び車速情報を用いた二輪モデルに基づくことで、数4,5の連続系状態方程式を定義する。数4においてXは、数6に示す車両2の状態量である。数4においてUは、入力としての舵角である。数4においてA,B,Wは、それぞれ数8,9,10に示すパラメータ行列である。数5においてYは、数7に示す出力としての横偏差e及びヨー角偏差θである。数5においてCは、数11に示すパラメータ行列である。尚、数6,7においてeは、車両2と目標軌道6との横偏差である。数6,7においてθは、車両2と目標軌道6とのヨー角偏差である。数6においてδは、車両2の舵角である。数6においてβは、車両2の横滑り角である。数6においてγは、車両のヨーレートである。数8においてK,Kは、コーナリングパワーである。数8においてlは、車両2の重心から前輪までの長さである。数8においてlは、車両2の重心から後輪までの長さである。数8においてmは、車両2の質量である。数8,10においてVは、車両2の速度(図2参照)である。数9においてτは、時定数である。数10においてκは、目標軌道6の曲率である。
Figure 2023013298000005
Figure 2023013298000006
Figure 2023013298000007
Figure 2023013298000008
Figure 2023013298000009
Figure 2023013298000010
Figure 2023013298000011
Figure 2023013298000012
離散系状態方程式演算部104は、予測間隔調整部102により調整された予測間隔Δtを用いて、連続系方程式定義部103により定義された連続系状態方程式を離散系状態方程式へと変換する。連続系状態方程式の離散系状態方程式への変換は、前進差分近似、後退差分近似、0次ホールド、双一次変換等、種々の方法によって実行可能である。例えば前進差分近似を用いた場合に連続系状態方程式は、数12,13のように離散系状態方程式へと変換される。数12において、Iは単位行列である。数12,13において、各変数のインデックスkは、予測点Ppの時刻kを表している。尚、数6,7に示す連続系状態方程式表現の状態量及び出力をそれぞれX,Yで表しているのに対して、数12,13に示す離散系状態方程式表現の状態量及び出力をそれぞれx、yで表している。
Figure 2023013298000013
Figure 2023013298000014
評価関数定義部105は、初期状態量演算部100により演算された初期状態量x、参照舵角演算部101により演算された参照舵角、及び状態方程式変換部104により変換された離散系状態方程式に基づき、数14を満たす評価関数Jを定義する。数14においてYは、離散状態方程式から導出された出力yを意味する、出力列である。数14においてYrefは、目標軌道6の目標軌道6を基準とする横偏差及びヨー角偏差であるため、ゼロとなる。数14においてUは、各予測点Ppでの舵角uの入力列である。数14においてUrefは、車両2が目標軌道上を走行する場合の参照舵角である。数14においてQは、予測軌道7と目標軌道6との横偏差を重み付けする、パラメータ行列である。数14においてRは、入力値である舵角Uと参照舵角Urefとの偏差を重み付けする、パラメータ行列である。
Figure 2023013298000015
最適化演算部106は、評価関数定義部105により定義された評価関数Jを最適化(即ち、数14では最小化)する入力列Uを、演算する。評価関数Jを最適化する入力列Uは、例えば最小二乗法等により演算可能である。予測軌道7を規定する予測状態量xは入力列Uに従って定まるため、評価関数Jを最適化する入力列Uによれば、予測軌道7が目標軌道6に近づくように生成されることとなる。こうして評価関数Jを最適化するように演算された入力列Uのうち、現在時点k=0での入力uを表す操舵指令が操舵アクチュエータ3へと与えられる。その結果、車両2の走行状態が目標軌道6に近づくように、車両2の操舵状態が制御されることになる。
以下、軌道処理システム1によって実現される予測軌道生成フローについて、図5に示すフローチャートを参照しながら説明する。図5に示す予測軌道生成フローは、制御周期毎に開始される。
S201において初期状態量演算部100は、現在時点での車両2の状態量である初期状態量xを、演算する。S202において参照舵角演算部101は、目標軌道6の曲率κに応じた参照舵角Urefを演算する。S203において予測間隔調整部102は、連続する予測点Pp同士の間隔である予測間隔Δtを、車両2から離れるほど一定の変化幅dで広くなるように、調整する。
S204において連続系方程式定義部103は、目標軌道6の曲率情報及び車速情報に基づき、連続系状態方程式を定義する。S205において状態方程式変換部104は、S203の予測間隔調整部102により調整された予測間隔Δtを用いて、S204の連続系方程式定義部103により定義された連続系状態方程式を、離散系状態方程式に変換する。
S206において評価関数定義部105は、S201の初期状態量演算部100により演算された初期状態量x、S202の参照舵角演算部101により演算された参照舵角Uref、及びS205の状態方程式変換部104により変換された離散系状態方程式に基づき、評価関数Jを定義する。
S207において最適化演算部106は、S206の評価関数定義部105により定義された評価関数Jを最適化する入力列Uを、演算する。以上により本フローは終了するが、S207により演算された入力列Uのうち、現在時点k=0の入力uを表す操舵指令が操舵アクチュエータ3へと与えられることで、車両2が目標軌道6への追従制御を受けることとなる。
(作用効果)
以上説明した第一実施形態の作用効果を、以下に説明する。
第一実施形態では、予測軌道7の生成において車両2に与える状態量を規定する連続予測点Pp同士の予測間隔Δtは、車両2から離れるほど広くなるように、調整される。これによれば、軌道追従性能を高めるために車両2に近い側の予測間隔Δtを狭くしたとしても、車両2から離れた側の予測間隔Δtは広がることで、予測区間Rp内の総予測点数が増加するのを抑制することができる。故に、軌道追従性能の低下を抑制しつつ、予測軌道7を生成するための演算負荷を軽減することが、両立的に可能となる。
第一実施形態では、連続する予測点Pp同士の時間間隔が予測間隔Δtとして調整される。これによれば、時間を基準とした予測間隔Δtを、車両2から離れるほど広くなるように正確に調整して、軌道追従性能の低下抑制と演算負荷の軽減とを両立的に達成することが可能となる。
第一実施形態では、車両2から離れるほど一定の変化幅dで広くなるように、予測間隔Δtが調整される。これによれば、特に予測間隔Δtの演算を簡素化して、演算負荷の軽減を達成することが可能となる。
(第二実施形態)
第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。第二実施形態では、予測間隔調整部107が第一実施形態の予測間隔調整部102と異なっている。
図6に示す第二実施形態の予測間隔調整部107は、図7に示すように予測区間Rpを、予め設定された距離Lの区間として、設定する。予測間隔調整部107は、連続する予測点Pp同士の予測間隔Δl(k<N)を、数15を満たす初項Δl且つ公差dの等差数列として、調整する。ここで初項Δlは、軌道処理システム1の制御周期(例えば10ms等)に車両2の車速を乗算して求められる距離に、設定される。公差dは、予測間隔Δlの距離の変化幅であるといえる。そこで予測間隔調整部107は、時刻k=Nでの予測点Ppを距離Lの予測区間Rpにおける終端とすることで、公差dを設定する。このような公差dの設定により、時刻kでの予測点Ppと時刻k+1での予測点Ppk+1との間隔である予測間隔Δlは、数16に従って決まることとなる。以上により、予測間隔Δlは、車両2から離れるほど一定の変化幅dで広くなるように、調整される。
Figure 2023013298000016
Figure 2023013298000017
この後に予測間隔調整部107は、距離間隔としての予測間隔Δlを車速により除算することで、時間間隔としての予測間隔Δtを演算する。これにより状態方程式変換部104は、第一実施形態と同様に、連続系状態方程式を離散系状態方程式へと変換可能となる。
以下、第二実施形態の軌道処理システム1による予測軌道生成フローを、図8のフローチャートを参照しつつ説明する。この予測軌道生成フローは、制御周期毎に開始される。
第二実施形態の予測軌道生成フローにおいてS203に代わるS208では、予測間隔調整部107が、連続する予測点Pp同士の間隔である予測間隔Δlを、車両2から離れるほど一定の変化幅dで広くなるように、調整する。さらに予測間隔調整部107は、距離間隔としての予測間隔Δlを車速により除算することで、時間間隔としての予測間隔Δtを演算する。
以上説明した第二実施形態では、連続する予測点Pp同士の距離間隔が予測間隔Δlとして調整される。これによれば、距離を基準とした予測間隔Δlを、車両2から離れるほど広くなるように正確に調整して、軌道追従性能の低下抑制と演算負荷の軽減とを両立的に達成することが可能となる。
(第三実施形態)
第三実施形態は、第一実施形態の変形例である。第三実施形態では、予測間隔調整部108が第一実施形態の予測間隔調整部102と異なっている。
図9に示す第三実施形態の予測間隔調整部108は、連続する予測点Pp同士の予測間隔Δtを、初項Δt且つ公比rの等比数列として、調整する。公比rは、予測間隔Δtの変化率であると言える。また、初項Δt0が、制御周期の長さに設定される。そこで予測間隔調整部108は、時刻k=Nでの予測点Ppを時間長さTの予測区間Rpにおける終端とすることで、数17を満たすように公比rを設定する。このような公比rの設定より、時刻kでの予測点Ppと時刻k+1での予測点Ppk+1との時間間隔である予測間隔Δtは、数18に従って決まることとなる。以上により予測間隔Δtは、車両2から離れるほど一定の変化率rで広くなるように、調整される。
Figure 2023013298000018
Figure 2023013298000019
以下、第三実施形態の軌道処理システム1による予測軌道生成フローを、図10のフローチャートを参照しつつ説明する。この予測軌道生成フローは、制御周期毎に開始される。
第三実施形態の予測軌道生成フローにおいてS203に代わるS209では、予測間隔調整部108が、連続する予測点Pp同士の間隔である予測間隔Δtを、車両2から離れるほど一定の変化率rで広くなるように、調整する。
以上説明した第三実施形態では、車両2から離れるほど一定変化率rで広くなるように、予測間隔Δtが調整される。これによれば、車両2に近い側の狭い予測間隔Δtから、車両2から離れた側の広い予測間隔Δtへと顕著に変化させることができるので、軌道追従性能の低下抑制と演算負荷の軽減との両立を促進することが可能となる。
(第四実施形態)
第四実施形態は、第二実施形態の変形例である。第四実施形態では、予測間隔調整部109が第二実施形態の予測間隔調整部107と異なっている。
図11に示す第四実施形態の予測間隔調整部109は、連続する予測点Pp同士の予測間隔Δlを、初項Δl且つ公比rの等比数列として、調整する。ここで初項Δlは、軌道処理システム1の制御周期(例えば10ms等)に車両2の車速を乗算して求められる距離に、設定される。公比rは、予測間隔Δlの変化率であると言える。そこで予測間隔調整部109は、時刻k=Nでの予測点Ppを距離Lの予測区間Rpにおける終端とすることで、数19を満たすように公比rを設定する。このような公比rの設定より、時刻kでの予測点Ppと時刻k+1での予測点Ppk+1との距離間隔である予測間隔Δlは、数20に従って決まることとなる。以上により予測間隔Δlは、車両2から離れるほど一定の変化率rで広くなるように、調整される。
Figure 2023013298000020
Figure 2023013298000021
この後に予測間隔調整部109は、距離間隔としての予測間隔Δlを車速により除算することで、時間間隔としての予測間隔Δtを演算する。これにより状態方程式変換部104は、第一実施形態と同様に、連続系状態方程式を離散系状態方程式へと変換可能となる。
以下、第四実施形態の軌道処理システム1による予測軌道生成フローを、図12のフローチャートを参照しつつ説明する。この予測軌道生成フローは、制御周期毎に開始される。
第四実施形態の予測軌道生成フローにおいてS208に代わるS210では、予測間隔調整部109が、連続する予測点Pp同士の間隔である予測間隔Δlを、車両2から離れるほど一定の変化率rで広くなるように、調整する。さらに予測間隔調整部109は、距離間隔としての予測間隔Δlkを車速により除算することで、時間間隔としての予測間隔Δtkを演算する。
以上説明した第四実施形態では、車両2から離れるほど一定変化率rで広くなるように、予測間隔Δlが調整される。これによれば、車両2に近い側の狭い予測間隔Δlから、車両2から離れた側の広い予測間隔Δlへと顕著に変化させることができるので、軌道追従性能の低下抑制と演算負荷の軽減との両立を促進することが可能となる。
(第五実施形態)
第五実施形態は、第一実施形態の変形例である。第五実施形態では、軌道処理システム1の構成が第一実施形態と異なっている。
第五実施形態の軌道処理システム1は、図13に示すように予測区間調整部111を有している。予測区間調整部111は、車両2からの一定の区間であって、目標軌道を生成する将来区間よりも狭い設定区間において、目標軌道6の曲率ρの変化量の積算値を算出する。具体的に予測区間調整部111は、時系列点kにおける曲率ρと、時系列点k-1における曲率ρk-1の差の絶対値として曲率変化量を計算し、時系列点k=1~Nまでの曲率変化量の積算値を算出する。そこで予測区間調整部111は、数21を満たすように、即ち曲率変化量の積算値が大きいほど広くなるように、予測区間Rpの長さTを調整する。これを受けて第五実施形態の予測間隔調整部110は、予測区間調整部111により調整された予測区間Rpの長さTに基づくことで、第一実施形態に準じて予測間隔Δtを調整する。
Figure 2023013298000022
以下、第五実施形態の軌道処理システム1による予測軌道生成フローを、図14のフローチャートを参照しつつ説明する。この予測軌道生成フローは、制御周期毎に開始される。
第五実施形態の予測軌道生成フローにおいてS203に代わるS211では、予測区間調整部111が、設定区間における目標軌道6の曲率変化量の積算値が大きいほど広くなるように、予測区間Rpの時間長さTを調整する。そこで、第五実施形態の予測軌道生成フローにおいてS203に代わるS212では、予測間隔調整部110が、S208の予測区間調整部111により調整された予測区間Rpの長さTに基づくことで、予測間隔Δtを調整する。
以上説明した第五実施形態では、設定区間における目標軌道6の曲率変化量の積算値が大きいほど、広くなるように予測区間Rpが調整される。これによれば、曲率変化量の大きい道路を車両2が走行中に、より遠方の道路の曲率変化量を考慮した予測軌道7を生成することができる。故に、先の道路の曲率変化に可及的に早く対応する車両制御が、可能となる。
(第六実施形態)
第六実施形態は、第二実施形態の変形例である。第六実施形態では、軌道処理システム1の構成が第二実施形態と異なっている。
第六実施形態の軌道処理システム1は、図15に示すように予測区間調整部113を有している。予測区間調整部113は、車両2からの一定の区間であって、目標軌道を生成する将来区間よりも狭い設定区間において、目標軌道6の曲率ρの変化量の積算値を算出する。具体的に予測区間調整部113は、時系列点kにおける曲率ρと、時系列点k-1における曲率ρk-1の差の絶対値として曲率変化量を計算し、時系列点k=1~Nまでの曲率変化量の積算値を算出する。そこで予測区間調整部113は、数22を満たすように、即ち曲率変化量の積算値が大きいほど広くなるように、予測区間Rpの長さLを調整する。これを受けて第六実施形態の予測間隔調整部112は、予測区間調整部113により調整された予測区間Rpの長さTに基づくことで、第二実施形態に準じて予測間隔Δlを調整する。
Figure 2023013298000023
この後に予測間隔調整部112は、距離間隔としての予測間隔Δlを車速により除算することで、時間間隔としての予測間隔Δtを演算する。これにより状態方程式変換部104は、第一実施形態と同様に、連続系状態方程式を離散系状態方程式へと変換可能となる。
以下、第六実施形態の軌道処理システム1による予測軌道生成フローを、図16のフローチャートを参照しつつ説明する。この予測軌道生成フローは、制御周期毎に開始される。
第六実施形態の予測軌道生成フローにおいてS208に代わるS213では、予測区間調整部113が、設定区間における目標軌道6の曲率変化量の積算値が大きいほど広くなるように、予測区間Rpの時間長さLを調整する。そこで、第六実施形態の予測軌道生成フローにおいてS208に代わるS214では、予測間隔調整部112が、S213の予測区間調整部113により調整された予測区間Rpの長さLに基づくことで、予測間隔Δlを調整する。さらに予測間隔調整部112は、距離間隔としての予測間隔Δlを車速により除算することで、時間間隔としての予測間隔Δtを演算する。
以上説明した第六実施形態では、設定区間における目標軌道6の曲率変化量の積算値が大きいほど、広くなるように予測区間Rpが調整される。これによれば、曲率変化量の大きい道路を車両2が走行中に、より遠方の道路の曲率変化量を考慮した予測軌道7を生成することができる。故に、先の道路の曲率変化に可及的に早く対応する車両制御が、可能となる。
(他の実施形態)
以上、本開示の複数の実施形態について説明したが、本開示は、それらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
変形例において軌道処理システム1を構成する専用コンピュータは、デジタル回路及びアナログ回路のうち、少なくとも一方をプロセッサとして有していてもよい。ここでデジタル回路とは、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、SOC(System on a Chip)、PGA(Programmable Gate Array)、及びCPLD(Complex Programmable Logic Device)等のうち、少なくとも一種類である。またこうしたデジタル回路は、プログラムを記憶したメモリを、有していてもよい。
変形例において第五実施形態は、第三実施形態と組み合わせて実施されてもよい。変形例において第六実施形態は、第二又は第四実施形態と組み合わせて実施されてもよい。
ここまでの説明形態の他、上述の実施形態及び変形例による軌道処理システム1は、その全体が車両2に搭載される軌道処理装置(例えば軌道処理ECU等)として、実施されてもよい。また、上述の実施形態及び変形例は、軌道処理システム1のプロセッサ11及びメモリ10を少なくとも一つずつ有した半導体装置(例えば半導体チップ等)として、実施されてもよい。
1:軌道処理システム、2:車両、6:目標軌道、Pp:予測点、7:予測軌道、Δt,Δl:予測間隔、10:記憶媒体、11:プロセッサ、Rp:予測区間、d:変化幅、r:変化率

Claims (9)

  1. プロセッサ(11)を有し、車両(2)の将来走行における目標軌道(6)に、前記車両を追従させるための軌道処理を遂行する軌道処理システムであって、
    前記プロセッサは、
    複数の予測点(Pp)において前記車両の状態量を時系列に予測した予測軌道(7)を、前記目標軌道に近づけるように生成することと、
    前記予測軌道に従って前記車両を操作する操舵指令を、出力することとを、
    実行するように構成されており、
    前記予測軌道を生成することは、
    前記予測軌道を生成する予測区間(Rp)において連続する前記予測点同士の間隔を予測間隔(Δt、Δl)として、前記車両から離れるほど広くなるように複数の前記予測間隔を調整することを、含む軌道処理システム。
  2. 前記予測間隔を調整することは、
    前記連続する予測点同士の時間間隔を前記予測間隔(Δt)として調整することを、含む請求項1に記載の軌道処理システム。
  3. 前記予測間隔を調整することは、
    前記連続する予測点同士の距離間隔を前記予測間隔(Δl)として調整することを、含む請求項1に記載の軌道処理システム。
  4. 前記予測間隔を調整することは、
    前記車両から離れるほど一定の変化幅(d)で広くなるように、前記予測間隔を調整することを、含む請求項1~3のいずれか一項に記載の軌道処理システム。
  5. 前記予測間隔を調整することは、
    前記車両から離れるほど一定変化率(r)で広くなるように、前記予測間隔を調整することを、含む請求項1~3のいずれか一項に記載の軌道処理システム。
  6. 前記複数の予測点の数は一定であり、
    前記プロセッサは、
    前記車両の将来走行の設定区間における前記目標軌道の曲率変化量の積算値が大きいほど、広くなるように前記予測区間を調整することを、
    さらに実行するように構成されている請求項1~5のいずれか一項に記載の軌道処理システム。
  7. プロセッサ(11)を有し、車両(2)の将来走行における目標軌道(6)に、前記車両を追従させるための軌道処理を遂行する軌道処理装置であって、
    前記プロセッサは、
    複数の予測点(Pp)において前記車両の状態量を時系列に予測した予測軌道(7)を、前記目標軌道に近づけるように生成することと、
    前記予測軌道に従って前記車両を操作する操舵指令を、出力することとを、
    実行するように構成されており、
    前記予測軌道を生成することは、
    前記予測軌道を生成する予測区間(Rp)において連続する前記予測点同士の間隔を予測間隔(Δt、Δl)として、前記車両から離れるほど広くなるように複数の前記予測間隔を調整することを、含む軌道処理装置。
  8. 車両(2)の将来走行における目標軌道(6)に、前記車両を追従させるために、プロセッサ(11)に実行される軌道処理方法であって、
    複数の予測点(Pp)において前記車両の状態量を時系列に予測した予測軌道(7)を、前記目標軌道に近づけるように生成することと、
    前記予測軌道に従って前記車両を操作する操舵指令を出力することと、を含み、
    前記予測軌道を生成することは、
    前記予測軌道を生成する予測区間(Rp)において連続する前記予測点同士の間隔を予測間隔(Δt、Δl)として、前記車両から離れるほど広くなるように複数の前記予測間隔を調整することを、含む軌道処理方法。
  9. 記憶媒体(10)に記憶され、車両(2)の将来走行における目標軌道(6)に、前記車両を追従させるためにプロセッサに実行させる命令を含む軌道処理プログラムであって、
    前記命令は、
    複数の予測点(Pp)において前記車両の状態量を時系列に予測した予測軌道(7)を、前記目標軌道に近づけるように生成させることと、
    前記予測軌道に従って前記車両を操作する操舵指令を、出力させることと、を含み、
    前記予測軌道を生成させることは、
    前記予測軌道を生成させる予測区間(Rp)において連続する前記予測点同士の間隔を予測間隔(Δt、Δl)として、前記車両から離れるほど広くなるように複数の前記予測間隔を調整させることを、含む軌道処理プログラム。
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