JP2023012325A - メモリー制御装置、及び画像形成装置 - Google Patents

メモリー制御装置、及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】省エネモードでの揮発メモリーのセルフリフレッシュに費やされる消費電力をより低減させる。【解決手段】メモリー制御装置において、SOC51は、DRAM53に対するアクセス時間及びDRAM53に記憶されているデータ量に基づきDRAM53の動作率Mを算出し、この算出された動作率M及び温度センサー54により検出された雰囲気温度Htに基づきDRAM53の温度Tを算出し、DRAM53に対する書込み及び読込み動作を中断して省エネモードへと移行した場合に、DRAM53の温度Tに対応するセルフリフレッシュの周期を設定して、この設定された周期のセルフリフレッシュをDRAM53で行わせる。【選択図】図3

Description

本発明は、揮発メモリーのセルフリフレッシュを制御するメモリー制御装置及びそれを備える画像形成装置に関し、特に、揮発メモリーのセルフリフレッシュに費やされる消費電力を抑えるための技術に関する。
周知のように揮発メモリー(例えば、Dynamic Random Access Memory:DRAM)では、キャパシター(記憶素子)に蓄えられている電荷(情報)が放電されて失われるため、周期的に電荷をリフレッシュさせる必要がある。
特許文献1では、セルフリフレッシュ機能を有するSDRAMと、SDRAMを制御するプロセッサーとを備え、プロセッサーは、クロックが供給されているときに動作して、SDRAMに対して外部リフレッシュを行い、またクロックが供給されなくなると停止して、外部リフレッシュを行わず、これに伴ってSDRAMのリフレッシュが外部リフレッシュからセルフリフレッシュに切り替えられ、SDRAMに記憶されているプログラムが保持される。プロセッサーは、クロックの供給が再開されると、SDRAMに記憶されているプログラムを実行する。これにより、プロセッサーの消費電力が低減され、プログラムの再開を速やかに行うことが可能となる。
特開2010-205062号公報
しかしながら、上記特許文献1では、プロセッサーの消費電力を低減させ、プロセッサーによるプログラムの速やかなる再開を可能にしているが、DRAMのセルフリフレッシュに費やされる消費電力を低減させてはいない。
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、省エネモードでの揮発メモリーのセルフリフレッシュに費やされる消費電力をより低減させながらも、省エネモードからの復帰に際しては、揮発メモリーに記憶されているプログラム及びデータを直ちに利用できるようにすることを目的とする。
本発明の一局面にかかるメモリー制御装置は、揮発メモリーと、前記揮発メモリーの雰囲気温度を検出する温度検出部と、前記揮発メモリーに対するアクセス時間及び前記揮発メモリーに記憶されているデータ量に基づき前記揮発メモリーの動作率を算出し、前記算出された動作率及び前記温度検出部により検出された雰囲気温度に基づき前記揮発メモリーの温度を算出し、前記揮発メモリーに対する書込み及び読込み動作を中断して省エネモードへと移行した場合に、前記揮発メモリーの温度に対応する前記セルフリフレッシュの周期を設定して、前記設定された周期のセルフリフレッシュを前記揮発メモリーで行わせる制御部と、を備えるものである。
また、本発明の一局面にかかる画像形成装置は、上記本発明のメモリー制御装置と、画像を記録紙に形成する画像形成部と、を備えるものである。
本発明によれば、省エネモードでの揮発メモリーのセルフリフレッシュに費やされる消費電力をより低減させながらも、省エネモードからの復帰に際しては、揮発メモリーに記憶されているプログラム及びデータを直ちに利用することができる。
本発明の一実施形態にかかるメモリー制御装置が適用された画像形成装置を示す断面図である。 本実施形態の画像形成装置の主要内部構成を示す機能ブロック図である。 本実施形態の画像形成装置における制御ユニットの構成を示すブロック図である。 DRAMの動作率M及び温度センサーにより検出された雰囲気温度Htに対応するDRAMの温度Tの特性を示すグラフである。 DRAMのセルフリフレッシュを実行するための制御手順を示すフローチャートである。 DRAMに対する書込み及び読込みの動作の中断時点からの経過時間K及び温度センサーにより検出された雰囲気温度Htに対応するDRAMの温度Tの特性を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかるメモリー制御装置が適用された画像形成装置を示す断面図である。図1に示すように本実施形態の画像形成装置10は、例えばコピー機能、プリンター機能、ファクシミリ機能のような複数の機能を兼ね備えたMFP(複合機)である。この画像形成装置10は、画像読取部11と、画像形成部12とを備えている。
画像読取部11は、原稿の画像を光学的に読み取る撮像素子(CCDセンサー)を有しており、この撮像素子のアナログ出力がデジタル信号に変換されて、原稿の画像を示す画像データが生成される。
画像形成部12は、上記画像データによって示される画像を記録紙に形成するものであり、マゼンタ用の画像形成ユニット3M、シアン用の画像形成ユニット3C、イエロー用の画像形成ユニット3Y、及びブラック用の画像形成ユニット3Bkを備えている。各画像形成ユニット3M、3C、3Y、及び3Bkのいずれにおいても、感光体ドラム4の表面を均一帯電させ、感光体ドラム4の表面を露光して、感光体ドラム4の表面に静電潜像を形成し、感光体ドラム4の表面の静電潜像をトナー像に現像して、感光体ドラム4の表面のトナー像を中間転写ベルト5に1次転写する。これにより、カラーのトナー像が中間転写ベルト5上に形成される。このカラーのトナー像は、中間転写ベルト5と2次転写ローラー6の間のニップ域Nにおいて給紙部14から搬送路8を通じて搬送されてきた記録紙Pに2次転写される。
この後、定着装置15で記録紙Pが加熱及び加圧されて、記録紙P上のトナー像が熱圧着により定着され、更に記録紙Pが排出ローラー16を通じて排出トレイ17に排出される。
次に、図2は、本実施形態の画像形成装置10の主要内部構成を示すブロック図である。図2に示すように本実施形態の画像形成装置10は、画像読取部11と、画像形成部12と、表示部21と、操作部22と、タッチパネル23と、記憶部28と、制御ユニット29とを備えている。これらの構成要素は、互いにバスを通じてデータ又は信号の送受信が可能とされている。
表示部21は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機EL(OLED:Organic Light-Emitting Diode)ディスプレイなどから構成される。
操作部22は、テンキー、決定キー、スタートキーなどの物理キーを備えている。
表示部21の画面には、タッチパネル23が配置されている。タッチパネル23は、所謂抵抗膜方式や静電容量方式などのタッチパネルであって、タッチパネル23に対するユーザーの指などの接触(タッチ)をその接触位置とともに検知して、その接触位置の座標を示す検知信号を制御ユニット29の後述する制御部31などに出力する。
記憶部28は、SSD(Solid State Drive)又はHDD(Hard Disk Drive)などの大容量の記憶装置であって、各種のアプリケーションプログラムや種々のデータを記憶している。
制御ユニット29は、SOC(System on a chip)、ROM(Read Only Memory)、及びDRAM(Random Access Memory)などから構成される。制御ユニット29は、上記のROM又は記憶部28に記憶された制御プログラムが上記のSOCで実行されることにより、制御部31として機能する。
制御部31は、画像形成装置10を統括的に制御する。制御ユニット29は、画像読取部11、画像形成部12、表示部21、操作部22、タッチパネル23、及び記憶部28などと接続されている。制御部31は、これらの構成要素の動作制御や、該各構成要素との間での信号またはデータの送受信を行う。
制御部31は、画像形成装置10による画像形成に必要な各種の処理などを実行する処理部としての役割を果たす。また、制御部31は、タッチパネル23から出力される検知信号あるいは操作部22の物理キーの操作に基づき、ユーザーにより入力特許請求の範囲された操作指示を受け付ける。更に、制御部31は、表示部21の表示動作を制御する機能を有する。
このような構成の画像形成装置10において、例えば、ユーザーが、原稿を画像読取部11にセットし、操作部22のスタートキーを操作すると、制御部31は、画像読取部11により原稿の画像を読取らせて、この画像を画像形成部12により記録紙に印刷させる。
図3は、制御ユニット29の構成を概略的に示すブロック図である。図3に示すように制御ユニット29は、SOC51、ROM52、DRAM53、及び温度センサー54などを備えている。DRAM53は、特許請求の範囲における揮発メモリーの一例である。
SOC51は、プログラム及びデータをROM52から読み出してDRAM53に記憶させ、DRAM53に記憶されたプログラムを実行したり、データをDRAM53に対して書き込み及び読み出す。SOC51は、上記の制御部31として機能する。
更に、SOC51は、通常動作のときに、DRAM53に対する書込み及び読出し動作を行いつつ、DRAM53の外部リフレッシュを行う。また、SOC51は、画像形成装置10の消費電力を低減させるための省エネモードを設定すると、DRAM53のリフレッシュを外部リフレッシュからセルフリフレッシュに切り替える。省エネモードは、例えば操作部22又はタッチパネル23が操作されてない状態が一定時間継続したときに、SOC51が設定する。
温度センサー54は、DRAM53の周辺の雰囲気温度を検出する。
ここで、DRAM53のリフレッシュには、大きな電力が消費されるので、この消費電力を低減させるのが望ましい。
上記のように省エネモードが設定されると、SOC51は、DRAM53の書込み及び読込みの動作を停止し、DRAM53のリフレッシュを外部リフレッシュからセルフリフレッシュに切り替える。DRAM53の書込み及び読込みの動作が停止された状態では、DRAM53のセルフリフレッシュの周期が変更されても、SOC51の動作に対する影響がない。そして、DRAM53のセルフリフレッシュの周期が長くなると、DRAM53の消費電力が低減される。
また、DRAM53のキャパシターの電荷は、DRAM53の温度が低くなる程、放電され難くなって、放電に要する時間が長くなる。このため、DRAM53の温度が低いときには、セルフリフレッシュの周期を長くして、DRAM53の消費電力を低減させることが可能である。
そこで、SOC51は、DRAM53に対する書込み及び読込み動作を中断させて、省エネモードへと移行するときに、DRAM53の温度が低いか否かを判定し、DRAM53の温度が予め定められた温度よりも高いと判定すると、セルフリフレッシュの周期を通常周期Qnに設定する。SOC51は、またDRAM53の温度が上記予め定められた温度以下と判定すると、セルフリフレッシュの周期を通常周期Qnよりも長い周期Qgに設定する。これにより、り、DRAM53の消費電力を低減させる。
ただし、セルフリフレッシュの周期が長くなり過ぎると、DRAM53のキャパシター(記憶素子)に蓄えられている電荷が著しく減少して、電荷を正しくリフレッシュさせることができなくなる。
このため、キャパシターの電荷を正しくリフレッシュさせることが可能なセルフリフレッシュの最長周期Qxを実験などにより予め測定して設定しておく。上記のようにDRAM53の温度が低くなる程、キャパシターの電荷の放電に要する時間が長くなるので、その最長周期Qxは、DRAM53の温度が低い状態で設定されるものとする。
SOC51は、DRAM53の温度が上記予め定められた温度よりも低いと判定すると、セルフリフレッシュの周期を、通常周期Qnよりも長くかつ最長周期Qxを超えない範囲の周期Qgに設定して、DRAM53の消費電力を低減させる。
すなわち、DRAM53の温度が低くなる程、キャパシターの電荷が放電され難くなることに着眼し、DRAM53に対する書込み及び読込み動作が中断されて省エネモードへと移行されたときにDRAM53の温度が低い場合は、セルフリフレッシュの周期を、通常周期Qnよりも長くかつ最長周期Qxを超えない範囲の周期Qgに設定して、DRAM53の消費電力を低減させている。
本発明の一実施形態に係るメモリー制御装置は、揮発メモリーとしてのDRAM53と、温度検出部としての温度センサー54と、SOC51とを少なくとも備えてなる。なお、本実施形態では、ROM52及びSOC51が特許請求の範囲における制御部の一例となる。
図4に示すグラフは、DRAM53の動作率M及び温度センサー54により検出された雰囲気温度Htに対応するDRAM53の温度Tの特性を示すグラフである。図4に示すグラフにおいて、横軸はDRAM53の動作率Mを示し、縦軸はDRAM53の温度Tを示す。また、特性線S1は、雰囲気温度Htが60℃~40℃のときの動作率Mに対する温度Tの変化を示す。更に、特性線S2は、雰囲気温度Htが39℃~20℃のときの動作率Mに対する温度Tの変化を示し、特性線S3は、雰囲気温度Htが19℃~0℃のときの動作率Mに対する温度Tの変化を示す。なお、各特性線S1、S2、S3は、実験により予め測定されて求めたものである。
DRAM53の動作率Mは、DRAM53に対するアクセス時間(書込み及び読込みの時間)及びDRAM53に記憶されているデータ量に応じて変化し、アクセス時間及びデータ量が大きくなる程、動作率Mが大きくなり、DRAM53の温度Tが高くなる。また、雰囲気温度Htが高くなる程、DRAM53の温度Tも高くなる。
例えば、雰囲気温度Htが60℃~40℃である場合、DRAM53の動作率MとDRAM53の温度Tが特性線S1により対応付けられ、DRAM53の動作率Mがm1のときに、DRAM53の温度Tがt1となり、動作率Mが変動すると、特性線S1により対応付けられている温度Tも変動する。また、雰囲気温度Htが39℃~20℃である場合、DRAM53の動作率MとDRAM53の温度Tが特性線S2により対応付けられ、DRAM53の動作率Mがm2のときに、DRAM53の温度Tがt2となり、動作率Mが変動すると、特性線S2により対応付けられている温度Tも変動する。同様に、雰囲気温度Htが19℃~0℃である場合、DRAM53の動作率MとDRAM53の温度Tが特性線S3により対応付けられ、DRAM53の動作率Mがm3のときに、DRAM53の温度Tがt3となり、動作率Mが変動すると、特性線S3により対応付けられている温度Tも変動する。
ROM52には、図4のグラフにおける各特性線S1、S2、S3によって示されるDRAM53の動作率M、温度センサー54により検出された雰囲気温度Ht、及びDRAM53の温度Tの対応関係を示すデータが予め記憶されている。
SOC51は、DRAM53に対する書込み及び読込み動作の中断時に、DRAM53に対するアクセス時間(書込み及び読込みの時間)及びDRAM53に記憶されているデータ量に基づきDRAM53の動作率Mを算出する。そして、SOC51は、ROM52に記憶されている図4のグラフに示されるデータを参照して、DRAM53の動作率M及び温度センサー54により検出された雰囲気温度Htに対応するDRAM53の温度Tを取得する。
SOC51は、DRAM53の温度Tを取得すると、DRAM53の温度Tを予め設定された温度閾値θと比較し、DRAM53の温度Tが温度閾値θ以下の場合に、DRAM53のセルフリフレッシュの周期を、通常周期Qnよりも長く、かつキャパシターの電荷を正しくリフレッシュさせることが可能なセルフリフレッシュの最長周期Qxを超えない範囲の周期Qgに変更する。例えば、DRAM53のセルフリフレッシュの長い周期Qgとして、通常周期Qnよりも10%程長くて、セルフリフレッシュの最長周期Qxを超えない周期が設定される。すなわち、SOC51は、DRAM53の温度Tが温度閾値θ以下の場合に、DRAM53のセルフリフレッシュの周期を、予め定められた時間だけ長くする。これにより、DRAM53の消費電力を低減させる。
なお、図4のグラフでは、雰囲気温度Htが60℃~40℃のときの特性線S1、雰囲気温度Htが39℃~20℃のときの特性線S2、雰囲気温度Htが19℃~0℃のときの特性線S3を示しているが、雰囲気温度Htをより細かく区分して、より多くの特性線を実験により予め求めておき、これらの特性線別に、動作率M、雰囲気温度Ht、及び温度Tの対応関係を示すデータをROM52に記憶させてもよい。これにより、DRAM53の動作率M及び温度センサー54により検出された雰囲気温度Htに対するDRAM53の温度Tをより正確に取得することが可能となる。
また、SOC51は、DRAM53に対する書込み及び読込み動作を中断させる前に、通常動作への復帰に用いられるプログラム及びデータをDRAM53の規定領域に記憶させておき、この状態で、DRAM53の規定領域のみに対してセルフリフレッシュを行わせる。
これにより、DRAM53のセルフリフレッシュに消費される電力をより低減させながらも、省エネモードからの復帰に際しては、プログラム及びデータをDRAM53から直ちに読み出して利用することが可能となる。
次に、上記のようなDRAM53のセルフリフレッシュを実行するための制御手順を、図5に示すフローチャートを参照しつつ整理して説明する。
SOC51は、通常動作に際し、一定期間毎に、DRAM53に対するアクセス時間(書込み及び読込みの時間)及びDRAM53に記憶されているデータ量を判定し(S101)、省エネモードへの移行を待機している(S102「No」)。
SOC51は、省エネモードへの移行を判定すると(S102「Yes」)、通常動作への復帰に用いられるプログラム及びデータをDRAM53の規定領域に記憶させる(S103)。
そして、SOC51は、DRAM53に対する書込み及び読込み動作を中断させて、S101で判定したDRAM53に対するアクセス時間(書込み及び読込みの時間)及びDRAM53に記憶されているデータ量に基づきDRAM53の動作率Mを算出する(S104)。また、SOC51は、温度センサー54により検出された雰囲気温度Htを取得し(S105)、ROM52に記憶されている図4のグラフに示されるデータを参照して、DRAM53の動作率M及び温度センサー54により検出された雰囲気温度Htに対応するDRAM53の温度Tを取得する(S106)。
SOC51は、DRAM53の温度Tが予め設定された温度閾値θ以下であるか否かを判定する(S107)。SOC51は、DRAM53の温度Tが温度閾値θを超えていると判定した場合に(S107「No」)、DRAM53のセルフリフレッシュの周期として通常周期Qnを設定する(S108)。更に、SOC51は、DRAM53におけるデータ又はプログラムが記憶されている規定領域に対する通常周期QnのセルフリフレッシュをDRAM53に指示して、DRAM53により通常周期Qnのセルフリフレッシュを該DRAM53の規定領域に対して実行させる(S109)。
また、SOC51は、DRAM53の温度Tが温度閾値θ以下であると判定した場合に(S107「Yes」)、DRAM53のセルフリフレッシュの周期として、通常周期Qnよりも長くかつキャパシターの電荷を正しくリフレッシュさせることが可能なセルフリフレッシュの最長周期Qxを超えない範囲の周期Qgを設定する(S110)。SOC51は、DRAM53の規定領域に対するその長い周期QgのセルフリフレッシュをDRAM53に指示して、DRAM53によりその長い周期Qgのセルフリフレッシュを該DRAM53の規定領域に対して実行させる(S111)。
この後、SOC51は、通常動作への復帰を待機し(S112「No」)、通常動作への復帰を判定すると(S112「Yes」)、DRAM53のセルフリフレッシュを停止させて(S113)、データ又はプログラムをDRAM53の規定領域から読み出し(S114)、通常動作に復帰する(S115)。
このように本実施形態では、DRAM53に対する書込み及び読込み動作が中断されて、省エネモードへと移行されときに、DRAM53の温度が低ければ、セルフリフレッシュの周期を、通常周期Qnよりも長くかつ最長周期Qxを超えない範囲の周期Qgに設定し、またDRAM53に対する書込み及び読込み動作を中断させる前に、通常動作への復帰に用いられるプログラム及びデータをDRAM53の規定領域に記憶させ、DRAM53の規定領域のみに対してその長い周期Qgのセルフリフレッシュを行わせている。これにより、DRAM53のセルフリフレッシュに消費される電力をより低減させながらも、省エネモードからの復帰に際しては、プログラム及びデータをDRAM53から直ちに読み出して利用することが可能となる。
尚、上記実施形態では、DRAM53の温度Tが温度閾値θ以下である場合に、DRAM53のセルフリフレッシュの周期を、通常周期Qnよりも長くかつ最長周期Qxを超えない範囲の周期Qgに設定しているが、温度閾値θに対してDRAM53の温度Tが低くなる程、DRAM53のセルフリフレッシュの周期を徐々に長くしてもよい。例えば、SOC51は、DRAM53の温度Tが温度閾値θ以下であると判定した場合に、温度閾値θに対するDRAM53の温度Tの温度差を算出し、温度差が-1℃であれば、DRAM53のセルフリフレッシュの周期を10%長くし、温度差が-2℃であれば、DRAM53のセルフリフレッシュの周期を20%長くするというように、温度差が-1℃低くなる毎に、DRAM53のセルフリフレッシュの周期を、最長周期Qxを超えない範囲において10%ずつ長く設定する。
また、上記実施形態では、DRAM53に対する書込み及び読込みの動作の中断時に、図4のグラフに示されるデータに基づき、SOC51は、DRAM53の動作率M及び温度センサー54により検出された雰囲気温度Htに対応するDRAM53の温度Tを取得し、この温度Tが温度閾値θ以下である場合に、DRAM53のセルフリフレッシュの周期を長くしているが、DRAM53に対する書込み及び読込みの動作が中断されてから省エネモードが設定されるまでの間に、放熱によりDRAM53の温度Tが低下する。このため、SOC51は、その間の放熱により低下したDRAM53の温度Tを取得して、この温度Tに基づきDRAM53のセルフリフレッシュの周期を設定してもよい。
図6に示すグラフは、DRAM53に対する書込み及び読込みの動作の中断時点からの経過時間K及び温度センサー54により検出された雰囲気温度Htに対応するDRAM53の温度Tの特性を示すグラフである。図6に示すグラフにおいて、横軸はDRAM53に対する書込み及び読込みの動作の中断時点からの経過時間Kを示し、縦軸はDRAM53の温度Tを示す。また、特性線S11は、雰囲気温度Htが19℃~0℃のときの経過時間Kに対する温度Tの変化を示し、特性線S12は、雰囲気温度Htが39℃~20℃のときの経過時間Kに対する温度Tの変化を示し、特性線S13は、雰囲気温度Htが60℃~40℃のときの経過時間Kに対する温度Tの変化を示している。
縦軸と各特性線S11、S12、S13との交点の温度Tは、DRAM53に対する書込み及び読込みの動作の中断時点でのDRAM53の温度Tを示している。この中断時点でのDRAM53の温度Tが上下に変動すると、各特性線S11、S12、S13が上下に平行移動されて、縦軸と各特性線S11、S12、S13との交点の温度Tが中断時点でのDRAM53の温度Tに一致するようにされる。
例えば、雰囲気温度Htが19℃~0℃である場合、DRAM53が良好に放熱されて、DRAM53の温度Tが経過時間Kに伴い特性線S11に沿って速やかに低下する。また、雰囲気温度Htが39℃~20℃である場合、DRAM53がやや良好に放熱されて、DRAM53の温度Tが経過時間Kに伴い特性線S12に沿って低下する。更に、雰囲気温度Htが60℃~40℃である場合、DRAM53が徐々に放熱されて、DRAM53の温度Tが経過時間Kに伴い特性線S13に沿って緩やかに低下する。
そして、雰囲気温度Htが19℃~0℃である場合、経過時間Kが短いうちにDRAM53の温度Tが温度閾値θ以下となるので、DRAM53のセルフリフレッシュの周期が長い周期Qgに設定され易い傾向となる。また、雰囲気温度Htが39℃~20℃である場合、経過時間Kが長くなってからDRAM53の温度Tが温度閾値θ以下となるので、DRAM53のセルフリフレッシュの周期が長い周期Qgにやや設定され難い傾向となる。更に、雰囲気温度Htが60℃~40℃である場合、経過時間Kが十分に長くならなければ、DRAM53の温度Tが温度閾値θ以下とならず、温度Tが温度閾値θ以下となる以前に省エネモードが開始されることがあり、この場合には、SOC51は、DRAM53のセルフリフレッシュの周期を通常周期Qnに設定する。
また、上記実施形態では、画像形成装置10を例示しているが、本発明をプリンターあるいはコンピューターなどの他の電子機器に適用することが可能である。
また、図1乃至図6を用いて説明した上記実施形態の構成及び処理は、本発明の一例に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。
10 画像形成装置
11 画像読取部
12 画像形成部
21 表示部
22 操作部
23 タッチパネル
28 記憶部
29 制御ユニット
31 制御部

Claims (6)

  1. 揮発メモリーと、
    前記揮発メモリーの雰囲気温度を検出する温度検出部と、
    前記揮発メモリーに対するアクセス時間及び前記揮発メモリーに記憶されているデータ量に基づき前記揮発メモリーの動作率を算出し、前記算出された動作率及び前記温度検出部により検出された雰囲気温度に基づき前記揮発メモリーの温度を算出し、前記揮発メモリーに対する書込み及び読込み動作を中断して省エネモードへと移行した場合に、前記揮発メモリーの温度に対応する前記セルフリフレッシュの周期を設定して、前記設定された周期のセルフリフレッシュを前記揮発メモリーで行わせる制御部と、を備えるメモリー制御装置。
  2. 前記制御部は、前記算出された揮発メモリーの温度が予め設定された閾値以下の場合に、前記セルフリフレッシュの周期を予め定められた時間だけ長く設定する処理を行う請求項1に記載のメモリー制御装置。
  3. 前記制御部は、前記算出された揮発メモリーの温度が低くなる程、前記予め定められた時間を長く設定する請求項1に記載のメモリー制御装置。
  4. 前記制御部は、前記揮発メモリーに対する書込み及び読込み動作を中断して前記省エネモードへと移行する前に、前記揮発メモリーに対する書込み及び読込み動作の復帰に用いられるデータ及びプログラムを前記揮発メモリーの予め設定された規定領域に記憶させ、前記規定領域のみに対して前記設定された周期のセルフリフレッシュを前記揮発メモリーで行わせる請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のメモリー制御装置。
  5. 前記制御部は、前記揮発メモリーに対する書込み及び読込み動作の中断時に、前記算出された動作率及び前記温度検出部により検出された雰囲気温度に基づき前記揮発メモリーの温度を算出し、前記算出された温度を前記中断時から前記省エネモードの開始時までの経過時間に応じて補正して、前記補正された温度に対応する前記セルフリフレッシュの周期を設定する請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載のメモリー制御装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載のメモリー制御装置と、
    画像を記録紙に形成する画像形成部と、を備える画像形成装置。
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