JP2023011243A - ターゲット物質補給装置、極端紫外光生成装置、及び電子デバイスの製造方法 - Google Patents

ターゲット物質補給装置、極端紫外光生成装置、及び電子デバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ターゲット物質にパルスレーザ光を照射することによりプラズマ化して極端紫外光を出力する極端紫外光生成装置に用いるターゲット物質補給装置を提供する。【解決手段】固体ターゲット物質27aを収容する第1の容器C1と、第1の容器から供給された固体ターゲット物質が通過する第1の経路41と、第1の容器から第1の経路への固体ターゲット物質の供給を抑制する第1の状態及び第1の容器から第1の経路への固体ターゲット物質の供給を許容する第2の状態を切り替え可能な第1の供給切替装置61と、第1の経路に接続された第1のバルブV1と、第1のバルブに接続され、第1のバルブを通過した固体ターゲット物質が通過する第2の経路42と、第2の経路で固体ターゲット物質が詰まったことを示す第1の検出信号を出力する第1の検出器81と、第1の検出信号に基づいて第1の供給切替装置を第1の状態に制御するプロセッサ80と、を備える。【選択図】図4

Description

本開示は、ターゲット物質補給装置、極端紫外光生成装置、及び電子デバイスの製造方法に関する。
近年、半導体プロセスの微細化に伴って、半導体プロセスの光リソグラフィにおける転写パターンの微細化が急速に進展している。次世代においては、70nm~45nmの微細加工、さらには32nm以下の微細加工が要求されるようになる。このため、例えば32nm以下の微細加工の要求に応えるべく、波長13nm程度の極端紫外(EUV)光を生成する極端紫外光生成装置と縮小投影反射光学系(reduced projection reflection optics)とを組み合わせた露光装置の開発が期待されている。
EUV光生成装置としては、ターゲット物質にパルスレーザ光を照射することによって生成されるプラズマが用いられるLPP(Laser Produced Plasma)式の装置と、放電によって生成されるプラズマが用いられるDPP(Discharge Produced Plasma)式の装置と、シンクロトロン放射光が用いられるSR(Synchrotron Radiation)式の装置との3種類の装置が提案されている。
特開2015-053292号公報 特開2007-014822号公報 特開2000-354652号公報 特開平06-054942号公報 特開2002-177607号公報 特開平10-314375号公報
概要
本開示の1つの観点に係るターゲット物質補給装置は、ターゲット物質にパルスレーザ光を照射することによりターゲット物質をプラズマ化して極端紫外光を出力する極端紫外光生成装置に用いるターゲット物質補給装置であって、固体ターゲット物質を収容する第1の容器と、第1の容器から供給された固体ターゲット物質が通過する第1の経路と、第1の容器から第1の経路への固体ターゲット物質の供給を抑制する第1の状態及び第1の容器から第1の経路への固体ターゲット物質の供給を許容する第2の状態を切り替え可能な第1の供給切替装置と、第1の経路に接続された第1のバルブと、第1のバルブに接続され、第1のバルブを通過した固体ターゲット物質が通過する第2の経路と、第2の経路で固体ターゲット物質が詰まったことを示す第1の検出信号を出力する第1の検出器と、第1の検出信号に基づいて第1の供給切替装置を第1の状態に制御するプロセッサと、を備える。
本開示の1つの観点に係る電子デバイスの製造方法は、固体ターゲット物質を収容する第1の容器と、第1の容器から供給された固体ターゲット物質が通過する第1の経路と、第1の容器から第1の経路への固体ターゲット物質の供給を抑制する第1の状態及び第1の容器から第1の経路への固体ターゲット物質の供給を許容する第2の状態を切り替え可能な第1の供給切替装置と、第1の経路に接続された第1のバルブと、第1のバルブに接続され、第1のバルブを通過した固体ターゲット物質が通過する第2の経路と、第2の経路で固体ターゲット物質が詰まったことを示す第1の検出信号を出力する第1の検出器と、第1の検出信号に基づいて第1の供給切替装置を第1の状態に制御するプロセッサと、を備えるターゲット物質補給装置と、ターゲット物質補給装置によって補給された固体ターゲット物質を溶融して溶融ターゲット物質を生成するリザーバと、溶融ターゲット物質を出力するノズルと、ノズルから出力されて所定領域に到達した溶融ターゲット物質にパルスレーザ光を照射するレーザ装置と、所定領域に生成されたプラズマから放出される極端紫外光を集光するEUV集光ミラーと、を備える極端紫外光生成装置によって極端紫外光を生成し、極端紫外光を露光装置に出力し、電子デバイスを製造するために、露光装置内で感光基板上に極端紫外光を露光することを含む。
本開示の1つの観点に係る電子デバイスの製造方法は、固体ターゲット物質を収容する第1の容器と、第1の容器から供給された固体ターゲット物質が通過する第1の経路と、第1の容器から第1の経路への固体ターゲット物質の供給を抑制する第1の状態及び第1の容器から第1の経路への固体ターゲット物質の供給を許容する第2の状態を切り替え可能な第1の供給切替装置と、第1の経路に接続された第1のバルブと、第1のバルブに接続され、第1のバルブを通過した固体ターゲット物質が通過する第2の経路と、第2の経路で固体ターゲット物質が詰まったことを示す第1の検出信号を出力する第1の検出器と、第1の検出信号に基づいて第1の供給切替装置を第1の状態に制御するプロセッサと、を備えるターゲット物質補給装置と、ターゲット物質補給装置によって補給された固体ターゲット物質を溶融して溶融ターゲット物質を生成するリザーバと、溶融ターゲット物質を出力するノズルと、ノズルから出力されて所定領域に到達した溶融ターゲット物質にパルスレーザ光を照射するレーザ装置と、所定領域に生成されたプラズマから放出される極端紫外光を集光するEUV集光ミラーと、を備える極端紫外光生成装置によって生成した極端紫外光をマスクに照射してマスクの欠陥を検査し、検査の結果を用いてマスクを選定し、選定したマスクに形成されたパターンを感光基板上に露光転写することを含む。
本開示のいくつかの実施形態を、単なる例として、添付の図面を参照して以下に説明する。
図1は、例示的なLPP式のEUV光生成システムの構成を概略的に示す。 図2は、比較例に係るターゲット供給装置の構成を概略的に示す。 図3は、供給管とそれらの間に配置されたバルブの断面を概略的に示す。 図4は、第1の実施形態に係るターゲット供給装置の構成を概略的に示す。 図5は、ロードロック室の構成を概略的に示す。 図6は、ロードロック室の構成を概略的に示す。 図7は、第1の実施形態におけるEUV光の生成手順を示すフローチャートである。 図8は、第1の実施形態における固体ターゲット物質の詰まりの検出手順を示すフローチャートである。 図9は、第1の実施形態の変形例に係るターゲット供給装置の構成を概略的に示す。 図10は、第2の実施形態に係るターゲット供給装置の構成を概略的に示す。 図11は、供給管に配置される検出器及び加振装置の一例を示す。 図12は、第2の実施形態における固体ターゲット物質の詰まりの検出手順を示すフローチャートである。 図13は、第3の実施形態に係るターゲット供給装置の構成を概略的に示す。 図14は、第4の実施形態に係るターゲット供給装置の構成を概略的に示す。 図15は、第5の実施形態に係るターゲット供給装置の構成を概略的に示す。 図16は、第6の実施形態における検出器の構成を概略的に示す。 図17は、第7の実施形態における検出器の構成を概略的に示す。 図18は、第8の実施形態における検出器の構成を概略的に示す。 図19は、第9の実施形態における検出器の構成を概略的に示す。 図20は、EUV光生成システムに接続された露光装置の構成を概略的に示す。 図21は、EUV光生成システムに接続された検査装置の構成を概略的に示す。
実施形態
<内容>
1.EUV光生成システム11の全体説明
1.1 構成
1.2 動作
2.比較例
2.1 構成
2.1.1 リザーバタンクC1
2.1.2 ロードロック室C2
2.1.3 圧力タンクC3
2.2 動作
2.3 課題
3.固体ターゲット物質27aが詰まった場合に固体ターゲット物質27aの供給を停止するターゲット供給装置26
3.1 構成
3.2 動作
3.2.1 固体ターゲット物質27aの補給
3.2.2 固体ターゲット物質27aの詰まりの検出
3.3 変形例
3.4 作用
4.固体ターゲット物質27aが詰まった場合に加振装置91~93を作動させるターゲット供給装置26
4.1 構成
4.2 固体ターゲット物質27aの詰まりの検出
4.3 作用
5.バルブV1を取り外すための継手F1、F2、M1、及びM2を備えたターゲット供給装置26
5.1 構成
5.2 動作
5.3 作用
6.ロードロック室C2及びバルブV2を取り外すための継手F3~F6及びM3~M6を備えたターゲット供給装置26
6.1 構成
6.2 動作
6.3 作用
7.継手F1~F6及びM1~M6と、加振装置91~93とを備えたターゲット供給装置26
7.1 構成
7.2 動作
8.検出器81の構成例
8.1 渦電流式の検出器81a
8.1.1 構成
8.1.2 作用
8.2 静電容量式の検出器81b
8.2.1 構成
8.2.2 作用
8.3 光学式の検出器81d
8.3.1 構成
8.3.2 作用
8.4 光ファイバ81j及び81kを含む検出器81i
8.4.1 構成
8.4.2 作用
9.その他
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。以下に説明される実施形態は、本開示のいくつかの例を示すものであって、本開示の内容を限定するものではない。また、各実施形態で説明される構成及び動作の全てが本開示の構成及び動作として必須であるとは限らない。なお、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、重複する説明を省略する。
1.EUV光生成システム11の全体説明
1.1 構成
図1に、例示的なLPP式のEUV光生成システム11の構成を概略的に示す。EUV光生成装置1は、レーザ装置3とともに用いられる。本開示においては、EUV光生成装置1及びレーザ装置3を含むシステムを、EUV光生成システム11と称する。EUV光生成装置1は、チャンバ2及びターゲット供給装置26を含む。チャンバ2は、密閉可能な容器である。ターゲット供給装置26は、ターゲット物質をチャンバ2内部に供給する。ターゲット物質の材料は、スズ、テルビウム、ガドリニウム、リチウム、キセノン、又は、それらの内のいずれか2つ以上の組合せを含んでもよい。
チャンバ2の壁には、貫通孔が備えられている。その貫通孔は、ウインドウ21によって塞がれ、ウインドウ21をレーザ装置3から出力されるパルスレーザ光32が透過する。チャンバ2の内部には、回転楕円面形状の反射面を備えたEUV集光ミラー23が配置される。EUV集光ミラー23は、第1及び第2の焦点を備える。EUV集光ミラー23の表面には、モリブデンとシリコンとが交互に積層された多層反射膜が形成される。EUV集光ミラー23は、その第1の焦点がプラズマ生成領域25に位置し、その第2の焦点が中間集光点292に位置するように配置される。EUV集光ミラー23の中央部には貫通孔24が備えられ、貫通孔24をパルスレーザ光33が通過する。
EUV光生成装置1は、プロセッサ5、ターゲットセンサ4等を含む。プロセッサ5は、制御プログラムが記憶されたメモリ501と、制御プログラムを実行するCPU(central processing unit)502と、を含む処理装置である。プロセッサ5は本開示に含まれる各種処理を実行するために特別に構成又はプログラムされている。ターゲットセンサ4は、ターゲット27の存在、軌跡、位置、速度の内の少なくとも1つを検出する。ターゲットセンサ4は、撮像機能を備えてもよい。
また、EUV光生成装置1は、チャンバ2の内部とEUV光利用装置6の内部とを連通させる接続部29を含む。EUV光利用装置6の例については、図20及び図21を参照しながら後述する。接続部29内部には、アパーチャが形成された壁291が備えられる。壁291は、そのアパーチャがEUV集光ミラー23の第2の焦点に位置するように配置される。
さらに、EUV光生成装置1は、レーザ光伝送装置34、レーザ光集光ミラー22、ターゲット27を回収するためのターゲット回収部28等を含む。レーザ光伝送装置34は、レーザ光の伝送状態を規定するための光学素子と、この光学素子の位置、姿勢等を調整するためのアクチュエータとを備える。
1.2 動作
図1を参照して、EUV光生成システム11の動作を説明する。レーザ装置3から出力されたパルスレーザ光31は、レーザ光伝送装置34を経て、パルスレーザ光32としてウインドウ21を透過してチャンバ2内に入射する。パルスレーザ光32は、チャンバ2内のレーザ光経路に沿って進み、レーザ光集光ミラー22で反射されて、パルスレーザ光33としてターゲット27に照射される。
ターゲット供給装置26は、ターゲット物質を含むターゲット27をチャンバ2内部のプラズマ生成領域25に向けて出力する。ターゲット27には、パルスレーザ光33が照射される。パルスレーザ光33が照射されたターゲット27はプラズマ化し、そのプラズマから放射光251が放射される。放射光251に含まれるEUV光は、EUV集光ミラー23によって他の波長域の光に比べて高い反射率で反射される。EUV集光ミラー23によって反射されたEUV光を含む反射光252は、中間集光点292で集光され、EUV光利用装置6に出力される。なお、1つのターゲット27に、パルスレーザ光33に含まれる複数のパルスが照射されてもよい。
プロセッサ5は、EUV光生成システム11全体を制御する。プロセッサ5は、ターゲットセンサ4の検出結果を処理する。ターゲットセンサ4の検出結果に基づいて、プロセッサ5は、ターゲット27が出力されるタイミング、ターゲット27の出力方向等を制御する。さらに、プロセッサ5は、レーザ装置3の発振タイミング、パルスレーザ光32の進行方向、パルスレーザ光33の集光位置等を制御する。上述の様々な制御は単なる例示に過ぎず、必要に応じて他の制御が追加されてもよい。
2.比較例
2.1 構成
図2は、比較例に係るターゲット供給装置26の構成を概略的に示す。本開示の比較例とは、出願人のみによって知られていると出願人が認識している形態であって、出願人が自認している公知例ではない。図2に示されるように、比較例に係るターゲット供給装置26は、ターゲット物質補給装置26aと、圧力タンクC3と、を含む。ターゲット物質補給装置26aは、リザーバタンクC1と、ロードロック室C2と、ターゲット供給プロセッサ60と、供給管41~44と、ガスボンベG1及びG2と、圧力調節器62と、を含む。
ターゲット供給プロセッサ60は、制御プログラムが記憶されたメモリ601と、制御プログラムを実行するCPU602と、を含む処理装置である。ターゲット供給プロセッサ60は本開示におけるプロセッサに相当する。ターゲット供給プロセッサ60は本開示に含まれる各種処理を実行するために特別に構成又はプログラムされている。
2.1.1 リザーバタンクC1
リザーバタンクC1は、スズなどの固体ターゲット物質27aを収容する容器である。固体ターゲット物質27aは、例えば、互いにほぼ同じ大きさの球形の粒であってもよい。リザーバタンクC1は本開示における第1の容器に相当する。リザーバタンクC1の内部の温度はターゲット物質の融点より低い温度である。リザーバタンクC1は、配管L9を介してガスボンベG2に接続されている。ガスボンベG2は、アルゴンガス、ヘリウムガスなどの希ガスをパージガスとして収容している。ガスボンベG2に収容されたパージガスは、リザーバタンクC1の内部に供給される。リザーバタンクC1の内部の圧力は、大気圧と同程度の圧力である。
リザーバタンクC1は、供給管41及び42を介してロードロック室C2に接続されている。供給管41及び42の間にバルブV1が接続されている。供給管41及び42はそれぞれ本開示における第1及び第2の経路に相当し、バルブV1は本開示における第1のバルブに相当する。
2.1.2 ロードロック室C2
ロードロック室C2は、リザーバタンクC1から供給される固体ターゲット物質27aを収容する容器である。ロードロック室C2は本開示における第2の容器に相当する。ロードロック室C2の内部の温度はターゲット物質の融点より低い温度である。
ロードロック室C2は、供給管43及び44を介して圧力タンクC3に接続されている。供給管43及び44の間にバルブV2が接続されている。供給管43及び44はそれぞれ本開示における第3及び第4の経路に相当し、バルブV2は本開示における第2のバルブに相当する。
2.1.3 圧力タンクC3
圧力タンクC3は、ロードロック室C2から供給されるターゲット物質を収容する容器である。圧力タンクC3は本開示における第3の容器に相当する。圧力タンクC3は、加圧ガス配管L0を介してガスボンベG1に接続されている。ガスボンベG1は、アルゴンガス、ヘリウムガスなどの高圧の希ガスを加圧ガスとして収容している。加圧ガス配管L0には圧力調節器62が配置されている。圧力計Pの出力に基づいてターゲット供給プロセッサ60が圧力調節器62を制御することにより、圧力タンクC3の内部の圧力が大気圧より高い所定の圧力に調節される。
圧力タンクC3には、ヒーター71と、ノズル72と、レベルセンサ74と、が配置されている。
ヒーター71は、図示しない電源に接続されており、圧力タンクC3の内部をターゲット物質の融点より高い所定温度にまで加熱する。圧力タンクC3に配置された図示しない温度センサの出力に基づいて電源が制御されることにより、圧力タンクC3の内部の温度が制御される。これにより、圧力タンクC3において固体ターゲット物質27aが溶融されて溶融ターゲット物質が生成される。
ノズル72は、圧力タンクC3の重力方向における下端部に配置されている。ノズル72の先端は、チャンバ2(図1参照)の内部に開口している。圧力タンクC3の内部の溶融ターゲット物質は、圧力調節器62から供給される加圧ガスとチャンバ2の内部の圧力との圧力差によって、ノズル72の先端の開口から出力される。ピエゾ素子73によってノズル72に振動を与えると、ノズル72から出力されたジェット状の溶融ターゲット物質が液滴状に分離され、ターゲット27となる。レベルセンサ74は、圧力タンクC3の内部の溶融ターゲット物質の液面位置を検出する。
2.2 動作
圧力タンクC3の内部の溶融ターゲット物質の液面位置が閾値未満になったことをレベルセンサ74が検出した場合に、リザーバタンクC1からの固体ターゲット物質27aの供給が行われる。
比較例においては、以下のようにして、リザーバタンクC1の内部の固体ターゲット物質27aがロードロック室C2を介して圧力タンクC3に供給される。
リザーバタンクC1に収容された固体ターゲット物質27aの一部をロードロック室C2に供給するために、ターゲット供給プロセッサ60がバルブV1を開ける。このとき、圧力タンクC3の内部を高圧に維持するために、バルブV2は閉められている。固体ターゲット物質27aは、リザーバタンクC1からロードロック室C2まで移動する。所望量の固体ターゲット物質27aがリザーバタンクC1からロードロック室C2に移動したら、ターゲット供給プロセッサ60は、バルブV1を閉める。
次に、ロードロック室C2に収容された固体ターゲット物質27aを圧力タンクC3に供給するために、ターゲット供給プロセッサ60がバルブV2を開ける。固体ターゲット物質27aは、ロードロック室C2から圧力タンクC3まで移動する。圧力タンクC3に供給された固体ターゲット物質27aは溶融し、すでに圧力タンクC3に収容され溶融していたターゲット物質と混ざり合う。ヒーター71によって、圧力タンクC3の内部の温度の低下が抑制される。
バルブV2を開けたときには、圧力タンクC3の内部のガスの一部がロードロック室C2に移動して、圧力タンクC3の内部の圧力が一時的に低下する。バルブV2を開ける前にバルブV1を閉めれば、圧力タンクC3の内部の高圧のガスがバルブV1からリザーバタンクC1へ向けて流れることを防止できる。また、ガスボンベG1の内部の加圧ガスが圧力調節器62を介して圧力タンクC3に供給されることにより、圧力タンクC3の内部の圧力が回復する。
比較例によれば、ほぼ大気圧であるリザーバタンクC1の内部に収容されている固体ターゲット物質27aを、高圧の圧力タンクC3の内部に供給できる。圧力タンクC3の内部のターゲット物質が消費されても、圧力タンクC3を交換せずにターゲット物質を補給できるので、EUV光生成装置1の停止時間を低減することができる。
2.3 課題
図3は、供給管41及び42とそれらの間に配置されたバルブV1の断面を概略的に示す。供給管41~44において固体ターゲット物質27aが詰まる場合がある。固体ターゲット物質27aが詰まると、後続の固体ターゲット物質27aがその供給方向と逆方向に堆積する。固体ターゲット物質27aがバルブV1の配置箇所にまで堆積すると、バルブV1を閉めることができず、ロードロック室C2及び圧力タンクC3の内部の圧力制御ができなくなる場合がある。また、バルブV1が固体ターゲット物質27aを噛みこむことによりバルブV1が破損する可能性がある。
以下に説明する幾つかの実施形態においては、固体ターゲット物質27aが詰まった場合にリザーバタンクC1から供給管41への固体ターゲット物質27aの供給を停止するように構成されている。
3.固体ターゲット物質27aが詰まった場合に固体ターゲット物質27aの供給を停止するターゲット供給装置26
3.1 構成
図4は、第1の実施形態に係るターゲット供給装置26の構成を概略的に示す。第1の実施形態に係るターゲット供給装置26はターゲット物質補給装置26bを含む。ターゲット物質補給装置26bは、比較例の構成に加えて、バルブV3及びV4、シャッタ50、計量器61、詰まり検出プロセッサ80、検出器81~83、レベルセンサ84、及び表示部85を含む。
加圧ガス配管L0は、配管L1と配管L2とに分岐している。
配管L1は、圧力タンクC3に接続され、圧力タンクC3に加圧ガスを供給するように構成されている。配管L1には、バルブV3が配置されている。圧力計Pは圧力タンクC3とバルブV3との間の配管L1に配置されている。
配管L2は、ロードロック室C2に接続され、ロードロック室C2に加圧ガスを供給するように構成されている。配管L2には、バルブV4が配置されている。
計量器61はリザーバタンクC1の下端の供給管41との接続部に配置されている。
計量器61は、通常時は固体ターゲット物質27aの供給管41への供給を抑制している。この状態を第1の状態とする。
計量器61は、固体ターゲット物質27aを計量しながら供給管41に供給することができる。固体ターゲット物質27aの計量は、固体ターゲット物質27aの粒の数を数えることを含む。計量された固体ターゲット物質27aは重力によって移動し、供給管41、バルブV1、及び供給管42をこの順で通過してロードロック室C2に移動する。計量器61が固体ターゲット物質27aの供給を許容している状態を第2の状態とする。計量器61は本開示における第1の供給切替装置に相当する。
ガスボンベG2に収容されるパージガスは、固体ターゲット物質27aと反応しにくいガスであればよく、希ガスに限られず乾燥空気でもよい。
検出器81~83は、それぞれ供給管42~44に配置されている。検出器81~83は、それぞれ供給管42~44で固体ターゲット物質27aが詰まったことを示す検出信号を出力する。検出器81~83はそれぞれ本開示における第1~第3の検出器に相当し、検出器81~83が出力する検出信号はそれぞれ本開示における第1~第3の検出信号に相当する。検出器81~83の具体的な例については図16~図19を参照しながら後述する。
表示部85は、情報を視覚的に認識できるように表示する装置であり、画像表示装置でもよいし、発光素子でもよい。
詰まり検出プロセッサ80は、制御プログラムが記憶されたメモリ801と、制御プログラムを実行するCPU802と、を含む処理装置である。詰まり検出プロセッサ80は本開示におけるプロセッサに相当する。詰まり検出プロセッサ80は本開示に含まれる各種処理を実行するために特別に構成又はプログラムされている。
詰まり検出プロセッサ80は、検出器81~83が出力する検出信号に基づいて供給管42~44における固体ターゲット物質27aの詰まりの有無を判定する。詰まり検出プロセッサ80は、固体ターゲット物質27aの詰まりが発生した箇所を特定し、表示部85に表示させる。詰まりが発生した箇所は、検出器81が詰まりを検出した場合は供給管42であり、検出器82が詰まりを検出した場合は供給管43であり、検出器83が詰まりを検出した場合は供給管44である。
図5及び図6は、ロードロック室C2の構成を概略的に示す。シャッタ50及びレベルセンサ84は、ロードロック室C2に配置されている。
シャッタ50は、受け板51と、アクチュエータ52と、を含む。受け板51は、ロードロック室C2の下端付近に位置する。アクチュエータ52は、受け板51を移動させることにより、図5に示される第3の状態と、図6に示される第4の状態とに、シャッタ50を切り替えられるように構成されている。
第3の状態において、受け板51は、ロードロック室C2と供給管43との接続部分を塞ぐように配置される。これにより、供給管43への固体ターゲット物質27aの供給が抑制される。
第4の状態において、受け板51は、ロードロック室C2と供給管43との接続部分から離れた位置に配置される。これにより、供給管43への固体ターゲット物質27aの供給が許容される。固体ターゲット物質27aは重力によって移動し、供給管43、バルブV2、及び供給管44をこの順で通過して圧力タンクC3に移動する。
シャッタ50は、通常時は第3の状態とされ、固体ターゲット物質27aを供給管43に移動させるときに、一時的に第4の状態とされる。シャッタ50は本開示における第2の供給切替装置に相当する。
レベルセンサ84は、ロードロック室C2の内部に収容された固体ターゲット物質27aが所定量以上であるか否かを検出する。
3.2 動作
3.2.1 固体ターゲット物質27aの補給
図7は、第1の実施形態におけるEUV光の生成手順を示すフローチャートである。図7に示されるEUV光の生成手順は固体ターゲット物質27aの補給手順を含む。図7に示される処理は主にターゲット供給プロセッサ60(図4参照)により実行されるが、一部はプロセッサ5(図1参照)により実行されてもよい。
S101において、ターゲット供給プロセッサ60は、図示しない投入装置を用いて固体ターゲット物質27aをリザーバタンクC1に投入する。このとき、ターゲット供給プロセッサ60は計量器61を第1の状態とし、シャッタ50を第3の状態とし、バルブV1~V4を閉じた状態とする。固体ターゲット物質27aをリザーバタンクC1に投入したら、ガスボンベG2からリザーバタンクC1にパージガスを供給する。
S102において、ターゲット供給プロセッサ60は、バルブV1を開け、計量器61を第2の状態とすることにより、固体ターゲット物質27aをロードロック室C2に供給する。レベルセンサ84で検出されるロードロック室C2内の固体ターゲット物質27aの量に応じて、S102の動作を繰り返してもよい。
S103において、ターゲット供給プロセッサ60は、バルブV1を閉じ、バルブV4を開けてロードロック室C2内を不活性ガスである希ガスに置換する。図示しない排気装置によるロードロック室C2内の排気とバルブV4を介した希ガスの導入とを交互に複数回実行することにより、ロードロック室C2内の酸素分圧を低減してもよい。
S104において、ターゲット供給プロセッサ60は、バルブV4を閉じ、バルブV2を開け、シャッタ50を第4の状態とすることにより、固体ターゲット物質27aを圧力タンクC3に供給する。その後、ターゲット供給プロセッサ60は、シャッタ50を第3の状態とし、バルブV2を閉じる。
S105において、ターゲット供給プロセッサ60は、固体ターゲット物質27aの圧力タンクC3への投入が初期投入であるか否かを判定する。すでに圧力タンクC3の内部に溶融ターゲット物質が収容され、ノズル72からターゲット27が出力されている場合は初期投入ではないと判定され(S105:NO)、ターゲット供給プロセッサ60はS111に処理を進める。ノズル72からターゲット27が出力されていない場合は初期投入であると判定され(S105:YES)、ターゲット供給プロセッサ60はS106に処理を進める。
S106において、ターゲット供給プロセッサ60は、ヒーター71の電源を制御し、圧力タンクC3内の固体ターゲット物質27aを溶融させる。
S107において、ターゲット供給プロセッサ60は、レベルセンサ74から出力される圧力タンクC3内の溶融ターゲット物質の液面位置が閾値以上であるか否かを判定する。溶融ターゲット物質の液面位置が閾値未満である場合(S107:NO)、ターゲット供給プロセッサ60はS102に処理を戻す。溶融ターゲット物質の液面位置が閾値以上である場合(S107:YES)、ターゲット供給プロセッサ60はS108に処理を進める。
S108において、ターゲット供給プロセッサ60は、バルブV3を開け、圧力調節器62を制御することにより圧力タンクC3内を加圧する。圧力タンクC3内を加圧すると、ノズル72から溶融ターゲット物質がジェット状に出力される。
S109において、ターゲット供給プロセッサ60は、ピエゾ素子73の図示しないドライバを制御し、ノズル72に振動を与えることにより、液滴状のターゲット27の生成を開始する。
S110において、プロセッサ5は、レーザ装置3を制御してパルスレーザ光をターゲット27に照射することにより、EUVを生成する。
S111において、プロセッサ5は、EUV光の生成を継続するか否かを判定する。EUV光の生成を継続する場合(S111:YES)、プロセッサ5はS112に処理を進める。EUV光の生成を継続しない場合(S111:NO)、プロセッサ5は本フローチャートの処理を終了する。
S112において、ターゲット供給プロセッサ60は、固体ターゲット物質27aを補給するか否かを判定する。例えば、レベルセンサ74から出力される液面位置が閾値未満である場合は固体ターゲット物質27aを補給すると判定し(S112:YES)、プロセッサ5はS102に処理を戻す。液面位置が閾値以上である場合は固体ターゲット物質27aを補給しないと判定し(S112:NO)、プロセッサ5はS110に処理を戻す。
以上のようにして、固体ターゲット物質27aの補給とEUV光の生成とが行われる。
3.2.2 固体ターゲット物質27aの詰まりの検出
図8は、第1の実施形態における固体ターゲット物質27aの詰まりの検出手順を示すフローチャートである。図8に示される処理は詰まり検出プロセッサ80(図4参照)により実行される。
S1において、詰まり検出プロセッサ80は検出器81~83を起動させる。
S2において、詰まり検出プロセッサ80は検出器81~83の作動を停止するか否かを判定する。検出器81~83の作動を停止する場合(S2:YES)、詰まり検出プロセッサ80はS10に処理を進める。検出器81~83の作動を停止しない場合(S2:NO)、詰まり検出プロセッサ80はS3に処理を進める。検出器81~83の起動及び停止は、プロセッサ5からの信号に基づいて行われる。
S3において、詰まり検出プロセッサ80は、詰まり箇所があるか否かを判定する。検出器81~83の少なくとも1つが詰まりを検出した場合、詰まり検出プロセッサ80は詰まり箇所があると判定し(S3:YES)、S4に処理を進める。検出器81~83がいずれも詰まりを検出しなかった場合、詰まり検出プロセッサ80は詰まり箇所がないと判定し(S3:NO)、S2に処理を戻す。
S4において、詰まり検出プロセッサ80は、固体ターゲット物質27aの供給の停止を要求する信号をターゲット供給プロセッサ60に送信する。固体ターゲット物質27aの供給の停止は、以下のように行われる。
(1)検出器81が詰まりを検出した場合、計量器61を第1の状態として供給管41への固体ターゲット物質27aの供給を停止させる。これにより、バルブV1を動作させたときの噛みこみを防止し得る。バルブV1を動作させる前に、供給管42の詰まりが解消されるまで待機し、検出器81が詰まりを検出しなくなったことを確認してもよい。
(2)検出器82が詰まりを検出した場合、計量器61を第1の状態として供給管41への固体ターゲット物質27aの供給を停止させる。これにより、シャッタ50を動作させたときの噛みこみを防止し得る。シャッタ50を動作させる前に、供給管43の詰まりが解消されるまで待機し、検出器82が詰まりを検出しなくなったことを確認してもよい。
(3)検出器83が詰まりを検出した場合、計量器61を第1の状態として供給管41への固体ターゲット物質27aの供給を停止させる。これにより、バルブV2を動作させたときの噛みこみを防止し得る。バルブV2を動作させる前に、供給管44の詰まりが解消されるまで待機し、検出器83が詰まりを検出しなくなったことを確認してもよい。
詰まり検出プロセッサ80は、さらに、詰まりが発生した箇所を特定してメンテナンス情報として表示部85に表示させる。詰まりが発生した箇所を特定して表示することにより、オペレータによる復帰作業を効率よく行うことができる。オペレータによる復帰作業は、供給管42~44のうちの詰まりが発生した箇所を叩くこと、あるいは部品を交換することを含む。
詰まり検出プロセッサ80は、詰まりの解消に長時間を要する場合には、圧力タンクC3に接続された図示しない排気装置を用いて圧力タンクC3の内部のガスの一部を排気することにより、ノズル72からのターゲット27の出力を抑制してもよい。圧力タンクC3の内部の溶融ターゲット物質をすべてターゲット27として出力してしまうと、ノズル72の内部が溶融ターゲット物質で満たされなくなり、ノズル72の内部にターゲット物質の酸化物が固着することがある。ターゲット27の出力を抑制することにより、ノズル72が閉塞することを抑制し得る。
S4の後、詰まり検出プロセッサ80はS2に処理を戻す。
S10において、詰まり検出プロセッサ80は検出器81~83の作動を停止させ、本フローチャートの処理を終了する。
3.3 変形例
図9は、第1の実施形態の変形例に係るターゲット供給装置26の構成を概略的に示す。変形例に係るターゲット供給装置26はターゲット物質補給装置26cを含む。リザーバタンクC1とバルブV1との間の固体ターゲット物質27aの経路は、供給管41(図4参照)に限られず、全部又は一部が外部に露出した経路41aであってもよい。例えば、経路41aは、互いに離れて位置するフレキシブル管41b及び漏斗41cを含み、フレキシブル管41bの下端から漏斗41cに固体ターゲット物質27aが自由落下するように構成されていてもよい。
3.4 作用
第1の実施形態によれば、ターゲット供給プロセッサ60は、検出器81が出力する検出信号に基づいて計量器61を第1の状態に制御する。これにより、バルブV1を動作させたときの噛みこみを防止し得る。
第1の実施形態によれば、ターゲット供給プロセッサ60は、検出器82が出力する検出信号に基づいて計量器61を第1の状態に制御する。これにより、シャッタ50を動作させたときの噛みこみを防止し得る。
第1の実施形態によれば、ターゲット供給プロセッサ60は、検出器83が出力する検出信号に基づいて計量器61を第1の状態に制御する。これにより、バルブV2を動作させたときの噛みこみを防止し得る。
第1の実施形態によれば、詰まり検出プロセッサ80は、検出器81~83のいずれかが出力する検出信号に基づいて供給管42~44のうちの固体ターゲット物質27aが詰まった供給管を特定する。詰まり検出プロセッサ80は、特定した結果を表示するように表示部85に信号を出力する。これにより、オペレータ等による復帰作業を効率よく行うことができる。
第1の実施形態によれば、ターゲット供給プロセッサ60は、検出器81~83のいずれかが出力する検出信号に基づいて圧力タンクC3の内部のガスの一部を排気させることにより、ノズル72からのターゲット27の出力を抑制する。これにより、ノズル72の内部にターゲット物質の酸化物が固着してノズル72を閉塞することを抑制し得る。
その他の点については、第1の実施形態は比較例と同様である。
4.固体ターゲット物質27aが詰まった場合に加振装置91~93を作動させるターゲット供給装置26
4.1 構成
図10は、第2の実施形態に係るターゲット供給装置26の構成を概略的に示す。第2の実施形態に係るターゲット供給装置26はターゲット物質補給装置26dを含む。ターゲット物質補給装置26dは、第1の実施形態の構成に加えて、加振装置91~93を備えている。加振装置91~93は、それぞれ供給管42~44に設けられている。加振装置91~93は、それぞれ供給管42~44を挟んで検出器81~83と対向する位置に配置されていてもよい。加振装置91~93の各々は、ピエゾ素子などの図示しない振動部と、図示しないドライバとを含む。加振装置91~93は、それぞれ本開示における第1~第3の加振装置に相当する。
図11は、供給管42に配置される検出器81及び加振装置91の一例を示す。検出器81及び加振装置91はそれぞれベース部810及びベース部910に取り付けられている。ベース部810及びベース部910はそれぞれ円環の半分の形状を有する。供給管42を挟んで対向する位置にベース部810及びベース部910を配置して互いに固定することにより、検出器81及び加振装置91が供給管42に対して固定される。
4.2 固体ターゲット物質27aの詰まりの検出
図12は、第2の実施形態における固体ターゲット物質27aの詰まりの検出手順を示すフローチャートである。図12に示される処理は詰まり検出プロセッサ80により実行される。
S1からS4までの処理は、図8を参照しながら説明したものと同様である。第2の実施形態においては、S4の後、詰まり検出プロセッサ80はS5に処理を進める。
S5において、詰まり検出プロセッサ80は、加振装置91~93を一定時間作動させる。検出器81が詰まりを検出した場合に加振装置91を作動させ、検出器82が詰まりを検出した場合に加振装置92を作動させ、検出器83が詰まりを検出した場合に加振装置93を作動させるようにしてもよい。あるいは、検出器81~83のいずれか1つが詰まりを検出した場合に加振装置91~93をすべて作動させてもよい。
加振装置91~93のいずれかを作動させるときに、プロセッサ5は、レーザ装置3によるパルスレーザ光の照射を停止させてもよい。加振装置91~93のいずれかを作動したことに起因してノズル72が振動すると、ターゲット27の安定した生成が困難となり得る。パルスレーザ光の照射を停止させることにより、EUV光の生成を停止させ、EUV光の品質低下を抑制し得る。
S6において、詰まり検出プロセッサ80は、詰まり箇所があるか否かを判定する。この処理はS3と同様である。検出器81~83の少なくとも1つが詰まりを検出した場合、詰まり検出プロセッサ80は詰まり箇所があると判定し(S6:YES)、S8に処理を進める。検出器81~83がいずれも詰まりを検出しなかった場合、詰まり検出プロセッサ80は詰まり箇所がないと判定し(S6:NO)、S7に処理を進める。
S7において、詰まり検出プロセッサ80は、詰まりの解消を示す情報を表示部85に表示させ、計量器61を用いた固体ターゲット物質27aの供給を再開させる。S7の後、詰まり検出プロセッサ80はS2に処理を戻す。
S8において、詰まり検出プロセッサ80は、加振回数が規定回数以上であるか否かを判定する。加振回数が規定回数未満である場合は(S8:NO)、さらに加振して詰まりを解消できる可能性があるため、詰まり検出プロセッサ80はS5に処理を戻す。加振回数が規定回数以上である場合は(S8:YES)、詰まり検出プロセッサ80は処理をS9に進める。
S9において、詰まり検出プロセッサ80は、メンテナンス情報を表示部85に表示させる。S9の後、詰まり検出プロセッサ80はS10に処理を進める。
S10の処理は、図8を参照しながら説明したものと同様である。
4.3 作用
第2の実施形態によれば、ターゲット物質補給装置26dは、供給管42を振動させる加振装置91を備え、詰まり検出プロセッサ80は、検出器81が出力する検出信号に基づいて加振装置91を作動させる。これにより、供給管42の詰まりをオペレータによる復帰作業を行うことなく自動で解消することができる。
第2の実施形態によれば、検出器81と加振装置91とが供給管42を挟んで対向して配置されている。検出器81と加振装置91とが互いに近い位置に配置されるため、供給管42への取り付けを少ない作業量で行うことができ、検出器81及び加振装置91のための電気配線もまとめて配置できる。検出器82及び加振装置92の配置と、検出器83及び加振装置93の配置も同様である。
第2の実施形態によれば、ターゲット物質補給装置26dは、供給管43を振動させる加振装置92を備え、詰まり検出プロセッサ80は、検出器82が出力する検出信号に基づいて加振装置92を作動させる。これにより、供給管43の詰まりを自動で解消することができる。
第2の実施形態によれば、ターゲット物質補給装置26dは、供給管44を振動させる加振装置93を備え、詰まり検出プロセッサ80は、検出器83が出力する検出信号に基づいて加振装置93を作動させる。これにより、供給管44の詰まりを自動で解消することができる。
第2の実施形態によれば、詰まり検出プロセッサ80が検出器81~83のいずれかから出力される検出信号に基づいて加振装置91~93のいずれかを作動させるときに、プロセッサ5は、レーザ装置3によるパルスレーザ光の照射を停止させる。これにより、EUV光の生成を停止させ、EUV光の品質低下を抑制し得る。
その他の点については、第2の実施形態は第1の実施形態と同様である。
5.バルブV1を取り外すための継手F1、F2、M1、及びM2を備えたターゲット供給装置26
5.1 構成
図13は、第3の実施形態に係るターゲット供給装置26の構成を概略的に示す。第3の実施形態に係るターゲット供給装置26はターゲット物質補給装置26eを含む。ターゲット物質補給装置26eは、第1の実施形態の構成に加えて、継手F1、F2、M1、及びM2を備えている。
継手F1及びF2は雌であり、継手M1及びM2は雄である。対をなす継手F1及びM1が供給管41の途中に配置され、対をなす継手F2及びM2が供給管42の途中に配置されている。これによりバルブV1が取り外し可能に構成されている。継手F1及びM1は本開示における第1の継手に相当し、継手F2及びM2は本開示における第2の継手に相当する。
供給管42に詰まりが発生した場合は、詰まりの原因は供給管42に存在する可能性が高いので、バルブV1だけでなく供給管42の一部も取り外し可能とすることが望ましい。そこで、検出器81とロードロック室C2との間の供給管42に継手F2及びM2を配置してもよい。この場合、検出器81とバルブV1と継手M1及びM2とを一体のユニットU1として取り外すことができる。
5.2 動作
図8のS3において検出器81が詰まりを検出し、オペレータによる復帰作業が部品の交換を要するものであった場合には、ユニットU1を取り外して交換することができる。
5.3 作用
第3の実施形態によれば、ターゲット物質補給装置26eは、計量器61とバルブV1との間の供給管41に位置する一対の継手F1及びM1と、検出器81とロードロック室C2との間の供給管42に位置する一対の継手F2及びM2と、を備える。継手F1及びM1と継手F2及びM2との間に位置するバルブV1及び検出器81が一体的に取り外し可能に構成されているので、メンテナンス作業を効率よく行うことができる。
その他の点については、第3の実施形態は第1の実施形態と同様である。あるいは、第2の実施形態において継手F1、F2、M1、及びM2が配置されるようにしてもよい。
6.ロードロック室C2及びバルブV2を取り外すための継手F3~F6及びM3~M6を備えたターゲット供給装置26
6.1 構成
図14は、第4の実施形態に係るターゲット供給装置26の構成を概略的に示す。第4の実施形態に係るターゲット供給装置26はターゲット物質補給装置26fを含む。ターゲット物質補給装置26fは、第3の実施形態の構成に加えて、継手F3~F6及びM3~M6を備えている。
継手F3~F6は雌であり、継手M3~M6は雄である。
対をなす継手F3及びM3が継手F2とロードロック室C2との間の供給管42に配置され、対をなす継手F4及びM4が供給管43の途中に配置されている。これによりロードロック室C2が取り外し可能に構成されている。継手F3及びM3は本開示における第3の継手に相当し、継手F4及びM4は本開示における第4の継手に相当する。
継手F4及びM4は、検出器82とバルブV2との間の供給管43に配置されてもよい。この場合、検出器82とロードロック室C2と継手M3及びM4とを一体のユニットU2として取り外すことができる。
対をなす継手F5及びM5が継手F4とバルブV2との間の供給管43に配置され、対をなす継手F6及びM6が供給管44の途中に配置されている。これによりバルブV2が取り外し可能に構成されている。継手F5及びM5は本開示における第5の継手に相当し、継手F6及びM6は本開示における第6の継手に相当する。
継手F6及びM6は、検出器83と圧力タンクC3との間の供給管44に配置されてもよい。この場合、検出器83とバルブV2と継手M5及びM6とを一体のユニットU3として取り外すことができる。
6.2 動作
図8のS3において検出器82が詰まりを検出し、オペレータによる復帰作業が部品の交換を要するものであった場合には、ユニットU2を取り外して交換することができる。検出器83が詰まりを検出し、オペレータによる復帰作業が部品の交換を要するものであった場合には、ユニットU3を取り外して交換することができる。
6.3 作用
第4の実施形態によれば、ターゲット物質補給装置26fは、継手F2とロードロック室C2との間の供給管42に位置する一対の継手F3及びM3と、検出器82とバルブV2との間の供給管43に位置する一対の継手F4及びM4と、を備える。継手F3及びM3と継手F4及びM4との間に位置するロードロック室C2及び検出器82が一体的に取り外し可能に構成されているので、メンテナンス作業を効率よく行うことができる。
第4の実施形態によれば、ターゲット物質補給装置26fは、継手F4とバルブV2との間の供給管43に位置する一対の継手F5及びM5と、検出器83より下流側の供給管44に位置する一対の継手F6及びM6と、を備える。継手F5及びM5と継手F6及びM6との間に位置するバルブV2及び検出器83が一体的に取り外し可能に構成されているので、メンテナンス作業を効率よく行うことができる。
その他の点については、第4の実施形態は第3の実施形態と同様である。
7.継手F1~F6及びM1~M6と、加振装置91~93とを備えたターゲット供給装置26
7.1 構成
図15は、第5の実施形態に係るターゲット供給装置26の構成を概略的に示す。第5の実施形態に係るターゲット供給装置26はターゲット物質補給装置26gを含む。ターゲット物質補給装置26gは、第2の実施形態の構成に加えて、継手F1~F6及びM1~M6を備えている。
継手F1~F6及びM1~M6の構成及び動作は図14を参照しながら説明したものと同様でよい。第5の実施形態においては、加振装置91~93がそれぞれ検出器81~83と対向する位置に配置されている。
7.2 動作
加振装置91~93がそれぞれ検出器81~83と対向する位置に配置されているので、ユニットU1~U3はそれぞれ加振装置91~93を含み、ユニットごとに一体的に取り外し可能である。
その他の点については、第5の実施形態は第2の実施形態と同様である。
8.検出器81の構成例
以下に検出器81の構成例として検出器81a、81b、81d、及び81iについて説明する。固体ターゲット物質27aは金属であり、供給管42~44も金属の場合がある。供給管42の内部の固体ターゲット物質27aを検出するため、検出器81a、81b、81d、及び81iは以下のように構成される。
8.1 渦電流式の検出器81a
8.1.1 構成
図16は、第6の実施形態における検出器81aの構成を概略的に示す。検出器81aは渦電流式である。
検出器81aは、供給管42の外側から供給管42にむけてパルス状の第1の磁界を発生させる。第1の磁界によって供給管42又はその内部に渦電流が発生する。供給管42の内部に固体ターゲット物質27aがあるか否かによって異なる渦電流が発生する。検出器81aは渦電流を検出することにより、供給管42の内部で固体ターゲット物質27aが詰まっているか否かを判定する。渦電流の検出は、渦電流によって発生する第2の磁界を検出することによって行う。
8.1.2 作用
第6の実施形態によれば、検出器81aは供給管42の外部に位置し、供給管42及びその内部に渦電流を発生させ、この渦電流を検出する。これにより、供給管42に孔をあけなくても供給管42の内部の固体ターゲット物質27aを検出可能な検出器81aを取り付けることができる。
その他の点については、第6の実施形態は第1~第5の実施形態と同様である。
8.2 静電容量式の検出器81b
8.2.1 構成
図17は、第7の実施形態における検出器81bの構成を概略的に示す。検出器81bは静電容量式である。
検出器81bは、供給管42に形成された孔に挿入されており、検出器81bの一端が供給管42の内部に露出している。検出器81bは固定部81cによって供給管42に固定されている。検出器81bは、検出器81bと供給管42の内部の物体との間の静電容量を検出することにより、供給管42の内部で固体ターゲット物質27aが詰まっているか否かを検出する。
8.2.2 作用
第7の実施形態によれば、検出器81bは、供給管42に形成された孔を介して、供給管42の内部の固体ターゲット物質27aとの間の静電容量を検出する。これにより、供給管42の内部に固体ターゲット物質27aが詰まっているか否かを検出することができる。
その他の点については、第7の実施形態は第1~第5の実施形態と同様である。
8.3 光学式の検出器81d
8.3.1 構成
図18は、第8の実施形態における検出器81dの構成を概略的に示す。検出器81dは光学式であり、光源81eと、光センサ81fと、窓81g及び81hと、を含む。
光源81e及び光センサ81fは、供給管42の外部であって供給管42を挟んで対向する位置に配置されている。窓81g及び81hは、光源81eと光センサ81fとの間であって供給管42の対向する壁面に形成されている。窓81g及び81hは、それぞれ本開示における第1及び第2の窓に相当する。
光源81eから発生し、窓81g及び81hを通って光センサ81fに入射する検出光は、供給管42の内部で固体ターゲット物質27aが詰まっているか否かによって異なる光量を有する。検出器81dは、光センサ81fで検出される検出光の光量に基づき、供給管42の内部に固体ターゲット物質27aが詰まっているか否かを検出することができる。
8.3.2 作用
第8の実施形態によれば、検出器81dは、供給管42の対向する壁面にそれぞれ配置された窓81g及び81hと、窓81gを介して供給管42の内部に検出光を入射させる光源81eと、窓81hを介して供給管42の外部に出射する光を検出する光センサ81fと、を含む。これにより、供給管42の内部に固体ターゲット物質27aが詰まっているか否かを検出することができる。
その他の点については、第8の実施形態は第1~第5の実施形態と同様である。
8.4 光ファイバ81j及び81kを含む検出器81i
8.4.1 構成
図19は、第9の実施形態における検出器81iの構成を概略的に示す。検出器81iは光学式であり、光源81eと、光センサ81fと、光ファイバ81j及び81kと、を含む。
光源81e及び光センサ81fは、供給管42の外部であって供給管42を挟んで対向する位置に配置されている。光ファイバ81j及び81kは、光源81eと光センサ81fとの間であって供給管42の対向する壁面をそれぞれ貫通し、それぞれの一端が供給管42の外部に露出し、それぞれの他端が供給管42の内部に露出している。光ファイバ81j及び81kは、それぞれ本開示における第1及び第2の光ファイバに相当する。
光源81eから発生し、光ファイバ81j及び81kを通って光センサ81fに入射する検出光は、供給管42の内部で固体ターゲット物質27aが詰まっているか否かによって異なる光量を有する。検出器81iは、光センサ81fで検出される検出光の光量に基づき、供給管42の内部に固体ターゲット物質27aが詰まっているか否かを検出することができる。
8.4.2 作用
第9の実施形態によれば、検出器81iは、供給管42の対向する壁面をそれぞれ貫通した光ファイバ81j及び81kと、光ファイバ81jを介して供給管42の内部に検出光を入射させる光源81eと、光ファイバ81kを介して供給管42の外部に出射する光を検出する光センサ81fと、を含む。これにより、供給管42の内部に固体ターゲット物質27aが詰まっているか否かを検出することができる。
その他の点については、第9の実施形態は第1~第5の実施形態と同様である。
9.その他
図20は、EUV光生成システム11に接続された露光装置6aの構成を概略的に示す。
図20において、EUV光利用装置6(図1参照)としての露光装置6aは、マスク照射部608とワークピース照射部609とを含む。マスク照射部608は、EUV光生成システム11から入射したEUV光によって、反射光学系を介してマスクテーブルMTのマスクパターンを照明する。ワークピース照射部609は、マスクテーブルMTによって反射されたEUV光を、反射光学系を介してワークピーステーブルWT上に配置された図示しないワークピース上に結像させる。ワークピースはフォトレジストが塗布された半導体ウエハ等の感光基板である。露光装置6aは、マスクテーブルMTとワークピーステーブルWTとを同期して平行移動させることにより、マスクパターンを反映したEUV光をワークピースに露光する。以上のような露光工程によって半導体ウエハにデバイスパターンを転写することで電子デバイスを製造できる。
図21は、EUV光生成システム11に接続された検査装置6bの構成を概略的に示す。
図21において、EUV光利用装置6(図1参照)としての検査装置6bは、照明光学系603と検出光学系606とを含む。照明光学系603は、EUV光生成システム11から入射したEUV光を反射して、マスクステージ604に配置されたマスク605を照射する。ここでいうマスク605はパターンが形成される前のマスクブランクスを含む。検出光学系606は、照明されたマスク605からのEUV光を反射して検出器607の受光面に結像させる。EUV光を受光した検出器607はマスク605の画像を取得する。検出器607は例えばTDI(time delay integration)カメラである。以上のような工程によって取得したマスク605の画像により、マスク605の欠陥を検査し、検査の結果を用いて、電子デバイスの製造に適するマスクを選定する。そして、選定したマスクに形成されたパターンを、露光装置6aを用いて感光基板上に露光転写することで電子デバイスを製造できる。
上述の説明は、制限ではなく単なる例示を意図している。従って、特許請求の範囲を逸脱することなく本開示の実施形態に変更を加えることができることは、当業者には明らかである。また、本開示の実施形態を組み合わせて使用することも当業者には明らかである。
本明細書及び特許請求の範囲全体で使用される用語は、明記が無い限り「限定的でない」用語と解釈されるべきである。たとえば、「含む」又は「含まれる」という用語は、「含まれるものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「有する」という用語は、「有するものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。また、不定冠詞「1つの」は、「少なくとも1つ」又は「1又はそれ以上」を意味すると解釈されるべきである。また、「A、B及びCの少なくとも1つ」という用語は、「A」「B」「C」「A+B」「A+C」「B+C」又は「A+B+C」と解釈されるべきである。さらに、それらと「A」「B」「C」以外のものとの組み合わせも含むと解釈されるべきである。

Claims (20)

  1. ターゲット物質にパルスレーザ光を照射することによりターゲット物質をプラズマ化して極端紫外光を出力する極端紫外光生成装置に用いるターゲット物質補給装置であって、
    固体ターゲット物質を収容する第1の容器と、
    前記第1の容器から供給された固体ターゲット物質が通過する第1の経路と、
    前記第1の容器から前記第1の経路への固体ターゲット物質の供給を抑制する第1の状態及び前記第1の容器から前記第1の経路への固体ターゲット物質の供給を許容する第2の状態を切り替え可能な第1の供給切替装置と、
    前記第1の経路に接続された第1のバルブと、
    前記第1のバルブに接続され、前記第1のバルブを通過した固体ターゲット物質が通過する第2の経路と、
    前記第2の経路で固体ターゲット物質が詰まったことを示す第1の検出信号を出力する第1の検出器と、
    前記第1の検出信号に基づいて前記第1の供給切替装置を前記第1の状態に制御するプロセッサと、
    を備える、ターゲット物質補給装置。
  2. 請求項1に記載のターゲット物質補給装置であって、
    前記第2の経路を振動させる第1の加振装置をさらに備え、
    前記プロセッサは、前記第1の検出信号に基づいて前記第1の加振装置を作動させる、
    ターゲット物質補給装置。
  3. 請求項1に記載のターゲット物質補給装置であって、
    前記第2の経路を振動させる第1の加振装置をさらに備え、
    前記第1の検出器と前記第1の加振装置とが前記第2の経路を挟んで対向して配置されている、
    ターゲット物質補給装置。
  4. 請求項1に記載のターゲット物質補給装置であって、
    前記第2の経路に接続され、前記第2の経路を通過した固体ターゲット物質を収容する第2の容器と、
    前記第2の容器に接続され、前記第2の容器から供給された固体ターゲット物質が通過する第3の経路と、
    前記第2の容器から前記第3の経路への固体ターゲット物質の供給を抑制する第3の状態及び前記第2の容器から前記第3の経路への固体ターゲット物質の供給を許容する第4の状態を切り替え可能な第2の供給切替装置と、
    前記第3の経路で固体ターゲット物質が詰まったことを示す第2の検出信号を出力する第2の検出器と、
    をさらに備え、前記プロセッサは、
    前記第2の検出信号に基づいて前記第1の供給切替装置を前記第1の状態に制御する、
    ターゲット物質補給装置。
  5. 請求項4に記載のターゲット物質補給装置であって、
    前記第3の経路を振動させる第2の加振装置をさらに備え、
    前記プロセッサは、前記第2の検出信号に基づいて前記第2の加振装置を作動させる、
    ターゲット物質補給装置。
  6. 請求項4に記載のターゲット物質補給装置であって、
    前記第3の経路に接続された第2のバルブと、
    前記第2のバルブに接続され、前記第2のバルブを通過した固体ターゲット物質が通過する第4の経路と、
    前記第4の経路で固体ターゲット物質が詰まったことを示す第3の検出信号を出力する第3の検出器と、
    をさらに備え、前記プロセッサは、
    前記第3の検出信号に基づいて前記第1の供給切替装置を前記第1の状態に制御する、
    ターゲット物質補給装置。
  7. 請求項6に記載のターゲット物質補給装置であって、
    前記プロセッサは、前記第1~第3の検出信号に基づいて、前記第2~第4の経路のうちの固体ターゲット物質が詰まった経路を特定し、特定した結果を示す信号を出力する、
    ターゲット物質補給装置。
  8. 請求項6に記載のターゲット物質補給装置であって、
    前記第4の経路を振動させる第3の加振装置をさらに備え、
    前記プロセッサは、前記第3の検出信号に基づいて前記第3の加振装置を作動させる、
    ターゲット物質補給装置。
  9. 請求項6に記載のターゲット物質補給装置であって、
    前記第1の供給切替装置と前記第1のバルブとの間の前記第1の経路に位置する一対の第1の継手と、
    前記第1の検出器と前記第2の容器との間の前記第2の経路に位置する一対の第2の継手と、
    をさらに備え、
    前記第1及び第2の継手の間に位置する前記第1のバルブ及び前記第1の検出器が一体的に取り外し可能に構成された、
    ターゲット物質補給装置。
  10. 請求項9に記載のターゲット物質補給装置であって、
    前記第2の継手と前記第2の容器との間の前記第2の経路に位置する一対の第3の継手と、
    前記第2の検出器と前記第2のバルブとの間の前記第3の経路に位置する一対の第4の継手と、
    をさらに備え、
    前記第3及び第4の継手の間に位置する前記第2の容器及び前記第2の検出器が一体的に取り外し可能に構成された、
    ターゲット物質補給装置。
  11. 請求項10に記載のターゲット物質補給装置であって、
    前記第4の継手と前記第2のバルブとの間の前記第3の経路に位置する一対の第5の継手と、
    前記第3の検出器より下流側の前記第4の経路に位置する一対の第6の継手と、
    をさらに備え、
    前記第5及び第6の継手の間に位置する前記第2のバルブ及び前記第3の検出器が一体的に取り外し可能に構成された、
    ターゲット物質補給装置。
  12. 請求項1に記載のターゲット物質補給装置であって、
    前記第2の経路は金属管を含み、
    前記固体ターゲット物質は金属であり、
    前記第1の検出器は、前記金属管の外部に位置し、前記金属管及びその内部に渦電流を発生させ、前記渦電流を検出するように構成されている、
    ターゲット物質補給装置。
  13. 請求項1に記載のターゲット物質補給装置であって、
    前記第2の経路は金属管を含み、
    前記第1の検出器は、前記金属管に形成された孔を介して、前記金属管の内部の固体ターゲット物質との間の静電容量を検出するように構成されている、
    ターゲット物質補給装置。
  14. 請求項1に記載のターゲット物質補給装置であって、
    前記第2の経路は金属管を含み、
    前記第1の検出器は、前記金属管の対向する壁面にそれぞれ配置された第1及び第2の窓と、前記第1の窓を介して前記金属管の内部に検出光を入射させる光源と、前記第2の窓を介して前記金属管の外部に出射する光を検出する光センサと、を含む、
    ターゲット物質補給装置。
  15. 請求項1に記載のターゲット物質補給装置であって、
    前記第2の経路は金属管を含み、
    前記第1の検出器は、前記金属管の対向する壁面をそれぞれ貫通した第1及び第2の光ファイバと、前記第1の光ファイバを介して前記金属管の内部に検出光を入射させる光源と、前記第2の光ファイバを介して前記金属管の外部に出射する光を検出する光センサと、を含む、
    ターゲット物質補給装置。
  16. 請求項1に記載のターゲット物質補給装置と、
    前記ターゲット物質補給装置によって補給された固体ターゲット物質を溶融して溶融ターゲット物質を生成する第3の容器と、
    溶融ターゲット物質を出力するノズルと、
    前記ノズルから出力されて所定領域に到達した溶融ターゲット物質にパルスレーザ光を照射するレーザ装置と、
    前記所定領域に生成されたプラズマから放出される極端紫外光を集光するEUV集光ミラーと、
    を備える極端紫外光生成装置。
  17. 請求項16に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記プロセッサは、前記第1の検出信号に基づいて、前記第3の容器の内部のガスの一部を排気して前記ノズルからの溶融ターゲット物質の出力を抑制する、
    極端紫外光生成装置。
  18. 請求項16に記載の極端紫外光生成装置であって、
    前記第2の経路を振動させる第1の加振装置をさらに備え、
    前記プロセッサは、前記第1の検出信号に基づいて、前記第1の加振装置を作動させるとともに、前記レーザ装置によるパルスレーザ光の照射を停止させる、
    極端紫外光生成装置。
  19. 電子デバイスの製造方法であって、
    固体ターゲット物質を収容する第1の容器と、
    前記第1の容器から供給された固体ターゲット物質が通過する第1の経路と、
    前記第1の容器から前記第1の経路への固体ターゲット物質の供給を抑制する第1の状態及び前記第1の容器から前記第1の経路への固体ターゲット物質の供給を許容する第2の状態を切り替え可能な第1の供給切替装置と、
    前記第1の経路に接続された第1のバルブと、
    前記第1のバルブに接続され、前記第1のバルブを通過した固体ターゲット物質が通過する第2の経路と、
    前記第2の経路で固体ターゲット物質が詰まったことを示す第1の検出信号を出力する第1の検出器と、
    前記第1の検出信号に基づいて前記第1の供給切替装置を前記第1の状態に制御するプロセッサと、
    を備えるターゲット物質補給装置と、
    前記ターゲット物質補給装置によって補給された固体ターゲット物質を溶融して溶融ターゲット物質を生成するリザーバと、
    溶融ターゲット物質を出力するノズルと、
    前記ノズルから出力されて所定領域に到達した溶融ターゲット物質にパルスレーザ光を照射するレーザ装置と、
    前記所定領域に生成されたプラズマから放出される極端紫外光を集光するEUV集光ミラーと、
    を備える極端紫外光生成装置によって極端紫外光を生成し、
    極端紫外光を露光装置に出力し、
    電子デバイスを製造するために、前記露光装置内で感光基板上に極端紫外光を露光する
    ことを含む、電子デバイスの製造方法。
  20. 電子デバイスの製造方法であって、
    固体ターゲット物質を収容する第1の容器と、
    前記第1の容器から供給された固体ターゲット物質が通過する第1の経路と、
    前記第1の容器から前記第1の経路への固体ターゲット物質の供給を抑制する第1の状態及び前記第1の容器から前記第1の経路への固体ターゲット物質の供給を許容する第2の状態を切り替え可能な第1の供給切替装置と、
    前記第1の経路に接続された第1のバルブと、
    前記第1のバルブに接続され、前記第1のバルブを通過した固体ターゲット物質が通過する第2の経路と、
    前記第2の経路で固体ターゲット物質が詰まったことを示す第1の検出信号を出力する第1の検出器と、
    前記第1の検出信号に基づいて前記第1の供給切替装置を前記第1の状態に制御するプロセッサと、
    を備えるターゲット物質補給装置と、
    前記ターゲット物質補給装置によって補給された固体ターゲット物質を溶融して溶融ターゲット物質を生成するリザーバと、
    溶融ターゲット物質を出力するノズルと、
    前記ノズルから出力されて所定領域に到達した溶融ターゲット物質にパルスレーザ光を照射するレーザ装置と、
    前記所定領域に生成されたプラズマから放出される極端紫外光を集光するEUV集光ミラーと、
    を備える極端紫外光生成装置によって生成した極端紫外光をマスクに照射してマスクの欠陥を検査し、
    前記検査の結果を用いてマスクを選定し、
    前記選定したマスクに形成されたパターンを感光基板上に露光転写する
    ことを含む、電子デバイスの製造方法。
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