JP2023010015A - マッサージ機 - Google Patents
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Abstract
【課題】吸引力を維持しつつ使用者の皮膚へ振動を加えることができるマッサージ機を提供する。【解決手段】マッサージ機10は、少なくとも一部に弾性部材18を含んで中空状に形成されると共に、内部空間と連通する開口部16Aを備えた吸引力発生部12と、弾性部材18と接続されると共に、作動することで弾性部材18を弾性変形させて吸引力発生部12内の容積を変化させるボイスコイルアクチュエータ14と、を有する。【選択図】図1
Description
本発明は、マッサージ機に関する。
特許文献1には、使用者の皮膚の一部に当てた状態で吸引力を発生させることによって血流を促すマッサージ機が開示されている。
特許文献1では、使用者の皮膚に中空状のカップを当てた状態でモータを回転させることで、回転力がカムに伝達されてカップが弾性変形し、カップが当たっている皮膚の一部が吸引される構造となっている。また、モータの回転によって発生した振動を使用者へ加えるとこで血流を促進させる。しかしながら、モータを回転させて吸引力を得る構造では、モータの回転速度を小さくなるほど吸引力が高くなる反面、十分な振動が発生しない。
そこで、本発明は、吸引力を維持しつつ使用者の皮膚へ振動を加えることができるマッサージ機を提供することを目的とする。
第1の態様に係るマッサージ機は、少なくとも一部に弾性部材を含んで中空状に形成されると共に、内部空間と連通する開口部を備えた吸引力発生部と、前記弾性部材と接続されると共に、作動することで前記弾性部材を弾性変形させて前記吸引力発生部内の容積を変化させるボイスコイルアクチュエータと、を有する。
上記態様では、吸引力発生部とボイスコイルアクチュエータとを有しており、吸引力発生部は少なくとも一部に弾性部材を含んで中空状に形成されている。また、吸引力発生部は、内部空間と連通する開口部を備えている。このため、開口部を使用者の皮膚に当てて内部空間を閉塞した状態で弾性部材を弾性変形させることで、内部空間の容積が減少して陰圧の状態となる。この結果、吸引力発生部が当たっている皮膚の一部が吸引される。
また、ボイスコイルアクチュエータは、弾性部材と接続されており、作動することで弾性部材を弾性変形させて吸引力発生部における内部空間の容積を変化させる。これにより、吸引力発生部を使用者の皮膚に当てた状態でボイスコイルアクチュエータを作動させることで、皮膚が繰り返し吸引され、マッサージ効果が得られる。
ここで、上記態様に係るマッサージ機では、交流電流を使うボイスコイルアクチュエータを備えている。このため、コイル(ボイスコイル)への入力波形を制御することで、吸引力を維持しつつ振動を発生させることができる。すなわち、直流電流を使う偏心モータなどでは振動が発生しない低域の入力波形と、振動が発生する入力波形とを合成した信号によってボイスコイルアクチュエータを作動させることで、吸引力を維持しつつ使用者の皮膚へ振動を加えることができる。なお、ここでいう、低域の入力波形とは、例えば30Hz以下のサイン波であり、振動が発生する入力波形とは、例えば30~300Hz程度のサイン波である。また、この合成波において、それぞれの波形が均一の形状でなくてもよい。たとえば、合成波は、波形における正の値と負の値が異なるような非周期的な波形であってもよい。
第2の態様に係るマッサージ機は、第1の態様において、前記ボイスコイルアクチュエータは、磁気回路を形成するヨーク、マグネット及びポールピースと、磁気回路中に配置されるコイルとを含んで構成されている。
上記態様では、ヨーク、マグネット及びポールピースを含んで構成された磁気回路中のコイルに通電することで、ボイスコイルアクチュエータを往復直線運動させることができる。これにより、吸引力発生部の弾性部材を繰り返し弾性変形させることができる。
第3の態様に係るマッサージ機は、第2の態様において、前記コイルはフレームに固定されており、前記ヨーク、マグネット及びポールピースは、前記フレームに対して相対変位可能な可動子を構成しており、前記可動子と前記弾性部材とが連結されている。
上記態様では、ヨーク、マグネット及びポールピースを含んで可動子が構成されている。これにより、コイルに通電することで、ヨーク、マグネット及びポールピースを含む可動子をフレームに対して往復直進運動させることができる。
第4の態様に係るマッサージ機は、第2の態様において、前記ヨーク、マグネット及びポールピースはフレームに固定されており、前記コイルは、前記フレームに対して相対変位可能な可動子を構成しており、前記可動子と前記弾性部材とが連結されている。
上記態様では、コイルに通電することで、コイルを含む可動子をフレームに対して往復直進運動させることができる。
第5の態様に係るマッサージ機は、第2から第4の何れか1の態様において、前記コイルへの入力波形が、30Hz以下の波形と30~300Hzの波形との合成波形とされている。
上記態様では、入力波形が30Hz以下の非可聴帯域に設定することで、作動音が聞こえなくなり、静音性を向上させることができる。また、30~300Hzの波形との合成波形を用いることで、効果的に振動を加えることができる。
本発明にマッサージ機によれば、吸引力を維持しつつ使用者の皮膚へ振動を加えることができる。
<第1実施形態>
第1実施形態に係るマッサージ機10について図面を参照して説明する。なお、各図に適宜示す矢印Zは、マッサージ機10における軸方向一方向を示している。以下の説明において、Z方向側を軸方向一方側という。
第1実施形態に係るマッサージ機10について図面を参照して説明する。なお、各図に適宜示す矢印Zは、マッサージ機10における軸方向一方向を示している。以下の説明において、Z方向側を軸方向一方側という。
図1に示されるように、本実施形態に係るマッサージ機10は、吸引力発生部12とボイスコイルアクチュエータ14とを含んで構成されている。
吸引力発生部12は、筒体16と弾性部材18とを含んで構成されている。筒体16は、軸方向の両端部が開口された略円筒状に形成されている。また、筒体16の軸方向一方側(図中上側)の開口部16Aは開放されており、この開口部16Aによって吸引力発生部12の内部空間と外部空間とが連通されている。
一方、筒体16の軸方向他方側の開口部16Bは、弾性部材18によって閉塞されている。弾性部材18は、弾性変形可能な材質によって軸方向他方側に凸となる略ドーム状に形成されている。本実施形態の弾性部材18は一例として、シリコンゴムなどの合成ゴムによって形成されている。
このように、吸引力発生部12は、少なくとも一部に弾性部材18を含んで中空状に形成されている。また、筒体16は、マッサージ機10の外殻を構成する図示しないケースに固定されている。このため、弾性部材18に外力が加えられると、筒体16に対して弾性部材18が相対的に変位する、すなわち、弾性部材18が弾性変形する。なお、図1では、弾性部材18に外力が加えられていない無負荷の状態が図示されている。
吸引力発生部12よりも軸方向他方側(図中下側)にはボイスコイルアクチュエータ14が配設されており、吸引力発生部12とボイスコイルアクチュエータ14とがロッド36によって連結されている。そして、ボイスコイルアクチュエータ14が作動することで、ロッド36が軸方向に沿って移動し、弾性部材18を弾性変形させる。
ボイスコイルアクチュエータ14は、主として、フレーム20、ヨーク22、マグネット24、ポールピース26及びコイル30を含んで構成されている。
フレーム20は、ボイスコイルアクチュエータ14の外殻を構成しており、図1にはフレーム20の一部のみが図示されている。フレーム20の底部には、平面視で円形の段差部20Aが形成されており、この段差部20Aにボビン28の軸方向他端部が嵌入されている。ボビン28の詳細については後述する。
フレーム20には、上側板バネ32及び下側板バネ34が取り付けられている。上側板バネ32及び下側板バネ34は、軸方向を厚み方向とする略環状の金属板又は樹脂板によって同様の形状に形成されている。そして、上側板バネ32と下側板バネ34との間にヨーク22が挟み込まれた状態で保持されている。
ヨーク22は、軸方向一方側が底部とされた有底円筒状に形成されているため、図1のように径方向から見た断面形状は、軸方向他方側が開放された略コの字状(略U字状)となっている。また、ヨーク22の上面22Aにおける周端部に上側板バネ32が取り付けられており、ヨーク22の下面22Bにおける周端部に下側板バネ34が取り付けられている。
ここで、図1では、ヨーク22の位置が初期位置である状態が図示されている。そして、ヨーク22に対して軸方向他方側の力が加えられると、ヨーク22が下側板バネ34の付勢力に抗して軸方向他方側へ変位する(図2参照)。また、ヨーク22に対する外力の入力が無くなると、上側板バネ32及び下側板バネ34の付勢力によってヨーク22が図1の初期位置へ変位する。
ヨーク22の上面22Aにおける中央部には、ロッド36の一端が取り付けられている。ロッド36は、軸方向に沿って延在された棒状部材であり、ロッド36の他端は、吸引力発生部12の弾性部材18に取り付けられている。このため、ヨーク22の軸方向他方側の変位に伴ってロッド36が軸方向他方側へ移動し、弾性部材18を軸方向他方側へ引っ張る。
ヨーク22における軸方向他方側の面には、マグネット24が固定されている。マグネット24は、軸方向の長さがヨーク22よりも短い略円柱状に形成されており、ヨーク22と同軸上に配置されている。また、マグネット24における軸方向他方側の面には、ポールピース26が固定されている。
ポールピース26は、マグネット24よりも厚みが薄く、マグネット24よりも僅かに大径の略円板状に形成されている。また、ポールピース26は、マグネット24と同軸上に配置されている。そして、ヨーク22、マグネット24及びポールピース26を含んで可動子Mを構成している。なお、ポールピース26とマグネット24の厚みは上記の関係に限定されず、ポールピースがマグネットよりも厚い構成を採用してもよい。
マグネット24の一部及びポールピース26は、ボビン28の内側に位置している。ボビン28は、軸方向両側が開放された略円筒状に形成されており、ボビン28の外周面に電線を巻回させることでコイル30が形成されている。そして、ヨーク22の位置が初期位置である状態において、ポールピース26は、ボビン28の軸方向中央部に位置しており、ポールピース26の全域がコイル30と径方向に重なっている。また、ポールピース26とボビン28との間には隙間が形成されている。
このように、ヨーク22、マグネット24及びポールピース26を含んで磁気回路が形成されており、ポールピース26とヨーク22との隙間(ギャップ)に強い磁場が発生する。そして、磁気回路中にコイル30が配置されており、コイル30に通電することで、可動子Mであるヨーク22、マグネット24及びポールピース26が軸方向に沿って変位する。
図2に示されるように、コイル30に通電されて可動子Mが初期位置から軸方向他方側へ変位すると、ロッド36を介して弾性部材18が図中矢印の方向へ引っ張られて弾性変形する。具体的には、吸引力発生部12の内部空間の容積が大きくなるように弾性変形する。このため、筒体16の開口部16Aが塞がれた状態でコイル30に通電すれば、吸引力発生部12の内部空間の容積が大きくなり、内部空間が陰圧状態となる。
(入力波形の一例)
次に、本実施形態のマッサージ機10を構成するボイスコイルアクチュエータ14の入力波形について説明する。
次に、本実施形態のマッサージ機10を構成するボイスコイルアクチュエータ14の入力波形について説明する。
図3には、マッサージ機10へ入力される信号の時間と変位量との関係を示すグラフが図示されている。このグラフに示されるように、本実施形態のマッサージ機10に対する入力波形は、吸引波形W1と振動波形W2とを合成した合成波形W3とされている。
具体的には、吸引波形W1は、変位量が緩やかに変化するサイン波となっており、周波数は30Hz以下に設定されている。一方、振動波形は、変位量が小さく吸引波形W1よりも周波数が大きいサイン波となっており、周波数が30~300Hzに設定されている。このため、合成波形W3は、振動力を加えながら緩やかに変位する波形となる。
(作用)
次に、本実施形態の作用を説明する。
次に、本実施形態の作用を説明する。
本実施形態に係るマッサージ機10では、図1に示されるように、使用者の皮膚を吸引するための吸引力発生部12を備えており、吸引力発生部12には開口部16Aが形成されている。このため、開口部16Aを使用者の皮膚に密着させることで、吸引力発生部12の内部空間が閉塞した状態となる。そして、この状態でボイスコイルアクチュエータ14を作動させると、弾性部材18が弾性変形して吸引力発生部12の内部空間の容積が減少し、内部空間が陰圧の状態となる。この結果、吸引力発生部が当たっている皮膚の一部が吸引され、繰り返し吸引することで使用者の使用部位の血流を促すことができる。
ここで、本実施形態のマッサージ機10では、交流電流を使うボイスコイルアクチュエータ14を用いている。このため、コイル30への入力波形を制御することで、吸引力と振動の両立を図ることができる。具体的には、図3に示されるように、低域である5Hz~30Hzの吸引波形W1と、振動が発生する30Hz~300Hzの振動波形W2とを合成した合成波形W3によってボイスコイルアクチュエータ14を作動させることで、吸引力を維持しつつ使用者の皮膚へ振動を加えることができる。このような制御は、直流電流を使う偏心モータなどでは設定できないため、ボイスコイルアクチュエータ14を用いたマッサージ機10の特有の効果となる。
上記の効果について、比較例の構成と比較して説明する。
(比較例)
図8に示されるように、比較例に係るマッサージ機100は、吸引力発生部102とモータ104とを含んで構成されている。
図8に示されるように、比較例に係るマッサージ機100は、吸引力発生部102とモータ104とを含んで構成されている。
吸引力発生部102は、本実施形態における吸引力発生部12と同様の構成とされている。すなわち、吸引力発生部102は、筒体106と弾性部材118とを含んで構成されている。筒体106は、軸方向の両端部が開口された略円筒状に形成されており、マッサージ機100の外殻を構成する図示しないケースに固定されている。また、筒体106の軸方向一方側の開口部106Aは開放されており、この開口部106Aによって吸引力発生部12の内部空間と外部空間とが連通されている。
一方、筒体106の軸方向他方側の開口部106Bは、弾性部材118によって閉塞されている。弾性部材118は、弾性変形可能な材質によって軸方向他方側に凸となる略ドーム状に形成されており、この弾性部材118の下端部には、後述するカム116の一端部116Aが固定されている。
モータ104は、電力が供給されることで回転力を発生させる構成となっている。モータ104は、出力軸110を備えており、モータ104が作動することで出力軸110が回転する。また、出力軸110には偏心おもり112が取り付けられている。偏心おもり112は、略直方体状に形成されており、出力軸110に対して中心をずらした状態(偏心した状態)で取り付けられている。
偏心おもり112には、連結シャフト114の一端部が取り付けられており、連結シャフト114の端部は、カム116の他端部116Bに回動可能な状態で挿通されている。このため、モータ104を作動させることで、偏心おもり112が出力軸を中心として回転する。この偏心おもり112の回転に伴ってカム116が上下に変位する。なお、図8には、カム116が最も上方に変位された状態が図示されており、図9には、カム116が最も下方に変位された状態が図示されている。
図9に示されるように、モータ104が作動して偏心おもり112が回転することで、カム116が下方に変位した場合、吸引力発生部102の弾性部材118が引っ張られて弾性変形する。これにより、吸引力発生部102を使用者の皮膚に当てた状態でモータ104を作動させることで、皮膚が繰り返し吸引される。
図10のグラフには、比較例のマッサージ機100において、回転速度に対する吸引力及び振動力が示されている。具体的には、グラフ中に一点鎖線で描かれた曲線は、回転速度と吸引力との関係を示しており、グラフの右側へ向かうほどモータ104の回転速度が大きくなっており、グラフの上側へ向かうほど吸引力発生部102で発生する吸引力が大きくなっている。また、グラフ中に破線で描かれた曲線は、回転速度と振動力との関係を示しており、グラフの右側へ向かうほどモータ104の回転速度が大きくなっており、グラフの上側へ向かうほど振動力が大きくなっている。
図10のグラフに示されているように、吸引力を大きくするためには、モータ104の回転速度を下げる必要がある。一方、モータ104の回転速度を下げると振動力が下がるため、大きな振動力を発生させることができなくなる。このように、偏心モータを用いた比較例のマッサージ機100では、吸引力及び振動力の両方を得ることができない。
これに対して、図1に示されるように、本実施形態に係るマッサージ機10では、上述したようにボイスコイルアクチュエータ14を作動することで吸引力を得る構成である。このため、吸引力を発生させるための入力波形と、振動力を発生させるための入力波形とを個別に調整することができる。この結果、吸引力を維持しつつ使用者の皮膚へ振動を加えることができる。
また、本実施形態では、ヨーク22、マグネット24及びポールピース26を含んで構磁気回路が構成されている。これにより、磁気回路中に配置されたコイル30に通電することで、ボイスコイルアクチュエータ14を軸方向に沿って往復直線運動させることができる。これにより、吸引力発生部12の弾性部材18を繰り返し弾性変形させることができる。
さらに、本実施形態では、入力波形が5Hz~30Hzの非可聴帯域に設定することが可能であるため、例えば、図3に示される振動波形W2を入力せずに5Hz~30Hzの吸引波形W1のみを入力することで、ボイスコイルアクチュエータ14の作動音が聞こえなくなり、静音性を向上させることができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係るマッサージ機50について図面を参照して説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、適宜説明を省略する。
次に、第2実施形態に係るマッサージ機50について図面を参照して説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、適宜説明を省略する。
図4に示されるように、本実施形態に係るマッサージ機50は、コイル30が可動子となっている点で第1実施形態と異なる。具体的には、マッサージ機50は、吸引力発生部12とボイスコイルアクチュエータ52とを含んで構成されており、吸引力発生部12は、第1実施形態と同様に筒体16と弾性部材18とを含んで構成されている。
ボイスコイルアクチュエータ52は、主として、フレーム54、ヨーク56、マグネット58、ポールピース60及びコイル30を含んで構成されている。
フレーム54は、ボイスコイルアクチュエータ52の外殻を構成しており、図4にはフレーム54の一部のみが図示されている。フレーム54の底部には、ヨーク56が固定されている。
ヨーク56は、第1実施形態のヨーク22を上下逆に配置した構成とされている。すなわち、ヨーク56は、軸方向他方側の下面56Aが底部とされた有底円筒状に形成されており、軸方向一方側(図中上側)が開放された略コの字状(略U字状)の断面形状となっている。
ヨーク56における軸方向一方側の面には、マグネット58が固定されており、マグネット58における軸方向一方側の面には、ポールピース60が固定されている。マグネット58及びポールピース60は、第1実施形態のマグネット58及びポールピース60を上下逆に配置した構成とされている。また、ポールピース60の上面は、ヨーク56の上面56Bよりも僅かに下方に位置している。
ポールピース60よりも軸方向一方側には、可動子本体62が配設されている。可動子本体62は、平面視で略円板状に形成されており、可動子本体62の軸方向一方側の面には、ロッド36の一端が取り付けられている。ロッド36の他端は、吸引力発生部12の弾性部材18に取り付けられているため、可動子本体62の軸方向他方側の変位に伴ってロッド36が軸方向他方側へ移動し、弾性部材18を軸方向他方側へ引っ張る。
可動子本体62の軸方向他方側の面には、段差部62Aが形成されており、この段差部62Aにボビン28の軸方向一端部が嵌入されている。また、ボビン28の外周面に電線が巻回されてコイル30が形成されている。
可動子本体62の周端部には、径方向へ延出されたフランジ部62Bが形成されており、このフランジ部62Bが板バネ64に支持されている。そして、コイル30に通電されることで可動子本体62に対して軸方向他方側への外力が加えられると、フランジ部62Bが板バネ64の付勢力に抗して軸方向他方側へ変位する。また、可動子本体62に対する外力の入力が無くなると、板バネ64の付勢力によって可動子本体62が図4の初期位置へ変位する。
このように、本実施形態では、ヨーク56、マグネット58及びポールピース60はフレーム54に固定されており、コイル30は、フレーム54に対して相対変位可能な可動子Mを構成している。そして、可動子Mと弾性部材18とがロッド36によって連結されている。
(作用)
次に、本実施形態の作用を説明する。
次に、本実施形態の作用を説明する。
本実施形態に係るマッサージ機50では、コイル30に通電することで、コイル30を含む可動子Mをフレーム54に対して往復直進運動させることができる。特に、本実施形態では、可動子Mを比較的軽量に設計することが可能となるため、作動時の静音性を良好に維持することができる。その他の作用については第1実施形態と同様である。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態に係るマッサージ機70について図面を参照して説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、適宜説明を省略する。
次に、第3実施形態に係るマッサージ機70について図面を参照して説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、適宜説明を省略する。
図5に示されるように、本実施形態に係るマッサージ機70は、外磁型の磁気回路を構成している点で第1実施形態と異なる。具体的には、マッサージ機70は、吸引力発生部12とボイスコイルアクチュエータ72とを含んで構成されており、吸引力発生部12は、第1実施形態と同様に筒体16と弾性部材18とを含んで構成されている。
ボイスコイルアクチュエータ72は、主として、フレーム74、ヨーク75、マグネット76、ポールピース77及びコイル30を含んで構成されている。
フレーム74は、ボイスコイルアクチュエータ72の外殻を構成しており、図5にはフレーム74の一部のみが図示されている。フレーム74の底部には、平面視で円形の段差部74Aが形成されており、この段差部74Aにボビン28の軸方向他端部が嵌入されている。
フレーム74には、上側板バネ32及び下側板バネ34が取り付けられている。そして、上側板バネ32と下側板バネ34との間には、ヨーク75、マグネット76及びポールピース77が挟み込まれた状態で保持されている。
ヨーク75は、径方向から見て断面略T字状に形成されており、略円板状のロッド接続部75Aと、略円柱状の挿入部75Bとを含んで構成されている。ロッド接続部75Aは、ヨーク75の軸方向一方側を構成しており、ロッド接続部75Aの上面における中央部には、ロッド36の一端が取り付けられている。また、ロッド接続部75Aの上面における周端部には上側板バネ32が取り付けられている。さらに、ロッド接続部75Aの下面から軸方向他方側へ挿入部75Bが延出されており、この挿入部75Bは、後述するマグネット76及びポールピース77に挿入されている。
ヨーク75のロッド接続部75Aの軸方向他方側の面には、マグネット76が固定されている。マグネット76は、軸方向に貫通する貫通孔76Aを有する略円筒状に形成されている。また、マグネット76における軸方向他方側の面には、ポールピース77が固定されている。ポールピース77は、マグネット76と同様に貫通孔77Aを有する略円筒状に形成されている。そして、マグネット76及びポールピース77と、ヨーク75の挿入部75Bとの間にコイル30が配置されている。そして、ヨーク75、マグネット76及びポールピース77を含んで可動子Mが構成されている。
(作用)
次に、本実施形態の作用を説明する。
次に、本実施形態の作用を説明する。
本実施形態に係るマッサージ機70では、第1実施形態で説明した内磁型の磁気回路を備えたボイスコイルアクチュエータ14と比較して、マグネット76の外径を大きくすることができる。これにより、可動子Mの質量が大きくなり、より大きな振動を発生させることができる。その他の作用については第1実施形態と同様である。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態に係るマッサージ機80について図面を参照して説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、適宜説明を省略する。
次に、第4実施形態に係るマッサージ機80について図面を参照して説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、適宜説明を省略する。
図6に示されるように、本実施形態に係るマッサージ機80は、ボイスコイルアクチュエータ81がシリンダ型とされている点で第1実施形態と異なる。具体的には、マッサージ機80は、吸引力発生部12とボイスコイルアクチュエータ81とを含んで構成されており、吸引力発生部12は、第1実施形態と同様に筒体16と弾性部材18とを含んで構成されている。
ボイスコイルアクチュエータ81は、主として、ヨーク82、錘83、マグネット86、ポールピース84及びコイル87を含んで構成されている。
ヨーク82は、軸方向両端側が開放された略円筒状に形成されている。また、ヨーク82の外側には、ボイスコイルアクチュエータ81の外殻を構成する図示しないケースを設けてもよい。
ヨーク82の内側における軸方向両端部には、錘83が配設されている。すなわち、錘83は、上下に一対設けられている。それぞれの錘83の対向する面には、一対のポールピース84が取り付けられており、この一対のポールピース84の間にマグネット86が挟み込まれている。そして、一対の錘83と、一対のポールピース84と、マグネット86とで可動子Mが構成されている。
ヨーク82とポールピース84との間には、コイル87が配設されている。コイル87は、上下一対のポールピース84と対応する位置に上下一対配置されており、それぞれのコイル87はヨーク82の内周面に取り付けられている。
ここで、ヨーク82の軸方向一方側の端面には上側板バネ88が取り付けられている。上側板バネ88は、中央部に貫通孔が形成された略円板状に形成されており、上側板バネ88の外周部がヨーク82に固定されている。また、上側板バネ88の内周部が錘83の上面に固定されている。このため、上側板バネ88によって可動子Mの軸方向一方側の端部とヨーク82とが連結されている。
一方、ヨーク82の軸方向他方側の端面には下側板バネ89が取り付けられている。下側板バネ89は、上側板バネ88と略同一の形状に形成されており、下側板バネ89の外周部がヨーク82に固定されている。また、下側板バネ89の内周部が錘83の下面に固定されている。このため、下側板バネ89によって可動子Mの軸方向他方側の端部とヨーク82とが連結されている。
軸方向一方側の錘83の上面における中央部には、ロッド36の一端が取り付けられている。また、ロッド36の他端は、吸引力発生部12の弾性部材18に取り付けられている。このため、可動子Mの変位に伴ってロッド36が軸方向他方側へ移動することで、弾性部材18が軸方向他方側へ引っ張られて吸引力が発生する。
(作用)
次に、本実施形態の作用を説明する。
次に、本実施形態の作用を説明する。
本実施形態に係るマッサージ機80では、第1実施形態のボイスコイルアクチュエータ14と比較して、全体の外径を小さくすることができる。また、錘83の質量を調整することで、所望の振動力を得ることができる。その他の作用については第1実施形態と同様である。
<第5実施形態>
次に、第5実施形態に係るマッサージ機90について図面を参照して説明する。なお、第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、適宜説明を省略する。
次に、第5実施形態に係るマッサージ機90について図面を参照して説明する。なお、第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、適宜説明を省略する。
図7に示されるように、本実施形態に係るマッサージ機90は、コイル30が可動子Mとなっている点で第1実施形態と異なっており、かつ、外磁型の磁気回路を構成している点で第2実施形態と異なっている。具体的には、マッサージ機90は、吸引力発生部12とボイスコイルアクチュエータ91とを含んで構成されており、吸引力発生部12は、第1実施形態と同様に筒体16と弾性部材18とを含んで構成されている。
ボイスコイルアクチュエータ91は、主として、フレーム92、ヨーク93、マグネット94、ポールピース95及びコイル30を含んで構成されている。
フレーム92は、ボイスコイルアクチュエータ91の外殻を構成しており、図7にはフレーム92の一部のみが図示されている。フレーム92の底部には、ヨーク93が固定されている。
ヨーク93は、径方向から見て断面略T字状に形成されており、略円板状のベース部93Aと、略円柱状の挿入部93Bとを含んで構成されている。ベース部93Aは、ヨーク93の軸方向他方側を構成しており、ベース部93Aの上面から軸方向一方側へ挿入部93Bが延出されている。挿入部93Bは、後述するマグネット94及びポールピース95に挿入されている。
ヨーク93のベース部93Aの周端部には、マグネット94が固定されている。マグネット94は、軸方向に貫通する貫通孔94Aを有する略円筒状に形成されている。また、マグネット94における軸方向一方側の面には、ポールピース95が固定されている。ポールピース95は、マグネット94と同様に貫通孔95Aを有する略円筒状に形成されている。
ポールピース95よりも軸方向一方側には、可動子本体96が配設されている。可動子本体96は、平面視で略円板状に形成されており、可動子本体96の軸方向一方側の面には、ロッド36の一端が取り付けられている。ロッド36の他端は、吸引力発生部12の弾性部材18に取り付けられているため、可動子本体62の軸方向他方側の変位に伴ってロッド36が軸方向他方側へ移動し、弾性部材18を軸方向他方側へ引っ張る。
可動子本体96の軸方向他方側の面には、段差部96Aが形成されており、この段差部96Aにボビン28の軸方向一端部が嵌入されている。また、ボビン28の外周面に電線が巻回されてコイル30が形成されている。
可動子本体96の周端部には、径方向へ延出されたフランジ部96Bが形成されており、このフランジ部96Bが板バネ98に支持されている。そして、コイル30に通電されることで可動子本体96に対して軸方向他方側への外力が加えられると、フランジ部96Bが板バネ98の付勢力に抗して軸方向他方側へ変位する。また、可動子本体96に対する外力の入力が無くなると、板バネ98の付勢力によって可動子本体96が初期位置へ変位する。
このように、本実施形態では、ヨーク93、マグネット94及びポールピース95はフレーム92に固定されており、コイル30は、フレーム92に対して相対変位可能な可動子Mを構成している。そして、可動子Mと弾性部材18とがロッド36によって連結されている。
(作用)
次に、本実施形態の作用を説明する。
次に、本実施形態の作用を説明する。
本実施形態に係るマッサージ機90では、第2実施形態と同様に、可動子Mを比較的軽量に設計することが可能となるため、作動時の静音性を良好に維持することができる。このため、吸引力の発生のみを目的としたマッサージ機において好適に用いることができる。
〔補足説明〕
以上、第1実施形態及び第5実施形態に係るマッサージ機10、50、70、80、90について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば、上記実施形態において、吸引力発生部12の構造は、マッサージを行う部位に応じて適宜変更してもよい。すなわち、吸引力発生部12を大型化すれば、広範囲の皮膚を吸引するマッサージを行うことが可能となる。また、吸引力発生部12を小型化すれば、局所的に吸引を行うことが可能となる。
以上、第1実施形態及び第5実施形態に係るマッサージ機10、50、70、80、90について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば、上記実施形態において、吸引力発生部12の構造は、マッサージを行う部位に応じて適宜変更してもよい。すなわち、吸引力発生部12を大型化すれば、広範囲の皮膚を吸引するマッサージを行うことが可能となる。また、吸引力発生部12を小型化すれば、局所的に吸引を行うことが可能となる。
特に、上記本実施形態のマッサージ機10、50、70、80、90を女性ホルモンの活性化を目的として利用することで、女性ホルモンの分泌低下により発症する萎縮性膣炎の予防効果を得ることができる。すなわち、萎縮性膣炎の予防には、膣への血流を増加させることが必要とされているため、マッサージ機10、50、70、80、90を用いて膣への血流を増加させることで、萎縮性膣炎を予防することができる。以下、本実施形態のマッサージ機10、50、70、80、90を女性ホルモンの活性化のために用いる際の構造の一例について説明する。
マッサージ機10、50、70、80、90を女性ホルモンの活性化のために用いる場合、吸引力発生部12における筒体16は、陰核亀頭(クリトリス)を覆う大きさ及び形状に形成されるのが好ましい。また、筒体16は、皮膚を傷付けないように比較的柔らかい材質で形成される。例えば、筒体16を弾性部材18と同様の合成ゴム及びシリコン等で形成してもよい。この場合、外殻となるケースに取り付けられている部分を除いて吸引力発生部12の全体が弾性変形可能となるように構成してもよい。
以上のようにマッサージ機10、50、70、80、90を構成することで、陰核亀頭(クリトリス)に直接触れることなく吸引することができる。また、吸引力発生部12と接触している部位には、ボイスコイルアクチュエータ14で発生した振動が伝達されるため、吸引との相乗効果によって膣への血流を増加させることができる。
また、本実施形態のマッサージ機10、50では、入力波形を変化させることで、吸引力及び振動力を個別に制御できるため、使用者に対して適切な刺激を与えることが可能となる。さらに、入力波形が30Hz以下の非可聴帯域とすることで、ボイスコイルアクチュエータ14の作動音が無音、又はほとんど無音となるため、偏心モータを用いた構造のように作動音が気になることがない。
また、上記実施形態におけるボイスコイルアクチュエータ14、52、72、81、91の構造は、特に上記構造に限定されない。例えば、上記実施形態におけるボイスコイルアクチュエータ14、52、72、81、91は、軸方向よりも径方向が大きい扁平状に形成したが、これに限定されず、軸方向を長手方向とするシリンダ型のボイスコイルアクチュエータを用いてもよい。
さらに、磁気回路を構成するヨーク22、56、75、82、95、マグネット24、58、76、86、94、及びポールピース26、60、77、84、95の形状についても限定されず、磁気回路が形成される形状であれば、他の形状を採用してもよい。
さらにまた、上記実施形態では、ロッド36を介して吸引力発生部12の弾性部材18を弾性変形させる構成としたが、これに限定されない。例えば、図1に示される第1実施形態において、弾性部材18とヨーク22とをロッド36とは別の部材によって連結してもよい。また、弾性部材18を直接ヨーク22に取り付けてもよい。同様に、図4に示される第2実施形態において、弾性部材18と可動子本体62とをロッド36とは別の部材によって連結してもよく、弾性部材18を直接可動子本体62に取り付けてもよい。
10、50、70、80、90 マッサージ機
12 吸引力発生部
14、52、72、81、91 ボイスコイルアクチュエータ
18 弾性部材
20、54、74、92 フレーム
22、56、75、82、95 ヨーク
24、58、76、86、94 マグネット
26、60、77、84、95 ポールピース
30 コイル
M 可動子
W3 合成波形
12 吸引力発生部
14、52、72、81、91 ボイスコイルアクチュエータ
18 弾性部材
20、54、74、92 フレーム
22、56、75、82、95 ヨーク
24、58、76、86、94 マグネット
26、60、77、84、95 ポールピース
30 コイル
M 可動子
W3 合成波形
Claims (4)
- 少なくとも一部に弾性部材を含んで中空状に形成されると共に、内部空間と連通する開口部を備えた吸引力発生部と、
前記弾性部材と接続されると共に、前記弾性部材を弾性変形させて前記吸引力発生部内の容積を変化させるボイスコイルアクチュエータと、
を有するマッサージ機。 - 前記ボイスコイルアクチュエータは、磁気回路を形成するヨーク、マグネット及びポールピースと、前記磁気回路中に配置されるコイルとを含んで構成されている請求項1に記載のマッサージ機。
- 前記コイルはフレームに固定されており、
前記ヨーク、前記マグネット及び前記ポールピースは、前記フレームに対して相対変位可能な可動子を構成しており、
前記可動子と前記弾性部材とが連結されている請求項2に記載のマッサージ機。 - 前記ヨーク、前記マグネット及び前記ポールピースはフレームに固定されており、
前記コイルは、前記フレームに対して相対変位可能な可動子を構成しており、
前記可動子と前記弾性部材とが連結されている請求項2に記載のマッサージ機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021113758A JP2023010015A (ja) | 2021-07-08 | 2021-07-08 | マッサージ機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2023010015A true JP2023010015A (ja) | 2023-01-20 |
Family
ID=85118325
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021113758A Pending JP2023010015A (ja) | 2021-07-08 | 2021-07-08 | マッサージ機 |
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Country | Link |
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-
2021
- 2021-07-08 JP JP2021113758A patent/JP2023010015A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20240425 |