JP2023009889A - クラッチ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】クラッチの特性を運転者の意図に合わせることができるクラッチ制御装置を提供すること。【解決手段】エンジンと、マニュアルトランスミッションと、エンジンとマニュアルトランスミッションとの間の動力伝達経路上に設けられ、運転者によるクラッチペダルの操作に応じて係合状態又は解放状態に切り替えられるシフトバイワイヤ式のクラッチと、運転者の操作により任意の走行モードを選択可能なモードスイッチとを備えたハイブリッド車両に搭載されるクラッチ制御装置であって、クラッチペダルの踏み込み量に応じたクラッチ指示位置となるようクラッチを制御するECUを備え、ECUは、運転者により選択された走行モードに連動して、クラッチペダルの踏み込み量に対応するクラッチ指示位置の変換特性を切り替える。【選択図】図3
Description
本発明は、クラッチ制御装置に関する。
特許文献1には、クラッチバイワイヤシステムを備える車両制御装置において、クラッチペダルの操作量が所定時間保持された状態において所定の操作が検出された場合、該クラッチペダルの操作量をクラッチの係合点に対応するクラッチペダルの操作量として設定する車両制御装置が開示されている。
ところで、クラッチバイワイヤシステムを備える車両においては、車両の走行モードを運転者がモードスイッチなどを操作することにより任意に切り替えることが可能なものがある。
しかしながら、上述の特許文献1に記載の車両制御装置は、上述のような走行モードを運転者が任意に切替可能な車両に搭載された場合については何ら考慮されていない。したがって、上述の特許文献1に記載の車両制御装置にあっては、運転者が任意に切り替えた走行モードに応じてクラッチの係合点に対応するクラッチペダルのストローク量を設定することができず、クラッチの特性を運転者の意図に合わせることができない。
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたもので、クラッチの特性を運転者の意図に合わせることができるクラッチ制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、エンジンと、前記エンジンの回転を変速段に応じた変速比で変速して駆動輪に出力する変速機と、前記エンジンと前記変速機との間の動力伝達経路上に設けられ、運転者によるクラッチペダルの操作に応じて係合状態又は解放状態に切り替えられるシフトバイワイヤ式のクラッチと、運転者の操作により任意の走行モードを選択可能なモード受付部と、を備えた車両に搭載されるクラッチ制御装置であって、前記クラッチペダルの操作量に応じたクラッチ指示位置となるよう前記クラッチを制御する制御部を備え、前記制御部は、運転者により選択された前記走行モードに連動して、前記クラッチペダルの操作量に対応する前記クラッチ指示位置の変換特性を切り替える構成を有する。
本発明によれば、クラッチの特性を運転者の意図に合わせることができるクラッチ制御装置を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係るクラッチ制御装置は、エンジンと、エンジンの回転を変速段に応じた変速比で変速して駆動輪に出力する変速機と、エンジンと変速機との間の動力伝達経路上に設けられ、運転者によるクラッチペダルの操作に応じて係合状態又は解放状態に切り替えられるシフトバイワイヤ式のクラッチと、運転者の操作により任意の走行モードを選択可能なモード受付部と、を備えた車両に搭載されるクラッチ制御装置であって、クラッチペダルの操作量に応じたクラッチ指示位置となるようクラッチを制御する制御部を備え、制御部は、運転者により選択された走行モードに連動して、クラッチペダルの操作量に対応するクラッチ指示位置の変換特性を切り替えることを特徴とする。これにより、本発明の一実施の形態にクラッチ制御装置は、クラッチの特性を運転者の意図に合わせることができる。
以下、本発明の一実施例に係るクラッチ制御装置を搭載したハイブリッド車両について図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施例に係るハイブリッド車両1は、エンジン2と、モータとしてのモータジェネレータ3と、変速機としてのマニュアルトランスミッション4と、ディファレンシャル5と、駆動輪6と、制御部としてのECU(Electronic Control Unit)10と、を含んで構成されている。
エンジン2には、複数の気筒が形成されている。本実施例において、エンジン2は、各気筒に対して、吸気行程、圧縮行程、膨張行程および排気行程からなる一連の4行程を行なうように構成されている。
エンジン2には、ISG(Integrated Starter Generator)20が連結されている。ISG20は、ベルト等の動力伝達部材21を介してエンジン2のクランクシャフトに連結されている。ISG20は、電力が供給されることにより回転することでエンジン2を回転駆動させる電動機の機能と、クランクシャフトから入力された回転力を電力に変換する発電機の機能とを有する。
モータジェネレータ3は、インバータ30を介してバッテリ31から供給される電力によって駆動する電動機としての機能と、ディファレンシャル5から入力される逆駆動力によって回生発電を行なう発電機としての機能とを有する。
モータジェネレータ3は、マニュアルトランスミッション4と左右の駆動輪6との間の動力伝達経路に設けられ、左右の駆動輪6に対して動力を伝達可能に接続されている。
インバータ30は、ECU10の制御により、バッテリ31から供給された直流電力を三相の交流電力に変換してモータジェネレータ3に供給したり、モータジェネレータ3によって生成された三相の交流電力を直流電力に変換してバッテリ31を充電したりする。バッテリ31は、例えばリチウムイオン電池などの二次電池によって構成されている。
マニュアルトランスミッション4は、エンジン2から出力された回転を複数の変速段のいずれかに応じた変速比で変速して左右の駆動輪6に出力する手動変速機によって構成されている。マニュアルトランスミッション4の出力軸は、ディファレンシャル5を介して左右の駆動輪6に接続されている。モータジェネレータ3の出力軸は、マニュアルトランスミッション4の出力軸に接続されている。つまり、モータジェネレータ3とマニュアルトランスミッション4は、それぞれが単独で駆動力を伝達可能に駆動輪6に接続されており、駆動輪6には、マニュアルトランスミッション4で変速されたエンジン2の駆動力とモータジェネレータ3の駆動力が伝達される。
マニュアルトランスミッション4で成立可能な変速段としては、例えば低速段である1速段から高速段である5速段までの前進走行用の変速段と、後進段とがある。走行用の変速段の段数は、ハイブリッド車両1の諸元により異なり、上述の1速段から5速段に限られるものではない。
マニュアルトランスミッション4における変速段は、運転者によるクラッチペダル71及びシフトレバー40の操作に応じて切り替えられるようになっている。シフトレバー40の操作位置は、シフトポジションセンサ41により検出される。シフトポジションセンサ41は、ECU10に接続されており、検出結果をECU10に送信するようになっている。
マニュアルトランスミッション4には、ニュートラルスイッチ42が設けられている。ニュートラルスイッチ42は、ECU10に接続されている。ニュートラルスイッチ42は、マニュアルトランスミッション4においていずれの変速段も成立していない状態、つまりニュートラル状態であることを検出するもので、マニュアルトランスミッション4がニュートラル状態にあるときにONされるスイッチである。
エンジン2とマニュアルトランスミッション4との間の動力伝達経路上には、クラッチ7が設けられている。クラッチ7としては、例えば乾式単板の摩擦クラッチを用いることができる。エンジン2とマニュアルトランスミッション4とは、クラッチ7を介して接続されている。
クラッチ7は、運転者によるクラッチペダル71の操作に連動してクラッチアクチュエータ70が作動することで、エンジン2とマニュアルトランスミッション4との間で動力を伝達する係合状態と、動力を伝達しない解放状態と、回転差のある状態でトルクが伝達される半クラッチ状態と、のいずれかに切り替えられる。クラッチアクチュエータ70は、ECU10に接続され、ECU10によって制御されるようになっている。
このように、クラッチ7は、クラッチペダル71の操作に応じてECU10から送信される信号に基づきクラッチアクチュエータ70が作動することにより、係合状態、解放状態又は半クラッチ状態に切り替えられる、クラッチバイワイヤ式のクラッチである。
ECU10は、運転者により操作されるクラッチペダル71の操作量としての踏み込み量に応じてクラッチアクチュエータ70を制御し、クラッチペダル71とクラッチが機械的に連係して動作する所謂マニュアルクラッチと同等の動作となるように制御する。
クラッチペダル71の踏み込み量は、クラッチペダルセンサ72によって検出される。クラッチペダルセンサ72は、ECU10に接続されており、クラッチペダル71の踏み込み量をクラッチペダルストローク量として検出し、当該クラッチペダルストローク量を示すクラッチペダルストローク値をECU10に送信するようになっている。
クラッチペダル71には、クラッチペダル71の踏み込んだときの反力を擬似的に発生させるクラッチペダル疑似負荷装置73が接続されている。運転者は、クラッチペダル71を踏み込んだときにクラッチペダル疑似負荷装置73によって発生する反力によって、クラッチバイワイヤ式でない通常のクラッチの踏み込み感覚と同等の踏み込み感覚を得ることができる。
ハイブリッド車両1は、運転者により操作されるアクセルペダル90を備えている。アクセルペダル90の踏み込み量は、アクセル開度センサ91によって検出される。アクセル開度センサ91は、ECU10に接続されており、アクセルペダル90の踏み込み量をアクセル開度として検出し、当該アクセル開度に応じた信号をECU10に送信するようになっている。
ハイブリッド車両1は、運転者により操作されるブレーキペダル92を備えている。ブレーキペダル92の踏み込み量は、ブレーキペダルセンサ93によって検出される。ブレーキペダルセンサ93は、ECU10に接続されており、ブレーキペダル92の踏み込み量に応じた信号をECU10に送信するようになっている。
ECU10は、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)と、バックアップ用のデータなどを保存するフラッシュメモリと、入力ポートと、出力ポートとを備えたコンピュータユニットによって構成されている。
コンピュータユニットのROMには、各種定数や各種マップ等とともに、当該コンピュータユニットをECU10として機能させるためのプログラムが格納されている。すなわち、CPUがRAMを作業領域としてROMに格納されたプログラムを実行することにより、コンピュータユニットは、本実施例におけるECU10として機能する。
ECU10には、上述したセンサ類のほか、車速センサ11及びモードスイッチ12が接続されている。車速センサ11は、ハイブリッド車両1の車速を検出し、検出結果をECU10に送信するようになっている。
モードスイッチ12は、運転者の操作によりハイブリッド車両1の走行モードとして任意の走行モードを選択可能なスイッチである。本実施例のモードスイッチ12は、モード受付部を構成する。
本実施例において、ハイブリッド車両1の走行モードとしては、AUTOモード、スポーツモード、スノーモード及びロックモードが設定されている。AUTOモードは、基準となるモードであり、ノーマルモードとも称される。
スポーツモードは、ドライ路面でのスポーツ走行時に好ましい走行モードである。スノーモードは、摩擦係数μが低い路面を走行する際に好ましい走行モードである。ロックモードは、走破性を重視した走行モードであり、例えば起伏の多いモーグル路や深雪路などの悪路の走行時に各車輪の駆動力が十分に得られない場合に使用される。本実施例においては、スノーモード及びロックモードを総称してオフロードモードという。
ECU10は、ハイブリッド車両1の駆動モードを切り替えるようになっている。本実施例における駆動モードとしては、EVモードとHEVモードとが設定されている。
EVモードは、クラッチ7を解放してモータジェネレータ3の動力によりハイブリッド車両1を走行させる駆動モードである。HEVモードは、クラッチ7を係合してエンジン2、又はエンジン2及びモータジェネレータ3の動力によりハイブリッド車両1を走行させる駆動モードである。
ECU10は、例えば、アクセル開度とエンジン回転速度に基づいてEVモードとHEVモードとを切り替える。
ECU10は、例えば、EVモードで走行時に、アクセル開度で決まるドライバ要求トルクがHEV移行閾値を超えた場合、エンジン2を再始動させてHEVモードに移行する。
ECU10は、例えば、HEVモードで走行時に、アクセル開度とエンジン回転速度で決まるドライバ要求トルクがEV移行閾値を下回った場合、エンジン2を停止させてEVモードに移行する。
EVモードでは、マニュアルトランスミッション4を介さない駆動力伝達経路であるにもかかわらず有段手動変速機の特性を再現するために、ECU10は、選択されているマニュアルトランスミッション4の変速段に応じて、アクセルペダル90、クラッチペダル71の操作状況から、現在の走行速度に対応した仮想エンジン回転速度、仮想エンジントルクや仮想イナーシャトルク等を算出する。そして、これら算出結果に基づきモータジェネレータ3の出力を調整するようになっている。
(クラッチ指示位置の変換特性)
次に、図2を参照して、クラッチ7の特性としてのクラッチ指示位置の変換特性について説明する。
次に、図2を参照して、クラッチ7の特性としてのクラッチ指示位置の変換特性について説明する。
クラッチ指示位置の変換特性とは、ECU10がクラッチペダル71の踏み込み量であるクラッチペダルストローク量からクラッチ指示位置を求める際のクラッチペダルストローク量に対するクラッチ指示位置の変化の傾向のことをいう。
ここで、クラッチ指示位置とは、クラッチ7の係合度合い(又は、解放度合い)、すなわちクラッチ7のクラッチ位置を指示する指示値であって、ECU10からクラッチアクチュエータ70に対して指示される値である。
したがって、ECU10は、クラッチペダル71の踏み込み量に応じたクラッチ指示位置となるよう、クラッチアクチュエータ70を介してクラッチ7を制御する。換言すれば、クラッチアクチュエータ70は、ECU10から指示されたクラッチ指示位置に対応するクラッチ位置となるよう、クラッチ7を作動させる。
図2に示すように、ECU10は、クラッチペダルセンサ72から入力されるクラッチペダルストローク値をクラッチペダル相対位置に変換する。クラッチペダル相対位置は、クラッチペダル71の踏み込みが解除(解放)されたとき、すなわちクラッチリリース時の位置を100%とし、クラッチ7のキスポイント位置を0%として線形にクラッチペダルストローク値を変換した値である。キスポイント位置は、クラッチ7がトルク伝達を開始するクラッチペダルストローク値であり、「係合点」や「切れ点」と称されることもある。
図2においては、クラッチペダルセンサ72の検出範囲として、クラッチペダルストローク値「0%」から「100%」を示している。クラッチペダル解放学習値は、例えば、車両工場においてクラッチリリース時にクラッチペダルセンサ72が出力するクラッチペダルストローク値をクラッチペダル解放学習値として学習した値である。
キスポイント位置は、クラッチペダル解放学習値から所定値St_kの差分をとったクラッチペダルストローク値である。つまり、クラッチペダル解放学習値とキスポイント位置との差分が所定値St_kである。
ECU10は、クラッチペダル相対位置をクラッチ指示位置に変換する。クラッチペダル相対位置からクラッチ指示位置へは、線形な特性によって変換される。クラッチ指示位置は、クラッチペダル相対位置が100%のときを完全締結位置とし、クラッチペダル相対位置が0%のときにキスポイント位置となるように設定される。
(走行モードに応じたクラッチ指示位置の変換特性の切替)
次に、図3を参照して、走行モードに応じたクラッチ指示位置の変換特性の切替について説明する。
次に、図3を参照して、走行モードに応じたクラッチ指示位置の変換特性の切替について説明する。
本実施例においては、ECU10は、運転者により選択された走行モードに連動して、クラッチ指示位置の変換特性を切り替えるようになっている。ECU10は、上述のキスポイント位置の大きさ、すなわち、キスポイント位置に対応するクラッチペダルストローク値の大きさを走行モードに応じて変更することにより、クラッチ指示位置の変換特性を切り替える。
(スポーツモード選択時)
具体的には、図3に示すように、上述の所定値St_kをノーマルモード選択時におけるものとしたとき、ECU10は、スポーツモードが選択されている場合には、クラッチペダル解放学習値とキスポイント位置との差分を示す所定値を、ノーマルモード選択時の所定値St_kよりも短い所定値St_ksに変更する。
具体的には、図3に示すように、上述の所定値St_kをノーマルモード選択時におけるものとしたとき、ECU10は、スポーツモードが選択されている場合には、クラッチペダル解放学習値とキスポイント位置との差分を示す所定値を、ノーマルモード選択時の所定値St_kよりも短い所定値St_ksに変更する。
これにより、スポーツモードが選択されている場合は、ノーマルモード選択時よりもキスポイント位置に対応するクラッチペダルストローク値が小さくなる。このため、スポーツモード選択時は、クラッチペダル71の踏み込み量の単位量当たりのクラッチ指示位置の変化量が大きくなる。
スポーツモード選択時は、運転者のシフト操作がクラッチペダル71の踏み込み開始と同時、又は、その直後に実施されることが多く、さらに一連の変速操作が素早い。こうした素早い変速操作は、スポーツシフトとも称される。スポーツモード選択時は、クラッチペダル71の踏み込み量に対してクラッチ7の切れ点を浅くすることで、スポーツシフトによるマニュアルトランスミッション4への負荷を抑制しつつ、素早くクラッチ7を切れるため、運転者の素早い変速操作を実現可能となる。
スポーツシフトによるマニュアルトランスミッション4への負荷について、図4に示すようなスポーツモード選択時における1速段(図4中、「1st」と記す)から2速段(図4中、「2nd」と記す)への変速を例に説明する。
図4に示す例において、ノーマルモード選択時の所定値St_kのままスポーツシフトが実行されると、クラッチ操作に対するシフト操作が速いためクラッチ7がトルク伝達している状態で2速用のシンクロ機構が同期を開始してしまうため、当該シンクロ機構に対する負荷が増大してしまう。
これに対し、スポーツモード選択時に所定値St_ksが設定されれば、2速用のシンクロ機構が同期を開始したときに既にクラッチ7が解放されており、当該シンクロ機構に対する負荷を抑えることができ、当該シンクロ機構にクラッチイナーシャ分以上の同期荷重は必要なくなる。
(スノーモード、ロックモード選択時)
図3に示すように、上述の所定値St_kをノーマルモード選択時におけるものとしたとき、ECU10は、スノーモードが選択されている場合には、クラッチペダル解放学習値とキスポイント位置との差分を示す所定値を、ノーマルモード選択時の所定値St_kよりも長い所定値St_klに変更する。ロックモード選択時もスノーモード選択時と同様、所定値St_klに変更される。すなわち、オフロードモード選択時は、所定値St_klに変更される。図3では、スノーモード選択時を一例として表示している。なお、スノーモードとロックモードとで、上述の所定値を異ならせてもよい。
図3に示すように、上述の所定値St_kをノーマルモード選択時におけるものとしたとき、ECU10は、スノーモードが選択されている場合には、クラッチペダル解放学習値とキスポイント位置との差分を示す所定値を、ノーマルモード選択時の所定値St_kよりも長い所定値St_klに変更する。ロックモード選択時もスノーモード選択時と同様、所定値St_klに変更される。すなわち、オフロードモード選択時は、所定値St_klに変更される。図3では、スノーモード選択時を一例として表示している。なお、スノーモードとロックモードとで、上述の所定値を異ならせてもよい。
オフロードモードが選択されている場合は、ノーマルモード選択時よりもキスポイント位置に対応するクラッチペダルストローク値が大きくなる。このため、オフロードモード選択時は、クラッチペダル71の踏み込み量の単位量当たりのクラッチ指示位置の変化量が小さくなる。
オフロードモード選択時は、運転者が悪路、雪道を予め認識して走行モードを切り替えているため、微細な駆動力の調整をクラッチペダル71で行い、駆動輪6がスリップしないようにクラッチペダル71を操作する必要がある。
上述したように、オフロードモード選択時は、クラッチペダル71の踏み込み量の単位量当たりのクラッチ指示位置の変化量が小さくなるため、運転者がクラッチ7の係合度合いを容易に調整できるようになる。このため、オフロードモード選択時は、雪道や悪路等での駆動輪6の空転を防止しつつ、確実にハイブリッド車両1を発進、又は走行させることができる。
(クラッチ解放制御)
本実施例において、ECU10は、エンジン回転速度が所定回転速度以下の領域において急ブレーキが検出された場合、クラッチペダル71の踏み込み量に関わらずクラッチ7を解放状態に切り替えるクラッチ解放制御を実行するようになっている。
本実施例において、ECU10は、エンジン回転速度が所定回転速度以下の領域において急ブレーキが検出された場合、クラッチペダル71の踏み込み量に関わらずクラッチ7を解放状態に切り替えるクラッチ解放制御を実行するようになっている。
ECU10は、クラッチ解放制御の実行中、ブレーキペダル92の踏み込みが解除され始めると、クラッチ7の解放度合いをクラッチペダル71の踏み込み量に徐々に合わせるようにクラッチ7を制御する。つまり、ECU10は、実際のクラッチペダル71の踏み込み量に応じたクラッチ7の解放度合いと乖離しているクラッチ7の解放度合いを、実際のクラッチペダル71の踏み込み量に徐々に合わせる。具体的には、ECU10は、クラッチアクチュエータ70に対して指示するクラッチ指示位置を調整する。
ECU10は、クラッチ解放制御の実行中、クラッチペダル71が踏み込まれない状態で、所定時間、ブレーキペダル92を踏み続けるか、又は、ブレーキペダル92の踏み込みを解除すると、クラッチペダル71を踏むよう運転者に指示する。当該指示は、例えば、図示しないメータ表示部を介して報知されたり、又は、音声で報知されたり、これら両方の報知を組み合わせたりして行われる。
以上のように、本実施例に係るクラッチ制御装置は、運転者により選択された走行モードに連動してクラッチ指示位置の変換特性を切り替えるよう構成されている。
ここで、例えば、クラッチ指示位置の変換特性の変更を走行モードの選択によらずに自動で変更する構成の場合、運転者の意図と異なるタイミングや運転者が認識しない状態で当該変換特性が切り替えられることとなり、クラッチの係合状態がドライバーの意図と異なることとなってしまう。この場合、エンジンストールが発生したり、駆動力が過剰に出力されたりする等の問題が生じる可能性がある。
これに対し、本実施例に係るクラッチ制御装置は、上述した通り、運転者により選択された走行モードに連動してクラッチ指示位置の変換特性を切り替えるので、運転者の意図と異なるタイミングや運転者が認識しない状態で当該変換特性が切り替えられることがなく、走行モード選択に応じて運転者の意図に沿う適切なクラッチ指示位置の変換特性を用いることができ、クラッチ7の特性、すなわちクラッチ指示位置の変換特性を運転者の意図に合わせることができる。
これにより、クラッチバイワイヤ式のクラッチ7におけるクラッチ操作性が運転者にとって目的に応じたものとなり、ドライバビリティが向上する。
また、本実施例に係るクラッチ制御装置では、モードスイッチ12の操作に連動してクラッチ指示位置の変換特性が切り替えられるので、当該変換特性の切替を他の車両制御(ECU10やモータジェネレータ3の駆動力制御、2WD/4WD切替制御など)と同時に行うことができる。これにより、運転者の一の操作で最適な車両制御を提供することができる。
また、本実施例に係るクラッチ制御装置は、キスポイント位置の大きさ、すなわち、キスポイント位置に対応するクラッチペダルストローク値の大きさを走行モードに応じて変更することにより、クラッチ指示位置の変換特性を切り替えるよう構成されている。
この構成により、本実施例に係るクラッチ制御装置は、運転者により選択された走行モードに応じてキスポイント位置を変更することで、クラッチ指示位置の変換特性を切り替えることができる。
また、本実施例に係るクラッチ制御装置は、スポーツモードが選択されている場合は、ノーマルモード選択時よりもキスポイント位置に対応するクラッチペダルストローク値を小さくするよう構成されている。
この構成により、本実施例に係るクラッチ制御装置は、スポーツモード選択時に、マニュアルトランスミッション4への負荷を抑制しつつ、素早くクラッチ7を切ることができ、運転者の素早い変速操作を実現できる。
また、クラッチ7の解放を迅速に行いたいスポーツモードにおいて、クラッチバイワイヤ式のクラッチ7の動作におけるタイムラグを抑制することができる。
また、本実施例に係るクラッチ制御装置は、オフロードモードが選択されている場合は、ノーマルモード選択時よりもキスポイント位置に対応するクラッチペダルストローク値を大きくするよう構成されている。
この構成により、本実施例に係るクラッチ制御装置は、クラッチペダル71の踏み込み量の単位量当たりのクラッチ指示位置の変化量が小さくなるため、運転者がクラッチ7の係合度合いを容易に調整できるようになる。このため、オフロードモード選択時は、雪道や悪路等での駆動輪6の空転を防止しつつ、確実にハイブリッド車両1を発進、又は走行させることができる。
また、本実施例に係るクラッチ制御装置は、エンジン回転速度が所定回転速度以下の領域において急ブレーキが検出された場合、クラッチペダル71の踏み込み量に関わらずクラッチ7を解放状態に切り替えるクラッチ解放制御を実行するよう構成されている。
この構成により、本実施例に係るクラッチ制御装置は、エンジン回転速度が低回転領域にあるときに急ブレーキによってエンジンストールが発生してしまうことを防止することができる。一方、エンジン回転速度が高回転領域にあるときは、クラッチ解放制御を実行しないので、エンジンブレーキを利用することができる。
また、本実施例に係るクラッチ制御装置は、クラッチ解放制御の実行中、ブレーキペダル92の踏み込みが解除され始めると、クラッチ7の解放度合いをクラッチペダル71の踏み込み量に徐々に合わせるようにクラッチ7を制御するので、実際のクラッチペダル71の踏み込み量とクラッチ指示位置との乖離に起因したエンジンストールを回避することができる。
また、本実施例に係るクラッチ制御装置は、クラッチ解放制御の実行中、クラッチペダル71が踏み込まれない状態で、所定時間、ブレーキペダル92を踏み続けるか、又は、ブレーキペダル92の踏み込みを解除すると、クラッチペダル71を踏むよう運転者に指示するので、運転者の意図しない発進を防止することができる。
なお、本実施例では、本発明に係るクラッチ制御装置をハイブリッド車両1に適用した例について説明したが、これに限らず、本発明に係るクラッチ制御装置をハイブリッド車両でないクラッチバイワイヤ式のクラッチを有するマニュアル車にも適用可能である。
また、本実施例では、クラッチペダル相対位置からクラッチ指示位置への変換を線形な特性としたが、曲線状の特性としてもよい。
また、本実施例では、クラッチ7を解放させる動作、すなわちクラッチペダル71を踏み込むのときの動作(以下、この動作を「往路」ともいう)と、クラッチ7を係合させる動作、すなわちクラッチペダル71を戻すときの動作(以下、この動作を「復路」ともいう)と、でクラッチ指示位置の変換特性を同一のものとしたが、クラッチ動作の往路と復路とでクラッチ指示位置の変換特性を異ならせてもよい。
例えば、図5に示すように、スノーモードが選択されている場合であって、少なくともキスポイント位置まで踏み込まれたクラッチペダル71を戻すときのクラッチ指示位置の変換特性は、クラッチペダル71の踏み込み量が小さいほど、クラッチペダル71の踏み込み量に対応するクラッチ指示位置の変化量が大きくなるような曲線状の特性となるように定義してもよい。図5に示す例は、ロックモードに対しても適用可能である。
図5に示す例によれば、オフロードモードにおいて、運転者が実際のクラッチ7の係合度合いをより容易に調整できるようになる。
また、図6に示すように、スポーツモードにおいては、クラッチペダル71がキスポイント位置を超えて踏み込まれた場合、クラッチペダル71を戻すときは、キスポイント位置を超えて踏み込まれたクラッチペダル71の踏み込み量に対応するクラッチペダル相対位置をキスポイント位置に変更する、クラッチ指示位置の変換特性としてもよい。図6に示す例は、ノーマルモードに対しても適用可能である。
図6に示す例によれば、クラッチ動作の復路において、クラッチ動作の往路に比べてクラッチペダル71を完全に戻すまでのクラッチストローク量を大きくできるので、運転者がクラッチ7の係合を滑らかに行うことができる。
本発明の実施例を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正および等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
1 ハイブリッド車両(車両)
2 エンジン
3 モータジェネレータ
4 マニュアルトランスミッション(変速機)
6 駆動輪
7 クラッチ
10 ECU(制御部)
11 車速センサ
12 モードスイッチ(モード受付部)
40 シフトレバー
70 クラッチアクチュエータ
71 クラッチペダル
72 クラッチペダルセンサ
90 アクセルペダル
92 ブレーキペダル
2 エンジン
3 モータジェネレータ
4 マニュアルトランスミッション(変速機)
6 駆動輪
7 クラッチ
10 ECU(制御部)
11 車速センサ
12 モードスイッチ(モード受付部)
40 シフトレバー
70 クラッチアクチュエータ
71 クラッチペダル
72 クラッチペダルセンサ
90 アクセルペダル
92 ブレーキペダル
Claims (7)
- エンジンと、
前記エンジンの回転を変速段に応じた変速比で変速して駆動輪に出力する変速機と、
前記エンジンと前記変速機との間の動力伝達経路上に設けられ、運転者によるクラッチペダルの操作に応じて係合状態又は解放状態に切り替えられるシフトバイワイヤ式のクラッチと、
運転者の操作により任意の走行モードを選択可能なモード受付部と、
を備えた車両に搭載されるクラッチ制御装置であって、
前記クラッチペダルの操作量に応じたクラッチ指示位置となるよう前記クラッチを制御する制御部を備え、
前記制御部は、運転者により選択された前記走行モードに連動して、前記クラッチペダルの操作量に対応する前記クラッチ指示位置の変換特性を切り替えることを特徴とするクラッチ制御装置。 - 前記制御部は、前記クラッチがトルク伝達を開始する前記クラッチペダルの操作量である係合点の大きさを前記走行モードに応じて変更することにより、前記変換特性を切り替えることを特徴とする請求項1に記載のクラッチ制御装置。
- 前記走行モードとして、ノーマルモードの他に少なくともスポーツモードを有し、
前記制御部は、前記走行モードとして前記スポーツモードが選択されている場合には、前記ノーマルモードの場合と比べて、前記係合点を小さくすることを特徴とする請求項2に記載のクラッチ制御装置。 - 前記ノーマルモード及び前記スポーツモードの少なくとも一方においては、前記クラッチペダルが前記係合点を超えて踏み込まれた場合、前記クラッチペダルを戻すときは、前記係合点を超えて踏み込まれた前記クラッチペダルの操作量を前記係合点に変更することを特徴とする請求項3に記載のクラッチ制御装置。
- 前記走行モードとして、ノーマルモードの他に少なくともオフロードモードを有し、
前記制御部は、前記走行モードとして前記オフロードモードが選択されている場合には、前記ノーマルモードの場合と比べて、前記係合点を大きくすることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載のクラッチ制御装置。 - 前記オフロードモードが選択されている場合であって、少なくとも前記係合点まで踏み込まれた前記クラッチペダルを戻すときの前記変換特性は、前記クラッチペダルの操作量が小さいほど、前記クラッチペダルの操作量に対応する前記クラッチ指示位置の変化量が大きいことを特徴とする請求項5に記載のクラッチ制御装置。
- 前記制御部は、
エンジン回転速度が所定回転速度以下の領域において急ブレーキが検出された場合、前記クラッチペダルの操作量に関わらず前記クラッチを解放状態に切り替えるクラッチ解放制御を実行し、
前記クラッチ解放制御の実行中、ブレーキペダルの踏み込みが解除され始めると、前記クラッチの解放度合いを前記クラッチペダルの操作量に徐々に合わせるように前記クラッチを制御し、
前記クラッチ解放制御の実行中、前記クラッチペダルが踏み込まれない状態で、所定時間、前記ブレーキペダルを踏み続けるか、又は、前記ブレーキペダルの踏み込みを解除すると、前記クラッチペダルを踏むよう運転者に指示することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のクラッチ制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021113536A JP2023009889A (ja) | 2021-07-08 | 2021-07-08 | クラッチ制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2021113536A JP2023009889A (ja) | 2021-07-08 | 2021-07-08 | クラッチ制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023009889A true JP2023009889A (ja) | 2023-01-20 |
Family
ID=85118845
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021113536A Pending JP2023009889A (ja) | 2021-07-08 | 2021-07-08 | クラッチ制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2023009889A (ja) |
-
2021
- 2021-07-08 JP JP2021113536A patent/JP2023009889A/ja active Pending
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