JP2023007642A - 体外循環装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】液体濃度測定装置のセンサ部の光素子の劣化に対して校正を行う場合に、使用者の負担を低減できる体外循環装置を提供すること。【解決手段】体外循環装置1は、液体濃度測定装置60を備え、液体濃度測定装置60は、装置本体70に着脱可能な液体収容部80と、発光部731と受光部732とを有するセンサ部73と、を備え、装置本体70には、液体収容部80に代えて基準器90を取り付け可能であり、体外循環装置1は、基準器初期検出値を予め記憶する記憶部75と、基準器90が装置本体70に装着されている場合に、受光部732による基準器90の検出値と記憶部75に記憶された基準器初期検出値との差を小さくするように発光部731から発光される光の強度を調整する校正動作を実行する校正制御部744と、液体濃度測定装置60の校正動作を実行するように校正制御部744に指示する校正指示部51と、を更に備える。【選択図】図4
Description
本発明は、体外循環装置に関する。
従来、透析治療中に、血液回路内を循環する血液を血液収容部に一旦収容して、センサ部(発光部、受光部)を用いて、血液収容部に一旦収容された血液の血液濃度を算出する血液濃度測定装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。血液濃度測定装置は、血液収容部に一旦収容された血液に対して、発光部から光を照射して、血液が反射した光又は血液を透過した光を受光部で受光し、受光部で受光した光の強度の変化を測定して演算することで、血液の血液濃度を算出する。
このような血液濃度測定装置においては、長期間使用することにより、センサ部において光素子の劣化が生じると、血液に反射又は透過する光の強度が低下する。これにより、光素子の劣化が生じると、血液濃度が同じであっても、血液濃度の測定値に差が生じる。
光素子の劣化に対して行う校正方法としては、ソフトウェアにより測定結果に補正を行う校正方法や、ハードウェアにより光素子の光の強度を初期値と同等にする校正方法がある。
また、光素子の劣化に対して校正を行う場合に、使用者が任意のタイミングで確認をしながら手動で校正を行うことは、使用者の負担が増大する可能性がある。
また、光素子の劣化に対して校正を行う場合に、使用者が任意のタイミングで確認をしながら手動で校正を行うことは、使用者の負担が増大する可能性がある。
従って、本発明は、液体濃度測定装置のセンサ部の光素子の劣化に対して校正を行う場合に、使用者の負担を低減できる体外循環装置を提供することを目的とする。
本発明は、血液回路と、前記血液回路に配置される液体濃度測定装置と、を備える体外循環装置であって、前記液体濃度測定装置は、装置本体と、前記装置本体に着脱可能に構成され、液体を収容可能な液体収容部と、前記液体収容部に収容された液体に向けて光を発光する発光部と、前記液体収容部に収容された液体を透過され又は反射された光を受光する受光部と、を有するセンサ部と、を備え、前記装置本体には、前記液体収容部に代えて基準器を取り付け可能であり、前記体外循環装置は、前記装置本体に前記基準器を装着した状態の前記基準器の初期の前記受光部による検出値である基準器初期検出値を予め記憶する記憶部と、前記基準器が前記装置本体に装着されている場合に、前記受光部による前記基準器の検出値と前記記憶部に記憶された前記基準器初期検出値との差を小さくするように前記発光部から発光される光の強度を調整する校正動作を実行する校正制御部と、前記液体濃度測定装置の校正動作を実行するように前記校正制御部を指示する校正指示部と、を更に備える体外循環装置に関する。
また、前記記憶部は、前記基準器が前記装置本体に装着された場合における前記受光部により検出される検出値の範囲である基準器装着判定範囲を記憶し、前記受光部による検出値が前記基準器装着判定範囲内にある場合に、前記基準器が前記装置本体に装着されていると判定する判定部を備えることが好ましい。
また、前記校正制御部は、前記基準器が前記装置本体に装着されていない場合に、前記校正動作を実行しないことが好ましい。
また、前記校正制御部により校正動作を実行する際に使用される前記基準器は、前記基準器初期検出値を検出する際に使用した基準器と同一の基準器であることが好ましい。
また、前記体外循環装置は、前記液体濃度測定装置を制御する制御装置を備え、前記校正指示部は、前記制御装置に設けられることが好ましい。
また、前記校正指示部は、前記体外循環装置により行われる各種工程において透析治療を行わないタイミングに校正動作を実行するように、前記校正制御部に指示することが好ましい。
本発明によれば、血液濃度測定装置のセンサ部の光素子の劣化に対して校正を行う場合に、使用者の負担を低減できる体外循環装置を提供することができる。
以下、本発明の血液濃度測定装置(液体濃度測定装置)を含む血液透析装置(体外循環装置)の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。本発明の血液透析装置は、腎不全患者や薬物中毒患者の血液を浄化すると共に、血液中の余分な水分を除去し、必要に応じて血液中に水分を補充(補液)する。
まず、本実施形態の血液透析装置1の全体構成につき、図1を参照しながら説明する。血液透析装置1は、血液透析器としてのダイアライザ10と、血液回路20と、透析液回路30と、コンソール100と、制御装置50と、を備える。コンソール100には、血液回路20の一部、透析液回路30の一部、薬液ポンプ231、及び制御装置50が配置されている。
ダイアライザ10は、筒状に形成された容器本体11と、この容器本体11の内部に収容された透析膜(図示せず)と、を備える。容器本体11の内部は、透析膜により血液側流路と透析液側流路とに区画される(いずれも図示せず)。容器本体11には、血液側流路に連通する血液導入口111及び血液導出口112と、透析液側流路に連通する透析液導入口113及び透析液導出口114と、が形成される。
血液回路20は、動脈側ライン21と、静脈側ライン22と、薬剤ライン23と、オーバーフローライン24と、を備える。動脈側ライン21、静脈側ライン22、薬剤ライン23及びオーバーフローライン24は、いずれも液体が流通可能な可撓性を有するチューブを主体として構成される。
動脈側ライン21は、一端側が対象者(透析患者)の動脈に接続され、他端側がダイアライザ10の血液導入口111に接続される。動脈側ライン21には、気泡センサ211、血液ポンプ212及び血液濃度測定装置60(液体濃度測定装置)が配置される。
気泡センサ211は、動脈側ライン21の内部を流通する血液中に含まれる気泡を検出する。血液ポンプ212は、動脈側ライン21における気泡センサ211よりも下流側に配置される。血液ポンプ212は、動脈側ライン21を構成するチューブをしごくことにより、動脈側ライン21の内部の血液を送り出す。
気泡センサ211は、動脈側ライン21の内部を流通する血液中に含まれる気泡を検出する。血液ポンプ212は、動脈側ライン21における気泡センサ211よりも下流側に配置される。血液ポンプ212は、動脈側ライン21を構成するチューブをしごくことにより、動脈側ライン21の内部の血液を送り出す。
血液濃度測定装置60は、動脈側ライン21における血液ポンプ212とダイアライザ10との間に配置される。血液濃度測定装置60は、図2に示すように、センサクリップ70(装置本体)と、センサクリップ70に着脱可能に取り付けられる血液チャンバ80(液体収容部)と、を備える。血液濃度測定装置60は、血液回路20の動脈側ライン21を通る血液を血液チャンバ80に一旦収容して、血液回路20の動脈側ライン21を通る血液の血中成分の濃度をリアルタイムに測定することで、ヘマトクリット値及び酸素飽和度を算出することができる。血液濃度測定装置60については後段で詳述する。
図1に示すように、静脈側ライン22は、一端側がダイアライザ10の血液導出口112に接続され、他端側が対象者(透析患者)の静脈に接続される。静脈側ライン22には、静脈圧センサ221、静脈側チャンバ222、気泡センサ223、静脈側クランプ224が配置される。
静脈圧センサ221は、静脈側ライン22を流通する血液の圧力を検出する。静脈側チャンバ222は、静脈側ライン22における静脈圧センサ221の下流側に配置される。静脈側チャンバ222は、所定量(例えば、20ml)の血液を貯留する。気泡センサ223は、静脈側ライン22における静脈側チャンバ222よりも下流側に配置される。気泡センサ223は、静脈側ライン22の内部を流通する血液中に含まれる気泡を検出する。静脈側クランプ224は、静脈側ライン22における気泡センサ223よりも下流側に配置される。静脈側クランプ224は、静脈側ライン22の流路を開閉する。
薬剤ライン23は、血液透析中に必要な薬剤を動脈側ライン21に供給する。薬剤ライン23は、一端側(基端側)が薬剤を送り出す薬液ポンプ231に接続され、他端側(先端側)が動脈側ライン21における血液ポンプ212と血液濃度測定装置60との間に接続される。
オーバーフローライン24は、一端側(基端側)が静脈側チャンバ222に接続される。オーバーフローライン24は、プライミング工程において静脈側ライン22を流通する生理食塩液、空気等を外部に排出する。オーバーフローライン24には、オーバーフロークランプ241が配置される。オーバーフロークランプ241は、オーバーフローライン24の流路を開閉する。
以上の血液回路20によれば、対象者(透析患者)の動脈から取り出された血液は、血液ポンプ212により動脈側ライン21を流通してダイアライザ10の血液側流路に導入される。ダイアライザ10に導入された血液は、透析膜を介して後述する透析液回路30を流通する透析液により浄化される。ダイアライザ10において浄化された血液は、静脈側ライン22を流通して対象者の静脈に返血される。
透析液回路30は、本実施形態では、いわゆる密閉容量制御方式の透析液回路30により構成される。この透析液回路30は、透析液チャンバ31と、透析液供給ライン32と、透析液導入ライン33と、透析液導出ライン34と、排液ライン35と、バイパスライン36と、除水/逆ろ過ポンプ37と、を備える。
透析液チャンバ31は、一定容量(例えば、300ml~500ml)の透析液を収容可能な硬質の容器311と、この容器311の内部を区画する軟質の隔膜(ダイアフラム)312と、を備える。透析液チャンバ31の内部は、隔膜312により送液収容部313及び排液収容部314に区画される。
透析液供給ライン32は、基端側が透析液供給装置(図示せず)に接続され、先端側が透析液チャンバ31に接続される。透析液供給ライン32は、透析液チャンバ31の送液収容部313に透析液を供給する。
透析液導入ライン33は、透析液チャンバ31とダイアライザ10の透析液導入口113とを接続し、透析液チャンバ31の送液収容部313に収容された透析液をダイアライザ10の透析液側流路に導入する。
透析液導出ライン34は、ダイアライザ10の透析液導出口114と透析液チャンバ31とを接続し、ダイアライザ10から排出された透析液を透析液チャンバ31の排液収容部314に導出する。
排液ライン35は、基端側が透析液チャンバ31に接続され、排液収容部314に収容された透析液の排液を排出する。
排液ライン35は、基端側が透析液チャンバ31に接続され、排液収容部314に収容された透析液の排液を排出する。
バイパスライン36は、透析液導出ライン34と排液ライン35とを接続する。
除水/逆ろ過ポンプ37は、バイパスライン36に配置される。除水/逆ろ過ポンプ37は、バイパスライン36の内部の透析液を排液ライン35側に流通させる方向(除水方向)及び透析液導出ライン34側に流通させる方向(逆ろ過方向)に送液可能に駆動するポンプにより構成される。
除水/逆ろ過ポンプ37は、バイパスライン36に配置される。除水/逆ろ過ポンプ37は、バイパスライン36の内部の透析液を排液ライン35側に流通させる方向(除水方向)及び透析液導出ライン34側に流通させる方向(逆ろ過方向)に送液可能に駆動するポンプにより構成される。
制御装置50は、情報処理装置(コンピュータ)により構成され、制御プログラムを実行することにより、血液透析装置1の動作を制御する。具体的には、制御装置50は、血液回路20及び透析液回路30に配置された各種のポンプやクランプ等の動作を制御して、血液透析装置1により行われる各種工程(運転(透析)工程、洗浄工程、プライミング工程、脱血工程、補液工程、返血工程等)を実行する。
また、制御装置50は、後述する血液濃度測定装置60により測定された血液回路20の動脈側ライン21を流通する血液の血中成分の濃度から算出されたヘマトクリット値及び酸素飽和度に基づいて、循環血液量変化率をモニターすることで、血圧低下が起こる前兆を分析して、例えば、表示装置等により、血圧低下が起こる前兆であることを、外部に報知する。
また、制御装置50は、血液濃度測定装置60を制御する。制御装置50は、図3に示すように、校正指示部51を有する。校正指示部51は、血液濃度測定装置60の校正動作を実行するように、血液濃度測定装置60の校正制御部744(後述)を指示する。校正指示部51は、血液透析装置1により行われる各種工程において、透析治療を行わない所定のタイミングに校正動作を実行するように、血液濃度測定装置60の校正制御部744を指示する。透析治療を行わない所定のタイミングとしては、例えば、透析治療の後の洗浄工程のタイミングや、透析治療を行う前の準備中のタイミングなどを挙げることができる。
血液濃度測定装置60について説明する。
血液濃度測定装置60は、血液透析中に、血液回路20の動脈側ライン21を流通する血液のヘマトクリット値及び酸素飽和度を測定する装置である。血液濃度測定装置60により動脈側ライン21を流通する血液の血中成分の濃度を測定して、ヘマトクリット値及び酸素飽和度を算出して、循環血液量変化率をモニターすることで、血圧低下が起こる前兆を分析できる。
血液濃度測定装置60は、血液透析中に、血液回路20の動脈側ライン21を流通する血液のヘマトクリット値及び酸素飽和度を測定する装置である。血液濃度測定装置60により動脈側ライン21を流通する血液の血中成分の濃度を測定して、ヘマトクリット値及び酸素飽和度を算出して、循環血液量変化率をモニターすることで、血圧低下が起こる前兆を分析できる。
血液濃度測定装置60は、図2に示すように、センサクリップ70(装置本体)と、血液チャンバ80(液体収容部)と、を備える。
センサクリップ70には、血液チャンバ80が着脱可能に取り付けられる。センサクリップ70は、第1セル保持部71と、第2セル保持部72と、発光部731及び受光部732を有するセンサ部73と、を備える。発光部731には、発光素子が設けられる。受光部732には、受光素子が設けられる。
第1セル保持部71及び第2セル保持部72は、チャンバ収容空間Sを空けて、対向して配置される。第1セル保持部71及び第2セル保持部72は、チャンバ収容空間Sに血液チャンバ80を配置した状態で、血液チャンバ80を挟み込んで保持する。
第1セル保持部71の内部には、センサ部73の発光部731が配置される。第2セル保持部72の内部には、センサ部73の受光部732が配置される。発光部731及び受光部732は対向して配置される。
発光部731は、センサクリップ70が血液チャンバ80を挟み込んだ状態で、血液チャンバ80側に光を照射する。発光部731は、センサクリップ70に装着された血液チャンバ80及び血液チャンバ80に収容された血液に向けて光を発光する。発光部731からは、複数の波長光が、血液チャンバ80及び血液チャンバ80を流通する血液に照射される。受光部732は、血液チャンバ80及び血液チャンバ80に収容された血液を透過された光を受光する。受光部732が血液を透過した光を受光することで、血液濃度測定装置60は、血中の赤血球及び水分の透過率の違いにより、血中成分の濃度を測定できる。
血液チャンバ80は、内部に血液(液体)を収容するセルを有する血液収容セル(液体収容部)を構成する。血液チャンバ80は、血液が収容される容器本体81と、血液導入接続部82と、血液導出接続部83(図1参照)と、を有する。
容器本体81は、外形が、厚みを有する円板状に形成される。容器本体81の内部には、血液が流れる流路が形成される。容器本体81は、センサクリップ70の発光部731と受光部732との間において、センサクリップ70に着脱可能に取り付けられる。容器本体81は、発光部731からの光を透過するように構成されている。
血液導入接続部82は、血液濃度測定装置60に血液を導入する導入部である。血液導入接続部82は、動脈側ライン21(図1参照)における血液ポンプ212と血液濃度測定装置60とを接続するラインの下流側の端部に接続される。
血液導出接続部83は、血液濃度測定装置60の内部を流れた血液をダイアライザ10に向けて導出する導出部である。血液導出接続部83は、動脈側ライン21における血液濃度測定装置60とダイアライザ10とを接続するラインの上流側の端部に接続される。
図2に示すように、センサクリップ70には、血液チャンバ80に代えて、基準器90を取り付け可能である。基準器90は、血液や透析液を収容する構造ではなく、血液回路20から切り離されて使用される。
基準器90は、センサ部73の光素子の劣化に対して校正を行う場合に、センサ部73の検出値を測定する際に使用される基準器として用いられる。基準器90は、例えば、血液チャンバ80の内部に精度確認用フィルタ92を配置したものが使用される。精度確認用フィルタ92は、例えば、光透過性の樹脂フィルムにより構成される。精度確認用フィルタ92は、センサ部73の発光部731から光を照射した場合に、血液の減衰量とは異なる割合の減衰量の光を受光部732により検出できるものが用いられる。
校正制御部744(後述)により校正動作を実行する際に使用される基準器90は、基準器初期検出値を検出する際に使用した基準器と同一の基準器を用いる。これにより、基準器90を基準として、初期のセンサ部73の光強度との比較を行うことで、センサ部73の劣化に対して校正を行うことができる。
図3に示すように、センサクリップ70は、上記構成に加えて、センサクリップ側制御部74(制御部)と、センサクリップ側記憶部75(記憶部)と、を備える。
センサクリップ側記憶部75は、基準器90の基準器初期検出値と、基準器装着判定範囲と、を予め記憶する。
センサクリップ側記憶部75は、基準器90の基準器初期検出値と、基準器装着判定範囲と、を予め記憶する。
基準器90の基準器初期検出値は、センサクリップ70に基準器90を装着した状態において、センサ部73の受光部732に検出される基準器90の初期の受光部732による検出値である。基準器90の基準器初期検出値は、例えば、工場において出荷時に測定される。
基準器装着判定範囲は、基準器90がセンサクリップ70に装着された場合において、センサ部73の受光部732により検出される検出値の範囲である。センサクリップ側制御部74の判定部743(後述)により、センサ部73の受光部732による検出値が基準器装着判定範囲にあると判定された場合に、基準器90がセンサクリップ70に装着されていると判定される。基準器装着判定範囲は、例えば、予め実験などにより求められる。
センサクリップ側制御部74は、図3に示すように、発光制御部741と、演算部742と、判定部743と、校正制御部744と、を有する。
発光制御部741は、発光部731から発光される光の強度を制御する。
演算部742は、受光部732により受光された光の強度を検出値に演算する。これにより、血液濃度測定装置60において、血液チャンバ80がセンサクリップ70に装着された状態において、センサ部73の受光部732により検出された検出値から、ヘマトクリット値及び酸素飽和度が算出される。算出されたヘマトクリット値及び酸素飽和度は、コンソール100の制御装置50に送信される。
演算部742は、受光部732により受光された光の強度を検出値に演算する。これにより、血液濃度測定装置60において、血液チャンバ80がセンサクリップ70に装着された状態において、センサ部73の受光部732により検出された検出値から、ヘマトクリット値及び酸素飽和度が算出される。算出されたヘマトクリット値及び酸素飽和度は、コンソール100の制御装置50に送信される。
判定部743は、センサ部73の受光部732による検出値が基準器装着判定範囲内にある場合に、基準器90がセンサクリップ70に装着されていると判定する。
校正制御部744は、基準器90がセンサクリップ70に装着されている場合に、センサ部73の受光部732による検出値とセンサクリップ側記憶部75に記憶された基準器90の基準器初期検出値との差を小さくするように、センサ部73の発光部731から発光される光の強度を調整する校正動作を実行する。
より具体的には、校正制御部744は、センサ部73の受光部732による検出値が、センサクリップ側記憶部75に記憶された基準器90の基準器初期検出値よりも小さい場合には、センサ部73の発光部731から発光される光の強度を大きくするように校正動作を実行する。センサ部73の受光部732による検出値が、センサクリップ側記憶部75に記憶された基準器90の基準器初期検出値よりも大きい場合には、センサ部73の発光部731から発光される光の強度を小さくするように校正動作を実行する。
校正制御部744は、基準器90がセンサクリップ70に装着されていない場合に、校正動作を実行しない。
次に、血液透析装置1の校正動作の制御について、図4のフローチャートを参照して説明する。校正動作を行う前段階において、基準器90の基準器初期検出値は、例えば、工場からの出荷時に測定されており、センサクリップ側記憶部75に記憶されている。
まず、使用者は、通常の血液透析装置1の透析治療の動作が終了した後に、センサクリップ70に取り付けられた血液チャンバ80に代えて、基準器90をセンサクリップ70に取り付ける。基準器90は、基準器初期検出値を測定した際に使用した基準器90を用いる。基準器90は、血液濃度測定装置60のセンサ部73に付属させ、基準器90と血液濃度測定装置60のセンサ部73とは、1対1で管理する。この状態で、校正制御部744による校正動作が実行される。
図4に示すステップS1において、コンソール100の制御装置50の校正指示部51は、血液濃度測定装置60の校正動作を指示する。校正指示部51は、血液透析装置1により行われる各種工程において、透析治療を行わない所定のタイミングに校正動作を実行するように、血液濃度測定装置60の校正制御部744に指示する。透析治療を行わない所定のタイミングとしては、例えば、透析治療の後の洗浄工程のタイミングや、透析治療を行う前の準備中のタイミングなどを挙げることができる。
ステップS2において、判定部743は、センサクリップ側記憶部75に記憶された基準器装着判定範囲内にあるか否かを判定する。判定部743は、センサ部73の受光部732による検出値が基準器装着判定範囲内にある場合に、基準器90がセンサクリップ70に装着されていると判定する。
判定部743により、基準器90がセンサクリップ70に装着されていると判定された場合(YES)には、処理はステップS3に進む。判定部743により、基準器90がセンサクリップ70に装着されていないと判定された場合(NO)には、処理はステップS4に進む。
ステップS3において、校正制御部744は、センサ部73の受光部732による検出値とセンサクリップ側記憶部75に記憶された基準器90の基準器初期検出値との差を小さくするように、センサ部73の発光部731から発光される光の強度を調整する校正動作を実行する。これにより、血液濃度測定装置60のセンサ部73の光素子の劣化に対して校正を行う場合に、血液透析装置1の校正指示部51により血液濃度測定装置60の校正動作を指示できることから、使用者が任意のタイミングで校正を手動で行わなくてよいため、使用者の負担を低減できる。ステップS3の後に、処理は終了する。
ステップS4において、校正制御部744は校正動作を実行せずに、ステップS5において、校正動作を実行しないことを外部に報知して、その後、処理は終了する。これにより、校正制御部744は、校正動作を実行できない状態の場合において、校正動作を禁止できる。よって、誤った条件で、校正動作が実行されることを防止できる。報知の手段としては、例えば、表示部への表示、表示灯の点灯や点滅、スピーカからの発報などが挙げられる。
以上説明した本実施形態の血液透析装置1によれば、以下のような効果を奏する。
血液透析装置1を、血液濃度測定装置60を備えて構成し、血液濃度測定装置60は、センサクリップ70に着脱可能な血液チャンバ80と、発光部731と受光部732とを有するセンサ部73と、を備えて構成し、センサクリップ70には、血液チャンバ80に代えて基準器90を取り付け可能であり、血液透析装置1を、基準器90の基準器初期検出値を予め記憶するセンサクリップ側記憶部75と、基準器90がセンサクリップ70に装着されている場合に、受光部732による基準器90の検出値とセンサクリップ側記憶部75に記憶された基準器90の基準器初期検出値との差を小さくするように発光部731から発光される光の強度を調整する校正動作を実行する校正制御部744と、血液濃度測定装置60の校正動作を実行するように校正制御部744を指示する校正指示部51と、を更に備えて構成した。これにより、血液濃度測定装置60のセンサ部73の光素子の劣化に対して校正を行う場合に、血液透析装置1の校正指示部51により血液濃度測定装置60の校正動作を指示できることから、使用者が任意のタイミングで校正を手動で行わなくてよいため、使用者の負担を低減できる。
本実施形態においては、判定部743により、受光部732による検出値が基準器装着判定範囲内にある場合に、基準器90がセンサクリップ70に装着されていると判定できる。これにより、基準器90がセンサクリップ70に装着されていることを容易に判定できる。
本実施形態においては、校正制御部744は、基準器90がセンサクリップ70に装着されていない場合に、校正動作を実行しない。これにより、校正制御部744は、校正動作を実行できない状態の場合において、校正動作を禁止できる。よって、誤った条件で、校正動作が実行されることを防止できる。また、校正制御部744は、基準器90がセンサクリップ70に装着されていない場合に、外部に報知できる。
本実施形態においては、校正制御部744により校正動作を実行する際に使用される基準器90は、基準器初期検出値を検出する際に使用した基準器と同一の基準器である。これにより、同一の基準器90により校正動作を実行できるため、精度よく、校正動作を実行できる。
本実施形態においては、血液透析装置1は、血液濃度測定装置60を制御する制御装置50を備え、校正指示部51は、制御装置50に設けられる。これにより、血液透析装置1の制御装置50の校正指示部51により、校正制御部744を指示することで、校正動作を実行できるため、使用者の負担を低減できる。
本実施形態においては、校正指示部51は、血液透析装置1により行われる各種工程において、透析治療を行わない所定のタイミングに校正動作を実行するように、血液濃度測定装置60の校正制御部744を指示する。これにより、透析治療中には、校正動作を実行しないため、使用者の負担を低減できる。
以上、本発明の血液透析装置1の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、センサクリップ70に着脱可能に取り付けられる液体収容部を、内部に血液を収容するセルを備える血液チャンバ80で構成したが、これに限定されない。血液収容部を、血液が流通するチューブで構成してもよい。
また、前記実施形態では、センサクリップ側制御部74を血液濃度測定装置60に設けたが、これに限定されない。センサクリップ側制御部74の機能をコンソール100の制御装置50に設けてもよい。
また、前記実施形態では、センサ部73の受光部732により、血液を透過した光を検出するように構成したが、これに限定されない。センサ部73の受光部732により、血液に反射した光を検出するように構成してもよい。
また、前記実施形態では、基準器90がセンサクリップ70に装着されていると判定する構成を、センサ部73の受光部732による検出値が基準器装着判定範囲内にあるか否かを判定することにより実現したが、これに限定されない。基準器90がセンサクリップ70に装着されていると判定する構成を、基準器90がセンサクリップ70に装着された場合に、例えば、機械的、電気的又は磁気的に接触したか否を検知することにより実現してもよい。
また、前記実施形態では、液体収容部に血液を収容する場合について説明したが、これに限定されず、液体収容部に透析液を収容する場合に適用してもよい。
また、前記実施形態では、センサ部73において、発光部731を第1セル保持部71に設け、受光部732を第2セル保持部72に設けたが、これに限らない。これとは逆に、発光部731を第2セル保持部72に設け、受光部732を第1セル保持部71に設けてもよい。
1 血液透析装置(体外循環装置)
20 血液回路
51 校正指示部
60 血液濃度測定装置(液体濃度測定装置)
70 センサクリップ(装置本体)
73 センサ部
74 センサクリップ側制御部(制御部)
75 センサクリップ側記憶部(記憶部)
80 血液チャンバ(液体収容部)
90 基準器
731 発光部
732 受光部
743 判定部
744 校正制御部
20 血液回路
51 校正指示部
60 血液濃度測定装置(液体濃度測定装置)
70 センサクリップ(装置本体)
73 センサ部
74 センサクリップ側制御部(制御部)
75 センサクリップ側記憶部(記憶部)
80 血液チャンバ(液体収容部)
90 基準器
731 発光部
732 受光部
743 判定部
744 校正制御部
Claims (6)
- 血液回路と、前記血液回路に配置される液体濃度測定装置と、を備える体外循環装置であって、
前記液体濃度測定装置は、
装置本体と、
前記装置本体に着脱可能に構成され、液体を収容可能な液体収容部と、
前記液体収容部に収容された液体に向けて光を発光する発光部と、前記液体収容部に収容された液体を透過され又は反射された光を受光する受光部と、を有するセンサ部と、を備え、
前記装置本体には、前記液体収容部に代えて基準器を取り付け可能であり、
前記体外循環装置は、
前記装置本体に前記基準器を装着した状態の前記基準器の初期の前記受光部による検出値である基準器初期検出値を予め記憶する記憶部と、
前記基準器が前記装置本体に装着されている場合に、前記受光部による前記基準器の検出値と前記記憶部に記憶された前記基準器初期検出値との差を小さくするように前記発光部から発光される光の強度を調整する校正動作を実行する校正制御部と、
前記液体濃度測定装置の校正動作を実行するように前記校正制御部に指示する校正指示部と、を更に備える体外循環装置。 - 前記記憶部は、前記基準器が前記装置本体に装着された場合における前記受光部により検出される検出値の範囲である基準器装着判定範囲を記憶し、
前記受光部による検出値が前記基準器装着判定範囲内にある場合に、前記基準器が前記装置本体に装着されていると判定する判定部を備える請求項1に記載の体外循環装置。 - 前記校正制御部は、前記基準器が前記装置本体に装着されていない場合に、前記校正動作を実行しない、請求項1又は2に記載の体外循環装置。
- 前記校正制御部により校正動作を実行する際に使用される前記基準器は、前記基準器初期検出値を検出する際に使用した基準器と同一の基準器である、請求項1~3のいずれかに記載の体外循環装置。
- 前記体外循環装置は、前記液体濃度測定装置を制御する制御装置を備え、
前記校正指示部は、前記制御装置に設けられる、請求項1~4のいずれかに記載の体外循環装置。 - 前記校正指示部は、前記体外循環装置により行われる各種工程において透析治療を行わないタイミングに校正動作を実行するように、前記校正制御部を指示する、請求項1~5のいずれかに記載の体外循環装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021110622A JP2023007642A (ja) | 2021-07-02 | 2021-07-02 | 体外循環装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
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JP2023007642A true JP2023007642A (ja) | 2023-01-19 |
Family
ID=85112358
Family Applications (1)
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JP2021110622A Pending JP2023007642A (ja) | 2021-07-02 | 2021-07-02 | 体外循環装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2023007642A (ja) |
-
2021
- 2021-07-02 JP JP2021110622A patent/JP2023007642A/ja active Pending
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