JP2023007060A - 印刷装置、インク供給装置、及びインク供給方法 - Google Patents
印刷装置、インク供給装置、及びインク供給方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2023007060A JP2023007060A JP2021110055A JP2021110055A JP2023007060A JP 2023007060 A JP2023007060 A JP 2023007060A JP 2021110055 A JP2021110055 A JP 2021110055A JP 2021110055 A JP2021110055 A JP 2021110055A JP 2023007060 A JP2023007060 A JP 2023007060A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- amount
- tank
- sub
- supply
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims description 31
- 239000007788 liquid Substances 0.000 claims abstract description 131
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims abstract description 114
- 238000007639 printing Methods 0.000 claims abstract description 82
- 230000005856 abnormality Effects 0.000 claims abstract description 52
- 238000003860 storage Methods 0.000 claims description 73
- 238000005192 partition Methods 0.000 claims description 19
- 230000002159 abnormal effect Effects 0.000 claims description 11
- 238000007599 discharging Methods 0.000 abstract 1
- 239000000976 ink Substances 0.000 description 449
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 14
- 238000012423 maintenance Methods 0.000 description 13
- 230000008569 process Effects 0.000 description 13
- 230000009471 action Effects 0.000 description 7
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 7
- 238000007872 degassing Methods 0.000 description 6
- 230000007704 transition Effects 0.000 description 4
- 239000003086 colorant Substances 0.000 description 3
- 230000006870 function Effects 0.000 description 3
- 230000008859 change Effects 0.000 description 2
- 238000004140 cleaning Methods 0.000 description 2
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 2
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 2
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 2
- 238000011160 research Methods 0.000 description 2
- 238000010146 3D printing Methods 0.000 description 1
- 230000010485 coping Effects 0.000 description 1
- 238000011010 flushing procedure Methods 0.000 description 1
- 238000009434 installation Methods 0.000 description 1
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 1
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 description 1
- 238000010926 purge Methods 0.000 description 1
- 230000004044 response Effects 0.000 description 1
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
Abstract
【課題】インクの供給の異常等に対して、柔軟かつ適切に対応する。【解決手段】インクジェット方式で印刷を行う印刷装置100であって、インク容器であるメインタンク106から供給されるインクを吐出するインクジェットヘッド102と、メインタンク106からインクジェットヘッド102へのインクの供給経路の途中においてインクを貯留する容器であるサブタンクと、メインタンク106からサブタンクへ単位時間あたりに流れるインクの量であるインク通液量を検知する通液量検知部と、通液量検知部が検知するインク通液量に基づくアラームを報知する報知手段である報知部116とを備え、通液量検知部は、検知するインク通液量に応じて、段階的なアラームを報知部116に報知させる。【選択図】図1
Description
本発明は、印刷装置、インク供給装置、及びインク供給方法に関する。
従来、インクジェット方式で印刷を行う印刷装置であるインクジェットプリンタが広く用いられている。また、インクジェットプリンタの構成として、インクジェットヘッドの外部にあるインクカートリッジ等のインク容器からインクジェットヘッドへインクを供給する構成が広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。
インクジェットヘッドの外部にあるインク容器からインクジェットヘッドへインクを供給する場合、インクの供給に異常が生じることで、印刷の動作に影響が生じる場合がある。これに対し、特許文献1には、フィルタの寿命の閾値をインク通過量の値で設定して、ユーザに対して報知を行うこと等が開示されている。このように構成すれば、例えば、フィルタの目詰まり等による不具合が生じる前に、フィルタの交換を促すことができる。
しかし、インクの供給に異常が生じるタイミングは、印刷装置の設置環境や、インクの製造ロットの違い等によるインクの特性のバラツキ等の影響で、様々に変化することが考えられる。そのため、従来、フィルタの目詰まり等によって生じるインクの供給の異常等に対して、より柔軟に対応することが望まれていた。そこで、本発明は、上記の課題を解決できる印刷装置、インク供給装置、及びインク供給方法を提供することを目的とする。
本願の発明者は、インク容器からインクジェットヘッドへのインクの供給の異常に対してより柔軟に対応する方法について、鋭意研究を行った。また、この鋭意研究において、より具体的に、インク容器とインクジェットヘッドとの間にサブタンクを設ける場合において、サブタンクに関係する不具合の発生等を適切に回避できる方法について、検討を行った。そして、インク容器からサブタンクへ単位時間あたりに流れるインクの量であるインク通液量に着目して、インク通液量が変化した場合にアラームの報知をすることを考えた。また、アラームの報知について、インク通液量に応じて、段階的に行うことを考えた。このように構成すれば、例えば、インク容器からインクジェットヘッドへのインクの供給に異常が生じた場合に、ユーザへの報知を適切に行うことができる。更に、この場合において、段階的な報知を行うことで、例えば、生じている問題の大きさに応じたアラームの報知を行うことができる。また、これにより、例えば、大きな問題が生じる前にユーザの対応を喚起すること等も可能になる。
また、本願の発明者は、このような効果を得るために必要な特徴を見出し、本発明に至った。上記の課題を解決するために、本発明は、インクジェット方式で印刷を行う印刷装置であって、インクを貯留するインク容器から供給されるインクを吐出するインクジェットヘッドと、前記インク容器から前記インクジェットヘッドへのインクの供給経路の途中においてインクを貯留する容器であるサブタンクと、前記インク容器から前記サブタンクへ単位時間あたりに流れるインクの量であるインク通液量を検知する通液量検知部と、前記通液量検知部が検知する前記インク通液量に基づくアラームを報知する報知手段とを備え、前記通液量検知部は、検知する前記インク通液量に応じて、段階的なアラームを前記報知手段に報知させることを特徴とする。
このように構成した場合、インク通液量に応じて段階的にアラームを報知することで、例えば、インク容器からサブタンクへのインクの供給の状態を柔軟かつ適切にユーザに知らせることができる。そのため、このように構成すれば、例えば、インク容器からインクジェットヘッドへのインクの供給に異常が生じた場合に、ユーザへの報知を適切に行うことができる。また、これにより、例えば、インクの供給の異常等に対して、柔軟かつ適切に対応することができる。
また、この場合、段階的な報知を行うことで、例えば、生じている問題の大きさに応じたアラームの報知を行い、大きな問題が生じる前にユーザの対応を喚起すること等も可能になる。また、これにより、例えば、印刷装置が動作不能になる前に、より確実かつ適切にユーザに対処を促して、不具合の発生を回避することや、被害拡大を防止すること等が可能になる。また、より具体的に、この場合、例えば、サブタンクへのインク供給に関連する装置の破損や被害拡大を適切に防止することができる。そのため、このように構成すれば、例えば、サブタンクに関係する不具合の発生等を適切に防止することができる。
この構成において、報知手段は、例えば、音声による報知、ディスプレイ上への警告表示等により、ユーザの聴覚や視覚に訴える音や光を用いて、アラームの報知を行う。報知手段において、段階的にアラームを報知することについては、例えば、インク通液量に応じて少なくとも2段階でアラームを報知すること等と考えることができる。より具体的に、報知手段は、段階的なアラームとして、例えば、通液量検知部が検知するインク通液量に応じて、少なくとも、インク容器からサブタンクへのインクの供給を継続可能な状態でのインク通液量の異常を示す第1のアラームと、インク容器からサブタンクへのインクの供給を停止させるべき状態にインク通液量がなっていることを示す第2のアラームとを報知する。また、通液量検知部は、例えば、インク通液量が第1の閾値よりも少ないと判断した場合に、報知手段に第1のアラームを報知させる。そして、インク通液量が第1の閾値よりも小さい第2の閾値よりも少ないと判断した場合に、報知手段に第2のアラームを報知させる。このように構成すれば、例えば、インク通液量に応じた段階的なアラームを報知手段に適切に報知させることができる。また、この場合、通液量検知部では、例えば、インク通液量が第1の閾値よりも少なく、かつ、第2の閾値以上であると判断した場合に、報知手段に第1のアラームを報知させることが考えられる。
また、この構成において、印刷装置は、例えば、互いに異なる色の複数色のインクを用いて、印刷を行う。この場合、印刷装置は、例えば、インクの色毎に、インクジェットヘッドやサブタンク等を備える。また、この場合、通液量検知部は、例えば、サブタンク毎(インクの色毎)に、インク通液量を検知する。そして、いずれかのサブタンクに対応するインク通液量に異常が生じた場合に、報知手段にアラームを発生させる。この場合、通液量検知部では、例えば、インク通液量に異常が生じているサブタンクと対応付けたアラームを報知手段に発生させることが考えられる。
また、この構成において、印刷装置は、例えば、インク容器とサブタンクとの間でインクを循環させてもよい。また、この場合、通液量検知部では、例えば、サブタンク内に貯留されているインクの量等に基づき、インク通液量を検知することが考えられる。より具体的に、この場合、印刷装置は、例えば、インク容器からサブタンクへ供給されるインクを流す流路である供給用流路と、サブタンクからインク容器へ戻すインクを流す流路である循環用流路と、インク容器からサブタンクへ供給されるインクを供給用流路に流すポンプである供給用ポンプと、サブタンクからインク容器へ戻されるインクを循環用流路に流すポンプである循環用ポンプと、サブタンク内に貯留されているインクの量を検知するインク量検知部とを更に備える。そして、通液量検知部は、例えば、供給用ポンプ及び循環用ポンプの動作状態と、インク量検知部が検知するサブタンク内のインクの量とに基づき、インク通液量を検知する。このように構成すれば、例えば、インク通液量を適切に検知することができる。
サブタンクとしては、例えば、供給用流路を介してインク容器と接続されるインクの貯留部である第1インク貯留部と、循環用流路を介してインク容器と接続されるインクの貯留部である第2インク貯留部とを有する構成を用いることが考えられる。この場合、第2インク貯留部では、例えば、第1インク貯留部との間が仕切り壁によって仕切られる。そして、第2インク貯留部には、例えば、仕切り壁をオーバーフローするインクが第1インク貯留部から供給される。
また、印刷装置は、例えば、インク量検知部が検知するサブタンク内のインクの量に基づいて供給用ポンプ及び循環用ポンプの動作を制御するポンプ制御部を更に備えてもよい。この場合、インク量検知部は、例えば、第1インク貯留部に貯留されているインクの量である第1貯留量と、第2インク貯留部に貯留されているインクの量である第2貯留量とを検知する。そして、第1貯留量が第1の基準量よりも少なく、かつ、第2貯留量が第2の基準量よりも少ない場合、ポンプ制御部は、例えば、供給用流路を介してインク容器からサブタンクへインクが供給され、かつ、循環用流路を介してサブタンクからインク容器へインクが戻されない動作であるインク供給動作を供給用ポンプ及び循環用ポンプに行わせる。このように構成すれば、例えば、サブタンク内のインク量が少なくなった場合に、インク容器からサブタンクへ適切にインクを供給することができる。
また、供給用ポンプ及び循環用ポンプがインク供給動作を開始した後、第1の時間を経過しても第2貯留量が第2の基準量以上にならない場合、通液量検知部は、例えば、インク通液量が第1の閾値よりも少ないと判断する。更に、供給用ポンプ及び循環用ポンプがインク供給動作を開始した後、第1の時間よりも長い第2の時間を経過しても第2貯留量が第2の基準量以上にならない場合、通液量検知部は、例えば、インク通液量が第1の閾値よりも小さい第2の閾値よりも少ないと判断する。このように構成すれば、例えば、インク通液量の検知を適切に行うことができる。
また、この構成において、通液量検知部は、例えば、過去のインク通液量を記録したインク通液量の履歴に基づき、インク通液量の異常の発生を検知してもよい。このように構成すれば、例えば、インク通液量の異常をより適切に検知することができる。この場合、通液量検知部では、例えば、インク通液量の初期値と現在のインク通液量とを比較することや、インク通液量の時系列での変化等に基づき、インク通液量の異常を検知することが考えられる。
また、この構成において、印刷装置は、インク容器からサブタンクへ供給されるインクを流す流路においてインクを通過させるフィルタを更に備えてもよい。この場合、通液量検知部は、例えば、インク通液量の異常の有無を検知する。そして、インク通液量が異常であると通液量検知部が検知した場合、フィルタを通過するインクの流量が少なくなるように、インク容器からサブタンクへ供給するインクの量を減少させることが考えられる。このように構成すれば、例えば、フィルタの目詰まり等でインク通液量の異常が生じた場合において、フィルタを通過しきれない量のインクがフィルタへ供給されること等を適切に防ぐことができる。
また、印刷装置が供給用流路及び循環用流路を備える場合において、インク通液量が異常であると通液量検知部が検知した場合には、例えば、循環用流路を介してサブタンクからインク容器へインクを戻す動作を停止すること等も考えられる。このように構成すれば、例えば、インク容器からサブタンクへ供給されるインクの量が減少した場合等において、サブタンク内のインクが短時間でなくなること等を適切に防ぐことができる。また、インク通液量が異常であると通液量検知部が検知した場合には、例えば、インクジェットヘッドにインクを吐出させる動作を停止すること等も考えられる。このように構成すれば、例えば、インク通液量の異常が生じている状態で印刷の動作を続けることでインクジェットヘッドや印刷装置が故障すること等を適切に防止することができる。
また、本発明の構成として、上記と同様の特徴を有するインク供給装置やインク供給方法等の構成を考えることもできる。これらの場合も、例えば、上記と同様の効果を得ることができる。
本発明によれば、例えば、インクの供給の異常等に対して、柔軟かつ適切に対応することができる。
以下、本発明に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る印刷装置100の要部の構成の一例を示す。本例において、印刷装置100は、印刷対象の媒体(メディア)50に対してインクジェット方式で印刷を行うインクジェットプリンタであり、複数のインクジェットヘッド102、プラテン104、複数のメインタンク106、インク供給系108、キャリッジ110、走査駆動部112、メンテナンス部114、報知部116、及び制御部120を備える。以下に説明をする点を除き、印刷装置100は、公知のインクジェットプリンタと同一又は同様の特徴を有してよい。例えば、印刷装置100は、図1に図示する構成以外に、公知のインクジェットプリンタと同一又は同様の構成を更に備えてもよい。また、本例において、印刷装置100は、メインタンク106からインクジェットヘッド102へインクを供給するインク供給装置の一例にもなっている。
複数のインクジェットヘッド102は、インク供給系108を介して複数のメインタンク106から供給されるインクを媒体50へ吐出する吐出ヘッドである。本例において、複数のインクジェットヘッド102のそれぞれは、互いに異なる色のインクを吐出する。また、それぞれのインクジェットヘッド102は、複数のノズルを有し、印刷する画像に応じて、それぞれのノズルからインクを吐出する。プラテン104は、複数のインクジェットヘッド102と対向させて媒体50を保持する台状部材である。
複数のメインタンク106は、複数のインクジェットヘッド102へ供給するインクを貯留するインク容器である。また、本例において、複数のメインタンク106のそれぞれは、互いに異なる色のインクを貯留しており、いずれかのインクジェットヘッド102に対し、インク供給系108を介して、インクを供給する。メインタンク106としては、例えば、インクボトルやインクカートリッジ等を好適に用いることができる。また、本例において、メインタンク106としては、インクの補充が可能なインク容器を用いる。この場合、インク供給系108へのインクの補充について、例えば、メインタンク106が印刷装置100に設置されたままの状態で行うことが考えられる。また、メインタンク106としては、例えば、印刷装置100から取り外して交換可能なインク容器を用いること等も考えられる。この場合、メインタンク106について、例えば、印刷装置100の構成要素以外の部材等と考えることもできる。
インク供給系108は、複数のメインタンク106から複数のインクジェットヘッド102へインクを供給するインクの供給路等を含む構成である。本例において、インク供給系108は、メインタンク106とインクジェットヘッド102との間でインクを貯留するサブタンクや、メインタンク106からサブタンクへ供給されるインクを通過させるフィルタ等を有する。インク供給系108のより具体的な構成等については、後に更に詳しく説明をする。キャリッジ110は、複数のインクジェットヘッド102を保持する保持部材である。また、本例において、キャリッジ110は、複数のインクジェットヘッド102と共に、インク供給系108の一部を保持する。より具体的に、本例において、キャリッジ110は、インク供給系108におけるサブタンク等を保持する。このように構成すれば、例えば、インクジェットヘッド102の近傍にサブタンクを適切に設置することができる。
走査駆動部112は、媒体50に対して相対的に移動する走査動作を複数のインクジェットヘッド102に行わせる駆動部である。本例において、走査駆動部112は、複数のインクジェットヘッド102に、主走査動作及び副走査動作を行わせる。この場合、主走査動作については、例えば、所定の主走査方向へ媒体50に対して相対的に移動しつつインクを吐出する動作等と考えることができる。主走査動作において、走査駆動部112は、例えば、印刷すべき画像に応じて選択されるインクの吐出位置へ、複数のインクジェットヘッド102にインクを吐出させる。副走査動作については、例えば、主走査方向と直交する副走査方向へ媒体50に対して相対的に移動する動作等を考えることができる。走査駆動部112は、例えば、主走査動作の合間に複数のインクジェットヘッド102に副走査動作を行わせることで、媒体50において複数のインクジェットヘッド102と対向する範囲を変更する。また、これにより、走査駆動部112は、媒体50の各位置へのインクの吐出を複数のインクジェットヘッド102に行わせる。
メンテナンス部114は、複数のインクジェットヘッド102に対するメンテナンスの動作を実行する構成である。本例において、メンテナンス部114は、例えば印刷の動作(作図)中の所定のタイミングで、パージ、フラッシング、ワイプ(洗浄水ワイプ)等のメンテナンスを複数のインクジェットヘッド102に対して実行する。
報知部116は、印刷装置100のユーザに対して各種の情報の報知を行う構成である。本例において、報知部116は、報知手段の一例であり、例えば音声による報知やディスプレイ上への警告表示等により、ユーザの聴覚や視覚に訴える音や光を用いて、アラームの報知を行う。この場合、例えば、印刷装置100におけるスピーカーやディスプレイ等について、報知部116に対応していると考えることができる。また、本例において、報知部116は、例えば、インク供給系108が有するサブタンクへメインタンク106から供給されるインクの供給の異常に関するアラームの報知等を行う。また、この場合において、報知部116は、複数のインクジェットヘッド102のそれぞれに対応するサブタンク毎に、複数段階でのアラームの報知を行う。報知部116が報知するアラームの例については、後に更に詳しく説明をする。
制御部120は、例えば印刷装置100のCPU等を含む部分であり、印刷装置100の動作を制御するプログラム(例えば、ファームウェア等)に従って、印刷装置100の各部の動作を制御する。この場合、例えば、プログラムに従ってCPU等が様々な機能的な構成になることで、制御部120の動作を実現することが考えられる。また、制御部120は、例えば、印刷装置100における制御ユニットに対応する構成等であってよい。制御部120の機能的な構成等については、後に更に詳しく説明をする。
続いて、印刷装置100におけるインク供給系108のより具体的な構成等について、更に詳しく説明をする。図2は、インク供給系108のより具体的な構成等について説明をする図である。図2(a)は、インク供給系108の構成の一例を示す図であり、印刷装置100における複数のインクジェットヘッド102のうちの一つについて、メインタンク106からインクジェットヘッド102へインクを供給するための構成の例を示す。本例において、インク供給系108は、一つのインクジェットヘッド102に対応して、サブタンク202、供給用流路204、循環用流路206、複数のポンプ212、214、脱気モジュール216、及びフィルタ218を有する。また、この場合、インク供給系108は、それぞれのインクジェットヘッド102に対応して、これらの構成を有する。この場合、印刷装置100について、例えば、サブタンク202、供給用流路204、及び循環用流路206等の各構成をインクの色毎に有していると考えることができる。
サブタンク202は、メインタンク106からインクジェットヘッド102へのインクの供給経路の途中においてインクを貯留するインクの容器である。本例において、サブタンク202は、インクジェットヘッド102と共にキャリッジ110(図1参照)に保持されることで、インクジェットヘッド102の近傍において、メインタンク106よりも小さな容積で、インクを貯留する。また、サブタンク202の内部の圧力は、例えば図2(a)では図示を省略している調整機構により、大気圧に対して負圧になる圧力に調整される。サブタンク202の内部の圧力をこのように調整して、インクジェットヘッド102へのインクの供給を行うことで、例えば、インクジェットヘッド102のノズルからインクが漏れ出すことを適切に防止することができる。
また、インク供給系108の変形例において、サブタンク202の内部の空間は、例えば、大気に解放されてもよい。この場合、サブタンク202の内部の圧力について、大気圧と釣り合う圧力になると考えることができる。また、この場合、例えば、サブタンク202とインクジェットヘッド102との間に、インクジェットヘッド102へのインクの供給圧力を調整する圧力調整部(例えば、圧力ダンパ)等を更に設けることが考えられる。この圧力調整部は、例えば、大気圧に応じた供給圧力になっているサブタンク202から供給されるインクの圧力を所定の調整分だけ低下させることで、インクジェットヘッド102へ供給されるインクの圧力について、大気圧に対して負圧になる圧力に調整する。このように構成した場合も、例えば、インクジェットヘッド102へのインクの供給を適切に行うことができる。
供給用流路204は、メインタンク106からサブタンク202へ供給されるインクを流す流路である。供給用流路204としては、例えば、インクを通すチューブ等を好適に用いることができる。また、本例において、供給用流路204は、例えば図中に示すように、脱気モジュール216及びフィルタ218を介して、メインタンク106からサブタンク202へ向けてインクを流す。循環用流路206は、メインタンク106とサブタンク202との間でインクを循環させるためのインクの流路であり、サブタンク202からメインタンク106へインクを戻すように、供給用流路204とは異なる経路でインクを流す。循環用流路206としても、例えば、インクを通すチューブ等を好適に用いることができる。ポンプ212は、供給用ポンプの一例であり、メインタンク106からサブタンク202へ供給されるインクを供給用流路204に流す。ポンプ214は、循環用ポンプの一例であり、サブタンク202からメインタンク106へ戻されるインクを循環用流路206へ流す。ポンプ212及びポンプ214としては、例えば公知のチューブポンプ等を好適に用いることができる。
脱気モジュール216は、インク中の空気を除去するための構成であり、供給用流路204の途中に設置されることで、メインタンク106からサブタンク202へ供給されるインクに対して、脱気を行う。フィルタ218は、インク中の異物や固まったインク等を除去するための構成であり、供給用流路204の途中に設置されることで、メインタンク106からサブタンク202へ供給されるインクに対して、異物の除去等を行う。このように構成した場合、脱気モジュール216及びフィルタ218を介してメインタンク106からサブタンク202へインクを供給することで、例えば、インクジェットヘッド102からのインクの吐出に適した状態のインクをサブタンク202へ適切に供給することができる。また、この場合において、循環用流路206を介してサブタンク202からメインタンク106へインクを戻し、インクを循環させることで、サブタンク202内のインクについて、例えば、脱気モジュール216及びフィルタ218を通過した後に過度の時間が経過すること等を適切に防止することができる。そのため、本例によれば、例えば、インクの吐出に適した状態のインクをインクジェットヘッド102へより適切に供給することができる。
ここで、本例において、印刷装置100の制御部120(図1参照)は、サブタンク202内に貯留されているインクの量に基づき、メインタンク106からサブタンク202へのインクの供給やインクの循環の制御を行う。また、サブタンク202は、このような制御を行う場合に好ましい構成を有している。より具体的に、本例において、サブタンク202は、例えば図2(b)に示すように、仕切り壁300、IN側貯留部302、OUT側貯留部304、及び複数の液面検出センサ306、308を有する。図2(b)は、インク供給系108におけるサブタンク202の構成の一例を示す。
仕切り壁300は、IN側貯留部302とOUT側貯留部304とを仕切る壁部である。また、本例において、仕切り壁300は、IN側貯留部302に貯まるインクの液面の位置が所定の高さを越えた場合にオーバーフローしたインクがIN側貯留部302からOUT側貯留部304へ流れ込むように、IN側貯留部302とOUT側貯留部304との間を仕切っている。IN側貯留部302は、第1インク貯留部の一例であり、供給用流路204を介してメインタンク106と接続されることで、メインタンク106からサブタンク202へ供給されるインクを貯留する。OUT側貯留部304は、第2インク貯留部の一例であり、循環用流路206を介してメインタンク106と接続されることで、インクの循環時にメインタンク106へ送り出すインクを貯留する。
液面検出センサ306は、IN側貯留部302内のインクの液面の位置を検出するセンサであり、IN側貯留部302内のインクに浮かぶフロート312の位置(高さ)に基づき、液面の位置を検出する。また、本例において、液面検出センサ306は、図中に示すように、仕切り壁300の高さに対応する位置の付近において、IN側貯留部302内のインクの液面の位置を検出する。この場合、仕切り壁300の高さについては、例えば、仕切り壁300を越えるインクのオーバーフローが生じる高さ等と考えることができる。また、これにより、液面検出センサ306では、例えば、IN側貯留部302からOUT側貯留部304へのインクが供給できる状態の量のインクがIN側貯留部302内に貯留されているか否かを示す液面の位置を検出する。液面検出センサ308は、OUT側貯留部304内のインクの液面の位置を検出するセンサであり、OUT側貯留部304内のインクに浮かぶフロート314の位置(高さ)に基づき、液面の位置を検出する。また、本例において、液面検出センサ308は、図中に示すように、仕切り壁300の高さよりも低い位置において、OUT側貯留部304内のインクの液面の位置を検出する。この場合、液面検出センサ308では、例えば、メインタンク106へインクを戻す循環の動作を実行すべき量のインクがOUT側貯留部304内に貯留されているか否かを示す液面の位置を検出する。液面検出センサ306、308としては、液面の位置を複数段階で検出できるセンサを用いることが好ましい。このようなセンサとしては、例えば公知の3点液面センサ等を好適に用いることができる。
以上の構成により、本例のサブタンク202において、メインタンク106から供給されるインクは、先ず、IN側貯留部302内に供給される。また、IN側貯留部302内に十分な量のインクが貯まり、液面の位置が仕切り壁300の高さを超えた場合、仕切り壁300をオーバーフローするインクが、IN側貯留部302からOUT側貯留部304へ供給される。そして、OUT側貯留部304内に所定の量以上のインクが貯まった場合、OUT側貯留部304内のインクは、循環用流路206を介して、メインタンク106へ戻される。本例によれば、例えば、メインタンク106からサブタンク202へ適切にインクを供給し、かつ、メインタンク106とサブタンク202との間で適切にインクを循環させることができる。
ここで、本例においては、インクジェットヘッド102とサブタンク202との間でも、インクを循環させる。この場合、サブタンク202からインクジェットヘッド102へのインクの供給は、例えば図中に示すように、IN側貯留部302の側から行う。また、OUT側貯留部304の側では、インクジェットヘッド102から戻ってくるインクを受け取る。そのため、本例において、IN側貯留部302からOUT側貯留部304へのインクの供給は、仕切り壁300をオーバーフローする経路に加え、インクジェットヘッド102を介した経路でも行うことになる。また、本例においては、サブタンク202における複数の液面検出センサ306、308によってサブタンク202内のインクの量を検知し、その結果に基づいて制御部120が複数のポンプ212、214等の動作を制御することで、インクの供給や循環の動作の制御を行う。そこで、以下、制御部120の機能的な構成や、制御部120において行うインクの供給や循環の制御等について、更に詳しく説明をする。
図3は、制御部120が行う制御等について更に詳しく説明をする図である。図3(a)は、制御部120の機能的な構成の一例を示す図であり、制御部120において行う制御等を示す機能的なブロックを用いて、制御部120の構成の例を示す。図3(b)は、ポンプ制御部404が行う制御の一例を示す。
本例において、制御部120は、機能的に、走査制御部402、ポンプ制御部404、メンテナンス制御部406、インク量検知部408、通液量検知部410、及び記憶部412を有する。この場合、例えば、制御部120の少なくとも一部が様々な機能的な構成として機能すると考えることができる。より具体的に、この場合、例えば、制御部120が含むCPU等がファームウェア等のプログラムに従って動作することで、走査制御部402、ポンプ制御部404、メンテナンス制御部406、インク量検知部408、及び通液量検知部410として機能する。また、例えば制御部120が含むCPU等がメモリやストレージ等の記憶手段と共に、記憶部412として機能する。制御部120は、上記の構成の他に、印刷装置100が実行する動作等に応じた他の機能的な構成を更に有してよい。
また、これらの構成のうち、走査制御部402は、印刷装置100において実行する主走査動作及び副走査動作に関する制御を行う。ポンプ制御部404は、インク供給系108におけるポンプ212、214(図2参照)等のポンプの動作を制御する。また、本例において、ポンプ制御部404は、インク量検知部408が検知するサブタンク202(図2参照)内のインクの量に基づき、ポンプ212、214の動作を制御する。メンテナンス制御部406は、メンテナンス部114(図1参照)において実行するメンテナンスの動作に関する制御を行う。
また、インク量検知部408は、サブタンク202内に貯留されているインクの量を検知する。より具体的に、本例において、インク量検知部408は、サブタンク202における液面検出センサ306(図2参照)の出力に基づき、IN側貯留部302(図2参照)に貯留されているインクの量である第1貯留量を検出する。また、サブタンク202における液面検出センサ308(図2参照)の出力に基づき、OUT側貯留部304(図2参照)に貯留されているインクの量である第2貯留量を検知する。この場合、液面検出センサ306、308については、例えば、制御部120の外部にある構成と考えることができる。また、印刷装置100の構成や、制御部120と考える部分を異ならせる場合等には、液面検出センサ306、308等のセンサについて、制御部120が有する構成等と考えることもできる。
通液量検知部410は、メインタンク106(図1参照)からサブタンク202へ単位時間あたりに流れるインクの量であるインク通液量を検知する。本例において、通液量検知部410は、ポンプ制御部404によって制御するポンプ212、214の動作状態と、インク量検知部408が検知する第1貯留量及び第2貯留量とに基づき、インク通液量を検知する。また、通液量検知部410は、更に、インク通液量の異常の有無を判断し、異常が生じた場合に、報知部116(図1参照)にアラームを報知させる。通液量検知部410については、例えば、インク通液量の異常の有無を判断する判断手段の一例と考えることもできる。通液量検知部410でのインク通液量の検知の仕方や、報知部116にアラームを報知させる動作等については、後に更に詳しく説明をする。記憶部412は、制御部120において行う制御に用いるパラメータの記憶や管理を行う。また、本例において、記憶部412は、過去のインク通液量を記録したインク通液量の履歴を記憶する。インク通液量の履歴の用い方についても、後に更に詳しく説明をする。
続いて、制御部120において実行する制御の例として、ポンプ制御部404において行うポンプの動作の制御について、説明をする。また、以下においては、ポンプ制御部404等の制御部120の機能的な構成の動作について、単に、その構成の動作として説明をする。上記においても説明をしたように、本例において、ポンプ制御部404は、インク量検知部408が検知するサブタンク202内のインクの量である第1貯留量及び第2貯留量に基づき、インク供給系108におけるポンプ212、214の動作を制御する。
より具体的に、本例において、インク量検知部408は、第1貯留量について、IN側貯留部302における液面(IN側液面)の位置に対応付けて、Low、Middle、High、Near Full、及びLimitの5段階のいずれに該当するかを検知する。第2貯留量についても、同様に、OUT側貯留部304における液面(OUT側液面)の位置に対応付けて、Low、Middle、High、Near Full、及びLimitの5段階のいずれに該当するかを検知する。この場合、Lowが最も貯留量が少ない状態を示し、Middle、High、Near Full、及びLimitの順番で、貯留量が多くなる。また、各段階に該当すると判断する貯留量は、液面検出センサ306及び液面検出センサ308のそれぞれを取り付ける高さに応じて、液面検出センサ306及び液面検出センサ308のそれぞれに対して個別に設定される。例えば、インク量検知部408は、第1貯留量について、IN側貯留部302とOUT側貯留部304との間を仕切る仕切り壁300(図2参照)の高さに近い位置における互いに異なる複数の液面の位置に応じて設定される複数の基準量に基づいて検知する。また、インク量検知部408は、第2貯留量について、仕切り壁300の高さよりも低い所定の位置における互いに異なる複数の液面の位置に応じて設定される複数の基準量に基づいて検知する。
また、本例において、ポンプ制御部404は、第1貯留量及び第2貯留量に応じて、ポンプ212、214に、インク供給動作、インク供給循環動作、及びインク循環動作から選択されるいずれかの動作を行わせる。この場合、インク供給動作とは、供給用流路204(図2参照)を介してメインタンク106からサブタンク202へインクが供給され、かつ、循環用流路206(図2参照)を介してサブタンク202からメインタンク106へインクが戻されない動作のことである。インク供給循環動作とは、供給用流路204を介してメインタンク106からサブタンク202へインクが供給され、かつ、循環用流路206を介してサブタンク202からメインタンク106へインクが戻される動作のことである。インク循環動作とは、供給用流路204を介してメインタンク106からサブタンク202へインクが供給されず、かつ、循環用流路206を介してサブタンク202からメインタンク106へインクが戻される動作のことである。
また、ポンプ制御部404は、ポンプ212、214にこれらの動作を行わせることで、IN側貯留部302及びOUT側貯留部304のそれぞれに貯留されるインクの量について、図3(b)に示す状態A、B、Cのいずれかになるように、調整する。この場合、状態A、B、Cは、図中に示す基準量Li1及びLi2と第1貯留量との大小関係や、基準量Lo1及びLo2と第2貯留量との大小関係に応じて決まる状態である。また、本例において、基準量Li2は、第1の基準量の一例である。基準量Lo1は、第2の基準量の一例である。状態Aについては、例えば、第1貯留量が基準量Li2よりも少なく、かつ、第2貯留量が基準量Lo1よりも少ない状態等と考えることができる。また、図中に示す場合において、状態Aでの第2貯留量は、基準量Lo1よりも少なく、かつ、基準量Lo2以上になる。状態Bについては、例えば、第1貯留量が基準量Li2よりも少なく、かつ、第2貯留量が基準量Lo1以上の状態等と考えることができる。状態Cについては、例えば、第1貯留量が基準量Li2以上であり、かつ、第2貯留量が基準量Lo1以上の状態等と考えることができる。また、図中に示す場合において、状態Cでの第1貯留量は、基準量Li2以上であり、基準量Li1よりも少なくなる。
そして、サブタンク202におけるインクの貯留量が状態Aになっている場合、ポンプ制御部404は、インク供給動作をポンプ212、214に行わせる。また、インクの貯留量が状態Bになっている場合、ポンプ制御部404は、インク供給循環動作をポンプ212、214に行わせる。インクの貯留量が状態Cになっている場合、ポンプ制御部404は、インク循環動作をポンプ212、214に行わせる。また、これらの動作の制御により、ポンプ制御部404は、サブタンク202におけるインクの貯留量の状態について、状態A、B、Cの間で遷移させる。このように構成すれば、例えば、サブタンク202内のインク量が少なくなった場合に、メインタンク106からサブタンク202へ適切にインクを供給することができる。また、サブタンク202内に十分なインクが貯留されている場合にサブタンク202からメインタンク106へインクを戻すことで、メインタンク106とサブタンク202との間で適切にインクを循環させることができる。
ここで、本例においては、インクの供給能力を適切に確保するために、インクの供給用のポンプ212の能力について、循環用のポンプ214の能力よりも大きくしている。そのため、通常の動作時には、状態A、B、Cのうち、主に、状態B、Cの間での遷移が生じることになる。また、この場合、例えばインクの消費量が多くなったタイミング等では、サブタンク202内のインクが減ることで状態Aに遷移することで、サブタンク202により適切にインクを供給することができる。また、これにより、上記のように、サブタンク202におけるインクの貯留量について、状態A、B、Cの間での遷移が維持される。
また、例えばインクの消費量が一時的に大きく変化した場合や、インクの供給や循環について異常が生じた場合等には、サブタンク202におけるインクの貯留量について、状態A、B、C以外の状態になることも考えられる。そのため、本例においては、図中に括弧書きで示すように、状態A、B、C以外の状態に対しても、インク供給動作、インク供給循環動作、又はインク循環動作を対応付けている。この場合、一部の状態に対し、例えば、これら以外の動作を対応付けてもよい。また、このような状態と動作との対応付けについては、例えば制御テーブルの形式で記憶部412に記憶しておくことが考えられる。この場合、ポンプ制御部404の動作について、例えば、記憶部412に記憶されている制御テーブルに従ってポンプ212、214の動作を制御すると考えることができる。本例によれば、例えば、サブタンク202へのインクの供給やインクの循環を適切に実行することができる。
続いて、通液量検知部410でのインク通液量の検知の仕方や、報知部116(図1参照)にアラームを報知させる動作等について、更に詳しく説明をする。上記においても説明をしたように、本例において、通液量検知部410は、メインタンク106からサブタンク202へのインク通液量の異常の有無を判断し、異常が生じた場合に、報知部116にアラームを報知させる。また、この場合において、通液量検知部410は、例えば図4にフローチャートで示す動作に従って、ポンプ制御部404によって制御するポンプ212、214の動作状態と、インク量検知部408が検知する第1貯留量及び第2貯留量に基づき、インク通液量を検知する。そして、インク通液量に応じて、少なくとも2段階での段階的なアラームを報知部116に行わせる。
図4は、通液量検知部410の動作の一例を示すフローチャートであり、サブタンク202におけるインクの貯留量が状態Aになった後の通液量検知部410の動作の例を示す。本例において、通液量検知部410は、メインタンク106からサブタンク202へのインク通液量が低下した場合に、先ず、ワーニングレベルのアラームを報知部116に報知させる。そして、インク通液量が更に低下した場合に、エラーレベルのアラームを報知部116に報知させる。この場合、ワーニングレベルのアラームは、メインタンク106からサブタンク202へのインクの供給を継続可能な状態でのインク通液量の異常を示す第1のアラームの一例である。ワーニングレベルのアラームについては、例えば、印刷の動作の継続中にユーザの注意を促すアラーム等と考えることもできる。また、エラーレベルのアラームは、メインタンク106からサブタンク202へのインクの供給を停止させるべき状態にインク通液量がなっていることを示す第2のアラームの一例である。エラーレベルのアラームについては、例えば、印刷装置100(図1参照)の動作不能状態を示すアラームや、サブタンク202へのインク供給を停止(中断)する場合に報知するアラーム等と考えることもできる。
また、上記においても説明をしたように、本例での通常の動作時において、サブタンク202におけるインクの貯留量の状態は、主に、上記において説明をした状態B、Cの間で遷移する。しかし、例えば供給用流路204(図2参照)におけるフィルタ218(図2参照)の目詰まり等によってメインタンク106からサブタンク202へのインク通液量が低下すると、サブタンク202におけるインクの貯留量の状態は、状態Aに変化する。また、この場合において、インク通液量の低下が軽微なものであれば、サブタンク202におけるインクの貯留量の状態は、短時間で状態Bに戻る。これに対し、インク通液量がより大幅に低下した場合、状態Bに戻るまでの時間が長くなることや、状態Bに戻れなくなることが考えられる。そこで、本例において、通液量検知部410は、サブタンク202におけるインクの貯留量が状態Aになった場合に、その後の経過時間に基づき、インク通液量を検知する。
より具体的に、図4に示すフローチャートの動作において、通液量検知部410は、例えば状態Aになってから所定の時間が経過した時点で、状態Bへの変化が生じているか否かを確認する(S102)。本例において、状態Aから状態Bへの変化については、例えば図3(b)に示した事項等から理解できるように、サブタンク202における第2貯留量が基準量Lo1以上になることに相当すると考えることができる。そして、ステップS102において、状態Aから状態Bへの変化が生じていると判断をした場合(S102:Yes)、通液量検知部410は、インク通液量を検知する動作を終了する。
また、ステップS102において、状態Bに変化していないと判断をした場合(S102:No)、状態Aになってからの経過時間について、予め設定された時間T1、T2との比較を行う(S104、S106)。この場合、時間T1は、第1の時間の一例である。時間T2は、第1の時間よりも長い第2の時間の一例である。また、状態Aになってからの経過時間については、例えば、ポンプ制御部404の制御に応じてポンプ212、214がインク供給動作を開始した後の時間等と考えることができる。この比較において、経過時間が第1の時間T1に達していない場合(S104、No)には、ステップS102に戻り、以降の動作を繰り返す。
また、この比較において、経過時間が時間T1を超えており(S104:Yes)、かつ、時間T2には達していない場合(S106:No)、通液量検知部410は、インク通液量について、第1の閾値F1よりも少ないと判断する(S108)。また、この判断に基づき、通液量検知部410は、インク通液量がワーニングレベルに減少した場合に行う処理である通液量ワーニング処理を実行する(S110)。より具体的に、本例において、通液量検知部410は、通液量ワーニング処理として、ワーニングレベルのアラームを報知部116に報知させる。また、本例において、印刷装置100は、ワーニングレベルのアラームが報知された後も、印刷の動作を継続する。そのため、通液量ワーニング処理を行った後、通液量検知部410は、ステップS102に戻り、以降の動作を繰り返す。
また、ステップS104及びS106での比較において、経過時間が時間T2を超えている場合(S106:Yes)、通液量検知部410は、インク通液量について、第2の閾値F2よりも少ないと判断する(S112)。この場合、第2の閾値F2は、第1の閾値F1よりも小さな値に設定される閾値である。また、この判断に基づき、通液量検知部410は、インク通液量がエラーレベルに減少した場合に行う処理である通液量エラー処理を実行する(S114)。より具体的に、本例において、通液量検知部410は、通液量エラー処理として、エラーレベルのアラームを報知部116に報知させ、更に、印刷装置100の印刷の動作を停止させる。また、これにより、通液量検知部410は、メインタンク106からサブタンク202へのインクの供給を停止させる。そして、通液量検知部410は、図示したフローチャートの動作を終了する。
このように構成した場合、例えば、サブタンク202におけるインクの貯留量が状態Aになった後の経過時間に基づき、インク通液量を適切に検知することができる。また、2種類の閾値F1、F2とインク通液量との大小関係を検知することで、例えば、段階的なアラームの報知を報知部116に適切に行わせることができる。また、これにより、例えば、生じている問題の大きさに応じたアラームの報知を行い、大きな問題が生じる前にユーザの対応を喚起すること等も可能になる。そのため、本例によれば、例えば、サブタンク202を介して行うメインタンク106からインクジェットヘッド102(図1参照)へのインクの供給に異常が生じた場合等に、ユーザへの報知を適切に行うことができる。また、これにより、例えば、インクの供給の異常等に対して、より柔軟かつ適切に対応することができる。また、より具体的に、例えば、印刷装置が動作不能になる前に、より確実かつ適切にユーザに対処を促して、不具合の発生を回避することや、被害拡大を防止すること等が可能になる。
また、上記のように、本例において、通液量検知部410は、通液量エラー処理のなかで、メインタンク106からサブタンク202へのインクの供給を停止させる。このように構成すれば、例えば、想定外の破損の発生や被害拡大を防止し、印刷装置100の動作の安全性をより適切に高めることができる。より具体的に、この場合、例えば、サブタンク202へのインク供給に関連する装置の破損や被害拡大を適切に防止することができる。また、これにより、例えば、サブタンク202に関係する不具合の発生等を適切に防止することができる。
続いて、上記において説明をした構成に関する補足説明や、変形例の説明等を行う。上記においても説明をしたように、本例において、印刷装置100は、メインタンク106からインクジェットヘッド102へインクを供給するために用いるサブタンク202等の各構成について、インクの色毎に有している。そのため、本例において、通液量検知部410は、各色のインクに対応するサブタンク202毎に、インク通液量を検知する。また、通液量検知部410は、いずれかのサブタンク202に対応するインク通液量に異常が生じた場合に、例えばインク通液量に異常が生じているサブタンク202と対応付けて、報知部116にアラームを発生させる。この場合、報知部116では、例えば、異常が生じているサブタンク202を示しつつアラームを発生することが考えられる。
また、本例において、インク通液量が低下する原因としては、例えば、供給用流路204におけるフィルタ218の目詰まり等が考えられる。そのため、供給用流路204におけるインク通液量の異常を検知することについては、例えば、単位時間にフィルタ218を通過するインクの流量の異常を検知すること等と考えることもできる。また、この場合、報知部116に段階的なアラームの報知を行わせることで、例えば、フィルタ218が完全に詰まり、動作不能状態になる前に、フィルタ218の交換等の対処をユーザに促すことが可能になる。また、この点に関し、フィルタ218が完全に詰まること等で動作不能の状態になると、印刷の動作を実行できなくなることに留まらず、例えば、メンテナンス部114(図1参照)でパージやフラッシング等のメンテナンスの動作(クリーニング)を行えなくなること等も考えられる。また、その結果、インクジェットヘッド102の損傷等が生じること等も考えられる。これに対し、本例によれば、例えば、フィルタ218の目詰まり等で印刷装置100が動作不能状態になる前にインク通液量の異常を検出することで、インクジェットヘッド102の損傷等を適切に防ぐことも可能になる。
また、インク通液量が低下する原因としては、フィルタ218の目詰まり以外にも、例えば供給用流路204を構成するチューブ等の破損によるインクの漏れや、ポンプ212の故障等によってサブタンク202にインクを供給できない不具合等も考えられる。また、例えば液面検出センサ306、308の故障等により、実際にはサブタンク202へインクを供給できているにもかかわらず正しい検知ができない誤検出の状態になること等も考えられる。これに対し、本例によれば、上記のような様々な原因で制御範囲からの逸脱が生じた場合にも、適切にアラームを報知して、ユーザに対応を促すことができる。
また、上記のように、メインタンク106としては、例えば、インクの補充が可能なインク容器を用いることが考えられる。また、サブタンク202の内部の圧力は、上記のように、インクジェットヘッド102へ適切なインクの圧力でインクを供給できるように、調整されている。しかし、例えばインクジェットヘッド102でのインクの消費等によって、サブタンク202内のインクの量が減少すると、サブタンク202の内部の空間が相対的に増加することで、負圧値が増加することが考えられる。そして、この場合、例えば、適切な圧力への調整を行うために、サブタンク202の内部の空間を大気に解放する場合もある。そして、この場合、例えば、インクが空気に触れる影響でインクの変質等が生じて、フィルタ218の目詰まりが生じやすくなることも考えられる。更に、本例のように、メインタンク106とサブタンク202との間でインクを循環させる構成では、インクが繰り返してフィルタ218を通過することで、フィルタ218の目詰まりが生じやすくなることも考えられる。これに対し、本例によれば、例えば、上記のように、フィルタ218が完全に詰まり、動作不能状態になる前に、フィルタ218の交換等の対処をユーザに促すことが可能になる。そのため、本例によれば、例えば、フィルタ218の目詰まりが生じやすくなる構成を用いる場合にも、インクジェットヘッド102の損傷等の大きな問題が発生することをより適切に防止することができる。
また、インク通液量の異常を検知した場合に行う動作等については、上記において説明をした動作等に限らず、様々に変更を行うことも可能である。例えば、図4にフローチャートで示す動作の場合、通液量検知部410は、インク通液量が第1の閾値F1よりも少なく、かつ、第2の閾値F2以上であると判断した場合に、ワーニングレベルのアラームを報知部116に報知させることになる。そのため、インク通液量が低下した場合、通液量検知部410は、インク通液量に応じて、ワーニングレベル及びエラーレベルのうちのいずれかの一方のみを報知部116に報知させる。これに対し、インク通液量の異常が生じた場合の動作の変形例において、通液量検知部410は、例えばインク通液量が第2の閾値F2よりも少なくなった場合に、ワーニングレベル及びエラーレベルの両方のアラームを報知部116に報知させてもよい。
また、通液量ワーニング処理や通液量エラー処理の実行時において、上記に説明をした動作以外の様々な動作を行うこと等も考えられる。例えば、上記と同一又は同様にして通液量検知部410においてインク通液量の異常の有無を検知し、インク通液量が異常であると通液量検知部410が検知した場合において、フィルタ218を通過するインクの流量が少なくなるように、メインタンク106からサブタンク202へ供給するインクの量(インクの供給量)を減少させること等も考えられる。この場合、メインタンク106からサブタンク202へ供給するインクの量を減少させることについては、例えば、ポンプ212によって供給用流路204に流そうとするインクの設定量を減少させること等と考えることができる。このように構成すれば、例えば、フィルタ218の目詰まり等でインク通液量の異常が生じた場合において、フィルタ218を通過しきれない量のインクがフィルタ218へ供給されること等を適切に防ぐことができる。また、このようなインクの供給量の調整については、例えば、通液量ワーニング処理の実行時に、印刷の動作を継続しながら行うことが考えられる。このように構成すれば、例えば、インク通液量の異常が生じた場合にも、印刷の動作をより適切に継続することができる。
また、図3(b)を用いて説明をした状態A、B、Cの間での遷移の動作等から理解できるように、本例において、ポンプ制御部404は、液面検出センサ308の出力に基づき、OUT側貯留部304に貯留されているインクの量が所定の量よりも少なくなった場合に、サブタンク202からメインタンク106へインクを戻す循環の動作を停止させる。そのため、インク通液量が少なくなり、結果としてサブタンク202へのインクの供給量が不足する異常な状態になった場合、ポンプ制御部404は、インク循環動作を間欠的に行わせるように、ポンプ212、214の動作を制御する。これに対し、インク通液量の異常が生じた場合の動作の変形例では、インク通液量が異常であると通液量検知部410が検知した場合に、その検知に応じて直接的に、インク循環動作を停止すること等も考えられる。このような制御については、例えば、インク通液量の異常が生じた場合に循環用流路206を介してサブタンク202からメインタンク106へインクを戻す動作を禁止する制御等と考えることもできる。このように構成すれば、例えば、メインタンク106からサブタンク202へ供給されるインクの量が減少した場合等において、サブタンク202内のインクが短時間でなくなること等を適切に防ぐことができる。このようなインクの循環の制御についても、例えば、通液量ワーニング処理の実行時に、印刷の動作を継続しながら行うことが考えられる。このように構成すれば、例えば、インク通液量の異常が生じた場合にも、印刷の動作をより適切に継続することができる。
また、上記においても説明をしたように、本例において、通液量エラー処理の実行時には、印刷装置100の印刷の動作を停止させる。また、これにより、インクジェットヘッド102にインクを吐出させる動作を停止する。これに対し、インク通液量の異常が生じた場合の動作の変形例では、例えば、通液量ワーニング処理の実行時にも、インクジェットヘッド102にインクを吐出させる動作を停止することが考えられる。この場合、通液量検知部410は、例えば、いずれかのサブタンク202へのインク通液量の異常を検知することに応じて、そのサブタンク202に対応するインクジェットヘッド102にインクを吐出させる動作を停止させる。このように構成すれば、例えば、インク通液量の異常が生じている状態で印刷の動作を続けることでサブタンク202やインクジェットヘッド102内のインクがなくなること等を適切に防止できる。また、これにより、例えば、インク通液量の異常が生じた場合にも、インクジェットヘッド102や印刷装置100が故障すること等を適切に防止できる。
また、上記においても説明をしたように、本例においては、状態Aになってからの経過時間と、予め設定された時間T1、T2とを比較することで、インク通液量について、第1及び第2の閾値F1、F2との大小関係を判断している。より具体的に、上記においては、インク通液量の検知の仕方に関し、主に、サブタンク202における液面検出センサ306、308の出力やポンプ212、214の動作状態に基づいてインク通液量の判断を行う動作について、説明をした。このように構成すれば、例えば、低いコストでインク通液量の検知を適切に行うことができる。しかし、インク通液量の検知の仕方は、上記に限らず、様々に変更が可能である。例えば、供給用流路204に液量センサを設置して、液量センサの出力に基づいてインク通液量を検知すること等も考えられる。このように構成すれば、例えば、インク通液量を高い精度で適切に検知することができる。
また、インク通液量については、例えば、時間の経過に従って徐々に変化すること等も考えられる。より具体的に、例えば、フィルタ218の目詰まりによってインク通液量が減少する場合、印刷装置100の動作時間に従って、徐々にインク通液量が減少していくこと等が考えられる。これに対し、本例では、上記においても説明をしたように、記憶部412において、インク通液量の履歴を記憶する。この場合、通液量検知部410では、例えば、インク通液量の履歴に基づき、インク通液量の異常の発生を検知すること等も考えられる。また、この場合、例えば、上記において説明をした方法でインク通液量の検知を行うことに加えて、インク通液量の履歴を更に利用することが考えられる。このように構成すれば、例えば、インク通液量の異常をより適切に検知することができる。また、この場合、通液量検知部410では、例えば、インク通液量の初期値と現在のインク通液量とを比較することや、インク通液量の時系列での変化等に基づき、インク通液量の異常を検知することが考えられる。
また、この場合、例えば、インク通液量が正常な状態での過去のインク通液量に基づき、インク通液量の異常を判断するために用いる閾値を設定すること等も考えられる。より具体的に、この場合、例えば、印刷装置100の出荷時、整備時、又は印刷装置100での印刷の動作の開始時等におけるインク通液量に基づき、インク通液量の閾値を設定すること等が考えられる。また、例えば図4に示すフローチャートと同一又は同様の動作によってインク通液量の異常を検知する場合には、状態Aになってからの経過時間と比較する時間T1、T2について、インク通液量の履歴に基づいて設定すること等も考えられる。
また、上記においては、印刷装置100について、主に、媒体に対してインクを吐出する場合の構成を説明した。この場合、印刷装置100について、媒体上に2次元の画像を描くインクジェットプリンタ等と考えることができる。これに対し、印刷装置100の構成の変形例においては、印刷装置100として、例えば、立体的な造形物を造形する3Dプリンタ(3D印刷装置)等を用いることも考えられる。また、この場合、造形中の造形物を支持する造形台や、造形中の造形物について、インクを吐出する対象と考えることができる。この場合も、上記と同様にしてアラームの報知等を行うことで、インクの供給の異常等に対して、より柔軟かつ適切に対応することができる。
本発明は、例えば印刷装置等に好適に利用できる。
50・・・媒体、100・・・印刷装置、102・・・インクジェットヘッド、104・・・プラテン、106・・・メインタンク、108・・・インク供給系、110・・・キャリッジ、112・・・走査駆動部、114・・・メンテナンス部、116・・・報知部、120・・・制御部、202・・・サブタンク、204・・・供給用流路、206・・・循環用流路、212・・・ポンプ、214・・・ポンプ、216・・・脱気モジュール、218・・・フィルタ、300・・・仕切り壁、302・・・IN側貯留部、304・・・OUT側貯留部、306・・・液面検出センサ、308・・・液面検出センサ、312・・・フロート、314・・・フロート、402・・・走査制御部、404・・・ポンプ制御部、406・・・メンテナンス制御部、408・・・インク量検知部、410・・・通液量検知部、412・・・記憶部
Claims (10)
- インクジェット方式で印刷を行う印刷装置であって、
インクを貯留するインク容器から供給されるインクを吐出するインクジェットヘッドと、
前記インク容器から前記インクジェットヘッドへのインクの供給経路の途中においてインクを貯留する容器であるサブタンクと、
前記インク容器から前記サブタンクへ単位時間あたりに流れるインクの量であるインク通液量を検知する通液量検知部と、
前記通液量検知部が検知する前記インク通液量に基づくアラームを報知する報知手段と
を備え、
前記通液量検知部は、検知する前記インク通液量に応じて、段階的なアラームを前記報知手段に報知させることを特徴とする印刷装置。 - 前記報知手段は、前記段階的なアラームとして、前記通液量検知部が検知する前記インク通液量に応じて、少なくとも、
前記インク容器から前記サブタンクへのインクの供給を継続可能な状態での前記インク通液量の異常を示す第1のアラームと、
前記インク容器から前記サブタンクへのインクの供給を停止させるべき状態に前記インク通液量がなっていることを示す第2のアラームと
を報知し、
前記通液量検知部は、
前記インク通液量が第1の閾値よりも少ないと判断した場合に、前記報知手段に前記第1のアラームを報知させ、
前記インク通液量が前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値よりも少ないと判断した場合に、前記報知手段に前記第2のアラームを報知させることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。 - 前記インク容器から前記サブタンクへ供給されるインクを流す流路である供給用流路と、
前記サブタンクから前記インク容器へ戻すインクを流す流路である循環用流路と、
前記インク容器から前記サブタンクへ供給されるインクを前記供給用流路に流すポンプである供給用ポンプと、
前記サブタンクから前記インク容器へ戻されるインクを前記循環用流路に流すポンプである循環用ポンプと、
前記サブタンク内に貯留されているインクの量を検知するインク量検知部と
を更に備え、
前記通液量検知部は、前記供給用ポンプ及び前記循環用ポンプの動作状態と、前記インク量検知部が検知する前記サブタンク内のインクの量とに基づき、前記インク通液量を検知することを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷装置。 - 前記インク量検知部が検知する前記サブタンク内のインクの量に基づいて前記供給用ポンプ及び前記循環用ポンプの動作を制御するポンプ制御部を更に備え、
前記サブタンクは、
前記供給用流路を介して前記インク容器と接続されるインクの貯留部である第1インク貯留部と、
前記循環用流路を介して前記インク容器と接続されるインクの貯留部であり、前記第1インク貯留部との間が仕切り壁によって仕切られることで、前記仕切り壁をオーバーフローするインクが前記第1インク貯留部から供給される第2インク貯留部と
を有し、
前記インク量検知部は、前記第1インク貯留部に貯留されているインクの量である第1貯留量と、前記第2インク貯留部に貯留されているインクの量である第2貯留量とを検知し、
前記第1貯留量が第1の基準量よりも少なく、かつ、前記第2貯留量が第2の基準量よりも少ない場合、前記ポンプ制御部は、前記供給用流路を介して前記インク容器から前記サブタンクへインクが供給され、かつ、前記循環用流路を介して前記サブタンクから前記インク容器へインクが戻されない動作であるインク供給動作を前記供給用ポンプ及び前記循環用ポンプに行わせ、
前記供給用ポンプ及び前記循環用ポンプが前記インク供給動作を開始した後、第1の時間を経過しても前記第2貯留量が前記第2の基準量以上にならない場合、前記通液量検知部は、前記インク通液量が第1の閾値よりも少ないと判断し、
前記供給用ポンプ及び前記循環用ポンプが前記インク供給動作を開始した後、前記第1の時間よりも長い第2の時間を経過しても前記第2貯留量が前記第2の基準量以上にならない場合、前記通液量検知部は、前記インク通液量が前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値よりも少ないと判断することを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。 - 前記通液量検知部は、過去の前記インク通液量を記録した前記インク通液量の履歴に基づき、前記インク通液量の異常の発生を検知することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の印刷装置。
- 前記インク容器から前記サブタンクへ供給されるインクを流す流路においてインクを通過させるフィルタを更に備え、
前記通液量検知部は、前記インク通液量の異常の有無を検知し、
前記インク通液量が異常であると前記通液量検知部が検知した場合、前記フィルタを通過するインクの流量が少なくなるように、前記インク容器から前記サブタンクへ供給するインクの量を減少させることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の印刷装置。 - 前記インク容器から前記サブタンクへ供給されるインクを流す流路である供給用流路と、
前記サブタンクから前記インク容器へ戻すインクを流す流路である循環用流路と
を更に備え、
前記通液量検知部は、前記インク通液量の異常の有無を検知し、
前記インク通液量が異常であると前記通液量検知部が検知した場合、前記循環用流路を介して前記サブタンクから前記インク容器へインクを戻す動作を停止することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の印刷装置。 - 前記通液量検知部は、前記インク通液量の異常の有無を検知し、
前記インク通液量が異常であると前記通液量検知部が検知した場合、前記インクジェットヘッドにインクを吐出させる動作を停止することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の印刷装置。 - インクを貯留するインク容器からインクジェットヘッドへインクを供給するインク供給装置であって、
前記インク容器から前記インクジェットヘッドへのインクの供給経路の途中においてインクを貯留する容器であるサブタンクと、
前記インク容器から前記サブタンクへ単位時間あたりに流れるインクの量であるインク通液量を検知する通液量検知部と、
前記通液量検知部が検知する前記インク通液量に基づくアラームを報知する報知手段と
を備え、
前記通液量検知部は、検知する前記インク通液量に応じて、段階的なアラームを前記報知手段に報知させることを特徴とするインク供給装置。 - インクを貯留するインク容器からインクジェットヘッドへインクを供給するインク供給方法であって、
前記インク容器から前記インクジェットヘッドへのインクの供給経路の途中においてインクを貯留する容器であるサブタンクを用い、
前記インク容器から前記サブタンクへ単位時間あたりに流れるインクの量であるインク通液量を検知して、
検知した前記インク通液量に基づき、前記インク通液量に応じた段階的なアラームを報知手段に報知させることを特徴とするインク供給方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021110055A JP2023007060A (ja) | 2021-07-01 | 2021-07-01 | 印刷装置、インク供給装置、及びインク供給方法 |
US18/571,248 US20240278581A1 (en) | 2021-07-01 | 2022-06-17 | Printing device, ink supply device, printing method, and ink supply method |
PCT/JP2022/024311 WO2023276725A1 (ja) | 2021-07-01 | 2022-06-17 | 印刷装置、インク供給装置、印刷方法、及びインク供給方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021110055A JP2023007060A (ja) | 2021-07-01 | 2021-07-01 | 印刷装置、インク供給装置、及びインク供給方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023007060A true JP2023007060A (ja) | 2023-01-18 |
Family
ID=85107339
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021110055A Pending JP2023007060A (ja) | 2021-07-01 | 2021-07-01 | 印刷装置、インク供給装置、及びインク供給方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023007060A (ja) |
-
2021
- 2021-07-01 JP JP2021110055A patent/JP2023007060A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5277506B2 (ja) | インクジェット記録ヘッド、インク貯留装置 | |
JP5555505B2 (ja) | インクジェットプリンタ | |
JP5350820B2 (ja) | インクジェットプリンタ、及びインク循環方法 | |
WO2006135077A1 (ja) | インクジェット記録装置におけるインク供給装置 | |
US10926549B2 (en) | Inkjet printer and control method for inkjet printer | |
US11697289B2 (en) | Liquid circulation device and liquid discharge apparatus | |
JP2024111143A (ja) | 印刷装置および印刷方法 | |
JP5461337B2 (ja) | インクジェットプリンタ、及びそのインク循環方法 | |
JP2010201663A (ja) | 液体供給装置及び液滴噴射装置 | |
JP2023007061A (ja) | 印刷装置、インク供給装置、及び印刷方法 | |
JP2023007060A (ja) | 印刷装置、インク供給装置、及びインク供給方法 | |
WO2023276725A1 (ja) | 印刷装置、インク供給装置、印刷方法、及びインク供給方法 | |
JP2017177643A (ja) | インクジェット記録装置およびインク消費量補正方法、ならびにインクジェット記録装置の制御方法 | |
JP5124775B2 (ja) | インクジェット記録装置 | |
US20240351344A1 (en) | Inkjet recording apparatus | |
US20240351347A1 (en) | Inkjet recording apparatus | |
JP2008132680A (ja) | 記録装置 | |
WO2017169528A1 (ja) | インクジェット記録装置 | |
US11827032B2 (en) | Image forming device, method, and storage medium | |
JP7380063B2 (ja) | 液体吐出装置 | |
US11267253B2 (en) | Liquid discharge apparatus | |
US20240351343A1 (en) | Degassing device and inkjet recording apparatus | |
JP5486386B2 (ja) | インクジェットプリンタ | |
JP2022087786A (ja) | 液体循環装置及び液体吐出装置 | |
JP2020066207A (ja) | 液体供給装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20231220 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20241008 |