JP2023006982A - 車両位置推定装置、車両位置推定方法、およびコンピュータプログラム - Google Patents

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Masaru Maeda
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Abstract

【課題】車両位置を精度よく推定する。【解決手段】車両位置推定装置100、100a―100hは、複数の検出点を特定し、複数の検出点の各々における反射強度を検出する車載センサ200から、検出された反射強度を取得する反射強度取得部12と、道路検出点における反射強度を、車両からの距離の違いに起因する反射強度の差が小さくなるように補正する補正部13と、少なくとも複数の点と複数の点における反射強度とを予め対応付けて記憶している反射強度マップ31と、補正後の反射強度を含む複数の検出点の反射強度と、を比較することにより、車両の位置を推定する位置推定部14と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、車両位置の推定に関する。
近年における車両の自動運転技術の発達に伴い、車両の位置を推定する様々な方法が提案されている。特許文献1では、レーダ装置から車両の前方または周囲にビームを照射し、その反射波から検出点(物標とも呼ぶ)の位置(距離および方位)を特定し、特定された検出点の位置と、予め固定物と位置とを対応付けて記憶しているデータとを比較することにより、車両の位置を推定する方法が開示されている。
特許第3848431号公報
特許文献1の車両位置推定方法では、反射波によって検出された検出点の位置に基づき車両の位置が推定されていたが、依然として改善の余地があり、車両の位置を精度良く推定可能な技術が望まれる。
本開示の一形態として、車両に搭載されて用いられ前記車両の位置を推定する車両位置推定装置が提供される。この車両位置推定装置は、電磁波を照射し、前記電磁波の反射波を受信することにより複数の検出点を特定し、前記複数の検出点の各々における前記反射波の受信強度である反射強度を検出する車載センサから、検出された前記反射強度を取得する反射強度取得部と、前記複数の検出点のうち、道路に対応する検出点である道路検出点における前記反射強度を、距離の違いに起因する前記反射強度の差が小さくなるように補正する補正部と、少なくとも複数の点と前記複数の点における前記反射強度とを予め対応付けて記憶している反射強度マップと、前記補正部による補正後の前記反射強度を含む前記複数の検出点の前記反射強度と、を比較することにより、前記車両の位置を推定する位置推定部と、を備える。
この形態の車両位置推定装置によれば、車載センサにより検出された反射強度と、反射強度マップとを比較することにより車両の位置を推定するので、車両位置を精度良く推定できる。また、反射強度マップとの比較対象となる反射強度は、道路検出点における反射強度を、距離の違いに起因する反射強度の差が小さくなるように補正して得られた反射強度であるので、道路における反射強度のムラ、例えば、距離が異なることの反射強度のムラや、道路の平面度が低いことに起因する反射強度のムラを特徴点として反射強度マップと比較することを抑制できる。このため、偶然に反射強度マップに記憶されている反射強度のパターンと同様なパターンが道路における反射強度のムラに起因して生じたために位置推定の精度が低下してしまうことを抑制できる。
本開示は、種々の形態で実現することも可能である。例えば、車両位置推定方法、車両位置推定装置や車両位置推定方法を実現するためのコンピュータプログラム、かかるコンピュータプログラムを記録した一時的でない記録媒体等の形態で実現することができる。
本開示の一実施形態としての車両位置推定装置の概略構成を示すブロック図。 第1実施形態における補正テーブル作成処理の手順を示すフローチャート。 補正テーブルの設定内容の一例を示す説明図。 第1実施形態における車両位置推定処理の手順を示すフローチャート。 反射強度の補正例を示す説明図。 第2実施形態における車両位置推定装置の概略構成を示すブロック図。 第2実施形態における車両位置推定処理の手順を示すフローチャート。 第2実施形態における特徴部の位置ずれの一例を模式的に示す説明図。 第3実施形態における車両位置推定装置の概略構成を示すブロック図。 第3実施形態における車両位置推定処理の手順を示すフローチャート。 第3実施形態における坂部の位置ずれの一例を模式的に示す説明図。 第4実施形態における車両位置推定装置の概略構成を示すブロック図。 第4実施形態における車両位置推定処理の手順を示すフローチャート。 第4実施形態における凹部または部の位置ずれの一例を模式的に示す説明図。 第5実施形態における車両位置推定装置の概略構成を示すブロック図。 第5実施形態における補正後の反射強度分布の一例を示す説明図。 第5実施形態における車両位置推定処理の手順を示すフローチャート。 第5実施形態における補正後の反射強度分布の一部を拡大して示す説明図。 第6実施形態における車両位置推定装置の概略構成を示すブロック図。 第6実施形態における補正後の反射強度分布の一例を示す説明図。 第6実施形態における反射強度分布の一部を模式的に示す説明図。 第6実施形態における車両位置推定処理の手順を示すフローチャート。 第7施形態における車両位置推定装置の概略構成を示すブロック図。 第7実施形態における反射強度分布の一部の時間変化の一例を示す説明図。 第7実施形態における車両位置推定処理の手順を示すフローチャート。 第8施形態における車両位置推定装置の概略構成を示すブロック図。 第8実施形態における反射強度分布の一部の時間変化の一例を示す説明図。 第8実施形態における車両位置推定処理の手順を示すフローチャート。 第9施形態における車両位置推定装置の概略構成を示すブロック図。 第9施形態における車両位置推定処理の手順を示すフローチャート。 第9実施形態における標識の位置ずれの一例を模式的に示す説明図。
A.第1実施形態:
A1.装置構成:
図1に示す第1実施形態の車両位置推定装置100は、車両に搭載されて用いられ、車両の位置を推定する。車両位置推定装置100は、車両位置推定装置100は、車載センサ200および運転支援制御装置300と電気的に接続されている。
車載センサ200は、電磁波を車両の前方や周囲に照射し、その反射波を受信することにより複数の検出点(物標とも呼ばれる)を特定し、また、各検出点における反射波の受信強度(以下、「反射強度」と呼ぶ)を検出する。車載センサ200が照射する電磁波は、例えば、ミリ波(およそ30~300GHzの周波数の電波)や、赤外線レーザなどが該当する。したがって、車載センサ200は、ミリ波レーダやLidar(light detection and ranging)装置とも呼ばれる。後述するように、車両位置推定装置100は、車載センサ200により検出された検出点における反射強度を利用して、車両の位置を推定する。なお、車載センサ200は、電源がオンすると、前方や周囲を走査しながら、繰り返し電磁波の照射と反射波の受信を実行する。また、車載センサ200は、受信した反射波を利用して検出点を特定する。具体的には、車載センサ200は、反射波を利用して各検出点の距離および角度を特定する。距離の特定は、電磁波の照射から反射波の受信までの時間を車両(車載センサ200)から検出点までの往復時間(Time To Flight)であるものとして、かかる往復時間の1/2に光の速度を乗じることにより実行される。
車両位置推定装置100は、推定された車両の位置情報を運転支援制御装置300に通知する。運転支援制御装置300は、車両位置推定装置100から受信する車両の位置情報に基づき、車両の運転支援を行う。「運転支援」とは、車両のエンジン制御とブレーキ制御と操舵制御とを、運転者に代わって自動的に実行すること、或いは運転者による制御を支援するように実行することを意味する。「運転者による制御を支援するように実行する」とは、例えば、車両が直進走行中に車線変更を行うために、運転者が右側の方向指示器を点灯させる操作を行った場合に、車両が右側に移動するようにエンジン制御とブレーキ制御と操舵制御とを自動的に実行することが該当する。車両位置推定装置100は、例えば、ECU(Electric Control Unit)により構成されている。なお、運転支援制御装置300は、運転支援を行うことに代えて、車両の自動運転を行ってもよい。
車両位置推定装置100は、CPU10、RAM20、およびEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)30を備えるコンピュータにより構成されている。CPU10、RAM20、およびEEPROM30は、それぞれ内部バス90に接続されており、内部バス90を介して互いに通信可能に構成されている。CPU10は、EEPROM30に予め記憶されているコンピュータプログラムをRAM20に展開して実行することにより、補正テーブル生成部9、反射強度取得部11、補正部12、および位置推定部13として機能する。補正テーブル生成部9は、後述の補正テーブル生成処理を実行することにより、後述の補正テーブル32を生成する。反射強度取得部11は、車載センサ200により検出された各検出点の反射強度を取得する。補正部12は、各検出点のうち道路に対応する検出点(以下、「道路検出点」と呼ぶ)における反射強度を補正する。具体的には、道路検出点における反射強度を、車両からの距離(以下、単に「距離」とも呼ぶ)の違いに起因する道路検出点同士の反射強度の差が小さくなるように補正する。かかる補正の詳細については、後述する。位置推定部13は、補正部12により補正された道路検出点の反射強度およびその他の検出点の反射強度と、後述の反射強度マップ31とを比較することにより、車両の位置を推定する。
EEPROM30には、反射強度マップ31と、補正テーブル32とが記憶される。反射強度マップ31には、多数の点(物標)と、各点における反射強度とが対応付けて記憶されている。このような反射強度マップ31は、例えば、予めプローブカーにより様々な道路を走行中に電磁波の照射およびその反射波の受信を行い、これにより得られた点(物標)とその反射強度とを対応付けて予め作成され、EEPROM30に記憶されている。反射強度マップ31は、三次元地図データとも呼ばれる。補正テーブル32は、車両からの距離と反射強度との複数の組からなる。図3では、この組を黒丸により表している。図3に示すように、補正テーブル32では、所定の距離範囲ごとに代表点の反射強度が設定されている。各組を比較して明らかなように、距離が大きいほど、すなわち、車両から遠く離れるほど、反射強度は小さくなっている。この補正テーブル32は、後述する補正テーブル作成処理の実行結果として得られ、EEPROM30に記憶される。
車両には、上述の車両位置推定装置100、車載センサ200および運転支援制御装置300に加えて、GPS(Global Positioning System)等のGNSS(Global Navigation Satellite System)を利用したナビゲーションシステムが搭載されている。かかるナビゲーションシステムにより車両の大まかな位置が特定され、さらに、車両位置推定装置100により正確な位置が特定されることとなる。
A2.補正テーブル作成処理:
車両においてユーザが所定の操作を行うと、補正テーブル生成部9は、図2に示す補正テーブル作成処理を実行する。本実施形態において「所定の操作」は、インストルメントパネルに配置されているディスプレイに表示された所定のメニュー画面において、「補正テーブル作成実行ボタン」を押下する操作が該当する。なお、かかる操作に限らず、他の任意の種類の操作を契機として補正テーブル作成処理が実行されてもよい。
図2に示すように、補正テーブル生成部9は、車両が停車状態であるか否かを判定する(ステップS105)。車両が停車状態でないと判定された場合(ステップS105:NO)、ステップS105が再度実行される。すなわち、補正テーブル生成部9は、車両が停車状態となるまで待機する。車両が停車状態であると判定された場合(ステップS105:YES)補正テーブル生成部9は、前方平坦路からの反射波の反射強度を取得する(ステップS110)。補正テーブル生成部9は、前方平坦路の反射強度の繰り返し取得回数が閾値回数に達したか否かを判定する(ステップS115)。取得回数が閾値回数に達していないと判定された場合(ステップS115:NO)、処理は、上述のステップS110に戻る。したがってこの場合、前方平坦路の反射強度が再び取得される。
平坦路の反射強度の取得回数が閾値回数に達したと判定された場合(ステップS115:YES)、補正テーブル生成部9は、距離ごとに反射強度を平均し、補正テーブルを更新する(ステップS120)。「距離ごと」とは、所定幅の距離範囲、例えば、20m(メートル)ごとの距離範囲ごとといった意味である。ステップS120では、各距離範囲において検出される検出点(道路検出点)の反射強度を平均し、その距離範囲の平均距離と、平均して得られた反射強度とを組として、補正テーブル32に登録する。このようにして図3に示すような補正テーブル32が設定される。なお、補正テーブル生成処理が開始される前に既に補正テーブル32が保存されている場合には、補正テーブル生成処理の結果、補正テーブル32が上書きされることとなる。
A3.車両位置推定処理:
図4に示す車両位置推定処理は、車両の位置を推定する処理である。かかる車両位置推定処理は、車両のイグニッションがオンすると実行される。なお、この車両位置推定処理が実行されるよりも前に、上述の補正テーブル作成処理が実行され、EEPROM30に補正テーブル32が記憶されている。
反射強度取得部11は、車載センサ200によって検出された各検出点の反射強度を取得する(ステップS205)。補正部12は、ステップS205にて取得された反射強度のうち、道路検出点における反射強度を、反射強度マップ31を利用して補正する(ステップS210)。道路検出点は、例えば、検出点の距離および角度や反射強度などに基づき、他の検出点と弁別して特定する。ステップS210の補正は、具体的には以下のようにして行われる。車両から距離Rの位置の道路検出点の反射強度Iが取得された場合、補正部12は、下記式(1)により補正後の反射強度Icalibを算出する。
Icalib=(Iref/α)×I ・・・(1)
上記式(1)において、Irefは、道路における反射強度として基準となる予め定められた基準反射強度Irefを示し、αは、下記式(2)により求められる補正係数αを示す。
α=[(i1-i0)/(r1-r0)]×(R-r0)+i0 ・・・(2)
上記式(2)において、r0およびr1は車両からの互いに異なる距離を示し、i0およびi1は反射強度を示す。r0およびi0と、r1およびi1とは、いずれも補正テーブル32における「距離」と「反射強度」とからなる複数の組に含まれる組であり、距離Rの大きさは、距離r0と距離r1との間の大きさである。具体的には、距離Rは、図3に示す第1組(r0,i0)と第2組(r1、i1)の2つの距離r0、r1に挟まれた距離であり、補正係数αは、第1組と第2組とから内挿される点の反射強度に相当する。
上述のように、補正テーブル32では、距離が大きいほど反射強度は小さくなる。このため、距離Rが大きいほど補正係数αは小さくなり、上記式(1)における「Iref/α」は、大きくなる。このため、補正前の反射強度Iに対する補正後の反射強度Icalibの割合は、距離が大きくなるほど大きくなる。このため、一般に平坦道路では、距離が大きくなるほど反射強度が小さくなるものの、上記補正により、距離に応じた反射強度の変動が抑えられ、道路検出点における反射強度が略一様となる。
図5の上段に示す反射強度画像F1aは、ステップS210における補正前の反射強度を濃淡で表した画像である。図5の下段に示す反射強度画像F1bは、ステップS210における補正後の反射強度を濃淡で表した画像である。2つの反射強度画像F1a、F1bにおいて、より薄い(明るい)部分は、より濃い(暗い)部分に比べて反射強度が大きいことを示している。2つの反射強度画像F1a、F1bは、第1車線L1、第2車線L2、および第3車線L3を含む複数の車線が設けられた道路を走行中に得られた画像である。なお、第2車線L2と第3車線L3との間であって、前方にはフェンスFe1が設けられている。また、第3車線L3およびその隣の車線のうち、このフェンスFe1が設けられた位置に対応する部分は、上り坂SL1が形成されている。なお、反射強度画像F1bでは、車両からの距離の目安となるラインを併せて示している。具体的には、車両からの距離が20m、40m、60mの3つの距離を示す3つのラインを併せて示している。
反射強度画像F1aでは、各車線L1~L3において、道路の反射強度は、距離が大きくなるほど反射強度が小さい。これに対して、反射強度画像F1bでは、道路の反射強度は、少なくとも車両から60m以内となる距離範囲では、略同一となっている。このように、道路検出点の反射強度を互いに略同一とするのは、道路検出点の距離が異なることに起因する反射強度のムラや、道路の平面度が低いことに起因する反射強度のムラを、道路以外の構造物であると誤認識してしまうことを抑制するためである。
図4に示すように、ステップS210の完了後、位置推定部13は、反射強度マップ31と、補正後の反射強度を含むステップS205において取得された反射強度(反射強度パターン)とを比較し(ステップS215)、相関値が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS220)。反射強度の相関値は、周知の任意の方法により求めることができる。例えば、各位置(角度)において、ステップS205において取得された反射強度と、反射強度マップ31に設定されている反射強度との差分を求め、かかる差分が小さいほど大きな相関値が得られるような演算式を用いて相関値を算出してもよい。このとき、予め図示しないナビゲーション装置により特定された大まかな車両位置に基づき、反射強度マップ31における反射強度のパターンの候補を絞り込んでおき、これらの候補をそれぞれ比較対象として、車載センサ200により得られた反射強度と比較してもよい。
相関値が閾値以上でないと判定された場合(ステップS220:NO)、処理は上述のステップS205に戻る。したがって、この場合、車両の位置の推定は実行されない。これに対して、相関値が閾値以上であると判定された場合(ステップS220:YES)、車載センサ200により認識される位置と、実際の位置(反射強度マップ31により特定される位置)とのずれを特定する(ステップS225)。具体的には、相関値が閾値以上であると認識された反射強度マップ31における反射強度群に対する、車載センサ200により認識される反射強度群の位置ずれを特定する。反射強度マップ31が生成された際にプローブカーが走行した道路における幅方向の位置と、車両が実際に走行する際の道路における車両の幅方向(以下、単に「幅方向」とも呼ぶ)の位置とは、互いにずれる可能性があり、この場合、幅方向の位置ずれとして特定される。また、反射強度マップ31が生成された際にプローブカーに取り付けられているセンサと、反射強度マップ31のセンサとの高さ方向および車両長さ方向における設置位置の相違に起因して、高さ方向および車両の長さ方向(以下、単に「長さ方向」とも呼ぶ)の位置ずれとして特定される。
位置推定部13は、ステップS225において特定された位置ずれを補正する(ステップS230)。具体的には、車両の現在位置としてナビゲーションシステム(GNSS)によって特定されている位置を、ステップS225で特定された位置ずれをキャンセルするように補正する。このようにして、車両の現在位置が推定されることとなる。ステップS230の完了後、処理はステップS205に戻る。
以上説明した第1実施形態の車両位置推定装置100によれば、車載センサ200により検出された反射強度と、反射強度マップ31とを比較することにより車両の位置を推定するので、車両位置を精度良く推定できる。また、反射強度マップ31との比較対象となる反射強度は、道路検出点における反射強度を、距離の違いに起因する反射強度の差が小さくなるように補正して得られた反射強度である。このため、道路における反射強度のムラ、すなわち、距離が異なることの反射強度のムラや、道路の平面度が低いことに起因する反射強度のムラを特徴点として反射強度マップ31と比較することを抑制できる。したがって、偶然に反射強度マップ31に記憶されている反射強度のパターンと同様なパターンが道路における反射強度のムラに起因して生じたために位置推定の精度が低下してしまうことを抑制できる。
また、上記式(1)により補正後の反射強度Icalibが求められるので、距離の違いに起因する反射強度の差が小さくなるように道路検出点における反射強度を精度よく補正できる。
B.第2実施形態:
図6に示す第2実施形態の車両位置推定装置100aは、CPU10が特徴部特定部14としても機能する点において、図1に示す第1実施形態の車両位置推定装置100と異なる。第2実施形態の車両位置推定装置100aにおけるその他の構成は、第1実施形態の車両位置推定装置100と同様であるので、同一構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
特徴部特定部14は、車両の進行方向に沿って連続する特徴部分(以下、単に「特徴部」とも呼ぶ)を特定する。特徴部としては、例えば、車線同士の境界や、道路と歩道との境界や、センターライン等を構成する線(日本では一般に白線)や、縁石や、轍などが該当する。
本実施形態では、反射強度マップ31には、多数の点と各点における反射強度とが対応付けて記憶されるとともに、特徴部の位置が予め記憶されている。
図7に示す第2実施形態における車両位置推定処理は、ステップS211、S212を追加して実行する点、およびステップS215に代えてステップS215aを実行する点において、図4に示す第1実施形態における車両位置推定処理と異なる。第2実施形態における車両位置推定処理のその他の手順は第1実施形態における車両位置推定処理と同じであるので、同一の手順には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
ステップS210の完了後、特徴部特定部14は、補正後の反射強度を含むステップS205において取得された反射強度から特徴部を検索する(ステップS211)。例えば、周囲の道路検出点の反射強度に比べて所定の反射強度以上大きく、車両の進行方向に連続する検出点の集合を検索することにより、白線や縁石を検出できる。また、例えば、周囲の道路検出点の反射強度に比べて所定の反射強度以上小さく、車両の進行方向に連続する検出点の集合を検索することにより、轍を検出できる。
位置推定部13は、特徴部が検出されたか否かを判定し(ステップS212)、検出されないと判定された場合(ステップS212:NO)、処理はステップS205に戻る。他方、検出されたと判定された場合(ステップS212:YES)、位置推定部13は、反射強度マップ31の特徴部と、検出された特徴部とを比較する(ステップS215a)。ステップS215aの完了後、上述のステップS220~S230が実行される。本実施形態では、ステップS225において特定されてステップS230において補正される位置ずれは、主として車両の幅方向の位置ずれである。これについて、図8を用いて説明する。
図8では、車両位置推定装置100aが搭載された車両VL1が、第1車線L1を走行している。図8において、破線で示す一対の白線WL1、WL2、および実線で示す一対の白線WL11、WL12は、第1車線L1の境界を規定する白線であり、車両の長さ方向D1に延設されるとともに、互いに車両の幅方向D2に所定の距離だけ離れて配置されている。破線で示す一対の白線WL1、WL2は、車載センサ200により認識される特徴部、すなわち、一対の白線を示す。他方、実線で示す一対の白線WL11、WL12は、反射強度マップ31に記憶されている特徴部、すなわち、一対の白線を示す。なお、以降の他の実施形態における「長さ方向D1」および「幅方向D2」は、本実施形態の長さ方向D1および幅方向D2に対応するものである。
図8に示すように、一対の白線WL1およびWL2と、一対の白線WL11およびWL12とを比較することにより、幅方向D2の位置ずれΔw1が特定される。そして、かかる位置ずれΔw1をキャンセルするように車両の現在位置が補正されて推定されることとなる。
以上説明した第2実施形態の車両位置推定装置100aは、第1実施形態の車両位置推定装置100と同様な効果を奏する。また、複数の検出点の反射強度を利用して特定された特徴部の位置と、反射強度マップから特定される特徴部の位置とを比較して、その比較結果を利用して車両VL1の幅方向D2に沿った車両VL1の位置ずれを補正するので、幅方向D2に沿った車両VL1の位置ずれを精度よく補正できる。
C.第3実施形態:
図9に示す第3実施形態の車両位置推定装置100bは、CPU10が第1坂部特定部15としても機能する点において、図1に示す第1実施形態の車両位置推定装置100と異なる。第3実施形態の車両位置推定装置100bにおけるその他の構成は、第1実施形態の車両位置推定装置100と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
第1坂部特定部15は、上り坂または下り坂の部分(以下、「坂部」と呼ぶ)を特定する。本実施形態では、反射強度マップ31には、多数の点と各点における反射強度とが対応付けて記憶されるとともに、坂部の位置が予め記憶されている。
図10に示す第3実施形態における車両位置推定処理は、ステップS211b、S212bを追加して実行する点、およびステップS215に代えてステップS215bを実行する点において、図4に示す第1実施形態における車両位置推定処理と異なる。第2実施形態における車両位置推定処理のその他の手順は第1実施形態における車両位置推定処理と同じであるので、同一の手順には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
ステップS210の完了後、第1坂部特定部15は、補正後の反射強度を含むステップS205において取得された反射強度から坂部を検索する(ステップS211b)。例えば、他の道路検出点に比べて所定の大きさ以上に反射強度が大きく、車両の幅方向D2および車両の進行方向(長さ方向D1)に連続する部分を、上り坂と特定する。他方、他の道路検出点に比べて所定の大きさ以上に反射強度が小さく、車両の幅方向D2および車両の進行方向(長さ方向D1)に連続する部分を、下り坂と特定する。上り坂または下り坂については、ステップS210において反射強度が補正されたとしても、もともと平坦路に比べて反射強度が大きく異なるため、補正後の反射強度が平坦路についての補正後の反射強度に比べて大きく異なることとなる。例えば、図5の反射強度画像F1bにおける上り坂SL1の反射強度は、周囲の道路検出点の反射強度に比べて大きい。
位置推定部13は、坂部が検出されたか否かを判定し(ステップS212b)、検出されないと判定された場合(ステップS212b:NO)、処理はステップS205に戻る。他方、検出されたと判定された場合(ステップS212b:YES)、位置推定部13は、反射強度マップ31の特徴部と、検出された特徴部とを比較する(ステップS215b)。ステップS215bの完了後、上述のステップS220~S230が実行される。本実施形態では、ステップS225において特定されてステップS230において補正される位置ずれは、主として車両の長さ方向D1の位置ずれである。これについて、図11を用いて説明する。
図11において左側は、車載センサ200により認識される車両VL1の周囲の様子を示している。図11において右側は、反射強度マップ31に記憶されている情報に基づく車両VL1の周囲の様子を示している。図11では、図5に示す範囲の様子を平面視して模式的に表している。なお、図11では、第4車線L4を、3つの車線L1~L3に加えて明示している。
図11の左側に示すように、車両VL1から見て上り坂SL1は、車両VL1を基準として長さ方向D1(進行方向)に比較的遠い位置に特定されている。これに対して、図12の右側に示すように、反射強度マップ31では、上り坂SL1は、車両VL1を基準として長さ方向D1に比較的近い位置に存在するものとして記憶されている。そして、車載センサ200の認識結果により特定される上り坂SL1と、反射強度マップ31において特定される上り坂SL1とを比較することにより、長さ方向D1の位置ずれΔd1が特定される。そして、かかる位置ずれΔd1をキャンセルするように車両の現在位置が補正されて推定されることとなる。
以上説明した第3実施形態の車両位置推定装置100bは、第1実施形態の車両位置推定装置100と同様な効果を奏する。下り坂における道路検出点では、補正後の反射強度が他の道路検出点(平坦路の道路検出点等)における補正後の反射強度に比べて予め定められた大きさ以上に小さくなり、また、上り坂における道路検出点では、補正後の反射強度が他の道路検出点(平坦路の道路検出点等)における補正後の反射強度に比べて予め定められた大きさ以上に大きくなることを、本願発明者は見出した。したがって、第3実施形態の車両位置推定装置100bによれば、補正後の反射強度が他の道路検出点における補正後の反射強度と比べて所定の大きさ以上に異なる道路検出点の集合を坂部と特定するので、坂部を精度良く特定できる。また、かかる坂部と、反射強度マップ31における坂部の位置とを比較し、その比較結果を利用して車両VL1の長さ方向D1に沿った車両VL1の位置ずれΔd1を補正するので、車両VL1の長さ方向D1の位置を精度良く推定できる。
D.第4実施形態:
図12に示す第4実施形態の車両位置推定装置100cは、CPU10が凹凸特定部16としても機能する点において、図1に示す第1実施形態の車両位置推定装置100と異なる。第4実施形態の車両位置推定装置100cにおけるその他の構成は、第1実施形態の車両位置推定装置100と同様であるので、同じ構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
凹凸特定部16は、道路における凹部および凸部を特定する。凹部とは、周囲の部分に比べて凹んでいる窪み等である。凸部とは、周囲の部分に比べて突出している部分である。これらについては、周囲の平坦部分と比べて反射強度が所定の大きさ以上に異なる。このため、ステップS210による補正後の反射強度も他の部分(平坦部分)に比べて所定の大きさ以上に異なる。具体的には、凹部では、他の部分に比べて反射強度が小さくなり、凸部では、他の部分に比べて反射強度が大きくなる。
本実施形態では、反射強度マップ31には、多数の点と各点における反射強度とが対応付けて記憶されるとともに、凹部および凸部の位置が予め記憶されている。
図13に示す第4実施形態における車両位置推定処理は、ステップS211c、S212cを追加して実行する点、およびステップS215に代えてステップS215cを実行する点において、図4に示す第1実施形態における車両位置推定処理と異なる。第4実施形態における車両位置推定処理のその他の手順は第1実施形態における車両位置推定処理と同じであるので、同一の手順には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
ステップS210の完了後、凹凸特定部16は、補正後の反射強度を含むステップS205において取得された反射強度から凹部または凸部を検索する(ステップS211c)。具体的には、補正後の反射強度が他の道路検出点における補正後の反射強度に比べて所定の大きさ以上異なる道路検出点の集合であって、平面視の大きさが予め定められた大きさ以下の集合を凹部または凸部として特定する。上述の平面視の大きさについての「所定の大きさ」とは、例えば、上り坂と凸部とを弁別可能とするような、また、下り坂と凹部とを弁別可能とするような大きさとして、予め設定されている。
位置推定部13は、凹部または凸部が検出されたか否かを判定し(ステップS212c)、検出されないと判定された場合(ステップS212c:NO)、処理はステップS205に戻る。他方、検出されたと判定された場合(ステップS212c:YES)、位置推定部13は、反射強度マップ31の凹部または凸部と、検出された凹部または凸部とを比較する(ステップS215c)。ステップS215cの完了後、上述のステップS220~S230が実行される。本実施形態では、ステップS225において特定されてステップS230において補正される位置ずれは、主として車両の長さ方向D1の位置ずれである。これについて、図14を用いて説明する。
図14では、車両位置推定装置100cが搭載された車両VL1が、第1車線L1を走行している。図8において破線で示す凸部PR0は、車載センサ200により認識される凸部を示す。他方、実線で示す凸部PR1は、反射強度マップ31に記憶されている凸部を示す。
図14に示すように、凸部PR0と、凸部PR1とを比較することにより、長さ方向D1の位置ずれΔd2が特定される。そして、かかる位置ずれΔd2をキャンセルするように車両の現在位置が補正されて推定されることとなる。
以上説明した第4実施形態の車両位置推定装置100cは、第1実施形態の車両位置推定装置100と同様な効果を奏する。また、補正後の反射強度と比べて予め定められた大きさ以上に異なる道路検出点の集合であって平面視の大きさが予め定められた大きさ以下の集合を凹部または凸部と特定し、かかる凹部または凸部の位置と、反射強度マップ31における凹部または凸部の位置とを比較し、その比較結果を利用して車両VL1の長さ方向D1に沿った車両VL1の位置ずれΔd2を補正するので、車両VL1の長さ方向D1の位置を精度良く推定できる。
E.第5実施形態:
図15に示す第5実施形態の車両位置推定装置100dは、CPU10が反射強度分布取得部17およびフェンス特定部18としても機能する点において、図1に示す第1実施形態の車両位置推定装置100と異なる。第5実施形態の車両位置推定装置100dにおけるその他の構成は、第1実施形態の車両位置推定装置100と同様であるので、同じ構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
反射強度分布取得部17は、車両からの距離ごとの反射強度の分布を取得する。「距離ごと」とは、第1実施形態で説明した「距離ごと」と同じ意味を有する。また、分布とは、車両の幅方向D2における分布を意味する。図16の下段に示すように、例えば、車両からの距離が20m、40m、60mの位置における幅方向D1の反射強度の分布が取得される。なお、図16の上段に示す反射強度画像F1bは、図5に示す反射強度画像F1bと同じである。
フェンス特定部18は、フェンスを特定する。図17に示すフェンスFe1のように、フェンスは、或る距離から先の反射強度の分布において、車両の幅方向D2と平行な方向に所定の長さ以下の範囲で反射強度がかかる距離の手前と比べて所定の大きさ以上に異なる検出点の集合として特定されることを本願発明者は見い出した。図16のフェンスFe1は、およそ60mよりも手前と比べて明るく(反射強度が大きく)表されている。したがって、フェンス特定部18は、このような部分をフェンスとして特定する。
本実施形態では、反射強度マップ31には、多数の点と各点における反射強度とが対応付けて記憶されるとともに、フェンスの位置が予め記憶されている。
図17に示す第5実施形態における車両位置推定処理は、ステップS211d、S212dを追加して実行する点、ステップS212に代えてステップS212dを実行する点、およびステップS215に代えてステップS215dを実行する点において、図4に示す第1実施形態における車両位置推定処理と異なる。第5実施形態における車両位置推定処理のその他の手順は第1実施形態における車両位置推定処理と同じであるので、同一の手順には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
ステップS210の完了後、反射強度分布取得部17は、距離ごとの反射強度の分布を取得する(ステップS211d)。フェンス特定部18は、ステップS211dで取得された反射強度の分布において、フェンスのパターンがあるか否かを判定する(ステップS212d)。
図18では、図16に示すフェンスFe1が存在する幅方向D1の範囲W10での20m、40mおよび60mにおける反射強度の分布を示している。図18において、破線で示す強度分布SD20は、距離が20mにおける反射強度分布を示す。また、細い実線で示す強度分布SD40は、距離が40mにおける反射強度分布を示す。また、太い実線で示す強度分布SD60は、距離が60mにおける反射強度分布を示す。図18に示す例では、範囲W10において、比較的手前側の2つの強度分布SD20、SD40に比べて、比較的奥側の強度分布SD60において、反射強度が大きく異なる部分が存在する。かかる部分は、図16に示すように、フェンスFe1に相当する部分である。ステップS212dでは、図18に示すようなパターンをフェンスのパターンとして検索される。
図17に示すように、フェンスのパターンが無いと判定された場合(ステップS212d:NO)、処理はステップS205に戻る。他方、フェンスのパターンがあると判定された場合(ステップS212d:YES)、位置推定部13は、反射強度マップ31のフェンスと、検出されたフェンスとを比較する(ステップS215d)。ステップS215dの完了後、上述のステップS220~S230が実行される。本実施形態では、ステップS225において特定されてステップS230において補正される位置ずれは、主として車両の長さ方向D1の位置ずれである。
以上説明した第5実施形態の車両位置推定装置100dは、第1実施形態の車両位置推定装置100と同様な効果を奏する。フェンスが設けられていると、フェンスが設けられている部分の反射強度の分布において、それよりも手前における分布に比べて、幅方向と平行な方向に予め定められた長さ以下の範囲で反射強度が予め定められた大きさ以上に異なる検出点の集合が存在することを本願発明者は見出した。したがって、第5実施形態の車両位置推定装置100dによれば、フェンスの位置を精度良く特定できる。また、かかるフェンスの位置と、反射強度マップ31におけるフェンスの位置とを比較し、その比較結果を利用して車両の長さ方向D1に沿った車両の位置ずれを補正するので、車両の長さ方向D1の位置を精度良く推定できる。
F.第6実施形態:
図19に示す第6実施形態の車両位置推定装置100eは、CPU10がフェンス特定部18に代えて車線数特定部19として機能する点において、図15に示す第5実施形態の車両位置推定装置100dと異なる。第6実施形態の車両位置推定装置100eにおけるその他の構成は、第5実施形態の車両位置推定装置100dと同様であるので、同じ構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
車線数特定部19は、車両の現在位置における車線数を特定する。車線数特定部19による車線数の特定方法について、図20および図21を用いて説明する。
車線数特定部19は、補正後の距離ごとの反射強度分布から幅方向D2における各車線を特定する。図20に示すように、例えば、車線L1は、互いに平行する2本の白線によって挟まれている。この2本の白線は、距離ごとの反射強度分布において所定のパターンを形成する。
図21では、距離ごとの反射強度の分布の一部を模式的に表している。図21において、破線は距離20mにおける反射強度の分布を示す。また、細い実線は距離40mにおける反射強度の分布を示す。また、太い実線は距離60mにおける反射強度の分布を示す。
2本の白線が平行している部分においては、幅方向D2に所定の距離だけ離れて位置して所定の大きさ以上の反射強度を有する一対の反射強度の山(ピーク)が現れることとなる。例えば、図21の例では、距離60mの強度分布において、ピークp11とピークp12が現れている。同様に、距離40mの強度分布においてピークp21とピークp22とが、距離20mの強度分布においてピークp31とピークp32とがそれぞれ現れている。この場合、一対のピーク(山)の間が1つの車線であると特定されることとなる。図21の例では、さらに、距離60mの強度分布において、ピークp12とピークp13とが現れている。同様に、距離40mの強度分布においてピークp22とピークp23とが、距離20mの強度分布においてピークp32とピークp33とがそれぞれ現れている。したがって、これらのピーク(山)の間も1つの車線であると特定されることとなる。したがって、図21の例では、車線数として「2」が特定されることとなる。
本実施形態では、反射強度マップ31には、多数の点と各点における反射強度とが対応付けて記憶されるとともに、各車線が予め記憶されている。
図22に示す第6実施形態における車両位置推定処理は、ステップS212dに代えてステップS212eを実行する点、およびステップS215dに代えてステップS215eを実行する点において、図17に示す第5実施形態における車両位置推定処理と異なる。第6実施形態における車両位置推定処理のその他の手順は第5実施形態における車両位置推定処理と同じであるので、同一の手順には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
ステップS211dにおいて距離ごとの反射強度の分布が取得された後、車線数特定部19は、ステップS211dで取得された反射強度の分布において、車線のパターンがあるか否かを判定する(ステップS212e)。
車線のパターンが無いと判定された場合(ステップS212e:NO)、処理はステップS205に戻る。他方、車線のパターンがあると判定された場合(ステップS212e:YES)、位置推定部13は、反射強度マップ31の車線数と、検出された車線数とを比較する(ステップS215e)。ステップS215eの完了後、上述のステップS220~S230が実行される。本実施形態では、ステップS220における相関値とは、車線数そのものを意味する。また、本実施形態では、ステップS225において特定されてステップS230において補正される位置ずれは、主として車両の長さ方向D1の位置ずれである。
以上説明した第6実施形態の車両位置推定装置100eは、第5実施形態の車両位置推定装置100dと同様な効果を奏する。各車線の境界となる線(日本では主に白線)においては、反射強度が高くなり、車両の幅方向D2に離れて予め定められた大きさ以上の反射強度の一対の反射強度の山が、反射強度の分布において生じることを、本願発明者は見出した。したがって、第6実施形態の車両位置推定装置100eによれば、車線数を精度良く特定できる。また、かかる車線の数と、反射強度マップ31における車線数とを比較し、その比較結果を利用して車両の長さ方向D1に沿った車両の位置ずれを補正するので、車両の長さ方向D1の位置を精度良く推定できる。
G.第7実施形態:
図23に示す第7実施形態の車両位置推定装置100fは、CPU10がフェンス特定部18に代えてカーブ特定部41として機能する点において、図15に示す第5実施形態の車両位置推定装置100dと異なる。第7実施形態の車両位置推定装置100fにおけるその他の構成は、第5実施形態の車両位置推定装置100dと同様であるので、同じ構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
カーブ特定部41は、カーブを特定する。カーブ特定部41によるカーブの特定方法について、図24を用いて説明する。
カーブ特定部41は、補正後の距離ごとの反射強度分布からカーブを特定する。図24では、図21と同様に、距離ごとの反射強度分布の一例が示されている。図24において、上段は、時刻T1における反射強度分布を示し、下段は、時刻T1よりも後の時刻T2における反射強度分布を示す。なお、図24の上段および下段のいずれにおいても、図21と同様なピークp11~p13、p21~p23、p31~p33が現れている。
図24に示すように、時刻T1において取得された反射強度分布と、時刻T2において取得された反射強度分布とを比較すると、いずれのピークp11~p13、p21~p23、p31~p33も、幅方向D2に沿って右にずれている。これは、2つの車線が右にカーブしていることを示している。なお、2つの車線が左にカーブしている場合、各ピークp11~p13、p21~p23、p31~p33は、時間の経過とともに幅方向D1に沿って左にずれることとなる。このようなことから、カーブ特定部41は、互いに車両の幅方向D2に離れて位置して予め定められた大きさ以上の反射強度を有する一対の反射強度の山が、時間の経過と共に左または右にずれる部分をカーブと特定する。
本実施形態では、反射強度マップ31には、多数の点と各点における反射強度とが対応付けて記憶されるとともに、カーブの位置が予め記憶されている。
図25に示す第7実施形態における車両位置推定処理は、ステップS212dに代えてステップS212fを実行する点、およびステップS215dに代えてステップS215fを実行する点において、図17に示す第5実施形態における車両位置推定処理と異なる。第7実施形態における車両位置推定処理のその他の手順は第5実施形態における車両位置推定処理と同じであるので、同一の手順には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
ステップS211dにおいて距離ごとの反射強度の分布が取得された後、カーブ特定部41は、ステップS211dで取得された反射強度の分布において、カーブのパターンがあるか否かを判定する(ステップS212f)。
カーブのパターンが無いと判定された場合(ステップS212f:NO)、処理はステップS205に戻る。他方、カーブのパターンがあると判定された場合(ステップS212f:YES)、位置推定部13は、反射強度マップ31のカーブと、検出されたカーブとを比較する(ステップS215f)。ステップS215fの完了後、上述のステップS220~S230が実行される。本実施形態では、ステップS225において特定されてステップS230において補正される位置ずれは、主として車両の長さ方向D1の位置ずれである。
以上説明した第7実施形態の車両位置推定装置100fは、第5実施形態の車両位置推定装置100dと同様な効果を奏する。カーブにおいては、互いに車両の幅方向D2に離れて位置して予め定められた大きさ以上の反射強度を有する一対の反射強度の山が、時間の経過と共に左または右にずれることを、本願発明者は見出した。したがって、第7形態の車両位置推定装置100fによれば、カーブを精度良く特定できる。また、かかるカーブの位置と、反射強度マップ31におけるカーブの位置とを比較し、その比較結果を利用して車両の長さ方向D1に沿った車両の位置ずれを補正するので、車両の長さ方向D1の位置を精度良く推定できる。
H.第8実施形態:
図26に示す第8実施形態の車両位置推定装置100gは、CPU10がフェンス特定部18に代えて第2坂部特定部42として機能する点において、図15に示す第5実施形態の車両位置推定装置100dと異なる。第8実施形態の車両位置推定装置100gにおけるその他の構成は、第5実施形態の車両位置推定装置100dと同様であるので、同じ構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
第2坂部特定部42は、坂部を特定する。第2坂部特定部42は、第3実施形態の第1坂部特定部15とは異なる方法により坂部を特定する。第2坂部特定部42による坂部の特定方法について、図27を用いて説明する。
第2坂部特定部42は、補正後の距離ごとの反射強度分布を利用して坂部を特定する。図27では、図21と同様に、距離ごとの反射強度分布の一例が示されている。図27において、上段は、時刻T3における反射強度分布を示し、下段は、時刻T3よりも後の時刻T4における反射強度分布を示す。なお、図27の上段および下段のいずれにおいても、図21と同様なピークp41~p42、p51~p52、p61~p62が現れている。なお、車両は、時刻T3では、平坦路を走行しており、時刻T4では、前方に下り坂が存在する位置を走行している。
図27に示すように、時刻T3において取得された反射強度分布と、時刻T2において取得された反射強度分布とを比較すると、3つの一対のピークの間の長さ、換言すると幅方向D2の長さが、時間の経過と共に広がっている。これは、車両が下り坂に差し掛かっていることを意味する。下り坂では、平坦路に比べて車両からの長さ方向D1の距離が同じであっても白線の間の幅方向D2の距離が大きく(広く)捉えられる。このため、特定される反射強度のピーク間の長さが大きく検出されることとなる。これに対して、上り坂では、平坦路に比べて車両からの長さ方向D1の距離が同じであっても白線の間の幅方向D2の距離が小さく(狭く)捉えられる。このため、特定される反射強度のピーク間の長さが小さく検出されることとなる。このようなことから、第2坂部特定部42は、互いに幅方向D2に離れて位置して予め定められた大きさ以上の反射強度を有する一対の反射強度の山の間の長さが、時間の経過と共に大きくなるまたは小さくなる部分を坂部であると特定する。
本実施形態では、反射強度マップ31には、多数の点と各点における反射強度とが対応付けて記憶されるとともに、坂部の位置が予め記憶されている。
図28に示す第8実施形態における車両位置推定処理は、ステップS212dに代えてステップS212gを実行する点、およびステップS215dに代えてステップS215gを実行する点において、図17に示す第5実施形態における車両位置推定処理と異なる。第8実施形態における車両位置推定処理のその他の手順は第5実施形態における車両位置推定処理と同じであるので、同一の手順には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
ステップS211dにおいて距離ごとの反射強度の分布が取得された後、第2坂部特定部42は、ステップS211dで取得された反射強度の分布において、坂部のパターンがあるか否かを判定する(ステップS212g)。
カーブのパターンが無いと判定された場合(ステップS212g:NO)、処理はステップS205に戻る。他方、カーブのパターンがあると判定された場合(ステップS212g:YES)、位置推定部13は、反射強度マップ31の坂部と、検出された坂部とを比較する(ステップS215g)。ステップS215gの完了後、上述のステップS220~S230が実行される。本実施形態では、ステップS225において特定されてステップS230において補正される位置ずれは、主として車両の長さ方向D1の位置ずれである。
以上説明した第8実施形態の車両位置推定装置100gは、第5実施形態の車両位置推定装置100dと同様な効果を奏する。坂部においては、互いに車両の幅方向D2に離れて位置して予め定められた大きさ以上の反射強度を有する一対の反射強度の山の間の長さが、時間の経過と共に広がるまたは狭まることを、本願発明者は見出した。具体的には、一対の反射強度の山の間の長さは、下り坂においては時間の経過と共に狭くなり、上り坂においては時間の経過と共に広くなる。したがって、第8実施形態の車両位置推定装置100gによれば、坂部を精度良く特定できる。また、かかる坂部と、反射強度マップ31における坂部の位置とを比較し、その比較結果を利用して車両の長さ方向D1に沿った車両の位置ずれを補正するので、車両の長さ方向D1の位置を精度良く推定できる。
I.第9実施形態:
図29に示す第9実施形態の車両位置推定装置100hは、CPU10が標識位置特定部43としても機能する点において、図1に示す第1実施形態の車両位置推定装置100と異なる。第9実施形態の車両位置推定装置100hにおけるその他の構成は、第1実施形態の車両位置推定装置100と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
標識位置特定部43は、路面に設けられている標識の位置を特定する。かかる標識としては、前方に横断歩道があることを示す標識や、横断歩道や、一時停止を示す標識(線)や、急カーブを示す標識など、道路に直接描かれている線、記号、文字などから成る任意の標識が該当する。本実施形態では、反射強度マップ31には、多数の点と各点における反射強度とが対応付けて記憶されるとともに、上述の標識の位置が予め記憶されている。
図30に示す第9実施形態における車両位置推定処理は、ステップS211h、S212hを追加して実行する点、およびステップS215に代えてステップS215hを実行する点において、図4に示す第1実施形態における車両位置推定処理と異なる。第9実施形態における車両位置推定処理のその他の手順は第1実施形態における車両位置推定処理と同じであるので、同一の手順には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
ステップS210の完了後、標識位置特定部43は、補正後の反射強度を含むステップS205において取得された反射強度から道路上の標識を検索する(ステップS211h)。例えば、標識位置特定部43は、他の道路検出点に比べて所定の大きさ以上に反射強度が大きい検出点が、所定の大きさおよび所定の形状で集合している部分を標識として特定する。
位置推定部13は、標識が検出されたか否かを判定し(ステップS212h)、検出されないと判定された場合(ステップS212h:NO)、処理はステップS205に戻る。他方、検出されたと判定された場合(ステップS212h:YES)、位置推定部13は、反射強度マップ31の標識と、検出された標識とを比較する(ステップS215h)。ステップS215hの完了後、上述のステップS220~S230が実行される。本実施形態では、ステップS225において特定されてステップS230において補正される位置ずれは、主として車両の長さ方向D1の位置ずれである。これについて、図31を用いて説明する。
図31では、車両位置推定装置100hが搭載された車両VL1が、第1車線L1を走行している。図31において破線で示す標識S10は、車載センサ200により認識される標識を示す。他方、実線で示す標識S11は、反射強度マップ31に記憶されている標識を示す。
図31に示すように、標識S10と、標識S11とを比較することにより、長さ方向D1の位置ずれΔd3が特定される。そして、かかる位置ずれΔd3をキャンセルするように車両の現在位置が補正されて推定されることとなる。
以上説明した第9実施形態の車両位置推定装置100hは、第1実施形態の車両位置推定装置100と同様な効果を奏する。また、複数の検出点の反射強度を利用して特定された標識の位置と、反射強度マップ31から特定される標識の位置とを比較して、その比較結果を利用して車両VL1の長さ方向D1に沿った車両VL1の位置ずれを補正するので、長さ方向D1に沿った車両VL1の位置ずれを精度よく補正できる。
J.他の実施形態:
(J1)各実施形態では、反射強度マップ31は、車両位置推定装置100、100a~100hが備えていたが、本開示はこれに限定されない。例えば、車両に搭載されているECUなどの別の装置が反射強度マップ31を備える構成としてもよい。また、車両の外部装置が反射強度マップ31を備える構成としてもよい。かかる構成では、例えば、車両と通信可能なサーバ装置が反射強度マップ31を備えるようにしてもよい。そして、車両は、かかるサーバ装置と無線通信するための無線通信装置を備え、かかる無線通信を通じて反射強度マップ31を参照するようにしてもよい。
(J2)各実施形態では、上記式(1)により道路検出点の反射強度を補正していたが、道路検出点における反射強度を、距離の違いに起因する反射強度の差が小さくなるように補正可能な任意の演算式により補正するようにしてもよい。また、演算式にて演算することに代えて、予め補正前の反射強度に対して補正後の反射強度が設定されている補正用テーブルを実験やシミュレーション等により設定し、かかるテーブルを参照することにより道路検出点の反射強度を補正してもよい。
(J3)各実施形態では、補正テーブル生成処理は、車両においてユーザが所定の操作を行うことを契機として実行されていたが、本開示はこれに限定されない。例えば、イグニッションがオンしたことを契機として自動的に実行されてもよい。また、例えば、ナビゲーションシステムにより特定される車両の現在位置が、予め定められた場所、例えば、ユーザの自宅駐車場など、平坦路において車両が停車したことを契機として自動的に実行されてもよい。かかる構成においては、ユーザの利便性を向上できるとともに、平坦路にて得られる反射強度を利用して補正テーブルが32生成されるので、一般的に走行する平坦路における補正テーブル32としてより精度の高いテーブルを生成できる。
(J4)各実施形態において、反射強度マップ31に記録されている構造物と、車載センサ200により認識される構造物とを比較する前に、車載センサ200により認識される構造物が確かにターゲットとする構造物であることの確からしさを特定し、かかる確からしさが高い場合に比較を行うようにしてもよい。例えば、車両が撮像装置を備える構成においては、撮像装置により得られる撮像画像に写った構造物(特徴部、坂部、フェンス、凹部または凸部、車線、カーブ、標識)の形状や大きさ等と、予め比較対象の構造物のサンプル画像における当該構造物の形状と大きさとを比較して(パターンマッチングを行って)類似度を求め、かかる類似度が所定の大きさ以上の場合に、反射強度マップ31を利用した比較を行うようにしてもよい。
(J5)本開示に記載の車両位置特定装置100、100a~100h及びそれら手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の車両位置特定装置100、100a~100h及びそれら手法は、一つ以上の専用ハードウエア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の車両位置特定装置100、100a~100h及びそれら手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウエア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
本開示は、上述の各実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した形態中の技術的特徴に対応する各実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
12…反射強度取得部、13…補正部、14…位置推定部、31…反射強度マップ、100、100a―100h…車両位置推定装置、200…車載センサ、VL1…車両

Claims (12)

  1. 車両(VL1)に搭載されて用いられ前記車両の位置を推定する車両位置推定装置(100、100a―100h)であって、
    電磁波を照射し、前記電磁波の反射波を受信することにより複数の検出点を特定し、前記複数の検出点の各々における前記反射波の受信強度である反射強度を検出する車載センサ(200)から、検出された前記反射強度を取得する反射強度取得部(12)と、
    前記複数の検出点のうち、道路に対応する検出点である道路検出点における前記反射強度を、前記車両からの距離の違いに起因する前記反射強度の差が小さくなるように補正する補正部(13)と、
    少なくとも複数の点と前記複数の点における前記反射強度とを予め対応付けて記憶している反射強度マップ(31)と、前記補正部による補正後の前記反射強度を含む前記複数の検出点の前記反射強度と、を比較することにより、前記車両の位置を推定する位置推定部(14)と、
    を備える、車両位置推定装置。
  2. 請求項1に記載の車両位置推定装置において、
    前記補正部は、
    前記車両からの距離と前記反射強度との複数の組からなる補正テーブル(32)を参照して前記道路検出点における前記反射強度を補正し、
    前記車両からの距離Rにおける前記道路検出点の反射強度Iが前記車載センサにより検出された場合に、式(1)により補正後の反射強度Icalibを算出し、
    Icalib=(Iref/α)×I ・・・(1)
    前記式(1)において、Irefは、前記道路における前記反射強度として基準となる予め定められた基準反射強度Irefを示し、αは、式(2)により求められる補正係数αを示し、
    α=[(i1-i0)/(r1-r0)]×(R-r0)+i0 ・・・(2)
    前記式(2)において、r0およびr1は前記車両からの互いに異なる距離を示し、i0およびi1は前記反射強度を示し、
    r0およびi0と、r1およびi1とは、いずれも前記複数の組に含まれる組であり、
    距離Rの大きさは、距離r0と距離r1との間の大きさである、車両位置推定装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の車両位置推定装置において、
    前記補正部による補正後の前記反射強度を含む前記複数の検出点の前記反射強度を利用して、前記車両の進行方向に沿って連続する部分である特徴部(WL1、WL2)の位置を特定する特徴部特定部(14)を、さらに備え、
    前記反射強度マップには、前記特徴部の位置が予め記憶されており、
    前記位置推定部は、前記特徴部特定部により特定された前記特徴部の位置と、前記反射強度マップから特定される前記特徴部の位置とを比較し、該比較の結果を利用して、前記車両の幅方向に沿った前記車両の位置ずれを補正する、車両位置推定装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の車両位置推定装置において、
    前記道路検出点のうち、前記補正部による補正後の前記反射強度が、他の前記道路検出点における前記補正部による補正後の前記反射強度と比べて予め定められた大きさ以上に異なる前記道路検出点の集合を坂部(SL1)と特定する第1坂部特定部(15)を、さらに備え、
    前記反射強度マップには、坂部の位置が予め記憶されており、
    前記位置推定部は、前記第1坂部特定部により特定された前記坂部の位置と、前記反射強度マップにおける坂部の位置とを比較し、該比較の結果を利用して、前記車両の長さ方向に沿った前記車両の位置ずれを補正する、車両位置推定装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の車両位置推定装置において、
    前記道路検出点のうち、前記補正部による補正後の前記反射強度が、他の前記道路検出点における前記補正部による補正後の前記反射強度と比べて予め定められた大きさ以上に異なる前記道路検出点の集合であって平面視の大きさが予め定められた大きさ以下の集合を凹部または凸部(PR0)と特定する凹凸特定部(16)を、さらに備え、
    前記反射強度マップには、凹部および凸部の位置が予め記憶されており、
    前記位置推定部は、前記凹凸特定部により特定された前記凹部または凸部の位置と、前記反射強度マップにおける凹部または凸部の位置とを比較し、該比較の結果を利用して、前記車両の長さ方向に沿った前記車両の位置ずれを補正する、車両位置推定装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の車両位置推定装置であって、
    前記車両からの距離ごとの前記反射強度の分布を取得する反射強度分布取得部(17)と、
    取得された前記分布のうち、或る距離から先における前記分布において、前記或る距離よりも手前における前記分布に比べて、前記車両の幅方向と平行な方向に予め定められた長さ以下の範囲で前記反射強度が予め定められた大きさ以上に異なる前記検出点の集合をフェンス(Fe1)として特定するフェンス特定部(18)と、
    を、さらに備え、
    前記反射強度マップには、フェンスの位置が予め記憶されており、
    前記位置推定部は、前記フェンス特定部により特定された前記フェンスの位置と、前記反射強度マップにおけるフェンスの位置とを比較し、該比較の結果を利用して、前記車両の長さ方向に沿った前記車両の位置ずれを補正する、車両位置推定装置。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の車両位置推定装置において、
    前記車両からの距離ごとの前記反射強度の分布を取得する反射強度分布取得部と、
    取得された前記分布において、互いに前記車両の幅方向に離れて位置して予め定められた大きさ以上の前記反射強度を有する一対の前記反射強度の山(p11-p13、p21-p23、p31-p33)の数を、車線の数として特定する車線数特定部(19)と、
    を、さらに備え、
    前記反射強度マップには、車線が予め記憶されており、
    前記位置推定部は、前記車線数特定部により特定された車線の数と、前記反射強度マップにおける車線の数とを比較し、該比較の結果を利用して、前記車両の長さ方向に沿った前記車両の位置ずれを補正する、車両位置推定装置。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の車両位置推定装置において、
    前記車両からの距離ごとの前記反射強度の分布を取得する反射強度分布取得部(11)と、
    取得された前記分布において、互いに前記車両の幅方向に離れて位置して予め定められた大きさ以上の前記反射強度を有する一対の前記反射強度の山(p11-p13、p21-p23、p31-p33)が、時間の経過と共に左または右にずれる部分をカーブと特定するカーブ特定部(41)と、
    をさらに備え、
    前記反射強度マップには、カーブの位置が予め記憶されており、
    前記位置推定部は、前記カーブ特定部により特定された前記カーブの位置と、前記反射強度マップにおけるカーブの位置とを比較し、該比較の結果を利用して、前記車両の長さ方向に沿った前記車両の位置ずれを補正する、車両位置推定装置。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の車両位置推定装置において、
    前記車両からの距離ごとの前記反射強度の分布を取得する反射強度分布取得部(11)と、
    取得された前記分布において、互いに前記車両の幅方向に離れて位置して予め定められた大きさ以上の前記反射強度を有する一対の前記反射強度の山(p41-p42、p51-p52、p61-p62)の間の長さが、時間の経過と共に大きくなるまたは小さくなる部分を坂部であると特定する第2坂部特定部(42)と、
    をさらに備え、
    前記反射強度マップには、坂部の位置が予め記憶されており、
    前記位置推定部は、前記第2坂部特定部により特定された前記坂部の位置と、前記反射強度マップにおける坂部の位置とを比較し、該比較の結果を利用して、前記車両の長さ方向に沿った前記車両の位置ずれを補正する、車両位置推定装置。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれか一項に記載の車両位置推定装置において、
    前記複数の検出点における前記反射強度を利用して、路面に設けられている標識(S10)の位置を特定する標識位置特定部(43)をさらに備え、
    前記反射強度マップには、前記標識の位置が予め記憶されており、
    前記位置推定部は、前記標識位置特定部により特定された前記標識の位置と、前記反射強度マップにおける前記標識の位置とを比較し、該比較の結果を利用して、前記車両の長さ方向に沿った前記車両の位置ずれを補正する、車両位置推定装置。
  11. 車両(VL1)の位置を推定する車両位置推定方法であって、
    電磁波を照射し、前記電磁波の反射波を受信することにより複数の検出点を特定し、前記複数の検出点の各々における前記反射波の受信強度である反射強度を検出する車載センサ(200)から、検出された前記反射強度を取得する工程(S205)と、
    前記複数の検出点のうち、道路に対応する検出点である道路検出点における前記反射強度を、前記車両からの距離の違いに起因する前記反射強度の差が小さくなるように補正する工程(S210)と、
    少なくとも複数の点と前記複数の点における前記反射強度とを予め対応付けて記憶している反射強度マップ(31)と、前記補正部による補正後の前記反射強度を含む前記複数の検出点の前記反射強度と、を比較することにより、前記車両の位置を推定する工程(S230)と、
    を備える、車両位置推定方法。
  12. 車両(VL1)の位置を推定するためのコンピュータプログラムであって、
    電磁波を照射し、前記電磁波の反射波を受信することにより複数の検出点を特定し、前記複数の検出点の各々における前記反射波の受信強度である反射強度を検出する車載センサ(200)から、検出された前記反射強度を取得する機能と、
    前記複数の検出点のうち、道路に対応する検出点である道路検出点における前記反射強度を、前記車両からの距離の違いに起因する前記反射強度の差が小さくなるように補正する機能と、
    少なくとも複数の点と前記複数の点における前記反射強度とを予め対応付けて記憶している反射強度マップ(31)と、前記補正部による補正後の前記反射強度を含む前記複数の検出点の前記反射強度と、を比較することにより、前記車両の位置を推定する機能と、
    をコンピュータに実現させる、コンピュータプログラム。
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