JP2023006549A - 多関節ヒンジ装置、およびこの多関節ヒンジ装置を用いた電子機器 - Google Patents

多関節ヒンジ装置、およびこの多関節ヒンジ装置を用いた電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】第1筐体と第2筐体の開閉に従って変形するフレキシブルディスプレイシートの折り曲げ部分を常に保持できる多関節ヒンジ装置の提供。【解決手段】フレキシブルディスプレイシート4を備えた折り畳み式の電子機器1の第1、第2筐体2,3を連結する多関節ヒンジ装置5は、並設する5本の縦フレーム11~15と、第1、第2筐体2,3にそれぞれ取り付けられる第1、第2ベースフレーム30A,Bで構成するフレーム列の隣接する各フレームに対し、互いの回転の向きと角度を変えながら旋回移動させて各フレーム間の隙間を変化させる関節接手を有し、第1,第2筐体2,3の相対的な開閉動作で、フレーム列の隣接する各フレーム同士を同期して互いに近づく方向と離れる方向に同期して移動させる同期駆動部70と、第1,第2ベースフレーム30A,Bの相対的な開閉動作を閉成位置と開成位置との間で停止保持可能とする停止保持部90A,Bを有する。【選択図】図5A

Description

本発明は、第1筐体と第2筐体の両表面に跨って、有機発光素子(OLED:Organic Light Emitting Diode)を屈曲可能な表示部材の発光素子に用いた例えば有機EL製のフレキシブルディスプレイシートを取り付けたタイプの折り畳み式の携帯電話機、電子手帳、PDA、ネットブック、さらにはノートパソコンなどの各種の電子機器に用いて好適な多関節ヒンジ装置、およびこの多関節ヒンジ装置を用いた電子機器に関する。
近年、第1筐体と第2筐体の両表面に跨って1枚の有機EL製のフレキシブルディスプレイシートを取り付けて成る携帯電話機等の電子機器が開発され、世の中に出回りつつある。このような電子機器の第1筐体と第2筐体を互いに開閉可能に連結するヒンジ装置として、複数のヒンジピンを用いた多軸ヒンジ装置が下記特許文献1において知られている。この多軸ヒンジ装置は、フレキシブルディスプレイシートの面長を変えることなく第1筐体と第2筐体を開閉可能としている。そして、第1筐体と第2筐体を開閉した際にフレキシブルディスプレイシートが折れたり、故障したりしないように、多軸ヒンジ装置の内部の空間部で折り曲げ部分が一定の曲率半径を保つように構成されている。
特開2020-125841号公報
ところで、従来の多軸ヒンジ装置にあっては、第1筐体と第2筐体を開閉し、フレキシブルディスプレイシートの折り曲げ部分が平坦な状態から湾曲した折り曲げ状態に変形する際、折り曲げ部分は多軸ヒンジ装置の空間内で変形する。このため、折り曲げ部分が必ずしも安定した状態に保持されているとは言えず、フレキシブルディスプレイシートの折り曲げ部分が多軸ヒンジ装置のフレキシブルディスプレイシートの折り曲げ部分を収容する空間部内で動くおそれがある。
本発明の目的は、第1筐体と第2筐体の開閉に従って変形するフレキシブルディスプレイシートの折り曲げ部分を常に保持できる多関節ヒンジ装置、およびこの多関節ヒンジ装置を用いた電子機器を提供するものである。
上記課題を解決するために、第1発明の多関節ヒンジ装置は、電子機器の第1筐体と第2筐体を開成位置と閉成位置との間で相対的な折り畳み動作により折り畳み可能に連結し、前記第1筐体と前記第2筐体の両内面に跨って取り付けられるフレキシブルディスプレイシートの背面側に配置される多関節ヒンジ装置であって、短手方向を幅方向とすると共に長手方向を縦方向とする奇数本(1+2n(nは2以上の整数))の縦フレームを幅方向に沿って並列に配置したフレーム部と、前記フレーム部の幅方向一端の縦フレームに並列して配置され、前記第1筐体に取り付けられる第1ベースフレームと、前記フレーム部の幅方向他端の縦フレームに並列して配置され、前記第2筐体に取り付けられる第2ベースフレームと、並列する前記奇数本の縦フレームの幅方向両側に並列する前記第1ベースフレームと前記第2ベースフレームにより構成されるフレーム列において、隣接する前記フレーム同士間にそれぞれ配置され、所定の軌跡に沿って隣接する前記フレーム同士を互いの回転の向きと角度を変えながら旋回移動させてフレーム間の隙間を相対的に変化させる関節接手を有する多関節部と、前記フレーム列の隣接する前記フレーム同士をギアにより直列に連結し、前記第1ベースフレームと前記第2ベースフレームとが相対的に閉成位置方向へ移動すると隣接する前記各フレーム同士を互いに離れる方向に同期して移動させ、前記第1ベースフレームと前記第2ベースフレームとが相対的に開成方向へ移動すると隣接する前記各フレーム同士を互いに近づく方向に同期して移動させる同期駆動部と、前記第1ベースフレームと前記第1ベースフレームに隣接する前記縦フレームと、前記第2ベースフレームと前記第2ベースフレームに隣接する前記縦フレームとの相対的な旋回移動を前記閉成位置と前記開成位置との間で停止保持可能とする停止保持部と、を備えている。
第2発明の多関節ヒンジ装置は、第1発明の多関節ヒンジ装置において、前記関節接手は、前記フレーム列の各フレームにおいて、隣接する一方の前記フレームに設けた所定曲面のガイド面を備えた弧状アームと、隣接する他方の前記フレームに設けられ前記弧状アームのガイド面に沿って前記一方のフレームと相対的にスライド係合するガイド穴部とにより構成することができる。
第3発明の多関節ヒンジ装置は、第1または第2発明の多関節ヒンジ装置において、前記フレーム部は、幅方向中央に位置する第1の縦フレームを中心として幅方向に沿った左右両側に前記第1の縦フレーム側から順に並設される第2および第3の縦フレームにより1グループをなすフレームグループを1または複数グループを左右対称に配置した構成とし、前記多関節部は前記フレーム部の縦方向両端部の2か所、または縦方向両端部と縦方向中央部の3か所に設けることができる。
第4発明の多関節ヒンジ装置は、第3発明の多関節ヒンジ装置において、前記多関節部の関節接手は、前記第1の縦フレームから前記第1ベースフレームの間にそれぞれ設けられる幅方向左側の関節接手と、前記第1の縦方向フレームから前記第2ベースフレームの間にそれぞれ設けられる幅方向右側の関節接手を有し、前記幅方向左側の関節接手は、前記第1の縦フレームと前記第2および前記第3の縦フレームから第1ベースフレーム側に向けて前記弧状アームがそれぞれ突出し、前記各弧状アーム部と対応して前記第2の縦フレームと前記第3の縦フレームおよび前記第1のベースフレームにそれぞれ前記ガイド穴部が設けられ、前記幅方向右側の関節接手は、前記第1の縦フレームと前記第2および前記第3の縦フレームから第2ベースフレーム側に向けて前記弧状アームがそれぞれ突出し、前記各弧状アーム部と対応して前記第2の縦フレームと前記第3の縦フレームおよび前記第2のベースフレームにそれぞれ前記ガイド穴部が設けた構成とすることができる。
第5発明の多関節ヒンジ装置は、第1から第4発明のいずれかの多関節ヒンジ装置において、前記同期駆動部は、前記フレーム列において連続して並列する3本の前記フレームを1グループとして直列にギア連結する同期ギア列を幅方向に沿って複数設けられ、幅方向に沿って隣接する同期ギア列は、1グループを構成する3本の中で隣接する同期ギア列に近い隣接する2本の前記フレームを共有する構成とすることができる。
第6発明の多関節ヒンジ装置は、第5発明の多関節ヒンジ装置において、前記同期ギア列は、前記第1弧状アームと前記左同期ギアとの噛み合い位置、および前記第2弧状アームと前記右同期ギアとの噛み合い位置は、前記開成位置から前記閉成位置への折り畳み動作で根元部から先端部側に移動し、前記閉成位置から前記開成位置への折り畳み動作で先端部側から根元部側に移動する構成とすることができる。
第7発明の多関節ヒンジ装置は、第3発明の多関節ヒンジ装置において、前記第3の縦フレームには、前記第1の縦フレーム側に隣接する前記第2の縦フレームに設けた前記ガイド穴部を貫通する前記弧状アームの先端部が差し込まれる差し込み穴が設けられ、前記第1および前記第2のベースフレームには、前記第1の縦フレーム側に隣接する前記第3の縦フレームに設けた前記ガイド穴部を貫通する前記弧状アームの先端部が差し込まれる差し込み穴が設けられた構成とすることができる。
第8発明の多関節ヒンジ装置は、第1から第7発明のいずれかの多関節ヒンジ装置において、前記第1の縦フレームから前記第1のベースフレームとの間に設けられる複数の前記関節接手は、幅方向に隣接する関節接手同士を縦方向において互いにずらして配置され、前記第1の縦フレームから前記第2のベースフレームとの間に設けられる複数の前記関節接手は、幅方向に隣接する関節接手同士を縦方向において互いにずらして配置する構成とすることができる。
第9発明の多関節ヒンジ装置は、第1発明の多関節ヒンジ装置において、前記停止保持部は、第1入力ギア部を有する前記第1ベースフレームに設けられる第1摩擦クリック停止機構と、第2入力ギア部を有する前記第2ベースフレームに設けられる第2摩擦クリック停止機構と、前記第1ベースフレームに隣接する前記縦フレームに固定され、前記第1入力ギア部に噛み合う第1連結ギアと、前記第2ベースフレームに隣接する前記縦フレームに固定され、前記第2入力ギア部に噛み合う第2連結ギアとを有し、前記第1、第2摩擦クリック停止機構は、前記第1、第2入力ギア部の回転軸にそれぞれ固定したクリック体が前記各回転軸と一体に回転して前記開成位置と閉成位置でクリック係合する凹凸部を有するカム部と、前記回転軸の回転に対して摩擦力を付与する摩擦力発生部とをそれぞれ有する構成とすることができる。
第10発明の多関節ヒンジ装置は、第1から第9発明のいずれかの多関節ヒンジ装置において、前記フレーム部の背面側に前記フレーム部を覆う背面カバー部が設けられ、前記背面カバー部は、幅方向に沿って並設される縦方向に延びる帯状に形成され、互いに縦方向の軸線の回りに対して回転自在に連結された複数の縦カバープレートを有し、前記複数の縦カバープレートの中で、幅方向一端の縦カバープレートを前記第1ベースフレームに対して幅方向に移動可能に係合し、幅方向他端の縦カバープレートを前記第2ベースフレームに対して幅方向移動可能に係合した構成とすることができる。
第11発明の電子機器は、第1筐体と、第2筐体と、前記第1筐体と前記第2筐体の両内面に跨って取り付けられるフレキシブルディスプレイシートと、前記第1筐体と前記第2筐体を開成位置と閉成位置との間で相対的な折り畳み動作により折り畳み可能に連結し、前記フレキシブルディスプレイシートの背面側に配置される第1から第10発明のいずれかの多関節ヒンジ装置と、を有する。
第1発明によれば、第1筐体と第2筐体との相対的な開閉動作が行われると、フレーム部の表面を平坦面から放物線を描きながら半円の弧状面へと変化させ、フレキシブルディスプレイシートの折り畳み部分をフレーム部10の表面に倣って保持する。このため閉成時において、半円弧状に折り畳まれたフレキシブルディスプレイシートの折り曲がり部分が揺れ動いたりせずに安定して保持することができる。また、開成状態での使用時に弛みや皴の発生が無い。
第2発明によれば、弧状アームとガイド穴部とのスライド係合により、隣接するフレーム同士を所定の軌跡に沿って相対的に互いの回転の向きと角度を変えながらフレーム間の隙間を変化させることができ、閉成位置では弦長に相当するフレーム部の幅方向の長さを短く、閉成位置では弧長に相当するフレーム部の幅方向の長さが長くなる。このため、フレキシブルディスプレイシートの折り曲がり部分に弛みなどが発生しない。
第3の発明によれば、関節接手をフレーム列の縦方向と幅方向にバランスよく配置することで、開閉動作によるフレーム列を構成する各フレームの旋回移動をスムーズに行わせることができる。
第4発明によれば、開閉動作によって生じるフレーム部の表面に描かれる湾曲面を第1の縦フレームを中心として左右対称の放物線とすることができ、フレキシブルディスプレイシートの折り曲がり部分に部分的な応力集中の発生がなく、フレキシブルディスプレイシートの損傷を防止することができる。
第5発明によれば、フレーム列に複数の同期ギア列を分散して配置することで、同期駆動部の全体をコンパクト化することができ、多関節ヒンジ装置の薄型化を図ることができる。
第6発明によれば、簡単な構成で隣接するフレーム同士の旋回移動を行わせることができる。
第7発明によれば、弧状アームを長くしても先端部が他の縦フレーム等に干渉することが避けられ、確実に開閉動作を行わせることができる。
第8発明によれば、隣接する関節接手同士の干渉を避け、また関節接手を縦方向に分散して配置することで、弧状アームとガイド穴部に加わる応力を分散させてスムーズな開閉動作を行わせることができる。
第9発明によれば、第1摩擦クリック停止機構と第2摩擦クリック停止機構をそれぞれ第1ベースフレームと第2ベースフレームに縦方向に沿って収納できるため、多関節ヒンジ装置のコンパクト化が図れ、また第1摩擦クリック停止機構と第2摩擦クリック停止機構を構成する部材も縦方向に配置でき、第1摩擦クリック停止機構と第2摩擦クリック停止機構のコンパクト化を図ることができる。
第10発明によれば、開閉動作に追従してフレーム部の背面を覆うことができる。
第11発明によれば、多関節ヒンジ装置によりフレキシブルディスプレイシートの折り畳み部分を保護することができ、フレキシブルディスプレイシートの故障を低減した折り畳み式の電子機器を提供することができる。
本発明による多関節ヒンジ装置を用いた二つ折り形式の電子機器の実施形態を示す外観斜視図で、第1筐体と第2筐体を互いに向き合って接触する位置に閉じた閉成状態を示す。 図1の電子機器の第1筐体と第2筐体を180度開いた開成状態の外観斜視図である。 本発明による多関節ヒンジ装置の実施形態を示し、閉成状態を示す外観斜視図である。 本発明による多関節ヒンジ装置の実施形態を示し、開成状態を示す外観斜視図である。 本発明による多関節ヒンジ装置の実施形態を示す分解斜視図である。 図5Aに示す多関節ヒンジ装置の多関節部と同期駆動部の拡大斜視図である。 図5Aに示す多関節ヒンジ装置の摩擦クリック停止部の拡大斜視図である。 図5Aに示す多関節ヒンジ装置の背面カバー部の拡大斜視図である。 図5A示す第1摩擦クリック停止機構の一部を示す分解斜視図である。 図4に示す開成状態の多関節ヒンジ装置の上面図で、サポートシートを取り除いた状態を示す。 図7に示す多関節ヒンジ装置の開成状態の正面図である。 図7のJ11-J11断面図である。 図7のJ12-J12断面図である。 図7のG11-G11断面図である。 図7のG12-G12断面図である。 図7のG13-G13断面図である。 図5Aに示す多関節ヒンジ装置の上面図で、サポートシートを取り除いて開成状態と閉成状態との中間に位置する中間状態を示す。 図14に示す中間状態の多関節ヒンジ装置の正面図である。 図14のJ21-J21断面図である。 図14のJ22-J22断面図である。 図14のJ23-J23断面図である。 図14のG21-G21断面図である。 図14のG22-G22断面図である。 図14のG23-G23断面図である。 図3に示す閉成状態の多関節ヒンジ装置の上面図で、サポートシートを装着した状態を示す。 図22に示す閉成状態の多関節ヒンジ装置の正面図である。 図22のJ31―J31断面図である。 図22のJ32―J32断面図である。 図22のJ33―J33断面図である。 図22のG31―G31断面図である。 図22のG32―G32断面図である。 図22のG33―G33断面図である。 図2に示す開成状態の電子機器の折り畳み方向に沿った断面図で、図9に示す多関節ヒンジ装置の断面図に対応する。 図1に示す閉成状態の電子機器の折り畳み方向に沿った断面図で、図24に示す多関節ヒンジ装置の断面図に対応する。
以下、本発明による多関節ヒンジ装置、およびこの多関節ヒンジ装置を用いた電子機器を図に示す実施形態に基づいて説明する。
図1および図2は、本発明に係る多関節ヒンジ装置を用いた電子機器の外観斜視図を示す。電子機器1は、第1筐体2と第2筐体3の両表面に跨って、有機発光素子(OLED:Organic Light Emitting Diode)を屈曲可能な表示部材の発光素子に用いた例えば有機EL製のフレキシブルディスプレイシート4を取り付けている。第1筐体2と第2筐体3とは、多関節ヒンジ装置5を介して連結され、図1に示す互いに向き合って接触する位置まで閉じた閉成状態と、180度開いた開成状態との間でフレキシブルディスプレイシート4を内側に折り畳み可能に連結されている。電子機器1として、ノートパソコンを例にして説明するが、携帯電話機、電子手帳、PDA、ネットブック等の各種の電子機器を例示することができる。
第1筐体2と第2筐体3が図2に示す180度開いた開成状態において、X軸とY軸とZ軸を互いに直交する3軸とすると、X軸方向を第1筐体2と第2筐体3が並ぶ方向を幅方向(左右方向と称することもある)、Y軸方向を幅方向と直交し多関節ヒンジ装置5のヒンジ軸方向を縦方向、Z軸方向を表裏方向とする。縦方向において、図2に示すように第1筐体2と第2筐体3を左右に開いた状態で、手前側を前側(正面側と称することもある)、奥側を後側とする。また、表裏方向において、表面側を内面側と称し裏側を外面側あるいは背面側と称することもある。
多関節ヒンジ装置5は、図3に示す閉成状態において、正面視U字形状に折り曲げられ、図4に示す開成状態において左右方向に平坦に展開する。多関節ヒンジ装置5は、表面に可撓性を有する矩形平板状のサポートシート6を添設している。
多関節ヒンジ装置5の構成を図5A~図5Dに示す分解斜視図に基づいて説明する。
図5Aは多関節ヒンジ装置5の全体構成を示し、図5Bは多関節ヒンジ装置5のフレーム部10、第1,第2ベースフレーム30A,30Bの前側部分、前側及び中間部の多関節部50、同期駆動部70を示す。図5Cはフレーム部10、第1,第2ベースフレーム30A,30Bの後側部分、後側の多関節部50、および停止保持部である第1,第2摩擦クリック停止部90A,90Bを示す。図5Dは、背面カバー部110を示す。
多関節ヒンジ装置5は、縦方向に延びる細長い5本の縦フレーム11~15を並設した構成のフレーム部10と、第1筐体2に図示しないビスにより固定される第1ベースフレーム30Aと、第2筐体3に図示しないビスにより固定される第2ベースフレーム30Bを有する。さらに多関節ヒンジ装置5は、多関節部50と、同期駆動部70と、第1摩擦クリック停止部90Aと第2摩擦クリック停止部90Bと、を有する。
フレーム部10の概略構成
フレーム部10の5本の縦フレーム11~15は、いずれも幅方向が短く縦方向が長い略直方体形状に形成されていて、縦方向に沿って複数のフレーム体を直列に固定して1本のフレームに組み立てた構成としている。幅方向の中央に配置される縦フレームを第1の縦フレーム11とし、第1の縦フレーム11から幅方向左側の縦フレームを順に第1ベースフレーム30Aに向かって左第2の縦フレーム12、左第3の縦フレーム13とする。また、第1の縦フレーム11から幅方向右側の縦フレームを順に第2ベースフレーム30Bに向かって右第2の縦フレーム14、右第3の縦フレーム15とする。左第2の縦フレーム12と左第3フレーム12とを一つのグループとする左第1フレームグループ10Aとし、右第2の縦フレーム14と右第3の縦フレーム15を右第1フレームグループ10Bとする。本実施形態では、第1の縦フレーム11の幅方向左右に左第1フレームグループ10Aと右第1フレームグループ10Bを配置している。
第1ベースフレーム30Aと第2ベースフレーム30Bの概略構成
第1ベースフレーム30Aは、縦方向に沿って前第1ベースフレーム体31Aと後第1ベースフレーム体32Aとを直列に連結し、図7に示すように、連結部分をビス201、202により固定している。第2ベースフレーム30Bは、縦方向に沿って前第2ベースフレーム体31Bと後第2ベースフレーム体32Bとを直列に連結し、図7に示すように、連結部分をビス203、204により固定している。第1ベースフレーム30Aと第2ベースフレーム30Bの表面側は、左右方向の内側が低く、外側を高くした段差部33が形成される。段差部33の高さはサポートシート6の厚さとし、段差部33の内側にサポートシート6が配置される。
後第1ベースフレーム体32Aには第1摩擦クリック停止部90Aが設けられ、後第2ベースフレーム体32Bには、第2摩擦クリック停止部90Bが設けられる。
多関節部50の構成
多関節部50は、第1の縦フレーム11と左第2の縦フレーム12との間に設けた左第1関節接手51Aと、左第2の縦フレーム12と左第3の縦フレーム13との間に設けた左第2関節接手52Aと、左第3の縦フレーム13と第1ベースフレーム30Aとの間に設けた左第3関節接手53Aを有する。また、第1の縦フレーム11と右第2の縦フレーム14との間に設けた右第1関節接手51Bと、右第2の縦フレーム14と右第3の縦フレーム15との間に設けた右第2関節接手52Bと、右第3の縦フレーム15と第2ベースフレーム30Bとの間に設けた右第3関節53Bを有する。左第1関節接手51A~左第3関節接手53Aと右第1関節接手51B~右第3関節接手53Bを一組としている。
左第1関節接手51Aと左第3関節接手53Aと右第1関節接手51Bと右第3関節接手53Bは縦方向において同じ位置に設けられ、左第2関節接手52Aと右第2関節接手52Bは左第1関節接手51Aよりも後方に設けられている。多関節部50により、フレーム部10の各縦フレーム11~15と、第1ベースフレーム30Aと、第2ベースフレーム30Bを所定の軌跡に沿って相対的に互いの回転の向きと角度を変えながらフレーム間の隙間を変化させる動作を行わせる(以下、多関節ヒンジ動作と称す)。
本実施形態において、多関節部50を縦方向の両端部と、中間の合計3か所に設け、スムーズな多関節ヒンジ動作を行わせる。縦方向の前側を第1列多関節部50A、中間を第2列多関節部50B、縦方向の後側を第3列多関節部50Cとする。
多関節部50は、第1筐体2と第2筐体3との相対的な開閉により開閉角度を第1筐体2と第2筐体3が互いに向き合って接触する位置(0度を若干超えたマイナス角度)の閉成状態から開閉角度を180度にする開成状態の間で、前記多関節ヒンジ動作により、フレーム部10を前後方向に沿った正面視において、U字形状に湾曲した状態から平坦な状態に連続的に変更させる移動軌跡を提供する。
本実施形態では、第1列多関節部50Aについて、第1の縦フレーム11から左側に設けられる左第1~第3関節接手51A~53Aにより、第1の縦フレーム11と左第1フレームグループ10Aの各左縦フレーム12,13、および第1ベースフレーム30Aを0度の開閉角度から略90度(90度を若干超えた角度)の開閉角度の間で相対的に互いの回転の向きと角度を変えながらフレーム間の隙間を変化させる。同様に、第1の縦フレーム11から右側に設けられる右第1~第3関節接手51B~53Bにより、第1の縦フレーム11と右第1フレームグループ10Bの各右縦フレーム14,15、および第2ベースフレーム30Bを0度の開閉角度から90度の開閉角度の間で相対的に互いの回転の向きと角度を変えながらフレーム間の隙間を変化させる。
左第1フレームグループ10Aおよび第1ベースフレーム30Aが相対的に互いの回転の向きと角度を変えながらフレーム間の隙間を変化させて湾曲する左軌跡と、右第1フレームグループ10Bおよび第2ベースフレーム30Bが相対的に互いの回転の向きと角度を変えながらフレーム間の隙間を変化させて湾曲する右軌跡は第1の縦フレーム11を中心に左右対称としている。
図5A、図5B、図9および図10に示すように、第1列多関節部50Aを構成する左第1,第2,第3関節接手51A、52A、53Aは、第1の縦フレーム11、左第2の縦フレーム12、左第3の縦フレーム13にそれぞれ設けられた左側に向けて延びる同一形状に形成された弧状の左第1~第3弧状アーム61a~61cと、左第1~第3弧状アーム61a~61cがスライド係合する同一形状に形成された左第1~第3ガイド穴部62a~62cを有する。左第1ガイド穴部62aは左第2の縦フレーム12に形成され、左第2ガイド穴部62bは左第3の縦フレーム13に形成され、左第3ガイド穴部62cは第1ベースフレーム30Aの右側面に形成されている。
左第1~第3弧状アーム61a~61cは、表裏方向において表面側に向けて延びる弧形状の移動軌跡を提供する湾曲面63(図9および図10参照)を表裏面に形成する。左第1~第3ガイド穴部62a~62cは、左第1~第3弧状アーム61a~61cの表裏の湾曲面63が当接する湾曲した内周面64(図9および図10参照)が形成されている。左ガイド穴部62a~62cは、左第1~第3弧状アーム61a~61cの根本側から先端部との間で湾曲面63にガイドされてスライド係合する。
また、第1の縦フレーム11から幅方向右側に配置される右第1~第3関節接手51B~53Bは、左第1~第3関節接手51A~53Aとは第1の縦フレーム11を中心として左右対称に配置される。右第1~第3弧状アーム65a~65cと右第1~第3ガイド穴部66a~66cは、左第1~第3弧状アーム61a~61c、左第1~第3ガイド穴部62a~62cと左右対称に形成されている。右第1~第3弧状アーム65a~65cは、弧形状の移動軌跡を提供する湾曲面67(図9および図10参照)を表裏面に有し、右側に向けて延びる。右第1~第3弧状アーム65a~65cの表裏の湾曲面67が当接する内周面68(図9および図10参照)を有する右第1~第3ガイド穴部66a~66cは、右第2の縦フレーム14、右第3の縦フレーム15、第2ベースフレーム30Bの左側面に形成される。右第1~第3ガイド穴部66a~66cは、右第1~第3弧状アーム65a~65cの根本側から先端部との間で湾曲面67にガイドされてスライド係合する。
なお、図5Aおよび図5Bにおいて、第2列多関節部50Bを構成する左第1~第3弧状アームの符号を261a~261c、右第1~第3ガイド穴部の符号を262a~262c、右第1~第3弧状アームの符号を265a~265c、右第1~第3ガイド穴部の符号を266a~266cとする。同様に、図5Aおよび図5Cにおいて、第3列多関節部50Cを構成する左第1~第3弧状アームの符号を361a~361c、右第1~第3ガイド穴部の符号を362a~362c、右第1~第3弧状アームの符号を365a~365c、右第1~第3ガイド穴部の符号を366a~366cとする。
第1列多関節部50Aを例にして多関節ヒンジ動作を説明する。第1の縦フレーム11から左側に設けられる3か所の左第1関節接手51A、左第2関節接手52A、左第3関節接手53Aにより、互いに隣接する第1の縦フレーム11と左第2の縦フレーム12、左第2の縦フレーム12と左第3の縦フレーム13、左第3の縦フレーム13と第1ベースフレーム30Aを角度0度~30度の間でそれぞれ相対的に互いの回転の向きを変えながらフレーム間の隙間を変化させて回転させる。この関節ヒンジ動作を左第1~第3関節接手51A~53Aに対し、角度0度~30度の間において、同時に等角度で回転させることにより、第1の縦フレーム11~第1ベースフレーム30A間の各フレームにより描かれる軌跡が水平状態から開閉角度90度の湾曲した弧形状(4分の1円弧形状)となる。第1の縦フレーム11から右側に設けられる3か所の右第1~第3関節接手51B~53Bについても同様に角度0度~30度の間でそれぞれ回転させる。
一方、フレキシブルディスプレイシート4が第1筐体2と第2筐体3との間に跨る変形自在部分4aの左右方向の長さは一定である。円弧における弦長と弧長を例にすると、弦長は弧長よりも短い。開成状態における第1ベースフレーム30Aからフレーム部10を経て第2ベースフレーム30Bまでの幅方向の長さを弦長とすると、変形自在部分4aを閉成状態の湾曲形状に変形させるには、第1ベースフレーム30Aからフレーム部10を経て第2ベースフレーム30Bまでの幅方向の長さを弦長よりも長くしなければならない。このため、左第1~第3関節接手51A~53A、右第1~第3関節接手51B~53Bは、相対的に各フレーム間の隙間を変化させることにより、隣接するフレーム同士の左右(幅方向)の距離を伸縮させている。
なお、旋回角度を30度よりも若干大きくすることにより、閉成状態において、図31に示すように、フレキシブルディスプレイシート4の対向面を傾斜面とし第1筐体2と第2筐体3の左右方向の外端同士当接させることができる。
図9および図10に示す開成状態において、図9は左第1関節接手51Aと、右第1関節接手51Bと、左第3関節接手53Aと、右第3関節接手53Bを示し、図10は左第2関節接手52Aと右第2関節接手52Bを示す。いずれの関節接手51A~53A,51B~53Bにおいても、左第1ガイド穴部62a~62cが左第1弧状アーム61a~61cの根元部で係合し、右第1ガイド穴部66a~66cが右第1~第3弧状アーム65a~65cに係合する。この係合状態は、第1ベースフレーム30Aからフレーム部10の各縦フレーム11~15、第2ベースフレーム30Bが左右方向に隙間なくフラット状態に並列する。
左第1~第3弧状アーム61a~61cと右第1~第3弧状アーム65a~65cは、根元部(旋回角度0度)から旋回角度にして30度を若干超えた範囲まで左第1~第3ガイド穴部62a~62c、右第1~第3ガイド穴部66a~66cに係合する。左第1~第3弧状アーム61a~61c,右第1~第3弧状アーム65a~65cの長さ(弧長)が左第1~第3ガイド穴部62a~62c,右第1~第3ガイド穴部66a~66cが設けられる縦フレームの左右方向の幅よりも長い。このため、第1ベースフレーム30Aと第2ベースフレーム30Bには左第2弧状アーム61b,右第2弧状アーム65bの先端部が差し込まれる逃げ穴としての差し込み穴69a,69b(図10参照)を形成し、左右の第3の縦フレーム13,15には、左第1ガイド穴部62aと右第1ガイド穴部66aを貫通した左第1弧状アーム61aと右第1弧状アーム65aの先端部が差し込まれる差し込み穴69c、69d(図9参照)を形成している。差し込み穴69a,69bの内周面は、左第2弧状アーム61bと右第2弧状アーム65bの先端部がガタなくスライド係合する形状に形成される。同様に、差し込み穴69c,69dの内周面は、左第1弧状アーム61aと右第1弧状アーム65aの先端部がガタなくスライド係合する形状に形成される。
フレーム部10の構成を簡単に説明し、各縦フレームにおける弧状アームとガイド穴部の取り付け部分を説明する。
フレーム部10の第1の縦フレーム11は、第1~第7フレーム体21A~21Gの7本のフレーム体を縦方向に直列に連結して構成され、左第2の縦フレーム12は第8~第12フレーム体22A~22Eの5本のフレーム体を縦方向に直列に連結して構成される。以下、左第3フレーム体13は第13~第18フレーム体23A~23F、右第2フレーム体14は第19~第23フレーム体24A~24E、右第3フレーム体15は第24~第29フレーム体25A~25Fでそれぞれ構成される。第5フレーム体21E、第11フレーム体22D、第17フレーム体23E、第22フレーム体24D、第28フレーム体25Eは、フレーム部10の全体の縦方向の長さを第1筐体2と第2筐体3の縦方向長さに揃えるための長さ調整用のフレーム体である。各縦フレーム11~15をそれぞれ構成するフレーム体の連結は、表面から裏面側に向けて捩じ込む図示しないビスにより行う。
第1の縦フレーム11において、第1列多関節部50A用の第1フレーム体21Aに左第1弧状アーム61aと右第1弧状アーム65aが一体に形成され、第2列多関節部50B用の第4フレーム体21Dに左弧状アーム261aと右第1弧状アーム265aが一体に形成される。第3列多関節部50C用の第7フレーム体21Gに左第1弧状アーム361aと右第1弧状アーム365aが一体に形成される。
左第2の縦フレーム12において、第1列多関節部50A用の第8フレーム体22Aに左第1ガイド穴部62aが形成されている。左第1ガイド穴部62aは第8フレーム体22Aに形成した左ガイド穴本体部662aに左ガイドブロック662bを図示しないビスで固定することで形成される。第8フレーム体22Aには、左第2弧状アーム61bが一体に形成される。第2列多関節部50B用の第9フレーム体22Bには、左第2弧状アーム261bが一体に形成される。第2列多関節部50B用の第10フレーム体22Cには、左第1ガイド穴部262aが左ガイドブロック662bにより形成されている。第3列多関節部50C用の第12フレーム体22Eには、左第2弧状アーム361bが一体に形成され、左第1ガイド穴部366aが左ガイドブロック662bにより形成されている。
左第3の縦フレーム13において、第1列多関節部50A用の第13フレーム体23Aには、左第3弧状アーム61cが一体に形成されると共に、差し込み穴69cが形成されている。第1列多関節50A用の第14フレーム体23Bには、左第2ガイド穴部62bが形成される。第2列多関節50B用の第15フレーム体23Cの後端部に左ガイドブロック662bが一体に形成され、第2列多関節50B用の第16フレーム体23Dの前端部に左ガイド穴本体部662aが一体に形成されている。そして、第15フレーム体23Cと第16フレーム体23Dを連結することにより左第2ガイド穴部262bを形成する。第16フレーム体23Dには、左第1弧状アーム261aの先端部が差し込まれる差し込み穴69eが形成されている。第3列多関節部50C用の第18フレーム体23Fには、左第2ガイド穴部362bが左ガイドブロック662bにより形成され、左第3弧状アーム361cが一体に形成されている。また、左第1弧状アーム361aの先端部が差し込まれる差し込み穴69fが形成されている。
右第2の縦フレーム14において、第1列多関節部50A用の第19フレーム体24Aには、右第1ガイド穴部66aが右ガイドブロック666bにより形成されている。第1列多関節部50A用の第20フレーム体24Bには、右第2弧状アーム65bが一体に形成されている。第2列多関節部50B用の第21フレーム体24Cには、右第2弧状アーム265bが一体に形成され、右第1ガイド穴部266aが右ガイドブロック666bにより形成されている。第3列多関節部50C用の第23フレーム体24Eには、右第2弧状アーム365bが一体に形成され、右第1ガイド穴部366aが右ガイドブロック666bにより形成されている。
右第3の縦フレーム15において、第1列多関節部50A用の第24フレーム体25Aには、右第3弧状アーム65cが一体に形成され、右第2ガイド穴部66bが右ガイドブロック666bにより形成されている。第2列多関節部50B用の第25フレーム体25Bの後端部に右ガイドブロック666bが一体に形成され、第26フレーム体25Cの前端部に右ガイド穴本体部666aが一体に形成されていて、第25フレーム体25Bと第26フレーム体25Cが連結されて右第2ガイド穴部266bが形成される。第2列多関節部50B用の第27フレーム体25Dには、右第3弧状アーム265cが一体に形成される。第3列多関節部50C用の第29フレーム体25Fには、右ガイドブロック666bにより右第2ガイド穴部366bが形成され、また右第3弧状アーム365cが一体に形成され、さらに右第1弧状アーム365aが差し込まれる差し込み穴69i(図18参照)が形成される。
一方、第2ベースフレーム30Bの後第2ベースフレーム体32Bには、右第3弧状アーム365cが係合する右第3ガイド穴部366cが右ガイドブロック666bにより形成され、また右第2弧状アーム365bの先端部が差し込まれる図示しない差し込み穴が形成される。
前第2ベースフレーム体31Bには、第2列多関節部50Bの右第3弧状アーム265cがスライド係合する右第3ガイド穴部266cが右ガイドブロック666bにより形成される。また、前第2ベースフレーム体31Bには、第2列多関節部50Bの右第2弧状アーム265bの先端部が差し込まれる図示しない差し込み穴が形成される。さらに、前第2ベースフレーム体31Bには、右第3弧状アーム65cがスライド係合する右第3係合穴66cが左ガイドブロック666bにより形成されている。
他方、第1ベースフレーム30Aの前第1ベースフレーム体31Aには、第2列多関節部50Bの左第2弧状アーム261bが差し込まれる差し込み穴69gが形成され、第2列多関節部50Bの左第3弧状アーム261cがスライド係合する左第3ガイド穴262cが左ガイドブロック662bにより形成される。また、後第1ベースフレーム体32Aには、第3列多関節部50Cの左第2弧状アーム361bの先端部が差し込まれる差し込み穴69hが形成され、左第3弧状アーム361cがスライド係合する左第3ガイド穴362cが形成されている。
第1ベースフレーム30Aと左第3の縦フレーム13とは、左第3弧状アーム(61c,261c,361c)と、左第3ガイド穴部(62c,262c,362c)とのスライド係合により、0度から30度を若干超えた旋回上限角度の間の所定の旋回角度範囲で相対的に互いの回転の向きと角度を変えながら第1ベースフレーム30Aと左第3の縦フレーム13間の隙間を伸縮させる。左第3の縦フレーム13と左第2の縦フレーム12との間では、左第2弧状アーム(61b,261b,361b)と、左第2ガイド穴部(62b,262b,362b)とのスライド係合により、左第2の縦フレーム12と第1の縦フレーム11との間では左第1弧状アーム(61a,261a,361a)と、左第1ガイド穴部(62a,262a,362a)とのスライド係合により、それぞれ同様に前記所定の旋回角度範囲で相対的に互いの回転の向きと角度を変えながら隣接するフレーム間の隙間を伸縮させる。第1の縦フレーム11から右側の右第2の縦フレーム14、右第3の縦フレーム15、第2ベースフレーム30Bとの各フレーム間についても、前記所定の旋回角度範囲で相対的に互いの回転の向きと角度を変えながら隣接するフレーム間の隙間を伸縮可能とする。
多関節部50は、隣接するフレーム間を弧状アームとガイド穴部とのスライド係合で所定の軌跡に沿って相対的に互いの回転の向きと角度を変えながら隣接するフレーム間の隙間を伸縮可能とするが、隣接する各フレーム間について同時に同じ動作を行わせる同期駆動動作を同期駆動部70により行い、任意の位置で移動動作を停止し、且つ停止位置での隙間を保持させる停止動作を第1摩擦クリック停止部90Aと第2摩擦クリック停止部90Bにより行っている。同期駆動部70は、第1ベースフレーム30A~フレーム部10を経て第2ベースフレーム30Bを幅方向に沿って複数のギアを直列に連結した構成である。第1筐体2と第2筐体3を相対的に開閉動作することにより第1ベースフレーム30Aと第2ベースフレーム30Bが相対的に開閉動作すると、第1ベースフレーム30Aと第2ベースフレーム30Bに設けられている第1摩擦クリック停止部90Aと第2摩擦クリック停止部90Bにそれぞれ連結される両端の連結ギア(左第3の縦フレーム13と右第3の縦フレーム15に固定される前第1連結ギア92A,後第1連結ギア93A、前第2連結ギア92B,後第2連結ギア93B)が動き、その間の各ギアを同期駆動する。そして、両端の連結ギアの回転を停止させればその間のギアの回転が停止し、各ギアが取り付けられている各フレームはその位置で停止保持される。また両端の連結ギアを摩擦力で制動することにより、第1筐体2と第2筐体3の開閉動作に対する抵抗力が付与される。この抵抗力により、第1筐体2と第2筐体3を開閉動作の途中で開閉動作を停止しても、抵抗力によりその位置で第1筐体2と第2筐体3の開閉状態が保持される。
同期駆動部70の構成
図5Bにおいて、同期駆動部70は、左第1同期ギア列71Aと左第2同期ギア列72A、右第1同期ギア列71Bと右第2同期ギア列72Bの4つの同構造の同期ギア列で構成される。左第1同期ギア列71Aと左第2同期ギア列72Aはそれぞれ左第1同期ギア部80Aと左第2同期ギア部80Bを有し、右第1同期ギア列71Bと右第2同期ギア列72Bはそれぞれ右第1同期ギア部80Cと右第2同期ギア部80Dを有する。左第1同期ギア部80Aと左第2同期ギア部80B、右第1同期ギア部80Cと右第2同期ギア部80Dは、縦方向に回転軸を有する左右一対で互いに噛み合う軸形状に形成された左同期ギア81および右同期ギア82を幅方向に沿った左右方向に並設してユニット化されている。
左第1同期ギア列71Aは、左第2の縦フレーム12に左第1同期ギア部80Aを中心に幅方向左右に隣接する第1の縦フレーム11と左第3の縦フレーム13の間に配置される。左第1同期ギア部80Aは、左第2の縦フレーム12を構成する第9フレーム体22Bと第10フレーム体22Cとの連結部に配置される。第9フレーム体22Bの後端部には、幅方向に沿って左右に並設する左同期ギア81の前軸部81aと右同期ギア82の前軸部82aの図示しない軸受け穴が左右方向に形成される。第10フレーム体22Cの前端部には、左同期ギア81の後軸部81bと右同期ギア82の後軸部82bの軸受け穴81c,82cが形成されている。第9フレーム体22Bと第10フレーム体22Cは、左右方向に沿って捩じ込まれる図示しないビスにより固定され、互いに噛み合う左同期ギア81と右同期ギア82を回転自在に保持する同期ギアユニットを構成する。
左同期ギア81には第1弧状ギア83が噛み合い、右同期ギア82には第2弧状ギア84が噛み合う。第1弧状ギア83と第2弧状ギア84は左右対称の形状で、図11、図12に示すように、裏面側に向けて凸形状に湾曲した弧形状のギア体85の外周面にギア部86が形成されている。第1弧状ギア83と第2弧状ギア84は縦方向において前後に離れて配置される。第1弧状ギア83は、左端部にビス挿通孔87が設けられ、右方向に向かってギア部86が延びている。第2弧状ギア84は、右端部にビス挿通孔88が設けられ、左方向に向かってギア部86が延びている。
左第1同期ギア列71Aにおいて、左第3の縦フレーム13を構成する第16フレーム体23Dに第1弧状ギア83がビス87a(図7参照)により固定され、第1の縦フレーム11を構成する第3フレーム体21Cに第2弧状ギア84がビス88a(図7参照)により固定されている。
第1弧状ギア83が左第3の縦フレーム13と一体に時計回り方向に回転すると、ラックギアとピニオンギアとの駆動動作と同様に、左同期ギア81が反時計回り方向に回転する。その際、左第2弧状アーム61b(261b,361b)と左第2ガイド穴部62b(262b,362b)とのスライド係合による所定軌跡に沿って左第3の縦フレーム13の旋回角度が大きくなり、徐々に向きが水平方向から立ち上がり、左第2の縦フレーム12との隙間を拡げるように移動する。一方、左同期ギア81が反時計回り方向に回転すると、右同期ギア82が時計回り方向に回転し、第2弧状ギア84が反時計回り方向に旋回する。このため、左第1弧状アーム61a(261a,361a)と左第1ガイド穴部62a(262a,362a)とのスライド係合による所定軌跡に沿って左第2の縦フレーム12に対して第1の縦フレーム11が反時計回り方向に旋回し、旋回角度が徐々に大きくなって向きが水平方向から立ち上がり、左第2の縦フレーム12との隙間を拡げるように移動する。ここで、第1の縦フレーム11を基準とすると、第1の縦フレーム11に対して左第2の縦フレーム12が時計回り方向に旋回し、左第2の縦フレーム12に対して左第3の縦フレーム13が時計回り方向に旋回する。
左第2同期ギア列72Aにおいて、第2同期ギア部80Bは、左第3の縦フレーム13を構成する第13フレーム体23Aと第14フレーム体23Bとの間に同期ギアユニットとして設けられる。第1弧状ギア83は第1ベースフレーム30Aの前第1ベースフレーム体31Aにビス87b(図7参照)により固定され、第2弧状ギア84は左第2の縦フレーム12を構成する第8フレーム体22Aにビス88b(図7参照)により固定されている。
左第2同期ギア列72Aにおいて、第1筐体2を閉じ方向に旋回すると、第1ベースフレーム30Aが時計回り方向に旋回し、第1弧状ギア83が時計回り方向に旋回して左同期ギア81が反時計回り方向に回転する。その際、左第3弧状アーム61c(261c,361c)と左第3ガイド穴部62c(262c,362c)とのスライド係合による所定軌跡に沿って第1ベースユニット30Aの旋回角度が大きくなり、徐々に向きが水平方向から立ち上がり、左第3の縦フレーム13との隙間を拡げるように移動する。一方、左同期ギア81が反時計回り方向に回転すると、右同期ギア82が時計回り方向に回転し、第2弧状ギア84が反時計回り方向に旋回する。このため、左第3の縦フレーム13に対して左第2の縦フレーム12が左第2弧状アーム61b(261b,361b)と左第2ガイド穴部62b(262b,362b)とのスライド係合による所定軌跡に沿って反時計回り方向に旋回し、旋回角度が徐々に大きくなって向きが水平方向から立ち上がり、左第3の縦フレーム13との隙間を拡げるように移動する。ここで、左第2の縦フレーム12を基準とすると、左第2の縦フレーム12に対して左第3の縦フレーム13が時計回り方向に旋回する。左第1同期ギア列71Aの左第3の縦フレーム13に対する時計回り方向の旋回力は、左第2同期ギア列72Aの左第2同期ギア部80Bを介して伝達される。
次に、右第1同期ギア列71Bと右第2同期ギア列72Bを説明する。右第1同期ギア列71Bと右第2同期ギア列72Bは、上述した左第1同期ギア列71Aと左第2同期ギア列72Aとは第1の縦フレーム11の前半部分の縦方向の中心を基準として点対称の位置に配置された点を除き同一構成としている。
右第1同期ギア列71Bは、右第1同期ギア部80Cを右第2の縦フレーム14の第19フレーム体24Aと第20フレーム体24Bとの連結部に配置し、第1弧状ギア83を第1の縦フレーム11の第2フレーム体21Bにビス87c(図7参照)により固定する。また、第2弧状ギア84を右第3の縦フレーム15の第24フレーム体25Aにビス88c(図7参照)により固定している。
右第3の縦フレーム15を反時計回りに旋回すると、第2弧状ギア84が反時計回りに旋回し、第2同期ギア82が時計回り方向に回転し、第1同期ギア81が反時計回り方向に回転する。そして、第1同期ギア81に噛み合う第1の縦フレーム11に固定された第1弧状ギア83が時計回り方向に旋回する。このため、右第3の縦フレーム15に対し、右第2弧状アーム65b(265b,365b)と右第2ガイド穴部66b(266b,366b)とのスライド係合による所定軌跡に沿って右第2の縦フレーム14が時計回り方向に旋回する。第1弧状ギア83の時計回り方向への旋回により、第1の縦フレーム11は右第2の縦フレーム14に対して時計回り方向に旋回する。
逆に、第1の縦フレーム11から見ると、右第2の縦フレーム14は、右第1弧状アーム65a(265a,365a)と右第1ガイド穴部66a(266a,366a)とのスライド係合による所定軌跡に沿って反時計回り方向に旋回する。その際、右第2の縦フレーム14の旋回角度が大きくなり、徐々に向きが水平方向から立ち上がり、第1の縦フレーム11との隙間を拡げるように移動する。右第2の縦フレーム14に対して右第3の縦フレーム15は、右第2弧状アーム65b(265b,365b)と右第2ガイド穴部66b(266b,366b)とのスライド係合による所定軌跡に沿って反時計回り方向に旋回する。その際、右第3の縦フレーム15の旋回角度が大きくなり、徐々に向きが水平方向から立ち上がり、右第2の縦フレーム14との隙間を拡げるように移動する。
右第2同期ギア列72Bは、右第2同期ギア部80Dを右第3の縦フレーム15の第26フレーム体25Cと第27フレーム体25Dとの連結部に配置し、第1弧状ギア83を右第2の縦フレーム14の第21フレーム体24Cにビス87d(図7参照)により固定する。また、第2弧状ギア84を第2ベースフレーム30の前ベースフレーム体31Bにビス88d(図7参照)により固定している。
第2ベースフレーム30Bを反時計回りに旋回すると、第2弧状ギア84が反時計回りに旋回し、第2同期ギア82が時計回り方向に回転し、第1同期ギア81が反時計回り方向に回転する。そして、第1同期ギア81に噛み合う右第2の縦フレーム14に固定された第1弧状ギア83が時計回り方向に旋回する。このため、第2ベースフレーム30Bに対し、右第3弧状アーム65c(265c,365c)と右第3ガイド穴部66c(266c,366c)とのスライド係合による所定軌跡に沿って右第3の縦フレーム15が時計回り方向に旋回する。第1弧状ギア83の時計回り方向への旋回により、右第2の縦フレーム14は右第3の縦フレーム15に対して時計回り方向に旋回する。
逆に、右第2の縦フレーム14から見ると、右第3の縦フレーム15は、右第2弧状アーム65b(265b,365b)と右第2ガイド穴部66b(266b,366b)とのスライド係合による所定軌跡に沿って反時計回り方向に旋回する。その際、右第3の縦フレーム15の旋回角度が大きくなり、徐々に向きが水平方向から立ち上がり、右第2の縦フレーム14との隙間を拡げるように移動する。右第3の縦フレーム15に対して第2ベースフレーム30Bは、右第3弧状アーム65c(265c,365c)と右第3ガイド穴部66c(266c,366c)とのスライド係合による所定軌跡に沿って反時計回り方向に旋回する。その際、第2ベースフレーム30Bの旋回角度が大きくなり、徐々に向きが水平方向から立ち上がり、右第3の縦フレーム15との隙間を拡げるように移動する。右第1同期ギア列71Bの右第3の縦フレーム15に対する旋回力は、右第2同期ギア列72Bの右第2同期ギア部80Dを介して伝達される。
左右の第1、第2同期ギア列71A,72A,71B,72Bの説明において、左右の第3縦フレーム13,15から第1,第2ベースフレーム30A,30Bへの旋回力の付与についても説明したが、これらが相対的に旋回することを示すためで、例えば第2筐体3を静止状態とし、第1筐体2で開閉操作する場合に該当する。第1筐体2と第2筐体3の双方に開閉力を加える場合、第1ベースフレーム30Aと第2ベースフレーム30Bから開閉動作に伴う旋回力が左右の第3の縦フレーム13,15から左右の第2の縦フレーム12,14に加わる。
第1の縦フレーム11および左右の第2の縦方向フレーム12、14の縦方向後端部に、同期ギア列71Aと同一の構成の同期ギア列73を設けている。この同期ギア列73は、第1の縦フレーム11を構成する第6フレーム体21Fと第7フレーム体21Gとの連結部に配置され、第1弧状ギア83を左第2の縦フレーム12を構成する第12フレーム体22Eにビス87e(図7参照)により固定し、右第2の縦フレーム14を構成する第23フレーム体24Eに第2弧状ギア84をビス88e(図7参照)により固定される。同期ギア列73は、左第1関節接手51Aと右第1関節接手51Bの移動軌跡に従って相対的に移動する第1の縦フレーム11と左右の第2の縦フレーム12,14がバタつくことなく所定の移動軌跡を保持するフレーム保持部として機能する。
同期駆動部70は左右第1、第2同期ギア部80A~80Dと、第1弧状ギア83と第2弧状ギア84により幅方向に沿って直列にギア連結し、これらの各ギアをフレーム列(並列に配置される第1ベースフレーム30Aとフレーム部10の各縦フレーム11~15と第2ベースフレーム30Bをいう)の各フレームに固定している。このため、前記フレーム列の各フレームが同期駆動部70のギア駆動を除いて個々に幅方向に移動することが阻止されている。
摩擦クリック停止部(停止保持部)の構成
図5Cおよび図6において、第1摩擦クリック停止部90Aと第2摩擦クリック停止部90Bは、第1の縦フレーム11の縦方向に沿った中心軸線Lを中心に左右対称に縦方向の後端部に設けられる。第1摩擦クリック停止部90Aは、第1ベースフレーム30Aの後第1ベースフレーム体32Aに設けられる第1摩擦クリック停止機構91Aと、左第2の縦フレーム13を構成する第18フレーム体23Fの前後に固定された前第1連結ギア92A、後第1連結ギア93Aとを有する。第2摩擦クリック停止部90Bは、第2ベースフレーム30Bの後第2ベースフレーム体32Bに設けられる第2摩擦クリック停止機構91Bと、右第2の縦フレーム15を構成する第29フレーム体25Fの前後に固定された前第2連結ギア92Bと後第2連結ギア93Bを有する。前第1連結ギア92Aと後第1連結ギア93Aは第2弧状ギア84と同様の弧形状に形成され、前第2連結ギア92Bと後第2連結ギア93Bは第1弧状ギア83と同様の弧形状に形成されている。
本実施形態において、第1摩擦クリック停止機構91Aは、縦方向に沿って前第1ユニット94Aと後第1ユニット95Aの2ユニットで構成され、第2摩擦クリック停止機構91Bは縦方向に沿って前第2ユニット94Bと後第2ユニット95Bの2ユニットで構成され、左右対称の同一構造に構成されている。また、前第1連結ギア92Aと後第1連結ギア93Aは前第1ユニット94Aと後第1ユニット95Aの2ユニットに対応して設けられ、前第2連結ギア92Bと後第2連結ギア93Bは前第2ユニット94Bと後第2ユニット95Bの2ユニットに対応して設けられる。
第1摩擦クリック停止機構91Aは、左右方向に並設した縦方向に延びる第1駆動軸100Aと第2駆動軸100Bを前端軸受け部100Cと後端軸受け部100Dとの間に回転可能に軸支すると共に、前中間軸受け部100Eと後中間軸受け部100Fにより中間部分でも軸支される。前端軸受け部100C、後端軸受け部100D、前中間軸受け部100Eと後中間軸受け部100Fは図示しないビスにより後第1ベースフレーム体32Aの裏面側(内面側)に固定される。
第1駆動軸100Aと第2駆動軸100Bは同構造で、円柱形状の軸部(最大外径とする)の対向する2面を平行面とするいわゆる二面幅形状に形成されていて、軸方向の中央部分にフランジ部100Gが形成される。フランジ部100Gを境にして前側に前第1ユニット94Aが設けられ後側に後第1ユニット95Aが前後方向対称に設けられる。第1駆動軸100Aと第2駆動軸100Bには、前中間軸受け部100Eと後中間軸受け部100Fに軸支される小径軸部100H,100Iが形成されている。小径軸部100H,100Iは第1駆動軸100Aと第2駆動軸100Bの最大外径よりも小径としている。
第1駆動軸100Aと第2駆動軸100Bの両端部には、例えば第1同期ギア部80Aと同様に互いに噛み合う左同期ギア101Aと右同期ギア101Bがそれぞれ回転不能に装着される。左同期ギア101Aと右同期ギア101Bの軸孔を第1駆動軸100Aと第2駆動軸100Bの二面幅に合致する形状に形成している。
前第1ユニット94Aは、第1駆動軸100Aと第2駆動軸100Bにおいて、前中間軸受け部100Eとフランジ部100Gとの間に、前側から順に後方に向けて、第1共通摩擦板102A、左右の第1摩擦板103A,103A、共通クリック板104、左右のクリック体105,105、左右の押しばね106,106、左右の第2摩擦板103B,103B、第2共通摩擦板102Bが配置された構成としている。第1、第2共通摩擦板102A、102Bと共通クリック板104の軸孔を第1駆動軸100Aと第2駆動軸100Bの最大外径の円形とし、左右の第1摩擦板103A,103A、左右のクリック体105,105、左右の第2摩擦板103B,103Bの軸孔を第1駆動軸100Aと第2駆動軸100Bの二面幅に合致する形状に形成している。左右の押しばね106,106の内径は第1駆動軸100Aと第2駆動軸100Bの最大外径よりも十分に大きい。
第1、第2共通摩擦板102A、102Bと共通クリック板104の表裏方向の頂面102a、104eは平坦面に形成され、後第1ベースフレーム体32Aの裏面側の天井面に当接する。したがって、第1、第2共通摩擦板102A、102Bと共通クリック板104に第1駆動軸100Aと第2駆動軸100Bの軸回りの回転力が加わっても、第1、第2共通摩擦板102A、102Bと共通クリック板104は回転が阻止される。
後第1ユニット95Aは、第1駆動軸100Aと第2駆動軸100Bにおいて、後中間軸受け部100Fとフランジ部100Gとの間に、図6に示すように、後側から順に前方に向けて、第2共通摩擦板102B、左右の第2摩擦板103B,103B、共通クリック板104、左右のクリック体105,105、左右の押しばね106,106、左右の第1摩擦板103A,103A、第1共通摩擦板102Aが配置された構成としている。
第1共通摩擦板102Aと左右の第1摩擦板103A,103Aと共通クリック板104と左右のクリック体105,105と、左右の第2摩擦板103B,103Bと第2共通摩擦板102Bは、左右の押しばね106,106のばね力により加圧接触している。第1共通摩擦板102Aと第2共通摩擦板102Bに対し、左右の第1摩擦板103A,103Aと左右の第2摩擦板103B,103Bがそれぞれ摩擦接触し、第1駆動軸100Aと第2駆動軸100Bの回転により左右の第1摩擦板103A,103Aが回転する際に摩擦力を付与する。
共通クリック板104には、第1駆動軸100Aと第2駆動軸100Bが挿通される軸孔104a、104aの軸回りに90度の角度間隔で凸部104bと凹部104cを交互に形成したカム部104A,104Aが左右のクリック体105,105に向けて形成されている。凸部104bの先端部104dは平坦面に形成されている。
左右のクリック体105には、軸孔105aの軸回りにカム部104Aの凸部104bと同一形状のクリック突起部105bと凹部105cが90度の角度間隔でカム部104Aに向けて形成されている。クリック突起部105bの先端部105dは平坦面に形成されている。左右のクリック体105は、閉成位置と開成位置で、クリック突起部105bがカム部104Aの凸部104bと凹部104cとの間で回転移動する。開成状態と閉成状態との間で、第1駆動軸100Aと第2駆動軸100Bが90度回転する。例えば図6に示すように、クリック突起部105bがカム部104Aの凹部104cの間に入り込む閉成位置から凸部104bの平坦な先端部104dに当接する開成位置まで移動する。
前端軸受け部100Cと前中間軸受け部100Eとの間には軸形状に形成された互いに噛み合う第1入力ギア107Aと第2入力ギア107Bが左右方向に並設され、後端軸受け部100Dと後中間軸受け部100Fとの間には軸形状に形成された第3入力ギア107Cと第4入力ギア107Dが左右方向に沿って並設される。第1入力ギア107Aは前第1ユニット94Aの右同期ギア101Bに噛み合い、第2入力ギア107Bは前第1連結ギア92Aに噛み合う。第3入力ギア107Cは後第1ユニット95Aの右同期ギア101Bに噛み合い、第4入力ギア107Dは後第1連結ギア93Aに噛み合う。第2入力ギア107Bと第4入力ギア107Dが前第1連結ギア92Aと後第1連結ギア93Aにより回転が伝達されると、第1入力ギア107Aと第3入力ギア107Cを介して前第1ユニット94Aおよび後第1ユニット95Aの各右同期ギア101Bを回転させ、各左同期ギア101Aを同期回転させる。左右の同期ギア101A,101Bの回転で、第1駆動軸100Aと第2駆動軸100Bが回転する。第1駆動軸100Aと第2駆動軸100Bにはそれぞれ4枚の第1摩擦板103A,103Bが第1、第2共通摩擦板102A,102Bと摩擦接触し、回転力に摩擦制動力を与える。また、左右のクリック体105,105のクリック突起部105bの先端部105dがクリック板104の各凸部104bの先端部104dに乗り上げる際にクリック感が得られる。
第2摩擦クリック停止部90Bは、第1摩擦クリック停止部90Aと同構造で、第1の縦フレーム11を中心に対称に構成しており、同じ作用を発揮するので同じ部材には同じ符号を付してその説明を省略する。第1入力ギア107Aと第2入力ギア107Bと左右の同期ギア101A,101Bを入力ギア部とし、同様に第3入力ギア107Cと第4入力ギア107Dと左右の同期ギア101A,101Bを入力ギア部とする。
背面カバー部110の構成
多関節ヒンジ装置5は、ノートパソコン1の外面側であるフレーム部10の背面側にフレーム部10を覆う背面カバー部110が設けられている。背面カバー部110は、幅方向中央の中央縦カバープレート111を中心にして幅方向左右対称に外縦カバープレート112Aと内縦カバープレート112Bを交互に並設し、幅方向の左端に左端縦カバープレート113Aを並設し、さらに幅方向の右端に右端縦カバープレート113Bを並設している。これらの縦カバープレート(111,112A,112B,113A,113B)は幅方向が短く縦方向に沿って細長い帯状に形成されていて、縦方向両端から表面側に向けて直角に短片部114がそれぞれ支出されている。内縦カバープレート112Bと左右の縦カバープレートプレート113A,113Bは縦方向の長さが等しく、外縦カバープレート112Aの両端の短片部114よりも縦方向内側に僅かに入り込む長さとしている。そして、これらの縦カバープレート(111,112A,112B,113A,113B)を幅方向に並列に配置した状態において、外縦カバープレート112Aの両短片部114が隣接する両側の内縦カバープレート112B、左端縦カバープレート113A,右端縦カバープレート113Bの両短片部114よりも外側に位置させている。したがって、図3に示す閉成状態と図4に示す開成状態の間でフレーム部10が湾曲した状態と平坦な状態に形状が変化する際、隣接する短片部114同士が干渉せず、多関節ヒンジ装置5の内外を遮蔽して埃などが入らないようにしている。
図5D、図9に示すように、中央縦カバープレート111と、外縦カバープレート112Aと、内縦カバープレート112Bは、幅方向左側辺に縦方向に沿って裏面側に向けて開口する第1係合溝115が形成され、幅方向右側辺に縦方向に沿って表面側に向けて開口する第2係合溝116が形成されている。左端縦カバープレート113Aは、右側の側辺に第1係合溝115が形成され、右端縦カバープレート113Bは左側の側辺に第1係合溝115が形成されている。これらの縦カバープレート(111,112A,112B,113A,113B)は、幅方向に隣接する第1係合溝115と第2係合溝116同士が係合し、縦方向の軸線回りに隣接する縦カバープレート(111,112A,112B,113A,113B)同士が自由に回転できるようにしている。
図5Dに示すように、中央縦カバープレート111の縦方向両端部の表面には固定用のビス穴117が嵌合凸部118に形成され、フレーム部10の第1の縦フレーム11の前端部に差し込んだビス212(図7参照)がビス穴117に捩じ込まれて第1の縦フレーム11に中央縦カバープレート111が固定される。外縦カバープレート112Aと内縦カバープレート112Bの縦方向両端部の表面には、表面から内面側に突出する嵌合凸部118がそれぞれ形成される。フレーム部10の第1の縦フレーム11と、左右の第2の縦フレーム12,14、左右の第3の縦フレーム13,15には縦方向両端部の裏面側に嵌合凹部119が形成される。嵌合凸部118は嵌合凹部119に対して縦方向移動不能で、左右方向に沿ってスライド自在に嵌合する。したがって、中央縦カバープレート111と、外縦カバープレート112Aと、内縦カバープレート112Bは縦方向への移動が規制される。なお、中央縦カバープレート111はビス212で第1の縦フレーム11に固定されているため、中央縦カバープレート111と第1の縦フレーム11は相対的な移動は行われない。
左端縦カバープレート113Aと右端縦カバープレート113Bの縦方向両端部に設けた短片部114の先端から互いに向かい合う縦方向内側に向けてそれぞれ左スライド係合片120と、右スライド係合片121が形成される。図5Bに示すように、第1ベースフレーム30Aの縦方向両端面にそれぞれ形成した幅方向に延びる細幅の左溝122に左スライド係合片120がスライド自在に係合する。また、第2ベースフレーム30Bの縦方向両端面にそれぞれ形成した幅方向に延びる細幅の右溝123に右スライド係合片121がスライド自在に係合する。
図3に示す閉成状態において、左右のスライド係合片120、121は左溝122と右溝123の内側端部で係合し、図4に示す開成状態において、左右のスライド係合片120、121は左溝122と右溝123の外側端部で係合する。第1筐体2と第2筐体3の開閉動作に応じてフレーム部10の全長(幅方向の長さ)は多関節部50の作用により変化するのに対し、背面カバー部110の幅方向の長さは一定である。フレーム部10の全長の変化を吸収するために、背面カバー部110は、左右のスライド係合片120、121を左溝122と右溝123に対してスライドさせている。
次に、上記した構成の多関節ヒンジ装置5の開閉動作を図7~図31に基づいて説明する。
図7は開成状態における多関節ヒンジ装置5の上面図で、サポートシート6を取り除いた状態を示す。図8に示すように、開成状態に多関節ヒンジ装置5は厚みが薄い構成となっている。
図7において、第1の縦フレーム11を幅方向の中心に配置した状態で、第1の縦フレーム11と、左第2の縦フレーム12と、左第3の縦フレーム14と、第1ベースフレーム30Aは幅方向において側面同士が隙間なく接した状態に保持される。同様に、第1の縦フレーム11と、右第2の縦フレーム14と右第3の縦フレーム15と第2ベースフレーム30Bは幅方向において側面同士が隙間なく密接状態に保持される。開成状態において、並列するこれらフレームの表面レベルは凹凸なく一致している。
図7において、J11-J11矢視断面図は図9に示すように、開成状態における第1列多関節部50Aの左右の第1関節接手51A,51Bと、第3関節接手53A,53Bを示す。J12-J12矢視断面図は図10に示すように、左右の第2関節接手52A,52Bを示す。G11-G11矢視断面図は図11に示すように、左第2同期ギア列72Aにおける第2弧状ギア84と右同期ギア82との噛み合い位置と、右第1同期ギア列71Bにおける第2弧状ギア84と右同期ギア82との噛み合い位置を示す。G12-G12矢視断面図は図12に示すように、左第2同期ギア列72Aにおける第1弧状ギア83と左同期ギア81との噛み合い位置と、右第1同期ギア列71Bにおける第1弧状ギア83と左同期ギア81との噛み合い位置を示す。G13-G13矢視断面図は図13に示すように、第1摩擦クリック停止部90Aにおける後第1ユニット95Aの第4入力ギア107Dと後第1連結ギア93Aとの噛み合い状態と、第2摩擦クリック停止部90Bにおける後第2ユニット95Bの後第4入力ギア107Dと後第2連結ギア93Bとの噛み合い状態を示す。なお、図9~図13に示す断面図は、多関節ヒンジ装置5の厚さ方向の長さを倍にして表し、構成の理解を容易としている。図16~21、図24~29の各断面図についても同様の倍率としている。
図9に示すように、第1の縦フレーム11を基準にして幅方向左側において、第1の縦フレーム11と左第2の縦フレーム12、左第2の縦フレーム12と左第3の縦フレーム13、左第3の縦フレーム13と第1ベースフレーム30Aは隙間なく幅方向に水平に並列する。第1の縦フレーム11を基準にして幅方向右側において、第1の縦フレーム11と右第2の縦フレーム14、右第2の縦フレーム14と右第3の縦フレーム15、右第3の縦フレーム15と第2ベースフレーム30Bは隙間なく幅方向に水平に並列する。
第1の縦フレーム11から左側に向けて延びる左第1弧状アーム61aの根元部まで左第2の縦フレーム12に設けた左第1ガイド穴部62aが係合している。この状態で左第2の縦フレーム12の旋回角度は0度である。左第1弧状アーム61aの先端部は左第3の縦フレーム13に設けた差し込み穴69cに差し込まれて左第3の縦フレーム13との干渉が避けられている。第1の縦フレーム11から右側に向けて延びる右第1弧状アーム65aの根元部まで右第2の縦フレーム14に設けた右第1ガイド穴部66aが係合している。この状態で右第2の縦フレーム14の旋回角度は0度である。右第1弧状アーム65aの先端部は右第3の縦フレーム15に設けた差し込み穴69dに差し込まれて右第3の縦フレーム15との干渉が避けられている。
左第3の縦フレーム13から左側に向けて延びる左第3弧状アーム61cの根元部まで第1ベースフレーム30Aに設けた左第3ガイド穴部62cが係合している。この状態で第1ベースフレーム30Aの旋回角度は0度である。右第3の縦フレーム15から右側に向けて延びる右第3弧状アーム65cの根元部まで第2ベースフレーム30Bに設けた右第3ガイド穴部66cが係合している。この状態で第2ベースフレーム30Bの旋回角度は0度である。すなわち、第1ベースフレーム30Aと第2ベースフレーム30Bに対して閉成方向に向けての旋回力が付与されていない。
また、図10に示すように、左第2の縦フレーム12から左に向けて延びる左第2弧状アーム61bの根元部まで左第3の縦フレーム13に設けた左第2のガイド穴部62bが係合している。この状態で左第3の縦フレーム13は左第2の縦フレーム12に対して旋回角度は0度である。左第2の弧状アーム61bの先端部は第1ベースフレーム30Aに設けた差し込み穴69aに差し込まれて第1ベースフレーム30Aとの干渉が避けられている。同様に、右第2の縦フレーム14から右に向けて延びる右第2弧状アーム65bの根元部まで右第3の縦フレーム15に設けた右第2のガイド穴部66bが係合している。この状態で右第3の縦フレーム15は右第2の縦フレーム14に対して旋回角度は0度である。右第2の弧状アーム65bの先端部は第2ベースフレーム30Bに設けた差し込み穴69bに差し込まれて第2ベースフレーム30Bとの干渉が避けられている。
左右の弧状アーム61a、65aの先端部は平坦面に形成されおり、左右の弧状アーム61a、65aの平坦な先端部が差し込み穴69a~69dの開口縁に当接することで予備的なストッパーとしての機能を果たし、水平状態を維持する。
図11に示すように、開成状態における左第2同期ギア列72Aは、左第3の縦フレーム13に設けた左第2同期ギア部80Bの右同期ギア82に、左第2の縦フレーム12に設けた第2弧状ギア84が噛み合う。右第1同期ギア列71Bは、右第2の縦フレーム14に設けた右第1同期ギア部80Cの右同期ギア82に右第3の縦フレーム15に設けた第2弧状ギア84が噛み合う。右同期ギア82に対し、第2弧状ギア84は根元部が噛み合っている。
図11に示す左第2同期ギア列72Aの左同期ギア81と、右第1同期ギア列71Bの各左同期ギア81は、図12に示すように、第1ベースフレーム30Aに固定された第1弧状ギア83に噛み合い、第1の縦フレーム11に固定された第1弧状ギア83に噛み合う。第1弧状ギア83の根元部が左同期ギア81と噛み合っている。
また、図13に示すように、開成状態において、第1摩擦クリック停止部90Aにおける後第1ユニット95Aの第4入力ギア107Dに対し、後第1連結ギア93Aは根元部で噛み合う。同様に、第2摩擦クリック停止部90Bにおける後第2ユニット95Bの第4入力ギア107Dに対し、後第2連結ギア93Bは根元部で噛み合っている。この開成状態において、図6に示すように、共通クリック板104のカム部104Aと左右のクリック体105は、カム部104Aの凹部104cにクリック突起部105bが嵌合した状態となっている。
図30は、図2に示す開成状態の電子機器1の折り畳み方向に沿った断面図で、図9に示す多関節ヒンジ装置5の断面図に対応する。背面カバー部110は、フラットに保持され、左端カバープレート113Aと右端カバープレート113Bは第1ベースフレーム30Aと第2ベースフレーム30Bの左右方向の端まで達している。
図14は多関節ヒンジ装置5の上面図、図15は図14の正面図で、開成状態と閉成状態との中間に位置する中間開閉状態を示す。多関節ヒンジ装置5は、中間開閉状態では平坦な状態から湾曲した状態に移行する。
図14において、第1の縦フレーム11と、左第2の縦フレーム12と、左第3の縦フレーム14と、第1ベースフレーム30Aは幅方向において側面同士に少しの隙間が発生して並列する。同様に、第1の縦フレーム11と、右第2の縦フレーム14と右第3の縦フレーム15と第2ベースフレーム30Bは幅方向において側面同士に少しの隙間が発生して並列する。
図14において、多関節部50を表すJ21-J21矢視断面(図9のJ11-J11矢視断面と同じ断面部分を示す)を図16に示し、J22-J22矢視断面(図10のJ12-J12矢視断面と同じ断面部分を示す)を図17に示す。第3列関節部50Cを表すJ23-J23矢視断面を図18に示す。G21-G21(図11のG11-G11矢視断面と同じ断面部分を示す)を図19に示し、G22-G22(図12のG12-G12矢視断面と同じ断面部分を示す)を図20に示し、G23-G23(図13のG13-G13矢視断面と同じ断面部分を示す)を図21に示す。
図11、図12(図20、図21、図27,図28)には、左第1同期ギア列71Aと右第2同期ギア列72Bは表れていないが、図5Bを参照して左第1同期ギア列71Aと右第2同期ギア列72Bのギアの噛み合い状態を補足しながら図16から図21を説明する。
図16、図17および図18に示すように、第1ベースフレーム30Aと第2ベースフレーム30Bを開成状態から閉じ方向に旋回すると、第1ベースフレーム30Aは、第1ベースフレーム30Aに設けた左第3ガイド穴部62c(362c)が左第3弧状アーム61c(361c)の湾曲面63が描く軌跡に沿って図中左方向に移動しながら上方に向きを変えながら旋回する。また、第2ベースフレーム30Bに設けた右第3ガイド穴部66c(366c)が右第3弧状アーム65c(365c)の湾曲面67が描く軌跡に沿って図中右方向に移動しながら上方に向きを変えながら旋回する。したがって、第1ベースフレーム30Aと左第3の縦フレーム13との隙間が拡がり、右第3の縦フレーム15と第2ベースフレーム30Bとの隙間が拡がる。図18において、第3列多関節部50Cは、第1列多関節部50Aと同じ構成で、同様の動作を行う。
図17において、左第2関節接手52Aは、左第2の縦フレーム12に設けた左第2弧状アーム61bの中程に左第3の縦フレーム13に設けた左第2ガイド穴部62bが係合する。また、右第2関節接手52Bは、右第2の縦フレーム14に設けた右第2弧状アーム65bの中程に右第3の縦フレーム15に設けた右第2ガイド穴部66bが係合する。
図16の各フレーム(11~15,30A,30B)の向きを図9と比較すると、第1の縦フレーム11を中心にして、幅方向の左右に配置されるフレーム(12~15,30A,30B)は、等角度で旋回し、隙間が同量で拡がる。このため、第1の縦フレーム11を基準とすると、第1ベースフレーム30Aの旋回角度は、左第2の縦フレーム12の旋回角度と左第3の縦フレーム13の旋回角度と第1ベースフレーム30Aの旋回角度の総和となる。第2ベースフレーム30Bについても同様である。また、各弧状アームと各ガイド穴部とのスライド係合による移動軌跡は一本の放物線を描くため、フレーム部10の各縦フレーム11~15および第1、第2ベースフレーム30A,30Bの表面は中間開閉位置において小さな曲率の弧形状を提供する。
したがって、フレキシブルディスプレイシート4の変形自在部分4aは、フレーム部10の各フレーム11~15および第1、第2ベースフレーム30A,30Bにより形成される湾曲面に倣って保持される。また、背面カバー部110は、左端縦カバープレート113Aと右端縦カバープレート113Bが第1ベースフレーム30Aと第2ベースフレーム30Bに対する係合位置が幅方向に沿った内側に移動する。
フレーム部10の各縦フレーム11~15および第1ベースフレーム30A、第2ベースフレーム30Bを同期駆動して、各縦フレーム11~15および第1ベースフレーム30A、第2ベースフレーム30Bの表面が描く湾曲面を放物線とする同期駆動部70の動作を図19および図20に基づいて説明する。
図20に示すように、左第2同期ギア列72Aは、時計回り方向に旋回する第1ベースフレーム30Aに固定されている第1弧状ギア83の旋回移動により左第2同期ギア部80Bの左同期ギア81が反時計回り方向に回転し、右同期ギア82が時計回り方向に回転する。図19において、左第2同期ギア部80Bの右同期ギア82の時計回り回転で、右同期ギア82は時計回り方向に自転しながら第2弧状ギア84との噛み合い位置を先端部側に移動する。このため、図16に示すように、左第3の縦フレーム13が時計回り方向に旋回移動しながら左第2の縦フレーム12との隙間を拡げる。
左第1同期ギア列71Aは、左第2の縦フレーム12に設けられる左第1同期ギア部80Aの左同期ギア81に対し、左第3の縦フレーム13に固定した第1弧状ギア83の根元部が噛み合う。左第1同期ギア部80Aの右同期ギア82に対し、第1の縦フレーム11に固定した第2弧状ギア84が根元部で噛み合う。したがって、開成状態から閉成状態に向かう動作により、左第3の縦フレーム13が時計回り方向に旋回すると、第1弧状ギア83が左同期ギア81に対して根元部から先端部に向けて噛み合い位置を移動し、左同期ギア81を反時計回り方向に回転させる。そして、左同期ギア81と噛み合う右同期ギア82が時計回り方向に回転する。その際、右同期ギア82が時計回り方向に自転しながら第2弧状ギア84との噛み合い位置を根元部から先端部に向けて旋回移動する。したがって、左第2の縦フレーム12は第1の縦フレーム11に対して時計回り方向に旋回移動する。
すなわち、第1ベースフレーム30Aを閉じ方向の時計回り方向に旋回すると、第1の縦フレーム11を基準とする場合、左第1同期ギア列71Aは、左第1同期ギア部80Aの左右の同期ギア81,82を自転させながら時計回り方向に旋回移動させる。このため、第1同期ギア部80Aを備える左第2の縦フレーム12が第1の縦フレーム11に対して隙間を拡げながら所定の軌跡に沿って移動する。
このように、左第1同期ギア列71Aは、開成状態から閉成状態へ第1筐体2を旋回移動させると、左第1同期ギア部80Aを備えた左第2の縦フレーム12を第1の縦フレーム11に対して隙間を拡げる方向に移動させ、左第3の縦フレーム13を左第2の縦フレーム12に対して隙間を拡げる方向に移動させる作用を備える。
また、図19および図20において、左第2同期ギア列72Aは、左第2同期ギア部80Bの左右の同期ギア81,82を自転させながら時計回り方向に旋回移動させるため、左第2同期ギア部80Bを備える左第3の縦フレーム13が第2の縦フレーム12に対して隙間を拡げながら所定の軌跡に沿って移動する。
一方、図5Bを参照すると、右第2同期ギア列72Bは、右第3の縦フレーム15に設けられる右第2同期ギア部80Dの左同期ギア81に対し、右第2の縦フレーム14に固定した第1弧状ギア83の根元部が噛み合う。右第2同期ギア部80Dの右同期ギア82に対し、第2ベースフレーム30Bに固定した第2弧状ギア84が根元部で噛み合う。したがって、開成状態から閉成動作に移行するために第2ベースフレーム30Bを反時計回り方向に旋回させると、反時計回り方向に旋回する第2弧状ギア84が右同期ギア82に対して根元部から先端部に向けて噛み合い位置を移動し、右同期ギア82を時計回り方向に回転させる。そして、右同期ギア82と噛み合う左同期ギア81が反時計回り方向に回転する。右第2同期ギア部80Dは、反時計回り方向回転する左同期ギア81が右第2の縦フレーム14に固定されている第1弧状ギア83と噛み合いながら自転しながら反時計回り方向に旋回移動する。したがって、右第3の縦フレーム15は右第2の縦フレーム14に対して隙間を拡げながら反時計回り方向に旋回移動する。
図19、図20に示すように、右第3の縦フレーム15が反時計回り方向に旋回すると、右第1同期ギア部80Cの右同期ギア82が時計回り方向に回転し、左同期ギア81が反時計回り方向に回転する。図20に示すように、右第1同期ギア部80Cの左同期ギア81が反時計回り方向に回転すると、左同期ギア81が自転しながら第1弧状ギア83との噛み合い位置を先端側に移動し、反時計回り方向に旋回移動する。したがって、右第2の縦フレーム14は第1の縦フレーム11との隙間を拡げながら反時計回り方向に旋回移動する。
すなわち、右第2同期ギア列72Bは、第2ベースフレーム30Bを開成状態から閉成状態へ移行させる場合、右第3の縦フレーム15と第2ベースフレーム30Bとの隙間を拡げ、右第3の縦フレーム15を右第2の縦フレーム14に対して隙間を拡げる方向に旋回移動させる。
一方、第2ベースフレーム30Bの反時計回り方向に旋回移動すると、図19に示すように、右第2同期ギア列72Bを介して右第1同期ギア列71Bの第2弧状ギア84が右第1同期ギア部80Cの右同期ギア82を時計回り方向に回転させる。そして、図20に示すように、左同期ギア81が反時計回り方向へ自転しながら第1弧状ギア83に噛み合いながら反時計回り方向に旋回移動するため、右第2の縦フレーム14が第1の縦フレーム11に対する隙間が拡がる。
図19および図20は中間開閉状態における左第2同期ギア列72Aと右第1同期ギア列71Bを示す。図11に示す開成状態における左第2同期ギア列72Aと右第1同期ギア列71Bと図19とを比較すると、右同期ギア82に対する第2弧状ギア84の噛み合い位置が図11では根元部であったが、図19では根元部から先端部側に移動している。同様に、図20と図12を比較すると、左同期ギア81に対する第1弧状ギア83との噛み合い位置が図12の根元部から図20の先端部側へ移動している。
中間開閉状態において、図21に示すように、第1摩擦クリック停止部90Aと第2摩擦クリック停止部90Bは、第4入力ギア107Dに対して後第1連結ギア93A、後第2連結ギア93Bが根本側から先端部に向けた中程の位置まで移動した状態で噛み合う。第1摩擦クリック停止部90Aと第2摩擦クリック停止部90Bは、第3入力ギア107Cの同期回転により右同期ギア101Bが回転し、右同期ギア101Bに噛み合う左同期ギア101Aが回転して第1駆動軸100Aと第2駆動軸100Bを回転させる。回転不能の第1共通摩擦板102Aと第2共通摩擦板102Bに対し、回転する第1摩擦板103Aと第2摩擦板103Bが摩擦接触する。このため、第1筐体2と第2筐体3を開成状態から中間開閉状態まで閉じ方向に旋回させる際、摩擦による抵抗力を受ける。そして、中間開閉状態で第1筐体2と第2筐体3の閉じ動作を停止すると、摩擦抵抗により同期駆動部70の移動動作がロックされ、中間開閉位置に各縦フレーム11~15および第1ベースフレーム30A、ベースフレーム30Bが保持される。
図22は多関節ヒンジ装置5の閉成状態を示す上面図、図23は図22の正面図である。図22において、多関節部50を表すJ31-J31、J32-J32、J33-J33、G31-G31、G32-G32、G33-G33矢視は、図14のJ21-J21、J22-J22、J23-J23、G21-G21、G22-G22、G23-G23矢視断面と同じ断面部分を示す。
J31-J31矢視断面を図24に示し、J32-J32矢視断面を図25に示し、J33-J33矢視断面を図26に示す。第1ベースフレーム30Aと第2ベースフレーム30Bを互いに平行あるいは平行状態よりも若干内側まで閉じた閉成状態において、左第1弧状アーム61aに対し左第1ガイド穴部62aが先端部で係合する。同様に、他のガイド穴部62b、62c、66a、66b、66cは対応する弧状アーム61b、61c、65a、65b、65cの先端部で係合する。中間開閉状態の図16~17と比較すると、弧状アームの中間部で係合するガイド穴部が弧状アームの先端部まで係合位置をさらに移動することで、各縦フレーム11~15、第1ベースフレーム30A、第2ベースフレーム30Bが隣接するフレームに対してさらに旋回角度が大きくなり、隙間もさらに拡げながら移動する。
第1の縦フレーム11を基準とした場合、第1の縦フレーム11から第1ベースフレーム30Aまでの各縦フレーム12,13が隣接する他のフレームとの相対的な旋回角度の総和が略90度となる。また、第1の縦フレーム11から第2ベースフレーム30Bまでの各縦フレーム14,15が隣接する他のフレームとの相対的な旋回角度の総和が略90度となる。
G31-G31矢視断面を図27、G32-G32矢視断面を図28に示す。図20と図21に示す中間開閉状態との比較は、左第2同期ギア列72Aの左第2同期ギア部80Bと第1弧状ギア83、第2弧状ギア84との噛み合い位置、および右第1同期ギア列71Bの右第1同期ギア部80Cと第1弧状ギア83、第2弧状ギア84との噛み合い位置とする。
閉成状態において、図27に示すように、第1の縦フレーム11から見て幅方向左側の第2弧状ギア84は先端部が左第2同期ギア部80Bの右同期ギア82に噛み合い、第1の縦フレーム11から見て幅方向右側の第2弧状ギア84は先端部が右第1同期ギア部80Cの右同期ギア81に噛み合う。また、図28に示すように、第1の縦フレーム11から見て幅方向左側の第1弧状ギア83は先端部が第2同期ギア部80Bの左同期ギア81に噛み合い、第1の縦フレーム11から見て幅方向右側の第1弧状ギア83は先端部が右第1同期ギア部80Cの左同期ギア81に噛み合う。
同期駆動部70の作用は、開成状態から閉成状態への移行時に第1弧状ギア83と左同期ギア81との噛み合い位置を第1弧状ギア83の根元部から先端部に移動させると共に、第2弧状ギア84と右同期ギア82との噛み合い位置を第2弧状ギア84の根元部から先端部に移動させる。また、閉成状態から開成状態への移行時は、逆に第1弧状ギア83と左同期ギア81との噛み合い位置を第1弧状ギア83の先端部から根元部に移動させると共に、第2弧状ギア84と右同期ギア82との噛み合い位置を第2弧状ギア84の先端部から根元部に移動させる。
そして、多関節部50の各関節接手(51A~53A、51B~53B)によりガイドされる各縦フレーム11~15、第1ベースフレーム30A、第2ベースフレーム30Bの各フレームについて、同期駆動部70の各同期ギア列(71A,72A,71B,72B)は、隣接するフレーム同士を互いに近づく方向と離れる方向に同期駆動させる。その際、各フレームは相対的に互いの回転の向きと角度を変えながらフレーム間の隙間を変化させる。
図29に示すように、第1摩擦クリック停止部90Aと第2摩擦クリック停止部90Bは、図21と比較すると、第4入力ギア107Dに対して後第1連結ギア93A、後第2連結ギア93Bが先端で噛み合う。したがって、第1筐体2と第2筐体3を開成状態と閉成状態との間で旋回させる際、摩擦による抵抗力を受ける。また、開成状態では共通クリック板104の左右のカム部104Aの先端部104dにクリック体105のクリック突起部105bが押しばね106のばね力に抗して当接することでクリック感が得られる。閉成状態ではカム部104Aの凹部104cにクリック突起部105bが押しばね106のばね力で嵌まり込むことでクリック感が得られる。
図31は電子機器1の第1筐体2と第2筐体3とを互いに向かい合う位置まで折り畳んだ閉成状態を示しており、多関節ヒンジ装置5は、5本の縦フレーム11~15で構成されるフレーム部10の表面が半円形状に湾曲する。このため、フレキシブルディスプレイシート4の変形自在部分4aは半円形状のフレーム部10の表面に保持される。
上記した実施形態において、多関節ヒンジ動作を第1の縦フレーム11を基準とし、第11筐体2と第2筐体3を同時に開閉する場合を例にして説明したが、第2筐体3を机の上に置き、第1筐体2を開閉させる場合においても多関節ヒンジ装置5は同様の動作を行う。
また、上記した実施形態のフレーム部10は、左第1フレームグループ10Aと右第1フレームグループ10Bを1組設けた場合を例にしているが、左第1フレームグループ10Aと右第1フレームグループ10Bを複数組設けても良い。
フレーム部10の縦フレーム数は、5本以上の奇数本で、第1の縦フレーム11の幅方向に沿った左右にそれぞれ左第1フレームグループ10Aと右第1フレームグループ10Bを1または複数グループ設けても良い。したがって、フレーム部10の縦フレームの本数Nは、nを2以上の整数とすると、N=1+2n(nは2以上の整数)の本数であれば良い。また、多関節部50は、縦方向の両端部に設けた構成であっても良い。
本発明の多関節ヒンジ装置は、第1筐体と第2筐体を開閉する際に、フレキシブルディスプレイシートの折り曲がり部分を弧状の軌跡を描くフレーム部に倣って保持することができる。このため、閉成時において、半円弧状に折り畳まれたフレキシブルディスプレイシートの折り曲がり部分が揺れ動いたりせずに安定して保持される。また、開成状態での使用時に弛みや皴の発生が無い。
このため、第1筐体と第2筐体に跨ってフレキシブルディスプレイシートを配置した折り畳み式の電子機器、スマートフォン、電子手帳、PDA、ネットブック、映像ディスプレイ装置、携帯用ゲーム機、ノートパソコン等に用いて好適なヒンジ装置、このヒンジ装置を用いた折り畳み式の電子機器として好適に用いられるものである。
1:電子機器
2:第1筐体
3:第2筐体
4:フレキシブルディスプレイシート
4a:変形自在部分
5:多関節ヒンジ装置
6:サポートシート
10:フレーム部
10A:左第1フレームグループ
10B:右第1フレームグループ
11:第1の縦フレーム
21A~21G: 第1~第7フレーム体
12:左第2の縦フレーム
22A~22E: 第8~第12フレーム体
13:左第3の縦フレーム
23A~23F: 第13~第18フレーム体
14:右第2の縦フレーム
24A~24E: 第19~第23フレーム体
15:右第3の縦フレーム
25A~25F: 第24~第29フレーム体
30A:第1ベースフレーム
31A:前第1ベースフレーム体
32A:後第1ベースフレーム体
30B:第2ベースフレーム
31B:前第2ベースフレーム体
32B:後第2ベースフレーム体
33:段差部
50:多関節部
50A:第1列多関節部
50B:第2列多関節部
50C:第3列多関節部
51A:左第1関節接手
52A:左第2関節接手
53A:左第3関節接手
51B:右第1関節接手
52B:右第2関節接手
53B:右第3関節接手
61a(261a,361a): 左第1弧状アーム
62a(262a,362a): 左第1ガイド穴部
61b(261b,361b): 左第2弧状アーム
62b(262b,362b): 左第2ガイド穴部
61c(261c,361c): 左第3弧状アーム
62c(262c,362c): 左第3ガイド穴部
65a(265a,365a): 右第1弧状アーム
66a(266a,366a): 右第1ガイド穴部
65b(265b,365b): 右第2弧状アーム
66b(266b,366b): 右第2ガイド穴部
65c(265c,365c): 右第3弧状アーム
66c(266c,366c): 右第3ガイド穴部
63、67:湾曲面
64、68:内周面
69a,69b,69c,69d,69e,69f,69g,69h,69i:差し込み穴
662a:左ガイド穴本体部
662b:左ガイドブロック
666a:右ガイド穴本体部
666b:右ガイドブロック
70:同期駆動部
71A:左第1同期ギア列
72A:左第2同期ギア列
71B:右第1同期ギア列
72B:右第2同期ギア列
80A 左第1同期ギア部
80B 左第2同期ギア部
80C 右第1同期ギア部
80D 右第2同期ギア部
81:左同期ギア
82:右同期ギア
81a, 82a:前軸部
81b, 82b:後軸部
81c,82c:軸受け穴
85:ギア体
86: ギア部
87,88: ビス挿通孔
87a,87b,87c,87d,87e:ビス
88a,88b,88c,88d,88e:ビス
201,202,203,204,212:ビス
73:同期ギア列
83:第1弧状ギア
84:第2弧状ギア
L:中心軸線
90A:第1摩擦クリック停止部
90B:第2摩擦クリック停止部
91A:第1摩擦クリック停止機構
91B:第2摩擦クリック停止機構
92A:前第1連結ギア
92B:前第2連結ギア
93A:後第1連結ギア
93B:後第2連結ギア
94A:前第1ユニット
94B:前第2ユニット
95A:後第1ユニット
95B:後第2ユニット
100A:第1駆動軸
100B:第2駆動軸
100C:前端軸受け部
100D:後端軸受け部
100E:前中間軸受け部
100F:後中間軸受け部
100G:フランジ部
100H,100I:小径軸部
101A:左同期ギア
101B:右同期ギア
102A:第1共通摩擦板
102B:第2共通摩擦板
102a、104e:頂面
103A:第1摩擦板
103B:第2摩擦板
104:共通クリック板
104A:カム部
104a:軸孔
104b:凸部
104c:凹部
104d:先端部
105:クリック体
105a: 軸孔
105b:クリック突起部
105c: 凹部
105d: 先端部
106:押しばね
107A: 第1入力ギア
107B: 第2入力ギア
107C: 第3入力ギア
107D: 第4入力ギア
110: 背面カバー部
111: 中央縦カバープレート
112A: 外縦カバープレート
112B: 内縦カバープレート
113A:左端縦カバープレート
113B:右端縦カバープレート
114:短片部
115:第1係合溝
116:第2係合溝
117:ビス穴
118: 嵌合凸部
119:嵌合凹部
120:左スライド係合片
121:右スライド係合片
122: 左溝
123: 右溝

Claims (11)

  1. 電子機器の第1筐体と第2筐体を開成位置と閉成位置との間で相対的な折り畳み動作により折り畳み可能に連結し、前記第1筐体と前記第2筐体の両内面に跨って取り付けられるフレキシブルディスプレイシートの背面側に配置される多関節ヒンジ装置であって、
    短手方向を幅方向とすると共に長手方向を縦方向とする奇数本(1+2n(nは2以上の整数))の縦フレームを幅方向に沿って並列に配置したフレーム部と、
    前記フレーム部の幅方向一端の縦フレームに並列して配置され、前記第1筐体に取り付けられる第1ベースフレームと、
    前記フレーム部の幅方向他端の縦フレームに並列して配置され、前記第2筐体に取り付けられる第2ベースフレームと、
    並列する前記奇数本の縦フレームの幅方向両側に並列する前記第1ベースフレームと前記第2ベースフレームにより構成されるフレーム列において、隣接する前記フレーム同士間にそれぞれ配置され、所定の軌跡に沿って隣接する前記フレーム同士を互いの回転の向きと角度を変えながら旋回移動させてフレーム間の隙間を相対的に変化させる関節接手を有する多関節部と、
    前記フレーム列の隣接する前記フレーム同士をギアにより直列に連結し、前記第1ベースフレームと前記第2ベースフレームとが相対的に閉成位置方向へ移動すると隣接する前記各フレーム同士を互いに離れる方向に同期して移動させ、前記第1ベースフレームと前記第2ベースフレームとが相対的に開成方向へ移動すると隣接する前記各フレーム同士を互いに近づく方向に同期して移動させる同期駆動部と、
    前記第1ベースフレームと前記第1ベースフレームに隣接する前記縦フレームと、前記第2ベースフレームと前記第2ベースフレームに隣接する前記縦フレームとの相対的な旋回移動を前記閉成位置と前記開成位置との間で停止保持可能とする停止保持部と、
    を備えた多関節ヒンジ装置。
  2. 請求項1に記載の多関節ヒンジ装置において、
    前記関節接手は、前記フレーム列の各フレームにおいて、隣接する一方の前記フレームに設けた所定曲面のガイド面を備えた弧状アームと、隣接する他方の前記フレームに設けられ前記弧状アームのガイド面に沿って前記一方のフレームと相対的にスライド係合するガイド穴部とにより構成することを特徴とする多関節ヒンジ装置。
  3. 請求項1または2に記載の多関節ヒンジ装置において、
    前記フレーム部は、幅方向中央に位置する第1の縦フレームを中心として幅方向に沿った左右両側に前記第1の縦フレーム側から順に並設される第2および第3の縦フレームにより1グループをなすフレームグループを1または複数グループを左右対称に配置した構成とし、前記多関節部は前記フレーム部の縦方向両端部の2か所、または縦方向両端部と縦方向中央部の3か所に設けられたことを特徴とする多関節ヒンジ装置。
  4. 請求項3に記載の多関節ヒンジ装置において、
    前記多関節部の関節接手は、前記第1の縦フレームから前記第1ベースフレームの間にそれぞれ設けられる幅方向左側の関節接手と、前記第1の縦方向フレームから前記第2ベースフレームの間にそれぞれ設けられる幅方向右側の関節接手を有し、
    前記幅方向左側の関節接手は、前記第1の縦フレームと前記第2および前記第3の縦フレームから第1ベースフレーム側に向けて前記弧状アームがそれぞれ突出し、前記各弧状アーム部と対応して前記第2の縦フレームと前記第3の縦フレームおよび前記第1のベースフレームにそれぞれ前記ガイド穴部が設けられ、
    前記幅方向右側の関節接手は、前記第1の縦フレームと前記第2および前記第3の縦フレームから第2ベースフレーム側に向けて前記弧状アームがそれぞれ突出し、前記各弧状アーム部と対応して前記第2の縦フレームと前記第3の縦フレームおよび前記第2のベースフレームにそれぞれ前記ガイド穴部が設けられたことを特徴とする多関節ヒンジ装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の多関節ヒンジ装置において、
    前記同期駆動部は、前記フレーム列において連続して並列する3本の前記フレームを1グループとして直列にギア連結する同期ギア列を幅方向に沿って複数設けられ、幅方向に沿って隣接する同期ギア列は、1グループを構成する3本の中で隣接する同期ギア列に近い隣接する2本の前記フレームを共有することを特徴とする多関節ヒンジ装置。
  6. 請求項5に記載の多関節ヒンジ装置において、
    前記同期ギア列は、前記第1弧状アームと前記左同期ギアとの噛み合い位置、および前記第2弧状アームと前記右同期ギアとの噛み合い位置は、前記開成位置から前記閉成位置への折り畳み動作で根元部から先端部側に移動し、前記閉成位置から前記開成位置への折り畳み動作で先端部側から根元部側に移動することを特徴とする多関節ヒンジ装置。
  7. 請求項3に記載の多関節ヒンジ装置において、
    前記第3の縦フレームには、前記第1の縦フレーム側に隣接する前記第2の縦フレームに設けた前記ガイド穴部を貫通する前記弧状アームの先端部が差し込まれる差し込み穴が設けられ、前記第1および前記第2のベースフレームには、前記第1の縦フレーム側に隣接する前記第3の縦フレームに設けた前記ガイド穴部を貫通する前記弧状アームの先端部が差し込まれる差し込み穴が設けられたことを特徴とする多関節ヒンジ装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の多関節ヒンジ装置において、
    前記第1の縦フレームから前記第1のベースフレームとの間に設けられる複数の前記関節接手は、幅方向に隣接する関節接手同士を縦方向において互いにずらして配置され、前記第1の縦フレームから前記第2のベースフレームとの間に設けられる複数の前記関節接手は、幅方向に隣接する関節接手同士を縦方向において互いにずらして配置されることを特徴とする多関節ヒンジ装置。
  9. 請求項1に記載の多関節ヒンジ装置において、
    前記停止保持部は、第1入力ギア部を有する前記第1ベースフレームに設けられる第1摩擦クリック停止機構と、第2入力ギア部を有する前記第2ベースフレームに設けられる第2摩擦クリック停止機構と、前記第1ベースフレームに隣接する前記縦フレームに固定され、前記第1入力ギア部に噛み合う第1連結ギアと、前記第2ベースフレームに隣接する前記縦フレームに固定され、前記第2入力ギア部に噛み合う第2連結ギアとを有し、
    前記第1、第2摩擦クリック停止機構は、前記第1、第2入力ギア部の回転軸にそれぞれ固定したクリック体が前記各回転軸と一体に回転して前記開成位置と閉成位置でクリック係合する凹凸部を有するカム部と、前記回転軸の回転に対して摩擦力を付与する摩擦力発生部とをそれぞれ有することを特徴とする多関節ヒンジ装置。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載の多関節ヒンジ装置において、
    前記フレーム部の背面側に前記フレーム部を覆う背面カバー部が設けられ、前記背面カバー部は、幅方向に沿って並設される縦方向に延びる帯状に形成され、互いに縦方向の軸線の回りに対して回転自在に連結された複数の縦カバープレートを有し、前記複数の縦カバープレートの中で、幅方向一端の縦カバープレートを前記第1ベースフレームに対して幅方向に移動可能に係合し、幅方向他端の縦カバープレートを前記第2ベースフレームに対して幅方向移動可能に係合したことを特徴とする多関節ヒンジ装置。
  11. 第1筐体と、第2筐体と、前記第1筐体と前記第2筐体の両内面に跨って取り付けられるフレキシブルディスプレイシートと、前記第1筐体と前記第2筐体を開成位置と閉成位置との間で相対的な折り畳み動作により折り畳み可能に連結し、前記フレキシブルディスプレイシートの背面側に配置される請求項1から10のいずれかに記載の多関節ヒンジ装置と、を有する電子機器。
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